図1および図2に示すように、本実施形態のスロットマシン1は、前面が開口する筐体1aと、この筐体1aの側端に回動自在に枢支された前面扉1bと、から構成されている。
本実施形態のスロットマシン1の筐体1aの内部には、図2に示すように、外周に複数種の図柄が配列されたリール2L、2C、2R(以下、左リール、中リール、右リール)が平方向に並設されており、図1に示すように、これらリール2L、2C、2Rに配列された図柄のうち連続する3つの図柄が前面扉1bに設けられた透視窓3から見えるように配置されている。
図3に示すように、リール2L、2C、2Rの外周部には、それぞれ「7a」、「7b」、「7c」、「スイカa」、「スイカb」、「チェリー」、「ベルa」、「ベルb」、「リプレイa」、「リプレイb」といった互いに識別可能な複数種類の図柄が所定の順序で、それぞれ21個ずつ描かれている。リール2L、2C、2Rの外周部に描かれた図柄は、前面扉1bのリールパネル1c略中央に設けられた透視窓3において各々上中下三段に表示される。なお、以下では、「7a」、「7b」、「7c」をまとめて単に「7」、「スイカa」、「スイカb」をまとめて単に「スイカ」、「ベルa」、「ベルb」をまとめて単に「ベル」、「リプレイa」、「リプレイb」をまとめて単に「リプレイ」と呼ぶ場合がある。
各リール2L、2C、2Rは、各々対応して設けられリールモータ32L、32C、32R(図4参照)によって回転させることで、各リール2L、2C、2Rの図柄が透視窓3に連続的に変化しつつ表示されるとともに、各リール2L、2C、2Rの回転を停止させることで、透視窓3に3つの連続する図柄が表示結果として導出表示されるようになっている。
リール2L、2C、2Rの内側には、リール2L、2C、2Rそれぞれに対して、基準位置を検出するリールセンサ33L、33C、33Rと、リール2L、2C、2Rを背面から照射するリールLED55と、が設けられている。また、リールLED55は、リール2L、2C、2Rの連続する3つの図柄に対応する12のLEDからなり、各図柄をそれぞれ独立して照射可能とされている。
前面扉1bにおいて各リール2L、2C、2Rに対応する位置には、リール2L、2C、2Rを前面側から透視可能とする横長長方形状の透視窓3が設けられており、該透視窓3を介して遊技者側から各リール2L、2C、2Rが視認できるようになっている。
前面扉1bには、図1に示すように、メダルを投入可能なメダル投入部4、メダルが払い出されるメダル払出口9、クレジット(遊技者所有の遊技用価値として記憶されているメダル数)を用いて、その範囲内において遊技状態に応じて定められた規定数の賭数のうち最大の賭数(本実施形態ではいずれの遊技状態においても3)を設定する際に操作されるMAXBETスイッチ6、クレジットとして記憶されているメダル及び賭数の設定に用いたメダルを精算する(クレジット及び賭数の設定に用いた分のメダルを返却させる)際に操作される精算スイッチ10、ゲームを開始する際に操作されるスタートスイッチ7、リール2L、2C、2Rの回転を各々停止する際に操作されるストップスイッチ8L、8C、8R、演出に用いるための演出用スイッチ56が遊技者により操作可能にそれぞれ設けられている。
なお、本実施形態では、回転を開始した3つのリール2L、2C、2Rのうち、最初に停止するリールを第1停止リールと称し、また、その停止を第1停止と称する。同様に、2番目に停止するリールを第2停止リールと称し、また、その停止を第2停止と称し、3番目に停止するリールを第3停止リールと称し、また、その停止を第3停止あるいは最終停止と称する。
また、前面扉1bには、図1に示すように、クレジットとして記憶されているメダル枚数が表示されるクレジット表示器11、入賞の発生により払い出されたメダル枚数やエラー発生時にその内容を示すエラーコード等が表示される遊技補助表示器12、賭数が1設定されている旨を点灯により報知する1BETLED14、賭数が2設定されている旨を点灯により報知する2BETLED15、賭数が3設定されている旨を点灯により報知する3BETLED16、メダルの投入が可能な状態を点灯により報知する投入要求LED17、スタートスイッチ7の操作によるゲームのスタート操作が有効である旨を点灯により報知するスタート有効LED18、ウェイト(前回のゲーム開始から一定期間経過していないためにリールの回転開始を待機している状態)中である旨を点灯により報知するウェイト中LED19、後述するリプレイゲーム中である旨を点灯により報知するリプレイ中LED20が設けられた遊技用表示部13が設けられている。
MAXBETスイッチ6の内部には、MAXBETスイッチ6の操作による賭数の設定操作が有効である旨を点灯により報知するBETスイッチ有効LED21(図4参照)が設けられており、ストップスイッチ8L、8C、8Rの内部には、該当するストップスイッチ8L、8C、8Rによるリールの停止操作が有効である旨を点灯により報知する左、中、右停止有効LED22L、22C、22R(図4参照)がそれぞれ設けられている。
また、前面扉1bにおけるストップスイッチ8L、8C、8Rの下方には、スロットマシン1のタイトルや配当表などが印刷された下部パネルが設けられている。
また、前面扉1bの透視窓3の上方には、液晶表示器51や演出効果LED52が設けられている。さらに、メダル払い出し口9の両側方には、スピーカ53,54が設けられている。液晶表示器51からは演出の実行時に演出画像が表示され、デモ状態への移行時にでも画像が表示される。また、演出効果LED52は常時点灯しており、演出の実行時には演出に合わせた点灯パターンで点灯する。スピーカ53,54からはリールの回転音やストップスイッチの操作音、演出音などが再生される。演出状態がAT(アシストタイム)に制御されたとき(ART(アシストリプレイタイム)に制御されたときを含む)には、液晶表示器51からはストップスイッチ8L,8C,8Rの操作順序を示す画像が表示され、演出効果LED52はストップスイッチ8L,8C,8Rの操作順序に合わせて点灯し、スピーカ53,54からはストップスイッチ8L,8C,8Rの操作順序を示す音声が再生される。演出効果LED52は前面扉1bに向かって中央、左方、右方の3ブロックに分けて設置されている。そして、ATに制御されたときは、ストップスイッチ8Lを操作することを促すナビ演出を実行するときは左方の演出効果LED52、ストップスイッチ8Cを操作することを促すナビ演出を実行するときは中央の演出効果LED52、ストップスイッチ8Rを操作することを促すナビ演出を実行するときは右方の演出効果LED52が点灯する。
前面扉1bの内側には、後述する設定値の変更中や設定値の確認中にその時点の設定値が表示される設定値表示器24、後述のRT3終了時に打止状態(リセット操作がなされるまでゲームの進行が規制される状態)に制御する打止機能の有効/無効を選択するための打止スイッチ36a、後述のRT3終了時に自動精算処理(クレジットとして記憶されているメダルを遊技者の操作によらず精算(返却)する処理)に制御する自動精算機能の有効/無効を選択するための自動精算スイッチ36b、メダル投入部4から投入されたメダルの流路を、筐体1a内部に設けられた後述のホッパータンク34a(図2参照)側、または前面扉1bのメダル払出口9側のいずれか一方に選択的に切り替えるための流路切替ソレノイド30(図4参照)、メダル投入部4から投入されてホッパータンク34a側に流下したメダルを検出する投入メダルセンサ31(図4参照)を有するメダルセレクタ29、前面扉1bの開放状態を検出するドア開放検出スイッチ25(図4参照)が設けられている。
筐体1a内部には、図2に示すように、リール2L、2C、2R、リールモータ32L、32C、32R(図4参照)、各リール2L、2C、2Rのリール基準位置をそれぞれ検出可能なリールセンサ33L、33C、33R(図4参照)からなるリールユニット2、外部出力信号を出力するための外部出力基板1000(図4参照)、メダル投入部4から投入されたメダルを貯留するホッパータンク34a、ホッパータンク34aに貯留されたメダルをメダル払出口9より払い出すためのホッパーモータ34b(図4参照)、ホッパーモータ34bの駆動により払い出されたメダルを検出する払出センサ34c(図4参照)からなるホッパーユニット34、電源ボックス100が設けられている。
ホッパーユニット34の側部には、ホッパータンク34aから溢れたメダルが貯留されるオーバーフロータンク35が設けられている。オーバーフロータンク35の内部には、貯留された所定量のメダルを検出可能な高さに設けられた左右に離間する一対の導電部材からなる満タンセンサ35a(図4参照)が設けられており、導電部材がオーバーフロータンク35内に貯留されたメダルを介して接触することにより導電したときに内部に貯留されたメダル貯留量が所定量以上となったこと、すなわちオーバーフロータンクが満タン状態となったことを検出できるようになっている。
電源ボックス100の前面には、図2に示すように、設定変更状態または設定確認状態に切り替えるための設定キースイッチ37、通常時においてはエラー状態や打止状態を解除するためのリセットスイッチとして機能し、設定変更状態においては後述する内部抽選の当選確率(出玉率)の設定値を変更するための設定スイッチとして機能するリセット/設定スイッチ38、電源をON/OFFする際に操作される電源スイッチ39が設けられている。
これら筐体1aの内部にある打止スイッチ36a、自動精算スイッチ36b、設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38、電源スイッチ39は、遊技場の店員によるキー操作により前面扉1bを開放しなければ操作できないことから、遊技場に設置されている場合に、遊技場の店員のみが操作可能とされ、遊技者が操作することはできないようになっている。また、リセット/設定スイッチ38も同様である。特に、設定キースイッチ37は、キー操作により前面扉1bを開放したうえで、さらにキー操作を要することから、遊技場の店員のなかでも、設定キースイッチ37の操作を行うキーを所持する店員のみ操作が可能とされている。
また、図2に示すように、リセット/設定スイッチ38及び電源スイッチ39が前面に設けられた電源ボックス100の前面を被覆可能な前面カバー100aが設けられている。前面カバー100aは電源ボックス100の一端に開閉可能に枢支されており、前面カバー100aを開放しない限り、リセット/設定スイッチ38及び電源スイッチ39を操作できないようになっている。
本実施形態のスロットマシン1においてゲームを行う場合には、まず、メダルをメダル投入部4から投入するか、あるいはクレジットを使用して賭数を設定する。クレジットを使用するにはMAXBETスイッチ6を操作すれば良い。遊技状態に応じて定められた規定数の賭数が設定されると、入賞ラインLN(図1参照)が有効となり、スタートスイッチ7の操作が有効な状態、すなわち、ゲームが開始可能な状態となる。本実施形態では、規定数の賭数として遊技状態に関わらず3枚が定められて、規定数の賭数が設定されると入賞ラインLNが有効となる。なお、遊技状態に対応する規定数のうち最大数を超えてメダルが投入された場合には、その分はクレジットに加算される。
入賞ラインとは、各リール2L、2C、2Rの透視窓3に表示された図柄の組み合わせが入賞図柄の組み合わせであるかを判定するために設定されるラインである。本実施形態では、図1に示すように、リール2Lの中段、リール2Cの中段、リール2Rの中段、すなわち中段に水平方向に並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインLNのみが入賞ラインとして定められている。なお、本実施形態では、1本の入賞ラインのみを適用しているが、複数の入賞ラインを適用しても良い。
また、本実施形態では、入賞ラインLNに入賞を構成する図柄の組み合わせが、揃ったことを認識しやすくするために、入賞ラインLNとは別に、無効ラインLM1〜4を設定している。無効ラインLM1〜4は、これら無効ラインLM1〜4に揃った図柄の組み合わせによって入賞が判定されるものではなく、入賞ラインLNに特定の入賞を構成する図柄の組み合わせが揃った際に、無効ラインLM1〜4のいずれかに入賞ラインLNに揃った場合に入賞となる図柄の組み合わせ(たとえば、ベル−ベル−ベル)が揃う構成とすることで、入賞ラインLNに特定の入賞を構成する図柄の組み合わせが揃ったことを認識しやすくするものである。本実施形態では、図1に示すように、リール2Lの上段、リール2Cの上段、リール2Rの上段、すなわち上段に水平方向に並んだ図柄に跨って設定された無効ラインLM1、リール2Lの下段、リール2Cの下段、リール2Rの下段、すなわち下段に水平方向に並んだ図柄に跨って設定された無効ラインLM2、リール2Lの上段、リール2Cの中段、リール2Rの下段、すなわち右下がりに並んだ図柄に跨って設定された無効ラインLM3、リール2Lの下段、リール2Cの中段、リール2Rの上段、すなわち右上がりに並んだ図柄に跨って設定された無効ラインLM4の4種類が無効ラインLMとして定められている。
ゲームが開始可能な状態でスタートスイッチ7を操作すると、各リール2L、2C、2Rが回転し、各リール2L、2C、2Rの図柄が連続的に変動する。この状態でいずれかのストップスイッチ8L、8C、8Rを操作すると、対応するリール2L、2C、2Rの回転が停止し、透視窓3に表示結果が導出表示される。
そして、全てのリール2L、2C、2Rが停止されることで1ゲームが終了し、入賞ラインLN上に予め定められた図柄の組み合わせ(以下、役とも呼ぶ)が各リール2L、2C、2Rの表示結果として停止した場合には入賞が発生し、その入賞に応じて定められた枚数のメダルが遊技者に対して付与されてクレジットに加算される。クレジットが上限数(本実施形態では50)に達した場合には、メダルがメダル払出口9(図1参照)から直接払い出される。また、入賞ラインLN上に、遊技状態の移行を伴う図柄の組み合わせが各リール2L、2C、2Rの表示結果として停止した場合には、図柄の組み合わせに応じた遊技状態に移行する。
なお、本実施形態では、スタートスイッチ7の操作が有効な状態でスタートスイッチ7の操作が検出されたときにゲームが開始し、全てのリールが停止したときにゲームが終了する。また、ゲームを実行するための1単位の制御(ゲーム制御)は、前回のゲームの終了に伴う全ての制御が完了したときに開始し、当該ゲームの終了に伴う全ての制御が完了したときに終了する。
なお、本実施形態では、3つのリール2L、2C、2Rを用いた構成を例示しているが、リールを1つのみ用いた構成、2つのリールを用いた構成、4つ以上のリールを用いた構成としても良く、2つ以上のリールを用いた構成においては、2つ以上の全てのリールに導出された表示結果の組み合わせに基づいて入賞を判定する構成とすれば良い。
また、本実施形態におけるスロットマシン1にあっては、ゲームが開始されて各リール2L、2C、2Rが回転して図柄の変動が開始した後、いずれかのストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されたときに、当該ストップスイッチ8L、8C、8Rに対応するリールの回転が停止して図柄が停止表示される。また、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作から対応するリール2L、2C、2Rの回転を停止するまでの最大停止遅延時間は190ms(ミリ秒)である。
リール2L、2C、2Rは、1分間に80回転されることで、80×21(1リール当たりの図柄コマ数)=1680コマ分の図柄を変動させるので、190ms間では最大で4コマの図柄を引き込むことができることとなる。つまり、停止図柄として選択可能なのは、ストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されたときに表示されている図柄と、そこから4コマ先までにある図柄、合計5コマ分の図柄である。
このため、たとえば、ストップスイッチ8L、8C、8Rのいずれかが操作されたときに当該ストップスイッチに対応するリールの下段に表示されている図柄を基準とした場合、当該図柄から4コマ先までの図柄を下段に表示させることができるため、リール2L、2C、2R各々において、ストップスイッチ8L、8Rのうちいずれかが操作されたときに、当該ストップスイッチに対応するリールの中段に表示されている図柄を含めて5コマ以内に配置されている図柄を、入賞ライン上に表示させることができる。
図4は、スロットマシン1の構成を示すブロック図である。スロットマシン1には遊技制御基板40、演出制御基板90、電源基板101が設けられており、遊技制御基板40によって遊技状態が制御され、演出制御基板90によって遊技状態に応じた演出が制御され、電源基板101によってスロットマシン1を構成する電気部品の駆動電源が生成されて各部に供給される。
電源基板101には、外部からAC100Vの電源が供給され、このAC100Vの電源からスロットマシン1を構成する電気部品の駆動に必要な直流電圧が生成され、遊技制御基板40及び遊技制御基板40を介して接続された演出制御基板90に供給されるようになっている。
また、電源基板101には、前述したホッパーモータ34b、払出センサ34c、満タンセンサ35a、設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38、電源スイッチ39が接続されている。
遊技制御基板40には、前述したMAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L、8C、8R、精算スイッチ10、リセットスイッチ23、打止スイッチ36a、自動精算スイッチ36b、投入メダルセンサ31、ドア開放検出スイッチ25、リールセンサ33L、33C、33Rが接続されているとともに、電源基板101を介して前述した払出センサ34c、満タンセンサ35a、設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38が接続されており、これらの接続されたスイッチ類の検出信号が入力されるようになっている。
また、遊技制御基板40には、前述したクレジット表示器11、遊技補助表示器12、1〜3BETLED14〜16、投入要求LED17、スタート有効LED18、ウェイト中LED19、リプレイ中LED20、BETスイッチ有効LED21、左、中、右停止有効LED22L、22C、22R、設定値表示器24、流路切替ソレノイド30、リールモータ32L、32C、32Rが接続されているとともに、電源基板101を介して前述したホッパーモータ34bが接続されており、これら電気部品は、遊技制御基板40に搭載された後述のメイン制御部41の制御に基づいて駆動されるようになっている。
遊技制御基板40には、メイン制御部41、制御用クロック生成回路42、乱数用クロック生成回路43、スイッチ検出回路44、モータ駆動回路45、ソレノイド駆動回路46、LED駆動回路47、電断検出回路48、リセット回路49が搭載されている。
メイン制御部41は、遊技の進行に関する処理を行うととともに、遊技制御基板40に搭載された制御回路の各部を直接的または間接的に制御する。
制御用クロック生成回路42は、メイン制御部41の外部で、所定周波数の発振信号となる制御用クロックCCLKを生成する。制御用クロック生成回路42により生成された制御用クロックCCLKは、たとえば、後述する図5に示すようなメイン制御部41の制御用外部クロック端子を介してクロック回路502に供給される。
乱数用クロック生成回路43は、メイン制御部41の外部にて、制御用クロックCCLKの発振周波数とは異なる所定周波数の発振信号となる乱数用クロックRCLKを生成する。乱数用クロック生成回路43により生成された乱数用クロックRCLKは、たとえば、後述する図5に示すようなメイン制御部41の乱数用外部クロック端子(RCK端子)を介して乱数回路508a,508bに供給される。
スイッチ検出回路44は、遊技制御基板40に直接または電源基板101を介して接続されたスイッチ類から入力された検出信号を取り込んでメイン制御部41に伝送する。モータ駆動回路45は、メイン制御部41から出力されたモータ駆動信号をリールモータ32L、32C、32Rに伝送する。ソレノイド駆動回路46は、メイン制御部41から出力されたソレノイド駆動信号を流路切替ソレノイド30に伝送する。LED駆動回路は、メイン制御部41から出力されたLED駆動信号を遊技制御基板40に接続された各種表示器やLEDに伝送する。電断検出回路48は、スロットマシン1に供給される電源電圧を監視し、電圧低下を検出したときに、その旨を示す電圧低下信号をメイン制御部41に対して出力する。リセット回路49は、電源投入時または電源遮断時などの電源が不安定な状態においてメイン制御部41にシステムリセット信号を与える。
図5は、遊技制御基板40に搭載されたメイン制御部41の構成例を示している。図5に示すメイン制御部41は、1チップマイクロコンピュータであり、CPU(Central Processing Unit)41aと、ROM(Read Only Memory)41bと、RAM(Random Access Memory)41cと、外部バスインタフェース501と、クロック回路502と、照合用ブロック503と、固有情報記憶回路504と、演算回路505と、リセット/割込みコントローラ506と、フリーランカウンタ回路507と、乱数回路508a,508bと、タイマ回路509と、割り込みコントローラ510と、パラレル入力ポート511と、シリアル通信回路512と、パラレル出力ポート513と、アドレスデコード回路514と、を備えて構成されている。
メイン制御部41が搭載する乱数回路には、8ビット乱数を発生させる8ビット乱数回路508aと、16ビット乱数を発生させる16ビット乱数回路508bとがある。なお、図5に示す例では、8ビット乱数回路508aと、16ビット乱数を発生させる16ビット乱数回路508bとが1つずつ図示されているが、メイン制御部41は、8ビット乱数回路508aと、16ビット乱数を発生させる16ビット乱数回路508bとを、それぞれ4回路(4チャネル)ずつ搭載している。
リセット/割り込みコントローラ506は、指定エリア外走行禁止(IAT)回路506aとウオッチドッグタイマ(WDT)506bとを備える。IAT回路506aは、ユーザプログラムが指定エリア内で正しく実行されているか否かを監視する回路であり、指定エリア外でユーザプログラムが実行されたことを検出するとIAT発生信号を出力する機能を備える。また、ウオッチドッグタイマ506bは、設定期間ごとにタイムアウト信号を発生させる機能を備える。
外部バスインタフェース501は、メイン制御部41を構成するチップの外部バスと内部バスとのインタフェース機能や、アドレスバス、データバス及び各制御信号の方向制御機能などを有するバスインタフェースである。
クロック回路502は、たとえば制御用外部クロック端子EXに入力される発振信号を2分周することなどにより、内部システムクロックSCLKを生成する回路である。
照合用ブロック503は、外部の照合機と接続し、チップの照合を行う機能を備える。固有情報記憶回路504は、たとえばメイン制御部41の内部情報となる複数種類の固有情報を記憶する回路である。演算回路505は、乗算及び除算を行う回路である。
リセット/割込みコントローラ506は、メイン制御部41の内部や外部で発生する各種リセット、割込み要求を制御するためのものである。リセット/割込みコントローラ506が制御するリセットには、システムリセットとユーザリセットが含まれている。システムリセットは、外部システムリセット端子XSRSTに一定期間に亘ってローレベル信号が入力されたときに発生するリセットである。なお、本実施形態では、リセット設定(KRES)の設定により、ウォッチドッグタイマ(WDT)のタイムアウト信号が発生したときや、指定エリア外走行禁止(IAT)が発生したときにも、システムリセットが発生することがある。ユーザリセットは、ウォッチドッグタイマ(WDT)のタイムアウト信号が発生したことや、指定エリア外走行禁止(IAT)が発生したことなど、所定の要因により発生するリセットである。
リセット/割込みコントローラ506が制御する割込みには、ノンマスカブル割込みNMIとマスカブル割込みINTが含まれている。ノンマスカブル割込みNMIは、CPU41aの割込み禁止状態でも無条件に受け付けられる割込みであり、外部ノンマスカブル割込み端子XNMI(入力ポートPI6と兼用)に一定の期間に亘ってローレベル信号が入力されたときに発生する割込みである。マスカブル割込みINTは、CPU41aの設定命令により、割込み要求の受け付けを許可/禁止できる割込みであり、優先順位設定による多重割込みの実行が可能である。マスカブル割込みINTの要因としては、外部マスカブル割込み端子XINT(入力ポートPI5と兼用)に一定の期間に亘ってローレベル信号が入力されたこと、タイマ回路509にてタイムアウトが発生したこと、シリアル通信回路512にてデータ受信またはデータ送信による割込み要因が発生したこと、乱数回路508a,508bにて乱数値となる数値データの取込による割込み要因が発生したことなど、複数種類の割込み要因があらかじめ定められていれば良い。
CPU41aは、ROM41bから読み出した制御コードに基づいてユーザプログラム(ゲーム制御用の遊技制御処理プログラム)を実行することにより、スロットマシン1における遊技制御を実行する制御用CPUである。こうした遊技制御が実行されるときには、CPU41aがROM41bから固定データを読み出す固定データ読出動作や、CPU41aがRAM41cに各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、CPU41aがRAM41cに一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、CPU41aが外部バスインタフェース501やパラレル入力ポート511、シリアル通信回路512などを介してメイン制御部41の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、CPU41aが外部バスインタフェース501やシリアル通信回路512、パラレル出力ポート513などを介してメイン制御部41の外部へと各種信号を出力する送信動作等も行われる。
ROM41bには、ユーザプログラム(ゲーム制御用の遊技制御処理プログラム)を示す制御コードや固定データ等が記憶されている。
RAM41cは、ゲーム制御用のワークエリアを提供する。ここで、RAM41cの少なくとも一部は、バックアップ電源によってバックアップされているバックアップRAMであれば良い。すなわち、スロットマシン1への電力供給が停止しても、所定期間はRAM41cの少なくとも一部の内容が保存される。
フリーランカウンタ回路507としては、8ビットのフリーランカウンタを4チャネル搭載している。
乱数回路508a,508bは、8ビット乱数や16ビット乱数といった、所定の更新範囲を有する乱数値となる数値データを生成するハードウェア回路である。本実施形態では、乱数回路508a,508bのうち16ビット乱数回路508bが生成するハードウェア乱数は、後述する内部抽選用の乱数、後述する判定ゲーム抽選用の乱数として用いられる。なお、CPU41aは、乱数回路508a,508bから抽出した数値データに基づき、乱数回路508a,508bとは異なるランダムカウンタを用いて、ソフトウェアによって各種の数値データを加工あるいは更新することで、遊技に用いられる乱数値の全部または一部を示す数値データをカウントするようにしても良い。あるいは、CPU41aは、乱数回路508a,508bを用いることなく、ソフトウェアによって大当り判定用乱数などの乱数値を示す数値データの一部をカウント(更新)するようにしても良い。一例として、ハードウェアとなる乱数回路508a,508bからCPU41aにより抽出された数値データを、ソフトウェアにより加工することで、内部抽選用乱数を示す数値データが更新され、それ以外の乱数値(たとえば、後述するフリーズ抽選用の乱数や後述する成功回数抽選用の乱数等)を示す数値データは、CPU41aがランダムカウンタなどを用いてソフトウェアにより更新すれば良い。
タイマ回路509は、8ビットプログラマブルタイマであり、メイン制御部41は、タイマ回路509として、8ビットのカウンタを3チャネル備えている。本実施形態では、タイマ回路509を用いてユーザプログラムによる設定により、リアルタイム割り込み要求や時間計測を行うことが可能である。
割り込みコントローラ510は、PI5/XINT端子からの外部割り込み要求や、内蔵の周辺回路(たとえば、シリアル通信回路512、乱数回路508a,508b、タイマ回路509)からの割り込み要求を制御する回路である。
パラレル入力ポート511は、8ビット幅の入力専用ポート(PIP)を内蔵する。また、図5に示すメイン制御部41が備えるパラレル出力ポート513は、11ビット幅の出力専用ポート(POP)を内蔵する。
シリアル通信回路512は、外部に対する入出力において非同期シリアル通信を行う回路である。なお、メイン制御部41は、シリアル通信回路512として、送受信両用の1チャネルの回路と、送信用のみの3チャネルの回路と、を備える。
アドレスデコード回路514は、メイン制御部41の内部における各機能ブロックのデコードや、外部装置用のデコード信号であるチップセレクト信号のデコードを行うための回路である。チップセレクト信号により、メイン制御部41の内部回路、あるいは、周辺デバイスとなる外部装置を、選択的に有効動作させてCPU41aからのアクセスが可能となる。
本実施形態においてメイン制御部41は、パラレル出力ポート513を介してサブ制御部91に各種コマンドを送信する。メイン制御部41からサブ制御部91へ送信されるコマンドは一方向のみで送られ、サブ制御部91からメイン制御部41へ向けてコマンドが送られることはない。また、本実施形態では、パラレル出力ポート513を介してサブ制御部91に対してコマンドが送信される構成、すなわちパラレル信号にてコマンドが送信される構成であるが、シリアル通信回路512を介してサブ制御部91に対してコマンドを送信する構成、すなわちシリアル信号にてコマンドを送信する構成としても良い。
また、メイン制御部41は、遊技制御基板40に接続された各種スイッチ類の検出状態がパラレル入力ポート511から入力される。そしてメイン制御部41は、これらパラレル入力ポート511から入力される各種スイッチ類の検出状態に応じて段階的に移行する基本処理を実行する。
また、メイン制御部41は、割込の発生により基本処理に割り込んで割込処理を実行できるようになっている。本実施形態では、タイマ回路509にてタイムアウトが発生したこと、すなわち一定時間間隔(本実施形態では、約0.56ms)毎に後述するタイマ割込処理(メイン)を実行する。
また、メイン制御部41では、割込処理の実行中に他の割込を禁止するように設定されているとともに、複数の割込が同時に発生した場合には、予め定められた順位によって優先して実行する割込処理が順次実行される。なお、割込処理の実行中に他の割込要因が発生し、割込処理が終了してもその割込要因が継続している状態であれば、その時点で新たな割込が発生することとなる。
メイン制御部41は、基本処理として遊技制御基板40に接続された各種スイッチ類の検出状態が変化するまでは、制御状態に応じた処理を繰り返しループし、各種スイッチ類の検出状態の変化に応じて段階的に移行する処理を実行する。また、メイン制御部41は、一定時間間隔(本実施形態では、約0.56ms)毎にタイマ割込処理(メイン)を実行する。なお、タイマ割込処理(メイン)の実行間隔は、基本処理において制御状態に応じて繰り返す処理が一巡する時間とタイマ割込処理(メイン)の実行時間とを合わせた時間よりも長い時間に設定されており、今回と次回のタイマ割込処理(メイン)との間で、必ず制御状態に応じて繰り返す処理が最低でも一巡することとなる。
演出制御基板90には、演出用スイッチ56が接続されており、演出用スイッチ56の検出信号が入力されるようになっている。
演出制御基板90には、スロットマシン1の前面扉1bに配置された液晶表示器51(図1参照)、演出効果LED52、スピーカ53、54、前述したリールLED55等の演出装置が接続されており、これら演出装置は、演出制御基板90に搭載された後述のサブ制御部91による制御に基づいて駆動されるようになっている。
なお、本実施形態では、演出制御基板90に搭載されたサブ制御部91により、液晶表示器51、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55等の演出装置の出力制御が行われる構成であるが、サブ制御部91とは別に演出装置の出力制御を直接的に行う出力制御部を演出制御基板90または他の基板に搭載し、サブ制御部91がメイン制御部41からのコマンドに基づいて演出装置の出力パターンを決定し、サブ制御部91の決定した出力パターンに基づいて出力制御部が演出装置の出力制御を行う構成としても良く、このような構成では、サブ制御部91及び出力制御部の双方によって演出装置の出力制御が行われることとなる。
また、本実施形態では、演出装置として液晶表示器51、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55を例示しているが、演出装置は、これらに限られず、たとえば、機械的に駆動する表示装置や機械的に駆動する役モノなどを演出装置として適用しても良い。
演出制御基板90には、サブCPU91a、ROM91b、RAM91c、I/Oポート91dを備えたマイクロコンピュータにて構成され、演出の制御を行うサブ制御部91、演出制御基板90に接続された液晶表示器51の表示制御を行う表示制御回路92、演出効果LED52、リールLED55の駆動制御を行うLED駆動回路93、スピーカ53、54からの音声出力制御を行う音声出力回路94、電源投入時またはサブCPU91aからの初期化命令が一定時間入力されないときにサブCPU91aにリセット信号を与えるリセット回路95、演出制御基板90に接続された演出用スイッチ56から入力された検出信号を検出するスイッチ検出回路96、日付情報及び時刻情報を含む時間情報を出力する時計装置97、スロットマシン1に供給される電源電圧を監視して電圧低下を検出したときに、その旨を示す電圧低下信号をサブCPU91aに対して出力する電断検出回路98、その他の回路等、が搭載されており、サブCPU91aは、遊技制御基板40から送信されるコマンドを受けて、演出を行うための各種の制御を行うとともに、演出制御基板90に搭載された制御回路の各部を直接的または間接的に制御する。
リセット回路95は、遊技制御基板40においてメイン制御部41にシステムリセット信号を与えるリセット回路49よりもリセット信号を解除する電圧が低く定められており、電源投入時においてサブ制御部91は、メイン制御部41よりも早い段階で起動するようになっている。一方で、電断検出回路98は、遊技制御基板40においてメイン制御部41に電圧低下信号を出力する電断検出回路48よりも電圧低下信号を出力する電圧が低く定められており、電断時においてサブ制御部91は、メイン制御部41よりも遅い段階で停電を検知し、後述する電断処理(サブ)を行うこととなる。
サブ制御部91は、メイン制御部41と同様に、割込機能を備えており、メイン制御部41からのコマンド受信時に割込を発生させて、メイン制御部41から送信されたコマンドを取得し、バッファに格納するコマンド受信割込処理を実行する。また、サブ制御部91は、システムクロックの入力数が一定数に到達する毎、すなわち一定間隔毎に割込を発生させて後述するタイマ割込処理(サブ)を実行する。
また、サブ制御部91は、メイン制御部41とは異なり、コマンドの受信に基づいて割込が発生した場合には、タイマ割込処理(サブ)の実行中であっても、当該処理に割り込んでコマンド受信割込処理を実行し、タイマ割込処理(サブ)の契機となる割込が同時に発生してもコマンド受信割込処理を最優先で実行するようになっている。
また、サブ制御部91にも、停電時においてバックアップ電源が供給されており、バックアップ電源が供給されている間は、RAM91cに記憶されているデータが保持されるようになっている。
本実施形態のスロットマシン1は、設定値に応じてメダルの払出率が変わるものである。詳しくは、後述する内部抽選、ナビストック抽選等において設定値に応じた当選確率を用いることにより、メダルの払出率が変わるようになっている。設定値は1〜6の6段階からなり、6が最も払出率が高く、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど払出率が低くなる。すなわち設定値として6が設定されている場合には、遊技者にとって最も有利度が高く、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど有利度が段階的に低くなる。
