JP3577235B2 - スロットマシン - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、スロットマシンに関し、詳しくは、表示状態が変化可能な可変表示装置を有し、前記可変表示装置の表示結果が導出表示されることにより1ゲームが終了し、前記可変表示装置の表示結果が所定の表示態様となったときに所定の入賞が発生するスロットマシンに関する。
【0002】
【従来の技術】
この種の従来のスロットマシンとして、たとえば、表示状態が変化可能な可変表示装置を有し、前記可変表示装置の表示結果が導出表示されることにより1ゲームが終了し、前記可変表示装置の表示結果が所定の表示態様となった場合に所定の入賞が発生するスロットマシンが知られている。
【0003】
この種の従来のスロットマシンでは、ビッグボーナス入賞やレギュラーボーナス入賞、小役入賞等が発生した場合に、遊技結果価値の一例となるコインあるいはクレジットが遊技者に付与される。各種入賞が発生する入賞率については、予め複数種類定められた入賞率設定値のうち、いずれかを所定操作により選択して設定することにより可変可能とされている。設定された入賞率設定値は、記憶手段の一例となるRAM等に記憶される。なお、この入賞率の設定を適宜変更することにより、払出率(たとえば、遊技者がゲームに使用するコイン数と、入賞に基づいて遊技者に払出されるコイン数との関係を示す数値)が変化する。
【0004】
また、この種の従来のスロットマシンでは、ノイズの影響等によりRAMデータに異常が生じCPUが暴走した場合には、RAMを初期化してCPUの暴走を停止するように構成されている。そして、RAMを初期化する際には、入賞率設定値が平均的な入賞率を示すもの(たとえば、払出率が略100%となる入賞率に対応する設定値)に更新される。これにより、プログラム暴走を原因とした初期化を境にして入賞率が極端に高い設定値に切替わったりまたは極端に低い設定値に切替わったりする極端な変化を防止できる利点があった。
【0005】
図29には、この種の従来のスロットマシンによって行なわれる処理の概要が示されている。特に、図29(a)は、製品化されたスロットマシンが初めて電源投入された場合の初回電源投入処理を示すフローチャートであり、スロットマシンが1回のみ実行する処理を示している。一方、図29(b)は、前記初回電源投入処理が実行されたスロットマシンの電源を落とし、以降、電源投入された場合の2回目以降の電源投入処理を示すフローチャートである。両処理の違いは、電源を投入した際に、RAM内に前回の遊技データ(入賞率設定値等)が残されているか否かの違いのみである。
【0006】
電源投入時には、まず、入賞率設定値を手動操作で変更する設定値変更モードとなっているか否かが判断され(SA1、SB1)、設定値変更モードとなっている場合には設定値設定処理が実行されて所望の設定値に設定される(SA3、SB3)。一方、設定値変更モードとなっていない場合には、自動的に設定値が設定される。この場合、2回目以降の電源投入時には、前回遊技時の入賞率設定値が設定される(SB2)。一方、初回の電源投入時には、当然に前回の遊技データが存在しないために、前回遊技時の入賞率設定値が自動設定されることはなく、制御プログラムに基づいて入賞率設定値が100%に近い設定値に更新される(SA2)。
【0007】
その後、遊技制御が実行され(SA4、SB4)、ノイズ等によってエラーが発生しCPUが暴走した場合にはその旨がウオッチドッグタイマ回路等によって検出されてRAMが初期化され、制御プログラムに基づいて入賞率設定値が100%に近い設定値に更新される(SA5〜SA7、SB5〜SB7)。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、遊技者が獲得したコイン等を景品交換する際の交換レートが高い遊技場(たとえば貸出したコインの値段と同じ値段で景品交換を行なっているいわゆる等価交換の遊技場)においては、平均的な入賞率に満たない入賞率設定値によって遊技を提供する遊技場も少なくない。このような遊技場においては、RAMの初期化によってその入賞率設定値が平均的な入賞率を示すものに更新されることに目をつけて、外部からスロットマシンに対して電波を発信し、その電波によって故意にCPUを暴走させRAMを初期化させるという遊技者の不正行為が行なわれる場合があった。このような不正行為によってRAMが初期化された場合には、遊技場の意に反した入賞率でゲームが不正に行なわれてしまい、遊技場経営を悪化させる要因となる。
【0009】
本発明は係る実情に鑑み考え出されたものであり、その目的は、遊技場の意に反した入賞率でゲームが不正に行なわれてしまうことを防止可能なスロットマシンを提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の本発明は、表示状態が変化可能な可変表示装置を有し、該可変表示装置の表示結果が導出表示されることにより1ゲームが終了し、該可変表示装置の表示結果が所定の表示態様となったときに所定の入賞が発生するスロットマシンであって、
前記入賞を発生させる入賞率を定めた入賞率設定値を可変設定可能な可変設定手段と、
該可変設定手段により設定された入賞率設定値を記憶可能な記憶手段と、
該記憶手段に記憶された入賞率設定値に基づいて前記入賞を発生させ、遊技状態を制御する遊技制御手段と、
該遊技制御手段の暴走を監視する暴走監視手段(CPU46の暴走を監視するウオッチドッグタイマ回路66:ウオッチドッグタイマ回路66により、前記遊技制御手段の異常(前記遊技制御手段の暴走)を監視する監視手段が構成されている。)と、
外来ノイズを検出するノイズ検出手段と、
前記暴走監視手段からの前記遊技制御手段の暴走を示す信号を受けた(判定回路72はウオッチドッグタイマ回路66および電波検出回路68からの出力信号を入力可能に構成されており、その内部にはマイクロコンピュータが搭載されている。この判定回路72は不正防止手段67の中枢として機能する)ときに、前記ノイズ検出手段によって前記外来ノイズが検出されたか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段によって前記外来ノイズが検出されたときに、前記外来ノイズが検出されたことを報知する報知手段と、
前記判定手段によって前記外来ノイズが検出されたときに、ゲームを行なうことが不可能なゲーム停止状態にする不能動化手段と、
該不能動化手段によるゲーム停止状態が解除されたことを検出する解除検出手段と、
前記解除検出手段の検出があったときに、前記記憶手段に記憶されている前記入賞率設定値を前記複数種類の入賞率設定値のうち、最も払出率が低い入賞率設定値に更新する更新手段とを含むことを特徴とする。
【0011】
請求項2に記載の本発明は、表示状態が変化可能な可変表示装置を有し、該可変表示装置の表示結果が導出表示されることにより1ゲームが終了し、該可変表示装置の表示結果が所定の表示態様となったときに所定の入賞が発生するスロットマシンであって、
前記入賞を発生させる入賞率を定めた入賞率設定値を可変設定可能な可変設定手段と、
該可変設定手段により設定された入賞率設定値を記憶可能な記憶手段と、
該記憶手段に記憶された入賞率設定値に基づいて前記入賞を発生させ、遊技状態を制御する遊技制御手段と、
該遊技制御手段の暴走を監視する暴走監視手段(CPU46の暴走を監視するウオッチドッグタイマ回路66:ウオッチドッグタイマ回路66により、前記遊技制御手段の異常(前記遊技制御手段の暴走)を監視する監視手段が構成されている。)と、
外来ノイズを検出するノイズ検出手段と、
前記暴走監視手段からの前記遊技制御手段の暴走を示す信号を受けた(判定回路72はウオッチドッグタイマ回路66および電波検出回路68からの出力信号を入力可能に構成されており、その内部にはマイクロコンピュータが搭載されている。この判定回路72は不正防止手段67の中枢として機能する)ときに、前記ノイズ検出手段によって前記外来ノイズが検出されたか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段によって前記外来ノイズが検出されたときに、前記記憶手段に記憶されている前記入賞率設定値を前記複数種類の入賞率設定値のうち、最も払出率が低い入賞率設定値に更新する更新手段とを含むことを特徴とする。
【0012】
請求項3に記載の本発明は、請求項2に記載の発明の構成に加えて、前記判定手段によって前記外来ノイズが検出されたときに、前記外来ノイズが検出されたことを報知する報知手段と、
前記判定手段によって前記外来ノイズが検出されたときに、ゲームを行なうことが不可能なゲーム停止状態にする不能動化手段とをさらに含むことを特徴とする。
【0018】
【作用】
請求項1に記載の本発明によれば、可変設定手段の働きにより、入賞を発生させる入賞率を定めた入賞率設定値を可変設定可能とされる。記憶手段の働きにより、可変設定手段により設定された入賞率設定値が記憶される。遊技状態を制御する遊技制御手段の働きにより、記憶手段に記憶された入賞率設定値に基づいて入賞が発生する。暴走監視手段の働きにより、遊技制御手段の暴走が監視される。ノイズ検出手段の働きにより、外来ノイズが検出される。暴走監視手段からの遊技制御手段の暴走を示す信号を受けたときに、判定手段の働きにより、ノイズ検出手段によって外来ノイズが検出されたか否かが判定される。報知手段の働きにより、判定手段によって外来ノイズが検出されたときに、外来ノイズが検出されたことが報知される。不能動化手段の働きにより、判定手段によって外来ノイズが検出されたときに、ゲームを行なうことが不可能なゲーム停止状態にされる。解除検出手段の働きにより、不能動化手段によるゲーム停止状態が解除されたことが検出される。更新手段の働きにより、解除検出手段の検出があったときに、記憶手段に記憶されている入賞率設定値を複数種類の入賞率設定値のうち、最も払出率が低い入賞率設定値に更新される。
【0019】
請求項2に記載の本発明によれば、可変設定手段の働きにより、入賞を発生させる入賞率を定めた入賞率設定値を可変設定可能とされる。記憶手段の働きにより、可変設定手段により設定された入賞率設定値が記憶される。遊技状態を制御する遊技制御手段の働きにより、記憶手段に記憶された入賞率設定値に基づいて入賞が発生する。暴走監視手段の働きにより、遊技制御手段の暴走が監視される。ノイズ検出手段の働きにより、外来ノイズが検出される。暴走監視手段からの遊技制御手段の暴走を示す信号を受けたときに、判定手段の働きにより、ノイズ検出手段によって外来ノイズが検出されたか否かが判定される。更新手段の働きにより、判定手段によって外来ノイズが検出されたときに、記憶手段に記憶されている入賞率設定値を複数種類の入賞率設定値のうち、最も払出率が低い入賞率設定値に更新される。
【0020】
請求項3に記載の本発明によれば、請求項2に記載の発明の作用に加えて、報知手段の働きにより、判定手段によって外来ノイズが検出されたときに、外来ノイズが検出されたことが報知される。不能動化手段の働きにより、判定手段によって外来ノイズが検出されたときに、ゲームを行なうことが不可能なゲーム停止状態にされる。
【0026】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0027】
図1は、本発明に係るスロットマシンの一例を示す全体正面図である。スロットマシン1の機枠1Aにはカバー部材の一例の前面枠1Bが開閉自在に設けられており、その前面枠の上方部分の前面側の所定箇所には表示窓71が設けられている。この表示窓71には、可変表示装置70(図2参照)によって可変表示される図柄等の識別情報を遊技者に視認させるための可変表示部5L、5C,5Rが設けられている。この左可変表示部5L,中可変表示部5C,右可変表示部5Rは、それぞれに上下3段に識別情報を可変表示可能な大きさに構成されている。前面枠1Bは、通常時は閉成状態で施錠されており、遊技場の係員が所定の鍵をドア開閉用鍵穴3aに挿入して操作することにより解錠されて前面枠1Bが開成可能となる。そして、前面枠1Bの開閉状態がドアスイッチ44により検出される。
【0028】
遊技者が遊技を行なう場合には、投入指示ランプ19が点灯または点滅しているときに、遊技者が価値物体の一例のコインをコイン投入口18から投入する。この投入指示ランプ19は、コインが3枚投入された時点(後述するレギュラーボーナスゲームの中においては1枚投入された時点)で消灯する。遊技者がコインを投入してスタートレバー12を押圧操作すれば、可変表示装置70が可変開始されて各可変表示部5L〜5Rにより複数種類の識別情報が可変表示される。次に、遊技者が各ストップボタン9L,9C,9Rを押圧操作すれば、それに対応する各可変表示部5L,5C,5Rの可変表示が停止されるように構成されている。なお、遊技者がいずれのストップボタン9L〜9Rをも押圧操作しなければ、所定の時間の経過により可変表示装置70が自動的に停止制御される。この可変表示装置70が可変開始されてから停止する1回の可変停止により1ゲームが終了し、可変停止時の表示結果が後述するように特定の識別情報になれば所定の遊技価値が付与可能となる。
【0029】
後述するクレジットゲームではない通常のゲーム(コインゲーム)の場合において、遊技者が1枚のコインをコイン投入口18から投入してスタートレバー12を押圧操作すれば、可変表示部5L〜5Rにおける中段の横1列の有効ライン(当りライン)が有効となる。可変表示装置70の停止時に表示される識別情報が、この中段の横1列の有効ライン上において予め定められた特定の識別情報の組合せが成立した場合に、後述するビックボーナスゲームやレギュラーボーナスゲーム(以下、レギュラーボーナスゲームを単に“ボーナスゲーム”と称する。)の開始あるいは所定枚数のコインの払出し等の所定の遊技価値の付与が可能な状態となる。一方、遊技者がコインを2枚コイン投入口18に投入した状態でスタートレバー12を押圧操作すれば、可変表示部5L〜5Rにおける横3列の有効ラインが有効となり、可変表示装置70の停止時の表示結果がこの横3列の有効ラインのいずれかのライン上において特定の識別情報の組合せが成立した場合に、所定の遊技価値が付与可能な状態となる。さらに、遊技者が3枚のコインをコイン投入口18に投入した状態でスタートレバー12を押圧操作すれば、可変表示部5L〜5Rにおける横3列と斜め対角線上に2列の合計5本の有効ラインが有効となり、この5本の有効ラインにおけるいずれかのライン上において特定の識別情報の組合せが成立すれば、所定の遊技価値が付与可能な状態となる。すなわち、遊技者が1枚のコインを投入してスタートレバー12を押圧操作すればいわゆる1枚賭の遊技となり、1本の有効ラインが有効となり、2枚のコインを投入してスタートレバー12を押圧操作すればいわゆる2枚賭の遊技となり、3本の有効ラインが有効となり、3枚のコインを投入してスタートボタン12を押圧操作すれば、いわゆる3枚賭の遊技となり5本の有効ラインすべてが有効となる。
【0030】
本実施の形態におけるスロットマシン1は、いわゆるクレジットゲームもできるように構成されている。クレジットゲームとは、予め大量のコインを投入して有価価値として蓄積しておき、あるいは賞品として付与されるコインを有価価値として蓄積しておき、いちいちコインを投入することなくその予め蓄積されている有価価値を使用して遊技を行なうゲームである。遊技者はゲーム切替ボタン16を1回押圧操作することにより通常のゲームからクレジットゲームに切換えることができ、さらにこのゲーム切替ボタン16を再度押圧操作すればクレジットゲームから通常のゲームに切換えることができる。クレジットゲームの場合には、合計コイン50枚分の価値を予め記憶させておくことができ、クレジット操作ボタン14を1回押圧操作することにより前述した1賭の遊技となり、クレジット操作ボタン14を2回押圧することにより前述した2賭の遊技となり、クレジット操作ボタンを3回押圧操作することにより前述した3賭の遊技となる。なお、それぞれの賭数に対応してクレジット操作ボタンを設け、1賭用クレジット操作ボタンを押圧することにより1賭のゲームとなり、2賭用クレジット操作ボタンを押圧することにより2賭の遊技となり、3賭用クレジット操作ボタンを押圧することにより3賭の遊技ができるように構成してもよい。スタートレバー12とコイン投入口18またはクレジット操作ボタン12とにより、前記1ゲームのゲーム結果に賭ける遊技者所有の有価価値の大きさに対応する数であって前記所定の遊技価値の付与の態様が決定される賭数を入力するための賭数入力手段が構成されている。
【0031】
図中21〜23は有効ライン表示ランプであり、前述した賭数に応じて有効となる有効ラインに対応する有効ライン表示ランプのみが点灯または点滅し、どの有効ラインが有効になっているかを遊技者が認識できるように構成されている。11L,11C,11Rはそれぞれに左操作有効ランプ,中操作有効ランプ,右操作有効ランプであり、それぞれに対応するストップボタン9L,9C,9Rの押圧操作を有効に受付ける状態になった旨を点灯または点滅表示するためのものである。図中25はゲーム回数表示器であり、後述するビックボーナスゲームカウンタやボーナスゲームカウンタの値を表示し、現在実行しているビックボーナスゲームやボーナスゲームの回数を切替表示し得るように構成されている。26はクレジット表示器であり、クレジットゲーム時における記憶されている有価価値としてのコインの枚数を表示するためのものである。27は払出数表示器であり、入賞が成立した場合に付与されるコイン枚数を表示するためのものである。なお、クレジットゲームではない通常のゲームの場合には入賞が成立した場合には所定枚数(たとえば15枚)のコインがコイン払出口29から、コイン貯留皿30に払出され、クレジットゲームの場合には記憶上限(50枚)を越えない範囲内で付与されるコイン枚数が記憶される。なお、その記憶の上限(50枚)を越える場合にはその越えるコインがコイン貯留皿30内に払出される。
【0032】
