JP2006049206A - 内燃機関用スパークプラグ - Google Patents

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Koen Hori
恒円 堀
Shinichi Okabe
伸一 岡部
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Abstract

【課題】耐くすぶり性、耐久性に優れた内燃機関用スパークプラグを提供すること。
【解決手段】中心貫通孔21を有する絶縁碍子2と、中心貫通孔21に保持された中心電極3と、絶縁碍子2を保持する取付金具4と、中心電極3の先端部との間に第1ギャップAを形成する第1接地電極51と、中心電極3の側面と第2ギャップGを形成する第2接地電極52とからなる内燃機関用スパークプラグ1。第1ギャップをA、第2接地電極52と絶縁碍子2との最短距離をB、第2接地電極52の角部522と絶縁碍子2の先端面との軸方向距離をC、絶縁碍子2の先端肉厚をTとし、軸方向距離Cについては、第2接地電極52の角部522が絶縁碍子2の先端面22よりも先端側へ突出した場合を+としたとき、0.4mm≦A≦1.0mm、0.3mm≦T≦0.8mm、0.2mm≦B≦0.9mm、−1.0mm≦C≦0.5mmである。
【選択図】図1

Description

本発明は、自動車、コージェネレーション、ガス圧送用ポンプ等に使用する内燃機関用スパークプラグに関する。
従来より、自動車等の内燃機関の着火装置として用いられる内燃機関用スパークプラグがある。図36に示すごとく、内燃機関用スパークプラグ9は、中心貫通孔921を有する絶縁碍子92と、該絶縁碍子92の先端面922から突出する状態で上記中心貫通孔921に保持された中心電極93と、上記絶縁碍子92の先端面922を突出させた状態で該絶縁碍子92を保持する取付金具94と、基端部が該取付金具94に固定されると共に先端部が上記中心電極93の先端部931との間に第1ギャップAを形成する第1接地電極951とを有する。
上記内燃機関用スパークプラグ9においては、燃焼温度が極端に低く、絶縁碍子92表面の温度が上がらない場合、カーボンが絶縁碍子92に堆積する、いわゆる「くすぶり」という現象が生ずることがある。これにより、中心電極93と取付金具94との間の絶縁抵抗が低下するために、最悪失火へと至ってしまうおそれがある。
この「くすぶり」の問題に対応するため、図36に示すごとく、絶縁碍子92の先端面付近において、中心電極93の側面に対向するように、第2接地電極952(セミ沿面接地電極)を配設する技術がある(特許文献1)。
上記第2接地電極952を備えることにより、絶縁碍子92表面にカーボンが堆積した場合、そのカーボンを第2ギャップ放電により焼き切り、絶縁碍子92表面を清浄させる。第2ギャップ放電とは、上記第2接地電極952と上記中心電極93との間の第2ギャップGにおける放電をいう。
また、上記内燃機関用スパークプラグ9は、くすぶり時のみ第2ギャップ放電し、主たる放電は、中心電極93と上記第1接地電極951との間のギャップである第1ギャップAで放電する。これにより、「チャネリング」(第2ギャップ放電により、絶縁碍子92の表面に損傷を与えること)や「中心電極側周面の消耗」を抑制し、くすぶりに極めて強く、高信頼性を有する長寿命スパークプラグを実現している。
しかしながら、近年の高圧縮比化、過給、希薄燃焼、大量EGR化等に伴い、エンジン筒内が高流速となり、放電が流されるため、第2ギャップGでの放電割合(第2ギャップ放電の割合)が大幅に増加してしまう、すなわち正常時(くすぶっていない時)でも第2ギャップGで放電してしまうため、「チャネリング」や「中心電極側周面の消耗」が促進され、寿命が大幅に短縮してしまうといった問題が顕在化してきた。
この問題に対応するための手段として、第1ギャップAにおける放電電圧を低減し、第2ギャップG放電割合を減少させるといったことがあげられる。しかし、この場合、くすぶり時にも第2ギャップ放電が減少し、耐くすぶり性を悪化させてしまうおそれがある。
特許第3140006号公報
本発明は、かかる従来の問題点に鑑みてなされたもので、耐くすぶり性、耐久性に優れた内燃機関用スパークプラグを提供しようとするものである。
第1の発明は、中心貫通孔を有する絶縁碍子と、該絶縁碍子の先端面から突出する状態で上記中心貫通孔に保持された中心電極と、上記絶縁碍子の先端面を突出させた状態で該絶縁碍子を保持する取付金具と、基端部が該取付金具に固定されると共に先端部が上記中心電極の先端部との間に第1ギャップを形成する第1接地電極と、基端部が上記取付金具に固定されると共に先端部が上記中心電極の側面と第2ギャップを形成する第2接地電極とからなる内燃機関用スパークプラグにおいて、
上記第1ギャップをA、上記第2接地電極と上記絶縁碍子との最短距離をB、上記第2接地電極の先端部における上記取付金具側の角部と上記絶縁碍子の先端面との軸方向距離をC、上記絶縁碍子の先端肉厚をTとし、上記軸方向距離Cについては、上記第2接地電極の上記角部が上記絶縁碍子の先端面よりも先端側へ突出した場合を+としたとき、
0.4mm≦A≦1.0mm、
0.3mm≦T≦0.8mm、
0.2mm≦B≦0.9mm、
−1.0mm≦C≦0.5mm
であることを特徴とする内燃機関用スパークプラグにある(請求項1)。
次に、本発明の作用効果につき説明する。
上記内燃機関用スパークプラグにおいては、上記第1ギャップAが1.0mm以下であるため、くすぶりの生じていない正常時における第2ギャップでの放電を防止することができる。これにより、チャネリングや中心電極の側周面の消耗を抑制することができる。
また、上記第1ギャップAが0.4mm以上であるため、第1ギャップにおける火炎核の成長が妨げられることを防ぎ、燃焼変動(内燃機関内での混合気の燃焼の様子(火炎伝播)がサイクルごとに変化すること)を抑制し、着火性を確保することができる。
また、上記絶縁碍子の先端肉厚Tが0.8mm以下であるため、絶縁碍子の先端部の熱容量を小さくすることができ、これにより、絶縁碍子の先端部の温度を容易に上昇させることができる。そのため、絶縁碍子の先端部に付着したカーボンを、この熱によって焼失させることができる。即ち、温度清浄効果を発揮することができる。従って、耐くすぶり性を確保することができる。特に、上述のごとく上記第1ギャップAを1.0mm以下と小さくしても、くすぶりの発生を防ぐことができる点に大きな利点がある。
また、上記絶縁碍子の先端肉厚Tが0.3mm以上であるため、絶縁碍子の強度を確保して、成形時における割れや亀裂等の発生を防止することができる。
また、上記第2接地電極と上記絶縁碍子との最短距離Bが0.2mm以上であるため、低温時においても第2接地電極と絶縁碍子との間に燃料がブリッジし、短絡することを防ぐことができる。これにより、エンジン始動を円滑に行うことができる。
また、上記最短距離Bが0.9mm以下であるため、中心電極の側周面から絶縁碍子の側周面に沿って基端側へ放電するいわゆる奥飛び放電を防止することができ、失火を防止することができる。
また、上記第2接地電極の先端部における上記取付金具側の角部と上記絶縁碍子の先端面との軸方向距離Cが−1.0mm以上であるため、第2ギャップにおける火炎成長を妨げるおそれがなく、着火性を確保することができる。また、上記軸方向距離Cが0.5mm以下であるため、奥飛びを防止することができる。
