JP4563929B2 - スパークプラグ - Google Patents

スパークプラグ Download PDF

Info

Publication number
JP4563929B2
JP4563929B2 JP2005364689A JP2005364689A JP4563929B2 JP 4563929 B2 JP4563929 B2 JP 4563929B2 JP 2005364689 A JP2005364689 A JP 2005364689A JP 2005364689 A JP2005364689 A JP 2005364689A JP 4563929 B2 JP4563929 B2 JP 4563929B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
tip
noble metal
metal tip
spark plug
ground electrode
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2005364689A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2007172866A (ja
Inventor
計良 鳥居
渉 松谷
和正 吉田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NGK Spark Plug Co Ltd
Original Assignee
NGK Spark Plug Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NGK Spark Plug Co Ltd filed Critical NGK Spark Plug Co Ltd
Priority to JP2005364689A priority Critical patent/JP4563929B2/ja
Publication of JP2007172866A publication Critical patent/JP2007172866A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4563929B2 publication Critical patent/JP4563929B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は、自動車用エンジン等の内燃機関に使用されるスパークプラグに関する。
従来から、中心電極と、この中心電極の先端部に対して放電ギャップを隔てて設けられた接地電極との間に火花放電を生じさせ、内燃機関の燃焼室に供給される混合気への着火源として使用されるスパークプラグが知られている。
地球環境保護が叫ばれる近年では、省エネルギーや二酸化炭素の排出規制、未燃ガス(炭化水素化合物)の排出抑制が、一層強く求められている。こうした要請に応じるために、内燃機関においては、リーンバーンエンジン、直噴ガソリンエンジンあるいは低排ガスエンジン等の開発が積極的に行われている。さらに、リーンバーンエンジンでは、排気ガスの一部を燃焼室内に再循環することにより、吸入工程時に発生するエンジンの負の仕事を減らすとともに、よりクリーンな排気ガスに浄化する、エキゾーストガスリサーキュレーション(EGR)システムが積極的に導入されている。こうした状況では、スパークプラグは、希薄である上に不活性ガスである排気ガスが多量に存在する混合気に点火しなければならず、より着火性の高いスパークプラグが要求されている。
着火性を向上させたスパークプラグとしては、中心電極先端から接地電極を外し、すなわち、スパークプラグの軸方向先端側から接地電極を見たときに、中心電極の先端面を覆わないように軸線より径方向外側に位置させたものが知られている(例えば、特許文献1参照。)。このようなスパークプラグによれば、接地電極が中心電極の直上にかぶっていないため、火炎が燃焼室方向に広がり易くなり、これによって着火性が向上する。しかしながら、このようなスパークプラグでは、着火性は向上するが、火花方向が斜めになり、中心電極の先端部が偏って消耗するため火花ギャップの広がりが速くなり、耐久性の点で劣るという課題がある。また、貴金属チップの先端部の小径化して着火性を向上させることも知られている(例えば、特許文献2参照。)。しかしながら、このようなスパークプラグでは、着火性は向上するが、小径化された貴金属チップの部分が消耗し易く、耐久性の点で劣るという課題がある。
また、Ni基合金からなる中心電極母材の先端に貴金属チップを溶接するとともに、この貴金属チップの直上に対向するように接地電極側にも貴金属チップを溶接し、これらの貴金属チップの部分で放電を生じさせることにより、偏消耗を抑制して耐久性を向上させたスパークプラグも知られている(例えば、特許文献3参照。)このようなスパークプラグでは、前述したスパークプラグに比べて耐久性の点は優れているが、中心電極の直上に接地電極が存在するため、前記したスパークプラグに比べて着火性の点では劣るという課題がある。
