JP4305713B2 - スパークプラグ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、中心電極と接地電極の火花放電部に貴金属等よりなるチップを接合してなるスパークプラグ関する。
【0002】
【従来の技術】
この種のスパークプラグとしては、特開昭52−36237号公報に記載のものが提案されている。このスパークプラグの概略形状を図19に示す。まず、図19(a)に示すものでは、中心電極J1の先端部に接合された貴金属チップ(中心電極側チップ)J2と、接地電極J3の先端部に接合された貴金属チップ(接地電極側チップ)J4とが、中心電極J1の軸方向と同一方向に沿って平行に配置されている。
【0003】
一方、図19(b)に示すものでは、中心電極J1の先端部に接合された中心電極側チップJ2と、接地電極J3の先端部に接合された接地電極側チップJ4とが、中心電極J1の軸方向と直交する方向に沿って平行に配置されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記図19(a)に示すものでは、接地電極J3が長く、その熱引きが悪いため、燃焼による受熱によって接地電極J3の温度が高くなり、接地電極J3の耐熱性の悪化、強度の低下、更には、放電部の消耗の増加が大きくなる。そのため、接地電極における妥当な寿命が得られないという問題がある。
【0005】
また、燃焼室内に発生する混合気流は、通常、プラグの軸即ち中心電極J1の軸と直交する方向(図19(b)中の矢印Y方向)に発生するが、このとき、両チップJ2、J4間即ち放電ギャップにて着火後形成された火炎核は、当該混合気流により接地電極J3側へ流される場合がある。
【0006】
この場合、上記図19(b)に示すものでは、中心電極J1と接地電極J3とが互いに平行に近接して配置されているため、上記混合気流により接地電極J3側へ流された火炎核が接地電極J3に接触して冷却され、着火性能が低下するという問題が生じる。
【0007】
また、この種のスパークプラグとしては、特開昭61−45583号公報に記載のものが提案されている。このスパークプラグの概略形状を図20に示す。図20に示す様に、一端側が取付金具J5の一端部に接合された接地電極J6は、その他端側が中心電極J7の一端部に向かって中心電極J7の軸とは鋭角をなすように延びている。
【0008】
このものによれば、先端部側が中心電極の軸と直交して中心電極の先端部に覆いかぶさるような形状を有する通常の接地電極(上記図19(a)参照)に比べて、接地電極を短くでき、耐熱性及び強度は向上する。
【0009】
しかし、図20に示すものでは、接地電極側チップJ8が接地電極J6の他端側の端面J61の幅内に位置した形で、中心電極側チップJ9と対向して放電ギャップを形成しているため、接地電極J6の他端側と中心電極側チップJ9との距離J10を近いものとせざるを得ない。
【0010】
そのため、放電ギャップにて着火後形成された火炎核が、上記混合気流により接地電極J6側へ流された場合、接地電極J6に火炎核が冷却され、着火性能が低下する。そればかりでなく、接地電極J6と接地電極側チップJ8との接合部が中心電極側チップJ9に近いため、当該接合部にて放電が発生し、接合部の信頼性を確保できないという問題が生じる。
【0011】
本発明は上記問題に鑑み、中心電極と接地電極の火花放電部に貴金属等よりなるチップを接合してなるスパークプラグにおいて、接地電極を短化して、その耐熱性及び強度を向上させるとともに、接地電極におけるチップ接合部での放電を防止してチップの接合信頼性を確保しつつ、高着火性を実現することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、参考例1としては、筒状の取付金具(10)と、この取付金具内に収納され一端部(31)が取付金具の一端部(11)から露出して延びる中心電極(30)と、中心電極の一端部に接合され中心電極の軸(33)と同一方向に延びる中心電極側チップ(50)と、一端側が取付金具の一端部に接合され他端側が中心電極の一端部に向かって延びる接地電極(40)と、接地電極の他端側の端面(43)に接合され先端面(61)が中心電極側チップの先端面(51)と放電ギャップを介して対向するように延びる柱状の接地電極側チップ(50)とを備え、接地電極と取付金具との接合部断面の重心および中心電極の軸を含む面を仮想面とし、この仮想面に対して投影した時の実質的な接地電極の他端側の端面に向かう軸(44)と中心電極の軸とが鋭角となるように形成されており、接地電極側チップは、接地電極の他端側の端面に向かう軸(44)と交差した軸(45)の方向に沿って接地電極の他端側の端面から中心電極側へ突出して延びており、中心電極側チップの軸(52)と接地電極側チップの軸(62)とが交差またはねじれの位置関係にあり、接地電極側チップ(60)は、接地電極の他端側における前記中心電極に対向した面(46)から中心電極(30)側へ0.3mm以上1.5mm以下の長さ(L)にて突出している。
【0013】
それによれば、一端側が取付金具の一端部に接合された接地電極を、その他端側が中心電極の一端部に向かって中心電極の軸とは鋭角をなすように延びるものとしているため、先端部側が中心電極の軸と直交して中心電極の先端部に覆いかぶさるような形状を有する通常の接地電極に比べて、接地電極を短くでき、その耐熱性及び強度を向上させることができる。
【0014】
また、柱状の接地電極側チップを、接地電極の他端側の端面に向かう軸と交差した軸の方向に沿って接地電極の他端側の端面から中心電極側へ突出して延びるものとし、且つ、中心電極側チップの軸と接地電極側チップの軸とが交差またはねじれの位置関係にあるようにしているから、接地電極側チップの接合部と中心電極側チップの先端面との距離を、接地電極側チップの先端面と中心電極側チップの先端面との距離に比べて十分に遠いものとすることができる。
【0015】
つまり、中心電極側チップの先端面と接地電極側チップの接合部との距離よりも、両チップの先端面間の距離が十分に近いため、実質的に、両チップの先端面間でのみ放電が発生し、接地電極側チップの接合部にて放電が発生するのを防止できる。
【0016】
また、上記構成に伴って、接地電極の他端側と中心電極側チップの先端面との距離も、両チップの先端面間で発生する火炎核の成長を接地電極が阻害しない程度に十分に遠くすることができる。
【0017】
従って、本発明によれば、接地電極を短化して、その耐熱性及び強度を向上させるとともに、接地電極におけるチップ接合部での放電を防止してチップの接合信頼性を確保しつつ、高着火性を実現することができる。
【0018】