設定値を変更するためには、設定キースイッチ37をON状態としてからスロットマシン1の電源をONする必要がある。設定キースイッチ37をON状態として電源をONすると、設定値表示器24にRAM41cから読み出された設定値が表示値として表示され、リセット/設定スイッチ38の操作による設定値の変更操作が可能な設定変更状態に移行する。設定変更状態において、リセット/設定スイッチ38が操作されると、設定値表示器24に表示された表示値が1ずつ更新されていく(設定6からさらに操作されたときは、設定1に戻る)。そして、スタートスイッチ7が操作されると表示値を設定値として確定する。そして、設定キースイッチ37がOFFされると、確定した表示値(設定値)がメイン制御部41のRAM41cに格納され、遊技の進行が可能な状態に移行する。
また、設定値を確認するためには、ゲーム終了後、賭数が設定されていない状態で設定キースイッチ37をON状態とすれば良い。このような状況で設定キースイッチ37をON状態とすると、設定値表示器24にRAM41cから読み出された設定値が表示されることで設定値を確認可能な設定確認状態に移行する。設定確認状態においては、ゲームの進行が不能であり、設定キースイッチ37をOFF状態とすることで、設定確認状態が終了し、ゲームの進行が可能な状態に復帰することとなる。
本実施形態のスロットマシン1において、メイン制御部41は、タイマ割込処理(メイン)を実行する毎に、電断検出回路48からの電圧低下信号が検出されているか否かを判定する停電判定処理を行い、停電判定処理において電圧低下信号が検出されていると判定した場合に、次回復帰時にRAM41cのデータが正常か否かを判定するためのデータを設定する電断処理(メイン)を実行する。
そして、メイン制御部41は、システムリセットによるかユーザリセットによるかに関わらず、その起動時においてRAM41cのデータが正常であることを条件に、RAM41cに記憶されているデータに基づいてメイン制御部41の処理状態を電断前の状態に復帰させるが、AM41cデータが正常でない場合には、RAM異常と判定し、RAM異常エラーコードをレジスタにセットしてRAM異常エラー状態に制御し、遊技の進行を不能化させるようになっている。
また、サブ制御部91もタイマ割込処理(サブ)において電断検出回路98からの電圧低下信号が検出されているか否かを判定し、電圧低下信号が検出されていると判定した場合に、次回復帰時にRAM91cのデータが正常か否かを判定するためのデータを設定する電断処理(サブ)を実行する。
そして、サブ制御部91は、その起動時においてRAM91cのデータが正常であることを条件に、RAM91cに記憶されているデータに基づいてサブ制御部91の処理状態を電断前の状態に復帰させるが、RAM91cのデータが正常でない場合には、RAM異常と判定し、RAM91cを初期化するようになっている。この場合、メイン制御部41と異なりRAM91cが初期化されるのみで、演出の実行が不能化されることはない。
また、サブ制御部91は、その起動時においてRAM91cのデータが正常であると判断された場合で、メイン制御部41から設定変更状態に移行した旨を示す後述の設定コマンドを受信した場合、起動後一定時間が経過してもメイン制御部41の制御状態が復帰した旨を示す後述の復帰コマンドも設定コマンドも受信しない場合に、RAM91cを初期化するようになっている。この場合も、RAM91cが初期化されるのみで演出の実行が不能化されることはない。
次に、メイン制御部41のRAM41cの初期化について説明する。メイン制御部41のRAM41cの格納領域は、重要ワーク、非保存ワーク、一般ワーク、特別ワーク、未使用領域、スタック領域に区分されている。
本実施形態においてメイン制御部41は、設定キースイッチ37がONの状態での起動時、RAM異常エラー発生時、RT3終了時、設定キースイッチ37がOFFの状態での起動時でRAM41cのデータが破壊されていないとき、1ゲーム終了時の5つからなる初期化条件が成立した際に、各初期化条件に応じて初期化される領域の異なる4種類の初期化を行う。
初期化1は、起動時において設定キースイッチ37がONの状態であり、設定変更状態へ移行する場合においてその前に行う初期化、またはRAM異常エラー発生時に行う初期化であり、初期化1では、RAM41cの全ての領域が初期化される。初期化2は、RT3終了時に行う初期化であり、初期化2では、RAM41cの格納領域のうち、一般ワーク、未使用領域及び未使用スタック領域が初期化される。初期化3は、起動時において設定キースイッチ37がOFFの状態であり、かつRAM41cのデータが破壊されていない場合において行う初期化であり、初期化3では、非保存ワーク、未使用領域及び未使用スタック領域が初期化される。初期化4は、1ゲーム終了時に行う初期化であり、初期化4では、RAM41cの格納領域のうち、未使用領域及び未使用スタック領域が初期化される。
なお、本実施形態では、初期化1を設定変更状態の移行前に行っているが、設定変更状態の終了時に行ったり、設定変更状態移行前、設定変更状態終了時の双方で行うようにしても良い。
本実施形態のスロットマシン1は、遊技状態に応じて設定可能な賭数の規定数(本実施形態ではいずれの遊技状態であっても3)が定められており、遊技状態に応じて定められた規定数の賭数が設定されたことを条件にゲームを開始させることが可能となる。なお、本実施形態では、遊技状態に応じた規定数の賭数が設定された時点で、入賞ラインLNが有効化される。
本実施形態のスロットマシン1は、全てのリール2L、2C、2Rが停止した際に、有効化された入賞ライン(本実施形態の場合、常に全ての入賞ラインが有効化されるため、以下では、有効化された入賞ラインを単に入賞ラインと呼ぶ)上に、役と呼ばれる図柄の組み合わせが揃うと入賞となる。役は、同一図柄の組み合わせであっても良いし、異なる図柄を含む組み合わせであっても良い。入賞となる役の種類は、遊技状態に応じて定められているが、大きく分けて、メダルの払い出しを伴う小役と、賭数の設定を必要とせずに次のゲームを開始可能となる再遊技役と、遊技者にとって有利な遊技状態への移行を伴う特別役と、がある。以下では、小役と再遊技役をまとめて一般役とも呼ぶ。遊技状態に応じて定められた各役の入賞が発生するためには、後述する内部抽選に当選して、当該役の当選フラグがRAM41cに設定されている必要がある。
なお、これら各役の当選フラグのうち、小役及び再遊技役の当選フラグは、当該フラグが設定されたゲームにおいてのみ有効とされ、次のゲームでは無効となるが、特別役の当選フラグは、当該フラグにより許容された役の組み合わせが揃うまで有効とされ、許容された役の組み合わせが揃ったゲームにおいて無効となる。すなわち特別役の当選フラグが一度当選すると、例え、当該フラグにより許容された役の組み合わせを揃えることができなかった場合にも、その当選フラグは無効とされずに、次のゲームへ持ち越されることとなる。
また、本実施形態では、上記の役のうち特別役を備えず、小役、再遊技役のみ内部抽選及び入賞の対象となる構成であるが、特別役を備え、特別役が内部抽選及び入賞の対象となる構成としても良い。
以下、本実施形態の内部抽選について説明する。内部抽選は、上記した各役への入賞を許容するか否かを、全てのリール2L、2C、2Rの表示結果が導出表示される以前に(実際には、スタートスイッチ7の検出時)決定する。内部抽選では、まず、スタートスイッチ7の検出時に内部抽選用の乱数値(0〜65535の整数)を取得する。詳しくは、乱数回路508bにより生成され、乱数回路508bの乱数値レジスタに格納されている値をRAM41cに割り当てられた抽選用ワークに設定する。そして、遊技状態(RTの種類)に応じて定められた各役について、抽選用ワークに格納された数値データと、現在の遊技状態(RTの種類)、賭数及び設定値に応じて定められた各役の判定値数に応じて行われる。
内部抽選では、内部抽選の対象となる役、現在の遊技状態(現在のRTの種類)及び設定値に対応して定められた判定値数を、内部抽選用の乱数値(抽選用ワークに格納された数値データ)に順次加算し、加算の結果がオーバーフローしたときに、当該役に当選したものと判定される。このため、判定値数の大小に応じた確率(判定値数/65536)で役が当選することとなる。
そして、いずれかの役の当選が判定された場合には、当選が判定された役に対応する当選フラグをRAM41cに割り当てられた内部当選フラグ格納ワークに設定する。内部当選フラグ格納ワークは、2バイトの格納領域にて構成されており、そのうちの上位バイトが、特別役の当選フラグが設定される特別役格納ワークとして割り当てられ、下位バイトが、一般役の当選フラグが設定される一般役格納ワークとして割り当てられる。詳しくは、特別役が当選した場合には、当該特別役が当選した旨を示す特別役の当選フラグを特別役格納ワークに設定し、一般役格納ワークに設定されている当選フラグをクリアする。また、一般役が当選した場合には、当該一般役が当選した旨を示す一般役の当選フラグを一般役格納ワークに設定する。なお、いずれの役及び役の組み合わせにも当選しなかった場合には、一般役格納ワークのみクリアする。
なお、本実施形態では、特別役を備えていない構成であるため、上記内部当選フラグ格納ワークのうち一般役格納ワークのみが用いられる。
また、本実施形態では、抽選対象役毎に当選と判定される判定値の数である判定値数を定めておくとともに、抽選対象役毎に判定値数を乱数値に順次加算(減算)し、オーバーフローした場合に、判定値数に対応する役の当選を判定する構成であるが、抽選対象役毎に当選と判定される乱数値の範囲を定めておくとともに、乱数値が属する範囲に対応する役の当選を判定する構成としても良い。
次に、リール2L、2C、2Rの停止制御について説明する。
メイン制御部41は、リールの回転が開始したとき、及びリールが停止してかつ未だ回転中のリールが残っているときに、ROM41bに格納されているテーブルインデックス及びテーブル作成用データを参照して、回転中のリール別に停止制御テーブルを作成する。そして、ストップスイッチ8L、8C、8Rのうち、回転中のリールに対応するいずれかの操作が有効に検出されたときに、該当するリールの停止制御テーブルを参照し、参照した停止制御テーブルの滑りコマ数に基づいて、操作されたストップスイッチ8L、8C、8Rに対応するリール2L、2C、2Rの回転を停止させる制御を行う。
テーブルインデックスには、内部抽選による当選フラグの設定状態(以下、内部当選状態と呼ぶ)別に、テーブルインデックスを参照する際の基準アドレスから、テーブル作成用データが格納された領域の先頭アドレスを示すインデックスデータが格納されているアドレスまでの差分が登録されている。これにより内部当選状態に応じた差分を取得し、基準アドレスに対してその差分を加算することで該当するインデックスデータを取得することが可能となる。なお、役の当選状況が異なる場合でも、同一の制御が適用される場合においては、インデックスデータとして同一のアドレスが格納されており、このような場合には、同一のテーブル作成用データを参照して、停止制御テーブルが作成されることとなる。
テーブル作成用データは、停止操作位置に応じた滑りコマ数を示す停止制御テーブルと、リールの停止状況に応じて参照すべき停止制御テーブルのアドレスと、からなる。
リールの停止状況に応じて参照される停止制御テーブルは、全てのリールが回転しているか、左リールのみ停止しているか、中リールのみ停止しているか、右リールのみ停止しているか、左、中リールが停止しているか、左、右リールが停止しているか、中、右リールが停止しているか、によって異なる場合があり、更に、いずれかのリールが停止している状況においては、停止済みのリールの停止位置によっても異なる場合があるので、それぞれの状況について、参照すべき停止制御テーブルのアドレスが回転中のリール別に登録されており、テーブル作成用データの先頭アドレスに基づいて、それぞれの状況に応じて参照すべき停止制御テーブルのアドレスが特定可能とされ、この特定されたアドレスから、それぞれの状況に応じて必要な停止制御テーブルを特定できるようになっている。なお、リールの停止状況や停止済みのリールの停止位置が異なる場合でも、同一の停止制御テーブルが適用される場合においては、停止制御テーブルのアドレスとして同一のアドレスが登録されているものもあり、このような場合には、同一の停止制御テーブルが参照されることとなる。
停止制御テーブルは、停止操作が行われたタイミング別の滑りコマ数を特定可能なデータである。本実施形態では、リールモータ32L、32C、32Rに、336ステップ(0〜335)の周期で1周するステッピングモータを用いている。すなわちリールモータ32L、32C、32Rを336ステップ駆動させることでリール2L、2C、2Rが1周することとなる。そして、リール1周に対して16ステップ(1図柄が移動するステップ数)毎に分割した21の領域(コマ)が定められており、これらの領域には、リール基準位置から0〜20の領域番号が割り当てられている。一方、1リールに配列された図柄数も21であり、各リールの図柄に対して、リール基準位置から0〜20の図柄番号が割り当てられているので、0番図柄から20番図柄に対して、それぞれ0〜20の領域番号が順に割り当てられていることとなる。そして、停止制御テーブルには、領域番号別の滑りコマ数が所定のルールで圧縮して格納されており、停止制御テーブルを展開することによって領域番号別の滑りコマ数を取得できるようになっている。
前述のようにテーブルインデックス及びテーブル作成用データを参照して作成される停止制御テーブルは、領域番号に対応して、各領域番号に対応する領域が停止基準位置(本実施形態では、透視窓3の下段図柄の領域)に位置するタイミング(リール基準位置からのステップ数が各領域番号のステップ数の範囲に含まれるタイミング)でストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出された場合の滑りコマ数が設定されたテーブルである。
次に、停止制御テーブルの作成手順について説明すると、まず、リール回転開始時においては、そのゲームの内部当選状態に応じたテーブル作成用データの先頭アドレスを取得する。具体的には、まずテーブルインデックスを参照し、内部当選状態に対応するインデックスデータを取得し、そして取得したインデックスデータに基づいてテーブル作成用データを特定し、特定したテーブル作成用データから全てのリールが回転中の状態に対応する各リールの停止制御テーブルのアドレスを取得し、取得したアドレスに格納されている各リールの停止制御テーブルを展開して全てのリールについて停止制御テーブルを作成する。
また、いずれか1つのリールが停止したとき、またはいずれか2つのリールが停止したときには、リール回転開始時に取得したインデックスデータ、すなわちそのゲームの内部当選状態に応じたテーブル作成用データの先頭アドレスに基づいてテーブル作成用データを特定し、特定したテーブル作成用データから停止済みのリール及び当該リールの停止位置の領域番号に対応する未停止リールの停止制御テーブルのアドレスを取得し、取得したアドレスに格納されている各リールの停止制御テーブルを展開して未停止のリールについて停止制御テーブルを作成する。
次に、メイン制御部41がストップスイッチ8L、8C、8Rのうち、回転中のリールに対応するいずれかの操作を有効に検出したときに、該当するリールに表示結果を導出させる際の制御について説明すると、ストップスイッチ8L、8C、8Rのうち、回転中のリールに対応するいずれかの操作を有効に検出すると、停止操作を検出した時点のリール基準位置からのステップ数に基づいて停止操作位置の領域番号を特定し、停止操作が検出されたリールの停止制御テーブルを参照し、特定した停止操作位置の領域番号に対応する滑りコマ数を取得する。そして、取得した滑りコマ数分リールを回転させて停止させる制御を行う。具体的には、停止操作を検出した時点のリール基準位置からのステップ数から、取得した滑りコマ数引き込んで停止させるまでのステップ数を算出し、算出したステップ数分リールを回転させて停止させる制御を行う。これにより、停止操作が検出された停止操作位置の領域番号に対応する領域から滑りコマ数分先の停止位置となる領域番号に対応する領域が停止基準位置(本実施形態では、透視窓3の下段図柄の領域)に停止することとなる。
本実施形態のテーブルインデックスには、一の遊技状態(RTの種類)における一の内部当選状態に対応するインデックスデータとして1つのアドレスのみが格納されており、更に、一のテーブル作成用データには、一のリールの停止状況(及び停止済みのリールの停止位置)に対応する停止制御テーブルの格納領域のアドレスとして1つのアドレスのみが格納されている。すなわち一の遊技状態(RTの種類)における一の内部当選状態に対応するテーブル作成用データ、及びリールの停止状況(及び停止済みのリールの停止位置)に対応する停止制御テーブルが一意的に定められており、これらを参照して作成される停止制御テーブルも、一の遊技状態における一の内部当選状態、及びリールの停止状況(及び停止済みのリールの停止位置)に対して一意となる。このため、遊技状態(RTの種類)、内部当選状態、リールの停止状況(及び停止済みのリールの停止位置)の全てが同一条件となった際に、同一の停止制御テーブル、すなわち同一の制御パターンに基づいてリールの停止制御が行われることとなる。
また、本実施形態では、滑りコマ数として0〜4の値が定められており、停止操作を検出してから最大4コマ図柄を引き込んでリールを停止させることが可能である。すなわち停止操作を検出した停止操作位置を含め、最大5コマの範囲から図柄の停止位置を指定できるようになっている。また、1図柄分リールを移動させるのに1コマの移動が必要であるので、停止操作を検出してから最大4図柄を引き込んでリールを停止させることが可能であり、停止操作を検出した停止操作位置を含め、最大5図柄の範囲から図柄の停止位置を指定できることとなる。
本実施形態では、いずれかの役に当選している場合には、当選役を入賞ライン上に4コマの範囲で最大限引き込み、当選していない役が入賞ライン上に揃わないように引き込む滑りコマ数が定められた停止制御テーブルを作成し、リールの停止制御を行う一方、いずれの役にも当選していない場合には、いずれの役も揃わない滑りコマ数が定められた停止制御テーブルを作成し、リールの停止制御を行う。これにより、停止操作が行われた際に、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している役を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行われ、当選していない役は、最大4コマの引込範囲で揃えずに停止させる制御が行われることとなる。
なお、本実施形態では、特別役を備えない構成であるが、特別役を備える構成においては、特別役が前ゲーム以前から持ち越されている状態で小役が当選した場合など、特別役と小役が同時に当選している場合には、当選した小役を入賞ラインに4コマの範囲で最大限に引き込むように滑りコマ数が定められているとともに、当選した小役を入賞ラインに最大4コマの範囲で引き込めない停止操作位置については、当選した特別役を入賞ラインに4コマの範囲で最大限に引き込むように滑りコマ数が定められた停止制御テーブルを作成し、リールの停止制御を行うようにすれば良い。これにより、停止操作が行われた際に、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している小役を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行われ、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している小役を引き込めない場合には、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で当選している特別役を揃えて停止させることができれば、これを揃えて停止させる制御が行われ、当選していない役は、4コマの引込範囲で揃えずに停止させる制御が行われることとなる。すなわちこのような場合には、特別役よりも小役を入賞ライン上に揃える制御が優先され、小役を引き込めない場合にのみ、特別役を入賞させることが可能となる。なお、特別役と小役を同時に引き込める場合には、小役のみを引き込み、特別役と同時に小役が入賞ライン上に揃わないようになる。
また、特別役と小役が同時に当選している場合に、小役よりも特別役を入賞ライン上に揃える制御が優先され、特別役を引き込めない場合にのみ、小役を入賞ライン上に揃える制御を行っても良い。
また、特別役を備える構成においては、特別役が前ゲーム以前から持ち越されている状態で再遊技役が当選した場合など、特別役と再遊技役が同時に当選している場合には、停止操作が行われた際に、入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で再遊技役の図柄を揃えて停止させる制御が行われるようにすれば良い。なお、この場合、再遊技役を構成する図柄または同時当選する再遊技役を構成する図柄は、リール2L、2C、2Rのいずれについても5図柄以内、すなわち4コマ以内の間隔で配置されており、4コマの引込範囲で必ず任意の位置に停止させることができるので、特別役と再遊技役が同時に当選している場合には、遊技者によるストップスイッチ8L、8C、8Rの操作タイミングに関わらずに、必ず再遊技役が揃って入賞することとなる。すなわちこのような場合には、特別役よりも再遊技役を入賞ライン上に揃える制御が優先され、必ず再遊技役が入賞することとなる。なお、特別役と再遊技役を同時に引き込める場合には、再遊技役のみを引き込み、再遊技役と同時に特別役が入賞ライン上に揃わないようになる。
なお、本実施形態では、停止操作が行われたタイミング別の滑りコマ数を特定可能な停止制御テーブルを用いてリールの停止制御を行う構成であるが、停止可能な位置を特定可能な停止位置テーブルから停止位置を特定し、特定した停止位置にリールを停止させる停止制御を行う構成、停止制御テーブルや停止位置テーブルを用いずに、停止操作がされたタイミングで停止可能な停止位置を検索・特定し、特定した停止位置にリールを停止させる停止制御を行う構成、停止制御テーブルを用いた停止制御、停止位置テーブルを用いた停止制御、停止制御テーブルや停止位置テーブルを用いずに停止可能な停止位置を検索・特定することによる停止制御を併用する構成、停止制御テーブルや停止位置テーブルを一部変更して停止制御を行う構成としても良い。
本実施形態においてメイン制御部41は、リール2L、2C、2Rの回転が開始した後、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されるまで、停止操作が未だ検出されていないリールの回転を継続し、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されたことを条件に、対応するリールに表示結果を停止させる制御を行うようになっている。なお、リール回転エラーの発生により、一時的にリールの回転が停止した場合でも、その後リール回転が再開した後、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されるまで、停止操作が未だ検出されていないリールの回転を継続し、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されたことを条件に、対応するリールに表示結果を停止させる制御を行うようになっている。
なお、本実施形態では、ストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されたことを条件に、対応するリールに表示結果を停止させる制御を行うようになっているが、リールの回転が開始してから、予め定められた自動停止時間が経過した場合に、リールの停止操作がなされない場合でも、停止操作がなされたものとみなして自動的に各リールを停止させる自動停止制御を行うようにしても良い。この場合には、遊技者の操作を介さずにリールが停止することとなるため、例え、いずれかの役が当選している場合でもいずれの役も構成しない表示結果を導出させることが好ましい。
本実施形態においてメイン制御部41は、ゲームの開始後、リールの回転を開始させる毎にその時点、すなわちリールの回転を開始させた時点から経過した時間であるゲーム時間を計時するようになっており、1ゲームの終了後、メダルの投入等により規定数の賭数が設定され、ゲームの開始操作が有効となった状態でゲームの開始操作がされたときに、前のゲームのリール回転開始時点から計時を開始したゲーム時間が所定の規制時間(本実施形態では4.1秒)以上であれば、すなわち前のゲームのリール回転開始時点から所定の規制時間が経過していれば、その時点で当該ゲームにおけるリールの回転を開始させる。
一方、1ゲームの終了後、メダルの投入等により規定数の賭数が設定され、ゲームの開始操作が有効となった状態でゲームの開始操作がされたときに、前のゲームのリール回転開始時点から計時を開始したゲーム時間が所定の規制時間未満であれば、すなわち前のゲームのリール回転開始時点から所定の規制時間が経過していなければ、その時点ではリールの回転を開始させず、前のゲームのリール回転開始時点から計時を開始したゲーム時間が所定の規制時間に到達するまで待機し、所定の規制時間に到達した時点で当該ゲームにおけるリールの回転を開始させる。
すなわちメイン制御部41は、前のゲームにおけるリールの回転開始から所定の規制時間が経過していない場合には、この所定の規制時間が経過するまでゲームの進行を規制することで、1ゲームの最短時間が所定の規制時間以上となるようにゲームの進行を規制するようになっている。
次に、メイン制御部41がサブ制御部91に対して送信するコマンドについて説明する。
本実施形態では、メイン制御部41はサブ制御部91に対して、投入枚数コマンド、クレジットコマンド、遊技カウンタ1コマンド、リール加速情報1コマンド、リール加速情報2コマンド、ゲーム開始受付時コマンド、ウェイト終了コマンド、リール回転開始コマンド、リール加速終了時コマンド、内部当選コマンド1、内部当選コマンド2、第1停止時受付コマンド、第1停止時滑りコマ数コマンド、第1停止時停止位置コマンド、第2停止時受付コマンド、第2停止時滑りコマ数コマンド、第2停止時停止位置コマンド、第3停止時受付コマンド、第3停止時滑りコマ数コマンド、第3停止時停止位置コマンド、遊技カウンタ2コマンド、遊技カウンタ3コマンド、全リール停止後状態コマンド、入賞番号コマンド、入賞枚数コマンド、払出開始コマンド、払出終了コマンド、遊技終了コマンド、待機コマンド、打止コマンド、エラーコマンド、エラー解除コマンド、復帰コマンド、設定コマンド、設定確認コマンド、ドアコマンド、操作検出コマンドを含む複数種類のコマンドを送信する。
これらコマンドは、コマンドの種類を示す1バイトの種類データとコマンドの内容を示す1バイトの拡張データとからなり、サブ制御部91は、種類データからコマンドの種類を判別できるようになっている。
遊技カウンタ1コマンドは、ゲームが行われるたびにカウントされる0〜127のカウント値を示すコマンドである(図17中「コマンド80※※」)。遊技カウンタ1コマンドは、スタートスイッチの操作の受付時に送信される。なお、図17に示すEXTデータには、0〜127のカウント値のうちのいずれかを示す値が設定される。
リール加速情報1コマンドは、フリーズ状態中に第1の回転パターン(たとえば、高速回転、正方向への回転など)でリールの回転が開始したことを特定可能なコマンドである(図17中「コマンド81※※」)。リール加速情報1コマンドは、スタートスイッチの操作の受付時に送信される。図17に示すEXTデータには、リールの回転パターンを示す値が設定される。ただし、リール回転パターンが設定されない場合にはその旨を示す値が設定される。
リール加速情報2コマンドは、フリーズ状態中に第2の回転パターン(たとえば、低速回転、逆方向への回転など)でリールの回転が開始したことを特定可能なコマンドである(図17中「コマンド82※※」)。リール加速情報2コマンドは、スタートスイッチの操作の受付時に送信される。図17に示すEXTデータには、リールの回転パターンを示す値が設定される。ただし、リール回転パターンが設定されない場合にはその旨を示す値が設定される。
よって、リール加速情報1コマンドおよびリール加速情報2コマンドのいずれかにリール回転パターンが設定されている場合にはフリーズ状態に制御されることを識別でき、リール加速情報1コマンドおよびリール加速情報2コマンドの両方でリール回転パターンが設定されていない場合にはフリーズ状態に制御されないことを識別することができる。なお、本実施形態では、リール加速情報1コマンドおよびリール加速情報2コマンドの両方を示すときはリール加速情報コマンドと総称する。
なお、フリーズ状態には、後述するAT(アシストタイム)中に通常+特別リプレイ1〜6のいずれかに当選したときに、その次ゲームで制御される。メイン制御部41は、スタート操作が行われたときにフリーズ状態の制御を開始する。フリーズ状態では、ストップスイッチ8L〜8Cの有効化を遅延させ、当該フリーズ状態が終了するまでの期間にわたりストップスイッチ8L〜8C操作を無効化する。フリーズ状態中にストップスイッチの操作がされても当該操作は有効に受け付けられず、1ゲームの結果としてリールが停止されることもない。そして、フリーズ状態の開始時やフリーズ状態中にリールが仮停止している状態でスタートスイッチが操作されたときに、サブ制御部91が実行する上乗せ抽選に当選するとARTのゲーム数(すなわちATのゲーム数)が上乗せされる。
なお、本実施形態では、リール加速情報1コマンドを受信したか、あるいは、リール加速情報2コマンドを受信したかにかかわらず同一有利度の決定条件でARTの上乗せゲーム数を決定する例を挙げている。しかし、例えば、一方のコマンドを受信したときは他方のコマンドを受信したときよりも、上乗せゲーム数が付与される確率が高くなる、あるいは、上乗せゲーム数が多くなりやすいなど、受信したコマンドに応じて上乗せゲーム数の決定条件の有利度を異ならせてもよい。すなわち、フリーズ状態中のリール演出におけるリールの回転パターンに応じて有利報知における有利度を異ならせてもよい。
また、フリーズ状態としては、スロットマシン1の動作が全て停止して遊技の進行が遅延されるもの、および、本実施形態のように、対象となる操作が無効化されて遊技の進行が遅延されているときにその他の部分が動作するものの両方を含む。
ゲーム開始受付時コマンドは、スタートスイッチの操作を受け付けたことを示すゲーム開始受付時コマンドである(図17中「コマンド83※※」)。ゲーム開始受付時コマンドは、スタートスイッチの操作の受付時に送信される。図17に示すEXTデータには、スタートスイッチを受け付けたことを示す値が設定される。
ウェイト終了コマンドは、ウェイトが終了したことを示すウェイト終了コマンドである(図17中「コマンド84※※」)。ウェイト終了コマンドは、スタートスイッチの操作の受付時に送信される。図17に示すEXTデータには、ウェイトが終了したことを示す値が設定される。
リール回転開始コマンドは、フリーズ中以外の通常のゲームにおいてリールの回転速度を定常速度させるためにリールの回転が開始したことを特定可能なリール回転開始コマンドである(図17中「コマンド85※※」)。リール回転開始コマンドは、スタートスイッチの操作の受付時に送信される。図17に示すEXTデータには、スタートスイッチを受け付けたことを示す値が設定される。
リール加速終了時コマンドは、リールの回転速度が定常速度になったことを特定可能なコマンドである(図17中「コマンド86※※」)。リール加速終了時コマンドは、スタートスイッチの操作の受付時に送信される。図17に示すEXTデータには、リールの回転速度が定常速度になったことを示す値が設定される。
内部当選コマンド1は、特別役それぞれの当選の有無を特定可能なコマンドであり、スタートスイッチ7が操作されてゲームが開始したときであり、回転開始パターンコマンドの送信後に送信される。なお、本実施形態では特別役を備えない構成であり、特別役の非当選が特定される内部当選コマンド1が送信されることとなるが、特別役を備えない構成において内部当選コマンド1を送信しない構成としても良い。
内部当選コマンド2は、一般役それぞれの当選の有無を特定可能なコマンドであり、スタートスイッチ7が操作されてゲームが開始したときであり、内部当選コマンド1の送信後に送信される。
第1停止時受付コマンドは、第1停止操作を受け付けたことを示すコマンドである(図17中「コマンド87※※」)。第1停止時受付コマンドは、第1停止操作の受付時に送信される。図17に示すEXTデータには、ストップスイッチの受付状態(すなわち操作されたか否か)および各ストップスイッチに内蔵されたLEDの点灯状態(点灯中か否か)を示す値が設定される。
第1停止時滑りコマ数コマンドは、第1停止操作が行われたときにリールが停止するまでのコマ数を示すコマンドである(図17中「コマンド88※※」)。第1停止時滑りコマ数コマンドは、第1停止操作の受付時に送信される。図17に示すEXTデータには、リールが停止するまでのコマ数(0〜4コマ)を示す値が設定される。
第1停止時停止位置コマンドは、第1停止操作が行われたときにリールが停止する位置を示すコマンドである(図17中「コマンド89※※」)。第1停止時停止位置コマンドは、第1停止操作の受付時に送信される。図17に示すEXTデータには、リールの停止位置(コマ番号0〜20)を示す値が設定される。
第2停止時受付コマンドは、第2停止操作を受け付けたことを示すコマンドである(図17中「コマンド8A※※」)。第2停止時受付コマンドは、第2停止操作の受付時に送信される。図17に示すEXTデータには、ストップスイッチの受付状態(すなわち操作されたか否か)および各ストップスイッチに内蔵されたLEDの点灯状態(点灯中か否か)を示す値が設定される。
第2停止時滑りコマ数コマンドは、第2停止操作が行われたときにリールが停止するまでのコマ数を示すコマンドである(図17中「コマンド8B※※」)。第2停止時滑りコマ数コマンドは、第2停止操作の受付時に送信される。図17に示すEXTデータには、リールが停止するまでのコマ数(0〜4コマ)を示す値が設定される。
第2停止時停止位置コマンドは、第2停止操作が行われたときにリールが停止する位置を示す第2停止時停止位置コマンドである(図17中「コマンド8C※※」)。第2停止時停止位置コマンドは、第2停止操作の受付時に送信される。図17に示すEXTデータには、リールの停止位置(コマ番号0〜20)を示す値が設定される。
第3停止時受付コマンドは、第3停止操作を受け付けたことを示すコマンドである(図17中「コマンド8D※※」)。第3停止時受付コマンドは、第3停止操作の受付時に送信される。図17に示すEXTデータには、ストップスイッチの受付状態(すなわち操作されたか否か)および各ストップスイッチに内蔵されたLEDの点灯状態(点灯中か否か)を示す値が設定される。
第3停止時滑りコマ数コマンドは、第3停止操作が行われたときにリールが停止するまでのコマ数を示すコマンドである(図17中「コマンド8E※※」)。第3停止時滑りコマ数コマンドは、第3停止操作の受付時に送信される。図17に示すEXTデータには、リールが停止するまでのコマ数(0〜4コマ)を示す値が設定される。
第3停止時停止位置コマンドは、第3停止操作が行われたときにリールが停止する位置を示すコマンドである(図17中「コマンド8F※※」)。第3停止時停止位置コマンドは、第3停止操作の受付時に送信される。図17に示すEXTデータには、リールの停止位置(コマ番号0〜20)を示す値が設定される。
なお、本実施形態では、フリーズ状態中のリール演出においてはリールが自動停止する例を挙げているため、フリーズ状態中にストップスイッチの操作は行われない。しかし、フリーズ状態中にストップスイッチの操作が行われるように構成することも可能である。この場合には、フリーズ状態中にストップスイッチが行われたことをサブ制御部91に認識させて演出を実行させるために、通常のゲーム中と同一の停止時受付コマンドを送信してもよいし、フリーズ状態中にのみ用いられるコマンドを送信してもよい。ただし、フリーズ状態は遊技の進行が遅延されている状態なので、図27においてコマンドの受信順序が正しいか否かの判定は行わないように構成する。
遊技カウンタ2コマンドは、ゲームが行われるたびにカウントされる0〜127のカウント値を示すコマンドである(図17中「コマンド90※※」)。遊技カウンタ2コマンドは、ゲーム終了時(第3停止受付解除時(第3停止離し時))に送信される。図17に示すEXTデータには、0〜127のカウント値のうちのいずれかを示す値が設定される。
遊技カウンタ3コマンドは、ゲームが行われるたびにカウントされる0〜127のカウント値を示すコマンドである。遊技カウンタ3コマンドは、フリーズ状態でリール演出が実行可能な状態になっているときにスタートスイッチが操作されると送信される。EXTデータには、0〜127のカウント値のうちのいずれかを示す値が設定される。
全リール停止後状態情報コマンドは、全リールが停止したときの遊技の状態を示すコマンドである(図17中「コマンド91※※」)。全リール停止後状態情報コマンドは、ゲーム終了時(第3停止受付解除時(第3停止離し時))に送信される。図17に示すEXTデータには、RTの状態を示す値が設定される。
