JP2022137588A - 感熱記録体 - Google Patents
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Abstract
【課題】支持体、下塗り層及び感熱記録層を有する感熱記録体において、印字欠けが少ない高画質で鮮明な印字画像を与え、高感度で中間調印字濃度に優れる感熱記録体を提供する。【解決手段】支持体、前記支持体上に接着剤を含有する下塗り層、及び前記下塗り層上にロイコ染料と呈色剤を含有する感熱記録層を有する感熱記録体において、前記接着剤としてブタジエン単位を有する共重合体を含有し、前記ブタジエン単位の下塗り層中の含有量が0.5g~1.5g/m2であることを特徴とする感熱記録体。【選択図】なし
Description
本発明は、感熱記録体に関する。
従来、加熱下でロイコ染料に呈色剤を接触させることにより発色させて、発色画像を得るようにした感熱記録材料が広く知られている。
この原理を利用したものとして、例えば、支持体、前記支持体上に中空粒子及び接着剤を含有する下塗り層、並びに前記下塗り層上にロイコ染料及び呈色剤を含有する感熱記録層を有する感熱記録体が数多く報告されている。
例えば、特許文献1には、中空粒子と接着剤を含有する下塗り層において、中空率が60~98%であり、その最大粒子径(D100)が5.0~10.0μmであり、その最大粒子径と50容積%頻度の粒子径(D50)との比率D100/D50が1.5~3.0であり、該中空粒子に含まれる粒子径が2μm以下の中空粒子の比率が2.2~3.6容積%である中空粒子を用いた感熱記録材料が開示されている。
しかしながら、当該感熱記録材料は、中空粒子の最大粒子径(D100)が5.0~10.0μmと小さく、断熱性が不十分なことから、印字エネルギーが拡散しやすく、記録濃度に改善の余地を有するものであった。
本発明は、支持体、下塗り層及び感熱記録層を有する感熱記録体において、印字欠けが少ない高画質で鮮明な印字画像を与え、高感度で中間調印字濃度に優れる感熱記録体を提供することを目的とする。
本発明者は、上記課題を解決する為に鋭意研究を行った。その結果、下塗り層に接着剤としてブタジエン単位を有する共重合体を含有し、該下塗り層中の該共重合体のブタジエン単位の含有量を、支持体の単位表面当たり0.5~1.5g/m2とすることにより、上記の課題を解決できることを見いだした。加えて、下塗り層により大きな中空粒子(最大粒子径が10~30μm、D100/D50が1.8~3.0、及び粒子径が2.0μm以下の中空粒子の比率が1体積%以下)を含有させることにより、さらに効果的に課題を解決できることを見いだした。
かかる知見に基づいてさらに検討を加えることにより、本発明を完成するに至った。
かかる知見に基づいてさらに検討を加えることにより、本発明を完成するに至った。
本発明は、以下の感熱記録体を提供する。
[1]支持体、前記支持体上に接着剤を含有する下塗り層、及び前記下塗り層上にロイコ染料と呈色剤を含有する感熱記録層を有する感熱記録体において、前記接着剤としてブタジエン単位を有する共重合体を含有し、前記下塗り層中の前記共重合体のブタジエン単位の含有量が、支持体の単位表面当たり0.5~1.5g/m2であることを特徴とする感熱記録体。
[2]前記ブタジエン単位を有する共重合体がスチレン・ブタジエン系共重合体である、請求項1に記載の感熱記録体。
[3]前記下塗り層が中空粒子を含有し、前記中空粒子の中空率が80~98%である、請求項1又は2に記載の感熱記録体。
[4]前記下塗り層が中空粒子を含有し、前記中空粒子の最大粒子径(D100)が10~30μmであり、その最大粒子径と50容積%頻度の粒子径(D50)との比率D100/D50が1.8~3.0であり、粒子径2.0μm以下の含有割合(体積%)が1%以下である(好ましくは、0.5%以下であり、より好ましくは、含有されない)、請求項1~3のいずれか1項に記載の感熱記録体。
[5]前記ブタジエン単位を有する共重合体がスチレン・ブタジエン系共重合体であり、前記スチレン・ブタジエン系共重合体の粒子径が140~400nm(好ましくは、180~400nmである)である、請求項1~4のいずれか1項に記載の感熱記録体。
[6]前記下塗り層と感熱記録層との間に第2の下塗り層を有する、請求項1~5のいずれか1項に記載の感熱記録体。
[2]前記ブタジエン単位を有する共重合体がスチレン・ブタジエン系共重合体である、請求項1に記載の感熱記録体。
[3]前記下塗り層が中空粒子を含有し、前記中空粒子の中空率が80~98%である、請求項1又は2に記載の感熱記録体。
[4]前記下塗り層が中空粒子を含有し、前記中空粒子の最大粒子径(D100)が10~30μmであり、その最大粒子径と50容積%頻度の粒子径(D50)との比率D100/D50が1.8~3.0であり、粒子径2.0μm以下の含有割合(体積%)が1%以下である(好ましくは、0.5%以下であり、より好ましくは、含有されない)、請求項1~3のいずれか1項に記載の感熱記録体。
[5]前記ブタジエン単位を有する共重合体がスチレン・ブタジエン系共重合体であり、前記スチレン・ブタジエン系共重合体の粒子径が140~400nm(好ましくは、180~400nmである)である、請求項1~4のいずれか1項に記載の感熱記録体。
[6]前記下塗り層と感熱記録層との間に第2の下塗り層を有する、請求項1~5のいずれか1項に記載の感熱記録体。
本発明の感熱記録体は、下塗り層中に接着剤としてブタジエン単位を有する共重合体を含有し、該共重合体中のブタジエン単位の含有量を所定の範囲とすることで、下塗り層の弾力性を改善し感熱記録層の画質を改善できる。特に、印字欠けが少ない高画質で鮮明な印字画像を与え、高感度で中間調印字濃度に優れる。
本明細書中において、「含有する」なる表現については、「含む」、「実質のみからなる」、及び「のみからなる」旨の概念を含む。
本明細書において「~」を用いて表される数値範囲は、「~」前後に記載される数値を下限値及び上限値として含む範囲を意味する。
本発明の感熱記録体は、支持体、前記支持体上に接着剤を含有する下塗り層、及び前記下塗り層上にロイコ染料と呈色剤を含有する感熱記録層を有する感熱記録体であって、前記接着剤としてブタジエン単位を有する共重合体を含有し、前記下塗り層中の前記共重合体中のブタジエン単位の含有量が0.5~1.5g/m2であることを特徴とする。
1.支持体
支持体は、種類、形状、寸法等に格別の限定はなく、例えば、上質紙(酸性紙、中性紙)、中質紙、コート紙、アート紙、キャストコート紙、グラシン紙、樹脂ラミネート紙、ポリオレフィン系合成紙、合成繊維紙、不織布、合成樹脂フィルム等の他、各種透明支持体等の中から適宜選択して使用することができる。支持体の厚みは特に制限されず、通常、20~200μm程度である。また、支持体の密度は特に制限されず、0.60~0.85g/cm3程度が好ましい。
支持体は、種類、形状、寸法等に格別の限定はなく、例えば、上質紙(酸性紙、中性紙)、中質紙、コート紙、アート紙、キャストコート紙、グラシン紙、樹脂ラミネート紙、ポリオレフィン系合成紙、合成繊維紙、不織布、合成樹脂フィルム等の他、各種透明支持体等の中から適宜選択して使用することができる。支持体の厚みは特に制限されず、通常、20~200μm程度である。また、支持体の密度は特に制限されず、0.60~0.85g/cm3程度が好ましい。
2.下塗り層
下塗り層は、支持体と感熱記録層との間に設けられ、感熱記録層の定着を向上させる役割、感熱記録層に印加された熱の拡散を抑制することにより感熱記録層の画像を鮮明にする役割等を担う。下塗り層は、ブタジエン単位を有する共重合体を含む接着剤を含有する。下塗り層は更に、中空粒子、無機顔料、増粘剤を含有することが好ましく、必要に応じて助剤等を含有してもよい。
下塗り層は、支持体と感熱記録層との間に設けられ、感熱記録層の定着を向上させる役割、感熱記録層に印加された熱の拡散を抑制することにより感熱記録層の画像を鮮明にする役割等を担う。下塗り層は、ブタジエン単位を有する共重合体を含む接着剤を含有する。下塗り層は更に、中空粒子、無機顔料、増粘剤を含有することが好ましく、必要に応じて助剤等を含有してもよい。
(接着剤)
下塗り層には接着剤(結着樹脂又はバインダー)を含み、該接着剤はブタジエン単位を有する共重合体を含有する。本明細書において、「ブタジエン単位を有する共重合体」における「ブタジエン単位」とは、該共重合体中のブタジエンに由来する構成単位(繰り返し単位)を意味する。ブタジエン単位を有する共重合体としては、例えば、スチレン・ブタジエン共重合体、スチレン・ブタジエン・アクリロニトリル共重合体、アクリロニトリル・ブタジエン共重合体等が挙げられる。
該接着剤は、表面強度に優れるラテックスであることが好ましい。本明細書において、「ラテックス」とは、分散媒体(水等)中に重合体の微粒子が安定に分散した分散媒体を乾燥させることにより形成されるゲル又は乾燥皮膜を包含する意味に用いられる。具体的には、スチレン・ブタジエン共重合体ラテックス、スチレン・ブタジエン・アクリロニトリル共重合体ラテックス、アクリロニトリル・ブタジエン共重合体ラテックス等の水不溶性重合体のラテックスが挙げられる。
これらラテックスの中でも、スチレン・ブタジエン共重合体ラテックスが、耐水表面強度が高いため好ましい。スチレン・ブタジエン共重合体ラテックスの中でも、ガラス転移温度が-10℃以下のスチレン・ブタジエン共重合体ラテックスが好ましい。ガラス転移温度が-10℃以下となることにより、画質を向上でき、中間調印字濃度を高めることもできる。スチレン・ブタジエン共重合体ラテックスのガラス転移温度は、中間調印字濃度を更に高めることができるため、-30℃以下であることがより好ましい。また、ガラス転移温度は、-50℃以上であることが好ましい。
