JP4609490B2 - 画像表示装置およびリアプロジェクタ - Google Patents
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Description
この一方で、エアフィルタの交換は定期的に行う必要があり、交換を行わないと、エアフィルタに目詰まりが生じて、空気の導入ができなくなるという問題がある。このような場合、リアプロジェクタの構成部品を適切に冷却することができず、当該リアプロジェクタの駆動に問題が発生する可能性がある。
これらのことから、エアフィルタを容易に交換できるリアプロジェクタが要望されてきた。
さらに、本発明によれば、第1の開口部と第2の開口部の双方に、冷却空気を確実に流通させることが可能となる。従って、これらの開口部から筐体の内部に導入された冷却空気によって、筐体の内部の各構成部品を確実かつ適切に冷却することが可能となる。
本発明によれば、吸気口は、脚部における筐体における後端から略垂下する部位、すなわち、背面側の脚部に形成される。これによれば、吸気口を目立たなくすることができる。従って、画像表示装置の外観を良好にすることができる。
ここで、光変調素子としては、ガラス等からなる駆動基板と対向基板とが、シール材を介して所定間隔を空けて配置され、両基板間に液晶が密閉封入された構成を有する液晶パネルを例示できるほか、マイクロミラーの入射角度を制御することにより、光源から射出された光束を画像情報に応じて光変調する反射型光変調素子としてのDMD(デジタル・マイクロミラー・デバイス:TI社の商標)を例示することができる。
また、光学変換素子としては、入射光束の偏光方向を揃えて射出する偏光変換素子や、偏光膜および偏光板等を例示することができる。
このような問題に対し、本発明では、底面部に形成された第1の開口部から、光変調素子および光学変換素子のうち少なくとも一方までを接続するダクトを設けたことにより、第1の開口部から筐体内部に導入される空気を、光変調素子および光学変換素子のうち少なくとも一方に、確実に流通させることができる。従って、これら光変調素子および光学変換素子のうち少なくとも一方の冷却を、確実に行うことができる。
本発明によれば、光変調素子および光学変換素子のうち少なくとも一方の上方には、これらに吸気面を向けるようにして冷却ファンが配置される。これによれば、底面部に形成された開口部を介して筐体外部から導入され、光変調素子および光学変換素子のうち、ダクトが接続された少なくとも一方の下方に流通する空気を、冷却ファンの駆動により吸引して、確実に、光変調素子および光学変換素子のうち少なくとも一方に流通させることができる。従って、これらを適切に冷却することができる。
ここで、冷却ファンの排気面が、冷却対象に対向している場合には、当該排気面に対向している冷却対象の一部の領域にしか空気が送風されない可能性がある。このような場合、当該一部の領域に送風された空気は、冷却ファンからの吐出圧を維持できないため、他の領域に送風されない可能性があり、冷却対象を局所的にしか冷却できない場合がある。
これに対し、冷却ファンの吸気面が、冷却対象に対向しているので、冷却ファンを駆動すると、当該冷却ファンの吸気側に位置する冷却対象の周辺が陰圧となり、当該冷却対象の周辺には、所定の風圧を維持した空気の流路を形成することができる。これによれば、流路上に位置する冷却対象、すなわち、光変調素子および光学変換素子のうち少なくとも一方に、確実に空気を流通させることができ、かつ、空気の滞留を防ぐことができる。従って、光変調素子および光学変換素子のうち少なくとも一方の冷却効率を、一層向上することができる。
また、本発明によれば、筐体の底面部に形成された開口を介して外部から導入される空気中の塵埃等を除去するエアフィルタが、筐体の正面部から挿抜自在に取り付けられている。これによれば、エアフィルタを介して筐体外部の空気が内部に導入されるので、塵埃等を除去した清浄な空気を取り込むことができるほか、エアフィルタが塵埃等により汚れた場合に、当該エアフィルタを、画像表示装置を観察する側から取り出して交換することができる。従って、リアプロジェクタを移動することなく、エアフィルタを容易に交換することができる。
さらに、本発明によれば、第1の開口部と第2の開口部の双方に、冷却空気を確実に流通させることが可能となる。従って、これらの開口部から筐体の内部に導入された冷却空気によって、筐体の内部の各構成部品を確実かつ適切に冷却することが可能となる。
これによれば、吸気口を目立たなくすることができる。従って、画像表示装置の外観を良好にすることができる。