入賞番号コマンドは、入賞の種類を示すコマンドである(図17中「コマンド92※※」)。入賞番号コマンドは、ゲーム終了時(第3停止受付解除時(第3停止離し時))に送信される。図17に示すEXTデータには、入賞の種類を示す値が設定される。
入賞枚数コマンドは、入賞により払い出されるメダルの枚数を示すコマンドである(図17中「コマンド93※※」)。入賞枚数コマンドは、ゲーム終了時(第3停止受付解除時(第3停止離し時))に送信される。図17に示すEXTデータには、メダルの払出枚数を示す値が設定される。
払出開始コマンドは、メダルの払出開始を通知するコマンドであり、入賞やクレジット(賭数の設定に用いられたメダルを含む)の精算によるメダルの払出が開始されたときに送信される。
払出終了コマンドは、メダルの払出終了を通知するコマンドである(図17中「コマンド94※※」)。払出終了コマンドは、ゲーム終了時(第3停止受付解除時(第3停止離し時))に送信される。図17に示すEXTデータには、メダルの払出が終了したことを示す値が設定される。
遊技終了コマンドは、ゲームが終了したことを示すコマンドである(図17中「コマンド95※※」)。遊技終了コマンドは、ゲーム終了時(第3停止受付解除時(第3停止離し時))に送信される。図17に示すEXTデータには、ゲームを終了したときの遊技状態(リプレイ入賞)を示す値が設定される。
復帰コマンドは、メイン制御部41が電断前の制御状態に復帰した旨を示すコマンドであり、メイン制御部41の起動時において電断前の制御状態に復帰した際に送信される。
待機コマンドは、待機状態へ移行する旨を示すコマンドであり、1ゲーム終了後、賭数が設定されずに一定時間経過して待機状態に移行するとき、クレジット(賭数の設定に用いられたメダルを含む)の精算によるメダルの払出が終了し、払出終了コマンドが送信された後に送信される。
打止コマンドは、打止状態の発生または解除を示すコマンドであり、RT3終了後に打止状態に制御される場合に打止状態の発生を示す打止コマンドが送信され、リセット操作がなされて打止状態が解除された時点で、打止状態の解除を示す打止コマンドが送信される。
エラーコマンドは、エラー状態の発生または解除、エラー状態の種類を示すコマンドであり、エラーが判定され、エラー状態に制御された時点でエラー状態の発生及びその種類を示すエラーコマンドが送信され、リセット操作がなされてエラー状態が解除された時点で、エラー状態の解除を示すエラーコマンドが送信される。
エラー解除コマンドは、サブ制御部91側のサブエラーの解除を許可する旨を示すコマンドであり、サブエラーの解除操作が行われたときに送信される。
設定コマンドは、設定変更状態の開始または終了、設定変更後設定値を示すコマンドであり、設定変更状態に移行する時点で設定変更状態の開始を示す設定コマンドが送信され、設定変更状態の終了時に設定変更状態の終了及び設定変更後の設定値を示す設定コマンドが送信される。また、設定変更状態への移行に伴ってメイン制御部41の制御状態が初期化されるため、設定開始を示す設定コマンドによりメイン制御部41の制御状態が初期化されたことを特定可能である。
設定確認コマンドは、設定確認状態の開始または終了を示すコマンドであり、設定確認状態に移行する際に設定確認開始を示す設定確認コマンドが送信され、設定確認状態の終了時に設定確認終了を示す設定確認コマンドが送信される。
ドアコマンドは、ドア開放検出スイッチ25の検出状態、すなわちON(開放状態)/OFF(閉状態)を示すコマンドであり、電源投入時、1ゲーム終了時(ゲーム終了後、次のゲームの賭数の設定が開始可能となる前までの時点)、ドア開放検出スイッチ25の検出状態が変化(ONからOFF、OFFからON)した時に送信される。
操作検出コマンドは、操作スイッチ類(MAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L、8C、8R)の検出状態(ON/OFF)を示すコマンドであり、定期的に送信される。
これらコマンドのうちドアコマンド及び操作検出コマンド以外のコマンドは、基本処理において生成され、RAM41cに設けられたコマンドキューに一時格納され、前述したタイマ割込処理(メイン)のコマンド送信処理おいて送信される。
一方、ドアコマンドは、タイマ割込処理(メイン)のドア監視処理においてに生成され、RAM41cに設けられたコマンドキューに一時格納され、その後のタイマ割込処理(メイン)のコマンド送信処理おいて送信される。
また、操作検出コマンドは、タイマ割込処理(メイン)のスイッチ入力判定処理においてに生成され、RAM41cに設けられたコマンドキューに一時格納され、その後のタイマ割込処理(メイン)のコマンド送信処理おいて送信される。
次に、メイン制御部41から演出制御基板90に対して送信されたコマンドに基づいてサブ制御部91が実行する演出の制御について説明する。
サブ制御部91は、メイン制御部41からのコマンドを受信した際に、コマンド受信割込処理を実行する。コマンド受信割込処理では、RAM91cに設けられた受信用バッファに、コマンド伝送ラインから取得したコマンドを格納する。
受信用バッファには、最大で16個のコマンドを格納可能な領域が設けられており、複数のコマンドを蓄積できるようになっている。
サブ制御部91は、タイマ割込処理(サブ)において、受信用バッファに未処理のコマンドが格納されているか否かを判定し、未処理のコマンドが格納されている場合には、そのうち最も早い段階で受信したコマンドに基づいてROM91bに格納された制御パターンテーブルを参照し、制御パターンテーブルに登録された制御内容に基づいて液晶表示器51、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55等の各種演出装置の出力制御を行う。
制御パターンテーブルには、複数種類の演出パターン毎に、コマンドの種類に対応する液晶表示器51の表示パターン、演出効果LED52の点灯態様、スピーカ53、54の出力態様、リールLEDの点灯態様等、これら演出装置の制御パターンが登録されており、サブ制御部91は、コマンドを受信した際に、制御パターンテーブルの当該ゲームにおいてRAM91cに設定されている演出パターンに対応して登録された制御パターンのうち、受信したコマンドの種類に対応する制御パターンを参照し、当該制御パターンに基づいて演出装置の出力制御を行う。これにより演出パターン及び遊技の進行状況に応じた演出が実行されることとなる。
なお、サブ制御部91は、あるコマンドの受信を契機とする演出の実行中に、新たにコマンドを受信した場合には、実行中の制御パターンに基づく演出を中止し、新たに受信したコマンドに対応する制御パターンに基づく演出を実行するようになっている。すなわち演出が最後まで終了していない状態でも、新たにコマンドを受信すると、受信した新たなコマンドが新たな演出の契機となるコマンドではない場合を除いて実行していた演出はキャンセルされて新たなコマンドに基づく演出が実行されることとなる。
演出パターンは、内部当選コマンドを受信した際に、内部当選コマンドが示す内部抽選の結果に応じた選択率にて選択され、RAM91cに設定される。演出パターンの選択率は、ROM91bに格納された演出テーブルに登録されており、サブ制御部91は、内部当選コマンドを受信した際に、内部当選コマンドが示す内部抽選の結果に応じて演出テーブルに登録されている選択率を参照し、その選択率に応じて複数種類の演出パターンからいずれかの演出パターンを選択し、選択した演出パターンを当該ゲームの演出パターンとしてRAM91cに設定するようになっており、同じコマンドを受信しても内部当選コマンドの受信時に選択された演出パターンによって異なる制御パターンが選択されるため、結果として演出パターンによって異なる演出が行われることがある。
図6〜図8は、本実施形態のスロットマシン1における役の種類、図柄組み合わせ、及び役に関連する技術事項について説明するための図である。また、図9は、メイン制御部41により制御される遊技状態の遷移を説明するための図であり、図10は、遊技状態の概要を示す図である。
本実施形態におけるスロットマシンは、図9に示すように、RT0〜3のいずれかに制御される。
次に、図6を参照して、入賞役のうち小役について説明する。入賞役のうち小役には、中段ベル、右下がりベル、上段ベル1〜8、チェリー1〜3、上段スイカ、中段スイカ、右下がりスイカ、右上がりスイカ、1枚1〜3が含まれる。
中段ベルは、入賞ラインLNに「ベルa/ベルb−ベルa−ベルa」の組み合わせが揃ったときに入賞となり、15枚のメダルが払い出される。
ここで、図3を参照すると、中段ベルを構成する左リール2Lの「ベルa」及び「ベルb」、中リール2Cの「ベルa」、右リール2Rの「ベルa」は、各々において5コマ以内に配置されている。このため、後述する内部抽選において中段ベルに当選しているときには、原則として、ストップスイッチ8L〜8Rの操作タイミングに関わらず入賞させることができる役といえる。
右下がりベルは、入賞ラインLNに「リプレイa/リプレイb−ベルa−リプレイa/リプレイb」の組み合わせが揃ったときに入賞となり、15枚のメダルが払い出される。
ここで、図3を参照すると、右下がりベルを構成する左リール2Lの「リプレイa」、「リプレイb」は、「ベルa」または「ベルb」の1つ下の位置に配置されており、右リール2Rの「リプレイa」、「リプレイb」は、「ベルa」または「ベルb」の1つ上の位置に配置されているので、「リプレイa/リプレイb−ベルa−リプレイa/リプレイb」の組み合わせが揃うと、「ベルa/ベルb−ベルa−ベルa/ベルb」の組み合わせが右下がり、すなわち無効ラインLM3に揃うこととなる。
また、右下がりベルを構成する左リール2L「リプレイa」、「リプレイb」、中リール2Cの「ベルa」、右リール2Rの「リプレイa」、「リプレイb」は、各々において5コマ以内に配置されている。このため、後述する内部抽選において右下がりベルに当選しているときには、原則として、ストップスイッチ8L〜8Rの操作タイミングに関わらず入賞させることができる役といえる。
上段ベル1は、入賞ラインLNに「リプレイa−7a/7c−7a/7c」の組み合わせが揃ったときに入賞となり、15枚のメダルが払い出される。
ここで、図3を参照すると、上段ベル1を構成する左リール2Lの「リプレイa」、中リールの「7a」及び「7c」、右リール2Rの「7a」及び「7c」は、「ベルa」または「ベルb」の1つ下の位置に配置されているので、「リプレイa−7a/7c−7a/7c」の組み合わせが揃うと、「ベルa/ベルb−ベルa−ベルa」の組み合わせが上段、すなわち無効ラインLM1に揃うこととなる。
また、上段ベル1を構成する左リール2Lの「リプレイa」、中リール2Cの「7a」及び「7c」、右リール2Rの「7a」及び「7c」は、いずれも5コマ以内に配置されていない箇所がある。このため、後述する内部抽選において上段ベル1に当選していても、ストップスイッチ8L、8C、8Rを適正なタイミングで操作しなければ、当選している上段ベル1に入賞することはない。
上段ベル2は、入賞ラインLNに「リプレイa−7a/7c−7b」の組み合わせが揃ったときに入賞となり、15枚のメダルが払い出される。
ここで、図3を参照すると、上段ベル2を構成する左リール2Lの「リプレイa」、中リールの「7a」及び「7c」、右リール2Rの「7b」は、「ベルa」または「ベルb」の1つ下の位置に配置されているので、「リプレイa−7a/7c−7b」の組み合わせが揃うと、「ベルa/ベルb−ベルa−ベルa」の組み合わせが上段、すなわち無効ラインLM1に揃うこととなる。
また、上段ベル2を構成する左リール2Lの「リプレイa」、中リール2Cの「7a」及び「7c」、右リール2Rの「7b」は、いずれも5コマ以内に配置されていない箇所がある。このため、後述する内部抽選において上段ベル2に当選していても、ストップスイッチ8L、8C、8Rを適正なタイミングで操作しなければ、当選している上段ベル2に入賞することはない。
上段ベル3は、入賞ラインLNに「リプレイa−7b−7a/7c」の組み合わせが揃ったときに入賞となり、15枚のメダルが払い出される。
ここで、図3を参照すると、上段ベル3を構成する左リール2Lの「リプレイa」、中リールの「7b」、右リール2Rの「7a」及び「7c」は、「ベルa」または「ベルb」の1つ下の位置に配置されているので、「リプレイa−7b−7a/7c」の組み合わせが揃うと、「ベルa/ベルb−ベルa−ベルa」の組み合わせが上段、すなわち無効ラインLM1に揃うこととなる。
また、上段ベル3を構成する左リール2Lの「リプレイa」、中リール2Cの「7b」、右リール2Rの「7a」及び「7c」は、いずれも5コマ以内に配置されていない箇所がある。このため、後述する内部抽選において上段ベル3に当選していても、ストップスイッチ8L、8C、8Rを適正なタイミングで操作しなければ、当選している上段ベル3に入賞することはない。
上段ベル4は、入賞ラインLNに「リプレイa−7b−7b」の組み合わせが揃ったときに入賞となり、15枚のメダルが払い出される。
ここで、図3を参照すると、上段ベル4を構成する左リール2Lの「リプレイa」、中リールの「7b」、右リール2Rの「7b」は、「ベルa」または「ベルb」の1つ下の位置に配置されているので、「リプレイa−7b−7b」の組み合わせが揃うと、「ベルa/ベルb−ベルa−ベルa」の組み合わせが上段、すなわち無効ラインLM1に揃うこととなる。
また、上段ベル4を構成する左リール2Lの「リプレイa」、中リール2Cの「7b」、右リール2Rの「7b」は、いずれも5コマ以内に配置されていない箇所がある。このため、後述する内部抽選において上段ベル4に当選していても、ストップスイッチ8L、8C、8Rを適正なタイミングで操作しなければ、当選している上段ベル4に入賞することはない。
上段ベル5は、入賞ラインLNに「リプレイb−7a/7c−7a/7c」の組み合わせが揃ったときに入賞となり、15枚のメダルが払い出される。
ここで、図3を参照すると、上段ベル5を構成する左リール2Lの「リプレイb」、中リールの「7a」及び「7c」、右リール2Rの「7a」及び「7c」は、「ベルa」の1つ下の位置に配置されているので、「リプレイb−7a/7c−7a/7c」の組み合わせが揃うと、「ベルa−ベルa−ベルa」の組み合わせが上段、すなわち無効ラインLM1に揃うこととなる。
また、上段ベル5を構成する左リール2Lの「リプレイb」、中リール2Cの「7a」及び「7c」、右リール2Rの「7a」及び「7c」は、いずれも5コマ以内に配置されていない箇所がある。このため、後述する内部抽選において上段ベル5に当選していても、ストップスイッチ8L、8C、8Rを適正なタイミングで操作しなければ、当選している上段ベル5に入賞することはない。
上段ベル6は、入賞ラインLNに「リプレイb−7a/7c−7b」の組み合わせが揃ったときに入賞となり、15枚のメダルが払い出される。
ここで、図3を参照すると、上段ベル6を構成する左リール2Lの「リプレイb」、中リールの「7a」及び「7c」、右リール2Rの「7b」は、「ベルa」の1つ下の位置に配置されているので、「リプレイb−7a/7c−7b」の組み合わせが揃うと、「ベルa−ベルa−ベルa」の組み合わせが上段、すなわち無効ラインLM1に揃うこととなる。
また、上段ベル6を構成する左リール2Lの「リプレイb」、中リール2Cの「7a」及び「7c」、右リール2Rの「7b」は、いずれも5コマ以内に配置されていない箇所がある。このため、後述する内部抽選において上段ベル6に当選していても、ストップスイッチ8L、8C、8Rを適正なタイミングで操作しなければ、当選している上段ベル6に入賞することはない。
上段ベル7は、入賞ラインLNに「リプレイb−7b−7a/7c」の組み合わせが揃ったときに入賞となり、15枚のメダルが払い出される。
ここで、図3を参照すると、上段ベル7を構成する左リール2Lの「リプレイb」、中リールの「7b」、右リール2Rの「7a」及び「7c」は、「ベルa」の1つ下の位置に配置されているので、「リプレイb−7b−7a/7c」の組み合わせが揃うと、「ベルa−ベルa−ベルa」の組み合わせが上段、すなわち無効ラインLM1に揃うこととなる。
また、上段ベル7を構成する左リール2Lの「リプレイb」、中リール2Cの「7b」、右リール2Rの「7a」及び「7c」は、いずれも5コマ以内に配置されていない箇所がある。このため、後述する内部抽選において上段ベル7に当選していても、ストップスイッチ8L、8C、8Rを適正なタイミングで操作しなければ、当選している上段ベル7に入賞することはない。
上段ベル8は、入賞ラインLNに「リプレイb−7b−7b」の組み合わせが揃ったときに入賞となり、15枚のメダルが払い出される。
ここで、図3を参照すると、上段ベル8を構成する左リール2Lの「リプレイb」、中リールの「7b」、右リール2Rの「7b」は、「ベルa」の1つ下の位置に配置されているので、「リプレイb−7b−7b」の組み合わせが揃うと、「ベルa−ベルa−ベルa」の組み合わせが上段、すなわち無効ラインLM1に揃うこととなる。
また、上段ベル8を構成する左リール2Lの「リプレイb」、中リール2Cの「7b」、右リール2Rの「7b」は、いずれも5コマ以内に配置されていない箇所がある。このため、後述する内部抽選において上段ベル8に当選していても、ストップスイッチ8L、8C、8Rを適正なタイミングで操作しなければ、当選している上段ベル8に入賞することはない。
なお、以下では、特に区別する必要のない場合には、上段ベル1〜8を単に上段ベルと呼ぶ。
チェリー1は、入賞ラインLNに「チェリー−7a/7b/7c−リプレイa/スイカa/スイカb」の組み合わせが揃ったときに入賞となり、2枚のメダルが払い出される。
ここで、図3を参照すると、チェリー1を構成する中リール2Cの「7a」、「7b」、「7c」、及び「ベルa」は5コマ以内に配置されているが、左リール2Lの「チェリー」は、5コマ以内に配置されていない箇所がある。このため、後述する内部抽選においてチェリー1に当選していても、左リール2Lに対応するストップスイッチ8Lを適正なタイミングで操作しなければ、チェリー1に入賞することはない。
チェリー2は、入賞ラインLNに「7c/スイカb−リプレイa/リプレイb−ベルa/スイカb」の組み合わせが揃ったときに入賞となり、2枚のメダルが払い出される。
ここで、図3を参照すると、チェリー2を構成する左リール2Lの「7c」は「チェリー」の1つ上に配置され、「スイカb」は「チェリー」の1つ下に配置されているので、「7c/スイカb−リプレイa/リプレイb−ベルa/スイカb」の組み合わせが揃うと、左リール2Lの上段または下段に「チェリー」が停止し、かつ中リール2Cの中段に「リプレイa」または「リプレイb」が停止することとなり、見た目上は、左リールの無効ラインLM1及びLM2または無効ラインLM3及びLM4に「チェリー」が停止し、かつ中リール2Cの中段に「リプレイa」または「リプレイb」が停止した停止態様と見ることができる。
また、図3を参照すると、チェリー2を構成する中リール2Cの「リプレイa」及び「リプレイb」、右リール2Rの「ベルa」及び「スイカb」は5コマ以内に配置されているが、左リール2Lの「7c」及び「スイカb」は、5コマ以内に配置されていない箇所がある。このため、後述する内部抽選においてチェリー2に当選していても、左リール2Lに対応するストップスイッチ8Lを適正なタイミングで操作しなければ、チェリー2に入賞することはない。
チェリー3は、入賞ラインLNに「7c/スイカb−ベルa/チェリー−ANY(ANYはいずれの図柄でも可)」の組み合わせが揃ったときに入賞となり、2枚のメダルが払い出される。
ここで、図3を参照すると、チェリー3を構成する左リール2Lの「7c」は「チェリー」の1つ上に配置され、「スイカb」は「チェリー」の1つ下に配置されているので、「7c/スイカb−ベルa/チェリー−ANY(ANYはいずれの図柄でも可)」の組み合わせが揃うと、左リール2Lの上段または下段に「チェリー」が停止し、かつ中リール2Cの中段に「ベルa」または「チェリー」が停止することとなり、見た目上は、左リールの無効ラインLM1及びLM2または無効ラインLM3及びLM4に「チェリー」が停止し、かつ中リール2Cの中段に「ベルa」または「チェリー」が停止した停止態様と見ることができる。
また、図3を参照すると、チェリー3を構成する中リール2Cの「ベルa」及び「チェリー」は5コマ以内に配置されているが、左リール2Lの「7c」及び「スイカb」は、5コマ以内に配置されていない箇所がある。このため、後述する内部抽選においてチェリー3に当選していても、左リール2Lに対応するストップスイッチ8Lを適正なタイミングで操作しなければ、チェリー3に入賞することはない。
上段スイカは、入賞ラインLNに「ベルa−リプレイb−リプレイb/チェリー」の組み合わせが揃ったときに入賞となり、6枚のメダルが払い出される。
ここで、図3を参照すると、上段スイカを構成する左リール2Lの「ベルa」、中リールの「リプレイb」、右リール2Rの「リプレイb」及び「チェリー」は、「スイカa」または「スイカb」の1つ下の位置に配置されているので、「ベルa−リプレイb−リプレイb/チェリー」の組み合わせが揃うと、「スイカa/スイカb−スイカa/スイカb−スイカa/スイカb」の組み合わせが上段、すなわち無効ラインLM1に揃うこととなる。
また、上段スイカを構成する左リール2Lの「ベルa」、中リール2Cの「リプレイb」、右リール2Rの「リプレイb」及び「チェリー」は、いずれも5コマ以内に配置されていない箇所がある。このため、後述する内部抽選において上段スイカに当選していても、ストップスイッチ8L、8C、8Rを適正なタイミングで操作しなければ、当選している上段スイカに入賞することはない。
中段スイカは、入賞ラインLNに「スイカa/スイカb−スイカa/スイカb−スイカa/スイカb」の組み合わせが揃ったときに入賞となり、6枚のメダルが払い出される。
ここで、図3を参照すると、中段スイカを構成する左リール2Lの「スイカa」及び「スイカb」、中リール2Cの「スイカa」及び「スイカb」、右リール2Rの「スイカa」及び「スイカb」は、いずれも5コマ以内に配置されていない箇所がある。このため、後述する内部抽選において中段スイカに当選していても、ストップスイッチ8L、8C、8Rを適正なタイミングで操作しなければ、当選している中段スイカに入賞することはない。
右下がりスイカは、入賞ラインLNに「ベルa−スイカa/スイカb−7a/7c」の組み合わせが揃ったときに入賞となり、6枚のメダルが払い出される。
ここで、図3を参照すると、右下がりスイカを構成する左リール2Lの「ベルa」は「スイカa」または「スイカb」の1つ下の位置に配置され、右リール2Rの「7a」、「7c」は「スイカa」または「スイカb」の1つ上の位置に配置されているので、「ベルa−スイカa/スイカb−7a/7c」の組み合わせが揃うと、「スイカa/スイカb−スイカa/スイカb−スイカa/スイカb」の組み合わせが右下がり、すなわち無効ラインLM3に揃うこととなる。
また、右下がりスイカを構成する左リール2Lの「ベルa」、中リール2Cの「スイカa」及び「スイカb」、右リール2Rの「7a」及び「7c」は、いずれも5コマ以内に配置されていない箇所がある。このため、後述する内部抽選において右下がりスイカに当選していても、ストップスイッチ8L、8C、8Rを適正なタイミングで操作しなければ、当選している右下がりスイカに入賞することはない。
右上がりスイカは、入賞ラインLNに「7a/チェリー−スイカa/スイカb−リプレイb/チェリー」の組み合わせが揃ったときに入賞となり、6枚のメダルが払い出される。
ここで、図3を参照すると、右上がりスイカを構成する左リール2Lの「7a」及び「チェリー」は「スイカa」または「スイカb」の1つ上の位置に配置され、右リール2Rの「リプレイb」、「チェリー」は「スイカa」または「スイカb」の1つ下の位置に配置されているので、「7a/チェリー−スイカa/スイカb−リプレイb/チェリー」の組み合わせが揃うと、「スイカa/スイカb−スイカa/スイカb−スイカa/スイカb」の組み合わせが右上がり、すなわち無効ラインLM4に揃うこととなる。
また、右上がりスイカを構成する左リール2Lの「7a」及び「チェリー」、中リール2Cの「スイカa」及び「スイカb」、右リール2Rの「リプレイb」及び「チェリー」は、いずれも5コマ以内に配置されていない箇所がある。このため、後述する内部抽選において右上がりスイカに当選していても、ストップスイッチ8L、8C、8Rを適正なタイミングで操作しなければ、当選している右上がりスイカに入賞することはない。
1枚1は、入賞ラインLNに「7b−スイカb−チェリー」の組み合わせが揃ったときに入賞となり、1枚のメダルが払い出される。
ここで、図3を参照すると、1枚1を構成する左リール2Lの「7b」、中リール2Cの「スイカb」、右リール2Rの「チェリー」は、いずれも5コマ以内に配置されていない箇所がある。このため、後述する内部抽選において1枚1に当選していても、ストップスイッチ8L、8C、8Rを適正なタイミングで操作しなければ、当選している1枚1に入賞することはない。
1枚2は、入賞ラインLNに「7b−スイカb−スイカb」の組み合わせが揃ったときに入賞となり、1枚のメダルが払い出される。
ここで、図3を参照すると、1枚2を構成する左リール2Lの「7b」、中リール2Cの「スイカb」、右リール2Rの「スイカb」は、いずれも5コマ以内に配置されていない箇所がある。このため、後述する内部抽選において1枚2に当選していても、ストップスイッチ8L、8C、8Rを適正なタイミングで操作しなければ、当選している1枚2に入賞することはない。
1枚3は、入賞ラインLNに「7b−リプレイa/リプレイb−ベルa」の組み合わせが揃ったときに入賞となり、1枚のメダルが払い出される。
ここで、図3を参照すると、1枚3を構成する中リール2Cの「リプレイa」及び「リプレイb」、右リール2Rの「ベルa」は5コマ以内に配置されているものの、左リール2Lの「7b」は、5コマ以内に配置されていない箇所がある。このため、後述する内部抽選において1枚3に当選していても、左リール2Lに対応するストップスイッチ8Lを適正なタイミングで操作しなければ、当選している1枚3に入賞することはない。
次に、図7を参照して、入賞役のうち再遊技役について説明する。入賞役のうち再遊技役には、通常リプレイ1〜4、昇格リプレイ、転落リプレイ、特別リプレイ1〜3が含まれる。なお、以下では、特に区別する必要がない場合には、通常リプレイ1〜4を単に通常リプレイと呼び、特別リプレイ1〜3を単に特別リプレイと呼ぶ。
通常リプレイ1は、入賞ラインLNに「リプレイa/リプレイb−リプレイa/リプレイb−リプレイa/リプレイb/スイカa/スイカb」の組み合わせが揃ったときに入賞となり、リプレイゲーム(再遊技)が付与される。
ここで、図3を参照すると、通常リプレイ1を構成する左リール2Lの「リプレイa」及び「リプレイb」、中リール2Cの「リプレイa」及び「リプレイb」、右リール2Rの「リプレイa」、「リプレイb」、「スイカa」及び「スイカb」は、各々において5コマ以内に配置されている。このため、後述する内部抽選において通常リプレイ1に当選しているときには、原則として、ストップスイッチ8L〜8Rの操作タイミングに関わらず入賞させることができる役といえる。
通常リプレイ2は、入賞ラインLNに「7a/7b/7c−7a/7b/7c−リプレイa/スイカa/スイカb」の組み合わせが揃ったときに入賞となり、リプレイゲーム(再遊技)が付与される。
ここで、図3を参照すると、通常リプレイ2を構成する左リール2Lの「7a」、「7b」及び「7c」、中リール2Cの「7a」、「7b」及び「7c」、右リール2Rの「リプレイa」、「リプレイb」、「スイカa」及び「スイカb」は、各々において5コマ以内に配置されている。このため、後述する内部抽選において通常リプレイ2に当選しているときには、原則として、ストップスイッチ8L〜8Rの操作タイミングに関わらず入賞させることができる役といえる。
通常リプレイ3は、入賞ラインLNに「7a/7b/7c−リプレイa/リプレイb−7a/7b/7c」の組み合わせが揃ったときに入賞となり、リプレイゲーム(再遊技)が付与される。
ここで、図3を参照すると、通常リプレイ3を構成する左リール2Lの「7a」、「7b」及び「7c」、中リール2Cの「リプレイa」及び「リプレイb」、右リール2Rの「7a」、「7b」及び「7c」は、各々において5コマ以内に配置されている。このため、後述する内部抽選において通常リプレイ3に当選しているときには、原則として、ストップスイッチ8L〜8Rの操作タイミングに関わらず入賞させることができる役といえる。
通常リプレイ4は、入賞ラインLNに「ベルa/リプレイb−7a/7b/7c−7a/7b/7c」の組み合わせが揃ったときに入賞となり、リプレイゲーム(再遊技)が付与される。
ここで、図3を参照すると、通常リプレイ3を構成する左リール2Lの「ベルa」及び「ベルb」、中リール2Cの「7a」、「7b」及び「7c」、右リール2Rの「7a」、「7b」及び「7c」は、各々において5コマ以内に配置されている。このため、後述する内部抽選において通常リプレイ4に当選しているときには、原則として、ストップスイッチ8L〜8Rの操作タイミングに関わらず入賞させることができる役といえる。
昇格リプレイは、入賞ラインLNに「ベルa/ベルb−リプレイa/リプレイb−ベルa」の組み合わせが揃ったときに入賞となり、リプレイゲーム(再遊技)が付与される。また、RT1において昇格リプレイに入賞するとRT2へ移行する。
ここで、図3を参照すると、昇格リプレイを構成する左リール2Lの「ベルa」及び「ベルb」は、「リプレイa」または「リプレイb」の1つ上の位置に配置されており、右リール2Rの「ベルa」は、「リプレイa」または「リプレイb」の1つ下の位置に配置されているので、「ベルa/ベルb−リプレイa/リプレイb−ベルa」の組み合わせが揃うと、「リプレイa/リプレイb−リプレイa/リプレイb−リプレイa/リプレイb」、の組み合わせが右上がり、すなわち無効ラインLM4に揃うこととなる。
また、昇格リプレイを構成する左リール2L「ベルa」及び「ベルb」、中リール2Cの「リプレイa」及び「リプレイb」、右リール2Rの「ベルa」及び「ベルb」は、各々において5コマ以内に配置されている。このため、後述する内部抽選において昇格リプレイに当選しているときには、原則として、ストップスイッチ8L〜8Rの操作タイミングに関わらず入賞させることができる役といえる。
転落リプレイは、入賞ラインLNに「リプレイa/リプレイb−リプレイa/リプレイb−ベルa」の組み合わせが揃ったときに入賞となり、リプレイゲーム(再遊技)が付与される。また、RT2、RT3において転落リプレイに入賞するとRT1へ移行する。
ここで、図3を参照すると、転落リプレイを構成する左リール2Lの「リプレイa」及び「リプレイb」、中リール2Cの「リプレイa」及び「リプレイb」、右リール2Rの「ベルa」は、各々において5コマ以内に配置されている。このため、後述する内部抽選において転落リプレイに当選しているときには、原則として、ストップスイッチ8L〜8Rの操作タイミングに関わらず入賞させることができる役といえる。
特別リプレイ1は、入賞ラインLNに「7a/7b/7c−7a/7b/7c−7a/7b/7c」の組み合わせが揃ったときに入賞となり、リプレイゲーム(再遊技)が付与される。また、RT1、2において特別リプレイ1に入賞するとRT3に移行する。
ここで、図3を参照すると、特別リプレイ1を構成する左リール2Lの「7a」、「7b」及び「7c」、中リール2Cの「7a」、「7b」及び「7c」、右リール2Rの「7a」、「7b」及び「7c」は、各々において5コマ以内に配置されている。このため、後述する内部抽選において特別リプレイ1に当選しているときには、原則として、ストップスイッチ8L〜8Rの操作タイミングに関わらず入賞させることができる役といえる。
特別リプレイ2は、入賞ラインLNに「ベルb/チェリー/スイカa−7a/7b/7c−ベルa」の組み合わせが揃ったときに入賞となり、リプレイゲーム(再遊技)が付与される。また、RT1、2において特別リプレイ2に入賞するとRT3に移行する。
ここで、図3を参照すると、特別リプレイ2を構成する左リール2Lの「ベルa」、「チェリー」及び「スイカa」は、「7a」、「7b」または「7c」の1つ下の位置に配置されており、右リール2Rの「ベルa」は、「7a」、「7b」または「7c」の1つ上の位置に配置されているので、「ベルb/チェリー/スイカa−7a/7b/7c−ベルa」の組み合わせが揃うと、「7a/7b/7c−7a/7b/7c−7a/7b/7c」の組み合わせが右下がり、すなわち無効ラインLM3に揃うこととなる。
また、特別リプレイ2を構成する左リール2Lの「ベルa」、「チェリー」及び「スイカa」、中リール2Cの「7a」、「7b」及び「7c」、右リール2Rの「ベルa」は、各々において5コマ以内に配置されている。このため、後述する内部抽選において特別リプレイ2に当選しているときには、原則として、ストップスイッチ8L〜8Rの操作タイミングに関わらず入賞させることができる役といえる。
特別リプレイ3は、入賞ラインLNに「リプレイa/リプレイb−7a/7b/7c−リプレイa/スイカa/スイカb」の組み合わせが揃ったときに入賞となり、リプレイゲーム(再遊技)が付与される。また、RT1、2において特別リプレイ2に入賞するとRT3に移行する。
ここで、図3を参照すると、特別リプレイ3を構成する左リール2Lの「リプレイa」及び「リプレイb」は、「7a」、「7b」または「7c」の1つ上の位置に配置されており、右リール2Rの「リプレイa」、「スイカa」及び「スイカb」は、「7a」、「7b」または「7c」の1つ下の位置に配置されているので、「リプレイa/リプレイb−7a/7b/7c−リプレイa/スイカa/スイカb」の組み合わせが揃うと、「7a/7b/7c−7a/7b/7c−7a/7b/7c」の組み合わせが右上がり、すなわち無効ラインLM4に揃うこととなる。
また、特別リプレイ3を構成する左リール2Lの「リプレイa」及び「リプレイb」、中リール2Cの「7a」、「7b」及び「7c」、右リール2Rの「リプレイa」、「スイカa」及び「スイカb」は、各々において5コマ以内に配置されている。このため、後述する内部抽選において特別リプレイ3に当選しているときには、原則として、ストップスイッチ8L〜8Rの操作タイミングに関わらず入賞させることができる役といえる。
次に、図8を参照して、移行出目について説明する。移行出目は、図8に示すように、「リプレイa/リプレイb−7a/7b/7c−ベルa」、「リプレイa/リプレイb−ベルa−7a/7b/7c」、「リプレイa/リプレイb−7a/7b/7c−7a/7b/7c」の組み合わせであり、RT0、RT2、RT3において移行出目が入賞ラインLNに揃うとRT1に移行する。本実施形態では、後述する左ベル1〜4、中ベル1〜4、右ベル1〜4が当選し、中段ベルの入賞条件となるリール以外を第1停止とし、かつ当選している上段ベルを取りこぼした場合に、上記の移行出目が入賞ラインLNに揃う。
次に、図11〜図14を参照して、遊技状態毎に抽選対象役として読み出される抽選対象役の組み合わせについて説明する。本実施形態では、遊技状態が、RT0であるか、RT1であるか、RT2であるか、RT3であるか、によって内部抽選の対象となる役またはその当選確率のいずれか一方が異なる。なお、抽選対象役として後述するように、複数の入賞役が同時に読出されて、重複して当選し得る。図13及び図14は、抽選対象役毎に読み出される役の組み合わせを示しており、入賞役の間に“+”を表記することにより、内部抽選において同時に抽選対象役として読み出されることを示す。
図11、図12においては、縦の欄に抽選対象役を示し、横の欄に遊技状態を示す。また、遊技状態と抽選対象役とが交差する欄の○印は、当該遊技状態であるときに当該抽選対象役が読み出されることを示し、×印は、当該遊技状態であるときに当該抽選対象役が読み出されないことを示している。
また、○印の下に示す数値は、所定の設定値(たとえば設定値1)の判定値数を示す。当該判定値数を用いて内部抽選が行われる。なお、判定値数の分母は、内部抽選用の乱数(0〜65535の整数)に対応させて、「65536」に設定されている。このため、たとえば、判定値数として「300」が設定されている抽選対象役の当選確率は、300/65536となる。
また、図11は、遊技状態(RTの種類)毎に抽選対象役として読み出される小役の組み合わせを示し、図12は、遊技状態(RTの種類)毎に抽選対象役として読み出される再遊技役の組み合わせを示している。
RT0であるときには、共通ベル、左ベル1、左ベル2、左ベル3、左ベル4、中ベル1、中ベル2、中ベル3、中ベル4、右ベル1、右ベル2、右ベル3、右ベル4、中段チェリー、弱チェリー、強チェリー、弱1枚、強1枚、弱スイカ、強スイカ、通常リプレイが内部抽選の対象役となる。
RT1であるときには、共通ベル、左ベル1、左ベル2、左ベル3、左ベル4、中ベル1、中ベル2、中ベル3、中ベル4、右ベル1、右ベル2、右ベル3、右ベル4、中段チェリー、弱チェリー、強チェリー、弱1枚、強1枚、弱スイカ、強スイカ、通常リプレイ、転落+昇格リプレイ1、転落+昇格リプレイ2、転落+昇格リプレイ3、転落+昇格リプレイ4、転落+昇格リプレイ5が内部抽選の対象役となる。