ブタジエン単位を有する共重合体(特に、スチレン・ブタジエン共重合体)のラテックスの粒子径は、好ましくは140~400nmであり、より好ましくは180~400nmである。ラテックスは塗料調製の観点から高濃度品が好ましいが、粒子径が小さくなるとラテックスの粘度が高くなり塗料粘度も高くなり過ぎる場合があるため、粒子径は140nm以上であることが好ましい。これにより、画質をより一層向上させることができる。一方、粒子径が大きくなると粒度分布がブロードになり、塗工欠陥の原因となる可能性があるため、粒子径は400nm以下であることが好ましい。この粒子径は、レーザー回折式粒度分布測定装置(例えば、島津製作所製 SALD-2200、2300)や、動的光散乱式粒径分布測定装置(堀場製作所製 LB500)などの粒度分測定装置で測定可能である。
下塗り層における接着剤(特に、ブタジエン単位を有する共重合体)の含有量は、1~60質量%程度が好ましく、5~40質量%程度がより好ましい。接着剤の含有量が前記範囲内にあると、下塗り層の塗工の際に塗工性が良好となる。また、印画ムラを効果的に改善することができる。接着剤のうち、水溶性高分子の含有量は、1~50質量%程度が好ましく、5~30質量%程度がより好ましい。
下塗り層中の該共重合体のブタジエン単位の含有量は、0.5~1.5g/m2であり、好ましくは0.7~1.5g/m2である。該含有量をこの範囲にすることにより、下塗り層の弾力性を改善し感熱記録層の画質を改善でき、特に、印字欠けが少ない高画質で鮮明な印字画像を与え、高感度で優れた中間調印字濃度が達成できる。該共重合体のブタジエン単位の含有量は、通常、重合反応に用いられるモノマー全量中のブタジエンの含有量(質量%)として算出することができる。或いは、FT-IRのピーク面積から算出することもできる。
本明細書において、支持体上に形成された「下塗り層中の該共重合体のブタジエン単位の含有量」とは、下塗り層の全固形量(g)に、該下塗り層中の該共重合体の含有率(質量%)及び該共重合体中のブタジエン単位の含有率(質量%)を掛けて得られる数値を、下塗り層が形成された支持体表面の面積(m2)で除した値を意味する。
(中空粒子)
有機樹脂からなる中空粒子は、下塗り層に含有されることによって、下塗り層の断熱性を高めることができる。高い断熱性を有する下塗り層は、感熱記録層に加えられた熱の拡散を防ぎ、感熱記録体の感度を高めることができる。
有機樹脂からなる中空粒子は、下塗り層に含有されることによって、下塗り層の断熱性を高めることができる。高い断熱性を有する下塗り層は、感熱記録層に加えられた熱の拡散を防ぎ、感熱記録体の感度を高めることができる。
有機樹脂からなる中空粒子は、その製造方法の違いによって、発泡タイプと非発泡タイプとに分けることができる。これら2種のうち、発泡タイプの中空粒子は、下塗り層の断熱性の向上に適した性質を持つ。
<中空粒子の製造方法>
以下に、発泡タイプの中空粒子の代表的な製造方法を記載する。
以下に、発泡タイプの中空粒子の代表的な製造方法を記載する。
まず、樹脂の内部に揮発性液体を封じ込めた粒子を作製し、加熱により前記樹脂を軟化させると共に、前記粒子の内部の液体を気化及び膨張させることで、中空粒子を製造できる。
製造過程で内部の液体を加熱膨張させるため、発泡タイプの中空粒子の中空率は大きくなる。大きな中空率によって高い断熱性が得られるため、発泡タイプの中空粒子は、感熱紙の感度を高め、記録濃度を向上させることができる。感度の向上は、特に、感熱記録層に加えられる熱エネルギーが小さい中間調領域を発色させる際に重要である。また、断熱性の高い下塗り層を介して感熱記録層を形成すれば、感熱記録層に加えられた熱の拡散を防ぐことで、画像の滲みを防止し、画質を向上させることもできる。
発泡タイプの中空粒子に用いることができる樹脂には、例えば、スチレン-アクリル樹脂、ポリスチレン樹脂、アクリル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリアセタール樹脂、塩素化ポリエーテル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、アクリル系樹脂(例えば、アクリロニトリルを構成成分とするアクリル系樹脂)、スチレン系樹脂、塩化ビニリデン系樹脂、ポリ塩化ビニリデンとアクリロニトリルを主体とする共重合体樹脂等の熱可塑性樹脂が挙げられる。発泡タイプの中空粒子の内部に含まれる気体としては、プロパン、ブタン、イソブタン、空気等が一般的である。中空粒子に用いる樹脂には、上記の種々の樹脂の中でも発泡粒子の形状を維持する強度の観点からアクリロニトリル樹脂やポリ塩化ビニリデンとアクリロニトリルを主体とする共重合体樹脂が好ましい。
<最大粒子径>
中空粒子の最大粒子径は10~30μmであり、10~27μmであることが好ましく、10~25μmであることがより好ましい。なお、最大粒子径は、D100とも呼称される。中空粒子の最大粒子径が10μm以上であると下塗り層のクッション性が向上するため、印字時における感熱紙のサーマルへッドへの密着性が向上し、高画質の感熱記録体が得られる。このようなサーマルヘッドへの密着性の高い感熱記録体は、最大記録濃度(Dmax)のエネルギーより低いエネルギーで発色させる中間調領域における記録濃度の向上をもたらすことができる。一方、中空粒子の最大粒子径が30μm以下であると、支持体と下塗り層との接着性が向上するため、塗工面の強度に優れた感熱記録体が得られる。中空粒子の最大粒子径は、レーザー回折式粒度分布測定装置によって測定することができる。また、電子顕微鏡を用いて実測することも可能である。
中空粒子の最大粒子径は10~30μmであり、10~27μmであることが好ましく、10~25μmであることがより好ましい。なお、最大粒子径は、D100とも呼称される。中空粒子の最大粒子径が10μm以上であると下塗り層のクッション性が向上するため、印字時における感熱紙のサーマルへッドへの密着性が向上し、高画質の感熱記録体が得られる。このようなサーマルヘッドへの密着性の高い感熱記録体は、最大記録濃度(Dmax)のエネルギーより低いエネルギーで発色させる中間調領域における記録濃度の向上をもたらすことができる。一方、中空粒子の最大粒子径が30μm以下であると、支持体と下塗り層との接着性が向上するため、塗工面の強度に優れた感熱記録体が得られる。中空粒子の最大粒子径は、レーザー回折式粒度分布測定装置によって測定することができる。また、電子顕微鏡を用いて実測することも可能である。
<メジアン径>
粉体をある粒子径で2つに分けたとき、大きい側の粒子と小さい側の粒子の占める容積が等量となる径、つまり50体積%頻度の粒子径を、メジアン径という。メジアン径は、D50とも呼称される。中空粒子のメジアン径は、レーザー回折式粒度分布測定装置によって測定することができる。また、電子顕微鏡を用いて実測することも可能である。中空粒子のメジアン径は3.0~15μmであり、3.0~13μmであることが好ましい。メジアン径を3.0μm以上とすることにより、クッション性を向上できる。一方、15μm以下とすることにより、平滑性を向上できる。
粉体をある粒子径で2つに分けたとき、大きい側の粒子と小さい側の粒子の占める容積が等量となる径、つまり50体積%頻度の粒子径を、メジアン径という。メジアン径は、D50とも呼称される。中空粒子のメジアン径は、レーザー回折式粒度分布測定装置によって測定することができる。また、電子顕微鏡を用いて実測することも可能である。中空粒子のメジアン径は3.0~15μmであり、3.0~13μmであることが好ましい。メジアン径を3.0μm以上とすることにより、クッション性を向上できる。一方、15μm以下とすることにより、平滑性を向上できる。
<最大粒子径とメジアン径との比>
最大粒子径(D100)とメジアン径(D50)との比(D100/D50)は、粒度分布の程度を示す指標である。D100/D50は1.8~3.0であり、1.8~2.8であることが好ましく、1.8~2.6であることがより好ましい。D100/D50を1.8以上とすることにより、中空粒子が十分に発泡し、最大粒子径が十分大きくなり、中空率が高くなり、下塗り層の断熱性を向上させることができる。一方、D100/D50を3.0以下とすることにより、中空粒子の大きさが揃うため、下塗り層の平滑性が向上し、画像の白抜けを抑制でき、更に記録濃度も向上できる。
最大粒子径(D100)とメジアン径(D50)との比(D100/D50)は、粒度分布の程度を示す指標である。D100/D50は1.8~3.0であり、1.8~2.8であることが好ましく、1.8~2.6であることがより好ましい。D100/D50を1.8以上とすることにより、中空粒子が十分に発泡し、最大粒子径が十分大きくなり、中空率が高くなり、下塗り層の断熱性を向上させることができる。一方、D100/D50を3.0以下とすることにより、中空粒子の大きさが揃うため、下塗り層の平滑性が向上し、画像の白抜けを抑制でき、更に記録濃度も向上できる。
<粒子径が2.0μm以下の中空粒子>
レーザー回折式粒度分布測定装置によって求められる粒度分布において、粒子径2.0μm以下の中空粒子の体積%は1%以下である。また、粒子径2.0μm以下の中空粒子は、体積%が0.5%以下であることが好ましく、含有されないことがより好ましい。粒子径2.0μm以下の中空粒子は、十分な中空領域を備えるには粒子径が小さすぎるため、断熱性への寄与が極めて小さいと考えられる。下塗り層における粒子径2.0μm以下の中空粒子の体積%を1%以下とすることにより、記録濃度、画質等を向上させることができる。
