JP2006314439A - 遊技機 - Google Patents

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高明 市原
Takashi Sodeoka
隆 袖岡
Fumito Miyake
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Abstract

【課題】 設定値が管理者の意図の反して変動することなく、内部抽選の処理を適切に行うことができるスロットマシンを提供する。
【解決手段】設定手段にで設定された設定値を記憶する記憶手段と、遊技の進行に必要な動作電力を供給する電源供給手段からの電源供給が停止された状態から再度供給された際に、記憶手段の記憶内容が正常であるか判断する記憶内容判断手段を備え、記憶手段の内容が正常でないと判断された場合、遊技制御手段による制御を中止するようにする。
【選択図】 図11

Description

本発明は、遊技者が受ける利益の高低度合いを定めた設定値を設定することが可能な遊技機に関する。
この種の遊技機に関する先行技術として、入賞の発生率(入賞率)を定めた設定値を可変設定することができるスロットマシンが挙げられる(例えば、特許文献1参照。)。この公知のスロットマシンでは、1回のゲームごとに遊技者所有の価値を掛け数として図柄等を可変表示し、その停止時の表示結果が予め定められた態様になると、入賞を発生させて遊技者に景品メダル等の価値が付与される。入賞を発生させる率(入賞率)は、予め設定されている6段階の設定値(1〜6)によって定められており、設定値が低いほど、そのスロットマシンにおける入賞率は低くなり、逆に設定値が高いほど入賞率は高くなる。
このように設定値は、1台のスロットマシンにおいて遊技者が掛けた価値の数と入賞によって遊技者に付与される価値の数との関係を決定づける(機械割・出玉率を調整する)性質のものであることから、遊技場運営者は、遊技者に与える利益の程度を考慮してスロットマシンの1台ごとに設定値の段階(1〜6)を決めている。したがって、通常は遊技場内にあるスロットマシンの全台が極端な設定値に統一されることはなく、1台ごとに高低いろいろな設定値が設定されている。このため遊技者は、遊技場内でなるべく高い設定値の台を探しあてることに面白みを感じ、そして、自己が選んだ台で遊技を行った結果、より多くの価値を得ることができた場合、遊技者は自己の選択が正しかった(設定値の高い台を探しあてた)ことに大きな満足感を覚えることができる。
また公知のスロットマシンでは、入賞率の設定値がRAM等の記憶手段に記憶されており、遊技動作中は記憶された設定値にしたがって入賞を発生させる制御が行われているが、動作の異常が検出されると、RAMを初期化して記憶内容を中央の設定値(設定3)に更新するものとしている。このため公知のスロットマシンによれば、RAMの記憶内容が強制的に極端な設定値に書き換えられることがないので、異常から復帰した後で続けて遊技を行ったとしても、遊技場運営者または遊技者のいずれかだけが一方的に不利益を被ることがなくなる。
特開2000−102641号公報(第2−3頁、図5)
しかしながら公知のスロットマシンでは、動作の異常から復帰するためとはいえ、強制的に設定値が中央の値に更新されてしまうため、もともと異常が発生する前の設定値が中央値でなかった場合、遊技場運営者の意図に反して勝手に設定値が変更された状態で遊技が行われてしまう。このため、例えば遊技場運営者において本来は比較的低い設定値を採用していたにもかかわらず、異常から復帰した後は設定値が高くなっているため、その結果、遊技場運営者の予想より多くの価値を遊技者に与えてしまうことになる。
これとは逆に、遊技場運営者が敢えて高い設定値を採用していた場合であっても、異常から復帰した後は中間的な設定値に引き戻されてしまうため、せっかく遊技者が高い設定値であることを信じて遊技に没頭していたにもかかわらず、途中で中間的な設定値に入れ替えられてしまったかのように感じて興ざめとなる。
そこで本発明は、設定値の変動によって遊技場運営者の意図に反した結果を招くことを防止し、また遊技者が興趣を失うことがない技術を提供するものである。
(解決手段1)
本発明の遊技機は、1回ごとのゲームについて所定数の遊技価値を掛けた状態で遊技者による始動操作を受け付けると、表面に図柄列が形成された複数の可動表示体を一方向に回転させて図柄の表示を変動させ、この後、遊技者による複数回の停止操作を順次受け付けると、前記停止操作の受け付け順に前記可動表示体の回転を1つずつ停止させ、全ての前記可動表示体の回転が停止したときの図柄の表示態様に基づいてゲームの結果を判断する遊技機において、1回のゲームごとに所定の内部抽選を行い、当落の結果を判断する内部抽選手段と、前記内部抽選の当選結果として、遊技価値の付与を伴う小役を規定する小役規定手段と、前記内部抽選の当選結果として、前記小役とは異なる特別当選種類を規定する特別当選種類規定手段と、一般的な通常遊技状態で行われるゲームで全ての前記可動表示体の停止時に前記小役に対応した図柄が規定の態様で表示されると、前記小役に対応した数の遊技価値を遊技者に付与する遊技価値付与手段と、前記通常遊技状態で行われるゲームで全ての前記可動表示体の停止時に前記特別当選種類に対応した図柄が規定の態様で表示された場合であっても、遊技価値を付与することなく今回のゲームを終了させるゲーム終了手段と、前記通常遊技状態で行われるゲームで全ての前記可動表示体の停止時に前記特別当選種類に対応した図柄が規定の態様で表示され、前記ゲーム終了手段により遊技価値を付与することなく今回のゲームが終了すると、前記通常遊技状態よりも遊技者にとって有利な特別遊技状態に移行させる特別遊技状態移行手段と、前記特別遊技状態に移行した場合であっても、ゲームごとの前記内部抽選において前記小役に当選する確率を変更しない小役確率固定手段と、前記特別遊技状態に移行し、かつ、特定の条件が満たされた場合、前記通常遊技状態よりも前記内部抽選において前記小役および前記特別当選種類とは異なる特殊当選種類に当選する確率を高く変更する特殊当選確率変更手段と、遊技者に付与される利益の高低度合いを定めた設定値を、予め規定された範囲内で複数段階に設定する設定手段と、前記設定手段により設定された設定値に基づいて前記内部抽選の当選確率を定める当選確率規定手段と、所定の変更操作を受け付けると、前記変更操作に基づき前記設定手段により設定された設定値を前記規定された範囲内にて変更する設定変更手段と、前記設定変更手段に対して前記変更操作を入力する変更操作入力手段と、前記設定変更手段に対する前記変更操作の入力が可能な状態と、前記変更操作の入力が不可能の状態とを切り替える設定変更状態切替手段と、前記設定変更状態切替手段により前記設定変更手段に対する前記変更操作の入力が可能な状態に切り替えられた場合、前記設定手段により設定されている現状の設定値を表示する設定値表示手段と、前記設定変更手段に対する前記変更操作の入力が可能な状態で前記設定変更手段に対して前記変更操作が入力されると、前記現状の設定値を変更後の候補となる設定値に切り替える設定値候補切替手段と、前記設定変更手段に対する前記変更操作の入力が可能な状態で特定の変更確定操作を受け付けると、この受け付け時において前記変更後の候補となっている設定値を、前記設定変更手段により変更される設定値として確定する変更確定手段と、前記設定手段により設定された設定値を含むゲームの進行に関する情報を記憶する記憶手段と、ゲームの進行に必要な動作電力の供給を管理する電源供給手段と、前記電源管理手段から動作電力の供給を受けてゲームの進行を制御する遊技制御手段と、前記遊技制御手段への動作電力の供給が停止された状態から前記電源供給手段により動作電力の供給が新たに開始された際に、前記記憶手段の記憶内容が正常であるか否かを判断する記憶内容判断手段と、前記記憶手段の記憶内容が正常でないと前記記憶内容判断手段により判断された場合、前記遊技制御手段による制御を中止する制御中止手段とを備える。
本発明の遊技機では、電源供給手段による動作電力の供給開始の際に、記憶手段の記憶内容が正常であるか否かを判断し、正常でないと判断した場合はそのままでゲームの進行を許可せず、設定変更操作の入力を必ず要求する。つまり本発明の遊技機は、記憶手段の記憶内容が正常でないと記憶内容判断手段により判断された場合、遊技制御手段によるゲームの進行の制御が実行される前に設定変更手段に対する変更操作の入力を要求する。
この場合、遊技場運営者(遊技機の管理者)が設定変更操作の入力を改めて行うことで、本来意図していた設定値に復帰させる(設定し直す)ことができる。このため、電源投入時に設定値を含むゲームの進行に関する情報の記憶内容が破壊・改変されていた場合であっても、設定値の変更操作がされない限り記憶手段において設定値の内容が勝手に書き換えられることはないので、遊技場運営者の知らないところで設定値が勝手に変更され、その変更後の設定値に基づいてゲームが進行してしまうといった不測の事態が生じることはない。したがって、遊技場運営者の意に反して遊技者が一方的に過大な利益を得たり、あるいは、遊技者が自己の判断で高い設定値であると推測していたにもかかわらず、途中で設定値が勝手に変化してしまい、遊技者の予想に反して少ない利益しか受けられなかったりする事態が生じることはない。これにより、遊技場運営者の経営判断に基づく遊技者との間の利益バランスが善良に保たれる。また、遊技者が自己の判断で設定値が高いものと推測して台(個別の遊技機)を選び、その台で遊技を行った場合、その結果を遊技者が受ける利益の高低度合いとして正しく反映させることができるので、遊技者による台選びの面白みを損なわない。
なお記憶手段は、動作電力の供給が絶たれた後も一定期間は記憶内容を保持することが可能であり、記憶内容には設定値を含むゲームの進行に関する情報(設定値の他に、通常遊技状態か特別遊技状態か、遊技価値の掛け数が決定されているか、内部抽選に当選か非当選か等の情報)が含まれている。また遊技制御手段は、電源断後に改めて電源供給管理手段により動作電力の供給が開始される際、記憶手段に記憶された情報に基づいて電源断時の状態を復元することができる。したがって、遊技制御手段は動作電力の供給開始時において、記憶手段の記憶内容が正常であれば、その情報をもとに電源断時の状態に復帰させてゲームの進行を制御することができるが、何らかの要因(外部電波やノイズの介入等)で記憶内容が破損・欠落していれば、そのままでは正常にゲームの進行を制御することができないし、設定値の情報が改変されていたり、失われていたりする可能性がある。このため本発明の遊技機では、動作電力の供給開始時において記憶手段の記憶内容が正常でないと判断された場合、設定値の入力を要求することで遊技場運営者が意図していた設定値を設定し直すとともに、その他の情報に関しては、記憶手段の記憶内容を初期化する処理を実行することで、初期状態からゲームを開始させるものとしている。
本発明の遊技機では、遊技価値を掛けた状態で遊技者が始動操作をすると複数の可動表示体が回転し、この後、遊技者の停止操作によって全ての可動表示体の回転が停止すると、図柄表示部内に停止した図柄群から構成される図柄の組み合わせ態様によってゲームの結果が判断される。つまり、本発明の遊技機における1回のゲームは、遊技価値を掛けた状態にし、次いで停止している状態の可動表示体を回転させ、この後、可動表示体の回転を停止させ、そして、全ての可動表示体の停止時に必ず結果を判断するという一連の過程から成り立っている。したがって、全ての可動表示体の停止時に結果の判断が1度行われると、この後に遊技価値を掛けた状態にしたり、可動表示体を回転させたりする過程は、その次の回のゲームということになる。また、通常遊技状態で行われるゲームで全ての可動表示体の停止時に特別当選種類に対応した図柄が規定の態様で表示されると、遊技価値を付与することなく今回のゲームが終了するが、特別当選種類に対応した図柄が規定の態様で表示されたと判断された時点で通常遊技状態から特別遊技状態へ移行するので、その次の回のゲームで遊技価値を掛ける際は既に特別遊技状態に移行している。
1回のゲームごとに行われる内部抽選は、遊技者の始動操作を契機として行われる。ここでいう「内部」とは、抽選の中味が遊技者に知らされておらず、遊技者の知覚できないところで抽選が行われることを表したものであり、実際に内部抽選は遊技機の動作を制御する制御装置(制御基板)にて行われる。内部抽選の方法としては、所定の数値範囲内(最小乱数値から最大乱数値までの範囲内)で乱数を発生させておき、そして1回のゲームごとに乱数を1つ取得すると、この取得した1つの乱数の値を、予め規定されている当り値と比較することで抽選結果を判断するものが挙げられる。
内部抽選では複数種類の当選結果が用意されており、これら当選結果の種類別に乱数の当り値が割り当てられている。当り値には種類別に幅(数値範囲)が設けられており、取得された乱数の値がいずれかの当り値の範囲内にあれば、その当り値に対応する種類に当選したと判断される。このような内部抽選の仕組みでは、全乱数値に占める当り値の数の割合から当選結果の種類別の当選確率が規定される。
1回のゲームで行われた内部抽選の当選結果は、少なくとも当該ゲームでは維持されている。複数種類の当選結果のなかには、当該ゲーム限りで結果が破棄される種類もあれば、次回以降のゲームまで持ち越される種類もある。
内部抽選の当選結果として、本発明の遊技機では少なくとも遊技価値の付与を伴う小役が規定されている。また、このような小役とは別に、当選結果として特別当選種類が規定されている。これら小役および特別当選種類には、それぞれ対応する小役図柄および特別当選図柄があり、これら図柄は上記の可動表示体にそれぞれ割り当てられている。つまり、可動表示体に付された図柄列のなかには、当選結果の種類に対応付けられた図柄が含まれている。また「図柄」は、遊技者が視覚によって個々を識別することができる絵、記号、マーク、飾り字等を意味する。
全ての可動表示体の停止時に、小役図柄が特定の態様で停止すると、規定数の遊技価値が遊技者に付与される。ここでいう「特定の態様」とは、図柄表示部内での図柄の停止位置、並び、組み合わせ等を意味し、一般的には複数の可動表示体にまたがって対応する図柄が水平または斜めに揃っていることをいう。なお、小役図柄のなかには、少なくとも特定の可動表示体について対応する小役図柄が決まった位置に停止しているだけでよいものがある。いずれにしても、ゲーム回数を重ねていくうちに、遊技者が掛けた遊技価値の総数よりも付与された総数の方が多くなると、遊技者は差数分の遊技価値を得たことになり、そこに喜びを見出すことができる。
上記の小役は、対応する図柄が特定の態様で停止すると、規定数の遊技価値を遊技者に付与するものであるが、これとは別に本発明の遊技機では、一般的な通常遊技状態のゲームで特別当選図柄が特定の態様で停止すると、通常遊技状態よりも遊技者にとって有利な特別遊技状態に移行する。この特別遊技状態に移行すると、通常遊技状態と比較して、より多くの遊技価値を獲得できる機会が遊技者に与えられる。このため本発明の遊技機では、いかにして特別遊技状態に移行する回数を多くすることができるかが勝負の分かれ目となり、それゆえ遊技者の興味は、特別当選図柄をいつ、どのような場面で揃えることができるかに集中する傾向にある。
