JP2005121249A - 冷却装置およびリアプロジェクタ - Google Patents

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Abstract

【課題】冷却対象の冷却を効率良く行うことができる冷却装置、およびこの冷却装置を備えたリアプロジェクタを提供すること。
【解決手段】冷却装置60は、熱電変換素子621および送風装置61を備える。熱電変換素子621は、対向配置される一対の伝熱板間に熱電変換材料が介装されて構成され、熱電変換材料に電圧を印加することで、一方の伝熱板が低温部6212、他方の伝熱板が高温部6213となる。低温部6212には、フィン状部材622が設けられており、空気との熱交換が促進される。この低温部6212に、送風装置61の吸気面611が対向配置され、低温部6212により熱交換されて冷却された空気は、送風装置61により冷却対象44に送風される。これによれば、送風装置61は、冷却対象44に冷却した空気を確実に供給できる。
【選択図】 図10

Description

本発明は、冷却対象に空気を供給して、前記冷却対象を冷却する冷却装置、およびこの冷却装置を備えたリアプロジェクタに関する。
近年、家庭内でのホームシアター等の用途として、リアプロジェクタが普及しつつある。このリアプロジェクタは、一般に、投射画像を形成する画像形成部と、画像形成部および投射画像を反射する反射ミラー等を収納する箱状の筐体と、この筐体の箱状側面に露出して設けられる透過型スクリーンを備えて構成される。
このようなリアプロジェクタの画像形成部は、光源ランプと、この光源ランプから射出された光束を画像情報に応じて変調し光学像を形成する液晶パネル等の光学装置と、形成された光学像を拡大投射する投射レンズ等の投射光学系とを備えている。
画像形成部で形成された光学像は、ミラー等で反射されて透過型スクリーン上に投影され、このスクリーンを透過した画像が観察される。
このようなリアプロジェクタは、さらに、スピーカ等の音響設備も筐体内に収納しており、これにより、音響設備を利用した臨場感あふれる大画面映像を観察できるものとして構成されている。
ところで、このようなリアプロジェクタには、前述の光源ランプ、液晶パネル等のように、熱を発生するとともに熱に弱い部品が数多く用いられており、これらの部品を適切に冷却することが、リアプロジェクタの機能維持にとって重要である。このため、リアプロジェクタの筐体内には、構成部品の冷却を担う冷却系が設けられている。
このような冷却系に用いられる冷却装置としては、熱電変換素子を用いたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に記載の冷却装置においては、冷却対象に冷却空気を供給する送風ファンが設けられ、この送風ファンの排気側に熱電変換素子の低温部が配置される。そして、この冷却装置は、送風ファンにより送風された冷却空気が熱電変換素子の低温部を通過する過程で冷却され、より低い温度に冷却された冷却空気を冷却対象に供給することによって、冷却対象を効率良く冷却しようとするものである。
特開2000−269674号公報
しかしながら、特許文献1に記載の冷却装置では、熱電変換素子の低温側が、送風ファンの排気側に配置されているため、空気の冷却が効率良く行われない。このため、冷却対象に供給される冷却空気の熱交換が効果的に行われず、冷却空気が低温になりにくいので、冷却対象の冷却が効率良く行われないという課題がある。
本発明の目的は、冷却対象の冷却を効率良く行うことができる冷却装置、およびこの冷却装置を備えたリアプロジェクタを提供することである。
本発明の冷却装置は、冷却対象に空気を供給して、前記冷却対象を冷却する冷却装置であって、対向配置される一対の伝熱板間に熱電変換材料が介装され、この熱電変換材料に電圧を印加することで、一方の伝熱板が低温部、他方の伝熱板が高温部となる熱電変換素子と、前記低温部に吸気面が対向配置され、該低温部により熱交換されて冷却された空気を冷却対象に送風する送風装置とを備え、前記低温部には、該低温部の面外方向に突出し、空気との熱交換を促進するフィン状部材が設けられていることを特徴とする。
本発明によれば、冷却対象に空気を送風する送風装置は、あらかじめ熱電変換素子の低温部によって、リアプロジェクタの環境温度よりも低い温度に冷却された空気を、冷却対象に供給する冷却空気として用いることができる。ここで、従来のように、送風装置の排気側に熱電変換素子の低温部が配置されている場合、冷却対象の冷却に供される空気の冷却が効率良く行われない場合があるが、送風装置の吸気側に熱電変換素子の低温部を配置したので、送風装置は、確実に冷却された空気を冷却対象に供給することができる。また、熱電変換素子の低温部には、熱交換を促進するフィン状部材が設けられているので、送風装置が冷却対象の冷却に供する空気の冷却を効率良く行うことができる。従って、冷却対象に供給される空気を効果的に冷却して、冷却対象の冷却を効率良く行うことができる。
本発明では、前記熱電変換素子と前記送風装置の吸気面との間の空間に配置され、冷却空気を前記吸気面に送風補助するとともに、前記空間内の空気を撹拌する補助ファンが設けられていることが好ましい。
本発明によれば、冷却対象に空気を送風する送風装置とは別に、熱電変換素子によって冷却した空気を送風装置に送風する補助ファンが設けられているので、送風装置が、冷却された空気を吸気しやすくなり、熱電変換素子によって冷却した空気を冷却対象に送風しやすくなる。また、補助ファンが、熱電変換素子と送風装置の吸気面との間の空間を撹拌するので、この空間内の空気の温度を一定にすることができ、送風装置の吸気面に確実に冷却した空気を送風することができる。従って、冷却対象の冷却効率を向上することができる。
本発明では、前記送風装置の吸気面を囲むダクト状部材を備え、前記補助ファンおよび前記フィン状部材は、前記ダクト状部材の内部に配置されることが好ましい。
本発明によれば、熱電変換素子の低温部によって冷却された空気は、補助ファンからダクト状部材を通って送風装置の吸気側へと送られるので、外部の冷却されていない空気と接する事を妨げることができる。従って、冷却した空気の温度上昇を妨げることができ、冷却対象の冷却を一層効率良く行うことができる。
