JP2005100747A - ガスエンジン用点火プラグ - Google Patents

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陽一 松下
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泰規 合田
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Abstract

【課題】 耐久性を向上し得るガスエンジン用点火プラグを提供する。
【解決手段】 接地電極体Egと中心電極体Ecとを備えて構成されたガスエンジン用点火プラグであって、接地電極体Egが、イリジウム又は白金を主成分として含む材料にて形成される接地電極2を中心電極体Ec側に突出する状態で、耐熱性ニッケル系合金にて形成される接地電極母材7における中心電極体Ecに対向する面7aに嵌入状態で溶接して構成され、接地電極母材7における接地電極2の嵌入方向での厚さをH、接地電極2における接地電極母材7に嵌入される部分の嵌入方向での嵌入長さをhとすると、0.3≦h/H≦0.5となるように構成されている。
【選択図】 図3

Description

本発明は、接地電極体と中心電極体とを備えて構成されたガスエンジン用点火プラグに関する。
このようなガスエンジン用点火プラグとして、従来、前記接地電極体を、イリジウムを主成分として含む材料にて形成される接地電極を前記中心電極体側に突出する状態で、耐熱性ニッケル系合金にて形成される接地電極母材における中心電極体に対向する面に嵌入状態で溶接して構成したものがあり、そして、この従来のガスエンジン用点火プラグでは、接地電極母材における接地電極の嵌入方向での厚さ(以下、単に、接地電極母材の厚さと記載する場合がある)と、接地電極における接地電極母材に嵌入される部分の前記嵌入方向での嵌入長さ(以下、単に接地電極の嵌入長さと記載する場合がある)とを、何等、関係付けていなかった(例えば、特許文献1参照。)。以下、この従来技術を第1従来技術と称する。
又、このようなガスエンジン用点火プラグとして、従来、前記接地電極体の接地電極及び前記中心電極体の中心電極を、イリジウム又は白金を主成分として含む材料にて形成して、前記接地電極の径をD1、前記中心電極の径をD2とすると、
D1/D2>0.9
となるように構成したものがあった(例えば、特許文献2参照。)。以下、この従来技術を第2従来技術と称する。
特開2002−93547号公報 特開2002−313523号公報
ところで、このようなガスエンジン用点火プラグは、高温雰囲気に曝されることになるが、上記第1従来技術及び第2従来技術では、以下に説明するように、高温雰囲気に曝されることにより、ガスエンジン用点火プラグの耐久性が低いという問題があった。
ちなみに、このようなガスエンジン用点火プラグは、副室希薄燃焼方式のガスエンジンの副燃焼室に対して配置して使用する場合があるが、この副燃焼室は、濃度の高い混合気を燃焼させることから温度が高くなるので、このように副室希薄燃焼方式のガスエンジンにて用いる場合は、一般のガスエンジンにて用いる場合に比べて、より高温度の雰囲気(例えば、800°C以上)に曝されることになり、下記に説明する問題が特に顕著なものとなる。
上記第1従来技術では、接地電極母材の厚さと接地電極の嵌入長さとを、何等、関係付けていないことから、以下に説明するように、接地電極母材の厚さと接地電極の嵌入長さとの関係によっては、接地電極体の耐久性が低下し、延いては、ガスエンジン用点火プラグの耐久性が低下するものとなっていた。
即ち、接地電極母材の厚さに対して接地電極の嵌入長さが短過ぎると、換言すれば、接地電極を接地電極母材に嵌入する深さが浅過ぎると、接地電極を接地電極母材に保持する強度が弱くなって、接地電極が接地電極母材から脱落し易くなり、接地電極体の耐久性が低下することになる。
又、接地電極を接地電極母材に保持する強度を強くするために、接地電極母材の厚さに対する接地電極の嵌入長さの比率を大きくする、換言すれば、接地電極を接地電極母材に嵌入する深さを深くすることが考えられる。
しかしながら、接地電極を形成するイリジウム又は白金を主成分として含む材料と、接地電極母材を形成する耐熱性ニッケル系合金とは、熱膨張係数が異なる(耐熱性ニッケル系合金の方が大きい)と共に、上述のように接地電極体は高温雰囲気に曝されることから、互いに溶接にて接合されている接地電極と接地電極母材との膨張量の差が大きくなるので、接地電極を接地電極母材に嵌入する深さを深くなり過ぎると、接地電極母材における接地電極が嵌入されている側とは反対側の面が膨出する状態で、接地電極母材が反り易くなって、接地電極と接地電極母材との溶接接合部分に応力がかかり易くなる。
従って、接地電極を接地電極母材に嵌入する深さを深くなり過ぎると、接地電極が接地電極母材から脱落し易くなって、接地電極体の耐久性が低下することになる。
