JP4676933B2 - 共重合体、荷電制御剤、トナー、トナーの製造方法、トナー供給カートリッジ、プロセスカートリッジ、画像形成装置及び画像形成方法 - Google Patents
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Description
請求項7に記載の発明は前記荷電制御剤の含有率は、1質量%以上20質量%以下である請求項6に記載のトナー、である。
請求項9に記載の発明は、請求項3〜5のいずれか一項に記載の荷電制御剤、結着樹脂及び着色剤を含むトナー原料を有機溶媒中に溶解又は分散させた溶液又は分散液を水又は水溶性分散媒中に分散させる第一の工程と、前記水又は水溶性分媒液中に分散させた前記溶液又は分散液から前記有機溶媒を除去することによりトナースラリーを得る第二の工程とを有するトナーの製造方法である。
前記トナーは、請求項6又は7に記載のトナーであることを特徴とするトナー供給カートリッジである。
前記トナーは、請求項6又は7に記載のトナーであることを特徴とするプロセスカートリッジである。
前記トナーは、請求項6又は7に記載のトナーであることを特徴とする画像形成装置である。
前記トナーは、請求項6又は7に記載のトナーであることを特徴とする画像形成方法である。
請求項3〜5のいずれか一項に記載の発明によれば、帯電性能の立ち上がり性及び帯電量の持続性に優れたトナー用の荷電制御剤を提供することができる。
請求項8乃至12の発明によれば、帯電性能の立ち上がり性及び帯電量の持続性に優れたトナーの製造方法を提供することができる。
請求項13の発明によれば、帯電性能の立ち上がり性及び帯電量の持続性に優れたトナーを収容する、画像形成装置用のトナー供給カートリッジを提供することができる。
請求項14の発明によれば、現像性能の立ち上がり性及び持続性に優れた画像形成装置用のプロセスカートリッジを提供することができる。
請求項15の発明によれば、現像性能の立ち上がり性及び持続性に優れた画像形成装置を提供することができる。
請求項16の発明によれば、現像性能の立ち上がり性及び持続性に優れた画像形成方法を提供することができる。
本発明のひとつの態様の共重合体は、イミド基の水素原子が炭化水素基で置換された又は非置換のマレイミドと、スチレン又はスチレン誘導体とを共重合させて得られる重合体ブロックAと、スチレン又はスチレン誘導体の重合体からなる重合体ブロックBとを有する。本発明の好ましい共重合体の形態としては、前記共重合体が、さらに重合体ブロックA及び重合体ブロックBのいずれとも異なる任意の重合体ブロックCを有している。
また、他の態様の本発明の共重合体は、イミド基の水素原子が電子供与基で置換された又は非置換のマレイミドと、スチレン又はスチレン誘導体とを共重合させて得られる重合体ブロックA'と、スチレン又はスチレン誘導体の重合体からなる重合体ブロックBとを有する。本発明の好ましい共重合体の形態としては、前記共重合体が、さらに重合体ブロックA'及び重合体ブロックBのいずれとも異なる任意の重合体ブロックC'を有している。
本発明の共重合体の製造方法について説明する。重合体ブロックA又は重合体ブロックA'と重合体ブロックBとの共重合体の製造においても、重合体ブロックA又は重合体ブロックA'と重合体ブロックBと重合体ブロックC'との共重合体の製造においても、通常の共重合体の製造方法が利用できる。共重合体を得る方法としては、例えば、リビング重合により逐次ブロックを生成する方法、あらかじめいずれかのブロックを有するマクロモノマーを用意し、それを他のブロックを重合するときに共重合してグラフト重合体を得る方法、モノマーの性質を利用してブロック重合させる方法などが挙げられる。
本発明の荷電制御剤は、樹脂又は樹脂を含む組成物の帯電性を制御する荷電制御剤であって、上記の本発明の共重合体を含有していればよい。本発明の荷電制御剤は、本発明の共重合体を含んでいれば、本発明に係る共重合体以外の重合体、例えばポリエステル、ポリウレタン、ポリウレア、エポキシ樹脂、ビニル系樹脂など、さらに重合体ブロックA又は重合体ブロックBのみからなるポリマーが共存していても、本発明の効果を何ら損なうことにはならない。本発明の荷電制御剤は、上述のようなトナー原料として使用する際に結着樹脂との結合性を高める樹脂や、荷電制御剤としての安定性を向上させる添加剤等を加えてもよい。
次に、本発明の荷電制御剤を用いたトナー(静電潜像現像用トナーを含む。)について説明する。本発明のトナーは、少なくとも本発明の荷電制御剤、着色剤及び結着樹脂を含んでいる。本発明のトナーには、その他にも従来の荷電制御剤、ワックス成分、外添剤など所望の添加剤を含んでいてもよい。本発明のトナーにおける、荷電制御剤の使用量は、着色剤、結合樹脂の種類、必要に応じて使用される各種添加剤の有無、分散方法を含めたトナー製造方法によって決定されるもので、一義的に限定されるものではないが、トナー100質量部に対して、好ましくは1〜20質量部、特に好ましくは1.5〜15質量部の範囲とすればよい。荷電制御剤の使用量が、1質量部未満ではトナーの負帯電が不足し実用的でない。また、荷電制御剤の使用量が、20質量部を越える場合には、トナーの帯電性が大きすぎ、キャリアとの静電的吸引力が強すぎるため、現像剤の流動性低下や、画像濃度の低下を招く。
本発明に使用する着色剤としては、染料及び顔料であれば全て使用でき、例えば、カーボンブラック、ニグロシン染料、鉄黒、ナフトールイエローS、ハンザイエロー(10G、5G、G)、カドミウムイエロー、黄色酸化鉄、黄土、黄鉛、チタン黄、ポリアゾイエロー、オイルイエロー、ハンザイエロー(GR、A、RN、R)、ピグメントイエローL、ベンジジンイエロー(G、GR)、パーマネントイエロー(NCG)、バルカンファストイエロー(5G、R)、タートラジンレーキ、キノリンイエローレーキ、アンスラザンイエローBGL、イソインドリノンイエロー、ベンガラ、鉛丹、鉛朱、カドミウムレッド、カドミュウムマーキュリレッド、アンチモン朱、パーマネントレッド4R、パラレッド、ファイセーレッド、パラクロロオルトニトロアニリンレッド、リソールファストスカーレットG、ブリリアントファストスカーレット、ブリリアントカーンミンBS、パーマネントレッド(F2R、F4R、FRL、FRLL、F4RH)、ファストスカーレットVD、ベルカンファストルビンB、ブリリアントスカーレットG、リソールルビンGX、パーマネントレッドF5R、ブリリアントカーミン6B、ピグメントスカーレット3B、ボルドー5B、トルイジンマルーン、パーマネントボルドーF2K、ヘリオボルドーBL、ボルドー10B、ボンマルーンライト、ボンマルーンメジアム、エオシンレーキ、ローダミンレーキB、ローダミンレーキY、アリザリンレーキ、チオインジゴレッドB、チオインジゴマルーン、オイルレッド、キナクリドンレッド、ピラゾロンレッド、ポリアゾレッド、クロムバーミリオン、ベンジジンオレンジ、ペリノンオレンジ、オイルオレンジ、コバルトブルー、セルリアンブルー、アルカリブルーレーキ、ピーコックブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブルー、ファストスカイブルー、インダンスレンブルー(RS、BC)、インジゴ、群青、紺青、アントラキノンブルー、ファストバイオレットB、メチルバイオレットレーキ、コバルト紫、マンガン紫、ジオキサンバイオレット、アントラキノンバイオレット、クロムグリーン、ジンクグリーン、酸化クロム、ピリジアン、エメラルドグリーン、ピグメントグリーンB、ナフトールグリーンB、グリーンゴールド、アシッドグリーンレーキ、マラカイトグリーンレーキ、フタロシアニングリーン、アントラキノングリーン、酸化チタン、亜鉛華、リトボン及びそれらの混合物が挙げられる。通常、着色剤の含有量は、トナーに対して1〜15質量%、好ましくは3〜10質量%とすればよい。