光変調素子としては、ガラス等からなる駆動基版と対向基板とが、シール材を介して所定間隔を空けて配置され、両基板間に液晶が密閉封入された構成を有する液晶パネルを例示できるほか、ミクロミラーの入射角度を制御することにより、光源から射出された光束を画像情報に応じて光変調する反射型光変調素子としてのDMD(デジタル・マイクロミラー・デバイス:TI社の商標)を例示することができる。
また、光学変換素子としては、入射光束の偏向方向を揃えて射出する偏光変換素子や、偏光膜および偏光板等を例示することができる。
光変調素子および光学変換素子は、特に発熱しやすい傾向にある。また一方で、これら光変調素子および光学変換素子は、熱変性が生じる場合があり、熱変性が生じた場合には、適切な画像形成を行うことができなくなる場合があり、これを適切に冷却する必要がある。
このように問題に対し、本発明では、底面部に形成された第1の開口部から、光変調素子および光学変換素子のうち少なくとも一方までを接続するダクトを設けたことにより、第1の開口部から筐体内部に導入される空気を、光変調素子および光学変換素子のうち少なくとも一方に、確実に流通させることができる。従って、これら光変調素子および光学変換素子のうち少なくとも一方の冷却を、確実に行うことができる。
底面部の下方には、枠状脚部によって筐体が設置される設置面との間に間隔が形成されているため、この間隔を有効に利用して、ダクトの断面積を大きくすることが可能である。このように、ダクトの断面積を大きくすることによって、冷却空気を効率良く流通させることができる。従って、光変調素子および光学変換素子のうち少なくとも一方の冷却効率を、一層向上することができる。
本発明によれば、光変調素子および光学変換素子のうち少なくとも一方の上方には、これらに吸気面を向けるようにして冷却ファンが配置される。これによれば、底面部に形成された第1の開口部を介して筐体外部から導入され、光変調素子および光学変換素子のうち、ダクトが接続された少なくとも一方の下方に流通する空気を、冷却ファンの駆動により吸引して、確実に、光変調素子および光学変換素子のうち少なくとも一方に流通させることができる。従って、これらを適切に冷却することができる。
また、冷却ファンの吸気面が、当該冷却ファンが上方に配置された冷却対象、すなわち、光変調素子および光学変換素子のうち少なくとも一方に対向するように位置付けられている。これによれば、冷却ファンの駆動により、ダクトの他端側の開口周辺の空気が、光変調素子および光学変換素子のうち少なくとも一方に沿って流通してこれらを冷却し、当該冷却ファンの吸気面に集約する。
ここで、冷却ファンの排気面が、冷却対象に対向している場合には、当該排気面に対向している冷却対象の一部の領域にしか空気が送風されない可能性がある。このような場合、当該一部の領域に送風された空気は、冷却ファンから吐出圧を維持できないため、他の領域に送風されない可能性があり、冷却対象を局所的にしか冷却できない場合がある。
これに対し、冷却ファンの吸気面が、冷却対象に対向しているので、冷却ファンを駆動すると、当該冷却ファンの吸気側に位置する冷却対象の周辺が陰圧となり、当該冷却対象の周辺には、所定の風圧を維持した空気の流路を形成することができる。これによれば、流路上に位置する冷却対象、すなわち、光変調素子および光学変換素子のうち少なくとも一方に、確実に空気を流通させることができ、かつ、空気の滞留を防ぐことができる。従って、光変調素子および光学変換素子のうち少なくとも一方の冷却効率を、より一層向上することができる。
図1は、本実施形態のリアプロジェクタ1を正面側から見た斜視図である。また、図2は、リアプロジェクタ1を背面側から見た図であり、図3は、当該リアプロジェクタ1を左側面から見た図である。なお、図3でいう左側とは、リアプロジェクタ1を正面から見た場合の左側を指す。
画像表示装置としてのリアプロジェクタ1は、光源から射出された光束を、入力する画像情報に応じて変調して光学像を形成し、形成した光学像を、当該リアプロジェクタ1に設けられた透光性のスクリーン2Bに拡大投射するものである。
リアプロジェクタ1は、図1から図3に示すように、正面側から見て略長方形状を有し、縦断面略三角形状を有する上部キャビネット2と、この上部キャビネット2を下方から支える下部キャビネット3とを備えて構成されている。これら上部キャビネット2および下部キャビネット3は、互いにねじ等により固定されている。
このうち、上部キャビネット2は、図1に示すように、内部に後述する反射ミラー2A(図4)を収納するミラーケース21と、スクリーン2Bを保持するフレーム枠22とを備えて構成される。
また、下部キャビネット3は、上部キャビネット2を支持するとともに、リアプロジェクタ1の主要な構成部品を内部に収納する平面視略台形状の箱型筐体である。
リアプロジェクタ1の正面側、すなわち、上部キャビネット2の正面側には、図1に示すように、フレーム枠22が配置されている。
