JP2005203119A - スパークプラグ - Google Patents

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Yoshihiro Matsubara
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Abstract

【目的】 沿面放電を含む火花放電が生じる形態において、中心電極の先端部側周面の火花消耗を低減し、耐久性を向上させることができるスパークプラグを提供すること。
【構成】 スパークプラグ100は、絶縁体120の先端面121に沿う沿面放電を経由して中心電極130の先端部側周面133に至る放電態様が生じる。そして、中心電極130は、先端部側周面133を構成し、Niを主成分とする外層部135と、先端部131の中心に内包され、外層部135よりも熱伝導性が高い良熱伝導芯部141とを有する。また、中心電極130は、絶縁体120の先端面121を含む仮想平面E上において、中心電極130の直径Dと良熱伝導芯部141の直径dとの関係がd≧0.5Dを満たし、かつ、外層部135の肉厚tを0.15mm以上としてなる。
【選択図】 図2

Description

本発明は、内燃機関用のスパークプラグに関し、特に、中心電極に熱伝導性が高い良熱伝導芯部を有し、絶縁体の先端面に沿う沿面放電を含む火花放電が生じるスパークプラグに関する。
従来より、中心電極に熱伝導性が高い良熱伝導芯部(芯材)を有するスパークプラグが知られている。例えば、特許文献1にそのようなスパークプラグが開示されている(図2、段落(0011)等参照)。中心電極として内部に良熱伝導芯部(芯材)を配置するのは、燃焼室内部に露出した中心電極の側周部に受けた熱が良熱伝導芯部を通り、中心電極後端部から主体金具を介してエンジンヘッドに放熱することで、中心電極の耐酸化消耗性が向上するからである。
また、上記のような中心電極を備えたスパークプラグの中には、絶縁体の先端面に沿う沿面放電を含む火花放電が生じる形態のスパークプラグが知られている。例えば、特許文献2には、そのような形態のスパークプラグが開示されている(図2及びその説明箇所を参照)。
特開2002−260817号公報 特開2003−17216号公報
しかしながら、沿面放電を含む火花放電が生じる形態の従来のスパークプラグでは、火花放電に伴い中心電極の先端部側周面が火花消耗することにより、中心電極の耐久性を大きく低下させていた。特に、中心電極のうち、絶縁体先端面の軸線方向の位置に対応する部位が消耗した。
このような中心電極の火花消耗を抑制する対策として、これまで中心電極の側周部を構成するNi合金材の組成の改良を検討してきた。しかし、Ni合金材の組成の改良だけでは、中心電極の耐火花消耗性を向上させると、中心電極の耐酸化消耗性が低下するなど、中心電極に求められる各種性能を同時に十分に発揮できなかった。
また、別の対策として、中心電極の径を太くしNi合金材の体積を増加させることで、中心電極の火花消耗が生じても、スパークプラグとしての性能を発揮させることも検討した。しかし、中心電極の径を太くすると、着火性が悪化したり、放電位置のバラツキが大きくなってラフアイドルが発生する場合があり、効果的な対策とはなり得なかった。
本発明は、かかる現状に鑑みてなされたものであって、沿面放電を含む火花放電が生じる形態のスパークプラグにおいて、中心電極の先端部側周面の火花消耗を低減し、中心電極の耐久性を向上させることができるスパークプラグを提供することを目的とする。
その解決手段は、筒状の主体金具と、前記主体金具によって周囲が取り囲まれ、軸線方向に軸孔を有する筒状の絶縁体と、自身の先端部が前記絶縁体の先端面から突出した状態で前記絶縁体の軸孔に保持された中心電極と、一端が前記主体金具に接続し、他端が前記中心電極の先端部側周面に対して火花放電間隙を隔てて配置された接地電極と、を備え、前記中心電極と前記接地電極との間に、前記絶縁体の先端面に沿う沿面放電を含む火花放電が発生するスパークプラグであって、前記中心電極は、この中心電極の少なくとも前記先端部側周面を構成し、Niを主成分とするNi合金からなる外層部と、この中心電極の少なくとも前記先端部において、前記外層部に自身の側周面が包囲され、前記外層部よりも熱伝導性が高い良熱伝導芯部とを有し、前記絶縁体の先端面を含む仮想平面上において、前記中心電極の直径Dと前記良熱伝導芯部の直径dとの関係がd≧0.5Dを満たし、かつ、前記外層部の肉厚tを0.15mm以上としてなるスパークプラグである。