RT2であるときには、共通ベル、左ベル1、左ベル2、左ベル3、左ベル4、中ベル1、中ベル2、中ベル3、中ベル4、右ベル1、右ベル2、右ベル3、右ベル4、中段チェリー、弱チェリー、強チェリー、弱1枚、強1枚、弱スイカ、強スイカ、通常リプレイ、通常+転落リプレイ1、通常+転落リプレイ2、通常+転落リプレイ3、通常+特別リプレイ1、通常+特別リプレイ2、通常+特別リプレイ3、通常+特別リプレイ4、通常+特別リプレイ5、通常+特別リプレイ6が内部抽選の対象役となる。
RT3であるときには、共通ベル、左ベル1、左ベル2、左ベル3、左ベル4、中ベル1、中ベル2、中ベル3、中ベル4、右ベル1、右ベル2、右ベル3、右ベル4、中段チェリー、弱チェリー、強チェリー、弱1枚、強1枚、弱スイカ、強スイカ、通常リプレイ、通常+転落リプレイ1、通常+転落リプレイ2、通常+転落リプレイ3が内部抽選の対象役となる。
図13に示すように、共通ベルとは右下がりベルの単独当選であり、共通ベルの当選時には、必ず右下がりベルの組み合わせが揃う。
左ベル1とは、右下がりベル+上段ベル1+上段ベル4であり、左ベル2とは、右下がりベル+上段ベル2+上段ベル3であり、左ベル3とは、右下がりベル+上段ベル6+上段ベル7)、左ベル4とは、右下がりベル+上段ベル5+上段ベル8である。左ベル1〜4を単に左ベルとも呼ぶ。
中ベル1とは、中段ベル+上段ベル1+上段ベル6であり、中ベル2とは、中段ベル+上段ベル2+上段ベル5であり、中ベル3とは、中段ベル+上段ベル3+上段ベル8であり、中ベル4とは、中段ベル+上段ベル4+上段ベル7である。中ベル1〜4を単に中ベルとも呼ぶ。
右ベル1とは、中段ベル+上段ベル1+上段ベル7であり、右ベル2とは、中段ベル+上段ベル3+上段ベル5であり、右ベル3とは、中段ベル+上段ベル2+上段ベル8であり、右ベル4とは、中段ベル+上段ベル4+上段ベル6である。右ベル1〜4を単に右ベルとも呼ぶ。
また、これら左ベル1〜4、中ベル1〜4、右ベル1〜4を単に押し順ベルとも呼ぶ。
中段チェリーは、チェリー1の単独当選である。
弱チェリーとは、チェリー2+チェリー3+1枚1+1枚3であり、強チェリーとは、チェリー2+チェリー3+1枚2+1枚3である。弱チェリー当選時、強チェリー当選は、ともに「7c」または「スイカb」の引込範囲内となるタイミングで左リールの停止操作が行われた場合に、左リール2Lの上段または下段に「チェリー」が導出されるが、弱チェリー当選時は、中、右リール2C、2Rに「チェリー」を狙っても、無効ラインLM3、LM4のいずれにも「チェリー−チェリー−チェリー」の組み合わせが揃わないように生魚されるのに対して、強チェリー当選時は、中、右リール2C、2Rに「チェリー」を狙って停止操作を行うことにより、無効ラインLM3、LM4の一方に「チェリー−チェリー−チェリー」の組み合わせを揃えることが可能に制御される。
このため、左、中、右リールにそれぞれ「チェリー」を狙って停止操作を行い、左リールの上段または下段に「チェリー」が停止した場合において、無効ラインLM3、LM4の一方に「チェリー−チェリー−チェリー」の組み合わせが揃うか否かにより強チェリーであるか弱チェリーであるか、を認識できる。
弱1枚とは、1枚1の単独当選であり、強1枚とは1枚2の単独当選である。弱1枚の当選時には、1枚1を構成する「7b−スイカb−チェリー」が揃うように制御されるとともに、「7b−スイカb−チェリー」が揃わない場合でも、特定の操作態様にて停止操作を行うことにより弱1枚または強1枚の当選時にしか導出されない弱チャンス目を導出可能に制御される一方、強1枚の当選時には、1枚2を構成する「7b−スイカb−スイカb」が揃うように制御されるとともに、「7b−スイカb−スイカb」が揃わない場合でも、特定の操作態様にて停止操作を行うことにより強1枚の当選時にしか導出されない強チャンス目を導出可能に制御される。
このため、1枚1を構成する「7b−スイカb−チェリー」が揃うか、または特定の操作態様にて停止操作を行った結果、弱チャンス目が導出されることで、弱1枚の当選を認識でき、1枚1を構成する「7b−スイカb−スイカb」が揃うか、または特定の操作態様にて停止操作を行った結果、強チャンス目が導出されることで強1枚の当選を認識できる。
弱スイカとは、上段スイカ+右下がりスイカ+右上がりスイカであり、強スイカとは、上段スイカ+中段スイカ+右下がりスイカ+右上がりスイカである。弱スイカの当選時には、「スイカa/b−スイカa/b−スイカa/b」の組み合わせを中段に停止可能なタイミングで左、中、右リールの停止操作を行った場合でも、「スイカa/b−スイカa/b−スイカa/b」の組み合わせが上段、右下がりまたは右上がりに揃うように制御される一方、強スイカの当選時には、「スイカa/b−スイカa/b−スイカa/b」の組み合わせを中段に停止可能なタイミングで左、中、右リールの停止操作を行った場合に、「スイカa/b−スイカa/b−スイカa/b」の組み合わせが中段に揃うように制御される。
このため、「スイカa/b−スイカa/b−スイカa/b」の組み合わせを中段に停止可能なタイミングで左、中、右リールの停止操作を行った結果、「スイカa/b−スイカa/b−スイカa/b」の組み合わせが上段、右下がりまたは右上がりに揃うか、中段に揃うか、によって弱スイカの当選であるか、強スイカの当選であるか、を認識できる。
図14に示すように、通常リプレイとは、通常リプレイ1の単独当選であり、通常リプレイの当選時には、必ず通常リプレイ1の組み合わせが揃う。
転落+昇格リプレイ1とは、昇格リプレイ+転落リプレイであり、転落+昇格リプレイ2とは、通常リプレイ1+昇格リプレイ+転落リプレイであり、転落+昇格リプレイ3とは、通常リプレイ1+通常リプレイ2+昇格リプレイ+転落リプレイであり、転落+昇格リプレイ4とは、通常リプレイ1+通常リプレイ3+昇格リプレイ+転落リプレイであり、転落+昇格リプレイ5とは、通常リプレイ1+昇格リプレイ+転落リプレイ+特別リプレイ1である。
通常+転落リプレイ1とは、通常リプレイ1+転落リプレイであり、通常+転落リプレイ2とは、通常リプレイ1+転落リプレイ+特別リプレイ1であり、通常+転落リプレイ3とは、通常リプレイ1+転落リプレイ+特別リプレイ2である。
通常+特別リプレイ1とは、通常リプレイ1+通常リプレイ2+通常リプレイ3+特別リプレイ1であり、通常+特別リプレイ2とは、通常リプレイ1+通常リプレイ2+特別リプレイ1であり、通常+特別リプレイ3とは、通常リプレイ1+通常リプレイ2+通常リプレイ3+昇格リプレイ+特別リプレイ1であり、通常+特別リプレイ4とは、通常リプレイ1+通常リプレイ2+通常リプレイ3+特別リプレイ3であり、通常+特別リプレイ5とは、通常リプレイ2+通常リプレイ3+特別リプレイ3であり、通常+特別リプレイ6とは、通常リプレイ1+通常リプレイ2+通常リプレイ3+昇格リプレイ+特別リプレイ3であり、特別リプレイ7とは、通常リプレイ1+特別リプレイ1である。
本実施形態では、複数種類の小役が同時に当選している場合には、図15に示すように、同時当選した小役の種類及び停止操作順に応じて定められた小役を入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で揃えて停止させる制御が行われる。
左ベル1(右下がりベル+上段ベル1+上段ベル4)が当選し、左押し(左リールを最初に停止させる停止操作)で停止操作を行った場合には、当選した小役のうち右下がりベルの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、中押し(中リールを最初に停止させる停止操作)または右押し(右リールを最初に停止させる停止操作)で停止操作がなされた場合には、上段ベル1、上段ベル4または移行出目のいずれかの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
左ベル2(右下がりベル+上段ベル2+上段ベル3)が当選し、左押しで停止操作を行った場合には、当選した小役のうち右下がりベルの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、中押しまたは右押しで停止操作がなされた場合には、上段ベル2、上段ベル3または移行出目のいずれかの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
左ベル3(右下がりベル+上段ベル6+上段ベル7)が当選し、左押しで停止操作を行った場合には、当選した小役のうち右下がりベルの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、中押しまたは右押しで停止操作がなされた場合には、上段ベル6、上段ベル7または移行出目のいずれかの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
左ベル4(右下がりベル+上段ベル5+上段ベル8)が当選し、左押しで停止操作を行った場合には、当選した小役のうち右下がりベルの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、中押しまたは右押しで停止操作がなされた場合には、上段ベル5、上段ベル8または移行出目のいずれかの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
図3に示すように、右下がりベルの構成図柄は、全てのリールにおいて5コマ以内の間隔で配置されており、左ベル1〜4が当選した場合に、左押しにて停止操作を行った場合には、停止操作のタイミングに関わらず、必ず右下がりベルを入賞ラインLNに揃える制御が行われる一方で、上段ベル1〜8を構成する図柄は、全てのリールにおいて5コマ以上の間隔で配置されている箇所があるため、左ベル1〜4が当選した場合でも、中押しまたは右押しにて停止操作を行った場合には、当選した上段ベル1〜8の構成図柄の引込範囲となる適切なタイミングで停止操作を行わなければ、当選した上段ベルを入賞ラインLNに揃えることはできず、その場合には、移行出目が入賞ラインLNに揃うように制御される。
中ベル1(中段ベル+上段ベル1+上段ベル6)が当選し、中押しで停止操作を行った場合には、当選した小役のうち中段ベルの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、左押しまたは右押しで停止操作がなされた場合には、上段ベル1、上段ベル6または移行出目のいずれかの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
中ベル2(中段ベル+上段ベル2+上段ベル5)が当選し、中押しで停止操作を行った場合には、当選した小役のうち中段ベルの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、左押しまたは右押しで停止操作がなされた場合には、上段ベル2、上段ベル5または移行出目のいずれかの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
中ベル3(中段ベル+上段ベル3+上段ベル8)が当選し、中押しで停止操作を行った場合には、当選した小役のうち中段ベルの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、左押しまたは右押しで停止操作がなされた場合には、上段ベル3、上段ベル8または移行出目のいずれかの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
中ベル4(中段ベル+上段ベル4+上段ベル7)が当選し、中押しで停止操作を行った場合には、当選した小役のうち中段ベルの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、左押しまたは右押しで停止操作がなされた場合には、上段ベル4、上段ベル7または移行出目のいずれかの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
図3に示すように、中段ベルの構成図柄は、全てのリールにおいて5コマ以内の間隔で配置されており、中ベル1〜4が当選した場合に、中押しにて停止操作を行った場合には、停止操作のタイミングに関わらず、必ず中段ベルを入賞ラインLNに揃える制御が行われる一方で、上段ベル1〜8を構成する図柄は、全てのリールにおいて5コマ以上の間隔で配置されている箇所があるため、中ベル1〜4が当選した場合でも、左押しまたは右押しにて停止操作を行った場合には、当選した上段ベル1〜8の構成図柄の引込範囲となる適切なタイミングで停止操作を行わなければ、当選した上段ベルを入賞ラインLNに揃えることはできず、その場合には、移行出目が入賞ラインLNに揃うように制御される。
右ベル1(中段ベル+上段ベル1+上段ベル7)が当選し、右押しで停止操作を行った場合には、当選した小役のうち中段ベルの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、左押しまたは中押しで停止操作がなされた場合には、上段ベル1、上段ベル7または移行出目のいずれかの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
右ベル2(中段ベル+上段ベル3+上段ベル5)が当選し、右押しで停止操作を行った場合には、当選した小役のうち中段ベルの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、左押しまたは中押しで停止操作がなされた場合には、上段ベル1、上段ベル7または移行出目のいずれかの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
右ベル3(中段ベル+上段ベル2+上段ベル8)が当選し、右押しで停止操作を行った場合には、当選した小役のうち中段ベルの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、左押しまたは中押しで停止操作がなされた場合には、上段ベル4、上段ベル6または移行出目のいずれかの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
右ベル4(中段ベル+上段ベル4+上段ベル6)が当選し、右押しで停止操作を行った場合には、当選した小役のうち中段ベルの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、左押しまたは中押しで停止操作がなされた場合には、上段ベル4、上段ベル6または移行出目のいずれかの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
図3に示すように、中段ベルの構成図柄は、全てのリールにおいて5コマ以内の間隔で配置されており、右ベル1〜4が当選した場合に、右押しにて停止操作を行った場合には、停止操作のタイミングに関わらず、必ず中段ベルを入賞ラインLNに揃える制御が行われる一方で、上段ベル1〜8を構成する図柄は、全てのリールにおいて5コマ以上の間隔で配置されている箇所があるため、右ベル1〜4が当選した場合でも、左押しまたは中押しにて停止操作を行った場合には、当選した上段ベル1〜8の構成図柄の引込範囲となる適切なタイミングで停止操作を行わなければ、当選した上段ベルを入賞ラインLNに揃えることはできず、その場合には、移行出目が入賞ラインLNに揃うように制御される。
このように本実施形態では、左ベル、中ベル、右ベル、すなわち押し順ベルのいずれかが当選した場合には、当選役の種類に応じた操作態様で停止操作を行うことで、右下がりベルまたは中段ベルが必ず入賞する一方で、当選役の種類に応じた操作態様以外の操作態様で停止操作を行うことで、1/4で上段ベルが揃うが、3/4で上段ベルが揃わず移行出目が揃うこともある。
このため、押し順ベルの当選時には、当選役の種類に応じた操作態様で操作されたか否かによって払い出されるメダル数の期待値を変えることができる。すなわち押し順ベルのいずれかが当選しても、その種類が分からなければ意図的に特定の操作態様を選択することはできず、停止順が一致すれば、右下がりベルまたは中段ベルを確実に入賞させることにより確実にメダルを獲得できるものの、停止順が一致しなければ一定の割合でしかメダルを獲得することができない。
本実施形態では、複数種類の再遊技役が同時に当選している場合には、図16に示すように、同時当選した再遊技役の種類及び停止操作順に応じて定められた再遊技役を入賞ライン上に最大4コマの引込範囲で揃えて停止させる制御が行われる。
転落+昇格リプレイ1(昇格リプレイ+転落リプレイ)が当選し、左押しで停止操作がなされた場合には、当選した再遊技役のうち昇格リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、中押しまたは右押しで停止操作がなされた場合には、転落リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
転落+昇格リプレイ2(通常リプレイ1+昇格リプレイ+転落リプレイ)が当選し、中左右の順番で停止操作がなされた場合には、当選した再遊技役のうち昇格リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、中左右以外の順番で停止操作がなされた場合には、転落リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
転落+昇格リプレイ3(通常リプレイ1+通常リプレイ2+昇格リプレイ+転落リプレイ)が当選し、中右左の順番で停止操作がなされた場合には、当選した再遊技役のうち昇格リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、中右左以外の順番で停止操作がなされた場合には、転落リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
転落+昇格リプレイ4(通常リプレイ1+通常リプレイ3+昇格リプレイ+転落リプレイ)が当選し、右左中の順番で停止操作がなされた場合には、当選した再遊技役のうち昇格リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、右左中以外の順番で停止操作がなされた場合には、転落リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
転落+昇格リプレイ5(通常リプレイ1+昇格リプレイ+転落リプレイ+特別リプレイ1)が当選し、右中左の順番で停止操作がなされた場合には、当選した再遊技役のうち昇格リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、右中左以外の順番で停止操作がなされた場合には、転落リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
図3に示すように、昇格リプレイ及び転落リプレイを構成する図柄は、左リール2L、中リール2C、右リール2Rの全てにおいて5コマ以内の間隔で配置されているため、停止操作順に応じて、ストップスイッチ8L〜8Rの停止操作タイミングに関わらず、昇格リプレイまたは転落リプレイが必ず入賞するようにリール制御が行われる。
このように、転落+昇格リプレイ1〜5では、昇格リプレイを入賞させるための操作態様として異なる操作態様が設定されている。
このため、転落+昇格リプレイ1〜5が内部抽選の対象となるRT1において、転落+昇格リプレイ1〜5のいずれかが当選し、かつその種類に応じた操作態様と一致することで、昇格リプレイが入賞し、RT2へ移行することとなる。
通常+転落リプレイ1(通常リプレイ1+転落リプレイ)が当選し、左押しで停止操作がなされた場合には、当選した再遊技役のうち通常リプレイ1の組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、中押しまたは右押しで停止操作がなされた場合には、転落リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
通常+転落リプレイ2(通常リプレイ1+転落リプレイ+特別リプレイ1)が当選し、中押しで停止操作がなされた場合には、当選した再遊技役のうち通常リプレイ1の組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、左押しまたは右押しで停止操作がなされた場合には、転落リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
通常+転落リプレイ3(通常リプレイ1+転落リプレイ+特別リプレイ2)が当選し、右押しの順番で停止操作がなされた場合には、当選した再遊技役のうち通常リプレイ1の組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、左押しまたは中押しの順番で停止操作がなされた場合には、転落リプレイの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
図3に示すように、通常リプレイ1及び転落リプレイを構成する図柄は、左リール2L、中リール2C、右リール2Rの全てにおいて5コマ以内の間隔で配置されているため、停止操作順に応じて、ストップスイッチ8L〜8Rの停止操作タイミングに関わらず、通常リプレイ1または転落リプレイが必ず入賞するようにリール制御が行われる。
このように、通常+転落リプレイ1〜3では、転落リプレイを回避するための操作態様として異なる操作態様が設定されている。
このため、通常+転落リプレイ1〜3が内部抽選の対象となるRT2及びRT3において、通常+転落リプレイ1〜3のいずれかが当選した場合には、通常リプレイを入賞させる操作態様と一致すればRT1への移行を回避できるが、通常リプレイを入賞させる操作態様と一致しなければ転落リプレイが入賞し、RT1へ移行することとなる。
通常+特別リプレイ1(通常リプレイ1+通常リプレイ2+通常リプレイ3+特別リプレイ1)が当選し、左中右の順番で停止操作がなされた場合には、当選した再遊技役のうち特別リプレイ1の組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、左中右以外の順番で停止操作がなされた場合には、通常リプレイ1〜3のいずれかの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
通常+特別リプレイ2(通常リプレイ1+通常リプレイ2+特別リプレイ1)が当選し、左右中の順番で停止操作がなされた場合には、当選した再遊技役のうち特別リプレイ1の組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、左右中以外の順番で停止操作がなされた場合には、通常リプレイ1、2のいずれかの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
通常+特別リプレイ3(通常リプレイ1+通常リプレイ2+通常リプレイ3+昇格リプレイ+特別リプレイ1)が当選し、中左右の順番で停止操作がなされた場合には、当選した再遊技役のうち特別リプレイ1の組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、中左右以外の順番で停止操作がなされた場合には、通常リプレイ1〜3のいずれかの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
通常+特別リプレイ4(通常リプレイ1+通常リプレイ2+通常リプレイ3+特別リプレイ3)が当選し、中右左の順番で停止操作がなされた場合には、当選した再遊技役のうち特別リプレイ3の組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、中右左以外の順番で停止操作がなされた場合には、通常リプレイ1〜3のいずれかの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
通常+特別リプレイ5(通常リプレイ2+通常リプレイ3+特別リプレイ3)が当選し、右左中の順番で停止操作がなされた場合には、当選した再遊技役のうち特別リプレイ3の組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、右左中以外の順番で停止操作がなされた場合には、通常リプレイ2、3のいずれかの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
通常+特別リプレイ6(通常リプレイ1+通常リプレイ2+通常リプレイ3+昇格リプレイ+特別リプレイ3)が当選し、右中左の順番で停止操作がなされた場合には、当選した再遊技役のうち特別リプレイ3の組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行い、右中左以外の順番で停止操作がなされた場合には、通常リプレイ1〜3のいずれかの組み合わせを入賞ラインLNに揃えて停止させる制御を行う。
図3に示すように、特別リプレイ1〜3及び通常リプレイ1〜3を構成する図柄は、左リール2L、中リール2C、右リール2Rの全てにおいて5コマ以内の間隔で配置されているため、停止操作順に応じて、ストップスイッチ8L〜8Rの停止操作タイミングに関わらず、特別リプレイ1〜3または通常リプレイ1〜3が必ず入賞するようにリール制御が行われる。
このように、通常+特別リプレイ1〜6では、特別リプレイを入賞させるための操作態様として異なる操作態様が設定されている。
このため、通常+特別リプレイ1〜6が内部抽選の対象となるRT2において、通常+特別リプレイ1〜6のいずれかが当選している場合には、特別リプレイを入賞させる操作態様に一致すれば特別リプレイが入賞し、特にRT2であればRT3へ移行することとなるが、一致しなければ通常リプレイが入賞することとなる。
本実施形態では、図9及び図10に示すように、RT0〜3のいずれかに制御される。
RT0は、設定変更後に移行する。そして、RT0は、RT0に移行してからのゲーム数に関わらず、移行出目の停止によりRT1に移行することで終了する。
RT0における再遊技役の当選確率は、約1/7.3であり、1ゲームあたりのメダルの払出率は1未満となる。前述のように再遊技役としては、通常リプレイのみが内部抽選の対象とされており、通常リプレイのみ入賞し得る。
RT1は、RT0、RT2、RT3において移行出目が停止するか、RT2、3において転落リプレイが入賞したときに移行する。そして、RT1は、昇格リプレイが入賞することでRT2に移行することで終了する。
RT1における再遊技役の当選確率は、約1/7.3であり、1ゲームあたりのメダルの払出率は1未満となる。前述のように再遊技役としては、通常リプレイ、転落+昇格リプレイ1〜5が内部抽選の対象とされており、通常リプレイ、昇格リプレイ、転落リプレイが入賞し得る。
RT2は、RT1において昇格リプレイが入賞したとき(転落+昇格リプレイ1〜5のいずれかが当選し、昇格リプレイが入賞する順番で停止操作がなされたとき)に移行する。そして、RT2は、転落リプレイの入賞または移行出目の停止によりRT1に移行するか、特別リプレイの入賞によりRT3に移行することで終了する。
RT2における再遊技役の当選確率は、約1/3.06であり、1ゲームあたりのメダルの払出率は1未満となる。前述のように再遊技役としては、通常リプレイ、通常+転落リプレイ1〜3、通常+特別リプレイ1〜6が内部抽選の対象とされており、通常リプレイ、転落リプレイ、特別リプレイが入賞し得る。
RT3は、RT2において特別リプレイが入賞したとき(通常+特別リプレイ1〜6が当選し、特別リプレイが入賞する順番で停止操作がなされたとき)に移行する。そして、RT3は、転落リプレイが入賞するか移行出目が停止してRT1に移行することで終了する。
RT3における再遊技役の当選確率は、約1/1.27であり、1ゲームあたりのメダルの払出率は1以上となる。前述のように再遊技役としては、通常リプレイ、通常+転落リプレイ1〜3が内部抽選の対象とされており、通常リプレイ、転落リプレイ、特別リプレイが入賞し得る。
RT0〜3のうち、RT3が1ゲームあたりのメダルの払出率がもっとも高く、最も有利な遊技状態である。
また、RT0〜2のうちRT2は、再遊技役の当選確率がRT0、1よりも高確率であり、1ゲームあたりのメダルの払出率がRT0、1に比較して高い点において、RT0、1よりも遊技者にとって有利な状態といえる。
また、本実施形態では、遊技状態がRT1〜3であるときに、サブ制御部91により、内部抽選結果を報知するナビ演出を実行可能な報知期間となるアシストタイム(以下、ATという)に演出状態を制御可能となっている。
ここで本実施形態の遊技状態の移行状況について説明すると、図9に示すように、設定変更後は、まずRT0に制御される。RT0では、移行出目が停止することで、RT1に移行する。
RT0において左ベル1〜4、中ベル1〜4、右ベル1〜4のいずれかが当選し、かつ小役を入賞させることができなかった場合に移行出目が停止することとなるため、設定変更後に移行したRT3において左ベル1〜4、中ベル1〜4、右ベル1〜4のいずれかが当選し、かつ小役を入賞させることができなかった場合に、RT1に移行することとなる。
RT1では、昇格リプレイが入賞することでRT2に移行する。RT1では転落+昇格1〜5が当選し、停止順が正解することで昇格リプレイが入賞することとなるため、RT1では、転落+昇格1〜5が当選し、停止順に正解することでRT2へ移行することとなる。
RT2では、転落リプレイが入賞するか、移行出目が停止することでRT1に移行し、特別リプレイが入賞することでRT3へ移行する。
RT2では通常+転落リプレイ1〜3が当選し、停止順が不正解となることで転落リプレイが入賞する。また、左ベル1〜4、中ベル1〜4、右ベル1〜4のいずれかが当選し、かつ小役を入賞させることができなかった場合に移行出目が停止する。このため、RT2では、通常+転落リプレイ1〜3が当選し、停止順が不正解となるか、左ベル1〜4、中ベル1〜4、右ベル1〜4のいずれかが当選し、小役を入賞させることができなかった場合にRT1へ移行することとなる。一方、RT2では、通常+特別リプレイ1〜6が当選し、停止順が正解となることで特別リプレイが入賞する。このため、RT2では、通常+特別リプレイ1〜6が当選し、停止順が正解することでRT3へ移行することとなる。
RT3では、転落リプレイが入賞するか、移行出目が停止することでRT1に移行する。RT3では通常+転落リプレイ1〜3が当選し、停止順が不正解となることで転落リプレイが入賞する。また、左ベル1〜4、中ベル1〜4、右ベル1〜4のいずれかが当選し、かつ小役を入賞させることができなかった場合に移行出目が停止する。このため、RT3では、通常+転落リプレイ1〜3が当選し、停止順が不正解となるか、左ベル1〜4、中ベル1〜4、右ベル1〜4のいずれかが当選し、小役を入賞させることができなかった場合にRT1へ移行することとなる。
本実施形態においてサブ制御部91は、中段チェリー、弱チェリー、強チェリー、弱1枚、強1枚、弱スイカ、強スイカの当選時にART(アシストリプレイタイム)に制御する権利であるナビストックを付与するか否かを決定するナビストック抽選を行う。中段チェリー、弱チェリー、強チェリー、弱1枚、強1枚、弱スイカ、強スイカの当選時のナビストック抽選では、0を含むナビストック数を決定することにより、ナビストック数を付与するか否か及び付与する場合にはその個数が決定される。
本実施形態では、抽選契機となった役の種類に応じてナビストック抽選におけるナビストックの平均当選個数が異なる。
ナビストック数とは、所定ゲーム数(本実施形態では50ゲーム)にわたりARTに制御される権利の数を示す。ナビストック数を1消費(減算)することにより、所定ゲーム数の間、ARTに制御され、その間ナビ演出が実行される。このため、決定されたナビストック数が多い程、遊技者にとって有利度合いが高いといえる。
なお、ナビストック数が残っているときに、ナビストックが当選した場合には、残っているナビストック数に今回当選したナビストック数を上乗せ加算させる。
サブ制御部91は、ART中以外の状態でナビストック抽選において1以上のナビストック数が決定されたときに、ナビストック数をRAM91cのナビストック数格納領域(後述するナビストックカウンタ)に格納する。サブ制御部91は、ナビストック数格納領域に格納されているナビストック数の有無に基づき、ARTに制御するか否かを特定する。そして、1以上のナビストック数が残っている場合には、所定の導入演出を経てARTの当選を示すART確定報知が行われた後にまずAT(アシストタイム)に制御する。この際、RAM91cにAT中を示すAT中フラグが設定される。
サブ制御部91は、RT1〜3においてATに制御されていない状態であるときに、ナビストックが残っていることを条件にATへの制御が可能となる。
具体的に、サブ制御部91は、RT1〜3(主にRT1)において、ナビストックが残っているときにはATに制御する。RT1からRT3に移行するまでの期間においては、ナビストック数を消費(減算)することなく、ATに制御され、ナビ演出が実行可能となる。この際、RT1においては、転落+昇格リプレイ1〜5の当選時にナビ演出の対象となり、ナビ演出では、転落+昇格リプレイ1〜5の当選時に昇格リプレイを入賞させる停止順が報知されるので、報知された停止順に従って停止操作を行うことによりRT1からRT2に移行させることが可能となる。
また、ATの制御開始後、RT1からRT2へ移行する間も押し順ベルの当選時にはベルを入賞させる停止順が報知されるので、報知された停止順に従って停止操作を行うことにより、確実にメダルを獲得することも可能となる。
RT2においては、通常+特別リプレイ1〜6の当選時にナビ演出の対象となり、ナビ演出では、通常+特別リプレイ1〜6の当選時に特別リプレイを入賞させる停止順が報知されるので、報知された停止順に従って停止操作を行うことによりRT2からRT3に移行させることが可能となる。
また、ATの制御開始後、RT2からRT3へ移行する間では、通常+転落リプレイ1〜3の当選時に、転落リプレイを回避する停止順が報知されるので報知された停止順に従って停止操作を行うことにより、RT1への移行を回避できるとともに、押し順ベルの当選時にはベルを入賞させる停止順が報知されるので、報知された停止順に従って停止操作を行うことにより、確実にメダルを獲得し、かつRT1への移行を回避することができる。
ATの開始後、RT2からRT3に移行したときに、ARTが開始することとなり、ナビストック数を1消費(減算)する。なお、ナビストック数を1消費したときには、ナビストック数が1減算される。この際、RAM91cにAT中フラグに変えてART中を示すART中フラグが設定される。
ART開始後は、通常+転落リプレイ1〜3の当選時に、転落リプレイを回避する停止順が報知されるので報知された停止順に従って停止操作を行うことにより、RT1への移行を回避できるとともに、押し順ベルの当選時にはベルを入賞させる停止順が報知されるので、報知された停止順に従って停止操作を行うことにより、確実にメダルを獲得し、かつRT1への移行を回避することができる。
サブ制御部91は、ナビストックを1消費したとき、すなわちRT2からRT3に移行したときに、当該ナビストックにより実行されるARTの残りゲーム数(本実施形態50ゲーム)をRAM91cのゲーム数格納領域(後述のARTカウンタ)に格納する。サブ制御部91は、1ゲーム消化する毎にRAM91cの残りゲーム数を1ずつ減算し、残りゲーム数が0となるまでの期間においてARTに制御する。ゲーム数が残っているときに、ナビの対象役が当選した場合には、ナビ演出を実行する。ナビ演出は、液晶表示器51からの画像の表示の他、演出効果LED52の点灯、スピーカ53,54からの音声の出力によっても行われる。
その後、ART残りゲーム数が0となり、ナビストックが残っていない場合にはARTを終了し、非ATに制御する。
非ATに制御されたときには、ナビ演出が実行されない。これにより、RT3であるときには、移行出目が揃う可能性が高まり、RT1に移行する可能性が高まる。
また、ナビストックが残っている場合には、ナビストック数を1消費(減算)して、新たに所定ゲーム数を設定し、その後ARTの残りゲーム数が0となるまでの期間においてARTに制御する。これにより、ナビストック数が0となるまで、ARTに継続して制御されることとなる。
また、メイン制御部41は、AT中に通常+特別リプレイ1〜6に当選したときに、その次ゲームでフリーズ状態に制御する。メイン制御部41は、スタート操作が行われたときにフリーズ状態の制御を開始する。フリーズ状態では、ストップスイッチ8L〜8Cの有効化を遅延させ、当該フリーズ状態が終了するまでの期間にわたりストップスイッチ8L〜8C操作を無効化する。フリーズ状態中にストップスイッチの操作がされても当該操作は有効に受け付けられず、1ゲームの結果としてリールが停止されることもない。そして、サブ制御部91は、フリーズ状態の開始時またはフリーズ状態中でリールが仮停止している状態でスタートスイッチの操作が行われたときに、ARTのゲーム数を上乗せ(すなわち、ATのゲーム数の上乗せ)するか否かを決定する上乗せ抽選を行う。前述したように、通常+特別リプレイ1〜6はRT2でのみ当選可能性がある。そして、RT2で通常+特別リプレイ1〜6に当選すると、その次ゲームからRT3に移行する。よって、ARTの開始時のゲームでフリーズ状態に制御されてATのゲーム数が上乗せされる可能性が生じる。上乗せ抽選では、0を含む複数のゲーム数からいずれかのゲーム数を決定することにより、ARTのゲーム数を上乗せするか否か及び上乗せする場合にはそのゲーム数が決定される。上乗せ抽選でARTのゲーム数の上乗せを決定した場合には、決定したゲーム数をRAM91cの残りゲーム数に加算する。