一方、上記第2従来技術では、中心電極の径D2に対する接地電極の径D1の比率D1/D2を0.9よりも大きくする条件に設定していたのであるが、その比率D1/D2が小さくなって接地電極の径D1が小さくなると、中心電極と接地電極との間で起こさせるべき火花放電が、中心電極と接地電極を支持する接地電極母材との間においても起こり易くなる。そして、そのように火花放電が中心電極と接地電極母材との間で起こり易くなると、上述のように高温雰囲気に曝されることにより、高温酸化による接地電極母材の消耗が速くなって、運転時間の経過に伴って放電要求電圧が高くなるのが速くなるので、ガスエンジン用点火プラグの耐久性が低下することになる。
本発明は、かかる実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、耐久性を向上し得るガスエンジン用点火プラグを提供することにある。
本発明のガスエンジン用点火プラグは、接地電極体と中心電極体とを備えて構成されたものであって、
第1特徴構成は、前記接地電極体が、イリジウム又は白金を主成分として含む材料にて形成される接地電極を前記中心電極体側に突出する状態で、耐熱性ニッケル系合金にて形成される接地電極母材における前記中心電極体に対向する面に嵌入状態で溶接して構成され、
前記接地電極母材における前記接地電極の嵌入方向での厚さをH、前記接地電極における前記接地電極母材に嵌入される部分の前記嵌入方向での嵌入長さをhとすると、
0.3≦h/H≦0.5
となるように構成されている点を特徴とする。
即ち、本発明の発明者らは、ガスエンジン用点火プラグの耐久性の向上を図るべく、鋭意研究し、接地電極体として、イリジウム又は白金を主成分として含む材料にて形成される接地電極を中心電極体側に突出する状態で、耐熱性ニッケル系合金にて形成される接地電極母材における中心電極体に対向する面に嵌入状態で溶接して構成し、そして、接地電極母材の厚さHに対する接地電極の嵌入長さhの比率h/Hを、0.3≦h/H≦0.5成る条件に設定すると、接地電極体の耐久性を向上して、延いては、ガスエンジン用点火プラグの耐久性を向上することができることを見出した。
つまり、接地電極母材の厚さHに対する接地電極の嵌入長さhの比率h/Hが0.3より小さいときは、接地電極を接地電極母材に嵌入する深さが浅過ぎるので、接地電極を接地電極母材に保持する強度が弱くなって、接地電極が接地電極母材から脱落し易くなり、0.5より大きいときは、接地電極を接地電極母材に嵌入する深さが深くなり過ぎるので、接地電極体が高温雰囲気に曝されて、互いに溶接にて接合されている接地電極と接地電極母材との膨張量の差が大きくなると、接地電極母材が反り易くなって、接地電極が接地電極母材から脱落し易くなる。
そして、接地電極を接地電極母材に保持する強度を強くしながら、高温雰囲気に曝された状態での接地電極母材の反りを抑制することが可能となって、接地電極が接地電極母材から脱落し難いようにするために、接地電極母材の厚さHに対する接地電極の嵌入長さhの比率h/Hの条件として、0.3≦h/H≦0.5成る条件を設定したのである。
従って、接地電極母材の厚さHに対する接地電極の嵌入長さhの比率h/Hを0.3≦h/H≦0.5成る条件に設定することにより、耐久性を向上し得るガスエンジン用点火プラグを提供することができるようになった。
第2特徴構成は、
前記接地電極体の接地電極及び前記中心電極体の中心電極が、イリジウム又は白金を主成分として含む材料にて形成され、
前記接地電極の径をD1、前記中心電極の径をD2とすると、
D1/D2≧1.1
となるように構成されている点を特徴とする。
即ち、本発明の発明者らは、ガスエンジン用点火プラグの耐久性の向上を図るべく、鋭意研究し、接地電極体の接地電極及び中心電極体の中心電極を、イリジウム又は白金を主成分として含む材料にて形成し、そして、中心電極の径D2に対する接地電極の径D1の比率D1/D2をD1/D2≧1.1成る条件に設定すると、接地電極を支持する接地電極母材の運転時間の経過に伴う消耗を抑制して、運転時間の経過に伴う放電要求電圧の上昇を抑制することが可能となり、ガスエンジン用点火プラグの耐久性を向上することができることを見出した。
つまり、中心電極の径D2に対する接地電極の径D1の比率D1/D2を1.1以上に設定して、接地電極の径を大きくすることにより、中心電極と接地電極との間で起こさせるべき火花放電が中心電極と接地電極母材との間で起こるのを抑制することが可能になるので、接地電極母材の運転時間の経過に伴う消耗を抑制して、運転時間の経過に伴う放電要求電圧の上昇を抑制することが可能となるのである。
従って、中心電極の径D2に対する接地電極の径D1の比率D1/D2をD1/D2≧1.1成る条件に設定することにより、耐久性を向上し得るガスエンジン用点火プラグを提供することができるようになった。
第3特徴構成は、
前記接地電極体の接地電極及び前記中心電極体の中心電極が、イリジウム又は白金を主成分として含む材料にて形成され、
前記接地電極体が、前記接地電極を前記中心電極体側に突出する状態で、耐熱性ニッケル系合金にて形成される接地電極母材における前記中心電極体に対向する面に嵌入状態で溶接して構成され、
前記接地電極の径をD1、前記中心電極の径をD2、前記接地電極母材における前記接地電極の嵌入方向での厚さをH、前記接地電極における前記接地電極母材に嵌入される部分の前記嵌入方向での嵌入長さをhとすると、