レーザー回折式粒度分布測定装置によって求められる粒度分布において、粒子径2.0μm以下の中空粒子の体積%は1%以下である。また、粒子径2.0μm以下の中空粒子は、体積%が0.5%以下であることが好ましく、含有されないことがより好ましい。粒子径2.0μm以下の中空粒子は、十分な中空領域を備えるには粒子径が小さすぎるため、断熱性への寄与が極めて小さいと考えられる。下塗り層における粒子径2.0μm以下の中空粒子の体積%を1%以下とすることにより、記録濃度、画質等を向上させることができる。
<含有量>
中空粒子は、下塗り層の全固形量中5~40質量%含有されることが好ましく、5~30質量%含有されることがより好ましい。中空粒子の含有量が5質量%以上であると、下塗り層の断熱性を向上させることができる。一方、中空粒子の含有量が30質量%以下であると、塗工面の強度の面で問題が生じづらい。
中空粒子は、下塗り層の全固形量中5~40質量%含有されることが好ましく、5~30質量%含有されることがより好ましい。中空粒子の含有量が5質量%以上であると、下塗り層の断熱性を向上させることができる。一方、中空粒子の含有量が30質量%以下であると、塗工面の強度の面で問題が生じづらい。
<中空率>
中空粒子の中空率は80~98%であり、91~98%であることが好ましい。中空粒子の中空率が80%以上であると、中空粒子を含有する下塗り層に高い断熱性を付与することができ、画質を向上させることもできる。一方、中空粒子の中空率が98%以下であると、中空部をくるむ膜の強度を向上することにより、下塗り層形成時にも潰れない中空粒子とすることができる。
中空粒子の中空率は80~98%であり、91~98%であることが好ましい。中空粒子の中空率が80%以上であると、中空粒子を含有する下塗り層に高い断熱性を付与することができ、画質を向上させることもできる。一方、中空粒子の中空率が98%以下であると、中空部をくるむ膜の強度を向上することにより、下塗り層形成時にも潰れない中空粒子とすることができる。
中空粒子の中空率は、IPA法により真比重を測定し、真比重値から以下のようにして求められる。
(1)サンプルの前処理
・サンプルを60℃で一昼夜乾燥してサンプルとする。
(2)試薬
・イソプロピルアルコール(IPA:試薬一級)
(3)測定法
・メスフラスコを精秤する(W1)。
・メスフラスコに乾燥済サンプルを約0.5g取り精秤する(W2)。
・IPAを約50mg加え、十分に振とうして完全にカプセル外の空気を除去する。
・IPAを標線まで加えて精評する(W3)。
・ブランクとしてメスフラスコにIPAのみを標線まで加え精評する(W4)。
(4)真比重の算出
真比重={(W2-W1)×((W4-W1)/100)}/{(W4-W1)-(W3-W2)}
(5)中空率の算出
中空率(%)={1-1/(1.1/真比重)}×100
また、中空率は、式(d3/D3)×100で求められる値であってもよい。式中、dは中空粒子の内径を表し、Dはプラスチック中空粒子の外径を表す。
(1)サンプルの前処理
・サンプルを60℃で一昼夜乾燥してサンプルとする。
(2)試薬
・イソプロピルアルコール(IPA:試薬一級)
(3)測定法
・メスフラスコを精秤する(W1)。
・メスフラスコに乾燥済サンプルを約0.5g取り精秤する(W2)。
・IPAを約50mg加え、十分に振とうして完全にカプセル外の空気を除去する。
・IPAを標線まで加えて精評する(W3)。
・ブランクとしてメスフラスコにIPAのみを標線まで加え精評する(W4)。
(4)真比重の算出
真比重={(W2-W1)×((W4-W1)/100)}/{(W4-W1)-(W3-W2)}
(5)中空率の算出
中空率(%)={1-1/(1.1/真比重)}×100
また、中空率は、式(d3/D3)×100で求められる値であってもよい。式中、dは中空粒子の内径を表し、Dはプラスチック中空粒子の外径を表す。
(無機顔料)
無機顔料は、下塗り層に含有されることによって、平滑性が向上する結果、画質を向上させることができ、中間調印字濃度も高めることができる。無機顔料としては、各種のものが使用できるが、具体例としては、焼成カオリン、シリカ、軽質炭酸カルシウム、タルク等が挙げられ、好ましくは焼成カオリン及びシリカである。これら無機顔料の一次粒子の平均粒子径は0.01~5μm程度、特に0.02~3μm程度であるのが好ましい。
無機顔料は、下塗り層に含有されることによって、平滑性が向上する結果、画質を向上させることができ、中間調印字濃度も高めることができる。無機顔料としては、各種のものが使用できるが、具体例としては、焼成カオリン、シリカ、軽質炭酸カルシウム、タルク等が挙げられ、好ましくは焼成カオリン及びシリカである。これら無機顔料の一次粒子の平均粒子径は0.01~5μm程度、特に0.02~3μm程度であるのが好ましい。
無機顔料の吸油量は、90ml/100g以上であることが好ましく、90~170ml/100g程度であることがより好ましい。ここで、上記吸油量はJIS K 5101の方法に従い、求められる値である。無機顔料の吸油量が90ml/100g以上であると、画質、中間調印字濃度を向上させることができる。無機顔料の含有割合は、広い範囲から選択できるが、一般に下塗り層の全固形量中20~70質量%程度が好ましく、40~60質量%程度がより好ましい。無機顔料の含有量が20質量%以上であると、画質、中間調印字濃度を向上させることができる。一方、無機顔料の含有量が70質量%以下であると、塗工面の強度の面で問題が生じづらい。
(増粘剤)
増粘剤は、下塗り層に含有させることによって、下塗り層用塗工液中の中空粒子の偏りを抑止することができる。増粘剤には、例えば、セルロース及びその誘導体、高分子多糖類、ポリアクリル酸変性物、アルギン酸ソーダ、無水マレイン酸共重合体など各種公知の材料を適宜使用することができる。上記の中でも、増粘剤に用いる材料には、カルボキシメチルセルロース(CMC)のようなセルロース誘導体や、高分子多糖類が好ましい。
増粘剤は、下塗り層に含有させることによって、下塗り層用塗工液中の中空粒子の偏りを抑止することができる。増粘剤には、例えば、セルロース及びその誘導体、高分子多糖類、ポリアクリル酸変性物、アルギン酸ソーダ、無水マレイン酸共重合体など各種公知の材料を適宜使用することができる。上記の中でも、増粘剤に用いる材料には、カルボキシメチルセルロース(CMC)のようなセルロース誘導体や、高分子多糖類が好ましい。
中空粒子は最大粒子径が大きいため、浮力が大きく、粘性の低い液体中では上方に集まってしまう傾向にある。下塗り層用塗工液の増粘剤としてセルロース誘導体や高分子多糖類を用いると、中空粒子が下塗り層用塗工液中で浮き上がりづらくなり、中空粒子の下塗り層中の偏在性が低下するので好ましい。中空粒子の偏在性が低下すれば下塗り層の平滑性が向上するため、下塗り層を介して設けられる感熱記録層を均一化することができ、画像の白抜け等を抑止することができ、最高発色濃度も向上する。増粘剤の含有量は、特に限定されないが下塗り層の全固形量中1~5質量%程度の範囲が好ましい。1質量%以上とすることにより、中空粒子の浮上を抑制し、最高発色濃度の向上に優れる。5質量%以下とすることにより、塗料の粘度増加を抑制し塗工適性に優れる。
(下塗り層用塗工液の塗布)
下塗り層は、下塗り層用塗工液を支持体の上に塗布した後で乾燥させることにより形成される。下塗り層用塗工液は、上述の中空粒子、無機顔料、接着剤等の下塗り層の材料と水等の溶媒とを混合及び撹拌することにより調製される。下塗り層用塗工液の乾燥後の塗布量は、2.5~11g/m2程度が好ましく、3.0~10g/m2程度がより好ましい。2.5g/m2以上にすることで、下塗り層の断熱性を向上させることができる。一方、11g/m2以下にすることで、塗工面の強度の面で問題が生じづらい。
下塗り層は、下塗り層用塗工液を支持体の上に塗布した後で乾燥させることにより形成される。下塗り層用塗工液は、上述の中空粒子、無機顔料、接着剤等の下塗り層の材料と水等の溶媒とを混合及び撹拌することにより調製される。下塗り層用塗工液の乾燥後の塗布量は、2.5~11g/m2程度が好ましく、3.0~10g/m2程度がより好ましい。2.5g/m2以上にすることで、下塗り層の断熱性を向上させることができる。一方、11g/m2以下にすることで、塗工面の強度の面で問題が生じづらい。
3.感熱記録層
感熱記録層は、下塗り層の上に設けられ、熱を印加された部分が発色する性質によって、文字、図案等を表示し、記録する役割を担う。感熱記録層は、ロイコ染料と呈色剤とを含有し、必要に応じて保存性改良剤、増感剤、接着剤、架橋剤等を含有してもよい。
感熱記録層は、下塗り層の上に設けられ、熱を印加された部分が発色する性質によって、文字、図案等を表示し、記録する役割を担う。感熱記録層は、ロイコ染料と呈色剤とを含有し、必要に応じて保存性改良剤、増感剤、接着剤、架橋剤等を含有してもよい。
(ロイコ染料)
感熱記録層は、一般に、染料前駆体及び呈色剤を含有している。代表的な染料前駆体として、無色又は淡色のロイコ染料がある。ロイコ染料には、トリフェニルメタン系、フルオラン系、ジフェニルメタン系化合物などがあり、適宜選択して使用することができる。また、ロイコ染料には、赤、朱、マゼンタ、青、シアン、黄、緑、黒等の発色色調を有する染料があり、適宜選択して使用することができる。
