JP4864065B2 - スパークプラグ - Google Patents

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    • H01T13/32Sparking plugs characterised by features of the electrodes or insulation characterised by features of the earthed electrode

Description

この発明は、スパークプラグに関し、さらに詳しくは、例えば内燃機関用のスパークプラグに関する。
自動車エンジン等の内燃機関に使用されるスパークプラグは、通常、内燃機関の燃焼室に配置される中心電極と、この中心電極と火花放電間隙を介して対向するように配置された接地電極とを備えている。このようなスパークプラグは、内燃機関の燃焼室内で前記火花放電間隙に火花放電することによって、燃焼室内に充填された混合気を燃焼させる。
このようなスパークプラグを組み込んだ内燃機関を低温度環境下で始動させると、又は、このようなスパークプラグを組み込んだ内燃機関が直噴式であると、燃焼室に噴射された燃料等がスパークプラグの発火部に直撃することによって、中心電極と接地電極との間に液滴として燃料が付着し、所謂「燃料ブリッジ」を形成することがある。このように中心電極と接地電極との間に燃料ブリッジが形成されると、中心電極と接地電極との間で正常に火花放電されず、内燃機関の始動性能を大きく低下させることになる。
燃料ブリッジによるこのような問題を解決することを目的として、中心電極と接地電極とで形成される火花放電間隙を大きくしたスパークプラグが提案されている。例えば、特許文献1には、「外周に取付け用ネジ部を設けた取付金具と、該取付金具の内側に保持される絶縁碍子と、該絶縁碍子の碍子孔部に保持される中心電極と、該中心電極との間に火花放電ギャップを形成する接地電極とを備えた内燃機関用のスパークプラグにおいて、該スパークプラグの先端側から見たときの上記接地電極の外縁より露出した上記碍子孔部の面積S1と上記碍子孔部の全体の面積S2とは、S1/S2≦0.3の関係を有し、上記絶縁碍子の碍子先端部からの上記中心電極の突き出し量Lは、L≦0.6mmであり、上記碍子先端部に形成された碍子先端平面部と、上記接地電極における上記碍子先端平面部に対向する接地電極平面部との間の距離の最小値Hminと最大値Hmaxとが、Hmax/Hmin≦1.3の関係を有し、上記絶縁碍子の上記碍子孔部と外周面との間の碍子肉厚TがT≦0.7mmであり、上記中心電極の先端部の直径dが、d≦0.6mmであることを特徴とする内燃機関用のスパークプラグ。」が記載されている。
ところで、スパークプラグにおいて、火花放電間隙を大きくすると、火花放電時の放電電圧が大きくなる傾向があり、コイル電源の能力上、火花放電間隙の拡大には一定の制限がある。
特許文献1に記載されたスパークプラグのように、接地電極の先端部が中心電極の端面に対向するように中心電極の軸線方向に配置された所謂「平行タイプ」である場合には、スパークプラグの前記特性を保持できる範囲で火花放電間隙を大きくしても、屈曲された接地電極を備えているから燃料ブリッジが形成されやすく、また、形成された燃料ブリッジが保持されやすく、前記始動性能が低下するという問題を根本的に解決するには至らないことがある。
また一方で、低温度環境下において、内燃機関の始動停止を繰り返し、又は、極めて短時間の運転を繰り返すと、スパークプラグの絶縁体表面にカーボンが付着する現象(以下、くすぶりと称することがある。)が起こりやすく、その結果、絶縁性及び着火性が低下することがある。したがって、内燃機関、特に低温度環境下で使用される内燃機関は高いくすぶり防止性能を有していることが望まれることがある。
特開2007−250258号公報
この発明は、低温環境下における内燃機関の始動性能及びくすぶり防止性能を向上させることのできるスパークプラグを提供することを、目的とする。
すなわち、前記課題を解決するための手段としてのこの発明は、
軸線方向に延びる棒状の中心電極と、前記中心電極の外周に設けられた略円筒状の絶縁体と、前記絶縁体の外周に設けられた略筒状の主体金具と、基端部が前記主体金具の先端部に接合された主接地電極及び少なくとも2つの副接地電極とを備えて成るスパークプラグであって、(i)前記主接地電極は、その先端部が前記中心電極の先端部側面に対向するように配置され、前記中心電極の先端部との間に主火花放電間隙を形成して成ること、(ii)前記副接地電極それぞれは、その先端部端面の一部が前記絶縁体の先端部外周面に対向するように配置されて成ること、(iii)前記主接地電極の先端部と前記中心電極の先端部とを前記中心電極の半径方向に沿って投影したときの、前記中心電極の先端部の投影領域に重畳する前記主接地電極の先端部の投影面積C(mm)及び前記主接地電極の先端部の投影領域に重畳する前記中心電極の先端部の投影面積D(mm)の合計面積S(mm)が前記主火花放電間隙の平均間隙距離Av(mm)との関係式:S/Av<1.3を満足すること、を特徴とする。
この発明の好ましい態様としては、
(1)前記合計面積S(mm)は、前記平均間隙距離Av(mm)との関係式:0.25≦S/Av≦1を満足することであり、
(2)前記中心電極の軸線を中心とする半径方向平面において、前記主接地電極の先端部端縁から前記中心電極の周縁までの、前記軸線と前記主接地電極の軸線とを結ぶ仮想線に沿う距離が、前記仮想線に垂直な方向に対して不同一であり、
(3)前記主接地電極の先端部は、略平坦な端面を有していることであり、
(4)前記中心電極の先端部は、0.5mm以下の曲率半径を有する円柱状を成していることである。
また、この発明の別の好ましい態様としては、
前記副接地電極それぞれは、その先端部と前記中心電極の先端部側面とで前記絶縁体の先端部端面が介在する副火花放電間隙を形成しており、前記中心電極の軸線を中心とする半径方向平面において、前記主接地電極からの前記中心電極の円周方向及びその逆方向に沿う距離が最も短い2つの前記副火花放電間隙の間隙仮想線それぞれと前記絶縁体の内周縁との交点をそれぞれb1、b2とし、かつ、前記主火花放電間隙の中心点をaとしたときに、前記中心点aと前記交点b1及びb2との最大距離F(mm)が1〜3mmである。