スロットマシン1の前面側における表示窓71の下方には前面パネル2が設けられている。また、後述するビックボーナスゲームが終了してゲームオーバーとなった場合でかつ後述するゲームオーバー有りのモードになっている場合には、リセット操作を行なわない限り再ゲームの続行可能な状態にはならないのであり、そのリセット操作はリセット用鍵穴3bに所定のキーを挿入して反時計回り方向へ操作することにより行なわれる。このリセット用鍵穴3bの時計回り方向への操作がリセットスイッチ4により検出され、その検出出力に基づいてスロットマシン1がリセットされて再び遊技が可能となる。また、図中28はスピーカであり、入賞時やビッグボーナスゲーム時、ボーナスゲーム時における効果音の発生や異常時における警報音の発生等が行なわれる。また、スロットマシン1の前面側における表示窓71の上方には、遊技効果ランプ24が複数設けられており、ビックボーナスゲームやボーナスゲームの発生時に点灯または点滅表示される。また、図中20はゲームオーバランプであり、スロットマシンが打止(ゲームオーバ)になったときに点灯または点滅表示される。前述したように、スタートレバー12の押圧操作以前に何枚コインがコイン投入口18から投入されたかあるいはクレジットゲームにおいてはクレジット操作ボタン14が何回押圧操作されたかによってスロットマシン1の1ゲームにおけるゲーム結果に対する賭数が決定されるのである。図中64は再ゲーム表示ランプであり、後述するように再ゲームが可能となった場合に点灯表示される。
【0033】
図2は、スロットマシンの一部内部構造を示す全体背面図である。可変表示装置70は、複数(図面では3個)のリール6L,6C,6Rを有し、それぞれのリール6L,6C,6Rにはステッピングモータからなるリール駆動モータ7L,7C,7Rが設けられており、それぞれのリール駆動モータ7L〜7Rによりそれぞれのリール6L〜6Rが回転,停止するように構成されている。この各リール6L〜6Rの外周には、図3に示すような複数種類の図柄からなる識別情報が描かれている。そして、このリール外周に描かれていた識別情報が前記可変表示部5L〜5Rにより可変表示されるように構成されている。図中8L,8C,8Rはリール位置検出センサであり、各リールの基準位置を検出するものであり、各リール6L〜6Rが1回転するたびに基準位置がこのリール位置検出センサ8L〜8Rにより検出されて検出出力が導出される。遊技者がストップボタン9L,9C,9Rを押圧操作すればその操作がストップスイッチ10L,10C,10Rにより検出される。遊技者がゲーム切替ボタン16を押圧操作すればその操作がゲーム切替スイッチ17により検出される。遊技者がスタートレバー12を押圧操作すればその操作がスタートスイッチ13により検出される。遊技者がクレジット操作ボタン14を押圧操作すればその操作がクレジットスイッチ15により検出される。遊技場の管理者等が所持する特定のキーを使用して設定用のキー操作が行なわれればキースイッチ43によりそれが検出され、その状態でドアスイッチ44(たとえばマイクロスイッチで構成されている)が能動化され、遊技場の管理者等がその能動化されたドアスイッチ44を操作することにより入賞率を変更設定することが可能となるように構成されている。図中24は遊技効果ランプであり、25はゲーム回数表示器であり、26はクレジット表示器であり、27は払出数表示器であり、21〜23は有効ライン表示ランプである。なお、払出数表示器27は、後述するようにエラーが発生したときのエラー原因を特定するエラーコードも表示する。
【0034】
コイン投入口18から投入されたコインはコイン径路31を通ってコインセレクタ32に誘導される。コインセレクタ32では、投入されたコインが有効なコインかまたは偽コイン等の不適正なコインかを判別し、不適正なコインである場合には流路切換ソレノイド33を励磁して流路を切換え、その不適正コインを返却径路34を通してコイン払出口29(図1参照)から返却する。一方、投入コインが適正なコインである場合にはその適正コインをコイン取込径路35側に誘導してそのコインをコイン貯留タンク37に取込んで貯留する。コイン取込径路35には賭数入力検出手段の一例の投入コインセンサ36が設けられており、このコイン取込径路35を通過するコインがこの投入コインセンサ36により検出される。一方、クレジットゲームではない通常ゲーム時において3枚を越えるコインが投入された場合またクレジットゲーム時においてクレジット数が50に達している場合には流路切換ソレノイド33が励磁されて流路が切換わりその4枚目以降の投入コインが返却径路34を通って返却される。
【0035】
コインホッパー37が満タンとなり、それ以上コインを貯留できなくなった余剰コインは、余剰コイン誘導径路40を通って余剰コイン貯留タンク41に貯留される。この余剰コイン貯留タンク41には満タンセンサ42が設けられており、この余剰コイン貯留タンク41が満タンになればそれが満タンセンサ42により検出されてその検出出力に基づいて満タンになった旨の報知等が行なわれるエラー処理が行なわれる。遊技場の係員はその満タンになった旨の報知に基づいて満タンになったスロットマシン1の余剰コイン貯留タンク41内のコインを回収する。
【0036】
コインホッパー37の下方部分には、コイン払出モータ38が設けられており、このコイン払出モータ38が回転することによりコインホッパー37内のコインがコイン払出口29から1枚宛コイン貯留皿30内に排出される。その排出されるコインが払出コインセンサ39により検出され、所定枚数(たとえば15枚)の払出コインが検出された時点でコイン払出モータ38が停止制御される。なお、クレジットゲームの場合において、クレジット得点として記憶されているコイン枚数がその記憶の上限枚数(たとえば50枚)を越える場合には、その越えるコインがコイン払出モータ38によりコイン貯留皿30内に払出される。図中45はスロットマシンを制御する制御部の設けられた遊技制御基板であり、マイクロコンピュータ等を含む。なお、図中65は電源スイッチであり、これによりスロットマシン1の電源のON,OFFが可能となる。また、電源スイッチ65,キースイッチ43は、前面枠1Bを開成することにより前面側から操作可能に構成されている。
【0037】
図3は、左,中,右の各リールの外周に描かれた識別情報としての図柄(シンボルマーク)を示す展開図である。図3の左側に示した数字は図柄番号であり、0〜20の21個の図柄(シンボルマーク)が各リールの外周に付されている。図3の(a)は左リール6L(図2参照)の外周に描かれた図柄を示したものであり、(b)は中リール6Cの外周に描かれた図柄を示した図であり、(c)は右リール6Rの外周に描かれた図柄を示した図である。可変表示装置70の停止時の表示結果が賭数に応じた有効ライン(当りライン)上において「AAA」となればビッグボーナスゲームが開始されるとともにコインが15枚払出される。一方、有効な有効ライン上において「BBB」となればボーナスゲームが開始されるとともにコインが15枚払出される。さらに有効ライン上において「CCC」または「DDD」となれば小役の図柄の組合せが成立してコインが15枚払出される。有効ライン上において「EEE」となれば小役が成立してコインが8枚払出される。有効ライン上において左図柄と中図柄とが共に「F」となれば小役が成立して6枚のコインが払出される。また、有効ライン上において左図柄のみ「F」となれば小役が成立して3枚のコインが払出される。
【0038】
さらに、ビッグボーナスゲーム中あるいはボーナスゲーム中ではない通常ゲーム中に、当りライン上に「G」すなわち「JAC」が3つ揃えば、再ゲームが成立して後述するようにコイン投入等を行なうことなくスタート操作を行なうのみで再度可変表示装置70が可変開始される。また、ビッグボーナスゲーム中にこの「G」が有効ライン上に3つ揃えばボーナスゲームの開始が行なわれる。また、ボーナスゲーム中にこの「G」が当りライン上に3つ揃えばボーナスゲーム中の入賞となりコインが15枚払出される。なお、ボーナスゲーム中に入賞が発生する有効な当りラインは可変表示部における中段の横一列のみである。また、賭数に応じた有効ラインが複数本存在する場合において前述したコインが払出される図柄の組合せが複数本の有効ライン上において同時に成立した場合には、各有効ライン上の図柄の組合せによって付与されるコイン枚数の合計枚数に相当するコインが付与されるのが原則である。しかし、1ゲームにおいて付与されるコインの上限が15枚と定められているために、15枚を超える場合にはその16枚目以降のコインが無効となる。
【0039】
図4は、スロットマシン1の入賞率設定値と払出率(3枚賭け時)との対応関係を説明するための説明図である。
【0040】
この実施の形態に係るスロットマシン1では、所定操作により、各種入賞の入賞率(抽選確率)を6段階で変更可能である。入賞率設定値を変更することにより、ビッグボーナス入賞率やレギュラーボーナス入賞率等の入賞率が賭数別に変更される。
【0041】
払出率は、遊技者がゲームに使用するコイン数と、入賞に基づいて遊技者に払出されるコイン数との関係を示す数値であり、「設定1」〜「設定6」の各設定に基づいて算出される。図4では、特に3枚賭けの場合の払出率が示されており、たとえば、入賞率が「設定3」に設定された場合の払出率は100.0%となっていることから、「設定3」の入賞率に基づいた計算上、遊技者がゲームに使用するコイン数と入賞に基づいて遊技者に払出されるコイン数とが同一になることがわかる。
【0042】
図示するように、設定値が大きくなる毎に払出率が高くなり、設定値に応じて払出率が95.2%〜113.5%の範囲で6段階に変化する。たとえば、入賞率が「設定1」に設定された場合の払出率は95.2%となっていることから、「設定1」の場合には、入賞率に基づいた計算上、遊技者がゲームに使用するコイン数のうちの95.2%のコインが遊技者に払出されることがわかる。一方、「設定6」の場合には、入賞率に基づいた計算上、遊技者がゲームに使用するコイン数のうちの113.5%のコインが遊技者に払出されることがわかる。このため、設定値が大きいほど遊技者にコインが払出される機会が多くなる。
【0043】
入賞率の設定変更操作の方法を以下に説明する。まず、スロットマシン1の電源がONしていれば、その電源をOFFにする。次に、確率設定モードとなるようにキー操作を行なう。次に、電源をONすると、前記キー操作がキースイッチ43(図5参照)により検出されてゲームモードから確率設定モードに切換えられる。次に、所定操作により入賞率の設定を「設定1」〜「設定6」のうちのいずれかに切換える。具体的には、前面枠1Bを1回開閉させるドアスイッチ操作をする毎にその操作がドアスイッチ44により検出され、ドアスイッチ44で操作が検出される毎に入賞率の設定が「設定1」、「設定2」…「設定6」、「設定1」の順に切換わる。次に、スタートレバー12を押圧操作する。これにより、入賞率の設定が有効化され、その設定値がRAM48(図5参照)内に記憶される。次に、ゲームモードに切換える。これにより、設定変更後の入賞率に基づくゲームを開始可能となる。
【0044】
図5は、本発明のスロットマシンに用いられている制御回路を示すブロック図である。
【0045】
各種制御回路は、遊技制御基板45に設けられている。遊技制御基板45には、マイクロコンピュータが設けられ、そのマイクロコンピュータには、制御動作を所定の手順で実行することのできるCPU46と、CPU46の制御プログラムを格納するROM47と、必要なデータの書込みおよび読出しができるRAM48とが含まれている。さらに、CPU46と外部回路との信号の整合性をとるためのI/Oポート49と、電源投入時等にCPU46にリセットパルスを与える初期リセット回路51と、CPU46にクロック信号を与えるクロック発生回路52と、クロック発生回路52からのクロック信号を分周して割込パルスを定期的にCPU46に与えるパルス分周回路(割込パルス発生回路)53と、CPU46からのアドレスデータをデコードするアドレスデコード回路54とを含む。
【0046】
CPU46はパルス分周回路53から定期的に与えられる割込パルスに従って、割込制御ルーチンの動作を実行することが可能となる。また、アドレスデコード回路54はCPU46からのアドレスデータをデコードし、ROM47,RAM48,I/Oポート49,サウンドジェネレータ50にそれぞれチップセレクト信号を与える。
【0047】
この実施の形態では、ROM47は、その内容の書換え、すなわち、必要が生じた場合にはその中に格納されたCPU46のためのプログラムを変更することができるように、プログラマブルROM47が用いられている。そして、CPU46は、ROM47内に格納されたプログラムに従って、かつ、以下に述べる各制御信号の入力に応答して、前述したリール駆動モータや各種表示ランプ等に対し制御信号を与える。
【0048】
まず、遊技場の管理者等によってドアスイッチ44が操作された場合には、その操作信号がスイッチ・センサ回路55を介してI/Oポート49に与えられる。遊技場の管理者等が所持する特定のキーを使用して設定用のキー操作が行なわれれば、その操作がキースイッチ43に検出され、操作に応じた出力信号がスイッチ・センサ回路55を介してI/Oポート49に入力される。このキースイッチ43からの出力信号に基づいて、ゲームモードと確率設定モードの切換えが行なわれ、確率設定モードになっている場合には、前述したように入賞率の設定を変更可能となる。リセットスイッチ4が所定のキーにより操作された場合にはその操作信号がスイッチ・センサ回路55を介してI/Oポート49に入力される。ゲーム切換ボタン16の押圧操作がゲーム切替スイッチ17により検出され、その検出信号がスイッチ・センサ回路55を介してI/Oポート49に入力される。クレジット操作ボタン14の操作がクレジットスイッチ15により検出され、その検出出力がスイッチ・センサ回路55を介してI/Oポート49に入力される。スタートレバー12の押圧操作がスタートスイッチ13により検出され、その検出出力がスイッチ・センサ回路55を介してI/Oポート49に入力される。左ストップボタン9L,中ストップボタン9C,右ストップボタン9Rのそれぞれの検出信号が左ストップスイッチ10L,中ストップスイッチ10C,右ストップスイッチ10Rにより検出され、それぞれの検出信号がスイッチ・センサ回路55を介してI/Oポート49に入力される。コイン投入口18から投入されたコインが投入コインセンサ36により検出され、その検出出力がスイッチ・センサ回路55を介してI/Oポート49に入力される。コイン払出モータ38(図2参照)によりコインが払出された場合にはその払出コインが払出しコインセンサ39により検出されて、その検出出力がスイッチ・センサ回路55を介してI/Oポート49に入力される。余剰コイン貯留タンク41が貯留コインにより満タンになれば満タンセンサ42によりその旨検出され、その検出出力がスイッチ・センサ回路55を介してI/Oポート49に入力される。左リール6L,中リール6C,右リール6Rが回転してそれぞれのリールの基準位値(切欠き等が形成されている)が左リール位置センサ8L,中リール位置センサ8C,右リール位置センサ8Rより検出されれば、それぞれの検出信号がスイッチ・センサ回路55を介してI/Oポート49に入力される。
【0049】
CPU46は次の各種機器に対し制御信号を出力する。まず、モータ回路56を介して、左リール駆動モータ7L,中リール駆動モータ7C,右リール駆動モータ7Rにそれぞれリール駆動用制御信号(ステッピングモータ用のステップ信号)を出力する。モータ回路57を介してコイン払出モータ38にコイン払出用制御信号を出力する。ソレノイド回路58を介して流路切換ソレノイド33にソレノイド励磁用制御信号を出力する。LED回路59を介してゲーム回数表示器25,クレジット表示器26,払出数表示器27にそれぞれ表示用制御信号を出力する。ランプ回路60を介して遊技効果ランプ24,投入指示ランプ19,有効ライン表示ランプ21,22,23,左操作有効ランプ11L,中操作有効ランプ11C,右操作有効ランプ11R,ゲームオーバランプ20,再ゲーム表示ランプ64にそれぞれランプ制御用信号を出力する。サウンドジェネレータ50,アンプ61を介してスピーカ28に音発生用制御信号を出力する。なお、前述した各種機器や制御回路には電源回路62から所定の直流電流が供給される。また、RAM48にはバックアップ電源63から記憶保持のための電流が供給されるように構成されており、停電時により電源回路62からの電流の供給が行なわれなくなっても、入賞率設定値や遊技状態を所定期間記憶しておくことができるように構成されている。
【0050】
遊技制御基板45には、さらに、CPU46の暴走を監視するウオッチドッグタイマ回路66が設けられている。ウオッチドッグタイマ回路66は、CPU46が制御プログラムを実行する過程において定期的にCPU46側からリセット信号を受信し、そのリセット信号の受信により、内部のウオッチドッグタイマをリセットして再度初期値からの計時を繰り返す。そして、CPU46の暴走によりリセット信号が受信されなくなり、内部のウオッチドッグタイマがタイムアップすれば、CPU46に対してリセットパルスを出力し、RAM48を初期化させる。これにより、RAM48内のRAMデータが初期化され、CPU46の暴走が停止される。また、RAMデータの初期化の際には、RAMデータの1つとして記憶されている入賞率設定値が予め定められた初期値である「設定3」に更新される。特に、ほぼ平均的な入賞率である「設定値3」に初期化されることにより、スロットマシン1がプログラム暴走等により初期化された場合にはほぼ平均的な確率に設定されるために、プログラム暴走等を原因とした初期化を境にして入賞率が極端に高い設定値に切替わったりまたは極端に低い設定値に切替わったりする極端な変化を防止できる利点がある。
【0051】