D1/D2≧1.1
0.3≦h/H≦0.5
となるように構成されている点を特徴とする。
即ち、本発明の発明者らは、ガスエンジン用点火プラグの耐久性の向上を図るべく、鋭意研究し、接地電極体の接地電極及び中心電極体の中心電極を、イリジウム又は白金を主成分として含む材料にて形成し、接地電極体として、接地電極を中心電極体側に突出する状態で、耐熱性ニッケル系合金にて形成される接地電極母材における中心電極体に対向する面に嵌入状態で溶接して構成し、そして、中心電極の径D2に対する接地電極の径D1の比率D1/D2をD1/D2≧1.1成る条件に設定すると、接地電極を支持する接地電極母材の運転時間の経過に伴う消耗を抑制して、運転時間の経過に伴う放電要求電圧の上昇を抑制することが可能となり、又、接地電極母材の厚さHに対する接地電極の嵌入長さhの比率h/Hを0.3≦h/H≦0.5成る条件に設定すると、接地電極体の耐久性を向上することが可能となり、そして、運転時間の経過に伴う放電要求電圧の上昇を抑制することと接地電極体の耐久性を向上することとの相乗効果により、ガスエンジン用点火プラグの耐久性を向上することができることを見出した。
つまり、先に第2特徴構成について説明したのと同様に、中心電極と接地電極母材との間での火花放電を抑制して、接地電極母材の運転時間の経過に伴う消耗を抑制することを可能とするために、中心電極の径D2に対する接地電極の径D1の比率D1/D2の条件として、D1/D2≧1.1成る条件を設定した。
又、先に第1特徴構成について説明したのと同様に、接地電極を接地電極母材に保持する強度を強くしながら、高温雰囲気に曝された状態での接地電極母材の反りを抑制することが可能となって、接地電極が接地電極母材から脱落し難いようにするために、接地電極母材の厚さHに対する接地電極の嵌入長さhの比率h/Hの条件として、0.3≦h/H≦0.5成る条件を設定した。
従って、中心電極の径D2に対する接地電極の径D1の比率D1/D2をD1/D2≧1.1成る条件に設定し、且つ、接地電極母材の厚さHに対する接地電極の嵌入長さhの比率h/Hを0.3≦h/H≦0.5成る条件に設定することにより、耐久性を向上し得るガスエンジン用点火プラグを提供することができるようになった。
第4特徴構成は、上記第1又は第3特徴構成に加えて、
h>0.5mm
となるように構成されている点を特徴とする。
即ち、接地電極を接地電極母材に嵌入状態で溶接するに当たって、接地電極の嵌入長さhを0.5mmよりも大きくすることにより、接地電極母材と接地電極との接合強度を強くすることができる。
つまり、接地電極を接地電極母材に嵌入状態で溶接するに当たって、接地電極母材と接地電極とを互いに溶融させる溶融部分における前記嵌入方向での長さを長くするほど、接合強度を強くすることが可能になる。
そして、種々の実験の結果、接地電極の嵌入長さhを0.5mmよりも大きくすると、前記溶融部分の前記嵌入方向での長さとして、接地電極体を構成するために必要な接地電極母材と接地電極との接合強度を得るに足る長さとすることか可能となり、接地電極の嵌入長さhを0.5mm以下にすると、前記溶融部分の前記嵌入方向での長さとして、前述の如き接合強度を得るに足る長さを得難いことを見出した。
従って、上記第1又は第3特徴構成に実施するに当たって好適な具体構成を得ることができた。
第5特徴構成は、上記第1、第3又は第4特徴構成に加えて、
前記接地電極母材と前記接地電極とが、レーザ溶接にて接合されている点を特徴とする。
即ち、接地電極母材と接地電極とをレーザ溶接にて接合するので、接地電極母材と接地電極との接合強度を一段と強くすることが可能となる。
つまり、レーザ溶接は、接合対象の部材同士の微小な部分を高温にて溶融させて、強固の接合することが可能であるので、レーザ溶接を用いることにより、基本的に小さい部材である接地電極母材と接地電極とを、所定の接合箇所を精度良く且つ強固に接合することが可能となり、接地電極母材と接地電極との接合強度を一段と強くすることが可能になる。
従って、接地電極母材と接地電極との接合強度を一段と強くすることができるので、ガスエンジン用点火プラグの耐久性を一段と向上することができるようになった。
第6特徴構成は、上記第2又は第3特徴構成に加えて、
前記中心電極における前記接地電極に対向する対接地電極対向面に、凹入状態で溝が形成されている点を特徴とする。
即ち、中心電極の対接地電極対向面の周縁部の角部等に加えて、中心電極の対接地電極対向面における凹入状態の溝の縁部に沿う角部も、火花放電の起点となるので、火花放電の発生箇所が増加して、放電要求電圧を低くすることができる。
つまり、中心電極と接地電極との間の火花放電は、中心電極の対接地電極対向面に存在する角部が火花放電の起点となり易いことから、中心電極の対接地電極対向面に凹入状態で溝を形成することにより、その溝の縁部に沿って形成される角部も、中心電極の対接地電極対向面の周縁部の角部と同様に、火花放電の起点となるように作用させることが可能となり、火花放電の発生箇所を増加させることができて、放電要求電圧を低くすることができる。
