JP7367566B2 - 感熱記録体 - Google Patents
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Description
また、特許文献2には、中空粒子と結着樹脂とを含有する下塗り層において、中空率が60~98%であり、最大粒子径(D100)が5.0~10.0μmであり、最大粒子径(D100)と50容積%頻度の粒子径(D50)との比率D100/D50が1.5~3.0である中空粒子を用いた感熱記録材料が開示されている。
また、特許文献3には、下塗り層に用いる熱膨張性樹脂粒子としては、未膨張時の平均粒子径が好ましくは1~25μmであり、加熱により体積が10~50倍に膨張し、中空率が80%以上となるものが好ましいことが開示されている。
また、特許文献2に記載の感熱記録材料は、中空粒子の最大粒子径(D100)が5.0~10.0μmと小さく、断熱性が不十分なことから、印字エネルギーが拡散しやすく、記録濃度に改善の余地を有するものであった。
また、特許文献3に記載の感熱記録材料は、発泡後の粒子径のばらつきが大きいことにより、下塗り層の表面の平滑性が低下するため、画質に改善の余地を有するものであった。
以下、感熱記録体を構成する材料について説明する。
支持体は、種類、形状、寸法等に格別の制限はなく、例えば、上質紙(酸性紙、中性紙)、中質紙、コート紙、アート紙、キャストコート紙、グラシン紙、樹脂ラミネート紙、ポリオレフィン系合成紙、合成繊維紙、不織布、合成樹脂フィルム等の他、各種透明支持体等の中から適宜選択して使用することができる。支持体の厚みは特に制限されないが、通常、20~200μm程度である。また、支持体の密度も特に制限されないが、0.60~0.85g/cm3程度が好ましい。
下塗り層は、支持体と感熱記録層との間に設けられている。下塗り層は、中空粒子と結着樹脂とを含有している。下塗り層はさらに、増粘剤を含有することが好ましい。
有機樹脂からなる中空粒子は、下塗り層に含有させることによって、下塗り層の断熱性を高めることができる。高い断熱性を有する下塗り層は、感熱記録層に加えられた熱の拡散を防ぎ、感熱記録体としての感度を高めることができる。
まず、樹脂の内部に揮発性液体を封じ込めた粒子を作製する。その後、加熱により前記樹脂を軟化させると共に、前記粒子の内部の液体を気化・膨張させると、中空粒子が得られる。
また、断熱性の高い下塗り層を介して感熱記録層を形成すれば、感熱記録層に加えられた熱の拡散を防ぐことができ、その結果、画像の滲みを防止し、画質を向上させることができる。
そのため、本実施形態では、下塗り層の断熱性の向上に優れた発泡タイプの中空粒子を用いる。
中空粒子に用いる樹脂としては、上記の種々の樹脂の中でも発泡粒子の形状を維持する強度の観点から、アクリロニトリル樹脂やポリ塩化ビニリデンとアクリルニトリルを主体とする共重合体樹脂が好ましい。
第一中空粒子の最大粒子径は10~80μmであり、10~65μmであることが好ましく、10~50μmであることがより好ましい。最大粒子径は、分布の最大粒子径であり、D100とも呼称される。
第一中空粒子の最大粒子径が10μm未満であると下塗り層のクッション性が低下するため、印刷時における感熱紙のサーマルヘッドへの密着性が低下し、高画質が得られ難い。一方、第一中空粒子の最大粒子径が80μm超であると下塗り層の平滑性が低下するため、下塗り層上に設ける感熱記録層を均一にすることが難しく、発色濃度が低下する。
中空粒子の最大粒子径(D100)は、レーザー回析式粒度分布測定装置によって測定することができる。また、電子顕微鏡を用いて実測することも可能である。
第一中空粒子のメジアン径(D50)は、7.5~25μmであり、7.5~15μmであることが好ましい。第一中空粒子のメジアン径(D50)が7.5μm未満であると、下塗り層のクッション性が低下するため、印刷時における感熱紙のサーマルヘッドへの密着性が低下し、高画質が得られ難い。一方、第一中空粒子のメジアン径(D50)が25μmを超えると、下塗り層の平滑性が低下するため、下塗り層上に設ける感熱記録層を均一にすることが難しく、発色濃度が低下する。
第二中空粒子は、メジアン径(D50)が0.7~6μmであり、0.7~4μmであることが好ましく、0.7~3μmであることがより好ましい。
中空粒子のメジアン径(D50)は、レーザー回析式粒度分布測定装置によって測定することができる。また、電子顕微鏡を用いて実測することも可能である。
第一中空粒子のD100/D50が1.8未満であると粒度分布が非常にシャープになり、製造が困難になるおそれがある。一方、第一中空粒子のD100/D50が10.0超であると最大粒子径が大きくなりすぎるため、下塗り層の平滑性が低下し、発色濃度が低下するおそれがある。
一方、第二中空粒子は、中空率が80%未満であることが好ましく、60%未満であることがより好ましい。第二中空粒子の中空率が80%未満であると、中空粒子の発泡タイプや非発泡タイプに関わらず粒子製造が容易で安価であるといったメリットが生じる。
中空粒子の混合物の含有量が5質量%未満であると、断熱性を向上させることが難しい。一方、中空粒子の混合物の含有量が75質量%超であると、塗工性等の面で問題が生じ易い。
また、第一中空粒子の含有量は、下塗り層の全固形分に対して、5~40質量%であり、5~30質量%であることが好ましい。
増粘剤は、下塗り層用塗工液に含有させることが好ましい。下塗り層用塗工液に増粘剤を含有させると、下塗り層用塗工液中の中空粒子の偏りを抑止することができる。増粘剤としては、例えば、セルロースおよびその誘導体、高分子多糖類、ポリアクリル酸変性物、アルギン酸ソーダ、および無水マレイン酸共重合体など各種公知の材料を適宜使用することができる。上記の中でも、カルボキシメチルセルロース(CMC)のようなセルロース誘導体や、高分子多糖類が増粘剤として好適である。
結着樹脂としては、後記する感熱記録層に使用されるバインダーの中から適宜選択することができる。例えば、酸化澱粉、澱粉-酢酸ビニルグラフト共重合体、カルボキシメチル化セルロース、ポリビニルアルコール、ラテックス等が挙げられ、中でもラテックスが好ましい。
(染料前駆体)
感熱記録層は、一般に、染料前駆体および呈色剤(顕色剤)を含有している。代表的な染料前駆体として、無色又は淡色のロイコ染料がある。ロイコ染料には、トリフェニルメタン系、フルオラン系、ジフェニルメタン系化合物などがあり、適宜選択して使用することができる。また、ロイコ染料には、赤、朱、マゼンタ、青、シアン、黄、緑、黒等の発色色調を有する染料があり、適宜選択して使用することができる。
呈色剤(顕色剤)の具体例としては、例えば、4-tert-ブチルフェノール、4-アセチルフェノール、4-tert-オクチルフェノール、4,4’-sec-ブチリデンジフェノール、4-フェニルフェノール、4,4’-ジヒドロキシジフェニルメタン、4,4’-イソプロピリデンジフェノール、4,4’-シクロヘキシリデンジフェニル、4,4’-シクロヘキシリデンジフェノール、1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)-エタン、1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)-1-フェニルエタン、4,4’-ビス(p-トリルスルホニルアミノカルボニルアミノ)ジフェニルメタン、1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、2,2’-ビス〔4-(4-ヒドロキシフェニル)フェノキシ〕ジエチルエーテル、4,4’-ジヒドロキシジフェニルスルフィド、4,4’-チオビス(3-メチル-6-tert-ブチルフェノール)、4,4’-ジヒドロキシジフェニルスルホン、2,4’-ジヒドロキシジフェニルスルホン、2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)-4-メチルペンタン、2,4’-ジヒドロキシジフェニルスルホン、4-ヒドロキシ-4’-イソプロポキシジフェニルスルホン、4-ヒドロキシ-4’-n-プロポキシジフェニルスルホン、4-ヒドロキシ-4’-アリルオキシジフェニルスルホン、4-ヒドロキシ-4’-ベンジルオキシジフェニルスルホン、3,3’-ジアリル-4,4’-ジヒドロキシジフェニルスルホン、ビス(p-ヒドロキシフェニル)酢酸ブチル、ビス(p-ヒドロキシフェニル)酢酸メチル、ヒドロキノンモノベンジルエーテル、ビス(3-アリル-4-ヒドロキシフェニル)スルホン、4-ヒドロキシ-4’-メチルジフェニルスルホン、4-アリルオキシ-4’-ヒドロキシジフェニルスルホン、3,4-ジヒドロキシフェニル-4’-メチルフェニルスルホン等のフェノール性化合物等のフェノール性化合物、4-ヒドロキシベンゾフェノン、4-ヒドロキシフタル酸ジメチル、4-ヒドロキシ安息香酸メチル、4-ヒドロキシ安息香酸プロピル、4-ヒドロキシ安息香酸-sec-ブチル、4-ヒドロキシ安息香酸フェニル、4-ヒドロキシ安息香酸ベンジル、4-ヒドロキシ安息香酸ベンジルエステル、4-ヒドロキシ安息香酸トリル、4-ヒドロキシ安息香酸クロロフェニル、4,4’-ジヒドロキシジフェニルエーテル等のフェノール性化合物、又は安息香酸、p-クロロ安息香酸、p-tert-ブチル安息香酸、トリクロル安息香酸、テレフタル酸、サリチル酸、3-tert-ブチルサリチル酸、3-イソプロピルサリチル酸、3-ベンジルサリチル酸、3-(α-メチルベンジル)サリチル酸、3,5-ジ-tert-ブチルサリチル酸、4-〔2-(p-メトキシフェノキシ)エチルオキシ〕サリチル酸、4-〔3-(p-トリルスルホニル)プロピルオキシ〕サリチル酸、5-〔p-(2-p-メトキシフェノキシエトキシ)クミル〕サリチル酸、4-{3-(p-トリルスルホニル)プロピルオキシ〕サリチル酸亜鉛等の芳香族カルボン酸、及びこれらフェノール性化合物、芳香族カルボン酸と例えば亜鉛、マグネシウム、アルミニウム、カルシウム、チタン、マンガン、スズ、ニッケル等の多価金属との塩、更にはチオシアン酸亜鉛のアンチピリン錯体、テレフタルアルデヒド酸と他の芳香族カルボン酸との複合亜鉛塩等の有機酸性物質、N-p-トルエンスルホニル-N’-3-(p-トルエンスルホニルオキシ)フェニルウレア、N-p-トルエンスルホニル-N’-p-ブトキシカルボニルフェニルウレア、N-p-トリルスルホニル-N’-フェニルウレア、4,4’-ビス(p-トルエンスルホニルアミノカルボニルアミノ)ジフェニルメタン、4,4’-ビス[(4-メチル-3-フェノキシカルボニルアミノフェニル)ウレイド]ジフェニルスルホン等のウレア化合物、N,N’-ジ-m-クロロフェニルチオウレア等のチオ尿素化合物、N-(p-トルエンスルホニル)カルバモイル酸p-クミルフェニルエステル、N-(p-トルエンスルホニル)カルバモイル酸p-ベンジルオキシフェニルエステル、N-[2-(3-フェニルウレイド)フェニル]ベンゼンスルホンアミド、N-(o-トルオイル)-p-トルエンスルホアミド等の分子内に-SO2NH-結合を有する有機化合物、活性白土、アタパルジャイト、コロイダルシリカ、珪酸アルミニウム等の無機酸性物質等が挙げられる。
(式中、nは1~6の整数を表す。)
感熱記録層の上にさらに保護層を設けることができる。保護層は、例えば、バインダー、必要により顔料、ワックス、架橋剤、その他助剤等を混合することにより調製される。バインダー及び顔料としては、前記の感熱記録層で例示したような材料を使用することができる。顔料やワックスを含有させることにより、サーマルヘッドに対するカス付着、及びスティッキング防止することができる。また、保護層に架橋剤を添加することによって、保護層に耐水性を付与することが可能である。保護層は、水を分散媒体として、保護層用塗工液を、乾燥重量で好ましくは0.1~15g/m2、より好ましくは0.5~8g/m2となるように、感熱記録層上に塗布して形成される。
本実施形態では、感熱記録体の付加価値を高めるために、これに更に加工を施し、より高い機能を付与した感熱記録体とすることができる。例えば、裏面に粘着剤、再湿接着剤、ディレードタック型の粘着剤等による塗布加工を施すことにより粘着紙、再湿接着紙、ディレードタック紙とすることができる。また、裏面を利用して、これに熱転写用紙、インクジェット記録用紙、ノーカーボン用紙、静電記録用紙、ゼオグラフィー用紙としての機能を付与し、両面記録が可能な記録紙とすることもできる。もちろん、両面感熱記録体とすることもできる。また、感熱記録体裏面からの油や可塑剤の浸透を抑制したり、カールコントロールや帯電防止のためにバック層を設けることもできる。保護層上にシリコーンを含有した剥離層を塗布加工し、裏面に粘着剤を塗布加工することにより、剥離紙を必要としないライナーレスラベルとすることも可能である。
支持体上に上記の各層を形成する方法としては、エアナイフ法、ブレード法、グラビア法、ロールコーター法、スプレー法、ディップ法、バー法、カーテン法、スロットダイ法、スライドダイ法、エクストルージョン法等の既知の塗布方法のいずれを利用してもよい。また、各塗工液は1層ずつ塗布及び乾燥して各層を形成してもよく、同一の塗工液を2層以上に分けて塗布してもよい。さらに、2つ以上の層を同時に塗布する同時多層塗布を行ってもよい。
(1)中空粒子
(i)中空粒子A:商品名エクスパンセル 461WE20d36、アクゾノーベル社製の中空粒子、メジアン径(D50)20μm、最大粒子径(D100)80μm、中空率95%、2μm以下の粒子の割合0容積%、固形分濃度15.0%
(ii)中空粒子B:メジアン径(D50)12μm、最大粒子径(D100)45μm、中空率94%、2μm以下の粒子の割合0容積%、固形分濃度15.0%
(iii)中空粒子C:メジアン径(D50)11μm、最大粒子径(D100)23μm、中空率93%、2μm以下の粒子の割合0容積%、固形分濃度15.0%
(iv)中空粒子D:メジアン径(D50)8.1μm、最大粒子径(D100)20μm、中空率90%、2μm以下の粒子の割合0容積%、固形分濃度15.0%
(v)中空粒子E:メジアン径(D50)7.5μm、最大粒子径(D100)15μm、中空率85%、2μm以下の粒子の割合0容積%、固形分濃度15.0%
(vi)中空粒子F:メジアン径(D50)12μm、最大粒子径(D100)124μm、中空率94%、2μm以下の粒子の割合0容積%、固形分濃度15.0%
(vii)中空粒子G:メジアン径(D50)6.2μm、最大粒子径(D100)15μm、中空率77%、2μm以下の粒子の割合0容積%、固形分濃度15.0%
(viii)中空粒子H:商品名A-380、三水社製の中空粒子、メジアン径(D50)3.8μm、最大粒子径(D100)6.5μm、中空率78%、粒子径2.0μm以下の中空粒子の割合1.5容積%、固形分濃度13.0%
(ix)中空粒子I:メジアン径(D50)5.0μm、最大粒子径(D100)13.5μm、中空率90%、2μm以下の粒子の割合0.2体積%、固形分濃度15.0%
(x)中空粒子J:商品名ローペイクSN-1055、ダウ・ケミカル社製、メジアン径(D50)1.0μm、最大粒子径(D100)2.0μm、中空率55%、粒子径2.0μm以下の中空粒子の割合100容積%、固形分濃度26.5%
(2)ラテックス
(i)ラテックスA:スチレン・ブタジエンラテックス開発品(Tg:-10℃、粒子径190nm、固形分濃度48%)
(ii)ラテックスB:スチレン・ブタジエンラテックス開発品(Tg:-35℃、粒子径300nm、固形分濃度48%)
(iii)ラテックスC:スチレン・ブタジエンラテックス(商品名L-1571、旭化成社製、Tg=-3℃、粒子径190nm、固形分濃度48%)
(1)下塗り層用塗工液の調製
中空粒子A120.0部、中空粒子Jを135.8部、焼成カオリン(商品名アンシレックス93、BASF社製)18.0部、ラテックスAを25部、カルボキシメチルセルロース(商品名:セロゲンAGガム、第一工業製薬社製)3.0部、及び水75.0部を混合攪拌して、下塗り層用塗工液を得た。
3-ジ-(n-ブチル)アミノ-6-メチル-7-アニリノフルオラン40部、ポリビニルアルコール(重合度500、鹸化度88%)の10%水溶液40部、及び水20部を混合し、サンドミル(アイメックス社製、サンドグラインダー)を用いて、レーザー回折式粒径測定器SALD2200(島津製作所社製)によるメジアン径が0.5μmになるまで粉砕してロイコ染料分散液(A液)を得た。
4-ヒドロキシ-4'-イソプロポキシジフェニルスルホン (日本曹達社製、D-8)40部、ポリビニルアルコール(重合度500、鹸化度88%)の10%水溶液40部、及び水20部を混合し、サンドミル(アイメックス社製、サンドグラインダー)を用いて、レーザー回折式粒径測定器SALD2200(島津製作所社製)によるメジアン径が1.0μmになるまで粉砕して呈色剤分散液(B液)を得た。
シュウ酸ジ-p-メチルベンジルエステル(商品名:HS-3520、DIC社製)40部、ポリビニルアルコール(重合度500、鹸化度88%)の10%水溶液40部、及び水20部を混合し、サンドミル(アイメックス社製、サンドグラインダー)を用いて、レーザー回折式粒径測定器SALD2200(島津製作所社製)によるメジアン径が1.0μmになるまで粉砕して増感剤分散液(C液)を得た。
A液29.5部、B液59.1部、C液45.4部、ヒドロキシプロピルメチルセルロースの5%水溶液20部、完全鹸化ポリビニルアルコール(商品名:PVA110、鹸化度:99モル%、平均重合度:1000、クラレ社製)の10%水溶液46部、ブタジエン系共重合体ラテックス(商品名:L-1571、旭化成社製、固形分濃度48%)9.4部、軽質炭酸カルシウム(商品名:Brilliant-15、白石工業社製)25.4部、パラフィンワックス(商品名:ハイドリンL-700、中京油脂社製、固形分濃度30%)11.7部、アジピン酸ジヒドラジド(大塚化学社製)2部、及び水120部を混合撹拌して感熱記録層用塗工液を得た。
アセトアセチル変性ポリビニルアルコール(商品名:ゴーセネックスZ-200、鹸化度:99.4モル%、平均重合度:1000、変性度:5モル%、日本合成化学工業社製)の12%水溶液300部、カオリン(商品名:HYDRAGLOSS90、KaMinLLC社製)19部、水酸化アルミニウム(商品名:ハイジライトH-42M、昭和電工社製)35部、シリカ(商品名:ミズカシルP-527、水澤化学社製)4部、ポリエチレンワックス(商品名:ケミパールW-400、三井化学社製、固形分濃度40%)2.5部、及び水114.5部からなる組成物を混合撹拌して保護層用塗工液を得た。
坪量60g/m2の上質紙の片面上に、下塗り層用塗工液、感熱記録層用塗工液、及び保護層記録用塗工液を乾燥後の塗布量がそれぞれ4.0g/m2、4.0g/m2、2.0g/m2になるように塗布・乾燥して、下塗り層、感熱記録層、及び保護層を順次形成した後、スーパーカレンダーで表面を平滑化して感熱記録体を得た。
実施例1の下塗り層用塗工液の調製において、中空粒子Aを中空粒子Bとした以外は、実施例1と同様に感熱記録体を得た。
実施例1の下塗り層用塗工液の調製において、中空粒子Aを中空粒子Cとした以外は、実施例1と同様に感熱記録体を得た。
実施例1の下塗り層用塗工液の調製において、中空粒子Aを中空粒子Dとした以外は、実施例1と同様に感熱記録体を得た。
実施例3の下塗り層用塗工液の調製において、中空粒子Cを40.0部、焼成カオリンを30.0部に変更した以外は、実施例3と同様に感熱記録体を得た。
実施例3の下塗り層用塗工液の調製において、中空粒子Cを186.7部、焼成カオリンを8.0部に変更した以外は、実施例3と同様に感熱記録体を得た。
実施例3の下塗り層用塗工液の調製において、中空粒子Cを26.7部、焼成カオリンを32.0部に変更した以外は、実施例3と同様に感熱記録体を得た。
実施例3の下塗り層用塗工液の調製において、中空粒子Cを213.3部、焼成カオリンを4.0部に変更した以外は、実施例3と同様に感熱記録体を得た。
実施例3の感熱記録体の作製において、下塗り層の乾燥後の塗布量を4.0g/m2から12.0g/m2に変更した以外は、実施例3と同様にして感熱記録体を得た。
実施例3の感熱記録体の作製において、下塗り層の乾燥後の塗布量を4.0g/m2から8.0g/m2に変更した以外は、実施例3と同様にして感熱記録体を得た。
実施例3の感熱記録体の作製において、下塗り層の乾燥後の塗布量を4.0g/m2から2.0g/m2に変更した以外は、実施例3と同様にして感熱記録体を得た。
実施例3の下塗り層用塗工液の調製において、中空粒子Cを40.0部、中空粒子Jを249.1部、焼成カオリンを0部に変更した以外は、実施例3と同様に感熱記録体を得た。
実施例3の下塗り層用塗工液の調製において、中空粒子Cを186.7部、中空粒子Jを22.6部、焼成カオリンを38.0部に変更した以外は、実施例3と同様に感熱記録体を得た。
実施例3の下塗り層用塗工液の調製において、中空粒子Cを186.7部、中空粒子Jを7.5部、焼成カオリンを42.0部に変更した以外は、実施例3と同様に感熱記録体を得た。
実施例3の下塗り層用塗工液の調製において、ラテックスAをラテックスBに変更した以外は実施例3と同様にして感熱記録体を得た。
実施例3の下塗り層用塗工液の調製において、ラテックスAをラテックスCに変更した以外は実施例3と同様にして感熱記録体を得た。
実施例3の下塗り層用塗工液の調製において、中空粒子J135.8部の代わりに、中空粒子Hを276.9部を用いた以外は実施例3と同様にして感熱記録体を得た。
実施例3の下塗り層用塗工液の調製において、中空粒子J135.8部の代わりに、中空粒子Iを240.0部を用いた以外は実施例3と同様にして感熱記録体を得た。
実施例3の呈色剤分散液調製において、4-ヒドロキシ-4'-イソプロポキシジフェニルスルホン (日本曹達社製、D-8)の代わりに、4-ヒドロキシフェニル(4’-n-プロポキシフェニル)スルホン(三菱ケミカル社製、トミラックKN)を用いた以外は実施例3と同様にして感熱記録体を得た。
実施例3の呈色剤分散液調製において、4-ヒドロキシ-4'-イソプロポキシジフェニルスルホン (日本曹達社製、D-8)の代わりに、2-フェニルスルホニルアミノーN,N’-ジフェニルウレア(日本曹達社製、NKK-1304)を用いた以外は実施例3と同様にして感熱記録体を得た。
実施例1の下塗り層用塗工液の調製において、中空粒子Aを中空粒Eとした以外は、実施例1と同様に感熱記録体を得た。
実施例1の下塗り層用塗工液の調製において、中空粒子Aの代わりに中空粒子Fを用いた以外は実施例1と同様に感熱記録体を得た。
実施例1の下塗り層用塗工液の調製において、中空粒子Aの代わりに中空粒子Gを用いた以外は実施例1と同様に感熱記録体を得た。
実施例1の下塗り層用塗工液の調製において、中空粒子A120.0部の代わりに中空粒子Hを138.5部用いた以外は実施例1と同様に感熱記録体を得た。
実施例1の下塗り層用塗工液の調製において、中空粒子Aの代わりに中空粒子Iを用いた以外は実施例1と同様に感熱記録体を得た。
実施例3の下塗り層用塗工液の調製において、中空粒子Jを0部、アンシレックス93を54.0部に変更した以外は実施例3と同様に感熱記録体を得た。
