JP5564123B2 - 点火プラグ及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、内燃機関等に使用される点火プラグ及びその製造方法に関する。
点火プラグは、内燃機関(エンジン)等の燃焼装置に取付けられ、燃焼室内の混合気への着火のために用いられる。一般に点火プラグは、軸線方向に延びる軸孔を有する絶縁体と、前記軸孔の先端側に挿通される中心電極と、前記絶縁体の外周に設けられる主体金具と、主体金具の先端部に設けられ、中心電極との間で間隙を形成する接地電極とを備えている。また、主体金具は、その内周に、径方向内側に突出するとともに、軸線を中心とする環状をなす突部を有している。そして、絶縁体は、主体金具の内周に挿入されるとともに、自身の先端側に設けられた係止部が前記突部の後端側面である縮径部に係止された状態で、主体金具の後端部に荷重を加え、主体金具の後端部を屈曲変形させることで主体金具と加締め固定されている。また、気密性の向上を図るべく、係止部と縮径部との間には、環状の板パッキンが介在される(例えば、特許文献1等参照)。
特開平10−289777号公報
ところで近年では、内燃機関等の設計自由度の向上等を図るべく、点火プラグの小型化(小径化)が要請されている。このような小径化された点火プラグにおいては、係止部や縮径部と板パッキンとの接触面積を十分に確保することが難しく、気密性の低下を招いてしまうおそれがある。
そこで、加締め固定時における印加荷重を増大させ、係止部及び縮径部によって板パッキンをより大きな荷重で挟み込むことにより、係止部等に対する板パッキンの接触圧力を増大させ、気密性の低下防止を図ることが考えられる。しかしながら、この場合には、突部が過度に圧縮変形してしまい、突部が径方向内側(つまり、絶縁体側)に突出変形してしまうおそれがある。そして、変形した突部により絶縁体が押圧されることで、絶縁体に割れ等の破損が生じてしまったり、絶縁体と主体金具との間で軸ずれが生じてしまったりするおそれがある。
本発明は、上記事情を鑑みてなされたものであり、その目的は、良好な気密性を確保しつつ、絶縁体の破損等をより確実に防止することができる点火プラグ及びその製造方法を提供することにある。
以下、上記目的を解決するのに適した各構成につき、項分けして説明する。なお、必要に応じて対応する構成に特有の作用効果を付記する。
構成1.本構成の点火プラグは、軸線方向に延びる軸孔を有する筒状の絶縁体と、
前記軸孔の先端側に挿設される中心電極と、
径方向内側に突出する突部を有するとともに、前記絶縁体の外周に設けられる筒状の主体金具とを備え、
前記突部は、先端側に向けて内径が小さくなる縮径部を有し、
前記絶縁体は、その外周に先端側に向けて外径が小さくなる係止部を有し、
環状の板パッキンを介して前記縮径部に前記係止部が係止される点火プラグであって、
前記軸線を含む断面において、
前記軸線に直交する直線と前記係止部の外形線とのなす角のうち鋭角の角度をθp(°)とし、前記軸線に直交する直線と前記縮径部の外形線とのなす角のうち鋭角の角度をθs(°)としたとき、θs>θpを満たすとともに、
前記板パッキンは、前記係止部の後端から前記縮径部までを結ぶ前記軸線方向に延びる第1線分を含む位置に配置され、
前記第1線分の中点における前記板パッキンのビッカース硬度をHvo(Hv)とし、前記縮径部のうち前記板パッキンに接触する部位の先端から前記係止部までを結ぶ前記軸線方向に延びる第2線分の中点における前記板パッキンのビッカース硬度をHvi(Hv)としたとき、Hvo>Hviを満たすことを特徴とする。
上記構成1によれば、θs>θpを満たすように構成されている。そのため、主体金具及び絶縁体を加締め固定する際に、縮径部のうち外周側に位置する部位に対してより大きな荷重が加わることとなり、縮径部のうち内周側に位置する部位に加わる荷重を小さくすることができる。従って、径方向内側に向けた突部の突出変形を効果的に抑制することができる。その結果、絶縁体の破損や絶縁体と主体金具との間における軸ずれをより確実に防止することができる。
また、上記構成1によれば、Hvo>Hviを満たすように構成されており、板パッキンの外周側部位の硬度が、板パッキンの内周側部位の硬度よりも大きなものとされている。すなわち、θs>θpとされることにより、板パッキンの外周側部位は、係止部や縮径部によって大きな荷重で挟み込まれることとなるが、板パッキンのうち、この大きな荷重で挟まれる部位の硬度が十分に大きなものとされている。従って、内周側と比較して係止部等に対する接触面積が大きい外周側において、係止部等に対する板パッキンの接触圧力を著しく増大させることができる。その結果、良好な気密性を実現することができる。
さらに、加わる荷重が比較的小さなものとなる板パッキンの内周側部位は、その硬度が比較的小さくなるように構成されている。従って、板パッキンの内周側部位は、係止部等に対する接触圧力が小さい状態であっても、係止部等に対してより確実に密着することとなる。その結果、係止部等に対する板パッキンの外周側部位の接触圧力が著しく増大することと相俟って、非常に良好な気密性を実現することができる。
構成2.本構成の点火プラグは、上記構成1において、1.03≦Hvo/Hvi≦1.25を満たすことを特徴とする。
上記構成2によれば、Hvo/Hvi≦1.25を満たすように構成されているため、板パッキンの外周側部位から突部(縮径部)に加わる荷重が、板パッキンの内周側部位から突部(縮径部)に加わる荷重よりも過度に大きくなってしまうことをより確実に防止できる。これにより、突部(縮径部)の一部が局所的に変形してしまうことを効果的に抑制でき、ひいては突部の変形に伴う絶縁体の破損等を一層確実に防止することができる。
また、上記構成2によれば、1.03≦Hvo/Hviを満たすように構成されているため、係止部等に対する板パッキンの外周側部位の接触圧力と、係止部等に対する板パッキンの内周側部位の密着性とをそれぞれバランスよく高めることができる。その結果、気密性の更なる向上を図ることができる。
構成3.本構成の点火プラグの製造方法は、上記構成1又は2に記載の点火プラグの製造方法であって、
前記縮径部及び前記係止部間に前記板パッキンが配置された状態で、前記主体金具の内周に前記絶縁体を配置する配置工程と、
前記主体金具の後端部に対して前記軸線方向先端側に向けた荷重を加え、前記主体金具の後端部を径方向内側に屈曲変形させることで、前記縮径部及び前記係止部により前記板パッキンを挟み込んだ状態で、前記主体金具と前記絶縁体とを固定する加締め工程とを含み、
前記配置工程において、自身の中心軸を含む断面における、自身のうち前記係止部側に配置される一端面の外形線と前記中心軸に直交する直線とのなす角のうち鋭角の角度θpp(°)がθpと等しく、かつ、前記断面における、自身のうち前記縮径部側に配置される他端面の外形線と前記中心軸に直交する直線とのなす角のうち鋭角の角度θps(°)がθsと等しい前記板パッキンが配置されることを特徴とする。
尚、「θppがθpと等しい」とあるのは、θppがθpと厳密に等しい場合のみならず、θppがθpと若干(例えば、±2°程度)異なる場合も含む。また、「θpsがθsと等しい」とあるのは、θpsがθsと厳密に等しい場合のみならず、θpsがθsと若干(例えば、±2°程度)異なる場合も含む。
一般に、主体金具と絶縁体とを固定するにあたっては、配置工程において係止部と縮径部との間に板パッキンを配置した上で、加締め工程において主体金具の後端部に荷重を加え、主体金具の後端部を屈曲変形させる。これにより、係止部と縮径部との間で板パッキンを挟み込んだ状態で、主体金具と絶縁体とが加締め固定される。
また、従前においては、図10(a)に示すように、配置工程の際に、係止部14及び縮径部21A間に配置される板パッキン42は、係止部14側に位置する一端面42F、及び、縮径部21A側に位置する他端面42Bのそれぞれが板パッキン42の中心軸と直交する方向に延びるように(いわば平板状に)構成される。そして、図10(b)に示すように、加締め工程において、係止部14側から加えられた荷重により板パッキン42が変形し、さらに荷重が加えられることで、板パッキン42は、一端面42Fや他端面42Bに倣うようにして変形する。
しかしながら、上述の手法では、加締め工程の初期段階において、板パッキン42の内周面42Nと一端面42Fとの間に位置する角部42Eが絶縁体41に接触してしまう。そのため、加締め工程において、絶縁体41のうち角部42Eに接触する部位へと応力が集中的に加わってしまい、絶縁体41に割れ等の破損が生じてしまうおそれがある。
この点、上記構成3によれば、配置工程において、一端面の角度θppがθp(係止部の角度)と等しく、他端面の角度θpsがθs(縮径部の角度)と等しい板パッキンが用いられるように構成されている。すなわち、配置工程において、板パッキンは、係止部及び縮径部に対してほぼ面接触するように構成されている。従って、加締め工程において、絶縁体の一部に対して応力が集中的に加わってしまうことをより確実に防止できる。その結果、絶縁体の破損をより一層確実に防止することができる。
点火プラグの構成を示す一部破断正面図である。 縮径部の角度や係止部の角度等を示す拡大断面図である。 係止部の外形線が湾曲や屈曲している場合における、係止部の角度の求め方を説明するための断面模式図である。 縮径部の外形線が湾曲や屈曲している場合における、縮径部の角度の求め方を説明するための断面模式図である。 配置工程において、受け型に保持された主体金具を示す断面図である。 板パッキンの構成を示す斜視図である。 板パッキンの構成を示す拡大端面図である。 加締め工程において用いられる押し型等を示す断面図である。 加締め工程において、主体金具の後端部に荷重を加えている状態を示す断面図である。 (a)は、従来技術において、配置工程における板パッキン等を示す拡大断面図であり、(b)は、従来技術において、加締め工程における板パッキン等を示す拡大断面図である。
以下に、一実施形態について図面を参照しつつ説明する。図1は、点火プラグ1を示す一部破断正面図である。尚、図1では、点火プラグ1の軸線CL1方向を図面における上下方向とし、下側を点火プラグ1の先端側、上側を後端側として説明する。
点火プラグ1は、筒状をなす絶縁体としての絶縁碍子2、これを保持する筒状の主体金具3などから構成されるものである。
絶縁碍子2は、周知のようにアルミナ等を焼成して形成されており、その外形部において、後端側に形成された後端側胴部10と、当該後端側胴部10よりも先端側において径方向外向きに突出形成された大径部11と、当該大径部11よりも先端側においてこれよりも細径に形成された中胴部12と、当該中胴部12よりも先端側においてこれよりも細径に形成された脚長部13とを備えている。加えて、絶縁碍子2のうち、大径部11、中胴部12、及び、大部分の脚長部13は、主体金具3の内部に収容されている。そして、中胴部12と脚長部13との連接部には、先端側に向けて外径が小さくなるテーパ状の係止部14が形成されており、当該係止部14にて絶縁碍子2が主体金具3に係止されている。
さらに、絶縁碍子2には、軸線CL1に沿って延びる軸孔4が貫通形成されており、当該軸孔4の先端側には中心電極5が挿入、固定されている。中心電極5は、熱伝導性に優れる金属〔例えば、銅や銅合金、純ニッケル(Ni)等〕からなる内層5Aと、Niを主成分とする合金からなる外層5Bとを備えている。また、中心電極5は、全体として棒状(円柱状)をなし、その先端部分が絶縁碍子2の先端から突出している。尚、本実施形態では、耐久性の向上を図るべく、中心電極5の先端部に、耐消耗性に優れる金属(例えば、イリジウム合金や白金合金等)からなる円柱状のチップ31が設けられている。
加えて、軸孔4の後端側には、絶縁碍子2の後端から突出した状態で端子電極6が挿入、固定されている。
さらに、軸孔4の中心電極5と端子電極6との間には、円柱状の抵抗体7が配設されている。当該抵抗体7の両端部は、導電性のガラスシール層8,9を介して、中心電極5と端子電極6とにそれぞれ電気的に接続されている。
加えて、前記主体金具3は、低炭素鋼(例えば、S25C等)などの金属により筒状に形成されており、その外周面には点火プラグ1を内燃機関や燃料電池改質器等の燃焼装置に取付けるためのねじ部(雄ねじ部)15が形成されている。また、ねじ部15よりも後端側には座部16が外周側に向けて突出形成されており、ねじ部15後端のねじ首17にはリング状のガスケット18が嵌め込まれている。さらに、主体金具3の後端側には、主体金具3を燃焼装置に取付ける際にレンチ等の工具を係合させるための断面六角形状の工具係合部19が設けられている。また、主体金具3の後端部には、径方向内側に向けて屈曲する加締め部20が設けられている。尚、本実施形態では、点火プラグ1の小径化を図るべく、主体金具3が小径化されており、ねじ部15のねじ径が比較的小さなもの(例えば、M12以下)とされている。また、主体金具3の小径化に伴い、主体金具3の内周に配置される絶縁碍子2も小径化されており、ひいては絶縁碍子2の肉厚が比較的小さなものとされている。
さらに、主体金具3の内周には、径方向内側に突出する突部21が設けられており、当該突部21は、先端側に向けて内径が小さくなるテーパ状の縮径部21A(突部21の後端側面である)を有している。そして、絶縁碍子2は、主体金具3に対してその後端側から先端側に向かって挿入され、自身の係止部14が所定の金属(例えば、銅や鉄、SUS等)からなる円環状の板パッキン22を介して前記縮径部21Aに係止された状態で、主体金具3の後端側開口部を径方向内側に加締めること、つまり上記加締め部20を形成することによって主体金具3に固定されている。尚、係止部14及び縮径部21A間に設けられた前記板パッキン22によって、燃焼室内の気密性が保持され、燃焼室内に晒される絶縁碍子2の脚長部13と主体金具3の内周面との隙間に入り込む燃料ガスが外部に漏れないようになっている。
さらに、加締めによる密閉をより完全なものとするため、主体金具3の後端側においては、主体金具3と絶縁碍子2との間に環状のリング部材23,24が介在され、リング部材23,24間には滑石(タルク)25の粉末が充填されている。すなわち、主体金具3は、板パッキン22、リング部材23,24及び滑石25を介して絶縁碍子2を保持している。
また、主体金具3の先端部26には、自身の中間部分にて曲げ返されて、自身の先端側側面が中心電極5の先端部(チップ31)と対向する接地電極27が接合されている。加えて、中心電極5の先端部(チップ31)と接地電極27の先端部との間には、間隙28が形成されており、当該間隙28において、軸線CL1にほぼ沿った方向で火花放電が行われるようになっている。
次いで、本発明の特徴部分である係止部14、縮径部21A、及び、両者間に位置する板パッキン22の構成について説明する。
本実施形態では、図2(図2では、図示の便宜上、絶縁碍子2及び主体金具3のハッチングを省略している)に示すように、軸線CL1を含む断面において、係止部14の角度をθp(°)とし、縮径部21Aの角度をθs(°)としたとき、θs>θpを満たすように構成されている。
尚、角度θpは、前記断面において、軸線CL1に直交する直線XL1と係止部14の外形線とのなす角のうち鋭角の角度をいう。また、角度θsは、前記断面において、軸線CL1に直交する直線XL2と縮径部21Aの外形線とのなす角のうち鋭角の角度をいう。
さらに、係止部14の外形線が湾曲や屈曲している場合において、角度θpは、次のようにして求められる。すなわち、図3に示すように、軸線CL1を挟んだ一方側において、投影機を用いて、中胴部12の半径(係止部14のその後端における半径)から、脚長部13のその後端における半径(係止部14のその先端における半径)を減算した半径差D1を得る。尚、中胴部12がテーパ状をなしている場合には、中胴部12の先端部における外形線の延長線と、係止部14の外形線の延長線との交点における半径(軸線から前記交点までの距離)から、脚長部13のその後端における半径を減じた値を前記半径差D1として得る。次いで、軸線CL1に沿って延びるとともに、前記半径差D1を軸線CL1と直交する方向に沿って八等分する7本の仮想線VL1〜VL7を引く。そして、投影機を用いて、7本の仮想線VL1〜VL7のうち、最も外周側に位置する仮想線VL1及び最も内周側に位置する仮想線VL7を除いた5本の仮想線VL2〜VL6と、前記係止部14の外形線との交点P1〜P5における座標を求める。次に、得られた5つの座標に対する近似直線AL1と軸線CL1に直交する直線XL1とのなす角のうち鋭角の角度αを求める。また、軸線CL1を挟んだ他方側において、上記同様の手法により、得られた5つの座標に対する近似直線と軸線CL1に直交する直線XL1とのなす角αを求めるとともに、求められた2つの角αの平均値を算出する。本実施形態では、2つの角αの平均値が角度θpとされる。
また、縮径部21Aの外形線が湾曲や屈曲している場合において、角度θsは、次のようにして求められる。すなわち、図4に示すように、軸線CL1を挟んだ一方側において、投影機を用いて、突部21のうち縮径部21Aの先端から先端側に延びる部位21Bの半径(より詳しくは、前記部位21Bのうち最も内周側に位置する部分の半径)から、主体金具3のうち縮径部21Aの後端から後端側に延びる部位3Aの半径を減算した半径差D2を得る。次いで、軸線CL1に沿って延びるとともに、前記半径差D2を軸線CL1と直交する方向に沿って八等分する7本の仮想線VL11〜VL17を引く。そして、投影機を用いて、7本の仮想線VL11〜VL17のうち、最も外周側に位置する仮想線VL11及び最も内周側に位置する仮想線VL17を除いた5本の仮想線VL12〜VL16と、前記縮径部21Aの外形線との交点P11〜P15における座標を求める。次に、得られた5つの座標P11〜P15に対する近似直線AL2と軸線CL1に直交する直線XL2とのなす角のうち鋭角の角度βを求める。また、軸線CL1を挟んだ他方側において、上記同様の手法により、得られた5つの座標に対する近似直線と軸線CL1に直交する直線XL2とのなす角βを求めるとともに、求められた2つの角βの平均値を算出する。本実施形態では、2つの角βの平均値が角度θsとされる。
図2に戻り、前記断面において、板パッキン22は、係止部14の後端14Bから縮径部21Aまでを結ぶ軸線CL1方向に延びる第1線分SL1を含む位置に配置されている。換言すれば、板パッキン22は、係止部14の後端14Bと、縮径部21Aのうち軸線CL1に沿って前記後端14Bに対向する部位との間の全域に亘って配置されている。
また、前記断面において、板パッキン22は、縮径部21Aのうち板パッキン22に接触する部位の先端21AFから係止部14までを結ぶ軸線CL1方向に延びる第2線分SL2を含む位置に配置されている。換言すれば、板パッキン22は、前記先端21AFと、係止部14のうち軸線CL1に沿って前記先端21AFと対向する部位との間の全域に亘って配置されている。
さらに、本実施形態では、前記断面において、第1線分SL1の中点CP1における板パッキン22のビッカース硬度をHvo(Hv)とし、第2線分SL2の中点CP2における板パッキン22のビッカース硬度をHvi(Hv)としたとき、Hvo>Hviを満たすように構成されている。つまり、板パッキン22は、外周側部位の硬度が内周側部位の硬度よりも大きくなるように構成されている。
また、本実施形態では、1.03≦Hvo/Hvi≦1.25を満たすように構成されている。尚、本実施形態において、Hvoは、115Hv以上268Hv以下とされており、Hviは、109Hv以上213Hv以下とされている。また、板パッキン22の硬度は、例えば、JIS Z2244の規定に基づく手法により測定することができる。具体的には、正四角推状のダイヤモンド圧子により、板パッキン22に対して所定(例えば、1.961N)の荷重を加えた際に、板パッキン22に形成される圧痕の対角線長さに基づき、板パッキン22の硬度を測定することができる。
