JP5870629B2 - 内燃機関用のスパークプラグ及びその取付構造 - Google Patents

内燃機関用のスパークプラグ及びその取付構造 Download PDF

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Description

本発明は、自動車、自動二輪、コージェネレーション、ガス圧送用ポンプ等に使用する内燃機関用のスパークプラグ及びその取付構造に関する。
従来より、図12に示すごとく、例えば、自動車等の内燃機関の燃焼室に導入される混合気の着火手段として用いられる内燃機関用のスパークプラグ9がある。
上記スパークプラグ9は、中心電極94と接地電極95とを有する。該接地電極95はその一端がハウジング92に固定されると共に屈曲して、他端を中心電極94に対向する位置に配置されることで、中心電極94との間に火花放電ギャップ911を形成している。また、上記接地電極95には、火花放電ギャップ911へ向かって突出した突起部96が配されている(特許文献1参照)。そして、図13(A)、(B)に示すごとく、火花放電ギャップ911において放電がなされ、この放電により混合気に着火する。なお、図中の符号Eは放電により形成される放電火花を示し、符号Fは混合気の気流を示し、符号Iは火炎を示す。
ここで、近年では、燃費向上を企図した希薄燃焼による内燃機関が種々開発されており、かかる希薄燃焼においては混合気への着火性を保持すべく、燃焼室内の混合気の流速を大きくする設計がなされている。その一方で、火花放電ギャップにおいては、燃焼室内の気流方向に対する接地電極の位置関係によって着火性能が大きく左右される。そのため、上記混合気の気流方向に対する接地電極の相対位置を調整する。つまり、接地電極が気流の上流側或いは下流側に配されないようにスパークプラグを内燃機関に取付ける技術が提案されている(特許文献2参照)。
ところで、上記希薄燃焼の内燃機関では、良好な燃焼を達成するために、混合気を燃焼室内に直接噴射するいわゆる筒内直噴システムが採用されることもある。かかる筒内直噴システムにおいては、スパークプラグにおける火花放電ギャップ付近の混合気を濃くして着火性を確保している。そのため、不完全燃焼に起因するスパークプラグのカーボン汚損
、つまり、スパークプラグの碍子先端部にカーボンが付着して導電状態となり、接地電極との間で適切に放電が得られなくなる問題が課題となっている。かかる課題に対して、図14に示すごとく、メインギャップ912を形成する主接地電極951と、サブギャップ913を形成する副接地電極952とを構成する耐カーボン汚損性の向上を企図したスパークプラグ90が提案されている(特許文献3、4参照)。
特開2003−317896号公報 特開平11−324878号公報 特許第3272615号公報 特許第3140006号公報
しかしながら、上記希薄燃焼においては、上述のごとく焼室内の混合気の流速が大きい。そのため、例えば、上述した特許文献1のスパークプラグ9を使用した場合においては、混合気の流速が大きくなる分、図13(C)に示すごとく、火花放電ギャップ911において混合気が放電火花Eによって温められる前に、放電火花Eが引き伸ばされて切れやすくなってしまう。放電火花Eが消えた場合は、気流Fの下流側における中心電極94の先端部(突起部941)の角部と接地電極95の突起部96の角部との間において、再度放電する現象(以下、これを再放電という)が生じ、これが繰り返されることとなる。つまり、気流Fによって一定の方向、すなわち下流側に絶えず放電火花Eが流されることで、中心電極94の先端部(突起部941)の角部と突起部96の角部との間において再放電が繰り返され、この部分が偏って消耗しやすくなる(以下、これを偏消耗という)。その結果、スパークプラグ9の寿命が低下してしまうという問題が生じていた。
また、図14に示す上述した特許文献3、4のスパークプラグ90を用いる場合においても、メインギャップ912に向かう気流Fを阻害しないようにすべく、主接地電極951が混合気の気流Fの上流側又は下流側に配されないようにする必要がある。ところが、主接地電極951をそのような位置に配置すると、図15に示すごとく、副接地電極952が気流Fの上流側及び下流側に位置することとなり、副接地電極952が気流Fを阻害してしまうおそれがある。したがって、スパークプラグ90を用いる場合には、どのような姿勢で内燃機関にスパークプラグ90を取付けても、主接地電極951と副接地電極952とのいずれかが気流Fを阻害し、着火性の低下を招くおそれがある。
本発明は、かかる背景に鑑みてなされたものであって、耐カーボン汚損性を維持しつつ、着火性及び寿命を向上させることができる内燃機関用のスパークプラグ及びその取付構造を提供しようとするものである。
本発明の一態様は、筒状のハウジングと、碍子先端部が上記ハウジングから突出するように上記ハウジングの内側に保持された筒状の絶縁碍子と、先端部が突出するように上記絶縁碍子の内側に保持された中心電極と、上記ハウジングに接続されると共に上記中心電極にプラグ軸方向から対向する対向部を有して上記中心電極との間にメインギャップを形成する主接地電極と、上記ハウジングに接続されると共に上記碍子先端部における外周側角部との間に第1サブギャップを形成する第1副接地電極と、上記ハウジングに接続されると共に上記碍子先端部における外周側角部との間に第2サブギャップを形成する第2副接地電極とを備えた内燃機関用のスパークプラグであって、