サブ制御部91は、ATまたはARTに制御されている場合には、遊技状態に応じたナビ対象役に当選することにより、ナビ演出を実行する。遊技状態に応じたナビ対象役とは、RT1であるときには、転落+昇格リプレイ1〜5、押し順ベルであり、RT2であるときには、通常+転落リプレイ1〜3、通常+特別リプレイ1〜6、押し順ベルであり、RT3であるときには、通常+転落リプレイ1〜3、通常+特別リプレイ8〜10、押し順ベルである。
転落+昇格リプレイ1〜5に当選したときのナビ演出としては、内部抽選の当選状況に応じて昇格リプレイを入賞させるための停止順(図16参照)が報知される。たとえば、転落+昇格リプレイ1に当選したときのナビ演出としては、「123」または「132」といったメッセージが、液晶表示器51に表示される。また、転落+昇格リプレイ2に当選したときのナビ演出としては、「213」といったメッセージが、液晶表示器51に表示される。また、転落+昇格リプレイ3に当選したときのナビ演出としては、「312」といったメッセージが、液晶表示器51に表示される。また、転落+昇格リプレイ4に当選したときのナビ演出としては、「231」といったメッセージが、液晶表示器51に表示される。また、転落+昇格リプレイ5に当選したときのナビ演出としては、「321」といったメッセージが、液晶表示器51に表示される。
通常+転落リプレイ1〜3に当選したときのナビ演出としては、内部抽選の当選状況に応じて昇格リプレイを入賞させるための停止順(図16参照)が報知される。たとえば、通常+転落リプレイ1に当選したときのナビ演出としては、「123」または「132」といったメッセージが、液晶表示器51に表示される。また、通常+転落リプレイ2に当選したときのナビ演出としては、「213」または「312」といったメッセージが、液晶表示器51に表示される。また、通常+転落リプレイ3に当選したときのナビ演出としては、「231」または「321」といったメッセージが、液晶表示器51に表示される。
通常+特別リプレイ1〜6に当選したときのナビ演出としては、内部抽選の当選状況に応じて特殊リプレイを入賞させるための停止順(図16参照)が報知される。たとえば、通常+特別リプレイ1に当選したときのナビ演出としては、「123」といったメッセージが、液晶表示器51に表示される。また、通常+特別リプレイ2に当選したときのナビ演出としては、「132」といったメッセージが、液晶表示器51に表示される。また、通常+特別リプレイ3に当選したときのナビ演出としては、「213」といったメッセージが、液晶表示器51に表示される。また、通常+特別リプレイ4に当選したときのナビ演出としては、「312」といったメッセージが、液晶表示器51に表示される。また、通常+特別リプレイ5に当選したときのナビ演出としては、「231」といったメッセージが、液晶表示器51に表示される。また、通常+特別リプレイ6に当選したときのナビ演出としては、「321」といったメッセージが、液晶表示器51に表示される。
また、押し順ベルのいずれかに当選したときのナビ演出としては、右下がりベルまたは中段ベルを確実に入賞させるための停止順(図15参照)が報知される。たとえば、左ベルに当選したときには、左リールを第1停止リールとして停止させることにより右下がりベルを確実に入賞させることができるため、左リールを第1停止リールとして停止させるための「123」または「132」といったメッセージが、液晶表示器51に表示される。また、中ベルに当選したときには、中リールを第1停止リールとして停止させることにより中段ベルを確実に入賞させることができるため、中リールを第1停止リールとして停止させるための「213」または「312」といったメッセージが、液晶表示器51に表示される。また、右ベルに当選したときには、右リールを第1停止リールとして停止させることにより中段ベルを確実に入賞させることができるため、右リールを第1停止リールとして停止させるための「231」または「321」といったメッセージが、液晶表示器51に表示される。
以上のように、本実施形態におけるナビ演出は、対象となる役を停止させるための操作態様を想起させるメッセージが、ナビ対象役の種類に関わらず同じ態様で報知される。このため、遊技者は、当選したナビ対象役の種類を意識せずに遊技者にとって有利となる操作態様で操作することができる。
なお、ナビ演出の態様は、このような態様に限らず、遊技者が当選状況に応じて区別可能な態様であればどのようなものであっても良い。また、ナビ演出は、液晶表示器51に表示するものに限らず、演出効果LED52、スピーカ53、54、リールLED55等を用いて実行するものであっても良い。
そして、ナビ演出が実行されることにより、意図的に当選した昇格リプレイ、特別リプレイ、ベルを入賞させること、転落リプレイの入賞、移行出目の停止を回避させること等ができる。
図17は、メイン制御部41がサブ制御部91に対して送信する特定のコマンドの内容を示す。これらコマンドは、コマンドの種類を示す1バイトのモードデータとコマンドの内容を示す1バイトのEXTデータとからなり、サブ制御部91は、モードデータからコマンドの種類を判別し、EXTデータからコマンドの内容を判別する。
なお、「名称」とはコマンドの名称を示す。「送信時期」とはコマンドの送信時期(送信タイミング)を示す。
本実施形態においてメイン制御部41は、ゲームの進行に応じて遊技カウンタ1コマンド、リール加速情報1コマンド、リール加速情報2コマンド、ゲーム開始受付時コマンド、ウェイト終了コマンド、リール回転開始コマンド、リール加速終了時コマンド、第1停止時受付コマンド、第1停止時滑りコマ数コマンド、第1停止時停止位置コマンド、第2停止時受付コマンド、第2停止時滑りコマ数コマンド、第2停止時停止位置コマンド、第3停止時受付コマンド、第3停止時滑りコマ数コマンド、第3停止時停止位置コマンド、遊技カウンタ2コマンド、全リール停止後状態コマンド、入賞番号コマンド、入賞枚数コマンド、払出終了コマンド、遊技終了コマンドをサブ制御部91に対して送信する。
これらのコマンドには、それぞれゲーム開始から終了までに送信される順番に応じて0〜22のコマンド通番が割り当てられており、サブ制御部91側でコマンド通番を確認することにより、これらコマンドの順番が正常な順番で送信されたか、コマンドが欠落しているか、を特定できるようになっている。
また、メイン制御部41は、スタートスイッチの受付時に、遊技カウンタ1コマンド、リール加速情報1コマンド、リール加速情報2コマンド、ゲーム開始受付時コマンド、ウェイト終了コマンド、リール回転開始コマンド、リール加速終了時コマンドを連続して送信するので、これらコマンドのうちいずれか1つのコマンドでも受信していれば他のコマンドが欠落した場合でも、サブ制御部91側でゲーム開始を特定できるようになっている。
同様に、第1停止操作時に、第1停止時受付コマンド、第1停止時滑りコマ数コマンド、第1停止時停止位置コマンドを連続して送信し、第2停止操作時に、第2停止時受付コマンド、第2停止時滑りコマ数コマンド、第2停止時停止位置コマンドを連続して送信し、第3停止操作時に、第3停止時受付コマンド、第3停止時滑りコマ数コマンド、第3停止時停止位置コマンドを連続して送信し、ゲーム終了時(第3停止受付解除時(第3停止離し時))に、遊技カウンタ2コマンド、全リール停止後状態コマンド、入賞番号コマンド、入賞枚数コマンド、払出終了コマンド、遊技終了コマンドを連続して送信するので、第1停止時に送信されるコマンドのうちいずれか1つのコマンドでも受信していれば他のコマンドが欠落した場合でも、サブ制御部91側で第1停止操作を特定でき、第2停止時に送信されるコマンドのうちいずれか1つのコマンドでも受信していれば他のコマンドが欠落した場合でも、サブ制御部91側で第2停止操作を特定でき、第3停止時に送信されるコマンドのうちいずれか1つのコマンドでも受信していれば他のコマンドが欠落した場合でも、サブ制御部91側で第3停止操作を特定でき、ゲーム終了時に送信されるコマンドのうちいずれか1つのコマンドでも受信していれば他のコマンドが欠落した場合でも、サブ制御部91側でゲーム終了を特定できるようになっている。
また、ゲーム開始時(スタート操作時)に送信されるコマンド、第1停止操作時に送信されるコマンド、第2停止操作時に送信されるコマンド、第3停止時に送信されるコマンド、ゲーム終了時(第3停止離し時)に送信されるコマンドを、少なくともそれぞれ1つだけでも受信していれば、一部コマンドが欠落している場合であっても、サブ制御部91側でゲーム開始、第1停止操作、第2停止操作、第3停止操作、ゲーム終了の順番でコマンドを受信していること、すなわちゲームの進行に応じた正常な順番でコマンドを受信していることを特定できるようになっている。
また、前述のように遊技カウンタ1コマンド、遊技カウンタ2コマンドは、ゲームごとに規則的に値が更新される遊技カウンタの値を特定可能なコマンドである。
遊技カウンタはRAM41cに割り当てられており、遊技カウンタのカウンタ値が、1ゲーム毎に、0〜127の範囲でカウント値が1ずつインクリメントされ、最大値である127になると再度0に戻る。
遊技カウンタのカウンタ値が更新されるタイミングは、遊技カウンタ2コマンドの送信後、次ゲームの遊技カウンタ1コマンドが送信される前のタイミングであり、遊技カウンタ1コマンド及び遊技カウンタ2コマンドが正常に送信されていれば、同じゲームにおいて送信された遊技カウンタ1コマンドから特定される遊技カウンタの値と遊技カウンタ2コマンドから特定される遊技カウンタの値とは同一の値となり、遊技カウンタ1コマンドから特定される遊技カウンタの値は、前のゲームにおいて送信された遊技カウンタ2コマンドから特定される遊技カウンタの値と連続した値(前のゲームの値が0〜126であれば1加算した値、前のゲームの値が127であれば0)となる。
このため、サブ制御部91は、同じゲームにおいて送信された遊技カウンタ1コマンドから特定される遊技カウンタの値と遊技カウンタ2コマンドから特定される遊技カウンタの値が同一の値であるか否かを確認することにより、この間に送信されたコマンドが1ゲームの間に送信されたコマンドであるかを特定することが可能となり、遊技カウンタ1コマンドから特定される遊技カウンタの値が、前のゲームにおいて送信された遊技カウンタ2コマンドから特定される遊技カウンタの値と連続した値であるか否かを確認することにより、1ゲーム毎に正常にコマンドが送信されているか否かを特定することが可能となる。
なお、前述のように遊技カウンタ3コマンドもゲームごとに規則的に値が更新される遊技カウンタの値を特定可能なコマンドである。すなわち、遊技カウンタ3コマンドは、遊技カウンタ1コマンドおよび遊技カウンタ2コマンドと同様の構成である。
遊技カウンタはRAM41cに割り当てられており、遊技カウンタのカウンタ値が、1ゲーム毎に、0〜127の範囲でカウント値が1ずつインクリメントされ、最大値である127になると再度0に戻る。
遊技カウンタのカウンタ値が更新されるタイミングは、遊技カウンタ3コマンドの送信後、次ゲームの遊技カウンタ1コマンドが送信される前のタイミングであり、遊技カウンタ1コマンド及び遊技カウンタ3コマンドが正常に送信されていれば、同じゲームにおいて送信された遊技カウンタ1コマンドから特定される遊技カウンタの値と遊技カウンタ3コマンドから特定される遊技カウンタの値とは同一の値となる。
本実施形態では、メイン制御部41は、AT中に通常+特別リプレイ1〜6に当選したときに、その次ゲームでフリーズ状態に制御する。メイン制御部41は、スタート操作が行われたときにフリーズ状態の制御を開始する。フリーズ状態では、ストップスイッチ8L〜8Cの有効化を遅延させ、当該フリーズ状態が終了するまでの期間にわたりストップスイッチ8L〜8C操作を無効化する。フリーズ状態中にストップスイッチの操作がされても当該操作は有効に受け付けられず、1ゲームの結果としてリールが停止されることもない。そして、サブ制御部91は、フリーズ状態の開始時またはフリーズ状態中でリールが仮停止している状態でスタートスイッチの操作が行われたときに、ARTのゲーム数を上乗せ(すなわち、ATのゲーム数の上乗せ)するか否かを決定する上乗せ抽選を行う。
そして、遊技カウンタ3コマンドは、フリーズ状態の開始時およびフリーズ状態中のリールの仮停止時にスタートスイッチが操作されたときにリール加速情報コマンドとともに送信されるので、サブ制御部91は、同じゲームにおいて送信された遊技カウンタ1コマンドから特定される遊技カウンタの値と遊技カウンタ3コマンドから特定される遊技カウンタの値が同一の値であるか否かを確認することにより、不正な行為により正規でないリール加速情報コマンドのみが送信されたのではなく、正規のリール加速情報コマンドが送信されたことを確認する。
次に、メイン制御部41がユーザプログラムに従って実行する処理を説明する。メイン制御部41は、電源投入に伴う起動時またはリセット信号の入力に伴う再起動時に、起動処理(メイン)を実行する。
図18は、メイン制御部41が実行する起動処理(メイン)の内容を示すフローチャートである。起動処理(メイン)では、まず割込を禁止に設定して(Sa1)、パラレル出力ポート513を初期化し(Sa2)、内蔵レジスタを初期化する(Sa3)。次いで電断検出回路48からの電圧低下信号が検出されているか否か、すなわち電圧が不安定な状態か否かを判定し(Sa4)、電圧低下信号が検出されている場合には、電圧低下信号が検出されなくなるまで待機する。
ステップSa4において電圧低下信号が検出されない場合には、割込発生時に実行するプログラムのアドレスをIレジスタに設定して(Sa5)、RAM41cへのアクセスを許可し(Sa6)、さらにスタックポインタを設定する(Sa7)。
次いで、RAM41cの全ての格納領域(未使用領域及び未使用スタック領域を含む)のRAMパリティを計算し(Sa8)、RAMパリティが0か否かを判定する(Sa9)。後述のように前回の電源遮断時に正常に電断割込処理(メイン)が行われていれば、RAMパリティが0になるはずであるので、Sa9のステップにおいてRAMパリティが0でなければ、RAM41cに格納されているデータが正常ではなく、この場合には、ステップSa13に進む。
一方、Sa9のステップにおいてRAMパリティが0であれば、更に破壊診断用データが正常か否かを判定する(Sa10)。後述のように前回の電源遮断時に正常に電断割込処理(メイン)が行われていれば、破壊診断用データが設定されているはずであり、Sa10のステップにおいて破壊診断用データが正常でない場合(破壊診断用データが電断時に格納される5A(H)以外の場合)には、RAM41cのデータが正常ではなく、Sa13のステップに進む。
Sa10のステップにおいて破壊診断用データが正常であると判定した場合には、RAM41cのデータは正常であるので、破壊診断用データをクリアし(Sa11)、RAM41cのデータが正常である旨を示すRAM正常フラグをRAM41cに設定し(Sa12)、Sa13のステップに進む。
Sa13のステップでは、設定キースイッチ37がONか否かを判定し、設定キースイッチ37がONであれば、RAM41cの格納領域のうち、使用中スタック領域を除く全ての格納領域を初期化する初期化1を実行する(Sa14)。その後、割込を許可し(Sa15)、設定開始を示す設定コマンドをコマンドキューに設定する(Sa16)。Sa16のステップにおいて設定された設定コマンドは、その後のタイマ割込処理(メイン)のコマンド送信処理にてサブ制御部91に対して送信される。
Sa16のステップの後、設定値を変更可能な設定変更状態に制御される設定変更処理に移行し(Sa17)、新たに設定値が設定されることにより設定変更処理が終了した後、設定終了を示す設定コマンドをコマンドキューに設定し(Sa18)、ゲーム処理に移行する。Sa18のステップにおいて設定された設定コマンドは、その後のタイマ割込処理(メイン)のコマンド送信処理にてサブ制御部91に対して送信される。
Sa13のステップにおいて設定キースイッチ37がOFFであれば、RAM正常フラグの設定の有無に基づいてRAM41cのデータが正常か否かを判定し(Sa23)、RAM41cのデータが正常でないと判定された場合には、Sa14のステップと同様の初期化1を実行してRAM41cの格納領域のうち、使用中スタック領域を除く全ての格納領域を初期化し(Sa19)、割込を許可する(Sa20)。そして、RAM異常を示すエラーコードを設定し(Sa21)、RAM異常を示すエラーコマンドをコマンドキューに設定し(Sa22)、エラー処理、すなわちRAM異常エラー状態に移行する。Sa22のステップにおいて設定されたエラーコマンドは、その後のタイマ割込処理(メイン)のコマンド送信処理にてサブ制御部91に対して送信される。また、RAM異常エラーは、通常のエラーと異なり、新たに設定値が設定されるまでゲームを進行可能な状態には復帰することがない。
Sa23のステップにおいてRAM41cのデータが正常であると判定された場合には、RAM41cの非保存ワーク、未使用領域及び未使用スタック領域を初期化する初期化3を行う(Sa24)。その後、リセット/設定スイッチ38がONか否かを判定する(Sa25)。Sa25のステップにおいてリセット/設定スイッチ38がONでない場合には、ステップSa27に進み、リセット/設定スイッチ38がONである場合には、サブ制御部91側のサブエラーの解除を許可する旨を示すエラー解除コマンドを、コマンドキューに設定し(Sa26)、Sa27のステップに進む。Sa26のステップにおいて設定されたエラー解除コマンドは、その後のタイマ割込処理(メイン)のコマンド送信処理にてサブ制御部91に対して送信される。
そして、スタックポインタを電断前の状態に復帰し(Sa27)、復帰コマンドをコマンドキューに設定する(Sa28)。Sa28のステップにおいて設定された復帰コマンドは、その後のタイマ割込処理(メイン)のコマンド送信処理にてサブ制御部91に対して送信される。次いで、パラレル入力ポート511に入力された各種スイッチ類等の検出信号の入力状態が格納される入力バッファを初期化し(Sa29)、パラレル出力ポート513の出力状態を電断前の状態に復帰し(Sa30)、各レジスタを電断前の状態、すなわちスタックに保存されている状態に復帰し(Sa31)、割込を許可して(Sa32)、電断前の最後に実行していた処理に戻る。
図19は、メイン制御部がタイマ割込処理(メイン)において電断を検出したことに応じて実行する電断処理(メイン)の制御内容を示すフローチャートである。
電断処理(メイン)においては、まず、使用している可能性がある全てのレジスタをスタック領域に退避する(Sm1)。なお、前述したIレジスタの値は使用されているが、起動時の初期化に伴って常に同一の固定値が設定されるため、ここでは保存されない。
次いで、破壊診断用データ(本実施形態では、5A(H))をセットして(Sm2)、パラレル出力ポート513を初期化する(Sm3)。次いでRAM41cの全ての格納領域(未使用領域及び未使用スタック領域を含む)の排他的論理和が0になるようにRAMパリティ調整用データを計算してRAM41cにセットし(Sm4)、RAM41cへのアクセスを禁止し(Sm5)、ループ処理に入る。
ループ処理では、電圧低下信号の出力状況を監視した状態で待機する(Sm6)。この状態で、電圧低下信号が入力されなくなった場合に電圧の回復を判定し、起動処理(メイン)からプログラムをスタートさせる。一方、電圧低下信号が入力されたまま電圧が低下すると内部的に動作停止状態になる。
以上の処理によって、AC100Vの電力供給が停止される場合には、電断処理(メイン)が実行され、破壊診断用データ及びRAMパリティ調整用データがバックアップRAMへストアされ、RAMアクセスが禁止状態にされ、出力ポートがクリアされる。
このように起動処理(メイン)では、電断前の状態に復帰可能な場合に、リセット/設定スイッチ38がONか否かを判定し、リセット/設定スイッチ38がONでなければ、復帰コマンドをコマンドキューにセットし、復帰コマンドをサブ制御部91に対して送信させる一方で、リセット/設定スイッチ38がONの場合には、コマンドキューに復帰コマンドをセットする前にエラー解除コマンドをコマンドキューにセットし、復帰コマンドよりも先にエラー解除コマンドをサブ制御部91に対して送信させるようになっている。これによりサブ制御部91側で後述のサブエラーを解除する操作として電源投入時にリセット/設定スイッチ38が操作されたか否かを特定できるようになっている。
本実施形態においてサブ制御部91のRAM91cには、制御パターンが設定される制御パターン格納領域が割り当てられており、サブ制御部91は、メイン制御部41からコマンドを受信した際に、当該コマンドに応じた制御パターンを制御パターン格納領域に設定するとともに、制御パターン格納領域に設定されている制御パターンを参照して演出装置の出力状態を制御する。
たとえば、図20に示すように、サブ制御部91がゲームの進行制御に応じたコマンドaを受信すると、コマンドaに対応するパターンaを制御パターン格納領域に設定し、これとほぼ同時に演出装置をパターンaに基づく出力状態に制御する。これにより液晶表示器51にはパターンaに基づく画像が表示され、スピーカ53、54からパターンaに基づく効果音が出力され、演出効果LED52、リールLED55がパターンaに基づく点灯態様となる。その後、ゲームの進行制御に応じたコマンドbを受信すると、制御パターン格納領域の制御パターンをコマンドbに対応するパターンbに更新し、制御パターン格納領域の制御パターンが変更されると、これとほぼ同時に演出装置を変更後のパターンbに基づく出力状態に制御する。これにより液晶表示器51に表示されているパターンaに基づく画像がパターンbに基づく画像に更新され、スピーカ53、54からパターンbに基づく効果音が出力され、演出効果LED52、リールLED55がパターンbに基づく点灯態様となる。
また、図20に示すように、対応する制御パターンがコマンドaと同じコマンドcを受信すると、制御パターン格納領域の制御パターンをコマンドcに対応するパターンaに更新するが、制御パターン格納領域の制御パターン自体は変化せず、この場合には、演出装置の出力状態を切り替えることなく、そのままの状態を維持するようになっている。
図21は、メイン制御部41が設定変更処理の後に実行するゲーム処理の制御内容を示すフローチャートである。
ゲーム処理では、BET処理(Sd1)、内部抽選処理(Sd2)、フリーズ開始判定処理(Sd3)、フリーズ状態制御処理(Sd4)、リール演出実行処理(Sd5)、リール回転処理(Sd6)、入賞判定処理(Sd7)、演出制御状態判定処理(Sd8)、払出処理(Sd9)、ゲーム終了時処理(Sd10)を順に実行し、ゲーム終了時処理が終了すると、再びBET処理に戻る。
Sd1のステップにおけるBET処理では、賭数を設定可能な状態で待機し、遊技状態に応じた規定数(本実施形態ではいずれの遊技状態であっても3)の賭数が設定され、スタートスイッチ7が操作された時点でゲームを開始させる処理を実行する。また、BET処理では、ゲームを開始させる処理として、スタートスイッチ7が操作された時点で、設定された賭数に用いられたメダル数分のメダルIN信号の出力を命令する出力命令をRAM41cに設定する。
なお、本実施形態では、遊技状態に応じた規定数の賭数が設定された時点で、入賞ラインLNが有効化される。本実施形態のスロットマシン1は、全てのリール2L、2C、2Rが停止した際に、有効化された入賞ライン(本実施形態の場合、常に全ての入賞ラインが有効化されるため、以下では、有効化された入賞ラインを単に入賞ラインと呼ぶ)上に役と呼ばれる図柄の組み合わせが揃うと入賞となる。役は、同一図柄の組み合わせであっても良いし、異なる図柄を含む組み合わせであっても良い。入賞となる役の種類は、遊技状態に応じて定められているが、大きく分けて、メダルの払い出しを伴う小役と、賭数の設定を必要とせずに次のゲームを開始可能となる再遊技役と、遊技者にとって有利な遊技状態への移行を伴う特別役と、がある。以下では、小役と再遊技役をまとめて一般役とも呼ぶ。遊技状態に応じて定められた各役の入賞が発生するためには、後述する内部抽選に当選して、当該役の当選フラグがRAM41cに設定されている必要がある。
Sd2のステップにおける内部抽選処理では、Sd1のステップにおけるスタートスイッチ7の検出によるゲーム開始と同時にラッチされた内部抽選用の乱数値に基づいて上記した各役への入賞を許容するかどうかを決定する処理を行う。この内部抽選処理では、それぞれの抽選結果に基づいて、メイン制御部41のRAM41cに当選フラグが設定される。
Sd3のステップにおけるフリーズ開始判定処理では、ゲームの進行を遅延期間にわたって遅延させるフリーズ状態に制御するか否かを判定する処理を実行する。フリーズ状態に制御する場合にはRAM41cにフリーズ実行フラグがセットされる。具体的には、メイン制御部41は、所定のフリーズ条件(本実施形態では、AT中に通常+特別リプレイ1〜6に当選すること)が成立したか否かを判定し、AT中に通常+特別リプレイ1に当選した場合にフリーズ実行フラグをセットする。
Sd4のステップにおけるフリーズ状態制御処理では、フリーズ実行フラグがセットされた場合に、その次ゲームで賭数の設定後にスタートスイッチ7が操作されたときにフリーズ状態に制御する処理を実行する。フリーズ状態はフリーズ実行フラグがセットされている期間に実行される。メイン制御部41は、フリーズ状態では、ストップスイッチ8L〜8Cの有効化を遅延させ、当該フリーズ状態が終了するまでの期間にわたりストップスイッチ8L〜8C操作を無効化する。フリーズ状態中にストップスイッチの操作がされても当該操作は有効に受け付けられず、1ゲームの結果としてリールが停止されることもない。
Sd5のステップにおけるリール演出実行処理では、フリーズ状態のときにスタート操作に応じて各リール2L、2C、2Rを回転および仮停止(リールを停止位置で振動させるなど、リールを完全に停止させないで停止位置で微動させる状態)させるリール演出を実行する処理を実行する。リールが仮停止したときに、特定の図柄組み合わせ(本実施形態では「7a/7b/7c−7a/7b/7c−7a/7b/7c」)が有効ラインに揃うと再度リール演出が実行されることが報知される。なお、リールの仮停止はストップスイッチの操作によらず自動的に行われる。
Sd6のステップにおけるリール回転処理では、各リール2L、2C、2Rを回転させる処理、遊技者によるストップスイッチ8L、8C、8Rの操作が検出されたことに応じて対応するリール2L、2C、2Rの回転を停止させる処理を実行する。
Sd7のステップにおける入賞判定処理では、Sd6のステップにおいて全てのリール2L、2C、2Rの回転が停止したと判定した時点で、各リール2L、2C、2Rに導出された表示結果に応じて入賞が発生したか否かを判定する処理を実行する。
Sd8のステップにおける演出制御状態判定処理では、サブ制御部91側の演出制御状態、すなわちAT中か否かを判定する処理を実行する(図23参照)。
Sd9のステップにおける払出処理では、Sd4のステップにおいて入賞の発生が判定された場合に、その入賞に応じた払出枚数に基づきクレジットの加算並びにメダルの払出しなどの処理を行う。また、払出処理では、クレジットの加算並びにメダルの払出しにより遊技者に対して付与されたメダル数分のメダルOUT信号の出力を命令する出力命令をメイン制御部41のRAM41cに設定する。
Sd10のステップにおけるゲーム終了時処理では、次のゲームに備えて遊技状態を設定する処理を実行する。
次に、メイン制御部41が図21に示すゲーム処理のSd5のステップにおいて実行するリール演出実行処理について説明する。
図22に示すように、メイン制御部41は、図21のSd3でフリーズ実行フラグがセットされたか否かを判定する(Se1)。すなわち、フリーズ状態に制御されているか否かを判定する。フリーズ実行フラグがセットされていない場合には処理を終了する。
フリーズ実行フラグがセットされている場合には、賭数の設定後にスタートスイッチ7が操作されたか否かを判定する(Se2)。スタートスイッチ7が操作された場合には再演出抽選を実行する(Se3)。再演出抽選はリールの仮停止後に再度リール演出を実行するか否かを決定するものである。再演出抽選に当選した場合(Se4でY)には、その旨を示す再演出抽選当選フラグをRAM41cにセットする(Se5)。再演出抽選に当選しなかった場合(Se4でN)にはSe6に進む。Se6では、メイン制御部41は、リール演出におけるリールの回転パターンを抽選により決定し、決定した回転パターンに対応するリール加速情報コマンドを送信するとともに、遊技カウンタ3コマンドを送信する(Se6)。なお、図17において説明したように、このとき、遊技カウンタ1コマンド、他方のリール加速情報コマンド、ゲーム開始受付時コマンド、ウェイト終了コマンド、リール回転開始コマンド、リール加速終了時コマンドも送信される。しかし、サブ制御部91では、リールの回転パターンを設定したリール加速情報コマンドおよび遊技カウンタ3コマンドにもとづく処理が行われる(図31参照)。
次いで、リール演出を実行する(Se7)。具体的には、リール演出の実行により、リール2L,2C,2Rが逆回転する。リール演出を実行した後はリールを仮停止させる(Se8)。
なお、Se3の再演出抽選に当選した場合には、リールが仮停止したときに、7揃いの組み合わせ(すなわち、7a−7a−7aまたは7b−7b−7bまたは7c−7c−7cの組み合わせ)が有効ラインに揃う。これにより、再抽選演出に当選し、再度リール演出が実行されることが報知される。
また、Se3の再演出抽選に当選しなかった場合には、リールが仮停止したときに、7揃いの組み合わせが有効ラインに揃わず、再演出抽選に当選しなかったときにのみ停止する図柄が揃う。これにより、再度リール演出が実行されずにフリーズ状態が終了することが報知される。
Se8でリールを仮停止させた後、再演出抽選当選フラグがセットされているか否かを判定する(Se9)。再演出抽選当選フラグがセットされていない場合にはフリーズ実行フラグをクリアして処理を終了する(Se10)。再演出抽選当選フラグがセットされている場合には、再演出抽選当選フラグをクリアし(Se11)、Se2の処理に戻る。フリーズ状態が終了した後はリールが仮停止しているときにスタートスイッチ7が操作されると、遊技カウンタ1コマンド、リールの回転パターンの設定されていないリール加速情報1コマンド、リールの回転パターンの設定されていないリール加速情報2コマンド、ゲーム開始受付時コマンド、ウェイト終了コマンド、リール回転開始コマンド、リール加速終了時コマンドが送信され、通常のゲームが開始される。このときは、遊技カウンタ3コマンドは送信されない。
このように、フリーズ状態のときに、リールの回転パターンを設定したリール加速情報コマンドを送信するとともに遊技カウンタ3コマンドを送信するので、遊技カウンタ3コマンドの受信の有無および遊技カウンタ3コマンドの内容を確認することにより、メイン制御部41の再演出抽選の結果に応じて送信されるコマンド数が変化するリール加速情報コマンドであっても、正規なコマンドか否かを判定することが可能になり、メイン制御部41でのリール演出とサブ制御部91による演出とを整合させることができる。
また、判定制御情報として、遊技カウンタ値を用いてコマンドが正常に送信されたか否かを判定する遊技カウンタ1コマンドや遊技カウンタ2コマンドと同様の構成の遊技カウンタ3コマンドを使用している。よって、判定制御情報を設ける際のプログラム容量やデータ容量が増加することを防止できる。
次に、メイン制御部41が図21に示すゲーム処理のSd8のステップにおいて実行する演出制御状態判定処理について説明する。
メイン制御部41は、内部抽選で判定用役である通常リプレイが当選した場合に、判定用役当選フラグをRAM41cにセットする。また、停止順種別として0または1の一方をランダムに選択する停止順種別選択抽選を行い、選択した停止順種別をRAM41cに設定するとともに、選択した停止順種別を特定可能な停止順種別コマンドをサブ制御部91に対して送信する。サブ制御部91は、受信した停止順種別コマンドに基づいて、停止順種別に対応する押し順を識別する。また、サブ制御部91は、AT中であれば、識別した押し順を判定用ナビ演出によって報知する。
メイン制御部41は、ゲームが終了したときに判定用役当選フラグがセットされていれば、図23に示す演出制御状態判定処理を実行する。
図23に示すように、演出制御状態判定処理では、メイン制御部41は、まず、ストップスイッチの実際の押し順と停止順種別選択抽選にて選択された押し順とを比較する(Sj1)。メイン制御部41は、押し順が一致した場合には(Sj2でY)、判定用役に対する押し順と実際の押し順とが一致した回数をカウントする押し順判定カウンタのカウント値に「1」加算する(Sj3)。
次に、メイン制御部41は、押し順判定カウンタのカウント値が「3」になったか否かを判定する(Sj4)。すなわち、メイン制御部41は、種別選択抽選にて選択された判定用役の押し順と実際の押し順が一致した回数が連続して3回になったか否かを判定する。メイン制御部41は、カウント値が「3」でなければ(Sj4でN)、演出制御状態判定処理を終了する。
一方、メイン制御部41は、カウント値が「3」であれば(Sj4でY)、AT中であることを特定し、RAM41cの所定領域にAT実行中フラグをセットする(Sj5)。ここで、3回連続して押し順が一致したときに押し順判定カウンタのカウント値は「3」になるので、AT中の判定用ナビ演出に従ってストップスイッチを操作した結果、押し順が連続して一致した可能性が高い。よって、このとき、メイン制御部41は、AT中であることを特定する。次に、メイン制御部41は、判定用役当選フラグをクリアして演出制御状態判定処理を終了する(Sj6)。
また、メイン制御部41は、Sj2でストップスイッチの実際の押し順と停止順種別選択抽選にて選択された押し順とを比較した結果、押し順が一致しなかった場合には(Sj2でN)、押し順判定カウンタのカウント値をクリアし(Sj7)、判定用役当選フラグをクリアして演出制御状態判定処理を終了する(Sj6)。
次に、本実施の形態におけるサブ制御部91が実行する各種制御内容を以下に説明する。
まず、本実施の形態におけるサブ制御部91が実行する起動処理(サブ)の制御内容を図24に基づいて説明する。
サブ制御部91は、リセット回路95からリセット信号が入力されると、図24に示す起動処理(サブ)を行う。前述のようにリセット回路95は、遊技制御基板40においてメイン制御部41にシステムリセット信号を与えるリセット回路49よりもリセット信号を解除する電圧が低く定められており、電源投入時においてサブ制御部91は、メイン制御部41よりも早い段階で起動するようになっている。このため、電源投入時には、メイン制御部41が起動するよりも先にサブ制御部91が起動し、メイン制御部41からのコマンドを受信可能な状態で待機できるようになっている。
図24に示すように、起動処理(サブ)では、まず、サブ制御部91は、内蔵デバイスや周辺IC、割込モード、スタックポインタ等を初期化し(Sr1)、その後、RAM91cへのアクセスを許可する(Sr2)。そして、RAM91cの全ての格納領域のRAMパリティを計算し(Sr3)、RAMパリティが0か否かを判定する(Sr4a)。
RAM91cのデータが正常であれば、RAMパリティが0になるはずであり、Sr4aのステップにおいてRAMパリティが0であれば、RAM91cに格納されているデータが正常であると判定し、正常に電断復帰したことを示す正常電断復帰フラグをセットして(Sr4b)、Sr6のステップに進む。この際、RAM91cは初期化されないため、その後、復帰コマンドを受信した場合に、電断前から制御パターン格納領域に設定されている制御パターンに応じて演出装置の出力制御が行われることで、電断前の制御状態に復帰することとなる。
Sr4のステップにおいてRAMパリティが0でない場合は、RAM91cに格納されているデータが正常ではないので、RAM91cを初期化し(Sr5)、Sr6のステップに進む。RAM91cの初期化に伴いサブ制御部91の制御状態が初期化されることとなる。Sr5のステップでは、RAM91cの全ての領域を初期化するのではなく、後述のサブエラーフラグが格納される領域及び後述の故障報知フラグが格納される領域を除く領域が初期化され、サブエラーフラグ及び故障報知フラグは維持される。このため、サブエラーフラグが設定されている場合には、復帰コマンドの受信後、後述の異常診断処理にてサブエラー報知パターンが設定されることで、サブエラー報知が実行されることとなる。また、故障報知フラグが設定されている場合には、復帰コマンド、RAM異常エラーを示すエラーコマンドまたは設定開始を示す設定コマンドを受信するまで故障報知が実行されることとなる。