ただし、小役によって遊技価値を獲得できる頻度や、特別遊技状態に移行することができる頻度は、結局のところ内部抽選での当選確率に依存しており、この当選確率の高低を定めたものが上記の設定値(段階的な設定)である。したがって本発明の遊技機においては、設定値が高く設定されているほど、小役によって遊技価値を獲得できる頻度や、特別遊技状態に移行できる頻度が高くなるため、それだけ遊技者の受ける利益の程度が高くなることがわかる。
(解決手段2)
あるいは、本発明の遊技機は独立の構成を有する。すなわち本発明の遊技機は、1回ごとのゲームについて所定数の遊技価値を掛けた状態で遊技者による始動操作を受け付けると、表面に図柄列が形成された複数の可動表示体を一方向に回転させて図柄の表示を変動させ、この後、遊技者による複数回の停止操作を順次受け付けると、前記停止操作の受け付け順に前記可動表示体の回転を1つずつ停止させ、全ての前記可動表示体の回転が停止したときの図柄の表示態様に基づいてゲームの結果を判断する遊技機において、1回のゲームごとに所定の内部抽選を行い、当落の結果を判断する内部抽選手段と、前記内部抽選の当選結果として、遊技価値の付与を伴う小役を規定する小役規定手段と、前記内部抽選の当選結果として、前記小役とは異なる特別当選種類を規定する特別当選種類規定手段と、一般的な通常遊技状態で行われるゲームで全ての前記可動表示体の停止時に前記小役に対応した図柄が規定の態様で表示されると、前記小役に対応した数の遊技価値を遊技者に付与する遊技価値付与手段と、前記通常遊技状態で行われるゲームで全ての前記可動表示体の停止時に前記特別当選種類に対応した図柄が規定の態様で表示された場合であっても、遊技価値を付与することなく今回のゲームを終了させるゲーム終了手段と、前記通常遊技状態で行われるゲームで全ての前記可動表示体の停止時に前記特別当選種類に対応した図柄が規定の態様で表示され、前記ゲーム終了手段により遊技価値を付与することなく今回のゲームが終了すると、前記通常遊技状態よりも遊技者にとって有利な特別遊技状態に移行させる特別遊技状態移行手段と、前記特別遊技状態に移行した場合であっても、ゲームごとの前記内部抽選において前記小役に当選する確率を変更しない小役確率固定手段と、前記特別遊技状態に移行し、かつ、特定の条件が満たされた場合、前記通常遊技状態よりも前記内部抽選において前記小役および前記特別当選種類とは異なる特殊当選種類に当選する確率を高く変更する特殊当選確率変更手段と、遊技者に付与される利益の高低度合いを定めた設定値を、予め規定された範囲内で複数段階に設定する設定手段と、前記設定手段により設定された設定値に基づいて前記内部抽選の当選確率を定める当選確率規定手段と、所定の変更操作を受け付けると、前記変更操作に基づき前記設定手段により設定された設定値を前記規定された範囲内にて変更する設定変更手段と、前記設定変更手段に対して前記変更操作を入力する変更操作入力手段と、前記設定変更手段に対する前記変更操作の入力が可能な状態と、前記変更操作の入力が不可能の状態とを切り替える設定変更状態切替手段と、前記設定変更状態切替手段により前記設定変更手段に対する前記変更操作の入力が可能な状態に切り替えられた場合、前記設定手段により設定されている現状の設定値を表示する設定値表示手段と、前記設定変更手段に対する前記変更操作の入力が可能な状態で前記設定変更手段に対して前記変更操作が入力されると、前記現状の設定値を変更後の候補となる設定値に切り替える設定値候補切替手段と、前記設定変更手段に対する前記変更操作の入力が可能な状態で特定の変更確定操作を受け付けると、この受け付け時において前記変更後の候補となっている設定値を、前記設定変更手段により変更される設定値として確定する変更確定手段と、前記設定手段により設定された設定値を記憶する設定記憶手段と、ゲームの進行に必要な動作電力の供給を管理する電源供給手段と、前記電源管理手段から動作電力の供給を受けてゲームの進行を制御する遊技制御手段と、1回のゲームごとに前記内部抽選手段が前記確率規定手段により定められた当選確率を参照して前記内部抽選を実行する際、前記設定記憶手段に記憶された設定値が前記規定された範囲内のいずれに該当するかを判断する設定範囲判断手段と、前記設定記憶手段に記憶された設定値が前記規定された範囲内のいずれにも該当しないと前記設定範囲判断手段により判断された場合、前記遊技制御手段による制御を中止してゲームの進行を中止するゲーム進行中止手段とを備える。
上記のように設定値は、遊技場運営者によって設定された後もこれを確実に定めておく必要がある。このため本発明の遊技機では設定値を設定記憶手段(解決手段1では記憶手段)によって記憶し、その内容を安定して保持しつつ、必要に応じていつでも利用・参照を可能とする構成を採用する(解決手段1,2に共通)。ただし、設定記憶手段(記憶手段)の記憶内容に何らかの改変が加えられたり、記憶内容の破壊や欠損が生じたりした場合、そのままでは設定値が未確定の状態となってしまう。このように、設定値が未確定の状態でゲームが進行してしまうと、そもそも遊技者が受ける利益の度合いを定める基準(指針)そのものが確定していないため、ゲームごとに遊技価値を与えるべきか否かを決定することもできないし、特別遊技状態への移行を行うべきか否かを判断することもできなくなる。そうすると、遊技者は遊技価値を掛けた分の見返りに期待することができないし、遊技場運営者にとっても、遊技者の掛けた遊技価値に見合った利益の付与を行うことができなくなり、両者の利益バランスを欠く。
このため本発明の遊技機では、1回のゲームごとに行われる内部抽選において設定値の記憶内容が規定の範囲内のいずれに該当するかを判断し、いずれにも該当しないと判断した場合はゲームの進行を中止して設定変更操作の入力を必ず要求する。つまり本発明の遊技機は、設定記憶手段に記憶された設定値が前記規定された範囲内のいずれにも該当しないと前記設定範囲判断手段により判断された場合、前記設定変更手段に対する前記変更操作の入力を要求する変更操作要求手段を備える。この場合、遊技場運営者(遊技機の管理者)が設定変更操作の入力を改めて行うことで、本来意図していた設定値に復帰させる(設定し直す)ことができるので、遊技場運営者の知らないところで設定値が勝手に変更され、その変更後の設定値に基づいてゲームが進行してしまうといった不測の事態が生じることはない。したがって、遊技場運営者の意に反して遊技者が一方的に過大な利益を得たり、あるいは、遊技者が自己の判断で高い設定値であると推測していたにもかかわらず、途中で設定値が勝手に変化してしまい、遊技者の予想に反して少ない利益しか受けられなかったりする事態が生じることはない。これにより、遊技場運営者の経営判断に基づく遊技者との間の利益バランスが善良に保たれ、遊技場運営者および遊技者の双方が不測の不利益を被ることはなく、双方にとってきわめて有益となる。また、遊技者が自己の判断で設定値が高いものと推測して台(個別の遊技機)を選び、その台で遊技を行った場合、その結果を遊技者が受ける利益の高低度合いとして正しく反映させることができるので、遊技者による台選びの面白みを損なわない。
なお、「記憶された設定値が規定の範囲内のいずれに該当するか」の判断においては、「記憶された設定値が規定の範囲内にあるか否か」を判断することもできる。つまり、判断の結果が「記憶された設定値が規定の範囲内のいずれにも該当しない」であれば、それは「記憶された設定値が規定の範囲内にない」ことを意味する。
また、本発明の遊技機(解決手段2)は設定値を含むゲームの進行に関する情報(設定値の他に、通常遊技状態か特別遊技状態か、遊技価値の掛け数が決定されているか、内部抽選に当選か非当選か等の情報)を記憶する記憶手段を備えてもよい。このような態様であれば、設定変更操作によって設定値が変更された後は設定値以外の情報を初期化する処理を実行することで、初期状態からゲームを開始させることができる。この場合、設定値以外の記憶内容に不具合がある状態でゲームが進行してしまうことがないので、ゲームの進行がスムーズになる。
本発明の遊技機では、遊技価値を掛けた状態で遊技者が始動操作をすると複数の可動表示体が回転し、この後、遊技者の停止操作によって全ての可動表示体の回転が停止すると、図柄表示部内に停止した図柄群から構成される図柄の組み合わせ態様によってゲームの結果が判断される。つまり、本発明の遊技機における1回のゲームは、遊技価値を掛けた状態にし、次いで停止している状態の可動表示体を回転させ、この後、可動表示体の回転を停止させ、そして、全ての可動表示体の停止時に必ず結果を判断するという一連の過程から成り立っている。したがって、全ての可動表示体の停止時に結果の判断が1度行われると、この後に遊技価値を掛けた状態にしたり、可動表示体を回転させたりする過程は、その次の回のゲームということになる。また、通常遊技状態で行われるゲームで全ての可動表示体の停止時に特別当選種類に対応した図柄が規定の態様で表示されると、遊技価値を付与することなく今回のゲームが終了するが、特別当選種類に対応した図柄が規定の態様で表示されたと判断された時点で通常遊技状態から特別遊技状態へ移行するので、その次の回のゲームで遊技価値を掛ける際は既に特別遊技状態に移行している。
1回のゲームごとに行われる内部抽選は、遊技者の始動操作を契機として行われる。ここでいう「内部」とは、抽選の中味が遊技者に知らされておらず、遊技者の知覚できないところで抽選が行われることを表したものであり、実際に内部抽選は遊技機の動作を制御する制御装置(制御基板)にて行われる。内部抽選の方法としては、所定の数値範囲内(最小乱数値から最大乱数値までの範囲内)で乱数を発生させておき、そして1回のゲームごとに乱数を1つ取得すると、この取得した1つの乱数の値を、予め規定されている当り値と比較することで抽選結果を判断するものが挙げられる。
内部抽選では複数種類の当選結果が用意されており、これら当選結果の種類別に乱数の当り値が割り当てられている。当り値には種類別に幅(数値範囲)が設けられており、取得された乱数の値がいずれかの当り値の範囲内にあれば、その当り値に対応する種類に当選したと判断される。このような内部抽選の仕組みでは、全乱数値に占める当り値の数の割合から当選結果の種類別の当選確率が規定される。
1回のゲームで行われた内部抽選の当選結果は、少なくとも当該ゲームでは維持されている。複数種類の当選結果のなかには、当該ゲーム限りで結果が破棄される種類もあれば、次回以降のゲームまで持ち越される種類もある。
内部抽選の当選結果として、本発明の遊技機では少なくとも遊技価値の付与を伴う小役が規定されている。また、このような小役とは別に、当選結果として特別当選種類が規定されている。これら小役および特別当選種類には、それぞれ対応する小役図柄および特別当選図柄があり、これら図柄は上記の可動表示体にそれぞれ割り当てられている。つまり、可動表示体に付された図柄列のなかには、当選結果の種類に対応付けられた図柄が含まれている。また「図柄」は、遊技者が視覚によって個々を識別することができる絵、記号、マーク、飾り字等を意味する。
全ての可動表示体の停止時に、小役図柄が特定の態様で停止すると、規定数の遊技価値が遊技者に付与される。ここでいう「特定の態様」とは、図柄表示部内での図柄の停止位置、並び、組み合わせ等を意味し、一般的には複数の可動表示体にまたがって対応する図柄が水平または斜めに揃っていることをいう。なお、小役図柄のなかには、少なくとも特定の可動表示体について対応する小役図柄が決まった位置に停止しているだけでよいものがある。いずれにしても、ゲーム回数を重ねていくうちに、遊技者が掛けた遊技価値の総数よりも付与された総数の方が多くなると、遊技者は差数分の遊技価値を得たことになり、そこに喜びを見出すことができる。
上記の小役は、対応する図柄が特定の態様で停止すると、規定数の遊技価値を遊技者に付与するものであるが、これとは別に本発明の遊技機では、一般的な通常遊技状態のゲームで特別当選図柄が特定の態様で停止すると、通常遊技状態よりも遊技者にとって有利な特別遊技状態に移行する。この特別遊技状態に移行すると、通常遊技状態と比較して、より多くの遊技価値を獲得できる機会が遊技者に与えられる。このため本発明の遊技機では、いかにして特別遊技状態に移行する回数を多くすることができるかが勝負の分かれ目となり、それゆえ遊技者の興味は、特別当選図柄をいつ、どのような場面で揃えることができるかに集中する傾向にある。
ただし、小役によって遊技価値を獲得できる頻度や、特別遊技状態に移行することができる頻度は、結局のところ内部抽選での当選確率に依存しており、この当選確率の高低を定めたものが上記の設定値(段階的な設定)である。したがって本発明の遊技機においては、設定値が高く設定されているほど、小役によって遊技価値を獲得できる頻度や、特別遊技状態に移行できる頻度が高くなるため、それだけ遊技者の受ける利益の程度が高くなることがわかる。
(解決手段3)
解決手段1において、本発明の遊技機は、前記記憶手段の記憶内容が正常でないと前記記憶内容判断手段により判断された場合、前記設定手段により設定された設定値の内容に不具合がある旨を開示する設定不具合開示手段をさらに備える。
通常、設定値は遊技場運営者が厳格に管理している秘密事項であり、安易に設定値の情報が遊技機の外部に知らされる(遊技機自身が設定値を表示する)ことはない。このように、記憶手段に記憶された設定値は外部から簡単に知ることができない情報であるため、台ごとに定めた設定値の記憶内容が改変されてしまったり、記憶内容に破壊、欠損等が生じたりした場合であっても、これを遊技場運営者が一つ一つ発見することは容易でない。そこで本解決手段では、設定値の内容に不具合が生じた場合、その旨を遊技機の外部に向けて開示する(このときだけは秘密にせず、敢えて知らせる)ことで、遊技場運営者が容易に設定値の不具合を発見できる構成を採用する。この場合、設定値に不具合が生じたことを遊技場運営者が正確に知ることができるので、遊技機の管理体制が大きく向上する。
(解決手段4)
あるいは解決手段2において、本発明の遊技機は、前記設定記憶手段に記憶された設定値が前記規定された範囲内のいずれにも該当しないと前記設定範囲判断手段により判断された場合、前記設定手段により設定された設定値の内容に不具合がある旨を開示する設定不具合開示手段をさらに備える。
この場合も解決手段3と同様に、設定記憶手段に記憶された設定値に不具合が生じたことを遊技場運営者が正確に知ることができるので、遊技機の管理体制が大きく向上する。
(解決手段5)
解決手段1から4において、本発明の遊技機は、前記変更操作要求手段により前記設定変更手段に対する前記変更操作の入力が要求された場合、前記設定変更手段により前記変更操作に基づく設定値の変更が行われた場合にのみ、前記遊技制御手段によりゲームの進行の制御が実行されることを許可するゲーム進行許可手段をさらに備える。
