JP4138611B2 - 遊技機及び遊技機における不正行為防止方法並びにプログラム - Google Patents

遊技機及び遊技機における不正行為防止方法並びにプログラム Download PDF

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Description

この発明は、スロットマシン等の遊技機及び遊技機における不正行為防止方法並びにプログラムに関する。
スロットマシン等の遊技機は、遊技者が所定の枚数のメダルを遊技機に投入してゲームを楽しむことができる。遊技に必要なメダルは、遊技ホール内に設けられたメダル貸機等で借りることができ、所望の遊技機のメダル投入口に投入することによりゲームを開始することができる。
遊技機は、基本的に絵柄が揃ったときにメダルを払い出すものであるが、絵柄が揃うかどうかは内部のコンピュータによる抽選の結果に従う。また、ビッグボーナス、レギュラーボーナス、小役などのさまざまな賞も内部のコンピュータによる抽選の結果に従う。抽選の処理については、所定の範囲内で設定可能であり、遊技機が設置されるホールなどにおいて店側により設定作業が行われる。設定変更は、遊技機の扉を開け、電源部に設けられた設定キースイッチをオンにし、設定変更スイッチを押す等の所定の操作を行うといった手順により行われた。
遊技者のごく一部に不正行為(いわゆるゴト行為)を行う者がいた。例えば、設定操作を不正に行うことにより、遊技機の設定を自己に有利なものに不正に変更する者がいた。遊技機の扉には鍵が設けられて容易に開閉できないようになっているとともに、設定キースイッチの操作のためにも鍵が必要であるが、不正行為を行う者は扉に穴を開け、設定キースイッチの配線に工作を加えることにより不正に設定を行っているようである。
このように、従来の遊技機において鍵という機構面以外のセキュリティ対策がなかった。予め定められた設定変更の手順を知っている者であれば、不正設定を行うことができてしまった。
この発明は、斯かる不正行為を店側の意思によって未然に防ぐことを可能にする遊技機及び遊技機における不正行為防止方法並びにプログラムを提供することを目的とする。
この発明は、遊技者の操作を受けて内部抽選及び入賞判定を行うとともに入賞に応じて遊技媒体の払い出し制御を行うメイン基板と、前記メイン基板からコマンド信号を受けて内部抽選の結果の報知を含む演出を行うサブ基板とを備える遊技機において、
前記メイン基板は、
内部動作に関する設定情報を記憶する第1記憶部と、
設定スイッチから前記設定情報の変更要求を受けて前記設定情報を変更する設定変更部と、
前記設定変更部により生成された新しい設定情報を記憶する第2記憶部と、
前記第2記憶部の設定情報を前記第1記憶部の設定情報と比較する比較部と、
前記比較部の出力に基づき、遊技を受け付けない状態に遊技機を設定する遊技不能状態設定部と、
リセットスイッチから信号を受けて遊技を受け付ける状態に遊技機を復帰させるリセット部とを備え、
前記サブ基板は、前記メイン基板からエラー報知コマンドを受けてエラー報知を行うエラー報知部を備え、
前記設定変更部により設定値が変更され、変更された設定値が確定されたときに当該設定値が新しい設定値として前記第2記憶部に記憶され、
前記設定スイッチにより前記設定変更部の前記設定情報の変更が終了したときに前記比較部により比較が行われ、
前記比較部による比較の結果、前記第2記憶部の設定情報と前記第1記憶部の設定情報両者が不一致であるときに前記エラー報知部によりエラー報知を行うとともに、前記遊技不能状態設定部により遊技を受け付けない状態に遊技機を設定し、
前記リセット部により遊技を受け付ける状態に遊技機を復帰させるとともに、前記エラー報知部のエラー報知を解除し、
前記リセット部により遊技を受け付ける状態に遊技機を復帰させたときに、前記第2記憶部の設定情報が前記第1記憶部に送られて記憶される、ことを特徴とするものである。
前記第1記憶部及び前記第2記憶部が電源断のときでも記憶した内容を保持するように構成され(例えばバッテリバックアップを備えたり、EEPROMなどの不揮発性メモリにより構成され)、前記第1記憶部及び前記第2記憶部の内容は電源断のときでも失われることがない場合は、前記比較部は、電源投入時において、前記第2記憶部の設定情報を前記第1記憶部の設定情報と比較し、前記遊技不能状態設定部は、前記比較部の比較結果が不一致のときに遊技を受け付けない状態に遊技機を設定するようにしてもよい。
この発明は、遊技者の操作を受けて内部抽選及び入賞判定を行うとともに入賞に応じて遊技媒体の払い出し制御を行うメイン基板と、前記メイン基板からコマンド信号を受けて内部抽選の結果の報知を含む演出を行うサブ基板とを備え、前記メイン基板は、
内部動作に関する設定情報を記憶する第1記憶部と、