以上のごとく、本発明によれば、耐くすぶり性、耐久性に優れた内燃機関用スパークプラグを提供することができる。
第2の発明は、中心貫通孔を有する絶縁碍子と、該絶縁碍子の先端面から突出する状態で上記中心貫通孔に保持された中心電極と、上記絶縁碍子の先端面を突出させた状態で該絶縁碍子を保持する取付金具と、基端部が該取付金具に固定されると共に先端部が上記中心電極の先端部との間に第1ギャップを形成する第1接地電極と、基端部が上記取付金具に固定されると共に先端部が上記中心電極の側面と第2ギャップを形成する第2接地電極とからなる内燃機関用スパークプラグにおいて、
上記第2接地電極と上記絶縁碍子との最短距離をB、上記第2接地電極の先端部における上記取付金具側の角部と上記絶縁碍子の先端面との軸方向距離をC、上記絶縁碍子の先端肉厚をT、上記取付金具の先端面における上記第2接地電極の上記中心電極側の側面と上記中心電極の中心軸との径方向距離をLとし、上記軸方向距離Cについては、上記第2接地電極の上記角部が上記絶縁碍子の先端面よりも先端側へ突出した場合を+としたとき、
L≦3.5mm、
0.3mm≦T≦0.8mm、
0.2mm≦B≦0.9mm、
−1.0mm≦C≦0.5mm
であることを特徴とする内燃機関用スパークプラグにある(請求項3)。
次に、本発明の作用効果につき説明する。
上記内燃機関用スパークプラグにおいては、上記取付金具の先端面における上記第2接地電極の上記中心電極側の側面と上記中心電極の中心軸との径方向距離Lが、3.5mm以下である。これにより、第1ギャップにおける放電電圧を小さくすることができる。そのため、くすぶりの発生していない正常時における第2ギャップでの放電を防ぐことができる。その結果、チャネリングや中心電極の側周面の消耗を防ぐことができる。
また、上記絶縁碍子の先端肉厚Tが0.8mm以下であるため、上述したごとく、耐くすぶり性を確保することができる。特に、上述のごとく上記径方向距離Lを3.5mm以下と小さくしても、くすぶりの発生を防ぐことができる点に大きな利点がある。
また、上記絶縁碍子の先端肉厚Tが0.3mm以上であるため、絶縁碍子の強度を確保して、成形時における割れや亀裂等の発生を防止することができる。
また、上記第2接地電極と上記絶縁碍子との最短距離Bが0.2mm以上であるため、上述のごとく、燃料ブリッジによる短絡を防ぐことができ、エンジン始動を円滑に行うことができる。
また、上記最短距離Bが0.9mm以下であるため、上述のごとく、奥飛び放電を防止することができる。
また、上記第2接地電極の先端部における上記取付金具側の角部と上記絶縁碍子の先端面との軸方向距離Cが−1.0mm以上であるため、着火性を確保することができる。また、上記軸方向距離Cが0.5mm以下であるため、奥飛びを防止することができる。
以上のごとく、本発明によれば、耐くすぶり性、耐久性に優れた内燃機関用スパークプラグを提供することができる。
上記第1の発明(請求項1)又は第2の発明において、上記内燃機関用スパークプラグは、例えば、自動車、コージェネレーション、ガス圧送用ポンプ等における着火装置として用いることができる。
上記第1の発明(請求項1)において、上記第1ギャップAが1.0mmを超える場合、くすぶりの生じていない正常時における第2ギャップでの放電の割合が増加して、チャネリングや中心電極の側周面の消耗を抑制することが困難となるおそれがある。
また、上記第1ギャップAが0.4mm未満の場合には、第1ギャップにおける火炎核の成長が妨げられることにより、燃焼変動が大きくなり、着火性が低下するおそれがある。
また、上記絶縁碍子の先端肉厚Tが0.8mmを超える場合には、絶縁碍子の先端部の温度を充分に上昇させることが困難となり、絶縁碍子の先端部に付着したカーボンを、温度清浄効果によって焼失させることが困難となる。従って、耐くすぶり性を確保することが困難となる。
また、上記絶縁碍子の先端肉厚Tが0.3mm未満の場合には、絶縁碍子の強度を確保することが困難となり、成形時における割れや亀裂等の発生を招くおそれがある。
また、上記第2接地電極と上記絶縁碍子との最短距離Bが0.2mm未満の場合には、低温時において第2接地電極と絶縁碍子との間に燃料がブリッジし、短絡するおそれがある。これにより、エンジン始動不良となるおそれがある。
また、上記最短距離Bが0.9mmを超える場合には、奥飛び放電が生じ、内燃機関の失火を招くおそれがある。
また、上記軸方向距離Cが−1.0mm未満の場合には、第2ギャップにおける火炎成長が妨げられ、着火性が低下するおそれがある。また、上記軸方向距離Cが0.5mmを超える場合には、奥飛びが生ずるおそれがある。
また、上記第2接地電極と上記絶縁碍子との最短距離Bは、
0.2mm≦B≦A−0.05mm
であることが好ましい(請求項2)。
この場合には、耐くすぶり性を向上させることができる。
上記最短距離BがA−0.05mmを超える場合には、くすぶり時に、第2ギャップにおいて放電しにくくなり、火花清浄効果が低減するおそれがある。
また、上記第2の発明(請求項3)において、上記径方向距離Lが3.5mmを越える場合には、第1ギャップにおける放電電圧が大きくなり、くすぶりの発生していない正常時において第2ギャップでの放電割合が大きくなるおそれがある。その結果、チャネリングや中心電極の側周面の消耗が生ずるおそれがある。
また、上記径方向距離Lは、L≧E/2+Dを満たすことが好ましい。上記径方向距離LがE/2+Dよりも小さいと第2接地電極と上記取付金具との接合面積が小さくなり、接合強度が低下するおそれがある。その結果、第2接地電極が脱落してしまうおそれがある。ここで、Eは上記絶縁碍子の先端径であり、Dは上記取付金具の先端面における上記絶縁碍子と上記取付金具との距離である。
また、上記第2の発明において、上記第1ギャップをAとしたとき、
0.4mm≦A≦1.1mm
であることが好ましい(請求項4)。
この場合には、正常時における第2ギャップでの放電をより確実に防止することができ、チャネリングや中心電極の側周面の消耗を一層抑制することができる。また、燃焼変動を抑制し、着火性を確保することができる。
また、上記取付金具の先端面における上記絶縁碍子と上記取付金具との距離をDとしたとき、
0.6mm≦D≦1.6mm
であることが好ましい(請求項5)。
この場合には、中心電極と取付金具との間の絶縁抵抗を確保して、耐くすぶり性を向上させることができると共に、着火性を確保することができる。
上記距離Dが1.6mmを超える場合には、取付金具の先端面よりも基端側における絶縁碍子の側面にカーボンが付着しやすくなり、くすぶりが生じやすくなるおそれがある。一方、上記距離Dが0.6mm未満の場合には、取付金具の先端面における絶縁碍子側の角部の電界強度が高くなり、くすぶり時にその角部へ放電し、着火性を低下させるおそれがある。
また、上記絶縁碍子の先端径をEとしたとき、
2.1mm≦E≦3.9mm
であることが好ましい(請求項6)。
この場合には、上記絶縁碍子の先端部の熱容量を充分に小さくして温度上昇しやすくすることができる。これにより、温度清浄効果が充分に発揮され、耐くすぶり性を向上させることができる。また、内燃機関用スパークプラグの熱価を確保して、プレイグニッションを防止することができる。
上記先端径Eが3.9mmを超える場合には、絶縁碍子の温度清浄効果を充分に発揮することが困難となり、耐くすぶり性が低下するおそれがある。一方、上記先端径Eが2.1mm未満の場合には、中心電極の直径が例えば1.5mm未満と小さくなるため、内燃機関用スパークプラグの熱価を確保することが困難となるおそれがある。