本発明のトナーにおいては、トナーの荷電量を最適化する目的などで、公知の荷電制御剤を併用しても良い。公知の帯電制御剤としては、例えばニグロシン系染料、トリフェニルメタン系染料、クロム含有金属錯体染料、モリブデン酸キレート顔料、ローダミン系染料、アルコキシ系アミン、四級アンモニウム塩(フッ素変性四級アンモニウム塩を含む)、アルキルアミド、燐の単体又は化合物、タングステンの単体又は化合物、フッ素系活性剤、サリチル酸金属塩及び、サリチル酸誘導体の金属塩等が挙げられる。具体的にはニグロシン系染料のボントロン03、第四級アンモニウム塩のボントロンP−51、含金属アゾ染料のボントロンS−34、オキシナフトエ酸系金属錯体のE−82、サリチル酸系金属錯体のE−84、フェノール系縮合物のE−89(以上、オリエント化学工業社製)、第四級アンモニウム塩モリブデン錯体のTP−302、TP−415(以上、保土谷化学工業社製)、第四級アンモニウム塩のコピーチャージPSY VP2038、トリフェニルメタン誘導体のコピーブルーPR、第四級アンモニウム塩のコピーチャージ NEG VP2036、コピーチャージ NX VP434(以上、ヘキスト社製)、LRA−901、ホウ素錯体であるLR−147(日本カーリット社製)、銅フタロシアニン、ペリレン、キナクリドン、アゾ系顔料、その他スルホン酸基、カルボキシル基、四級アンモニウム塩等の官能基を有する高分子系の化合物などが挙げられる。
本発明のトナーの製造方法としては、特に限定されるものではないが、例えば溶解懸濁法、懸濁重合法、乳化凝集法等の湿式造粒法、粉砕法などが挙げられる。
(溶解懸濁法)
溶解懸濁法を用いて本発明のトナーを製造する場合は、少なくとも、結着樹脂、着色剤及び本発明の荷電制御剤を、有機溶媒に溶解又は分散させることにより得られる溶解液又は分散液を、水又は水溶性分散媒中で、通常の撹拌機、ホモミキサー、ホモジナイザー等を用いて、所望の粒度分布を有するトナーが得られるように分散させた後、有機溶媒を除去することによりトナースラリーを得る方法が挙げられる。水性溶媒中には、無機分散剤又は樹脂微粒子を添加しておくことが好ましい。トナーは、トナースラリーから定法に従い、濾過・洗浄・乾燥することにより製造することができる。
乳化凝集法を用いてトナーを製造する場合は、少なくとも、本発明の荷電制御剤を結着樹脂原料となるモノマーに溶解又は分散させておき、これを水性溶媒中に加えて乳化剤を用いて乳化させ、重合開始剤を用いてモノマーを重合させることにより得られる、本発明の荷電制御剤を含有する樹脂分散体を、着色剤の分散体、ワックスの分散体等と凝集、融着させることによりトナースラリーを得る。公知の方法に従い、トナースラリーを濾過・洗浄・乾燥することにより本発明のトナーを製造することができる。
懸濁重合法によりトナーを製造する場合は、結着樹脂原料となるモノマー中に本発明の荷電制御剤、着色剤、重合開始剤、その他の所望の添加剤を加え、ホモジナイザー、超音波分散機等を用いて均一に溶解又は分散させた溶解液又は分散液を、分散安定剤を含有する水性溶媒中で、通常の撹拌機、ホモミキサー、ホモジナイザー等を用いて分散させておいて、モノマーを重合させる方法が挙げられる。モノマーの液滴が所望のトナーの粒子径を有するように撹拌速度及び時間を調整し、造粒することが好ましい。その後は、分散安定剤の作用により、粒子状態が維持され、粒子が沈降しないように撹拌すればよい。重合温度は、通常、40℃以上とすればよく、50℃〜90℃が好ましい。また、重合反応の後半に昇温してもよい。さらに、トナーを定着させる際の臭気の原因等となる未反応のモノマー、副生成物等を除去するために、重合反応の後半又は終了後に、水性溶媒を留去してもよい。重合反応の終了後に、生成したトナーは、洗浄・濾過により回収し、乾燥する。
粉砕法を用いてトナーを製造する場合は、従来公知の手段に従い、少なくとも、本発明の荷電制御剤、結着樹脂及び着色剤を機械的に混合する工程と、機械的に混合した混合物を溶融混練する工程と、溶融混練物を粉砕する工程と、粉砕物を分級する工程とを有する。なお、機械的に混合する工程や溶融混練する工程においては、粉砕又は分級する工程でオフスペックとなった副生品を再利用することができる。
上述のようにして製造された本発明のトナーは、外添剤を加えて、帯電特性や流動性の安定した実用性の高いトナーとすることができる。例えば、上述のようにして製造された本発明のトナーに荷電制御性微粒子、流動化剤微粒子などの異種粒子とともに外添剤を混合して混合粉体とすればよい。混合粉体に機械的衝撃力を与えることによって、それぞれのトナー粒子が異種粒子と表面で結合、融合化することが好ましい。粒子の表面で結合、融合化が起こると、得られるトナー粒子の表面からの異種粒子の脱離を防止することができる。具体的手段としては、高速で回転する羽根によって混合物に衝撃力を加える方法、高速気流中に混合物を投入し、加速させ、粒子同士を適当な衝突板に衝突させる方法などがある。粒子を結合、融合化する装置としては、オングミル(ホソカワミクロン社製)、I式ミル(日本ニューマチック社製)を改造して、粉砕エアー圧カを下げた装置、ハイブリダイゼイションシステム(奈良機械製作所社製)、クリプトロンシステム(川崎重工業社製)、自動乳鉢などがあげられる。
本発明のトナー供給カートリッジは、少なくとも、回動可能な像担持体と、前記像担持体に配置され像担持体を所定の電位に帯電する帯電部材と、前記像担持体と接触又は近接して回動しトナーを像担持体に搬送し像担持体上にトナー像を形成させるトナー搬送部材と、トナーを収容しておりトナーを前記トナー搬送部材に供給するトナー供給カートリッジとを有する電子写真用の現像装置に着脱可能に配置されるトナー供給カートリッジであって、すでに説明した本発明のトナーを収容しており、トナー搬送部材に本発明のトナーを供給することができる。図1に示す画像形成装置1は、像担持体4、帯電部材、トナー搬送部材、トナー供給部材を含む現像装置3及び転写部材5、定着部材7などから構成されている。図2には、図1に示す画像形成装置1の一部である本発明の現像装置2の概略構成を示した。図2において、現像装置3は、像担持体4、帯電部材10、トナー搬送部材9、トナー供給部材8及び仕切り板11を有している。トナー供給カートリッジ8に収容されている本発明のトナーは、現像装置3のトナー搬送部材9を介して現像装置3の像担持体4に搬送され像担持体上にトナー像を形成させる。本発明のトナーは、帯電可能量が比較的多く現像装置用として適量であり、帯電の立ち上がりがよいので、本発明のトナー供給カートリッジ8は、好適に電子写真用の画像形成装置に使用できる。