特開2004−55142号公報 特開平11−54240号公報 特開2004−127916号公報
上記のように従来技術においては、着火性と耐久性がトレードオフの関係にあり、良好な着火性と、良好な耐久性を併せ持つスパークプラグの開発が望まれていた。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものである。本発明は、良好な着火性と、良好な耐久性を併せ持つスパークプラグを提供することを目的とする。
本発明のスパークプラグは、筒状の主体金具と、この主体金具内に支持された筒状の絶縁碍子と、この絶縁碍子内に支持され軸方向に延在する中心電極と、この中心電極の先端側に当該中心電極と間隔を設け配設された接地電極とを有するスパークプラグにおいて、前記中心電極は、Ni基合金からなる柱状の中心電極母材と、当該中心電極母材の先端に溶接された貴金属チップとを有し、前記接地電極は、軸方向先端側から見たときに前記貴金属チップの先端面を覆わない、軸線より径方向外側に位置し、前記貴金属チップが、前記中心電極母材と溶接された溶接部側の後端部の面積が先端部の面積より大きく、前記後端部と前記先端部との間に、少なくとも前記接地電極側に角部を形成する鍔部を有する形状を有し、前記接地電極と前記貴金属チップの先端部の初期における放電ギャップをG1、前記接地電極と前記貴金属チップの鍔部との初期における放電ギャップをG2とすると、0.1mm≦G2−G1≦0.2mmとされていることを特徴とする。
本発明のスパークプラグでは、中心電極が、Ni基合金からなる柱状の中心電極母材と、当該中心電極母材の先端に溶接された貴金属チップとを有し、接地電極は、軸方向先端側から見たときに貴金属チップの先端面を覆わない、軸線より径方向外側に位置した構成となっている。したがって、接地電極が中心電極の直上にかぶっていないため、火炎が燃焼室方向に広がり易くなり、これによって着火性が向上する。
また、貴金属チップが、中心電極母材と溶接された溶接部側の後端部の面積が先端部の面積より大きく、後端部と先端部との間に、少なくとも接地電極側に角部を形成する鍔部を有する形状を有している。そして、接地電極と貴金属チップの先端部の初期における放電ギャップをG1、接地電極と貴金属チップの鍔部との初期における放電ギャップをG2とすると、0.1mm≦G2−G1≦0.2mmとされている。これによって、初期においては接地電極と貴金属チップの先端部との間で放電が生じ、貴金属チップの先端部が消耗してG1が大きくなった時に、接地電極と貴金属チップの鍔部と間で放電が生じるようになる。したがって、貴金属チップの先端部が偏って消耗しても、放電ギャップの広がりを抑制することができ、耐久性の向上を図ることができる。ここで、G2−G1を0.1mmより小さくし例えば0.0mmとすると着火性が悪くなる。一方、G2−G1を0.2mmより大きくし例えば0.3mmとするとギャップG1での放電が多くなり、そのため消耗に伴う放電ギャップの増加量が多くなり、耐久性が悪化する。このため、0.1mm≦G2−G1≦0.2mmとすることにより、良好な着火性と良好な耐久性を併せ持つスパークプラグを提供することができる。
本発明のスパークプラグにおいて、貴金属チップとニッケル基合金からなる中心電極母材とは、径方向からレーザビームを照射してレーザ溶接することが好ましい。これによって、溶融温度の異なる貴金属チップと中心電極母材とを良好な状態に接合することができる。
上記のスパークプラグにおいて、貴金属チップの先端部の直径をd1、貴金属チップの鍔部の直径をd2、貴金属チップの先端部と鍔部との初期における軸方向距離をhとしたとき、0.4mm≦d1≦1.2mm、0.6mm≦d2−d1≦1.0mm、0.3mm≦h≦0.6mm、とすることが好ましい。
d1は、細径化すると着火性が向上するが耐久性が低下し、大径化すると着火性が低下するが耐久性が向上する。このため、0.4mm≦d1≦1.2mmとすることが好ましい。また、径差d2−d1が0.6より小さいと、耐久性の向上効果がほとんどなくなり、1.0より大きくなると、鍔部に飛火したときの着火性の低下度合いが大きくなり、出力の変動を招く。このため、0.6mm≦d2−d1≦1.0mmとすることが好ましい。さらに、貴金属チップの先端部と鍔部との初期における軸方向距離(突き出し量)hは、0.3以下であると着火性が低下し、0.6より大きくなると耐久性向上効果が見込めなくなる。このため、0.3mm≦h≦0.6mm、とすることが好ましい。