フレーム枠22は、後述するミラーケース21(図2)の正面側の寸法と略同じ大きさで正面視略長方形状に形成され、当該ミラーケース21の正面側に、ねじ等により固定される。
このフレーム枠22は、前述のように、光学像が投射されるスクリーン2Bを保持する。このため、フレーム枠22の略中央には、スクリーン2Bの光学像投射領域と略同じ大きさの略長方形状の開口部221が形成され、当該開口部221からスクリーン2Bが露出する。また、この開口部221の左右両側には、背面側にそれぞれ2個のスピーカ(図示省略)が配置されたスピーカ設置部222,223が形成されている。
この正面部3Aには、略中央に略長方形状の開口部31が形成され、上下方向に回動して、当該開口部31を閉塞および開放する蓋部材31Aが設けられている。
この開口部31の内部には、詳しい図示を省略するが、正面側操作パネルとしてのフロントパネルが設けられている。このフロントパネルの左側部分には、音量調節や画質調整等を行う各種操作スイッチ、PC(Personal Computer)接続端子としてのD−Sub端子、ステレオ音声入力端子、ビデオ入力端子、S端子等が配設されている。また、フロントパネルの右側部分には、各種半導体メモリカードが挿入可能な開口が形成され、内部に当該カードからデータを読み取るカードリーダが配設されている。このような開口部31の右側には、電源スイッチ32が設けられている。これらフロントパネルおよび電源スイッチ32は、後述する制御基板5(図5)に電気的に接続されている。
また、下部キャビネット3の正面側左右両端には、脚部33が形成されている。
リアプロジェクタ1の背面側は、図2および図3に示すように、上部キャビネット2のミラーケース21および下部キャビネット3により構成される。
このうち、ミラーケース21は、縦断面略三角形状を有する合成樹脂製の箱型筐体である。このミラーケース21は、リアプロジェクタ1の背面を構成する背面壁211と、この背面壁211の下方端部と接続される底面壁212と、これら背面壁211および底面壁212の左右両側に位置する一対の側壁213,214とから構成されている。また、このミラーケース21の正面側には、側壁213,214に略直交し、互いに離間する方向、すなわち、リアプロジェクタ1の左右方向に延出する延出部215,216が形成されている。
一対の側壁213,214は、背面壁211および底面壁212の左右両端を接続するように形成されており、後方に向かうにしたがって内側に傾斜するように形成されている。
延出部215,216は、側壁213,214の縦寸法より大きく形成され、略中央部分に、背面方向に向かって膨出した膨出部215A,216Aが形成されている。この膨出部215A,216Aは、フレーム枠22のスピーカ設置部222,223(図1)と合わさって、スピーカエンクロージャを形成する。
この下部キャビネット3の背面部3Bは、正面部3Aに対向する面であり、当該背面部3Bには、図2における左側に、第1凹部34が形成され、右側に、第2凹部35が形成されている。
このうち、第1凹部34には、略正方形状のランプ交換口34Aが形成され、当該ランプ交換口34Aは、ランプカバー34Bによって覆われている。このランプ交換口34Aは、ランプカバー34Bを取り外すことによって開放され、当該ランプ交換口34Aを介して、後述する光学ユニット4の光源装置41(図5および図8)を交換できるように構成されている。
第2凹部35には、電源ケーブル35A、および、背面側操作パネルとしてのリアパネル35Bが設けられている。このうち、リアパネル35Bには、具体的に、PC接続端子としてのDVI(Digital Visual Interface)端子、アンテナ入力端子、および、複数系統のビデオ・音声入出力端子等が配設されている。
さらに、第1凹部34の左側および第2凹部35の右側には、排気口37(37A,37B,37C)が形成されている。これら排気口37A〜37Cは、下部キャビネット3内の各種装置を冷却した空気が排出される開口であり、スリット状に形成されている。
(2-1)上部キャビネット2の内部構成
図4は、上部キャビネット2の内部構成を示す図である。具体的に、図4は、図1の状態からスクリーン2Bを取り外したリアプロジェクタ1の正面側斜視図である。
上部キャビネット2の内部には、図4に示すように、下部キャビネット3内部に設けられた後述する光学ユニット4(図5および図8)の投射レンズ46(図8)から射出された光学像としての光束を反射する反射ミラー2Aが収納される。この反射ミラー2Aは、背面壁211(図2)の形状と略同じ平面視略台形状に形成された一般的なミラーであり、上部キャビネット2の背面壁211(図2)の内側に、台形状の長辺が上側となるように傾斜して取り付けられる。この反射ミラー2Aの傾斜角は、正面側に取り付けられるスクリーン2B(図1)と後述する光学ユニット4(図5および図8)の投射レンズ46による映像の反射との設定された位置関係に基づいて設定されている。