感熱記録層は、一般に、染料前駆体及び呈色剤を含有している。代表的な染料前駆体として、無色又は淡色のロイコ染料がある。ロイコ染料には、トリフェニルメタン系、フルオラン系、ジフェニルメタン系化合物などがあり、適宜選択して使用することができる。また、ロイコ染料には、赤、朱、マゼンタ、青、シアン、黄、緑、黒等の発色色調を有する染料があり、適宜選択して使用することができる。
ロイコ染料としては、例えば3,3-ビス(p-ジメチルアミノフェニル)-6-ジメチルアミノフタリド、3-(4-ジエチルアミノ-2-メチルフェニル)-3-(4-ジメチルアミノフェニル)-6-ジメチルアミノフタリド、フルオラン等の青発色性染料、3-(N-エチル-N-p-トリル)アミノ-7-N-メチルアニリノフルオラン、3-ジエチルアミノ-7-アニリノフルオラン、3-ジエチルアミノ-7-ジベンジルアミノフルオラン等の緑発色性染料、3,6-ビス(ジエチルアミノ)フルオラン-γ-アニリノラクタム、3-シクロヘキシルアミノ-6-クロロフルオラン、3-ジエチルアミノ-6-メチル-7-クロロフルオラン、3-ジエチルアミノ-7-クロロフルオラン等の赤発色性染料、3-(N-エチル-N-イソアミル)アミノ-6-メチル-7-アニリノフルオラン、3-(N-メチル-N-シクロヘキシル)アミノ-6-メチル-7-アニリノフルオラン、3-ジエチルアミノ-6-メチル-7-アニリノフルオラン、3-ジ(n-ブチル)アミノ-6-メチル-7-アニリノフルオラン、3-ジ(n-ペンチル)アミノ-6-メチル-7-アニリノフルオラン、3-ジエチルアミノ-7-(o-クロロフェニルアミノ)フルオラン、3-(N-エチル-p-トルイジノ)-6-メチル-7-アニリノフルオラン、3-(N-エチル-p-トルイジノ)-6-メチル-7-(p-トルイジノ)フルオラン、3-(N-エチル-N-テトラヒドロフルフリルアミノ)-6-メチル-7-アニリノフルオラン、3-ジエチルアミノ-6-クロロ-7-アニリノフルオラン、3-ジメチルアミノ-6-メチル-7-アニリノフルオラン、3-ピロリジノ-6-メチル-7-アニリノフルオラン、3-ピペリジノ-6-メチル-7-アニリノフルオラン、2,2-ビス{4-〔6’-(N-シクロヘキシル-N-メチルアミノ)-3’-メチルスピロ〔フタリド-3,9’-キサンテン〕-2’-イルアミノ〕フェニル}プロパン、3-ジエチルアミノ-7-(3’-トリフルオロメチルフェニル)アミノフルオラン等の黒発色性染料、3,3-ビス〔1-(4-メトキシフェニル)-1-(4-ジメチルアミノフェニル)エチレン-2-イル〕-4,5,6,7-テトラクロロフタリド、3,3-ビス〔1-(4-メトキシフェニル)-1-(4-ピロリジノフェニル)エチレン-2-イル〕-4,5,6,7-テトラクロロフタリド、3-p-(p-ジメチルアミノアニリノ)アニリノ-6-メチル-7-クロロフルオラン、3-p-(p-クロロアニリノ)アニリノ-6-メチル-7-クロロフルオラン、3,6-ビス(ジメチルアミノ)フルオレン-9-スピロ-3’-(6’-ジメチルアミノ)フタリド等の近赤外領域に吸収波長を有する染料等が挙げられる。もちろん、これらに限定されるものではなく、また必要に応じて2種以上を併用することもできる。中でも、3-ジ(n-ブチル)アミノ-6-メチル-7-アニリノフルオラン、3-ジ(n-ペンチル)アミノ-6-メチル-7-アニリノフルオラン、及び3-(N-エチル-N-イソアミルアミノ)-6-メチル-7-アニリノフルオランは記録感度、印字保存性に優れているため、好ましく用いられる。
ロイコ染料の含有量は、感熱記録層の全固形量に対して5~30質量%程度が好ましく、7~30質量%程度がより好ましく、7~25質量%程度が更に好ましい。ロイコ染料の含有量を5質量%以上にすると発色濃度を向上させることができる。一方、ロイコ染料の含有量を30質量%以下にすると耐熱性を向上させることができる。また、感熱記録層中におけるロイコ染料の単位面積あたりの含有量は、好ましくは0.2~2.0g/m2程度、より好ましくは0.4~1.5g/m2程度である。ロイコ染料の単位面積あたりの含有量は、高速液体クロマトグラフィー法等により測定することができる。
(呈色剤)
呈色剤の具体例としては、例えば、4-tert-ブチルフェノール、4-アセチルフェノール、4-tert-オクチルフェノール、4,4’-sec-ブチリデンジフェノール、4-フェニルフェノール、4,4’-ジヒドロキシジフェニルメタン、4,4’-イソプロピリデンジフェノール、4,4’-シクロヘキシリデンジフェニル、4,4’-シクロヘキシリデンジフェノール、1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)-エタン、1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)-1-フェニルエタン、4,4’-ビス(p-トリルスルホニルアミノカルボニルアミノ)ジフェニルメタン、1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、2,2’-ビス〔4-(4-ヒドロキシフェニル)フェノキシ〕ジエチルエーテル、4,4’-ジヒドロキシジフェニルスルフィド、4,4’-チオビス(3-メチル-6-tert-ブチルフェノール)、4,4’-ジヒドロキシジフェニルスルホン、2,4’-ジヒドロキシジフェニルスルホン、2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)-4-メチルペンタン、2,4’-ジヒドロキシジフェニルスルホン、4-ヒドロキシ-4’-イソプロポキシジフェニルスルホン、4-ヒドロキシ-4’-n-プロポキシジフェニルスルホン、4-ヒドロキシ-4’-アリルオキシジフェニルスルホン、4-ヒドロキシ-4’-ベンジルオキシジフェニルスルホン、3,3’-ジアリル-4,4’-ジヒドロキシジフェニルスルホン、ビス(p-ヒドロキシフェニル)酢酸ブチル、ビス(p-ヒドロキシフェニル)酢酸メチル、ヒドロキノンモノベンジルエーテル、ビス(3-アリル-4-ヒドロキシフェニル)スルホン、4-ヒドロキシ-4’-メチルジフェニルスルホン、4-アリルオキシ-4’-ヒドロキシジフェニルスルホン、3,4-ジヒドロキシフェニル-4’-メチルフェニルスルホン、4-ヒドロキシベンゾフェノン、4-ヒドロキシフタル酸ジメチル、4-ヒドロキシ安息香酸メチル、4-ヒドロキシ安息香酸プロピル、4-ヒドロキシ安息香酸-sec-ブチル、4-ヒドロキシ安息香酸フェニル、4-ヒドロキシ安息香酸ベンジル、4-ヒドロキシ安息香酸ベンジルエステル、4-ヒドロキシ安息香酸トリル、4-ヒドロキシ安息香酸クロロフェニル、4,4’-ジヒドロキシジフェニルエーテル等のフェノール性化合物、又は安息香酸、p-クロロ安息香酸、p-tert-ブチル安息香酸、トリクロル安息香酸、テレフタル酸、サリチル酸、3-tert-ブチルサリチル酸、3-イソプロピルサリチル酸、3-ベンジルサリチル酸、3-(α-メチルベンジル)サリチル酸、3,5-ジ-tert-ブチルサリチル酸、4-〔2-(p-メトキシフェノキシ)エチルオキシ〕サリチル酸、4-〔3-(p-トリルスルホニル)プロピルオキシ〕サリチル酸、5-〔p-(2-p-メトキシフェノキシエトキシ)クミル〕サリチル酸、4-〔3-(p-トリルスルホニル)プロピルオキシ〕サリチル酸亜鉛等の芳香族カルボン酸、及びこれらフェノール性化合物、芳香族カルボン酸と例えば亜鉛、マグネシウム、アルミニウム、カルシウム、チタン、マンガン、スズ、ニッケル等の多価金属との塩、更にはチオシアン酸亜鉛のアンチピリン錯体、テレフタルアルデヒド酸と他の芳香族カルボン酸との複合亜鉛塩等の有機酸性物質、N-p-トルエンスルホニル-N’-3-(p-トルエンスルホニルオキシ)フェニルウレア、N-p-トルエンスルホニル-N’-p-ブトキシカルボニルフェニルウレア、N-p-トリルスルホニル-N’-フェニルウレア、4,4’-ビス(p-トルエンスルホニルアミノカルボニルアミノ)ジフェニルメタン等のウレア化合物、N,N’-ジ-m-クロロフェニルチオウレア等のチオ尿素化合物、N-(p-トルエンスルホニル)カルバモイル酸p-クミルフェニルエステル、N-(p-トルエンスルホニル)カルバモイル酸p-ベンジルオキシフェニルエステル、N-(o-トルオイル)-p-トルエンスルホアミド等の分子内に-SO2NH-結合を有する有機化合物、活性白土、アタパルジャイト、コロイダルシリカ、珪酸アルミニウム等の無機酸性物質等が挙げられる。