従って、放電要求電圧を低くすることができて、運転時間の経過に伴って放電要求電圧が上限値に達するのを一段と遅くすることができるので、ガスエンジン用点火プラグの耐久性を一段と向上することができるようになった。
〔第1実施形態〕
以下、図面に基づいて、本発明の第1実施形態を説明する。
図1は、本発明のガスエンジン用点火プラグ(以下、単に点火プラグと記載する場合がある)Pを用いる副室希薄燃焼方式のガスエンジンを示し、このガスエンジンは、図1に示すように、シリンダ11にピストン12を往復摺動自在に内嵌し、シリンダ11内においてピストン12の頂部側に主燃焼室13が形成されるように構成すると共に、その主燃焼室13の頂部に連通する状態で、主燃焼室13よりも容積が小さい副燃焼室14を設けてある。主燃焼室13に連通する吸気ポート15に吸気弁16を備え、主燃焼室13に連通する排気ポート17に排気弁18を備え、並びに、副燃焼室14に連通する副燃焼用ガスポート19に副燃焼用ガス弁20を備え、点火プラグPを、副燃焼室14内の混合気に点火するように設けてある。
そして、吸気工程において、副燃焼用ガスポート19から副燃焼室14に燃料ガスが供給され、吸気ポート15から主燃焼室13に空気過剰率λが1.7より大きい予混合気が供給されるようにして、希薄燃焼させるように構成してある。
又、本実施形態においては、ガスエンジンは、以下に説明するようにミラーサイクルを採用している。
即ち、吸気工程においては、ピストン12が下死点を過ぎて所定量(例えば、1/2程度)上昇してから、吸気弁16及び副燃焼用ガス弁20を閉じ、以降、実質的な圧縮工程が行われ、ピストン12が上死点に達した頃に、点火プラグPが作動して、副燃焼室14の混合気に点火されると共に、副燃焼室14から炎が主燃焼室13に噴出して、主燃焼室13の混合気が燃焼して、ピストン12が押し下げられて膨張工程が始まり、その膨張工程においては、ピストン12が下死点まで押し下げられ、以降、排気工程が行われるようにして、膨張比が圧縮比よりも大になるようにしてある。つまり、膨張比が圧縮比よりも大になるようにすることにより、ノッキングを防止して効率を向上させている。ちなみに、圧縮比は、8〜15の範囲の値に適宜設定する。
次に、点火プラグPについて説明する。
図2に示すように、点火プラグPは、中心電極体Ecの中心電極1と接地電極体Egの接地電極2とを放電ギャップGを隔てて対向配置する状態で、接地電極体Egをハウジング3に保持すると共に、中心電極体Ecをハウジング3に保持した絶縁碍子4の貫通孔4aに挿入保持して構成してある。
前記ハウジング3は、鉄等の金属材料にて概ね円筒形状に形成すると共に、外周部に、ガスエンジンに取り付けるためのネジ部3aを形成し、このハウジング3内に、アルミナ等の絶縁材料にて形成した絶縁碍子4の一端側を挿入して保持してある。
前記絶縁碍子4には、ハウジング3の軸心方向に沿う方向に貫通する状態で、前記貫通孔4aを形成してある。
図3及び図4に示すように、前記中心電極体Ecは、円柱形状の前記中心電極1を概ね円柱形状の中心電極母材5の先端面にそれと略同軸状に位置させて溶接接合して構成してある。尚、図4の(イ)は、中心電極体Ecにおける接地電極体Egの側から見た図であり、(ロ)は、接地電極体Egにおける中心電極体Ecの側から見た図である。
そして、図2に示すように、中心電極1が絶縁碍子4から突出する状態で、中心電極母材5を絶縁碍子4の貫通孔4aの一端側(ハウジング3に挿入している側)に挿入することにより、中心電極体Ecをハウジング3とは電気的に絶縁した状態で、絶縁碍子4に保持してある。又、絶縁碍子4の貫通孔4aの他端側には、中心電極母材5に対して電気的に接続した状態で、端子部6を、その一端が絶縁碍子4から突出する状態で、挿入して保持してある。
図3及び図4に示すように、前記接地電極体Egは、円柱状の前記接地電極2を前記中心電極体Ec側に突出する状態で、接地電極母材7における前記中心電極体Ecに対向する面7aに嵌入状態で溶接して構成してある。
説明を加えると、前記接地電極母材7は、概ねL字状に形成し、その一端側の内側の面7aが前記中心電極体Ecに対向する姿勢で、その他端を前記ハウジング3に溶接することにより、接地電極体Egをハウジング3に保持する。
つまり、前記接地電極母材7の一端側の内側の面7aが前記中心電極体Ecに対向する面7aになり、その面7aに、前記接地電極2をその先端側を突出させて嵌入した状態で、接地電極母材7と接地電極2とをレーザ溶接にて接合してある。
前記接地電極母材7と前記接地電極2とをレーザ溶接するに当たっては、図3及び図4に示すように、接地電極2を接地電極母材7に上述のように嵌入した状態で、接地電極母材7の側周面の複数箇所にて、内方側に向かってレーザ溶接して、前記各箇所において接地電極母材7から接地電極2にわたって溶融部8を形成して、接地電極母材7と接地電極2とを接合してある。
前記中心電極1と前記接地電極2との間の放電ギャップGは、適宜設定することができ、例えば、0.2〜0.4mmの範囲で適宜設定する。