なお、このように、ウオッチドッグタイマ回路66を用いてCPU46の暴走を監視することに代えて、RAM48内の所定アドレスにより指定される特定領域に所定値を記憶させ、その記憶値を定期的に読出してその値が変化していないかどうかをチェックするようにしてもよい。これにより、ノイズの影響によってRAMデータが変化しているか否かを特定領域に記憶された記憶値を利用してチェック可能となる。そして、特定領域に記憶された記憶値が変化している場合には、RAMデータがノイズ等によって破壊されているものとみなして、RAM48内のRAMデータを初期化するとよい。ただし、このように構成した場合には、特定領域に記憶された記憶値が変化していない限り、たとえ、他のRAMデータがノイズの影響により変化していてもそのことを検出できない。よって、係る観点からすれば、ウオッチドッグタイマ回路66を用いてCPU46の暴走を監視する方法を用いた方が確実にCPU46の暴走を停止させることができる。
【0052】
さらに、遊技制御基板45には、不正防止手段67が設けられている。この不正防止手段67は、ウオッチドッグタイマ回路66、スイッチセンサ回路55、ランプ回路60、および遊技制御基板45に設けられる不正報知用LED77(図6参照)と接続される。特に、不正防止手段67は、スイッチセンサ回路55に設けられた信号入力端子のうち、キースイッチ43、ドアスイッチ44、およびスタートスイッチ13からの信号が入力される入力端子へ信号を入力可能に構成されている(図6参照)。以下、スイッチセンサ回路55の入力端子のうち、キースイッチ43に対応する入力端子をキースイッチ用入力端子と呼び、ドアスイッチ44に対応する入力端子をドアスイッチ用入力端子と呼び、スタートスイッチ13に対応する入力端子をスタートスイッチ用入力端子と呼ぶ。なお、図5では、ウオッチドッグタイマ回路66を除き、不正防止手段67と各回路との接続状況の図示を省略している。
【0053】
さらに、この不正防止手段67には、スロットマシン1外部から到来する電波(外来ノイズ)をアンテナ部(図示省略)からの信号によって検出可能な電波検出回路68が設けられており、この電波検出回路68により、スロットマシン1を強制的に初期化させることを目的としてスロットマシン1に対して発信された不正ノイズが検出される。
【0054】
図6には不正防止手段67の構成を示すブロック図が示されている。図6を参照して、不正防止手段67は、判定回路72と、電波検出回路68と、ラッチ回路73と、タイマ回路▲1▼74と、パルス発生回路75とを含み、さらに、タイマ回路▲2▼76aまたはパルス読取回路76bのうちいずれか一方の回路を含む。
【0055】
判定回路72はウオッチドッグタイマ回路66および電波検出回路68からの出力信号を入力可能に構成されており、その内部にはマイクロコンピュータが搭載されている。この判定回路72は不正防止手段67の中枢として機能する。判定回路72は、不正報知用LED77と接続され、さらに、外部へ報知信号を出力するための出力端子が設けられている。報知信号は、たとえば、ランプ回路60に入力される。さらに判定回路72は、不正防止手段67内部のラッチ回路73およびタイマ回路▲1▼と接続されている。
【0056】
ラッチ回路73はスイッチセンサ回路55のキースイッチ用入力端子と電気的に接続されており、判定回路72からの出力信号に基づいて確率設定モードとするための設定信号を連続的にキースイッチ用入力端子へ出力する。一方、タイマ回路▲1▼74はパルス発生回路75と接続されており、判定回路72から出力された指令信号を所定時間遅延させた後にパルス発生回路75に入力させるための遅延回路として機能する。
【0057】
パルス発生回路75はスイッチセンサ回路55のドアスイッチ用入力端子と電気的に接続されており、入賞率設定値を変更するためのパルスを発生する。タイマ回路▲2▼76aまたはパルス読取回路76bは、予定されていたすべてのパルス信号がパルス発生回路75からドアスイッチ用入力端子へ出力されたか否かを特定するための監視回路76である。係る監視回路76としては、タイマ回路▲2▼76aとパルス読取回路76bとのうち、いずれを用いてもよい。監視回路76(タイマ回路▲2▼76aまたはパルス読取回路76b)は、スイッチセンサ回路55のスタートスイッチ用入力端子およびラッチ回路73と接続されている。監視回路76は、入賞率設定値を変更するためのパルス信号が新たに出力され始める毎に起動し、設定変更に必要な数のパルスの出力が終了した時点で、スタートスイッチ用入力端子へスタート信号を出力するとともに、ラッチ回路73のリセット端子へリセット信号を出力する。なお、ラッチ回路73のリセット端子と、監視回路76との間には、リセット信号を遅延させてリセット端子に入力させるためのコンデンサ等から成る遅延回路が図示のように構成されている。
【0058】
以下に、不正防止手段67の動作概要を説明する。不正防止手段67内の判定回路72は、ウオッチドッグタイマ回路66がタイムアウト状態となった場合にウオッチドッグタイマ回路66からその旨を示すタイムアウト信号を受信する。これにより、判定回路72は、CPU46の暴走を認識する。
【0059】
さらに、判定回路72は、タイムアウト信号を受信すると、電波検出回路68で不正ノイズが検出されていたか否かを判定する。不正ノイズが検出されていない場合には、CPU46の暴走が外部から到来する不正ノイズによるものではなく、制御回路内部に発生したノイズ等によるものであると判定する。かかる場合には、ラッチ回路73およびタイマ回路74へは何らの信号も出力しない。なお、この場合、ウオッチドッグタイマ回路66がタイムアウト状態となることで、ウオッチドッグタイマ回路66からCPU46には別途、リセット信号が出力されているので、CPU46によるRAMデータの初期化処理によってRAM内の入賞率設定値は「設定3」に初期化される。
【0060】
一方、不正ノイズが検出されていた場合には、不正ノイズによってCPU46が暴走したと判断し、不正防止手段67は、RAM48内の入賞率設定値を払出率が最も低い「設定1」に更新する割り込み処理を実行する。つまり、ウオッチドッグタイマ回路66がタイムアウトすれば、RAM48が初期化されることによってRAM48内の入賞率設定値は、一旦、「設定3」に更新されるが、不正ノイズが検出されていた場合には、その設定が最も払出率の低くなる「設定1」に再更新される。これにより、入賞率の設定が、計算上の払出率が100%となる「設定3」から、計算上の払出率が95.2%となる「設定1」に更新される。さらに、不正防止手段67は、不正報知用LED77を点灯させて不正行為の発生したことを報知し、また、報知信号を外部のランプ回路60等へ出力して遊技効果ランプ24等を所定の報知態様で点滅させる。なお、その他、スピーカ28から報知音を発生させたりしてもよい。さらには、所定の報知信号が不正防止手段67からホール用管理コンピュータへ出力されるように構成してもよい。
【0061】
次に、不正防止手段67が入賞率の設定を変更する具体的な手順を図6および図7を用いて以下に説明する。図7は、不正防止手段67により実行される設定値更新処理の内容を示すフローチャートである。特に図7(a)は、監視回路76としてタイマ回路▲2▼76aを用いた場合の処理内容を示し、図7(b)は、監視回路76としてパルス読取回路▲2▼76bを用いた場合の処理内容を示している。
【0062】
まず、判定回路72は、ウオッチドッグタイマ回路66からのタイムアウト信号に基づいて、ラッチ回路73に信号を出力する。これによりラッチ回路73がラッチ状態となってラッチ回路73からスイッチセンサ回路55のキースイッチ用入力端子へ連続的に設定信号が出力される(SE1、SF1)。これにより、確率設定モードに切換えられる。
【0063】
並行して、判定回路72は、パルス発生回路75を起動するための指令信号を出力するが、タイマ回路▲1▼74によって一定の遅延時間が経過した後にその指令信号がパルス発生回路75に入力される(SE2、SF2)。なお、タイマ回路▲1▼74によって指令信号を遅延させるのは、確率設定モードに完全に切替わる前にパルス発生回路75から設定変更用のパルス信号が出力されてしまうことを防止するためである。
【0064】
次に、確率設定モードに切換えられた後、パルス発生回路75に指令信号が入力され、これに基づいてパルス発生回路75から所定数のパルス信号が発生し、順次、スイッチセンサ回路55のドアスイッチ用入力端子へ出力される(SE3、SF3)。これにより、入賞率設定値が「設定3」から「設定1」に更新される。なお、ここで出力されるパルス信号は、前面枠1Bを1回開閉させるドアスイッチ操作に対応する信号であり、パルス信号が1つ検出される毎に入賞率の設定値が「1」歩進される。前述したように、不正防止手段67によって入賞率設定値を変更する時点では、すでにCPU46によってRAM48内の入賞率設定値は平均的設定値「設定3」に初期化されている。このため、この「設定3」を「設定1」に再更新するために、このパルス発生回路75からは計4つのパルス信号が予め定められた周期で順次出力される。このように、パルス発生回路75から出力するべきパルス信号数が予め定められているために、判定回路72からパルス発生回路75に対してパルス数を特定する信号を出力する必要がなく、判定回路72の制御を単純化できる。なお、これに代えて、CPU46から判定回路72に対して現状の入賞率設定値を特定可能な情報が入力されるように構成し、判定回路72はその情報に基づいて必要なパルス数を算出し、算出したパルス数を特定可能な情報をパルス発生回路75へ出力するように構成してもよい。
【0065】
次に、必要数のパルス信号を出力する処理が終了した時点で、監視回路76(タイマ回路▲2▼76aまたはパルス読取回路76b)はスイッチセンサ回路55のスタートスイッチ用入力端子へスタートスイッチ信号を出力するとともにラッチ回路73へリセット信号を出力する。このスタートスイッチ信号等の出力時期を判定する方法は、タイマ回路▲2▼76aとパルス読取回路76bとで異なる。
【0066】
まず、タイマ回路▲2▼76aの場合には、入賞率設定値変更用の一群のパルス信号(本実施の形態では4つ)のうちの1つ目の信号の出力が確認された時点から内部タイマを起動し、内部タイマの所定時間を計時し終えてタイムアップした時点でスタートスイッチ信号等を出力する(SE4)。この内部タイマは、入賞率設定値変更用の一群のパルス信号のすべての出力が終了するのに十分な時間でタイムアップするように設定されているため、入賞率設定値変更用の一群のパルス信号の出力途中にスタートスイッチ信号等が出力されることはない。
【0067】
一方、パルス読取回路76bの場合には、パルス発生回路75から出力されるパルス信号を読取り、その出力数を計数する。そして、計数値が入賞率設定値変更用の一群のパルス信号の数と一致した後にスタートスイッチ信号等を出力する(SF4)。
【0068】
次に、監視回路76(タイマ回路▲2▼76aまたはパルス読取回路76b)から出力されたリセット信号がコンデンサ等から成る遅延回路によって所定時間遅延してラッチ回路73のリセット端子に入力され、ラッチ回路73がリセットされる(SE5、SF5)。ラッチ回路73がリセットされることによって、キースイッチ用入力端子への設定信号が停止し、確率設定モードからゲームモードに切換わる(SE6、SF6)。これにより、設定変更後の入賞率に基づくゲームを開始可能となる。
【0069】
図8ないし図21は、図5に示した制御回路の処理内容を説明するためのフローチャートである。
【0070】
図8は、電源投入時に行なわれる処理プログラムである。特に、図8(a)は、製品化されたスロットマシン1が初めて電源投入された場合の初回電源投入処理を示すフローチャートであり、スロットマシン1が1回のみ実行する処理を示している。一方、図8(b)は、前記初回電源投入処理が実行されたスロットマシン1の電源を落とし、以降、電源投入された場合の2回目以降の電源投入処理を示すフローチャートである。両処理の違いは、電源を投入した際に、RAM内に前回の遊技データ(入賞率設定値等)が残されているか否かの違いのみである。初回の電源投入時には、当然に前回遊技時の遊技データが存在しないために、後述のように前回遊技時の入賞率設定値が自動設定されること(SD5)はない。
【0071】
以下、フローチャートに基づいて処理内容を説明する。まず、電源投入により、リセットスイッチ4がONか否かの判断が行なわれる(SC1、SD1)。このリセットスイッチ4はゲームオーバー(打止め)を機能するようにセットするか機能しないようにセットするかの選択設定に用いられるものであり、リセットスイッチ4がONになっていれば,ゲームオーバー無のモードに設定されて(SC3、SD3)ゲームオーバー(打止め)が機能しないように設定される。一方、リセットスイッチ4がOFFになっておればゲームオーバー有のモードにセットされて(SC2、SD2)ゲームオーバー(打止め)が機能するように設定される。なお、打止有無の選択を専用のスイッチで設定するようにしてもよい。
【0072】
次に、キースイッチ43がONになっているか否か(より具体的には、キースイッチ用入力端子を介して設定信号が入力されているか否か)の判断が行なわれる(SC4、SD4)。キースイッチ43がONの場合には確率設定モードに設定されている状態であり、キースイッチ43がOFFの場合にはゲームモードに設定されている状態である。キースイッチがONの場合には設定値設定処理が実行される(SC6、SD6)。設定値設定処理の実行により、遊技場の管理者等の操作に応じて入賞率設定値が所望の値に設定される。設定値設定処理の詳細については、図10を用いて後述する。その後、遊技制御中の各種処理が実行される。各種処理の処理内容については、図10〜図21を用いて後述する。なお、遊技制御の途中段階において、CPU46はウオッチドッグタイマ回路66に対して定期的にリセット信号を送信し、ウオッチドッグタイマ回路66内部のウオッチドッグタイマをリセットさせる。また、遊技制御開始後においても、不正防止手段67によりキースイッチ用入力端子に設定信号が入力されること(不正防止手段67の前記SE1、SF1の処理)によって図10を用いて後述する設定値設定処理が実行される。
【0073】
一方、キースイッチがOFFの場合(より具体的には、キースイッチ用入力端子に設定信号が入力されていない場合)には、初回電源投入処理と2回目以降の電源投入処理とでは処理内容が異なる。初回電源投入処理の場合には、前回遊技時のデータが存在しないために、プログラムに記述されている設定に基づいて初期設定がなされる(SC5)。この際、入賞率設定値は、払出率が100%に近い設定値に設定される。本実施の形態の場合には、「設定3」に設定される。その後、遊技制御の各処理が繰返し実行される(SC7)。これに対して2回目以降の電源投入処理の場合には、前回遊技時の入賞率設定値が設定される(SD7)。たとえば、前回、電源を落とす前に入賞率設定値が「設定4」に設定されていた場合には、入賞率設定値がその「設定4」に設定される。その後、遊技制御の各処理が繰返し実行される(SD7)。
【0074】
なお、スロットマシンの電源投入は、遊技場の営業開始時に行なわれる場合と、遊技場の営業中にたとえば停電等により一旦電源が立下がり再び停電が復旧した場合等のように営業中に行なわれる場合とが考えられるが、RAM48は、停電時等においてはバックアップ電源63によりバックアップされているために、後述するS33ないしS200のステップのうち、停電発生時点等の電源立下がり時点に実行していたプログラムのステップをこのRAM48が記憶しており、その記憶している電源遮断時のステップにプログラム制御が復帰する。
【0075】
図9は、初期化処理(第1の実施の形態)の内容を説明するためのフローチャートである。CPU46は、リセット端子にリセット信号が入力された場合、遊技制御の途中であってもその途中の制御を中止して以下に説明する初期化処理を実行する。なお、初期化処理の第2の実施の形態については、図28を用いて後述する。
【0076】
まず、リセット端子にリセット信号が入力されたか否かが判断される(SH1)。リセット信号はウオッチドッグタイマ回路66より入力される信号である。リセット信号が入力されていない場合には、CPU46は暴走しておらず正常に制御を実行していると考えられるため、そのまま処理が終了する。
【0077】
一方、CPU46が暴走した結果、ウオッチドッグタイマ回路66よりリセット信号が入力された場合には、RAM48内のすべてのデータが一旦0に設定され(SH2)、プログラムによって初期設定が行なわれる(SH3)。これにより、たとえば、入賞率設定値が「設定3」に更新される。設定値は、一番低い確率である「1」から一番高い確率である「6」までの6段階用意されており、このステップにおける初期化により、ほぼ平均的な確率である「3」に初期化される。その結果、スロットマシンがプログラム暴走等により初期化された場合にはほぼ平均的な確率に設定されるために、プログラム暴走等を原因とした初期化を境にして入賞率が極端に高い設定値に切替わったりまたは極端に低い設定値に切替わったりする極端な変化を防止できる利点がある。なお、不正ノイズによってCPU46が暴走していた場合には、この設定は、前述した不正防止手段67によって「設定1」に再更新される。
【0078】
さらに、SH3においては、エラー信号が出力され、遊技制御動作が停止される。エラー信号は、たとえば、ランプ回路60に入力され、スロットマシン1の前面のランプが所定の態様で点滅する。あるいは、エラー信号は、ホール用管理コンピュータに入力され、遊技場の管理者に何らかの原因により初期化された旨が報知される。
【0079】
次に、リセットスイッチ4によってリセット操作が検出されたか否かが判断される(SH4)。そして検出されない限りは遊技不可能な状態が継続する。これにより、もし、この初期化処理による初期化が不正ノイズに起因するものであったとしても、不正に初期化がなされた後、そのまま遊技が行なわれてしまうことを防止でき、遊技場係員等が不正の有無を確認することができる。
【0080】
その後、リセット用鍵穴3bに所定のキーを挿入してのリセット操作がなされた場合には、その操作がリセットスイッチ4により検出され、処理が終了する。これにより、スロットマシン1がリセットされて再び遊技が可能となる。
【0081】