次に、上記のように構成されてなる点火プラグ1の製造方法について説明する。
まず、絶縁碍子2を成形加工しておく。例えば、アルミナを主体としバインダ等を含む原料粉末を用いて、成形用素地造粒物を調製し、これを用いてラバープレス成形を行うことで、筒状の成形体を得る。そして、得られた成形体に対して研削加工を施すことにより、その外形を整形した上で、整形された成形体に焼成加工を施すことにより絶縁碍子2が得られる。
さらに、絶縁碍子2とは別に中心電極5を製造しておく。すなわち、中央部に放熱性向上を図るための銅合金等を配置したNi合金を鍛造加工して中心電極5を作製する。また、レーザー溶接等により、中心電極5の先端部にチップ31を接合する。
そして、上記のようにして得られた絶縁碍子2及び中心電極5と、抵抗体7と、端子電極6とが、ガラスシール層8,9によって封着固定される。ガラスシール層8,9としては、一般的にホウ珪酸ガラスと金属粉末とが混合されて調製されており、当該調製されたものが抵抗体7を挟むようにして絶縁碍子2の軸孔4内に充填された後、後方から前記端子電極6で押圧しつつ、焼成炉内にて加熱することにより焼き固められる。尚、このとき、絶縁碍子2の後端側胴部10の表面には釉薬層が同時に焼成されることとしてもよいし、事前に釉薬層が形成されることとしてもよい。
次に、主体金具3を加工しておく。すなわち、円柱状の金属素材(例えばS17CやS25Cといった鉄系素材やステンレス素材)に冷間鍛造加工等を施すことで貫通孔を形成するとともに、概形を形成する。その後、切削加工を施すことで外形を整え、主体金具中間体を得る。
続いて、主体金具中間体の先端面に、Ni合金等からなる直棒状の接地電極27を抵抗溶接する。当該溶接に際してはいわゆる「ダレ」が生じるので、その「ダレ」を除去した後、主体金具中間体の所定部位にねじ部15が転造によって形成される。これにより、接地電極27の接合された主体金具3が得られる。尚、耐食性の向上を図るべく、接地電極27の溶接された主体金具3に対してメッキ処理を施すこととしてもよい。
その後、上記のようにそれぞれ作製された中心電極5及び端子電極6を備える絶縁碍子2と、接地電極27を備える主体金具3とが固定される。
詳述すると、図5に示すように、まず、配置工程において、所定の金属(例えば、焼き入れ鋼等の硬鋼)からなる筒状の受け型51に主体金具3の先端側を挿入することで、受け型51により主体金具3を保持する。次いで、主体金具3に板パッキン22を挿入し、縮径部21A上に板パッキン22を配置する。その上で、主体金具3に絶縁碍子2を挿入することにより、縮径部21A及び係止部14間に板パッキン22が配置された状態で、主体金具3の内周に絶縁碍子2を配置する。
尚、配置工程においては、図6に示すように、係止部14側に配置される一端面22F、及び、縮径部21A側に配置される他端面22Bが、自身の中心軸CL2側に向けて他端側に傾斜するように構成された板パッキン22が配置される。詳述すると、板パッキン22は、図7に示すように、前記中心軸CL2を含む断面において、前記一端面22Fの外形線と中心軸CL2に直交する直線XL3とのなす角のうち鋭角の角度をθpp(°)がθp(係止部14の角度)と等しく、前記他端面22Bの外形線と中心軸CL2に直交する直線XL4とのなす角のうち鋭角の角度をθps(°)がθs(縮径部21Aの角度)と等しいものとされている。つまり、板パッキン22は、配置工程(加締め工程の前段階)において、その一端面22Fが係止部14に面接触するとともに、その他端面22Bが縮径部21Aに面接触した状態で、係止部14及び縮径部21A間に配置されている。尚、角度θppが角度θpと若干(例えば、±2°程度)異なっていてもよい。また、角度θpsが角度θsと若干(例えば、±2°程度)異なっていてもよい。
次いで、図8に示すように、筒状の押し型53を主体金具3の上方から装着する。この筒状の押し型53は、開口部先端の内周面に前記加締め部20の形状に対応する湾曲面部53Aを有する。押し型53の装着後、前記受け型51及び押し型53によって主体金具3を挟み込んだ状態で、押し型53により主体金具3を受け型51側へと所定の荷重(例えば、30kN以上50kN以下)にて押圧する。これにより、図9に示すように、主体金具3の後端側開口部が径方向内側へと屈曲させられ(すなわち、前記加締め部20が形成され)、絶縁碍子2と主体金具3とが固定される。尚、押し型53から荷重を加えることで、座部16及び工具係合部19の間に位置する比較的薄肉の円筒状部位が径方向外側に向けて湾曲変形する。これにより、主体金具3から絶縁碍子2に対して軸線CL1に沿った軸力が加わることとなり、その結果、絶縁碍子2と主体金具3とがより確実に固定される。
主体金具3と絶縁碍子2とを固定した後、接地電極27を中心電極5側に屈曲させるとともに、中心電極5の先端部及び接地電極27の先端部の間に形成された間隙28の大きさを調節することで、上述した点火プラグ1が得られる。
以上詳述したように、本実施形態によれば、θs>θpを満たすように構成されている。そのため、加締め工程において、縮径部21Aのうち外周側に位置する部位に対してより大きな荷重が加わることとなり、縮径部21Aのうち内周側に位置する部位に加わる荷重を小さくすることができる。従って、径方向内側に向けた突部21の突出変形を効果的に抑制することができる。その結果、絶縁碍子2の破損や絶縁碍子2と主体金具3との間における軸ずれをより確実に防止することができる。
特に本実施形態のように、ねじ部15のねじ径が小さく、絶縁碍子2の肉厚が小さいときには、突部21の変形に伴う絶縁碍子2の破損がより懸念されるが、上述の構成により、絶縁碍子2の破損をより確実に防止することができる。換言すれば、θs>θpとすることは、ねじ部15のねじ径が小さく(例えば、M12以下とされ)、突部21の変形に伴う絶縁碍子2の破損がより懸念される点火プラグにおいて、特に有効である。
また、本実施形態では、Hvo>Hviを満たすように構成されており、板パッキン22の外周側部位の硬度が、板パッキン22の内周側部位の硬度よりも大きなものとされている。すなわち、θs>θpとされることにより、板パッキン22の外周側部位は、係止部14や縮径部21Aによって大きな荷重で挟み込まれることとなるが、板パッキン22のうち、この大きな荷重で挟まれる部位の硬度が十分に大きなものとされている。従って、内周側と比較して係止部14等に対する接触面積が大きい外周側において、係止部14等に対する板パッキン22の接触圧力を著しく増大させることができる。その結果、良好な気密性を実現することができる。
さらに、加わる荷重が比較的小さなものとなる板パッキン22の内周側部位は、その硬度が比較的小さくなるように構成されている。従って、板パッキン22の内周側部位は、係止部14等に対する接触圧力が小さい状態であっても、係止部14等に対してより確実に密着することとなる。その結果、係止部14等に対する板パッキン22の外周側部位の接触圧力が著しく増大することと相俟って、非常に良好な気密性を実現することができる。
加えて、Hvo/Hvi≦1.25を満たすように構成されているため、板パッキン22の外周側部位から突部21(縮径部21A)に加わる荷重が、板パッキン22の内周側部位から突部21(縮径部21A)に加わる荷重よりも過度に大きくなってしまうことをより確実に防止できる。これにより、突部21(縮径部21A)の一部が局所的に変形してしまうことを効果的に抑制でき、ひいては突部21の変形に伴う絶縁碍子2の破損等を一層確実に防止することができる。
また、1.03≦Hvo/Hviを満たすように構成されているため、係止部14等に対する板パッキン22の外周側部位の接触圧力と、係止部14等に対する板パッキン22の内周側部位の密着性とをそれぞれバランスよく高めることができる。その結果、気密性の更なる向上を図ることができる。
併せて、配置工程において、一端面22Fの角度θppがθp(係止部14の角度)と等しく、他端面22Bの角度θpsがθs(縮径部21Aの角度)と等しい板パッキン22が用いられるように構成されている。すなわち、配置工程において、板パッキン22は、係止部14及び縮径部21Aに対してほぼ面接触するように構成されている。従って、加締め工程において、絶縁碍子2の一部に対して応力が集中的に加わってしまうことをより確実に防止できる。その結果、絶縁碍子2の破損をより一層確実に防止することができる。
次いで、上記実施形態によって奏される作用効果を確認すべく、上述の加締め工程を経ることで、Hvo≦Hvi、又は、Hvo>Hviを満たすとともに、θp及びθsを変更することで、θp−θs(°)が種々異なる板パッキンを有してなる点火プラグのサンプルを作製した。そして、各サンプルについて、突部変形確認試験、及び、気密性評価試験を行った。
突部変形確認試験の概要は次の通りである。すなわち、Hvo及びHviの大小関係、及び、θp−θsを同一とした5本のサンプルを用意するとともに、加締め工程を経て得られたサンプルの断面を観察し、突部が径方向内側に突出変形しているか否かを確認した。ここで、5本のサンプルの全てにおいて、突部の変形が確認されなかった場合には、径方向内側に対する突部の変形を効果的に抑制でき、ひいては突部の変形に伴う絶縁碍子の破損等をより確実に防止できるとして「○」の評価を下すこととした。一方で、5本のサンプルのうちの少なくとも1本において、突部の変形が確認された場合には、突部の変形に伴う絶縁碍子の破損等が若干懸念されるとして「△」の評価を下すこととした。