上記第1副接地電極と上記第2副接地電極とは、上記プラグ軸方向からみて、上記主接地電極の上記対向部を挟んで対向して配されており、
上記ハウジングからの上記中心電極の突出長さをHc、上記メインギャップの大きさをGm、上記第1副接地電極の上記ハウジングの先端からの突出長さをHs1、上記第2副接地電極の上記ハウジングの先端からの突出長さをHs2、上記第1サブギャップのプラグ径方向長さをGs1、上記第2サブギャップのプラグ径方向長さをGs2、上記碍子先端部の外周側角部と内周側角部との間のプラグ径方向距離をGgとしたとき、
Hs1<Hc+Gm、Gm<Gs1+Gg、Gm<Gs2+Gg、Hs2≧Hs1、Hc<Hs2、Hs1<Hcを満たすことを特徴とする内燃機関用のスパークプラグにある(請求項1)。
また、他の態様は、上記スパークプラグを内燃機関に取付けてなるスパークプラグの取付構造であって、燃焼室に配された上記第1副接地電極は、上記第2副接地電極よりも上記燃焼室に供給される混合気の気流の上流側となるように配置されていることを特徴とする内燃機関用のスパークプラグの取付構造にある(請求項)。
上記スパークプラグは、上記第1副接地電極と上記第2副接地電極とが、上記プラグ軸方向からみて、上記主接地電極の上記対向部を挟んで対向して配されている。これによって、上記主接地電極が混合気の気流の上流側或いは下流側に配されないようにしつつ、上記第1副接地電極を気流の上流側に配し、上記第2副接地電極を気流の下流側に配した状態で上記スパークプラグを内燃機関に取付けることができる。
そして、上記第1副接地電極の上記ハウジングの先端からの突出長さHs1は、Hs1<Hc+Gmを満たす。これによって、上記配置状態において、上記メインギャップに向かう気流を、上流側に配された上記第1副接地電極によって阻害することを防ぐことができ、上記メインギャップに気流を侵入させることができる。その結果、上記メインギャップにおいて混合気への着火が容易となると共に、火炎を成長させやすくできるため、上記スパークプラグの着火性を向上させることができる。
また、上記スパークプラグにカーボン汚損が発生した際、つまり、上記スパークプラグの上記碍子先端部にカーボン汚損が生じて導電状態となり、主接地電極との間で適切に放電が得られなくなったとき、上記第1サブギャップにおいて放電させることができる。そして、このときの放電火花によりカーボンを焼き切って排除することができる。これにより、カーボンの排除部分については、上述の導電状態から絶縁状態に回復でき、上記碍子先端部の絶縁性を維持することができる。そのため、上記中心電極と上記主接地電極との間で適切な放電を行うことができ、放電火花を得ることができる。このように、耐カーボン汚損性を維持することができ、上記スパークプラグの寿命を向上させることができる。
また、上記スパークプラグは、Gm<Gs1+Gg、Gm<Gs2+Ggを満たす。これによって、カーボン汚損が発生する前の上記スパークプラグにおいては、上記中心電極と上記第1副接地電極との間、或いは上記中心電極と上記第2副接地電極との間で放電火花が生じることを防ぐことができ、上記メインギャップにおいて正常に放電火花を得ることができる。その結果、上記メインギャップにおいて混合気へ着火しやすくなり、火炎を成長させやすくできるため、上記スパークプラグの着火性を向上させることができる。
また、上記スパークプラグは、上記第1副接地電極の上記ハウジングの先端からの突出長さをHs1、上記第2副接地電極の上記ハウジングの先端からの突出長さをHs2、上記ハウジングからの上記中心電極の突出長さをHcとしたとき、Hs2≧Hs1、Hc<Hs2を満たす。これによって、上記配置状態において、上記メインギャップに生じた放電火花が気流によって大きく引き伸ばされたとき、この放電火花を上記第2副接地電極によって受け止めることができる。つまり、放電火花が大きく引き伸ばされて切れてしまうことを防ぎ、上記中心電極と上記第2副接地電極との間において、放電火花を持続することができる。そのため、放電切れと再放電との繰り返しを抑制することができる。その結果、上記中心電極や上記主接地電極の消耗を抑制でき、上記スパークプラグの寿命を向上させることができる。また、上記のように放電火花を持続させることができるため、着火機会を充分に確保でき、上記スパークプラグの着火性を向上させることができる。
以上のごとく、上記態様によれば、耐カーボン汚損性を維持しつつ、着火性及び寿命を向上させることができる内燃機関用のスパークプラグ及びその取付構造を提供することができる。
実施例1における、スパークプラグの部分断面による説明図。 実施例1における、スパークプラグの先端部分の部分断面による説明図。 実施例1における、スパークプラグの底面図。 実施例1における、スパークプラグの燃焼室内への取付状態の説明図。 実施例1における、スパークプラグの(A)中心電極と主接地電極との間での放電状態の説明図、(B)中心電極と第1副接地電極との間での放電状態の説明図。 実施例1における、スパークプラグの(A)中心電極と主接地電極との間での放電火花の引き伸ばし状態の説明図、(B)第2副接地電極へ移動後の放電火花の放電状態の説明図。 実験例1における、A/F限界値比を示す図。 実験例2における、再放電回数比を示す線図。 実施例2における、スパークプラグの先端部分の部分断面による説明図。 図9のA−A線矢視断面図。 実施例3における、スパークプラグの先端部分の部分断面による説明図。 背景技術における、スパークプラグの先端部分の説明図。 背景技術における、スパークプラグの先端部分の説明図であって、(A)放電時の状態を示す説明図、(B)放電火花が気流によって引き伸ばされた状態の説明図、(C)放電切れの状態を示す説明図。 背景技術における、サブギャップを形成する副接地電極を有するスパークプラグの先端部分の説明図。 背景技術における、サブギャップを形成する副接地電極を有するスパークプラグの燃焼室内への取付状態の説明図。