この底面壁212には、図4に示すように、正面側の略中央部分に略矩形状の切欠212Aが形成されており、後述する光学ユニット4(図5および図8)の投射レンズ46が露出する。また、当該切欠212Aの左側には、上方に向かって膨出した膨出部212Bが形成されている。この膨出部212Bは、後述する電源ユニット6(図5)の電源ブロック61(図5)に対応する位置に形成されている。
図5は、下部キャビネット3の内部構成を示す図である。詳述すると、図5は、図2の状態から下部キャビネット3の背面側の外装ケースを取り外したリアプロジェクタ1の背面側斜視図である。また、図6は、下部キャビネット3の内部構成を模式的に示した平面図である。
下部キャビネット3の内部には、画像を形成する光学ユニット4、リアプロジェクタ1全体の駆動制御を行う制御基板5、および、各電子部品に駆動電力を供給する電源ユニット6等を収納する。具体的には、これら光学ユニット4、制御基板5および電源ユニット6は、上部キャビネット2に保持されるスクリーン2Bに沿って、下部キャビネット3の底面部39に設置されている。すなわち、画像形成等のリアプロジェクタ1における主要な処理は、下部キャビネット3内に収納された構成部品によって実行される。
このうち、光学ユニット4は、図5および図6に示すように、下部キャビネット3の略中央から右側、すなわち、背面側から見て左側に配置されている。また、制御基板5および電源ユニット6は、下部キャビネット3の略中央から左側、すなわち、背面側から見て略中央から右側に配置されている。
図7は、光学ユニット4を示す斜視図である。また、図8は、光学ユニット4の光学系を示す模式図である。
光学ユニット4は、前述のスクリーンとともに、本発明の画像表示部を構成するものである。この光学ユニット4は、光源装置41から射出された光束を、液晶パネル451により、入力する画像情報に応じて変調して光学像を形成し、当該形成した光学像を投射レンズ46により反射ミラー2A(図4)を介して、スクリーン2B(図1)に拡大投射するものである。この光学ユニット4は、図7に示すように、下部キャビネットの底面部39の上面に設けられた光学ユニット載置台38上に載置される。
なお、この光学ユニット載置台38は、複数の板状部材から構成され、光学ユニット4を所定の位置に固定するための板状部材である。
防爆ガラス413は、リフレクタ412の開口部分を閉塞する透光性のガラス部材であり、光源ランプ411が破裂した場合に、当該光源ランプ411の破片が、光源ランプボックス414から外部に飛散しないように構成されている。
光源ランプボックス414には、図7に示すように、光源装置41をリアプロジェクタ1内に収納した際の背面方向に向かって延出した一対の把手414Aが形成されており、光源装置41を交換する際に、光源ランプボックス414を把持しやすいように構成されている。そして、光源ランプ411の寿命および破損等により光源装置41を交換する必要が生じた場合には、前述のランプカバー34B(図2)を開放して、ランプ交換口34A(図2)から光源装置41ごと交換できるように構成されている。
第1レンズアレイ421は、光軸方向から見てほぼ矩形状の輪郭を有する小レンズがマトリクス状に配列された構成を有し、各小レンズは、光源装置41から射出された光束を複数の部分光束に分割している。
第2レンズアレイ422は、第1レンズアレイ421と略同様な構成を有しており、小レンズがマトリクス状に配列された構成を有している。この第2レンズアレイ422は、重畳レンズ424とともに、第1レンズアレイ421の各小レンズの像を後述する液晶パネル451上に結像させる機能を有する。
具体的に、偏光変換素子423によって略1種類の直線偏光に変換された各部分光は、重畳レンズ424によって最終的に電気光学装置45の後述する液晶パネル451上にほぼ重畳される。偏光光を変調するタイプの液晶パネル451を用いたリアプロジェクタ1では、1種類の直線偏光しか利用できないため、他種類のランダムな偏光光を発する光源ランプ411からの光のほぼ半分が利用されない。そこで、偏光変換素子423を用いることにより、光源ランプ411から射出された光束を略1種類の直線偏光に変換し、電気光学装置45での光の利用効率を高めている。
なお、このような偏光変換素子423は、例えば特開平8−304739号公報に紹介されている。