図10は設定値設定処理の処理内容を説明するためのフローチャートである。この設定値設定処理においては、まず、キースイッチ43がONしたか否か(より具体的には、キースイッチ用入力端子を介して設定信号が入力されているか否か)が判断される(SG1)。キースイッチ43がONしていない場合には、確率設定モードへの変更要求がないために処理が終了する。一方、キースイッチ43がONした場合(キースイッチ用入力端子を介して設定信号が入力されている場合)には、投入コイン流路を返却側に切替えて投入コインが返却されるように制御される(SG2)。なお、図8のSC4、SD4でYESと判断されてこの設定値設定処理に移行してきた場合には、常にSG1でYESの判断がなされる。
【0082】
次に、ドアスイッチ操作があったか否かが判断される(SG3)。遊技場の経営者や係員が前面枠1Bを1回開閉させるドアスイッチ操作をすれば、その操作がドアスイッチ44(図1参照)で検出され、SG3によりYESの判断がなされて、入賞率の設定値が「1」歩進される(SG4)。あるいは、不正防止手段67から入力された設定変更用のパルス信号(SE3、SF3)がスイッチセンサ回路55のドアスイッチ用入力端子を介して入力された場合にも同様にこのSG3においてYESの判断がなされ、入賞率の設定値が歩進される。
【0083】
次に、現時点での設定値が「7」であるか否かの判断がなされる(SG5)。この入賞率の設定値の上限は「6」と定められているために、設定値が「7」になった場合には設定値を再度「1」にする処理が行なわれ(SG6)、SG7に移行する。一方、設定値が「7」になっていない場合には現時点での設定値の表示が行なわれる(SG7)。
【0084】
次に、スタートレバー33によるスタート操作が検出されたか否かが判断される(SG8)。スタート操作が検出されない場合には、前記SG3に戻る。その後、たとえば、遊技場の係員は、入賞率の設定値の表示を見ながら所望の設定値になるようにドアスイッチ44を操作する。その後所望の設定値になれば、スタートレバー12(図1参照)を操作する。これにより、SG8でスタートスイッチ13のONが検知されたと判断される。あるいは、不正防止手段67から入力されたスタートスイッチ信号(SE4、SF4)に基づいて、同様にSG8でスタート操作があったものと判断される。
【0085】
次にキースイッチ43がOFFに切替えられたか否かが判断される(SG9)。そして、遊技場の係員によるキー操作が行なわれた場合、または、不正防止手段67からの設定信号の入力が停止した場合(SE6、SF6)、SG9においてYESの判断がなされ、RAMの初期化(元の入賞率設定値を消去する処理等)、入賞率の設定値の確定(今回、新たに入力された入賞率設定値を設定する処理)、設定表示のクリアの処理がなされてゲームモードに切換えられた後、処理が終了する。
【0086】
図11はランダムカウンタ更新処理の割込プログラムを示すフローチャートである。この図11に示す割込プログラムは前述したパルス分周回路53から定期的に入力されるパルス信号に基づいて行なわれるものであり、たとえば4msec毎に1回ずつ実行される。まずS15により、ランダムカウンタの値Rを所定の数N加算更新する処理が行なわれる。次にS16に進み、ランダムカウンタの値Rが予め定められた最大値以上になったか否かの判断が行なわれ、未だに最大値以上になっていない場合にはS18に進み、1ゲームが終了したか否かの判断が行なわれる。この1ゲームは可変表示装置の停止時の表示結果コインが何ら払出されない場合にはその可変表示装置の停止時点で終了するがコインが払出される場合にはコインの払出しが終了した段階で1ゲームが終了する。1ゲームが終了していない場合にはそのまま割込プログラムが終了し、次回の割込待ちとなる。一方、ランダムカウンタの値Rが最大値以上となっている場合にはS17に進み、ランダムカウンタの値Rをその最大値だけ減算更新する処理が行なわれた後にS18に進む。次に今回の割込プログラムが1ゲームが終了するタイミングで行なわれる場合にはS18によりYESの判断がなされてS19に進み、ランダムカウンタの値Rに基づきS15にて加算更新する値Nを変更する処理が行なわれる。この加算数Nは、予め設定されている複数種類の素数でかつ前記最大値をその素数で除した場合の商が整数にならないような素数の中から1つ選択されてS19により変更される。加算数Nはこのように設定することにより、ランダムカウンタの値Rが万遍なくあらゆる数値を取り得る状態となる。また、1ゲームが終了するごとにS19により加算数Nは他の素数に変更するために、ランダムカウンタの値Rがランダムの値となり、このランダムカウンタの値に基づいて後述する入賞か否かの決定を行なう場合にランダムな決定を行なうことができる利点がある。
【0087】
図12はエラーチェック処理を示す割込みプログラムのフローチャートである。まずS20により払出すべきコインが欠乏したコイン切れ状態であるか否かの判断がなされる。コイン切れ状態でないと判断された場合にはS21に進み、投入コインが詰まったか否かの判断が行なわれる。投入コインが詰まっていない場合にはS22に進み、投入コインが余剰コイン貯留タンク41(図2参照)内で満タンとなったか否かの判断がなされ、満タンになっていない場合にはS23に進み、コインホッパー37(図2参照)から払出されるコインが詰まったか否かの判断がなされ、詰まっていない場合にはS24に進みエラー中であるか否かの判断がなされてエラー中でない場合には割込プログラムが終了する。
【0088】
そして、払出したコインの枚数である払出数が1ゲームの終了の結果払出すべきコインの枚数である払出予定数に達しておらず、かつ、コイン払出モータ38が回転中にもかかわらず一定時間内にコインの払出が検出されない場合には、コイン切れと判定されてS20によりYESの判断がなされ、S25により、エラーコード「HE」が払出数表示器27(図1参照)により表示される。一方、投入されたコインがコイン取込径路35内で詰まり、投入コインセンサ36(図2参照)が一定時間以上連続的にコインを検出している状態となった場合には、S22によりYESの判断がなされてS26によりエラーコード「CE」が表示される。また、余剰コイン貯留タンク41内に投入コインが満タンとなり満タンセンサ42(図2参照)が満タン検出すれば、S22によりYESの判断がなされてS27に進み、エラーコード「CO」が払出数表示器27により表示される。コインホッパー37から払出されるコインが詰まり払出コインセンサ39(図2参照)が一定時間以上連続的にコインを検出した状態となった場合には、S23によりYESの判断がなされてS28に進み、エラーコード「HJ」が払出数表示器27により表示される。さらに、前記S20ないしS23によりエラーである旨の判定がなされた後、後述するS32によりそのエラーコードがクリアされるまでの期間中、S24によりYESの判断がなされてS29に進み、前記S25ないしS28のいずれかにより表示されているエラーコードの表示が引続き続行される。つまり、S29によるエラーコードの表示は、遊技場の係員によりエラー原因が取除かれた後においても、開成状態にある前面枠1Bが閉成されて後述するS32によりエラーコードがクリアされるまでは引続きエラーコードの表示が続行されるのである。
【0089】
S25,S26,S27,S28あるいはS29の処理がなされた後に、S30に進み、スロットマシンのゲームを中断させ、エラー音をスピーカ28から発生させる処理が行なわれる。
【0090】
スピーカ28からエラー音が発せられていることを遊技場の係員が聞きつければ、その遊技場の係員はスロットマシンのエラー原因を取除くべく、前面枠1Bを開成させ、さらに、払出数表示器27により表示されているエラーコードから発生しているエラー原因の種類を識別し、エラー原因の種類に応じた作業を行なって発生しているエラー原因を取除く。そして、その作業が終了した後に遊技場の係員は前面枠1Bを閉じる。すると、ドアスイッチ44が、前面枠1Bの閉じられたことを検出し、それに応じてS31によりYESの判断がなされる。その結果、制御はS32に進み、払出数表示器27により表示されるエラーコードがクリアされ、エラー音が停止され、中断発生時のゲーム状態からゲームが再開される。なお、前面材1Bを実際に閉成するのではなくドアスッチ44を指等で押圧操作することによりドアスイッチ44から検出出力を尊出させてS31によりYESの判断を行なわせてもよい。
【0091】
図13および図14はゲームスタート処理を示すフローチャートである。S33により、流路切換ソレノイド33(図2参照)を制御して投入コインの流路を取込側に切換える処理が行なわれ、S34に進み、ゲーム切換操作があったか否かの判断が行なわれる。ゲーム切換操作がない場合にはS40に進むが、遊技者がゲーム切替ボタン16を押圧操作した場合にはS35に進み、今現在クレジットゲームモードになっているか否かの判断が行なわれ、なっていない場合にはS36によりクレジットゲームモードとする処理が行なわれる。一方、既にクレジットゲームモードになっている場合にはS37に進み、コインゲームモードにする処理が行なわれ、S38に進み、クレジットカウンタが「0」であるか否かの判断が行なわれる。このクレジットカウンタとは、クレジットゲーム時において賞品として付与されるコインの枚数や遊技者が投入したコイン枚数を計数して記憶しておくためのものであり、後述するS60,S179により「1」ずつ加算更新されるとともに、後述のS39,S56により「1」ずつ減算更新される。このクレジットカウンタが「0」の場合にはS40に進むが、「1」以上の場合にはS39に進み、コインを1枚払出すとともにクレジットカウンタを「1」減算更新する処理がなされてS38に戻る。このS39の処理をクレジットカウンタが「0」になるまで繰返して行ないクレジットカウンタのカウント値に相当する枚数だけのコインが払出される。つまり、クレジットゲームモードとなっている状態で遊技者が切換え操作してコインゲームモードにした場合には、そのクレジットゲーム時において加算記憶されているクレジットカウンタの値に相当する枚数のコインを遊技者側に払出す必要があるため、このS39により払出し制御を行なうのである。一方、現時点でコインゲームモードになっている状態で遊技者がゲーム切替ボタンを押圧操作すればS36に進み、クレジットゲームモードに設定される。
【0092】
次にS40に進み、スタート操作があったか否かの判断がなされ、未だにスタートレバー12(図1参照)が押圧操作されていない場合にはS41に進み、投入数カウンタが「3」であるか否かの判断が行なわれる。この投入数カウンタとは、1ゲームを行なうに際し遊技者がコイン投入口18から投入したコインの枚数あるいはクレジットゲーム中におけるクレジット操作ボタン14を遊技者が押圧操作した操作回数を計数して1ゲームにおけるゲーム結果に賭ける賭数を設定するためのものであり、後述するS57により「1」ずつ加算更新され、図示しないが、次のゲーム開始時にS33に関連してクリアされる。この投入数カウンタのカウント値に応じて賭数が入力設定され、その賭数すなわち投入数カウンタのカウント値が「1」の場合には有効となる有効ライン(当りライン)が1本に設定され、カウント値が「2」の場合には3本に設定され、カウント値が「3」の場合には5本に設定される。この投入数カウンタのカウント値の上限は「3」に設定されている。S41により投入数カウンタのカウント値がその上限である「3」になっていない場合にはS42に進み、ボーナスゲームフラグがセットされているか否かの判断が行なわれる。このボーナスゲームフラグとは、可変表示装置の停止時の表示結果に基づいてボーナスゲームが実際に開始される状態となった時にS162,S169によりセットされ、そのボーナスゲームが終了した場合にS188によりクリアされるものである。そして、ボーナスゲームフラグがセットされていない場合にはS47に進むが、セットされている場合にはS43に進み、投入数カウンタが「0」であるか否かの判断が行なわれ、「0」の場合にはS47に進み、「1」以上の場合にはS44に進む。つまり、ボーナスゲームの場合には、前述したように可変表示装置の組合せの有効ラインが1本のみ有効となるために、1賭けの遊技しか認められず、そのために、投入数カウンタが「1」を越える値にならないように制御するのである。S44では、クレジットゲームモードになっているか否かの判断が行なわれ、クレジットゲームモードになっていない場合にはS46に進み、投入コイン流路を返却側に切換えてその後投入されたコインを返却する処理が行なわれた後にS40に進む。一方、クレジットゲームモードになっている場合にはS45に進み、クレジットカウンタが既にその上限値である「50」になっているか否かの判断が行なわれ、「50」になっている場合にはそれ以上クレジットカウンタの加算更新が行なえないためにS46に進み、投入されたコインを返却する処理が行なわれる。
【0093】
S47では、コイン投入があったか否かの判断が行なわれ、あった場合にはS48に進み、投入数カウンタが既にその上限である「3」になっているか否かの判断が行なわれ、既に「3」になっている場合にはS60に進み、クレジットカウンタに「1」加算する処理が行なわれてS40に戻る。一方、投入するカウンタが「3」になっていない場合にはS49に進み、ボーナスゲームフラグがセットされているか否かの判断が行なわれ、ボーナスゲームフラグがセットされていない場合にはS57に進み、投入数カウンタのカウント値にまだ余裕があるためにそのカウント値に「1」を加算する処理が行なわれる。ボーナスゲームフラグがセットされている場合にはS50に進み、投入数カウンタが「0」であるか否かの判断が行なわれる。ボーナスゲームの場合には前述したように投入数カウンタの上限値が「1」となるために、投入数カウンタが「1」である場合にはS60に進みクレジットカウンタに投入されたコインの枚数である「1」加算する処理が行なわれるのである。次にS58に進み、前述したランダムカウンタ更新処理に従って加算更新されているランダムカウンタの値Rを呼出して格納する処理が行なわれる。次にS59に進み、有効ラインの点灯,払出し予定数と払出し数を「0」にする処理が行なわれてS40に戻る。この有効ラインの点灯は、投入数カウンタの値が「1」である場合には中段の横1列を表示する有効ライン表示ランプ21のみを点灯させ、投入数カウンタが「2」の場合には横3列の有効ラインを表示する有効ライン表示ランプ21,22を点灯させ、投入数カウンタが「3」の場合には横3列および斜め対角線上に2列の5本の有効ラインを表示する有効ライン表示ランプ21〜23のすべてを点灯表示させる。また、払出し予定数とは、可変表示装置の停止時の表示結果に基づいて入賞が決定された場合に、その入賞の種類に応じて遊技者に払出すコインの枚数であり、払出し数とは、入賞に基づいて実際に払出されたコインの枚数のことである。
【0094】
次に、S47によりコインの投入がないと判断された場合にはS51に進み、クレジットカウンタが「0」であるか否かの判断が行なわれ、「0」でない場合にはS52に進み、クレジット操作があったか否かの判断が行なわれ、クレジット操作がない場合にはS40に戻る。一方、クレジットカウンタが「0」の場合にはS27による判断を行なうことなく直接S15に戻る。これは、クレジットカウンタが「0」の場合にはいくら遊技者がクレジット操作ボタン14を押圧操作してクレジット操作を行なったとしても、そのクレジットカウンタのカウント値を使用してのゲームを行なうことができないために、クレジット操作があったか否かという判断を行うこと自体無駄となるためである。次にクレジット操作があった場合にはS53に進み、投入数カウンタが「3」になっているか否かの判断が行なわれ、既にその上限値である「3」になっている場合にはクレジット操作を無視してS40に戻る。一方、「3」になっていない場合にはS54に進み、ボーナスゲームフラグがセットされているか否かの判断が行なわれ、ボーナスゲームフラグがセットされている場合にはS55に進み、投入数カウンタが「0」であるか否かの判断が行なわれ、投入数カウンタがボーナスゲーム時における上限値である「1」になっている場合にはクレジット操作を無視してS40に戻る。一方、投入数カウンタが「0」の場合またはボーナスゲームフラグがセットされていない場合にはS56に進み、クレジットカウンタを「1」減算更新した後にS57に進み、投入数カウンタに「1」を加算する処理が行なわれる。
【0095】
以上説明したように、1ゲームにおけるゲーム結果に賭る賭数を入力設定するべく遊技者がコインをコイン投入口18から投入するごとに3回を限度としてS58によりランダムカウンタのランダム値Rが読出されて格納される。一方、クレジットゲーム時において遊技者が賭数を設定入力するべくクレジット操作ボタン14を押圧操作するごとに3回を限度としてS58によりランダムカウンタのランダム値Rが読出されて格納される。ゆえに、1賭けの場合には1回だけランダム値Rが格納されて2賭けの場合には2回ランダム値Rが格納されて3賭けの場合には3回ランダム値Rが格納されることになる。
【0096】
次に、遊技者がスタートレバー12を押圧操作すればS40によりYESの判断がなされてS61に進み、投入数カウンタが「0」であるか否かの判断がなされ、「0」の場合にはS41に進むが、「1」以上の場合にはS62に進み、流路切換ソレノイド33を制御して投入コイン流路を返却側に切換え、以降のリール回転処理に移行する。このS62の処理の結果、それ以降投入されたコインはコイン貯留皿30内に返却されることになる。
【0097】
図15および図16は、リール回転処理のプログラムを示すフローチャートである。まずS63より1ゲームタイマが終了しているか否かの判断が行なわれる。この1ゲームタイマとは、1ゲームが開始されてから終了するまで最低限経過しておかなければならない時間(たとえば4.1秒)を計時するためのものであり、S65によりセットされる。なお、1ゲームタイマにセットする時間を賭数に応じて変化させ、賭数が1賭け、2賭けの場合には、3賭けの場合よりも短い時間をセットするようにしてもよい。1ゲームタイマが終了していない場合にはS64に進み、タイマ終了待ち音がスピーカ28から発生されて1ゲームタイマが終了していない旨を遊技者に報知する。一方、1ゲームタイマが終了すれば、S65に進み、1ゲームタイマが新たにセットされ、操作無効タイマがセットされ、全リールの回転が開始される。この操作無効タイマとは、前述したように、ストップボタン9L,9C,9Rを操作してもその操作を無効とする時間を計時するためのタイマである。