貴金属チップの先端部の形状が円柱状でない場合、接地電極と貴金属チップの先端部の初期における放電ギャップにおける軸方向に直行する水平方向距離をg1、接地電極と貴金属チップの鍔部との初期における放電ギャップにおける軸方向に直行する水平方向距離をg2、貴金属チップの先端部と貴金属チップの鍔部との軸方向距離をhとしたとき、0.3mm≦g1−g2≦0.5mm、0.3mm≦h≦0.6mmとする。すなわち、この場合g1−g2が、上記した径差d2−d1の1/2の値となるようにすることにより、前記した0.6mm≦d2−d1≦1.0mmとした場合と同様な効果が得られる。
また、本発明のスパークプラグにおいて、貴金属チップの鍔部の先端側端部と、溶接後の溶接部を除いた貴金属チップの後端側端部との間の軸方向の長さ(ストレート長)をLとして、L≧0.3mmとすることが好ましい。ストレート長Lが0.3未満であると、突起部が消耗し鍔部での放電が始まる時に溶接部に飛火しやすくなる。溶接部で飛火すると、溶接部の消耗が急速に進み、貴金属チップ自体の熱引きが悪くなり、チップの温度上昇を招き、チップの消耗が激しくなり耐久性が低下する。
本発明によれば、良好な着火性と、良好な耐久性を併せ持つスパークプラグを提供することができる。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。図1は、本発明の一実施形態に係るスパークプラグ100の全体構成を示す軸線を含む断面における断面図である。
図1に示すように、スパークプラグ100は、低炭素鋼等の金属により構成された筒状の主体金具1を具備している。この主体金具1の内側には、例えばアルミナあるいは窒化アルミニウム等のセラミック焼結体により構成され先端部が主体金具1の端面から突出する形で配置された絶縁碍子2が支持されている。
また、この絶縁碍子2の内部には、先端部が絶縁碍子2の端面から突出するように中心電極3が配置されている。この中心電極3は、その表層部をなす中心電極母材30と、当該中心電極母材30の先端に溶接された貴金属チップ32とを有している。
上記中心電極母材30は、Ni基合金から柱状に構成されている。具体的な材質としては、インコネル600(商品名)(Ni:76質量%、Cr:15.5質量%、Fe:8質量%(残部微量添加元素もしくは不純物)、インコネル601(商品名)(Ni:60.5質量%、Cr:23質量%、Fe:14質量%(残部微量添加元素もしくは不純物))を例示できる。この中心電極3の電極母材30中には、Cu又はCu合金からなる熱伝導促進部31が埋設されている。
貴金属チップ32は、例えば、Irを主成分とし、また、Irの酸化揮発を抑制したり加工性を改善したりするための副成分として、Pt、Rh、Ru及びReから選ばれる1種又は2種以上を合計で3〜50質量%含有するIr合金等によって構成することができ、その外形は円柱状に形成されている。
中心電極3は、絶縁碍子2の軸線O方向に形成された貫通孔6の先端側(図中下側)に配置されている。また、貫通孔6の後端側には端子金具23が配置され、導電性ガラスシール層24,26及び電波雑音軽減用の抵抗体25を介して中心電極3に電気的に接続されている。また、主体金具1の外周面には、スパークプラグ100を図示しないエンジンブロックに取り付けるためのねじ部7が形成されている。
主体金具1の先端部には、一端が当該主体金具1の端面に接合され、他端が中心電極3の貴金属チップ32の先端を向くように接地電極4が配置されている。この接地電極4は、図2にも示すように、軸方向先端側(図中下側)から見たときに、貴金属チップ32の先端面を覆わないように軸線Oより径方向外側(図中左側)に位置している。ここで、「貴金属チップ32の先端面を覆わないように」とは、図3に示すように、凸形状の貴金属チップ32の場合は少なくとも凸状に突出した先端面に接地電極4がかからない構成のことを示し、より望ましくは貴金属チップ32全体に接地電極4がかからない構成のことを示している。
図3に示すように、貴金属チップ32は、中心電極母材30と溶接された溶接部36側の後端部33の面積(直径がd2)が先端部34の面積(直径がd1)より大きく、後端部33と先端部34との間に、少なくとも接地電極4側に角部を形成する鍔部35を有する形状を有している。すなわち、貴金属チップ32は、直径がd1の細径の円柱状の先端部34と、直径がd2の大径の円柱状の鍔部35を同軸上で重ね合わせた形状となっている。
そして、接地電極4と貴金属チップ32の先端部34の初期における放電ギャップをG1、接地電極4と貴金属チップ32の鍔部35との初期における放電ギャップをG2とすると、
0.1mm≦G2−G1≦0.2mm
とされている。これは以下のような理由による。