この発明に係るスパークプラグは、中心電極と絶縁体と主体金具と主接地電極及び少なくとも2つの副接地電極とを備えて成り、前記主接地電極は、その先端部が前記中心電極の先端部側面に対向するように配置され、前記中心電極の先端部との間に主火花放電間隙を形成して成り、前記副接地電極それぞれは、その先端部端面の一部が前記絶縁体の先端部外周面に対向するように配置されて成り、前記合計面積S(mm)が前記主火花放電間隙の平均間隙距離Av(mm)との関係式:S/Av<1.3を満足することを特徴とする。この特徴を有するこの発明に係るスパークプラグは、内燃機関に装着されたときに、低温度環境下においても、燃料ブリッジが形成されにくく、燃料ブリッジがたとえ形成されても保持されにくくなると共に、カーボンの付着又は付着したカーボンの蓄積を防止することができる。したがって、この発明によれば、低温環境下における内燃機関の始動性能及びくすぶり防止性能を向上させることのできるスパークプラグを提供することができる。
また、この発明の好ましい態様においては、(1)前記合計面積S(mm)は前記前記平均間隙距離Av(mm)との関係式:0.25≦S/Av≦1を満足することであり、(2)前記中心電極の軸線を中心とする半径方向平面において、前記主接地電極の先端部端縁から前記中心電極の周縁までの、前記軸線と前記主接地電極の軸線とを結ぶ仮想線に沿う距離が前記仮想線に垂直な方向に対して不同一であり、(3)前記主接地電極の先端部端面は略平坦になっていることであり、(4)前記中心電極の先端部は0.5mm以下の曲率半径を有する円柱状を成していることである。これらの、この発明の好ましい態様によれば、内燃機関の始動性能をより一層向上させることができる。
この発明の別の好ましい態様においては、前記副接地電極それぞれは、その先端部と前記中心電極の先端部側面とで前記絶縁体の先端部端面が介在する副火花放電間隙を形成しており、前記中心電極の軸線を中心とする半径方向平面において、前記主接地電極からの前記中心電極の円周方向及びその逆方向に沿う距離が最も短い2つの前記副火花放電間隙の間隙仮想線それぞれと前記絶縁体の内周縁との交点をそれぞれb1、b2とし、かつ、前記主火花放電間隙の中心点をaとしたときに、前記中心点aと前記交点b1及びb2との最大距離F(mm)が1〜3mmである。この発明の別の好ましい態様によれば、内燃機関のくすぶり防止性能をさらに向上させることができる。
この発明に係るスパークプラグの一実施例であるスパークプラグを図1及び図2に示す。このスパークプラグ1は、軸線方向に延びる棒状の中心電極5と、中心電極5の外周に設けられた略円筒状の絶縁体2と、絶縁体2の外周に設けられた略筒状の主体金具3と、基端部が主体金具3の先端面3Aに接合された主接地電極30及び3つの副接地電極40A、40B及び40Cとを備えて成る。この図1に描かれたスパークプラグ1において、便宜上、主体金具3における主接地電極30が設けられる一方の端部側(例えば、図1における紙面下方側)を先端側と称し、他方の端部側(例えば、図1における紙面上方側)を後端側と称する。
前記絶縁体2は、図1に示されるように、軸線方向に延びる略円筒状を成し、軸線に沿って軸孔4が貫通形成されている。そして、軸孔4の先端部側には中心電極5が挿入、固定され、後端部側には端子電極6が挿入、固定されている。軸孔4内における中心電極5と端子電極6との間には、抵抗体7が配置されており、この抵抗体7の両端部は導電性のガラスシール層8、9を介して、中心電極5と端子電極6とにそれぞれ電気的に接続されている。
中心電極5は、図1及び図2に示されるように、その先端側が縮径されるとともに、全体として軸線方向に延びる略円筒体の棒状をなし、その先端面が平坦に形成されている。中心電極5は、その先端部が絶縁体2の先端から突出している。中心電極5は、銅又は銅合金からなる内層5Aと、ニッケル(Ni)合金からなる外層5Bとにより構成されている。この中心電極5は、その先端面に、イリジウムを主成分とする貴金属チップ(この発明において、中心電極用貴金属チップと称することがある。)5Cが溶接により接合されている。このような中心電極5は、内層5A及び外層5Bで形成された中心電極本体と中心電極用貴金属チップ5Cとで構成されているということもできる。中心電極5が中心電極用貴金属チップ5Cを備えていると、中心電極5すなわちスパークプラグ1の耐久性が向上する。この中心電極用貴金属チップ5Cは円柱状に形成され、中心電極5の先端面に接合されている。
中心電極5の先端部、この例において前記中心電極用貴金属チップ5Cは、0.5mm以下の曲率半径rを有している。中心電極5の先端部すなわち中心電極用貴金属チップ5Cが0.5mm以下の曲率半径rを有していると、内燃機関の始動性能をより一層向上させることができる。
前記絶縁体2は、例えばアルミナ等を焼成して形成されており、その外形部において、スパークプラグ1の軸線CL1方向略中央部に径方向外向きに突出形成されたフランジ状の大径部11と、この大径部11よりも先端側に前記大径部11よりも細径に形成された中胴部12と、この中胴部12よりも先端側に前記中胴部12よりも細径に形成され、内燃機関の燃焼室に配置される脚長部13とを備えている。絶縁体2のうち、大径部11、中胴部12、脚長部13を含む先端側は、筒状に形成された主体金具3の内部に収容されている。そして、脚長部13と中胴部12との連接部には段部14が形成されており、この段部14にて絶縁体2が主体金具3に係止されている。
主体金具3は、軸線方向に延びる略筒状を成し、例えば低炭素鋼等の金属により筒状に形成されている。主体金具3は、その外周面にスパークプラグ1を内燃機関のシリンダヘッドに取付けるためのネジ部15この例においては雄ネジ部が形成されている。ネジ部15の後端側の外周面には座部16が形成され、ネジ部15後端のネジ首17にはリング状のガスケット18が嵌め込まれている。さらに、主体金具3の後端側には、主体金具3をシリンダヘッドに取付ける際にレンチ等の工具を係合させるための断面六角形状の工具係合部19が設けられるとともに、後端部において絶縁体2を保持するための加締め部20が設けられている。
また、主体金具3の内周面には、絶縁体2を係止するための段部21が設けられている。絶縁体2は、主体金具3の後端側から先端側に向かって挿入され、自身の段部14が主体金具3の段部21に係止された状態で、主体金具3の後端側の開口部を径方向内側に加締めること、つまり前記加締め部20を形成することによって固定されている。なお、絶縁体2及び主体金具3双方の段部14、21間には、円環状の板パッキン22が介在されている。これにより、燃焼室内の気密性を保持し、燃焼室内に晒される絶縁体2の脚長部13と主体金具3の内周面との隙間に入り込む燃料空気が外部に漏れないようになっている。
さらに、加締めによる密閉をより完全なものとするため、主体金具3の後端側には、主体金具3と絶縁体2との間に環状のリング部材23、24が介在され、リング部材23、24間にはタルク(滑石)25の粉末が充填されている。すなわち、主体金具3は、板パッキン22、リング部材23、24及びタルク25を介して絶縁体2を保持している。