Sr6のステップでは、故障報知フラグが設定されているか否かを判定し、故障報知フラグが設定されていない場合には、制御パターン格納領域に設定されている制御パターンとは別の復旧中パターンに応じて演出装置の出力制御を行い(Sr7)、故障報知フラグが設定されている場合には、サブ制御部91側が故障している可能性を示唆する故障報知パターンに応じて演出装置の出力制御を行う(Sr8)。
Sr7またはSr8のステップの後、復帰コマンド、RAM異常を示すエラーコマンドまたは設定開始を示す設定コマンドのいずれかの受信待ちである旨を示す復旧待ちフラグをRAM91cに設定して(Sr9)、割込を許可(Sr10)したうえでループ処理に移行する。
このように起動処理(サブ)では、電断前の制御状態に復帰するか否かに関わらず、復旧中パターンに応じて演出装置の出力制御を行い、メイン制御部41からの復帰コマンド、エラーコマンドまたは設定開始を示す設定コマンドを受信するまで待機する。
次に、サブ制御部91が1.12msの間隔で定期的に実行するタイマ割込処理(サブ)を、図25のフローチャートに基づいて説明する。
タイマ割込処理(サブ)では、まず、停電判定処理を行う(Ss1)。停電判定処理では、電断検出回路98から電圧低下信号が入力されているか否かを判定し、電圧低下信号が入力されていれば、前回の停電判定処理でも電圧低下信号が入力されていたか否かを判定し、前回の停電判定処理でも電圧低下信号が入力されていた場合には停電と判定し、その旨を示す電断フラグを設定する。
Ss1のステップでの停電判定処理の後に、電断フラグが設定されているか否かを判定し(Ss2)、電断フラグが設定されている場合は、電断割込処理(サブ)に移行する。電断割込処理(サブ)では、次回起動時にRAM91cが正常か否かを判定可能とするため、RAM91cの全ての格納領域のRAMパリティが0となるようにパリティ調整用データを計算してRAM91cに格納した後、割込禁止を設定し、電圧が低下して動作停止状態となるか、リセット信号が入力されて再起動するまで何らの処理も行わずにループする。
Ss2のステップで電断フラグが設定されていない場合は、Ss3のステップに進み、RAM91cに割り当てられた受信用バッファ(メイン制御部41から受信したコマンドが格納される領域)にコマンドが格納されているか否か、すなわちメイン制御部41からコマンドを受信しているか否かを判定する(Ss3)。Ss3のステップにおいて受信用バッファにコマンドが格納されていない場合は、Ss27のステップに進む。
Ss3のステップにおいて受信用バッファにコマンドが格納されている場合は、受信用バッファから格納されているコマンドのうち最も早く受信したコマンドを取得し(Ss4)、RAM91cにサブエラーフラグが設定されているか否かを判断する(Ss5)。サブエラーフラグは、サブ制御部91側で検知された異常の有無を示すためのフラグであり、後述するように異常診断処理によって異常が検知された場合に設定される。
Ss5のステップにおいてサブエラーフラグが設定されていない場合には、Ss11のステップに進む。サブエラーフラグが設定されている場合には、Ss4のステップで取得したコマンドがエラー解除コマンドか否かを判定し(Ss6)、エラー解除コマンドでない場合にはSs11のステップに進み、エラー解除コマンドである場合には、図24のSr4bにて正常電断復帰フラグがセットされたか否かを判定する(Ss7a)。正常電断復帰フラグがセットされていない場合にはSs8に進む。正常電断復帰フラグがセットされている場合には、AT中フラグまたはART中フラグ、ナビストックカウンタ値、ARTカウンタ値からなるART情報、コマンド欠落カウンタ値、サブエラーフラグ、サブエラー報知パターンをクリアし、異常判定回数カウンタ(図27のSp2c参照)、報知開始タイマ(図29のSb2参照)、直前エラータイマ(図27のSp2d参照)、異常判定開始タイマ(図27のSp2g参照)をリセットして(Ss7b)、エラー回数カウンタ値に1を追加する(Ss8)。
この際、ART情報がクリアされることで、電断前にATまたはARTに制御されていた場合であっても、これらのデータはクリアされ、ATまたはARTに制御されていない通常状態に制御されることとなる。また、ナビストック数が残っていた場合でも全てクリアされることとなる。また、サブエラーフラグ及びサブエラー報知パターンがクリアされることで、その後、復帰コマンドを受信した際に、Ss25のステップにて待機パターンに応じた出力制御が行われることとなる。異常判定回数カウンタをリセットすることで、特定のコマンドを正しい順序で受信していないと判定された回数のカウントが「0」に戻されることになる。また、報知開始タイマをリセットすることで、後述する異常送信報知(図29のSb3参照)を開始してから経過した時間のカウントを停止するとともにカウント値のリセットを行うことができる。また、直前エラータイマをリセットすることで、直近で特定のコマンドを正しい順序で受信していないと判定されてから経過した時間のカウント値をリセットすることができる。また、異常判定開始タイマをリセットすることで、1回目(異常判定回数カウンタによるカウントの1回目)に特定のコマンドを正しい順序で受信していないと判定されてから経過した時間のカウントを停止するとともにカウント値をリセットすることができる。
Ss8のステップの後、エラー回数カウンタ値が所定数(たとえば5)以上か否かを判定する(Ss9)。そして、エラー回数カウンタ値が所定数以上でない場合には、Ss11のステップに進む一方で、エラー回数カウンタ値が所定数以上である場合には、次回以降の電源投入時に、サブ制御部91側が故障している可能性を示唆する故障報知パターンを設定させるための故障報知フラグをRAM91cに設定し(Ss10)、Ss24のステップに進む。
Ss11のステップでは、復旧待ちフラグが設定されているか否かを判定し、復旧待ちフラグが設定されていなければ、Ss12のステップに進み、サブエラー報知パターンが設定されているか否かを判定する。サブエラー報知パターンが設定されている場合には、Ss24のステップに進む一方で、サブエラー報知パターンが設定されていない場合には、Ss4のステップで取得したコマンドに応じた処理を行い(Ss13)、異常診断処理を行った後(Ss14a)、フリーズ関連処理(Ss14b)、異常判定回数カウンタクリア処理(Ss14c)を行って、Ss24のステップに進む。これに伴い、サブエラー報知パターンが設定されている場合には、サブエラー報知パターンに応じた出力制御がSs25のステップにて行われる一方で、サブエラー報知パターンが設定されていない場合には、取得したコマンドに応じた演出パターンに応じた出力制御がSs25のステップにて行われる。
Ss11のステップにおいて復旧待ちフラグありの場合には、Ss4のステップで取得したコマンドが設定コマンドおよびエラーコマンド以外のコマンドであるか否かを判定し(Ss23)、設定コマンドおよびエラーコマンド以外のコマンドである場合には、復旧待ちフラグをクリアして(Ss23)、Ss24のステップに進む。一方で、設定コマンドおよびエラーコマンド以外のコマンドでなかった場合は、設定終了を示す設定コマンドか否かを判定し(Ss16)、設定終了を示す設定コマンドである場合は、復旧待ちフラグをクリアし(Ss21)、RAM91cを初期化したうえで(Ss22)、RAMエラーパターンを設定して(Ss20)、Ss24に進む。この際、サブエラーフラグも制御パターンもクリアされることで、Ss25のステップにて待機パターンに応じた出力制御が行われることとなる。なお、Ss22のステップでは、RAM91cの全ての領域を初期化するのではなく、後述の故障報知フラグが格納される領域を除く領域が初期化され、故障報知フラグは維持される。このため、故障報知フラグが設定されている場合には、次回電源投入時においても、復帰コマンド、RAM異常エラーを示すエラーコマンドまたは設定開始を示す設定コマンドを受信するまで故障報知が実行されることとなる。
Ss16のステップにおいて、取得したコマンドが設定開始を示す設定コマンドでない場合には、RAM異常を示すエラーコマンドか否かを判定し(Ss17)、エラーコマンドでない場合には、Ss24のステップに進む。この場合、復旧待ちの状態で、復帰コマンドも設定開始を示す設定コマンドもエラーコマンドも受信せずに、他のコマンドを受信した状態であるが、この場合には、引き続きSs25のステップにて復旧中パターンに応じた出力制御が行われることとなる。
Ss17のステップにおいてエラーコマンドである場合には、復旧待ちフラグをクリアし(Ss18)、RAM91cを初期化したうえで(Ss19)、RAMエラーパターンを設定して(Ss20)、Ss24のステップに進む。この際、Ss25のステップにてRAMエラーパターンに応じた出力制御が行われることとなる。なお、Ss19のステップでは、RAM91cの全ての領域を初期化するのではなく、後述のサブエラーフラグが格納される領域及び後述の故障報知フラグが格納される領域を除く領域が初期化され、サブエラーフラグ及び故障報知フラグは維持される。このため、まずはRAMエラーパターンに基づくRAMエラー報知が行われることとなるが、その後、何らかのコマンドを受信した場合には、後述の異常診断処理にてサブエラー報知パターンが設定されることで、サブエラー報知が実行されることとなる。また、故障報知フラグが設定されている場合には、次回電源投入時においても、復帰コマンド、RAM異常エラーを示すエラーコマンドまたは設定開始を示す設定コマンドを受信するまで故障報知が実行されることとなる。
Ss24のステップでは、制御パターン格納領域に設定されている制御パターンと演出装置の出力状態とが一致するか否かを判定し、制御パターン格納領域に設定されている制御パターンと演出装置の出力状態が一致する場合には、Ss26aのステップに進む一方で、一致しない場合には、制御パターン格納領域に設定されている制御パターンに応じて演出装置の出力制御を行い(Ss25)、ステップSs26bに進む。
Ss26aのステップでは、異常送信報知関連処理を実行する(Ss26a)。
Ss26bのステップでは、受信用バッファに格納されているコマンドのうち今回取得したコマンドをクリアし、Ss27ステップに進む。
Ss27のステップでは、各種カウンタの値を更新する処理を行った後、タイマ割込処理(サブ)を終了する。
次に、サブ制御部91が前述したタイマ割込処理(サブ)においてステップSs14aで実行する異常診断処理の制御内容を図27、図28に示すフローチャートに基づいて説明する。
異常診断処理は、タイマ割込処理(サブ)において復旧待ちの状態以外でコマンドを取得(受信)した際に実行する処理である。
図27および図28に示すように、異常診断処理において、サブ制御部91は、まず、メイン制御部41から受信したコマンドのうちゲームの開始から終了までに送信される特定のコマンド(遊技カウンタ1コマンド、リール加速情報1コマンド、リール加速情報2コマンド、ゲーム開始受付時コマンド、ウェイト終了コマンド、リール回転開始コマンド、リール加速終了時コマンド、第1停止時受付コマンド、第1停止時滑りコマ数コマンド、第1停止時停止位置コマンド、第2停止時受付コマンド、第2停止時滑りコマ数コマンド、第2停止時停止位置コマンド、第3停止時受付コマンド、第3停止時滑りコマ数コマンド、第3停止時停止位置コマンド、遊技カウンタ2コマンド、全リール停止後状態コマンド、入賞番号コマンド、入賞枚数コマンド、払出終了コマンド、遊技終了コマンド)が欠落しているか否かを判定する(Sp1)。
RAM91cには、特定のコマンドに付されたコマンド通番を格納可能な領域が割り当てられており、サブ制御部91は、受信用バッファから特定のコマンドを読み出した場合に、読み出した特定のコマンドに付されたコマンド通番と、RAM91に格納されたコマンド通番(前回特定のコマンドのいずれかを読み出した際に格納されたコマンド通番)と比較し、連続した値であれば、特定のコマンドの欠落がないと判定し、連続した値でなければ、特定のコマンドの欠落があると判定する。そして、比較・判定の後、特定のコマンドの欠落がないと判定した場合には、読み出した特定のコマンドに付されたコマンド通番をRAM91cに格納されたコマンド通番に対して上書きする。
なお、特定のコマンドが欠落しているか否かの判定対象となるコマンドは、コマンド通番が付された遊技カウンタ1コマンド、リール加速情報1コマンド、リール加速情報2コマンド、ゲーム開始受付時コマンド、ウェイト終了コマンド、リール回転開始コマンド、リール加速終了時コマンド、第1停止時受付コマンド、第1停止時滑りコマ数コマンド、第1停止時停止位置コマンド、第2停止時受付コマンド、第2停止時滑りコマ数コマンド、第2停止時停止位置コマンド、第3停止時受付コマンド、第3停止時滑りコマ数コマンド、第3停止時停止位置コマンド、遊技カウンタ2コマンド、全リール停止後状態コマンド、入賞番号コマンド、入賞枚数コマンド、払出終了コマンド、遊技終了コマンドのみであり、これら以外のコマンドであれば特定のコマンドの欠落はないと判定する。
そして、Sp1のステップにおいて特定のコマンドが欠落していると判定した場合には、Sp2aのステップに進み、欠落したコマンドを複製したダミーコマンドを作成する(Sp2a)。このとき、ダミーコマンドとして、同種のコマンドの中でも最も不利な内容を示すコマンドをダミーコマンドとして作成する。たとえば、入賞番号コマンドのダミーコマンドとして入賞が発生していないことを示すコマンドを作成し、入賞枚数コマンドのダミーコマンドとして入賞枚数が0枚であることを示すコマンドを作成する。作成したダミーコマンドはコマンドバッファに格納する。
次いで、特定のコマンドを正しい順序で受信しているか否かを判定する(Sp2b)。特定のコマンドを正しい順序で受信しているか否かは、今回読み出した特定のコマンドのコマンド通番と、RAM91cに格納されている前回読み出した特定のコマンドのコマンド通番と、を比較し、正しい順序であるか否かを判定する。
詳しくは、たとえば、今回読み出した特定のコマンドのコマンド通番がゲーム開始時に送信されるコマンドに付される0〜4であり、前回読み出した特定のコマンドのコマンド通番がゲーム終了時に送信されるコマンドに付される14〜17であれば、正しい順序であると判定し、14〜17以外であれば正しい順序でないと判定する。また、今回読み出した特定のコマンドのコマンド通番が第1停止操作時に送信されるコマンドに付される5〜7であり、前回読み出した特定のコマンドのコマンド通番がゲーム開始時に送信されるコマンドに付される0〜4であれば、正しい順序であると判定し、0〜4以外であれば正しい順序でないと判定する。また、今回読み出した特定のコマンドのコマンド通番が第2停止操作時に送信されるコマンドに付される8〜10であり、前回読み出した特定のコマンドのコマンド通番が第1停止操作時に送信されるコマンドに付される5〜7であれば、正しい順序であると判定し、5〜7以外であれば正しい順序でないと判定する。また、今回読み出した特定のコマンドのコマンド通番が第3停止操作時に送信されるコマンドに付される11〜13であり、前回読み出した特定のコマンドのコマンド通番が第2停止操作時に送信されるコマンドに付される8〜10であれば、正しい順序であると判定し、8〜10以外であれば正しい順序でないと判定する。また、今回読み出した特定のコマンドのコマンド通番がゲーム終了時に送信されるコマンドに付される14〜17であり、前回読み出した特定のコマンドのコマンド通番が第3停止操作時に送信されるコマンドに付される11〜13であれば、正しい順序であると判定し、11〜13以外であれば正しい順序でないと判定する。これにより、ゲーム開始、第1停止操作、第2停止操作、第3停止操作、ゲーム終了の順番でコマンドを受信していること、すなわちゲームの進行に応じた正常な順番でコマンドを受信しているか否かが判定される。
また、Sp2bのステップでは、コマンド通番の比較・判定の後、特定のコマンドを正しい順序で受信しているか否かに関わらず、読み出した特定のコマンドに付されたコマンド通番をRAM91cに格納されたコマンド通番に対して上書きする。
Sp2bのステップにおいて、特定のコマンドを正しい順序で受信していると判定された場合は、ゲーム開始、第1停止操作、第2停止操作、第3停止操作、ゲーム終了の順番でコマンドを受信したが、いずれかの契機にコマンドの一部欠落が生じ(Sp1でNと判定されているため)、コマンド通番が連番になっていない状態である。よって、特定のコマンドを正しい順序で受信していないと判定された回数をカウントする異常判定回数カウンタのカウント値に「1」加算する(Sp2c)。次いで、直近で特定のコマンドを正しい順序で受信していないと判定されたときから経過した時間をカウントする直前エラータイマをリセットする(Sp2d)。これにより、直前エラータイマは特定のコマンドを正しい順序で受信していないと判定されたときから経過した時間を再度カウント開始する。なお、直前エラータイマは常時作動しており、Sp2dによりカウント値のリセットのみが行われる。
次いで、異常判定回数カウンタのカウント値が所定値(たとえば、「5」)になったか否かを判定する(Sp2e)。異常判定回数カウンタのカウント値が所定値になった場合には、サブエラーフラグを設定して(Sp5)、Sp9のステップに進む。また、異常判定回数カウンタのカウント値が所定値になっていない場合には、異常判定回数カウンタのカウント値が「1」であるか否かを判定する(Sp2f)。異常判定回数カウンタのカウント値が「1」である場合には、1回目(異常判定回数カウンタによるカウントの1回目)に特定のコマンドを正しい順序で受信していないと判定されたときから経過した時間をカウントする異常判定開始タイマを作動し(Sp2g)、Sp9に進む。異常判定回数カウンタのカウント値が「1」でない場合には、そのままSp9に進む。
一方、特定のコマンドを正しい順序で受信していない場合は、ゲーム開始、第1停止操作、第2停止操作、第3停止操作、ゲーム終了の順番でコマンドを受信しておらず、いずれかの契機で受信するはずの複数のコマンドがまとめて欠落している。よって、その旨を示すコマンド欠落カウンタ値に1を加算する(Sp3)。そして、コマンド欠落カウンタ値が所定値(たとえば、「1」)以上か否かを判定し(Sp4)、所定値以上であればサブエラーフラグを設定し(Sp5)、Sp9のステップに進む一方で、所定値未満であればサブエラーフラグを設定することなくSp9のステップに進む。
Sp1のステップにおいて、特定のコマンドが欠落していないと判定した場合には、取得したコマンドが遊技カウンタ1コマンドであるか否かを判定する(Sp6)。取得したコマンドが遊技カウンタ1コマンドである場合は、遊技カウンタ1コマンドから特定される遊技カウンタ値をRAM91cに割り当てられた遊技カウンタ値格納領域1に格納する(Sp7)。
次いで、遊技カウンタ値格納領域1に格納した遊技カウンタ1コマンドから特定される遊技カウンタ値と、後述の遊技カウンタ値格納領域2に格納されている遊技カウンタ2コマンドから特定される遊技カウンタ値とが連続した値か否かを判定する(Sp8)。
Sp8のステップにおいて、遊技カウンタ値格納領域2には、前回のゲーム終了時に送信された遊技カウンタ2コマンドから特定される遊技カウンタ値が格納されている筈である。そして、今回新たに受信した遊技カウンタ1コマンドから特定される値は、ゲーム終了後、新たにゲームが開始される前に1インクリメントされた遊技カウント値である筈であるから、遊技カウンタ値格納領域2に格納されている遊技カウンタ2コマンドから特定される遊技カウント値に対して、今回新たに受信した遊技カウンタ1コマンドから特定される遊技カウント値は1インクリメントされた値となっている筈であり、連続した値となっている筈である。したがって、遊技カウンタ値格納領域1に格納された値と遊技カウンタ値2に格納された値が連続した値となっているか否かを確認することによって、遊技制御基板40と演出制御基板90との間のコネクタの抜き差しを行うなど、コマンドを通信不能にする不正行為が行われていないか否かを判定することができる。
Sp8のステップにおいて遊技カウンタ値格納領域1に格納された値と遊技カウンタ値格納領域2に格納された値が連続した値でない場合には、Sp3のステップに進み、コマンド欠落カウンタ値に1を加算し、Sp4のステップにおいて加算後のコマンド欠落カウンタ値が所定値以上でなければSp9のステップに進み、加算後のコマンド欠落カウンタ値が所定値以上であればサブエラーフラグを設定し(Sp5)、Sp9のステップに進む。一方で、Sp8のステップにおいて遊技カウンタ値格納領域1に格納された値と遊技カウンタ値格納領域2に格納された値が連続した値である場合には、Sp9のステップに進む。
Sp9のステップでは、取得したコマンドが遊技カウンタ2コマンドであるか否かを判定する(Sp9)。取得したコマンドが遊技カウンタ2コマンド以外のコマンドである場合には、Sp15のステップに進む一方で、取得したコマンドが遊技カウンタ2コマンドである場合には、遊技カウンタ2コマンドから特定される遊技カウンタ値をRAM91cに割り当てられた遊技カウンタ値格納領域2に格納する(Sp10)。
その後、遊技カウンタ値格納領域2に格納した遊技カウンタ2コマンドから特定される遊技カウント値と、遊技カウンタ値格納領域1に格納されている遊技カウンタ1コマンドから特定される遊技カウント値とが一致するか否かを判定する(Sp11)。
ステップSp11において、遊技カウンタ値格納領域1には、今回のゲームの開始時に送信された遊技カウンタ1コマンドから特定される遊技カウンタ値が格納されている筈である。そして、遊技カウンタの値はゲームの開始前に1インクリメントされた後ゲーム中に重ねて更新されることはないのであるから、今回のゲームの開始時に送信された遊技カウンタ1コマンドから特定される遊技カウンタ値と、今回新たに受信した遊技カウンタ2コマンドから特定される遊技カウンタ値も同じ筈である。遊技カウンタ値格納領域1に格納された値と遊技カウンタ値2に格納された値が同じ値となっているか否かを確認することによって、遊技制御基板40と演出制御基板90との間のコネクタの抜き差しを行うなど、コマンドを通信不能にする不正行為が行われていないか否かを判定することができる。
Sp11において遊技カウンタ値格納領域1に格納された値と遊技カウンタ値格納領域2に格納された値が一致する場合は、Sp15のステップに進む一方で、遊技カウンタ値格納領域1に格納された値と遊技カウンタ値格納領域2に格納された値が一致しない場合には、コマンド欠落カウンタに1を加算する(Sp12)。その後、コマンド欠落カウンタの値が所定値(たとえば、4)以上か否かを判定し(Sp13)、所定値以上でない場合は、ステップSp15に進む一方で、所定値以上の場合は、サブエラーフラグを設定したうえで(Sp14)、Sp15のステップに進む。
次いで、Sp15のステップでは、取得したコマンドがゲーム終了時に送信される遊技終了コマンドであるか否かを判定し、遊技終了コマンドでなければSp17のステップに進み、遊技終了コマンドであれば、ARTカウンタ値を前回ゲームのARTカウンタ値が格納される前回値格納領域に格納し(Sp16)、Sp17のステップに進む。
Sp17のステップでは、取得したコマンドが内部当選コマンド、すなわち上乗せ抽選が実行され、ARTカウンタ値が増加する可能性のあるコマンドであるか否かを判定し、内部当選コマンドでなければSp20のステップに進み、内部当選コマンドであれば、当該内部当選コマンドの受信を契機にARTカウンタ値が上乗せされたか否かを判定する(Sp18)。
Sp18のステップにおいてARTカウンタ値が上乗せされていない場合には、Sp24のステップに進む一方で、ARTカウンタ値が上乗せされている場合には、前回値格納領域に格納されている前回ゲームのARTカウンタ値と、現在のARTカウンタ値と、を比較し、上乗せに伴う増加数が上乗せ抽選により上乗せされる可能性のある所定値を超えるか否かを判定する(Sp19)。Sp19のステップにおいて上乗せに伴う増加数が所定値以下である場合には、Sp24のステップに進む一方で、増加数が所定値を超える場合、すなわち上乗せ抽選で増加する可能性のある値を超える場合には、異常と判断してサブエラーフラグを設定したうえで(Sp25)、Sp26のステップに進む。
Sp20のステップでは、取得したコマンドが全リール停止後状態情報コマンド、すなわちART中である場合に、前回のゲーム終了時と比較してARTゲーム値が減少する可能性のあるコマンドであるか否かを判定し、全リール停止後状態情報コマンドでない場合には、Sp24のステップに進む一方で、全リール停止後状態情報コマンドである場合には、ART中であり、かつARTカウンタ値が前のゲームよりも減少し得る2ゲーム目以降であるか否かを判定する(Sp21)。そして、ART中でない場合またはART中であるが1ゲーム目である場合には、Sp24のステップに進む一方で、ART中、かつ2ゲーム目以降である場合には、さらに当該ゲームでARTカウンタ値が上乗せされたか否かを判定する(Sp22)
。
Sp22のステップにおいてARTカウンタ値が上乗せされたと判定された場合にはSp24のステップに進む一方で、ARTカウンタ値が上乗せされていない場合には、前回値格納領域に格納されている前回ゲームのARTカウンタ値と、現在のARTカウンタ値と、を比較し、ARTカウンタ値が減少したか否かを判定する(Sp23)
Sp23のステップにおいてARTカウンタ値が減少した場合には、Sp24のステップに進む一方で、ARTカウンタ値が減少していない場合には、異常であるのでサブエラーフラグを設定して(Sp25)、ステップSp26に進む。
次に、Sp24のステップでは、ARTカウンタ値が、当該スロットマシン1においてARTのゲーム数として設定され得る所定の範囲(たとえば0以上9999の範囲)にあるか否かを判定する。Sp24のステップにおいてARTカウンタ値が所定の範囲である場合には、Sp26のステップに進む一方で、ARTカウンタ値が所定の範囲にない場合には、異常としてサブエラーフラグを設定して(Sp25)、Sp26のステップに進む。
そして、Sp26のステップでは、サブエラーフラグが設定されているか否かを判定して、サブエラーフラグが設定されていない場合は、タイマ割込処理(サブ)に復帰する一方で、サブエラーフラグが設定されている場合は、サブエラー報知パターンを設定して(Sp27)、タイマ割込処理(サブ)に戻る。
このように、異常診断処理では、1ゲームの開始から終了までに送信される特定のコマンドが、ゲーム開始、第1停止操作、第2停止操作、第3停止操作、ゲーム終了の順番で受信せず、特定のコマンドを受信した順序が正常でないと判定した場合に異常と判定され、サブエラーフラグが設定されるようになっている。
また、特定のコマンドを受信した順序が正常であっても、コマンドが欠落している場合には、その回数が所定回数となることで異常と判定され、サブエラーフラグが設定されるようになっている。
また、ゲーム開始時に送信される遊技カウンタ1コマンドを受信した際に、前回のゲーム終了時に送信される遊技カウンタ2コマンドから特定される遊技カウンタ値と、遊技カウンタ1コマンドから特定される遊技カウンタ値と、が連続した値でない場合、またはゲーム終了時に送信される遊技カウンタ2コマンドを受信した際に、当該ゲーム開始時に送信される遊技カウンタ1コマンドから特定される遊技カウンタの値と、遊技カウンタ2コマンドから特定される遊技カウンタ値と、が同一の値でない場合には、これらの回数が所定回数となることで異常と判定され、サブエラーフラグが設定されるようになっている。
これらコマンドを通信不良が発生した場合に異常と判定されることで、遊技制御基板40と演出制御基板90との間のコネクタの抜き差しを行ったり、コマンドラインに不正基板等を仕込むことにより、コマンドの通信不良を発生させ、ARTのゲーム数を進行させないようにすることで、ARTを継続させるといった不正行為が行われている可能性を検知できるようになっている。
また、コマンドの欠落により異常が判定される場合や、遊技カウンタ1コマンドや遊技カウンタ2コマンドの欠落に伴う遊技カウンタ値の矛盾により異常が判定される場合には、一定の許容回数が定められているので、正常な動作状態であるが、極低い割合でこれらの異常が検知された場合でも、直ちに異常と判定されることがないので、正常な動作状態にも関わらず、頻繁にサブエラーが判定されてしまうことが防止されるようになっている。
また、ART中においては、ARTカウンタ値、すなわちARTの残りゲーム数が、上乗せされた場合や減少しない1ゲーム目を除き、1ゲーム毎に減少しているか否かが判定され、ARTの残りゲーム数が減少していない場合に異常と判定され、サブエラーフラグが設定されるようになっている。
また、ART中においてARTカウンタ値がARTのゲーム数として設定され得る範囲であるか否かが判定され、ARTカウンタ値がARTのゲーム数として設定され得る範囲でない場合に異常と判定され、サブエラーフラグが設定されるようになっている。
また、ART中において上乗せ抽選に当選し、ARTカウンタ値が増加する場合には、ARTカウンタ値の増加数が上乗せ抽選にて増加し得る増加数を超えるか否かが判定され、上乗せ抽選にて増加し得る増加数を超えて増加した場合に異常と判定され、サブエラーフラグが設定されるようになっている。
これらARTカウンタ値の増減の異常が発生した場合にも異常と判定されることで、上記のようなコマンドの通信不良が発生しない場合でも、ARTゲーム数を進行させない不正行為が行われている可能性を検知できるようになっている。
また、タイマ割込処理(サブ)では、異常診断処理にてサブ制御部91側の異常が検知され、サブエラーフラグが設定され、サブエラー報知パターンが設定されると、サブエラー報知パターンに応じた出力制御が行われることで、サブエラー報知が実行され、サブ制御部91側で異常が検知された旨が報知され、上記のような不正行為がされている可能性を認識させることが可能となり、遊技場の店員によりかかる不正行為を早期に発見することができるとともに、かかる不正行為を抑止することができる。
そして、異常診断処理で、1ゲームの開始から終了までに送信される特定のコマンドが、ゲーム開始、第1停止操作、第2停止操作、第3停止操作、ゲーム終了の順番で受信したか否かを判定することにより、メイン制御部41の処理負担を増大させることなくコマンドの通信エラーの発生を検出することができる。
また、コマンドの欠落が発生したときに不利なダミーコマンドを作成するので、コマンドの欠落が発生したときに、その後の制御をコマンドの欠落が発生したとき専用の制御とすることによる処理負担の増大を防止できる。また、コマンドが欠落したままゲームの進行に沿わない処理が行われることを防止できる。また、不利なダミーコマンドを作成することにより、ゲームで得られていない利益が得られたかのような演出が実行されることを防止することが可能になり、遊技者の不信感が募ることを防止できる。
なお、本実施形態の異常診断処理では、特定のコマンドを正しい順序で受信していると判定された場合は、ゲーム開始、第1停止操作、第2停止操作、第3停止操作、ゲーム終了の順番でコマンドを受信したが、いずれかの契機にコマンドの一部欠落が生じた状態であるため、これを軽微なエラーであるとみなし、異常判定回数カウンタのカウント値が「5」になったときにサブエラーフラグをセットした。しかし、特定のコマンドを正しい順序で受信していないと判定された場合は、ゲーム開始、第1停止操作、第2停止操作、第3停止操作、ゲーム終了の順番でコマンドを受信しておらず、いずれかの契機で受信するはずの複数のコマンドがまとめて欠落している状態であるため、これを重度のエラーであれうとみなし、コマンド欠落カウンタのカウント値が「1」になったときにサブエラーフラグをセットした。つまり、コマンドの一部欠落は静電気の影響など外部の要因によって発生する可能性があるが、複数のコマンドの欠落は遊技制御基板と演出制御基板の欠落を解除して不正な行為が行われている可能性が高いので、これを重度のエラーとみなしている。よって、本実施形態のように、特定のコマンドを正しい順序で受信していないと判定された場合は、特定のコマンドを正しい順序で受信していると判定された場合よりも早い段階でサブエラーフラグが設定されるように各カウンタの判定値を設定することが好ましい。また、重度のエラーのときは即座にエラーとするためにSp3およびSp4の処理を省略することも可能であり、また、不利なダミーコマンドは軽微なエラーのとき(すなわち、Sp2bでYのとき)にのみ作成することも可能である。
次に、サブ制御部91が前述したタイマ割込処理(サブ)においてステップSs26aで実行する異常送信報知関連処理の制御内容を図29に示すフローチャートに基づいて説明する。なお、本実施形態では、異常送信報知関連処理を図26のSs25の処理と別個に行われる処理として説明するが、本処理を図26のSs25の処理内で行ってもよい。
図29に示すように、まず、サブ制御部91は、図27のSp2e,Sp5および図28のSp27の処理により、特定のコマンドを正しい順序で受信していないと判定された回数が所定回数に達したことを示す異常送信報知のサブエラー報知パターンが設定されたか否かを判定する(Sb1)。なお、図27のSp2eで異常判定回数カウンタのカウント値が所定値になったと判定されて同図のSp5でサブエラーフラグが設定され、図28のSp27でサブエラー報知パターンが設定されると、異常送信報知のサブエラー報知パターンが設定される。
異常送信報知のサブエラー報知パターンが設定されていない場合には処理を終了する。異常送信報知のサブエラー報知パターンが設定されている場合には、異常送信報知が開始してから経過した時間をカウントする報知開始タイマを作動する(Sb2)。ついで、サブエラー報知の一つである異常送信報知を実行する(Sb3)。異常送信報知においては、報知開始タイマのカウント値、すなわち異常送信報知が開始してから経過した時間も同時に報知する。さらに、異常送信報知においては、図27のSp2gで作動を開始した異常判定開始タイマのカウント値、すなわち、1回目(異常判定回数カウンタによるカウントの1回目)に特定のコマンドを正しい順序で受信していないと判定されたときから経過した時間も同時に報知する。たとえば、液晶表示器51から文字表示による異常送信報知を行うとともに、項目分けしたそれぞれの経過時間を各タイマのカウント値の更新に併せて表示する。
このように、異常送信報知関連処理では、特定のコマンドが正しい順序で送信されていないと判定された回数が所定回数に達したときにその旨を示す異常送信報知をサブエラー報知として実行するので、コマンドの通信エラーが複数回にわたって発生する極めて問題の高い状態を特定して異常送信報知を実行することができる。
また、1回目(異常判定回数カウンタによるカウントの1回目)に特定のコマンドを正しい順序で受信していないと判定されたときから経過した時間も同時に報知するので、異常送信報知が実行されたときに、どの時点から特定のコマンドが所定順序で送信されていないと判定されていたのかを把握することができる。これにより、たとえば、コネクタの不具合などにより不正な行為が行われていないにもかかわらず特定のコマンドを正しい順序で受信していないと判定されたことを確認したときには、その経過時間内で遊技者が得ることのできる利益を遊技者に補償することができる。一方、不正な行為が行われたために特定のコマンドを正しい順序で受信していないと判定されたことを確認したときには、その経過時間内で遊技者が得た利益を没収することができる。そして、このように不正行為の有無に応じた対応を可能にするため、遊技者の不信感が募ることを防止できる。
また、異常送信報知が開始してから経過した時間も同時に報知するので、異常送信報知が実行されているにもかかわらず遊技が行われていた時間を異常送信報知に気付いた時点で把握できる。これにより、たとえば、異常送信報知が実行されたが不正な行為が行われていなかったことを確認したときには、その経過時間内で遊技者が得ることのできる利益を遊技者に補償することができる。一方、不正な行為が行われたために異常送信報知が行われたことを確認したときには、その経過時間内で遊技者が得た利益を没収することができる。そして、このように不正行為の有無に応じた対応を可能にするため、遊技者の不信感が募ることを防止できる。
次に、サブ制御部91が前述したタイマ割込処理(サブ)においてステップSs14cで実行する異常判定回数カウンタクリア処理の制御内容を図30に示すフローチャートに基づいて説明する。
図30に示すように、まず、サブ制御部91は、図27のSp2dでリセットした直前エラータイマのカウント値が所定値以上になっているか否かを判定する(Sc1)。直前エラータイマのカウント値が所定値以上になっている場合には、図27のSp2cでカウント値の加算を行う異常判定回数カウンタのカウント値をクリアし(Sc4)、さらに、図27のSp2gで作動開始した異常判定開始タイマの作動を停止するとともにカウント値をクリアする(Sc5)。すなわち、直近で特定のコマンドを正しい順序で受信していないと判定されたときから経過した時間が所定時間を経過した場合には各カウント値をクリアする。