本発明では、前記熱電変換素子の高温部には、空気との熱交換を促進する他のフィン状部材と、このフィン状部材を冷却する冷却ファンとを備えていることが好ましい。
本発明によれば、高温部に、他のフィン状部材と、高温部を冷却する冷却ファンとを設けたことにより、高温部の冷却を効率良く行うことができる。ここで、熱電変換素子において、熱電変換材料の高温部を効果的に冷却することができない場合、低温部と高温部との温度勾配を適切に発生させることができなくなるため、低温部での空気の冷却が適切に行えない場合がある。このため、高温部の冷却を効率良く行うことできることにより、低温部における空気の熱交換を効果的に行うことができる。従って、冷却対象に、より低い温度の空気を安定して供給することができる。
本発明では、前記冷却対象に取り付けられる温度センサと、入力側が前記温度センサに接続され、出力側が前記熱電変換材料の電圧印加端子に接続される制御部が設けられていることが好ましい。
本発明によれば、温度センサにより冷却対象の温度を検出して、熱電変換素子の稼動制御を行って、冷却対象の冷却に供される空気の温度を調節することができる。従って、冷却対象を速やかに冷却できるとともに、冷却対象の温度を一定に保つことができる。また、不要な熱電変換素子の稼動を抑えることができるので、冷却装置の消費電力量を抑えることができる。
本発明のリアプロジェクタは、光源と、この光源から射出された光束を画像情報に応じて変調して光学像を形成する光変調装置と、この光変調装置で形成された光学像を拡大投射する投射光学系と、前記光学像が投影されるスクリーンと、これらを内部に収納する筐体とを備えたリアプロジェクタであって、前述の冷却装置を備えていることを特徴とする。
本発明によれば、前述の冷却装置と略同じ効果を奏することができる。すなわち、リアプロジェクタ内部には、リアプロジェクタ稼動時に発熱するとともに熱に弱い光学部品や電源装置、制御基板等の構成部品が多く配置されているが、前述の冷却装置による冷却により、このような構成部品を効率良く冷却することができる。これにより、リアプロジェクタを安定して稼動させることができるほか、構成部品の長寿命化を図ることができる。
本発明では、前記冷却装置は、少なくとも前記光変調装置を冷却することが好ましい。
本発明によれば、リアプロジェクタ稼動時に特に高温となる光変調装置を、冷却装置により効率良く冷却することにより、光変調装置の安定した稼動を図ることができる。これにより、リアプロジェクタの安定した稼動が実現できるほか、光変調装置の長寿命化を図ることができる。
本発明では、前記冷却装置は、前記筐体外部から空気を取り込んで前記冷却対象を冷却することが好ましい。
本発明によれば、冷却装置は、筐体外部の空気を取り込んで、熱電変換素子により冷却して冷却対象に送風するので、筐体内部の他の部品の冷却に供された空気に比べ、低い温度の空気を熱電変換素子により冷却することができる。従って、熱電変換素子の負担を軽減することができ、熱電変換素子の消費電力を削減することができる。
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
[1.リアプロジェクタの構成]
図1は、リアプロジェクタ10の正面側斜視図である。図2は、リアプロジェクタ10の背面側斜視図である。図3は、リアプロジェクタ10の内部構造を示す図である。
リアプロジェクタ10は、光源から射出された光束を画像情報に応じて変調して光学像を形成し、この光学像をスクリーン14に拡大投射するものである。このリアプロジェクタ10は、図1〜図3に示すように、筐体としての上部キャビネット11および下部キャビネット31(図1および図2)と、上部キャビネット11の前面に露出して設けられるスクリーン14(図1)と、上部キャビネット11内に配置されるミラー15(図3)と、下部キャビネット31内に配置される光学ユニット40(図3)とで大略構成されている。
なお、リアプロジェクタ10は、上述した構成の他、具体的な説明を省略するが、光学ユニット40等に外部からの電力を供給する電源装置、外部から入力された画像情報に応じて光学ユニット40の駆動制御等を実施する制御基板、これら構成部品を冷却する冷却装置60等も備えている。なお、冷却装置60については、後に詳述する。
[1-1.キャビネットの構成]
リアプロジェクタ10の外観は、上部キャビネット11および下部キャビネット31から構成され、これらの上部キャビネット11および下部キャビネット31は分離可能に形成されている。
上部キャビネット11は、ミラー15(図3)を収納する縦断面三角形状の筐体であり、ミラー15が取り付けられるミラーケース12(図1および図2)と、このミラーケース12の正面側の開口部周辺に形成されたフレーム枠13(図1)と、このフレーム枠13に取り付けられたスクリーン14(図3)とを備えている。
図4は、ミラーケース12を正面側から見た斜視図である。
ミラーケース12は、図4に示すように、背面壁21、一対の側壁22,23、および底面壁24から構成されている。
背面壁21は、長辺が上方に位置する平面視台形状の形状を有し、後方の下側に向かって傾斜するように形成され、内側端面にてミラー15(図3)を所定角度で支持する。
一対の側壁22,23は、背面壁21の両端縁から前方に向けて突出し、後方に向かうにしたがって内側に傾斜するように形成されている。
底面壁24は、一対の側壁22,23に跨って形成され、長辺が前方側に位置する平面視略台形状の形状を有し、後方の上側に向かって傾斜するように形成されている。この底面壁24には、前方側略中央部分に切り欠き24Aが形成されている。
フレーム枠13は、矩形枠状に形成され、内側端面にてスクリーン14を所定位置にて保持するものであり、ミラーケース12の前方側端縁にねじ等により固定される。
図5は、下部キャビネット31の正面側斜視図である。
下部キャビネット31は、光学ユニット40、図示しない電源装置、図示しない制御基板、および後述の冷却装置60(図5では図示省略)等を収納する筐体であり、フロントパネル32(図1)と、側部パネル33,34(図2)と、リアパネル35(図2)と、底面部36と、底面部36上に取り付けられ、光学ユニット40、前記電源装置、前記制御基板、および冷却装置60等を下部キャビネット31の所定位置に設置する設置部37とで構成されている。