上記内燃機関用のスパークプラグは、例えば、自動車、自動二輪、コージェネレーション、ガス圧送用ポンプ等における内燃機関の着火手段として用いることができる。
また、本明細書においては、上記スパークプラグを、内燃機関の燃焼室内に挿入する側を先端側、その反対側を基端側として説明する。
なお、上記第1副接地電極が、上記第2副接地電極よりも上記燃焼室に供給される混合気の気流の上流側となるように配置するには、周知技術(例えば、特開平11−324878号公報、特開平11−351115号公報)を用いることで容易に実現できる。
また、上記スパークプラグは、Gs1<Gmを満たすことが好ましい(請求項2)。この場合には、上記スパークプラグにカーボン汚損が発生した際、上記第1サブギャップにおいて放電させやすくでき、上記第1副接地電極と上記中心電極との間に放電火花を得やすくすることができる。そのため、耐カーボン汚損性を確保しやすくすることができる。
また、上記スパークプラグは、Hs1<Hcを満たす。この場合には、上記メインギャップに向かう気流を上記第1副接地電極によって阻害することを確実に防ぐことができ、上記メインギャップに気流を侵入させやすくすることができる。そのため、上記メインギャップにおいて放電火花の混合気への着火による火炎を得ることができ、火炎を成長させやすくすることができる。その結果、スパークプラグの着火性を効果的に向上させることができる。
また、上記スパークプラグは、Hs2<Hc+Gmを満たすことが好ましい(請求項)。この場合には、第1サブギャップ側から上記メインギャップに侵入した気流を、第2サブギャップ側に通過させやすくすることができる。そのため、上記メインギャップにおいて混合気へ着火させやすくすることができ、火炎を成長させやすくすることができる。その結果、スパークプラグの着火性を効果的に向上させることができる。
(実施例1)
実施例にかかるスパークプラグにつき、図1〜図6を用いて説明する。
本例のスパークプラグ1は、図1に示すごとく、筒状のハウジング2と、碍子先端部31がハウジング2から突出するようにハウジング2の内側に保持された筒状の絶縁碍子3と、先端部が突出するように絶縁碍子3の内側に保持された中心電極4と、ハウジング2にそれぞれ接続された主接地電極51、第1副接地電極52及び第2副接地電極53とを備えている。
図2に示すごとく、主接地電極51は、中心電極4にプラグ軸方向から対向する対向部511を有して中心電極4との間にメインギャップ61を形成している。
第1副接地電極52は、碍子先端部31における外周側角部311との間に第1サブギャップ62を形成している。
第2副接地電極53は、碍子先端部31における外周側角部311との間に第2サブギャップ63を形成している。
また、図3に示すごとく、第1副接地電極52と第2副接地電極53とは、プラグ軸方向からみて、主接地電極51の対向部511を挟んで対向して配されている。
また、スパークプラグ1は、以下の条件を満たすように形成されている。すなわち、図2に示すごとく、スパークプラグ1は、ハウジング2からの中心電極4の突出長さをHc、メインギャップ61の大きさをGm、第1副接地電極52のハウジング2の先端からの突出長さをHs1、第2副接地電極53のハウジング2の先端からの突出長さをHs2、第1サブギャップ62のプラグ径方向長さをGs1、第2サブギャップ63のプラグ径方向長さをGs2、碍子先端部31の外周側角部311と内周側角部312との間のプラグ径方向距離をGgとしたとき、Hs1<Hc+Gm、Gm<Gs1+Gg、Gm<Gs2+Gg、Hs2≧Hs1、Hc<Hs2を満たす。
また、スパークプラグ1は、Gs1<Gs2を満たす。
また、本例のスパークプラグ1において、ハウジング2の直径は10mm、ハウジング2の先端部における肉厚は1.4mmである。
また、図1〜図3に示すごとく、主接地電極51は、一端がハウジング2の先端部に固定されると共に先端側に立設する立設部512と、立設部512の他端から屈曲して中心電極4にプラグ軸方向から対向する対向部511とを有している。
また、本例では、この対向部511における中心電極4に対向する面において、突起部513が配されている(図3においては図示略)。なお、本例の突起部513は、対向部511の内部に埋設されて配置されているが、これに限定されるものではない。
また、本例の中心電極4の先端部は、略円柱状をなす突起部41を構成している。
また、突起部513及び突起部41は、貴金属チップによって構成されている。本例の主接地電極51の対向部511に配されている突起部513は、例えば、白金合金から構成されている。
また、中心電極4の先端部に配されている突起部41は、例えば、イリジウム合金から構成されている。しかし、これらに限定されものではなく、例えば、ロジウム合金、タングステン合金等の高融点部材を用いて突起部41を構成してもよい。
そして、本例では、主接地電極51の対向部511に貴金属チップが溶接によって接合され、この貴金属チップによって、突起部513が構成されている。