前記中心電極1及び前記接地電極2は、Ir(イリジウム)を主成分として含む材料にて形成してある。具体的には、前記中心電極1及び前記接地電極2は、Irを90%程度含み、Rh(ロジウム)を10%程度含む合金により形成してある。
前記中心電極母材5及び前記接地電極母材7は、図示を省略するが、外材と、その外材内にその長手方向に沿って位置する内材とから構成してある。そして、放熱を促進させて、中心電極1や前記接地電極2の温度を低くして消耗を抑制するために、外材は、インコネル等の耐熱性ニッケル系合金にて形成し、内材は、銅等の熱伝導性に優れた金属材料にて形成する。
前記接地電極2及び前記中心電極1について説明を加える。
図3に示すように、本第1実施形態においては、前記接地電極2の径をD1、前記中心電極1の径をD2、前記接地電極母材7における前記接地電極2の嵌入方向での厚さをH、前記接地電極2における前記接地電極母材7に嵌入される部分の前記嵌入方向での嵌入長さをhとすると、
D1/D2≧1.1、且つ、
0.3≦h/H≦0.5
となるように構成してある。
説明を加えると、前記中心電極1の径D2を大きくするほど、運転時間の経過に伴う中心電極1の消耗を抑制して、放電要求電圧が高くなるのを抑制することが可能となって、点火プラグPの耐久性を向上することが可能となるが、一方、大きくし過ぎると、中心電極体Ecが大型化すると共に、火花放電の際の火種が中心電極1にて冷却され易いことに起因して着火性能が低下するので、中心電極1の径D2は2.0mm以下に設定するのが好ましい。
又、中心電極1の径D2に対する接地電極2の径D1の比率D1/D2を1.1以上に設定して、接地電極2の径を大きくすることにより、中心電極1と接地電極2との間で起こさせるべき火花放電が中心電極1と接地電極母材7との間で起こるのを抑制することが可能になるので、接地電極母材7の運転時間の経過に伴う消耗を抑制して、運転時間の経過に伴う放電要求電圧の上昇を抑制することが可能となる。一方、後述するように、前記中心電極1の径D2に対する前記接地電極2の径D1の比率D1/D2は、1.2以上に設定しても、点火プラグPの耐久性は延びることなく飽和する。従って、接地電極体Egの大型化を回避しながら、接地電極2の径D1を極力大きくして、点火プラグPの耐久性を向上する上では、D1/D2≦1.2に設定するのが好ましい。
つまり、中心電極1及び接地電極2の大型化及び着火性能の低下を回避しながら、点火プラグPの耐久性を向上するには、中心電極1の径D2を2.0mmとする条件で、前記中心電極1の径D2に対する前記接地電極2の径D1の比率D1/D2は、1.1≦D1/D2≦1.2成る条件に設定するのが好ましい。
又、前記接地電極母材7の厚さHは、厚くするほど、接地電極体Egの強度を強くする上で有利になるが、一方、厚くし過ぎると接地電極体Egが大型化して、点火プラグPを製作し難くなるので好ましくなく、点火プラグPを製作し難くなるのを回避しながら、接地電極体Egの強度を極力強くするには、前記接地電極母材7の厚さHを1.6mm以下に設定するのが好ましい。
又、前記接地電極2の嵌入長さhを小さくするほど、接地電極母材7と接地電極2との溶接接合強度が弱くなり、又、上述のように、接地電極母材7と接地電極2とを接地電極母材7の側周面から内方に向かってレーザ溶接するには、前記接地電極2の嵌入長さhを小さくするほど、レーザ溶接し難くなって、点火プラグPを製作し難くなるので、接地電極母材7と接地電極2との溶接接合強度を十分に確保し且つ点火プラグPが製作し難くなるのを回避するには、接地電極2の嵌入長さhを0.5mmよりも大きく設定するのが好ましく、更に、0.6mm以上に設定するのがより好ましい。
つまり、点火プラグPを製作し難くなるのを回避しながら、点火プラグPの耐久性を向上するには、H≦1.6mm、且つ、h>0.5mmの条件を満たす条件で、接地電極母材7の厚さHに対する接地電極2の嵌入長さhの比率h/Hを、0.3≦h/H≦0.5成る条件に設定するのが好ましく、更に、h≧0.6に設定するのがより好ましい。
ちなみに、一例としては、中心電極1の径D2を2.0mm、接地電極2の径D1を2.4mm、即ち、D1/D2を1.2に設定し、接地電極母材7の厚さHを1.6mm、接地電極2の嵌入長さhを0.7mm、即ち、h/Hを0.43に設定する。
以下、前記中心電極体Ec及び前記接地電極体Egを上述のように構成することにより、点火プラグPの耐久性を向上することができることを検証した結果を説明する。尚、検証試験は、各種条件にて製作した供試用の点火プラグを上述した副室希薄燃焼方式でミラーサイクルを採用したガスエンジンに搭載して、ガスエンジンを運転して、放電要求電圧を測定することにより、点火プラグの耐久性を評価した。そして、放電要求電圧の上限値を35kVとして、放電要求電圧が35kVに達するまでの間は、性能が維持されていて使用可能であり、放電要求電圧が上限値35kVを越えると、使用限界であるとした。
先ず、接地電極母材7の厚さHに対する接地電極2の嵌入長さhの比率h/Hと、使用可能時間との関係を検証した結果を説明する。
H=1.6mmに設定する状態で、h/Hを0.2〜0.7の範囲で異ならせた複数の供試用の点火プラグを製作して、各供試用の点火プラグを上述のようにガスエンジンに搭載して、耐久性を検証した。