このスパークプラグは、接地電極が中心電極の先端部側周面に対して火花放電間隙を隔てて配置され、絶縁体の先端面に沿う沿面放電を含む火花放電が中心電極と接地電極との間に生じる。このような沿面放電を含む火花放電が生じるスパークプラグは、前述したように、中心電極の先端部側周面における火花消耗が大きく、中心電極の耐久性が低い。
これに対し、本発明では、第1に、中心電極のうち、絶縁体の先端面から突出する先端部に、熱伝導性が高い良熱伝導芯部を配置している。第2に、軸線方向に見て絶縁体の先端面に一致する位置において、中心電極の直径Dと良熱伝導芯部の直径dとの関係をd≧0.5Dとしている。そして、第3に、この位置において、外層部の肉厚tを0.15mm以上としている。
中心電極の火花消耗に対して中心電極の耐久性を上げるためには、火花消耗が起きてもスパークプラグとしての性能を発揮できるように、中心電極の側周部を構成するNi合金のボリュームできるだけ確保するのがよいと考えられてきた。従って、中心電極の先端部にまで良熱伝導芯部を内包させることは、先端部のNi合金のボリュームが少なくなるため、中心電極の耐久性が劣るのものと思われていた。
しかし、本発明者らが鋭意検討した結果、中心電極の先端部に良熱伝導芯部を配置することで、中心電極の先端部の熱引きが良好となり、中心電極の先端部の温度上昇が抑制され、中心電極の先端部側周面の火花消耗を低減できることが判った。更に、絶縁体の先端面を含む仮想平面上において、中心電極の直径Dと良熱伝導芯部の直径dとの関係をd≧0.5Dとすることで、即ち、外層部の肉厚をあえて薄くすることで、中心電極の先端部の熱引きが更に良くなり、中心電極の先端部の温度上昇が更によく抑えられる。その結果、中心電極の先端部側周面の火花消耗を更に効果的に低減できることが判った。また、絶縁体の先端面を含む仮想平面上において、外層部の肉厚tを0.15mm以上とすることで、中心電極の先端部側周面に火花消耗が起きても、スパークプラグとしての性能を発揮する期間では、外層部が薄くなり過ぎたり、なくなることがなく、中心電極の耐久性に優れることが判った。このように、本発明のスパークプラグは、中心電極の先端部側周面の火花消耗を低減し、中心電極の耐久性を向上させることができる
更に、上記のスパークプラグであって、前記中心電極の直径Dと前記良熱伝導芯部の直径dとの関係がd≧0.7Dを満たしてなるスパークプラグとすると良い。
本発明によれば、中心電極の直径Dと良熱伝導芯部の直径dとの関係がd≧0.7Dである。このように、外層部の肉厚を更に薄くすることで、中心電極の先端部の熱引きが更に良くなり、中心電極の先端部の温度上昇が更に効果的に抑制される。従って、中心電極の先端部側周面の火花消耗を更に低減し、中心電極の耐久性を更に向上させることができる。
更に、上記のいずれかに記載のスパークプラグであって、前記良熱伝導芯部は、Cuを主成分とするCu合金からなるスパークプラグとすると良い。
本発明によれば、中心電極の良熱伝導芯部はCuを主成分とするCu合金からなる。Cuは熱伝導性が高いため、良熱伝導芯部の主成分をCuとすることで、中心電極の先端部の熱引きが更に良くなり、中心電極の先端部の温度上昇が更に効果的に抑制される。従って、中心電極の先端部側周面の火花消耗を更に低減し、中心電極の耐久性を更に向上させることができる。また、Cuは比較的安価な素材であるため、スパークプラグを安価にできる利点がある。更に、Cuは加工しやすいため、中心電極の製造が容易となり、スパークプラグを製造コストを低減できる。なお、本発明の「主成分」とは、含有される成分が50%以上であることを指す。
更に、上記のいずれかに記載のスパークプラグであって、前記外層部は、Si、Cr、Fe、Al及びMnのうち少なくとも1つ以上を含有するNi合金からなるスパークプラグとすると良い。
本発明によれば、中心電極の外層部は、Si、Cr、Fe、Al及びMnのうち少なくとも1つ以上を含有するNi合金からなる。このようなNi合金は、中心電極に求められる各種の性能に優れているが、中心電極の耐火花消耗性に関しては、それだけで十分な効果を発揮できるものではない。しかし、前述したように、中心電極の先端部に良熱伝導芯部を配置し、中心電極の直径Dと良熱伝導芯部の直径dとの関係をd≧0.5Dとし、更に、外層部の肉厚tを0.15mm以上とすることで、中心電極の耐火花消耗性を向上させ、中心電極の耐久性を十分に向上させることができる。
なお、中心電極の外層部として上記Si、Cr、Fe、Al及びMnを併せて20wt%以上添加したNi合金を使用した場合、中心電極に求められる各種の性能に優れているが、中心電極の耐火花消耗性に関しては、十分発揮できるものではない。しかし、本発明を採用することで、更に有効に中心電極の耐火花消耗性を向上させ、中心電極の耐久性を十分に向上させることができる。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しつつ説明する。
本実施形態のスパークプラグ100の側面図を図1に、先端付近Bの部分拡大断面図を図2に示す。このスパークプラグ100は、エンジンのシリンダヘッドに取り付けられて使用に供される内燃機関用のスパークプラグである。スパークプラグ100は、主体金具110と、絶縁体120と、中心電極130と、2つの接地電極150とを備える。
主体金具110は、低炭素鋼等の金属からなり、筒状をなす。主体金具110は、スパークプラグ100のハウジングを構成すると共に、その外周には、スパークプラグ100をエンジンのシリンダヘッドに取り付けるための取付ねじ部113が形成され、また、取付けの際にスパナやレンチ等の工具を係合させるための六角状の軸断面形状をなす工具係合部115が設けられている。
絶縁体120は、アルミナ系セラミック等からなり、主体金具110によって周囲が取り囲まれ、軸線C方向に軸孔122を有する筒状をなす。絶縁体120の先端面121は、主体金具110の先端面111よりも軸線方向先端側(図1中下方及び図2中上方)に突出している。
中心電極130は、自身の先端部131が絶縁体120の先端面121から突出した状態で、絶縁体120の軸孔122に挿通され保持されている。中心電極130は、Niを主成分とするNi合金からなり、先端面(先端部先端面)132と先端部側周面133を含む側周面134とを構成する外層部135と、この外層部135よりも熱伝導性が高い素材からなり、先端部131とその基端側において、中心電極130の中心に内包された(外層部135に自身の側周面が包囲された)良熱伝導芯部141とからなる。良熱伝導芯部141の先端は先細りの形状とされている。外層部135は、Si、Cr、Fe、Al及びMnの少なくとも1つ以上を含有するNi合金からなり、良熱伝導芯部141は、Cuを主成分とするCu合金からなる。
中心電極130は、絶縁体120の先端面121を含む仮想平面E上において、中心電極130の直径Dと良熱伝導芯部141の直径dとの関係がd≧0.5Dを満たしている。また、この仮想平面E上において、外層部135の肉厚tが0.15mm以上確保されている。
2つの接地電極150は、それぞれ、一方の端部151が主体金具110の先端面111に溶接等により接合されると共に、他方の端部(先端部)153が側方に折り曲げられ、その先端面154が中心電極130の先端部側周面133に対して火花放電間隙(約1mm)を隔てて配置されている。また、これらの接地電極150は、中心電極130を間に挟んで対向する位置に設けられている。接地電極150は、95%Ni合金等で構成されている。
更に、このスパークプラグ100では、絶縁体120の先端部123が中心電極130の先端部側周面133と接地電極150の先端面154との間に挟まれる位置に配置されている。詳細には、絶縁体120の先端面121は、軸線C方向に見たとき、接地電極150の先端面154の先端側縁部154pと基端側縁部154qとの間に位置している。なお、中心電極130の先端部側周面133と接地電極150の先端面154との間隙を第1ギャップg1、絶縁体120の先端部側周面124と接地電極150の先端面154との間隙を第2ギャップg2とする。
次いで、このスパークプラグ100を使用に供したときの様子について説明する。