本発明のプロセスカートリッジは、電子写真用の画像形成装置に着脱可能であり、少なくとも、回動可能な像担持体と、前記像担持体に配置され像担持体を所定の電位に帯電する帯電部材と、前記像担持体と接触又は近接して回動しトナーを前記像担持体に搬送し像担持体上にトナー像を形成させるトナー搬送部材と、本発明のトナーを収容しており本発明のトナーを前記トナー搬送部材に供給するトナー供給カートリッジとを有する。通常、本発明のプロセスカートリッジにおいては、画像形成装置における少なくとも感光体、帯電手段、現像手段及びクリ−ニング手段等の構成要素のうち、複数のものをプロセスカ−トリッジとして一体に結合して構成し、このプロセスカ−トリッジを複写機やプリンタ−等の画像形成装置本体に対して着脱可能に配置する。図1に示した画像形成装置1におけるプロセスカートリッジ2は、像担持体4、帯電部材、トナー搬送部材、トナー供給部材を含む現像装置3を備えている。本発明のトナーは、帯電可能量が比較的多く現像装置用として適量であり、帯電の立ち上がりがよいので、本発明のプロセスカートリッジは、好適に電子写真用の画像形成装置に使用できる。
本発明の画像形成装置は、図1及び2に示すように少なくとも、回動可能な像担持体4と、前記像担持体4に配置され像担持体4を所定の電位に帯電する帯電部材10と、前記像担持体4と接触又は近接して回動し本発明のトナーを前記像担持体4に搬送し像担持体上にトナー像を形成させるトナー搬送部材9と、本発明のトナーを収容しており本発明のトナーを前記トナー搬送部材9に供給するトナー供給カートリッジ8と、前記像担持体上に形成されたトナー像を転写体上に転写する転写部材5と、転写体上に転写されたトナー像を定着する定着部材7とを有する。なお、図1に示した画像形成装置には、中間点車体6を設けてある。本発明のトナーは、帯電可能量が比較的多く現像装置用として適量であり、帯電の立ち上がりがよいので、本発明の画像形成装置は、好適に使用できる。
本発明の画像形成方法は、像担持体に潜像を形成する潜像形成工程と、該潜像を本発明のトナーによってトナー像として現像するトナー像形成工程と、現像された前記トナー像を転写体上に転写する転写工程と、転写体上に転写されたトナー像を定着する定着工程とを有する。図1を参照にしながら、本発明の具体的な画像形成方法を本発明の画像形成装置及びプロセスカートリッジの動作として説明する。図1に示す画像形成装置1において、像担持体4である感光体が所定の周速度で回転駆動され、感光体は回転過程において、帯電部材によりその周面に正又は負の所定電位の均一帯電を受け、次いで、スリット露光やレ−ザビ−ム走査露光等の像露光手段からの画像露光光を受け、感光体の周面に静電潜像が順次形成される。形成された静電潜像は、現像装置3によりトナー供給カートリッジ8から供給された本発明のトナーによって現像されトナー像となる。ここまでがプロセスカートリッジ2の動作である。次いで、現像されたトナー像は、給紙部から感光体と転写部材5との間に感光体の回転と同期されて給送された転写材に、転写部材5により順次転写されていく。像転写を受けた転写材は感光体面から分離されて、定着部材7へ導入されて像定着され、像定着された転写材は、複写物(コピ−)又は印刷物(プリント)として装置外へプリントアウトされる。像転写後の感光体の表面は、クリ−ニング手段によって転写残りトナーの除去を受けて清浄面化され、更に除電された後、繰り返し画像形成に使用される。
トナー等の分析及び評価は下記のように行った。尚、以下は一成分現像剤として評価を行ったが、本発明のトナーは、好適な外添処理と好適なキャリヤを使用することにより、二成分現像剤としても使用することができる。
(トナーの粒子径)
トナー粒子の粒度分布の測定は、コールターカウンター法による。粒度分布の測定装置としては、コールターカウンターTA−IIやコールターマルチサイザーII(いずれもコールター社製)があげられる。以下に具体的測定方法について述べる。まず、電解水溶液100〜150ml中に分散剤として界面活性剤(好ましくはアルキルベンゼンスルフォン酸塩)を0.1〜5ml加える。ここで、電解液とは1級塩化ナトリウムを用いて約1%NaCl水溶液を調製したもので、例えばISOTON−II(コールター社製)が使用できる。ここで、更に測定試料を固形分にして2〜20mg加える。試料を懸濁した電解液は、超音波分散器で約1〜3分間分散処理を行ない、前記測定装置により、アパーチャーとして100μmアパーチャーを用いて、トナー粒子又はトナーの体積、個数を測定して、体積分布と個数分布を算出する。得られた分布から、トナーの体積平均粒径(Dv)、個数平均粒径(Dp)を求めることができる。チャンネルとしては、例えば2.00μm以上2.52μm未満;2.52μm以上3.17μm未満;3.17μm以上4.00μm未満;4.00μm以上5.04μm未満;5.04μm以上6.35μm未満;6.35μm以上8.00μm未満;8.00μm以上10.08μm未満;10.08μm以上12.70μm未満;12.70μm以上16.00μm未満;16.00μm以上20.20μm未満;20.20μm以上25.40μm未満;25.40μm以上32.00μm未満;32.00μm以上40.30μm未満の13チャンネルを使用し、粒径2.00μm以上40.30μm未満の粒子を対象とすることができる。
使用する無機微粒子、ビニル系共重合樹脂微粒子などの粒径は、例えばLA−920(堀場製作所)又はUPA−EX150(日機装)などの測定装置を用いて、分散体のまま測定することができる。
使用するポリエステル樹脂やビニル系共重合樹脂などの分子量は、通常のGPC(ゲル透過クロマトグラフィー)によって以下の条件で測定した。
・装置:HLC−8220GPC(東ソー社製)
・カラム:TSKgel SuperHZM−Mx3
・温度:40℃
・溶媒:THF(テトラヒドロフラン)
・流速:0.35ml/分
・試料:濃度0.05〜0.6質量%の試料を0.01ml注入
以上の条件で測定したトナー樹脂の分子量分布から単分散ポリスチレン標準試料により作成した分子量校正曲線を使用して重量平均分子量Mwを算出した。単分散ポリスチレン標準試料としては、5.8×100〜7.5×1000000の範囲のものを10点使用した。
以下、実施例によって本発明を、さらに具体的に説明する。なお、以下において「部」とあるのは、質量部を表す。
<荷電制御剤の合成>
(荷電制御剤(1)の合成)
撹拌翼、還流管および温度計をセットした反応容器に、メチルエチルケトン120部を入れ、窒素雰囲気下で加熱し、メチルエチルケトンが沸騰し還流を始めたところで、下記モノマー混合物(1)を2時間かけて滴下した(第一の滴下という。)。
モノマー混合物(1)
スチレン 20.8部
N−フェニルマレイミド 34.6部
メチルエチルケトン 80.0部
t−ブチルパーオキシオクテート 10.8部
第一の滴下終了後、引き続きスチレン26.0部を30分かけて滴下し(第二の滴下という。)、次いで下記モノマー混合物(2)を1時間かけて滴下した(第三の滴下という。)。
モノマー混合物(2)
スチレン 20.8部
ブチルアクリレート 6.4部
メタクリル酸 0.8部
