JP4625416B2 - スパークプラグ - Google Patents

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Description

本発明は、内燃機関の点火に使用されるスパークプラグに関するものである。
従来、自動車等のエンジンには点火のためのスパークプラグが用いられている。一般的なスパークプラグは、自身の軸孔内の先端側にて中心電極を保持し、後端側にて接続端子を保持した絶縁碍子が、その胴部を主体金具に取り囲まれて保持された構成を有している。また、主体金具の先端面には接地電極の一端が溶接されており、接地電極の他端は、中心電極と対向するように屈曲されている。この接地電極の他端と中心電極との間で火花放電ギャップが形成され、火花放電が行われる。
このようなスパークプラグの絶縁碍子は、以下のように作製される。まず、アルミナ等の絶縁性セラミックスを主体とする原料粉末がラバープレスされ、絶縁碍子の概形をなす圧粉体が形成される。このとき、ゴム型にはプレスピンがセットされ、圧粉体には、後に軸孔となる貫通孔が形成される。次に、この圧粉体の貫通孔に、圧粉体の基端側から支持ピンが挿通される。この支持ピンは自身の基端側が製造装置に固定されており、圧粉体は支持ピンにより回転可能に保持される。そして、支持ピンの軸線と直交する方向から圧粉体に砥石が当接されて、圧粉体の外周面が研削され、絶縁碍子の外形をなす成形体が形成される。その後、成形体は焼成され、更にマークの捺印、釉薬の塗布、釉焼などの過程を経て、絶縁碍子が完成する(例えば特許文献1参照)。
近年、自動車エンジンの高出力化や省燃費化が進み、エンジン側の設計の自由度の確保の点からスパークプラグの小型化が求められている。そこでスパークプラグの小型化を図るため主体金具の小径化を行い、更に主体金具内に保持される絶縁碍子の小径化を行った場合、絶縁碍子に十分な強度や絶縁性を得られなくなる虞が生ずる。この不具合を回避するには絶縁碍子の軸孔の内径を小さくして肉厚(絶縁碍子の外周面と軸孔の内周面との間の距離)を確保すればよいが、これに伴い、絶縁碍子の製造過程において使用される支持ピンもまた小径に形成されることとなる。
特開2001−176637号公報
しかしながら、絶縁碍子の製造工程において、圧粉体の研削時に従来より外径を細くした支持ピンを使用した場合、圧粉体と砥石との接触に伴い生ずる応力によって支持ピンが撓るという問題が生じた。特に全長(軸線方向における長さ)が65mm以上の絶縁碍子を作製するには支持ピンを長く形成する必要があり、全長の短い絶縁碍子を作製する場合と比べ全体の重心が先端側寄りとなるため、製造装置に固定される支持ピンの基端側に応力が集中しやすい。支持ピンが撓ったまま圧粉体が研削されると、形成される成形体では特に先端側において外周面の中心位置に対する貫通孔の中心位置のずれ(偏心)が大きくなり、肉厚の厚いところや薄いところが生じてしまう。そのまま絶縁碍子として完成されて主体金具に組み付けられると、絶縁碍子の肉厚の厚い部分では、自身の外周面と主体金具の内周面との間の距離が近くなるため横飛火を生ずる虞があった。
本発明は上記問題点を解決するためになされたものであり、絶縁碍子の製造過程において使用される支持ピンの撓りを低減して軸孔の偏心を抑制した絶縁碍子を作製し、横飛火の発生を防止することができるスパークプラグを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に係る発明のスパークプラグは、軸線方向に延びる軸孔を有し、その軸孔内の先端側に火花放電のための中心電極を保持すると共に、前記軸孔内の後端側で前記軸孔を介し前記中心電極と電気的に接続される接続端子を保持する絶縁碍子を備えたスパークプラグにおいて、前記絶縁碍子の前記軸孔は、少なくとも、前記軸孔の後端側の開口に連続する太径部と、前記太径部より先端側で前記太径部に連続し、内径が、前記太径部より縮径された細径部とを備え、前記絶縁碍子の軸線方向における長さをA(mm)、前記絶縁碍子の外径が最大となる部位よりも後端側の部位である後端側胴部の外径をB(mm)、前記太径部の内径をC(mm)、前記太径部の軸線方向における長さをD(mm)、前記細径部の内径をE(mm)としたとき、A≧65(mm)で、E≦3.4(mm)である場合に、0.01×(0.141×A−0.140×D−0.285×B−6.124×C+1.105×E+17.527)<0.07であることを特徴とする。
また、請求項2に係る発明のスパークプラグは、軸線方向に延びる軸孔を有し、その軸孔内の先端側に火花放電のための中心電極を保持すると共に、前記軸孔内の後端側で前記軸孔を介し前記中心電極と電気的に接続される接続端子を保持する絶縁碍子を備えたスパークプラグにおいて、前記絶縁碍子の前記軸孔は、少なくとも、前記軸孔の後端側の開口に連続する太径部と、前記太径部より先端側で前記太径部に連続し、内径が、前記太径部より縮径された細径部とを備え、前記絶縁碍子の軸線方向における長さをA(mm)、前記絶縁碍子の外径が最大となる部位よりも後端側の部位である後端側胴部の外径をB(mm)、前記太径部の内径をC(mm)、前記太径部の軸線方向における長さをD(mm)、前記細径部の内径をE(mm)としたとき、A≧65(mm)、E≦3.4(mm)、C/E×100≧116(%)、C/B×100≦47(%)、およびD/A×100≧9(%)である場合に、前記軸線方向と直交する平面に前記絶縁碍子の先端面を投影したとき、前記先端面の外周の輪郭線を投影した外周投影線の中心位置と、前記軸孔の開口の輪郭線を投影した内周投影線の中心位置との間の距離が0.07mm未満であることを特徴とする。
スパークプラグの絶縁碍子を製造する過程では、原形となる成形体は圧粉体の外周を研削することによって絶縁碍子の外形形状が形成される。この研削の工程において、圧粉体の貫通孔(完成後の絶縁碍子の軸孔に相当する)に基端側が製造装置に固定された支持ピンが挿通され、この支持ピンに支えられた圧粉体に砥石が当接されて、成形体の外周面を形成する研削が行われる。請求項1に係る発明のスパークプラグでは、完成後の絶縁碍子の各部の寸法を規定することにより、その絶縁碍子の作製に使用可能な支持ピンの各部の大きさを規定することができるので、支持ピンの剛性を高めた構成とすることができる。これにより、圧粉体の研削の際に支持ピンを撓りにくくすることができ、撓った状態で圧粉体が研削されることにより生ずる虞のある、完成後の絶縁碍子の軸孔の偏心を、効果的に抑制することができる。
このように、完成後の絶縁碍子の各部の寸法を規定するにあたって、本発明では、重回帰分析による統計的な解析を行うことで、全長A、後端側胴部の外径B、太径部の内径C、太径部の長さD、細径部の内径Eをパラメータとして絶縁碍子の偏肉量(軸孔の偏心の大きさ)の想定値を求める式、0.01×(0.141×A−0.140×D−0.285×B−6.124×C+1.105×E+17.527)を導くことができる。そして、この式によって求められる偏肉量の想定値が0.07未満となる絶縁碍子を設計すれば、その絶縁碍子の製造の際に使用される支持ピンの撓りを低減することができるので、作製される絶縁碍子の軸孔の偏心を抑制することができる。そして、その絶縁碍子を用いてスパークプラグを作製すれば、横飛火の発生を防止することができる。
なお、本発明は、スパークプラグの小型化を図る上で絶縁碍子の小径化を狙い、その絶縁碍子の製造過程で生じうる軸孔の偏心を抑制するものである。このため、絶縁碍子の製造過程において使用される支持ピンが撓る虞のあるもの、すなわち、全長Aが65mm以上、細径部の内径Eが3.4mm以下の絶縁碍子を対象としている。
また、請求項2に係る発明では、絶縁碍子の製造の際に使用される支持ピンが撓りにくい構成となるように、完成後の絶縁碍子の各部の大きさを規定することで、その絶縁碍子を製造するのに使用可能となる支持ピンの各部の大きさを規定することができる。すなわち、C/E×100≧116(%)と規定することで、上記した圧粉体の研削を行う際に製造装置に固定され内部応力が集中しやすい支持ピンの基端側の外径を大きくすることができる。また、C/B×100≦47(%)と規定することで、上記のように支持ピンの基端側を太くした影響から、完成後の絶縁碍子の厚みが太径部において薄くなりすぎないようにすることができる。更に、D/A×100≧9(%)と規定することで、支持ピンの基端側で外径を大きくした部分の長さを十分に確保して、基端側の強度を高め、撓りが生じにくい支持ピンの構成を実現することができる。このように、各部の寸法を規定した絶縁碍子を作製することで、上記のように支持ピンの撓りを低減し、作製される絶縁碍子の軸孔の偏心を抑制することができる。そして、作製された絶縁碍子の偏肉量(軸孔の偏心の大きさ)を測定した際に0.07mm未満となる絶縁碍子を用いてスパークプラグを作製すれば、横飛火の発生を防止することができる。
以下、本発明を具体化したスパークプラグの一実施の形態について、図面を参照して説明する。まず、図1,図2を参照して、一例としてのスパークプラグ100の構造について説明する。図1は、スパークプラグ100の部分断面図である。図2は、絶縁碍子10の断面図である。なお、図1において、スパークプラグ100の軸線O方向を図面における上下方向とし、下側をスパークプラグ100の先端側、上側を後端側として説明する。
図1に示すように、スパークプラグ100は、概略、絶縁碍子10と、この絶縁碍子10を保持する主体金具50と、絶縁碍子10の軸孔12内に保持された中心電極20と、主体金具50に接合され、先端部31が中心電極20の先端部22に対向する接地電極30と、絶縁碍子10の後端側に設けられた接続端子40とから構成されている。
まず、このスパークプラグ100の絶縁碍子10について説明する。絶縁碍子10は、周知のようにアルミナ等を焼成して形成され、軸線O方向に軸孔12を有する筒状の絶縁部材である。図2に示すように、軸線O方向の略中央には外径が最も大きな鍔部19が形成されており、これより後端側には後端側胴部18が形成されている。また、鍔部19より先端側には先端側胴部17と、その先端側胴部17に連続する脚長部13とが形成されている。先端側胴部17の外径Fは後端側胴部18の外径Bより小さく構成されており、先端側胴部17より先端側の脚長部13では先端側胴部17より更に外径が小さく構成されている。脚長部13は先端側ほど縮径されており、この構成により、後述する主体金具50の内周と、自身の外周との間のクリアランスが先端側ほど大きく形成され、横飛火が防止されている。
また、上記のように外径を小さくした脚長部13の肉厚(筒状の壁面としての厚み)を確保するため、絶縁碍子10の脚長部13の形成部位、すなわち図2における軸孔12の極細径部125の内径は、最も小さく構成されている。そして軸孔12の極細径部125より後端側は細径部120として構成されており、先端側胴部17から鍔部19を介し後端側胴部18の後端付近まで内径Eを有するように形成されている。
一方、絶縁碍子10の軸孔12で、自身の後端側の開口129から先端側に向けて長さDまでの部分は、細径部120の内径Eより拡径された内径Cを有する太径部110として形成されている。この太径部110には、開口129から先端側に向けて長さGの部分に雌ねじ部112が形成されている。雌ねじ部112は、後述する絶縁碍子10の製造過程において、軸孔12の形状(製造過程の一形態である圧粉体250の貫通孔251の形状)を形成するためのプレスピン150(図3参照)を圧粉体250から抜き取るための構成である。本実施の形態では、雌ねじ部112の最小内径(形成されたねじ山の稜角部分からなる仮想の内周面の内径)を、太径部110においてねじ山の形成されていない滑面部111の内径と等しくしている。
また、軸孔12の太径部110と細径部120との間には、テーパ状の段部115が形成されている。この段部115は、スパークプラグ100の製造の際に後述するシール体4(一般的にはガラスシール粉末、図1参照)を注入しやすくするためのものであり、軸線Oに直交する平面に対して約60度の傾斜を有するように構成されている。段部115の傾斜が20度未満であると、シール体4の注入を円滑に行うことができない虞がある。また、段部115の傾斜が80度より大きいとテーパ部分の長さが長くなってしまい、後述する支持ピン200の寸法調整に手間がかかる場合がある。本実施の形態では、太径部110の長さDに、この段部115は含まれない。
なお、図示しないが、絶縁碍子10の後端面と軸孔12の内周面とがなす稜角部分に、軸孔12の太径部110の内径を段状あるいはテーパ状に更に拡径した部位が形成される場合がある。絶縁碍子10の製造過程では後端側胴部18に釉薬を塗布し釉焼する工程が行われるが、こうした部位は、釉焼後に絶縁碍子10の後端面に釉薬が盛り上がって残ることを防止するための釉薬溜まりとして形成される。本実施の形態では、開口129を、絶縁碍子10の後端面における軸孔12の開口とし、こうした釉薬溜まりが形成されている場合、太径部110にその釉薬溜まりが含まれるものとする。
次に、中心電極20について説明する。図1に示す中心電極20は、インコネル(商標名)600または601等のニッケル系合金等からなる電極母材の中心部に、放熱促進のための銅、あるいは銅合金などで構成された芯材23が埋設された棒状の電極である。中心電極20は絶縁碍子10の脚長部13が形成された部分の軸孔12内に保持され、その先端部22は絶縁碍子10の先端面11から突出している。また中心電極20は、軸孔12の内部に設けられたシール体4および抵抗体3を経由して、後端側胴部18が形成された部分の軸孔12内に保持される接続端子40に電気的に接続されている。接続端子40の後端部41は絶縁碍子10の後端より露出され、この後端部41に、プラグキャップ(図示外)を介して高圧ケーブル(図示外)が接続され、高電圧が印加されるようになっている。
次に、主体金具50について説明する。主体金具50は絶縁碍子10を保持し、図示外の内燃機関にスパークプラグ100を固定するためのものである。主体金具50は、絶縁碍子10の鍔部19近傍の後端側胴部18から、鍔部19、先端側胴部17および脚長部13を取り囲むようにして絶縁碍子10を保持している。主体金具50は低炭素鋼材で形成され、図示外のスパークプラグレンチが係合する工具係合部51と、図示外の内燃機関上部に設けられたエンジンヘッドに螺合するねじ部52とを備えている。
また、主体金具50の工具係合部51と絶縁碍子10後端側胴部18との間には環状のリング部材6,7が介在されており、更に両リング部材6,7の間にはタルク(滑石)9の粉末が充填されている。工具係合部51の後端側には加締め部53が形成されており、この加締め部53を加締めることにより、リング部材6,7およびタルク9を介して絶縁碍子10が主体金具50内で先端側に向け押圧される。これにより、主体金具50の内周に形成された段部56に、絶縁碍子10の先端側胴部17と脚長部13との間の段部15が板パッキン80を介して支持されて、主体金具50と絶縁碍子10とが一体にされる。主体金具50と絶縁碍子10との間の気密は板パッキン80によって保持され、燃焼ガスの流出が防止される。また、主体金具50の中央部には鍔部54が形成されており、鍔部54とねじ部52との間のねじ首部55には、燃焼室(図示外)のガス抜けを防止するガスケット5が嵌挿されている。
次に、接地電極30について説明する。接地電極30は、耐腐食性の高い金属から構成され、一例として、インコネル(商標名)600または601などのNi合金が用いられている。この接地電極30は、自身の長手方向と直交する横断面が略長方形であり、屈曲された角棒状の外形を呈している。そして、角棒状の基端側の基部32が、主体金具50の軸線方向先端側の先端面57に溶接されている。一方、この接地電極30の基部32とは反対側の先端部31は、中心電極20の先端部22に対向するよう屈曲されている。そして、中心電極20の先端部22と接地電極30の先端部31との対向部分には、それぞれに、貴金属から形成された貴金属チップ91が突設状に溶接されており、両者間に火花放電ギャップが形成されている。
このような構成のスパークプラグ100の絶縁碍子10は、図3,図4に示す具体的な製造工程に従って作製される。図3,図4は、絶縁碍子10の製造工程を模式的に示す図である。
図3に示すように、絶縁碍子10の製造工程では、まず、絶縁碍子10の原形となる圧粉体250を形成するため、ラバープレスによる成型が行われる(加圧工程)。この成型工程では、ゴム型160のキャビティ161内に成形材料170が注入され、後に軸孔12となる貫通孔251の内周面の形状を形成するためのプレスピン150が、成形後の圧粉体250の軸中心となる位置に挿入される。なお、プレスピン150の挿入方向後端側にはキャビティ161の封止を行う鍔部157が形成されている。その鍔部157の位置を基端として、絶縁碍子10の軸孔12の太径部110の滑面部111の形状を形成するための太径部151と、雌ねじ部112の形状を形成するための雄ねじ部152とから構成される太径部155が形成されている。そしてプレスピン150の鍔部157によりキャビティ161が封止され、この状態でゴム型160の側面が押圧されるとキャビティ161内の成形材料170は加圧圧縮されて、プレスピン150と一体となった圧粉体250として形成される。
次に、この圧粉体250をプレスピン150ごとゴム型160から離型させる。そしてプレスピン150を、軸を中心に回転させることで、圧粉体250の貫通孔251の太径部210の雌ねじ部212と、プレスピン150の太径部155の雄ねじ部152との螺合が解除される。これにより、圧粉体250とプレスピン150との係合を外し、プレスピン150から圧粉体250を抜き取ることができる(抜芯工程)。すなわち、プレスピン150の外周面にあわせた形状を有する貫通孔251が、圧粉体250の軸の位置に形成される。
次の工程では、支持ピン200が圧粉体250の貫通孔251に挿入される(支持ピン挿入工程)。ここで、支持ピン200は先端側を細く構成した丸棒状のピンであり、超硬合金からの削りだしにより一端から他端にかけて、太径の保持部205と、圧粉体250を装着した際のストッパとして機能する鍔部201と、保持部205と同様に太径の基部202と、基部202より細径の胴部203と、胴部203より更に細径の先端部204とを形成したものである。支持ピン200は先端部204が圧粉体250の太径部210側より貫通孔251内に挿通され、極細径部125に相当する部位に支持ピン200の先端部204が当接され、細径部120に相当する部位に支持ピン200の胴部203が当接される。そして、太径部110に相当する部位には基部202が当接され、開口129に相当する部位に、鍔部201が当接されることにより、圧粉体250と支持ピン200とが互いに位置決めされる。なお、この鍔部201は必ずしも胴部203と同じ材質で構成する必要はなく、例えば、シリコンゴムを用いて別途ストッパを構成してもよい。
そして図4に示すように、支持ピン200の保持部205が固定チャック230に固定される(支持ピン固定工程)。この状態で軸241を中心に回転する砥石240と、軸221を中心に回転する調整車220との間に圧粉体250が挟み込まれ、圧粉体250の外周の研削が行われる(研削工程)。なお、砥石240の軸241と調整車220の軸221とは平行に設けられ、砥石240と調整車220は互いに逆方向に回転されており、砥石240は調整車220よりも速い角速度で回転されている。調整車220の表面はグリップ力を有し、研削後の絶縁碍子10の鍔部19となる圧粉体250の部分に当接して圧粉体250を砥石240方向に押圧するとともに、圧粉体250が砥石240に従動して回転されるのを抑え、効率よく研削が行われるようにしている。
こうして上記各工程を経て圧粉体250の外周が研削されて絶縁碍子10の形状を有する成形体310が形成される。この成形体310は更に焼成され、マークの捺印、釉薬の塗布、釉焼などの工程を経て、絶縁碍子10として製造される(焼成工程(図示外))。
ところで、上記絶縁碍子10の製造工程において圧粉体250を研削する際に、圧粉体250を支える支持ピン200は、先端部204側が解放された状態で保持部205が固定される。この状態で圧粉体250は支持ピン200の軸線方向と直交する方向から砥石が当接されて研削されるため、支持ピン200は、これに伴い生ずる応力を受けることとなる。このとき支持ピン200は、保持部205が固定されているので基部202に応力が集中しやすく、撓りを生ずる虞がある。この支持ピン200の撓りを低減するため、本実施の形態では、支持ピン200の基部202を太径に構成している。もっとも、支持ピン200の基部202をただ太径に構成しただけでは、絶縁碍子10の肉厚を確保するため後端側胴部18の外径B(図2参照)を大きく構成する必要が生じ、絶縁碍子10の小径化、延いてはスパークプラグ100の小型化を図ることが難しい。そこで本実施の形態では完成後の絶縁碍子10の各部の寸法を規定することにより、その絶縁碍子10を製造するための支持ピン200の基部202が、必要且つ十分な太さや大きさを得られるようにしている。
以下、図2,図3を参照し、絶縁碍子10の各部の寸法の規定について説明する。なお、以下に示す絶縁碍子10の各部の寸法は、製品寸法に基づくものである。
図2に示す、本実施の形態の絶縁碍子10では、その全長A(軸線O方向の長さ)を65mm以上に規定すると共に、細径部120の内径Eを3.4mm以下に規定している。本発明はスパークプラグの小型化を目指す上で絶縁碍子に生ずる問題点を解決するものであり、全長Aが100mm以上となる絶縁碍子については考慮していない。同様に、細径部の内径Eが3.4mmより大きい絶縁碍子では十分な肉厚を確保するため必然的に後端側胴部の外径Bが大きくなり、絶縁碍子10の小径化を図ることが難しく、考慮していない。
また、上記したように、絶縁碍子10の製造過程では絶縁碍子10の原形となる圧粉体250が支持ピン200に支持される。全長Aが65mm未満の絶縁碍子を作製する場合、全長Aが65mm以上の絶縁碍子を作製する場合と比べ、圧粉体250の全体の重心が支持ピン200の根元側寄り(図中下方、保持部205側)となるため、もともと支持ピン200の撓りが生じにくい。なお、絶縁碍子10の製造の際に支持ピン200の保持部205は製造装置に固定されるため、固定部分と非固定部分との境目となる基部202と鍔部201との境目付近が上述した根元に相当するといえる。
こうしたことから上記のように、全長A(軸線O方向の長さ)が65mm以上、細径部120の内径Eが3.4mm以下である絶縁碍子10について、更に、各部の寸法を以下のように規定している。
まず、絶縁碍子10の完成品において、太径部110の内径Cが、細径部120の内径Eに対して116%以上の大きさとなることを規定している。絶縁碍子10の製造過程において支持ピン200に装着された圧粉体250には、支持ピン200の軸線方向と直交する方向から砥石があてられ、研削される。上記したように支持ピン200は保持部205が固定されているため、圧粉体250が砥石から受ける抗力に基づく応力は保持部205側ほど大きくなり、特に根元付近に応力が集中しやすい。このとき、細径部120の内径Eにあわせ3.4mm以下となる胴部203の外径と同じ太さで基部202の外径が形成されていると、集中する応力に十分に耐えられなくなる虞がある。そこで本実施の形態では、支持ピン200の基部202を胴部203よりも太径に形成できるように、絶縁碍子10の製品寸法をもって、上記のように支持ピン200の大きさを規定している。
もっとも、絶縁碍子10の剛性を確保する観点からは、軸線O方向において、太径部110として必要な長さを確保しながらも、絶縁碍子10の厚みとして確保できる範囲(細径部120の長さ)をできるだけ長くした構成であることが望ましい。そこで本実施の形態では、太径部110の軸線方向の長さDが絶縁碍子10の全長Aに対して9%以上の大きさとなるように規定している。
また、太径部110においては、製造されたスパークプラグ100を取り扱う上で、過剰なほども慎重に取り扱わなければならないほど肉厚の薄い絶縁碍子を構成することには問題がある。また、スパークプラグ100を使用する際に絶縁破壊が生じるほども絶縁碍子の肉厚が薄くなってしまうことは望ましくない。すなわち、絶縁碍子には機械的、電気的に優れるものである必要があり、支持ピン200の基部202の太さを確保しつつも太径部110における厚みを確保するため、本実施の形態では、後端側胴部18の外径Bに対する太径部110の内径Cが47%以下の大きさとなるように規定している。
このように、上記した製品寸法を満たす絶縁碍子10を設計することで、その絶縁碍子10の製造の際に用いることができる支持ピン200の各部の寸法が規定される。その寸法に従って作製される支持ピン200は剛性が高められるので撓りが低減され、この支持ピン200を用いて作製される絶縁碍子10では、軸孔12の偏心が生じにくい。
ここで、軸孔12の偏心について説明する。上記したように、絶縁碍子10の原形となる圧粉体250の研削の際に、支持ピン200は根元付近に応力が集中するため剛性が低いと撓りやすく、支持ピン200の先端部204付近では本来の軸心位置(撓りを生じていないときの軸心位置)に対しずれが生じやすい。支持ピン200が撓った状態で圧粉体250が研削されると、完成される絶縁碍子10の軸孔12の軸心位置は、絶縁碍子10自身の軸心位置に対して偏心してしまう。この軸孔12の偏心は絶縁碍子10の先端側ほど大きくなるため、具体的な大きさとして示すには、絶縁碍子10の先端面11を軸線Oと直交する平面に投影し、その先端面11の外周を投影した外周投影線(すなわち脚長部13の外周面の輪郭線)の中心位置と、内周を投影した内周投影線(すなわち先端面11に開口した軸孔12の開口128(図2参照)の輪郭線)の中心位置との間の距離を測ればよい(このように測定される軸孔の偏心の大きさを、以下、「偏肉量」という。)。この偏肉量を測定することにより、絶縁碍子10の製造の際の支持ピン200の撓りの大きさを、具体的な数値として測ることができる。
本実施の形態では、上記のように軸孔12の偏心を抑制した絶縁碍子10の偏肉量の大きさを、0.07mm未満に規定している。絶縁碍子10の偏肉量の大きさが0.07mm未満となれば、その絶縁碍子10を用いて作製したスパークプラグ100に横飛火が発生しないことを、後述する評価試験において確認している。
ところで、軸孔12の偏心を抑制して横飛火が発生しないスパークプラグ100を製造するにあたって、絶縁碍子10を新たに設計する場合、上記各条件を満たす絶縁碍子10の各部の寸法の組合せは数多く存在する。そこで本願発明者等は、実際に軸孔の偏心を抑制することができた絶縁碍子のサンプルの各部の寸法を用いて統計的手法により解析を行い、これを新たな絶縁碍子の設計に応用することによって、容易に各条件を満たす絶縁碍子が作製できることを見いだした。
具体的には公知の重回帰分析に基づき、
0.01×(0.141×A−0.140×D−0.285×B−6.124×C+1.105×E+17.527) ・・・ (1)
で示される式を用いて算出される偏肉量の想定値が、0.07未満となることと規定した。なお(1)の式は、上記同様、全長Aが65mm以上であり、且つ細径部120の内径Eが3.4mm以下である絶縁碍子10に適用される。
(1)の式は、株式会社 日本科学技術研修所製のソフトウェア JUSE−StatWorks(登録商標)を用いて求められたものである。具体的には、後述する評価試験の結果に基づき、絶縁碍子のサンプルのA,B,C,D,E各値と偏肉量との関係を上記ソフトウェアで統計的に解析し、(1)の式をもって表したものである。(1)の式に、A〜Eの各値を変数として代入し、算出された偏肉量の想定値が0.07未満となる絶縁碍子を設計すれば、その絶縁碍子の製造の際に用いられる支持ピンの撓りは低減され、その絶縁碍子を用いて作製したスパークプラグは横飛火を生じない。なお、偏肉量の想定値として求められる値が小さいため、(1)の式では、その計算の過程において100倍した数値を用いて計算を行い、最後に0.01倍することによって桁合わせを行っている。
上記した製品寸法を満たし軸孔12の偏心が抑制された絶縁碍子10を作製し、その偏肉量が0.07mm未満となれば、この絶縁碍子10を用いて作製されるスパークプラグ100の横飛火を防止できることを、以下に示す評価試験を行うことにより確認した。
[実施例1]
この評価試験では、絶縁碍子の全長A(mm)、太径部の長さD(mm)、後端側胴部の外径B(mm)、太径部の内径C(mm)、細径部の内径E(mm)の各値をそれぞれ何種類かのうちから組み合わせた絶縁碍子のサンプルを36種類作製した。そして、A〜Eの値が所定の組合せのもの同士を比較するため、各サンプルをR1〜R12の12種類にグループ化した。具体的なA〜Eの値の組合せとグループは以下の通りである。
グループR1は、絶縁碍子の全長Aを80mm、後端側胴部の外径Bを7.2mm、太径部の内径Cを2.8mmとし、太径部の長さDをそれぞれ31.0,37.0(mm)、細径部の内径Eをそれぞれ2.2,2.0(mm)として作製したサンプル1番,2番が分類され、各サンプルの偏肉量について比較を行ったものである。また、グループR2に分類されるサンプル3番,4番は、グループR1の各サンプルの絶縁碍子の全長を65mmとし、太径部の長さDをそれぞれ18.5,25.0(mm)に変更して偏肉量を比較したものである。
グループR3は、絶縁碍子の全長Aを80mm、後端側胴部の外径Bを7.5mm、太径部の内径Cを3.0mm,細径部の内径Eを2.5mmとし、太径部の長さDをそれぞれ18.5,25.0,31.0,37.0(mm)として作製したサンプル5番〜8番が分類され、各サンプルの偏肉量について比較を行ったものである。また、グループR4に分類されるサンプル9番〜12番は、グループR3の各サンプルにおいて後端側胴部の外径Bを9.0mmに変更し、それぞれの偏肉量を比較したものである。
グループR5は、絶縁碍子の全長Aを65mm、後端側胴部の外径Bを7.5mm、太径部の内径Cを3.0mm,細径部の内径Eを2.5mmとし、太径部の長さDをそれぞれ11.0,15.0,18.5,25.0(mm)として作製したサンプル13番〜16番が分類され、各サンプルの偏肉量について比較を行ったものである。また、グループR6に分類されるサンプル17番〜20番は、グループR5の各サンプルにおいて後端側胴部の外径Bを9.0mmに変更し、それぞれの偏肉量を比較したものである。
グループR7は、絶縁碍子の全長Aを80mm、後端側胴部の外径Bを7.5mm、太径部の内径Cを3.5mm,細径部の内径Eを3.0mmとし、太径部の長さDをそれぞれ11.0,18.5,25.0,37.0(mm)として作製したサンプル21番〜24番が分類され、各サンプルの偏肉量について比較を行ったものである。また、グループR8に分類されるサンプル25番〜28番は、グループR7の各サンプルにおいて後端側胴部の外径Bを9.0mmに変更し、それぞれの偏肉量を比較したものである。
グループR9は、絶縁碍子の全長Aを65mm、後端側胴部の外径Bを7.5mm、太径部の内径Cを3.5mm,細径部の内径Eを3.0mmとし、太径部の長さDをそれぞれ6.0,11.0,18.5,25.0(mm)として作製したサンプル29番〜32番が分類され、各サンプルの偏肉量について比較を行ったものである。また、グループR10に分類されるサンプル33番〜36番は、グループR9の各サンプルにおいて後端側胴部の外径Bを9.0mmに変更し、それぞれの偏肉量を比較したものである。
グループR11は、絶縁碍子の全長Aを80mm、後端側胴部の外径Bを9.0mm、太径部の内径Cを4.0mm,細径部の内径Eを3.4mmとし、太径部の長さDをそれぞれ6.0,11.0(mm)として作製したサンプル37番,38番が分類され、両サンプルの偏肉量について比較を行ったものである。また、グループR12に分類されるサンプル39番,40番は、グループR11の各サンプルにおいて絶縁碍子の全長Aを65mmに変更し、それぞれの偏肉量を比較したものである。
これら各サンプル1番〜40番は、いずれも以下の条件を満たすように設計されたものである。すなわち、各サンプル1番〜40番は、全長Aが65mm以上であり、細径部の内径Eが3.4mm以下であり、細径部の内径Eに対する太径部の内径Cが116%以上であり、全長Aに対する太径部の長さDが9%以上であり、後端側胴部の外径Bに対する太径部の内径Cが47%以下となるように設計されている。
そして、各サンプルを用いてスパークプラグを作製し、それぞれのスパークプラグについて横飛火の発生の有無を確認した。なお、横飛火の発生の測定は以下の方法により行った。上記各サンプルを用いて作製したスパークプラグを排気量800ccのV型4気筒4サイクルエンジンに取り付け、1500rpmにてアイドル運転を行ったときの放電波形を観察した。このとき、放電100発分に相当する放電波形から横飛火が発生したと認められる放電波形が1発でも確認できた場合を「×」と評価し、横飛火が発生したと認められる放電波形がなかった場合を「○」と評価した。表1に、各サンプルの偏肉量の測定結果と、それら各サンプルを用いて作製したスパークプラグの横飛火の発生の有無を確認した結果を示す。
Figure 0004625416
表1に示すように、サンプル1番,3番,5番,6番,9番,10番,13番,17番は、偏肉量が0.07mm以上となった。そして、これらのサンプルを用いて作製したスパークプラグでは、いずれも横飛火が発生した。このことから、上記した各条件を満たすように絶縁碍子を設計し、その設計に従って作製された絶縁碍子の偏肉量が0.07mm未満となれば、この絶縁碍子を用いて作製されるスパークプラグの横飛火を防止できることを確認することができた。
なお、絶縁碍子の全長Aに対する太径部の長さDの割合と偏肉量の実測値との関係について各グループにわけて記したグラフを図5に示す。このグラフから、グループR1〜R12のいずれのグループにおいても、絶縁碍子の全長Aに対する太径部の長さDの割合を小さくするほど、偏肉量が大きくなることが確認できた。これは、図5のグラフでいずれのグループも右肩上がりのグラフを描くことで示される。つまり、支持ピンの長さに対する基部の長さの割合が小さくなるほど支持ピンの撓りが大きくなることが確認できた。
[実施例2]
更に、サンプル1番〜40番について各部の寸法(A〜E)をパラメータとし、前述したソフトウェアを用いて重回帰分析による統計的な解析を行ったところ、前述した(1)の式を得ることができた。そこで、この式の有効性について検証するため、各サンプル1番〜40番についてそれぞれ(1)の式を用いて偏肉量の想定値(計算値)を計算し、偏肉量の実測値との誤差を調べ、その結果を表1に追加して記載した。また、図6に、絶縁碍子の全長Aに対する太径部の長さDの割合と偏肉量の想定値(計算値)との関係について実測値と同様のグループ分けを行い、各グループR1〜R12にそれぞれ対応させたグループS1〜S12のグラフを、図5のグラフに重ねて示す。
表1に示すように、偏肉量の実測値と想定値との誤差は0.002以内の値に留まり、(1)の式が有効であることが確認できた。更に、図6に示すように、絶縁碍子の各部の寸法(A〜B)をパラメータとして(1)の式により計算した偏肉量の想定値が、実測値とほぼ一致することがグラフからも確認できた。すなわち絶縁碍子の設計を行う際に(1)の式を用いて偏肉量の想定値を計算し、その値が0.07未満となれば、横飛火を防止することができるスパークプラグを作製できることがわかった。