また、上記中心電極及び上記接地電極のうち少なくとも一方は、貴金属もしくはその合金よりなる放電部材を電極母材に接合してなることが好ましい(請求項7)。
この場合には、上記放電部材の消耗を抑制することができ、長寿命の内燃機関用スパークプラグを得ることができる。
また、上記放電部材は、Ptを主成分として50重量%以上含有し、Ir、Rh、Ni、W、Pd、Ru、Os、Y、Y23の少なくとも1種が添加された合金であることが好ましい(請求項8)。
この場合には、一層長寿命、高信頼性の内燃機関用スパークプラグを得ることができる。
また、上記放電部材は、Irを主成分として50重量%以上含有し、Pt、Rh、Ni、W、Pd、Ru、Os、Y、Y23の少なくとも1種が添加された合金であってもよい(請求項9)。
この場合にも、一層長寿命、高信頼性の内燃機関用スパークプラグを得ることができる。
また、上記中心電極は、電極母材に上記放電部材を接合してなり、該放電部材の軸直交断面積をS1、上記電極母材からの突き出し量をF1としたとき、
0.1mm2≦S1≦0.8mm2
0.3mm≦F1≦1.5mm
であることが好ましい(請求項10)。
この場合には、着火性を向上することができる。
上記軸直交断面積S1が0.1mm2未満の場合には、上記放電部材がヒートスポットとなり、消耗が大幅に増加し、寿命が短縮するおそれがある。上記軸直交断面積S1が0.8mm2を超える場合には、着火性向上効果が小さくなってしまうおそれがある。
また、上記突き出し量F1が0.3mm未満の場合には、着火性向上効果が小さくなってしまうおそれがある。上記突き出し量F1が1.5mmを超える場合には、該放電部材がヒートスポットとなり、消耗が大幅に増加し、寿命が短縮するおそれがある。
また、上記接地電極は、電極母材に上記放電部材を接合してなり、該放電部材の軸直交断面積をS2、上記電極母材からの突き出し量をF2としたとき、
0.1mm2≦S2≦0.8mm2
0.3mm≦F2≦1.5mm
であることが好ましい(請求項11)。
この場合には、より着火性に優れた内燃機関用スパークプラグを得ることができる。
上記軸直交断面積S2が0.1mm2未満の場合には、上記放電部材がヒートスポットとなり、消耗が大幅に増加し、寿命が短縮するおそれがある。上記軸直交断面積S2が0.8mm2を超える場合には、着火性向上効果が小さくなってしまうおそれがある。
また、上記突き出し量F2が0.3mm未満の場合には、着火性向上効果が小さくなってしまうおそれがある。上記突き出し量F2が1.5mmを超える場合には、上記放電部材がヒートスポットとなり、消耗が大幅に増加し、寿命が短縮するおそれがある。
また、上記取付金具のネジ径は、M12以下であることが好ましい(請求項12)。
この場合には、内燃機関用スパークプラグの小型化を図ることができる。
また、上記取付金具のネジ径は、M10以下であることが好ましい(請求項13)。
この場合には、内燃機関用スパークプラグの更なる小型化が可能となる。
(実施例1)
本発明の実施例にかかる内燃機関用スパークプラグにつき、図1〜図5を用いて説明する。
本例の内燃機関用スパークプラグ1は、図1〜図3に示すごとく、絶縁碍子2と、中心電極3と、取付金具4と、第1接地電極51と、第2接地電極52とを有する。
上記絶縁碍子2は中心貫通孔21を有し、上記中心電極3は、上記絶縁碍子2の先端面22から突出する状態で上記中心貫通孔21に保持されている。上記取付金具4は、上記絶縁碍子2の先端面22を突出させた状態で該絶縁碍子2を保持している。
上記第1接地電極51は、基端部が取付金具4に固定されると共に先端部511が上記中心電極3の先端部31との間に第1ギャップAを形成する。
上記第2接地電極52は、基端部が取付金具4に固定されると共に先端部521が上記中心電極3の側面と第2ギャップGを形成する。
そして、図1に示すごとく、上記第1ギャップをA、第2接地電極52と絶縁碍子2との最短距離をB、第2接地電極52の先端部521における取付金具4側の角部522と絶縁碍子2の先端面22との軸方向距離をC、絶縁碍子2の先端肉厚をTとする。軸方向距離Cについては、図4に示すごとく第2接地電極52の角部522が絶縁碍子2の先端面22よりも先端側へ突出した場合を+(プラス)とする。逆に、図5に示すごとく角部522が絶縁碍子2の線端面22よりも基端側に配された場合を−(マイナス)とする。このとき、上記A、T、B、Cは、以下の条件を満たす。
0.4mm≦A≦1.0mm、
0.3mm≦T≦0.8mm、
0.2mm≦B≦0.9mm、
−1.0mm≦C≦0.5mm。
また、第2接地電極52と絶縁碍子2との最短距離Bは、
0.2mm≦B≦A−0.05mm
を満たす。
また、図1に示すごとく、取付金具4の先端面41における絶縁碍子2と取付金具4との距離をD、絶縁碍子2の先端径をEとしたとき、
0.6mm≦D≦1.6mm、
2.1mm≦E≦3.9mm
を満たす。
なお、図1、図3に示すごとく、第2接地電極52は、中心電極3を挟んで内燃機関用スパークプラグ1の対角上に一対配されている。また、上記第2接地電極52の先端部521は円弧状に形成されている。具体的には、図3に示すごとく、内燃機関用スパークプラグ1の先端側から見たとき、第2接地電極52の先端部521は、中心電極3と同心円となる円形状に打ち抜かれた形状に形成されている。
なお、本構成は一例を示すものであり、本発明はこれに限定されるものではない。
本発明に係る内燃機関用スパークプラグ1の各部の寸法については、図1に示すごとく、下記の符号を用い、その名称については適宜使い分ける。
A:第1ギャップ(第1接地電極51と中心電極3の先端面との最短距離)。
B:絶縁碍子ギャップ(第2接地電極52と絶縁碍子2との最短距離)。
C:第2接地電極52の軸方向位置(第2接地電極52の先端面における取付金具側の角部522と絶縁碍子2の先端面22との軸方向距離、図4に示すごとく角部522が先端面22より先端側に配される場合をプラスとし、図5に示すごとく角部522が先端面22より基端側に配される場合をマイナスとする。)。
D:ポケット隙間(取付金具4の先端面41における絶縁碍子2と取付金具4との距離)。
E:絶縁碍子2の先端径(絶縁碍子2の先端部における外径)。
G:第2ギャップ(第2接地電極52と中心電極3の側面との最短距離)。
L:第2接地電極52の径方向位置(中心電極3の中心軸Zと第2接地電極52のうち取付金具4の先端面41における中心電極3側の側面との距離)。
T:絶縁碍子2の先端肉厚(絶縁碍子2の先端径Eと中心貫通孔21の直径との差の2分の1)。
次に、本例の作用効果につき説明する。
上記内燃機関用スパークプラグ1においては、上記第1ギャップAが1.0mm以下であるため、くすぶりの生じていない正常時における第2ギャップGでの放電を防止することができる。これにより、チャネリング(図26、図27参照)や中心電極3の側周面の消耗(図24参照)を抑制することができる。
また、上記第1ギャップAが0.4mm以上であるため、第1ギャップAにおける火炎核の成長が妨げられることを防ぎ、燃焼変動を抑制し、着火性を確保することができる。