このスパークプラグ100は、エンジンのシリンダヘッドに取り付けられ、燃焼室に供給される混合気への着火源として使用される。スパークプラグ100に放電用高電圧が印加されると、第1ギャップg1を隔てた中心電極130の先端部側周面133と接地電極150の先端面154との間で気中放電する火花放電が発生し、燃焼室内の混合気に着火を行う。また、絶縁体120の先端面121及び先端部側周面124に沿った沿面放電、並びに、第2ギャップg2を隔てた絶縁体の先端部側周面124と接地電極150の先端面154との間の気中放電が組み合わされた火花放電が発生し、燃焼室内の混合気に着火を行う。このように、本実施形態のスパークプラグ100は、気中放電と沿面放電が生じる、いわゆるセミ沿面放電型のスパークプラグとして機能する。
このような沿面放電を含む火花放電が生じるスパークプラグ100では、前述したように、中心電極130の先端部側周面133(特に、軸線C方向に見て絶縁体120の先端面121に対応する部位F)が火花放電によって大きく火花消耗して、中心電極130の耐久性が低下しやすい。
しかし、このスパークプラグ100では、中心電極130のうち、絶縁体120の先端面121から突出する先端部131に、熱伝導性が高い良熱伝導芯部141を配置している。また、絶縁体120の先端面121を含む仮想平面E上において、中心電極130の直径Dと良熱伝導芯部141の直径dとの関係をd≧0.5Dとしている。更に、この仮想平面E上において、外層部135の肉厚tを0.15mm以上確保している。
中心電極130の先端部131に良熱伝導芯部141を内包することで、中心電極130の先端部131の熱引きが良好となり、中心電極130の先端部131の温度上昇が抑制され、中心電極130の先端部側周面133の消耗を低減できる。更に、絶縁体120の先端面121の位置Eにおいて、中心電極131の直径Dと良熱伝導芯部141の直径dとの関係をd≧0.5Dとすることで、即ち、外層部135の肉厚tを薄くすることで、中心電極130の先端部131の熱引きが更に良くなり、中心電極130の先端部131の温度上昇が更によく抑えられる。その結果、中心電極130の先端部側周面133の火花消耗を更に効果的に低減できる。また、絶縁体120の先端面121を含む仮想平面E上において、外層部135の肉厚tを0.15mm以上確保することで、中心電極130の先端部側周面133に火花消耗が起きても、スパークプラグ100としての性能を発揮する期間では、外層部135が薄くなり過ぎたり、なくなることがなく、中心電極130の耐久性に優れる。このように、本実施形態のスパークプラグ100は、中心電極130の先端部側周面133の火花消耗を低減し、中心電極130の耐久性を向上させることができる。
更に、中心電極130の直径Dと良熱伝導芯部141の直径dとの関係をd≧0.7Dとすると、中心電極130の先端部131の熱引きが更に良くなり、中心電極130の先端部130の温度上昇が更に効果的に抑制される。従って、中心電極130の先端部側周面133の火花消耗を更に低減し、中心電極130の耐久性を更に向上させることができる。
また、本実施形態では、中心電極130の良熱伝導芯部141はCuを主成分とするCu合金からなる。Cuは熱伝導性が高いため、良熱伝導芯部141の主成分をCuとすることで、中心電極130の先端部131の熱引きが更に良くなり、中心電極130の先端部131の温度上昇が更に効果的に抑制される。従って、中心電極130の先端部側周面133の火花消耗を更に低減し、中心電極130の耐久性を更に向上させることができる。また、Cuは比較的安価な素材であるため、スパークプラグ100を安価にできる利点がある。更に、Cuは加工しやすいため、中心電極130の製造が容易となり、スパークプラグ100を製造コストを低減できる。
また、本実施形態では、中心電極130の外層部135がSi、Cr、Fe、Al及びMnを少なくとも1つ以上含有するNi合金からなるため、従来の形態では、中心電極130の耐火花消耗性に対して十分な効果を発揮できない。しかし、このようなNi合金であっても、中心電極130を前述したような形態とすることで、中心電極130の耐火花消耗性を向上させ、中心電極130の耐久性を十分に向上させることができる。
(実施例1〜8)