また、参考例1では、接地電極側チップ(60)は、接地電極の他端側における中心電極に対向した面(46)から中心電極(30)側へ3.0mm以上1.5mm以下の長さ(L)にて突出している。これは、当該長さ(L)を0.3mm未満とすると、接地電極の他端側が中心電極チップに近づきすぎて、火炎核の成長が阻害されやすくなり、一方、1.5mmより大であると、接地電極側チップ自身が長すぎて熱引き性が悪化し、酸化消耗に弱くなりやすいためである。また、中心電極側チップの軸(52)と接地電極側チップの軸(62)との交差角度(θ2)は、参考例2のように、5°以上70°以下であることが好ましい。
【0019】
これは、当該交差角度が5°未満であると、接地電極の形状が、従来の中心電極に覆いかぶさる接地電極のような形状に近くなり、接地電極の耐熱性及び強度が急激に悪化し、一方、70°より大であると、接地電極の他端側が中心電極チップに近づきすぎて、火炎核の成長を阻害し着火性の悪化を招くためである。
【0020】
また、参考例3では、筒状の取付金具(10)と、この取付金具内に収納され、一端部(31)が取付金具の一端部(11)から露出して延びる中心電極(30)と、中心電極の一端部に接合され、中心電極の軸(33)と同一方向に延びる中心電極側チップ(50)と、一端側が取付金具の一端部に接合され、他端側が中心電極の一端部に向かって中心電極の軸とは鋭角をなすように延びる接地電極(40)と、接地電極の他端側の端面(43)または接地電極の他端側における中心電極に対向した面(46)に接合され、先端面(61)が中心電極側チップの先端面(51)と放電ギャップを介して対向するように延びる柱状の接地電極側チップ(60)とを備え、接地電極側チップは、接地電極の他端側の端面に向かう軸(44)と交差した軸(45)の方向に沿って、接地電極の他端側の端面から前記中心電極側へ突出して延びており、中心電極側チップの軸(52)と接地電極側チップの軸(62)との交差角度(θ2)が5°以上70°以下であり、接地電極側チップの接地電極との接合部が、中心電極の軸方向において中心電極側チップの先端面よりも取付金具とは反対側にある。
【0021】
それによれば、参考例1の効果と参考例2の効果とを備えたスパークプラグを提供することができる。
【0024】
また、請求項1に記載の発明では、筒状の取付金具(10)と、この取付金具内に収納され一端部(31)が取付金具の一端部(11)から露出して延びる中心電極(30)と、中心電極の一端部に接合され中心電極の軸(33)と同一方向に延びる中心電極側チップ(50)と、一端側が取付金具の一端部に接合され他端側が中心電極の一端部に向かって延びる接地電極(40)と、接地電極の他端側における中心電極に対向した面(46)に接合され先端面(61)が中心電極側チップの先端面(51)と放電ギャップを介して対向するように延びる柱状の接地電極側チップ(60)とを備え、接地電極と取付金具との接合部断面の重心および中心電極の軸を含む面を仮想面とし、この仮想面に対して投影した時の実質的な接地電極の他端側の端面に向かう軸(44)と中心電極の軸とが鋭角となるように形成されており、中心電極側チップの軸(52)と接地電極側チップの軸(62)とが交差またはねじれの位置関係にあり、前記接地電極側チップ(60)は、前記接地電極の他端側における前記中心電極に対向した面(46)から前記中心電極(30)側へ0.3mm以上1.5mm以下の長さ(L)にて突出しており、前記中心電極側チップの軸(52)と前記接地電極側チップの軸(62)との交差角度(θ2)は10°以上60°以下であり、前記中心電極側チップ(50)は、断面積が0.07mm2以上0.79mm2以下の柱状であり、前記接地電極側チップ(60)は、断面積が0.07mm2以上1.13mm2以下の柱状であり、前記中心電極側チップ(50)の軸(52)および前記接地電極側チップ(60)の軸(62)の両軸を含む平面において、中心電極側チップの軸をY軸、前記中心電極側チップの先端面(51)をX軸として、これらX軸とY軸との交点を(0、0)とした座標平面を設定し、この座標平面において、前記中心電極側チップの先端面における前記接地電極(40)への最近接点Bの座標を(−b、0)とし、前記放電ギャップの大きさをχとしたとき、前記接地電極側チップにおける前記中心電極側チップへの最近接点Aの座標は(−b/2、χ)にて規定されており、さらに、前記座標平面と直交する方向への前記中心電極側チップの軸と前記接地電極側チップの軸との軸ズレ量、および、前記X軸方向への前記最近接点Aの振れ量が、前記接地電極側チップの径をdとしたとき±d/2以下に収まっていることを特徴としている。
【0025】
つまり、上記参考例1では、接地電極側チップの接合部が、接地電極の他端側の端面(43)であったのに対し、本発明では、接地電極の他端側における中心電極に対向した面(46)とした。それにより、本発明では、接地電極側チップは、必然的に、接地電極との接合部から中心電極側チップの方へ突き出した形となる。
【0026】
そして、本発明によっても、参考例1と同様に、接地電極を短くでき、その耐熱性及び強度を向上させることができる。
【0027】
また、接地電極側チップが接地電極の他端側における中心電極に対向した面から突出して延び、且つ、中心電極側チップの軸と接地電極側チップの軸とが交差またはねじれの位置関係にあるようにしているから、接地電極側チップの接合部と中心電極側チップの先端面との距離を、両チップの先端面間の距離に比べて十分に遠いものとすることができる。
【0028】
そのため、上記参考例1と同様に、実質的に、両チップの先端面間でのみ放電が発生し、接地電極側チップの接合部にて放電が発生するのを防止できるとともに、接地電極の他端側と中心電極側チップの先端面との距離も、両チップの先端面間で発生する火炎核の成長を接地電極が阻害しない程度に十分に遠くすることができる。
【0029】
従って、本発明によれば、接地電極を短化して、その耐熱性及び強度を向上させるとともに、接地電極におけるチップ接合部での放電を防止してチップの接合信頼性を確保しつつ、高着火性を実現することができる。
【0043】
そこで、実用レベルのプラグ寿命を確保可能な、摩耗しにくい両チップの関係について、さらに、実験検討を進めた。その結果に基づいて、請求項1および請求項7に記載の発明は、なされたものである。
【0044】
すなわち、請求項1に記載の発明のうち、中心電極側チップ(50)の軸(52)および接地電極側チップ(60)の軸(62)の両軸を含む平面において、中心電極側チップの軸をY軸、中心電極側チップの先端面(51)をX軸として、これらX軸とY軸との交点を(0、0)とした座標平面を設定し、この座標平面において、中心電極側チップの先端面における接地電極(40)への最近接点Bの座標を(−b、0)とし、放電ギャップの大きさをχとしたとき、接地電極側チップにおける中心電極側チップへの最近接点Aの座標は(−b/2、χ)にて規定されており、さらに、座標平面と直交する方向への中心電極側チップの軸と接地電極側チップの軸との軸ズレ量、および、X軸方向への最近接点Aの振れ量が、接地電極側チップの径をdとしたとき±d/2以下に収まっていることを特徴としている。