また、第1副接地電極52及び第2副接地電極53は、一端がハウジング2の先端部に固定されると共に先端側に立設する立設部522、532と、立設部522、532の他端から屈曲して中心電極4にプラグ軸方向に直交する方向から対向する対向部521、531とを有している。
また、ハウジング2、主接地電極51の母材(突起部513以外の部位)、第1副接地電極52及び第2副接地電極53の母材はニッケル合金からなる。
なお、本例のスパークプラグ1は、自動車等の車両用の内燃機関に用いられる。
次に、本例のスパークプラグ1の内燃機関8への取付構造につき、図4を用いて説明する。
スパークプラグ1の内燃機関8への取付に際して、例えば、周知技術(例えば、特開平11−324878号公報、特開平11−351115号公報)を用いて、図4に示すごとく、燃焼室80における混合気の気流Fの方向に対して主接地電極51の位置を調節して、スパークプラグ1を内燃機関8へ取付ける。
具体的には、図4に示すごとく、気流Fの方向に対して、主接地電極51の対向部511の延設方向(図3に示す破線L5)が直交するように調節して、スパークプラグ1を内燃機関8に取付ける。つまり、主接地電極51の立設部512が気流Fを遮蔽しないようにスパークプラグ1を内燃機関8に取付ける。
また、図4に示すごとく、燃焼室80に配された第1副接地電極52は、第2副接地電極53よりも燃焼室80に供給される混合気の気流Fの上流側に配置されるようにする。
次に、本例のスパークプラグ1の放電時の放電火花Eの状態につき、図5、図6を用いて詳細に説明する。
中心電極4と主接地電極51との間に所定の電圧を印加することにより、メインギャップ61に放電させる際には、図5(A)に示すごとく、中心電極4と主接地電極51との間のメインギャップに61において初期の放電火花Eを得ることができる。つまり、メインギャップ61の大きさGmが最も小さく電界強度が高くなりやすいため、メインギャップ61において、初期の放電火花Eが生じる。
そして、図5(B)に示すごとく、スパークプラグ1にカーボン汚損が発生した際、つまり、スパークプラグ1の碍子先端部31にカーボン汚損(図中に示した符号Cの領域)が生じて導電状態となり、主接地電極51との間で適切に放電が得られなくなった場合は、中心電極4と第1副接地電極52との間の第1サブギャップ62において放電を行え、中心電極4と第1副接地電極52との間において放電火花Eによりカーボン汚損部分を焼き切って排除することができる。
また、メインギャップ61において、放電火花Eが得られる場合、放電火花Eは、混合気の気流Fによって下流側まで流され、図6(A)に示すごとく、中心電極4の突起部41の角部と主接地電極51の突起部513の角部との間において、下流側に放電火花Eが引き伸ばされる。通常、この間に放電火花Eによって、混合気に着火する。
そして、本例のスパークプラグ1は、図6(B)に示すごとく、中心電極4の突起部41の角部と主接地電極51の突起部513の角部との間において、下流側に放電火花Eが引き伸ばされた際、放電火花Eの一端は、第2副接地電極53に移動する。そのため、
中心電極4の突起部41と第2副接地電極53との間において、放電火花Eを維持できることとなる。そして、この間に放電火花Eによって混合気は着火される。
次に、本例の作用効果につき、図4〜図6を用いて説明する。
上記スパークプラグ1は、第1副接地電極52と第2副接地電極53とが、プラグ軸方向からみて、主接地電極51の対向部511を挟んで対向して配されている。これによって、図4に示すごとく、主接地電極51が混合気の気流Fの上流側或いは下流側に配されないようにしつつ、第1副接地電極52を気流Fの上流側に配し、第2副接地電極53を気流Fの下流側に配した状態でスパークプラグ1を内燃機関8に取付けることができる。
そして、第1副接地電極52のハウジング2の先端からの突出長さHs1は、Hs1<Hc+Gmを満たす。これによって、上記配置状態において、メインギャップ61に向かう気流Fを、上流側に配された第1副接地電極52によって阻害することを防ぐことができ、メインギャップ61に気流Fを侵入させることができる。その結果、メインギャップ61において混合気への着火が容易となると共に、火炎を成長させやすくできるため、スパークプラグ1の着火性を向上させることができる。
また、図5(B)に示すごとく、スパークプラグ1にカーボン汚損が発生した際、つまり、スパークプラグ1の碍子先端部31にカーボン汚損が生じて導電状態となり、主接地電極51との間で適切に放電が得られなくなったとき、第1サブギャップ62において放電させることができる。そして、このときの放電火花Eによりカーボンを焼き切って排除することができる。これにより、カーボンの排除部分については、上述の導電状態から絶縁状態に回復でき、碍子先端部31の絶縁性を維持することができる。そのため、図5(A)に示すごとく、中心電極4と主接地電極51との間で適切な放電を行うことができ、放電火花Eを得ることができる。このように、耐カーボン汚損性を維持することができ、スパークプラグ1の寿命を向上させることができる。
また、スパークプラグ1は、Gm<Gs1+Gg、Gm<Gs2+Ggを満たす。これによって、カーボン汚損が発生する前のスパークプラグ1においては、中心電極4と第1副接地電極52との間、或いは中心電極4と第2副接地電極53との間で放電火花Eが生じることを防ぐことができ、メインギャップ61において正常に放電火花Eを得ることができる。その結果、メインギャップ61において混合気へ着火しやすくなり、火炎を成長させやすくできるため、スパークプラグ1の着火性を向上させることができる。