本発明の効果を検証するために、実施形態に係る8種類のスパークプラグ100(実施例1〜8)と、比較形態に係る5種類のスパークプラグ(比較例1〜5)をそれぞれ作製した。これらのスパークプラグ100等は、表1に示すように、中心電極130等の直径D、外層部135等の肉厚t、良熱伝導芯部(銅芯部)141等の直径dをそれぞれ変更している。
Figure 2005203119
実施例1に係るスパークプラグ100は、中心電極130の直径Dを2.5mm、外層部135の肉厚を0.15mm、良熱伝導芯部141の直径dを2.2mmとした。従って、中心電極130の直径Dに対する良熱伝導芯部141の直径dの比d/Dは0.88となる。
実施例2に係るスパークプラグ100は、中心電極130の直径Dを2.5mm、外層部135の肉厚を0.2mm、良熱伝導芯部141の直径dを2.1mmとした。従って、中心電極130の直径Dに対する良熱伝導芯部141の直径dの比d/Dは0.84となる。
実施例3に係るスパークプラグ100は、中心電極130の直径Dを2.5mm、外層部135の肉厚を0.3mm、良熱伝導芯部141の直径dを1.9mmとした。従って、中心電極130の直径Dに対する良熱伝導芯部141の直径dの比d/Dは0.76となる。
実施例4に係るスパークプラグ100は、中心電極130の直径Dを2.5mm、外層部135の肉厚を0.4mm、良熱伝導芯部141の直径dを1.7mmとした。従って、中心電極130の直径Dに対する良熱伝導芯部141の直径dの比d/Dは0.68となる。
実施例5に係るスパークプラグ100は、中心電極130の直径Dを2.5mm、外層部135の肉厚を0.5mm、良熱伝導芯部141の直径dを1.5mmとした。従って、中心電極130の直径Dに対する良熱伝導芯部141の直径dの比d/Dは0.60となる。
実施例6に係るスパークプラグ100は、中心電極130の直径Dを2.5mm、外層部135の肉厚を0.6mm、良熱伝導芯部141の直径dを1.3mmとした。従って、中心電極130の直径Dに対する良熱伝導芯部141の直径dの比d/Dは0.52となる。
実施例7に係るスパークプラグ100は、中心電極130の直径Dを2.1mm、外層部135の肉厚を0.2mm、良熱伝導芯部141の直径dを1.7mmとした。従って、中心電極130の直径Dに対する良熱伝導芯部141の直径dの比d/Dは0.81となる。
実施例8に係るスパークプラグ100は、中心電極130の直径Dを2.1mm、外層部135の肉厚を0.5mm、良熱伝導芯部141の直径dを1.1mmとした。従って、中心電極130の直径Dに対する良熱伝導芯部141の直径dの比d/Dは0.52となる。
比較例1に係るスパークプラグは、中心電極の直径Dを2.5mm、外層部の肉厚tを0.1mm、良熱伝導芯部の直径dを2.3mmとした。従って、中心電極の直径Dに対する良熱伝導芯部の直径dの比d/Dは0.92となる。
比較例2に係るスパークプラグは、中心電極の直径Dを2.5mm、外層部の肉厚tを1mm、良熱伝導芯部の直径dを0.5mmとした。従って、中心電極の直径Dに対する良熱伝導芯部の直径dの比d/Dは0.20となる。
比較例3に係るスパークプラグは、中心電極の直径Dを2.5mm、外層部の肉厚tを1.25mm、良熱伝導芯部の直径dを0mmとした。即ち、中心電極の先端部に良熱伝導芯部が存在しないスパークプラグとした。
比較例4に係るスパークプラグは、中心電極の直径Dを2.1mm、外層部の肉厚tを0.1mm、良熱伝導芯部の直径dを1.9mmとした。従って、中心電極の直径Dに対する良熱伝導芯部の直径dの比は0.90となる。
比較例5に係るスパークプラグは、中心電極の直径Dを2.1mm、外層部の肉厚tを0.6mm、良熱伝導芯部の直径dを0.9mmとした。従って、中心電極の直径Dに対する良熱伝導芯部の直径dの比d/Dは0.43となる。
次に、これら13種類のスパークプラグ100等について、中心電極130等の耐久性試験(耐消耗性試験)を行った。具体的には、排気量2500ccのガソリンエンジンにスパークプラグを取り付け、エンジンの回転数を5000rpmに保って、350時間の運転を行った。この条件は、エンジンを自動車に搭載して走行した場合のおよそ7万〜8万kmの走行距離に相当する。