【0045】
それによれば、請求項1の発明の効果を発揮できることに加えて、実用レベルのプラグ寿命を確保可能な程度に、中心電極側チップおよび接地電極側チップの摩耗を抑制することができる。
【0046】
例えば、放電ギャップの大きさを1.05mmとした場合、上記チップの摩耗による放電ギャップの拡大は1.4mm以下である必要があるが、この場合も、請求項1に記載のスパークプラグによれば、実用レベルのプラグ寿命期間において、摩耗による放電ギャップの拡大を1.4mm以下に抑えることができる。
【0049】
請求項1では、中心電極側チップ(50)は、断面積が0.07mm 2 以上0.79mm 2 以下の柱状であり、接地電極側チップ(60)は、断面積が0.07mm 2 以上1.13mm 2 以下の柱状とした。
これは、各チップにおいて、径が太すぎる(断面積が大きすぎる)と火炎核に当たって、その成長を阻害しやすく、一方、径が細すぎる(断面積が小さすぎる)とチップ自身の熱引き性が悪く消耗しやすくなることから、チップの径が、着火性及びチップの耐熱性へ及ぼす影響について検討した結果得られた好適な範囲である。
【0050】
また、請求項2に記載の発明のように、接地電極(40)は、その他端側の端面(43)に向かうに連れテーパ状に細くなっていることが好ましい。このような形状とすれば、火炎核と接触する接地電極の面積を小さくすることができ、より着火性を向上させることができる。
【0051】
また、請求項3に記載の発明のように、接地電極(40)は、外層(40a)がNi合金、内層(40b)が銅もしくは銅合金よりなるものにすることができる。熱伝導性の良好な銅もしくは銅合金を内包した接地電極を採用することにより、より熱引き性を向上させることができ、好ましい。
【0052】
また、請求項4に記載の発明のように、中心電極側チップ(50)および接地電極側チップ(60)としては、Ptを主成分としIr、Ni、Rh、W、Pd、Ru、Osの少なくとも一つが添加された合金よりなるものにできる。より具体的には、請求項5に記載の発明のように、Ptを主成分とし、50重量%以下のIr、40重量%以下のNi、50重量%以下のRh、30重量%以下のW、40重量%以下のPd、30重量%以下のRu、20重量%以下のOsの少なくとも一つが添加された合金を採用することができる。
【0053】
また、請求項6に記載の発明のように、中心電極側チップ(50)および接地電極側チップ(60)としては、Irを主成分としRh、Pt、Ni、W、Pd、Ru、Osの少なくとも一つが添加された合金よりなるものでも良い。より具体的には、請求項8に記載の発明のように、Irを主成分とし、50重量%以下のRh、50重量%以下のPt、40重量%以下のNi、30重量%以下のW、40重量%以下のPd、30重量%以下のRu、20重量%以下のOsの少なくとも一つが添加された合金を採用することができる。
【0054】
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一例である。
【0055】
【発明の実施の形態】
(参考例1)
以下、参考例を図に示す実施形態について説明する。図1は第1実施形態に係るスパークプラグ100の全体構成を示す半断面図である。また、図2は、要部を示すもので、スパークプラグ100における火花放電部近傍の拡大図である。
【0056】
このスパークプラグ100は、自動車用エンジンの点火栓等に適用されるものであり、該エンジンの燃焼室を区画形成するエンジンヘッド(図示せず)に設けられたネジ穴に挿入されて固定されるようになっている。
【0057】
スパークプラグ100は、導電性の鉄鋼材料(例えば低炭素鋼等)等よりなる筒形状の取付金具10を有しており、この取付金具10は、図示しないエンジンブロックに固定するための取付ネジ部10aを備えている。取付金具10の内部には、アルミナセラミック(Al2O3)等からなる絶縁体20が固定されており、この絶縁体20の一端部21は、取付金具10の一端部11から露出するように設けられている。
【0058】
絶縁体20の軸孔22には中心電極30が固定されており、この中心電極30は取付金具10に対して絶縁保持されている。中心電極30は、例えば、内材がCu等の熱伝導性に優れた金属材料、外材がNi基合金等の耐熱性および耐食性に優れた金属材料により構成された円柱体で、図2に示すように、その細径化された一端部31が、絶縁体20の一端部21から露出して延びるように設けられている。
【0059】
一方、接地電極40は、その一端部41にて取付金具10の一端部11に溶接により固定され、途中で曲げられて、その他端部42側が中心電極30の一端部31に向かって中心電極の軸33とは鋭角をなすように延びる柱状(例えば角柱)をなす。
【0060】
つまり、図2に示す様に、接地電極40の他端部42側の端面(以下、接地電極他端面という)43に向かう軸44と中心電極の軸33とのなす角度θ1が鋭角となっている。この接地電極40は、例えば、Niを主成分とするNi基合金より構成されている。
【0061】
ここで、接地電極40の接地電極他端面43に向かう軸44は、接地電極40と取付金具10との接合部(溶接部)断面の重心および中心電極の軸33を含む面を仮想面とし、この仮想面に対して投影した時の実質的な接地電極40の接地電極他端面43に向かう軸である。当該仮想面は、図2における紙面に平行な面となる。
【0062】
また、中心電極30の一端部31には、中心電極の軸33と同一方向に延びる貴金属等よりなる中心電極側チップ50が、レーザ溶接や抵抗溶接等により接合されている。つまり、本実施形態では、中心電極の軸33は中心電極側チップ50の軸52でもある。なお、本例では、中心電極の軸33は中心電極側チップの軸52と一致しているが、一致していなくても同一方向即ち平行関係にあれば良い。
【0063】
一方、接地電極他端面43には、貴金属等よりなる柱状の接地電極側チップ60が接合されており、この接地電極側チップ60は、その先端面61と中心電極側チップ50の先端面51とが放電ギャップを介して対向するように、中心電極側チップ50の先端面51に向かって延びている。
【0064】
ここで、接地電極側チップ60は、接地電極他端面43に向かう軸44と交差した軸45の方向に沿って、接地電極他端面43の幅よりも外側に突出して延びている。つまり、本実施形態では、接地電極他端面43に向かう軸44と交差した軸45は、接地電極側チップの軸62でもある。
【0065】