前記主体金具3の先端面3Aには、図1及び図2に示されるように、略L字状に屈曲された主接地電極30が溶接等により接合されている。すなわち、主接地電極30は、その基端部が主体金具3における先端部の先端面3Aに溶接等により接合されている。一方、主接地電極30はその中間部近傍で前記軸線CL1側に曲げ返されて、主接地電極30における先端部が中心電極5の先端部側面すなわち中心電極用貴金属チップ5Cの外周面に対向するように、配置されている。このようにして、主接地電極30の先端部と中心電極5の先端部との間に主火花放電間隙38が形成されている。このように、スパークプラグ1においては、主火花放電間隙38に軸線CL1方向と直交する方向にほぼ沿って火花放電が行われるようになっている。この主接地電極30は、その軸線に垂直な断面が略矩形状をなしている。
この例における主接地電極30は、略L字型を成す主接地電極本体31と、主接地電極本体31の先端部に接合された貴金属チップ34とからなる。主接地電極30がその先端に貴金属チップ34を備えていると、主接地電極30すなわちスパークプラグ1の耐久性が向上する。
前記主接地電極本体31は、図1及び図2に示されるように、内層32及び外層33からなる2層構造となっている。前記外層33は、インコネル600又はインコネル601(いずれも登録商標)等のニッケル合金で形成され、前記内層32は、前記ニッケル合金よりも良熱伝導性金属の銅合金又は純銅で形成されている。主接地電極本体31がこのように形成されると、熱引き性の向上を図ることができる。
前記貴金属チップ34は、図2に示されるように、角柱状に形成されている。この貴金属チップ34は、主接地電極本体31に貴金属チップ34の一部が埋め込まれ、主接地電極本体31の先端面35から前記中心電極5に向けて突出するように、主接地電極本体31に接合されている。そして、主接地電極30、この例において貴金属チップ34は、図3(a)等に示されるように、その先端部に略平坦な端面である先端部端面34Aを有し、この先端部端面34Aが前記中心電極用貴金属チップ5Cの外周面に対向している。貴金属チップ34が先端部端面34Aを有していると、内燃機関の始動性能をより一層向上させることができる。ここで、先端部端面34Aは、高精度に平坦である必要はなく、後述するように、主接地電極30の先端部端縁から中心電極5の周縁までの距離が不同一となる程度の平坦性を有していればよい。
したがって、この例において、前記主火花放電間隙38は、主接地電極30の貴金属チップ34と中心電極用貴金属チップ5Cの外周面とで形成され、間隙距離A(mm)を有している。前記間隙距離A(mm)は、主接地電極30の先端部端面と中心電極5の外周面との最短距離である。この例において、間隙距離A(mm)は、例えば図3(b)に示されるように、貴金属チップ34の前記先端部端面34Aと中心電極5の外周面との、これらの軸線を通る直線に沿う最短距離であり、通常、0.8〜1.3mm程度に調整される。
スパークプラグ1における、前記貴金属チップ34と中心電極用貴金属チップ5Cとの対向状態を、図面を参照して、説明する。
スパークプラグ1において、貴金属チップ34の先端部端面34Aと中心電極用貴金属チップ5Cの外周面とは、図3(a)に示されるように、スパークプラグ1の側面から見たときに、貴金属チップ34の先端部端面34Aにおける前記軸線CL1の先端側端縁34Bと、中心電極用貴金属チップ5Cの外周面における前記軸線CL1の先端側端縁5Dすなわち中心電極用貴金属チップ5Cの先端面とが、ほぼ同一平面内に存在するように、対向配置されている。また、貴金属チップ34の先端部端面34Aと中心電極用貴金属チップ5Cの外周面とは、図3(b)に示されるように、スパークプラグ1の前記軸線CL1の先端側から見たときに、貴金属チップ34の中心軸が中心電極用貴金属チップ5Cの中心軸を通るように、換言すると、貴金属チップ34の中心軸と中心電極用貴金属チップ5Cの中心軸とが同一直線上に存在するように、対向配置されている。
スパークプラグ1において、前記主接地電極30及び中心電極5は、主接地電極30の先端部と中心電極5の先端部とを中心電極5の半径方向に沿って投影したときの、中心電極5の先端部の投影領域5Fに重畳する主接地電極30の先端部の投影面積C(mm)及び主接地電極30の先端部の投影領域36に重畳する中心電極5の先端部の投影面積D(mm)の合計面積S(mm)が、前記主火花放電間隙の平均間隙距離Av(mm)との関係式:S/Av<1.3を満足するように、配置されている。ここで、前記平均間隙距離Av(mm)は、主接地電極30の先端部端面及び/又は中心電極5の外周面が曲面であるときには、主接地電極30の前記先端部端面及び中心電極5の外周面を曲面から平面にしたときに、換言すると、主接地電極30及び中心電極5の体積を一定にした状態で互いに向かい合う面を平面と仮定したときに、形成される間隙の距離である。この例において、中心電極5の先端部は前記したように中心電極用貴金属チップ5Cであり、主接地電極30の先端部は前記したように貴金属チップ34であるから、平均間隙距離Av(mm)は、例えば図3(b)に示されるように、体積を一定にした状態で中心電極用貴金属チップ5Cの外周面を仮想変形して、中心電極用貴金属チップ5Cの外周面を貴金属チップ34の前記先端部端面34Aに対向する平面Pと仮定したときの、この仮定した平面Pと貴金属チップ34の前記先端部端面34Aとの距離である。
中心電極用貴金属チップ5Cと貴金属チップ34との対向状態をより具体的に説明すると、主接地電極30の先端部すなわち貴金属チップ34と中心電極5の先端部すなわち中心電極用貴金属チップ5Cとを中心電極5の半径方向に沿って投影して得られる、貴金属チップ34の投影領域36と、中心電極用貴金属チップ5Cの投影領域5Fとを図4に示す。この投影図において、前記投影領域36における、中心電極用貴金属チップ5Cの投影領域5Fに重畳する投影部37の投影面積をC(mm)とし、前記投影領域5Fにおける、貴金属チップ34の投影領域36に重畳する投影部5Gの投影面積をD(mm)とする。前記投影部37は、貴金属チップ34の先端部端面34Aのうち中心電極5に対向している領域を前記のように投影してなる投影部とも称することができる。同様に、前記投影部5Gは、中心電極用貴金属チップ5Cの外周面のうち貴金属チップ34に対向している領域を前記のように投影してなる投影部とも称することができる(例えば、図3(b)参照。)。この例において前記投影部37及び前記投影部5Gはそれぞれ同じ面積を有している。前記投影部37の投影面積C(mm)及び前記投影部5Gの投影面積D(mm)を定法により算出して、投影面積C(mm)と投影面積D(mm)との合計面積S(mm)を算出する。このようにして算出された合計面積S(mm)は、前記平均間隙距離Av(mm)との関係式:S/Av<1.3を満足している。前記合計面積S(mm)が前記関係式を満足していると、前記中心電極用貴金属チップ5Cと前記貴金属チップ34との間に燃料ブリッジが形成されにくく、また保持されにくくなるから、低温環境下における内燃機関の始動性能を向上させることができる。低温環境下における内燃機関の始動性能をより一層向上させることができる点で、前記比(S/Av)は、0.25≦S/Av≦1を満足するのが好ましい。