また、上記絶縁碍子2の先端肉厚Tが0.8mm以下であるため、絶縁碍子2の先端部の熱容量を小さくすることができ、これにより、絶縁碍子2の先端部の温度を容易に上昇させることができる。そのため、絶縁碍子2の先端部に付着したカーボンを、この熱によって焼失させることができる。即ち、温度清浄効果を発揮することができる。従って、耐くすぶり性を確保することができる。特に、上述のごとく上記第1ギャップAを1.0mm以下と小さくしても、くすぶりの発生を防ぐことができる点に大きな利点がある。
また、上記絶縁碍子2の先端肉厚Tが0.3mm以上であるため、絶縁碍子2の強度を確保して、成形時における割れや亀裂等の発生を防止することができる。
また、上記第2接地電極52と上記絶縁碍子2との最短距離(絶縁碍子ギャップ)Bが0.2mm以上であるため、低温時においても第2接地電極52と絶縁碍子2との間に燃料がブリッジし、短絡することを防ぐことができる。これにより、エンジン始動を円滑に行うことができる。
また、上記最短距離Bが0.9mm以下であるため、中心電極3の側周面から絶縁碍子2の側周面に沿って基端側へ放電するいわゆる奥飛び放電(図15参照)を防止することができ、失火を防止することができる。
また、上記第2接地電極52の先端部521における取付金具4側の角部522と絶縁碍子2の先端面22との軸方向距離C(軸方向位置C)が−1.0mm以上であるため、第2ギャップGにおける火炎成長を妨げるおそれがなく、着火性を確保することができる。また、上記軸方向距離Cが0.5mm以下であるため、奥飛びを防止することができる。
また、上記第2接地電極52と上記絶縁碍子2との最短距離Bが、A−0.05mm以下であるため、耐くすぶり性を向上させることができる。即ち、くすぶり時における第2ギャップGでの放電を確保し、火花清浄効果を発揮することができる。
また、上記取付金具4の先端面41における上記絶縁碍子2と上記取付金具4との距離Dが、0.6mm≦D≦1.6mmであるため、中心電極3と取付金具4との間の絶縁抵抗を確保して、耐くすぶり性を向上させることができると共に、着火性を確保することができる。
また、上記絶縁碍子2の先端径Eが、2.1mm≦E≦3.9mmであるため、上記絶縁碍子2の先端部の熱容量を充分に小さくして温度上昇しやすくすることができる。これにより、温度清浄効果が充分に発揮され、耐くすぶり性を向上させることができる。また、内燃機関用スパークプラグ1の熱価を確保して、プレイグニッションを防止することができる。
以上のごとく、本例によれば、耐くすぶり性、耐久性に優れた内燃機関用スパークプラグを提供することができる。
(実験例1)
本例は、図6〜図19に示すごとく、実施例1に示した内燃機関用スパークプラグ1における各部の寸法の変化による、各種特性の変化を確認した例である。
まず、図6に、第1ギャップAを変化させた時の第2ギャップ放電割合に及ぼす影響を調べた結果を示す。
ここで、絶縁碍子2の先端肉厚Tは1.0mm、絶縁碍子ギャップBは0.5mm、第2接地電極52の軸方向位置Cは−0.2mm、第2接地電極52の径方向位置Lは4.5mmとして、第1ギャップAを0.4〜1.6mmの間で変化させた。
なお、先端肉厚T=1.0mmは、本発明(請求項1の発明)の範囲外であるが、この試験においては、先端肉厚Tが特に影響することはなく、0.3mm≦T≦0.8mmであっても、同様の結果が得られる。
図6において、◆にてプロットした曲線a1は、一般的なエンジン(1600cc、4cyl、自然吸気)を用い、第2ギャップGにて放電し易い条件(フルスロットル、5600rpm)で評価した結果を表す。
第2ギャップ放電割合は、連続200サイクルの放電波形より判定した。即ち、エンジンを連続して200サイクル運転した際に、放電波形が、図7に示すような第1ギャップ放電61となる場合と、図8に示すような第2ギャップ放電62となる場合とがある。そして、200サイクルのうち、図8に示す第2ギャップ放電62となる割合を上記第2ギャップ放電割合とする。
図6から分かるように、一般的なエンジン(◆)においては、第1ギャップAがA≦1.3mmであれば、正常時(くすぶっていない状態)に第2ギャップGで放電しないため、「チャネリング」や「中心電極側周面の消耗」を抑制できる。すなわち、一般的なエンジンに用いる場合には、従来よりある一般的な第1ギャップ(A=1.1〜1.3mm)であっても、長寿命を実現できるということである。
一方、□にてプロットした曲線a2は、高流速エンジン(2500cc、6cyl、過給機付き)での評価結果を表す。条件は同様に第2ギャップGにて放電し易い条件(フルスロットル、5600rpm)で実施した。
図6から分かるように、高流速エンジン(□)では、第1ギャップAが1.1以上である場合に、第2ギャップ放電が発生する。即ち、一般的な第1ギャップ(A=1.1〜1.3mm)において、正常時(くすぶっていない状態)に第2ギャップGでの放電が発生してしまう。これは、高流速により火花が流されること、圧力が高いため沿面放電(絶縁碍子表面を這う放電)し易いことによる。
結果的に「チャネリング」、「中心電極側周面の消耗」が増加してしまい、スパークプラグの信頼性が低下し、寿命が大幅に短縮すると言える。
この第2ギャップGでの放電を抑制するためには、第1ギャップAを縮小すれば良く、正常時の第2ギャップ放電を完全に防止(第2ギャップ放電割合が0%)するには、第1ギャップAをA≦1.0mmとすればよいことが、図6から分かる。
これは、第1ギャップAの縮小により第1放電電圧を低減できるため、第1ギャップAで放電し易くなるからである。結果として、正常時に第2ギャップGで放電しないため、「チャネリング」や「中心電極側周面の消耗」を大幅に低減できる。
図9は、第1ギャップAが着火性に及ぼす影響を連続200サイクルの燃焼変動率にて調べた結果である。評価は、上記の高流速エンジンを用い、条件はアイドリング、700rpmとした。ここで、燃焼変動率とは、図示平均有効圧の(標準偏差/平均)×100%で示されるものである。
なお、絶縁碍子ギャップBは0.5mm、第2接地電極52の軸方向位置Cは−0.2mmとした。
同図から分かるように、第1ギャップAを縮小すると燃焼変動が大きくなる、すなわち着火性が悪化してしまう。また、第1ギャップAが0.4mmよりも小さいと着火性が大幅に悪化してしまう。これは、第1ギャップ縮小により、消炎作用が大きくなってしまう(火炎核の成長が妨害される)ためである。
よって、着火性を確保するには第1ギャップAが0.4mm≦Aとすればよい。
以上より、第1ギャップAが0.4mm≦A≦1.0mmであれば「チャネリング」及び「中心電極側周面の消耗」を大幅に低減できるだけでなく、着火性に優れたスパークプラグを提供することができる。
次に、図10に、第1ギャップAおよび絶縁碍子2の先端肉厚Tが耐くすぶり性へ及ぼす影響について調べた結果を示す。評価は、非常にくすぶり易い直噴エンジン(2000cc、4cyl)が搭載された車両を用い、−20℃の低温試験室にてプリデリバリ汚損を模擬したパターンを10サイクル運転し、絶縁抵抗値(中心電極3と取付金具4との絶縁抵抗値)を各サイクル終了時に測定するといった一般的な方法にて実施した。ここで、プリデリバリ汚損とは、新車を工場からディーラーまで搬送する場合に、あまりにも短時間の運転が繰り返されるため、スパークプラグがくすぶり状態となり、絶縁抵抗が低下してしまうことをいう。
△にてプロットした曲線b0は、従来品(A=1.1mm、T=1.0mm)、□にてプロットした曲線b1は、第1ギャップAを縮小させたスパークプラグ(A=0.7mm、T=1.0mm)、◇にてプロットした曲線b2は、第1ギャップAを縮小させ、更に絶縁碍子2の先端肉厚Tを薄くしたスパークプラグ(A=0.7mm、T=0.6mm)の測定結果をそれぞれ表す。