すなわち、図4のグラフは、縦軸を放電ギャップの増加量、横軸を耐久時間として、これらの関係を測定した結果を示すものである。なお、測定は、スパークプラグを、所定条件で加速試験した後の放電ギャップを所定時間毎に実測することにより行い、グラフ中に示される耐久時間100時間は、実際の自動車が10万キロの走行距離を走ったことに相当する火花消耗の程度を示している(後述する図8,10のグラフにおいても同じ。)。このグラフに示される曲線は、耐久時間100時間における最上部から順に、鍔部を有しない円柱状の貴金属チップ(ストレート(直径0.6mm))の場合、G2−G1=0.3mmの場合、G2−G1=0.2mmの場合、G2−G1=0.1mmの場合、G2−G1=0.0mmの場合を示している。このグラフに示されるように、放電ギャップの増加量を抑制し、良好な耐久性を確保するためには、G2−G1≦0.2mmとする必要がある。
また、図5のグラフは、G2−G1の値と着火性との関係を測定した結果を示すものであり、このグラフにおける横軸は空燃比(A/F)を示している。このグラフに示されるように、G2−G1を0.1mmより小さくし、例えばG2−G1=0.0mmとすると着火性が悪化する。このため、良好な着火性を確保するためには、0.1mm≦G2−G1とする必要がある。
以上から、0.1mm≦G2−G1≦0.2mmとすることにより、良好な着火性と、良好な耐久性を併せ持つスパークプラグ100を提供することができる。なお、上記した「初期における放電ギャップ」とは、未使用の状態のスパークプラグ100における放電ギャップのことを示している。実際には、スパークプラグ100が使用されることによって、貴金属チップ32が消耗し放電ギャップが次第に広がることになる。本実施形態のスパークプラグ100では、使用を開始した直後においては、接地電極4と貴金属チップ32の先端部34において放電が生じる。そして、先端部34が消耗して放電ギャップG1が広くなると、接地電極4と鍔部35との間で放電が生じるようになり、これによって全体としての放電ギャップの広がりが抑制される。
上記のスパークプラグ100において貴金属チップ32を中心電極母材30に溶接する場合、側方からレーザビームを照射して、レーザ溶接することが好ましい。これによって、融点の異なる材料からなる貴金属チップ32と中心電極母材(ニッケル基合金からなる)30とを強固に接合することができる。このようにレーザ溶接等で貴金属チップ32と中心電極母材30とを溶接した場合、貴金属チップ32の後端側には貴金属チップ材料と中心電極母材材料を溶融状態で溶かし込み、凝固した溶接部(溶接ビード)36(図3参照。)が形成される。
このような溶接部36は仕事関数の関係から、貴金属チップ32自体よりも接地電極4との間で放電が生じ易く、また放電が生じると放電による消耗も激しい。このため、溶接後の貴金属チップ32の後端部33(溶接部36を除いた純粋な貴金属部分の後端部)と鍔部35の先端側との軸方向の長さ(図3に示すL)は、ある程度の長さを有し、溶接部36において放電が生じないようにすることが好ましい。
図6のグラフは、上記の長さ(ストレート長)Lと、200時間の耐久試験後の貴金属チップの残存率(元の体積に対してどれだけの体積が残っているかを%で示したもの)を測定した結果を示すものである。この図6に示されるように、Lが0.3mm以上となると、貴金属チップの残存率は一定になる。このため、L≧0.3mmとすることが好ましい。
また、図3に示す貴金属チップ32の先端部34の細径部分の長さ(突き出し量)hも、着火性および耐久性に影響を与える。さらに、図3に示す貴金属チップ32の鍔部35の直径d2と、先端部34の直径d1との径差(d2−d1)も、着火性および耐久性に影響を与える。
図7のグラフは、上記の突き出し量hと着火性との関係を調べた結果を示したものである。また、図8のグラフは、上記の突き出し量hと耐久性(放電ギャップ増加量)との関係を調べた結果を示したものである。図8のグラフに示される曲線は、耐久時間100時間における最上部から順に、鍔部を有しない円柱状の貴金属チップ(直径0.6mm)の場合、h=0.8mmの場合、h=0.7mmの場合、h=0.6mmの場合、h=0.5mmの場合、h=0.4mmの場合、h=0.3mmの場合、h=0.2mmの場合、h=0.1mmの場合を示している。なお、これらの測定は、d1=0.6mm、d2=1.6mm、d2−d1=1.0mmの条件で行った。
図7に示されるように、着火性の観点からは、突き出し量hは、0.2mmから0.3mmとすることで変極点を迎えてA/Fが向上するので0.3mm以上とすることが好ましい。また、図8に示されるように、耐久性の観点からは、ギャップ増加量が100時間において0.3mmまでに抑えられるため、突き出し量hは0.6mm以下とすることが好ましい。なお、ギャップが0.3mm増加すると要求電圧が著しく増大するため0.3mm以下に抑えたい要求がある。したがって、0.3mm≦h≦0.6mmとすることが好ましい。