フロントパネル32は、図1に示すように、平面視矩形形状を有し、左右側には略同寸法の矩形状の開口部38が形成されている。そして、この開口部38の内部には、それぞれ図示しないスピーカが配設されている。
側部パネル33,34は、図2に示すように、平面視台形形状を有し、ミラーケース12の一対の側壁22,23と同様に、後方に向かうにしたがって内側に傾斜するように形成されている。この側部パネル33,34には、それぞれスリット状の開口部が形成されている。そして、側部パネル33に形成された下側の開口部は、内部に冷却空気を導入する吸気口331(図2)であり、上側の開口部および側部パネル34に形成された開口部は、内部に導入され内部を冷却した後の空気を排出する排気口332,341(図2)である。
リアパネル35は、図2に示すように、平面視矩形形状を有し、コンピュータ接続用の接続部や、ビデオ入力端子、オーディオ機器接続端子等の各種の機器接続用端子が設けられている。
底面部36は、図5に示すように、平面視略台形状の形状を有し、リアプロジェクタ10全体を支持する。
設置部37は、下部キャビネット31に設置される各装置を囲うように形成され、各装置を適宜、区画している。
この設置部37において、その上面371は、上部キャビネット11の底面壁24に対応して後方の上側に向かって傾斜するように形成されている。また、この上面371は、正面側から見て略中央部分から左側部分、および正面側から見て右側部分には、それぞれ段付状の段差部371A,371Bが形成されている。
段差部371Aにおいて、右側部分には、切り欠き371A1が形成され、この切り欠き371A1は、設置部37に設置される光学ユニット40(図3)の後述する光学装置の上部位置に対応するとともに、設置部37に設置される光学ユニット40(図3)の後述する投射レンズ46が臨むように形成されている。また、段差部371Aの略中央には、後述する冷却ユニット62の軸流ファン625およびヒートシンク624(図10)が露出している。また、左側部分は、排気口332に向かって延びている。
段差部371Bにおいて、底面部分には、切り欠き371B1が形成され、この切り欠き371B1は、設置部37に設置される光学ユニット40(図3)の後述する光源装置上に取り付けられる排気ファン54の吐出口に対向する。
また、段差部371Bにおいて、正面から見て右側部分には、側部パネル34に形成された排気口341(図2)と接続するダクト55の吸気側が接続する。
また、この設置部37において、正面から見て左側の端面には、図5に示すように、設置部37内部に空気を流通させるための孔372が形成されている。この孔372は、光学ユニット40(図3)の後述する光源装置と連通し、前記光源装置に空気を流通可能とするとともに、冷却装置60と連通し、後述の光学装置に空気を流通可能とする。
図6は、図4に示す上部キャビネット11と図5に示す下部キャビネット31とを組み合わせた図である。
上部キャビネット11と下部キャビネット31とを組み合わせると、図6に示すように、ミラーケース12の底面壁24、および下部キャビネット31の設置部37における上面371に形成された段差部371Aによりダクト25が形成され、底面壁24および段差部371Bによりダクト26が形成される。そして、ダクト25の吸気側は、上面371における切り欠き371A1を介して、下部キャビネット31に設置される光学ユニット40(図3)の後述する光学装置の上部側に対向する。また、ダクト26の吸気側は、上面371における切り欠き371B1(図5)を介して、排気ファン54の吐出口に対向する。
また、上部キャビネット11と下部キャビネット31とを組み合わせると、上部キャビネット11の切り欠き24Aと下部キャビネット31の切り欠き371A1とが対向し、下部キャビネット31に設置される光学ユニット40(図3)の後述する投射レンズからミラー15に向けて投射される映像の光路が形成される。なお、ダクト25の下部には、後述する冷却装置60が配置されている。
[1-2.スクリーンの構成]
スクリーン14は、光学ユニット40の後述する投射レンズで拡大され、ミラー15で反射された光学像を裏面から投影する透過型スクリーンであり、図1に示すように、上部キャビネット11のフレーム枠13によりミラーケース12の正面側に取り付けられる。
このスクリーン14は、例えば、フレネルシート、レンチキュラーシート、保護板等にて構成でき、前記投射レンズから射出されミラー15で反射された光束は、フレネルシートで平行化され、レンチキュラーシートを構成する光学ビーズによって拡散され、表示画像が得られる。
[1-3.ミラーの構成]
ミラー15は、図3に示すように、平面視台形状に形成された一般的なミラーであり、上部キャビネット11の背面壁21の内側に、台形状の長辺が上側となるように傾斜して取り付けられる。このミラー15の傾斜角は、前面側のスクリーン14と光学ユニット40の後述する投射レンズによる映像の反射との設定された位置関係に基づいて設定されている。
[1-4.光学ユニットの構成]
図7は、光学ユニット40を模式的に示す図である。
図7に示すように、光学ユニット40は、光源装置を構成する光源ランプから射出された光束を光学的に処理して画像情報に対応した光学像を形成し、この光学像を拡大投射するユニットである。この光学ユニット40は、図7に示すように、インテグレータ照明光学系41と、色分離光学系42と、リレー光学系43と、光学装置44と、プリズム48と、投射光学系としての投射レンズ46と、ライトガイド47とを備える。
インテグレータ照明光学系41は、光学装置44を構成する後述する3つの液晶パネル441の画像形成領域をほぼ均一に照明するための光学系である。このインテグレータ照明光学系41は、光源装置411と、第1レンズアレイ412と、第2レンズアレイ413と、偏光変換素子414と、重畳レンズ415とを備える。
光源装置411は、放射光源としての光源ランプ416と、リフレクタ417とを備え、光源ランプ416から射出された放射状の光線をリフレクタ417で反射して平行光線とし、この平行光線を外部へと射出する。
光源ランプ416としては、ハロゲンランプを採用している。なお、ハロゲンランプ以外に、メタルハライドランプや高圧水銀ランプ等も採用できる。
リフレクタ417としては、放物面鏡を採用している。なお、放物面鏡の代わりに、平行化凹レンズおよび楕円面鏡を組み合わせたものを採用してもよい。