また、気密性評価試験の概要は次の通りである。すなわち、サンプルを所定のアルミブッシュに取付けた上で、サンプルの先端に対して空気により1.5MPaの圧力を加え続けた。そして、前記アルミブッシュのうちガスケットが接触する部位(座面)の温度(座面温度)を徐々に増大させていき、絶縁碍子と主体金具との間からの1分当たりの空気の漏洩量が10cc/分以上となったときの座面温度(10cc漏洩温度)を測定した。ここで、10cc漏洩温度が240℃以上となった場合には、優れた気密性を有するとして「○」の評価を下すこととした。一方で、10cc漏洩温度が230℃以上240℃未満となった場合には、気密性に若干劣るとして「△」の評価を下し、10cc漏洩温度が200℃以上230℃未満となった場合には、気密性に劣るとして「×」の評価を下すこととした。
表1に、両試験の試験結果を示す。尚、Hvi及びHvoは、加締め工程における印加荷重などを調節することで変更した。
Figure 0005564123
表1に示すように、θs−θpを−1°以下とした(すなわち、θs<θpとした)サンプルは、突部の変形が生じやすいことが分かった。これは、加締め工程において突部(縮径部)に荷重が加わった際に、突部(縮径部)のうち内周側に位置する部位に対してより大きな荷重が加わったためであると考えられる。
また、Hvo≦Hviとしたサンプルは、気密性に劣ることが確認された。これは、板パッキンの外周側部位(係止部や縮径部との接触面積がより大きく、気密性を確保する上で重要な部位)において、係止部等に対する接触圧力が不十分となり、また、板パッキンの内周側部位において、係止部等に対する密着性が不十分となったためであると考えられる。
さらに、Hvo>Hviとしたサンプルのうち、θs−θpを0°以下とした(すなわち、θs≦θpとした)ものは、気密性に劣ることが分かった。これは、係止部等に対する板パッキンの外周側部位の接触圧力が不十分となったためであると考えられる。
これに対して、Hvo>Hviを満たすとともに、θs−θpを1°以上とした(すなわち、θs>θpとした)サンプルは、突部の変形防止効果に優れるとともに、優れた気密性を有することが分かった。これは、次の(1)〜(4)が相乗的に作用したためであると考えらえる。
(1)θs>θpとしたことで、加締め工程において、突部(縮径部)のうち外周側に位置する部位に対してより大きな荷重が加わり、突部の径方向内側の変形が抑制されたこと。
(2)θs>θpとしたことで、板パッキンの外周側部位に加わる荷重が大きなものとなったこと。
(3)Hvo>Hviとしたことで、上述の(2)による作用効果と相俟って、係止部等に対する板パッキンの外周側部位の接触圧力が極めて大きくなったこと。
(4)Hvo>Hviとしたことで、係止部等に対する板パッキンの内周側部位の密着性が十分に高まったこと。
上記試験の結果より、優れた気密性を確保しつつ、突部の変形に伴う絶縁碍子の破損等をより確実に防止するという観点から、θs>θp、及び、Hvo>Hviを満たすことが好ましいといえる。
次いで、銅、鉄、又は、SUS(ステンレス鋼)により形成されるとともに、Hvo及びHviが種々異なる板パッキンを有してなる点火プラグのサンプルを複数作製し、各サンプルについて、上述の突部変形確認試験、及び、気密性評価試験を行った。
尚、突部変形確認試験では、突部の径方向内側に対する突出変形の有無に加えて、縮径部における凹み変形の有無も確認した。そして、5本のサンプル全てにおいて、径方向内側に対する突部の突出変形、及び、縮径部の凹み変形が確認されなかった場合に、突部の変形に伴う絶縁碍子の破損等をより一層確実に防止できるとして「○」の評価を下すこととした。一方で、5本のサンプルのうち少なくとも1本において、突部の突出変形や縮径部の凹み変形が確認された場合には、「△」の評価を下すこととした。
さらに、気密性評価試験では、Hvo及びHviを同一とした複数のサンプルに対して試験を行い、10cc到達温度が95%信頼区間で200℃以上となる場合に、一層優れた気密性を確保できるとして「○」の評価を下すこととした。一方で、10cc到達温度が95%信頼区間で200℃未満となった場合に、「△」の評価を下すこととした。
表2に、両試験の試験結果を示す。尚、Hvi及びHvoは、加締め工程における印加荷重などを調節することで変更した。
Figure 0005564123
表2に示すように、Hvo/Hvi≦1.25を満たすサンプルは、突部の変形を一層確実に防止できることが分かった。これは、板パッキンの外周側部位から突部(縮径部)に加わる荷重が、板パッキンの内周側部位から突部(縮径部)に加わる荷重よりも過度に大きくなってしまうことが抑制されたためであると考えられる。
また、1.03≦Hvo/Hviを満たすサンプルは、一層優れた気密性を確保できることが明らかとなった。これは、係止部等に対する板パッキンの内周側部位の密着性と、係止部等に対する板パッキンの外周側部位の接触圧力とがそれぞれバランスよく高まったためであると考えられる。
上記試験の結果より、気密性の更なる向上を図りつつ、突部の変形に伴う絶縁碍子の破損等をより効果的に防止するという観点から、1.03≦Hvo/Hvi≦1.25を満たすことが好ましいといえる。
尚、上記実施形態の記載内容に限定されず、例えば次のように実施してもよい。勿論、以下において例示しない他の応用例、変更例も当然可能である。