その結果は、図5に示す通りであり、h/Hが0.2の点火プラグは、接地電極母材7に対する接地電極2の保持強度が弱いため、約100時間経過すると、接地電極2が接地電極母材7から剥離し、h/Hが0.6以上の点火プラグは、約100時間経過すると、接地電極母材7が反って、接地電極2が接地電極母材7から脱落し、h/Hが0.3〜0.5の点火プラグは、2500時間に達するまでは、放電要求電圧を35kVよりも小さい状態に維持することができて使用可能であり、2500時間を過ぎると、放電要求電圧が35kVよりも大きくなって使用限界になった。
つまり、接地電極母材7の厚さHに対する接地電極2の嵌入長さhの比率h/Hを、0.3≦h/H≦0.5成る条件に設定すると、接地電極2を接地電極母材7に保持する強度を強くしながら、高温雰囲気に曝された状態での接地電極母材7の反りを抑制することが可能となって、接地電極体Egの耐久性を向上することができ、延いては、点火プラグの耐久性を向上することができることが分かる。
次に、前記中心電極1の径D2に対する前記接地電極2の径D1の比率D1/D2と、使用可能時間との関係を検証した結果を説明する。
D2=2.0mmに設定する状態で、D1/D2を0.9〜1.3の範囲で異ならせた複数の供試用の点火プラグを製作して、各供試用の点火プラグを上述のようにガスエンジンに搭載して、耐久性を検証した。
その結果は、図6に示す通りであり、D1/D2が0.9の点火プラグは、約1000時間で放電要求電圧が35kV以上になり、D1/D2が1.0の点火プラグは、1500時間に達するまでは、放電要求電圧を35kVよりも小さい状態に維持することができて使用可能であり、1500時間を過ぎると、放電要求電圧が35kVよりも大きくなって使用限界になり、D1/D2が1.1の点火プラグは、2500時間に達するまでは、放電要求電圧を35kVよりも小さい状態に維持することができて使用可能であり、2500時間を過ぎると、放電要求電圧が35kVよりも大きくなって使用限界になった。
又、D1/D2を1.2以上に設定しても、放電要求電圧が35kVに達するまでの時間は略同程度であり、点火プラグの耐久性は延びることなく飽和した。
つまり、前記中心電極1の径D2に対する前記接地電極2の径D1の比率D1/D2を、D1/D2≧1.1なる関係に設定すると、初期における放電要求電圧が高くなるのを回避しながら接地電極2の径を大きくすることが可能となって、中心電極1と接地電極母材7との間で火花放電が起こるのを抑制することが可能になるので、接地電極母材7の運転時間の経過に伴う消耗を抑制して、運転時間の経過に伴う放電要求電圧の上昇を抑制することが可能となり、点火プラグの耐久性を向上することができることが分かる。
以下、本発明の第2ないし第4の各実施形態を説明するが、各実施形態においては、前記中心電極体Ec又は前記接地電極体Ec以外は、第1実施形態と同様に構成してあるので、第1形態と同じ構成要素や同じ作用を有する構成要素については、重複説明を避けるために、同じ符号を付すことにより説明を省略し、主として、第1実施形態と異なる構成を説明する。
〔第2実施形態〕
以下、図面に基づいて、本発明の第2実施形態を説明する。
第2実施形態においては、第1実施形態と同様に、前記中心電極1の径D2を2.0mmとする条件で、前記中心電極1の径D2に対する前記接地電極2の径D1の比率D1/D2を1.1≦D1/D2≦1.2成る条件に設定し、H≦1.6mm、且つ、h>0.5mmの条件を満たす条件で、前記接地電極母材7の厚さHに対する前記接地電極2の嵌入長さhの比率h/Hを0.3≦h/H≦0.5成る条件に設定することに加えて、図7及び図8に示すように、前記中心電極1における前記接地電極2に対向する対接地電極対向面1aに、凹入状態で溝1Aを形成した以外は、上記の第1実施形態と同様に構成してある。
前記溝1Aは、「十」字状で、その十字状の各端部が中心電極1の周縁を貫通する状態で形成してある。
この第2実施形態の点火プラグPでは、第1実施形態と同様に耐久性を向上することができ、又、中心電極1の対接地電極対向面1aの周縁部の角部に加えて、前記溝1Aの縁部に沿う角部も、火花放電の起点となるので、火花放電の発生箇所を増加させることができて、着火性能を一段と向上することができる。
〔第3実施形態〕
以下、図面に基づいて、本発明の第3実施形態を説明する。
図9に示すように、第3実施形態においては、第1実施形態と同様に、H≦1.6mm、且つ、h>0.5mmの条件を満たす条件で、前記接地電極母材7の厚さHに対する前記接地電極2の嵌入長さhの比率h/Hを0.3≦h/H≦0.5成る条件に設定してあるが、前記中心電極1の径D2に対する前記接地電極2の径D1の比率D1/D2は、第1実施形態と異なり、D1/D2<1.1成る条件に設定してある。
上記の第1実施形態において説明したように、中心電極1の径D2に対する前記接地電極2の径D1の比率D1/D2は、1.1よりも小さくなるほど、点火プラグの耐久性が低下するので、D1/D2は、1.1よりも小さくなる条件で、極力大きく(例えば、1.05以上)に設定するのが好ましい。