また、スパークプラグ1は、第1副接地電極52のハウジング2の先端からの突出長さをHs1、第2副接地電極53のハウジング2の先端からの突出長さをHs2、ハウジング2からの中心電極4の突出長さをHcとしたとき、Hs2≧Hs1、Hc<Hs2を満たす。これによって、上記配置状態において、メインギャップ61に生じた放電火花Eが気流Fによって大きく引き伸ばされたとき、図6(B)に示すごとく、この放電火花Eを第2副接地電極53によって受け止めることができる。つまり、放電火花Eが大きく引き伸ばされて切れてしまうことを防ぎ、中心電極4と第2副接地電極53との間において、放電火花Eを持続することができる。そのため、放電切れと再放電との繰り返しを抑制することができる。その結果、中心電極4や主接地電極51の消耗を抑制でき、スパークプラグ1の寿命を向上させることができる。また、上記のように放電火花Eを持続させることができるため、着火機会を充分に確保でき、スパークプラグ1の着火性を向上させることができる。
また、スパークプラグ1は、Gs1<Gmを満たす。これによって、図5(B)に示すごとく、スパークプラグ1にカーボン汚損が発生した際、第1サブギャップ62において放電させやすくでき、第1副接地電極52と中心電極4との間に放電火花Eを得やすくすることができる。そのため、耐カーボン汚損性を確保しやすくすることができる。
また、スパークプラグ1は、Hs1<Hcを満たす。これによって、図4に示すごとく、メインギャップ61に向かう気流Fを第1副接地電極52によって阻害することを確実に防ぐことができ、メインギャップ61に気流Fを侵入させやすくすることができる。そのため、メインギャップ61において放電火花Eの混合気への着火による火炎を得ることができ、火炎を成長させやすくすることができる。その結果、スパークプラグ1の着火性を効果的に向上させることができる。
また、スパークプラグ1は、Hs2<Hc+Gmを満たす。これによって、図4に示すごとく、第1サブギャップ62側からメインギャップ61に侵入した気流Fを、第2サブギャップ63側に通過させやすくすることができる。そのため、メインギャップ61において混合気へ着火させやすくすることができ、火炎を成長させやすくすることができる。その結果、スパークプラグ1の着火性を効果的に向上させることができる。
また、スパークプラグ1は、Gs1<Gs2を満たす。これによって、上記配置状態において、スパークプラグ1にカーボン汚損が発生した際、スパークプラグ1は、上流側の第1副接地電極52における第1サブギャップ62において確実に放電を行え、このときの放電火花Eによりカーボン汚損部分を焼き切って排除することができる(以下、これをカーボン排除機能という)。一方、スパークプラグ1は、メインギャップ61に生じた放電火花Eを下流側の第2副接地電極53に確実に移動させることもでき、放電火花Eの放電切れに起因する再放電を抑制することができる(以下、これを再放電抑制機能という)。そのため、上流側と下流側で、カーボン排除機能と再放電抑制機能とを分担して実現できる。その結果、スパークプラグ1は、耐カーボン汚損性を確実に維持することができ、主接地電極51の消耗を確実に抑制でき、スパークプラグ1の寿命を効果的に向上させることができる。また、着火機会も充分に確保でき、スパークプラグ1の着火性を効果的に向上させることができる。
以上のごとく、本例によれば、耐カーボン汚損性を維持しつつ、着火性及び寿命を向上させることができる内燃機関用のスパークプラグ及びその取付構造を提供することができる。
(実験例1)
本例は、図7に示すごとく、スパークプラグの着火性について、A/F限界値の比較によって調べた例である。
評価対象としては、実施例1で示したスパークプラグ1において、中心電極4の母材(絶縁碍子3内に保持された部分)の最大直径を2.3mm、中心電極4の電極先端部の直径を0.7mm、主接地電極51の対向部511におけるプラグ軸方向の断面を1.4mm×2.6mmの略長方形、第1副接地電極52及び第2副接地電極53の対向部521、531におけるプラグ軸方向の断面を1.2mm×2.2mmの略長方形とした。また、Hcを4.0mm、Gmを0.8mm、Gs1及びGs2を0.5mm、Ggを1.0mmに設定した。そして、スパークプラグ1が、Gm<Gs1+Gg、Gm<Gs2+Ggを満たすように設定した。
そして、下記の表1に示すごとく、Hs1を3.0〜5.5mm、Hs2を3.5〜6.0mmの間で種々変更したスパークプラグを「試料1」〜「試料17」として用意した。
そして、これらの試料を用いて以下の着火試験を行った。
Figure 0005870629
着火試験にあたっては、試料1〜17のスパークプラグを、直列4気筒1.8Lエンジン(以下、着火試験装置という)に装着し、着火試験装置内の混合気のA/F値を変化させた。そして、本例の着火試験では、試料1〜17のスパークプラグが、薄い混合気、すなわちA/F値が高い混合気でも着火できるかを評価した。この評価方法は、実施例1で示したような第1副接地電極52及び第2副接地電極53を有さないスパークプラグ9(図12参照)を用いた場合のA/F限界値を1.0として、これに対するA/F限界値の比率(以下、これを「A/F限界値比」という)によって評価するものとした。つまり、試料1〜17において、A/F限界値比が1.0を超えた場合には、着火性が向上したと判断し、A/F限界値比が1.0未満の場合には着火性が低下したと判断した。なお、A/F限界値は、燃焼変動比を用いて定めたものであり、正常な燃焼といえる程度の燃焼変動比に抑制できる限界のA/F値とした。