この場合、電源投入時に設定値が規定された範囲内にないことが発覚すると、遊技場運営者が設定値の変更操作を行わない限りゲームの進行が許可されないので、遊技機において実行される処理(電源投入時処理)の中で自動的に設定値が定められてしまうことはない。したがって、電源投入時に設定値の内容に不具合が生じていた場合、遊技場運営者が本来意図していた設定値に復帰させた状態でゲームを進行させることができるので、上記のように遊技場運営者および遊技者のそれぞれにとって有益である。
(解決手段6)
解決手段2から4において、本発明の遊技機は、前記ゲーム進行中止手段によりゲームの進行が中止された場合、前記設定変更手段により前記変更操作に基づく設定値の変更が行われた場合にのみ、前記遊技制御手段によりゲームの進行の制御が実行されることを許可するゲーム進行許可手段をさらに備える。
この場合、設定値の不具合によって単にゲームの進行が中止されるだけでなく、遊技場運営者が設定値の変更操作を行うことでゲームの進行が再開可能となる。ただし、ゲームの再開が可能となるのは設定変更操作が行われた場合だけであるので、遊技機において実行される処理の中で自動的に設定値が定められてしまうことはない。したがって、設定値の内容に不具合が生じた場合であっても、遊技場運営者が本来意図していた設定値に復帰させた状態でゲームを再開させることができるので、上記のように遊技場運営者および遊技者のそれぞれにとって有益である。
(解決手段7)
解決手段1から6において、本発明の遊技機は、前記変更操作要求手段により前記設定変更手段に対する前記変更操作の入力が要求された状態で、前記設定変更状態切替手段により前記設定変更手段に対する前記変更操作の入力が可能な状態に切り替えられた場合、前記設定値表示手段による現状の設定値の表示に代えて、設定値が前記規定された範囲内にない旨の表示を行う範囲外表示手段と、前記範囲外表示手段により設定値が前記規定された範囲内にない旨の表示が行われている状態で前記変更確定手段に対する前記変更確定操作の入力がなされた場合であっても、前記変更確定操作の受け付けを無効とする変更確定操作無効化手段とをさらに備える。
通常の設定変更操作では、設定値表示手段によって現状の設定値(変更後の候補となる設定値)が表示されるため、遊技場運営者は、この表示を確認しながら所望の設定値を定めると、最終的にこれを確定する操作を行う。ただし、設定値の不具合によってゲームが進行不能となり、その復旧のために設定変更操作が行われる場合、設定値が未確定のまま変更確定操作が行われてしまうと、相変わらず規定の範囲内に設定値が回復しないままゲームが進行してしまうことになる。
このため本解決手段では、設定値に不具合が生じたことで設定変更操作が行われる場合は、設定値が規定の範囲内にない旨の表示(エラー表示)がなされた状態で設定変更を確定する操作が行われたとしても、その操作を無効とする。これにより、設定値が未確定の状態でゲームが進行する事態が確実に回避されるので、上記と同様に遊技場運営者および遊技者の双方にとって有益である。
(解決手段8)
解決手段1から7において、前記遊技制御手段は、前記電源管理手段から供給される動作電力の出力電圧を監視し、前記動作電力の供給が停止されることを予測すると停電予告信号を出力する電源監視部と、前記停電予告信号を入力するための複数の入力経路を有し、このうち所定の入力経路からは必要に応じて前記停電予告信号の入力状態を確認する一方、特定の入力経路からは優先的に前記停電予告信号の入力を受け付ける制御処理部とを備えており、前記制御処理部は、前記特定の入力経路から前記停電予告信号の入力を受け付けると、ゲームの進行を制御する状態からゲームの進行状態を保存するための停電時割込み処理を実行する状態に移行し、この停電時割込み処理において前記特定の入力経路とは別の所定の入力経路に対する前記停電予告信号の入力の有無を確認した結果、前記停電予告信号が入力されていれば前記停電時割込み処理を継続し、前記停電予告信号の入力が無ければゲームの進行を制御する状態に復帰することが好ましい。
この場合、遊技機の動作に必要な電力の供給停止が予測されると、制御処理部において直ちに停電時割込み処理が実行されるが、この停電時割込み処理において再度、停電予告信号の有無を確認することで、その後の処理の仕方を適切に決定することができる。すなわち、制御処理部にて停電時割込み処理に移行した場合であっても、実際には電源監視部から停電予告信号が出力されていなければ、それは制御処理部への特定の入力経路に何らかの外乱(電気ノイズ等)が影響を及ぼしたためであると考えられる。この場合、制御処理部は元通りゲームの進行を制御する状態に復帰するので、不用意に停電時割込み処理がそのまま継続してしまう事態が有効に回避される。
この点、例えばノイズ等の影響によって頻繁に停電時割込み処理が実行されると、ゲームの進行状態を保存するために記憶手段の記憶内容を保存(バックアップ)する処理が頻繁に行われることになるが、このような処理が頻繁に行われると、何らかの影響によって設定値の記憶内容に破壊や欠損等が生じることもあり得るが、本解決手段では、このように設定値の内容に不具合が生じる要因を有効に除去することができる。
(解決手段9)
あるいは解決手段1から7において、前記電源供給管理手段は、前記動作電力の出力電圧を監視し、前記動作電力の供給の停止を予測すると停電予告信号を出力する電源監視部を備え、前記遊技制御手段は、前記停電予告信号を入力するための複数の入力経路を有し、このうち所定の入力経路からは必要に応じて前記停電予告信号の入力状態を確認する一方、特定の入力経路からは優先的に前記停電予告信号の入力を受け付ける制御処理部を備えており、前記制御処理部は、前記特定の入力経路から前記停電予告信号の入力を受け付けると、ゲームの進行を制御する状態からゲームの進行状態を保存するための停電時割込み処理を実行する状態に移行し、この停電時割込み処理において前記特定の入力経路とは別の所定の入力経路に対する前記停電予告信号の入力の有無を確認した結果、前記停電予告信号が入力されていれば前記停電時割込み処理を継続し、前記停電予告信号の入力が無ければゲームの進行を制御する状態に復帰する態様であってもよい。
この場合も解決手段8と同様に、制御処理部において不用意に停電時割込み処理が継続してしまう事態が有効に回避される。
本発明の遊技機は、遊技場運営者および遊技者の双方に有益な状態でゲームを進行させることができるので、遊技場運営者の主体的な経営判断を阻害することがないし、遊技者が自己に有利な設定値を有する台を選択した場合、その選択に見合った利益を遊技者が正当に受けることができるので、最後まで興趣の低下を招きにくい。
以下、本発明をスロットマシン(回胴式遊技機の一態様)に適用した一実施形態について図面を参照しながら説明する。
(1.一実施形態の概要)
図1は、回胴式遊技機の一実施形態であるスロットマシン1を示している。図1のスロットマシン1は、遊技媒体であるメダル(遊技メダル)を遊技価値としてゲームを行うことができるタイプのものである。遊技価値は、遊技場(ホール)において1回ごとのゲームについて掛ける対象となったり、ゲームの結果に応じた特典として払い出しの対象となったりする価値を有するものである。
この他にも回胴式遊技機には遊技球を遊技価値として用いるタイプ(遊技球を用いてスロットマシン遊技を行う遊技機)や、遊技価値を情報として記録する記録媒体(磁気カード、ICカード等)を用いるタイプもあり、こちらのタイプも実施の形態として好適である。また本発明の実施にあたり、いずれのタイプを適用しても本質的な差違は生じない。
(1.スロットマシンの概要)
スロットマシン1の本体(遊技機本体)は、箱形の本体部2および前面扉4(前面部材)から構成されている。図1中、本体部2は前面扉4の奥側に隠れて位置しており、その正面からみた外形は前面扉4とほぼ一致している。すなわち、本体部2は縦長の箱形状をなしており、その前面側の開口が前面扉4でぴったり閉塞されている。図1には示されていないが、本体部2の内部はある程度の奥行きを有した収容空間となっており、この内部に各種の構成要素が収容されている。
(1−1.前面部材)
前面扉4はその左側端部にて本体部2にヒンジ機構を介して接合されており、このヒンジ機構の働きにより、前面扉4は左側を基端として開閉動作することができる。また図1には示されていないが、前面扉4の右側端部には、その裏側の位置にラッチ機構を有した錠装置が設けられており、一方、本体部2の右側壁には、その内側の位置にストライカが設置されている。図示のように前面扉4が本体部2の前面を閉塞した状態では、本体部2のストライカが前面扉4のラッチ機構を受け止め、そのラッチ(係止片・係止爪等)と噛み合うことで前面扉4が施錠される。
また、前面扉4の右側縁部には鍵穴付きのキーシリンダ部48が設置されており、ホールにて管理されている専用鍵を鍵穴に挿入して時計回り方向にひねれば、本体部2のストライカと前面扉4のラッチとの噛み合いが外れ、前面扉4の施錠が解除された状態となる。この状態でホールの管理者が前面扉4を手間側へ引くと、そのまま前面扉4を片開き式に開くことができる。
前面扉4は通常、遊技者に正面から相対する部材であり、それゆえ前面扉4には装飾的な要素が各所に配置されている。すなわち、前面扉4の表面にはめっき処理(クロームめっき、着色クロームめっき、ゴールドめっき等)が施されており、それゆえ前面扉4は、全体として金属的な重厚感のあるイメージを観るものに与えている。
(1−2.画像表示装置)
前面扉4はその上半分に比較的大型の液晶表示装置58を備えている。液晶表示装置58は前面扉4の前面に沿って設置されており、それゆえ遊技者はほぼ正面から液晶表示装置58を視認することができる。液晶表示装置58は、その横幅が前面扉4の幅方向に大きく拡がっており、また縦方向の長さは前面扉4の中央あたりから上半分のほぼ全域を占めるほどの大きさ(画面サイズが19インチ程度)を有している。
(1−3.図柄表示部)
液晶表示装置58の表示画面(表示領域)には、中央から僅かに下寄りの位置に表示窓6が形成されている。表示窓6は横長の矩形形状をなしており、この表示窓6の部位では液晶表示装置58が透明な状態となっている。つまり、液晶表示装置58は前面側の液晶表示パネルの背後に光拡散板、導光板、反射板等の構成部材を重ね合わせることで構成されているが、表示窓6に相当する部位には光拡散板や導光板、反射板等の構成部材が配置されておらず、液晶表示パネル(液晶層と2枚のアレイ基板)だけが配置された状態となっている。それゆえ本実施形態では、表示窓6を通じて前面扉4(液晶表示装置58)の奥を視認することが可能となっている。
(1−4.可動表示体)
表示窓6の奥には、図柄を表示するための可動表示体として3つのリール10a,10b,10cが配置されている。これら3つのリール10a,10b,10cは前面扉4の奥、つまり、本体部2の内部に配置されている。3つのリール10a,10b,10cは本体部2の内部で横方向に並んで配置されており、その並び位置を冠して左リール10a、中リール10b、右リール10cとしてそれぞれ呼び分けられている。
(1−5.操作部)
前面扉4において、液晶表示装置58の部分は全体的に奥まっているが、前面扉4の下半分の部位は表示窓6(液晶表示装置58の画面)よりも前面側に突出するようにして成形されており、それゆえ下半分の部位と液晶表示装置58との間には前後方向への段差が与えられている。この段差を埋めるようにして、前面扉4の下半分の部位には右側にメダルの投入口26が設けられているほか、左側に1ベットボタン12およびMAXベットボタン16が間隔をおいて配置されている。
遊技者は投入口26を通じて1枚ずつメダルを投入することができ、投入されたメダルはゲームごとの掛け数(ベット数)となり、最大のベット数を超えて投入されたメダルはクレジットとして貯留される。また遊技者は、いずれかのベットボタン12,16を操作(押し下げ操作)すると、残存するクレジットの中からベット数を決定することができる。このうち左端側に位置する1ベットボタン12は、最初(ベット数がない状態)の操作で1ベット(1枚掛け)に対応し、この後の繰り返し操作はベット数を1ずつ加算することに対応する。したがって、遊技者が1ベットボタン12を2回操作すれば2ベットになり、さらにもう1回操作すれば3ベットになる。もう一方のMAXベットボタン16は、1回の操作で最大ベット数に対応する。本実施形態の場合、通常ゲームまたはビッグボーナス中の小役ゲームでは最大ベット数が3であり、レギュラーボーナスゲーム(JACゲーム)では1である。
なお、前面扉4の左端部には貯留精算ボタン46が配置されており、遊技者はこの貯留精算ボタン46を操作することでクレジットの貯留を精算し、メダルの返却を受けることができる。
また前面扉4には、上記のベットボタン12,16の下方の位置に始動レバー18が設けられており、この始動レバー18は、前面扉4から前面側へ突出するようにして配置されている。なお、始動レバー18の操作態様については、これを押し下げるもの、押し上げるもの、上下左右を含むいずれかの方向へ傾斜させるもの等のパターンがある。いずれにしても、遊技者は始動レバー18を操作することで、リール10a,10b,10cの回転を開始(始動)させることができる。
また前面扉4の中央位置には、左停止ボタン20、中停止ボタン22および右停止ボタン24が横方向に3つ並んで配置されている。始動レバー18が操作されて3つのリール10a,10b,10cが回転した後、遊技者が左停止ボタン20、中停止ボタン22および右停止ボタン24を1つずつ操作(例えば押し込む操作)すると、その操作順に対応する左リール10a、中リール10b、右リール10cの回転が停止される。
(1−6.表示部)
前面扉4には、その上部位置に3つのベットランプ(有効ラインランプ)42a,42b,42cが配置されており、これらベットランプ42a〜42cの点灯数によってゲームごとのベット数(1〜3)が表示されるものとなっている。3つのベットランプ42a,42b,42cは上下に並べて配置されており、一番下のベットランプ42cだけが点灯するとベット数として1(1枚掛け)が表示され、下から2つのベットランプ42b,42cがともに点灯するとベット数として2(2枚掛け)が表示され、そして3つのベットランプ42a,42b,42cが点灯するとベット数として3が表示される。
また前面扉4には、その上部位置にクレジット数表示部30、ゲーム数表示部32および払出枚数表示部34が設けられており、これら表示部には7セグメントLED等によってクレジット数、ゲームカウント数、払出枚数等の各種数値情報が表示される。
遊技者は1回のゲームごとに必要な掛け数に相当する枚数のメダルを投入していけばよいが、遊技者が保有するメダルを前もってスロットマシン1に投入しておくことで、便宜上、クレジットとして貯留させることができ、クレジット数表示部30には現在のクレジット数が数値表示される。なお本実施形態のスロットマシン1では、クレジットとして貯留が可能な上限値が最大でメダル50枚分である。またクレジット数表示部30は、スロットマシン1の設定を変更する際に設定値(1〜6)を表示する設定値表示部(設定値表示手段)としても機能する。なお、スロットマシン1の設定についてはさらに後述する。