そして、中心電極側チップの軸52と接地電極側チップの軸62とが交差またはねじれの位置関係にある。ここで、具体的には、中心電極側チップの軸52と接地電極側チップの軸62との交差角度θ2(ねじれの場合も、図2中のθ2を交差角度とする)は5°以上70°以下であることが好ましい。
【0066】
また、図2から明らかなように、接地電極側チップ60の接地電極40との接合部(溶接部)が、中心電極の軸33方向において中心電極側チップ50の先端面51よりも取付金具10とは反対側(図2中の上側)にある。
【0067】
また、接地電極他端面43に接合(溶接)された接地電極側チップ60が、接地電極40の他端側における中心電極30に対向した面46から中心電極30側へ突出する長さ(接地チップ突出長さ)Lは、0.3mm以上1.5mm以下であることが好ましい。
【0068】
また、中心電極側チップ50は、柱状、円板状等にすることができるが、断面積が0.07mm2以上0.79mm2以下の柱状であることが好ましい。これに合わせて本例の中心電極側チップ50は、径φDがφ0.3mm以上φ1.0mm以下の円柱としている。
【0069】
また、柱状(棒状)の接地電極側チップ60は、断面積が0.07mm2以上1.13mm2以下の柱状であることが好ましく、これに合わせて本例では、径φdがφ0.3mm以上φ1.2mm以下の円柱としている。
【0070】
また、中心電極側チップ50及び接地電極側チップ60の材質としては、Pt(白金)−Ir(イリジウム)、Pt−Rh(ロジウム)、Pt−Ni(ニッケル)、Ir−Rh、Ir−Y(イットリウム)等の合金のいずれか1種を採用することができる。
【0071】
更に言うならば、中心電極側チップ50及び接地電極側チップ60の材質としては、Ptを主成分としIr、Ni、Rh、W、Pd、Ru、Osの少なくとも一つが添加された合金よりなるものにできる。より具体的には、Ptを主成分とし、50重量%以下のIr、40重量%以下のNi、50重量%以下のRh、30重量%以下のW、40重量%以下のPd、30重量%以下のRu、20重量%以下のOsの少なくとも一つが添加された合金を採用することができる。
【0072】
また、中心電極側チップ50及び接地電極側チップ60の材質としては、Irを主成分としRh、Pt、Ni、W、Pd、Ru、Osの少なくとも一つが添加された合金よりなるものを採用することができる。より具体的には、Irを主成分とし、50重量%以下のRh、50重量%以下のPt、40重量%以下のNi、30重量%以下のW、40重量%以下のPd、30重量%以下のRu、20重量%以下のOsの少なくとも一つが添加された合金を採用することができる。
【0073】
かかるスパークプラグ100においては、両チップ50、60の先端面51、61の間に形成された放電ギャップにおいて放電し、燃焼室内の混合気に着火させる。着火後、放電ギャップに形成された火炎核は、成長していき、燃焼室内にて燃焼が行われるようになっている。
【0074】
ところで、本実施形態によれば、一端部41側が取付金具10の一端部11に接合された柱状の接地電極40を、その他端部42側が中心電極30の一端部31に向かって中心電極の軸33とは鋭角(角度θ1)をなすように延びるものとしている。
【0075】
つまり、上記した接地電極40と取付金具10との接合部断面の重心および中心電極の軸33を含む仮想面に対して、投影した時の実質的な接地電極40の接地電極他端面43に向かう軸44と中心電極の軸33とが鋭角となるように形成されている。
【0076】
そのため、先端部側が中心電極の軸と直交して中心電極の先端部に覆いかぶさるような形状を有する通常の接地電極(上記図19(a)参照)に比べて、接地電極40を短化して熱引き性を良好にできる。従って、接地電極40の耐熱性を確保できるとともに、強度の低下を防止することができる。
【0077】
さらに、接地電極40を短化して熱引き性を良好すれば、接地電極他端面43に接合された接地電極側チップ60の温度も良好に低下させることができるため、接地電極側チップ60の消耗も著しく軽減することができる。
【0078】
また、本実施形態では、柱状の接地電極側チップ60を、接地電極他端面43に向かう軸44と交差した軸45の方向に沿って接地電極他端面43から中心電極30側へ突出して延びるものとし、且つ、中心電極側チップの軸52と接地電極側チップの軸62とが交差またはねじれの位置関係にあるようにしている。
【0079】
それにより、図2に示す様に、接地電極側チップ60の接合部と中心電極側チップ50の先端面51との距離を、接地電極側チップ60の先端面61と中心電極側チップ50の先端面51との距離に比べて十分に遠いものとすることができる。
【0080】
つまり、中心電極側チップ50の先端面51と接地電極側チップ60の接合部との距離よりも、両チップ50、60の先端面51、61間の距離が十分に近いため、実質的に、両チップ50、60の先端面51、61間でのみ放電が発生し、接地電極側チップ60と接地電極40との接合部にて放電が発生するのを防止できる。
【0081】
また、上記構成に伴って、接地電極40の他端部42側と中心電極側チップ50の先端面51との距離も十分に遠くすることができるため、両チップ50、60の先端面51、61間で発生する火炎核が、接地電極40に当たって冷却され、その成長を阻害されるという不具合を抑制することができる。
【0082】
ちなみに、上記図19(b)に示す接地電極J3では、その短化はなされているが、中心電極J1と平行に近接しているため、火炎核が、接地電極J3に当たってその成長を阻害されやすい。
【0083】
それに対して、本実施形態では、接地電極40が、その他端部42側が中心電極の軸33とは鋭角をなすように延びるとともに、接地チップ突出長さLの分、中心電極側チップ50の先端面51から離れたものとしているため、中心電極側チップ50と接地電極40との間に、火炎核の成長に十分な空間を存在させることができる。
【0084】
このように、本実施形態のスパークプラグ100によれば、接地電極40を短化して、その耐熱性及び強度を向上させるとともに、接地電極40におけるチップ接合部での放電を防止して当該チップ60の接合信頼性を確保しつつ、高着火性を実現することができる。
【0085】
次に、両チップの軸52、62の交差角度θ2を5°以上70°以下とすること、接地チップ突出長さLを0.3mm以上1.5mm以下とすること、および、、中心電極側チップ50を断面積が0.07mm2以上0.79mm2以下の柱状(本例では、φ0.3mm以上φ1.0mm以下の円柱)とすること、接地電極側チップ60を断面積が0.07mm2以上1.13mm2以下の柱状(本例では、φ0.3mmφ以上1.2mm以下の円柱)とすることの根拠について述べる。
【0086】