(a)上記実施形態では、ねじ部15のねじ径が比較的小さなもの(例えば、M12以下)とされているが、ねじ部15のねじ径が比較的大きな点火プラグに対して、本発明を適用してもよい。
(b)上記実施形態において、点火プラグ1は、間隙28において火花放電を生じさせるものであるが、本発明の技術思想を適用可能な点火プラグの構成はこれに限定されるものではない。従って、例えば、間隙に高周波電力を投入し、間隙においてプラズマを生成する点火プラグ(プラズマ点火プラグ)や、絶縁碍子の先端部にキャビティ部(空間)を有し、キャビティ部において生成されたプラズマを噴出する点火プラグ(プラズマジェット点火プラグ)に対して、本発明の技術思想を適用してもよい。
(c)上記実施形態では、配置工程において、一端面22F及び他端面22Bが、自身の中心軸CL2側に向けて他端側に傾斜するように構成された板パッキン22が使用されているが、配置工程における板パッキン22の形状はこれに限定されるものではない。従って、例えば、一端面22F及び他端面22Bのそれぞれが中心軸CL2と直交する方向に延びるように(すなわち、平板状に)構成された板パッキンを使用してもよい。尚、平板状の板パッキンを使用する場合には、押し型53から荷重を加える際に、絶縁碍子2に割れ等の破損が生じない程度の小さな荷重で前記板パッキンを押圧することで、一端面22F及び他端面22Bが、中心軸CL2側に向けて他端側に傾斜するように板パッキンを形成することができる。
(d)上記実施形態では、主体金具3の先端部に、接地電極27が接合される場合について具体化しているが、主体金具の一部(又は、主体金具に予め溶接してある先端金具の一部)を削り出すようにして接地電極を形成する場合についても適用可能である(例えば、特開2006−236906号公報等)。
(e)上記実施形態において、工具係合部20は断面六角形状とされているが、工具係合部20の形状に関しては、このような形状に限定されるものではない。例えば、Bi−HEX(変形12角)形状〔ISO22977:2005(E)〕等とされていてもよい。
1…点火プラグ
2…絶縁碍子(絶縁体)
3…主体金具
4…軸孔
5…中心電極
14…係止部
21…突部
21A…縮径部
22…板パッキン
22B…(板パッキンの)他端面
22F…(板パッキンの)一端面
CL1…軸線
CL2…(板パッキンの)中心軸
SL1…第1線分
SL2…第2線分
CP1…(第1線分の)中点
CP2…(第2線分の)中点

Claims (3)

  1. 軸線方向に延びる軸孔を有する筒状の絶縁体と、
    前記軸孔の先端側に挿設される中心電極と、
    径方向内側に突出する突部を有するとともに、前記絶縁体の外周に設けられる筒状の主体金具とを備え、
    前記突部は、先端側に向けて内径が小さくなる縮径部を有し、
    前記絶縁体は、その外周に先端側に向けて外径が小さくなる係止部を有し、
    環状の板パッキンを介して前記縮径部に前記係止部が係止される点火プラグであって、
    前記軸線を含む断面において、
    前記軸線に直交する直線と前記係止部の外形線とのなす角のうち鋭角の角度をθp(°)とし、前記軸線に直交する直線と前記縮径部の外形線とのなす角のうち鋭角の角度をθs(°)としたとき、θs>θpを満たすとともに、
    前記板パッキンは、前記係止部の後端から前記縮径部までを結ぶ前記軸線方向に延びる第1線分を含む位置に配置され、
    前記第1線分の中点における前記板パッキンのビッカース硬度をHvo(Hv)とし、前記縮径部のうち前記板パッキンに接触する部位の先端から前記係止部までを結ぶ前記軸線方向に延びる第2線分の中点における前記板パッキンのビッカース硬度をHvi(Hv)としたとき、Hvo>Hviを満たすことを特徴とする点火プラグ。
  2. 1.03≦Hvo/Hvi≦1.25を満たすことを特徴とする請求項1に記載の点火プラグ。
  3. 請求項1又は2に記載の点火プラグの製造方法であって、
    前記縮径部及び前記係止部間に前記板パッキンが配置された状態で、前記主体金具の内周に前記絶縁体を配置する配置工程と、
    前記主体金具の後端部に対して前記軸線方向先端側に向けた荷重を加え、前記主体金具の後端部を径方向内側に屈曲変形させることで、前記縮径部及び前記係止部により前記板パッキンを挟み込んだ状態で、前記主体金具と前記絶縁体とを固定する加締め工程とを含み、
    前記配置工程において、自身の中心軸を含む断面における、自身のうち前記係止部側に配置される一端面の外形線と前記中心軸に直交する直線とのなす角のうち鋭角の角度θpp(°)がθpと等しく、かつ、前記断面における、自身のうち前記縮径部側に配置される他端面の外形線と前記中心軸に直交する直線とのなす角のうち鋭角の角度θps(°)がθsと等しい前記板パッキンが配置されることを特徴とする点火プラグの製造方法。
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