呈色剤の具体例としては、例えば、4-tert-ブチルフェノール、4-アセチルフェノール、4-tert-オクチルフェノール、4,4’-sec-ブチリデンジフェノール、4-フェニルフェノール、4,4’-ジヒドロキシジフェニルメタン、4,4’-イソプロピリデンジフェノール、4,4’-シクロヘキシリデンジフェニル、4,4’-シクロヘキシリデンジフェノール、1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)-エタン、1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)-1-フェニルエタン、4,4’-ビス(p-トリルスルホニルアミノカルボニルアミノ)ジフェニルメタン、1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、2,2’-ビス〔4-(4-ヒドロキシフェニル)フェノキシ〕ジエチルエーテル、4,4’-ジヒドロキシジフェニルスルフィド、4,4’-チオビス(3-メチル-6-tert-ブチルフェノール)、4,4’-ジヒドロキシジフェニルスルホン、2,4’-ジヒドロキシジフェニルスルホン、2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)-4-メチルペンタン、2,4’-ジヒドロキシジフェニルスルホン、4-ヒドロキシ-4’-イソプロポキシジフェニルスルホン、4-ヒドロキシ-4’-n-プロポキシジフェニルスルホン、4-ヒドロキシ-4’-アリルオキシジフェニルスルホン、4-ヒドロキシ-4’-ベンジルオキシジフェニルスルホン、3,3’-ジアリル-4,4’-ジヒドロキシジフェニルスルホン、ビス(p-ヒドロキシフェニル)酢酸ブチル、ビス(p-ヒドロキシフェニル)酢酸メチル、ヒドロキノンモノベンジルエーテル、ビス(3-アリル-4-ヒドロキシフェニル)スルホン、4-ヒドロキシ-4’-メチルジフェニルスルホン、4-アリルオキシ-4’-ヒドロキシジフェニルスルホン、3,4-ジヒドロキシフェニル-4’-メチルフェニルスルホン、4-ヒドロキシベンゾフェノン、4-ヒドロキシフタル酸ジメチル、4-ヒドロキシ安息香酸メチル、4-ヒドロキシ安息香酸プロピル、4-ヒドロキシ安息香酸-sec-ブチル、4-ヒドロキシ安息香酸フェニル、4-ヒドロキシ安息香酸ベンジル、4-ヒドロキシ安息香酸ベンジルエステル、4-ヒドロキシ安息香酸トリル、4-ヒドロキシ安息香酸クロロフェニル、4,4’-ジヒドロキシジフェニルエーテル等のフェノール性化合物、又は安息香酸、p-クロロ安息香酸、p-tert-ブチル安息香酸、トリクロル安息香酸、テレフタル酸、サリチル酸、3-tert-ブチルサリチル酸、3-イソプロピルサリチル酸、3-ベンジルサリチル酸、3-(α-メチルベンジル)サリチル酸、3,5-ジ-tert-ブチルサリチル酸、4-〔2-(p-メトキシフェノキシ)エチルオキシ〕サリチル酸、4-〔3-(p-トリルスルホニル)プロピルオキシ〕サリチル酸、5-〔p-(2-p-メトキシフェノキシエトキシ)クミル〕サリチル酸、4-〔3-(p-トリルスルホニル)プロピルオキシ〕サリチル酸亜鉛等の芳香族カルボン酸、及びこれらフェノール性化合物、芳香族カルボン酸と例えば亜鉛、マグネシウム、アルミニウム、カルシウム、チタン、マンガン、スズ、ニッケル等の多価金属との塩、更にはチオシアン酸亜鉛のアンチピリン錯体、テレフタルアルデヒド酸と他の芳香族カルボン酸との複合亜鉛塩等の有機酸性物質、N-p-トルエンスルホニル-N’-3-(p-トルエンスルホニルオキシ)フェニルウレア、N-p-トルエンスルホニル-N’-p-ブトキシカルボニルフェニルウレア、N-p-トリルスルホニル-N’-フェニルウレア、4,4’-ビス(p-トルエンスルホニルアミノカルボニルアミノ)ジフェニルメタン等のウレア化合物、N,N’-ジ-m-クロロフェニルチオウレア等のチオ尿素化合物、N-(p-トルエンスルホニル)カルバモイル酸p-クミルフェニルエステル、N-(p-トルエンスルホニル)カルバモイル酸p-ベンジルオキシフェニルエステル、N-(o-トルオイル)-p-トルエンスルホアミド等の分子内に-SO2NH-結合を有する有機化合物、活性白土、アタパルジャイト、コロイダルシリカ、珪酸アルミニウム等の無機酸性物質等が挙げられる。
また、下記一般式(1)で表されるN-[2-(3-フェニルウレイド)フェニル]ベンゼンスルホンアミド、N-[2-(3-フェニルウレイド)フェニル]-p-トルエンスルホンアミド、N-[2-(3-フェニルウレイド)フェニル]-o-トルエンスルホンアミド、N-[2-(3-(4-メチルフェニル)ウレイド)フェニル]ベンゼンスルホンアミド等のスルホンアミド化合物が挙げられる。これらの中で、耐熱地肌カブリを抑制して印字保存性を高める観点及び合成の容易さの観点から、N-[2-(3-フェニルウレイド)フェニル]ベンゼンスルホンアミドが好ましい。
式(1)中、R1及びR2は、同一であっても異なっていてもよく、それぞれ、水素原子、炭素数1~4のアルキル基、炭素数1~4のアルコキシ基、又はハロゲン原子を表す。
さらに、下記一般式(2)で表される4,4’-ビス〔(4-メチル-3-フェノキシカルボニルアミノフェニル)ウレイド〕ジフェニルスルホン、4,4’-ビス〔(2-メチル-5-フェノキシカルボニルアミノフェニル)ウレイド〕ジフェニルスルホン、4-(2-メチル-3-フェノキシカルボニルアミノフェニル)ウレイド-4’-(4-メチル-5-フェノキシカルボニルアミノフェニル)ウレイドジフェニルスルホン等のウレアウレタン誘導体が挙げられる。これらの中でも、4,4’-ビス〔(4-メチル-3-フェノキシカルボニルアミノフェニル)ウレイド〕ジフェニルスルホンが好ましい。
その他、下記一般式(3)で表されるジフェニルスルホン誘導体や下記一般式(4)で表されるN,N’-ジアリール尿素系化合物、3-[(フェニルカルバモイル)アミノ]フェニル-4-メチルベンゼンスルホナート、5-(N-3-メチルフェニル-スルホンアミド)-N‘,N“-ビス-(3-メチルフェニル)-イソフタル酸ジアミドも挙げられる。
さらに、下記一般式(4)で表されるN,N’-ジアリール尿素系化合物がN,N’-ジ-[3-(p-トルエンスルホニルオキシ)フェニル]尿素、N,N’-ジ-[3-(o-トルエンスルホニルオキシ)フェニル]尿素、N,N’-ジ-[3-(ベンゼンスルホニルオキシ)フェニル]尿素、N,N’-ジ-[3-(メシチレンスルホニルオキシ)フェニル]尿素、N,N’-ジ-[3-(4-エチルベンゼンスルホニルオキシ)フェニル]尿素、N,N’-ジ-[3-(2-ナフタレンスルホニルオキシ)フェニル]尿素、N,N’-ジ-[3-(p-メトキシベンゼンスルホニルオキシ)フェニル]尿素、N,N’-ジ-[3-(ベンジルスルホニルオキシ)フェニル]尿素、N,N’-ジ-[3-(エタンスルホニルオキシ)フェニル]尿素、N,N’-ジ-[3-(p-トルエンスルホニルオキシ)-4-メチル-フェニル]尿素、N,N’-ジ-[4-(p-トルエンスルホニルオキシ)フェニル]尿素、N,N’-ジ-[4-(ベンゼンスルホニルオキシ)フェニル]尿素、N,N’-ジ-[4-(エタンスルホニルオキシ)フェニル]尿素、及びN,N’-ジ-[2-(p-トルエンスルホニルオキシ)]フェニル尿素が挙げられ、これらの中でもN,N‘-ジ[3-(p-トルエンスルホニル)オキシ]フェニル尿素が好ましい。
さらに、下記一般式(4)で表されるN,N’-ジアリール尿素系化合物がN,N’-ジ-[3-(p-トルエンスルホニルオキシ)フェニル]尿素、N,N’-ジ-[3-(o-トルエンスルホニルオキシ)フェニル]尿素、N,N’-ジ-[3-(ベンゼンスルホニルオキシ)フェニル]尿素、N,N’-ジ-[3-(メシチレンスルホニルオキシ)フェニル]尿素、N,N’-ジ-[3-(4-エチルベンゼンスルホニルオキシ)フェニル]尿素、N,N’-ジ-[3-(2-ナフタレンスルホニルオキシ)フェニル]尿素、N,N’-ジ-[3-(p-メトキシベンゼンスルホニルオキシ)フェニル]尿素、N,N’-ジ-[3-(ベンジルスルホニルオキシ)フェニル]尿素、N,N’-ジ-[3-(エタンスルホニルオキシ)フェニル]尿素、N,N’-ジ-[3-(p-トルエンスルホニルオキシ)-4-メチル-フェニル]尿素、N,N’-ジ-[4-(p-トルエンスルホニルオキシ)フェニル]尿素、N,N’-ジ-[4-(ベンゼンスルホニルオキシ)フェニル]尿素、N,N’-ジ-[4-(エタンスルホニルオキシ)フェニル]尿素、及びN,N’-ジ-[2-(p-トルエンスルホニルオキシ)]フェニル尿素が挙げられ、これらの中でもN,N‘-ジ[3-(p-トルエンスルホニル)オキシ]フェニル尿素が好ましい。
式(3)中、nは1~6の整数を表す。
式(4)中、R2は、炭素数1~12の直鎖状、分岐鎖状若しくは脂環状のアルキル基、無置換または炭素数1~12のアルキル基、炭素数1~12のアルコキシ基、炭素数6~12のアリール基若しくはハロゲン原子で置換された炭素数7~12のアラルキル基又は炭素数6~12のアリール基であり、複数のR2は、同じであっても異なっていてもよい。A1は、水素原子、又は、炭素数1~4のアルキル基を表す。複数のA1は、同じであっても異なっていてもよい。もちろん、呈色剤はこれらに制限されるものではなく、また必要に応じて2種以上の化合物を併用することもできる。
かかる呈色剤の含有量は、特に制限されず、使用されるロイコ染料に応じて調整すればよい。呈色剤の含有量は、一般にロイコ染料1質量部に対して0.5質量部以上が好ましく、0.8質量部以上がより好ましく、1質量部以上が更に好ましく、1.2質量部以上がより一層好ましく、1.5質量部以上が特に好ましい。また、呈色剤の含有量はロイコ染料1質量部に対して、10質量部以下が好ましく、5質量部以下がより好ましく、4質量部以下が更に好ましく、3.5質量部以下が特に好ましい。0.5質量部以上とすることにより、記録性能を高めることができる。一方、10質量部以下とすることにより、高温環境下での地肌カブリ(耐熱地肌カブリ)を効果的に抑えることができる。
(保存性改良剤)
本発明では、感熱記録層中に、主に発色像の保存性をより一層高めるために、保存性改良剤を更に含有させることができる。このような保存性改良剤としては、例えば、1,1,3-トリス(2-メチル-4-ヒドロキシ-5-シクロヘキシルフェニル)ブタン、1,1,3-トリス(2-メチル-4-ヒドロキシ-5-tert-ブチルフェニル)ブタン、1,1-ビス(2-メチル-4-ヒドロキシ-5-tert-ブチルフェニル)ブタン、4,4’-〔1,4-フェニレンビス(1-メチルエチリデン)〕ビスフェノール、4,4’-〔1,3-フェニレンビス(1-メチルエチリデン)〕ビスフェノール等のフェノール化合物;4-ベンジルオキシフェニル-4’-(2-メチル-2,3-エポキシプロピルオキシ)フェニルスルホン、4-(2-メチル-1,2-エポキシエチル)ジフェニルスルホン、4-(2-エチル-1,2-エポキシエチル)ジフェニルスルホン等のエポキシ化合物;並びに1,3,5-トリス(2,6-ジメチルベンジル-3-ヒドロキシ-4-tert-ブチル)イソシアヌル酸等のイソシアヌル酸化合物から選ばれる少なくとも1種以上を用いることができる。もちろん、これらに制限されるものではなく、また必要に応じて2種以上の化合物を併用することもできる。