図9のグラフは、上記の径差d2−d1と着火性との関係を調べた結果を示したものである。また、図10のグラフは、上記の径差d2−d1と耐久性(放電ギャップ増加量)との関係を調べた結果を示したものである。図10のグラフに示される曲線は、耐久時間100時間における最上部から順に、鍔部を有しない円柱状の貴金属チップ(直径0.6mm)の場合、d2−d1=0.2mmの場合、d2−d1=0.4mmの場合、d2−d1=0.6mmの場合、d2−d1=0.8mmの場合、d2−d1=1.0mmの場合を示している。なお、これらの測定は、h=0.3mmの条件で行った。
図9に示されるように、着火性の観点からは、径差d2−d1は、1.0mm以下とすることが好ましい。また、図10に示されるように、耐久性の観点からは、径差d2−d1は0.6mm以上とすることが好ましい。したがって、0.6mm≦d2−d1≦1.0mmとすることが好ましい。
また、貴金属チップ32の先端部34の直径d1は、細径化すると着火性が向上するが耐久性が低下し、大径化すると着火性が低下するが耐久性が向上する。このため、0.4mm≦d1≦1.2mm程度とすることが好ましい。
以上の0.4mm≦d1≦1.2mm、0.6mm≦d2−d1≦1.0mm、0.3mm≦h≦0.6mmの条件を全て満たすことにより、さらに、良好な着火性と良好な耐久性を併せ持つスパークプラグ100を得ることができる。
上記の実施形態では、貴金属チップ32が円柱状で、その先端側に細径(直径d1)の先端部34が形成され、後端側に大径(直径d2)の鍔部35が同軸上に形成された形状の場合について説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されるものではない。例えば、図11〜13に示すような形状の貴金属チップ132,232、332を用いることができる。なおこれらの図において(a)は縦断面形状を示し、(b)は先端側から見た平面形状を示している。
図11に示す貴金属チップ132は、先端部134から鍔部135にかけて、徐々に裾拡がりになるように曲線的に大径となる形状となっている。なお、図11において133は、後端部を示している。また、図12に示すように、先端部234が半円柱状になるように接地電極4側を切り欠いた形状の貴金属チップ232を用いることができる。なお、図12において、233は後端部、235鍔部を示している。さらに、図13に示すように、図12における切り欠き部分の形状を曲面とした形状の貴金属チップ332を用いることができる。なお、図13において、333は後端部、334は先端部、335鍔部を示している。
図12に示す貴金属チップ232、図13に示す貴金属チップ332のように、
先端部234,334が円柱状でない場合、前記した径差d2−d1の値は、そのまま適用することはできない。この場合、接地電極4と貴金属チップ232,332の先端部234,334の初期における放電ギャップG1における軸方向に直行する水平方向距離をg1、接地電極4と貴金属チップ232,332の鍔部235,335との初期における放電ギャップG2における軸方向に直行する水平方向距離をg2としたとき、0.3mm≦g1−g2≦0.5mm、とすることにより、前記した0.6mm≦d2−d1≦1.0mmとした場合と同様な効果を得ることができる。つまり、d2−d1の値の1/2の範囲にg1−g2の値を調整することで、接地電極4と貴金属チップ232,332側の放電部の位置関係を、d2−d1の値を調整した場合と実質的に同一とすることができ、同様な効果を得ることができる。なお、この場合において、突き出し量hについては、前記した場合と同様に、0.3mm≦h≦0.6mm、とすることにより、前記した場合と同様な効果を得ることができる。
以上において、本発明を実施形態に即して説明したが、本発明は上記実施形態等に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で、適宜変更して適用できることは言うまでもない。
本発明の実施形態に係るスパークプラグの全体構成を示す断面図。 図1のスパークプラグの要部構成を拡大して示す図。 図1のスパークプラグの要部の寸法を説明するための図。 ギャップ差と耐久性の関係を測定した結果を示すグラフ。 ギャップ差と着火性の関係を測定した結果を示すグラフ。 ストレート長とチップ残存率の関係を測定した結果を示すグラフ。 突き出し量と着火性の関係を測定した結果を示すグラフ。 突き出し量と耐久性の関係を測定した結果を示すグラフ。 径差と着火性の関係を測定した結果を示すグラフ。 径差と耐久性の関係を測定した結果を示すグラフ。 他の実施形態の要部構成を拡大して示す図。 他の実施形態の要部構成を拡大して示す図。 他の実施形態の要部構成を拡大して示す図。
符号の説明
1……主体金具、2……絶縁碍子、3……中心電極、4……接地電極、30……中心電極母材、32……貴金属チップ、100……スパークプラグ。