試験後、消耗が生じた部分(先端部側周面133等)の深さを計測し、平均深さAと最大深さBを求めた。試験の結果、先端部側周面133等の外層部135等が消耗によって破れ、熱伝導芯部141等が露出したものを×、外層部135等が残っていたものを○として評価した(評価1)。
また、試験後の消耗が生じた部分の中心電極130等の径(幅H、図3参照)を測定した。そして、試験前の中心電極130等の径Dに対する試験後の中心電極130等の径(幅H)の比H/Dを計算した。その結果、この比H/Dが0.7以上のもの(消耗が30%以下)を○、0.5以上0.7未満のもの(消耗が30%〜50%)を△、0.5未満のもの(消耗が50%を越える)を×として評価した(評価2)。
更に、総合評価として、評価1及び評価2がいずれも○のものを○とし、いずれか一方が○でもう一方が△のものを△、いずれか一方に×があるものを×として評価した。
これを表2に示す。
Figure 2005203119
表2から明らかなように、実施例1,2,3,4,5,7では、評価1及び評価2がいずれも○で、総合評価も○となった。また、実施例6,8では、評価1は○であったものの、評価2が△で、総合評価は△となった。
これらの実施例1〜8に対し、比較例1,4,5では、評価1が×で、総合評価も×となった。また、比較例2,3では、評価1は○であったものの、評価2が×で、総合評価は×となった。
具体的に検証していくと、評価1については、実施例1〜8及び比較例2,3では、いずれも、先端部側周面133に消耗が見られたが、外層部135等が依然残っていた(評価○)のに対し、比較例1,4,5では、消耗によって先端部側周面の外層部が破れていた(評価×)。
比較例1,4で「破れ」が生じたのは、外層部の肉厚tが0.1mmと薄すぎたためであると考えられる。一方、例えば、実施例1では、外層部135の肉厚tが0.15mmと薄めであるが「破れ」が生じていない。このことから、先端部側周面133の消耗を低減し、中心電極130の耐久性を十分に向上させるためには、外層部135の肉厚tを0.15mm以上確保する必要があると考えられる。
比較例5で外層部の肉厚tが0.6mmと厚いにも拘わらず「破れ」が生じたのは、中心電極の直径Dに対する良熱伝導芯部の直径dの比d/Dが0.43と低すぎたためであると考えられる。一方、例えば、実施例6,8では、この比d/Dが0.52と低めではあるが「破れ」は生じていない。このことから、先端部側周面133の消耗を低減し、中心電極130の耐久性を十分に向上させるためには、この比d/Dがおよそ0.5以上必要であると考えられる。即ち、中心電極の直径Dと良熱伝導芯部の直径dとの関係がd≧0.5Dを満たす必要があると考えられる。
次に、評価2について検証すると、実施例1〜5,7では、試験前の中心電極130の径Dに対する試験後の中心電極130の径(幅H)の比H/Dが大きく、即ち、先端部側周面133の消耗が小さくて非常に良好な結果(評価○)であり、また、実施例6,8では、この比H/Dがある程度大きく、即ち、先端部側周面133の消耗がある程度小さくて良好な結果(評価△)であった。これに対し、比較例2,3では、この比H/Dが小さく、即ち、先端部側周面の消耗か大きくて不良な結果であった(評価×)。なお、比較例1,4,5では、外層部に既に「破れ」が生じていたため、この評価の対象としていない。
比較例2,3で消耗が大きかったのは、比較例2では中心電極の直径Dに対する良熱伝導芯部の直径dの比d/Dが0.20と低すぎるためであり、比較例3では中心電極の先端部に良熱伝導芯部が存在しないためであると考えられる。一方、例えば、実施例6,8では、比d/Dが0.52と低めであるが、消耗がある程度抑えられている(評価△)。このことから、先端部側周面133の消耗を低減し、中心電極130の耐久性を十分に向上させるためには、中心電極130の先端部131に良熱伝導芯部141を内包すると共に、前述したように、比d/Dをおよそ0.5以上とする必要があることが判る。即ち、中心電極の直径Dと良熱伝導芯部の直径dとの関係がd≧0.5Dを満たすようにする必要があると考えられる。
更に、例えば、実施例5では、この比d/Dが0.728で、先端部側周面133の消耗がよく抑えられている(評価○)。このことから、比d/Dがおよそ0.7以上であると、先端部側周面133の消耗の抑制効果が非常に高いことが判る。即ち、中心電極の直径Dと良熱伝導芯部の直径dとの関係がd≧0.7Dを満たすようにすると、先端部側周面133の消耗を更に低減し、中心電極130の耐久性を更に向上させることができることが判る。