設定スイッチから前記設定情報の変更要求を受けて前記設定情報を変更する設定変更部と、
前記設定変更部により生成された新しい設定情報を記憶する第2記憶部と、
前記第2記憶部の設定情報を前記第1記憶部の設定情報と比較する比較部と、
前記比較部の出力に基づき、遊技を受け付けない状態に遊技機を設定する遊技不能状態設定部と、
リセットスイッチから信号を受けて遊技を受け付ける状態に遊技機を復帰させるリセット部とを備え、
前記サブ基板は、前記メイン基板からエラー報知コマンドを受けてエラー報知を行うエラー報知部を備える遊技機における不正行為防止方法であって、
前記設定変更部により設定値が変更され、変更された設定値が確定されたときに当該設定値が新しい設定値として前記第2記憶部に記憶されるステップと、
前記設定スイッチにより前記設定変更部の前記設定情報の変更が終了したときに前記比較部により比較が行われるステップと、
前記比較部による比較の結果、前記第2記憶部の設定情報と前記第1記憶部の設定情報両者が不一致であるときに前記エラー報知部によりエラー報知を行うとともに、前記遊技不能状態設定部により遊技を受け付けない状態に遊技機を設定するステップと、
前記リセット部により遊技を受け付ける状態に遊技機を復帰させるとともに、前記エラー報知部のエラー報知を解除するステップと、
前記リセット部により遊技を受け付ける状態に遊技機を復帰させたときに、前記第2記憶部の設定情報が前記第1記憶部に送られて記憶されるステップと、を備えるものである。
電源が投入されたとき比較を行い、不一致のときは遊技を受け付けないステップを備えてもよい。
この発明は、遊技者の操作を受けて内部抽選及び入賞判定を行うとともに入賞に応じて遊技媒体の払い出し制御を行う制御部を備える遊技機の制御プログラムであって、
遊技者の操作を受けて内部抽選及び入賞判定を行うとともに入賞に応じて遊技媒体の払い出し制御を行うメイン基板と、前記メイン基板からコマンド信号を受けて内部抽選の結果の報知を含む演出を行うサブ基板とを備え、前記メイン基板は、
内部動作に関する設定情報を記憶する第1記憶部と、
設定スイッチから前記設定情報の変更要求を受けて前記設定情報を変更する設定変更部と、
前記設定変更部により生成された新しい設定情報を記憶する第2記憶部と、
前記第2記憶部の設定情報を前記第1記憶部の設定情報と比較する比較部と、
前記比較部の出力に基づき、遊技を受け付けない状態に遊技機を設定する遊技不能状態設定部と、
リセットスイッチから信号を受けて遊技を受け付ける状態に遊技機を復帰させるリセット部とを備え、
前記サブ基板は、前記メイン基板からエラー報知コマンドを受けてエラー報知を行うエラー報知部を備える遊技機の制御プログラムであって、
前記設定変更部により設定値が変更され、変更された設定値が確定されたときに当該設定値が新しい設定値として前記第2記憶部に記憶されるステップと、
前記設定スイッチにより前記設定変更部の前記設定情報の変更が終了したときに前記比較部により比較が行われるステップと、
前記比較部による比較の結果、前記第2記憶部の設定情報と前記第1記憶部の設定情報両者が不一致であるときに前記エラー報知部によりエラー報知を行うとともに、前記遊技不能状態設定部により遊技を受け付けない状態に遊技機を設定するステップと、
前記リセット部により遊技を受け付ける状態に遊技機を復帰させるとともに、前記エラー報知部のエラー報知を解除するステップと、
前記リセット部により遊技を受け付ける状態に遊技機を復帰させたときに、前記第2記憶部の設定情報が前記第1記憶部に送られて記憶されるステップと、をコンピュータに実行させるためのプログラムである。
この発明に係るプログラムは、例えば、記録媒体に記録される。
媒体には、例えば、EPROMデバイス、フラッシュメモリデバイス、フレキシブルディスク、ハードディスク、磁気テープ、光磁気ディスク、CD(CD−ROM、Video−CDを含む)、DVD(DVD−Video、DVD−ROM、DVD−RAMを含む)、ROMカートリッジ、バッテリバックアップ付きのRAMメモリカートリッジ、フラッシュメモリカートリッジ、不揮発性RAMカートリッジ等を含む。
また、電話回線等の有線通信媒体、マイクロ波回線等の無線通信媒体等の通信媒体を含む。インターネットもここでいう通信媒体に含まれる。
媒体とは、何等かの物理的手段により情報(主にデジタルデータ、プログラム)が記録されているものであって、コンピュータ、専用プロセッサ等の処理装置に所定の機能を行わせることができるものである。
この発明によれば、新設定値を現在の設定値と比較し、一致したときに遊技を受け付けるので、設定変更の際にリセット操作などの手順を要求することになり不正行為を困難にする。よって不正な設定値変更を防止できる。
発明の実施の形態1.