また、第1副接地電極を気流の上流側に配し、第2副接地電極を気流の下流側に配した状態でスパークプラグを着火試験装置に取付けた(図2参照)。
この着火試験の結果を図7に示す。同図において、各棒グラフが試料1〜17の各測定結果のA/F限界値比である。また、棒グラフの下の欄には、各試料の着火性の評価を示した。具体的には、A/F限界値比が1.0を超えた場合には○を示し、A/F限界値比が1.0未満の場合には×を示す。
図7から分かるように、試料1〜9については、A/F限界値比が1.0を超え、着火性に優れている(評価が○)。一方、試料10〜17については、A/F限界値比が1.0未満であり、着火性が低下している(評価が×)。ここで、表1に示すごとく、試料1〜9については、Hs1<Hc+Gmを満たし、試料10〜17については、Hs1<Hc+Gmを満たしていない。
上記結果から、Hs1<Hc+Gmを満たすことによって、A/F限界値を高く維持することができ、スパークプラグの着火性を向上させることができることが分かる。
(実験例2)
本例は、図8に示すごとく、スパークプラグの耐久性を、再放電回数の比較によって調べた例である。
すなわち、本例では、以下に示す耐久試験において、上記実験例1(表1)で示した試料1〜17のスパークプラグの再放電回数をそれぞれ計測し、再放電回数が上記実験例1で示したスパークプラグ9(図12参照)の再放電回数に比べて抑制されているか確認を行った。
本例における評価対象(試料1〜17)の各条件は、それぞれ上記実験例1と同様である。また、試料1〜17のスパークプラグは、それぞれ3個ずつサンプルとして用意した。
これらの試料を用いて以下の耐久試験を行った。
耐久試験にあたっては、試料1〜17のスパークプラグを、燃焼室80を模した試験装置に装着し、装置内を窒素雰囲気とすると共に、圧力を0.6MPaとした。
また、スパークプラグの先端部付近に流速30m/秒の気流が形成されるように、装置内に混合気を送りこみ、放電周期30Hzにて、スパークプラグに電圧を印加した。このときの点火エネルギは70mJとした。
また、第1副接地電極を気流の上流側に配し、第2副接地電極を気流の下流側に配した状態でスパークプラグを試験装置に取付けた(図2参照)。
そして、各試料について、耐久時間100時間の経過の区切りごとに10回の火花放電の放電電圧の波形を高周波プローブを用いて計測し、再放電回数を調査した。この計測は、各回の電圧印加における電流波形を観測し、電流値が所定の閾値を超えた回数をカウントすることにより行った。
なお、図8に示す結果は、各試料における3個のサンプルのうちの再放電回数の平均値に基づくものを表したものである。
上記耐久試験の評価方法は、実験例1においても用いたスパークプラグ9(図12参照)を上記試験装置に装着したときの再放電回数を1.0(以下、これを「再放電回数比」という)として比較評価した。つまり、試料1〜17において、再放電回数が1.0未満の場合には耐久性が向上したと判断し、再放電回数が1.0を超えた場合には耐久性が低下したと判断した。
この耐久試験の結果を図8に示す。同図において、各棒グラフが試料1〜17の各測定結果の再放電回数比である。また、棒グラフの下の欄には、各試料の耐久性の評価を示した。具体的には、再放電回数比が1.0未満の場合には○を示し、再放電回数比が1.0の場合には△を示し、再放電回数比が1.0を超えた場合には×を示す。
図8から分かるように、上記実験例1において着火性の向上が認められたHs1<Hc+Gmを満たす試料1〜9のうち、試料3、6、8、9については、再放電回数比が1.0未満であり、耐久性が向上している(評価が○)。一方、試料1、4については、再放電回数比が1.0を超えており、耐久性が低下している(評価が×)。
ここで、表1に示すごとく、耐久性向上効果が見られた試料3、6、8、9については、Hs2≧Hs1、Hc<Hs2をも満たす。一方、試料1、2、5については、Hc<Hs2を満たさず、試料4、7については、Hs2≧Hs1とHc<Hs2とのいずれをも満たしていない。
上記結果から、Hs2≧Hs1、Hc<Hs2を満たすことによって、スパークプラグの寿命を向上させることができることが分かる。そして、上記実験例1及び上記実験例2の結果から、Gm<Gs1+Gg、Gm<Gs2+Ggを満たすことを前提にして、Hs1<Hc+Gm、Hs2≧Hs1、Hc<Hs2のすべてを満たすことによって、スパークプラグの着火性及び寿命を向上させることができることが分かる。
なお、図8から分かるように、試料10〜17についても、再放電回数比が1.0未満であり、再放電回数を抑制することができる。しかし、上記実験例1に示すごとく、試料10〜17は、着火性の向上は認められない。
(実施例2)
本例は、図9、図10に示すごとく、主接地電極51の対向部511の突起部513の断面形状を、以下において説明する特定形状に形成した例である。
本例における突起部513は、図10に示すごとく、プラグ軸方向に直交する断面形状が、その輪郭514のうち最も曲率半径の小さい最小曲率半径部515を有すると共に、以下の条件を満たす特定形状である。
その条件は、以下のように定められる。すなわち、図10に示すごとく、まず、上記断面形状における最小曲率半径部515と幾何学的重心P1とを結ぶ第一直線L1を想定する。次いで、第一直線L1が上記断面形状の輪郭514と交差する2つの交点P2間を結ぶ第一線分Mを想定する。次いで、第一線分Mの中点P3において第一線分Mと直交する第二直線L2を想定する。次いで、上記断面形状を第二直線L2によって、最小曲率半径部515を含む第1領域Bと最小曲率半径部515を含まない第2領域Cとに分割する。このとき、第2領域Cの面積は第1領域Bの面積よりも大きいという条件である。