ちなみに、一例としては、中心電極1の径D2を2.0mm、接地電極2の径D1を2.1mm、即ち、D1/D2を1.05に設定し、接地電極母材7の厚さHを1.6mm、接地電極2の嵌入長さhを0.7mm、即ち、h/Hを0.43に設定する。
この第3実施形態の点火プラグでは、H≦1.6mm、且つ、h>0.5mmの条件を満たす条件で、前記接地電極母材7の厚さHに対する前記接地電極2の嵌入長さhの比率h/Hを0.3≦h/H≦0.5成る条件に設定することにより、上記の第1実施形態において説明したように、点火プラグの耐久性を向上することができる。
〔第4実施形態〕
以下、図面に基づいて、本発明の第4実施形態を説明する。
図10に示すように、第4実施形態においては、第1実施形態と同様に、前記中心電極1の径D2を2.0mmとする条件で、前記中心電極1の径D2に対する前記接地電極2の径D1の比率D1/D2を1.1≦D1/D2≦1.2成る条件に設定してあるが、前記接地電極母材7の厚さHに対する前記接地電極2の嵌入長さhの比率h/Hは、h/H>0.5成る条件に設定してある。
上記の第1実施形態において説明したように、前記接地電極母材7の厚さHに対する前記接地電極2の嵌入長さhの比率h/Hは、0.5よりも大きくなるほど、点火プラグの耐久性が低下するので、h/Hは、0.5以上になる条件で、極力小さく(例えば、0.55以下)に設定するのが好ましい。
ちなみに、一例としては、中心電極1の径D2を2.0mm、接地電極2の径D1を2.4mm、即ち、D1/D2を1.2に設定し、接地電極母材7の厚さHを1.6mm、接地電極2の嵌入長さhを0.88mm、即ち、h/Hを0.55に設定する。
この第4実施形態の点火プラグでは、前記中心電極1の径D2を2.0mmとする条件で、前記中心電極1の径D2に対する前記接地電極2の径D1の比率D1/D2を1.1≦D1/D2≦1.2成る条件に設定することにより、上記の第1実施形態において説明したように、点火プラグの耐久性を向上することができる。
〔別実施形態〕
次に別実施形態を説明する。
(イ) 前記接地電極2及び前記中心電極1を形成する材料として、上記の各実施形態において例示した如きIrを主成分とする合金を用いる場合、その組成は、上記の各実施形態において例示した組成に限定されるものではない。
例えば、上記の各実施形態において例示したように、Irを主成分とし、Rhを含む合金を用いる場合、それらの含有率は種々に設定可能である。
又、Irを主成分とし、Rh、Pt(白金)、Ni(ニッケル)、Pd(パラジウム)、W(タングステン)、Ru(ルテニウム)、Os(オスミウム)のうちの少なくとも一つを含む合金を用いても良い。この場合、Irの含有率が最大になる状態で、Rh、Ptの含有率が50%以下になり、Ni、Pdの含有率が40%以下になり、W、Ruの含有率が30%以下になり、Osの含有率が20%以下になる条件にすると、前記接地電極2及び前記中心電極1の耐久性向上の上で好ましい。
又、前記接地電極2及び前記中心電極1を形成する材料として、上記の各実施形態において例示したIrを主成分とする合金に代えて、Ptを主成分とする合金を用いても良い。Ptを主成分とする合金としては、例えば、Ptを主成分とし、Ir、Rh、Ni、Pd、W、Ru、Osのうちの少なくとも一つを含む合金を用いることができる。この場合、Ptの含有率が最大になる状態で、Ir、Rhの含有率が50%以下になり、Ni、Pdの含有率が40%以下になり、W、Ruの含有率が30%以下になり、Osの含有率が20%以下になる条件にすると、前記接地電極2及び前記中心電極1の耐久性向上の上で好ましい。
(ロ) 前記接地電極母材7と前記接地電極2とをレーザ溶接するに当たっては、上記の各実施形態において例示した如き、接地電極母材7の側周面の複数箇所にてレーザ溶接する形態に限定されるものではなく、例えば、接地電極母材7における前記中心電極体Ecに対向する面7aとは反対側の背面の複数箇所にて、前記中心電極体Ec側に向かってレーザ溶接して、前記各箇所において接地電極母材7から接地電極2にわたって溶融部8を形成して、接地電極母材7と接地電極2とを接合しても良い。又、上記の各実施形態において例示した接地電極母材7の側周面の複数箇所にてレーザ溶接する形態と、前述の接地電極母材7の背面の複数箇所にてレーザ溶接する形態とを組み合わせても良い。
(ハ) 前記接地電極母材7と前記接地電極2とを溶接するに当たって、その方式は、上記の各実施形態において例示したレーザ溶接に限定されるものではなく、例えば、抵抗溶接やプラズマ溶接を用いることが可能である。
(ニ) 前記中心電極1の径D2は、上記の実施形態において例示した如き、2.0mm以下に設定する場合に限定されるものではなく、2.0mmよりも大きく設定しても良い。
又、前記接地電極母材7の厚さHは、上記の実施形態において例示した如き、1.6mm以下に設定する場合に限定されるものではなく、1.6mmよりも大きく設定しても良い。