この発明の実施の形態に係る遊技機について図面を参照して説明する。
図1は遊技機(スロットマシン、回胴式遊技機とも呼ばれる)の正面図である。
スロットマシン10で遊技を楽しもうとする遊技者は、まずメダル貸機(図示しない)等から遊技媒体であるメダルを借り、メダル投入装置のメダル投入口100に直接メダルを入れる。メダル投入口100は、スロットマシン10の正面で略中央の高さに設けられている。
スロットマシン10は、四角箱状の筐体11を有する。前記筐体11の中央部及び上部には、遊技者側に向かって臨む四角窓状の表示窓12が形成されている。そして、この中央部の表示窓12の中央には、三個の回転リール40の図柄61を見ることができる図柄表示窓13が形成されている。ベットスイッチ16は、回転リール40の下方に位置するスイッチであって、メダル投入口100に連続してメダル投入をして貯留させた貯留メダル数を減じてメダル投入に代える。精算スイッチ17は、回転リールの斜め下方に位置するスイッチであって、貯留した投入メダルを払い出す。スタートスイッチ30は回転リール40の斜め下方に位置するレバーであって、遊技メダルの投入若しくはベットスイッチ16の投入を条件に、リールユニット60の駆動を開始させる。ストップスイッチ50は、リールユニット60の駆動を停止させるためのものである。リールユニット60は、三個の回転リール40とから構成されている。そして、各回転リール40は、合成樹脂からなる回転ドラムと、この回転ドラムの周囲に貼付されるテープ状のリールテープ42とを備えている。このリールテープ42の外周面には、複数個(例えば21個)の図柄61が表示されている。62は各種の演出を行うための液晶表示部である。
スロットマシン10の内部には、後述のように、スロットマシン10の全体の動作を制御するための制御装置が内蔵されている。制御装置は、CPUを中心に構成され、ROM、RAM、I/O等を備えている。そして、CPU(処理部)が遊技者の操作を受けてROM(記憶部)に記憶されたプログラムを読み込むことで動作させるものであり、具体的には、スタートスイッチ30及びストップスイッチ50の操作に基づき回転リール40の回転及び停止を制御するとともに、ランプやスピーカ等の表示を制御する。CPUが動作する際に必要な一時的なデータなどはRAM(記憶部:一般にRAMは揮発性メモリであり、その電源断によりデータは原則失われるが、本遊技機においてはその一部又は全部についてバッテリなどのバックアップ電源が用意されていることがあり、この場合は電源断でもデータは失われない)に記憶される。CPUはROMに記録されたプログラムに従って所定の動作を行うとともに、処理に必要な一時的なデータをRAMに記録するとともに記録されたデータを必要に応じて読み出して参照する。
スタートスイッチ30は、前述のように回転リール40の斜め下方に位置するレバーであって、遊技メダルの投入若しくはベットスイッチ16の投入を条件に、または、入賞判定に応じて得られる「再遊技(Replay)」時には前遊技からの所定時間経過を条件に、リールユニット60の駆動を開始させるためのものである。
ストップスイッチ50は、前述のようにリールユニット60の駆動を停止させるためのものである。具体的には、ストップスイッチ50は、各回転リール40に対応した三個のスイッチから構成され、各回転リール40の下方に1個ずつ配置されているものである。回転リール40に対応したストップスイッチ50の操作により、当該対応した回転リール40の回転を停止するように設定されている。
メダルの投入若しくはベットスイッチ16の投入を条件に、または、前記「再遊技(Replay)」時には前遊技から所定時間経過を条件に、スタートスイッチ30を操作すると、リールユニット60が駆動され、三個の回転リール40が回転を開始する。その後、ストップスイッチ50の一個を操作すると、当該対応する回転リール40の回転が停止する。そして、ストップスイッチ50を三個全て操作すると、三個の回転リール40の回転が全て停止する。このとき、表示窓13の有効入賞ライン上に、予め設定された図柄61が停止すると入賞と判定され、図示しないホッパーユニットを介して所定枚数のメダルが払い出される。なお、メダルを払い出す代わりに、クレジットしてもよい。