Claims (5)

  1. 筒状の主体金具と、この主体金具内に支持された筒状の絶縁碍子と、この絶縁碍子内に支持され軸方向に延在する中心電極と、この中心電極の先端側に当該中心電極と間隔を設け配設された接地電極とを有するスパークプラグにおいて、
    前記中心電極は、Ni基合金からなる柱状の中心電極母材と、当該中心電極母材の先端に溶接された貴金属チップとを有し、
    前記接地電極は、軸方向先端側から見たときに前記貴金属チップの先端面を覆わない、軸線より径方向外側に位置し、
    前記貴金属チップが、前記中心電極母材と溶接された溶接部側の後端部の面積が先端部の面積より大きく、前記後端部と前記先端部との間に、少なくとも前記接地電極側に角部を形成する鍔部を有する形状を有し、
    前記接地電極と前記貴金属チップの先端部の初期における放電ギャップをG1、前記接地電極と前記貴金属チップの鍔部との初期における放電ギャップをG2とすると、
    0.1mm≦G2−G1≦0.2mm
    とされていることを特徴とするスパークプラグ。
  2. 請求項1記載のスパークプラグにおいて、
    前記貴金属チップと前記中心電極母材とが、径方向からレーザビームを照射してレーザ溶接されていることを特徴とするスパークプラグ。
  3. 請求項1又は2記載のスパークプラグにおいて、
    前記貴金属チップの先端部の直径をd1、前記貴金属チップの鍔部の直径をd2、前記貴金属チップの先端部と前記貴金属チップの鍔部との初期における軸方向距離をhとしたとき、
    0.4mm≦d1≦1.2mm、
    0.6mm≦d2−d1≦1.0mm、
    0.3mm≦h≦0.6mm、
    とされていることを特徴とするスパークプラグ。
  4. 請求項1又は2記載のスパークプラグにおいて、
    前記接地電極と前記貴金属チップの先端部の初期における放電ギャップにおける軸方向に直行する水平方向距離をg1、前記接地電極と前記貴金属チップの鍔部との初期における放電ギャップにおける軸方向に直行する水平方向距離をg2、前記貴金属チップの先端部と前記貴金属チップの鍔部との軸方向距離をhとしたとき、
    0.3mm≦g1−g2≦0.5mm、
    0.3mm≦h≦0.6mm、
    とされていることを特徴とするスパークプラグ。
  5. 請求項1〜4いずれか1項記載のスパークプラグにおいて、
    前記貴金属チップの鍔部の先端側端部と、溶接後の溶接部を除いた前記貴金属チップの後端側端部との間の軸方向の長さをLとして、
    L≧0.3mm
    とされていることを特徴とするスパークプラグ。
JP2005364689A 2005-12-19 2005-12-19 スパークプラグ Expired - Fee Related JP4563929B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005364689A JP4563929B2 (ja) 2005-12-19 2005-12-19 スパークプラグ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005364689A JP4563929B2 (ja) 2005-12-19 2005-12-19 スパークプラグ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007172866A JP2007172866A (ja) 2007-07-05
JP4563929B2 true JP4563929B2 (ja) 2010-10-20

Family

ID=38299174

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005364689A Expired - Fee Related JP4563929B2 (ja) 2005-12-19 2005-12-19 スパークプラグ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4563929B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4847992B2 (ja) 2007-08-23 2011-12-28 日本特殊陶業株式会社 内燃機関用スパークプラグ
CN101868891B (zh) * 2007-11-20 2012-12-12 日本特殊陶业株式会社 火花塞
EP2063507B1 (en) 2007-11-20 2014-08-13 NGK Spark Plug Co., Ltd. Spark plug for internal combustion engine
JP5028299B2 (ja) * 2008-02-25 2012-09-19 日本特殊陶業株式会社 スパークプラグ

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5187637A (ja) * 1975-01-30 1976-07-31 Ngk Spark Plug Co Tenkasendenkyokujikunikikinzokuchitsupudenkyokuosetsugosuruhoho
JPS63257193A (ja) * 1987-04-13 1988-10-25 日本特殊陶業株式会社 点火プラグ
JPH02207476A (ja) * 1989-02-07 1990-08-17 Ngk Spark Plug Co Ltd 内燃機関用スパークプラグ
JPH04366580A (ja) * 1991-06-13 1992-12-18 Ngk Spark Plug Co Ltd スパークプラグ
JP2000208234A (ja) * 1998-11-09 2000-07-28 Ngk Spark Plug Co Ltd スパ―クプラグ及びそのスパ―クプラグを用いた点火システム
JP2001244042A (ja) * 1999-12-22 2001-09-07 Ngk Spark Plug Co Ltd 内燃機関用スパークプラグ

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5187637A (ja) * 1975-01-30 1976-07-31 Ngk Spark Plug Co Tenkasendenkyokujikunikikinzokuchitsupudenkyokuosetsugosuruhoho
JPS63257193A (ja) * 1987-04-13 1988-10-25 日本特殊陶業株式会社 点火プラグ
JPH02207476A (ja) * 1989-02-07 1990-08-17 Ngk Spark Plug Co Ltd 内燃機関用スパークプラグ
JPH04366580A (ja) * 1991-06-13 1992-12-18 Ngk Spark Plug Co Ltd スパークプラグ
JP2000208234A (ja) * 1998-11-09 2000-07-28 Ngk Spark Plug Co Ltd スパ―クプラグ及びそのスパ―クプラグを用いた点火システム
JP2001244042A (ja) * 1999-12-22 2001-09-07 Ngk Spark Plug Co Ltd 内燃機関用スパークプラグ

Also Published As

Publication number Publication date
JP2007172866A (ja) 2007-07-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4730747B2 (ja) スパークプラグおよびその製造方法
US7605526B2 (en) Spark plug for internal combustion engine
JP4716296B2 (ja) スパークプラグの製造方法およびスパークプラグ
US20060220511A1 (en) Spark plug having ground electrode protruding member with inner and outer edges
US9742158B2 (en) Spark plug
JP2003317896A (ja) スパークプラグ
JP2004055142A (ja) スパークプラグ
US20070216276A1 (en) Spark plug for internal combustion engine and related manufacturing method
JP4563929B2 (ja) スパークプラグ
JP5099858B2 (ja) スパークプラグ及びスパークプラグの製造方法
WO2013065743A1 (ja) 内燃機関用のスパークプラグ及びその取付構造
JP5727546B2 (ja) スパークプラグ
EP1517417A2 (en) Spark plug having enhanced capability to ignite air-fuel mixture
WO2013065741A1 (ja) 内燃機関用のスパークプラグ及びその取付構造
JP4866265B2 (ja) 内燃機関用スパークプラグ
JP5751137B2 (ja) 内燃機関用のスパークプラグ及びその取付構造
JP4469489B2 (ja) スパークプラグ
JP4434509B2 (ja) スパークプラグ
JP2005203119A (ja) スパークプラグ
JP2013222676A (ja) スパークプラグ
JP5057073B2 (ja) スパークプラグ
JP2002289318A (ja) スパークプラグ
JP4377177B2 (ja) 内燃機関用スパークプラグ
JP2005353606A (ja) スパークプラグ
JP4746192B2 (ja) スパークプラグの製造方法及びスパークプラグ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20071206

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100630

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100706

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100729

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130806

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4563929

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130806

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees