JP4108380B2 - 感熱記録材料 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、感熱記録材料に関し、更に詳しくは支持体と感熱記録層との間に中間層(アンダーコート層)を設けた感熱記録材料に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、情報の多様化やニーズの拡大に伴い、情報記録分野に於いて各種の記録材料が研究・開発され実用化されているが、なかでも感熱記録材料は、(1)加熱プロセスのみによる簡易な画像の記録が可能なこと、(2)記録装置が簡単でコンパクト化が容易になり記録材料が取扱易く安価であること、(3)使用する材料が1成分(感熱紙のみ)であるなどの利点を有するので、情報処理分野(卓上計算機、コンピューター等のアウトプット)、医療計測用レコーダー分野、低、高速ファクシミリ分野、自動券売機分野(乗車券、入場券等)、感熱複写機分野、POSシステムのラベル分野、荷物のタグ分野等多岐にわたり用いられている。最近では記録装置の小型化、高速化が求められており、感熱記録材料も小型化、高速化に伴い印字エネルギーの低下に対応した高感度化が望まれている。
【0003】
感熱記録材料は、通常、紙又は合成樹脂フィルム等の支持体上に加熱によって発色反応を起こしうる発色成分含有の感熱発色性液を塗布・乾燥することにより製造されており、このようにして得られた感熱記録材料は、熱ペン又はサーマルヘッドで加熱することにより発色画像が記録される。このような感熱記録材料の従来例としては、例えば特開昭43−4160号公報又は特公昭45−14039号公報開示の感熱記録材料が挙げられるが、このような従来の感熱記録材料は、例えば熱応答性が低く、高速記録の際十分な発色濃度が得られなかった。このような欠点を改善する方法として、支持体と感熱記録層との間に中空樹脂粒子含有中間層を設けた感熱記録材料が提案されている。例えば、特開平1−113282号公報では、Tgが40〜90℃で平均粒子径が0.20〜1.5μmで、さらに、中空率が40〜90%の球状中空粒子を用いる方法が提案されているが、この中空粒子の場合、サーマルヘッドでの印字時の熱によりその粒子の軟化が発生し、スティキングを発生しやすいという不具合があった。また、感度向上効果の点でも満足できるレベルでは無かった。
【0004】
一方、特開平4−241987号公報では、平均粒径2〜10μm、中空率90%以上の熱可塑性中空樹脂粒子を中間層中に用いたもの、特開平5−309939号公報では、中間層中に2〜20μmの粒径範囲で比重が0.21以下の中空粒子を用いたもの、特開平8−238843号公報では、中間層中に中空率が90%以上の中空粒子とエチレンオキサイドとプロピレンオキサイドのブロック共重合体を含有させる方法が提案されているが、これらの従来技術で用いられている中空粒子中には、その粒径が10〜30μmという大きな粒子も存在するため、この中空粒子を用いた中間層上に感熱記録層を設けると、中間層の大きな粒子の部分には感熱記録層が形成されない部分ができ、ベタ画像を印字した場合に白抜けが発生しやすい。また、これら従来技術で用いられている中空粒子は塩化ビニリデンを有しており、塩素原子を含むため焼却処理時に環境を汚染する懸念があった。
【0005】
更に、特開平3−147888号公報では、中空体積率35〜60%、平均粒径0.4〜1.5μmの合成樹脂製の中空粒子を含有する中間層が提案されており、特開平2−214688号公報では、中空率が30%以上の非発泡性微小中空粒子を主成分とする中間層を設けることが提案されているが、これらはいずれも中空率が60%以下と低いために十分な断熱効果がえられず、高感度の点で不十分である。このように、中空粒子に関し、最大粒径が10μm以下でかつ中空率60%以上という要件を同時に満たす中空粒子は未だない。
一方、中空粒子を用いた中間層に結着剤を併用する方法が提案されている。例えば、特開平6−247051号公報では、中空粒子に対し10〜40%の結着樹脂を利用することが、特開平5−309939号公報では、中空粒子に対し2〜50%の結着樹脂を利用することが提案されているが、感熱記録材料の感度向上、及び得られる画像の精細性の点から、このような結着樹脂比率では不十分であることが知られている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、高感度を維持しつつ、白抜け、スティッキング等の発生がなく、画像均一性の優れた中空粒子含有中間層を有する感熱記録材料、さらには、塩素に起因する焼却処理時の環境汚染懸念の無い感熱記録材料を提供することをその課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、前記課題を解決すべく鋭意検討を行なった結果、本発明を完成したものである。
即ち、本発明によれば、以下に示す感熱記録材料が提供される。
【0008】
(1)支持体上に中間層を介してロイコ染料及び該ロイコ染料を加熱時発色せしめる顕色剤を主成分とする感熱記録層を積層してなる感熱記録材料において、該中間層は架橋構造を有する重合体からなる中空粒子と結着樹脂を含有し、該中空粒子においてその中空率が60〜98%であり、その最大粒子径(D100)が5.0〜10.0μmであり、その最大粒子径(D100)と50容積%頻度の粒子径(D50)との比率D100/D50が1.5〜3.0であり、該中空粒子中に含まれる粒子径が2μm以下の中空粒子の比率が2.2〜3.6容積%であることを特徴とする感熱記録材料。
(2)該重合体が、ハロゲン原子を含有しない重合体からなることを特徴とする前記(1)に記載の感熱記録材料。
(3)該架橋構造を有する重合体が、架橋構造を有するビニル重合体であることを特徴とする前記(1)〜(2)のいずれかに記載の感熱記録材料。
(4)該架橋構造を有するビニル重合体が、(i)少なくとも1種のビニルモノマーと、(ii)少なくとも1種の多官能性ビニルモノマーから形成される重合体であることを特徴とする前記(3)に記載の感熱記録材料。
(5)該多官能性ビニルモノマーが、ジビニルベンゼンからなることを特徴とする前記(4)に記載の感熱記録材料。
(6)該ビニルモノマーの少なくとも1種が、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリル酸エステル及びメタクリル酸エステルの中から選ばれる少なくとも1種のビニルモノマーからなることを特徴とする前記(4)又は(5)に記載の感熱記録材料。
(7)該ビニルモノマーの少なくとも1種が、下記一般式(1)で表されるビニルモノマーからなることを特徴とする前記(4)又は(5)に記載の感熱記録材料。
【化3】
(式中、Rは水素又はメチル基を示す)
(8)該重合体が、その主鎖中に下記一般式(2)で表される構成単位を含有する重合体であることを特徴とする前記(1)〜(7)のいずれかに記載の感熱記録材料。
【化4】
(式中、Rは水素又はメチル基を示す)
(9)該中間層表面をプリズムに1Kg/cm2で圧着した場合の該中間層表面のくぼみの平均深さが、0.1〜5.0μmであることを特徴とする前記(1)〜(8)のいずれかに記載の感熱記録材料。
(10)該中間層に含まれる結着樹脂が疎水性樹脂からなり、該疎水性樹脂の含有率が該中空粒子に対して100〜300重量%であることを特徴とする前記(1)〜(9)のいずれかに記載の感熱記録材料。