前述の制御装置は、スタートスイッチ30及びストップスイッチ50の操作に基づき回転リール40の回転及び停止を制御する際に、予め定めた内部抽選確率に基づいて入賞資格を得たか否かの入賞判定のための抽選を行う入賞抽選手段を含む。この入賞抽選手段による内部抽選結果が当選である場合に入賞フラグが成立し、この入賞フラグ成立中に、回転リール40の停止図柄の組み合わせが予め定められた入賞図柄と一致したことを条件に入賞が確定し、遊技者にメダルの払い出しや、遊技者にとって有利な特別遊技等の利益が付与されるように設定されている。
図2はスロットマシン10の電気的な概略構造を示すブロック図である。この図において電源系統についての表示は省略されている。スロットマシン10は、その主要な処理装置としてメイン基板1(第1処理部)とこれからコマンドを受けて動作するサブ基板2(第2処理部)とを備える。なお、少なくともメイン基板1は、外部から接触不能となるようにケース内部に収容され、これら基板を取り外す際に痕跡が残るように封印処理が施されている。
メイン基板1は、遊技者の操作を受けて内部抽選を行ったり、リールの回転・停止やメダルの払い出しなどの処理を行うためのものである。メイン基板1は、予め設定されたプログラムに従って制御動作を行うCPUと、前記プログラムを記憶する記憶手段であるROMおよび処理結果などを一時的に記憶するRAMを含む。前述したように、本遊技機においてはRAMの一部又は全部についてバッテリなどのバックアップ電源が用意されていて、この場合は電源断でもデータは失われない。
メイン基板1は、図示しない電源部のパネルに設けられた設定キースイッチ及び設定スイッチ/リセットスイッチ83から入賞確率などの内部設定の変更要求を受け、当該内部設定を変更する設定変更部1a(ソフトウエア又はハードウエアで実現される)、現在の設定値を記憶する第1記憶部1b(RAMの一部を利用してもよい)、設定変更部1aにより生成された新しい設定値を記憶する第2記憶部1c(RAMの一部を利用してもよい)、新しい設定値を現在の設定値と比較する比較部1d(ソフトウエア又はハードウエアで実現される)、新しい設定値と現在の設定値が一致しなかったときに遊技機を停止させる遊技不能状態設定部1e(ソフトウエア又はハードウエアで実現される)、設定スイッチ/リセットスイッチ83又はドアキーに設けられたリセットスイッチ84からリセット信号を受けて遊技機を通常遊技状態に復帰させるリセット部1f(ソフトウエア又はハードウエアで実現される)を備える。比較部1dは遊技不能状態設定部1eに不一致信号を送るとともに、エラー報知コマンドをサブ基板2へ送る。
サブ基板2は、メイン基板1からコマンド信号を受けて内部抽選の結果を報知したり各種演出を行うためのものである。サブ基板2は、前記コマンド信号に応じた予め設定されたプログラムに従って制御動作を行うCPUと、前記プログラムを記憶する記憶手段であるROMおよび処理結果などを一時的に記憶するRAMを含む。
サブ基板2は、メイン基板1からエラー報知コマンドを受けてエラー報知を行うエラー報知部2a(ソフトウエア又はハードウエアで実現される)を備える。
サブ基板2はメイン基板1からコマンドをうけ、これに従って演出等の処理を行う。コマンドの流れはメイン基板1からサブ基板2への一方のみであり、逆にサブ基板2からメイン基板1へコマンド等が出されることはない。
メイン基板1には乱数発生部20、スタートスイッチ30,ストップスイッチ50,リール駆動部70,リール位置検出回路71、ホッパー駆動部80、ホッパー81及びホッパー81から払い出されたメダルの枚数を数えるためのメダル検出部82、設定スイッチ/リセットスイッチ83、リセットスイッチ84が接続されている。サブ基板2には液晶表示装置62の制御基板200、スピーカ201、LED基板202などの周辺基板(ローカル基板)が接続されている。以下、スタートスイッチ30,ストップスイッチ50を除く、これらの周辺基板/装置について説明する。
乱数発生部20は、一定範囲の数値を高速更新することで擬似的な乱数を発生させる乱数発生機能と、発生した乱数の中から任意の乱数を遊技者の操作を受けて抽出するサンプリング機能を備えるものである。具体例を挙げればカウンタとラッチで構成されるものである。
リール駆動部70は、3つのリール40を回転駆動する図示しないステッピングモータを駆動する回路である。各ステッピングモータはリール駆動回路70によって1−2相励磁されており、所定数のパルスの駆動信号が供給されるとそれぞれ1回転する。