また、1回のゲームの結果として遊技者にメダルが付与される場合、その付与されるメダル枚数が払出枚数表示部34に数値表示される。また払出枚数表示部34は、スロットマシン1に発生した各種の障害の種類(エラーコード)を表示するエラー表示部としても機能する。
ゲーム数表示部32には、特別な遊技状態であるビッグボーナス(BB)中に提供される小役ゲームの残回数や、レギュラーボーナス(RB)の残回数等が表示される。遊技者はここでの数値表示から、ビッグボーナスやレギュラーボーナス中における残りゲーム数を確認しながらゲームを進行することができる。
同じく前面扉4の上部位置には、メダルインランプ36、スタートランプ28およびボーナスフラグ告知ランプ44が配置されている。メダルインランプ36は、その点灯によってメダルの投入受け付けが可能である旨を表示し、遊技者にメダルの投入を促す働きをする。反対にメダルインランプ36が消灯していれば、それはメダルの投入受け付けが不可であることを意味する。
またスタートランプ28は、その点灯によって始動レバー18の操作受け付けが可能である旨を表示し、遊技者に始動レバー18の操作を促す働きをしている。そして始動レバー18の操作が有効に受け付けられると、スタートランプ28が消灯して始動レバー18の操作受け付けが不可となる。
ボーナスフラグ告知ランプ44は、その点灯によってビッグボーナスやレギュラーボーナスに内部当選している旨(ボーナス図柄を揃えることができる状態)を表示する。その他、図1には示されていないが、スロットマシン1には公知の表示部として、リールの始動待ち状態を表示するウェイトランプや、今回のゲームが再遊技であることを表すリプレイランプ、ボーナスゲーム中であることを表す状態表示ランプ、ゲームの終了(打ち止め)を表すゲームオーバーランプ等を設けることができる。
前面扉4の下部分には化粧パネル50が設置されている。化粧パネル50には装飾的なデザインが施されており、そこにはスロットマシン1の機種名やゲームコンセプトを象徴する装飾画が描かれているほか、スロットマシン1の役構成や払出枚数等の情報が表示されている。
前面扉4の下縁部にはメダルの払出口52および受皿54が形成されており、払出口52は受皿54の奥に位置する。払出口52から払い出されたり、返却されたりしたメダルは受皿54にて受け止められる。
(1−7.演出要素)
その他、スロットマシン1には、遊技の進行に伴う演出を行うための要素が装備されている。例えば、前面扉4の上部位置には、左右で一対のスピーカ56(音響機器)が設置されている。また、前面扉4の左右側縁部にはランプ60,62,64が設置されており、これらランプ60,62,64には発光体としてLEDが内蔵されているほか、その前面がカラフルな(例えば赤色、青色、黄色、橙色等)樹脂製の光拡散カバーで覆われている。
(2.内部の構成)
図2は、前面扉4を開放した状態で本体部2の内部を示している。通常、前面扉4を頻繁に取り外しすることはないが、図2では構造の理解を容易にするため、便宜上、前面扉4が取り外された状態で示されている。
(2−1.リール)
本体部2の内部には支持棚2aが設けられており、この支持棚2aは、本体部2の内部を上下に仕切るようにして左右および前後に延びている。支持棚2aの上に3つのリール10a,10b,10cが設置されており、これらリール10a,10b,10cは前面扉4が閉じられた状態で、ちょうど表示窓6を通して前面側から視認される位置にある。
各リール10a,10b,10cは横型円筒形状に成形されており、外周にはそれぞれリール帯と称する光透過性の帯状材が巻かれている。リール帯には複数(本実施形態では21個)の図柄が1列をなして付されており、このようなリール帯が1周するように巻かれることで、各リール10a,10b,10cの表面に図柄列が形成されている。図柄にはいくつか種類があり、例えば数字の「7」や「BAR」、「JAC」、「REPLAY」等の文字、ベル、スイカ、チェリー等を図案化したもの、あるいは、スロットマシン1の機種を特徴付けるキャラクタや図形、記号等を図案化したもの等が含まれている。
各リール10a,10b,10cの内周側にはリールバックライト144が配置されており、このリールバックライト144は対応する各リール10a,10b,10cにつき、表示窓6内で上段、中段、下段に位置する図柄に背後からバックライト(透過光)をあてることで、図柄を点灯表示させることができる。
(2−2.ホッパ装置)
また本体部2の内部には、底板の上面にホッパ装置78が設置されており、さらにホッパ装置78の右脇の位置にはメダル補助収納庫84が設置されている。ホッパ装置78はモータを内蔵し、このモータの駆動により貯えたメダルを1枚ずつ払い出す機能を有している。また上記の投入口26から投入されたメダルはホッパ装置78に受け止められ、ここに貯えられる。ホッパ装置78は相当枚数(例えば2000枚程度)のメダルを貯えられるだけの容量を有しているが、容量オーバーになるとメダルが右方向へ溢れ出て、その溢れた分がメダル補助収納庫84に収納される。
(2−3.電子機器類)
本体部2の内部には各種の電子機器類が設置されている。図2中、主なものは電源ユニット70のほか、メイン制御基板92やサブ制御基板94、外部端子板96等の基板類である。
メイン制御基板92やサブ制御基板94等は、いずれも樹脂製の基板ボックスに収容された状態で本体部2内に設置されている。基板ボックスは、外側から各基板への接触を阻害する保護ケースとなる。特にメイン制御基板92の基板ボックスは、機械的な封印部92a(ワンウェイねじによる締結部)によって開封不能に閉止されている。このためメイン制御基板92に不正チップ等を組み込もうとしても、基板ボックスを破壊しない限り改変はできないので、不正改造等を試みた場合にその痕跡をはっきり残すことができる。さらに、基板ボックスには本体締結部92bが形成されており、基板ボックス全体が本体締結部92を介して本体部2に対して強固に締結されている。したがって、不正目的で基板ボックスそのものを本体部2から取り外すことはできないし、もしも取り外しを試みた場合はその痕跡がはっきりと残されることになる。
(3.スロットマシンの内部構成)
図3は、スロットマシン1に装備されている各種の機構要素や電子機器類、操作部材等の構成を概略的に示している。
(3−1.メイン制御基板〔遊技制御手段〕)
上記のメイン制御基板92は、スロットマシン1の遊技の進行を統括的に制御するためのものである。メイン制御基板92には、CPU110やROM112、RAM114等の電子部品が実装されている(この例ではROM・RAM内蔵型CPUである。)。メイン制御基板92は主に遊技者の利益に関わる内部抽選を行い、その抽選結果に基づいて各リール10a,10b,10cの停止位置を制御する機能を有する。
またメイン制御基板92には、電源監視IC116(電源監視部)が実装されており、この電源監視IC116は、電源ユニット70から供給される動作電力(+24V,+12V)の出力電圧を監視する機能を有する。例えば、電源スイッチ76をOFFにする操作によって出力電圧が低下(例えば+22V以下に低下)すると、その低下が電源監視IC116によって検出される。電源監視IC116は出力電圧の低下を検出すると、停電信号(停電予告信号)を出力する。
CPU110は、外部割り込み(マスカブル割込み)を発生させるためのINT端子110aを有する。また、電源監視IC116から出力される停電信号は2系統の信号経路に分岐してCPU110に入力されており、このうち1つの経路はCPU110のINT端子110aに接続され、もう1つの経路はCPU110の入力ポート110bに接続されている。CPU110のINT端子110aに停電信号が入力されると、CPU110は割込み処理として停電時割込み処理を実行する。すなわちCPU110は、INT端子110aに入力される信号がローレベルに切り替わると、現在実行中の定期処理(図4の回胴遊技処理)に優先して割込み処理(停電時割り込み処理)を実行する。この場合、CPU110のプログラムカウンタが割込み処理の先頭アドレスに変更されるので、CPU110は直ちに割込み処理の先頭アドレスに設定されている命令を実行する状態に移行する。このようにノンマスカブル割込みが発生すると、CPU110が現在実行中の定期処理を中断し、そこに割り込むようにして別の処理(停電時割込み処理)が優先的に実行されることになる。なお、停電時割込み処理については後述する。
図3に示されているように、上記の操作部である1ベットボタン12やMAXベットボタン16、始動レバー18、左停止ボタン20、中停止ボタン22、右停止ボタン24、貯留精算ボタン46等はいずれもメイン制御基板92に接続されており、これら操作部は図示しないセンサを用いて遊技者による操作を検出し、その操作信号をメイン制御基板92に出力する。
また上記の表示部であるクレジット数表示部30やゲーム数表示部32、払出枚数表示部34、メダルインランプ36、スタートランプ28、ベットランプ42a,42b,42c等はメイン制御基板92に接続されている。メイン制御基板92は、遊技の進行を制御する過程で各表示部にて必要な情報を表示(点灯表示、数値表示)することができる。
またスロットマシン1は、左リール10a、中リール10b、右リール10cを個別に回転させるため、左リール駆動モータ88a、中リール駆動モータ88b、右リール駆動モータ88cを有している。これらリール駆動モータ88a,88b,88cはステッピングモータからなり、それゆえメイン制御基板92からは、各リール駆動モータ88a,88b,88cの駆動(回転・停止)を制御するための駆動パルス信号が個別に出力される。
またスロットマシン1は、各リール10a,10b,10cの回転に関する基準位置を検出するため、左リール位置センサ106a、中リール位置センサ106b、右リール位置センサ106cを有しており、これらリール位置センサ106a,106b,106cからの検出信号(基準位置信号)がメイン制御基板92に入力されている。メイン制御基板92はこの検出信号に基づいて各リール10a,10b,10cの回転に関する位置(いずれの図柄が表示窓6内のどの位置に存在しているか)を割り出し、その停止時にいずれの図柄を有効ライン上に停止させるかの制御、つまりリール制御を実行することができる。
リール10a,10b,10cの停止時にメダルの払い出しが必要となる場合、メイン制御基板92はホッパ装置78に対して駆動信号(ON信号)を出力し、払出用のモータを駆動する制御を行う。一方、ホッパ装置78には払出センサ98が内蔵されており、この払出センサ98は実際に払い出されたメダルを検出し、その検出信号をメイン制御基板92に出力する。メイン制御基板92は、実際の払出枚数が規定の払出枚数に達すると、そこで払出用モータの駆動を停止させる。
一方、スロットマシン1はメダル満タンセンサ86を備えており、上記のメダル補助収納庫84内にある程度の量のメダルが溜まると、メダル満タンセンサ86から検出信号が出力される。この検出信号を受け取ると、メイン制御基板92は障害発生と判断して遊技の進行を一時中断し、上記の払出枚数表示部(エラー表示部)34にてエラーコードを表示させる処理を行う。
一方、前面扉4の裏側には、錠装置と一体にエラー解除センサ100が設置されている。ホールの従業員は上記のキーシリンダ部48に専用キーを差し込んだ状態で、これを反時計回り方向にひねることでエラー解除操作を行うことができ、このようなエラー解除操作がなされると、エラー解除センサ100から検出信号が出力される。メイン制御基板92は既にメダル満タン等の障害が取り除かれていることと、合わせてエラー解除操作がなされたことを各検出信号に基づいて判断すると、エラーコードの表示を止めて遊技を続行可能な状態に復帰させる(エラー解除)処理を行う。なお、ここではメダル満タンを障害の例に挙げているが、この他にも各種障害には投入メダル通過時間エラー(メダルの滞留)、投入メダル通過チェックエラー(重複検出等)、投入メダル逆行エラー(メダル投入通路内での逆行)、ホッパーエンプティエラー(メダル切れ)、ホッパージャムエラー(ホッパ内でのメダル詰まり)、イリーガルヒットエラー(リール制御上の障害)等がある。
また、前面扉4の背面側(本体部2の内部)には、投入口26の奥にメダル投入通路が形成されており、このメダル投入通路の途中に投入センサ104およびロックアウトソレノイド102が設置されている。投入センサ104は、メダル投入口26から投入されたメダルを検出し、その検出信号をメイン制御基板92に出力する。メイン制御基板92は、投入センサ104からの検出信号に基づき、投入されたメダルがメダル投入通路を正常に通過したか否かの判断(通過に要した時間・通過方向の判断)をする。一方のロックアウトソレノイド102は、メダル投入通路を開閉する役割を果たす。ロックアウトソレノイド102は、非作動の状態でメダル投入通路を閉塞しているが、作動時にはメダル投入通路を開き、メダルの投入を受け付け可能な状態にする。
逆に、ロックアウトソレノイド102が非作動になるとメダル投入通路が閉塞されてメダルの投入が受け付けられなくなり、遊技者がメダルを投入しても、そのまま受皿54に返却される。これにより、メダル投入によるベット・クレジット加算のいずれも行われなくなる。
(3−2.外部端子板)
メイン制御基板92には外部端子板96が接続されており、スロットマシン1はこの外部端子板96を介してホールコンピュータ108に接続されている。外部端子板96は、メダルの出入信号(投入メダル信号や払出メダル信号)のほか、メイン制御基板92から送信される各種信号(BB中、RB中等を表す遊技ステータス)をホールコンピュータ108に中継している。なお、「BB」はビッグボーナス、「RB」はレギュラーボーナスの略号であり、本実施形態では、いずれも公知の内容と同じである。
(3−3.サブ制御基板〔演出制御手段〕)
上記のサブ制御基板94には、CPU118やROM120、RAM122、VDP(Video Display Processor)124、オーディオアンプ126、音源IC128(音響機器)等が実装されている。サブ制御基板94は、メイン制御基板92から送信される指令信号に基づいて、例えば液晶表示装置58による画像の表示や、スピーカ56の作動を制御するほか、ランプ(LED)60,62,64の点灯または点滅を制御している。
さらにサブ制御基板94は、メイン制御基板92から送信される指令信号(メダル投入音コマンド、ベット操作音コマンド、払出音コマンド等)を受け取って、液晶表示装置58やスピーカ56、ランプ60,62,64の制御を実行することもできる。
前面扉4の背面には、左リール10a、中リール10b、右リール10cの表面を照らすためのリール照明用ライト142が装備されており、このリール照明用ライト142は上記のリールバックライト144とともにサブ制御基板94により点灯状態を制御されている。リール照明用ライト142は冷陰極管等の白色照明からなり、左リール10a、中リール10b、右リール10cを均等に照らすべく表示窓6の上縁部の裏側に配置されている。