本発明では、感熱記録層中に、主に発色像の保存性をより一層高めるために、保存性改良剤を更に含有させることができる。このような保存性改良剤としては、例えば、1,1,3-トリス(2-メチル-4-ヒドロキシ-5-シクロヘキシルフェニル)ブタン、1,1,3-トリス(2-メチル-4-ヒドロキシ-5-tert-ブチルフェニル)ブタン、1,1-ビス(2-メチル-4-ヒドロキシ-5-tert-ブチルフェニル)ブタン、4,4’-〔1,4-フェニレンビス(1-メチルエチリデン)〕ビスフェノール、4,4’-〔1,3-フェニレンビス(1-メチルエチリデン)〕ビスフェノール等のフェノール化合物;4-ベンジルオキシフェニル-4’-(2-メチル-2,3-エポキシプロピルオキシ)フェニルスルホン、4-(2-メチル-1,2-エポキシエチル)ジフェニルスルホン、4-(2-エチル-1,2-エポキシエチル)ジフェニルスルホン等のエポキシ化合物;並びに1,3,5-トリス(2,6-ジメチルベンジル-3-ヒドロキシ-4-tert-ブチル)イソシアヌル酸等のイソシアヌル酸化合物から選ばれる少なくとも1種以上を用いることができる。もちろん、これらに制限されるものではなく、また必要に応じて2種以上の化合物を併用することもできる。
保存性改良剤を使用する場合、その使用量は、保存性改良のために有効な量とすればよく、通常は、感熱記録層の全固形量中、1~30質量%程度が好ましく、5~20質量%程度がより好ましい。
(増感剤)
本発明における感熱記録層中には増感剤を含有させることもできる。これにより、記録感度を高めることができる。増感剤としては、例えば、ステアリン酸アミド、メトキシカルボニル-N-ステアリン酸ベンズアミルド、N-ベンゾイルステアリン酸アミド、N-エイコサン酸アミド、エチレンビスステアリン酸アミド、ベヘン酸アミド、メチレンビスステアリン酸アミド、N-メチロールステアリン酸アミド、テレフタル酸ジベンジル、テレフタル酸ジメチル、テレフタル酸ジオクチル、ジフェニルスルホン、p-ベンジルオキシ安息香酸ベンジル、1-ヒドロキシ-2-ナフトエ酸フェニル、2-ナフチルベンジルエーテル、m-ターフェニル、p-ベンジルビフェニル、シュウ酸ジ-p-クロロベンジルエステル、シュウ酸ジ-p-メチルベンジルエステル、シュウ酸ジベンジルエステル、p-トリルビフェニルエーテル、ジ(p-メトキシフェノキシエチル)エーテル、1,2-ジ(3-メチルフェノキシ)エタン、1,2-ジ(4-メチルフェノキシ)エタン、1,2-ジ(4-メトキシフェノキシ)エタン、1,2-ジ(4-クロロフェノキシ)エタン、1,2-ジフェノキシエタン、1-(4-メトキシフェノキシ)-2-(3-メチルフェノキシ)エタン、p-メチルチオフェニルベンジルエーテル、1,4-ジ(フェニルチオ)ブタン、p-アセトトルイジド、p-アセトフェネチジド、N-アセトアセチル-p-トルイジン、1,2-ジフェノキシメチルベンゼン、ジ(β-ビフェニルエトキシ)ベンゼン、p-ジ(ビニルオキシエトキシ)ベンゼン、1-イソプロピルフェニル-2-フェニルエタン、アジピン酸ジ-o-クロルベンジル、1,2-ビス(3,4-ジメチルフェニル)エタン、1,3-ビス(2-ナフトキシ)プロパン、ジフェニル、ベンゾフェノン等が挙げられる。これらは支障のない範囲で併用できる。増感剤の含有量は、増感のために有効な量とすればよく、通常は、感熱記録層の全固形量中、2~40質量%程度が好ましく、5~25質量%程度がより好ましい。
本発明における感熱記録層中には増感剤を含有させることもできる。これにより、記録感度を高めることができる。増感剤としては、例えば、ステアリン酸アミド、メトキシカルボニル-N-ステアリン酸ベンズアミルド、N-ベンゾイルステアリン酸アミド、N-エイコサン酸アミド、エチレンビスステアリン酸アミド、ベヘン酸アミド、メチレンビスステアリン酸アミド、N-メチロールステアリン酸アミド、テレフタル酸ジベンジル、テレフタル酸ジメチル、テレフタル酸ジオクチル、ジフェニルスルホン、p-ベンジルオキシ安息香酸ベンジル、1-ヒドロキシ-2-ナフトエ酸フェニル、2-ナフチルベンジルエーテル、m-ターフェニル、p-ベンジルビフェニル、シュウ酸ジ-p-クロロベンジルエステル、シュウ酸ジ-p-メチルベンジルエステル、シュウ酸ジベンジルエステル、p-トリルビフェニルエーテル、ジ(p-メトキシフェノキシエチル)エーテル、1,2-ジ(3-メチルフェノキシ)エタン、1,2-ジ(4-メチルフェノキシ)エタン、1,2-ジ(4-メトキシフェノキシ)エタン、1,2-ジ(4-クロロフェノキシ)エタン、1,2-ジフェノキシエタン、1-(4-メトキシフェノキシ)-2-(3-メチルフェノキシ)エタン、p-メチルチオフェニルベンジルエーテル、1,4-ジ(フェニルチオ)ブタン、p-アセトトルイジド、p-アセトフェネチジド、N-アセトアセチル-p-トルイジン、1,2-ジフェノキシメチルベンゼン、ジ(β-ビフェニルエトキシ)ベンゼン、p-ジ(ビニルオキシエトキシ)ベンゼン、1-イソプロピルフェニル-2-フェニルエタン、アジピン酸ジ-o-クロルベンジル、1,2-ビス(3,4-ジメチルフェニル)エタン、1,3-ビス(2-ナフトキシ)プロパン、ジフェニル、ベンゾフェノン等が挙げられる。これらは支障のない範囲で併用できる。増感剤の含有量は、増感のために有効な量とすればよく、通常は、感熱記録層の全固形量中、2~40質量%程度が好ましく、5~25質量%程度がより好ましい。
(接着剤)
感熱記録層には、接着剤(結着樹脂又はバインダー)を含有させることができる。感熱記録層用塗工液に使用されるバインダーとしては、例えば、水溶性接着剤及び水分散性接着剤の水性接着剤を使用できる。水溶性接着剤としては、例えば、ポリビニルアルコール、カルボキシ変性ポリビニルアルコール、アセトアセチル変性ポリビニルアルコール、ジアセトン変性ポリビニルアルコール、珪素変性ポリビニルアルコール等の変性ポリビニルアルコール、澱粉及びその誘導体、メトキシセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルセルロース、及びエチルセルロース等のセルロース誘導体、ポリアクリル酸ソーダ、ポリビニルピロリドン、ポリアミド、ジイソブチレン・無水マレイン酸共重合体塩、スチレン・アクリル酸共重合体塩、スチレン・無水マレイン酸共重合体塩、エチレン・無水マレイン酸共重合体塩、アクリル酸アミド・アクリル酸エステル共重合体、アクリル酸アミド・アクリル酸エステル・メタクリル酸共重合体、ポリアクリルアミド、アルギン酸ソーダ、ゼラチン、カゼイン、アラビアガム等が挙げられる。水分散性接着剤としては、ポリ酢酸ビニル、ポリウレタン、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸エステル、塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体、ポリブチルメタクリレート、エチレン・酢酸ビニル共重合体等のエマルジョン、又はスチレン・ブタジエン共重合体、スチレン・ブタジエン・アクリル系共重合体等の水不溶性重合体のラテックス等が挙げられる。これらは、1種単独又は2種以上を併用して使用することができる。これらの少なくとも1種を、感熱記録層の全固形量中、好ましくは5~50質量%程度、より好ましくは10~40質量%程度の範囲で含有される。
感熱記録層には、接着剤(結着樹脂又はバインダー)を含有させることができる。感熱記録層用塗工液に使用されるバインダーとしては、例えば、水溶性接着剤及び水分散性接着剤の水性接着剤を使用できる。水溶性接着剤としては、例えば、ポリビニルアルコール、カルボキシ変性ポリビニルアルコール、アセトアセチル変性ポリビニルアルコール、ジアセトン変性ポリビニルアルコール、珪素変性ポリビニルアルコール等の変性ポリビニルアルコール、澱粉及びその誘導体、メトキシセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルセルロース、及びエチルセルロース等のセルロース誘導体、ポリアクリル酸ソーダ、ポリビニルピロリドン、ポリアミド、ジイソブチレン・無水マレイン酸共重合体塩、スチレン・アクリル酸共重合体塩、スチレン・無水マレイン酸共重合体塩、エチレン・無水マレイン酸共重合体塩、アクリル酸アミド・アクリル酸エステル共重合体、アクリル酸アミド・アクリル酸エステル・メタクリル酸共重合体、ポリアクリルアミド、アルギン酸ソーダ、ゼラチン、カゼイン、アラビアガム等が挙げられる。水分散性接着剤としては、ポリ酢酸ビニル、ポリウレタン、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸エステル、塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体、ポリブチルメタクリレート、エチレン・酢酸ビニル共重合体等のエマルジョン、又はスチレン・ブタジエン共重合体、スチレン・ブタジエン・アクリル系共重合体等の水不溶性重合体のラテックス等が挙げられる。これらは、1種単独又は2種以上を併用して使用することができる。これらの少なくとも1種を、感熱記録層の全固形量中、好ましくは5~50質量%程度、より好ましくは10~40質量%程度の範囲で含有される。