【0098】
次にS66に進み、格納されているランダム値R(図11参照)を用いて所定の演算を行なう処理がなされる。このランダムカウンタのランダム値Rは、前述したように、1賭けの場合には1つの値であるが2賭けの場合には2つの値を有し、3賭けの場合には3つの値を有する。ゆえに、1賭けの場合にはその1つの値を用いて所定の演算を行なうことになるが、2賭けの場合には2つの値を用いて所定の演算を行ない、3賭けの場合には3つの値を用いて所定の演算を行なうことになる。その所定の演算とは、ランダム値R同士を加算したり減算したり乗じたり除したりあるいは所定の関数に代入して答えを算出したりする演算である。ゆえに、このランダムカウンタのランダム値Rの数が多いほどすなわち1枚賭けよりも2枚賭けあるいは2枚賭けよりも3枚賭けの場合ほどS66による演算結果の値がランダムな値となる。次にS67により、その演算結果を各当選の判定値と比較する処理が行なわれる。この各当選の判定値は、ビッグボーナスゲーム当選の判定値,ボーナスゲーム当選の判定値,小役当選の判定値,再ゲーム当選の判定値の4種類がある。なお、この各当選の判定値は、テーブルの形でROM47に記憶され、賭数が多いほどその当選判定値の範囲(領域)が広くなって当選しやすいように構成されている。つまり、1賭けの場合が最も当選しにくく、3賭けの場合が最も当選しやすくなっており、3賭けの場合には、1賭けの場合よりも少なくとも3倍以上当選しやすくなっている。また、ビッグボーナス当選の判定値とボーナス当選の判定値は遊技状態にかかわらず一定であり、入賞率の設定変更によってのみ変化するようになっている。一方小役当選の判定値は遊技状態に応じて変化するが、入賞率の設定変更によっては変化しないようになっている。
【0099】
次にS68に進み、ボーナスゲームフラグがセットされているか否かの判断が行なわれ、ボーナスゲームフラグがセットされていない場合にはS71に進み、ビッグボーナスゲームフラグがセットされているか否かの判断が行なわれ、ビッグボーナスゲームフラグがセットされていない場合にはS74に進む。S74では、リール回転音をスピーカ28から発生させ、次にS75に進み、ビッグボーナス当選フラグあるいはボーナス当選フラグがセットされているか否かの判断が行なわれ、既にセットされている場合にはS81に進むが、セットされていない場合にはS76に進む。
【0100】
S76では、前記S67による比較結果、ランダム値Rを用いた演算結果がビッグボーナス当選許容値に含まれているか否かの判断がなされ、含まれている場合にはS77に進み、ビッグボーナス当選フラグがセットされてS80に進む。一方、前記S67による比較結果、ランダム値Rを用いた演算結果がビッグボーナス当選許容値ではないがボーナス当選許容値に含まれている場合には、S78によりYESの判断がなされてS79に進み、ボーナス当選フラグがセットされてS80に進む。S80では、遊技効果ランプ24(図1参照)を点灯開始させる処理がなされ、次にS85に進む。S80の処理により、ビッグボーナスあるいはボーナス当選した旨の報知が行なわれる。なお、S80による遊技効果ランプ24の点灯に代えて、専用の表示器を設けてビッグボーナス当選あるいはボーナス当選が生じた旨を報知するようにしてもよく、また、スピーカ28から所定の音を発生させて報知するようにしてもよい。このS80の処理の結果、遊技者がビックボーナス当選あるいはボーナス当選したことを認識する状態となるが、後述するように、可変表示状態の停止制御中にリーチ状態となったとしてもビッグボーナス当選あるいはボーナス当選していない限りリーチ音の発生が行なわれないために(S108〜S110)、ビックボーナスゲームあるいはボーナスゲームとなる可能性がないにもかかわらずリーチ状態の報知が行なわれることによる遊技者の不快感を防止得る。
【0101】
S78によりNOの判断がなされた場合にS81に進み、S67の比較結果、ランダム値Rを用いた演算結果が再ゲーム当選許容値に含まれているか否かの判断がなされ、含まれていない場合にはS83に進むが、含まれている場合にはS82に進み、再ゲーム当選フラグがセットされてS85に進む。このS82による再ゲーム当選フラグのセットにより、後述するように、コインを投入することなくスタート操作により自動的に可変表示装置が可変開始されて再ゲームできるように制御される。S83では、S67の比較結果、ランダム値Rを用いた演算結果が各小役当選許容値に含まれているか否かの判断がなされ、含まれていない場合にはそのままS85に進むが、含まれている場合にはS84に進み、含まれている小役の種類に相当する当選フラグがセットされてS85に進む。
【0102】
次に、ボーナスゲームフラグがセットされている場合にはS68によりYESの判断がなされてS69に進み、S67の比較結果、ランダム値Rの演算結果がJAC入賞許容値に含まれているか否かの判断がなされる。つまり、S68によりYESの判断がなされるということはスロットマシンのゲーム状態がボーナスゲーム中であるということであり、ボーナスゲーム中の可変表示装置の可変停止時の表示結果が「JAC」の停止図柄となった場合には前述したように、ボーナスゲーム中における入賞が発生してコインが15枚払出可能となるのであり、S69により、ボーナスゲーム中における入賞を発生させるか否かを判定しているのである。そして、S69によりNOの判断がなされた場合にはそのままS85に進むが、YESの判断がなされた場合にはS70に進み、JAC入賞フラグがセットされる。その結果、後述するように、ボーナスゲーム中における入賞を発生させる制御がなされる。
【0103】
一方、ボーナスゲームフラグではなくビッグボーナスゲームフラグがセットされている場合にはS71によりYESの判断がなされてS72に進み、S67による比較結果、ランダム値Rを用いた演算結果がボーナスゲーム許容値に含まれているか否かの判断がなされる。スロットマシンのゲーム状態がビッグボーナス中において、可変表示装置の可変停止時の表示結果が「JAC」の停止図柄の組合せになった場合には、前述したようにビッグボーナスゲーム中におけるボーナスゲームが開始されるのであり、そのために、S72により、ビッグボーナスゲーム中におけるボーナスゲームを発生させるか否かの判定が行なわれるのである。そして、S72によりNOの判断がなされた場合にはS83に進むが、YESの判断がなされた場合にはS73に進み、JAC入賞フラグがセットされてS85に進む。
【0104】
次にS85では、操作無効タイマが終了したか否かの判断がなされ、終了するまで待機する。なお、この操作無効タイマにセットされる時間はS68〜S84の処理を行なうのに必要な時間以上の長さの時間(たとえば1秒)である。そして操作無効タイマが終了すればS86に進み、リール停止タイマをセットし、操作有効ランプ11L,11C,11R(図1参照)を点灯する制御が行なわれる。リール停止タイマとは、遊技者がストップボタン9L〜9Rをまったく操作しなかった場合に所定時間を計時してリールを自動的に停止させるためのタイマである。次にS87に進み、全リールが停止したか否かの判断がなされ、未だに停止していない場合にはS88に進み、リール停止タイマが終了したか否かの判断がなされる。リール停止タイマが終了したと判断されればS95に進み、左,中,右リールの停止フラグがセットされてS96に進む。一方、リール停止タイマが終了していない場合にはS89に進み、左リール停止操作があったか否かの判断がなされ、ない場合にはS91により中リール停止操作があったか否かの判断がなされ、ない場合にはS93により右リール停止操作があったか否かの判断がなされ、ない場合にはS96に進む。一方、遊技者が左停止ボタン9Lを押圧操作すればS89によりYESの判断がなされてS90に進み、左リール停止フラグがセットされて左リールが停止制御される。次に遊技者が中停止ボタン9Cを押圧操作すればS91によりYESの判断がなされてS92に進み、中リール停止フラグがセットされて中リールが停止制御される。遊技者が右停止ボタン9Rを押圧操作すればS93によりYESの判断がなされてS94に進み、右リール停止フラグがセットされて右リールが停止制御される。次に、遊技者が各停止ボタン9L,9C,9Rの2つ以上を同時に押圧操作した場合を説明する。たとえば、遊技者が左停止ボタン9Lと中停止ボタン9Cとを同時に押圧操作した場合には、まずS89によりYESの判断がなされてS90に進み左停止フラグがセットされて後述するように左リールが停止制御されるとともにS91によりYESの判断がなされてS92に進み、中リール停止フラグがセットされて後述するように中リールが停止制御される。このように遊技者が複数の停止ボタンを同時に押圧操作したとしても、その押圧操作された停止ボタンに相当するリールが停止制御されるのであり、いずれか一方のボタンの停止操作が無効にされてしまう不都合がない。これは、停止ボタン9L、9C、9Lの3つを同時に押圧操作した場合も同様である。
【0105】
次にS96により左リール停止フラグがセットされているか否かの判断がなされ、セットされていない場合にはS100により中リール停止フラグがセットされているか否かの判断がなされ、セットされていない場合にはS104により右リール停止フラグがセットされているか否かの判断がなされ、セットされていない場合にはS108に進む。左リール停止フラグがセットされている場合にはS97に進み、左リールが回転中であるか否かの判断がなされ、回転中である場合にはS98によりリール停止処理が行なわれた後にS99に進み、左リール停止フラグがクリアされる。一方既に左リールが停止している場合にはS97によりNOの判断がなされて直接S99に進む。中リールおよび右リールについても左リールで説明したS96ないしS99と同様の処理が行なわれるために、ここでは説明の繰返しを省略する。次に、すべてのリールが停止した段階でS87によりYESの判断がなされて図20に示す入賞判定の処理に移行する。
【0106】
一方、S104によりNOの判断がなされた場合にはS108に進み、停止しているいずれか2つのリールにより表示されている図柄がリーチ状態の図柄になっているか否かの判断がなされる。リーチ状態とは、複数の可変表示部5L,5C,5Rのうちのいずれか1つがまだ可変表示している段階で、既に停止している可変表示部の表示結果が、「AAA」,「BBB」等の特定の識別情報の組合せとなる条件を満たす所定表示状態となっている場合を意味する。そして、S108によりリーチ状態でないと判断された場合にはS87に進むが、リーチ状態であると判断された場合にはS109に進み、ビッグボーナス当選フラグまたはボーナス当選フラグがセットされているか否かの判断がなされ、いずれもセットされていない場合にはS87に進むが、いずれかがセットされている場合にはS110に進み、リーチ音をスピーカ28から発生させた後にS87に進む。このリーチ音が発せられることにより、遊技者が現在可変表示している可変表示部の停止時の表示結果次第で前記特定の識別情報の組合せが成立するかもしれないという遊技者の期待感を効果的に盛り上げることができる。なお、スピーカ28からリーチ音を発生させることに加えてあるいはそれに代えてリーチ状態が発生した旨の表示を行なうようにしてもよい。また、ビッグボーナス当選フラグセット時にのみリーチ時の報知を行なうようにしてもよいし、どちらかの当選フラグがセットされている方のリーチ時にのみ報知を行なうようにしてもよい。
【0107】
図17ないし図19は、S98、S102、S106により定義されたリール停止処理の具体的内容を示すフローチャートである。まずS111により、現在の図柄番号を確認する処理が行なわれる。この図柄番号は前述したように0〜20(図3参照)の21個あり、リール駆動モータ(ステッピングモータ)7L、7C、7Rの送りステップ数とリール位置センサ8L、8C、8Rの基準位置検出信号とに基づいて確認される。次にS112によりボーナスゲームフラグがセットされているか否かの判断がなされる。ボーナスゲームフラグがセットされている場合にはS113に進み、他の2つのリールが停止しているか否かの判断が行なわれる。他の2つのリールとは、現時点で停止制御を行なわんとしているリール以外のリールを意味する。そして、他の2つのリールがまだ停止していない段階ではS120に進み、S111により確認した現在の図柄番号から4図柄先以内にあるJAC図柄を有効となっている有効ライン上に停止させる制御が行なわれ、S152に進む。スロットマシンの場合には、停止制御の仕方が不自然にならないようにするために遊技者がストップボタン9L,9C,9Rを押圧操作してから0.2秒程度のある限られた非常に短い所定時間内に対応するリールを停止させなければならず、その非常に短い所定時間内にリールが回転できる回転角度が4図柄分程度となっている。ゆえに、ストップボタンが押圧操作されてから4図柄以上先にあるJAC図柄を有効な有効ライン上に停止制御させることは不可能であるために、S120により、4図柄先以内にJAC図柄がある場合にJAC図柄を有効ライン上に停止制御させるのである。なお、図3に示すように、現在の図柄番号がJAC図柄でない場合において、その現在の図柄番号から4図柄先の範囲内に必ずJAC図柄が存在するように図柄配列が構成されている。このように現在停止せんとするリールが最後のリールでない場合にはJAC入賞フラグがセットされているか否かにかかわらず有効となっている有効ライン上にJAC図柄を停止させるように制御されるのであり、これにより遊技者は期待を持って以降のリールの停止を注視するようになる。次にS152に進み、操作有効ランプ11L,11C,11Rのうち停止されたリールに対応する操作有効ランプを消灯するとともにリール停止音をスピーカ28から発する制御が行なわれ、S99,S103あるいはS107のいずれかにリターンする。
【0108】
ボーナスゲームフラグがセットされかつ他の2つのリールが停止しいる場合には、S104に進み、JAC入賞フラグがセットされているか否かの判断がなされ、セットされている場合にのみS120に進み、セットされていない場合にはS115に進む。S115では、現在の図柄番号から4図柄先以内にあるJAC図柄を有効となっている有効ライン上から外して停止し、その後S152に進む。つまり、JAC入賞フラグがセットされていないために、有効となっている有効ライン上にJAC図柄の組合せを成立させる訳にはいかず、ゆえにJAC図柄を有効となっている有効ラインから強制的にずらして停止させるのである。
【0109】
次に、ボーナスゲームフラグがセットされていない場合にはS116に進み、ビックボーナスゲームフラグがセットされているか否かの判断が行なわれ、ビックボーナスゲームフラグがセットされている場合にはS117に進み、JAC入賞フラグがセットされているか否かの判断がなされ、JAC入賞フラグがセットされている場合にはS118に進み、他のリールが停止しているか否かの判断がなされる。そして他のリールが停止していない段階では前記S120に進み、前述と同様にJAC図柄を有効となっている有効ライン上に停止させる制御が行なわれる。一方、他のリールが既に停止している場合にはS119に進み、現在の図柄番号から4図柄先以内にあるJAC図柄を停止しているリールのJAC図柄の有効ライン上に停止させ、有効となっている有効ライン上にJAC図柄の組合せが成立するように停止制御し、その後S152に進む。
【0110】
一方、ビッグボーナスゲームフラグがセットされていない場合およびJAC入賞フラグがセットされていない場合にはS121に進み、再ゲーム当選フラグがセットされているか否かの判断が行なわれる。再ゲーム当選フラグがセットされている場合にはS122に進み、他のリールが停止しているか否かの判断がなされ、他のリールがまだ停止していない場合にはS123に進み、現在の図柄番号から4図柄先以内にあるJAC図柄を停止しているJAC図柄の有効ライン上に揃えて停止させる制御がなされてS152に進む。一方、他のリールが停止している場合にS124に進み、現在の図柄番号から4図柄先内にあるJAC図柄を停止しているJAC図柄の有効ライン上に揃えて停止させる制御がなされてS152に進む。
【0111】
一方、再ゲーム当選フラグがセットされていない場合にはS125に進み、ビックボーナス当選フラグがセットされているか否かの判断が行なわれる。ビックボーナス当選フラグがセットされている場合にはS126に進み、他のリールが停止しているか否かの判断がなされ、他のリールがまだ停止していない場合にはS127に進み、現在の図柄番号から4図柄先以内にビックボーナス図柄(本実施の形態ではA)があるか否かの判断がなされ、ある場合にはS128によりビックボーナス図柄を有効ライン上に停止させた後S152に進む。一方、現在の図柄番号から4図柄先以内にビックボーナス図柄がない場合にはその回のゲームにおけるビックボーナスゲームの開始を諦めてS139に進む。なお、S127によりNOの判断がなされた場合においても、ビックボーナス当選フラグは引続きセットされたままの状態であるために次回のゲームにおいて再度ビックボーナス図柄を有効ライン上に停止させんとする制御が試みられ、実際にビックボーナス図柄が有効ライン上に停止するまでその試みが繰返し実行される。
【0112】
次に、S126により他のリールが停止していると判断された場合にはS129に進み、有効ライン上にビックボーナス図柄があるか否かの判断がなされ、ある場合にはS130に進み、停止しているビックボーナス図柄の有効ライン上に停止できるビックボーナス図柄が現在の図柄番号から4図柄先以内にあるか否かの判断がなされ、ある場合にS131に進み、ビックボーナス図柄を停止しているリールのビックボーナス図柄の有効ライン上に停止させる制御が行なわれる。一方、S130により、停止しているビックボーナス図柄の有効ライン上に停止できるビックボーナス図柄が4図柄先以内にないと判断された場合には、前述と同様にその回のビックボーナスゲームの開始を諦めてS139に進み、次回のゲームにおいて再度ビックボーナスゲームの開始が行なわれるような可変表示装置の停止制御が試みられる。