この際、色分離光学系43のダイクロイックミラー431では、インテグレータ照明光学系42から射出された光束の赤色光成分と緑色光成分とが透過するとともに、青色光成分が反射する。ダイクロイックミラー431によって反射した青色光は、反射ミラー433で反射し、フィールドレンズ455を通って、電気光学装置45の後述する青色光用の液晶パネル451Bに到達する。このフィールドレンズ455は、第2レンズアレイ422から射出された各部分光束をその中心軸(主光線)に対して平行な光束に変換する。他の緑色光用、赤色光用の光変調素子の光束入射側に設けられたフィールドレンズ455も同様である。
なお、赤色光にリレー光学系44が用いられているのは、赤色光の光路の長さが他の色光の光路の長さよりも長いため、光の発散等による光の利用効率の低下を防止するためである。すなわち、入射側レンズ441に入射した部分光束をそのまま、フィールドレンズ455に伝えるためである。なお、リレー光学系44には、3つの色光のうちの赤色光を通す構成としたが、これに限らず、例えば、青色光や緑色光を通す構成としてもよい。
この光源装置収納部材471は、部品収納部材472に接続されており、当該部品収納部材との接続部分には、光源装置41の光源ランプ411から射出される光束が通過するように開口471Aが形成されている。
この部品収納部材472の内部には、複数の溝が形成され、当該溝に、前述の光学部品421〜424、431〜433、441〜444、455を、上方から嵌め込むようにして位置決め固定する。
また、この部品収納部材472には、図7に示すように、外面に複数の脚部472Cが形成されている。これら脚部472Cは、光学ユニット載置台38に、当該部品収納部材472を固定するためのものである。そして、部品収納部材472は、脚部472Cに形成された孔472C1を介して、光学ユニット載置台38にねじ固定される。
さらに、部品収納部材472の偏光変換素子423の下方に対応する位置には、図11に示すように、当該偏光変換素子を露出させる開口部472Dが形成されている。この開口部472Dには、後述するダクト392が接続され、偏光変換素子423を冷却する空気が導入される。なお、ダクト392に関しては、後に詳述する。
この蓋状部材473の偏光変換素子423に対応する位置には、詳しくは後述するが、図11に示すように、開口部473Aが形成されている。また、この開口部473Aの上方には、偏光変換素子423を冷却するための冷却ファン91が設けられている。
ヘッド体48は、例えばアルミニウム合金またはマグネシウム合金等の金属材料から構成され、電気光学装置45および投射レンズ46を一体化するとともに、一体化したユニットを光学部品用筐体47に対して取り付けるものである。
このヘッド体48は、詳しい図示を省略するが、側面視略逆T字状を有し、光束入射側の水平部481と、光束射出側の水平部482と、これら水平部481,482に挟まれ、当該水平部481,482から垂直に起立する垂直部483とから構成されている。
このうち、光束入射側の水平部481には、電気光学装置45が固定され、光束射出側の水平部482には、投射レンズ46が固定される。また、垂直部483には、電気光学装置45から射出された光束を投射レンズ46に導く開口483Aが形成されている。
制御基板5は、リアプロジェクタ1を正面側から見て投射レンズ46の左側、すなわち、図5および図6における中央右寄りに縦置きに配置され、EMI(Electromagnetic Interference,電磁障害)を防止するため、複数の孔が形成された金属製のシールド部材で全体が覆われている。この制御基板5は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)およびRAM(Random Access Memory)等を実装した回路基板として構成され、フロントパネルおよびリアパネル35B(図2)に設けられた各接続端子から入力した画像情報、および、フロントパネルに配設された操作ボタンからの操作信号を処理して、光学ユニット4(図5および図8)の液晶パネル451(図8)を含むリアプロジェクタ1(図1)全体の駆動制御を行う。
電源ユニット6は、外部から入力する交流電流を直流変換して、リアプロジェクタ1(図1)を構成する各電子部品に、駆動電力を供給する。
この電源ユニット6は、図5および図6に示すように、下部キャビネット3の右側に配置され、電源ケーブル35A(図2)と接続される電源ブロック61と、光源装置収納部材471の正面側に配置され、光源装置41を構成する光源ランプ411(図8)に駆動電力を供給する光源駆動ブロック62とから構成されている。
このうち、電源ブロック61は、電源ケーブル35A(図2)を介して入力する商用交流電流を直流変換し、各電子部品に応じた電圧に昇圧および減圧した後に、光源駆動ブロック62および制御基板5等の電子部品に供給する。