t−ブチルパーオキシオクテート 1.1部
第三の滴下完了後、さらに3時間還流を続けた後、冷却、溶媒溜去し、荷電制御剤(1)を得た。なお、荷電制御剤(1)は、重合体ブロックA、重合体ブロックB、及び重合体ブロックCの順に形成されたブロック共重合体である。
撹拌翼、還流管および温度計をセットした反応容器に、メチルエチルケトン80部、スチレン29.2部、t−ブチルパーオキシオクテート4.3部を入れ、窒素雰囲気下、80℃にて2時間加熱した後、下記モノマー混合物(3)を1.5時間かけて滴下した。
モノマー混合物(3)
スチレン 20.8部
N−フェニルマレイミド 36.4部
メチルエチルケトン 110.0部
滴下終了後、引き続き下記モノマー混合物(4)を1時間かけて滴下した。
モノマー混合物(4)
スチレン 21.9部
ブチルアクリレート 6.4部
メタクリル酸 1.7部
t−ブチルパーオキシオクテート 1.1部
滴下完了後、80℃で3時間還流した後、冷却、溶媒溜去し、荷電制御剤(2)を得た。なお、荷電制御剤(2)は、重合体ブロックB、重合体ブロックA、及び重合体ブロックCの順に形成されたブロック共重合体である。
撹拌翼、還流管および温度計をセットした反応容器に、メチルエチルケトン80部、スチレン38.5部、t−ブチルパーオキシオクテート10.8部を入れ、窒素雰囲気下、80℃にて1.5時間加熱した後、下記モノマー混合物(5)を2時間かけて滴下した。
モノマー混合物(5)
スチレン 19.8部
N−フェニルマレイミド 38.1部
メチルエチルケトン 120.0部
滴下完了後、80℃で2時間還流した後、冷却、溶媒溜去し、荷電制御剤(3)を得た。なお、荷電制御剤(3)は、重合体ブロックB、及び重合体ブロックAの順に形成されたブロック共重合体である。
撹拌翼、還流管および温度計をセットした反応容器に、ジエチレングリコールジメチルエーテル250部、スチレン29.2部、N−フェニルマレイミド45.0部、t−ブチルパーオキシオクテート10.8部を入れ、窒素雰囲気下、80℃にて2時間加熱した後、2,2,6,6,−テトラメチル−1−ピペリジニルオキシを3.9部添加した。その後、反応液を125℃に昇温し、スチレン41.7部を1時間かけて滴下した。滴下完了後、125℃で80℃にて3時間経過した後、冷却し、真空乾燥機で溶媒溜去し、荷電制御剤(4)を得た。なお、荷電制御剤(4)は、リビングラジカル重合により合成した重合体ブロックB、及び重合体ブロックAのブロック共重合体である。
撹拌翼、還流管および温度計をセットした反応容器に、メチルエチルケトン120部を入れ、窒素雰囲気下加熱を行い、メチルエチルケトンが還流をはじめたところで、下記モノマー混合物(6)を2時間かけて滴下した。
モノマー混合物(6)
スチレン 20.3部
N−シクロヘキシルマレイミド 34.9部
メチルエチルケトン 80.0部
t−ブチルパーオキシオクテート 10.8部
滴下終了後、引き続きスチレン27.1部を30分かけて滴下し、次いで下記モノマー混合物(7)を1時間かけて滴下した。
モノマー混合物(7)
スチレン 21.9部
ブチルアクリレート 5.8部
メタクリル酸 1.0部
t−ブチルパーオキシオクテート 1.1部
滴下終了後、還流を続け3時間経過した後、冷却、溶媒溜去し、荷電制御剤(5)を得た。なお、荷電制御剤(5)は、N−シクロヘキシルマレイミドを含む重合体ブロックA、重合体ブロックB、及び重合体ブロックCの順に形成されたブロック共重合体である。
撹拌翼、還流管および温度計をセットした反応容器に、メチルエチルケトン120部を入れ、窒素雰囲気下加熱を行い、メチルエチルケトンが還流をはじめたところで、下記モノマー混合物(8)を2時間かけて滴下した。
モノマー混合物(8)
スチレン 27.1部
無水マレイン酸 25.5部
メチルエチルケトン 80.0部
t−ブチルパーオキシオクテート 10.8部
滴下終了後、引き続きスチレン26.6部を30分かけて滴下し、次いで下記モノマー混合物(9)を1時間かけて滴下した。
モノマー混合物(9)
スチレン 22.9部
ブチルアクリレート 5.7部
t−ブチルパーオキシオクテート 1.1部
滴下終了後、3時間還流を続けた後、N−ブチルアミンを19.0部投入して、さらに24時間還流を続けてイミド化反応を行った。反応後の溶液を冷却、溶媒溜去し、荷電制御剤(6)を得た。なお、荷電制御剤(6)は、N−ブチルマレイミドを含む重合体ブロックA、重合体ブロックB、及び重合体ブロックCのブロック共重合体である。
撹拌翼、還流管および温度計をセットした反応容器に、メチルエチルケトン90部を入れ、窒素雰囲気下加熱を行い、メチルエチルケトンが還流をはじめたところで、下記モノマー混合物(10)を2時間かけて滴下した。
モノマー混合物(10)
スチレン 25.0部
N−フェニルマレイミド 41.6部
メチルエチルケトン 100.0部
t−ブチルパーオキシオクテート 8.7部
滴下終了後、引き続き下記モノマー混合物(11)を1時間かけて滴下した。
モノマー混合物(11)
スチレン 21.9部
ブチルアクリレート 5.8部
メタクリル酸 1.0部
t−ブチルパーオキシオクテート 1.1部
滴下終了後、さらに4時間還流を続けた後、冷却、溶媒溜去し、荷電制御剤(7)を得た。なお、荷電制御剤(7)は、重合体ブロックA、及び重合体ブロックCのみのブロック共重合体である。
撹拌翼、還流管および温度計をセットした反応容器に、メチルエチルケトン140部、スチレン53.1部、t−ブチルパーオキシオクテート8.0部を入れ、窒素雰囲気下で加熱し、81℃で2時間反応させた後、下記モノマー混合物(12)を1時間かけて滴下した。
モノマー混合物(12)
スチレン 24.0部
ブチルアクリレート 8.5部
メタクリル酸 2.8部
t−ブチルパーオキシオクテート 1.3部
滴下終了後、4時間還流を続けた後、冷却、溶媒溜去し、荷電制御剤(8)を得た。なお、荷電制御剤(8)は、重合体ブロックB、及び重合体ブロックCのみのブロック共重合体である。
無水マレイン酸322部とスチレン342部を沸騰1,2−ジクロロエタン中で、アゾビスイソブチロニトリル30部を重合開始剤として共重合し、その後1,2−ジクロロエタンを溜去し、共重合中間体を得た。次いで該共重合中間体664部とm−ニトロアニリン386部を沸騰キシレン中で、生成する水を溜去しながら6時間イミド化反応し、次いでキシレンを溜去し、荷電制御剤(9)を得た。なお、荷電制御剤(9)は、スチレンとm−ニトロフェニルマレイドの共重合体ブロックとスチレンブチルアクリレート共重合体ブロックを有する共重合体である。
3,4−ジクロロフェニルマレイミド350部及び2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸100部を沸騰ジメチルホルムアルデヒド(DMF)中で、ジ−t−ブチルパーオキサイド20部を開始剤として8時間共重合した。次いでアクリル酸n−ブチルを500部、スチレンを50部加え、ジ−t−ブチルパーオキサイド15部を開始剤として4時間グラフト重合した後、減圧乾燥機によりDMFを留去し、帯電制御樹脂(10)を得た。なお、荷電制御剤(10)は、3,4−ジクロロフェニルマレイミドと2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸の共重合体ブロックとアクリル酸n−ブチルとスチレンとの共重合体ブロックを有するグラフト重合体である。