なお、本発明は上記実施の形態に限られず、各種の変更が可能である。例えば、軸孔12の太径部110には雄ねじ部112と滑面部111とを形成したが、雌ねじ部112を非形成(すなわち長さGが0)として滑面部111のみから形成してもよいし、あるいは、滑面部111を非形成(すなわち長さGと長さDとが同じ長さ)として雄ねじ部112のみから形成してもよい。
なお、本実施例においては支持ピンを圧粉体に挿入した後に支持ピンの保持部を固定チャックに固定する工程として記載しているが、この工程順序に限定されるわけではない。例えば、連続処理が可能なようにあらかじめ支持ピンが加工治具に複数個固定されており、そこへ圧粉体を挿入固定するようにしてもよいし、ラバープレスにて成形を行った後にハンドリング(加工効率)を向上させるために仮焼成等の工程を含んでいてもよい。
また、コルゲーションが形成されている絶縁碍子の場合、後端側胴部とは、その名が印刷された部位を意味しており、その外径をマーク径と呼称することもある。また、完成されたスパークプラグの絶縁碍子にはホウケイ酸ガラス等からなる釉薬層が形成されているが、その釉薬層の厚みは20μm程度であるため、本発明においては胴部の外径としては無視してもよい。
なお、本発明において圧粉体とは、原料粉末が押し固められたのみの状態を限定するものではなく、研削により外形を形成する前の状態を意味する。同様に成形体とは、研削直後のもののみを意味するものではなく、焼成される前段階のものを意味する。
本発明は、研削加工により外形形状の形成を行う絶縁碍子を用いたスパークプラグに適用することができる。
スパークプラグ100の部分断面図である。 絶縁碍子10の断面図である。 絶縁碍子10の製造工程を模式的に示す図である。 絶縁碍子10の製造工程を模式的に示す図である。 絶縁碍子の全長Aに対する太径部の長さDの割合と偏肉量の実測値との関係について各グループにわけて記したグラフである。 絶縁碍子の全長Aに対する太径部の長さDの割合と偏肉量の想定値(計算値)との関係について各グループにわけて記したグラフを、図5のグラフに重ねて示した図である。
符号の説明
10 絶縁碍子
11 先端面
12 軸孔
18 後端側胴部
20 中心電極
40 接続端子
50 主体金具
100 スパークプラグ
110 太径部
120 細径部
129 開口
200 支持ピン

Claims (2)

  1. 軸線方向に延びる軸孔を有し、その軸孔内の先端側に火花放電のための中心電極を保持すると共に、前記軸孔内の後端側で前記軸孔を介し前記中心電極と電気的に接続される接続端子を保持する絶縁碍子を備えたスパークプラグにおいて、
    前記絶縁碍子の前記軸孔は、少なくとも、
    前記軸孔の後端側の開口に連続する太径部と、
    前記太径部より先端側で前記太径部に連続し、内径が、前記太径部より縮径された細径部と
    を備え、
    前記絶縁碍子の軸線方向における長さをA(mm)、前記絶縁碍子の外径が最大となる部位よりも後端側の部位である後端側胴部の外径をB(mm)、前記太径部の内径をC(mm)、前記太径部の軸線方向における長さをD(mm)、前記細径部の内径をE(mm)としたとき、
    A≧65(mm)で、E≦3.4(mm)である場合に、
    0.01×(0.141×A−0.140×D−0.285×B−6.124×C+1.105×E+17.527)<0.07
    であることを特徴とするスパークプラグ。
  2. 軸線方向に延びる軸孔を有し、その軸孔内の先端側に火花放電のための中心電極を保持すると共に、前記軸孔内の後端側で前記軸孔を介し前記中心電極と電気的に接続される接続端子を保持する絶縁碍子を備えたスパークプラグにおいて、
    前記絶縁碍子の前記軸孔は、少なくとも、
    前記軸孔の後端側の開口に連続する太径部と、
    前記太径部より先端側で前記太径部に連続し、内径が、前記太径部より縮径された細径部と
    を備え、
    前記絶縁碍子の軸線方向における長さをA(mm)、前記絶縁碍子の外径が最大となる部位よりも後端側の部位である後端側胴部の外径をB(mm)、前記太径部の内径をC(mm)、前記太径部の軸線方向における長さをD(mm)、前記細径部の内径をE(mm)としたとき、
    A≧65(mm)、E≦3.4(mm)、C/E×100≧116(%)、C/B×100≦47(%)、およびD/A×100≧9(%)である場合に、
    前記軸線方向と直交する平面に前記絶縁碍子の先端面を投影したとき、前記先端面の外周の輪郭線を投影した外周投影線の中心位置と、前記軸孔の開口の輪郭線を投影した内周投影線の中心位置との間の距離が0.07mm未満であることを特徴とするスパークプラグ。
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