これらの具体的数値は、スパークプラグ100において、取付ネジ部10aのネジ径を14mm、各チップ50、60をIr−Rh合金の円柱体とし、各チップ50、60の各電極30、40への接合をレーザ溶接にて行ったものについて、着火性能評価試験及び接地電極の耐熱性試験を行った結果、導出したものである。
【0087】
ここで、着火性能評価試験は、エンジンとして1800cc、4気筒のものを用い、評価条件はアイドリング、評価特性値は、リーン限界A/F(失火しないような最も薄い混合気の空気/燃料比)を用いた。また、接地電極の耐熱性試験は、エンジンとして2000cc、6気筒のものを用い、評価条件はWOT5600rpm(スロットル全開)、100時間にて行った。
【0088】
まず、交差角度θ2を0°〜90°まで種々変えたものを作製した。一例を図3に示す。図3において、(a)は0°(比較例)、(b)は10°、(c)は45°、(d)は70°、(e)は90°の例である。
【0089】
図4は、交差角度θ2を種々変えた場合の交差角度θ2(°)と接地電極40の長さ(図3(a)のL1に相当、単位mm)との関係を示す図である。図4からわかるように、スパークプラグ100においては、交差角度θ2が大きくなるにつれて、接地電極40は短化される。
【0090】
また、上記した接地電極の耐熱性試験を行った場合、接地電極40の他端部42には、熱酸化により表面に酸化層が形成される。この酸化層の深さが小さいほど、耐熱性及び強度が良好である。
【0091】
図5は、上記した接地電極の耐熱性試験を行った場合の交差角度θ2(°)と接地電極40の他端部42の酸化層の深さ(接地電極先端の酸化層の深さ、単位μm)との関係を調べた結果を示す図である。なお、この場合、中心電極側チップ50、接地電極側チップ60共にφ0.4mmの円柱(断面積が0.13mm2の柱状体に相当)とした。
【0092】
図5からわかるように、交差角度θ2が5°以上となれば、酸化層の深さを急激に低減することができる、すなわち、接地電極40の耐熱性及び強度を大幅に向上させることができる。これは、図4からもわかるように、接地電極40を大幅に短化できたことによる。
【0093】
また、交差角度θ2を種々変えた場合に、上記着火性能試験を行った。図6は、このときの交差角度θ2(°)とリーン限界A/Fとの関係を示す図である。図6からわかるように、交差角度θ2が70°以下で、着火性能が大幅に向上している。
【0094】
「課題」の欄にて述べたように、放電ギャップにて着火後形成された火炎核は、燃焼室内にて中心電極の軸33と直交する方向に発生する混合気流により、接地電極40側へ流される。このとき、交差角度θ2が大きくなると、接地電極40の他端部42側が中心電極側チップ50に近づきすぎて、火炎核の成長を阻害しやすくなるが、このことが交差角度70°より大となると顕著に現れている。
【0095】
また、接地電極40の他端部42側が中心電極チップ50に近づきすぎると、チップ接合部にて放電が起こりやすくなり、当該接合部の消耗が増加し、接合の信頼性が大きく低下する。このように、図4〜図6に示す結果に基づけば、交差角度θ2は5°以上70°以下であることが好ましく、より好ましくは10°以上60°以下である。
【0096】
次に、円柱状の接地電極側チップ60において、チップ径φd、上記接地チップ突出長さLを種々変えたものを作製し、上記着火性能試験を行った。なお、このとき、交差角度θ2は45°、中心電極側チップ60はφ0.4mmの円柱とした。その結果を図7に示す。
【0097】
図7では、チップ径φd(mm)を変えて、接地チップ突出長さL(mm)を横軸、リーン限界A/Fを縦軸として示してある。図7から分かるように、接地チップ突出長さLが0.3mm以上、且つ、接地電極側チップ60の径φdがφ1.2mm以下(断面積が1.13mm2以下の柱状である接地電極側チップに相当)のとき、高い着火性を確保できている。
【0098】
これは、接地チップ突出長さLが0.3mm未満であると接地電極40の他端部42側が中心電極側チップ50に近づきすぎて火炎核の成長が阻害されやすくなること、及び、接地電極側チップ60の径φdがφ1.2mmより大であると火炎核が接地電極側チップ60に当たって成長が阻害されやすくなることのためである。
【0099】
ただし、接地チップ突出長さLが1.5mm以上であると、接地電極側チップ60が長すぎて熱引きが悪化し、また、接地電極側チップ60の径φdがφ0.3mm未満(断面積が0.07mm2未満の柱状である接地電極側チップに相当)であると、接地電極側チップ60が細すぎて熱引きが悪化し、接地電極側チップ60自身が高温となり、酸化消耗に弱くなるため、実用的ではない。
【0100】
従って、接地チップ突出長さLは0.3mm以上1.5mm以下であることが好ましく、接地電極側チップ60は、径φdがφ0.3mm以上φ1.2mm以下の円柱とすること、つまり、断面積が0.07mm2以上1.13mm2以下の柱状とすることが好ましい。
【0101】
なお、より好ましい範囲は、接地チップ突出長さLが0.5mm以上1.0mm以下、接地電極側チップ60の径φdがφ0.4mm以上φ1.0mm以下、つまり、柱状体の断面積で言えば、0.13mm2以上0.79mm2以下である。
【0102】
次に、円柱状(円板状も含む)の中心電極側チップ50において、チップ径φDを種々変えたものを作製し、上記着火性能試験を行った。なお、このとき、交差角度θ2は45°、接地電極側チップ60の径φdはφ0.4mm、接地チップ突出長さLは1.0mmとした。その結果を、チップ径φDとリーン限界A/Fとの関係として図8に示す。
【0103】
図8からわかるように、中心電極側チップ50のチップ径φDがφ1.0mm以下(断面積が0.79mm2以下の柱状である中心電極側チップに相当)であると、着火性が良好となっている。これは、中心電極側チップ50の径φDがφ1.0mmより大であると火炎核が中心電極側チップ50に当たって成長が阻害されやすくなるためである。
【0104】
ただし、中心電極側チップ50のチップ径φDがφ0.3mm未満(断面積が0.07mm2未満の柱状である中心電極側チップに相当)であると、中心電極側チップ50が細すぎて熱引きが悪化し、中心電極側チップ50自身が高温となり、酸化消耗に弱くなるため、実用的ではない。よって、中心電極側チップ50は、φ0.3mm以上φ1.0mm以下の円柱とすること、つまり、断面積が0.07mm2以上0.79mm2以下の柱状とすることが好ましい。
【0105】
(第1実施形態)
図9は本発明の第2実施形態に係るスパークプラグ200における火花放電部近傍の拡大図である。上記第1実施形態では、接地電極側チップ60の接合部が、接地電極40の他端部42側の端面(接地電極他端面)43であったのに対し、本実施形態では、当該接合部を、接地電極40の他端部42側における中心電極30に対向した面46としたことが相違点である。