リール位置検出回路71は、リール40の近傍に設けられてリール40の回転位置を検出するための図示しないフォトインタラプタから出力パルス信号を受け、3つのリール40それぞれの回転位置を検出し、その検出信号を出力するものである。図示しないフォトインタラプタは各リール40が一回転する毎に各リール40に設けられた遮蔽板を検出してリセットパルスを発生する。このリセットパルスはリール位置検出回路71を介してメイン基板1のCPUに与えられる。メイン基板1のRAM内には、各リール40について一回転の範囲内における回転位置に対応した計数値が格納されており、CPUはリセットパルスを受け取ると、RAM内に形成されたこの計数値を“0”にクリアする。このクリア処理により、各シンボルの移動表示と各ステッピングモータの回転との間に生じるずれが、一回転毎に解消されている。
ホッパー駆動部80は、メダルを収納するとともに指示された入賞に応じた枚数のメダルを払い出すホッパー81のモーターを駆動する回路である。
メダル検出部82は、ホッパー81から払い出されるメダル数を計数するためのものである。メイン基板1のCPUは、このメダル検出部82から受けた実際に払い出しのあったメダル計数値が入賞に応じた所定の配当枚数データに達した時に、ホッパー駆動部80による駆動を停止させ、メダル払い出しを終了させる。ホッパー駆動回路80,メダル検出部82により、遊技の結果にて得られた入賞に基づいて所定枚数のメダルが遊技者に払い出される。
設定スイッチ/リセットスイッチ83は図示しない電源部のパネルに設けられている。スイッチ83は設定値を選択するための設定スイッチとエラー解除を行うリセットスイッチを兼用している。なお電源部のパネルには設定モードにするための設定キースイッチも設けられている。リセットスイッチ84は例えばドアキーに設けられていて、ドアの開閉に伴って操作される。
液晶制御基板200は、液晶表示部62を駆動するための回路である。
スピーカ201は、音声や効果音等の音響を発生するためのものである。
LED基板202は、図示しない表示ランプやバックランプを駆動するための回路である。
液晶制御基板200により表示制御される液晶表示装置62、スピーカ201や表示ランプ等を含むLED基板202は演出表示装置を構成する。この演出表示装置は、遊技者に入賞等を報知したり、いわゆるアシストタイム(AT)において、一定ゲーム間に特定の小役を台自体が何らかのアクションを伴ってユーザに教えるためのものである。
なお、メイン基板1のROMには、このスロットマシン10で実行されるゲーム処理の手順がシーケンスプログラムとして記憶されている他、入賞確率テーブル,シンボルテーブルおよび入賞シンボル組合せテーブル等がそれぞれ区分されて格納されている。入賞確率テーブルは、乱数発生部20で抽出された乱数を各入賞態様に区分けするように区分されており、乱数発生部20で発生する一定範囲の数値の中から抽出される乱数を各入賞態様に区画するデータを記憶している。すなわち、入賞確率テーブルは、乱数発生器20がとる乱数の全領域に対応して、各入賞態様ごとに区分された領域を有するものである。例えば、0〜一定数の範囲を複数に区分し、ひとつの区分(領域)を外れとし、他の区分(領域)を入賞1、入賞2、・・・というように設定する。抽出された乱数データは、乱数発生器20から生成される乱数と対応するようにした全領域中の各入賞態様ごとに区分された入賞判定領域データそれぞれと照合し、当該抽出乱数データが属する入賞態様に対応する当選が決定される。例えば、抽出された乱数の数値が、入賞確率テーブルのどの区分(領域)に属するか調べ、その区分が例えば入賞1の区分であれば「入賞1」と判定される。同様に、抽出された乱数の数値が入賞判定テーブル5の外れの区分(領域)に属すれば「外れ」と判定される。抽選処理の評価が例えば外れの場合は所定の図柄が揃わないように設定され(いわゆる蹴飛ばし)、当たりの場合はストップスイッチが所定のタイミングで押下されることなどを条件に所定の図柄が揃うように設定される(いわゆる引き込み)。そして、所定の図柄が揃えば入賞図柄に相当するメダルが払い出される。各種の入賞はこのような入賞確率テーブルのデータ設定に応じた確率の下で発生し図柄の停止制御が行われるため、遊技者の技量に極端に左右されることなく、例えば1日の営業時間内でのトータル的なメダル支払い率がほぼ一定に維持されている。