【0113】
ビックボーナス当選フラグがセットされていない場合にはS132に進み、ボーナス当選フラグがセットされているか否かの判断が行なわれ、ボーナス当選フラグがセットされている場合にはS133に進み、他のリールが停止しているか否かの判断がなされる。他のリールが停止していない段階ではS134に進み、現在の図柄番号から4図柄先以内にボーナス図柄(本実施の形態ではB)があるか否かの判断がなされ、ある場合にはS135に進みボーナス図柄を有効となっている有効ライン上に停止させる制御が行なわれ、S152に進む。一方、S134によりボーナス図柄がないと判断された場合にはS152に進む。次に、S133により他のリールが既に停止していると判断された場合にはS136に進み、有効ライン上にボーナス図柄があるか否かの判断がなされ、ない場合にはS139に進む。一方、有効ライン上にボーナス図柄がある場合にはS137に進み、停止しているボーナス図柄の有効ライン上に停止できるボーナス図柄が現在の図柄番号から4図柄先以内にあるか否かの判断がなされ、ない場合にはS139に進むがある場合にはS138に進み、ボーナス図柄を停止しているリールのボーナス図柄の有効ライン上に停止する制御がなされてS152に進む。
【0114】
一方、S132によりボーナス当選フラグがセットされていないと判断された場合にはS139に進み、小役当選フラグがセットされているか否かの判断がなされ、小役当選フラグがセットされていると判断された場合にはS140に進み、他のリールが停止しているか否かの判断がなされ、まだ他のリールが停止していない段階ではS144に進む。S144では、セットされた小役当選フラグの種類に対応する小役図柄が現在の図柄番号から4図柄先以内にあるか否かの判断がなされ、ない場合にはS146に進みただちにリールを停止させてS152に進む。一方、S144により小役図柄があると判断された場合にはS145に進み、その小役図柄を有効ライン上に停止させる制御が行なわれてS152に進む。次に、他のリールが停止している段階ではS140によりYESの判断がなされS141に進み、有効ライン上に小役図柄があるか否かの判断がなされ、ない場合にはS147に進むがある場合にはS142に進み、停止している小役図柄の有効ライン上に停止できる小役図柄が現在の図柄番号から4図柄先以内にあるか否かの判断がなされ、ない場合にはS147に進むがある場合にはS143に進み、その小役図柄を停止しているリールの小役図柄の有効ライン上に停止する制御が行なわれた後S152に進む。
【0115】
S139により小役当選フラグがセットされていないと判断された場合にはS147に進む。S147では、他の2つのリールが停止しているか否かの判断がなされ、まだ停止していない段階ではS149に進み、現在停止させようとしているリールが左リールか否かの判断がなされ、左リールでない場合にはS150によりただちに停止制御した後S152に進むが、左リールであった場合にはS151に進み、単図柄Fが有効ライン上に停止しないように停止制御した後にS152に進む。つまりS139により小役当選フラグがセットされていないと判断されたにもかかわらず有効ライン上に単図柄Fが停止したのでは小役入賞が成立してしまうために、S151により、単図柄Fを有効ライン上に停止しないように強制的にずらして停止させるのである。また、他の2つのリールが既に停止している段階でS147によりYESの判断がなされてS148に進み、いずれの図柄も有効ライン上に揃わないように停止制御した後にS152に進む。このように、いずれの当選もなかった場合には、1番目,2番目に停止されるリールは、遊技者の停止操作が検出されることにより(S89,S91,S93)ほとんど瞬時に停止されるため、タイミングを図りながらストップボタン9L,9C,9Rを操作する技術に優れた遊技者の場合には、1番目,2番目に停止されるリールを頻繁にリーチ状態に停止させることが可能になる。そして、そのたびにリーチ音を発生させたのでは、騒々しく耳障りとなるが、本実施の形態では、S109に示したように、ビッグボーナス,ボーナス当選フラグがセットされているときのみリーチ音を発生させているために耳障りとなる不都合もない。小役当選フラグがセットされている場合には1ゲームの終了時点でその小役当選フラグをクリアする処理が行なわれる(S200参照)。ゆえに、小役当選フラグがセットされているにもかかわらずその回のゲームにおいてリールの図柄配列の関係上その小役当選フラグの種類に応じた小役図柄を有効ライン上に揃えることができなかった場合には、その小役当選フラグがクリアされて小役当選が無効となるのであり、次回のゲームにその小役当選フラグを引継いで次回のゲームにおいて小役図柄を有効ライン上に揃えるという制御は行なわないのである。
【0116】
前記S63ないしS151により、前記可変表示装置を可変開始させた後停止制御し、前記可変表示装置の可変停止時の表示結果が予め定められた可変可能な所定の識別情報になった場合に前記賭数入力手段による賭数の入力を行なうことなく前記可変表示装置を再度可変開始させて再ゲームを可能とする可変表示制御手段が構成されている。
【0117】
図20は、入賞判定処理のプログラムを示すフローチャートである。まずS153により、ボーナスゲームフラグがセットされているか否かの判断がなされ、セットされていない場合にはS159に進み、ビッグボーナスゲームフラグがセットされているか否かの判断がなされてセットされていない場合にS163に進み、有効ライン上に入賞があったか否かの判断がなされる。有効ライン上に入賞がなかった場合にはS164に進み、払出予定数を「0」にセットした後に、図21に示すコイン払出処理に移行する。一方、S163により有効ライン上に入賞があったと判断された場合にはS165に進み、入賞した有効ラインに対応する有効ライン表示ランプを点滅させる。なお複数の有効ライン上に入賞が生じたときには、その入賞の生じた有効ラインを点滅させる。次にS166に進み、その入賞がビッグボーナス入賞であるか否かの判断がなされる。ビッグボーナス入賞でないと判断された場合にはS168に進み、その入賞がボーナス入賞であるか否かの判断がなされ、ボーナス入賞でないと判断された場合にはS170により再ゲーム入賞であるか否かの判断がなされる。S170により再ゲーム入賞でないと判断された場合にはその入賞は小役入賞であるため、S175に進み、払出予定数を小役に対応する値にセットした後図21に示すコイン払出処理に移行する。
【0118】
S166によりビックボーナス入賞であると判断された場合にはS167に進み、各小役当選判定値をビックボーナス時の値にし、ビックボーナスゲームカウンタを「30」にセットし、ボーナス回数カウンタを「3」にセットし、ビックボーナス当選フラグをクリアし、払出し予定数を「15」にセットし、ビックボーナスゲームフラグをセットし、遊技効果ランプを第1態様で点滅させ、ビッグボーナス音をスピーカから発生させる処理が行なわれる。この各小役当選判定値をビックボーナス時の値にセットして各小役当選判定値の個数を大幅に増やす制御がなされるために、各小役当選の確率が大幅に向上し、ビックボーナスゲーム時においては高確率で小役図柄が揃うように制御される。なお、ビッグボーナスゲーム中においては特に小役当選の判定を行なうことなく、複数種類の小役当選フラグのうち所定のものを毎ゲームセットするようにしてもよい。一方、S168によりボーナス入賞であると判断された場合にはS169に進み、ボーナスゲームカウンタを「12」にセットし、JAC入賞カウンタを「8」にセットし、ボーナス当選フラグをクリアし、払出し予定数を「15」にセットし、ボーナスゲームフラグをセットし、遊技効果ランプを第2態様で点滅させ、ボーナス音をスピーカから発生させる処理が行なわれる。
【0119】
次に、ボーナスゲームフラグがセットされている場合にはS153によりYESの判断がなされてS154に進み、ボーナスゲームカウンタを「1」減算し、S155に進み、有効ライン上にJAC入賞があるか否かの判断がなされ、ない場合には払出し予定数を「0」にセットしてコイン払出し制御に移行する。一方、有効ライン上にJAC入賞がある場合にはS156に進み、払出し予定数を「15」にセットし、JAC入賞カウンタを「1」減算し、S157により、入賞した有効ラインに相当する有効ライン表示ランプを点滅させた後コイン払出し制御に移行する。
【0120】
次に、ビックボーナスゲームフラグがセットされている場合にはS159によりYESの判断がなされてS160に進み、ビックボーナスゲームカウンタを「1」減算し、S161により有効ラインにJAC入賞があるか否かの判断がなされ、ない場合にはS163に進むが、ある場合にはS162に進む。S162では、ボーナスゲームカウンタを「12」にセットし、JAC入賞カウンタを「8」にセットし、ボーナスゲームフラグをセットし、払出し予定数を「8」にセットし、遊技効果ランプを第2態様で点滅させ、ボーナス音をスピーカから発生させる。このように、前記S169はビックボーナスゲームでない通常ゲーム時においてボーナスゲームが開始された時に行なわれる処理であり、S162の方は、ビックボーナスゲームが開始されている段階でボーナスゲームが成立したときに行なわれる処理である。
【0121】
一方、S170により再ゲーム入賞であると判断された場合にはS171に進み、ランダムカウンタのランダム値R(図11参照)を格納する処理がなされ、S172により、再ゲーム表示ランプ64を点灯または点滅させて再ゲーム表示を行なうとともに再ゲーム音をスピーカ28から発生させる処理がなされる。次にS173に進み、スタート操作があったか否かの判断がなされ、あるまで待機する。そして、遊技者がスタートレバー12を操作することにより制御がS174に進み、再ゲーム当選フラグがクリアされた後図15に示すリール回転処理に移行する。その結果、図13と図14に示したプログラムが実行されることなくリールの回転処理が行なわれるために、賭数の追加入力が受け付けられることなく前回既に入力されている賭数が持ち越されて再ゲームが行なわれる。
【0122】
図21は、コイン払出処理のプログラムを示すフローチャートである。まずS176により、払出数が払出予定数に達したか否かの判断がなされ、達していない場合にはS177に進み、クレジットゲームモードであるか否かの判断がなされ、クレジットゲームモードでない場合にはS180に進み、コインを1枚払出しそれに応じて払出数を「1」歩進した後S176に戻る。一方、クレジットゲームモードになっている場合にはS178に進み、クレジットカウンタがその上限値である「50」になっているか否かの判断がなされ、なっている場合にはS180に進みコインの払出を行なうが、なっていない場合すなわちまだクレジットカウンタの記憶に余裕がある場合にはS179に進み、クレジットカウンタを「1」歩進するとともに、それに応じて払出数を「1」歩進した後S176に戻る。このS177ないしS180の処理を、払出数=払出予定数になるまで繰返し実行してそのたびにコインの払出あるいはクレジットカウンタへの加算処理が行なわれ、払出数が払出予定数に達した段階でS181に進む。
【0123】
S181では、ボーナスゲームフラグがセットされているか否かの判断がなされ、ボーナスゲームフラグがセットされていない場合にはS182に進み、ビッグボーナスゲームフラグがセットされているか否かの判断がなされ、ビッグボーナスゲームフラグがセットされていない場合にはS200に進み、JAC入賞フラグをクリアし、小役当選フラグをクリアして図13に示すゲームスタート処理に戻る。一方、ボーナスゲームフラグがセットされている場合にはS185に進み、JAC入賞カウンタが「0」になったか否かの判断がなされ、なっている場合にはS186によりボーナスゲームカウンタがクリアされた後、S188により、JAC入賞カウンタがクリアされ、ボーナスゲームフラグがクリアされる。一方、JAC入賞カウンタが「0」でない場合にはS187に進み、ボーナスゲームカウンタが「0」であるか否かの判断がなされ、「0」の場合にはS188に進むが、「0」でない場合にはS200に進み、JAC入賞フラグがクリアされ、小役当選フラグがクリアされて図13に示すゲームスタート処理に戻る。このように、ボーナスゲームカウンタが「0」になった段階またはJAC入賞カウンタが「0」になった段階でボーナスゲームフラグがクリアされてボーナスゲームが終了する。
【0124】
次に、S189では、ビッグボーナスゲームフラグがセットされているか否かの判断がなされ、セットされていない場合にはS190により遊技効果ランプ24を消灯する処理がなされてS200に進む。一方、ビッグボーナスゲームフラグがセットされている場合にはS191に進み、ボーナス回数カウンタを「1」ディクリメントする処理がなされ、S192により、ボーナス回数カウンタが「0」になったか否かの判断がなされる。ボーナス回数カウンタが「0」になっていない場合にS193に進み、遊技効果ランプを第1態様で点滅させ、ビッグボーナス音をスピーカ28から発生させる処理がなされてS200に進む。一方、ボーナス回数カウンタが「0」になっている場合にはS194に進み、ビッグボーナスゲームカウンタをクリアした後S195に進む。
【0125】
一方、ボーナスゲームフラグがセットされておらずかつビッグボーナスゲームフラグがセットされている場合には、S183に進み、ビッグボーナスゲームカウンタが「0」であるか否かの判断がなされ、「0」でない場合にはS200に進むが、「0」である場合にはS184に進み、ボーナス回数カウンタをクリアする処理がなされてS195に進む。S195では、ビッグボーナスゲームフラグをクリアしてビッグボーナスゲームを終了させるとともに、小役当選判定値を通常時の値に戻す処理が行なわれる。つまりビッグボーナスゲームカウンタが「0」になった段階あるいはボーナス回数カウンタが「0」になった段階でビッグボーナスゲームが終了するのであり、それ以降通常のゲームとなるために、小役当選判定値を通常のゲーム時における低い値に戻す制御が行なわれるのである。
【0126】
次にS196に進み、ゲームオーバー有にセットされているか否かの判断が行なわれる。電源投入時にリセットスイッチ4がONに操作されている場合には前述したようにゲームオーバー無にセットされ(SC3、SD3参照)、リセットスイッチ4がOFFに操作された場合には前述したようにゲームオーバー有にセットされるのであり(SC2、SD2参照)、このS196により、ゲームオーバーの有無を判定し、ゲームオーバー無の場合にはS200に進み、以降図13に示すゲームスタート処理に戻り、ゲームスタート処理が開始される。一方、ゲームオーバー有と判断された場合にはS197に進み、コード「OF」を払出数表示器27により表示するとともにゲームオーバー音をスピーカ28から発生させる処理が行なわれる。これにより、スロットマシンがゲームオーバー(打止め状態)となる。そして、S198に進み、リセット操作があるか否かの判断がなされ、あるまでS197の処理が続行される。そして、遊技場の係員がリセット用鍵孔3bに所定の鍵を挿入してリセットスイッチ4を操作すれば、S198によりYESの判断がなされてS199に進み、「OF」のコード表示がクリアされ、ゲームオーバー音が停止された後S200に進む。このように構成することにより、遊技場の営業形態に応じて、スロットマシンが打止状態に達した段階でそのたびに景品交換を行なわせる遊技場においては打止選択手段により打止手段を機能させるように選択しておけばよく、一方、スロットマシンが打止め状態に達しても景品交換させることなく引続き遊技を続行させるいわゆる無定量方式を採用している遊技場においては、打止選択手段により打止手段が機能しないように選択すればよい。
【0127】
このような遊技場の営業形態に合わせてスロットマシンの打止めに関する制御を行なう他の方法としては、次のようなものがある。
【0128】
図21に示したS195の処理の次に、たとえば自動リセット用タイマをセットし、次にコード「OF」の表示とゲームオーバー音を発生する処理を行ない、次にゲームオーバーの有無を判定するステップを用意する。そして、ゲームオーバー無と判断された場合には、自動リセット用タイマが終了したか否かの判断を行なうステップに進み、タイマが終了していない場合には再び前記コード「OF」を表示しかつゲームオーバー音を発生するステップに戻る。そして、自動リセット用タイマが終了した段階でコード表示のクリア,ゲームオーバー音の停止を行なう処理を実行し、次に図21に示すS200に戻る。一方、ゲームオーバーの有無を判定するステップにおいて、ゲームオーバー有と判断された場合には、リセット操作の有無を判定するステップに移行する。そしてリセット操作がないと判断された場合には前記コード「OF」を表示しかつゲームオーバー音を発生する処理に戻る。そして、リセット操作有と判断された場合には前記コード表示クリア,ゲームオーバー音を停止する処理に進み、その後図21のS200に進む。
【0129】
つまり、前記(SC3、SD4)により、ゲームオーバー無に設定されている場合には、自動リセット用タイマが終了するまで待って、終了した段階で自動的にゲームオーバーを表わす旨のコード表示をクリアしてゲームオーバー音を停止させてゲームスタート処理に戻るようにし、ゲームオーバー有が設定されている場合には、リセットスイッチ4の操作があるまでゲームオーバーを表わすコード表示を行ないゲームオーバー音をスピーカから発生させる打止め状態を持続させるようにする。また、前記リセット操作があるか否かの判定を行なうステップとコード表示をクリアしかつゲームオーバー音を停止させる処理ステップとにより、手動操作により打止解除を行なう手動打止解除手段が構成されている。また、前記(SC1〜SC3、SD1〜SD3)により、前記自動打止解除手段による打止解除と前記手動打止解除手段による打止解除とのうちいずれか一方を選択する打止解除態様選択手段が構成されている。この別実施の形態によれば、ゲームオーバ無のモードになっている場合に、ビックボーナスゲームが終了すれば一旦ゲームオーバ(打止状態)となり、所定時間が経過することにより自動的にゲームオーバが解除されるため、ゲームオーバとなっている所定時間だけ遊技が行なわれない状態となる。その結果、ホール用管理コンピュータにより投入コイン等の利益情報や景品コイン等の不利益情報を集計する際に遊技が行なわれないゲームオーバ状態を区切りにしてゲームオーバ解除から次のゲームオーバまであるいはビッグボーナスゲーム開始からゲームオーバまでを一単位にして情報の集計を行なうことも可能となる。