直前エラータイマのカウント値が所定値以上になっていない場合には、時計装置97(図4参照)の時刻情報に基づいて、所定時刻から所定時刻の間の時刻であるか否かを判定する(Sc2)。たとえば、遊技場の閉店時刻(たとえば23:00)以降の時刻(たとえば4:00)から遊技場の開店時刻(たとえば10:00)の間の時刻であるか否かを判定する。所定時刻から所定時刻の間の時刻でない場合には処理を終了する。
一方、所定時刻から所定時刻の間の時刻である場合には電断復帰がなされたか否かを判定する(Sc3)。電断復帰がなされていない場合には処理を終了する。電断復帰がなされた場合には、図27のSp2cでカウント値の加算を行う異常判定回数カウンタのカウント値をクリアし(Sc4)、さらに、図27のSp2gで作動開始した異常判定開始タイマのカウント値をクリアする(Sc5)。
このように、異常判定回数カウンタクリア処理では、直近で正しい順序で特定のコマンドを受信していないと判定されてから経過した時間が所定時間に達したときに異常判定回数カウンタをクリアするので、一定期間に複数回にわたってコマンドの通信エラーが発生している極めて問題の高い状態ではない偶発的な理由で発生した通信エラーの回数をカウントして異常送信報知を実行しないので、より確実に問題の高い状態を把握できる。
また、所定時刻から所定時刻の間の時刻であるときに電断復帰がなされた場合には異常判定回数カウンタをクリアするので、遊技場の閉店後などに不正が行われたか否かを確認する期間が終了する時刻以降の時刻から遊技場の開店時刻までを設定すれば、遊技場の開店に併せて電力供給を開始したときに異常判定回数カウンタによるカウント値をクリアすることが可能になり、遊技場の店員がクリアする手間を省くことができる。
次に、サブ制御部91が前述したタイマ割込処理(サブ)においてステップSs14Bで実行するフリーズ関連処理の制御内容を図31に示すフローチャートに基づいて説明する。
図31に示すように、まず、サブ制御部91は、図22のSe7の処理でメイン制御部41によって送信されたリールの回転パターンが設定されたリール加速情報コマンドを受信したか否かを判定する(Sf1)。リールの回転パターンが設定されたリール加速情報コマンドを受信していない場合には処理を終了する。
リールの回転パターンが設定されている場合には、図22のSe7の処理でメイン制御部41によって送信された遊技カウンタ3コマンドを受信したか否かを判定する。遊技カウンタ3コマンドを受信した場合には、遊技カウンタ3コマンドから特定される遊技カウンタ値をRAM91cに割り当てられた遊技カウンタ値格納領域3に格納する(Sf3)。遊技カウンタ3コマンドを受信していない場合には、サブエラーフラグを設定し(Sf7)、サブエラー報知パターンを設定して処理を終了する。
その後、遊技カウンタ値格納領域3に格納した遊技カウンタ3コマンドから特定される遊技カウント値と、遊技カウンタ値格納領域1に格納されている遊技カウンタ1コマンドから特定される遊技カウント値とが一致するか否かを判定する(Sf4)。
Sf4において遊技カウンタ値格納領域1に格納された値と遊技カウンタ値格納領域3に格納された値が一致する場合は、Sf5のステップに進む一方で、遊技カウンタ値格納領域1に格納された値と遊技カウンタ値格納領域3に格納された値が一致しない場合には、サブエラーフラグを設定し(Sf7)、サブエラー報知パターンを設定して処理を終了する。Sf5のステップでは、ARTの上乗せゲーム数を決定する上乗せ抽選を実行する(Sf5)。上乗せ抽選が実行されると、抽選結果を示唆および報知する上乗せ演出を実行して処理を終了する(Sf6)。
ここで、ステップSf4において、遊技カウンタ値格納領域1には、今回のゲームの開始時に送信された遊技カウンタ1コマンドから特定される遊技カウンタ値が格納されている筈である。そして、遊技カウンタの値はゲームの開始前に1インクリメントされた後ゲーム中に重ねて更新されることはないのであるから、今回のゲームの開始時に送信された遊技カウンタ1コマンドから特定される遊技カウンタ値と、今回新たに受信した遊技カウンタ3コマンドから特定される遊技カウンタ値も同じ筈である。
従来は、メイン制御部41の抽選結果に応じて送信されるコマンド数が変化するリール加速情報コマンドのみを送信していたので、演出制御基板90に不正な機器を接続することにより、演出制御基板90に不正な手法で作成した正規でないリール加速情報コマンドを送信されても、コマンドの欠落がなく受信順序も正しいので正規なコマンドでないことを識別できなかった。
しかし、本実施形態では、リール加速情報コマンドを受信したか否かを確認するときに、従来送信されなかった遊技カウンタ3コマンドを受信したか否かを併せて確認することにより、正規でないリール加速情報コマンドを送信する不正な行為が行われたかを判定できる。
仮に、遊技カウンタ3コマンドを偽造しようとしても、遊技カウンタ値を知るには遊技制御基板40のプログラムの解析が必要になり、これを知ることは困難であるため、遊技カウンタ3コマンドを偽造することは困難である。よって、遊技カウンタ値格納領域1に格納された値と遊技カウンタ値3に格納された値が同じ値となっているか否かを確認することによって、より正確に正規でないリール加速情報コマンドを送信する不正な行為が行われたか否かを判定できる。
このように、遊技カウンタ3コマンドによってリール加速情報コマンドが正規のコマンドか否かを判定したうえで、リール加速情報コマンドの受信したときにARTの上乗せゲーム数を決定する。よって、不正な行為が行われたときに上乗せゲーム数を付与してしまうことを防止できる。
次に、フリーズ状態におけるゲームの流れの具体例について説明する。なお、本具体例においては、ARTのゲーム数に代えてナビストックがAT中に上乗せされるものとして説明する。また、リール回転パターンの設定されたリール加速度情報コマンドとしてリール加速度情報2コマンドが送信されるものとして説明する。
図32(a)に示すように、透視窓3の左方に示されるようにスタートスイッチ7が操作されると、リール2L〜2Rが回転開始(図中の下向き矢印参照)する。AT中に通常+特別リプレイ1〜6に当選すると、液晶表示器51には、「7を狙え!!」といったメッセージが表示されるとともに特別リプレイが揃う押し順のナビ演出が行われる。
図32(b)に示すように、ストップスイッチ8a,8b,8cが操作されてリール2a,2b,2cを停止すると特別リプレイが入賞する。液晶表示器51では、Vサインをしたキャラクタが出現するとともに、「やった〜」といったメッセージが表示される。これにより、次のゲームにおいてフリーズが発生することに対する期待感を遊技者に抱かせることができる。
図32(c)に示すように、透視窓3の左方に示されるように次ゲームにおいてスタートスイッチ7が操作されるとフリーズ状態に制御される。このとき、再演出抽選が実行され(図22のSe3参照)、リール加速情報2コマンド及び遊技カウンタ3コマンドがメイン制御部41からサブ制御部91に送信される(図22のSe6参照)。フリーズ状態では、リール演出としての態様(本例では、波線で示すように通常時の回転速度よりも回転速度が速い態様)でリール2L〜2Rが回転開始する(図22のSe7参照)。また、液晶表示器51には、フリーズ演出開始報知として、キャラクタが出現するとともに「フリーズ開始!やった〜」といったメッセージが表示される。
図32(d)示すように、再演出抽選(図22のSe3参照)に当選した場合には、リール2L〜2Rが仮停止し(本例では、各リールが細かく揺れ動作して停止、図22のSe8参照)、7揃いの組み合わせ(すなわち、7a−7a−7aまたは7b−7b−7bまたは7c−7c−7cの組み合わせ)が揃う。そして、この図柄の組み合わせにより、再抽選演出に当選したことが報知される。また、液晶表示器51には、獲得ナビストック数報知として、キャラクタが出現するとともに「やった〜!ナビ2個獲得!」といったメッセージが表示される。これにより、ナビストックを獲得した旨および獲得数を遊技者に対して容易に理解させることができる。なお、各リールの両脇における波線は、各リールが細かく揺れ動作して停止していることを示す。
図32(e)示すように、ナビストックを獲得した旨および獲得数の報知を行った後には操作要求演出が実行される。これにより、液晶表示器51には、スタートスイッチ7を操作する動作を示す画像60とともに「スタート操作!!」といったメッセージが表示され、スピーカ56,57から「スタート操作!!」という音声も出力される。
図32(f)示すように、操作要求演出が実行されたときに、透視窓3の左方に示されるようにスタートスイッチ7が操作されると(図22のSe2参照)、再演出抽選が実行され(図22のSe3参照)、リール加速情報2コマンド及び遊技カウンタ3コマンドがメイン制御部41からサブ制御部91に送信される(図22のSe6参照)。また、フリーズ状態のまま、リール演出としての態様で再度リール2L〜2Rが回転開始する(図22のSe7参照)。そして、再演出抽選に当選した場合には図32(d)の状態でリール2L〜2Rが仮停止する。
図32(g)示すように、図31(e)や(f)のときに実行された再演出抽選(図22のSe3参照)に当選しなかった場合には、7揃いの組み合わせが揃わず、図柄の組み合わせにより、再演出抽選に当選しなかったことが報知される。そして、液晶表示器51には、再演出抽選に当選せずにナビストックを獲得できなかったことを報知するために、キャラクタが出現するとともに「残念」といったメッセージが表示される。
図32(h)示すように、メッセージの表示後に画面が切り替わり、今回のフリーズ中に獲得したナビストック数の合計がたとえば8個であった場合には、「ナビストック8獲得!」といったメッセージが表示される。そして、遊技者にスタートスイッチ7の操作を促す画像61(本例では、スタートスイッチ7を操作する動作を示す画像)を表示する(図29のSe3参照)。この状態で、スタートスイッチ7が操作されると、フリーズ状態が終了してリール2L〜2Rが通常のゲームと同様に回転開始し、ストップスイッチの操作が有効化されてゲームが進行する。
次に、サブエラー報知(図29のSb3で実行する異常送信報知を含む)が停止するときの状態について図33を用いて説明する。
図33(a)に示すように、サブエラー報知パターンが設定されている間はサブエラー報知が継続して実行されるようになっており、単に電源を再投入するだけでは、サブエラーフラグ及びサブエラー報知パターンは維持され、メイン制御部41から復帰コマンドを受信することで、サブエラー報知が再開されるようになっている。
また、サブエラー報知パターンが設定されている状態で、電源を再投入した際にRAM91cのデータに異常が生じている場合には、RAM91cの格納領域のうちサブエラーフラグを除く領域が初期化される一方、サブエラーフラグは維持され、メイン制御部41から復帰コマンドを受信した後、何らかのコマンドを受信することで、再度サブエラー報知パターンが設定され、サブエラー報知が再開されるようになっている。
また、サブエラー報知パターンが設定されている状態で、電源を再投入した際にメイン制御部41からRAM異常を示すエラーコマンドを受信した場合には、RAM91cの格納領域のうちサブエラーフラグを除く領域が初期化される一方、サブエラーフラグは維持され、その後、何らかのコマンドを受信することで、再度サブエラー報知パターンが設定され、サブエラー報知が再開されるようになっている。
図33(b)に示すように、サブエラー報知を停止させるには、メイン制御部41側でリセット/設定スイッチ38を操作した状態で、電源投入する必要があり、リセット/設定スイッチ38を押下した状態で、電源投入することで、メイン制御部41から復帰コマンドが送信される前にエラー解除コマンドが送信されるようになっており、サブ制御部91側で、起動時にメイン制御部41からエラー解除コマンドを受信することにより、サブエラーフラグ及びサブエラー報知パターンがクリアされることで、サブエラー報知を停止させることができるようになっている。
また、メイン制御部41から設定終了を示す設定コマンドを受信した場合にサブ制御部91のRAM91のクリアに伴いサブエラーフラグ及びサブエラー報知パターンもクリアされ、サブエラー報知も停止することとなるが、この場合にも、所定のキー操作により前面扉1bを開放してONの状態の設定キースイッチ37をOFFにする必要がある。
また、エラー解除コマンドを受信してサブエラーフラグ及びサブエラー報知パターンがクリアされる場合には、ART情報もクリアされ、電断前にATまたはARTに制御されていた場合であっても、これらのデータはクリアされ、ATまたはARTに制御されていない通常状態に制御されるとともに、ナビストック数が残っている場合には、これらナビストック数もクリアされることとなる。
また、サブエラーフラグがクリアされた回数、すなわちサブエラーが検知された回数が計数されるようになっており、サブエラーフラグがクリアされた回数が所定回数以上となった場合には、次回以降の電源投入時に、故障報知パターンに応じた出力制御が行われることで、サブ制御部91側で何らかの故障が発生している可能性が高い旨が報知されるようになっている。
次に、上記実施形態におけるスロットマシン1をパチンコ遊技機700に置き換え、本発明をパチンコ遊技機700に適用する例について説明する。
まず、遊技機の一例であるパチンコ遊技機700の全体の構成について説明する。図30は、パチンコ遊技機700の正面図である。
図33に示すように、パチンコ遊技機700は、縦長の方形状に形成された外枠と、外枠の内側に開閉可能に取付けられた遊技枠とで構成される。また、パチンコ遊技機700は、遊技枠に開閉可能に設けられている額縁状に形成されたガラス扉枠702を有する。遊技枠は、外枠に対して開閉自在に設置される前面枠と、機構部品等が取付けられる機構板と、それらに取付けられる種々の部品(後述する遊技盤706を除く)とを含む構造体である。
ガラス扉枠702の下部表面には打球供給皿(上皿)703がある。打球供給皿703の上面には、演出図柄(飾り図柄)の変動表示において特定の演出が実行されるときに操作されるチャンスボタン7111が設けられている。このチャンスボタン7111は、実施形態1で説明したスロットマシン1の演出用スイッチ56に対応する。
打球供給皿703のチャンスボタン7111が設けられている辺りの前面には、各種設定項目等を選択するときに操作される選択ボタン112A,7112Bが設けられている。この選択ボタン7112A,7112Bは、実施形態1で説明したスロットマシン1の各画面の表示時におけるストップスイッチ8L,8Rに対応する。
打球供給皿703の下部には、打球供給皿703に収容しきれない遊技媒体としての遊技球を貯留する余剰球受皿704や、打球(遊技球)を発射する打球操作ハンドル(操作ノブ)705が設けられている。また、ガラス扉枠702の背面には、遊技盤706(図30参照)が着脱可能に取付けられている。なお、遊技盤706は、それを構成する板状体と、その板状体に取付けられた種々の部品とを含む構造体である。また、遊技盤706の前面には、打込まれた遊技球が流下可能な遊技領域707が形成されている。遊技領域707には、遊技球を誘導するための、多数の釘が植設されている。
遊技領域707の中央付近には、液晶表示装置(LCD)で構成された演出表示装置709が設けられている。演出表示装置709では、第1特別図柄又は第2特別図柄の変動表示に同期した演出図柄(飾り図柄)の変動表示(可変表示、更新表示、又は、巡回表示ともいう)が行なわれる。演出図柄の変動表示は、スクロール表示及びその場切替え表示等の各種の変動態様で実行される。演出表示装置709は、各々を識別可能な複数種類の識別情報としての演出図柄(飾り図柄)の変動表示を行う変動表示装置に相当する。演出表示装置709では、表示画面上で演出図柄を表示する演出図柄表示領域が設けられており、当該演出図柄表示領域に、たとえば、「左」,「中」,「右」の3つ(複数)の演出図柄を変動表示する表示領域としての図柄表示エリアがある。これら3つの演出図柄のそれぞれは、各々を識別可能な複数種類の識別情報としての演出図柄である。演出表示装置709は、演出制御基板に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータによって制御される。演出制御用マイクロコンピュータが、第1特別図柄表示器708aで第1特別図柄の変動表示が実行されているときに、その変動表示に伴って演出表示装置709で演出表示を実行させ、第2特別図柄表示器708bで第2特別図柄の変動表示が実行されているときに、その変動表示に伴って演出表示装置で演出表示を実行させるので、遊技の進行状況を把握しやすくすることができる。
遊技盤706における演出表示装置709の上部の左側には、各々を識別可能な複数種類の識別情報としての第1特別図柄を変動表示する第1特別図柄表示器(第1変動表示手段)708aが設けられている。本実施形態では、第1特別図柄表示器708aは、0〜9の数字を変動表示可能な簡易で小型の表示器(たとえば、7セグメントLED)で実現されている。すなわち、第1特別図柄表示器708aは、0〜9の数字(又は、記号)を変動表示するように構成されている。遊技盤706における演出表示装置709の上部の右側には、各々を識別可能な複数種類の識別情報としての第2特別図柄を変動表示する第2特別図柄表示器(第2変動表示手段)708bが設けられている。第2特別図柄表示器708bは、0〜9の数字を変動表示可能な簡易で小型の表示器で実現されている。すなわち、第2特別図柄表示器708bは、0〜9の数字(又は、記号)を変動表示するように構成されている。本実施形態では、第1特別図柄の種類と第2特別図柄の種類とは同じ(たとえば、共に0〜9の数字)であるが、種類が異なっていてもよい。また、第1特別図柄表示器708a及び第2特別図柄表示器708bは、それぞれ、たとえば、00〜99の数字(又は、2桁の記号)を変動表示するように構成されていてもよい。
以下、第1特別図柄と第2特別図柄とを特別図柄と総称することがあり、第1特別図柄表示器708aと第2特別図柄表示器708bとを特別図柄表示器と総称することがある。第1特別図柄は、第2特別図柄表示器708bで第2特別図柄の変動表示が実行されていないことを条件に変動表示が実行される。第2特別図柄は、第1特別図柄表示器708aで第1特別図柄の変動表示が実行されていないことを条件に変動表示が実行される。つまり、第1特別図柄と第2特別図柄とは、同時に変動表示されることなく、どちらか一方が変動表示される。
第1特別図柄又は第2特別図柄の変動表示は、変動表示の実行条件である第1始動条件又は第2始動条件が成立(たとえば、遊技球が第1始動入賞口713又は第2始動入賞口714に入賞したこと)した後、変動表示の開始条件(たとえば、保留記憶数が0でない場合であって、第1特別図柄及び第2特別図柄の変動表示が実行されていない状態であり、且つ、大当り遊技が実行されていない状態)が成立したことに基づいて開始され、変動表示時間(変動時間)が経過すると表示結果(停止図柄)を導出表示する。なお、入賞とは、入賞口等の予め入賞領域として定められている領域を遊技球が通過したこと(遊技球が入ったこと)である。また、表示結果を導出表示するとは、図柄(識別情報の例)を最終的に停止表示させることである。
以下の説明においては、遊技球が第1始動入賞口713に入賞したことを第1始動入賞と呼ぶ場合があり、遊技球が第2始動入賞口714に入賞したことを第2始動入賞と呼ぶ場合がある。始動条件は成立しているが開始条件が成立していない変動表示に関するデータは、開始条件が成立するまで特別図柄の変動表示を行う権利である保留記憶データとして保留して記憶される。具体的に、保留記憶データは、後述する遊技制御用マイクロコンピュータ7560のRAM755の所定領域に記憶される。第1始動入賞の保留記憶データは所定数(たとえば、4個)を上限として第1保留記憶データとして第1保留記憶バッファに記憶され、第2始動入賞の保留記憶データは所定数(たとえば、4個)を上限として第2保留記憶データとして第2保留記憶バッファに記憶される。
パチンコ遊技機700には、遊技者が打球操作ハンドル705を操作することに応じて駆動モータを駆動し、駆動モータの回転力を利用して遊技球を遊技領域707に発射する打球発射装置が設けられている。打球発射装置から発射された遊技球は、遊技領域707を囲むように円形状に形成された打球レールを通って遊技領域707に入り、その後、遊技領域707を下りてくる。遊技球が第1始動入賞口713に入り第1始動口スイッチ713aで検出されると、第1特別図柄の変動表示を開始できる状態であれば(たとえば、特別図柄の変動表示が終了し、第1の開始条件が成立したこと)、第1特別図柄表示器708aにおいて第1特別図柄の変動表示(変動)が開始されると共に、演出表示装置709において演出図柄(飾り図柄)の変動表示が開始される。すなわち、第1特別図柄及び演出図柄の変動表示は、第1始動入賞口713への入賞に対応する。第1特別図柄の変動表示を開始できる状態でなければ、第1保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第1保留記憶数を1増やす。
遊技球が第2始動入賞口714に入り第2始動口スイッチ714aで検出されると、第2特別図柄の変動表示を開始できる状態であれば(たとえば、特別図柄の変動表示が終了し、第2の開始条件が成立したこと)、第2特別図柄表示器708bにおいて第2特別図柄の変動表示が開始されると共に、演出表示装置709において演出図柄(飾り図柄)の変動表示が開始される。すなわち、第2特別図柄及び演出図柄の変動表示は、第2始動入賞口714への入賞に対応する。第2特別図柄の変動表示を開始できる状態でなければ、第2保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第2保留記憶数を1増やす。
演出表示装置709は、第1特別図柄表示器708aでの第1特別図柄の変動表示時間中、及び第2特別図柄表示器708bでの第2特別図柄の変動表示時間中に、装飾用(演出用)の図柄としての演出図柄(飾り図柄)の変動表示を行う。第1特別図柄表示器708aにおける第1特別図柄の変動表示と、演出表示装置709における演出図柄の変動表示とは同期している。また、第2特別図柄表示器708bにおける第2特別図柄の変動表示と、演出表示装置709における演出図柄の変動表示とは同期している。同期とは、変動表示の開始時点及び終了時点がほぼ同じ(全く同じでもよい。)であって、変動表示の期間がほぼ同じ(全く同じでもよい。)であることをいう。また、第1特別図柄表示器708aにおいて大当り図柄が停止表示されるときと、第2特別図柄表示器708bにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、演出表示装置709において大当りを想起させるような演出図柄の組合せが停止表示される。前述した第1特別図柄表示器708a、第2特別図柄表示器708b、及び、演出表示装置709は、識別情報の変動表示を行ない、表示結果を導出表示する変動表示装置であり、変動表示部として用いられる。
演出表示装置709では、変動表示を開始するときに、たとえば、左,中,右の演出図柄の全てが変動表示を開始する。そして、変動表示している左,中,右の演出図柄が基本的に所定の順番(たとえば、左演出図柄、右演出図柄、中演出図柄の順番のような予め定められた順番)で停止し、変動表示の開始から予め定められた変動時間が経過したときに、左,中,右の全演出図柄が停止して表示結果が確定する。なお、左,中,右の演出図柄が停止する順番は、左,右,中の図柄の順番以外の順番であってもよい。また、左,中,右の演出図柄は、同時に停止してもよい。
演出表示装置709の下方には、第1始動入賞口713を有する入賞装置が設けられている。第1始動入賞口713に入賞した遊技球は、遊技盤706の背面に導かれ、第1始動口スイッチ713aによって検出される。
また、第1始動入賞口(第1始動口)713を有する入賞装置の下方には、遊技球が入賞可能な第2始動入賞口714(第2始動口)を有する可変入賞球装置(電動チューリップ)715が設けられている。第2始動入賞口714に入賞した遊技球は、遊技盤706の背面に導かれ、第2始動口スイッチ714aによって検出される。可変入賞球装置715は、ソレノイド716によって開状態とされる。可変入賞球装置715が開状態になることによって、遊技球が第2始動入賞口714に入賞可能になり(始動入賞し易くなり)、遊技者にとって有利な状態になる。可変入賞球装置715が開状態になっている状態では、第1始動入賞口713よりも、第2始動入賞口714に遊技球が入賞しやすい。また、可変入賞球装置715が閉状態になっている状態では、遊技球は第2始動入賞口714に入賞しない。なお、可変入賞球装置715が閉状態になっている状態において、入賞はしづらいものの、入賞することは可能である(すなわち、遊技球が入賞しにくい)ように構成されていてもよい。このように、可変入賞球装置715が閉状態になっている状態は、遊技球が第2始動入賞口714に入賞しにくい又は入賞しない状態であればよい。以下、第1始動入賞口713と第2始動入賞口714とを総称して始動入賞口又は始動
口ということがある。
可変入賞球装置715が開放状態に制御されているときには可変入賞球装置715に向かう遊技球は第2始動入賞口714に極めて入賞しやすい。そして、第1始動入賞口713は演出表示装置709の直下に設けられているが、演出表示装置709の下端と第1始動入賞口713との間の間隔をさらに狭めたり、第1始動入賞口713の周辺で釘を密に配置したり、第1始動入賞口713の周辺での釘の配列を遊技球を第1始動入賞口713に導きづらくして、第2始動入賞口714の入賞率の方を第1始動入賞口713の入賞率よりもより高くするようにしてもよい。
第1特別図柄表示器708aの下部には、第1始動入賞口713に入った有効入賞球数すなわち第1保留記憶数(保留記憶を、始動記憶又は始動入賞記憶ともいう。)を表示する4つの表示器(たとえば、LED)からなる第1特別図柄保留記憶表示器718aが設けられている。第1特別図柄保留記憶表示器718aは、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第1特別図柄表示器708aでの変動表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。
第2特別図柄表示器708bの下部には、第2始動入賞口714に入った有効入賞球数すなわち第2保留記憶数を表示する4つの表示器(たとえば、LED)からなる第2特別図柄保留記憶表示器718bが設けられている。第2特別図柄保留記憶表示器718bは、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第2特別図柄表示器
708bでの変動表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。
また、演出表示装置709の表示画面には、第1保留記憶数を表示する第1保留記憶表示部718cと、第2保留記憶数を表示する第2保留記憶表示部718dとが設けられている(それぞれの表示領域が設けられている)。なお、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計である合計数(合算保留記憶数)を表示する領域(合算保留記憶表示部)が設けられるようにしてもよい。そのように、合計数を表示する合算保留記憶表示部が設けられているようにすれば、変動表示の開始条件が成立していない実行条件の成立数の合計を把握しやすくすることができる。
なお、本実施形態では、図30に示すように、第2始動入賞口714に対してのみ開閉動作を行う可変入賞球装置715が設けられているが、第1始動入賞口713及び第2始動入賞口714の何れについても開閉動作を行う可変入賞球装置が設けられている構成であってもよい。
演出表示装置709における演出図柄の変動表示中には、リーチ状態が生じる場合がある。ここで、リーチ状態は、演出表示装置709の表示領域において停止表示された演出図柄が大当り図柄の組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない演出図柄の変動が継続している表示状態、又は、全部若しくは一部の演出図柄が大当り図柄の組合せの全部又は一部を構成しながら同期して変動している表示状態である。言い換えると、リーチとは、複数の変動表示領域において識別情報が特定表示結果を構成しているが少なくとも一部の変動領域が変動表示中である状態をいう。本実施形態において、リーチ状態は、たとえば、左,右の図柄表示エリアで同じ図柄が停止し、中の図柄表示エリアで図柄が停止していない状態で形成される。リーチ状態が形成されるときの左,右の図柄表示エリアで停止された図柄は、リーチ形成図柄、又は、リーチ図柄と呼ばれる。
そして、リーチ状態における表示演出が、リーチ演出表示(リーチ演出)である。また、リーチの際に、通常と異なる演出がランプや音で行なわれることがある。この演出をリーチ演出という。また、リーチの際に、キャラクタ(人物等を模した演出表示であり、図柄(演出図柄等)とは異なるもの)を表示させたり、演出表示装置709の背景画像の表示態様(たとえば、色等)を変化させたりすることがある。このキャラクタの表示や背景の表示態様の変化をリーチ演出表示という。また、リーチの中には、出現すると、通常のリーチ(ノーマルリーチ)に比べて、大当りが発生しやすいように設定され、大当りとなる信頼度が高いものがある。このような特別(特定)のリーチをスーパーリーチという。
また、図33に示すように、可変入賞球装置715の下方には、特別可変入賞球装置720が設けられている。特別可変入賞球装置720は、開閉板を備え、遊技球が入賞可能な開状態(第1の状態)と遊技球が入賞しない閉状態(第2の状態)とに変化可能である可変入賞装置である。なお、特別可変入賞球装置720は、閉状態において、入賞はしづらいものの、入賞することは可能である(すなわち、遊技球が入賞しにくい)ように構成されていてもよい。このように、特別可変入賞球装置720が閉状態になっている状態は、遊技球が特別可変入賞球装置720に入賞しにくい又は入賞しない状態であればよい。
特別可変入賞球装置720は、第1特別図柄表示器708a又は第2特別図柄表示器708bに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときに生起する特定遊技状態(大当り遊技状態)においてソレノイド721によって開閉板が開放状態に制御されることによって、入賞領域となる大入賞口が開放状態になる。大入賞口に入賞した遊技球はカウントスイッチ723で検出される。
大当り遊技状態においては、特別可変入賞球装置720が開放状態と閉鎖状態とを繰返す繰返し継続制御が行なわれる。繰返し継続制御において、特別可変入賞球装置720が開放されている状態が、ラウンドと呼ばれる。本実施形態では、大当りの種別が複数設けられており、大当りとすることが決定されたときには、何れかの大当り種別が選択される。なお、本実施形態では、1ラウンドで1回だけ特別可変入賞球装置720を開放状態とする制御例を示したが、これに限らず、1ラウンドで2回等の複数回、特別可変入賞球装置720を開放状態とする制御を行うようにしてもよい。
演出表示装置709の下部には、普通図柄表示器710(図示せず)が設けられている。普通図柄表示器710は、普通図柄と呼ばれる複数種類の識別情報(たとえば、「○」及び「×」)を変動表示する。
遊技球がゲート732を通過しゲートスイッチ732aで検出されると、普通図柄表示器710の表示の変動表示が開始される。本実施形態では、左右のランプ(点灯時に図柄が視認可能になる)が交互に点灯することによって変動表示が行なわれ、たとえば、変動表示の終了時に左側のランプが点灯すれば当りとなる。そして、普通図柄表示器710における停止図柄が所定の図柄(当り図柄「○」)である場合に、可変入賞球装置715が所定回数、所定時間だけ開状態になる。すなわち、可変入賞球装置715の状態は、普通図柄の停止図柄が当り図柄である場合に、遊技者にとって不利な状態から有利な状態(第2始動入賞口714に遊技球が入賞可能な状態)に変化する。
普通図柄表示器710の近傍には、ゲート732を通過した入賞球数を表示する4つの表示器(たとえば、LED)を有する普通図柄保留記憶表示器741が設けられている。ゲート732への遊技球の通過がある毎に、すなわちゲートスイッチ732aによって遊技球が検出される毎に、普通図柄保留記憶表示器741は点灯する表示器を1増やす。そして、普通図柄表示器710の変動表示が開始される毎に、点灯する表示器を1減らす。普図保留記憶数の上限値は4つであり、普通図柄保留記憶表示器741においては、この4つを上限値として表示器を点灯する。
遊技盤706の遊技領域707の左右周辺には、遊技中に点滅表示される装飾LED725が設けられ、下部には、入賞しなかった打球が取込まれるアウト口726がある。また、遊技領域707の外側の左右上部には、所定の音声出力として効果音や音声を発声する2つのスピーカ727R,727Lが設けられている。遊技領域707の外周上部、外周左部及び外周右部には、前面枠に設けられた天枠LED728a、左枠LED728b及び右枠LED728cが設けられている。たとえば、天枠LED728a、左枠LED728b及び右枠LED728cは、繰返し変動パターンとしての擬似連の演出(1回の変動期間中におけるそれぞれの再変動期間(初回変動の期間も含む。)において関連する表示演出が実行されるような演出)が実行されるときには、点滅する制御が行なわれる。
繰返し変動パターンとは、特別図柄及び演出図柄の変動表示が開始されてから表示結果が導出表示されるまでに特定の演出表示を所定回数繰返し実行した後リーチ演出を実行するような変動パターンをいう。ここで、特定の演出表示は、たとえば、再変動をする演出表示等の演出表示であり、所定回数繰返し実行可能な演出表示であれば、たとえば、予告表示等の再変動表示以外の演出表示であってもよい。本実施形態では、繰返し変動パターンの一例として、再変動を特定の演出表示として所定回数繰返し実行可能である擬似連の変動パターンを用いる例を説明する。ここで、擬似連とは、本来は1つの保留記憶に対応する1回の変動であるものの複数の保留記憶に対応する複数回の変動が連続して行なわれているように見せる演出表示である擬似連続変動を示す略語である。
また、擬似連とは、1の始動入賞に対して、あたかも複数回の図柄の変動表示(可変表示)が実行されたかのように見せるために、1の始動入賞に対して決定された変動時間内にて、全部の図柄列(左,中,右)について仮停止と、再変動とを所定回数実行する特殊な変動パターン(変動表示パターンともいう)のことを指す。たとえば、再変動の繰返し実行回数(擬似連再変動回数ともいう)が多い程、大当りとなる信頼度(大当りとなるときと、はずれとなるときとを含む全ての選択割合に対して大当りとなるときに選択される割合の度合い、大当りとなる割合の程度、すなわち、大当りとなる信頼性の度合い)が高くなる。より具体的には、大当りと決定されたときに選択される割合が高くなる。擬似連の変動パターンにおいては、演出表示装置709において仮停止される図柄の組合せが、仮停止図柄の組合せと呼ばれる。仮停止図柄の組合せは、大当り図柄の組合せ以外の図柄の組合せよりなる複数種類のチャンス目(以下、擬似連チャンス目という)のうちからいずれかの擬似連チャンス目に決定される。また、擬似連変動を実行した場合には、必ず最終的にリーチ状態として何らかのリーチ演出を実行するようにしてもよい。
また、左枠LED728bの近傍には賞球残数があるときに点灯する賞球LED751が設けられ、右枠LED728cの近傍には補給球が切れたときに点灯する球切れLED752が設けられている。天枠LED728a、左枠LED728b及び右枠LED728c及び装飾LED725は、パチンコ遊技機700に設けられている演出用の発光体の一例である。なお、上述した演出用(装飾用)の各種LEDの他にも演出のためのLEDやランプが設置されている。また、プリペイドカードが挿入されることによって球貸しを可能にするプリペイドカードユニットが、パチンコ遊技機700に隣接して設置される。
図34は、主基板(遊技制御基板)731における回路構成の一例を示すブロック図である。なお、図31には、払出制御基板737及び演出制御基板780等も示されている。
図34に示すように、主基板731には、プログラムにしたがってパチンコ遊技機700を制御する遊技制御用マイクロコンピュータ7560が搭載されている。遊技制御用マイクロコンピュータ7560は、ゲーム制御(遊技進行制御)用のプログラム等を記憶するROM754、ワークメモリとして使用される記憶手段としてのRAM755、プログラムに従って制御動作を行うCPU756及びI/O757を含む。本実施形態では、ROM754及びRAM755は遊技制御用マイクロコンピュータ7560に内蔵されている。すなわち、遊技制御用マイクロコンピュータ7560は、1チップマイクロコンピュータである。1チップマイクロコンピュータには、少なくともCPU756のほかRAM755が内蔵されていればよく、ROM754は外付けであっても内蔵されていてもよい。また、I/O757は、外付けであってもよい。遊技制御用マイクロコンピュータ7560には、さらに、ハードウェア乱数(ハードウェア回路が発生する乱数)を発生する乱数回路7503が内蔵されている。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ7560においてCPU756がROM754に格納されているプログラムに従って制御を実行するので、以下、遊技制御用マイクロコンピュータ7560(又はCPU756)が実行する(又は、処理を行う)ということは、具体的には、CPU756がプログラムに従って制御を実行することである。このことは、主基板731以外の他の基板に搭載されているマイクロコンピュータについても同様である。