スパークプラグ1において、前記主接地電極30及び中心電極5は、中心電極5の軸線を中心とする半径方向平面において、主接地電極30の先端部端縁から中心電極5の周縁までの、前記軸線と主接地電極30の軸線とを結ぶ仮想線に沿う距離が、前記仮想線に垂直な方向に対して不同一となるように、配置又は形成されている。
スパークプラグ1に則してより具体的に説明すると、図5に示されるように、中心電極用貴金属チップ5Cの軸線を中心とする半径方向平面換言するとスパークプラグ1の軸線CL1に垂直な平面における断面において、貴金属チップ34の先端部端縁34Cから中心電極用貴金属チップ5Cの外周縁5Eまでの、前記軸線と貴金属チップ34の軸線とを結ぶ仮想線Lに沿う距離dnを、前記仮想線Lに垂直な方向に複数想定する。例えば、図5に示されるように、前記距離d1、d2、d3を想定する。このようにして想定した複数の前記距離dnが前記仮想線Lに垂直な方向に対して不同一となるように、例えば、d1≠d2≠d3となるように、貴金属チップ34及び中心電極用貴金属チップ5Cが配置又は形成されている。貴金属チップ34及び中心電極用貴金属チップ5Cがこのように配置又は形成されていると、低温環境下における内燃機関の始動性能を向上させることができる。
スパークプラグ1においては、貴金属チップ34が角柱状に形成され、中心電極用貴金属チップ5Cが円柱状に形成されて、貴金属チップ34の平坦な先端部端面34Aと、中心電極用貴金属チップ5Cの曲面を成す外周面5Eとで、前記距離dnが不同一となっている。
前記主体金具3の先端面3Aには、図1及び図2に示されるように、略L字状に屈曲された3本の副接地電極40A、40B及び40Cが溶接等により接合されている。すなわち、副接地電極40A、40B及び40Cは、それぞれの基端部が主体金具3における先端部の先端面3Aに溶接等により接合されている。3本の副接地電極40A、40B及び40Cは、図2(b)に示されるように、前記主接地電極30と共に隣接する主接地電極30又は副接地電極40A、40B及び40Cに対して等間隔で、換言すると、互いに隣接する電極同士の前記軸線CL1を中心とする中心角がほぼ90°となるように、ほぼ対称に配置されている。
副接地電極40A、40B及び40C(この発明において、これらをまとめて副接地電極40と称することがある。)それぞれは、図2(a)に示されるように、その中間部近傍で前記軸線CL1側に曲げ返されて、副接地電極40Cの先端部における先端部端面の一部が絶縁体2の先端部外周面に対向するように配置されている。換言すると、例えば、前記軸線CL1と副接地電極40の軸線とを結ぶ方向に沿って副接地電極40を絶縁体2に投影すると、副接地電極40における先端部端面の投影領域の一部が絶縁体2の外周面に投影されるように、副接地電極40の先端部が配置されている。副接地電極40の先端部端面は、図2(b)に示されるように、副接地電極40の内部に向かって凹陥した凹面に成形され、この曲面はこの凹面と絶縁体2の外周面との距離が同一となる曲率半径を有している。このようにして、副接地電極40の先端部端面と前記中心電極5の先端部側面とは、前記絶縁体2の先端面が介在する副火花放電間隙42を形成している。このように、スパークプラグ1においては、前記絶縁体2の先端面を介して、副火花放電間隙42に軸線CL1方向と直交する方向にほぼ沿って火花放電が行われるようになっている。その結果、スパークプラグ1は低温環境下における内燃機関のくすぶり防止性能を向上させることができる。前記副火花放電間隙42において、絶縁体2の外周面と副接地電極40とで形成される間隙距離は、通常、0.4〜0.8mm程度に調整される。前記副接地電極40は、図示されないが、前記主接地電極30と同様に2層構造となっており、その軸線に垂直な断面が略矩形状をなしている。
前記副接地電極40は、図2(a)に示されるように、その先端部端面における前記軸線CL1の先端側端縁41が、前記主接地電極30すなわち貴金属チップ34の先端部端面34Aにおける前記軸線CL1の後端側端縁34Dよりも、前記軸線CL1の後端側に位置しているのが好ましい。
このスパークプラグ1においては、前記中心電極5の軸線を中心とする半径方向平面において、前記主接地電極30からの前記中心電極5の円周方向及びその逆方向に沿う距離が最も短い2つの前記副火花放電間隙42の間隙仮想線それぞれと前記絶縁体2の内周縁との交点をそれぞれb1、b2とし、かつ、前記主火花放電間隙38の中心点をaとしたときに、前記中心点aと前記交点b1及びb2との最大距離F(mm)が1〜3mmとなるように、主接地電極30、副接地電極40A、40B及び40C並びに中心電極5等が配置、形成されている。
スパークプラグ1に則してより具体的に説明すると、図3(b)及び図6(a)に示されるように、前記主火花放電間隙38の中心点すなわち重心点をaとする。一方、図6(b)に示されるように、前記中心電極5の軸線を中心とする半径方向平面において、主接地電極30を中心として、主接地電極30からの中心電極5の円周方向及びその逆方向に沿う距離が最も短い2つの副火花放電間隙を特定する。この例において、前記2つの副火花放電間隙は、図6(b)に示されるように、副接地電極40A及び40Cと中心電極5とで形成される副火花放電間隙42A及び42Cとなる。そして、前記2つの副火花放電間隙42A及び42Cにおいて前記両方向に沿う距離が最も短い間隙仮想線Lをそれぞれ仮想する。この例において、前記最も短い間隙仮想線Lは、図6(b)に示されるように、中心電極5の中心と、前記副接地電極40A及び40Cの主接地電極30側に位置する端部とを結んでなる仮想線LA及びLCとなる。次いで、間隙仮想線LA及びLCそれぞれと絶縁体2の内周縁との交点をそれぞれb1、b2とし、前記中心点aと前記交点b1及びb2との距離を特定する。図6(c)に示されるように、このようにして特定された距離ab1及びab2において最大の距離をFとする。この例においては、主接地電極30並びに副接地電極40A、40B及び40Cは前記したように等間隔に配置されているから、前記距離ab1及びab2は同じ距離になっている。