(架橋剤)
感熱記録層のバインダーを硬化させる架橋剤を感熱記録層中に含有させることができる。架橋剤を含有させることにより、感熱記録層の耐水性を向上させることができる。架橋剤としては、例えば、グリオキザール等のアルデヒド系化合物、ポリエチレンイミン等のポリアミン系化合物、エポキシ系化合物、ポリアミド樹脂、メラミン樹脂、グリオキシル酸塩、ジメチロールウレア化合物、アジリジン化合物、ブロックイソシアネート化合物;過硫酸アンモニウム、塩化第二鉄、塩化マグネシウム、四硼酸ソーダ、四硼酸カリウム等の無機化合物;硼酸、硼酸トリエステル、硼素系ポリマー、ヒドラジド化合物、グリオキシル酸塩等が挙げられる。これらは1種単独で用いてもよいし、2種以上を組合せて使用してもよい。架橋剤の使用量は、感熱記録層の全固形量100質量部に対し、1~10質量部程度の範囲が好ましい。これにより、感熱記録層の耐水性を向上させることができる。
感熱記録層のバインダーを硬化させる架橋剤を感熱記録層中に含有させることができる。架橋剤を含有させることにより、感熱記録層の耐水性を向上させることができる。架橋剤としては、例えば、グリオキザール等のアルデヒド系化合物、ポリエチレンイミン等のポリアミン系化合物、エポキシ系化合物、ポリアミド樹脂、メラミン樹脂、グリオキシル酸塩、ジメチロールウレア化合物、アジリジン化合物、ブロックイソシアネート化合物;過硫酸アンモニウム、塩化第二鉄、塩化マグネシウム、四硼酸ソーダ、四硼酸カリウム等の無機化合物;硼酸、硼酸トリエステル、硼素系ポリマー、ヒドラジド化合物、グリオキシル酸塩等が挙げられる。これらは1種単独で用いてもよいし、2種以上を組合せて使用してもよい。架橋剤の使用量は、感熱記録層の全固形量100質量部に対し、1~10質量部程度の範囲が好ましい。これにより、感熱記録層の耐水性を向上させることができる。
(その他の材料)
感熱記録層には、必要に応じて、発明の効果を損なわない範囲内で、公知のワックス類、金属石鹸、有色染料、有色顔料、蛍光染料等を含有させることができる。
感熱記録層には、必要に応じて、発明の効果を損なわない範囲内で、公知のワックス類、金属石鹸、有色染料、有色顔料、蛍光染料等を含有させることができる。
ワックスとしては、パラフィンワックス、カルナバワックス、マイクロクリスタリンワックス、ポリオレフィンワックス、ポリエチレンワックス等のワックス類;例えば、ステアリン酸アミド、エチレンビスステアリン酸アミド等の高級脂肪酸アミド、高級脂肪酸エステル、及びその誘導体等を挙げることができる。
金属石鹸としては、高級脂肪酸多価金属塩、例えば、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸カルシウム、及びオレイン酸亜鉛等を挙げることができる。また、必要に応じて、本発明の効果を損なわない範囲で、感熱記録層中に、更に撥油剤、消泡剤、粘度調節剤等の各種助剤を添加することができる。また、これらの助剤を溶剤に溶解させて溶液とした後、当該助剤の溶液を水中で乳化剤により乳化させて使用することもできる。乳化剤には、水溶性高分子を使用することができる。
(感熱記録層用塗工液の塗布)
感熱記録層は、感熱記録層用塗工液を下塗り層の上に塗布した後で乾燥させることにより形成される。感熱記録層用塗工液の塗布量は、乾燥質量で好ましくは2~12g/m2程度、より好ましくは2~8g/m2程度、更に好ましくは2~7g/m2程度である。感熱記録層用塗工液は、例えば、水を分散媒体とし、ロイコ染料及び呈色剤の微粒子、接着剤(結着樹脂又はバインダー)、保存性改良剤、増感剤等を共に、或いは別々に分散した分散液を用いて調製される。
感熱記録層は、感熱記録層用塗工液を下塗り層の上に塗布した後で乾燥させることにより形成される。感熱記録層用塗工液の塗布量は、乾燥質量で好ましくは2~12g/m2程度、より好ましくは2~8g/m2程度、更に好ましくは2~7g/m2程度である。感熱記録層用塗工液は、例えば、水を分散媒体とし、ロイコ染料及び呈色剤の微粒子、接着剤(結着樹脂又はバインダー)、保存性改良剤、増感剤等を共に、或いは別々に分散した分散液を用いて調製される。
4.保護層
感熱記録層の上には、感熱記録層を熱や各種外的要因から保護する保護層を設けることができる。保護層は、例えば、バインダー、必要により顔料、ワックス、架橋剤、その他助剤等を混合することにより調製される。バインダーとしては、前記の感熱記録層で例示したような材料を使用することができる。顔料やワックスを含有させることにより、サーマルヘッドに対するカス付着、及びスティッキング防止することができる。また、架橋剤を添加することによって、保護層に耐水性を付与することが可能である。保護層は、水を分散媒体として、保護層用塗工液を、乾燥質量で好ましくは0.1~15g/m2程度、より好ましくは0.5~8g/m2程度となるように、感熱記録層上に塗布して形成される。
感熱記録層の上には、感熱記録層を熱や各種外的要因から保護する保護層を設けることができる。保護層は、例えば、バインダー、必要により顔料、ワックス、架橋剤、その他助剤等を混合することにより調製される。バインダーとしては、前記の感熱記録層で例示したような材料を使用することができる。顔料やワックスを含有させることにより、サーマルヘッドに対するカス付着、及びスティッキング防止することができる。また、架橋剤を添加することによって、保護層に耐水性を付与することが可能である。保護層は、水を分散媒体として、保護層用塗工液を、乾燥質量で好ましくは0.1~15g/m2程度、より好ましくは0.5~8g/m2程度となるように、感熱記録層上に塗布して形成される。
5.その他の層
以上説明してきた層に加えて、感熱記録体の付加価値を高めるために更なる層を設け、より高い機能を付与した感熱記録体とすることもできる。例えば、裏面に粘着剤、再湿接着剤、ディレードタック型の粘着剤等を含んだ粘着層を設けることにより、感熱記録体を粘着紙、再湿接着紙、ディレードタック紙等にすることができる。
以上説明してきた層に加えて、感熱記録体の付加価値を高めるために更なる層を設け、より高い機能を付与した感熱記録体とすることもできる。例えば、裏面に粘着剤、再湿接着剤、ディレードタック型の粘着剤等を含んだ粘着層を設けることにより、感熱記録体を粘着紙、再湿接着紙、ディレードタック紙等にすることができる。
また、下塗り層と感熱記録層との間に第2の下塗り層を設けてもよい。該第2の下塗り層に含まれる材料、その含有量、製造方法等は、上記「2.下塗り層」の項に記載したものから適宜選択することができる。
また、感熱記録体の裏面を利用して、これに熱転写用紙、インクジェット記録用紙、ノーカーボン用紙、静電記録用紙、ゼオグラフィー用紙としての機能を付与し、感熱記録体を両面記録が可能な記録紙とすることもできる。もちろん、両面感熱記録体とすることもできる。また、感熱記録体裏面からの油や可塑剤の浸透を抑制したり、カールコントロールや帯電防止のためにバック層を設けたりすることもできる。保護層上にシリコーンを含有した剥離層を塗布加工し、裏面に粘着剤を塗布加工することにより、剥離紙を必要としないライナーレスラベルとすることも可能である。
6.感熱記録体
(各層の形成方法)
支持体上に上記の各層を形成する方法としては、エアナイフ法、ブレード法、グラビア法、ロールコーター法、スプレー法、ディップ法、バー法、カーテン法、スロットダイ法、スライドダイ法、エクストルージョン法等の既知の塗布方法のいずれを利用してもよい。また、各塗工液は1層ずつ塗布及び乾燥して各層を形成してもよく、同一の塗工液を2層以上に分けて塗布してもよい。さらに、2つ以上の層を同時に塗布する同時多層塗布を行ってもよい。
(各層の形成方法)
支持体上に上記の各層を形成する方法としては、エアナイフ法、ブレード法、グラビア法、ロールコーター法、スプレー法、ディップ法、バー法、カーテン法、スロットダイ法、スライドダイ法、エクストルージョン法等の既知の塗布方法のいずれを利用してもよい。また、各塗工液は1層ずつ塗布及び乾燥して各層を形成してもよく、同一の塗工液を2層以上に分けて塗布してもよい。さらに、2つ以上の層を同時に塗布する同時多層塗布を行ってもよい。
(平滑化処理)
記録感度を高め、白抜け等を抑止する観点から、各層の形成終了後、又は全ての層の形成終了後に、スーパーカレンダーやソフトカレンダー等の既知の方法を用いて平滑化処理することが好ましい。
記録感度を高め、白抜け等を抑止する観点から、各層の形成終了後、又は全ての層の形成終了後に、スーパーカレンダーやソフトカレンダー等の既知の方法を用いて平滑化処理することが好ましい。
以下に実施例を示し、本発明をより具体的に説明するが、勿論これらに限定されるものではない。また、特に断らない限り例中の「部」及び「%」はそれぞれ「質量部」及び「質量%」を示す。
実施例1
(1)下塗り層用塗液の調製
焼成カオリン(商品名:アンシレックス、EMC社製、吸油量110ml/100g)54部、スチレン・ブタジエン系共重合体A(SBRラテックスの水系エマルジョン、商品名:L-1571、旭化成社製、ガラス転移点:-3℃、ブタジエン単位:36質量%、粒子径:190nm、固形分濃度:48質量%)75部、酸化澱粉(商品名:ペトロコート、日澱化学社製)の25%水溶液40部、及び水150部を均一に混合攪拌して、下塗り層用塗料を得た。
(2)ロイコ染料分散液(A液)調製