(11)該疎水性樹脂が、スチレン−ブタジエン共重合体からなることを特徴と前記(10)に記載の感熱記録材料。
(12)該結着樹脂が、ポリビニルアルコールを該中空粒子に対して1〜30重量%の割合で含有することを特徴とする前記(10)又は(11)に記載の感熱記録材料。
(13)該ロイコ染料が、3−(N,N−ジブチルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−エチルN−イソアミルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン及び3−[N−エチル−N−(P−メチルフェニル)]−6−メチル−7−アニリノフルオランの中から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする前記(1)〜(12)のいずれかに記載の感熱記録材料。
(14)該顕色剤が、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、2,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、4−イソプロポキシ−4’−ヒドロキシジフェニルスルホンの中から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする前記(1)〜(13)のいずれかに記載の感熱記録材料。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明で中間層に用いる中空粒子において、その中空率は60〜98%であることが好ましく、より好ましくは75〜95%である。
【0010】
本発明において、中間層に用いる中空粒子の最大粒子径は5〜10μmであることが好ましい。10μmより大きい場合は、これらを用いた中間層上に感熱記録層を設けると、中間層の大きな粒子の部分には感熱記録層が形成されない部分ができ、ベタ画像を印字した場合に白抜けが発生しやすい。一方、5μmより小さい場合は、中空率60%以上を確保することが困難になり、その結果、得られる感熱記録材料(以下、単に材料とも言う)の感度が低くなる。従って、中空粒子の最大粒子径は5〜10μmであることが好ましく、より好ましくは7〜10μmである。
【0011】
本発明において、中空粒子の50容積%頻度の粒子径(D50)に対する最大粒子径(D100)の比率D100/D50は、1.5〜3.0が好ましい。3.0より大きい場合は、粒子径分布がブロード状態にあることを示しており、この場合には、粒子径1μm以下の微小中空粒子の割合が多くなり、このような中空粒子を用いた中間層は、層内の中空粒子径の分布不均一になり、材料の感度が低下する現象を引き起こす。一方、1.5より小さい場合は、非常にシャープな粒子径分布を有することになり、中空粒子の合成条件の点から実現が難しいの現状である。従って、中空粒子の50容積%頻度の粒子径(D50)に対する最大粒子径(D100)の比率D100/D50は、1.5〜3.0が好ましく、より好ましくは1.5〜2.7である。
【0012】
本発明において、中空粒子中に含まれる2μm以下の粒径の中空粒子の割合は、容積基準で、5〜10%が好ましい。10%を越える場合は、粒子径1μm以下の微小中空粒子の割合が多くなり、この中空粒子を用いた中間層は、層内の中空粒子径の分布が不均一になり、材料の感度が低下する現象を引き起こす。一方、5%未満の場合は、非常にシャープな粒子径分布を有することになり、この場合には、中空粒子の合成条件の点から実現が難しいの現状である。従って、中空粒子中に含まれる粒径が2μm以下の中空粒子の割合は5〜10容積%が好ましい。
【0013】
本発明において中空粒子(重合体)のTg(ガラス転移点)は95〜150℃が好ましい。Tgが95℃よりが低い場合、これらを用いた中間層はサーマルヘッドによる印字時に感熱発色層と融着し、その結果、スティッキングが発生し良好な印字が困難になる現象が認められる。一方、150℃より高い場合は、サーマルヘッドによる印字時に中間層が剛直な状態にあり、柔軟性が不足するためにヘッドとの密着性が低下し感度が低下する現象が認められる、従って、中空粒子のTgは95〜150℃が好ましく、より好ましくは95〜120℃である。
【0014】
本発明の感熱記録材料の場合、中間層に含有させる好ましい中空粒子は、その中空率が60〜98%であり、最大粒子径(D100)が5.0〜10.0μmであり、50容積%頻度の粒子径(D50)に対する最大粒子径(D100)の比率D100/D50が1.5〜3.0であり、2μm以下の中空粒子の割合が5〜10%であり、更に、Tgが95〜150℃の中空粒子である。このような中空粒子を用いることにより、材料の断熱性、ヘッド密着性が向上し、サーマルヘッドの熱が効率よく材料表面へ伝わるため、材料の高感度化が達成されると共に、材料の表面を均一に保持することが可能になり、これによって、印字白ぬけ、スティックの発生を防止し、印字画像の均一性が向上する。
【0015】
本明細書で中空粒子に関して言う粒径の値は全て、堀場製作所製、粒径分布測定装置LA−700を用いて測定したものである。メジアン径は50容積%頻度の粒径であり、D50と記し、最大粒子径は分布の最大粒子径であり、D100と記す。中空粒子の中空率は、中空粒子に占める空隙の体積の百分率(%)で表される。中空粒子はほぼ球形とみなせるため、中空率は下記式で表わされる。
中空率={[空隙の体積]/[中空粒子の体積]}×100(%)
【0016】
本発明において、中空粒子は断熱材として作用すると共に、弾力性を有することから、サーマルヘッドからの熱エネルギーを効率良く活用し、発色感度向上をもたらす。材料の感度の点から、中空率は60%以上であり、好ましくは75〜98%の範囲の中空粒子が使用される。中空率が60%未満では上記の効果が少なく、98%を超えた中空率のものでは膜厚が薄くなるため、中空粒子の強度が劣る。
【0017】
本発明で用いる中空粒子は、架橋構造を有する重合体からなる。即ち、中空粒子の外殻(シェル)は、網状構造の重合体からなる。
【0018】
なお、本明細書で言う重合体には、単独重合体の他、共重合体も包含されるものとする。また、共重合体には、ランダム共重合体、ブロック共重合体及びグラフト共重合体が包含されるものとする。
【0019】
架橋構造を有する重合体は、(i)少なくとも1種のビニルモノマーと、(ii)少なくとも1種の多官能性ビニルモノマーとを共重合体させて製造したビニル重合体であることができる。ビニルモノマーは、分子中に1つのビニル基を有するビニルモノマーである。多官能性ビニルモノマーは、分子中に2つ以上のビニル基を有するビニルモノマーであり、ビニル重合体中に架橋構造を形成するための架橋剤として作用する。この多官能性ビニルモノマーにおいて、そのビニル基の数は、2〜6、好ましくは2〜3であり、より好ましくは2である。
【0020】
この架橋構造を有するビニル重合体において、その架橋度は、その重合体が熱可塑性を有し、熱成形性を有する範囲であり、通常、0.1〜10%であり、好ましくは1〜3%である。この架橋度は、次式で定義される。
R(%)=B/(A+B)×100
式中、Rは架橋度(%)を示し、Aはビニルモノマーのモル数を示し、Bは架橋剤(多官能性ビニルモノマー)のモル数を2つのビニル基を有する架橋剤(多官能性ビニルモノマー)を基準としたモル数に換算した換算モル数を示す。この換算モル数Bは以下の式で表される。
B=M×n/2
式中、Bは架橋剤の換算モル数を示し、Mは架橋剤の実際のモル数を示し、nは架橋剤の有するビニル基の数を示す。
【0021】
前記ビニルモノマーとしては、従来公知の各種のビニルモノマーが用いられる。このようなビニルモノマーには、例えば、アクリロニトリルやメタクリロニトリルなどのニトリル系ビニルモノマー;アクリレートやメタクリレート等のアクリレート系ビニルモノマー;エチレンやプロピレン等のオレフィン系ビニルモノマー;スチレンや置換基(メチル基やプロピル基等)を有するスチレン等のスチレン系ビニルモノマーの他、酢酸ビニル等が包含される。本発明では、ニトリル系ビニルモノマーやアクリレート系ビニルモノマーの中から選ばれる少なくとも1種を含むビニルモノマーの使用が好ましく、特に、ニトリル系ビニルモノマーをビニルモノマーの少なくとも1つの成分として含むビニルモノマーの使用が好ましい。
【0022】
本発明においては、ビニルモノマーとしては、特に、下記一般式(1)で表される(メタ)アクリル酸エステルを用いるのが好ましい。
【化5】
(式中、Rは水素又はメチル基を示す)
【0023】
このビニルモノマーを用いることにより、その主鎖中に下記一般式(2)で表される(メタ)アクリル酸エステルを構成単位として含有する重合体を得ることができる。
【化6】
(式中、Rは水素又はメチル基を示す)
【0024】
架橋剤(多官能性ビニルモノマー)としては、従来公知の各種のものが用いられる。このような架橋剤には、ビニルベンゼンやジビニルトルエン等のジビニル芳香族炭化水素;ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート等のポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート;ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート等のポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート;1,3−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサグリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート等のアルキレングリコールジ(メタ)アクリレートの他、2,2’−ビス(4−(メタ)アクリルオキシジエトキシフェニル)プロパン;トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート;フタル酸ジアリル等が包含される。
【0025】
なお、前記した(メタ)アクリレートは、アクリレート又はメタクリレートを意味する。
【0026】
前記ビニルモノマーとしては、ハロゲン原子、特に塩素原子を含まないビニルモノマーの使用が好ましく、このようなハロゲン元素を含まないビニルモノマーを用いることにより、ハロゲン原子を含まないビニル重合体を得ることができる。このようなハロゲン原子を含まない重合体は、焼却してもハロゲン原子を放出しないことから、環境汚染を招く懸念は全く無い。
【0027】
中空粒子の製造には、従来公知の各種の方法を用いることができるが、一般的には、芯物質としての揮発性物質を内包し、外殻が重合体からなるカプセル状態の重合体粒子を作り、この重合体を加熱発泡させる方法が用いられる。この方法においては、外殻を形成する重合体は、その芯物質として用いる揮発性物質(例えば、イソブタン等)に対するガス透過性の低いことが必要である。
外殻用重合体が塩化ビニリデンを含む重合体である場合には、そのガス透過性は低くなり、高中空率の中空粒子を得ることは容易である。しかし、塩化ビニリデンを含む重合体は、焼却したときに塩素を放出するために、環境汚染の問題を生じ、その使用は好ましくない。そこで、本発明者らは、外殻重合体を塩素を含有しない重合体で構成することについて鋭意研究した結果、塩化ビニリデンを含む重合体の代りに、架橋構造を有する重合体を用いることにより、塩化ビニリデンを用いた場合と同様に外殻重合体のガス透過性を低く出来、その結果、中空率60%以上の中空粒子を得ることができることを見出した。
架橋構造を有しないビニルポリマーだけで外殻を形成した場合は、加熱発泡時に外殻の破裂等が発生し、高中空率の中空粒子を得ることが困難になるが、ビニルポリマーに架橋構造を形成することにより、加熱発泡時に外殻破壊を起こさずに高中空率を実現することが可能となる。
【0028】
本発明で用いる中空粒子において、その最大粒子径(D100)は5.0〜10.0μmであり、かつその最大粒子径(D100)と50容積%頻度の粒子径(D50)との比D100/D50は1.5〜3.0であるが、このような中空粒子を得るには、製造される中空粒子の粒径分布をシャープにすることが必要である。本発明者の研究によれば、このような粒径分布がシャープである中空粒子は、その重合体として、前記一般式(1)で表される(メタ)アクリル酸エステルをビニルモノマー成分の少なくとも1種として用いて得られる前記一般式(2)で表される(メタ)アクリル酸エステル単位を含むビニル重合体を用いることにより、容易に製造し得ることが見出された。重合体中に含有させる一般式(2)の(メタ)アクリル酸単位の割合は、重合体中に含まれる全モノマー単位に対して、10〜70モル%、好ましくは10〜40モル%である。
【0029】
本発明の感熱記録材料は、支持体上に前記中空粒子と結着樹脂を含む中間層を形成し、次いでその上に感熱記録層を形成することにより製造することができる。
【0030】
支持体上に中間層を形成するには、中空粒子と結着剤樹脂を含む塗布液を、支持体上に塗布し、乾燥する。この場合、支持体に対する中間層の塗布量は、固形物換算量で、1〜5g/m2であることが好ましい。
【0031】
本発明で用いる中間層形成用塗布液としては、水溶高分子の水溶液、疎水性高分子の水性エマルジョン、水溶性高分子の水溶液と疎水性高分子の水性エマルジョンとの混合液が用いられる。特に、本発明の場合、ポリビニルアルコールの水溶液と疎水性高分子の水性エマルジョンとの混合液を用いるのが好ましい。この混合液においては、ポリビニルアルコール等の水溶性高分子(水溶性樹脂)の割合は、疎水性高分子100重量部当り、0.3〜10重量部、好ましくは1〜8重量部、より好ましくは3〜6重量部の割合である。
【0032】
本発明で用いる中間層において、結着樹脂(A)に対する中空粒子(B)の重量比[B]/[A]は、1〜3、好ましくは1〜2である。
【0033】
本発明において支持体上に形成する中間層は、該中間層表面をプリズムに1Kg/cm2で圧着した場合の表面のくぼみの平均深さが0.1〜5.0μmであることが好ましい。
本明細書で言うプリズムに1Kg/cm2で圧着した場合の表面のくぼみの平均深さとは、株式会社東洋精機製作所製マイクロトポグラフ装置で測定されるRp値(Printing Roughness)であり、動的な加圧条件での表面平滑度を表すものである。この値が5μmより大きいと、加圧時の表面凹凸が大きく印字時のサーマルヘッドとの密着性が悪くなり、その結果、材料の感度低下、画像精細性低下を発生する。一方、この値が0.1μm未満の場合は、加圧時の表面凹凸が小さすぎるため、印字時のサーマルヘッドとの密着性が強すぎるために印字搬送不良を発生する。
【0034】