図3は発明の実施の形態1に係る遊技機における内部設定処理フローチャートである。以下、この図に基づき当該遊技機の動作について説明する。入賞確率テーブルを選択する内部設定を変更するためには以下の手順が必要である。
S1:図示しない設定キースイッチをオンにする。設定キースイッチは図示しない電源部(扉の内側に設けられている)のパネルに設けられている。通常はオフである。
S2:図示しない電源スイッチをオンにする。これにより遊技機に電源が供給される。設定キースイッチがオンであるので、図示しない表示部(例えば図柄表示窓13の下側に設けられている)に第1記憶部1bに記憶されている現在の設定値が表示されている。
S3:内部設定を選択する。内部設定は例えば1〜6段階に設定できる。設定スイッチ/リセットスイッチ83を操作すると、表示される設定値が変化する。
S4:スタートレバー30を操作する。
S5:これにより設定値が確定し、当該設定値が第2記憶部1cに記憶される。
S6:設定キースイッチをオフにする。表示器の設定値表示が消える。なお、操作者から見るとS1〜S6は従来の手順と同じである。従来の手順ではS6の処理の後、ただちに新しい設定値が有効になった。
S7:第2記憶部1cの設定値を第1記憶部1bの設定値と比較する。すなわち、新しい設定値を現在の設定値と比較する。
S8:比較の結果、両者が一致しているときは通常遊技処理に移行する。設定値に変更が加えられなかったのであるから、そのまま遊技を受け付けても不正行為の心配はないからである。
S9:比較の結果、両者が不一致であるときはエラー報知を行う。エラーの報知は、サブ基板2で制御可能なランプやLED,液晶表示装置62の全部又は一部を発光あるいは点滅させたり、特定のパターンを点灯表示又は画像表示させることにより行ったり、スピーカを吹鳴若しくは、前記報知態様を任意に組合わせるさせることにより行う。これに代えてあるいはこれとともに外部へエラー信号を出力するようにしてもよい。このエラー信号は例えばホールのコンピュータで受信され、ホールの監視装置上にエラーを表示させる。
S10:エラー報知とともに遊技の受付を停止し、通常遊技をできなくする。例えばリセット信号を受けるまでCPUが停止したり、リセット以外のスイッチの信号を読み取らないようにする。
S9:エラー報知とS10:通常遊技不可という処理は、不正行為者が設定変更を行った場合に加えて、正当な管理者が設定変更を行った場合でも実行される。
S11:エラー報知と通常遊技不可の状態を解除するためにリセット操作を行う。リセットされるまで当該状態が継続する。正当な管理者が設定変更を行った場合は設定スイッチ/リセットスイッチ83を操作するだけであり、さほど負担にならない。リセット操作は普通に行われていることであり、エラーになったらリセットすることは容易に行える。これに対して、不正行為者は設定スイッチ/リセットスイッチ83に正しくアクセスすることができないから、その対処に苦労すると思われる。設定変更すると必ずエラーになることだけでもやっかいであるが、遊技を行うことができないのでは不正行為の意味がなくなってしまう。このような点からS9とS10の処理は不正行為防止に有効であると考えられる。
S12:リセット操作が行われたら、遊技機を通常の状態(新旧設定値が一致する状態)にするために新設定値を第1記憶部1bに記憶し、新設定値を有効にする。その後、通常遊技状態になる。
発明の実施の形態1に係る遊技機によれば、遊技機の設定変更を行う作業において確認作業を促進し、不正行為を防止することができる。
発明の実施の形態1に係る遊技機は、従来の設定変更のプログラムに、前回の設定値と今回の設定値の比較を行い、異なる場合はリセット解除可能なエラー状態及び通常遊技不可状態とするプログラムを追加したものである。このため、業界で通例化している操作手順を遵守したまま実現でき、したがってホールにとって当該遊技機は受け入れやすいものといえる。
当該遊技機において設定変更を行う際は必ずエラーを表示して遊技機を停止させる。停止状態からはリセット解除により通常の遊技待ちとなる。これにより、設定変更を行う作業者は、設定変更がされたことを認識することができる。また、営業中に電源のオン/オフを伴う不正な設定変更がなされた場合は、遊技機が停止するので、被害を最小限に抑えることができる。
発明の実施の形態2.