スパークプラグ1においては、このようにして特定された最大距離Fが1〜3mmとなるように、主接地電極30、副接地電極40A、40B及び40C並びに中心電極5等が配置、形成されている。前記最大距離Fが1〜3mmの範囲内にあると、内燃機関のくすぶり防止性能をさらに向上させることができるから、スパークプラグ1の着火性能及び耐汚損性能に優れる。着火性能及び耐汚損性能により一層優れる点で、前記最大距離Fは1.5〜2.5mmの範囲内にあるのが好ましい。
次に、この発明に係るスパークプラグの製造方法を、前記スパークプラグ1を例に挙げて、説明する。
まず、主体金具3を作製する。すなわち、円柱状に形成された金属素材を冷間鍛造加工により貫通孔を形成する。その後、切削加工を施すことで外形を整え、主体金具中間体を得る。前記金属素材としては、例えば、S15C、S25C等の鉄系素材、又は、ステンレス鋼等が挙げられる。
主接地電極30の中間体を製造する。この中間体は未だ屈曲前の直棒状体である。屈曲前の主接地電極30は例えば次のようにして作製することができる。すなわち、内層32を構成する金属材料よりなる芯材と、外層33を構成する金属材料よりなる有底筒状体とを用意する。そして、有底筒状体の凹部に芯材を嵌入することにより、カップ材を形成する。この2層構造のカップ材に冷間にて細化加工を施す。冷間での細化加工としては、例えば、ダイス等を用いた線引き加工、雌型等を用いた押出成形加工等が挙げられる。その後、スウェージング加工等が施されることにより、細径化された棒状体が形成される。
副接地電極40A、40B及び40Cそれぞれの中間体を前記主接地電極30の中間体と基本的に同様にして作製する。なお、副接地電極40A、40B及び40Cそれぞれの中間体は、その軸線方向長さが前記主接地電極30の中間体の軸線方向長さよりも所定量短く形成される。
前記主体金具中間体の先端面に、主接地電極30の中間体並びに副接地電極40A、40B及び40Cの中間体それぞれを抵抗溶接により接合する。なお、抵抗溶接に際してはいわゆる「ダレ」が生じるので、その「ダレ」を除去する作業が行われる。
主接地電極30の中間体並びに副接地電極40A、40B及び40Cの中間体は、スウェージング加工、切削加工等が施された後に、前記主体金具中間体に抵抗溶接されてもよく、主体金具中間体に接合された後、スウェージング加工、切削加工等が行われてよい。後者の場合、スウェージング加工に際しては、主体金具中間体を保持した状態で、その先端面に接合された前記中間体をその先端側からスウェージャーの加工部(スウェージングダイス)に導入することができる。したがって、スウェージング加工に際し保持するための部位を確保するために、各中間体をわざわざ長めに設定したりすることが不要となる。
次いで、主体金具中間体の所定部位に、ネジ部15が転造によって形成され、前記中間体が溶接された主体金具3が得られる。主体金具3等には、亜鉛メッキ又はニッケルメッキが施される。なお、耐食性向上を図るべく、その表面にさらにクロメート処理が施されてもよい。
貴金属チップ34及び中心電極用貴金属チップ5Cを、例えば、次のようにして作製する。まず、主成分をイリジウム又は白金とするインゴットを用意し、前記所定の組成となるよう各合金成分を配合・溶融し、当該溶融合金に関し再度インゴットを形成し、その後、当該インゴットについて熱間鍛造、熱間圧延(溝ロール圧延)を施す。その後、線引き加工して棒状素材を得た後、それを所定長に切断して円柱状の中心電極用貴金属チップ5C及び角柱状の貴金属チップ34を作製することができる。
このようにして作製した貴金属チップ34を主接地電極30の中間体の先端部に抵抗溶接により接合する。このとき、主接地電極30の中間体には、切欠き溝等を形成することなく、主接地電極30の中間体の先端部端面に貴金属チップ34を押し当てながら抵抗溶接を施して、前記先端部端面に対する貴金属チップ34の没入量を例えば0.3mm以上として接合する。なお、溶接をより確実なものとするべく、当該溶接に先だって溶接部位のメッキ除去、メッキ工程に際し溶接予定部位にマスキング等を施してもよい。また、当該貴金属チップ34の溶接は、後述する組付けの後に行うこともできる。
絶縁体2を成形加工する。例えば、アルミナを主体とし、バインダ等を含む原料粉末を用いて、成形用素地造粒物を調製し、これを用いてラバープレス成形すると、筒状の成形体が得られる。得られた成形体に対し、研削加工が施されて整形され、次いで、焼成されて、絶縁体2が作製される。
また、前記主体金具3、絶縁体2とは別に、中心電極5を作製する。すなわち、Ni系合金が鍛造加工され、その中央部に放熱性向上を図るべく銅芯が設けられる。そして、その先端面に中心電極用貴金属チップ5Cを重ね合せて抵抗溶接、レーザ溶接又は電子ビーム溶接等によって接合する。
前記のようにして作製した中心電極5と端子電極6とが、図示しないガラスシールによって前記絶縁体2の軸孔4へ封着固定される。ガラスシールとしては、一般的にホウ珪酸ガラスと金属粉末とが混合されて調製されたものが用いられる。そして先ず中心電極5を絶縁体2の軸孔4へ挿通した状態とし、前記調製されたシール材が絶縁体2の軸孔4に注入された後、後方から前記端子電極6が押圧された状態とした上で、焼成炉内にて焼き固められる。なお、このとき、絶縁体2の後端側の胴部表面には釉薬層が同時に焼成されることとしてもよいし、事前に釉薬層が形成されることとしてもよい。
その後、作製した中心電極5及び端子電極6を備える絶縁体2と主体金具3とが組付けられる。より詳しくは、比較的薄肉に形成された主体金具3の後端部に対し、冷間加締めや熱間加締めが行われることで、周方向から絶縁体2の一部が主体金具3に取り囲まれるようにして保持される。
次いで、屈曲前の主接地電極30の中間体並びに副接地電極40A、40B及び40Cの各中間体それぞれを、各中間体の先端部が中心電極用貴金属チップ5C又は絶縁体2に対して前記したように対向するように、屈曲して、前記主火花放電間隙38及び前記副火花放電間隙42を調整して、スパークプラグ1が製造される。
この発明に係るスパークプラグは、前記特徴を有しているから、低温環境下における内燃機関の始動性能及びくすぶり防止性能を向上させることができる。
したがって、この発明に係るスパークプラグは、自動車用の内燃機関例えばガソリンエンジン等の点火栓として使用され、内燃機関の燃焼室を区画形成するヘッド(図示せず)に設けられたネジ穴に前記ネジ部15が螺合されて、所定の位置に固定される。この発明に係るスパークプラグは、如何なる内燃機関にも使用することができ、特に、直噴式の内燃機関、低温度環境下で使用される内燃機関等に好適に使用することができる。