【0130】
なお、本発明は、コインの代わりにパチンコ玉を使用して遊技を行なうタイプのスロットマシンでもよい。その場合には、賭数入力手段は、遊技者が投入したパチンコ玉の個数を賭数として検出するものとなる。また、カード等の記録媒体を挿入し、その記録媒体の記録情報によって特定される遊技者所有の有価価値を使用して遊技が行なわれるスロットマシンでもよい。この場合には、前記遊技者所有の有価価値の一部を賭数として使用するための遊技者の操作を検出する操作検出手段が賭数入力手段となる。さらに、ストップボタンをなくして所定時間の経過により可変表示装置が自動停止するものあるいは、スタートレバーをなくして、賭数の入力により可変表示装置が可変開始するものでもよい。なお、可変表示装置は、回転リール式に代えて、CRT,液晶,LED,エレクトロルミネセンス等からなる電気的表示装置により図柄を可変表示するものでもよい。
【0131】
図22は、割込処理についての第1の実施の形態を説明するためのフローチャートである。この割込処理は、遊技制御基板45に設けられる不正防止手段67により実行される。この割込処理においては、まず、電波検出回路68で不正ノイズが検出されたか否かが判断される(SS1)。不正ノイズが検出されていない場合には後述のSS4に移行するが検出された場合には、ノイズ検出フラグがオンに設定される(SS2)。ノイズ検出フラグは、不正ノイズの検出を示すフラグである。次に、ノイズ検出タイマのタイマ値が0にリセットされる。ノイズ検出タイマは、不正ノイズが新たに検出される毎に0から計時を開始し、所定値の計時によってタイムアップするタイマである。このノイズ検出タイマは、新たに不正ノイズが検出された時点からノイズ検出フラグを所定の待機時間だけON状態に維持させるために使用される。このため、一旦、ノイズ検出フラグがOFF状態からON状態に変化すれば、その後、不正ノイズが検出されなくなっても所定の待機時間が経過するまではノイズ検出フラグのON状態が維持される。このノイズ検出タイマの計時は、SS13によって実行される。
【0132】
なお、前記待機時間は、不正ノイズが検出された後、その不正ノイズに起因してウオッチドッグタイマ回路66よりタイムアップ信号が送信されるまでにかかる時間を考慮して設定されている。すなわち、前記待機時間は、「不正ノイズが検出された後、その不正ノイズに起因してCPU46が暴走してウオッチドッグタイマ回路66内部のウオッチドッグタイマがタイムアップするまでの時間」+「ウオッチドッグタイマのタイムアップによってウオッチドッグタイマ回路66からタイムアップ信号が出力されるまでの時間」以上の時間に設定されている。
【0133】
次に、ウオッチドッグタイマ回路66よりタイムアウト信号を受信したか否かが判断される(SS4)。タイムアウト信号を受信していない場合には、ノイズ検出フラグがONしているか否かが判断される(SS10)。ノイズ検出フラグがONしていない場合には、処理が終了する。一方、ノイズ検出フラグがONしている場合には、ノイズ検出タイマがタイムアップしたか否かが判断される(SS11)。そして、タイムアップしている場合にはノイズ検出フラグがOFFにセットされ、処理が終了する。このSS12でノイズ検出フラグがOFFにセットされる場合とは、不正ノイズが検出されたものの、その不正ノイズによってはCPU46が暴走せず、ウオッチドッグタイマ回路66よりタイムアウト信号が送信されなかった場合である。この場合には、RAM48の初期化はなされなかったものの、不正ノイズが検出されていることから、SS12の後に所定の報知信号を出力して不正ノイズが検出されていたことをスロットマシン1のスピーカやランプ等によって報知するようにしてもよい。
【0134】
SS11でノイズ検出タイマがまだタイムアップしていない場合には、ノイズ検出タイマが加算更新(+1)され(SS13)、処理が終了する。
【0135】
SS4でタイムアウト信号が受信された場合には、ノイズ検出フラグがONしているか否かが判断される(SS5)。ノイズ検出フラグがONしていない場合には、不正ノイズに起因してRAM48が初期化されたのではなく、制御回路内部に自然発生したノイズ等によってRAM48が初期化されたと判断できる。このため、この場合には、処理が終了する。これにより、前述したSH3で設定された入賞率(設定3)がそのまま維持される。
【0136】
一方、ノイズ検出フラグがONしている場合には、不正ノイズに起因してRAM48が初期化されたと判断できる。このため、この場合には、制御RAM48内の入賞率設定値を「設定1」に更新する更新処理が実行される(SS6)。これにより、入賞率が予め複数種類定められた設定値のうち一番低い設定値に対応したものとなる。なお、この更新処理の詳細については、図6、図7を用いて前述した通りである。この更新処理は、ウオッチドッグタイマ回路66がCPU46に対してリセットパルスを出力することによってRAM48内の入賞率設定値が「設定3」に設定された後に行なわれるように、SS4のタイムアウト信号受信時期から十分な時間が経過した後に実行される。これにより、RAM48内の入賞率設定値が不正防止手段67によって先に「設定1」に設定され、その後、「設定3」に更新されてしまうことを防止できる。
【0137】
次に、ノイズ検出フラグがOFFとされ(SS7)、続いて報知処理が実行される(SS8)。この報知処理が実行されることにより、たとえば、遊技制御基板45に設けられた不正報知用LED77(図6参照)が点灯し、あるいは、スロットマシン1の前面部分に設けられた遊技効果ランプ24等が所定の態様で点滅する。なお、これに代えて、スピーカ28から報知音を発生させたりしてもよい。また、所定の報知信号が不正防止手段67からホール用管理コンピュータへ出力されるように構成してもよい。
【0138】
この、第1の実施の形態の割込処理が実行されることにより、不正ノイズによってRAM48が初期化された際には入賞率の設定が「設定1」に更新され、かつ、不正ノイズによって初期化がなされたことを不正報知用LED77の点灯あるいは遊技効果ランプの点滅等によって遊技場の係員に報知できる。よって、不正ノイズを使用しての不正行為により、入賞率が遊技場側の設定したものよりも高い率に変更され、遊技が行なわれてしまうことを防止できる。また、不正ノイズを使用しての不正が行なわれた場合には、入賞率が一番低い「設定1」に設定変更されるために、上記不正行為を抑止できる。
【0139】
図23は、図22に示した割込処理の第2の実施の形態を説明するためのフローチャートである。この第2の実施の形態では、まず、図22のSS4と同様にしてウオッチドッグタイマ回路66よりタイムアウト信号を受信したか否かが判断される(ST1)。そして、タイムアウト信号を受信していない場合には、割込処理が終了する。一方、タイムアウト信号を受信している場合には、不正ノイズが検出されたか否かを判断することなく、一律にRAM48内の入賞率設定値を「設定1」に更新する更新処理が実行される(ST2)。なお、この更新処理は、ウオッチドッグタイマ回路66がCPU46に対してリセットパルスを出力し、これにより、RAM48内の入賞率設定値が「設定3」に設定された後に行なわれるように、ST1のタイムアウト信号受信時期から十分な時間が経過した後に実行される。次に、前記SS8と同様の報知処理が実行され(ST3)、処理が終了する。
【0140】
このように、この第2の実施の形態によれば、CPU46の暴走が検出された場合には、一律にRAM48内の入賞率設定値が「設定1」に設定される。このため、不正防止手段67として、電波検出回路68を設ける必要がない。
【0141】
この第2の実施の形態の処理が実行されることにより、RAM48が初期化された際には入賞率の設定が「設定1」に更新され、かつ、初期化がなされたことを不正報知用LED77の点灯あるいは遊技効果ランプの点滅によって遊技場の係員に報知できる。よって、不正ノイズを使用しての不正行為により、入賞率が遊技場側の設定したものよりも高い率に変更され、遊技が行なわれてしまうことを防止できる。また、不正ノイズを使用しての不正が行なわれた場合には、入賞率が一番低い「設定1」に設定変更されるために、上記不正行為を抑止できる。
【0142】
なお、不正防止手段67を遊技制御基板45に設けることなく、前記SH3において、RAM48を初期化する際に常に入賞率を「設定1」に設定するようにしてもよい。これにより、不正防止手段67も必要なく、現状の初期設定用のプログラムの内容を修正することのみによって、前記不正行為が行なわれてしまうことを容易に防止できる。
【0143】
図24は、図22に示した割込処理の第3の実施の形態を説明するためのフローチャートである。この第3の実施の形態が、図22に示した第1の実施の形態と相違する点は、SS6のステップに対応する位置にあるSU6において、入賞率設定値を変更するのではなく、不能動化信号を出力する点にある。この不能動化信号は、たとえば、CPU46に入力される。CPU46はこの不能動化信号の入力により、所定の不能動化解除操作が検出されるまでの間、たとえば、リール駆動モータ7L,7C,7Rの駆動を停止させるなどして、スロットマシン1でのゲームの続行を不可能な状態とする。たとえば、この不能動化信号によって遊技停止状態となった場合には、リセット用鍵穴3bに所定のキーを挿入してのリセット操作によってもその遊技停止状態が解除されないように構成してもよく、あるいは、そのリセット操作によって解除されるように構成してもよい。
【0144】
この、第3の実施の形態の処理が実行されることにより、RAM48が初期化された際には入賞率の設定は「設定3」に維持されるものの、不正ノイズによって初期化がなされたことを不正報知用LED77の点灯あるいは遊技効果ランプの点滅によって遊技場の係員に報知でき、かつ、スロットマシン1の遊技状態が遊技不可能な状態となる。よって、不正ノイズを使用しての不正行為により、入賞率が遊技場側の設定したものよりも高い率に変更され、遊技が行なわれてしまう前に設定を修正可能となり、遊技場側の意に反して「設定3」の設定のままで遊技が行なわれてしまうことを防止できる。また、遊技停止状態は、前記SH4のステップによっても実現されるが、そのステップとは別に遊技停止状態を実現するステップSU6を設けることにより、不正行為が行なわれた場合により確実に遊技を停止させることができる。なお、SU6を除くその他のステップの内容については、第1の実施の形態と同様であるため、これ以上の第3の実施の形態についての説明は省略する。なお、この第3の実施の形態においても、前記SS6と同様にして入賞率の設定を「設定1」に更新する処理がSU6の処理と併せて実行されるように構成してもよい。
【0145】
図25は、図22に示した割込処理の第4の実施の形態を説明するためのフローチャートである。この第4の実施の形態が、図22に示した第1の実施の形態と相違する点は、SS6およびSS7のステップに対応する処理が設けられておらず、不正ノイズが原因でRAM48が初期化された場合には、その旨を報知する報知処理のみがSV8で実行される点にある。なお、SV8での報知処理は、前記SS8と同様の処理である。
【0146】
この、第4の実施の形態の処理が実行されることにより、RAM48が初期化された際には入賞率の設定は「設定3」に維持されるものの、不正ノイズによって初期化がなされたことを不正報知用LED77の点灯あるいは遊技効果ランプの点滅によって遊技場の係員に報知できる。よって、遊技場側の意に反して「設定3」の設定のままで遊技が行なわれてしまうことを防止できる。このため、不正ノイズを使用しての不正行為により、入賞率が遊技場側の設定したものよりも高い率に変更され、遊技が行なわれてしまう前に設定を修正可能となり、遊技場側の意に反して「設定3」の設定のままで遊技が行なわれてしまうことを防止できる。なお、その他のステップの内容については、第1の実施の形態と同様であるため、これ以上の第4の実施の形態についての説明は省略する。
【0147】
図26は、図22に示した割込処理の第5の実施の形態を説明するためのフローチャートである。この第5の実施の形態が、図22に示した第1の実施の形態と相違する点は、タイムアウト信号が受信されているが(SW4でYES)ノイズ検出フラグはONしていない場合(SW5でNO)であっても、入賞率設定値の設定処理を不正防止手段67自体が実行する(SW9)点にある。これにより、制御回路内部に自然発生したノイズ等によってRAM48が初期化された場合、不正防止手段67によって入賞率設定値が初期値(「設定3」)に設定される(SW9)。
【0148】
よって、この第5の実施の形態を採用することによって、図9に示す初期化処理において、CPU46がわざわざSH3で入賞率設定値を初期値(「設定3」)に設定する必要がなくなる。このため、初期化処理を行なう際のCPU46の処理負担を軽減できる。また、ROM47に搭載される初期化プログラムにおいて入賞率設定値の初期値を記述する必要がなくなりプログラム容量を減らすことが可能となる。なお、SW9を除くその他のステップの内容については、第1の実施の形態と同様であるため、これ以上の第5の実施の形態についての説明は省略する。
【0149】
図27は、図22に示した割込処理の第6の実施の形態を説明するためのフローチャートである。この第6の実施の形態が、図22に示した第1の実施の形態と相違する点は、タイムアウト信号が受信された場合において(SX5でYES)、▲1▼ノイズ検出フラグの状態に応じて報知態様の異なる報知処理が実行される点(SX6、SX9)、▲2▼ノイズ検出フラグの状態にかかわらず、入賞率設定値の更新処理を不正防止手段67自体が実行して入賞率設定値を「設定1」とする点(SX8)、▲3▼入賞率設定値の更新処理は、報知に気づいた係員等によるリセット用鍵穴3bの操作がリセットスイッチ4により検出された後に行なわれる点(SX7、SX8)にある。
【0150】
なお、この第6の実施の形態に対応してCPU46が実行する初期化処理は、図9に示したものと相違し、リセット信号が入力された場合にはエラー信号の出力処理、および遊技制御動作の停止処理のみを実行し、リセットスイッチ4によってリセット操作が検出されるまで待機する処理が実行される。つまり、リセット信号が入力されてからリセット操作が検出されるまでの間に、SH2に示したRAM48のデータのクリア処理や、SH3に示したRAM48のデータの初期化処理は行なわれず、リセット操作が検出されるまでの間、RAM48はリセット信号が入力された時点での状態が維持される。
【0151】
これにより、CPU46が暴走した場合、報知1の態様と報知2の態様とのうち、いずれの態様で報知が行なわれているかを判断することによって、遊技場の係員等はCPU46の暴走原因が不正行為にあるのか否かを特定できる。そして、その特定をした後にリセット操作を行なうことにより初めてRAM48の初期化が行なわれ、かつ、入賞率設定値が「設定1」に更新される(SX8)。これにより、遊技場の係員等がCPU46の暴走を確認する前(あるいは、その暴走原因を確認する前)にRAM48の初期化が行なわれてしまうことがない。また、入賞率設定値が払出率が最も低い「設定1」に更新されることから、不正ノイズを使用した不正行為を抑止できる。
【0152】
なお、SX6、SX9に示す報知1の態様と報知2の態様とを異ならせる具体例としては、不正報知用LED77(図6参照)の点滅速度を異ならせたり、報知1用と報知2用との2種類の不正報知用LED77a,77bを設けたりすることや、遊技効果ランプ24の点滅速度を異ならせたりすること等を例に挙げることができる。
【0153】
またこの第6の実施の形態を採用することによって、図9に示す初期化処理において、CPU46がわざわ初期化処理において入賞率設定値を更新する必要がなくなる。このため、初期化処理を行なう際のCPU46の処理負担を軽減できる。また、ROM47に搭載される初期化プログラムにおいて入賞率設定値の初期値を記述する必要がなくなりプログラム容量を減らすことが可能となる。なお、図27に示すその他のステップの内容については、第1の実施の形態と同様であるため、これ以上の第6の実施の形態についての説明は省略する。
【0154】
図28は、図9に示した初期化処理の第2の実施の形態を説明するためのフローチャートである。この第2の実施の形態の特徴は、図27に示した第6の実施の形態の割込処理と同様の効果が奏される処理がCPU46によって実行される点にある。よって、この第2の実施の形態に示す初期化処理を採用した場合には、不正防止手段67が不要となる。
【0155】
以下にその処理の内容を説明する。まず、ウオッチドッグタイマ回路66からリセット信号が入力されたか否かが判断され(SH10)、リセット信号が入力されていない場合には処理が終了するが、リセット信号が入力された場合には、エラー信号が出力され、遊技制御動作が停止される(SH20)。エラー信号は、図9に示した初期化処理の場合と同様、たとえば、ランプ回路60に入力され、スロットマシン1の前面のランプが所定の態様で点滅する。あるいは、エラー信号は、ホール用管理コンピュータに入力され、遊技場の管理者に何らかの原因によりCPU46が暴走した旨が報知される。
【0156】
次に、リセットスイッチ4によってリセット操作が検出されたか否かが判断される(SH30)。そして検出されない限りは遊技不可能な状態が継続する。これにより、SH30でリセット操作が検出されるまでの間、RAM48はリセット信号が入力された時点での状態がそのまま維持される。これにより、CPU46が暴走した場合、遊技場の係員等がCPU46の暴走を確認する前(あるいは、その暴走原因を確認する前)にRAM48の初期化が行なわれてしまうことがない。