(3−4.電源ユニット〔電源供給手段〕)
上記の電源ユニット70は外部電源(例えばAC100V)から電力を取り込み、スロットマシン1の作動に必要な電力(例えばDC24V,12V,5V)を生成する。本実施形態では、電源ユニット70からメイン制御基板92に電力が供給され、そして、メイン制御基板92を中継してリール駆動モータ88a,88b,88cやホッパ装置78、サブ制御基板94、各種演出要素に必要な動作電力が供給される。
また電源ユニット70には、設定キースイッチ72やリセットスイッチ74、電源スイッチ76等が付属している。これらスイッチ類はいずれも本体部2の外側に露出しておらず、前面扉4を開くことで始めて操作可能となる。このうち電源スイッチ76は、スロットマシン1への電力供給をON−OFFするためのものであり、設定キースイッチ72はスロットマシン1の設定(1〜6の設定値)を変更するためのものである(設定変更状態切替手段)。またリセットスイッチ74はスロットマシン1で発生したエラーを解除するためのものであり、さらには設定キースイッチ72とともに設定を変更する際にも操作される。設定の変更は、スロットマシン1の出玉率(投入枚数に対する払出枚数の割合)を段階的に変更するためのものであり、通常、設定1(設定値が1)で最も低い出玉率となり、設定6(設定値が6)で最も高い出玉率となる。なお、このような設定の変更は遊技場の責任者によって行われる(設定変更手段、変更操作入力手段)。
また本体部2の内部に扉開放センサ132が設置されており、前面扉4が開放されると、扉開放センサ132から検出信号が出力される。メイン制御基板92は扉開放センサ132からの検出信号に基づいて前面扉4の開閉状態を判別することができ、前面扉4が開放状態であると判断した場合、その旨を表す信号を外部端子板96からホールコンピュータ108に送信することができる。
(4.ゲーム処理)
次に、スロットマシン1におけるゲーム処理の流れについて説明する。以下のゲーム処理は、メイン制御基板92のCPUにて実行される制御プログラム上の処理手順に沿って進行する。
(4−1.回胴遊技処理)
図4は、スロットマシン1における基本的な1ゲーム(回胴遊技)の処理手順を一通り示している。1回のゲームは、まず始動処理(ステップS10)から始まる。この始動処理はリール10a,10b,10cの回転を開始させるための処理であり、ここではメダルの投入またはベットボタン12,16の操作を受け付けたり、始動レバー18の操作を契機とした乱数抽選を行ったりする処理が行われる。なお、始動処理(ステップS10)の詳細については、さらに別のフローチャートを用いて後述する。
1回のゲームでは始動処理(ステップS10)に続いて停止処理(ステップS20)が実行される。この停止処理は、各リール10a,10b,10cの回転を停止させてその停止位置を制御するものであり、これは一般に「リール制御」と称される処理に該当する。一般的にリール制御には、テーブル方式とコントロール方式の2つの方式があるが、本実施形態ではテーブル方式による。この停止処理についても別のフローチャートを用いて後述する。
停止処理によってリール10a,10b,10cの回転が停止されると、次に判定処理(ステップS30)が実行される。この判定処理は全てのリール10a,10b,10cの停止時に表示された図柄の組み合わせ態様(または停止態様、表示態様、出目)を判断し、予め規定された組み合わせに該当する場合はそれに応じたゲーム結果を提供するためのものである。
(4−2.図柄の組み合わせ例)
停止処理で判断される規定の図柄の組み合わせには、例えば同一種類の図柄(例えば「ベル」,「スイカ」,「リプレイ」,「7」,「BAR」等)が3つ揃う組み合わせや、複数種類の図柄を組み合わせたもの(例えば「7−7−BAR」等)がある。その他に、1種類の図柄(例えば「チェリー」)が左端(左リール10aに表示される)の位置に存在していれば、その他の2つの図柄(中図柄・右図柄)の種類を問わない単図柄の組み合わせ(「チェリー−ANY−ANY」等と表記されることが多い)も規定されている。
(4−3.ゲーム結果・特典)
また、ゲーム結果として遊技者に付与される特典には、例えばメダルの払い出しや各種ボーナスゲームへの移行、再遊技(リプレイ)等がある。一般的に、メダルの払い出しがある図柄の組み合わせを「小役」と称し、その組み合わせを構成する図柄を「小役図柄」等と称する。また再遊技(リプレイ)は、そのゲームと同じ掛け数で次回のゲームを行うことができるものであり、これに対応する組み合わせは「リプレイ」と称され、その組み合わせを構成する図柄は「リプレイ図柄」等と称される。さらに、ボーナスゲームへの移行契機となる組み合わせを構成する図柄は「ボーナス図柄」等と称される。なお判定処理の具体的な内容についても、停止処理の後で別のフローチャートを用いて説明する。
(4−4.始動処理)
図5は、上記の始動処理の内容を具体的に示している。ここでは先ず、メダルの投入またはベットボタン18,20,22の操作が待ち受けられる(ステップS101)。遊技者がメダルの投入またはベット操作をしないうちは(No)、始動レバー18が有効化されないため、ステップS104の判断が否定(No)されて待ち受け状態(ステップS101)がループされ続ける。メダルの投入またはベット操作があると、これを受けて受付処理(ステップS102)が行われ、ベット数に応じたベットランプ42a,42b,42cの点灯が行われる。また受付処理(ステップS102)では、メイン制御基板92からメダル投入コマンドまたはベットコマンドがサブ制御基板94に送信される。
通常のゲームで何枚のメダルを掛けるか、つまり、ベット数をいくつにするかは遊技者が1〜3の範囲で選ぶことができる機種もあれば、3枚掛けしかない機種(3枚掛け専用)もある。スロットマシン1のゲームにおいて、ベット数の違いは表示窓6内に規定される有効ライン数の違いとなる。またベット数が違うと、ボーナスゲーム(JACゲーム)中以外は内部抽選の当選確率も異なる。通常、表示窓6内には各リール10a,10b,10cについて縦方向に3つの図柄が有効に表示されるため、表示窓6全体として9個の図柄が行列状に並ぶことになるが、有効ラインは、表示窓6内で並んだ図柄を3つで1つの組み合わせとして見る方向を規定するための仮想的なラインである。
例えば、ベット数が1であると有効ラインは1本だけとなり、この場合の有効ラインは行列の中段位置で水平方向に規定される。ベット数が2に増えると、中段位置に加えて上下段の各位置に水平方向の有効ラインが2本追加され、全部で3本の有効ラインが規定される。そして、ベット数が最大(=3)になると、斜め方向に図柄を組み合わせとしてみる右上がりと右下がりの有効ラインが2本追加され、全部で5本の有効ラインが規定されることになる。これら有効ラインはいずれも直線的であるが、これ以外にも途中で折れ曲がった状態の有効ラインが規定される場合もあり、これらは「変則ライン」等と呼ばれる。
いずれにしても、メダル投入またはベット操作の受付処理(ステップS102)に続いて始動レバー有効処理(ステップS103)が行われ、ここで初めて始動レバー18の操作が実質的に有効化される。この状態で遊技者が始動レバー18を操作(始動操作)すると、ステップS104の判断が肯定(Yes)されて次に始動レバー無効処理(ステップS105)が行われる。
また始動レバー18の操作があると、これを契機として乱数の抽出が行われる(ステップS106)。ここで用いられる乱数は、ソフトウェア乱数またはハードウェア乱数のいずれでもよい。また、始動レバー18の操作を受け付けてから乱数を抽出するタイミングは特に規定されておらず、プログラミングの過程で適切な抽出タイミングを設定することができる。
次のフラグ処理(ステップS107)では、抽出した乱数を用いて内部的な抽選が行われる。ROM112には内部抽選の当り値を定めた抽選テーブルが記憶されており、抽選テーブルには予め各種小役、リプレイ、各種ボーナスの当り値が定められている。したがって、各種小役、リプレイ、各種ボーナスの当選確率は、全乱数値(例えば0〜65535)のうちの当り値の数で決まることになる。また、当選確率(抽選テーブルが有する当り値の数)はスロットマシン1の設定によって異なり、一般的に設定値が高くなるほど当選確率が高くなる抽選テーブルが使用される(当選確率規定手段)。ここで「内部的」と称しているのは、あくまでメイン制御基板92の制御処理において抽選が行われるからであり、抽選の中味(具体的な乱数値、当り値等)が遊技者からは感得されないことを受けたものである。いずれにしても、フラグ処理では抽出された乱数値から当選・落選が判断され、当選結果の種類(例えばビッグボーナス、レギュラーボーナス、小役、リプレイ等)に応じたフラグがONにされるとともに、メイン制御基板92から当選フラグコマンドがサブ制御基板94に送信される。なお、抽選に落選すると、落選(はずれ)を表すフラグがONになる。また、ステップS106で抽出された乱数値が特殊なはずれに該当する場合、特殊はずれを表すフラグがONになる態様であってもよい。
上記のフラグ処理(ステップS107)が行われると、前回の始動処理でスタートされたウェイトタイマがタイムアップ(例えば4.1秒経過)したか否かが判断される(ステップS108)。タイムアップ(Yes)が確認されると、各リール10a,10b,10cが始動、つまり、リールモータによる回転が開始され(ステップS109)、ここから次回の始動までのウェイトタイマがスタートされる(ステップS110)。
以上の処理が行われると、図5の始動処理はリターンされて次にリール停止処理が実行される。
(4−3.リール停止処理)
図6は、一例としてテーブル方式によるリール停止処理の内容を示している。リール制御については基本的に公知の技術を適用できるため、ここでは処理の流れを概略的に説明する。
図6に示されているように、リール停止処理では先ず、そのときの当落結果を表すフラグにしたがってリール制御テーブルが選択される(ステップS201)。なお、リール制御テーブルは予め全ての当落結果について用意されており、これらは読み出し専用のテーブルデータとしてメイン制御基板92のROM112に格納されている。
リール制御テーブルが選択されると、次の手順は3つある停止ボタン20,22,24のいずれかが押されるまで待ち受け状態となる(ステップS202,S210,S217)。すなわち、これらの待ち受け状態で、左・中・右の各リール10a,10b,10cが回転中(停止フラグ=0?)であるか否かが判断されるとともに、あわせて左・中・右のいずれかの停止ボタン20,22,24が押されたか否かが判断される。未だいずれの停止ボタン20,22,24も押されていなければ、ステップS202,S210,S217の判断が全て否定(No)される。さらに、この段階では全てのリール10a,10b,10cが停止していないため、ステップS209の判断が否定(No)されてステップS202以降が繰り返される。
遊技者の停止操作、つまり、各停止ボタン20,22,24が押下された場合は次の処理が行われる。本実施形態では、停止ボタン20,22,24を遊技者が所望する順序で押下することができる。
例えば、いわゆる「順押し」または「順はさみ押し」の手順に沿って最初に左の停止ボタン20が押されたとすると(ステップS202=Yes)、この時点では第1リール停止フラグが立っていない(ステップS203=No)ため、左リール10aについて第1リール停止処理(ステップS204)が実行される。なお、ここでいう「第1リール停止処理」とは、1番目にリールを停止させる処理という意味である。
あるいは、いわゆる「中押し」の手順に沿って最初に中央の停止ボタン22が押されると(ステップS210=Yes,ステップS211=Yes)、中リール10bについて第1リール停止処理(ステップS212)が実行される。
これ以外に、いわゆる「逆押し」または「逆はさみ押し」の手順に沿って最初に右の停止ボタン24が押された場合は(ステップS217=Yes,ステップS218=Yes)、右リール10cについて第1リール停止処理(ステップS219)が実行される。
以上のように左・中・右のいずれかのリール10a,10b,10cについて第1リール停止処理(ステップS204,S212,S219)が行われると、残り2つのリールについてのリール制御テーブルが決定される(ステップS206,S214,S221)。例えば、そのときの当選種類が「ベル」であった場合、残り2つのリール(10a,10b,10c)について、それぞれ「ベル」の図柄を予め決まった有効ライン上に停止させるためのリール制御テーブルが決定される。そして、ここで決定されたリール制御テーブルに基づいて残り2つのリール(10a,10b,10c)の停止位置が制御される(ステップS205,S213,S220)。これにより、図柄「ベル」が予め決まった有効ライン上で停止されることとなる。
例えば、順押し手順に沿って左リール10aが第1番目に停止されるパターンを例にとると、ステップS204で左リール10aについて第1リール停止処理が行われる。また、このときメイン制御基板92は、左リール10aの停止目を表す停止情報コマンド(第1停止情報コマンド)をサブ制御基板94に送信する。
次のステップS206では残りの中・右リール10b,10cについてそれぞれリール制御テーブル(停止テーブル)が決定される。具体的には、当選フラグが「ベル」を表すものであって、左リール10aが第1停止のときは、先ず図柄「ベル」を上段位置に停止させる処理が行われる。左リール10aが第1停止となった時点で有効ラインは右下がりラインに決定されており、残りの中リール10bについては中断位置に、左リール10cについては下段位置に、それぞれ図柄「ベル」を停止させるためのリール制御テーブルが決定される(ステップS206)。
以上の処理(ステップS206)が行われると、続いて第1リール停止フラグがON(=1)にされるとともに(ステップS207)、左リール停止フラグがON(=1)にされる(ステップS208)。この段階では全てのリールが停止していないので、ステップS209の判断が否定(No)されてステップS202に戻る。
すると、このとき既に左リール10aが停止しているので(ステップS202=No)、順押し手順にしたがって2番目に中央位置の停止ボタン22が押されると(ステップS210=Yes)、第1リール停止フラグの判定(ステップS211=No)を経て中リール停止処理(ステップS213)が実行される。中リール停止処理では、先に中リール10bについて決定しているリール制御テーブル(停止テーブル)に基づいて停止位置が制御される。これにより、上記の右下がり有効ラインの例でいうと、中リール10b上の図柄「ベル」が中段位置に停止することとなる。
また、このときの停止目(停止時の表示態様)は、右下がりライン上で左・中リール10a,10bに図柄「ベル」が2つ揃った状態(いわゆる「右下がりテンパイ」)となる。このときメイン制御基板92は、中リール10bの停止目を表す停止情報コマンド(第2停止情報コマンド)をサブ制御基板94に送信する。またこの場合、中リール10bは第2停止であるためステップS212,S214,S215は全て迂回され、ステップS216にて中リール停止フラグがON(=1)にされるだけとなる。