<ポリエステルの合成>
冷却管、撹拌機および窒素導入管の付いた反応容器中に、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物235部、ビスフェノールAプロピレンオキサイド3モル付加物525部、テレフタル酸205部、アジピン酸47部およびジブチルチンオキサイド2部を入れ、常圧、230℃で8時間加熱し、さらに1.3kPa〜2kPa(10mmHg〜15mmHg)の減圧下で5時聞反応させた後、反応容器に無水トリメリット酸46部を入れ、常圧、180℃で2時間反応させ、[ポリエステル1]を得た。[ポリエステル1]は、数平均分子量2600、質量平均分子量6900、Tg44℃、酸価26であった。
冷却管、撹拌機および窒索導入管の付いた反応容器中に、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物682部、ビスフェノールAプロピレンオキサイド2モル付加物81部、テレフタル酸283部、無水トリメリット酸22部およびジブチルチンオキサイド2部を入れ、常圧、230℃で8時間反応させ、さらに1.3kPa〜2kPa(10mmHg〜15mmHg)の減圧下で5時間反応させ、[中間体ポリエステル1]を得た。[中間体ポリエステル1]は、数平均分子量2100、質量平均分子量9500、Tg55℃、酸価0.5、水酸基価49であった。
カーボンブラック(キャボット社製:商品名リーガル400R)40部、結着樹脂であるポリエステル樹脂(三洋化成社製:商品名RS−801、酸価10、Mw20000、Tg64℃)60部、水30部をヘンシェルミキサーにて混合し、顔料凝集体中に水が染み込んだ混合物を得た。これをロ−ル表面温度130℃に設定した2本ロールにより45分間混練し、パルベライザーで1mmの大きさに粉砕し、[マスターバッチ1]を作成した。
撹拌棒および温度計をセットした容器に、合成しておいた[ポリエステル1]を545部、パラフィンワックスを181部、酢酸エチルを1450部仕込み、攪拌しながら80℃に昇温し、80℃のまま5時間保持した後、1時間で30℃に冷却した。次いで容器に[マスターバッチ1]500部、荷電制御剤(1)100部、酢酸エチル100部を仕込み、1時間混合し原料溶解液1を得た。1500部の原料溶解液1を容器に移し、ビーズミル(アイメックス社製、ウルトラビスコミル)を用いて、送液速度1kg/hr、ディスク周速度6m/秒、0.5mmジルコニアビーズを80体積%充填、3パスの条件で、カーボンブラック、WAXの分散を行った。次いで、[ポリエステル1]425部を酢酸エチル230部に溶解させたポリエステル溶解液を加え、上記条件のビーズミルで1パスし、顔料・WAX分散液1を作成した。顔料・WAX分散液1の固形分濃度(130℃で、30分加熱した後の残分質量)が50%となるように酢酸エチルを加えて[顔料・WAX分散液1]を調整した。
イオン交換水970部、分散安定用の有機樹脂微粒子(スチレン−メタクリル酸−アクリル酸ブチル−メタクリル酸エチレンオキサイド付加物硫酸エステルのナトリウム塩の共重合体)25質量%、水性分散液40部、ドデシルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム48.5%水溶液(三洋化成工業製、エレミノールMON−7)140部、酢酸エチル90部を混合撹拌し、乳白色の液体を得た。これを[水相1]とする。
975部の[顔料・WAX分散液1]と、アミン類としてイソホロンジアミン2.6部をTKホモミキサー(特殊機化製)で回転数5,000rpmにて1分間混合した後、88部の[プレポリマー1]を加えて、TKホモミキサーで回転数5,000rpmにて1分間混合し、さらに1200部の水相1を加え、TKホモミキサーで回転数8,000〜13,000rpmで調整しながら20分間混合して[乳化スラリー1]を作成した。
撹拌機および温度計をセットした容器に、[乳化スラリー1]を投入し、30℃で8時間脱溶剤を行い、[分散スラリー1]を作成した。
100部の[分散スラリー1]を減圧ろ過した後、ろ過ケーキにイオン交換水100部を加え、TKホモミキサーで混合(回転数12,000rpmで10分間)した後ろ過し洗浄ケーキ1を得た。このときのろ液は、乳白色であった。洗浄ケーキ1にイオン交換水900部を加え、超音波振動を付与してTKホモミキサーで混合(回転数12,000rpmで30分間)した後、スラリー液を減圧ろ過し洗浄ケーキ2を得た。この洗浄ろ過工程をスラリー液の電気伝導度が10μC/cm以下となるまでこの操作を繰り返した。スラリー液の電気伝導度が10μC/cm以下となったら、スラリー液のpHが4となるように10%塩酸を加え、そのまま30分間スリーワンモーターで攪拌した後スラリー液をろ過した。ろ過したケーキにイオン交換水100部を加え、TKホモミキサーで混合(回転数12,000rpmで10分間)した後ろ過した。このイオン交換水での洗浄操作を、スラリー液の電気伝導度が10μC/cm以下となるまで繰り返し、[ろ過ケーキ1]を得た。得られた[ろ過ケーキ1]を、循風乾燥機にて42℃で48時間乾燥し、目開き75μmのメッシュで大粒子を除去し、[トナー母体101]を得た。[トナー母体101]の平均円形度は0.974、体積平均粒径(Dv)は6.3μm、個数平均粒径(Dp)は5.3μmで、Dv/Dpは1.19の粒度分布であった。ついで、100部の[母体トナー101]に疎水性シリカ1.8部を加えてヘンシェルミキサーにて混合して、本発明の[トナー1]を得た。
<顔料・WAX分散液の作成>
撹拌棒および温度計をセットした容器に、実施例1で作成した[ポリエステル1]470部、パラフィンワックス 181部、酢酸エチル1450部を仕込み、撹拌下80℃に昇温し、80℃のまま5時間保持した後、1時間で30℃に冷却した。次いで容器に実施例1で作成した[マスターバッチ1]500部、荷電制御剤(2)390部、酢酸エチル100部を仕込み、1時間混合し[原料溶解液2]を得た。[原料溶解液2]1500部を容器に移し、ビーズミル(ウルトラビスコミル、アイメックス社製)を用いて、送液速度1kg/hr、ディスク周速度6m/秒、0.5mmジルコニアビーズを80体積%充填、3パスの条件で、カーボンブラック、WAXの分散を行った。次いで、実施例1で作成した[ポリエステル1]425部を酢酸エチル230部に溶解させたポリエステル溶解液を加え、上記条件のビーズミルで1パスし、[顔料・WAX分散液2]を得た。[顔料・WAX分散液2]の固形分濃度(130℃で、30分加熱した後の残分質量)が50%となるように酢酸エチルを加えて調整した。
以降、水相の作成からトナーの作成までは、実施例1の[顔料・WAX分散液1]を[顔料・WAX分散液2]に変更する以外は実施例1と同様にして、本発明の[トナー2]を得た。
<顔料・WAX分散液の作成>
撹拌棒および温度計をセットした容器に、実施例1で作成した[ポリエステル1]545部、パラフィンワックス 181部、酢酸エチル1450部を仕込み、撹拌下80℃に昇温し、80℃のまま5時間保持した後、1時間で30℃に冷却した。次いで容器に実施例1で作成した[マスターバッチ1]500部、荷電制御剤(1)25部、酢酸エチル100部を仕込み、1時間混合し[原料溶解液3]を得た。 [原料溶解液3]1500部を容器に移し、ビーズミル(ウルトラビスコミル、アイメックス社製)を用いて、送液速度1kg/hr、ディスク周速度6m/秒、0.5mmジルコニアビーズを80体積%充填、3パスの条件で、カーボンブラック、WAXの分散を行った。次いで、実施例1で作成した[ポリエステル1]425部を酢酸エチル230部に溶解させたポリエステル溶解液を加え、上記条件のビーズミルで1パスし、[顔料・WAX分散液3]を得た。[顔料・WAX分散液3]の固形分濃度(130℃で、30分加熱した後の残分質量)が50%となるように酢酸エチルを加えて調整した。
以降、水相の作成からトナーの作成までは、実施例1の[顔料・WAX分散液1]を[顔料・WAX分散液3]に変更する以外は実施例1と同様にして、本発明の[トナー3]を得た。
<粉砕によるトナーの作成>
質量平均分子量が27000で、酸価が18mgKOH/gのポリエステル樹脂100部、融点が120℃のポリエチレンワックス5部、C.I.ピグメントブルー15:3を5部、及び荷電制御剤(3)2部を、ヘンシェルミキサーを用いて撹拌混合した後、2軸押し出し機を用いて混練し、冷却後、体積平均粒子径が9±0.5μmになるように粉砕、分級を行い、[母体トナー]を得た。混練条件については、混練機出口での混練品の温度が130℃付近になるように、混練機の温度設定を行った。ついで、この[母体トナー]100部に疎水性シリカ1.2部をヘンシェルミキサーにて混合して、本発明の[トナー4]を得た。
<懸濁重合トナーの作成>
四つ口容器中にイオン交換水360部と0.1Mリン酸ナトリウム水溶液430部を仕込み、高速撹拌装置ホモミキサーを用いて15000rpmで撹拌しながら、60℃に保持した。ここに、1M塩化カルシウム水溶液34部を徐々に添加し、微細な難水溶性分散安定剤であるリン酸カルシウムを含有する[水分散液]を調製した。
次に、[水分散液]中に[モノマー組成物]を投入し、60℃の窒素雰囲気下で、高速撹拌装置の回転数を15000rpmに維持しつつ、4分間撹拌し、モノマー組成物を造粒した。その後、撹拌装置を、パドル撹拌羽根を具備したものに換え、200rpmで撹拌しながら、60℃に保持し、5時間重合を行った。この後、80℃に昇温し、さらに重合を行った。冷却後、希塩酸を添加してpHを1.2にしてリン酸カルシウムを溶解させた。さらに、加圧ろ過により固液分離した後、18000部の水で洗浄した。その後、真空乾燥装置を用いて乾燥させ、質量平均粒子径が7.1μmの[トナー母粒子]を得た。次に、[トナー母粒子]100部に疎水性シリカ1.2部をヘンシェルミキサーにて混合して、本発明の[トナー5]を得た。
<乳化重合トナーの作成>
(アニオン性の樹脂微粒子分散液の作成)
反応槽に、イオン交換水35部を投入し、非イオン性界面活性剤ノニポール400(三洋化成社製)0.43部及びアニオン性界面活性剤ネオゲンR(ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム)(第一工業製薬社製)0.59部を溶解させた。次に、スチレン25部、アクリル酸n−ブチル3部、アクリル酸0.56部、ドデカンチオール1.1部及び四臭化炭素0.3部を予め混合溶解させたモノマー溶液を反応槽に分散させて乳化し、10分間ゆっくりと混合しながら、さらにイオン交換水7部に過硫酸アンモニウム0.29部を溶解させた溶液を投入し、窒素置換を行うことにより乳化液を得た。その後、さらに攪拌しながら、乳化液の温度が70℃になるまで加熱し、この状態で6時間そのまま乳化重合を継続することにより、樹脂微粒子の平均粒子径が210nm、ガラス転移温度が57℃、質量平均分子量が16500のアニオン性の[樹脂微粒子分散液1]を得た。
シアン顔料C.I.Pigment Blue 15:3(大日本インキ化学工業社製)50部、アニオン性界面活性剤ネオゲンR(第一工業製薬社製)5部及びイオン交換水200部を混合し、ホモジナイザーのウルトラタラックス(IKA社製)で10分間予備分散し、さらにサンドミルで2時間分散することにより、中心径140nm、固形分21.5質量%の[着色剤分散液]を得た。
50部の荷電制御剤(1)、アニオン性界面活性剤ネオゲンR(第一工業製薬社製)3部及びイオン交換水200部を混合し、ホモジナイザーのウルトラタラックス(IKA社製)で10分間予備分散し、さらにサンドミルで2時間分散することにより、固形分量21.1%の[荷電制御剤分散液]を得た。
融点が85℃のパラフィンワックスHNPO190(日本精蝋社製)7.0部、アニオン性界面活性剤ネオゲンR(第一工業製薬社製)1.1部及びイオン交換水18部を混合した後、95℃に加熱して、高圧型ホモジナイザーで分散処理することにより、平均粒子径が250nmの[離型剤分散液]を得た。
ポリ塩化アルミニウムPAC(浅田化学社製)0.18部及び0.1質量%硝酸水溶液1.8部をボトル中で混合攪拌し、[凝集剤水溶液]を得た。
(トナーの作成)
以下の攪拌及び分散には、インライン式の攪拌・分散装置を用いた。この装置は、攪拌槽と、攪拌槽の底部から攪拌槽の上部へと循環するループ配管と、ループ配管の途中に挿入された分散機キャビトロンCD1010(太平洋機構社製)から構成されており、攪拌槽には、冷却手段として、冷却水により攪拌槽の冷却が可能なジャケットが取り付けられているものである。上記インライン式の攪拌・分散装置を用いて、8.35部の[樹脂微粒子分散液1]、5.5部の[樹脂微粒子分散液2]、[着色剤分散液]2.1部、[荷電制御剤分散液]0.6部、[離型剤分散液]2.8部及びイオン交換水43部からなる混合液を攪拌槽で十分に混合した後、[凝集剤水溶液]1.5部を徐々に加えながら、攪拌槽の底弁から混合液を分散機へと導入し、ローターの周速度(最外周の周速度)を36m/秒にして分散させ、分散機を通過した混合液を再び攪拌槽の上部へと10分間循環させた。攪拌・分散を終えた後の混合液中に含まれる凝集粒子をコールターカウンターのマルチマイザーII(コールター社製)で測定したところ、体積平均粒子径は3.2μmであった。なお、この際の混合液の温度は32℃であった。
<乳化重合凝集法トナーの作成>
(着色剤分散液の作成)
シアン顔料として、50部のC.I.ピグメントブルー15:3、ドデシル硫酸ナトリウム10部及びイオン交換水200部を、サンドグラインダーミルを用いて分散させ、体積平均粒子径が170nmの[着色剤分散液]を得た。
(ラテックスの作成)
撹拌装置、温度センサー、冷却管、窒素導入装置を取り付けた5000m1のセパラブルフラスコに、ドデシル硫酸ナトリウム4.05部をイオン交換水2500部に溶解させた溶液を仕込み、窒素気流下、230rpmの撹拌速度で撹拌しながら、80℃に昇温した。次に、過硫酸カリウム9.62部をイオン交換水200部に溶解させた溶液を添加した後、スチレン568部、アクリル酸n−ブチル164部、メタクリル酸68部及びn−オクチルメルカプタン16.51部の混合物を1.5時間で滴下し、80℃で2時間、加熱撹拌することにより、重合(第一段重合)を行い、[ラテックス(1H)]を調製した。[ラテックス(1H)]の質量平均粒子径は、68nmであった。
撹拌装置を取り付けたフラスコ内に、スチレン123.81部、アクリル酸n−ブチル39.51部、メタクリル酸12.29部、n−オクチルメルカプタン0.72部、化学構造式 C(CH2OCO(CH2)20CH3)4で示されるエステルワックス70部、荷電制御剤(2)20部を仕込み、80℃に加熱し、溶解させてモノマー溶液を調製した。
温度センサー、冷却管、窒素導入装置、撹拌装置を取り付けた反応容器(四つ口フラスコ)に、[ラテックス(1HML)]420部(固形分換算)、イオン交換水900部及び着色剤分散液150部を仕込み、撹拌した。容器内の温度を30℃に調整した後、5N水酸化ナトリウム水溶液を加えて、pHを8〜10に調整した。次に、塩化マグネシウム六水和物65部をイオン交換水1000部に溶解させた溶液を、撹拌下、10分間で添加した。3分間放置した後、92℃に昇温し、凝集粒子が生成した。この状態で、コールターカウンターTA−II(べックマン・コールター社製)を用いて凝集粒子の粒子径を測定し、個数平均粒子径が6.8μmになった時点で、塩化ナトリウム80.4部をイオン交換水1000部に溶解させた溶液を添加して粒子成長を停止させた。さらに、熟成処理として、94℃で加熱撹拌することにより、粒子の融着及び結晶性物質の相分離を継続させた。この状態で、FPIA−2000(シスメックス社製)を用いて、融着粒子の形状を測定し、平均円形度が0.961になった時点で30℃に冷却し、撹拌を停止した。生成した融着粒子を濾過し、45℃のイオン交換水で繰り返し洗浄し、40℃の温風で乾燥することにより、トナー母粒子を得た。トナー母粒子の個数平均粒子径及び形状係数を再度測定したところ、それぞれ6.6μm及び0.962であった。トナートナー母粒子100部に疎水性シリカ1.6部をヘンシェルミキサーにて混合して、本発明の[トナー7]を得た。
<原料溶解液の作成>
撹拌棒および温度計をセットした容器に、実施例1で作成した[ポリエステル1]190部、パラフィンワックス 85部、酢酸エチル1450部を仕込み、撹拌下80℃に昇温し、80℃のまま5時間保持した後、1時間で30℃に冷却した。次いで容器に実施例1で作成した[マスターバッチ1]500部、荷電制御剤(1)420部、酢酸エチル100部を仕込み、1時間混合し[原料溶解液8]を得た。
<顔料・WAX分散液の作成>
[原料溶解液8]1500部を容器に移し、ビーズミル(ウルトラビスコミル、アイメックス社製)を用いて、送液速度1kg/hr、ディスク周速度6m/秒、0.5mmジルコニアビーズを80体積%充填、3パスの条件で、カーボンブラック、WAXの分散を行った。次いで、実施例1で作成した[ポリエステル1]425部を酢酸エチル230部に溶解させたポリエステル溶解液を加え、上記条件のビーズミルで1パスし、[顔料・WAX分散液8]を得た。[顔料・WAX分散液8]の固形分濃度(130℃で、30分加熱した後の残分質量)が50%となるように酢酸エチルを加えて調整した。
<トナーの作成>
以降、水相の作成からトナーの作成までは、実施例1の[顔料・WAX分散液1]を[顔料・WAX分散液8]に変更する以外は、実施例1と同様にして、本発明の[トナー8]を得た。
<原料溶解液の作成>
撹拌棒および温度計をセットした容器に、実施例1で作成した[ポリエステル1]545部、パラフィンワックス 105部、酢酸エチル1450部を仕込み、撹拌下80℃に昇温し、80℃のまま5時間保持した後、1時間で30℃に冷却した。次いで容器に実施例1で作成した[マスターバッチ1]500部、荷制御剤(2)15部、酢酸エチル100部を仕込み、1時間混合し[原料溶解液9]を得た。
<顔料・WAX分散液の作成>
[原料溶解液9]1500部を容器に移し、ビーズミル(ウルトラビスコミル、アイメックス社製)を用いて、送液速度1kg/hr、ディスク周速度6m/秒、0.5mmジルコニアビーズを80体積%充填、3パスの条件で、カーボンブラック、WAXの分散を行った。次いで、実施例1で作成した[ポリエステル1]425部を酢酸エチル210部に溶解させたポリエステル溶解液を加え、上記条件のビーズミルで1パスし、[顔料・WAX分散液9]を得た。[顔料・WAX分散液9]の固形分濃度(130℃で、30分加熱した後の残分質量)が50%となるように酢酸エチルを加えて調整した。
<トナーの作成>
以降、水相の作成からトナーの作成までは、実施例1の[顔料・WAX分散液1]を[顔料・WAX分散液9]に変更する以外は、実施例1と同様にして、本発明の[トナー9]を得た。
実施例1の荷電制御剤(1)を荷電制御剤(5)に変更した以外は、実施例1と同様にして、本発明の[トナー10]を得た。
実施例1の荷電制御剤(1)を荷電制御剤(6)に変更した以外は、実施例1と同様にして、本発明の[トナー11]を得た。
実施例1の荷電制御剤(1)を荷電制御剤(7)に変更した以外は、実施例1と同様にして、[トナー101]を作成した。
実施例1の荷電制御剤(1)を荷電制御剤(8)に変更した以外は、実施例1と同様にして、[トナー102]を作成した。
<原料溶解液の作成>
撹拌棒および温度計をセットした容器に、実施例1で作成した[ポリエステル1]545部、パラフィンワックス 181部、酢酸エチル1450部を仕込み、撹拌下80℃に昇温し、80℃のまま5時間保持した後、1時間で30℃に冷却した。次いで、容器に実施例1で作成した[マスターバッチ1]500部、荷電制御剤(7)50部、荷電制御剤(8)50部、酢酸エチル100部を仕込み、1時間混合し[原料溶解液103]を得た。
[原料溶解液103]1500部を容器に移し、ビーズミル(ウルトラビスコミル、アイメックス社製)を用いて、送液速度1kg/hr、ディスク周速度6m/秒、0.5mmジルコニアビーズを80体積%充填、3パスの条件で、カーボンブラック、WAXの分散を行った。次いで、[ポリエステル1]425部を酢酸エチル230部に溶解させたポリエステル溶解液を加え、上記条件のビーズミルで1パスし、[顔料・WAX分散液103]を得た。[顔料・WAX分散液103]の固形分濃度(130℃で、30分加熱した後の残分質量)が50%となるように酢酸エチルを加えて調整した。
<トナーの作成>
以降、実施例1の[顔料・WAX分散液1]を[顔料・WAX分散液103]に変更する以外は実施例1と同様にして、[トナー103]を得た。
実施例1の荷電制御剤(1)を荷電制御剤(9)に変更した以外は、実施例1と同様にして[トナー104]を作成した。
実施例1の荷電制御剤(1)を荷電制御剤(10)に変更した以外は、実施例1と同様にして[トナー105]を作成した。
上述の実施例及び比較例で作成したトナーを、それぞれ電子写真式の画像形成装置を用いて下記に示す項目を評価した。トナーの帯電量、耐地汚れ性L*、CCA量及び帯電性能総合評価を表1に示した。
外添処理を行ったトナー(現像剤)を、画像形成装置(リコー社製プリンタipsio CX2500(商品名))を用いて、B/W比6%の所定のプリントパターンをN/N環境下(23℃、45%)で印字した。N/N環境下の1枚印字後および1000枚連続印字後(耐久後)にそれぞれ白紙パターンを印字し、白紙パターン印字中の現像ローラ上のトナーを吸引し、電荷量をエレクトロメータで測定し、1枚目及び1000枚目の帯電量とした。なお、帯電量の絶対値は、15〜35μC/gが好ましく、20〜30μC/gが特に好ましい範囲である。
外添処理を行った黒トナー(現像剤)を、画像形成装置(リコー社製ipsio CX2500(商品名))を用いて、B/W比6%の所定のプリントパターンをH/H環境下(28℃、80%)およびL/L環境下(10℃、15%)で印字した。それぞれ1枚印字後および1000枚連続印字後(耐久後)にそれぞれ白紙パターンを印字し、白紙パターン印字中の感光体に透明テープを貼り付けた後剥離し、そのテープを白紙に貼り付けて測色計でL*を測定し、その結果を耐地汚れ性L*として評価した。なお、耐地汚れ性L*は、88以上が好ましく、90以上がより好ましい。
評価基準は、以下のとおりである。
◎:帯電量の絶対値が25〜30μC/gで現像バイアスでの画像濃度コントロールが容易であり、L*も90以上で画像品位に問題が無い。
○:帯電量の絶対値が20μC/g以上25μC/g未満で現像バイアスでの画像濃度コントロールが比較的容易である。もしくは、L*が88以上90未満で画像品位に大きな問題が無い。
△:帯電量の絶対値が15μC/g以上20μC/g未満で現像バイアスでの画像濃度コントロールがやや困難である。もしくはL*が85以上88未満で画像の空白部に若干の地汚れが認識できる。
×:帯電量の絶対値が10μC/g未満で十分な画像濃度が得られない。もしくは耐地汚れ性L*が85未満で画像の空白部に顕著な地汚れが認識できる。
2 プロセスカートリッジ
3 現像装置
4 像担持体
5 転写部材
6 中間転写体
7 定着部材
8 トナー供給カートリッジ
9 トナー搬送部材
10 帯電部材
11 仕切り板
Claims (16)
- イミド基の水素原子が炭化水素基で置換されたマレイミドとスチレン又はスチレン誘導体とのモノマー単位を有する重合体ブロックAと、
スチレン又はスチレン誘導体の重合体からなる重合体ブロックBと、
前記重合体ブロックA及び前記重合体ブロックBのいずれとも異なる重合体ブロックCとを有する共重合体。 - イミド基の水素原子が電子供与基で置換されたマレイミドとスチレン又はスチレン誘導体とのモノマー単位を有する重合体ブロックA'と、
スチレン又はスチレン誘導体の重合体からなる重合体ブロックBと、
前記重合体ブロックA'及び前記重合体ブロックBのいずれとも異なる重合体ブロックC'とを有する共重合体。 - 樹脂又は樹脂を含む組成物の帯電性を制御する荷電制御剤であって、
イミド基の水素原子が炭化水素基で置換されたマレイミドとスチレン又はスチレン誘導体とのモノマー単位を有する重合体ブロックAと、
スチレン又はスチレン誘導体の重合体からなる重合体ブロックBとを有する共重合体を含有することを特徴とする荷電制御剤。 - 樹脂又は樹脂を含む組成物の帯電性を制御する荷電制御剤であって、
イミド基の水素原子が電子供与基で置換されたマレイミドとスチレン又はスチレン誘導体とのモノマー単位を有する重合体ブロックA'と、
スチレン又はスチレン誘導体の重合体からなる重合体ブロックBとを有する共重合体を含有することを特徴とする荷電制御剤。 - 樹脂又は樹脂を含む組成物の帯電性を制御する荷電制御剤であって、
請求項1又は2に記載の共重合体を含有することを特徴とする荷電制御剤。 - 結着樹脂、着色剤及び荷電制御剤を含むトナーにおいて、
前記荷電制御剤は、請求項3〜5のいずれか一項に記載の荷電制御剤を含むことを特徴とするトナー。 - 前記荷電制御剤の含有率は、1質量%以上20質量%以下である請求項6に記載のトナー。
- 請求項3〜5のいずれか一項に記載の荷電制御剤、結着樹脂及び着色剤を含むトナー原料を水又は水溶性分散媒中に分散させ、前記水又は水溶性分散媒中に分散させた前記トナー原料の分散体を凝集及び融着させるトナーの製造方法。
- 請求項3〜5のいずれか一項に記載の荷電制御剤、結着樹脂及び着色剤を含むトナー原料を有機溶媒中に溶解又は分散させた溶液又は分散液を水又は水溶性分散媒中に分散させる第一の工程と、前記水又は水溶性分媒液中に分散させた前記溶液又は分散液から前記有機溶媒を除去することによりトナースラリーを得る第二の工程とを有するトナーの製造方法。
- 請求項3〜5のいずれか一項に記載の荷電制御剤を結着樹脂原料用のモノマー中に溶解又は分散させ、得られた溶液又は分散液を水又は水溶性溶媒中に導入し乳化してモノマー乳化液とする第一の工程と、前記モノマー乳化液中の前記モノマーを重合させて前記荷電制御剤を含む重合物の乳化液を作る第二の工程と、前記荷電制御剤を含む重合物の乳化液中に着色剤を分散させ、乳化状態の前記荷電制御剤を含む重合物と分散状態の前記着色剤とを凝集及び融着させる第三の工程とを有するトナーの製造方法。
- 請求項3〜5のいずれか一項に記載の荷電制御剤及び着色剤を結着樹脂原料用のモノマー中に溶解又は分散させ、得られた溶液又は分散液を水又は水溶性溶媒中に導入して分散させモノマー分散液を得る第一の工程と、前記モノマー分散液中の前記モノマーを重合させて前記荷電制御剤及び前記着色剤を含む重合物であるトナー粒子の分散液を得る第二の工程とを有するトナーの製造方法。
- 請求項3〜5のいずれか一項に記載の荷電制御剤、結着樹脂及び着色剤を含むトナー原料を混合して混合物を得る第一の工程と、前記混合物を溶融混練して混練物を得る第二の工程と、前記混練物を粉砕及び分級する第三の工程とを有するトナーの製造方法。
- 画像形成装置に着脱可能に配置され、トナーを像担持体に搬送するトナー搬送部材にトナーを供給するトナー供給カートリッジであって、
前記トナーは、請求項6又は7に記載のトナーであることを特徴とするトナー供給カートリッジ。 - 像担持体と、
前記像担持体を帯電させる帯電部材と、
トナーを前記像担持体に搬送し前記像担持体上にトナー像を形成させるトナー搬送部材と、
トナーを前記トナー搬送部材に供給するトナー供給カートリッジとを備え、
画像形成装置に着脱可能に配置されるプロセスカートリッジであって、
前記トナーは、請求項6又は7に記載のトナーであることを特徴とするプロセスカートリッジ。 - 像担持体と、
像担持体を帯電させる帯電部材と、
トナーを前記像担持体に搬送し像担持体上にトナー像を形成させるトナー搬送部材と、
トナーを収容しており該トナーを前記トナー搬送部材に供給するトナー供給カートリッジと、
前記像担持体上に形成されたトナー像を転写体上に転写する転写部材と、
前記転写体上に転写された前記トナー像を定着する定着部材とを備えた画像形成装置であって、
前記トナーは、請求項6又は7に記載のトナーであることを特徴とする画像形成装置。 - 像担持体に潜像を形成する潜像形成工程と、
該潜像をトナーによってトナー像として現像する現像工程と、
現像された前記トナー像を転写体上に転写する転写工程と、
前記転写体上に転写されたトナー像を定着する定着工程とを備えた画像形成方法であって、
前記トナーは、請求項6又は7に記載のトナーであることを特徴とする画像形成方法。
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