感熱記録評価機(商品名:TH-PMD、大倉電機社製)を用い、印加エネルギー:0.16mJ/dotの中間調エネルギー領域にて各感熱記録体を記録し、得られた印字部をマクベス濃度計(RD-914、マクベス社製)のビジュアルモードで測定した。数値が大きい程、印字の濃度が濃いことを示している。
ラベルプリンタ(商品名:L-2000、株式会社イシダ製)を用いてバーコードを記録し、その記録画質を目視で観察し、下記の基準で評価した。
◎:画像の白抜けやバーコードの太りがなく、特に優れている。
○:画像の白抜けやバーコードの太りがなく、問題ない。
△:画像の白抜けやバーコードの太りがほとんどなく、実用上問題ない。
×:画像の白抜けやバーコードの太りがあり、実用上問題となる。
比較例1の感熱記録体は、第一中空粒子の最大粒子径(D100)が80μmを超えるため、下塗り層の平滑性が低下し、感熱記録層用塗工液が均一に塗布されず、中間調記録濃度が劣るものであった。
比較例2~4の感熱記録体は、第一中空粒子のメジアン径(D50)が7.5μm未満であるため、下塗り層の断熱性が不十分であり、、印字画質が劣るものであった。
特に比較例3の感熱記録体は、第一中空粒子の最大粒子径(D100)が10μm未満であり、クッション性が低下し、中間調記録濃度も劣るものであった。
比較例5の感熱記録体は、第二中空粒子を用いていないものであり、下塗り層の平滑性が低下し、感熱記録層用塗工液が均一に塗布されず、中間調記録濃度が劣るものであった。
Claims (10)
- 支持体の一方の面に形成された下塗り層と、当該下塗り層の上に形成された感熱記録層とを備えた感熱記録体であって、
前記感熱記録層は、ロイコ染料と呈色剤とを含有し、
前記下塗り層は、中空粒子と結着樹脂とを含有し、
前記中空粒子は、少なくとも大粒子径中空粒子と小粒子径中空粒子の2種類の中空粒子からなり、
前記大粒子径中空粒子は最大粒子径(D100)が10~80μm、50容積%頻度の粒子径(D50)が7.5~25μmであり、
前記小粒子径中空粒子は50容積%頻度の粒子径(D50)が0.7~6μmであり、
前記大粒子径中空粒子の中空率が80~98%であり、
前記小粒子径中空粒子の中空率が80%未満である
ことを特徴とする感熱記録体。 - 前記大粒子径中空粒子の最大粒子径(D100)が10~50μm、50容積%頻度の粒子径(D50)が7.5~15μmであることを特徴とする請求項1に記載の感熱記録体。
- 前記大粒子径中空粒子は、D100/D50が1.8~10.0であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の感熱記録体。
- 前記下塗り層は、前記大粒子径中空粒子を5~40質量%含有することを特徴とする請求項1~請求項3のいずれか1項に記載の感熱記録体。
- 前記下塗り層の乾燥後の塗布量が2.0~10g/m2であることを特徴とする請求項1~請求項4のいずれか1項に記載の感熱記録体。
- 前記大粒子径中空粒子1質量部に対して、前記小粒子径中空粒子0.1~10質量部の比率で含有することを特徴とする請求項1~請求項5のいずれか1項に記載の感熱記録体。
- 前記小粒子径中空粒子は最大粒子径(D100)が1~7μmであることを特徴とする請求項1~請求項6のいずれか1項に記載の感熱記録体。
- 前記結着樹脂として、少なくともスチレン・ブタジエンラテックスを含有することを特徴とする請求項1~請求項7のいずれか1項に記載の感熱記録体。
- 前記スチレン・ブタジエンラテックスのTgが-10℃以下であることを特徴とする請求項8に記載の感熱記録体。
- 前記スチレン・ブタジエンラテックスのTgが-30℃以下であることを特徴とする請求項8に記載の感熱記録体。
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