第1レンズアレイ412は、光軸方向から見てほぼ矩形状の輪郭を有する小レンズがマトリクス状に配列された構成を有し、各小レンズは、光源ランプ416から射出された光束を複数の部分光束に分割している。
第2レンズアレイ413は、第1レンズアレイ412と略同様な構成を有しており、小レンズがマトリクス状に配列された構成を有している。この第2レンズアレイ413は、重畳レンズ415とともに、第1レンズアレイ412の各小レンズの像を後述する液晶パネル441上に結像させる機能を有する。
偏光変換素子414は、第2レンズアレイ413と重畳レンズ415との間に配置されるとともに、第2レンズアレイ413と一体でユニット化されている。このような偏光変換素子414は、第2レンズアレイ413からの光を略1種類の偏光光に変換するものであり、これにより、光学装置44での光の利用効率が高められている。
具体的に、偏光変換素子414によって略1種類の偏光光に変換された各部分光は、重畳レンズ415によって最終的に光学装置44の後述する液晶パネル441上にほぼ重畳される。偏光光を変調するタイプの液晶パネル441を用いたリアプロジェクタ10では、1種類の偏光光しか利用できないため、他種類のランダムな偏光光を発する光源ランプ416からの光のほぼ半分が利用されない。このため、偏光変換素子414を用いることにより、光源ランプ416から射出された光束を略1種類の偏光光に変換し、光学装置44での光の利用効率を高めている。
なお、このような偏光変換素子414は、例えば特開平8−304739号公報に紹介されている。
色分離光学系42は、2枚のダイクロイックミラー421,422と、反射ミラー423とを備え、ダイクロイックミラー421,422によりインテグレータ照明光学系41から射出された複数の部分光束を赤(R)、緑(G)、青(B)の3色の色光に分離する機能を有している。
リレー光学系43は、入射側レンズ431と、リレーレンズ433と、反射ミラー432,434とを備え、色分離光学系42で分離された色光である赤色光を光学装置44の後述する赤色光用の液晶パネル441Rまで導く機能を有している。
この際、色分離光学系42のダイクロイックミラー421では、インテグレータ照明光学系41から射出された光束の赤色光成分と緑色光成分とが透過するとともに、青色光成分が反射する。ダイクロイックミラー421によって反射した青色光は、反射ミラー423で反射し、フィールドレンズ418を通って、光学装置44の後述する青色光用の液晶パネル441Bに到達する。このフィールドレンズ418は、第2レンズアレイ413から射出された各部分光束をその中心軸(主光線)に対して平行な光束に変換する。他の緑色光用、赤色光用の液晶パネル441G,441Rの光束入射側に設けられたフィールドレンズ418も同様である。
また、ダイクロイックミラー421を透過した赤色光と緑色光のうちで、緑色光は、ダイクロイックミラー422によって反射し、フィールドレンズ418を通って、緑色光用の液晶パネル441Gに到達する。一方、赤色光は、ダイクロイックミラー422を透過してリレー光学系43を通り、さらにフィールドレンズ418を通って、赤色光用の液晶パネル441Rに到達する。
なお、赤色光にリレー光学系43が用いられているのは、赤色光の光路の長さが他の色光の光路長さよりも長いため、光の発散等による光の利用効率の低下を防止するためである。すなわち、入射側レンズ431に入射した部分光束をそのまま、フィールドレンズ418に伝えるためである。なお、リレー光学系43には、3つの色光のうちの赤色光を通す構成としたが、これに限らず、例えば、青色光を通す構成としてもよい。
光学装置44は、入射された光束を画像情報に応じて変調してカラー画像を形成するものであり、色分離光学系42で分離された各色光が入射される3つの入射側偏光板442と、各入射側偏光板442の後段に配置される光変調装置としての3つの液晶パネル441(441R,441G,441B)と、各液晶パネル441の後段に配置される3つの射出側偏光板443と、色合成光学装置としてのクロスダイクロイックプリズム444とを備える。
液晶パネル441(441R,441G,441B)は、例えば、ポリシリコンTFTをスイッチング素子として用いたものである。光学装置44において、色分離光学系42で分離された各色光は、これら3枚の液晶パネル441R,441G,441B、入射側偏光板442、および射出側偏光板443によって画像情報に応じて変調されて光学像を形成する。
入射側偏光板442は、色分離光学系42で分離された各色光のうち、一定方向の偏光光のみ透過させ、その他の光束を吸収するものであり、サファイヤガラス等の基板に偏光膜が貼付されたものである。
射出側偏光板443も、入射側偏光板442と略同様に構成され、液晶パネル441から射出された光束のうち、所定方向の偏光光のみ透過させ、その他の光束を吸収するものである。
これらの入射側偏光板442および射出側偏光板443は、互いの偏光軸の方向が直交するように設定されている。
クロスダイクロイックプリズム444は、射出側偏光板443から射出され、各色光毎に変調された光学像を合成してカラー画像を形成するものである。このクロスダイクロイックプリズム444には、赤色光を反射する誘電体多層膜と青色光を反射する誘電体多層膜とが、4つの直角プリズムの界面に沿って略X字状に設けられ、これらの誘電体多層膜により3つの色光が合成される。
これら光学装置44を構成する液晶パネル441、射出側偏光板443、およびクロスダイクロイックプリズム444は、一体的にユニット化され、光学装置本体45が形成されている。なお、光学装置本体45については、後に詳述する。
プリズム48は、光学装置44の光束射出側に配置され、この光学装置44で形成されたカラー画像を投射レンズ46の方向、すなわち前方向に射出されたカラー画像を上方向へと折り曲げて反射するものである。
投射レンズ46は、プリズム48で反射されたカラー画像を拡大して、ミラー15に投射するものである。この投射レンズ46は、鏡筒内に複数のレンズが収納された組みレンズとして構成されている。