中間層に用いる結着樹脂としては、水溶性高分子や非水溶性高分子(疎水性高分子)が用いられる。水溶性高分子は、通常、水溶液として用いられる。非水溶性高分子は、水性エマルジョンや水分散液(懸濁液)として用いられる。
【0035】
水溶性高分子としては、従来公知の各種のもの、例えば、ポリビニルアルコール、澱粉及びその誘導体、メトキシセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、等のセルロース誘導体、ポリアクリル酸ソーダ、ポリビニルピロリドン、アクリルアミド/アクリル酸エステル共重合体、スチレン/無水マレイン酸のアルカリ塩、イソブチレン/無水マレイン酸共重合体のアルカリ塩、ポリアクリルアミド、アルギン酸ソーダ、ゼラチン、カゼイン等が挙げられる。
【0036】
本発明では、水溶性高分子としては、ポリビニルアルコールの使用が好ましい。このポリビニルアルコールには、完全けん価ポリビニルアルコール、カルボキシル変成ポリビニルアルコール、部分けん価ポリビニルアルコール、スルホン酸変成ポリビニルアルコール、シリル変成ポリビニルアルコール、アセトアセチル変成ポリビニルアルコール、ジアセトン変成ポリビニルアルコール等各種変成ポリビニルアルコールが包含されるが、特に完全けん化ポリビニルアルコールが望ましい。
【0037】
非水溶性高分子としては、従来公知の各種の疎水性樹脂、例えば、スチレン/アクリルエステル共重合体、アクリルエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、スチレン/ブタジエン共重合体、スチレン/ブタジエン/アクリルエステル共重合体、ポリ酢酸ビニル、酢酸ビニル/アクリル酸共重合体等が挙げられる。
これらの高分子は、水性エマルジョンとして好ましく用いられる。本発明の場合、高分子エマルジョンのうち、特に、スチレン/ブタジエン共重合体のラテックスの使用が最も好ましい。
【0038】
本発明においては、前記水不溶性高分子(疎水性樹脂)は、中空粒子に対して100〜300重量%、好ましくは100〜200重量%の割合で用いるのがよい。これにより、感熱記録材料の印字感度を大幅に向上させることができる。これは、中間層内で充填された中空粒子間の空隙を埋めることにより中間層表面の平滑性が更に向上した結果と考えられる。疎水性樹脂が100%より少ない場合は、中空粒子の空隙が残るために発色濃度の低下を引き起こす。逆に、300%を越える場合は、中間層内の中空粒子の割合が低下するため中間層の断熱性が低下して材料の感度低下を引き起こす。
本発明では、前記疎水性樹脂とともに、ポリビニルアルコールを用いるのが好ましい。ポリビニルアルコールの使用割合は、中空粒子に対して、1〜30重量%、好ましくは1〜10重量%である。これにより、中間層の成膜性・感熱発色層の中間層に対する塗れ性が向上し、更に画像の精細性の向上が可能になる。1%より少ない場合は、画像精細性の効果が認められず、逆に30%より多い場合は、塗布液の粘度が高くなり、ムラのない均一塗工が困難になる。
従って、結着樹脂として疎水性樹脂を中空粒子に対し100〜300重量%、好ましくは100〜200重量%の割合で用い、同時にポリビニルアルコール等の水溶性高分子を1〜30重量%、好ましくは1〜10重量%、より好ましくは3〜6重量%の割合で用い、これらの樹脂を中間層に含有させることが好ましい。
【0039】
本発明で用いる中間層には、ヘッドマッチング性向上のために、アルカリ性増粘剤を含有させることも可能である。アルカリ性増粘剤は、アルカリ条件下で増粘する結着樹脂を意味する。このようなアルカリ性増粘剤の代表例としては、スチレン−ブタジエン共重合体を主成分としたエマルジョンラテックス由来の樹脂が挙げられる。本発明では、アルカリ性増粘剤を単独で用いることも可能であるが、結着樹脂成分を分散粒子として安定に存在させるために、例えば不飽和カルボン酸の共重合体であるカルボキシル化ラテックス等を併用することが望ましい。この場合、カルボキシル化ラテックスは、pHを高くすると粒子表面の高カルボキシル化ポリマーが水中に溶解してゆくために塗布液を増粘し、結着樹脂による塗布液の増粘効果を更に向上させる。
【0040】
本発明で用いる中間層は、上記構成としたことから、塗布液中での中空粒子の分散安定性が増大するので、従来のようにソディウムモンモリロナイトあるいは変性ポリアクリル酸等の通常添加される増粘剤を添加する必要が無い。また、アルカリ性増粘剤は、増粘作用の他に中空粒子同士を強固に結着させるため、前記ソディウムモンモリロナイト等の増粘剤を用いた時に較べてサーマルヘッドとのマッチング性が著しく改善される。
このアルカリ性増粘剤は、中空粒子100重量部に対し1〜80重量部、好ましくは5〜50重量部の割合で存在させることが望ましい。また、該アルカリ性増粘剤はスチレン−ブタジエン共重合体であることが望ましいが、これに限定されるものではなく、アルカリ条件下で増粘するものであればどのようなものでも良い。また、中間層形成塗布液をアルカリ条件に保つためにpH調整剤が必要となるが、そのようなものとしては、例えば、アンモニア水などが用いられるが、材料の発色性を阻害するものでなければ、これに限定されるものでは無い。
【0041】
上記中間層には、上記の中空粒子及び結着樹脂(バインダー樹脂)と共に、必要に応じて更にこの種の感熱記録材料に慣用される補助添加成分、例えば、フィラー、熱可融性成分、界面活性剤等を含有させることができる。これら中間層成分を均一に、かつ高速に塗工するためには、中空粒子を20重量%含む中間層形成塗布液は、その液温20℃における粘度が200mPa.s以下であることが好ましい。200mPa.sを超える粘度の場合、塗工液は粘度が高くなりすぎ、塗工ムラが発生する。また、前記のようにして支持体上に形成された中間層の表面をより平滑にするために、中間層形成後、キャレンダー処理することによりその中間層表面を平滑にしても良い。
【0042】
本発明の感熱記録層において用いるロイコ染料(発色剤)は、単独で又は2種以上混合して適用されるが、このようなロイコ染料としては、この種の感熱記録材料に使用されているものを任意に使用でき、例えば、トリフェニルメタン系、フルオラン系、フェノチアジン系、オーラミン系、スピロピラン系、インドリノフタリド系等の染料のロイコ化合物が好ましく用いられる。ロイコ染料の具体例としては、例えば、以下に示すようなものが挙げられる。
【0043】