光源駆動ブロック62は、電源ブロック61から供給される直流電流を整流、変圧して、交流矩形波電流を発生させ、この交流矩形波電流を光源装置41の光源ランプ411(図8)に供給する。この光源駆動ブロック62は、前述の制御基板5に電気的に接続され、当該制御基板5により、光源駆動ブロック62を介して、光源ランプ411(図8)の点灯制御がなされている。
図9は、リアプロジェクタ1を下方から見た図である。すなわち、図9は、下部キャビネット3の底面部39を下方から見た図である。
リアプロジェクタ1の下部キャビネット3には、上面部分に前述の光学ユニット4(図5および図6),制御基板5(図5および図6)および電源ユニット6(図5および図6)等が載置される底面部39(図2および図9)が形成されている。この底面部39は、下部キャビネット3の正面部3A(図1)、すなわち、リアプロジェクタ1におけるスクリーン2B(図1)が設けられた面の下端から、背面方向に延出する面であり、底面部39の下面部分には、図9に示すように、左右端部に、前述の脚部33が設けられている。
枠状脚部391は、本発明の脚部に相当し、底面部39と設置台等の設置面との間に所定の間隔を形成する。この枠状脚部391の背面側には、前述の吸気口36A,36Bが形成されており、これにより、底面部39の下方、すなわち、底面部39と設置面との間には、空気層が形成される。従って、吸気口36A,36Bから導入されるリアプロジェクタ1外部の空気は、当該吸気口36A,36Bを介して底面部39の下方を流通することとなる。
なお、枠状脚部391の背面側に吸気口36A,36Bを形成したことにより、リアプロジェクタ1を観察する側、すなわち、正面側から吸気口36A,36Bが視認されることがなくなるため、当該吸気口36A,36Bを目立たなくさせることができる。
このほか、底面部39の背面側の左右対称位置には、平面視略円形状の脚部39A,39Bが形成されている。
このうち、開口部39Cは、図9における中央右寄りの位置、すなわち、光源装置41(図6および図8)に対応した位置に形成されており、当該光源装置41(図6および図8)の形状に合わせた形状とされている。この開口部39Cは、吸気口36Aを介して導入したリアプロジェクタ1外部の空気を下部キャビネット3の内部に導入する。この開口部39Cから導入した空気は、詳しい図示を省略するが、光源装置41(図6および図8)の上方に配置された冷却ファンによって吸引される。そして、この空気は、当該冷却ファンによって吸引される過程で、図6に示した光源装置41および光源駆動ブロック62を冷却しつつ、当該光源装置41および光源駆動ブロック62に沿って流通し、冷却ファンを経て、排気口37A(図2)から外部に排出される。
ダクト392は、図5および図11に示すように、底面部39の上方および下方の両方に突出した形状を有している。そして、ダクト392は、図9、図10および図11に示すように、一端が、エアフィルタ393を介して開口部39Eと接続し、他端が、前述の光学ユニット4(図7および図8)を構成する光学部品用筐体47(図7および図8)と接続するように設けられている。詳述すると、ダクト392の他端は、光学部品用筐体47を構成する部品収納部材472の偏光変換素子423(図8および図11)下方に形成された開口部472Dと接続している。これにより、開口部39Eを介して導入した空気を、偏光変換素子423の下方に確実に導くことができ、当該空気により偏光変換素子423を確実に冷却することができる。
また、ダクト392は、枠状脚部391によって底面部39と設置面との間に形成された間隔を有効利用して、底面部の上方のみならず下方にも突出した形状となっている。このような構成とすることによって、ダクトの断面積を大きくすることが可能であり、冷却空気を効率良く流通させることができる。従って、偏光変換素子423の冷却効率を、一層向上することができる。
フィルタ部393Aは、図11に示すように、開口部39Eとダクト392との間に介装され、開口部39Eを介してダクト392内を流通する空気中の塵埃等を除去する。このフィルタ部393Aは、塵埃等が吸着する発泡ウレタン等で形成することができる。
把手部393Bは、端部が下部キャビネット3の正面側に露出しており、当該把手部393Bを図10における矢印Z方向、すなわち、正面側に引くことによって、エアフィルタ393を取り出すことができ、また、矢印Z方向とは反対方向、すなわち、背面側に、当該エアフィルタ393を挿入することができるように構成されている。これにより、エアフィルタ393のフィルタ部393Aが汚れた場合に、リアプロジェクタ1を観察する側から、エアフィルタ393を簡単に交換することができる。