同様にして、最後に右の停止ボタン24が押されると(ステップS217=Yes)、既に右リール10cについて決定しているリール制御テーブル(停止テーブル)に基づいて停止位置が制御される(ステップS220)。これにより、3番目の右リール10c上の図柄「ベル」が下段位置に停止するので、全リール停止時の出目(表示態様)は、右下がりライン上に図柄「ベル」が3つ揃う組み合わせが表示された態様となる。
このときメイン制御基板92は、右リール10cの停止目を表す停止情報コマンド(第3停止情報コマンド)をサブ制御基板94に送信する。またこの場合、右リール10cは第3停止であるためステップS219,S221,S222は全て迂回され、ステップS223にて右リール停止フラグがON(=1)にされる。
ここまでの処理を経て全リール停止フラグがONになると、ステップS209の判断が肯定(Yes)されるため、メイン制御基板92による処理は本ルーチンを抜ける。
なお、特に図示していていないが、本実施形態では各リール10a,10b,10cにある全ての図柄中(例えば21個)、ある程度の数(例えば4〜6個)の図柄「ベル」が配列されており、さらに各図柄列の中で「ベル」の図柄同士の間に他の種類の図柄が4個程度しか配置されていない。このため、左・中・右についての第1リール停止処理(ステップS204,S212,S219)においては、遊技者が停止ボタン20,22,24を押下するタイミングがそれほどシビアでなくとも、リール制御によって有効ライン上に「ベル」の図柄を確実に停止させることができる。また、第2停止以降の各リール停止処理(ステップS205,S213,S220)においても、停止ボタン20,22,24の押下タイミングがそれほどシビアでなくとも、第1リール停止によって決定された有効ライン上に「ベル」図柄を確実に停止させることができるものとなっている。
これにより、内部的な抽選で小役「ベル」に当選していた場合、遊技者が停止ボタン20,22,24を押下するだけで「ベル」の図柄の組み合わせが表示されるため、そのゲームで遊技者は確実にメダルを獲得できるという利点がある。なお、本実施形態では「リプレイ」についても同様である。
以上がリール制御テーブルを用いたリール停止処理の流れであるが、上記のように本実施形態では、第1停止のリールが左・中・右のいずれに該当するかによって予め有効ラインが1つに決まっており、残り第2,第3停止のリール停止処理については、この有効ライン上に当選フラグ対応の図柄を停止させるために用意されたリール制御テーブルが用いられる。
(4−4.役構成)
本実施形態では、各リール10a,10b,10cの図柄列中、「ベル」の図柄の他に「スイカ」の図柄が付されている。これら「ベル」および「スイカ」について、全てのリール10a,10b,10cの停止時に同じ種類の図柄が有効ライン上に3つ揃って停止することで、それぞれ規定枚数のメダルの払い出しが与えられる。本実施形態では、例えば「ベル」の払い出しが8枚、「スイカ」の払い出しが12枚となっており、これら「ベル」、「スイカ」のように、同種の図柄が3つ揃うことで払い出しを受けられるものは「一般小役図柄」である。
一方、「チェリー」については、全てのリール10a,10b,10cの停止時に「チェリー」の図柄が有効ライン上に3つ揃って停止している必要はなく、左リール10aについてだけ「チェリー」の図柄が有効ライン上に停止していれば、その他の中リール10b、右リール10cの停止態様とは無関係に規定枚数のメダルの払い出しが与えられる。本実施形態では「チェリー」の払い出しが例えば7枚となっているが、3枚掛けの状態で上段位置に「チェリー」の図柄が停止すると、上段ラインおよび右下がりラインの両方に停止したことになり、また、下段位置に「チェリー」の図柄が停止すると、下段ラインおよび右上がりラインの両方に停止したことになる(いわゆる「ダブル入賞」)。したがって、「チェリー」の図柄については規定枚数の2倍(ここでは14枚)の払い出しがあり得る。なお本実施形態では、「チェリー」のように1つの図柄だけで払い出しを受けられるものは「特定小役図柄」である。
また本実施形態では、「7」や「BAR」の図柄が「ボーナス図柄」に該当している。これら「7」または「BAR」は、全てのリール10a,10b,10cの停止時に同じ種類の図柄が有効ライン上に3つ揃って停止すると、それぞれ「ビッグボーナスゲーム」、「レギュラーボーナスゲーム」と称する特別な遊技状態に移行する利益が遊技者に与えられるが、図柄が揃ったことによるメダルの払い出しは行われない。これら「7」、「BAR」のように、同種の図柄が3つ揃うことで各種ボーナスゲームへの移行が行われるものは特別当選種類に対応した図柄である。
そして、上記の「リプレイ」は再遊技に対応する図柄であり、全てのリール10a,10b,10cの停止時に「リプレイ」の図柄が有効ライン上に3つ揃って停止すると、次回のゲームで改めてメダルを掛けることなく、同じ掛け数の条件で再遊技が可能となる。本実施形態では、「リプレイ」の図柄は「再遊技図柄」である。なお本実施形態では、「リプレイ」の図柄が「ビッグボーナスゲーム」中における「JAC図柄」と兼用されている。
(4−5.判定処理)
以上はリール停止処理の内容であるが、リール停止処理によって全てのリール10a,10b,10cが停止されると、以下の判定処理が行われる。
図7は、判定処理の内容を具体的に示している。上記のリール停止処理(図6)によって全てのリール10a,10b,10cが停止されると、メイン制御基板92はそのとき表示されている出目(停止態様,表示態様)をサブ制御基板94に送信する(ステップS301)。
次に、全リール停止時の出目から、そのときの有効ライン上にビッグボーナス図柄である「7」が揃って停止したか否か(ステップS302)、レギュラーボーナス図柄である「BAR」が揃って停止したか否か(ステップS303)、小役図柄(「ベル」、「スイカ」、「チェリー」)が揃って停止したか否か(ステップS304)、「リプレイ」の図柄が停止しれたか否か(ステップS305)がそれぞれ判断される。なお、「チェリー」の場合は左リール10aについての判断だけでよい。
このとき小役図柄(「ベル」,「スイカ」,「チェリー」)が有効ライン上に停止したと判断されると(ステップS304=Yes)、メイン制御基板92はホッパ装置78を駆動して各小役の種類に対応した枚数のメダル払出動作を指示するとともに、払出し音コマンドをサブ制御基板94に送信する(ステップS308)。
またサブ制御基板94は、有効ライン上の図柄に対応する位置でリールバックライト144を点滅させたり、前面扉4のランプ60,62,64を点滅させたりすることで、図柄が揃ったこと(「入賞」ともいう)を強調する演出を行う。あわせてサブ制御基板94は、スピーカ56から効果音を出力させる演出を行う。
また、有効ライン上にビッグボーナス図柄である「7」またはレギュラーボーナス図柄である「BAR」が揃って停止したと判断された場合(ステップS302またはS303=Yes)、メイン制御基板92はサブ制御基板94に対して効果音コマンドを送信するとともに(ステップS306,S307)、ビッグボーナス遊技処理(ステップS309)またはレギュラーボーナス/JACゲーム遊技処理(ステップS310)を実行する。このように、通常遊技中のゲームでボーナス図柄である「7」または「BAR」が揃って停止したと判断された場合、メダルの払い出し(遊技価値の付与)を行うことなく当該ゲームは終了される(ゲーム終了手段)。また、ビッグボーナス遊技処理(ステップS309)またはレギュラーボーナス/JACゲーム遊技処理(ステップS310)の実行により、当該ゲームが終了すると、次回のベットが行われる前に特別遊技状態に移行(いわゆる役物作動)することになる(特別遊技状態移行手段)。
あるいは、有効ライン上に「リプレイ」の図柄が揃って停止したと判断された場合(ステップS305=Yes)はリプレイ処理(ステップS311)が実行される。リプレイ処理の内容は公知のものと同じである。
以上の処理が一通り終わると、小役またはリプレイの当選フラグがOFFにされて(ステップS312)この判定処理はリターンされる。なお、ここでは落選の場合のフラグもOFFにされる。また、小役の当選フラグがONになっていても、取りこぼし等によって有効ライン上に図柄が停止していない場合(ステップS304,S305=No)は、同じく当選フラグがOFFにされて判定処理はリターンされる。なお、ビッグボーナスまたはレギュラーボーナスの当選フラグは、たとえ遊技者が対応するボーナス図柄を揃えられなかったとしても(ステップS302〜S305=No)、この判定処理ではOFFにならず、次回のゲームに持ち越される。そして、ビッグボーナス遊技処理(ステップS309)またはレギュラーボーナス/JACゲーム遊技処理(ステップS310)に進んだ場合、これら処理中において各種ボーナスの当選フラグがOFFにされる。
このように、本実施形態では「チェリー」、「ベル」、「スイカ」、「リプレイ」の各フラグは、当該ゲーム限りで破棄され、次回のゲームに持ち越されることはない(落選フラグも同様)。これに対し、「7」または「BAR」のボーナスフラグは当該ゲーム限りで破棄されず、次回に持ち越すことが可能となっている。
(5.特別遊技状態)
以上は通常遊技中の説明であるが、本実施形態のスロットマシン1において、通常遊技中のゲームにおいて内部抽選でビッグボーナスまたはレギュラーボーナスに当選し、対応する「7」または「BAR」の図柄が有効ライン上に揃って停止すると、これを契機に「ビッグボーナスゲーム」または「レギュラーボーナスゲーム」と称する特別な遊技状態に移行する。本実施形態では、1回のビッグボーナスゲーム中に最大で30回の通常ゲームを行う機会と、最大で3回のJACゲーム(レギュラーボーナスゲーム)を行う機会とが含まれる。これらゲーム機会を通じて遊技者は、比較的高い頻度でメダルの払い出しを受けられる可能性があるため、遊技者にとっては通常よりも有利な状態であるといえる。
(5−1.ビッグボーナス遊技処理)
図8は、ビッグボーナス(BB)遊技処理の内容を具体的に示している。ここでは先ず、初期化処理が行われるが(ステップS401)、特に通常ゲーム(小役ゲーム)用に乱数抽選の当り値テーブルが変更されることはない。したがって、ビッグボーナス中の通常ゲームでは、通常の遊技状態と同じ当選確率を定めた当り値テーブルが用いられる(小役確率固定手段)。
次にビッグボーナスの当選フラグがOFFにされ(ステップS402)、続いて全リール10a,10b,10cの始動処理(ステップS403)および停止処理(ステップS404)が実行される。これら始動処理および停止処理の内容は既に説明したものと同じである。
停止処理によって全リール10a,10b,10cが停止すると、そのときの図柄組み合わせ態様、つまり出目(停止態様)がサブ制御基板94に送信され(ステップS405)、そして、メイン制御基板92のRAM114に確保されている小役ゲームカウンタが1つだけカウントアップされる(ステップS406)。
次に、全リール10a,10b,10c停止時の出目が判断され、JAC図柄(「リプレイ」と兼用)が有効ライン上に停止したか否か(ステップS407)、あるいは、小役図柄が有効ライン上に停止したか否か(ステップS412)が判断される。
判断の結果、JAC図柄または小役図柄がいずれも有効ライン上に停止したと判断されなかった場合(No)はステップS415に進んで当選フラグがOFFにされる。この場合は、内部抽選に落選していたか、あるいは小役の当選フラグがONになっていても遊技者が小役図柄を揃えられなかったかのいずれかであると考えられる。
これに対し、ステップS407の判断において小役図柄が有効ライン上に停止したと判断された場合(Yes)、メイン制御基板92は小役に対応した枚数のメダル払い出しを指示する駆動信号をホッパ装置78に対して出力するとともに、払出し音コマンドをサブ制御基板94に送信する(ステップS413)。また、メイン制御基板92が払い出しを指示すると、その枚数分だけ払出カウンタがカウントアップされる(ステップS414)。
あるいは、ビッグボーナスゲーム中にJAC図柄が有効ライン上に停止したと判断された場合(ステップS407=Yes)、メイン制御基板92は効果音コマンドをサブ制御基板94に送信し(ステップS408)、次にRB/JACゲーム遊技処理(ステップS410)が行われるが、JAC図柄が揃ったことによるメダルの払い出しは行われない。RB/JACゲーム遊技処理では、いわゆる「JACゲーム」または「レギュラーボーナスゲーム」と称するゲーム機会が遊技者に与えられる。また、JACゲーム遊技処理が1回終わると、そこでJACゲームカウンタがカウントアップされる(ステップS411)。なお、RB/JACゲームの内容は公知の「レギュラーボーナスゲーム」と同じである。
JAC図柄または小役図柄が有効ライン上に停止したと判断された場合も同様に、それぞれステップS411またはステップS414に続いてステップS415が実行され、そこで当選フラグがOFFになる。そして、毎回のゲーム終了後にビッグボーナスゲームそのものを終了すべきか否かの終了判定が行われ(ステップS416)、終了条件が満たされていない間(No)はステップS403に戻って次の始動処理が行われる。
一般的にビッグボーナスゲームは、以下のいずれかの条件が満たされると終了する。
(1)ステップS406で、小役ゲームカウンタのカウント数が30回に達したこと。
(2)ステップS411で、JACゲームカウンタのカウント数が3回に達したこと。
(3)メダルの払出枚数が予め決められた規定枚数(例えば450枚)に達したこと。
上記いずれかの条件が満たされると、ステップS416の終了判定が肯定(Yes)され、次にビッグボーナスゲームの終了処理が行われるとともに当り値テーブルが元に戻される(ステップS417)。
(5−2.RB/JACゲーム遊技処理)
図9は、RB/JACゲーム遊技処理の内容を具体的に示している。ここでは先ず、初期化処理が行われるとともに、JACゲーム用に乱数抽選の当り値テーブルが変更される(ステップS501)。また、合わせてメダルの掛け数が1枚に固定化される。ここで変更された当り値テーブルは通常よりも当選種類(特殊当選種類)としての「JAC」の当り値を多く保有しており、それだけ「JAC」という種類に当選する確率が高い状態にあるといえる(特殊当選確率変更手段)。
次に全リール10a,10b,10cの始動処理(ステップS502)および停止処理(ステップS503)が実行される。停止処理によって全リール10a,10b,10cが停止すると、そのときの図柄組み合わせ態様、つまり出目(停止態様)がメイン制御基板92からサブ制御基板94に送信され(ステップS504)、そしてJACゲームカウンタが1つカウントアップされる(ステップS505)。