また、本例における突起部513は、図10に示すごとく、第一直線L1が主接地電極51の対向部511の延設方向(図3に示す破線L5)に対して直交するように配されている。なお、突起部513は、第一直線L1と同一方向の全長W1が、対向部511の延設方向に直交する方向の幅W2よりも小さくなるように形成されている。そして、突起部513は、上記断面形状が上記特定形状を満たす柱状体であると共に、対向部511における中心電極4に対向する面から突出するように配置されている(図9参照)。
また、図10に示すごとく、突起部513は、上記断面形状の輪郭514が、第一直線L1を基準として線対称形状となっている。そして、輪郭514は、第二直線L2方向の幅が、第1領域Bの最小曲率半径部515(第1領域B側の交点P2)から第2領域Cへ向かって徐々に拡大し、第2領域Cにおいて最大幅部516を形成すると共に、該最大幅部516を基点として第2領域C側の交点P2に向かい窄まった形状となっている。そして、最大幅部516は、第2領域Cにおける輪郭514のうちで最も曲率半径が小さい部分となっている。
また、本例における突起部513は、第1領域Bが第1副接地電極52側に配され、第2領域Cが第2副接地電極53側に配されるように、主接地電極51に固定されている。
その他は、実施例1と同様である。
本例の場合には、突起部513のプラグ軸方向に直交する断面形状が、上記特定形状に形成されている。すなわち、図10に示すごとく、上記断面形状における第2領域Cの面積が第1領域Bの面積よりも大きくなるように形成されている。そして、第1領域Bが第1副接地電極52側に配され、第2領域Cが第2副接地電極53側に配されるように主接地電極51に固定されている。これによって、実施例1と同様に、第1副接地電極52が気流Fの上流側に配され、第2副接地電極53が気流Fの下流側に配されるように、スパークプラグ1を内燃機関8の燃焼室80に取付ければ、第1領域Bが気流Fの上流側に配され、第2領域Cが気流Fの下流側に配されることとなる。そのため、突起部513の下流側の角部において再放電が繰り返されても、面積が大きい分、再放電による突起部6の消耗を抑制することができる。そのため、突起部513の偏消耗を抑制し、耐消耗性をより向上させることができる。その結果、スパークプラグ1の寿命をより効果的に向上させることができる。
また、上記のような配置とすれば、第1領域Bにおける最小曲率半径部515が上流側に配置される。最小曲率半径部515の付近は、最も電界集中させやすく、最小曲率半径部515が放電の起点となりやすい。そのため、最小曲率半径部515を上流側に配置することにより、突起部513の中でもその上流側において初期の放電火花Eを得ることができる。そして、放電火花Eが混合気によって下流側まで流されて吹き消されるまでの時間を稼ぐことができる。そのため、火炎による着火機会を充分確保することができる。その結果、スパークプラグ1の着火性をより効果的に向上させることができる。
上記構成は、突起部513の上記断面形状を、上記特定形状とすることによって実現されている。これによって、突起部513自体を特に太径化することなく、消炎作用を抑制することもできる。その結果、スパークプラグ1の着火性の低下を効果的に防ぐことができる。
その他、実施例1と同様の作用効果を有する。
なお、本例では、中心電極4に略円柱形状の突起部41が配され、主接地電極51に上記特定形状をなす突起部513が配されているが、これに限定されものではない。つまり、突起部41も本例における突起部513と同様の上記特定形状(図10参照)としてもよい。
(実施例3)
本例は、図10、図11に示すごとく、主接地電極51の対向部511の突起部513を、図10に示す特定形状に形成すると共に、メインギャップ61において、小ギャップ611と大ギャップ612を形成した例である。
本例における、突起部513は、プラグ軸方向に直交する断面形状が、実施例2で示した上記特定形状を満たす略柱状体である(図10参照)。
また、突起部513は、プラグ軸方向に直交する方向の一端側において、プラグ軸方向の最大高さT1を有すると共に、他端側においてプラグ軸方向の最小高さT2を有する。つまり、突起部513は、図11に示すごとく、メインギャップ61に対向する対向面517がプラグ軸方向に直交する面に対して傾斜している。
中心電極4には、略円柱形状の突起部41が配されており、プラグ軸方向の高さが一定に形成されている。
そして、同図に示すごとく、メインギャップ61は、プラグ軸方向に直交する一つの方向において、一端側における小ギャップ611から他端側における大ギャップ612に向かって徐々に拡大するように構成されている。
また、本例では、メインギャップ61は、主接地電極51の対向部511の延設方向(図3に示す破線L5)に対して直交する方向に沿って徐々に拡大するように構成されている。
また、突起部513は、小ギャップ611が第1副接地電極52側に配され、大ギャップ612が第2副接地電極53側に配されるように主接地電極51に固定されている。
その他は、実施例2と同様である。