ここで、図9および図11を用いて、偏光変換素子423の冷却流路について説明する。
偏光変換素子423の冷却流路は、吸気口36Aから導入したリアプロジェクタ1外部の空気が、偏光変換素子423の上方に配置された冷却ファン91によって吸引され、その吸引過程で、偏光変換素子423を冷却する空気の流路である。
詳述すると、冷却ファン91が駆動すると、吸気口36Aから導入されたリアプロジェクタ1外部の空気が、底面部39の下面に形成されたリブ39Fによって区画された領域内を流通して、矢印S21方向、すなわち、開口部39Eが形成された方向に向かって流れる。
開口部39E近傍に流通した空気は、矢印S22方向に流れ、開口部39Eおよびエアフィルタ393を介して、ダクト392内部に流入する。ここで、この空気は、エアフィルタ393のフィルタ部393Aを通過する過程で、当該空気中に含まれる塵埃等が除去されて清浄化され、ダクト392内には、清浄な空気が導入される。
ここで、冷却ファン91は、当該冷却ファン91の吸気面が、偏光変換素子423に対向するように配置されている。これによれば、冷却ファン91の駆動により、当該冷却ファン91の吸気側は陰圧となり、ダクト392内の空気は、所定の風圧で部品収納部材472内に流入することとなる。このため、偏光変換素子423を冷却する空気を、滞留せずに偏光変換素子423に沿って流通させることができる。すなわち、ダクト392を介して供給される空気を、偏光変換素子423に集約して供給することができ、当該空気により、偏光変換素子423を冷却することができる。従って、偏光変換素子423の冷却効率を向上することができる。
すなわち、本実施形態では、下部キャビネット3の底面部39に形成された開口部39Eを覆うようにエアフィルタ393が配置されている。これによれば、開口部39Eを介して下部キャビネット3内部に導入される空気から塵埃等を除去することができ、リアプロジェクタ1内部に塵埃等が侵入することを防ぐことができるほか、清浄な空気を偏光変換素子423の冷却に供することができる。
また、リアプロジェクタ1では、エアフィルタ393は、正面側から挿抜可能に構成されている。これによれば、当該リアプロジェクタ1を長時間稼動した場合に、塵埃等により目詰まりを生じる可能性のあるエアフィルタ393を、容易に交換することができる。すなわち、リアプロジェクタ1の左右側面および背面にエアフィルタ393が配置されている場合に比べ、リアプロジェクタ1を動かすことなく、当該リアプロジェクタ1の観察方向から、エアフィルタ393を簡単に交換することができる。従って、交換作業を容易に実施することができる。
これに対し、リブ39Fによって、これらの流路を分離して独立させたことにより、それぞれに適切な量の空気を供給することができる。従って、偏光変換素子423と、光源装置41および光源駆動ブロック62とを適切に冷却することができる。
本発明を実施するための最良の構成などは、以上の記載で開示されているが、本発明はこれに限定されるものではない。すなわち、本発明は、主に特定の実施形態に関して特に図示され、かつ、説明されているが、本発明の技術的思想および目的の範囲から逸脱することなく、以上述べた実施形態に対し、形状、材質、数量、その他の詳細な構成において、当業者が様々な変形を加えることができるものである。
従って、上記に開示した形状、材質などを限定した記載は、本発明の理解を容易にするために例示的に記載したものであり、本発明を限定するものではないから、それらの形状、材質などの限定の一部若しくは全部の限定を外した部材の名称での記載は、本発明に含まれるものである。
また、底面部39を、所定の間隔を空けて配置される一対の板状部材で構成し、上方に位置する板状部材に光学ユニット4等が載置され、他方の板状部材の下面を平坦とされる構成でもよい。すなわち、光学ユニット4等が載置される面の下方に所定の間隔が空くように、底面部39を構成してもよい。
加えて、前記実施形態では、光学ユニット4が平面視略L字形状を有した構成を説明したが、これに限らず、例えば、平面視略U字形状を有した構成を採用してもよい。
Claims (9)
- 入力される画像情報に応じて画像を形成して表示する画像表示部と、この画像表示部を内部に収納する箱状の筐体とを備えた画像表示装置であって、
前記筐体は、
前記画像表示部が露出し、外部から視認可能な側面部と、
この側面部の下端から装置後方に延びる底面部と、
当該筐体が設置される設置面と前記底面部との間に空気層を形成し、吸気口が形成されている脚部と
を備え、
前記底面部は、
前記筐体外部の空気を内部に導入する第1の開口部と、
前記第1の開口部を介して導入された空気により冷却される冷却対象とは異なる冷却対象を冷却するための前記筐体外の空気を内部に導入する第2の開口部と、