【0106】
それにより、本実施形態では、接地電極側チップ60は、必然的に、接地電極40との接合部から(つまり、接地電極他端面43の幅からはみ出して)中心電極側チップ50の方へ突き出した形となる。
【0107】
そして、本実施形態においては、接地電極側チップ60を接地電極他端面43に接合した上記第1実施形態に比べて、接地電極40の長さは多少長くなるが、先端部側が中心電極の軸と直交して中心電極の先端部に覆いかぶさるような形状を有する通常の接地電極に比べて、接地電極40を十分短くでき、その耐熱性及び強度を向上させることができる。
【0108】
また、接地電極側チップ60が接地電極40の他端部42側における中心電極30に対向した面46から突出して延び、且つ、中心電極側チップの軸52と接地電極側チップの軸45とが交差またはねじれの位置関係にあるようにしているから、接地電極側チップ60の接合部と中心電極側チップ50の先端面51との距離を、両チップ50、60の先端面51、61間の距離に比べて十分に遠いものとすることができる。
【0109】
そのため、上記第1実施形態と同様に、実質的に、両チップ50、60の先端面51、61間でのみ放電が発生し、接地電極側チップ60の接合部にて放電が発生するのを防止できる。それとともに、接地電極40の他端部42側と中心電極側チップ50の先端面51との距離も、両チップ50、60の先端面51、61間で発生する火炎核の成長を接地電極40が阻害しない程度に十分に遠くすることができる。
【0110】
従って、本実施形態によっても、接地電極40を短化して、その耐熱性及び強度を向上させるとともに、接地電極40におけるチップ接合部での放電を防止してチップ60の接合信頼性を確保しつつ、高着火性を実現することができる。
【0111】
なお、本実施形態のスパークプラグ200においても、上記第1実施形態と同様の理由から、中心電極の軸33と接地電極側チップの軸62との交差角度θ2は、5°以上70°以下であることが好ましく、接地チップ突出長さLは、0.3mm以上1.5mm以下であることが好ましい。
【0112】
要するに、本実施形態から言えることは、接地電極側チップ60は、接地電極40の他端部42側の端面43ではなく、接地電極40の他端部42側における中心電極30に対向した面46に接合しても良く、この場合でも、接地電極側チップ60を、接地電極他端面43に向かう軸44と交差した軸の方向に沿って、チップ接合部から中心電極30の方へ突出して延びるように配置させることができる。そして、中心電極側チップの軸52と接地電極側チップの軸62とが交差またはねじれの位置関係にあるようにできる。
【0113】
(参考例2)
図10は第3実施形態に係るスパークプラグ300における火花放電部近傍の拡大図である。上記第1実施形態では、中心電極側チップの軸52が、中心電極の軸33と同一方向であったのに対し、本実施形態では、中心電極側チップの軸52の方向を、中心電極の軸33と異なったものとし、接地電極側チップの軸62が、中心電極の軸33に対して交差またはねじれの位置関係にあるようにしたことが相違点である。なお、図示例では、軸45及び両チップの軸52、62が一致している。
【0114】
本実施形態においても、上記第1実施形態と同様に、一端部41側が取付金具10の一端部11に接合された接地電極40を、その他端部42側が中心電極30の一端部31に向かって中心電極の軸33とは鋭角をなすように延びるものとしているため、接地電極40を短くでき、その耐熱性及び強度を向上させることができる。
【0115】
そして、柱状の接地電極側チップ40を、接地電極他端面43に向かう軸44と交差した軸45の方向に沿って接地電極他端面43から中心電極30側へ突出して延びるものとし、且つ、中心電極の軸33と接地電極側チップの軸62とが交差またはねじれの位置関係にあるようにすることにより、図10に示す様に、接地電極側チップ60の接合部と中心電極側チップ50の先端面51との距離を、両チップ50、60の先端面51、61間の距離に比べて十分に遠いものとすることができる。
【0116】
そのため、本実施形態によっても、上記第1実施形態と同様に、接地電極側チップ60の接合部における放電発生の防止、接地電極40による火炎核の成長の阻害防止がなされる。そして、接地電極40を短化して、その耐熱性及び強度を向上させるとともに、接地電極40におけるチップ接合部での放電を防止してチップ60の接合信頼性を確保しつつ、高着火性を実現することができる。
【0117】
なお、本実施形態のスパークプラグ300においても、上記第1実施形態と同様の理由から、交差角度θ2は、5°以上70°以下であることが好ましく、接地チップ突出長さLは、0.3mm以上1.5mm以下であることが好ましい。
【0118】
(参考例3)
図11は第4実施形態に係るスパークプラグ400における火花放電部の拡大図である。本第4実施形態は、上記第3実施形態に上記第2実施形態を組み合わせたものである。
【0119】
即ち、図11に示すように、第1実施形態と比較した場合、接地電極側チップ60の接合部を、接地電極40の他端部42側における中心電極30に対向した面46とし、且つ、中心電極側チップの軸52の方向を中心電極の軸33と異なったものとし、接地電極側チップの軸62が、中心電極の軸33に対して交差またはねじれの位置関係にあるようにしても良い。
【0120】
このようなスパークプラグ400によっても、既に述べたのと同様の理由から、接地電極40を短化して、その耐熱性及び強度を向上させるとともに、接地電極40におけるチップ接合部での放電を防止して接地電極側チップ60の接合信頼性を確保しつつ、高着火性を実現することができる。
【0121】
なお、本実施形態のスパークプラグ400においても、上記第1実施形態と同様の理由から、交差角度θ2は、5°以上70°以下であることが好ましく、接地チップ突出長さLは、0.3mm以上1.5mm以下であることが好ましい。
【0122】
要するに、上記の第3および第4実施形態から言えることは、中心電極側チップの軸52は、中心電極の軸33と同一または一致する方向でなくても良く、外方に延びていれば良い。そして、この場合、接地電極側チップの軸62と中心電極の軸33とが交差またはねじれの位置関係に有れば良い。
【0123】
(参考例4)
図12は第5実施形態に係るスパークプラグ500における火花放電部近傍の拡大図である。
【0124】
本実施形態は、上記第1、第2実施形態に示した様な、中心電極側チップの軸52が中心電極の軸33と同一方向であり且つ接地電極側チップの軸62が中心電極の軸33に対して交差またはねじれの位置関係にあるスパークプラグにおいて、両チップ50、60の位置関係を独自の座標系を用いて規定したものである。なお、図示例では、接地電極側チップ60の接合部を、接地電極40の他端部42側における中心電極30に対向した面46としている。