この発明に係るスパークプラグは、前記した実施例に限定されることはなく、本願発明の目的を達成することができる範囲において、種々の変更が可能である。例えば、貴金属チップ34は、図2(a)に示されるように、主接地電極本体31の先端面35における前記軸線CL1の先端側端縁近傍に接合されているが、この発明において、貴金属チップは、中心電極の先端部と前記のように対向していればよく、図7に示されるように、主接地電極本体31Aの先端部端面における略中央部分に貴金属チップ34が接合されてもよい。
主接地電極30は、その先端部に貴金属チップ34を備えているが、この発明において、主接地電極は貴金属チップを備えていなくてもよい。この場合には、主接地電極の先端部が前記したように中心電極又は中心電極用貴金属チップに対向するように配置される。
スパークプラグ1は、3本の副接地電極40A、40B及び40Cを備えているが、この発明において、スパークプラグは、2本の副接地電極を備えていてもよく、4本以上の副接地電極を備えていてもよい。この発明に係るスパークプラグが2本の副接地電極を備えている場合には、図8(a)に示されるように、各副接地電極40A及び40Bは、各副接地電極40A及び40Bと主接地電極30とがなす中心角が90°となる位置に、配置されてもよく、また、図8(b)に示されるように、各副接地電極40A及び40Bは、各副接地電極40A及び40Bと主接地電極30とがなす中心角が120°となる位置に、配置されてもよい。
スパークプラグ1において、副接地電極40は、図2(b)に示されるように、スパークプラグ1の軸線CL1と主接地電極30の軸線とを含む平面に対して略対称となるように配置されているが、この発明においては、前記平面に対して非対称となるように、複数の副接地電極が配置されていてもよい。また、副接地電極はこの発明においてその先端部に貴金属チップを備えていてもよい。
前記主接地電極30及び副接地電極40は、その基端部が主体金具3の先端部における先端面3Aに接合されているが、この発明において、主体金具3の先端部における先端面近傍の周側面に接合されてもよい。
前記主接地電極30及び副接地電極40は、2層構造に形成されているが、この発明において、単層構造、3層構造又は4層以上の多層構造に形成されていてもよい。主接地電極及び副接地電極を単層構造に形成するのであればニッケル等の金属材料を用いることができ、多層構造に形成するのであれば、内層は外層よりも良熱伝導性の金属材料を用いるのが好ましい。
主接地電極30及び副接地電極40は断面矩形状に形成されているが、この発明において、主接地電極及び副接地電極の断面形状は、矩形状に限定されるものではなく、例えば、多角形、楕円形、台形、長円形、円形状の一部を破断することで平坦面を具備する形状等に形成することができる。
スパークプラグ1において、貴金属チップ34の平面を成す先端部端面34Aと、中心電極用貴金属チップ5Cの曲面を成す外周面とで、前記距離dnが不同一となっているが、この発明において、前記距離dnを不同一とするには、主接地電極又は貴金属チップの先端部端面は平面である必要はなく、また、中心電極又は中心電極用貴金属チップの側面は曲面である必要はない。例えば、主接地電極又は貴金属チップの先端部端面は中心電極に向かって突出する凸面であっても主接地電極又は貴金属チップの内部に向かって凹陥した凹面であってもよく、中心電極又は中心電極用貴金属チップの先端部端面は平面であっても中心電極又は中心電極用貴金属チップの内部に向かって凹陥した凹面であってもよい。
前記貴金属チップ34は、白金を主成分とし、20質量%のロジウムを含有する貴金属合金で形成されるが、この発明において、貴金属合金は、前記白金を主成分とする合金以外にも、イリジウム、イリジウムを主成分とする合金等の貴金属で形成されてもよい。
中心電極5は、その先端部に中心電極用貴金属チップ5Cを備えているが、この発明において、中心電極は中心電極用貴金属チップを備えていなくてもよい。この場合には、中心電極の先端部近傍が径小に形成され、この先端部が前記したように主接地電極の先端部に対向するように配置される。また、中心電極用貴金属チップ5Cは、円柱状に形成されているが、この発明において、例えば、楕円柱状、角柱状等の柱状に形成されてもよい。
中心電極5は、略円筒体の棒状に形成されているが、この発明において、中心電極は、略楕円筒体の棒状、四角柱等の角柱体等の棒状に形成されていてもよい。
(実施例1及び比較例1)
銅合金及びNi基合金を用いて前記方法に準拠して銅合金からなる内層32とNi基合金からなる外層33との2層構造の角柱体を作製した。この角柱体は断面寸法1.3×2.7(mm)であった。このようにして主接地電極の中間体及び副接地電極の中間体を作製した。次いで、銅からなる円柱状の内層5Aと、Ni合金でカップ状に成形した外層5Bとをそれぞれ作製し、前記した製造方法に従って中心電極5を作製した。次いで、貴金属チップ34及び中心電極用貴金属チップ5Cを前記したようにして作製し、貴金属チップ34を前記主接地電極の中間体における先端部端面に抵抗溶接して、前記中心電極用貴金属チップ5Cを中心電極5の先端部端面に溶接した。
次いで、低炭素鋼で主体金具4を作製して、この主体金具3の先端面3Aに主接地電極の中間体及び3本の副接地電極の中間体における各基端部を、図2(a)に示されるように等間隔で、溶接により接合した。次いで、前記した製造方法に従って、アルミナを主成分とする原料粉末で作製した絶縁体3に中心電極2を組み付け、さらに、この絶縁体3を主体金具4に組み付けた。次いで、主接地電極の中間体及び3本の副接地電極の中間体における各先端部を中心電極5側に折り曲げて、前記平均間隙距離Avが0.9mmの主火花放電間隙38及び副火花放電間隙42を形成して、主接地電極30及び副接地電極40を形成した。このようにして、図1及び図2に示される、この発明に係る実施例1のスパークプラグを製造した。このスパークプラグにおいて、中心電極用貴金属チップ5Cの曲率半径rは0.3mmであり、前記比「S/Av」は0.65であった。
一方、図9に示されるように、主接地電極の貴金属チップが中心電極の軸線方向先端側に配置された所謂「平行タイプ」の比較例1のスパークプラグを実施例1のスパークプラグと基本的に同様にして製造した。比較例1のスパークプラグにおいて、貴金属チップと中心電極用貴金属チップ5Cとの主火花放電間隙の平均間隙距離Avを0.9mm、中心電極用貴金属チップ5Cの外径を0.6mmとして、前記比「S/Av」が0.63となるように、調整した。
<低温始動性試験>