(ホ) 上記の第2実施形態において、前記中心電極1における前記接地電極2に対向する対接地電極対向面1aに、凹入状態で前記溝1Aを形成するに当たって、その形状は、上記の第2実施形態において例示した形状に限定されるものではない。
例えば、「二」字状や、「Y」字状でも良い。溝1Aを、「十」字状、「二」字状又は「Y」字状に形成する場合、溝1Aの各端部が中心電極1の周縁を貫通する状態で形成してもよいし、中心電極1の周縁に達しない状態で形成しても良い。
又、溝1Aは円状や四角状に形成しても良い。
(ヘ) 上記の第3及び第4の各実施形態において、上記の第2実施形態と同様に、前記中心電極1における前記接地電極2に対向する対接地電極対向面1aに、凹入状態で溝1Aを形成しても良い。
(ト) 上記の第4実施形態において、前記接地電極母材7の厚さHに対する前記接地電極2の嵌入長さhの比率h/Hを、h/H>0.5成る条件に設定するのに代えて、h/H<0.3成る関係に設定しても良い。この場合は、上記の第1実施形態において説明したように、h/Hが0.3よりも小さくなるほど点火プラグの耐久性が低下するので、h/Hは、0.3よりも小さくなる条件で極力大きく(例えば、0.25以上)に設定するのが好ましい。
(チ) 上記の各実施形態の点火プラグは、各実施形態において例示したミラーサイクルを採用したもの以外に、各種の副室希薄燃焼方式のガスエンジンにおいて用いることが可能であり、例えば、ミラーサイクルを採用しない通常のもの、即ち、ピストン12が下死点に達した頃に吸気弁16を閉じるように構成したものにも用いることが可能である。
又、副燃焼室を備えないガスエンジン、あるいは、空気過剰率λが1に近い混合気を燃焼させるガスエンジンにも用いることができる。
副室希薄燃焼方式のガスエンジンの概略図 第1実施形態にかかるガスエンジン用点火プラグの一部切り欠き状態での全体概略側面図 第1実施形態にかかるガスエンジン用点火プラグの中心電極体及び接地電極体を示す側面図 第1実施形態にかかるガスエンジン用点火プラグの中心電極体及び接地電極体を示す図 h/Hと使用可能時間との関係を示す図 D1/D2と使用可能時間との関係を示す図 第2実施形態にかかるガスエンジン用点火プラグの中心電極体及び接地電極体周辺を示す側面図 第2実施形態にかかるガスエンジン用点火プラグの中心電極を示す斜視図 第3実施形態にかかるガスエンジン用点火プラグの中心電極体及び接地電極体を示す側面図 第4実施形態にかかるガスエンジン用点火プラグの中心電極体及び接地電極体を示す側面図
符号の説明
1 中心電極
1a 対接地電極対向面
1A 溝
2 接地電極
7 接地電極母材
7a 接地電極母材における中心電極体に対向する面
14 副燃焼室
Ec 中心電極体
Eg 接地電極体

Claims (6)

  1. 接地電極体と中心電極体とを備えて構成されたガスエンジン用点火プラグであって、
    前記接地電極体が、イリジウム又は白金を主成分として含む材料にて形成される接地電極を前記中心電極体側に突出する状態で、耐熱性ニッケル系合金にて形成される接地電極母材における前記中心電極体に対向する面に嵌入状態で溶接して構成され、
    前記接地電極母材における前記接地電極の嵌入方向での厚さをH、前記接地電極における前記接地電極母材に嵌入される部分の前記嵌入方向での嵌入長さをhとすると、
    0.3≦h/H≦0.5
    となるように構成されているガスエンジン用点火プラグ。
  2. 接地電極体と中心電極体とを備えて構成されたガスエンジン用点火プラグであって、
    前記接地電極体の接地電極及び前記中心電極体の中心電極が、イリジウム又は白金を主成分として含む材料にて形成され、
    前記接地電極の径をD1、前記中心電極の径をD2とすると、
    D1/D2≧1.1
    となるように構成されているガスエンジン用点火プラグ。
  3. 接地電極体と中心電極体とを備えて構成されたガスエンジン用点火プラグであって、
    前記接地電極体の接地電極及び前記中心電極体の中心電極が、イリジウム又は白金を主成分として含む材料にて形成され、
    前記接地電極体が、前記接地電極を前記中心電極体側に突出する状態で、耐熱性ニッケル系合金にて形成される接地電極母材における前記中心電極体に対向する面に嵌入状態で溶接して構成され、
    前記接地電極の径をD1、前記中心電極の径をD2、前記接地電極母材における前記接地電極の嵌入方向での厚さをH、前記接地電極における前記接地電極母材に嵌入される部分の前記嵌入方向での嵌入長さをhとすると、
    D1/D2≧1.1
    0.3≦h/H≦0.5
    となるように構成されているガスエンジン用点火プラグ。
  4. h>0.5mm
    となるように構成されている請求項1又は3記載のガスエンジン用点火プラグ。
  5. 前記接地電極母材と前記接地電極とが、レーザ溶接にて接合されている請求項1、3又は4記載のガスエンジン用点火プラグ。
  6. 前記中心電極における前記接地電極に対向する対接地電極対向面に、凹入状態で溝が形成されている請求項2又は3記載のガスエンジン用点火プラグ。
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