次に、全リール10a,10b,10c停止時にJAC図柄が有効ライン(この場合は1枚掛けのため中段ラインに限定される)上に停止したかか否かが判断される(ステップS506)。上記のように、ここでいうJAC図柄は「リプレイ」と兼用されており、その組み合わせは「リプレイ−リプレイ−リプレイ」であることが多いが、別の図柄と「リプレイ」図柄との組み合わせ(例えば「7−リプレイ−リプレイ」、「チェリー−リプレイ−リプレイ」等)が設けられている態様であってもよい。
全リール10a,10b,10cの停止時に中段の有効ライン上にJAC図柄が停止していなければ(ステップS506=No)、ステップS510に進んで当選フラグがOFFにされる。この場合は、単に抽選にはずれたためにフラグがONになっていなかったか、あるいはフラグがONになっていても遊技者が図柄を揃えられずに入賞を取りこぼしたかのいずれかであると考えられる。ただし、当選の場合はリール制御によってほぼ確実に図柄が揃えられるため、ここでの取りこぼしはほとんど発生しない。
逆に、JAC図柄が有効ライン上に停止したと判断(Yes)されると、メイン制御基板92はホッパ装置78を駆動して規定枚数(例えば15枚)のメダル払い出しを実行するとともに、払出し音コマンドをサブ制御基板94に送信する(ステップS508)。また払い出しが行われると、その枚数分だけ払出カウンタがカウントアップされ(ステップS509)、これに続いて当選フラグがOFFにされる(ステップS510)。
RB/JACゲーム遊技処理においても、1回分のJACゲームの終了判定(ステップS511)が行われる。JACゲーム中に払い出しが行われたゲーム回数(入賞回数)が未だ一定回数(例えば8回)に達していない間は、終了判定が否定(No)されてステップS502に戻り、JACゲームが続行される。この後、JACゲーム中の払い出しが行われたゲーム回数(入賞回数)が一定回数(例えば8回)に達すると、そこで1回のJACゲームを終了すべきものと判定(Yes)される。この場合、ステップS512に進んでRB/JACゲームの終了処理が行われ、当り値テーブルが変更前の状態(通常・小役ゲーム用)に戻されてビッグボーナス遊技処理(図8)に復帰する。
(6.演出処理)
以上は、メイン制御基板92による遊技制御の例であるが、本実施形態のスロットマシン1では、遊技の進行にあわせてサブ制御基板94により演出動作の制御が行われる。
図10は、サブ制御基板94により実行される演出処理の一例を示している。スロットマシン1の電源が投入(電源スイッチ76がONに操作)されると、この演出処理において先ず初期化処理が行われる(ステップS801)。次にメイン制御基板92から送信されるメダル投入コマンドが待ち受けられ、実際にメダル投入コマンドが送信されると、これに応じて投入音やベット音等を出力させる演出が行われる(ステップS802)。
続いて、メイン制御基板92から送信される当選(始動)フラグコマンドが待ち受けられる(ステップS803)。当選(始動)フラグコマンドは、始動レバー18の操作を契機としてメイン制御基板92から送信され、サブ制御基板94では、当選(始動)フラグコマンドを受信すると、それに合わせた演出動作の制御が行われる。ここでの演出動作は例えば、リール始動音の出力や液晶表示装置58による画像表示演出等である。
上記の始動演出が行われると、続いて第1〜第3停止情報コマンドが待ち受けられる(ステップS804〜S806)。3つの停止ボタン20,22,24が適宜順番に操作されると、メイン制御基板92からサブ制御基板94に第1〜第3停止情報コマンドが順次送信され、これを受けてサブ制御基板94では、それぞれ当選フラグと第1〜第3停止情報コマンドに応じた演出動作の制御が行われる。ここでの演出動作は例えば、各リール停止音の出力やリール消灯演出、液晶表示装置58による画像表示演出等である。特に第3停止情報コマンドを受信すると、そのときの当選種類に応じた演出動作が行われる(ステップS806)。
そして、判定処理の結果に応じてメイン制御基板92から払出コマンドが送信されてくるので、これを受けてサブ制御基板94では払出し音出力による演出が行われる(ステップS807)。さらに、ここではメイン制御基板92から送信される遊技ステータスコマンドが待ち受けられ、受信したコマンドから現在の遊技ステータスが吟味される。なお遊技ステータスは、例えば「ビッグボーナスゲーム」や「RB/JACゲーム」、「ボーナスゲーム終了」等を表すものである。
(7.設定値に関する処理)
次に、スロットマシン1の設定値に関する処理について説明する。上記のように、設定値はスロットマシン1における機械割・出玉率を調整する性質のものであるが、本実施形態では設定値の決定や変更に関して、メイン制御基板92のCPU110により以下の処理が実行される。
(7−1.電源投入時処理)
図11および図12は、スロットマシン1の電源投入時(電源スイッチ76のON操作時)に実行される処理を示している。電源投入時処理では先ず、CPU110の入力ポート(図3中の入力ポート101bおよびその他の入力ポート)を参照することで、スイッチ信号および停電信号が入力される(ステップS1001)。ここで入力されるスイッチ信号には、スロットマシン1に装備されている打止モード切替スイッチや自動精算モード切替スイッチのON/OFF信号が含まれる。これら切替スイッチは、例えば電源ユニット70(または前面扉4の裏側)に設置されており、遊技場運営者が前もって各スイッチをONまたはOFFに切り替え操作しておくことで、スロットマシン1を打止モードにするか否か、または自動精算モードにするか否かを選択することができる。スロットマシン1が打ち止めモードになっていれば(打止モード切替スイッチがON)、メイン制御基板92は1回のビッグボーナスゲームが終了した時点でスロットマシン1をゲーム終了状態とし、それ以降のゲームの実行を停止する制御を実行する。またスロットマシン1が自動精算モードになっていれば(自動精算スイッチがON)、メイン制御基板92は1回のビッグボーナスゲームが終了するごとにクレジットを精算し、貯留されたクレジット数分のメダルを払い出す制御を実行する。
また停電信号は、上記のように電源監視IC116からCPU110の入力ポート101bに入力されるので、ステップS1001では該当する入力ポート101bのレベルが参照される。続いてCPU110は停電信号の入力の有無を判断し(ステップS1002)、このとき停電信号が入力(=1)されていれば、ステップS1002の判断を肯定(YES)してステップS1001をループする。通常、電源投入時に停電信号が入力されることはほとんどあり得ないので、CPU110は次にステップS1004を実行する。
〔記憶内容判断手段/設定範囲判断手段〕
ステップS1004に進むと、CPU110は内部のレジスタを初期化する。続いてCPU110はRAM114のチェックデータ(予め固定された値)が正常であるか否かを判断する(ステップS1006)。これは、固定値のチェックデータをサムデータとは別にチェックすることで、RAM114の内容が破壊されていた場合であってもサムデータが偶然一致してしまう可能性があることを考慮したものである。チェックデータが正常であれば(YES)、次にCPU110はサムデータが正常であるか否かを判断する(ステップS1008)。このときCPU110は、チェックサムの算出対象となるRAM114のバックアップ領域の算出開始アドレスをポインタにセットし、合わせてチェックサムの算出回数をセットする。そしてCPU110は、チェックサムデータ領域の値に対し、ポインタによって順次指示されるバックアップ領域の値を順番に足し込み(排他的論理和)、その演算結果を順次チェックサムデータ領域に更新して最終的にチェックサムを算出する。
(7−1−1.正常時)
通常、前回の停電時処理(電源断時)において算出されたチェックサムデータは、RAM114のバックアップ領域にそのまま保存されていることから、今回算出されたチェックサムデータと、バックアップ領域に保存されているチェックサムデータとは相互に一致するはずである(正常)。このように、CPU110はステップS1008においてチェックサムデータが正常であると判断(YES)すると、上記のスイッチ信号の入力データをRAM114に格納し(ステップS1010)、次に設定用鍵型スイッチ(設定キースイッチ72)がONになっているか否かを判断する(ステップS1012)。
遊技場の責任者においてスロットマシン1の設定を変更する操作が行われる場合、設定キースイッチ72に専用キーを差し込み、これを時計回り方向にひねった状態で電源スイッチ76のON操作が行われる。したがって、ステップS1012の判断が肯定(YES)の場合は、図12のステップS1034に進んで設定変更処理が行われる(接続記号2→2)。
これに対し、特に設定変更操作が行われない場合、通常、設定キースイッチ72はOFFの状態であるので(ステップS1012=NO)、CPU110は電源投入時処理の残りのステップS1014〜S1026を順番に実行する。すなわち、CPU110はRAM114のスタック領域のうちで未使用の領域をクリアし(ステップS1014)、次いで電源断時の出力ポートを復元する(ステップS1016)。これにより、電源断時に出力状態であった出力ポートは元どおり出力状態に復帰する。なお、復元対象となる出力ポートは、前回の電源断時においてRAM114にバックアップされている。
続いてCPU110は、RAM114のチェックデータ、サムデータをそれぞれクリアする(ステップS1018,S1020)。そしてCPU110は、前回の電源断時における入力ポートデータを設定すると(ステップS1022)、前回の電源断時におけるスタックポインタを設定し(ステップS1024)、そして前回の電源断時にバックアップ領域に退避しておいたデータを元にレジスタの内容を復元する(ステップS1026)。以上の手順を経て、CPU110は前回の電源断時における状態を取り戻すと、電源投入時処理をリターンする。
このように、電源投入時においてRAM114のバックアップ領域に保存されているチェックデータ、サムデータが正常であり(ステップS1006,S1008=YES)、かつ、設定変更操作が行われない場合(ステップS1012=NO)、CPU110は前回の電源断時の状態から引き続きゲームの進行を制御することができる。
(7−1−2.異常・不具合時)
これに対し、電源投入時においてRAM114のバックアップ領域に保存されているチェックデータもしくはサムデータが正常でなかった場合(ステップS1006もしくはS1008=NO)、CPU110は図12のステップS1028に進んで切替スイッチデータおよび入力データ(停電信号)をRAM114に格納する(接続記号1→1)。そしてCPU110は、上記のエラー表示部(払出枚数表示部34と兼用)にて設定値が未確定である旨を表すエラーコードを表示する(ステップS1030)。なおエラーコードは、7セグメントLEDによって表示可能な文字・記号・数字の組み合わせであればよい(例えば、設定値が未確定であることを視覚的に表すもので、「S0」等)。また、このときメイン制御基板92からサブ制御基板94にエラー情報コマンドを送信することで、サブ制御基板94が液晶表示装置58にてエラー情報(「設定値が未確定です。設定変更操作を行ってエラー解除してください。」等の文字情報)を表示することもできる。
上記のようにRAM114に保存されたデータが正常でなかった場合、それはバックアップ領域のデータに破壊や欠損等の不具合があることを意味している。この場合、バックアップ領域に保存されている設定値データも正しい内容(前回の電源断時における設定値1〜6)ではなくなっているため、そのままではスロットマシン1において正常にゲームを実行することができない。
そこでCPU110は、RAM114に保存されたデータが正常でないと判断した場合に上記の設定未確定を表すエラー表示を行うとともに(設定不具合開示手段)、そのまま設定キースイッチ72の操作を待ち受けた状態となる(ステップS1032=NO)。
この後、遊技場の管理者によって設定キースイッチ72がONの位置に切り替えられると(ステップS1032=YES)、CPU110はステップS1034に進んで設定変更処理を実行する。この設定変更処理において設定値が1〜6のいずれかに設定されることで、RAM114(記憶手段,設定記憶手段)に保存される設定値データは、それまでの未確定であった状態(データ破壊された状態)から設定値1〜6のいずれかに対応した正規のデータに書き換えられる。
そしてCPU110は設定変更処理(ステップS1034)を終えると、RAM114に保存されている設定値データと切替スイッチデータ以外のメモリをクリアする(ステップS1036)。続いてCPU110は、RAM114のスタック領域をクリアするとともに(ステップS1038)、外部出力を初期化する(ステップS1040)。
以上の手順を経ると、CPU110はメインループ(ステップS1042〜S1060)に移行する。CPU110は、通常遊技状態であるか、特別遊技状態であるかにかかわらず、1回のゲームごとにステップS1042からステップS1060までのメインループを一通り実行する。すなわちCPU110は、遊技(1ゲーム)ごとのRAM114の使用領域をクリアし(ステップS1042)、次に回胴遊技処理を行う(ステップS1044)。回胴遊技処理は、図4に示されるものと同じである。
CPU110は、回胴遊技処理(ステップS1044)を終えると遊技フラグ判定を行う(ステップS1058,S1060)。遊技フラグ判定の結果、ビッグボーナスゲーム終了フラグがONになっていなければ(ステップS1060=NO)、CPU110はステップS1042に戻って次のゲームにおけるメインループを実行する。
以上は通常遊技状態の場合の流れであるが、ひとたびビッグボーナスゲームに移行すると、そのビッグボーナスゲームの終了処理(図8中のステップS417)において終了フラグがONになるため(ステップS1060=YES)、この場合、CPU110は打止、精算チェック処理(ステップS1062)を実行するともに、ビッグボーナスゲーム終了ごとのRAM114の使用領域をクリアする(ステップS1064)。
以上のように、電源投入時処理においてRAM114のチェックデータもしくはサムデータに不具合が見つかった場合、CPU110は設定未確定エラーを表示するとともに、設定キースイッチ72の待ち受け状態に移行する(変更操作要求手段)とともに、ゲームの実行を不能な状態にすることができる(ゲーム進行中止手段)。またCPU110は、設定キースイッチ72の待ち受け状態をループし続けることで、ひとたびゲームの実行を不能にした場合は、設定変更処理(ステップS1034)を経て設定値が正規に設定(変更)された場合にのみ、ゲームの進行が再開されることを許可することができる(ゲーム進行許可手段)。これによりCPU110は、設定変更操作に基づくことなく設定値が変更されたり、新たに設定されたりすることを排除することができる(変更排除手段)。