3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−フタリド、3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−ジメチルアミノフタリド(別名クリスタルバイオレットラクトン)、3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−ジエチルアミノフタリド、3,3−ビス(p−ジブチルアミノフェニル)フタリド、3−ジメチルアミノ−5,7−ジメチルフルオラン、3−ジエチルアミノ−7−メチルフルオラン、3−ジエチルアミノ−7,8−ベンズフルオラン、3−(N−p−トリル−N−エチルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ピロリジノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−N−メチル−N,n−アミルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−N−メチル−N−シクロヘキシルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N,N−ジエチルアミノ)−5−メチル−7−(N,N−ジベンジルアミノ)フルオラン、ベンゾイルロイコメチレンブルー、3−(2’−ヒドロキシ−4’−ジメチルアミノフェニル)−3−(2’−メトキシ−5’−ニトロフェニル)フタリド、3−(2’−ヒドロキシ−4’−ジエチルアミノフェニル)−3−(2’−メトキシ−5’−メチルフェニル)フタリド、3−(N−エチル−N−テトラヒドロフルフリル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−N−エチル−N−(2−エトキシプロピル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−N−メチル−N−イソブチル−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−モルホリノ−7−(N−プロピル−トリフルオロメチルアニリノ)フルオラン、3−(N−エチル−p−トルイジノ)−7−(α−フェニルエチルアミノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(o−メトキシカルボニルフェニルアミノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−5−メチル−7−(α−フェニルエチルアミノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−7−ピペリジノフルオラン、3−ジ−n−ブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3,6−ビス(ジメチルアミノ)フルオレンスピロ(9、3’)−6’−ジメチルアミノフタリド、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−メシチジノ−4’、5’−ベンゾフルオラン、3−N−メチル−N−イソプロピル−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−N−エチル−N−イソアミル−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(2’,4’−ジメチルアニリノ)フルオラン、3−モルホリノ−7−(N−プロピル−トリフルオロメチルアニリノ)フルオラン、3−(N−エチル−p−トルイジノ)−7−(α−フェニルエチルアミノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−7−(o−メトキシカルボニルフェニルアミノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−5−メチル−7−(α−フェニルエチルアミノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−7−ピベリジノフルオラン、3,6−ビス(ジメチルアミノ)フルオレンスピロ(9,3’)−6’−ジメチルアミノフタリド、3−(N−ベンジル−N−シクロヘキシルアミノ)−5,6−ベンゾ−7−α−ナフチルアミノ−4’−ブロモフルオラン、3−N−エチル−N−(2−エトキシプロピル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−N−エチル−N−テトラヒドロフルフリルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−メシチジノ−4’,5’−ベンゾフルオラン、3−(p−ジメチルアミノフェニル)−3−{1,1−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)エチレン−2−イル}フタリド、3−(p−ジメチルアミノフェニル)−3−{1,1−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)エチレン−2−イル}−6−ジメチルアミノフタリド、3−(p−ジメチルアミノフェニル)−3−(1−p−ジメチルアミノフェニル−1−フェニルエチレン−2−イル)フタリド、3−(4’−ジメチルアミノ−2’−ベンジルオキシ)−3−(1”−p−ジメチルアミノフェニル−1”−フェニル−1”,3”−ブタジエン−4”−イル)ベンゾフタリド−3−ジメチルアミノ−6−ジメチルアミノ−フルオレン−9−スピロ−3’−(6’−ジメチルアミノ)フタリド、ビス(p−ジメチルアミノスチリル)−1−ナフタレンスルホニルメタン、ビス(p−ジメチルアミノスチリル)−1−p−トリルスルホニルメタン等。
【0044】
特に、発色性等の点で、3−(N,Nジブチルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−エチルN−イソアミルアミノ)−6−メチル7−アニリノフルオラン、3−[N−エチルN−(P−メチルフェニル)]−6−メチル7−アニリノフルオランが好ましい。
【0045】
本発明の感熱記録層で用いる顕色剤としては、前記ロイコ染料を接触時発色させる電子受容性の種々の化合物又は酸化剤等が適用される。このようなものは従来公知であり、その具体例としては以下に示すようなものが挙げられるが、これらに限られるものではない。
【0046】
4,4’−イソプロピリデンビスフェノール、4,4’−イソプロピリデンビス(o−メチルフェノール)、4,4’−セカンダリーブチリデンビスフェノール、4,4’−イソプロピリデンビス(2−ターシャリーブチルフェノール)、p−ニトロ安息香酸亜鉛、1,3,5−トリス(4−ターシャリーブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベンジル)イソシアヌル酸、2,2−(3,4’−ジヒドロキシジフェニル)プロパン、ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)スルフィド、4−{β−(p−メトキシフェノキシ)エトキシ}サリチル酸、1,7−ビス(4−ヒドロキシフェニルチオ)−3,5−ジオキサヘプタン、1,5−ビス(4−ヒドロキシフェニルチオ)−5−オキサペンタン、フタル酸モノベンジルエステルモノカルシウム塩、4,4’−シクロヘキシリデンジフェノール、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−ターシャリ−ブチルフェノール)、4,4’−ブチリデンビス(6−ターシャリ−ブチル−2−メチル)フェノール、1,1,3トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−ターシャリ−ブチルフェニル)ブタン、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−シクロヘキシルフェニル)ブタン、4,4’−チオビス(6−ターシャリ−ブチル−2−メチル)フェノール、4,4’−ジフェノールスルホン、4−イソプロポキシ−4’−ヒドロキシジフェニルスルホン、4−ベンジロキシ−4’−ヒドロキシジフェニルスルホン、4,4’−ジフェノールスルホキシド、P−ヒドロキシ安息香酸イソプロピル、P−ヒドロキシ安息香酸ベンジル、プロトカテキユ酸ベンジル、没食子酸ステアリル、没食子酸ラウリル、没食子酸オクチル、1,3−ビス(4−ヒドロキシフェニルチオ)−プロパン、N,N’−ジフェニルチオ尿素、N,N’−ジ(m−クロロフェニル)チオ尿素、サリチルアニリド、ビス−(4−ヒドロキシフェニル)酢酸メチルエステル、ビス−(4−ヒドロキシフェニル)酢酸ベンジルエステル、1,3−ビス(4−ヒドロキシクミル)ベンゼン、1,4−ビス(4−ヒドロキシクミル)ベンゼン、2,4’−ジフェノールスルホン、2,2’−ジアリル−4,4’−ジフェノールスルホン、3,4−ジヒドロキシフェニル−4’−メチルジフェニルスルホン、1−アセチルオキシ−2−ナフトエ酸亜鉛、2−アセチルオキシ−1−ナフトエ酸亜鉛、2−アセチルオキシ−3−ナフトエ酸亜鉛、α,α−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−α−メチルトルエン、チオシアン酸亜鉛のアンチピリン錯体、4,4’−チオビス(2−メチルフェノール)等。
【0047】
材料の感度や保存性の点から、特に、4,4’−ジヒドロキシジフェニールスルホン、2,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、4−イソプロポキシ−4’−ヒドロキシジフェニルスルホンが好ましい。
【0048】
本発明の感熱記録材料において、顕色剤の使用割合は、ロイコ染料1部(重量部)に対して1〜20部(重量部、以下同様)、好ましくは2〜10部である。顕色剤は単独で若しくは二種以上混合して適用することができ、ロイコ染料についても同様に単独で若しくは二種以上混合して適用することができる。
【0049】
本発明の感熱記録材料を製造するために、ロイコ染料及び顕色剤を支持体上に結合支持させる場合、慣用の種々のバインダー樹脂を適宜用いることができ、その具体例としては、例えば、以下のものが挙げられる。
【0050】
ポリビニルアルコール、澱粉及びその誘導体、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース等のセルロース誘導体、ポリアクリル酸ソーダ、ポリビニルピロリドン、アクリルアミド/アクリル酸エステル共重合体、アクリルアミド/アクリル酸エステル/メタクリル酸三元共重合体、スチレン/無水マレイン酸共重合体アルカリ塩、イソブチレン/無水マレイン酸共重合体アルカリ塩、ポリアクリルアミド、アルギン酸ソーダ、ゼラチン、カゼイン等の水溶性高分子の他、ポリ酢酸ビニル、ポリウレタン、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸エステル、ポリブチルメタクリレート、エチレン/酢酸ビニル共重合体等のエマルジョンやスチレン/ブタジエン共重合体、スチレン/ブタジエン/アクリル系共重合体等のラテックス等。
【0051】
また、本発明においては、感度向上剤として種々の熱可融性物質を使用することができ、その具体例としては以下に示すものが挙げられるが、これらに限られるものではない。
【0052】
ステアリン酸、ベヘン酸等の脂肪酸類、ステアリン酸アミド、パルチミン酸アミド等の脂肪酸アミド類、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸カルシウム、パルチミン酸亜鉛、ベヘン酸亜鉛等の脂肪酸金属塩類、p−ベンジルビフェニル、ターフェニル、トリフェニルメタン、p−ベンジルオキシ安息香酸ベンジル、β−ベンジルオキシナフタレン、β−ナフトエ酸フェニル、1−ヒドロキシ−2−ナフト酸フェニル、1−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸メチル、ジフェニルカーボネート、グレヤコールカーボネート、テレフタル酸ジベンジル、テレフタル酸ジメチル、1,4−ジメトキシナフタレン、1,4−ジエトキシナフタレン、1,4−ジベンジロキシナフタレン、1,2−ジフェノキシエタン、1,2−ビス(3−メチルフェノキシ)エタン、1,2−ビス(4−メチルフェノキシ)エタン、1,4−ジフェノキシ−2−ブテン、1,2−ビス(4−メトキシフェニルチオ)エタン、ジベンゾイルメタン、1,4−ジフェニルルチオブタン、1,4−ジフェニルチオ−2−ブテン、1,3−ビス(2−ビニルオキシエトキシ)ベンゼン、1,4−ビス(2−ビニルオキシエトキシ)ベンゼン、p−(2−ビニルオキシエトキシ)ビフェニル、p−アリールオキシビフェニル、p−プロパギルオキシビフェニル、ジベンゾイルオキシメタン、ジベンゾイルオキシプロパン、ジベンジルジスルフィド、1,1−ジフェニルエタノール、1,1−ジフェニルプロパノール、p−ベンジルオキシベンジルアルコール、1,3−フェノキシ−2−プロパノール、N−オクタデシルカルバモイル−p−メトキシカルボニルベンゼン、N−オクタデシルカルバモイルベンゼン、1,2−ビス(4−メトキシフェノキシ)プロパン、1,5−ビス(4−メトキシフェノキシ)−3−オキサペンタン、シュウ酸ジベンジル、シュウ酸ビス(4−メチルベンジル)等。
【0053】
感熱記録層は、ロイコ染料(発色剤)、顕色剤を、バインダー樹脂等とともに、水又は有機溶媒中に均一に分散若しくは溶解し、これを支持体上に塗布、乾燥して作製するが、塗工方式は特に限定されない。記録層形成用塗布液中の分散粒径子は10μm以下が好ましく、5μm以下がより好ましく、1μm以下が更に好ましい。記録層の膜厚は記録層の組成や感熱記録材料の用途にもよるが、1〜50μm程度、好ましくは3〜20μm程度である。また、記録層塗布液には、必要に応じて塗工性の向上あるいは記録特性の向上を目的に、通常の感熱記録紙に用いられている種々の添加剤を加えることもできる。
【0054】
本発明における支持体としては、紙、剥離紙、フィルム等が使用でき、特に紙は酸性紙、中性紙のいずれも用いることができる。また、上記中性紙支持体及び中性紙からなる剥離紙に関しては、カルシウム量の少ないものが好ましい。この様にカルシウム量が少ない中性紙及び中性紙からなる剥離紙は、抄造に用いる古紙の割合を少なくすることによって得られる。また、通常中性紙の抄造には内添として炭酸カルシウムが用いられ、サイズ剤としてアルキルケテンダイマー又は無水アルケニルコハク酸などが用いられているのに対し、内添剤をタルクやクレーに代え、中性ロジンサイズ剤と組み合わせることによって得られる。
【0055】
本発明の感熱記録材料の記録手段としては、使用目的によって、熱ペン、サーマルヘッド、レーザー加熱等、各種のものが適用でき、特に限定されない。
【0056】
【実施例】
次に、本発明を実施例により更に詳細に説明する。なお、以下に示す部及び%はいずれも重量基準である。
【0057】
中空粒子
以下に示す実施例、比較例で使用した中空粒子の重合体組成を表1に示すとともに、中空粒子におけるその中空率、その最大粒子径(D100)、その50%容積頻度の粒子径(D50)に対する最大粒子径(D100)の比率D100/D50、さらに、中空粒子中に含まれる2μm以下の中空粒子成分含有率を表1に記す。
【0058】
【表1】
【0059】
表中に示した符号の具体的意味は以下の通りである。
MMA:メチルメタクリレート
ST:スチレン
BA:ブチルアクリレート
AN:アクリロニトリル
MAN:メタクリルニトリル
VC:塩化ビニリデン