【0157】
その後、遊技場の係員等が、エラー信号による報知に気がついて、リセット操作をした場合には、その操作がリセットスイッチ4により検出され、SH30でYESの判断がなされる。その後、ようやく、プログラムによる初期設定が行なわれる(SH40)。この際、入賞率設定値が払出率の最も低い「設定1」に更新される。これにより、不正ノイズを使用した不正行為を抑止できる。その後、エラー信号の出力が停止され(SH50)、処理が終了し、スロットマシン1で遊技を行なうことが可能となる。
【0158】
次に、以上説明した発明の実施の形態の変形例や特徴点について以下に列挙する。
【0159】
(1) 不正防止手段67は、遊技制御基板45に設けたが、遊技制御基板45以外のその他の制御基板に設けてもよく、制御基板以外に設けてもよい。たとえば、不正防止手段67専用のボックスをスロットマシン1に取付けて、そのボックス内に不正防止手段67を収容するようにしてもよい。
【0160】
(2) CPU46により、スロットマシンの遊技状態を制御する遊技制御手段が構成されている。ウオッチドッグタイマ回路66により、前記遊技制御手段の異常(前記遊技制御手段の暴走)を監視する監視手段が構成されている。ウオッチドッグタイマ回路66により、RAM48(前記可変設定手段により設定された入賞率設定値を記憶可能な記憶手段)の異常を監視する監視手段が構成されている。CPU46の制御プログラム(遊技制御プログラム)を格納するROM47により、前記遊技制御手段の遊技制御プログラムを記憶する遊技制御プログラム記憶手段が構成されている。前記遊技制御手段は、前記遊技制御プログラム記憶手段に記憶された遊技制御プログラムに基づいて遊技状態を制御する。ウオッチドッグタイマ回路66により、前記遊技制御手段から定期的にリセット信号を受信し、所定期間、前記リセットが受信されない場合に前記入賞率設定値を記憶可能な記憶手段(設定値記憶手段)に記憶された前記入賞率設定値をリセットさせるためのリセット信号を前記遊技制御手段へ出力する監視手段が構成されている。
【0161】
不正防止手段67は、前記監視手段からの通知信号(タイムアウト信号)に基づいて、前記遊技制御手段の異常を検出する。前面枠1Bにより、前記入賞率設定値を変更するための操作が可能な入賞率設定値変更操作手段が構成されている。ドアスイッチ44により、前記入賞率設定値を変更するための操作(前記入賞率設定値変更操作手段の操作)を検出する操作検出手段(前記入賞を発生させる入賞率を定めた入賞率設定値を可変設定可能な可変設定手段)が構成されている。パルス発生回路75により、前記入賞率設定値変更操作手段が操作された場合に発生する操作信号と同一の信号を出力し、前記入賞率設定値を変更することの可能な信号出力手段が構成されている。判定回路72により、前記監視手段(ウオッチドッグタイマ回路66)からの前記通知信号と、前記初期化条件を成立させる不正ノイズの入力を検出する検出手段(不正ノイズ検出手段)からの検出信号とに基づいて、前記入賞率設定値を所定の入力リセット設定値に更新するか否かを判定する判定手段が構成されている。
【0162】
スロットマシン1により、複数種類の識別情報を可変表示可能な複数の可変表示部を有し、該複数の可変表示部のすべての表示結果が導出表示されることにより1ゲームが終了し、該複数の可変表示部の表示結果が予め定められた特定の識別情報の組合わせとなった場合に遊技者にとって有利な特別遊技状態に制御可能となるスロットマシンが構成されている。ビッグボーナスゲームやレギュラーボーナスゲームが提供される遊技状態により、前記特別遊技状態が構成されている。図柄により、前記識別情報が構成されている。各ストップボタン9L,9C,9Rにより、遊技者が前記可変表示装置の表示結果を導出表示させるための操作を行なうことが可能な操作部が構成されている。CPU46とモータ回路56、各駆動モータ7L、7C、7Rにより、前記可変表示装置を可変開始させた後、前記可変表示装置の表示結果を導出表示させる制御を行なうことが可能な可変表示制御手段が構成されている。
【0163】
(3) リセット用鍵穴3bにより、前記不能動化手段によるゲーム停止状態を解除するための操作が可能な解除操作手段が構成されている。なお、ゲーム停止状態の解除に際しては、その他、スロットマシンとは別体に構成されたリモコン(リモートコントローラー)を用いて遠隔操作によってゲーム停止状態を解除するように構成してもよい。あるいは、ゲーム停止状態となった後、所定時間(たとえば、報知手段による報知に遊技場の係員が気づく程度の時間)が経過した後に、自動的にゲーム停止状態が解除されるように構成してもよい。
【0164】
リセットスイッチ4により、前記解除操作手段の操作を検出する操作検出手段が構成されている。SH40、SX8により、前記初期化条件が成立し、かつ、前記操作検出手段の検出があった場合に、前記記憶手段に記憶されている前記入賞率設定値を予め定められた複数種類の入賞率設定値のうち、入賞率設定値に基づいて算出される払出率が100%未満となる入賞率設定値に更新する更新手段が構成されている。
【0165】
(4) ドアスイッチ44とスイッチセンサ回路55との間には、たとえば、図示しないオア回路が設けられる。このオア回路にはドアスイッチ44から出力される信号と不正防止手段67から出力される信号とが入力される。オア回路は、ドアスイッチ44と不正防止手段67とのうちいずれか一方から信号が入力された場合にその信号をスイッチセンサ回路55のドアスイッチ用入力端子へ出力する。キースイッチ43とスイッチセンサ回路55との間、およびスタートスイッチ13とスイッチセンサ回路55との間についても同様のオア回路が設けられる。なお、スイッチセンサ回路55に対して、不正防止手段67からの信号を入力するための入力端子をキースイッチ用入力端子やドアスイッチ用入力端子、スタートスイッチ用入力端子とは別に設けてもよい。
【0166】
(5) 以上、開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【0167】
【課題を解決するための手段の具体例】
スロットマシン1により、表示状態が変化可能な可変表示装置を有し、該可変表示装置の表示結果が導出表示されることにより1ゲームが終了し、該可変表示装置の表示結果が所定の表示態様となった場合に所定の入賞が発生するスロットマシンが構成されている。
【0168】
キースイッチ43により、前記入賞を発生させる入賞率を定めた入賞率設定値を可変設定可能な可変設定手段が構成されている。RAM48により、該可変設定手段により設定された入賞率設定値を記憶可能な記憶手段が構成されている。図4に示す「設定1」〜「設定6」の各設定により、前記入賞率設定値が構成されている。CPU46により、該記憶手段に記憶された入賞率設定値に基づいて前記入賞を発生させ、遊技状態を制御する遊技制御手段が構成されている。ウオッチドッグタイマ回路66により、所定の初期化条件が成立した場合に、前記記憶手段の記憶値を初期化する初期化手段が構成されている。ウオッチドッグタイマ回路66内で計時されるウオッチドッグタイマのタイマ値がタイムアウトするという条件により、前記初期化条件が構成されている。
【0169】
電波検出回路68、SS1、SU1、SV1、SW1により、前記初期化条件を成立させる不正ノイズの入力を検出する検出手段が構成されている。SS8、SU8、SV8、SW8、遊技制御基板45に設けられた不正報知用LED77等により、前記初期化条件が成立し、かつ、前記検出手段の検出があった場合に、その旨を報知するための報知手段が構成されている。
【0170】
不正防止手段67、SS6、SW6により、前記初期化条件が成立し、かつ、前記検出手段の検出があった場合に、前記記憶手段に記憶されている入賞率設定値を所定の第1入賞率設定値と該第1入賞率設定値よりも入賞率の低い第2入賞率設定値とのうちの前記第2入賞率設定値に更新する更新手段が構成されている。「設定3」により前記第1入賞率設定値が構成され、「設定1」により前記第2入賞率設定値が構成されている。なお、発明の実施の形態においては、SS6、SW6、SX8、SH40で「設定1」に更新することを例示したが、「設定2」に更新するようにしてもよい。
【0171】
SU6、不正防止手段67により、前記初期化条件が成立し、かつ、前記検出手段の検出があった場合に、ゲームを行なうことが不可能なゲーム停止状態にする不能動化手段が構成されている。ST2、不正防止手段67により、所定の初期化条件が成立した場合に、前記記憶手段に記憶されている前記入賞率設定値を予め定められた複数種類の入賞率設定値のうち、入賞率設定値に基づいて算出される払出率が100%未満となる入賞率設定値に更新する更新手段が構成されている。「設定1」により、前記払出率が100%未満となる入賞率設定値が構成されている。図4に示した払出率(遊技者がゲームに使用するコイン数と、入賞に基づいて遊技者に払出されるコイン数との関係を示す数値)により、前記払出率が構成されている。なお、発明の実施の形態においては、ST2で「設定1」に更新することを例示したが、「設定2」に更新するようにしてもよい。
【0172】
ST3、遊技制御基板45に設けられた不正報知用LED77等により、前記更新手段により前記記憶手段の記憶値が更新された場合に、その旨を報知するための報知手段が構成されている。
【0173】
SH20、SH21により、前記記憶手段の記憶値を初期化するための所定の初期化条件が成立した場合に、ゲームを行なうことが不可能なゲーム停止状態にする不能動化手段が構成されている。SH30、SX7により、該不能動化手段によるゲーム停止状態が解除されたことを検出する解除検出手段が構成されている。SH40、SX8により、前記初期化条件が成立し、かつ、前記解除検出手段の検出があった場合に、前記記憶手段に記憶されている前記入賞率設定値を予め定められた複数種類の入賞率設定値のうち、入賞率設定値に基づいて算出される払出率が100%未満となる入賞率設定値に更新する更新手段が構成されている。なお、発明の実施の形態においては、SH40、SX8で「設定1」に更新することを例示したが、「設定2」に更新するようにしてもよい。
【0174】
SH20、SX6、SX9、遊技制御基板45に設けられた不正報知用LED77や遊技効果ランプ24等により、前記不能動化手段によってゲーム停止状態となった場合に、前記初期化条件が成立した旨を報知するための報知手段が構成されている。
【0175】
【課題を解決するための手段の具体例の効果】
請求項1に関しては、外来ノイズを故意に入力して記憶手段に記憶されている入賞率設定値を初期化させた場合であっても、外来ノイズが検出されたことが報知されるとともにゲーム停止状態になるために、不正行為を防止できる。また、ゲーム停止状態が解除されたことが検出されたときに、記憶手段に記憶されている入賞率設定値が最も払出率が低い入賞率設定値に更新されるために、記憶手段に記憶されている入賞率設定値を初期化させて入賞率が高くなることを期待して外来ノイズを故意に入力する不正行為自体を抑止できる。これにより、遊技場の意に反した入賞率でゲームが不正に行なわれることを防止できる。
【0176】
請求項2に関しては、外来ノイズを故意に入力して記憶手段に記憶されている入賞率設定値を初期化させた場合、記憶手段に記憶されている入賞率設定値が最も払出率が低い入賞率設定値に更新されるために、記憶手段に記憶されている入賞率設定値を初期化させて入賞率が高くなることを期待して外来ノイズを故意に入力する不正行為自体を抑止できる。これにより、遊技場の意に反した入賞率でゲームが不正に行なわれることを防止できる。
【0177】
請求項3に関しては、請求項2に関する効果に加えて、外来ノイズが検出されたときに、外来ノイズが検出されたことが報知され、ゲーム停止状態になるために、不正行為を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るスロットマシンの一例を示す全体正面図である。
【図2】スロットマシンの一部内部構造を示す全体背面図である。
【図3】リールの外周に描かれた識別情報としての図柄を示す展開図である。
【図4】スロットマシンの入賞率設定値と払出率(3枚賭け時)との対応関係を説明するための説明図である。
【図5】スロットマシンに用いられる制御回路を示すブロック図である。
【図6】不正防止手段67の構成を示すブロック図である。
【図7】設定値更新処理の内容を示すフローチャートである。
【図8】電源投入時に行なわれる処理プログラムを示すフローチャートである。
【図9】初期化処理についての第1の実施の形態を説明するためのフローチャートである。
【図10】設定値設定処理の処理内容を説明するためのフローチャートである。
【図11】ランダムカウンタ更新処理の割込プログラムを示すフローチャートである。
【図12】エラーチェック処理の割込プログラムを示すフローチャートである。
【図13】ゲームスタート処理のプログラムを示すフローチャートである。
【図14】ゲームスタート処理のプログラムを示すフローチャートである。
【図15】リール回転処理のプログラムを示すフローチャートである。
【図16】リール回転処理のプログラムを示すフローチャートである。
【図17】リール停止処理のプログラムを示すフローチャートである。
【図18】リール停止処理のプログラムを示すフローチャートである。
【図19】リール停止処理のプログラムを示すフローチャートである。
【図20】入賞判定処理のプログラムを示すフローチャートである。
【図21】コイン払出処理のプログラムを示すフローチャートである。
【図22】割込処理についての第1の実施の形態を説明するためのフローチャートである。
【図23】割込処理についての第2の実施の形態を説明するためのフローチャートである。
【図24】割込処理についての第3の実施の形態を説明するためのフローチャートである。
【図25】割込処理についての第4の実施の形態を説明するためのフローチャートである。
【図26】割込処理についての第5の実施の形態を説明するためのフローチャートである。
【図27】割込処理についての第6の実施の形態を説明するためのフローチャートである。
【図28】初期化処理についての第2の実施の形態を説明するためのフローチャートである。
【図29】従来のスロットマシンによって行なわれる処理の概要を説明するためのフローチャートである。
【符号の説明】
1はスロットマシン、5L,5C,5Rは可変表示部、6L,6C,6Rはリール、12は賭数入力手段の一部を構成するスタートレバー、13はスタートスイッチ、43はキースイッチ、44はドアスイッチ、45は遊技制御基板、46はCPU、48はRAM、66はウオッチドッグタイマ回路、67は不正防止手段、68は電波検出回路、70は可変表示装置、72は判定回路、73はラッチ回路、74はタイマ回路▲1▼、75はパルス発生回路、76aはタイマ回路▲2▼、76bはパルス読取回路、77は不正報知用LEDである。

Claims (3)

  1. 表示状態が変化可能な可変表示装置を有し、該可変表示装置の表示結果が導出表示されることにより1ゲームが終了し、該可変表示装置の表示結果が所定の表示態様となったときに所定の入賞が発生するスロットマシンであって、
    前記入賞を発生させる入賞率を定めた入賞率設定値を可変設定可能な可変設定手段と、
    該可変設定手段により設定された入賞率設定値を記憶可能な記憶手段と、
    該記憶手段に記憶された入賞率設定値に基づいて前記入賞を発生させ、遊技状態を制御する遊技制御手段と、
    該遊技制御手段の暴走を監視する暴走監視手段と、
    外来ノイズを検出するノイズ検出手段と、
    前記暴走監視手段からの前記遊技制御手段の暴走を示す信号を受けたときに、前記ノイズ検出手段によって前記外来ノイズが検出されたか否かを判定する判定手段と、
    前記判定手段によって前記外来ノイズが検出されたときに、前記外来ノイズが検出されたことを報知する報知手段と、
    前記判定手段によって前記外来ノイズが検出されたときに、ゲームを行なうことが不可能なゲーム停止状態にする不能動化手段と、
    該不能動化手段によるゲーム停止状態が解除されたことを検出する解除検出手段と、
    前記解除検出手段の検出があったときに、前記記憶手段に記憶されている前記入賞率設定値を前記複数種類の入賞率設定値のうち、最も払出率が低い入賞率設定値に更新する更新手段とを含むことを特徴とする、スロットマシン。
  2. 表示状態が変化可能な可変表示装置を有し、該可変表示装置の表示結果が導出表示されることにより1ゲームが終了し、該可変表示装置の表示結果が所定の表示態様となったときに所定の入賞が発生するスロットマシンであって、
    前記入賞を発生させる入賞率を定めた入賞率設定値を可変設定可能な可変設定手段と、
    該可変設定手段により設定された入賞率設定値を記憶可能な記憶手段と、
    該記憶手段に記憶された入賞率設定値に基づいて前記入賞を発生させ、遊技状態を制御する遊技制御手段と、
    該遊技制御手段の暴走を監視する暴走監視手段と、
    外来ノイズを検出するノイズ検出手段と、
    前記暴走監視手段からの前記遊技制御手段の暴走を示す信号を受けたときに、前記ノイズ検出手段によって前記外来ノイズが検出されたか否かを判定する判定手段と、
    前記判定手段によって前記外来ノイズが検出されたときに、前記記憶手段に記憶されている前記入賞率設定値を前記複数種類の入賞率設定値のうち、最も払出率が低い入賞率設定値に更新する更新手段とを含むことを特徴とする、スロットマシン。
  3. 前記判定手段によって前記外来ノイズが検出されたときに、前記外来ノイズが検出されたことを報知する報知手段と、
    前記判定手段によって前記外来ノイズが検出されたときに、ゲームを行なうことが不可能なゲーム停止状態にする不能動化手段とをさらに含むことを特徴とする、請求項2に記載のスロットマシン。
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