第1記憶部の内容と第2記憶部の内容が一致しない状態は図3の内部設定処理においてリセットされなかったということであり、正しい手順を踏んでいないことを意味する。このような状態は不正常であり、不正行為の疑いが生じる。よって、この状態のときは再度電源を投入しても遊技できない状態にすることが望ましい。なお、この不正常な状態を解消するためにはもう一度図3の内部設定処理を行えばよく、ホール管理者にとってそれほど負担にならないと考えられる。他方、図3においてのみ上記不正常の状態を解消するS12:新設定値を第1記憶部へ書き込むことを行うようにすれば、電源再投入やリセットスイッチの操作(S11を除く)を行っても上記不正常な状態は継続するので不正行為防止の点から有効と思われる。
上記不正常な状態において遊技を受け付けないようにするための処理について図4を参照して説明する。図4の処理は電源が投入されたときに実行される。
S20:電源スイッチをオンにする。
S21:第2記憶部1cの設定値を第1記憶部1bの設定値と比較する。
S22:比較の結果、両者が一致しているときは正常な状態と考えられるから、通常遊技処理に移行する。
S23:比較の結果、両者が不一致であるときはエラー報知を行う。
S24:エラー報知とともに遊技の受付を停止し、通常遊技をできなくする。この状態はずっと維持される。リセットされても通常遊技状態にはならない。
図3の内部設定処理を実行した後、S12の処理を正しく行わない限り、第2記憶部1cの内容(新設定値)は第1記憶部1bに記憶されず、したがって新設定値は有効にならない。電源のオフ/オンを繰り返したところでその度にエラーが報知されるだけであり、通常遊技に移行することはない。
従来の遊技機では電源をオフ/オンすれば遊技可能な状態になった。これに対して本発明の実施の形態2によれば遊技を行うことができない。このことにより不正行為が非常にやりにくくなると考えられる。したがって、図4の処理を行うことにより不正行為をより効果的に防止できると言える。
上記遊技機の特徴として次のことが挙げられる。
(1)設定値変更手順そのものは従来の手順と変わらず、受け入れやすい。リセット操作が加わるが、これはホールの管理者が従来行ってきたことであり、さほど抵抗はない。
(2)ソフトウエアのみで実現可能である。ソフトウエアの修正はわずかですむ。
(3)設定変更について不正行為を行うと、必ずエラーが報知され、リセット操作をしない限り復帰しない。このことは不正行為を躊躇させるので不正行為の防止に大きな効果がある。
本発明は、以上の実施の形態に限定されることなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲内で、種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることは言うまでもない。また、設定スイッチ/リセットスイッチ83をカバーで覆うような構造にしておけば、不正行為の防止の点でより一層効果的である。
また、本明細書において、部とは必ずしも物理的手段を意味するものではなく、各部の機能が、ソフトウェアによって実現される場合も包含する。さらに、一つの部の機能が、二つ以上の物理的手段により実現されても、若しくは、二つ以上の部の機能が、一つの物理的手段により実現されてもよい。
回胴式遊技機の正面図である。 本発明の実施の形態1に係る遊技機の概略ブロック図である。 本発明の実施の形態1に係る遊技機の処理フローチャートを示す。 本発明の実施の形態2に係る遊技機の処理フローチャートを示す。
符号の説明
1 メイン基板
1a 設定変更部
1b 第1記憶部
1c 第2記憶部
1d 比較部
1e 遊技不能状態設定部
1f リセット部
2 サブ基板
2a エラー報知部
10 スロットマシン
11 筐体
12 表示窓
13 図柄表示窓
16 ベットスイッチ
17 精算スイッチ
20 乱数発生部
30 スタートスイッチ
40 回転リール
42 リールテープ
50 ストップスイッチ
60 リールユニット
61 図柄
62 液晶表示部
70 リール駆動部
71 リール位置検出回路
80 ホッパー駆動部
81 ホッパー
82 メダル検出部
83 設定スイッチ
100 メダル投入口
200 液晶制御基板
201 スピーカ
202 LED基板
304 メダル払い出し口
311 メダル受け部(下皿)

Claims (4)

  1. 遊技者の操作を受けて内部抽選及び入賞判定を行うとともに入賞に応じて遊技媒体の払い出し制御を行うメイン基板と、前記メイン基板からコマンド信号を受けて内部抽選の結果の報知を含む演出を行うサブ基板とを備える遊技機において、
    前記メイン基板は、
    内部動作に関する設定情報を記憶する第1記憶部と、
    設定スイッチから前記設定情報の変更要求を受けて前記設定情報を変更する設定変更部と、
    前記設定変更部により生成された新しい設定情報を記憶する第2記憶部と、
    前記第2記憶部の設定情報を前記第1記憶部の設定情報と比較する比較部と、
    前記比較部の出力に基づき、遊技を受け付けない状態に遊技機を設定する遊技不能状態設定部と、
    リセットスイッチから信号を受けて遊技を受け付ける状態に遊技機を復帰させるリセット部とを備え、
    前記サブ基板は、前記メイン基板からエラー報知コマンドを受けてエラー報知を行うエラー報知部を備え、