ライトガイド47は、合成樹脂から構成され、上述した各光学系41〜45、48を収納保持するものであり、具体的な図示は省略するが、各光学部品412〜415,418,421〜423,431〜434を上方からスライド式に嵌め込む溝部が形成された下ライトガイドと、前記下ライドガイドの上部の開口側を閉塞する蓋状の上ライトガイドとを備えて構成される。
ここで、ライトガイド47の光学装置44に対応する下部は、図示しない開口が形成されており、光学装置44を冷却する空気が、光学装置44の下方から上方にかけて流通するように構成されている。
[1-5.光学装置本体の構成]
図8は、光学装置本体45を示す分解斜視図である。
図8に示すように、光学装置本体45は、前述の光学部品441,443,444のほかに、保持枠451と、パネルフレーム452,453、固定板454、熱伝導板455,456およびヒートシンク457を備えている。
なお、図8においては、液晶パネル441Gを例示するが、他の液晶パネル441R,441Bにおいても略同じ構成である。
保持枠451は、液晶パネル441Gを保持し、固定板454に取り付けるためのものである。この保持枠451の光束入射側および光束射出側の面には、アルミ等の熱伝導性部材によって形成されたパネルフレーム452,453が取り付けられる。このパネルフレーム452,453は、保持枠451を介して伝導される液晶パネル441Gの熱を放熱する。また、パネルフレーム453は、保持枠451に当接されるとともに、固定板454に当接され、液晶パネル441Gで発生した熱を固定板454に伝導する。また、保持枠451の光束入射面の4隅には、孔451Aが形成されている。
固定板454は、液晶パネル441Gを保持する保持枠451と、クロスダイクロイックプリズム444との間に介在配置されるもので、射出側偏光板443が固定される。この固定板454は、光束入射側の面の4隅に面外方向に突出した突起454Aが形成され、この突起454Aと保持枠451の孔451Aが係合する。
この固定板454に取り付けられる射出側偏光板443の光束射出側面と、固定板454の光束射出側の面および側面とは、略矩形の熱伝導板455および断面略L字状の熱伝導板456を介して接続され、射出側偏光板443の熱が固定板454に伝導される。
また、固定板454にはヒートシンク457が設けられており、このヒートシンク457は、固定板454に伝導された液晶パネル441Gおよび射出側偏光板443の熱を放熱する。
[2.冷却構造]
次に、リアプロジェクタ10の内部の冷却構造を図面に基づいて説明する。
図9は、第1の冷却流路51を示す図である。具体的に、図9(A)は、リアプロジェクタ10の側方から第1の冷却流路51を見た図であり、図9(B)は、リアプロジェクタ10の正面側から第1の冷却流路51を見た図である。
図10は、第1の冷却流路51の流路中に設けられ、光学装置44を冷却する冷却装置60を示す図である。
図11は、第2の冷却流路53を示す図である。具体的に、図11(A)は、リアプロジェクタ10の側方から第2の冷却流路53を見た図であり、図11(B)は、リアプロジェクタ10の背面側から第2の冷却流路53を見た図である。
リアプロジェクタ10の内部には、図9および図11に示すように、リアプロジェクタ10を構成する光学装置44を主に冷却する第1の冷却流路51と、光源装置411を主に冷却する第2の冷却流路53とが形成されている。
[2-1.第1の冷却流路]
第1の冷却流路51は、光学装置44を冷却する空気の流路である。すなわち、図9に示すように、吸気口331から吸入した下部キャビネット31外部、すなわち、リアプロジェクタ10外部の空気は、冷却装置60で冷却された後、光学装置44に送風されて光学装置44を冷却する。この光学装置44の冷却に供された空気は、ダクト25内に導入され、排気口332から排出される。この冷却装置60は、前述のように、ダクト25の下部に配設されている。
冷却装置60は、冷却対象である光学装置44を冷却するものである。この冷却装置60は、図10に示すように、光学装置44に冷却空気を送風するシロッコファン61と、このシロッコファン61に吸気される空気を冷却する冷却ユニット62と、シロッコファン61および冷却ユニット62を接続するダクト63と、シロッコファン61および光学装置44の下部を接続するダクト64とを備えている。
シロッコファン61は、光学装置44に冷却空気を送風する送風装置として設けられ、吸気面611が冷却ユニット62に向き、吐出面612がダクト64に向くように配置される。ここで用いられる送風装置としては、シロッコファンの他に、軸流ファンとする構成も考えられる。しかしながら、ダクト64を介して光学装置44に冷却空気を送風するので、ファンから送風される冷却空気に高い吐出圧が求められる。このため、軸流ファンで高い吐出圧を得るためには、ファンの大型化、または、高回転化を図る必要性があるが、この場合では、ファンによる風切音等の騒音や消費電力が大きくなる。これに対し、シロッコファンを採用した場合では、シロッコファンは送風する空気の吐出圧が高く、また静粛性に優れるので、このような問題がない。このため、本実施形態では、シロッコファン61が採用されている。
冷却ユニット62は、シロッコファン61によって光学装置44に供給される空気を冷却するためのものであり、熱電変換素子としてのペルチェ素子621を含んで構成されている。
ペルチェ素子621は、本実施形態ではπ型のペルチェ素子が採用され、対向配置される一対の伝熱板間に、熱電変換材料としてのP型半導体素子およびN型半導体素子を交互に配置され、この一対の伝熱板の半導体素子当接面には、P型、N型の半導体素子を交互に直列接続するような配線パターンが形成されている。このペルチェ素子621の電圧印加端子6211に電圧を印加すると、接合面の一方の伝熱板の熱が、他方の伝熱板に流れることから、一方の伝熱板、すなわち低温部6212は、熱を吸熱する作用を有し、他方の伝熱板、すなわち高温部6213は、熱を放熱する作用を有する。すなわち、低温部6212により、シロッコファン61に供給される冷却空気を冷却し、この冷却空気から吸熱した熱は、高温部6213により放熱される。
ペルチェ素子621の低温部6212には、ヒートシンク622と、このヒートシンク622の端部に取り付けられた補助ファンとしての軸流ファン623とが取り付けられている。