なお、絶縁碍子ギャップBは0.5mm、第2接地電極52の軸方向位置Cは−0.2mmとした。
図10から分かるように、従来品(△)に対し、第1ギャップAを縮小させたもの(□)は、絶縁抵抗の低下が大きく耐くすぶり性に劣ると言える。これは、先述したように第1ギャップAを縮小させたことにより、正常時だけでなく、くすぶり時にも第2ギャップ放電割合が減少し、カーボンを焼き切る効果(火花清浄効果)が少なくなってしまうためである。
ここで、耐くすぶり性を向上させるための手段として絶縁碍子2の先端肉厚Tを薄くすることに着目した。すなわち、第2ギャップ放電によりカーボンを焼き切る(火花清浄効果)だけでなく、絶縁碍子2の先端の温度を上昇させカーボンを焼失させる効果(温度清浄効果)を狙ったものである。
図10から分かるように、第1ギャップAを縮小させ、絶縁碍子2の先端肉厚Tを薄くしたスパークプラグ(◇)は、第1ギャップAを縮小させたスパークプラグ(□)に対し、絶縁抵抗の低下が小さく、耐くすぶり性が大幅に向上していることが分かる。また、従来品(△)に対しても、耐くすぶり性に優れており、絶縁碍子2の先端肉厚Tが耐くすぶり性を向上させる手段として有効であると言える。
次に、絶縁碍子2の先端肉厚Tの寸法が耐くすぶり性に及ぼす影響について詳細に調査した結果を、図11に示す。評価は上記と同じ車両および方法を用い、10サイクル目の絶縁抵抗値(グラフの縦軸)にて判定した。
図11において、白抜きの棒グラフは従来品(A=1.1mm、T=1.0mm)、ハッチングを付した棒グラフは発明品(A=0.7mm)の絶縁碍子2の先端肉厚Tを変化させた内燃機関用スパークプラグ1における絶縁抵抗である。
なお、絶縁碍子ギャップBは0.5mm、第2接地電極52の軸方向位置Cは−0.2mmとした。
図11から、絶縁碍子2の先端肉厚Tを小さくすると耐くすぶり性が向上することが分かる。また、従来品(□)と同等以上の耐くすぶり性を確保させるためには、絶縁碍子2の先端肉厚TがT≦0.8mmであればよいことが分かる。
また図には示さないが、絶縁碍子2の先端肉厚Tは0.3mm≦Tであることが好ましい。これは、絶縁碍子2の先端肉厚Tが0.3mmよりも小さいと成形時に割れや亀裂が発生し易くなるためである。
以上より、絶縁碍子2の先端肉厚Tが0.3mm≦T≦0.8mmであれば、耐くすぶり性を向上させ、更に製造性に優れた内燃機関用スパークプラグ1を提供することができることが分かる。
図12は、絶縁碍子ギャップBが低温始動性に及ぼす影響を調べた結果である。評価は、上記の一般的なエンジンを用い、図13に示すごとく、−25℃にてスタータのON、OFFを繰り返し、始動までの繰り返し回数を調べたものである。スタータは、ONを8秒、OFFを5秒として繰り返し作動させた。
始動までの繰り返し回数が少ない程、低温始動性に優れていると言える。なお、判定基準としては始動した回数が3回以内であれば低温始動性を満足するものとした。
また、第1ギャップAは0.7mm、第2接地電極52の軸方向位置Cは−0.2mmとした。
本評価において、絶縁碍子ギャップBが0.1mmの場合、10回始動を繰り返しても始動しなかった。これは、試験後のスパークプラグを調べたところ、絶縁碍子ギャップBに燃料ブリッジが形成されているためであることが分かった。
一方、絶縁碍子ギャップBが0.2mm≦Bであれば、3回以内で始動可能であり、低温始動性を満足することが分かった。
以上より、低温時に燃料ブリッジの形成を防止でき、スムーズな始動を実現するためには、絶縁碍子ギャップBが0.2mm≦Bであればよいことが分かる。
図14には、絶縁碍子ギャップBと奥飛び放電割合の関係を示す。評価は、上記の高流速エンジンを用い、条件はフルスロットル、5600rpmで実施した。なお、強制的に第2ギャップGで放電させるために第1接地電極51を削除した状態で評価した。
ここで、「奥飛び放電」とは、例えば内燃機関用スパークプラグ1がくすぶった時に、第2ギャップGでの放電(中心電極3の側周面から絶縁碍子2の先端面を経て第2接地電極52へ放電)ではなく、図15の符号63に示すごとく、中心電極3の側周面から絶縁碍子2の先端面22を経て絶縁碍子2の付根部に放電することである。この奥飛び放電63が発生すると失火する可能性が極めて高い。
なお、第2接地電極52の軸方向位置Cは−0.2mmとした。
図14から分かるように、奥飛び放電を完全に防止(奥飛び放電割合が0%)するには、絶縁碍子ギャップBがB≦0.9mmであればよい。
以上より、絶縁碍子ギャップBが0.2mm≦B≦0.9mmであれば低温始動性を満足するだけでなく、奥飛び放電による失火を防止できる内燃機関用スパークプラグ1を提供することができることが分かる。
図16は、第2接地電極52の軸方向位置Cが第2ギャップ放電時の着火性に及ぼす影響を、連続200サイクルの燃焼変動率にて調べた結果である。評価は、上記の高流速エンジンを用い、条件はアイドリング、700rpmとした。なお、強制的に第2ギャップGで放電させるために第1接地電極51を削除した状態で評価した。
図16から分かるように、第2接地電極52の軸方向位置Cが−1.0mmよりも小さいと着火性が悪化してしまう。これは、絶縁碍子2の側面と第2接地電極52の先端面との重なり部が大きくなり、火炎成長時の消炎作用が大きくなってしまうためである。
また、上記軸方向位置Cが0.5mmよりも大きいと着火性が悪化してしまう。これは、上記軸方向位置Cが大きくなると絶縁碍子ギャップBが大きくなるため、前述したように奥飛び放電してしまうからである。
以上より、第2接地電極の軸方向位置Cが−1.0mm≦C≦0.5mmであれば第2ギャップ放電時の着火性に優れたスパークプラグを提供することができることが分かる。
図17には、本発明品を用い、第1ギャップAと絶縁碍子ギャップBを変化させたときの耐くすぶり性を調査した結果を示す。評価は、上記と同じ直噴エンジン(2000cc、4cyl)を用い、10サイクル目の絶縁抵抗値にて判定した。
なお、第2接地電極52の軸方向位置Cは−0.2mm、絶縁碍子2の先端肉厚Tは0.6mmとした。
図17において、○は従来品(A=1.1mm、T=1.0mm)と同等、◎は従来品よりも優れる、×は従来品よりも劣ることを示している。
同図から、絶縁碍子ギャップBがB≦(A−0.05)mmであれば、従来品と同等以上の耐くすぶり性を有することが分かる。これは、Bが(A−0.05)mmよりも大きいと、くすぶり時に第2ギャップGで放電しにくくなる(第1ギャップAで放電し易くなる)ため、火花清浄効果が低減してしまうからである。
図18には、ポケット隙間Dが耐くすぶり性に及ぼす影響を調べた結果を示す。評価は上記と同じ直噴エンジン(2000cc、4cyl)を用い、10サイクル目の絶縁抵抗値にて判定した。
なお、第1ギャップAは0.7mm、絶縁碍子ギャップBは0.5mm、第2接地電極52の軸方向位置Cは−0.2mm、絶縁碍子2の先端肉厚Tは0.6mmとした。
図18から分かるように、ポケット隙間Dが小さい程、耐くすぶり性に優れている。これは、試験後のスパークプラグを調査したところ、ポケット隙間Dが小さい程、取付金具4の先端面41から絶縁碍子2の付根部へ向かう部分におけるカーボン付着量が少ないことが分かった。すなわち、Dが小さいと、取付金具4と絶縁碍子2との間へのカーボンの侵入を抑制できるということである。