以上において、本発明を実施形態に即して説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で、適宜変更して適用できることはいうまでもない。
例えば、上記実施形態では、2つの接地電極150を有するセミ沿面放電型のスパークプラグ100に本発明を適用した場合を示したが、スパークプラグの形態はこれに限られるものではない。中心電極の先端部側周面に対して火花放電間隙を隔てて配置された接地電極を有し、絶縁体の先端面に沿う沿面放電を含む火花放電が中心電極と接地電極との間に生じるスパークプラグであれば、その形態は問われない。
例えば、上記実施形態のようなスパークプラグ100において、接地電極150を3極や4極に増やしたものに本発明を適用することもできる。
また、上記実施形態のようなスパークプラグ100において、絶縁体120の先端面121をより基端側に配置し、気中放電が生じる頻度をより高くした、いわゆる間欠放電型のスパークプラグに本発明を適用することもできる。また、この形態において、接地電極150を3極や4極にすることもできる。
また、上記実施形態のようなセミ沿面放電型のスパークプラグ100に、中心電極130の先端面131と対向する平行電極(接地電極)を組み合わせ、中心電極130の先端面131と平行電極との間でも火花放電が生じるようにした、いわゆるハイブリッド放電型のスパークプラグに本発明を適用することもできる。
また、絶縁体の周囲を取り囲む環状の接地電極を有し、この接地電極から気中放電することなく中心電極まで沿面放電する、いわゆるフル沿面放電型のスパークプラグに本発明を適用することもできる。
実施形態に係るスパークプラグの側面図である。 実施形態に係るスパークプラグの先端付近の部分拡大断面図である。 実施形態に係るスパークプラグに関し、中心電極が消耗した様子を示す説明図である。
符号の説明
100 スパークプラグ
110 主体金具
120 絶縁体
121 (絶縁体の)先端面
130 中心電極
131 (中心電極の)先端部
133 (中心電極の)先端部側周面
135 外層部
141 良熱伝導芯部
150 接地電極

Claims (4)

  1. 筒状の主体金具と、
    前記主体金具によって周囲が取り囲まれ、軸線方向に軸孔を有する筒状の絶縁体と、
    自身の先端部が前記絶縁体の先端面から突出した状態で前記絶縁体の軸孔に保持された中心電極と、
    一端が前記主体金具に接続し、他端が前記中心電極の先端部側周面に対して火花放電間隙を隔てて配置された接地電極と、
    を備え、
    前記中心電極と前記接地電極との間に、前記絶縁体の先端面に沿う沿面放電を含む火花放電が発生する
    スパークプラグであって、
    前記中心電極は、
    この中心電極の少なくとも前記先端部側周面を構成し、Niを主成分とするNi合金からなる外層部と、この中心電極の少なくとも前記先端部において、前記外層部に自身の側周面が包囲され、前記外層部よりも熱伝導性が高い良熱伝導芯部とを有し、
    前記絶縁体の先端面を含む仮想平面上において、前記中心電極の直径Dと前記良熱伝導芯部の直径dとの関係がd≧0.5Dを満たし、かつ、前記外層部の肉厚tを0.15mm以上としてなる
    スパークプラグ。
  2. 請求項1に記載のスパークプラグであって、
    前記中心電極の直径Dと前記良熱伝導芯部の直径dとの関係がd≧0.7Dを満たしてなる
    スパークプラグ。
  3. 請求項1または請求項2に記載のスパークプラグであって、
    前記良熱伝導芯部は、Cuを主成分とするCu合金からなる
    スパークプラグ。
  4. 請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載のスパークプラグであって、
    前記外層部は、Si、Cr、Fe、Al及びMnのうち少なくとも1つ以上を含有するNi合金からなる
    スパークプラグ。
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