DVB:ジビニルベンゼン
PEDM:ポリエチレングリコールジメタクリレート
EGDMA:ジエチレングリコールジアクリレート
MPTMA:トリメチロールプロパントリメタクリレート
1:一般式(1)の化合物(R=H)
2:一般式(1)の化合物(R=CH3
【0060】
実施例1(コート液の調製)
下記の中間層形成液、感熱記録層形成液、オーバーコート層形成液及びバックコート層形成液を用意した。
(I)中間層形成液の調製
(A液):
中空樹脂粒子(表1の中空粒子1)の水分散液(固形分濃度30%)30部
スチレン/ブタジエン共重合ラテックス(固形分濃度47.5%) 20部
水 50部
上記各液を攪拌混合して、中間層形成液(A液)を調製した。
【0061】
(II)感熱発色層形成液の調製
(B液)
3−ジブチルアミノ−6−メチル−N−7−アニリノフルオラン 20部
ポリビニルアルコールの10%水溶液 20部
水 60部
(C液)
4−イソプロポキシ−4’−ヒドロキシジフェニルスルホン 20部
ポリビニルアルコールの10%水溶液 25部
水 55部
(D液)
シリカ 20部
メチルセルロースの5%水溶液 20部
水 60部
上記各液を磁性ボールミル中で2日間粉砕して(B液)、(C液)及び(D液)を調製した。
【0062】
次に、(B液)15部、(C液)45部、(D液)45部及びイソブチレン/無水マレイン酸共重合体の20%アルカリ水溶液5部を攪拌混合して、感熱記録層形成液を調製した。
【0063】
(III)オーバーコート層形成液の調製
(E液)
水酸化アルミニウム20部
ポリビニルアルコールの10%水溶液 20部
水 60部
上記の各成分の混合物を磁性ボールミル中で2日間粉砕して(E液)を調製した。
【0064】
以上のようにして調製した(A液)を支持体上に付着量が3.0g/m2になるように中間層を塗布、乾燥した試料を東洋精機製マイクロトポグラフ装置にて、加圧条件を1.0〜2.2Kg/m2の範囲で表面のくぼみの平均深さRp値(PrintingRoughness)を連続的に測定し、加圧1.0Kg/m2の時の中間層のRp値を測定した。
次に、前記のようにして調製した中間層形成液(A液)を支持体上に付着量が3.0g/m2になるように塗布・乾燥して中間層を形成し、その上に染料付着量が0.45g/m2になるように感熱記録層形成液を塗布・乾燥して感熱記録層を形成し、更にその上に樹脂(ポリビニルアルコール)付着量が1.6g/m2になるようにオーバーコート層形成液を塗布・乾燥してオーバーコート層を形成し、(付着量はいずれも乾燥付着量である)、その後、スーパーキャレンダーにて表面処理し、本発明の感熱記録材料を得た。
【0065】
実施例2
実施例1の(A液)において、中空粒子1の代わりに中空粒子2を用いた以外は実施例1と同様にして本発明の感熱記録材料を得た。
【0066】
実施例3
実施例1の(A液)において、中空粒子1の代わりに中空粒子3を用いた以外は実施例1と同様にして本発明の感熱記録材料を得た。
【0067】
実施例4
実施例1の(A液)において、中空粒子1の代わりに中空粒子4を用いた以外は実施例1と同様にして本発明の感熱記録材料を得た。
【0068】
実施例5
実施例1の(A液)において、中空粒子1の代わりに中空粒子7を用いた以外は実施例1と同様にして本発明の感熱記録材料を得た。
【0069】
実施例6
実施例1の(A液)において、中空粒子1の代わりに中空粒子8を用いた以外は実施例1と同様にして本発明の感熱記録材料を得た。
【0070】
実施例7
実施例1の(A液)において、中空粒子1の代わりに中空粒子9を用いた以外は実施例1と同様にして本発明の感熱記録材料を得た。
【0071】
実施例8
実施例1の(A液)において、中空粒子1の代わりに中空粒子12を用いた以外は実施例1と同様にして本発明の感熱記録材料を得た。
【0072】
実施例9
実施例1の(A液)において、中空粒子1の代わりに中空粒子14を用いた以外は実施例1と同様にして本発明の感熱記録材料を得た。
【0073】
実施例10
実施例1の(A液)において、中空粒子1の代わりに中空粒子15を用いた以外は実施例1と同様にして本発明の感熱記録材料を得た。
【0074】
実施例11
実施例1の(A液)において、中空粒子1の代わりに中空粒子16を用いた以外は実施例1と同様にして本発明の感熱記録材料を得た。
【0075】
実施例12
実施例1の(A液)において、中空粒子1の代わりに中空粒子17を用いた以外は実施例1と同様にして本発明の感熱記録材料を得た。
【0076】
実施例13
実施例1の(A液)において、中空粒子1の代わりに中空粒子18を用いた以外は実施例1と同様にして本発明の感熱記録材料を得た。
【0077】
比較例1
実施例1の(A液)において、中空粒子1の代わりに中空粒子5を用いた以外は実施例1と同様にして本発明の感熱記録材料を得た。
【0078】
比較例2
実施例1の(A液)において、中空粒子1の代わりに中空粒子6を用いた以外は実施例1と同様にして本発明の感熱記録材料を得た。
【0079】
比較例3
実施例1の(A液)において中空粒子1の代わりに中空粒子11を用いた以外は実施例1と同様にして本発明の感熱記録材料を得た。
【0080】
(評価方法)
(1)感度倍率;
キャレンダー済み品を松下電子部品(株)製薄膜ヘッドを用いて改造した(株)リコー社製感熱記録装置(印字実験装置)にて、ヘッド電力0.45W/ドット、1ライン記録時間20msec/L、走査密度8×385ドット/mm条件下で、1msec毎にパルス幅0.0〜0.7msecに可変させて印字し、印字濃度をマクベス濃度計RD−914にて測定し、濃度が1.0となるパルス幅を計算した。感度倍率は比較例1を基準として感度倍率=(測定したサンプルのパルス幅)/(比較例1のパルス幅)として計算した。その感度倍率の値が大きいほど感度(熱応答性)が良好である。
【0081】
(2)白抜け;
キャレンダー済み品を、スタンププリントを用い、200℃で3秒間密着加熱し、発色させ、目視にて白抜けを判定した。
○:白抜けなし
×:白抜けあり
(3)スティッキング;
評価1の感度倍率評価時の印字音及び印字後の印字面の目視観察からスティキングのレベルを判定した。
【0082】
(4)精細性:
上記印字サンプルで画像濃度が0.30になる印字画像を顕微鏡にて1ドット印字の精細性を目視確認する。1ドットの形状(四角形)に近い方が精細性が良い。
◎:ほぼ四角形
○:やや丸みを帯びている
△:白抜け等でややいびつとなっている
×:いびつ
【0083】
前記評価結果を表2に示す。
【0084】
【表2】
【0085】
実施例14
実施例5で(A液)のスチレン/ブタジエン共重合ラテックス20部を28部にした以外は実施例5と同様にして本発明の感熱記録材料を得た。
【0086】
実施例15
実施例5で(A液)のスチレン/ブタジエン共重合ラテックス20部を37部にした以外は実施例5と同様にして本発明の感熱記録材料を得た。
【0087】
実施例16
実施例5で(A液)のスチレン/ブタジエン共重合ラテックス20部を48部にした以外は実施例1と同様にして本発明の感熱記録材料を得た。
【0088】
実施例17
(F液の調製)
中空樹脂粒子7の水分散液(固形分濃度30%) 30部
スチレン/ブタジエン共重合ラテックス(固形分濃度47%) 20部
完全ケン価PVAの10%水溶液 1部
水 40部
上記各液を撹拌混合して、(F液)を調製した。