【0125】
ここにおいて、本実施形態では、次のような座標平面を設定する。この座標平面は、中心電極側チップ50の軸52および接地電極側チップ60の軸62の両軸52、62を含む平面であり、この平面において、中心電極側チップの軸52をY軸、中心電極側チップ50の先端面51をX軸として、これらX軸とY軸との交点Oを(0、0)とした座標平面である。
【0126】
この座標平面においては、単位をmmとする。そして、中心電極側チップ50の先端面51における接地電極40への最近接点Bの座標を(−b、0)とし、放電ギャップGの大きさをχとしたとき、接地電極側チップ60における中心電極側チップ50への最近接点Aの座標は(−b/2、χ)にて規定されている。
【0127】
本例では、両チップ50、60は柱形状であるが、この場合、接地電極側チップ60の先端面61の端部に位置する最近接点Aは、中心電極側チップ50の先端面51における中心電極側チップの軸52から中心電極側チップ50の半径bの1/2だけ接地電極40側へ寄り、且つ、中心電極側チップ50の先端面51から中心電極側チップの軸52に沿って放電ギャップGの大きさχだけ離れた位置に、位置することとなる。
【0128】
さらに、上記のように規定された両チップ50、60の位置関係においては、図13に示す様な軸ズレ量および振れ量について許容範囲が存在する。図13中の(a)は、図12中のO点近傍拡大図、(b)は(a)の右視図である。ここで、上記座標平面と直交する方向(図12における紙面垂直方向)をZ軸(図13(b)参照)とする。
【0129】
そして、図13(d)に示す様に、Z軸方向への中心電極側チップの軸52と接地電極側チップの軸62との軸ズレ量は、座標平面内にて両軸52、62が一致している場合を基準として±d/2(dは接地電極側チップ60の直径、単位:mm)以下である。さらに、図13(c)に示す様に、X軸方向への最近接点Aの振れ量も、−b/2を中心として±d/2以下である。ただし、上記軸ズレおよび振れにおいて、最近接点AのY座標すなわちχは一定である。
【0130】
上記したような本実施形態における両チップ50、60の位置関係は、チップの摩耗を抑制し、実用レベルの寿命(例えば、自動車の走行距離にて10万km程度)を確保する目的のために、決められたものである。このような位置関係は、本発明者等の実験検討の結果、得られたものであり、次に、限定するものではないが、その検討結果の一例を述べる。
【0131】
中心電極側チップ50および接地電極側チップ60の径(直径)dを、共に0.4mmとし、初期の放電ギャップGの大きさχを1.05mmとし、中心電極側チップの軸52と接地電極側チップの軸62との交差角度θ2を25°としたスパークプラグ500について、上記軸ズレ量および振れ量を変化させて耐久試験を行った。
【0132】
耐久試験は、自動車の走行距離にて10万km程度に相当する実機試験を行い、耐久試験後における放電ギャップGの大きさを測定した。試験条件は、2000cc、6気筒エンジンで、5600rpm×180時間、にて行った。
【0133】
その結果を図14に示す。図14では、横軸に軸ズレ量(単位:mm)、縦軸に摩耗後ギャップ(耐久試験後における放電ギャップGの大きさ、単位:mm)をとり、振れ量(単位:mm)が0の場合と0.4mmの場合とを示している。
【0134】
ここで、摩耗後ギャップが1.4mm以下であれば、実用レベルを満足する。1.4mmより放電ギャップが大きくなると、点火コイルの発生電圧能力が及ばず火花が飛ばない場合が発生するためである。図14から、軸ズレ量および振れ量が±0.2mm以下(接地電極側チップの径dとしたとき±d/2以下)であれば、実用レベルのプラグ寿命期間において、おおよそ許容摩耗量に抑えることができるといえる。また、図14に示す結果は、初期放電ギャップGが1mm前後の通常の範囲にて成立する。
【0135】
以上、本第5実施形態によれば、上記第1および第2実施形態と同様の効果を発揮できることに加えて、実用レベルのプラグ寿命を確保可能な程度に、中心電極側チップ50および接地電極側チップ60の摩耗を抑制することができる。そして、さらに信頼性を向上させたスパークプラグ500を提供することができる。
【0136】
また、本実施形態によれば、上記第1および第2実施形態に記載のスパークプラグを製造するにあたって、上記座標平面を設定し、中心電極側チップ50の先端面51における接地電極40への最近接点Bの座標を(−b、0)とし、初期放電ギャップGの大きさをχとし、接地電極側チップ60における中心電極側チップ50への最近接点Aの座標が(−b/2、χ)にて規定されるように、両チップ50、60の位置関係を設定し、さらに、この両チップの位置関係を設定するときの許容範囲を、上記軸ズレ量および振れ量が±d/2(dは接地電極側チップ60の直径)以下としたスパークプラグの製造方法を提供することができる。
【0137】
(他の参考例)
次に、他の実施形態として、種々の変形例を以下に示す。図15は、接地電極40の形状を改良した第1の変形例を示す説明図であり、(b)は図2に対応した側面図、(a)は(b)の上視図である。図15に示す様に、接地電極40は、その他端部42側の端面43に向かうに連れテーパ状に細くなっていることが好ましい。このような形状とすれば、火炎核と接触する接地電極40の面積を小さくすることができ、より着火性を向上させることができる。
【0138】
また、図16は、接地電極40の材質構成を改良した第2の変形例を示す説明図(接地電極は断面を示してある)である。図16に示す様に、接地電極40は、外層40aがNi合金、内層40bが銅もしくは銅合金よりなるものにすることができる。熱伝導性の良好な銅もしくは銅合金を内包した接地電極40を採用することにより、より熱引き性を向上させることができ、好ましい。
【0139】
また、接地電極40は、一端部41側が取付金具10の一端部11に接合され、他端部42側が中心電極30の一端部31に向かって中心電極の軸33とは鋭角をなすように延びるものであれば良く、図17に第3の変形例として示す様に、両端41、42の途中部に曲げ部が無いものであってもよい。
【0140】
また、接地電極側チップ60は柱状であるが、その軸と直交する方向の断面形状は、図18に示す様に、(a)正方形、(b)長方形、(c)菱形、(d)三角形、(e)楕円等であってもよい。要は、当該断面積が0.07mm2以上1.13mm2以下の範囲にあれば良い。
【0141】