ヒートシンク622は、低温部6212の面外方向に突出し、接触する空気の熱交換を促進するフィン状部材である。このヒートシンク622は、低温部6212を覆うように設けられており、これにより、空気と接触する面積を大きくして、効率の良い空気の冷却を実現している。
軸流ファン623は、ヒートシンク622と接触して冷却された空気を、シロッコファン61の吸気面611に送風して、シロッコファン61による吸気および吐出をしやすくしている。また、この軸流ファン623は、低温部6212からシロッコファン61の吸気面611を囲むダクト63内を撹拌して、ダクト63内の空気の温度を一定にし、冷気溜まりのような部分的な温度分布が発生しないようにしている。このため、軸流ファン623の吐出面は、シロッコファン61の吸気面611を向くように配置されている。
ペルチェ素子621の高温部6213は、前述の下部キャビネット31の段差部371Aに面しており、この高温部6213には、低温部6212と略同様の構成で、他のフィン状部材としてのヒートシンク624と、このヒートシンク624に取り付けられた冷却ファンとしての軸流ファン625が設けられている。この軸流ファン625は、低温部6212で空気から吸熱され、高温部6213に伝導された熱を冷却するためのものである。このように、空気との接触面積を広げ、熱交換を促進するヒートシンク624とともに、高温部6213の冷却を促進することにより、低温部6212での空気の冷却が促進される。
ダクト63は、前述のように、ペルチェ素子621の低温部6212と、シロッコファン61の吸気面611を接続する筒状部材であり、低温部6212に取り付けられたヒートシンク622および軸流ファン623は、このダクト63内に収納されている。また、ダクト63の低温部6212側には、吸気口331から導入されたリアプロジェクタ10外部の空気を取り込む吸気口631が複数形成されている。
ダクト64は、前述のように、シロッコファン61の吐出面612から送風される空気を光学装置44下部に導いている。詳述すれば、ダクト64の一方の端部は、シロッコファン61の吐出面612と接続され、他方の端部は、ライトガイド47底面の光学装置44に対応する位置に接続される。これにより、ダクト64に送風された空気は、光学装置44を下方から上方に向かって流通し、光学装置44を冷却する。
この冷却ユニット62から、シロッコファン61を介して光学装置44へと流れる第1の冷却流路51中には、温度センサ65が複数箇所設けられており、本実施形態においては、ダクト63,64内と、光学装置44の液晶パネル441およびクロスダイクロイックプリズム444とに設けられている。
これらの温度センサ65は、前述の制御基板に設けられた図示しない制御部の入力側に接続されている。また、この制御部の出力側には、ペルチェ素子621の電圧印加端子6211およびシロッコファン61が接続されている。この制御部は、冷却装置60、特に、シロッコファン61およびペルチェ素子621の稼動調節を行う。すなわち、これらの温度センサ65の測定結果から、光学装置44の温度が、所定の温度、例えば光学装置44の最適稼動温度より高い場合、ペルチェ素子621の電圧印加端子6211に印加する電圧を高め、低温部6212と高温部6213との温度勾配を大きくして低温部6212における冷却空気の熱交換を促進するとともに、シロッコファン61に供給する電力量を増やして光学装置44への送風を強め、光学装置44を通常より強く冷却する。他方、光学装置44の温度が最適稼動温度より低い場合、電圧印加端子6211への電圧の印加を抑え、低温部6212と高温部6213との温度勾配を小さくして冷却空気の熱交換を抑制するとともに、シロッコファン61への電力供給量を減らして送風量も抑える。このような冷却装置60の稼動調整を行うことにより、冷却対象である光学装置44の冷却を制御している。
ここで、冷却装置60によって光学装置44を冷却する第1の冷却流路51について総括する。
図9および図10に示すように、吸気口331から取り込まれたリアプロジェクタ10外部の空気は、孔372を通り、吸気口631を介して、ダクト63内に吸入される。この空気は、ペルチェ素子621の低温部6212に取り付けられたヒートシンク622と接することにより、吸熱されて冷却される。冷却された空気は、軸流ファン623により、矢印A1方向に、シロッコファン61の吸気面611に向かって吐出される。
シロッコファン61は、この冷却空気を吸気面611から吸引し、吐出面612から矢印A2方向、すなわち、ダクト64内に吐出する。このダクト64は、前述のように、ライトガイド47の光学装置44の下部に対応した位置に接続されており、シロッコファン61により吐出された冷却空気は、光学装置44の下部に送風され、矢印A3に示すように、上方に向かって光学装置44を冷却する。
光学装置44を冷却した空気は、図9および図10に示すように、ダクト25内を導入され、軸流ファン625によりペルチェ素子621の高温部6213の冷却に供された空気とともに、排気口332から排出される。
[2-2.第2の冷却流路]
第2の冷却流路53では、図11に示すように、光学ユニット40の光源装置411上に取り付けられる排気ファン54が用いられる。
この排気ファン54は、軸流ファンで構成される。この排気ファン54が駆動することで、図11に示すように、下部キャビネット31の側部パネル33に形成された吸気口331からリアプロジェクタ10外部の空気が内部へと引き寄せられ、下部キャビネット31の設置部37に形成された孔372(図5)を介して光源装置411へと導入される。光源装置411に導入された空気は、排気ファン54により吸い込まれる過程で光源装置411の光源ランプ416およびリフレクタ417を冷却する。排気ファン54に吸い込まれた空気は、ダクト26に吐出され、ダクト26およびダクト55を介して下部キャビネット31の側部パネル33に形成された排気口341からリアプロジェクタ10外部へと排出される。
[3.実施形態の効果]
従って、本実施形態によれば、以下の効果を奏することができる。
[3-1] 冷却装置60の冷却ユニット62は、ペルチェ素子から構成されるペルチェ素子621を備え、このペルチェ素子621の低温部6212は、冷却対象である光学装置44に冷却空気を送風するシロッコファン61の吸気面611に対向して配置されている。これによれば、シロッコファン61は、低温部6212により冷却した空気を光学装置44の冷却に供することができる。従って、従来のように、冷却対象に冷却空気を送風する送風装置の排気側に冷却ユニットの低温部を設ける場合に比べ、冷却空気の熱交換を効果的に行うことができ、光学装置44にあらかじめ冷却した空気を送風して、効率良く冷却することができる。