当該底面部から前記筐体が設置される設置面に向かって延出して当該設置面に接するリブによって形成され、前記吸気口から前記第1の開口部に至る冷却空気の流路と、前記吸気口から前記第2の開口部に至る冷却空気の流路とを分離する隔壁と
を有し、
前記第1の開口部は、前記吸気口と前記第2の開口部とを結ぶ線の延長線上に位置し、
前記第1の開口部には、当該第1の開口部を通過する空気を清浄化するエアフィルタが、前記側面部から挿抜自在に設けられていることを特徴とする画像表示装置。 - 請求項1に記載の画像表示装置において、
前記脚部は、前記筐体における後端から略垂下する部位を有し、
前記吸気口は、前記部位に形成されていることを特徴とする画像表示装置。 - 請求項1または請求項2に記載の画像表示装置において、
前記画像表示部は、光源と、この光源から射出された光束を画像情報に応じて変調する光変調素子と、入射光束の光学変換を行う光学変換素子と、前記光変調素子により形成された画像が投影されるスクリーンとを備え、
前記底面部には、一端が前記第1の開口部に接続され、他端が前記光変調素子および前記光学変換素子のうち少なくとも一方の下方と接続され、前記第1の開口部から導入した空気を、当該光変調素子および当該光学変換素子のうち少なくとも一方に導くダクトが設けられていることを特徴とする画像表示装置。 - 請求項3に記載の画像表示装置において、
前記ダクトが下方に接続される前記光変調素子および前記光学変換素子のうち少なくとも一方の上方には、当該光変調素子および当該光学変換素子のうち少なくとも一方を冷却する冷却ファンを備え、
前記冷却ファンの吸気面は、当該冷却ファンが上方に配置された前記光変調素子および前記光学変換素子のうち少なくとも一方に対向することを特徴とする画像表示装置。 - 光源と、
前記光源から射出された光束を画像情報に応じて変調する光変調素子と、
前記光変調素子から射出された光をスクリーンに投射する投射レンズと、
前記光源と前記光変調素子と前記投射レンズとを内部に収納する筐体と、
を備え、
前記筐体は、底面部と正面部と背面部と左右の側面部と、を有し、
前記スクリーンが前記正面部において保持されているリアプロジェクタであって、
前記底面部の外縁から前記筐体が設置される設置面に向けて伸びる枠状脚部を備え、
前記底面部と前記筐体が設置される設置面との間には、前記枠状脚部によって間隔が形成され、
前記枠状脚部には、前記筐体内に収納された電子部品を冷却する冷却空気を前記間隔に導入するための吸気口が設けられ、
前記底面部は、
前記吸気口から前記間隔に導入された冷却空気を前記筐体の内部に導入する第1の開口部と、
前記吸気口から前記間隔に導入された冷却空気を前記筐体の内部に導入する第2の開口部と、
当該底面部から前記設置面に向かって延出して当該設置面に接するリブによって形成され、前記吸気口から前記第1の開口部に至る前記冷却空気の流路と、前記吸気口から前記第2の開口部に至る前記冷却空気の流路とを分離する隔壁と
を有し、
前記第1の開口部は、前記吸気口と前記第2の開口部とを結ぶ線の延長線上に位置し、
前記第1の開口部には、前記第1の開口部を通過する空気を清浄化するエアフィルタが、前記正面部から挿抜自在に設けられていることを特徴とするリアプロジェクタ。 - 請求項5に記載のリアプロジェクタにおいて、
前記吸気口は前記背面部側に形成されていることを特徴とするリアプロジェクタ。 - 請求項5または請求項6に記載のリアプロジェクタにおいて、
前記光源と前記光変調素子との間に設けられ、前記光源から射出された光束を1種類の直線偏光に変換する光学変換素子を備え、
前記底面部には、一端が前記第1の開口部に接続され、他端が前記光変調素子および前記光学変換素子のうち少なくとも一方の下方と接続され、前記第1の開口部から前記筐体の内部に導入した前記冷却空気を、当該光変調素子および当該光学変換素子のうち少なくとも一方に導くダクトが設けられていることを特徴とするリアプロジェクタ。 - 請求項7に記載のリアプロジェクタにおいて、
前記ダクトは、前記底面部の上方および下方に突出した形状を有していることを特徴とするリアプロジェクタ。 - 請求項7または請求項8に記載のリアプロジェクタにおいて、
前記ダクトが下方に接続される前記光変調素子および前記光学変換素子のうち少なくとも一方の上方には、当該光変調素子および当該光学変換素子のうち少なくとも一方を冷却する冷却ファンが設けられ、
前記冷却ファンの吸気面は、当該冷却ファンが上方に設置された前記光変調素子および前記光学変換素子のうち少なくとも一方に対向することを特徴とするリアプロジェクタ。
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