そして、絶縁抵抗の低下を完全に防止するためにはポケット隙間DがD≦1.6mmであることが好ましい。
また、ここでは図に示さないが、ポケット隙間Dは0.6mm≦Dであることが好ましい。これはDが0.6mmよりも小さいと、取付金具4の先端面41における絶縁碍子2側の角部411の電界強度が高くなり、くすぶり時にその角部411へ放電してしまい、着火性を低下させてしまうからである。
以上より、ポケット隙間Dが0.6mm≦D≦1.6mmであれば、くすぶり時の着火性を満足するだけでなく、更に耐くすぶり性に優れる内燃機関用スパークプラグ1を提供することができる。
図19には、絶縁碍子2の先端径Eが耐くすぶり性に及ぼす影響を調べた結果を示す。評価は上記と同じ直噴エンジン(2000cc、4cyl)を用い、10サイクル目の絶縁抵抗値にて判定した。
なお、絶縁碍子ギャップBは0.5mm、第2接地電極52の軸方向位置Cは−0.2mmとした。
図19において、白抜きの棒グラフは従来品(A=1.1mm、T=1.0mm、E=4.3mm)、ハッチングを付した棒グラフは本発明品(A=0.7mm、T=0.6mm)の絶縁抵抗を示す。
同図から、絶縁碍子2の先端径Eが小さい程、耐くすぶり性に優れていることが分かる。これは、絶縁碍子2の先端肉厚Tが同じであっても絶縁碍子2の先端径Eが小さい方が絶縁碍子2の先端部の熱容量が小さくなるため、絶縁碍子2の先端温度が上昇し易く、温度清浄効果が十分に発揮されるからである。
また、従来品と同等以上の耐くすぶり性を確保させるためには、絶縁碍子2の先端径EがE≦3.9mmであることが好ましい。
ここでは図に示さないが、絶縁碍子2の先端径Eは2.1mm≦Eであることが好ましい。これは、内燃機関用スパークプラグ1の熱価を確保し、プレイグニッションを防止するためである。ここで、内燃機関用スパークプラグ1の熱価は中心電極3の熱伝導性が大きく影響し、熱価を確保するためには中心電極3の直径が1.5mm以上であることが好ましい。よって、絶縁碍子2の先端径Eが2.1mmよりも小さいと、中心電極3の径が1.5mmよりも小さくなり(T=0.3mmの場合)熱伝導性が悪化するため、熱価の確保が困難となる。
以上より、絶縁碍子2の先端径Eが2.1mm≦E≦3.9mmであれば、熱価を確保できるだけでなく、更に耐くすぶり性に優れる内燃機関用スパークプラグ1を提供することができることが分かる。
(実施例2)
本例は、図20に示すごとく、取付金具4の先端面41における第2接地電極52の中心電極3側の側面と中心電極3の中心軸Zとの径方向距離Lを、L≦3.5mmとした内燃機関用スパークプラグ1の例である。
また、第2接地電極52と絶縁碍子2との最短距離である絶縁碍子ギャップB、第2接地電極52の先端部における取付金具4側の角部522と絶縁碍子2の先端面22との軸方向距離C、上記絶縁碍子の先端肉厚Tは、
0.3mm≦T≦0.8mm、
0.2mm≦B≦0.9mm、
−1.0mm≦C≦0.5mm
を満たしている。
また、第1ギャップAは、0.4mm≦A≦1.1mmである。
その他は、実施例1と同様である。
次に、本例の作用効果につき説明する。
本例の内燃機関用スパークプラグ1においては、上記取付金具4の先端面41における第2接地電極52の中心電極3側の側面と中心電極3の中心軸Zとの径方向距離Lが、3.5mm以下である。これにより、第1ギャップAにおける放電電圧を小さくすることができる。そのため、くすぶりの発生していない正常時における第2ギャップGでの放電を防ぐことができる。その結果、チャネリング(図26、図27参照)や中心電極3の側周面の消耗(図24参照)を防ぐことができる。
また、上記絶縁碍子2の先端肉厚Tが0.8mm以下であるため、上述したごとく、耐くすぶり性を確保することができる。特に、上述のごとく上記径方向距離Lを3.5mm以下と小さくしても、くすぶりの発生を防ぐことができる点に大きな利点がある。
また、上記絶縁碍子2の先端肉厚Tが0.3mm以上であるため、絶縁碍子2の強度を確保して、成形時における割れや亀裂等の発生を防止することができる。
また、上記第2接地電極52と上記絶縁碍子2との最短距離Bが0.2mm以上であるため、実施例1と同様に、燃料ブリッジによる短絡を防ぐことができ、エンジン始動を円滑に行うことができる。
また、上記最短距離Bが0.9mm以下であるため、奥飛び放電(図15参照)を防止することができる。
また、上記第2接地電極52の先端部における取付金具4側の角部522と絶縁碍子2の先端面22との軸方向距離Cが−1.0mm以上であるため、着火性を確保することができる。また、上記軸方向距離Cが0.5mm以下であるため、奥飛びを防止することができる。
また、上記第1ギャップAが、0.4mm≦A≦1.1mmであるため、正常時における第2ギャップGでの放電をより確実に防止することができ、チャネリングや中心電極の側周面の消耗を一層抑制することができる。また、燃焼変動を抑制し、着火性を確保することができる。
以上のごとく、本例の場合にも、耐くすぶり性、耐久性に優れた内燃機関用スパークプラグを提供することができる。
(実験例2)
本例は、図21、図22に示すごとく、実施例2に示した内燃機関用スパークプラグ1における、第2接地電極52と中心電極3の中心軸Zとの径方向距離Lの変化による、各種特性の変化を確認した例である。
まず、図21に、第2接地電極52の径方向位置Lが第1放電電圧に及ぼす影響を調べた結果を示す。評価は、放電電圧測定ベンチ(常温、大気中、0.6MPa)にて実施し、連続200サイクルの放電波形から第1放電電圧の最大値(□)、最小値(◇)を測定した。
なお、第1ギャップAは1.1mm、絶縁碍子ギャップBは0.5mm、第2接地電極52の軸方向位置Cは−0.2mm、ポケット隙間Dは0.6mm、絶縁碍子2の先端径Eは4.3mm、先端肉厚Tは1.0mmとした。
以上の評価より、図21に示すごとく、第2接地電極52の径方向位置Lが小さい程、第1放電電圧を低減できることを見出した。
ここで、この特徴を利用して、第2ギャップGにおける放電割合を減少させることを狙い、以下の評価を実施した。
即ち、第2接地電極52の径方向位置Lを変化させた際の第2ギャップ放電割合に及ぼす影響を調べた。その結果を図22に示す。なお、評価方法は実験例1における図6に示すものと同様である。
図22から分かるように、一般的なエンジン(◇)においては、第2接地電極52の径方向位置LがL≦5mmであれば、正常時(くすぶっていない状態)に第2ギャップGで放電しないため、「チャネリング」や「中心電極側周面の消耗」を抑制できる。すなわち、一般的な第2接地電極52の径方向位置(L=4.5mm)であれば、長寿命を満足できるということである。
しかしながら、高流速エンジン(□)では一般的な第2接地電極52の径方向位置(L=4.5mm)において、正常時に第2ギャップGでの放電が発生してしまう。よって、「チャネリング」、「中心電極側周面の消耗」が増加してしまい、内燃機関用スパークプラグ1の信頼性が低下し、寿命が大幅に短縮すると言える。
この第2ギャップGでの放電を抑制するためには、第2接地電極52の径方向位置Lを小さくすれば良く、正常時の第2ギャップでの放電を完全に防止(第2ギャップ放電割合が0%)するには、第2接地電極52の径方向位置LをL≦3.5mmとすればよい。
これは、第2接地電極52の径方向位置Lを小さくすることにより第1放電電圧を低減できるため、第1ギャップAで放電し易くなるからである。結果として、正常時に第2ギャップGで放電しないため、「チャネリング」、「中心電極側周面の消耗」を大幅に低減できる。