[3-2] 冷却ユニット62の低温部6212には、低温部6212の面外方向に突出したヒートシンク622が設けられている。これによれば、ヒートシンク622により、低温部6212により冷却される空気との接触面積を広げることができ、シロッコファン61により吸気され、光学装置44に供給される空気の冷却を効率良く行うことができる。従って、光学装置44の冷却に供される空気の冷却を一層効率良く行うことができ、光学装置44を効率良く冷却することができる。
[3-3] 低温部6212に設けられたヒートシンク622には、冷却された空気をシロッコファン61の吸気面611に送風する軸流ファン623が取り付けられている。これによれば、低温部6212およびヒートシンク622により冷却した空気を、速やかにシロッコファン61の吸気面611に送風することができる。従って、低温部6212およびヒートシンク622における空気の熱交換を一層効果的に行うことができるほか、シロッコファン61が、冷却された空気を吸気しやすくなり、光学装置44の冷却効率を向上することができる。
[3-4] 冷却ユニット62の低温部6212からシロッコファン61の吸気面611にかけては、ダクト63が形成され、このダクト63内にヒートシンク622および軸流ファン623が設けられている。これによれば、低温部6212およびヒートシンク622により冷却した空気を、効率良くシロッコファン61の吸気面611に送風することができる。また、ダクト63により、ダクト63外部の空気と隔絶することができるので、冷却した空気が外部の空気と接触することによる温度上昇を妨げることができる。従って、光学装置44の冷却に供する空気の温度を低温に保つことができ、ひいては、光学装置44の冷却効果を高めることができる。
[3-5] ダクト63内に軸流ファン623が設けられているので、軸流ファン623はダクト63内の空気を撹拌する。これによれば、前述のように、シロッコファン61が冷却した空気を吸気しやすくできるほか、軸流ファン623がダクト63内の空気を撹拌することにより、局所的な冷気溜まりを発生することを防いで、ダクト63内の空気の温度を一定にすることができる。従って、安定してシロッコファン61が冷却した空気を吸入することができる。
[3-6] ペルチェ素子621の高温部6213には、ヒートシンク624が設けられ、また、このヒートシンク624には、ヒートシンク624を冷却するための軸流ファン625が取り付けられている。これによれば、高温部6213の冷却を効果的に行うことができる。また、高温部6213の冷却を行うことにより、低温部6212と高温部6213との温度勾配を適切に発生させることができる。従って、低温部6212における冷却空気の冷却を安定して行うことができる。
[3-7] 第1の冷却流路51中には、光学装置44の液晶パネル441およびダイクロイックプリズム444をはじめ、複数の箇所に温度センサ65が設けられている。これら温度センサ65は、図示しない制御部の入力側に接続されている。また、この制御部の出力側は、ペルチェ素子621の電圧印加端子6211およびシロッコファン61に接続されている。これによれば、温度センサ65から入力される温度をもとに、ペルチェ素子621およびシロッコファン61に供給する電圧および電力供給量を変化させることができ、これらの稼動を制御できる。従って、光学装置44を速やかに冷却できるほか、光学装置44を最適な稼動温度に保つことができる。また、不要なペルチェ素子621およびシロッコファン61の稼動を抑えることができるので、冷却装置60の不要な電力消費を抑制することができる。
[3-8] リアプロジェクタ10は、冷却装置60を光学装置44の冷却に用いている。ここで、光学装置44を構成する液晶パネル441は、リアプロジェクタ10の稼動時に高温となりやすく、また、高温に弱い構成部品であり、高温状態が持続された場合、このような構成部品の寿命が短くなる。また、液晶パネル441は、リアプロジェクタ10にとって、機能に関する重要な構成部品である。従って、液晶パネル441を冷却装置60により効果的に冷却でき、リアプロジェクタ10を安定して稼動させることができるほか、光学装置44の構成部品の長寿命化を図ることができる。
[3-9] ダクト63の吸気口631から冷却装置60に取り込まれる空気は、下部キャビネット31に形成された吸気口331からリアプロジェクタ10内に取り込まれた空気である。これによれば、一度、光学装置44や他の構成部品の冷却に供せられた空気を冷却ユニット62で冷却する場合に比べ、低い温度の空気を冷却することができる。従って、光学装置44により低温の冷却空気を供給することができる。また、冷却ユニット62の負担を軽減することができるので、冷却ユニット62の電力消費量を低減することができる。
[3-10]光学装置44を構成する光学装置本体45は、ユニット化されて形成されており、この光学装置本体45には、液晶パネル441や射出側偏光板443の熱を放熱するための熱伝導板455,456およびヒートシンク457が設けられている。これによれば、シロッコファン61から送風される冷却空気との接触面積を広げることができる。従って、液晶パネル441および射出側偏光板443のさらなる冷却効率の向上を図ることができる。
[4.実施形態の変形]
なお、本発明は前述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
[4-1] 前記実施形態では、熱電変換素子として、ペルチェ素子621を採用したが、この構成は問わない。すなわち、電圧を印加することにより、一方が低温側となり、他方が高温側となる構成であれば、構成や材質等は問わない。
[4-2] 前記実施形態では、ヒートシンク622,624に取り付けられる補助ファンおよび冷却ファンは軸流ファン623,625としたが、シロッコファンとしてもよい。特に、高温部6213側に取り付けられる軸流ファン625は、排気口332に空気を送風するため、シロッコファンとしてもよい。また、冷却対象である光学装置44に冷却空気を送風するシロッコファン61を、軸流ファンとする構成でもよい。すなわち、リアプロジェクタ10内部の構成部品の配置等を考慮して、ファンの種類や形状等を変更してもよい。