このようにして製造した実施例1及び比較例1の各スパークプラグを排気量1600ccの4気筒ガソリンエンジンに組み付けて、無鉛レギュラーガソリン及び5W−30のエンジンオイルを用いて、室温−30℃、油温−25℃以下、水温−30℃の条件の下、低温始動性試験を行った。具体的には、エンジンキーをエンジン始動位置まで回して、15秒間経過後又は15秒以内にエンジンが始動したときはエンジン始動後に、前記エンジンキーを元の位置に戻し、このようなエンジンキーによるエンジンの始動操作を30サイクル繰り返し実施した。前記エンジンキーをエンジン始動位置まで回して15秒間経過してもエンジンが始動しなかった場合は試験を中止し、前記エンジンが連続して15秒以内に始動したサイクル数を計数した。その結果を図9に示した。図9に示されるように、比較例1のスパークプラグでは始動回数が少なかったのに対して、この発明に係る実施例1のスパークプラグでは30サイクル連続してエンジンが始動した。
(実施例2及び比較例2)
実施例1と同様にして、実施例2及び比較例2の各スパークプラグを製造した。なお、前記貴金属チップ34と前記中心電極用貴金属チップ5Cとの軸線方向における重なり量を変更することによって、前記合計面積S(mm)と前記平均間隙距離Av(mm)との比「S/Av」を0.1〜1.3の範囲で調整した。実施例2及び比較例2の各スパークプラグを用いて実施例1と同様にして低温始動性試験を行った結果を図10に示した。図10に示されるように、前記比「S/Av」が1.3未満である実施例2の各スパークプラグはエンジンの連続始動サイクル数が比較的大きく、特に前記比「S/Av」が1以下である実施例2の各スパークプラグは30サイクル連続してエンジンが始動したのに対して、前記比「S/Av」が1.3である比較例2の各スパークプラグはエンジンの連続始動サイクル数がわずか5回であった。
<机上火花耐久試験>
また、作製した実施例2及び比較例2の各スパークプラグを用いて、机上火花耐久試験を行った。すなわち、主接地電極30の貴金属チップ34と中心電極5の中心電極用貴金属チップ5Cとの主火花放電間隙38に火花放電を発生させるべく、0.4MPaの圧力下、周波数100Hzの高電圧をスパークプラグに250時間連続して印加した。この後に、貴金属チップ34の消耗量を、レーザ形状測定器を用いて、計測した。貴金属チップ34の消耗量(「Gap増加量」とも称する。)は、実機における火花放電による電極の消耗量を評価する試験であり、この消耗量が小さいほど耐火花消耗性に優れる。その結果を図10に示した。図10に示されるように、主火花放電間隙38の耐火花消耗性を特に重要視するのであれば、前記比「S/Av」は0.25以上であるのが好ましいことが分かる。
(実施例3)
前記中心電極用貴金属チップ5Cの曲率半径rを0.3mm、0.5mm及び0.6mmに設定したこと以外は、実施例1と同様にして実施例3の各スパークプラグを製造した。これらのスパークプラグを用いて実施例1と同様にして低温始動性試験を行った結果を図11に示した。図11に示されるように、中心電極用貴金属チップ5Cの曲率半径rが0.5mm以下である場合には、前記比「S/Av」にかかわらず、エンジンの連続始動サイクル数が比較的大きく、特に前記比「S/Av」が1以下であると、曲率半径rにかかわらず30サイクル連続してエンジンが始動したのに対して、前記曲率半径rが0.6mmである場合には、約1以上の前記比「S/Av」の範囲でエンジンの連続始動サイクル数が減じた。
(実施例4)
0.6mm×0.6mmの正方形を底面とする四角柱の中心電極用貴金属チップ5Cを、その側面が貴金属チップ34と並行に対向するように、中心電極5の先端部に接合したこと以外は、実施例1と同様にして実施例4のスパークプラグを製造した。このスパークプラグは、中心電極5の軸線を中心とする半径方向平面において、貴金属チップ34の先端部端縁34Cから中心電極5の側面までの、中心電極5の軸線と主接地電極30の軸線とを結ぶ仮想線に沿う距離が前記仮想線に垂直な方向に対して一定となっていること以外は、中心電極用貴金属チップの曲率半径rが0.3mmであるスパークプラグと基本的に同様である。実施例4のスパークプラグを用いて実施例1と同様にして低温始動性試験を行った結果を図11に「■」で示した。図11に示されるように、実施例4のスパークプラグは、エンジンの連続始動サイクル数が比較的大きかったものの、前記仮想線に沿う距離が前記仮想線に垂直な方向に対して不同一となっているスパークプラグ特に前記曲率半径rが0.3mmのスパークプラグと比較すると、エンジンの連続始動サイクル数が小さかった。
(実施例5)
前記絶縁体2の軸線方向長さを調整して、主接地電極30の貴金属チップ34に対する絶縁体2の先端面の位置を変更したこと以外は、実施例1と同様にして、0.5、1、1.5、2、2.5、3及び3.5(mm)の最短距離Fを有する実施例5の各スパークプラグを製造した。実施例5の各スパークプラグは、実施例1と前記最短距離F以外は基本的に同様に構成されており、1本の主接地電極30と3本の副接地電極40とを備えている。なお、前記最短距離Fは、前記した通り、前記前記主火花放電間隙38の前記中心点aと前記交点b1及びb2との最大距離である。実施例5の各スパークプラグを用いて、耐汚損性試験及び着火性試験を行った。
<耐汚損性試験>
水温を−20℃に設定した、排気量1800ccの4気筒直噴式ガソリンエンジンに各スパークプラグを組み付け、室温−20℃の試験室において、JIS規格D1606で規定されているプレデリバリ汚損試験を行った。具体的には前記エンジンを始動させ、空ぶかしを数回行った後に3速35km/hで40秒駆動し、アイドリングを90秒行ってから再度3速35km/hで40秒駆動してエンジンを停止した。そして冷却水の温度が室温となるまで完全冷却を行い、再度エンジンを始動させて空ぶかしし、1速15km/hで15秒駆動とエンジン停止30秒を2回、再び1速15km/hで再度15秒駆動してエンジンを停止した。この一連のテストパターンを1サイクルとして、10サイクル繰り返し行った後、各スパークプラグを前記エンジンから取り外して各スパークプラグの主体金具3と接続端子との間の絶縁抵抗値を測定した。なお、この試験においては無鉛レギュラーガソリン及び5W−30のエンジンオイルを用いた。その結果を図12に示した。耐汚損性試験の絶縁抵抗値(MΩ)が大きいほど耐汚損性(くすぶり防止性能)に優れている。
<着火性試験>
空燃比(A/F)を変更できるようにした排気量2000ccの6気筒ガソリンエンジンに各スパークプラグ(副接地電極40は備えていない)を組み付けて始動し、吸気圧−350mmHg、2000rpmで運転した。調整した各空燃比において失火率が1%となったときのA/F(失火率1%時のA/Fと称する。)を着火限界とした。具体的には、失火率1%時のA/Fは、各空燃比において、1000サイクルの図示平均有効圧力(IMEP)の平均値に対して50%以下となった場合を失火と判断し、失火が10回発生したときのA/Fとした。その結果を図12に示した。着火性試験における失火率1%時のA/Fが大きいほど着火性に優れている。