また、本評価は第1ギャップAがA=1.1mmの場合を一例としてあげているが、実施例1に示したように第1ギャップAを縮小すれば更なる効果が得られるので、A≦1.1mmの範囲でL≦3.5mmとすれば、正常時の第2ギャップGでの放電を完全に防止できることは言うまでもない。
(実験例3)
本例は、図23〜図27に示すごとく、実施例1、実施例2、及び従来例の内燃機関用スパークプラグについて、「中心電極側周面の消耗」及び「チャネリング」の評価を実施した例である。
各内燃機関用スパークプラグの各部の寸法は、表1に示す代表的な寸法を採用した。
Figure 2006049206
図23は、表1のスパークプラグを用いて、図24に示す「中心電極側周面の消耗」を評価した結果である。評価は、上記の高流速エンジンを用い、第2ギャップGにて放電し易い条件(フルスロットル、5600rpm)にて実施し、最大消耗深さd1を30時間毎に測定し、180時間まで継続した。最大消耗深さd1は、図24における消耗部分39の最も深い部分の深さである。
また、図23において、△にてプロットした曲線c0が従来例にかかる内燃機関用スパークプラグの最大消耗深さ、□にてプロットした曲線c1が実施例1にかかる内燃機関用スパークプラグの最大消耗深さ、◆にてプロットした曲線c2が実施例2にかかる内燃機関用スパークプラグの最大消耗深さを表す。
図23から、発明品は実施例1、実施例2ともに最大消耗深さd1を大幅に低減できることが分かる。
次に、図25に、表1のスパークプラグを用いて「チャネリング」の評価を実施した結果を示す。評価は、上記の高流速エンジンを用い、図26、図27に示すチャネリング29の発生し易い条件(スロットル開度80%、3600rpm)で実施し、400時間後の最大チャネリング深さd2を測定した。
チャネリング深さd2は、図27に示すごとく、絶縁碍子2の線端面22からの損傷の深さのうち最も深い部分の損傷の深さである。
図25から、本発明品については、実施例1、実施例2ともに最大チャネリング深さd2を大幅に低減できることが分かる。
これらの効果は、先述した通り、本発明品(実施例1、実施例2)は第1放電電圧が低いため、第1ギャップAで放電し易くなるからである。すなわち、「中心電極側周面の消耗」、「チャネリング」といった内燃機関用スパークプラグの信頼性を低下させる要因である正常時の第2ギャップGでの放電を抑制できるからである。
以上のごとく、本発明によれば、「中心電極側周面の消耗」、「チャネリング」の生じにくい、耐久性に優れた内燃機関用スパークプラグを提供することができることが確認された。
(実施例3)
本例は、図28に示すごとく、中心電極3及び第1接地電極51として、貴金属もしくはその合金よりなる放電部材11を、電極母材30、510に、溶接により固定した内燃機関用スパークプラグ1の例である。
上記放電部材11として、例えば、Ptを主成分(50重量%以上)とし、Ir、Rh、Ni、W、Pd、Ru、Os、Y、Y23の少なくとも1種が添加された合金を用いることができる。
或いは、上記放電部材11として、例えば、Irを主成分(50重量%以上)とし、Pt、Rh、Ni、W、Pd、Ru、Os、Y、Y23の少なくとも1種が添加された合金を用いることもできる。
また、中心電極3における放電部材11の軸直交断面積S1を0.1mm2≦S1≦0.8mm2、電極母材30からの突き出し量F1を0.3mm≦F1≦1.5mmとしている。
その他は、実施例1と同様である。
本例の場合には、貴金属又はその合金からなる放電部材11を用いるため、上記放電部材11(中心電極3、第1接地電極51)の消耗を抑制することができ、長寿命の内燃機関用スパークプラグ1を得ることができる。
また、放電部材11の軸直交断面積S1を0.1mm2≦S1≦0.8mm2、突き出し量F1を0.3mm≦F1≦1.5mmとすることにより、着火性を向上することができる。
その他、実施例1と同様の作用効果を有する。
(実施例4)
本例は、図29に示すように、第1接地電極51における貴金属もしくはその合金からなる放電部材11が、電極母材510の一面から中心電極3の方向に突き出している内燃機関用スパークプラグ1の例である。
そして、軸直交断面積S2を0.1mm2≦S2≦0.8mm2、電極母材510の一面からの突き出し量F2を0.3mm≦F2≦1.5mmとしている。
その他は、実施例3と同様である。
本例の場合には、更に着火性を向上することができる。
その他、実施例3と同様の作用効果を有する。
(実施例5)
本例は、図30に示すように、第2接地電極52における貴金属もしくはその合金からなる放電部材11が、電極母材520から中心電極3の方向に突き出している内燃機関用スパークプラグ1の例である。
そして、放電部材11の軸直交断面積S2を0.1mm2≦S2≦0.8mm2、電極母材520からの突き出し量F2を0.3mm≦F2≦1.5mmとしている。
本例の場合にも、更に着火性を向上することができる。
(実施例6)
本例は、図31、図32に示すごとく、取付金具2のネジ径を、M12(12mm)或いはM10(10mm)とした例である。
本発明を用いれば、絶縁碍子2の先端肉厚T、第2接地電極52の径方向位置L、ポケット隙間D、絶縁碍子2の先端径E等を小さくできる。そのため、取付金具4のネジ径を、例えば図31に示すごとくM12、或いは図32に示すごとくM10と小さくすることができ、内燃機関用スパークプラグ1の小型化が図れる。
その他は、実施例1と同様である。
この場合には、例えば、バルブ径大化、水廻り改良等のエンジン設計自由度を拡大することができることから好ましい。
その他、実施例1と同様の作用効果を有する。
(実施例7)
本例は、図33〜図35に示すごとく、第1接地電極51又は第2接地電極52についての変形例である。
図33に示す内燃機関用スパークプラグ1は、第1接地電極51の先端部511をテーパ形状としている。
図34に示す内燃機関用スパークプラグ1は、第2接地電極52の先端部521をフラット形状としている。
図35に示す内燃機関用スパークプラグ1は、第2接地電極52の先端部521をテーパ形状としている。
その他は、実施例1、2と同様であり、本例の場合にも、実施例1、2と同様の作用効果を得ることができる。
なお、上記実施例においては、第2接地電極52が2極の場合を例として挙げているが、1極または3極以上の多極であってもよい。
また、実施例では、主に高流速エンジンにおける効果について述べたが、様々な内燃機関(エンジン)で効果を発揮するものであり、高流速エンジンに限定するものではない。
また、上述した複数の実施例を組み合わせても本発明の効果は発揮される。