    前記設定変更部により設定値が変更され、変更された設定値が確定されたときに当該設定値が新しい設定値として前記第2記憶部に記憶され、
    前記設定スイッチにより前記設定変更部の前記設定情報の変更が終了したときに前記比較部により比較が行われ、
    前記比較部による比較の結果、前記第2記憶部の設定情報と前記第1記憶部の設定情報両者が不一致であるときに前記エラー報知部によりエラー報知を行うとともに、前記遊技不能状態設定部により遊技を受け付けない状態に遊技機を設定し、
    前記リセット部により遊技を受け付ける状態に遊技機を復帰させるとともに、前記エラー報知部のエラー報知を解除し、
    前記リセット部により遊技を受け付ける状態に遊技機を復帰させたときに、前記第2記憶部の設定情報が前記第1記憶部に送られて記憶される、ことを特徴とする遊技機。
  2. 前記第1記憶部及び前記第2記憶部は電源断のときでも記憶した内容を保持するように構成され、
    前記比較部は、電源投入時において、前記第2記憶部の設定情報を前記第1記憶部の設定情報と比較し、前記遊技不能状態設定部は、前記比較部の比較結果が不一致のときに遊技を受け付けない状態に遊技機を設定することを特徴とする請求項1記載の遊技機。
  3. 遊技者の操作を受けて内部抽選及び入賞判定を行うとともに入賞に応じて遊技媒体の払い出し制御を行うメイン基板と、前記メイン基板からコマンド信号を受けて内部抽選の結果の報知を含む演出を行うサブ基板とを備え、前記メイン基板は、
    内部動作に関する設定情報を記憶する第1記憶部と、
    設定スイッチから前記設定情報の変更要求を受けて前記設定情報を変更する設定変更部と、
    前記設定変更部により生成された新しい設定情報を記憶する第2記憶部と、
    前記第2記憶部の設定情報を前記第1記憶部の設定情報と比較する比較部と、
    前記比較部の出力に基づき、遊技を受け付けない状態に遊技機を設定する遊技不能状態設定部と、
    リセットスイッチから信号を受けて遊技を受け付ける状態に遊技機を復帰させるリセット部とを備え、
    前記サブ基板は、前記メイン基板からエラー報知コマンドを受けてエラー報知を行うエラー報知部を備える遊技機における不正行為防止方法であって、
    前記設定変更部により設定値が変更され、変更された設定値が確定されたときに当該設定値が新しい設定値として前記第2記憶部に記憶されるステップと、
    前記設定スイッチにより前記設定変更部の前記設定情報の変更が終了したときに前記比較部により比較が行われるステップと、
    前記比較部による比較の結果、前記第2記憶部の設定情報と前記第1記憶部の設定情報両者が不一致であるときに前記エラー報知部によりエラー報知を行うとともに、前記遊技不能状態設定部により遊技を受け付けない状態に遊技機を設定するステップと、
    前記リセット部により遊技を受け付ける状態に遊技機を復帰させるとともに、前記エラー報知部のエラー報知を解除するステップと、
    前記リセット部により遊技を受け付ける状態に遊技機を復帰させたときに、前記第2記憶部の設定情報が前記第1記憶部に送られて記憶されるステップと、を備える遊技機における不正行為防止方法。
  4. 遊技者の操作を受けて内部抽選及び入賞判定を行うとともに入賞に応じて遊技媒体の払い出し制御を行う制御部を備える遊技機の制御プログラムであって、
    遊技者の操作を受けて内部抽選及び入賞判定を行うとともに入賞に応じて遊技媒体の払い出し制御を行うメイン基板と、前記メイン基板からコマンド信号を受けて内部抽選の結果の報知を含む演出を行うサブ基板とを備え、前記メイン基板は、
    内部動作に関する設定情報を記憶する第1記憶部と、
    設定スイッチから前記設定情報の変更要求を受けて前記設定情報を変更する設定変更部と、
    前記設定変更部により生成された新しい設定情報を記憶する第2記憶部と、
    前記第2記憶部の設定情報を前記第1記憶部の設定情報と比較する比較部と、
    前記比較部の出力に基づき、遊技を受け付けない状態に遊技機を設定する遊技不能状態設定部と、
    リセットスイッチから信号を受けて遊技を受け付ける状態に遊技機を復帰させるリセット部とを備え、
    前記サブ基板は、前記メイン基板からエラー報知コマンドを受けてエラー報知を行うエラー報知部を備える遊技機の制御プログラムであって、
    前記設定変更部により設定値が変更され、変更された設定値が確定されたときに当該設定値が新しい設定値として前記第2記憶部に記憶されるステップと、
    前記設定スイッチにより前記設定変更部の前記設定情報の変更が終了したときに前記比較部により比較が行われるステップと、
    前記比較部による比較の結果、前記第2記憶部の設定情報と前記第1記憶部の設定情報両者が不一致であるときに前記エラー報知部によりエラー報知を行うとともに、前記遊技不能状態設定部により遊技を受け付けない状態に遊技機を設定するステップと、
    前記リセット部により遊技を受け付ける状態に遊技機を復帰させるとともに、前記エラー報知部のエラー報知を解除するステップと、
    前記リセット部により遊技を受け付ける状態に遊技機を復帰させたときに、前記第2記憶部の設定情報が前記第1記憶部に送られて記憶されるステップと、をコンピュータに実行させるためのプログラム。
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