図12に示されるように、実施例5の各スパークプラグは、耐汚損性(くすぶり防止性能)及び着火性に優れ、特に最短距離Fが1〜3(mm)の範囲内にある実施例5の各スパークプラグは、絶縁抵抗値(MΩ)が100(MΩ)以上、かつ、失火率1%時のA/Fが20以上であって、より一層優れた耐汚損性(くすぶり防止性能)及び着火性を兼ね備えていた。
図1は、この発明に係るスパークプラグの一実施例であるスパークプラグを説明する一部破断正面図である。 図2は、この発明に係るスパークプラグの一実施例であるスパークプラグを示す一部拡大図であり、図2(a)はこの発明に係るスパークプラグの一実施例であるスパークプラグの先端側を示す一部拡大図であり、図2(b)はこの発明に係るスパークプラグの一実施例であるスパークプラグを先端側からみた上面拡大図である。 図3は、この発明に係るスパークプラグの一実施例であるスパークプラグにおける、貴金属チップと中心電極用貴金属チップとの対向状態を示す一部拡大側面図であり、図3(a)はこの発明に係るスパークプラグの一実施例であるスパークプラグを側面から見たときの、貴金属チップと中心電極用貴金属チップとの対向状態を示す一部拡大側面図であり、図3(b)はこの発明に係るスパークプラグの一実施例であるスパークプラグを軸線CL1の先端側から見たときの、貴金属チップと中心電極用貴金属チップとの対向状態を示す一部拡大側面図である。 図4は、この発明に係るスパークプラグの一実施例であるスパークプラグにおいて、貴金属チップと中心電極用貴金属チップとを中心電極の半径方向に沿って投影して得られる、貴金属チップの投影領域と中心電極用貴金属チップの投影領域とを示す投影図である。 図5は、この発明に係るスパークプラグの一実施例であるスパークプラグを軸線CL1の先端側から見たときの、貴金属チップの先端部端縁から中心電極用貴金属チップの外周縁までの距離が不同一であることを説明する図である。 図6は、この発明に係るスパークプラグの一実施例であるスパークプラグにおける最大距離F(mm)を説明する一部拡大図であり、図6(a)はこの発明に係るスパークプラグの一実施例であるスパークプラグにおける前記主火花放電間隙の中心点を説明する一部拡大図であり、図6(b)はこの発明に係るスパークプラグの一実施例であるスパークプラグにおける、間隙仮想線と絶縁体の内周縁との交点を説明する一部拡大図であり、図6(c)はこの発明に係るスパークプラグの一実施例であるスパークプラグにおける最大距離F(mm)を説明する一部拡大図である。 図7は、この発明に係るスパークプラグの一実施例であるスパークプラグにおける、主接地電極の先端部端面に接合される貴金属チップの接合変形例を示す部分拡大図である。 図8は、この発明に係るスパークプラグの一実施例であるスパークプラグにおける副接地電極の配置変形例を示す上面拡大図であり、図8(a)は主接地電極と隣接する副接地電極との中心角が90°となる位置に配置された副接地電極の配置変形例を示す上面拡大図であり、図8(b)は主接地電極と隣接する副接地電極との中心角が120°となる位置に配置された副接地電極の配置変形例を示す上面拡大図である。 図9は、実施例1及び比較例1における低温始動性試験の結果を示すグラフである。 図10は、実施例2及び比較例2における低温始動性試験及び机上火花耐久試験の結果を示すグラフである。 図11は、実施例3及び実施例4における低温始動性試験結果を示すグラフである。 図12は、実施例5における耐汚損性試験及び着火性試験の結果を示すグラフである。
符号の説明
1 スパークプラグ
2 絶縁体
3 主体金具
5 中心電極
30 主接地電極
38 主火花放電間隙
40、40A、40B、40C 副接地電極
42A、42B、42C 副火花放電間隙
CL1 軸線

Claims (6)

  1. 軸線方向に延びる棒状の中心電極と、
    前記中心電極の外周に設けられた略円筒状の絶縁体と、
    前記絶縁体の外周に設けられた略筒状の主体金具と、
    基端部が前記主体金具の先端部に接合された主接地電極及び少なくとも2つの副接地電極とを備えて成るスパークプラグであって、
    前記主接地電極は、その先端部が前記中心電極の先端部側面に対向するように配置され、前記中心電極の先端部との間に主火花放電間隙を形成して成り、
    前記副接地電極それぞれは、その先端部端面の一部が前記絶縁体の先端部外周面に対向するように配置されて成り、
    前記主接地電極の先端部と前記中心電極の先端部とを前記中心電極の半径方向に沿って投影したときの、前記中心電極の先端部の投影領域に重畳する前記主接地電極の先端部の投影面積C(mm)及び前記主接地電極の先端部の投影領域に重畳する前記中心電極の先端部の投影面積D(mm)の合計面積S(mm)が、前記主火花放電間隙の平均間隙距離Av(mm)との関係式:S/Av<1.3を満足することを特徴とするスパークプラグ。
  2. 前記合計面積S(mm)は、前記平均間隙距離Av(mm)との関係式:0.25≦S/Av≦1を満足することを特徴とする請求項1に記載のスパークプラグ。
  3. 前記中心電極の軸線を中心とする半径方向平面において、前記主接地電極の先端部端縁から前記中心電極の周縁までの、前記軸線と前記主接地電極の軸線とを結ぶ仮想線に沿う距離が、前記仮想線に垂直な方向に対して不同一であることを特徴とする請求項1又は2に記載のスパークプラグ。
  4. 前記主接地電極の先端部は、略平坦な端面を有していることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のスパークプラグ。
  5. 前記中心電極の先端部は、0.5mm以下の曲率半径を有する円柱状を成していることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のスパークプラグ。
  6. 前記副接地電極それぞれは、その先端部と前記中心電極の先端部側面とで前記絶縁体の先端面が介在する副火花放電間隙を形成しており、
    前記中心電極の軸線を中心とする半径方向平面において、前記主接地電極からの前記中心電極の円周方向及びその逆方向に沿う距離が最も短い2つの副火花放電間隙の間隙仮想線それぞれと前記絶縁体の内周縁との交点をそれぞれb1、b2とし、かつ、前記主火花放電間隙の中心点をaとしたときに、前記中心点aと前記交点b1及びb2との最大距離F(mm)が1〜3mmであることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のスパークプラグ。
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