実施例1における、内燃機関用スパークプラグの先端部の軸方向断面図。 実施例1における、内燃機関用スパークプラグの部分断面説明図。 実施例1における、内燃機関用スパークプラグの先端側から見た平面図。 実施例1における、軸方向位置Cが+となる場合の説明図。 実施例1における、軸方向位置Cが−となる場合の説明図。 実験例1における、第1ギャップAと第2ギャップ放電割合との関係を示す線図。 実験例1における、第1ギャップ放電の説明図。 実験例1における、第2ギャップ放電の説明図。 実験例1における、第1ギャップAと燃焼変動率との関係を示す線図。 実験例1における、内燃機関用スパークプラグの絶縁抵抗の変化を表す線図。 実験例1における、絶縁碍子の先端肉厚Tと絶縁抵抗との関係を示す線図。 実験例1における、絶縁碍子ギャップBとエンジン始動性との関係を示す線図。 実験例1における、エンジンのスタータのON、OFFの繰り返し方を示す線図。 実験例1における、絶縁碍子ギャップBと奥飛び放電割合との関係を示す線図。 実験例1における、奥飛び放電の説明図。 実験例1における、第2接地電極の軸方向位置Cと燃焼変動率との関係を示す線図。 実験例1における、第1ギャップAと絶縁碍子ギャップBとを変化させたときの耐くすぶり性を示す線図。 実験例1における、ポケット隙間と絶縁抵抗との関係を示す線図。 実験例1における、絶縁碍子の先端径と絶縁抵抗との関係を示す線図。 実施例2における、内燃機関用スパークプラグの先端部の軸方向断面図。 実験例2における、第2接地電極の径方向位置Lと第1放電電圧との関係を示す線図。 実験例2における、第2接地電極の径方向位置Lと第2ギャップ放電割合との関係を示す線図。 実験例3における、中心電極の最大消耗深さの変化を示す線図。 実験例3における、中心電極の最大消耗深さの説明図。 実験例3における、最大チャネリング深さを示す線図。 実験例3における、先端側から見たチャネリングの説明図。 実験例3における、側方から見たチャネリングの説明図。 実施例3における、内燃機関用スパークプラグの先端部の軸方向断面図。 実施例4における、内燃機関用スパークプラグの先端部の軸方向断面図。 実施例5における、内燃機関用スパークプラグの先端部の軸方向断面図。 実施例6における、取付金具のネジ径がM12である内燃機関用スパークプラグの先端部の軸方向断面図。 実施例6における、取付金具のネジ径がM10である内燃機関用スパークプラグの先端部の軸方向断面図。 実施例7における、内燃機関用スパークプラグの先端側から見た平面図。 実施例7における、他の内燃機関用スパークプラグの先端側から見た平面図。 実施例7における、更に他の内燃機関用スパークプラグの先端側から見た平面図。 従来例における、内燃機関用スパークプラグの先端部の軸方向断面図。
符号の説明
1 内燃機関用スパークプラグ
11 放電部材
2 絶縁碍子
21 中心貫通孔
22 先端面
3 中心電極
4 取付金具
41 先端面
51 第1接地電極
52 第2接地電極

Claims (13)

  1. 中心貫通孔を有する絶縁碍子と、該絶縁碍子の先端面から突出する状態で上記中心貫通孔に保持された中心電極と、上記絶縁碍子の先端面を突出させた状態で該絶縁碍子を保持する取付金具と、基端部が該取付金具に固定されると共に先端部が上記中心電極の先端部との間に第1ギャップを形成する第1接地電極と、基端部が上記取付金具に固定されると共に先端部が上記中心電極の側面と第2ギャップを形成する第2接地電極とからなる内燃機関用スパークプラグにおいて、
    上記第1ギャップをA、上記第2接地電極と上記絶縁碍子との最短距離をB、上記第2接地電極の先端部における上記取付金具側の角部と上記絶縁碍子の先端面との軸方向距離をC、上記絶縁碍子の先端肉厚をTとし、上記軸方向距離Cについては、上記第2接地電極の上記角部が上記絶縁碍子の先端面よりも先端側へ突出した場合を+としたとき、
    0.4mm≦A≦1.0mm、
    0.3mm≦T≦0.8mm、
    0.2mm≦B≦0.9mm、
    −1.0mm≦C≦0.5mm
    であることを特徴とする内燃機関用スパークプラグ。
  2. 請求項1において、上記第2接地電極と上記絶縁碍子との最短距離Bは、
    0.2mm≦B≦A−0.05mm
    であることを特徴とする内燃機関用スパークプラグ。
  3. 中心貫通孔を有する絶縁碍子と、該絶縁碍子の先端面から突出する状態で上記中心貫通孔に保持された中心電極と、上記絶縁碍子の先端面を突出させた状態で該絶縁碍子を保持する取付金具と、基端部が該取付金具に固定されると共に先端部が上記中心電極の先端部との間に第1ギャップを形成する第1接地電極と、基端部が上記取付金具に固定されると共に先端部が上記中心電極の側面と第2ギャップを形成する第2接地電極とからなる内燃機関用スパークプラグにおいて、
    上記第2接地電極と上記絶縁碍子との最短距離をB、上記第2接地電極の先端部における上記取付金具側の角部と上記絶縁碍子の先端面との軸方向距離をC、上記絶縁碍子の先端肉厚をT、上記取付金具の先端面における上記第2接地電極の上記中心電極側の側面と上記中心電極の中心軸との径方向距離をLとし、上記軸方向距離Cについては、上記第2接地電極の上記角部が上記絶縁碍子の先端面よりも先端側へ突出した場合を+としたとき、
    L≦3.5mm、
    0.3mm≦T≦0.8mm、
    0.2mm≦B≦0.9mm、
    −1.0mm≦C≦0.5mm
    であることを特徴とする内燃機関用スパークプラグ。
  4. 請求項3において、上記第1ギャップをAとしたとき、
    0.4mm≦A≦1.1mm
    であることを特徴とする内燃機関用スパークプラグ。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項において、上記取付金具の先端面における上記絶縁碍子と上記取付金具との距離をDとしたとき、
    0.6mm≦D≦1.6mm
    であることを特徴とする内燃機関用スパークプラグ。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項において、上記絶縁碍子の先端径をEとしたとき、
    2.1mm≦E≦3.9mm
    であることを特徴とする内燃機関用スパークプラグ。
  7. 請求項1〜6のいずれか一項において、上記中心電極及び上記接地電極のうち少なくとも一方は、貴金属もしくはその合金よりなる放電部材を電極母材に接合してなることを特徴とする内燃機関用スパークプラグ。
  8. 請求項7において、上記放電部材は、Ptを主成分として50重量%以上含有し、Ir、Rh、Ni、W、Pd、Ru、Os、Y、Y23の少なくとも1種が添加された合金であることを特徴とする内燃機関用スパークプラグ。
  9. 請求項7において、上記放電部材は、Irを主成分として50重量%以上含有し、Pt、Rh、Ni、W、Pd、Ru、Os、Y、Y23の少なくとも1種が添加された合金であることを特徴とする内燃機関用スパークプラグ。
  10. 請求項7〜9のいずれか一項において、上記中心電極は、電極母材に上記放電部材を接合してなり、該放電部材の軸直交断面積をS1、上記電極母材からの突き出し量をF1としたとき、
    0.1mm2≦S1≦0.8mm2
    0.3mm≦F1≦1.5mm
    であることを特徴とする内燃機関用スパークプラグ。
  11. 請求項7〜10のいずれか一項において、上記接地電極は、電極母材に上記放電部材を接合してなり、該放電部材の軸直交断面積をS2、上記電極母材からの突き出し量をF2としたとき、
    0.1mm2≦S2≦0.8mm2
    0.3mm≦F2≦1.5mm
    であることを特徴とする内燃機関用スパークプラグ。
  12. 請求項1〜11のいずれか一項において、上記取付金具のネジ径は、M12以下であることを特徴とする内燃機関用スパークプラグ。
  13. 請求項1〜12のいずれか一項において、上記取付金具のネジ径は、M10以下であることを特徴とする内燃機関用スパークプラグ。
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