次に、実施例1において、(A液)の代わりに(F液)を用いた以外は実施例1と同様にして本発明の感熱記録材料を得た。
【0089】
実施例18
実施例17の(F液)において、完全けん化PVA10%水溶液1部を9部にした以外は同様にして本発明の感熱記録材料を得た
【0090】
実施例19
実施例1の(A液)において、スチレン/ブタジエン共重合ラテックス20部をアクリルエマルジョン(アルマテックスE3450、固形分25%)36部にした以外は実施例1と同様にして本発明の感熱記録材料を得た。
【0091】
実施例20
実施例1の(A液)において、スチレン/ブタジエン共重合ラテックス20部を15部にした以外は実施例1と同様にして本発明の感熱記録材料を得た。
【0092】
比較例4
(G液の調製)
中空粒子11の水分散液(固形分濃度40%) 30部
スチレン/ブタジエン共重合ラテックス(固形分濃度47%) 15部
水 55部
上記各液を撹拌混合して、(G液)を調製した。
次に、実施例1において、(A液)の代わりに(G液)を用いた以外は実施例1と同様にして本発明の感熱記録材料を得た。
【0093】
比較例5
比較例4の(G液)において、スチレン/ブタジエン共重合ラテックス15部30部にした以外は同様にして本発明の感熱記録材料を得た。
【0094】
〈評価法〉
▲1▼感度;
キャレンダー済品を松下電器部品(株)製薄膜ヘッドを有する感熱印字実験装置にて、ヘッド電力0.45W/ドット1ライン記録時間20msec/L、走査密度8×385ドット/mm条件下で、1msec毎にパルス巾0.0〜0.7mmsecに印字し、印字濃度をマクベス濃度計RD−914にて測定し、濃度が1.0となるパルス巾を計算した。実施例−1を基準として、(実施例−1のパルス巾)/(測定したサンプルのパルス巾)=感度倍率として計算する。値が大きいほど感度(熱応答性)が良好である。
【0095】
▲2▼精細性:
上記印字サンプルで画像濃度が0.30になる印字画像を顕微鏡にて1ドット印字の精細性を目視確認する。1ドットの形状(四角形)に近い方が精細性が良い。
評価結果を表3に示す。
【0096】
【表3】
【0097】
【発明の効果】
本発明の感熱記録材料は、その中間層に、中空率が60%以上であり、最大粒子径(D100)が10.0μm以下であり、更に、50容積%頻度の粒子径(D50)と最大粒子径(D100)の比率D100/D50が3.0以下、好ましくは2.0〜3.0であり、更に、2μm以下の中空粒子の割合が5〜10容積%の中空粒子を含有させたものである。これによって、感熱記録材料の断熱性が向上し、サーマルヘッドの熱が効率よく感熱記録材料表面へ伝わるため高感度化が達成されると共に、感熱記録材料の表面が均一に保持されるため、印字白ぬけ、スティックの発生が防止され、印字画像の均一性が向上する。
更に、中間層に前記特定の中空粒子を使用すると共に、その結着樹脂として疎水性樹脂を使用することにより、材料の感度を大幅に向上させることが可能である。更に、疎水性樹脂とともに、水溶性高分子、特に、ポリビニルアルコールを中間層に含有させることより、画像精細性を大幅に向上させることができる。

Claims (14)

  1. 支持体上に中間層を介してロイコ染料及び該ロイコ染料を加熱時発色せしめる顕色剤を主成分とする感熱記録層を積層してなる感熱記録材料において、該中間層は架橋構造を有する重合体からなる中空粒子と結着樹脂を含有し、該中空粒子においてその中空率が60〜98%であり、その最大粒子径(D100)が5.0〜10.0μmであり、その最大粒子径(D100)と50容積%頻度の粒子径(D50)との比率D100/D50が1.5〜3.0であり、該中空粒子中に含まれる粒子径が2μm以下の中空粒子の比率が2.2〜3.6容積%であることを特徴とする感熱記録材料。
  2. 該重合体が、ハロゲン原子を含有しない重合体からなることを特徴とする請求項1に記載の感熱記録材料。
  3. 該架橋構造を有する重合体が、架橋構造を有するビニル重合体であることを特徴とする請求項1〜2のいずれかに記載の感熱記録材料。
  4. 該架橋構造を有するビニル重合体が、(i)少なくとも1種のビニルモノマーと、( ii )少なくとも1種の多官能性ビニルモノマーから形成される重合体であることを特徴とする請求項3に記載の感熱記録材料。
  5. 該多官能性ビニルモノマーが、ジビニルベンゼンからなることを特徴とする請求項4に記載の感熱記録材料。
  6. 該ビニルモノマーの少なくとも1種が、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリル酸エステル及びメタクリル酸エステルの中から選ばれる少なくとも1種のビニルモノマーからなることを特徴とする請求項4又は5に記載の感熱記録材料。
  7. 該ビニルモノマーの少なくとも1種が、下記一般式(1)で表されるビニルモノマーからなることを特徴とする請求項4又は5に記載の感熱記録材料。
    (式中、Rは水素又はメチル基を示す)
  8. 該重合体が、その主鎖中に下記一般式(2)で表される構成単位を含有する重合体であることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の感熱記録材料。
    (式中、Rは水素又はメチル基を示す)
  9. 該中間層表面をプリズムに1Kg/cm 2 で圧着した場合の該中間層表面のくぼみの平均深さが、0.1〜5.0μmであることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の感熱記録材料。
  10. 該中間層に含まれる結着樹脂が疎水性樹脂からなり、該疎水性樹脂の含 有率が該中空粒子に対して100〜300重量%であることを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の感熱記録材料。
  11. 該疎水性樹脂が、スチレン−ブタジエン共重合体からなることを特徴とする請求項10に記載の感熱記録材料。
  12. 該結着樹脂が、ポリビニルアルコールを該中空粒子に対して1〜30重量%の割合で含有することを特徴とする請求項10又は11に記載の感熱記録材料。
  13. 該ロイコ染料が、3−(N,N−ジブチルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、3−(N−エチルN−イソアミルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン及び3−[N−エチル−N−(P−メチルフェニル)]−6−メチル−7−アニリノフルオランの中から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項1〜12のいずれかに記載の感熱記録材料。
  14. 該顕色剤が、4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、2,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン、4−イソプロポキシ−4’−ヒドロキシジフェニルスルホンの中から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項1〜13のいずれかに記載の感熱記録材料。
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