乱数回路7503は、特別図柄の変動表示の表示結果により大当りとするか否か判定するための判定用の乱数を発生するために用いられるハードウェア回路である。乱数回路7503は、初期値(たとえば、0)と上限値(たとえば、65535)とが設定された数値範囲内で、数値データを、設定された更新規則に従って更新し、ランダムなタイミングで発生する始動入賞時が数値データの読出(抽出)時であることに基づいて、読出される数値データが乱数値となる乱数発生機能を有する。
乱数回路7503は、数値データの更新範囲の選択設定機能(初期値の選択設定機能、及び、上限値の選択設定機能)、数値データの更新規則の選択設定機能、及び、数値データの更新規則の選択切替え機能等の各種の機能を有する。このような機能によって、生成する乱数のランダム性を向上させることができる。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ7560は、乱数回路7503が更新する数値データの初期値を設定する機能を有している。たとえば、ROM754等の所定の記憶領域に記憶された遊技制御用マイクロコンピュータ7560のIDナンバ(遊技制御用マイクロコンピュータ7560の製品毎に異なる数値で付与されたIDナンバ)を用いて所定の演算を行なって得られた数値データを、乱数回路7503が更新する数値データの初期値として設定する。そのような処理を行うことによって、乱数回路7503が発生する乱数のランダム性をより向上させることができる。
遊技制御用マイクロコンピュータ7560は、第1始動口スイッチ713a又は第2始動口スイッチ714aへの始動入賞が生じたときに乱数回路7503から数値データをランダムRとして読出し、特別図柄及び演出図柄の変動開始時にランダムRに基づいて特定の表示結果としての大当り表示結果にするか否か、すなわち、大当りとするか否かを決定する。そして、大当りとすると決定したときに、遊技状態を遊技者にとって有利な特定遊技状態としての大当り遊技状態に移行させる。
また、RAM755は、その一部又は全部が電源基板において作成されるバックアップ電源によってバックアップされている不揮発性記憶手段としてのバックアップRAMである。すなわち、遊技機に対する電力供給が停止しても、所定期間(バックアップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、RAM755の一部又は全部の内容は保存される。特に、少なくとも、遊技状態、すなわち、遊技制御用マイクロコンピュータ7560による制御状態に応じたデータ(特別図柄プロセスフラグや各保留記憶数カウンタの値等)と未払出賞球数を示すデータは、バックアップRAMに保存される。遊技制御用マイクロコンピュータ7560による制御状態に応じたデータとは、停電等が生じた後に復旧した場合に、そのデータに基づいて、制御状態を停電等の発生前に復旧させるために必要なデータである。また、制御状態に応じたデータと未払出賞球数を示すデータとを遊技の進行状態を示すデータと定義する。なお、本実施形態では、RAM755の全部が、電源バックアップされているとする。
遊技制御用マイクロコンピュータ7560のリセット端子には、電源基板からのリセット信号が入力される。電源基板には、遊技制御用マイクロコンピュータ7560等に供給されるリセット信号を生成するリセット回路が搭載されている。なお、リセット信号がハイレベルになると遊技制御用マイクロコンピュータ7560等は動作可能状態になり、リセット信号がローレベルになると遊技制御用マイクロコンピュータ7560等は動作停止状態になる。したがって、リセット信号がハイレベルである期間は、遊技制御用マイクロコンピュータ7560等の動作を許容する許容信号が出力されていることになり、リセット信号がローレベルである期間は、遊技制御用マイクロコンピュータ7560等の動作を停止させる動作停止信号が出力されていることになる。なお、リセット回路をそれぞれの電気部品制御基板(電気部品を制御するためのマイクロコンピュータが搭載されている基板)に搭載してもよい。
さらに、遊技制御用マイクロコンピュータ7560の入力ポートには、電源基板からの電源電圧が所定値以下に低下したことを示す電源断信号が入力される。すなわち、電源基板には、遊技機において使用される所定電圧(たとえば、DC30VやDC5V等)の電圧値を監視して、電圧値が予め定められた所定値にまで低下すると(電源電圧の低下を検出すると)、その旨を示す電源断信号を出力する電源監視回路が搭載されている。また、遊技制御用マイクロコンピュータ7560の入力ポートには、RAMの内容をクリアすることを指示するためのクリアスイッチが操作されたことを示すクリア信号が入力される。
また、ゲートスイッチ732a、第1始動口スイッチ713a、第2始動口スイッチ714a、カウントスイッチ723、一般入賞口スイッチ711及び回収通路センサ712からの検出信号を遊技制御用マイクロコンピュータ7560に与える入力ドライバ回路758も主基板731に搭載されている。主基板731は、各種スイッチからの検出信号を受信すると、各種スイッチに応じた賞球の払い出しを実行させるための賞球信号を払出制御基板737に送出する。払出制御基板737は、賞球信号を受信すると、球払出装置797を駆動して賞球信号に応じた賞球を払い出させる。
一般入賞口スイッチ711は、遊技盤706の所定位置に設けられ、たとえば、所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる一般入賞口(図示せず)に進入した遊技球を検出するスイッチである。一般入賞口スイッチ711によって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(たとえば10個)の遊技球が賞球として払い出される。また、回収通路センサ712は、パチンコ遊技機700に回収された全ての遊技球が通過する共通の通路の所定位置に設置され、遊技球の通過を検出する透過型の光センサである。
また、可変入賞球装置715を開閉するソレノイド716、及び、大入賞口を形成する特別可変入賞球装置720を開閉するソレノイド721を遊技制御用マイクロコンピュータ7560からの指令に従って駆動する出力回路759も主基板731に搭載されている。さらに、大当り遊技状態の発生を示す大当り情報等の情報出力信号をホールコンピュータ等の外部装置に対して出力する情報出力回路も主基板731に搭載されている。
本実施形態では、演出制御基板780に搭載されている演出制御手段(演出制御用マイクロコンピュータで構成される。)が、中継基板777を介して遊技制御用マイクロコンピュータ7560から演出内容を指示する演出制御コマンドを受信し、演出図柄を変動表示する演出表示装置709の表示制御を行う。
また、本実施形態では、演出制御基板780には、チャンスボタン7111からの操作信号が入力され、チャンスボタン7111からの操作信号に応じて演出及び各画面等での決定操作を実行する。
また、本実施形態では、演出制御基板780には、選択ボタン7112A,7112Bからの操作信号が入力され、選択ボタン7112A,7112Bからの操作信号に応じて各画面等での選択操作を実行する。
演出制御基板780は、演出制御用CPU及びRAMを含む演出制御用マイクロコンピュータを搭載している。なお、RAMは外付けであってもよい。演出制御基板780において、演出制御用CPUは、内蔵又は外付けのROMに格納されたプログラムにしたがって動作し、中継基板777を介して入力される主基板731からの取込信号(演出制御INT信号)に応じて、入力ドライバ及び入力ポートを介して演出制御コマンドを受信する。また、演出制御用CPUは、演出制御コマンドに基づいて、VDP(ビデオディスプレイプロセッサ)に演出表示装置709の表示制御を行なわせる。
本実施形態では、演出制御用マイクロコンピュータと共動して演出表示装置709の表示制御を行うVDPが演出制御基板780に搭載されている。VDPは、演出制御用マイクロコンピュータとは独立したアドレス空間を有し、そこにVRAMをマッピングする。VRAMは、VDPによって生成された画像データを展開するためのバッファメモリである。そして、VDPは、VRAM内の画像データを演出表示装置709に出力する。
演出制御用CPUは、受信した演出制御コマンドにしたがってキャラクタROMから必要なデータを読出す。キャラクタROMは、演出表示装置709に表示されるキャラクタ画像データ、具体的には、人物、文字、図形又は記号等(演出図柄を含む)を予め格納しておくためのものである。演出制御用CPUは、キャラクタROMから読出したデータをVDPに出力する。VDPは、演出制御用CPUから入力されたデータに基づいて表示制御を実行する。演出制御用CPUは、チャンスボタン7111から入力された操作信号に応じて演出、及び、各画面等での選択項目の決定を実行する。演出制御用CPUは、選択ボタン7112A,7112Bから入力された操作信号に応じて、各画面等での選択項目を選択する。
演出制御基板780は、図示しない電源回路と接続されており、演出制御基板780の演出制御用CPUは、電源回路から電源が供給されたことを監視する電源監視機能を有する。演出制御コマンド及び演出制御INT信号は、演出制御基板780において、まず、図示しない入力ドライバに入力する。入力ドライバは、中継基板777から入力された信号を演出制御基板780の内部に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板780の内部から中継基板777への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路でもある。さらに、演出制御用CPUは、図示しない出力ポートを介してランプドライバ基板735に対してLEDを駆動する信号を出力する。また、演出制御用CPUは、出力ポートを介して音声出力基板770に対して音番号データを出力する。
ランプドライバ基板735において、LEDを駆動する信号は、図示しない入力ドライバを介して図示しないLEDドライバに入力される。LEDドライバは、駆動信号を天枠LED728a、左枠LED728b、右枠LED728c等の枠側に設けられている各LEDに供給する。また、遊技盤706側に設けられている装飾LED725に駆動信号を供給する。なお、LED以外の発光体が設けられている場合には、それを駆動する駆動回路(ドライバ)がランプドライバ基板735に搭載される。
音声出力基板770において、音番号データは、入力ドライバを介して音声合成用ICに入力される。音声合成用ICは、音番号データに応じた音声や効果音を発生し、増幅回路に出力する。増幅回路は、音声合成用ICの出力レベルを、ボリュームで設定されている音量に応じたレベルに増幅した音声信号をスピーカ727R,727Lに出力する。また、音声データROMには、音番号データに応じた制御データが格納されている。音番号データに応じた制御データは、所定期間(たとえば、演出図柄の変動期間)における効果音又は音声の出力態様を時系列的に示すデータの集まりである。
このように構成されたパチンコ遊技機700において、スロットマシン1と同様に、遊技制御用マイクロコンピュータ7560からの特定のコマンドを演出制御基板780が正しい順序で受信したか否かを判定することが可能である(図27のSp2bに相当する処理)。そして、スロットマシン1と同様に、特定のコマンドを正しい順序で受信していないと判定された回数を異常判定回数カウンタでカウントし(図27のSp2cに相当する処理)、その回数が所定回数に達したときに、演出表示装置709などを用いて異常送信報知を行うことができる(図29のSb3に相当する処理)。これにより、コマンドの通信エラーが複数回にわたって発生する極めて問題の高い状態を特定して異常送信報知を実行することができる。
また、スロットマシン1と同様に、演出制御基板780において、異常判定開始タイマを用いて、1回目(異常判定回数カウンタによるカウントの1回目)に特定のコマンドを正しい順序で受信していないと判定されたときから経過した時間をカウントし(図27のSp2gに相当する処理)、1回目に特定のコマンドを正しい順序で受信していないと判定されたときから経過した時間も同時に報知することが可能である(図29のSb3に相当する処理)。これにより、異常送信報知が実行されたときに、どの時点から特定のコマンドが所定順序で送信されていないと判定されていたのかを把握することができる。よって、たとえば、コネクタの不具合などにより不正な行為が行われていないにもかかわらず特定のコマンドを正しい順序で受信していないと判定されたことを確認したときには、その経過時間内で遊技者が得ることのできる利益を遊技者に補償することができる。一方、不正な行為が行われたために特定のコマンドを正しい順序で受信していないと判定されたことを確認したときには、その経過時間内で遊技者が得た利益を没収することができる。そして、このように不正行為の有無に応じた対応を可能にするため、遊技者の不信感が募ることを防止できる。
また、スロットマシン1と同様に、演出制御基板780において、直前エラータイマを用いて、直近で正しい順序で特定のコマンドを受信していないと判定されてから経過した時間をカウントし(図27のSp2dに相当する処理)、直近で正しい順序で特定のコマンドを受信していないと判定されてから経過した時間が所定時間に達したときに異常判定回数カウンタをクリアすることが可能である(図30のSc4に相当する処理)。これにより、一定期間に複数回にわたってコマンドの通信エラーが発生している極めて問題の高い状態ではない偶発的な理由で発生した通信エラーの回数をカウントして異常送信報知を実行しないので、より確実に問題の高い状態を把握できる。
また、スロットマシン1と同様に、演出制御基板780において、所定時刻から所定時刻の間の時刻であるときに電断復帰がなされた場合には異常判定回数カウンタをクリアすることが可能である(図30のSc4に相当する処理)。これにより、遊技場の閉店後などに不正が行われたか否かを確認する期間が終了する時刻以降の時刻から遊技場の開店時刻までを設定すれば、遊技場の開店に併せて電力供給を開始したときに異常判定回数カウンタによるカウント値をクリアすることが可能になり、遊技場の店員がクリアする手間を省くことができる。
また、スロットマシン1と同様に、演出制御基板780において、報知開始タイマを用いて、異常送信報知が開始してから経過した時間をカウントし(図29のSb2に相当する処理)、異常送信報知が開始してから経過した時間も同時に報知することが可能である(図29のSb3に相当する処理)。これにより、異常送信報知が実行されているにもかかわらず遊技が行われていた時間を異常送信報知に気付いた時点で把握できる。よって、たとえば、異常送信報知が実行されたが不正な行為が行われていなかったことを確認したときには、その経過時間内で遊技者が得ることのできる利益を遊技者に補償することができる。一方、不正な行為が行われたために異常送信報知が行われたことを確認したときには、その経過時間内で遊技者が得た利益を没収することができる。そして、このように不正行為の有無に応じた対応を可能にするため、遊技者の不信感が募ることを防止できる。
また、スロットマシン1と同様に、遊技制御用マイクロコンピュータ7560からの演出制御基板780にリール加速度情報2コマンドおよび遊技カウンタ3コマンドに相当するコマンド送信することが可能である。すなわち、遊技制御用マイクロコンピュータ7560側の抽選結果により送信される特定制御情報およびこの特定制御情報が正規のコマンドであるか否かを判定する判定制御情報を演出制御基板780に送信することが可能である。
そして、スロットマシン1ではフリーズ状態中にこれらのコマンドを送信する例を挙げて説明した。一方、パチンコ遊技機においては、第1特別図柄、第2特別図柄、演出図柄の変動表示中に、所定領域(たとえば、第1始動入賞口713、第2始動入賞口714、ゲート732)を遊技球が通過したときに演出を行うもので、所定領域を遊技球が通過するたびに、遊技制御用マイクロコンピュータ7560から演出制御基板780に特定制御情報および判定制御情報を送信する例が挙げられる。このとき、実行される演出としては、変動中の図柄が停止したときに大当たりとなるか否かを示唆または報知する演出、確率変動状態であることを示唆または報知する演出が挙げられる。また、特定制御情報を受信したときに、時短や確率変動時などの高ベース状態における図柄の変動表示回数の上乗せを行うように構成し、その上乗せ回数を示唆または報知する演出が挙げられる。
なお、判定制御情報を、遊技制御用マイクロコンピュータ7560からの演出制御基板780に正常にコマンド送信がなされているか否かを判定するためのコマンドと共用することが可能なコマンドで構成することも可能である。
また、コマンドの欠落が発生したときは、演出制御基板780で不利なダミーコマンドを作成することも可能である(図27のSp2aに相当する処理)。ダミーコマンドとしては、たとえば、大当たりでないことを示すコマンド、確率変動状態でないことを示すコマンド、高ベース状態における上乗せ回数が0回であることを示すコマンドが挙げられる。
以上のように本実施形態では、コマンドが正しい順序で送信されていないと判定された回数が所定回数に達したときにその旨を示す異常送信報知をサブエラー報知として実行する。よって、メイン制御部41の処理負担を増大させることなくコマンドの通信エラーの発生を検出することができる。また、コマンドの通信エラーが複数回にわたって発生する極めて問題の高い状態を特定して異常送信報知を実行することができる。
また、1回目に特定のコマンドを正しい順序で受信していないと判定されたときから経過した時間も同時に報知する。よって、異常送信報知が実行されたときに、どの時点から特定のコマンドが所定順序で送信されていないと判定されていたのかを把握することができる。
また、異常判定回数カウンタクリア処理では、直近で正しい順序で特定のコマンドを受信していないと判定されてから経過した時間が所定時間に達したときに異常判定回数カウンタをクリアする。よって、一定期間に複数回にわたってコマンドの通信エラーが発生している極めて問題の高い状態ではない偶発的な理由で発生した通信エラーの回数をカウントして異常送信報知を実行しないので、より確実に問題の高い状態を把握できる。
また、所定時刻から所定時刻の間の時刻であるときに電断復帰がなされた場合には異常判定回数カウンタをクリアする。よって、遊技場の閉店後などに不正が行われたか否かを確認する期間が終了する時刻以降の時刻から遊技場の開店時刻までを設定すれば、遊技場の開店に併せて電力供給を開始したときに異常判定回数カウンタによるカウント値をクリアすることが可能になり、遊技場の店員がクリアする手間を省くことができる。
また、異常送信報知が開始してから経過した時間も同時に報知する。よって、異常送信報知が実行されているにもかかわらず遊技が行われていた時間を異常送信報知に気付いた時点で把握できる。
また、フリーズ状態のときに、リールの回転パターンが設定されたリール加速情報コマンドに併せて判定制御情報である遊技カウンタ3コマンドを送信するので、メイン制御部41の再演出抽選の結果に応じて送信されるコマンド数が変化するリール加速情報コマンドであっても、正規なコマンドか否かを判定することが可能になり、メイン制御部41でのリール演出とサブ制御部91による演出とを整合させることができる。
また、リールの回転パターンが設定されたリール加速情報コマンドの受信したときにATの上乗せゲーム数を決定する。よって、不正な行為が行われたときに上乗せゲーム数を付与してしまうことを防止できる。
また、判定制御情報として遊技カウンタ3コマンドを使用している。よって、判定制御情報を設ける際のプログラム容量やデータ容量が増加することを防止できる。
また、コマンドの欠落が発生したときに不利なダミーコマンドを作成する。よって、コマンドの欠落が発生したときに、その後の制御をコマンドの欠落が発生したとき専用の制御とすることによる処理負担の増大を防止できる。
また、サブ制御部91がナビ演出などの遊技者にとって有利な情報を報知することによりサブ制御部91側で独自にART等の遊技者にとって有利な遊技状態に制御するようになっている。このような構成においては、遊技者にとって有利な遊技状態のゲーム数を進行させないようにすることでかかる有利な状態を継続させるといった不正行為がされる可能性があり、このような不正行為を防止するために、サブ制御部91側で有利な状態に係る不正がされた可能性のある異常を検知可能とし、サブ制御部91側の異常が検知された場合に、サブエラー報知を実行し、その旨を報知するようになっている。
このような構成において、たとえば、電源投入時におけるサブ制御部91側のRAM異常の発生等により、サブ制御部91側がRAM91cを初期化してしまう場合など、サブ制御部91側が独自に制御状態を初期化する構成の場合には、上記のようなサブエラー報知の実行中に、サブ制御部91側にRAM異常を発生させることでサブエラー報知も停止してしまうこととなり、上記のような不正行為がされた場合に、その痕跡が簡単に消えてしまうこととなるため、このような不正行為を十分に防止することができない虞がある。
これに対して本実施形態では、サブ制御部91側のRAM異常の発生等によるRAM91cの初期化等、サブ制御部91側のみで成立する条件が成立するだけでは、サブエラー報知を停止させることができず、リセット/設定スイッチ38を押下した状態で電源を再投入すること、またはONの状態の設定キースイッチ37をOFFにすること、すなわち遊技者による操作が不能とされ、遊技場の店員による操作を必要とする操作手段を操作することによりメイン制御部41から送信されるエラー解除コマンドまたは設定開始を示す設定コマンドを受信することでサブエラー報知を停止させることができるようになっており、サブ制御部91側で制御する有利な状態に関連して不正がなされた結果、サブエラー報知が実行された場合には、遊技者による操作が不能なリセット/設定スイッチ38、設定キースイッチ37、電源スイッチ39等を操作することを要し、簡単にサブエラー報知を停止させることができないことから、これらサブ制御部91側で制御する有利な状態に関連する不正を効果的に防止することができる。
また、本実施形態では、メイン制御部41の制御状態が初期化されることとなる設定変更操作だけでなく、リセット/設定スイッチ38を押下した状態で電源投入する操作、すなわち設定変更操作に用いる操作手段の操作ではあるが、設定変更とは異なる操作態様での操作でもサブエラー報知を停止させることが可能であり、メイン制御部41側の制御状態を変更することなく、遊技者による操作が不能な設定変更操作に用いる操作手段を利用してサブエラー報知を停止させることができる。
また、本実施形態では、サブエラー報知を停止させる場合に、遊技者による操作が不能なリセット/設定スイッチ38の操作だけでなく、このリセット/設定スイッチ38を押下したままの状態での電源投入操作を必要とするため、不正行為を行う者が目立たずに当該操作を行うことが困難となるため、サブ制御部91側で制御する有利な状態に関連する不正をさらに効果的に防止することができる。
また、サブエラー報知を停止させる際に利用されるリセット/設定スイッチ38、電源スイッチ39が設けられた電源ボックス100の前面に、これらリセット/設定スイッチ38、電源スイッチ39を被覆するカバー部材100aが設けられ、カバー部材100aを開放しない限り、リセット/設定スイッチ38、電源スイッチ39を操作することができないようになっており、リセット/設定スイッチ38を押下したままの状態での電源投入操作を目立たずに行うことがさらに困難となるため、サブ制御部91側で制御する有利な状態に関連する不正をさらに効果的に防止することができる。これにより、不正を低減することができる。
なお、本実施形態では、サブエラー報知を停止させる際に利用される操作手段であり、遊技者による操作が不能とされ、遊技場の店員による操作を必要とする操作手段として、筐体1aの前面を塞ぐ前面扉1bを備え、前面扉1bが遊技場の店員等が所持する所定のキー操作によらなければ開放できない構成において、前面扉1bによって塞がれる筐体1aの内部に搭載されることで、遊技場の店員による操作が可能となる設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38、電源スイッチ39を適用しているが、前面扉1bの内側に配置されたスイッチを適用しても良いし、リセット/設定スイッチ38等、操作部は前面扉1bの前面側に露呈しているが、遊技場の店員等が所持する鍵などを用いた操作を要することで、遊技場の店員による操作が可能とされた操作手段を適用しても良く、これらの構成であっても、簡単にサブエラー報知を停止させることができないことから、上記したサブ制御部91側で制御する有利な状態に関連する不正を効果的に防止することができる。
また、本実施形態では、設定変更操作によってもサブエラー報知を停止させることが可能となる構成であるが、設定変更操作を行った際にメイン制御部41から送信される設定開始を示す設定コマンドを受信してもサブ制御部91はサブエラーフラグを維持し、設定変更操作に用いる操作手段の操作ではあるが、設定変更とは異なる操作態様での操作でのみサブエラー報知を停止させることが可能となる構成としても良く、このような構成であっても、メイン制御部41側の制御状態を変更することなく、遊技者による操作が不能な設定変更操作に用いる操作手段を利用してサブエラー報知を停止させることができる。
また、本実施形態では、サブ制御部91がサブエラー報知を実行している場合に、メイン制御部41からエラー解除コマンドを受信することでサブエラー報知を停止させる構成であるが、少なくともメイン制御部41から遊技者による操作が不能な操作手段が操作された際に送信されるコマンドを受信したことを条件にサブエラー報知を停止させる構成であれば良く、メイン制御部41から遊技者による操作が不能な操作手段が操作された際に送信されるコマンドを受信したことに加え、サブ制御部91側で他の条件も成立すること(たとえば、演出用スイッチ56が操作されること、演出制御基板90に搭載された操作部が操作されることなど)によりサブエラー報知を停止させる構成としても良い。
また、本実施形態では、サブ制御部91側でARTに係る不正がされた可能性のある異常が検知された場合に、サブエラー報知が実行される構成であるが、少なくとも遊技者にとって有利な情報が報知される構成において、これら有利な情報の報知に関連する不正がされた可能性が検知された場合に、サブエラー報知が実行される構成であれば良い。
また、本実施形態では、サブ制御部91が報知する遊技者にとって有利な情報として遊技者にとって有利な停止態様(確実にメダルを獲得可能な停止態様、遊技者にとって有利なRT0またはRT2へ移行させる停止態様、遊技者にとって不利なRT1への移行を回避する停止態様)を停止させるための操作態様が報知される構成であるが、遊技者にとって有利な情報として、現在の遊技状態の有利度(たとえば、ナビストック抽選の当選確率が高確率な状態か否か等)を示唆する情報、遊技者にとって有利な特典の付与を受けるために必要な情報(たとえば、ウェブサイト上で特典の付与を受けるのに必要なパスワード等)などを適用しても良い。
また、本実施形態では、サブエラー報知を停止させると、ART情報もクリアされ、電断前にATまたはARTに制御されていた場合であっても、これらのデータはクリアされ、ATまたはARTに制御されていない通常状態に制御されるとともに、ナビストック数が残っている場合には、これらナビストック数もクリアされるようになっており、一度、サブ制御部91側で有利な状態に係る不正がされた可能性のある異常が検知されると、有利な状態に係るデータも初期化されるので、不正行為により実行された可能性のある状況にも関わらず遊技者に対して有利となってしまうことを防止できる。
なお、本実施形態では、サブエラー報知を停止させた際に、ART情報がクリアされる構成であるが、サブエラーフラグが設定されたとき、サブ制御部91側で有利な状態に係る不正がされた可能性のある異常が検知されたときにART情報がクリアされる構成としても良く、このような構成であっても、不正行為により実行された可能性のある状況にも関わらず遊技者に対して有利となってしまうことを防止できる。
また、本実施形態では、サブエラーフラグがクリアされた回数、すなわちサブエラーが検知された回数が計数されるようになっており、サブエラーフラグがクリアされた回数が所定回数となった場合には、次回以降の電源投入時に、サブ制御部91側で何らかの故障が発生している可能性が高い旨が報知されるようになっており、サブエラー報知が実行された回数が多い場合には、不正行為ではなく故障している可能性もあるため、その旨の注意を遊技場の店員に促すことができる。
なお、本実施形態では、サブエラーが検知された回数が所定回数となることで故障が発生している可能性を報知する構成であるが、サブエラーが検知された頻度、すなわち所定期間、あるいは所定ゲーム数においてサブエラーが検知された割合が一定割合を超えた場合に、次回以降の電源投入時に、サブ制御部91側で何らかの故障が発生している可能性が高い旨が報知される構成としても良く、このような構成においても、サブエラー報知が実行される頻度が高い場合には、不正行為ではなく故障している可能性もあるため、その旨の注意を遊技場の店員に促すことができる。
また、本実施形態では、サブ制御部91側の異常が検知された場合に、サブエラー報知を実行し、一度サブエラー報知が実行されると、その間、メイン制御部41から受信したコマンドに応じた制御を行わず、受信したコマンドに応じて制御パターンの更新も行われなくなる構成であるが、サブエラー報知を実行するためのサブエラー報知パターンを、制御パターン格納領域とは別の領域から読み出し、制御パターン格納領域に設定された制御パターンに優先してサブエラー報知パターンに基づく出力制御を実行することでサブエラー報知を実行するとともに、サブエラー報知と並行して、メイン制御部41から受信したコマンドに応じた制御(演出パターンの選択、制御パターンの更新、ナビストック抽選、ARTに関連する制御等)を、サブエラー報知が実行されていない場合と同様に行い、遊技場の店員による操作を必要とする操作手段を操作することによりメイン制御部41から送信されるエラー解除コマンドを受信することでサブエラー報知を停止させた際に、制御状態を初期化せず、サブエラー報知に並行して実行していた制御状態に基づいて演出の制御を続行する構成としても良い。これにより、サブ制御部91側で異常が検知され、サブエラー報知が実行された場合に、その後、遊技場の店員の判断で不正の可能性がある場合のみ、遊技場の店員の操作により設定変更を行うことなどによりサブ制御部91の制御状態を初期化する一方、不正の可能性がない場合であれば、サブ制御部91の制御状態を初期化せずに、遊技場の店員の操作によりサブエラー報知のみ停止させて遊技を続行することも可能となる。
また、サブ制御部91側の異常が検知された場合に、サブエラー報知を実行し、一度サブエラー報知が実行されると、その間、メイン制御部41から受信したコマンドに応じた制御を行わず、受信したコマンドに応じて制御パターンの更新も行われなくなる構成においても、遊技場の店員による操作を必要とする操作手段を操作することによりメイン制御部41から送信されるエラー解除コマンドを受信することでサブエラー報知を停止させた際に、制御状態を初期化せず、サブエラー報知が開始したときから維持されている制御状態に基づいて演出の制御を続行する構成としても良く、このような構成とした場合でも、サブ制御部91側で異常が検知され、サブエラー報知が実行された場合に、その後、遊技場の店員の判断で不正の可能性がある場合のみ、遊技場の店員の操作により設定変更を行うことなどによりサブ制御部91の制御状態を初期化する一方、不正の可能性がない場合であれば、サブ制御部91の制御状態を初期化せずに、遊技場の店員の操作によりサブエラー報知のみ停止させて遊技を続行することも可能となる。
また、本実施形態では、1ゲームの開始から終了までに送信される特定のコマンドを、ゲーム開始時、第1停止操作時、第2停止操作時、第3停止操作時、ゲーム終了時に受信するコマンドに区分けして、特定のコマンドを正しい順序で受信したか否かを判定したが、特定のコマンドを、ゲーム開始時、第1停止操作時、第2停止操作時、第3停止操作時、ゲーム終了時に受信するコマンドに区分けせず、予め決められた順序にしたがって(すなわち、コマンドに対応する通番にしたがって)特定のコマンドを受信したか否かを判定することにより、特定のコマンドを正しい順序で受信したか否かを判定してもよい。
また、本実施形態では、特定のコマンドの欠落があったときにのみ特定のコマンドを正しい順序で受信したか否かを判定したが、特定のコマンドの欠落がなくても正しい順序で受信したか否かを判定してもよい。
また、本実施形態では、1回目に特定のコマンドを正しい順序で受信していないと判定されたときから経過した時間を報知したが、1回目に特定のコマンドを正しい順序で受信していないと判定されたときから行われたゲーム数、あるいは、これらの両方を報知してもよい。
また、本実施形態では、異常送信報知が開始されてから経過した時間を報知したが、異常送信報知が開始されてから行われたゲーム数、あるいは、これらの両方を報知してもよい。
また、本実施形態では、直近で正しい順序で特定のコマンドを受信していないと判定されてから経過した時間が所定時間に達したとき、または、所定時刻から所定時刻の間の時刻であるときに電断復帰がなされた場合のいずれかで異常判定回数カウンタをクリアしたが、いずれか一方の条件を満たしたときのみにクリアする、あるいは、サブエラー報知を停止させるときのみクリアするなど、異なる契機にクリアしてもよい。また、直近で正しい順序で特定のコマンドを受信していないと判定されてから経過した時間が所定時間に達したときに異常判定回数カウンタをクリアしたが、直近で正しい順序で特定のコマンドを受信していないと判定されてから行われたゲームの回数が所定ゲーム数に達したときに異常判定回数カウンタをクリアしてもよい。
また、本実施形態では、フリーズ状態中に送信する判定制御情報として、遊技カウンタ1コマンドや遊技カウンタ2コマンドと同様の構成の遊技カウンタ3コマンドを設けたが、判定制御情報として、遊技カウンタ1コマンドや遊技カウンタ2コマンドなどの他のコマンドを兼用して用いてもよいし、他のコマンドと構成の異なる判定専用のコマンドを用いてもよい。
また、本実施形態では、リールの回転パターンが設定されたリール加速情報コマンドを受信するたびに上乗せ抽選や上乗せ演出を実行したが、リールの回転パターンが設定されたリール加速情報コマンドを所定回数(たとえば、5回あるいは10回)受信したときに上乗せ抽選や上乗せ演出をしてもよい。なお、リール加速情報コマンドの種類は2種類に限らなくてもよい。また、リール加速情報コマンドに応じて有利度が変化するようにしてもよい。
また、本実施形態では、特定制御情報であるリール加速情報コマンドを受信したときに上乗せ抽選を実行したが、特定制御情報を受信したときに有利量にかかわらない演出を実行してもよい。また、リール加速情報コマンドはフリーズ状態中にスタートスイッチが操作されたときにのみ送信してもよい。
以上、本発明の実施形態を図面により説明してきたが、本発明はこの実施形態に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれることは言うまでもない。
上記実施形態では、本発明を遊技用価値としてメダル並びにクレジットを用いて賭数が設定されるスロットマシンに適用した例ついて説明したが、遊技用価値として遊技球を用いて賭数を設定するスロットマシンや、遊技用価値としてクレジットのみを使用して賭数を設定する完全クレジット式のスロットマシンに適用しても良い。遊技球を遊技用価値として用いる場合は、たとえば、メダル1枚分を遊技球5個分に対応させることができ、前記実施形態1で賭数として3を設定する場合は、15個の遊技球を用いて賭数を設定するものに相当する。
さらに、メダル及び遊技球等の複数種類の遊技用価値のうちいずれか1種類のみを用いるものに限定されるものではなく、たとえば、メダル及び遊技球等の複数種類の遊技用価値を併用できるものであっても良い。すなわち、メダル及び遊技球等の複数種類の遊技用価値のいずれを用いても賭数を設定してゲームを行うことが可能であり、かつ入賞の発生によってメダル及び遊技球等の複数種類の遊技用価値のいずれをも払い出し得るスロットマシンを適用しても良い。