また、中心電極側チップ50および接地電極側チップ60は、貴金属でなくても良いし、各電極母材(中心電極30や接地電極40)と同一材料であっても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】参考例1の第1実施形態に係るスパークプラグの半断面図である。
【図2】図1に示すスパークプラグにおける火花放電部近傍の拡大図である。
【図3】交差角度θ2を種々変えた構成例を示す図である。
【図4】交差角度θ2と接地電極の長さとの関係を示す図である。
【図5】交差角度θ2と接地電極先端の酸化層の深さとの関係を示す図である。
【図6】交差角度θ2とリーン限界A/Fとの関係を示す図である。
【図7】接地電極側チップの径を変えて接地チップ突出長さLとリーン限界A/Fとの関係を調べた結果を示す図である。
【図8】中心電極側チップの径とリーン限界A/Fとの関係を示す図である。
【図9】本発明の第1実施形態に係るスパークプラグにおける火花放電部近傍の拡大図である。
【図10】参考例2に係るスパークプラグにおける火花放電部近傍の拡大図である。
【図11】参考例3の第4実施形態に係るスパークプラグにおける火花放電部近傍の拡大図である。
【図12】参考例4の第5実施形態に係るスパークプラグにおける火花放電部近傍の拡大図である。
【図13】軸ズレ量および振れ量の説明図である。
【図14】軸ズレ量および振れ量と摩耗後ギャップとの関係を示す図である。
【図15】その他の参考例の第1の変形例を示す説明図である。
【図16】その他の参考例の第2の変形例を示す説明図である。
【図17】その他の参考例の第3の変形例を示す説明図である。
【図18】柱状の接地電極側チップの種々の断面形状を示す図である。
【図19】従来のスパークプラグの概略形状を示す説明図である。
【図20】もう一つの従来のスパークプラグの概略形状を示す説明図である。
【符号の説明】
10…取付金具、11…取付金具の一端部、30…中心電極、31…中心電極の一端部、33…中心電極の軸(中心電極側チップの軸)、40…接地電極、43…接地電極の他端部側の端面、44…接地電極の他端部側の端面に向かう軸、45…接地電極の他端部側の端面に向かう軸と交差した軸、46…接地電極の他端部側における中心電極に対向した面、50…中心電極側チップ、51…中心電極側チップの先端面、52…中心電極側チップの軸、60…接地電極側チップ、61…接地電極側チップの先端面、62…接地電極側チップの軸、L…接地チップ突出長さ、θ2…交差角度。
Claims (7)
- 筒状の取付金具(10)と、この取付金具内に収納され、一端部(31)が前記取付金具の一端部(11)から露出して延びる中心電極(30)と、前記中心電極の一端部に接合され、前記中心電極の軸(33)と同一方向に延びる中心電極側チップ(50)と、一端側が前記取付金具の一端部に接合され、他端側が前記中心電極の一端部に向かって延びる接地電極(40)と、前記接地電極の他端側における前記中心電極に対向した面(46)に接合され、先端面(61)が前記中心電極側チップの先端面(51)と放電ギャップを介して対向するように延びる柱状の接地電極側チップ(60)とを備え、前記接地電極と前記取付金具との接合部断面の重心および前記中心電極の軸を含む面を仮想面とし、この仮想面に対して投影した時の実質的な前記接地電極の他端側の端面に向かう軸(44)と前記中心電極の軸とが鋭角となるように形成されており、前記中心電極側チップの軸(52)と前記接地電極側チップの軸(62)とが交差またはねじれの位置関係にあり、
前記接地電極側チップ(60)は、前記接地電極の他端側における前記中心電極に対向した面(46)から前記中心電極(30)側へ0.3mm以上1.5mm以下の長さ(L)にて突出しており、
前記中心電極側チップの軸(52)と前記接地電極側チップの軸(62)との交差角度(θ2)は10°以上60°以下であり、
前記中心電極側チップ(50)は、断面積が0.07mm2以上0.79mm2以下の柱状であり、前記接地電極側チップ(60)は、断面積が0.07mm2以上1.13mm2以下の柱状であり、
前記中心電極側チップ(50)の軸(52)および前記接地電極側チップ(60)の軸(62)の両軸を含む平面において、中心電極側チップの軸をY軸、前記中心電極側チップの先端面(51)をX軸として、これらX軸とY軸との交点を(0、0)とした座標平面を設定し、この座標平面において、前記中心電極側チップの先端面における前記接地電極(40)への最近接点Bの座標を(−b、0)とし、前記放電ギャップの大きさをχとしたとき、前記接地電極側チップにおける前記中心電極側チップへの最近接点Aの座標は(−b/2、χ)にて規定されており、さらに、前記座標平面と直交する方向への前記中心電極側チップの軸と前記接地電極側チップの軸との軸ズレ量、および、前記X軸方向への前記最近接点Aの振れ量が、前記接地電極側チップの径をdとしたとき±d/2以下に収まっていることを特徴とするスパークプラグ。 - 前記接地電極(40)は、その他端側の端面(43)に向かうに連れテーパ状に細くなっていることを特徴とする請求項1に記載のスパークプラグ。
- 前記接地電極(40)は、外層(40a)がNi合金、内層(40b)が銅もしくは銅合金よりなるものであることを特徴とする請求項1ないし2のいずれかに記載のスパークプラグ。
- 前記中心電極側チップ(50)および前記接地電極側チップ(60)は、Ptを主成分としIr、Ni、Rh、W、Pd、Ru、Osの少なくとも一つが添加された合金であることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか一つに記載のスパークプラグ。
- 前記中心電極側チップ(50)および前記接地電極側チップ(60)は、Ptを主成分とし、50重量%以下のIr、40重量%以下のNi、50重量%以下のRh、30重量%以下のW、40重量%以下のPd、30重量%以下のRu、20重量%以下のOsの少なくとも一つが添加された合金であることを特徴とする請求項4に記載のスパークプラグ。
- 前記中心電極側チップ(50)および前記接地電極側チップ(60)は、Irを主成分としRh、Pt、Ni、W、Pd、Ru、Osの少なくとも一つが添加された合金であることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか一つに記載のスパークプラグ。
- 前記中心電極側チップ(50)および前記接地電極側チップ(60)は、Irを主成分とし、50重量%以下のRh、50重量%以下のPt、40重量%以下のNi、30重量%以下のW、40重量%以下のPd、30重量%以下のRu、20重量%以下のOsの少なくとも一つが添加された合金であることを特徴とする請求項6に記載のスパークプラグ。
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