[4-3] 前記実施形態では、光学装置本体45は、光学部品441,443,444のほかに、保持枠451、パネルフレーム452,453、固定板454、熱伝導板455,456およびヒートシンク457を備え、液晶パネル441および射出側偏光板443で発生する熱の放熱を促進する構造としたが、本発明は、このような構造に限らない。すなわち、光学装置本体45として、光学部品441,443,444を備えていれば、他の構成は問わない。例えば、ヒートシンク457を設けない構造としてもよい。なお、前記実施形態で示した光学装置本体45の構造であれば、液晶パネル441および射出側偏光板443の熱を効率良く放熱することができるので、光学装置本体45の機能を損なうことを防ぐことができ、また、冷却装置60による冷却効果を向上することができる。
[4-4] 前記実施形態では、冷却装置60により冷却される冷却対象は、光学装置44としたが、本発明はこれに限らず、制御基板、電源装置および光源装置411を冷却する構成としてもよい。すなわち、冷却が必要なリアプロジェクタ10の構成部品であれば、冷却装置60によって冷却される冷却対象としてもよい。
[4-5] 前記実施形態では、3つの光変調装置を用いたリアプロジェクタを採用したが、これに限らず、例えば、1つの光変調装置のみを用いたリアプロジェクタ、2つの光変調装置を用いたリアプロジェクタ、または4つ以上の光変調装置を用いたリアプロジェクタとしてもよい。また、光変調装置として液晶パネルを採用したが、これに限らず、マイクロミラーを用いたデバイス等の液晶以外の光変調装置を採用してもよい。さらに、透過型の光変調装置ではなく、反射型の光変調装置を用いてもよい。
[4-6] 前記実施形態では、リアプロジェクタを採用したが、本発明はこれに限らず、筐体外部に拡大投射するフロントプロジェクタに採用してもよい。また、パーソナルコンピュータ等の電子機器にも採用することができる。すなわち、構成部品の冷却が必要な電子機器のすべてに採用することができる。
本発明は、リアプロジェクタの光学装置の冷却に利用できる他、冷却が必要な電子機器の構成部品の冷却にも利用することができる。
本発明の一実施形態に係るリアプロジェクタの正面側斜視図。 前記実施形態におけるリアプロジェクタの背面側斜視図。 前記実施形態におけるリアプロジェクタの内部構造を示す図。 前記実施形態におけるミラーケースを正面側から見た斜視図。 前記実施形態における下部キャビネットの正面側斜視図。 図4に示す上部キャビネットと図5に示す下部キャビネット31とを組み合わせた図。 前記実施形態における光学ユニットを模式的に示す図。 前記実施形態における光学装置本体を示す図。 前記実施形態における第1の冷却流路を示す図。 前記実施形態における冷却装置を模式的に示す図。 前記実施形態における第2の冷却流路を示す図。
符号の説明
10・・・リアプロジェクタ、11・・・上部キャビネット(筐体)、31・・・下部キャビネット(筐体)、416・・・光源ランプ(光源)、44・・・光学装置(冷却対象)、441・・・液晶パネル(光変調装置)、46・・・投射レンズ(投射光学系)、60・・・冷却装置、61・・・シロッコファン(送風装置)、611・・・吸気面、621・・・ペルチェ素子(熱電変換素子)、6211・・・電圧印加端子、6212・・・低温部、6213・・・高温部、622・・・ヒートシンク(フィン状部材)、623・・・軸流ファン(補助ファン)、624・・・ヒートシンク(フィン状部材)、625・・・軸流ファン(冷却ファン)、63・・・ダクト(ダクト状部材)。

Claims (8)

  1. 冷却対象に空気を供給して、前記冷却対象を冷却する冷却装置であって、
    対向配置される一対の伝熱板間に熱電変換材料が介装され、この熱電変換材料に電圧を印加することで、一方の伝熱板が低温部、他方の伝熱板が高温部となる熱電変換素子と、
    前記低温部に吸気面が対向配置され、該低温部により熱交換されて冷却された空気を冷却対象に送風する送風装置とを備え、
    前記低温部には、該低温部の面外方向に突出し、空気との熱交換を促進するフィン状部材が設けられていることを特徴とする冷却装置。
  2. 請求項1に記載の冷却装置において、
    前記熱電変換素子と前記送風装置の吸気面との間の空間に配置され、冷却空気を前記吸気面に送風補助するとともに、前記空間内の空気を撹拌する補助ファンが設けられていることを特徴とする冷却装置。
  3. 請求項2に記載の冷却装置において、
    前記送風装置の吸気面を囲むダクト状部材を備え、
    前記補助ファンおよび前記フィン状部材は、前記ダクト状部材の内部に配置されることを特徴とする冷却装置。
  4. 請求項1から請求項3のいずれかに記載の冷却装置において、
    前記熱電変換素子の高温部には、空気との熱交換を促進する他のフィン状部材と、
    このフィン状部材を冷却する冷却ファンとを備えていることを特徴とする冷却装置。
  5. 請求項1から請求項4のいずれかに記載の冷却装置において、
    前記冷却対象に取り付けられる温度センサと、
    入力側が前記温度センサに接続され、出力側が前記熱電変換材料の電圧印加端子に接続される制御部が設けられていることを特徴とする冷却装置。
  6. 光源と、この光源から射出された光束を画像情報に応じて変調して光学像を形成する光変調装置と、この光変調装置で形成された光学像を拡大投射する投射光学系と、前記光学像が投影されるスクリーンと、これらを内部に収納する筐体とを備えたリアプロジェクタであって、
    請求項1〜請求項5のいずれかに記載の冷却装置を備えていることを特徴とするリアプロジェクタ。
  7. 請求項6に記載のリアプロジェクタにおいて、
    前記冷却装置は、少なくとも前記光変調装置を冷却することを特徴とするリアプロジェクタ。
  8. 請求項6または請求項7に記載のリアプロジェクタにおいて、
    前記冷却装置は、前記筐体外部から空気を取り込んで前記冷却対象を冷却することを特徴とするリアプロジェクタ。
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