本例の場合には、突起部513が、図11に示すごとく、メインギャップ61に対向する対向面517がプラグ軸方向に直交する面に対して傾斜している。そして、メインギャップ61が、プラグ軸方向に直交する一つの方向において、一端側に小ギャップ611が形成され、かつ他端側に大ギャップ612が形成されるように、一端側から他端側に向かって徐々に拡大して構成されている。そして、小ギャップ611が第1副接地電極52側に配され、大ギャップ612が第2副接地電極53側に配されるように主接地電極51に固定されている。これによって、実施例1と同様に、第1副接地電極52が気流Fの上流側に配され、第2副接地電極53が気流Fの下流側に配されるように、スパークプラグ1を内燃機関8の燃焼室80に取付ければ、小ギャップ611が気流Fの上流側に配され、大ギャップ612が気流Fの下流側に配されることとなる。そのため、スパークプラグ1の放電電圧の抑制、耐消耗性及び着火性の向上を図ることができる。
このメカニズムにつき、以下において説明する。
上記のような配置とすれば、小ギャップ611が上流側に配置される。小ギャップ611の付近は、最も電界集中させやすく突起部513における一端側が放電の起点となりやすい。その結果、放電電圧を抑制することもできる。そして、小ギャップ611を形成する一端側を上流側に配置することにより、突起部513の中でもその上流側において初期の放電火花Eを得ることができ、放電火花Eが混合気によって下流側まで流されて吹き消されるまでの時間を稼ぐことができる。そのため、火炎による着火機会を充分確保することができると共に、これによって、再放電回数を抑制して、突起部513の消耗の促進も抑制し易くすることができる。その結果、スパークプラグ1の耐消耗性及び着火性を向上させることができる。
また、上記のような配置とすれば、突起部513における気流の下流側には、大ギャップ612が配置されることとなる。そのため、上述のごとく、突起部513の下流側に放電火花Eが流された場合に、中心電極4と主接地電極51との間の放電火花Eの放電距離を長くできる。そのため、放電火花Eの放電距離を長く確保し易く、混合気への着火機会を充分に得ることができる。その結果、スパークプラグ1の着火性を向上させることができる。
上記構成は、突起部513を、メインギャップ61に対向する対向面517がプラグ軸方向に直交する面に対して傾斜して、メインギャップ61が、プラグ軸方向に直交する一つの方向において、一端側における小ギャップ611から他端側における大ギャップ612に向かって徐々に拡大するように構成することによって実現されている。これによって、突起部自体を特に太径化することなく、耐消耗性を向上させることができる。したがって、消炎作用を抑制しつつ、スパークプラグ1の寿命を向上することができる。
その他、実施例2と同様の作用効果を有する。
なお、突起部41も本例における突起部513と同様に、突起部41におけるメインギャップ61に対向する対向面をプラグ軸方向に直交する面に対して傾斜させてもよい。
1 スパークプラグ
2 ハウジング
3 絶縁碍子
311 外周側角部
312 内周側角部
4 中心電極
51 主接地電極
52 第1副接地電極
53 第2副接地電極
61 メインギャップ
62 第1サブギャップ
63 第2サブギャップ

Claims (4)

  1. 筒状のハウジングと、碍子先端部が上記ハウジングから突出するように上記ハウジングの内側に保持された筒状の絶縁碍子と、先端部が突出するように上記絶縁碍子の内側に保持された中心電極と、上記ハウジングに接続されると共に上記中心電極にプラグ軸方向から対向する対向部を有して上記中心電極との間にメインギャップを形成する主接地電極と、上記ハウジングに接続されると共に上記碍子先端部における外周側角部との間に第1サブギャップを形成する第1副接地電極と、上記ハウジングに接続されると共に上記碍子先端部における外周側角部との間に第2サブギャップを形成する第2副接地電極とを備えた内燃機関用のスパークプラグであって、
    上記第1副接地電極と上記第2副接地電極とは、上記プラグ軸方向からみて、上記主接地電極の上記対向部を挟んで対向して配されており、
    上記ハウジングからの上記中心電極の突出長さをHc、上記メインギャップの大きさをGm、上記第1副接地電極の上記ハウジングの先端からの突出長さをHs1、上記第2副接地電極の上記ハウジングの先端からの突出長さをHs2、上記第1サブギャップのプラグ径方向長さをGs1、上記第2サブギャップのプラグ径方向長さをGs2、上記碍子先端部の外周側角部と内周側角部との間のプラグ径方向距離をGgとしたとき、
    Hs1<Hc+Gm、Gm<Gs1+Gg、Gm<Gs2+Gg、Hs2≧Hs1、Hc<Hs2、Hs1<Hcを満たすことを特徴とする内燃機関用のスパークプラグ。
  2. 請求項1に記載の内燃機関用のスパークプラグにおいて、Gs1<Gmを満たすことを特徴とする内燃機関用のスパークプラグ。
  3. 請求項1又は2に記載の内燃機関用のスパークプラグにおいて、Hs2<Hc+Gmを満たすことを特徴とする内燃機関用のスパークプラグ。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の内燃機関用のスパークプラグを内燃機関に取付けてなるスパークプラグの取付構造であって、燃焼室に配された上記第1副接地電極は、上記第2副接地電極よりも上記燃焼室に供給される混合気の気流の上流側となるように配置されていることを特徴とする内燃機関用のスパークプラグの取付構造。
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