上記のように本実施形態のスロットマシン1によれば、遊技場運営者の責任において設定された設定値がRAM114の初期化によって強制的に変更されたり、未確定の状態から勝手な設定値に設定されたりすることがない。また、RAM114の内容に不具合が生じて設定未確定エラーとなった場合は、必ず設定変更操作によってエラーを解除する必要があるため、遊技場運営者の意図を正確に反映した設定値に復元してゲームを再開させることができる。なお、設定変更操作によってエラーが解除されると、CPU110は設定未確定エラーの表示をクリアする。
(7−2.始動処理中のエラー表示)
上記のように、電源投入時処理ではCPU110がパリティチェックを実行することで、設定値データの破壊、欠損を容易に発見することができるから、この電源投入時処理において設定未確定エラーの判断とその表示を行う態様は極めて合理的である。この他に本実施形態では、ゲーム進行中の始動処理(図5)において設定未確定エラーの有無を判断することができる。
この場合、上記のように電源投入時処理においてCPU110はRAM114のチェックデータおよびサムデータをチェックするが、このとき設定値データが未確定の状態であったとしても、特にエラー表示や設定キースイッチ72のON操作を待ち受けることなく、通常のメインループに移行する。そしてCPU110は、ゲームごとの内部抽選において設定値が規定された範囲内のいずれに該当するかを判断することができる。
具体的には、図5の始動処理中、CPU110は始動レバー18の操作を契機として乱数を抽出すると(図5中のステップS106)、この抽出した乱数をもとにフラグ処理(図5中のステップS107)において当り値テーブルを参照する際、そこで設定値データが規定の範囲内のいずれに該当するかを判断する。すなわち、内部抽選で使用される当り値テーブルは、6段階の設定値ごとにROM112に格納されているが、フラグ処理(図5中のステップS107)において、CPU110は当り値テーブルを参照する際に設定値データを参照する必要があるため、そこでRAM114の設定値データが規定された範囲内、つまり1〜6のいずれに該当するかを必然的に判断することになる。
このとき、RAM114の記憶内容の破壊や欠損等によって設定値データが1〜6の範囲内にない、つまり未確定の状態になっていることが発覚すると、CPU110は図12のステップS1030に移行して設定未確定エラーの表示を行う。これ以降は、既に説明したとおり設定キースイッチ72の待ち受け状態となるので、以下の設定変更処理によってのみエラー状態の解除が可能となる。
(7−3.設定変更処理)
図13は、上記の設定変更処理を具体的に示している。設定変更処理では先ず、CPU110は自身のINT端子を割込み許可に設定し(ステップS3001)、次いで設定値確認処理(ステップS3002)を実行する。設定値確認処理では、CPU110は現状の設定値としてRAM114に記憶されている設定値データを参照する。次にCPU110は、設定値変更開始コマンドを設定する(ステップS3004)。これにより、CPU110は設定変更モードとなる。
次にCPU110は、設定値データが規定の範囲内のいずれに該当しているか、つまり1〜6の範囲内のいずれかであるか否かを判断する(ステップS3005)。RAM114に保存されている設定値データが正常であれば、設定値データは必ず1〜6のいずれかに該当しているが、上記のようにRAM114のデータに不具合が生じている場合、設定値データが破壊・欠損等によって未確定の状態となっている。したがって、この場合はステップS3005の判断が否定(NO)されるので、CPU110はステップS3006を迂回して次のステップS3008に進む。なお、ここでは便宜上、設定値データを1〜6と表記しているが、設定値データを0〜5の6段階で表記してもよい。
なお、図13には示されていないが、設定変更処理の実行中、CPU110は現状で設定されている設定値、もしくは変更後の候補となる設定値を設定値表示部(クレジット数表示部30と兼用)にて数値表示する処理を行っている(設定値表示手段)。ただし、RAM114の不具合によって設定値データが未確定の状態であれば(ステップS3005=NO)、CPU110は設定値表示部にて1〜6の数値表示を行わず、その代わりに設定値が未確定である旨の表示(例えば、7セグメントLEDにて「−−」,「00」等の記号・コード表示)を行う(範囲外表示手段)。これにより、遊技場の責任者は現状または変更後の設定値を目視にて確認することができるし、設定値が未確定の状態であれば、これを視覚的に認識することができる。
ステップS3008に進むと、CPU110は設定スイッチ(リセットスイッチ74と兼用)がONになったか否かを判断する。設定スイッチのON信号がCPU110に入力されると(ステップS3008=YES)、CPU110は現状の設定値データに1を加算する(ステップS3010)。これにより、現状の設定値が1段階上の設定値に変更されることになる。なお、このとき設定値が未確定であれば、設定値に1が設定される(設定値候補切替手段)。
またCPU110は設定値データに1を加算すると、その結果、設定値データが7以上になったか否かを判断する(ステップS3012)。本実施形態では、予め規定された設定値の範囲は1〜6であるので、設定値データが7以上になった場合(ステップS3012=YES)、CPU110は設定値を1に設定する(ステップS3014)。一方、設定値データが7以上でなければ(ステップS3012=NO)、現状の設定値データに1が加算されるだけである。これにより、設定値データは1から順に6まで増加し、6の次は1に戻ることになる(1→2→3→4→5→6→1)。またこの間、設定値データは変更後の候補となる設定値として設定値表示部に数値表示される。
いずれにしても、設定スイッチのON信号によって設定値データが変更されると、CPU110は変更後の設定値データにより設定値コマンドを設定し(ステップS3016)、次にステップS3005に戻って設定値データが規定の範囲内にあるか否かを判断する。1回でも設定スイッチのON信号が入力されていれば、RAM114の不具合によって設定値データが未確定の状態であった場合でも、設定値データは規定の範囲内に設定されているので(ステップS3010)、この場合、CPU110はステップS3006に進んで回胴回転始動装置がONになったか否か(始動レバー18が操作されたか否か)を判断する。
CPU110は、回胴回転始動装置がONになったことを検出すると(ステップS3006=YES)、次に設定値変更終了コマンドを設定する(ステップS3018)。これにより、変更後の候補として設定されていた設定値が、実際に設定される設定値として確定される(変更確定手段)。この後、CPU110は設定キースイッチ72がOFFに戻されるまで待機し(ステップS3020)、実際に設定キースイッチ72がOFFに切替操作されると(ステップS3020=YES)、そこで設定変更処理をリターンする。
以上のように、RAM114の不具合によって設定値データが未確定の状態となっている場合(ステップS3005=NO)、CPU110はステップS3006の判断を迂回することで、設定値データが未確定のまま始動レバー18がON操作されたとしても、CPU110はその操作を受け付けず、これを無効化することができる(変更確定操作無効化手段)。これによた、本実施形態のスロットマシン1では未確定状態のまま設定値が確定されてしまうことが有効に防止されているので、その後に設定値の未確定エラーが繰り返し発生することはない。
(8.停電時割込み処理)
次に図14は、停電時(電源断時)割込み処理の内容を具体的に示している。この停電時割込み処理は、上記のように停電信号の入力によって優先的に実行されるものであるが、本来の停電信号が入力状態になっていないにもかかわらず、INT端子110aへの信号経路にノイズが介入すると、その影響で図14の停電時割込み処理が実行されることがある。そこで本実施形態では、CPU110が停電時割込み処理の初期においてINT端子110aとは別の入力ポート101bへの停電信号の入力状態を判断し、実際に停電信号が入力されたことを確認するものとしている。
すなわち、CPU110は停電時割込み処理を実行すると、最初に入力ポート101bを参照することで、電源監視IC116から停電信号が入力されているか否かを判断する(ステップS2001)。この結果、停電信号が入力されていない(停電信号=0)と判断すると(YES)、次に割込み許可に設定(ステップS2002)した上で停電時割込み処理を終了する。このような処理を行うことで、ノイズの影響によって不用意に停電時割込み処理が実行されてしまうことが有効に防止されている。
一方、電源スイッチ76のOFF操作等によって実際に停電信号が入力されていた場合(ステップS2001=NO)、CPU110は各種レジスタの内容をRAM114のレジスタ退避領域に退避させ(ステップS2004)、同じくスタックポインタを退避させる(ステップS2006)。電源投入時処理では、これら退避された内容にもとづいてレジスタ内容が復元される。
次にCPU110は出力ポートのクリア処理を行い、これによって各出力ポートをOFFの状態にする(ステップS2008)。これにより、停電信号の割込み発生後においてゲームの進行状態に変化が生じることはなくなる。
そしてCPU110は、RAM114のチェックデータを設定するとともに(ステップS2010)、RAM114の内容からサムデータを作成する(ステップS2012)。すなわちCPU110は、チェックサムの算出対象となるRAM114のバックアップ領域の算出開始アドレスをポインタにセットし、合わせてチェックサムの算出回数をセットする。そしてCPU110は、チェックサムデータ領域の値に対し、ポインタによって順次指示されるバックアップ領域の値を順番に足し込み(排他的論理和)、その演算結果を順次チェックサムデータ領域に更新して最終的にチェックサムを算出する。このようにして作成されたサムデータは、上記の電源投入時処理においてサムチェックに使用される。
この後、CPU110はRAM114のアクセスレジスタにアクセス禁止値を設定し、RAM114へのアクセスを禁止(ステップS2014)した状態で無限ループを実行しながら電源遮断に備える。
(9.その他の形態)
一実施形態では、電源監視IC116がメイン制御基板92に実装されているが、電源監視IC116は電源ユニット70に内蔵されていてもよい。この場合、電源ユニット70に内蔵の電源監視ICが出力電圧の低下から停電を予測したときに、停電信号をメイン制御基板92に出力することで一実施形態と同様の効果を得ることができる。
その他、一実施形態で挙げたスロットマシンの構成は好ましい例示であり、各種の変形・追加が可能であることはいうまでもない。
スロットマシンの正面図である。 スロットマシンの本体部を示した正面図である。 スロットマシンの構成を概略的に示したブロック図である。 回胴遊技処理のフローチャートである。 始動処理のフローチャートである。 リール停止処理のフローチャートである。 判定処理のフローチャートである。 ビッグボーナス遊技処理のフローチャートである。 RB/JACゲーム遊技処理のフローチャートである。 演出処理のフローチャートである。 電源投入時処理のフローチャート(1/2)である。 電源投入時処理のフローチャート(2/2)である。 設定変更処理のフローチャートである。 停電時割込み処理のフローチャートである。
符号の説明
1 スロットマシン
4 前面扉
6 表示窓
10a,10b,10c リール
12 1ベットボタン
16 MAXベットボタン
18 始動レバー
20 右停止ボタン
22 中停止ボタン
24 右停止ボタン
92 メイン制御基板
94 サブ制御基板

Claims (1)

  1. 1回ごとのゲームについて所定数の遊技価値を掛けた状態で遊技者による始動操作を受け付けると、表面に図柄列が形成された複数の可動表示体を一方向に回転させて図柄の表示を変動させ、この後、遊技者による複数回の停止操作を順次受け付けると、前記停止操作の受け付け順に前記可動表示体の回転を1つずつ停止させ、全ての前記可動表示体の回転が停止したときの図柄の表示態様に基づいてゲームの結果を判断する遊技機において、
    1回のゲームごとに所定の内部抽選を行い、当落の結果を判断する内部抽選手段と、
    前記内部抽選の当選結果として、遊技価値の付与を伴う小役を規定する小役規定手段と、
    前記内部抽選の当選結果として、前記小役とは異なる特別当選種類を規定する特別当選種類規定手段と、
    一般的な通常遊技状態で行われるゲームで全ての前記可動表示体の停止時に前記小役に対応した図柄が規定の態様で表示されると、前記小役に対応した数の遊技価値を遊技者に付与する遊技価値付与手段と、
    前記通常遊技状態で行われるゲームで全ての前記可動表示体の停止時に前記特別当選種類に対応した図柄が規定の態様で表示された場合であっても、遊技価値を付与することなく今回のゲームを終了させるゲーム終了手段と、
    前記通常遊技状態で行われるゲームで全ての前記可動表示体の停止時に前記特別当選種類に対応した図柄が規定の態様で表示され、前記ゲーム終了手段により遊技価値を付与することなく今回のゲームが終了すると、前記通常遊技状態よりも遊技者にとって有利な特別遊技状態に移行させる特別遊技状態移行手段と、
    前記特別遊技状態に移行した場合であっても、ゲームごとの前記内部抽選において前記小役に当選する確率を変更しない小役確率固定手段と、
    前記特別遊技状態に移行し、かつ、特定の条件が満たされた場合、前記通常遊技状態よりも前記内部抽選において前記小役および前記特別当選種類とは異なる特殊当選種類に当選する確率を高く変更する特殊当選確率変更手段と、
    遊技者に付与される利益の高低度合いを定めた設定値を、予め規定された範囲内で複数段階に設定する設定手段と、
    前記設定手段により設定された設定値に基づいて前記内部抽選の当選確率を定める当選確率規定手段と、
    所定の変更操作を受け付けると、前記変更操作に基づき前記設定手段により設定された設定値を前記規定された範囲内にて変更する設定変更手段と、
    前記設定変更手段に対して前記変更操作を入力する変更操作入力手段と、
    前記設定変更手段に対する前記変更操作の入力が可能な状態と、前記変更操作の入力が不可能の状態とを切り替える設定変更状態切替手段と、
    前記設定変更状態切替手段により前記設定変更手段に対する前記変更操作の入力が可能な状態に切り替えられた場合、前記設定手段により設定されている現状の設定値を表示する設定値表示手段と、
    前記設定変更手段に対する前記変更操作の入力が可能な状態で前記設定変更手段に対して前記変更操作が入力されると、前記現状の設定値を変更後の候補となる設定値に切り替える設定値候補切替手段と、
    前記設定変更手段に対する前記変更操作の入力が可能な状態で特定の変更確定操作を受け付けると、この受け付け時において前記変更後の候補となっている設定値を、前記設定変更手段により変更される設定値として確定する変更確定手段とを具備したことを特徴とする遊技機。
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