3-ジ-(n-ブチル)アミノ-6-メチル-7-アニリノフルオラン40部、ポリビニルアルコール(重合度:500、鹸化度:88モル%)の10%水溶液40部、及び水20部からなる組成物を、サンドミル(アイメックス社製、サンドグラインダー)により、レーザー回折式粒径測定器SALD2200(島津製作所社製)によるメジアン径が0.5μmになるまで粉砕してロイコ染料分散液(A液)を得た。
(3)呈色剤分散液(B液)調製
4-ヒドロキシ-4'-イソプロポキシジフェニルスルホン (日本曹達社製、D8)40部、ポリビニルアルコール(重合度:500、鹸化度:88モル%)の10%水溶液40部、及び水20部からなる組成物を、サンドミル(アイメックス社製、サンドグラインダー)により、レーザー回折式粒径測定器SALD2200(島津製作所社製)によるメジアン径が0.7μmになるまで粉砕して呈色剤分散液(B液)を得た。
(4)増感剤分散液(C液)調製
1、2-ジ(3-メチルフェノキシ)エタン40部、ポリビニルアルコール(重合度:500、鹸化度:88モル%)の10%水溶液40部、及び水20部を混合し、サンドミル(アイメックス社製、サンドグラインダー)を用いて、レーザー回折式粒径測定器SALD2200(島津製作所社製)によるメジアン径が1.0μmになるまで粉砕して増感剤分散液(C液)を得た。
(5)感熱記録層用塗液の調製
A液29.5部、B液59.1部、C液45.4部、ヒドロキシメチルセルロースの5%水溶液20部、完全鹸化ポリビニルアルコール(重合度:1000、鹸化度:99モル%)の10%水溶液45部、スチレン・ブタジエン系共重合体ラテックスA(SBRラテックスの水系エマルジョン、商品名:L-1571、旭化成社製、ガラス転移点:-3℃、ブタジエン単位:36質量%、粒子径:190nm、固形分濃度:48質量%)9.4部、軽質炭酸カルシウム(商品名:Brilliant-15、白石工業社製)17.1部、パラフィンワックス(商品名:ハイドリンL-700、中京油脂社製、固形分濃度:30質量%)11.7部、アジピン酸ジヒドラジド(大塚化学社製)2部、及び水120部を混合撹拌して感熱記録層用塗液を得た。
(6)保護層用塗液の調製
アセトアセチル変性ポリビニルアルコール(商品名:ゴーセネックスZ-200、鹸化度:99.4モル%、平均重合度:1000、変性度:5モル%、日本合成化学工業社製)の12%水溶液390部、カオリン(商品名:HYDRAGLOSS90、KaMin LLC社製)19部、水酸化アルミニウム(商品名:ハイジライトH-42M、昭和電工社製)35部、シリカ(商品名:ミズカシルP-527、水澤化学社製)4部、ポリエチレンワックス(商品名:ケミパールW-400、三井化学社製、固形分濃度:40質量%)2.5部、及び水114.5部からなる組成物を混合撹拌して保護層用塗液を得た。
(7)感熱記録体の作製
坪量63g/m2の上質紙の片面上に、下塗り層用塗液、感熱記録層用塗液、保護層用塗液をそれぞれ乾燥後の塗布量が5.0g/m2、3.5g/m2、3.3g/m2となるように塗布、乾燥した後、スーパーカレンダー処理を行い、感熱記録体を得た。
実施例1
(1)下塗り層用塗液の調製
焼成カオリン(商品名:アンシレックス、EMC社製、吸油量110ml/100g)54部、スチレン・ブタジエン系共重合体A(SBRラテックスの水系エマルジョン、商品名:L-1571、旭化成社製、ガラス転移点:-3℃、ブタジエン単位:36質量%、粒子径:190nm、固形分濃度:48質量%)75部、酸化澱粉(商品名:ペトロコート、日澱化学社製)の25%水溶液40部、及び水150部を均一に混合攪拌して、下塗り層用塗料を得た。
(2)ロイコ染料分散液(A液)調製
3-ジ-(n-ブチル)アミノ-6-メチル-7-アニリノフルオラン40部、ポリビニルアルコール(重合度:500、鹸化度:88モル%)の10%水溶液40部、及び水20部からなる組成物を、サンドミル(アイメックス社製、サンドグラインダー)により、レーザー回折式粒径測定器SALD2200(島津製作所社製)によるメジアン径が0.5μmになるまで粉砕してロイコ染料分散液(A液)を得た。
(3)呈色剤分散液(B液)調製
4-ヒドロキシ-4'-イソプロポキシジフェニルスルホン (日本曹達社製、D8)40部、ポリビニルアルコール(重合度:500、鹸化度:88モル%)の10%水溶液40部、及び水20部からなる組成物を、サンドミル(アイメックス社製、サンドグラインダー)により、レーザー回折式粒径測定器SALD2200(島津製作所社製)によるメジアン径が0.7μmになるまで粉砕して呈色剤分散液(B液)を得た。
(4)増感剤分散液(C液)調製
1、2-ジ(3-メチルフェノキシ)エタン40部、ポリビニルアルコール(重合度:500、鹸化度:88モル%)の10%水溶液40部、及び水20部を混合し、サンドミル(アイメックス社製、サンドグラインダー)を用いて、レーザー回折式粒径測定器SALD2200(島津製作所社製)によるメジアン径が1.0μmになるまで粉砕して増感剤分散液(C液)を得た。
(5)感熱記録層用塗液の調製
A液29.5部、B液59.1部、C液45.4部、ヒドロキシメチルセルロースの5%水溶液20部、完全鹸化ポリビニルアルコール(重合度:1000、鹸化度:99モル%)の10%水溶液45部、スチレン・ブタジエン系共重合体ラテックスA(SBRラテックスの水系エマルジョン、商品名:L-1571、旭化成社製、ガラス転移点:-3℃、ブタジエン単位:36質量%、粒子径:190nm、固形分濃度:48質量%)9.4部、軽質炭酸カルシウム(商品名:Brilliant-15、白石工業社製)17.1部、パラフィンワックス(商品名:ハイドリンL-700、中京油脂社製、固形分濃度:30質量%)11.7部、アジピン酸ジヒドラジド(大塚化学社製)2部、及び水120部を混合撹拌して感熱記録層用塗液を得た。
(6)保護層用塗液の調製
アセトアセチル変性ポリビニルアルコール(商品名:ゴーセネックスZ-200、鹸化度:99.4モル%、平均重合度:1000、変性度:5モル%、日本合成化学工業社製)の12%水溶液390部、カオリン(商品名:HYDRAGLOSS90、KaMin LLC社製)19部、水酸化アルミニウム(商品名:ハイジライトH-42M、昭和電工社製)35部、シリカ(商品名:ミズカシルP-527、水澤化学社製)4部、ポリエチレンワックス(商品名:ケミパールW-400、三井化学社製、固形分濃度:40質量%)2.5部、及び水114.5部からなる組成物を混合撹拌して保護層用塗液を得た。
(7)感熱記録体の作製
坪量63g/m2の上質紙の片面上に、下塗り層用塗液、感熱記録層用塗液、保護層用塗液をそれぞれ乾燥後の塗布量が5.0g/m2、3.5g/m2、3.3g/m2となるように塗布、乾燥した後、スーパーカレンダー処理を行い、感熱記録体を得た。
実施例2
実施例1の下塗り用塗液の調製において、焼成カオリン54部を30部、中空粒子(メジアン径:9μm、最大粒子径:22μm、D100/D50=2.4、粒子径2.0μm以下の含有割合0%、中空率:92%、固形分濃度:22質量%)109.1部、水150部を70部とした以外は、実施例1と同様に感熱記録体を得た。
実施例1の下塗り用塗液の調製において、焼成カオリン54部を30部、中空粒子(メジアン径:9μm、最大粒子径:22μm、D100/D50=2.4、粒子径2.0μm以下の含有割合0%、中空率:92%、固形分濃度:22質量%)109.1部、水150部を70部とした以外は、実施例1と同様に感熱記録体を得た。
実施例3
実施例1の下塗り用塗液の調製において、焼成カオリン54部を66.5部、ブタジエン系共重合体ラテックスA(SBRラテックスの水系エマルジョン、商品名:L-1571、旭化成社製、ガラス転移点:-3℃、ブタジエン単位:36質量%、粒子径:190nm、固形分濃度:48質量%)75部をブタジエン共重合体ラテックスB(SBRラテックスの水系エマルジョン、ガラス転移点:-34℃、ブタジエン単位:55質量%、粒子径:390nm、固形分濃度:48質量%)49部、水150部を170部とした以外は、実施例1と同様に感熱記録体を得た。
実施例1の下塗り用塗液の調製において、焼成カオリン54部を66.5部、ブタジエン系共重合体ラテックスA(SBRラテックスの水系エマルジョン、商品名:L-1571、旭化成社製、ガラス転移点:-3℃、ブタジエン単位:36質量%、粒子径:190nm、固形分濃度:48質量%)75部をブタジエン共重合体ラテックスB(SBRラテックスの水系エマルジョン、ガラス転移点:-34℃、ブタジエン単位:55質量%、粒子径:390nm、固形分濃度:48質量%)49部、水150部を170部とした以外は、実施例1と同様に感熱記録体を得た。
実施例4
実施例3の下塗り用塗液の調製において、焼成カオリン66.5部を54部、ブタジエン共重合体ラテックスB(ガラス転移点:-34℃、ブタジエン単位:55質量%、粒子径:390nm、固形分濃度:48質量%)49部を75部、水170部を150部とした以外は、実施例3と同様に感熱記録体を得た。
実施例3の下塗り用塗液の調製において、焼成カオリン66.5部を54部、ブタジエン共重合体ラテックスB(ガラス転移点:-34℃、ブタジエン単位:55質量%、粒子径:390nm、固形分濃度:48質量%)49部を75部、水170部を150部とした以外は、実施例3と同様に感熱記録体を得た。
実施例5
実施例3の下塗り用塗液の調製において、焼成カオリン66.5部を30部、ブタジエン共重合体ラテックスB(ガラス転移点:-34℃、ブタジエン単位:55質量%、粒子径:390nm、固形分濃度:48%)49部を75部、中空粒子(メジアン径:9μm、最大粒子径:22μm、D100/D50=2.4、粒子径2.0μm以下の含有割合0%、中空率:92%、固形分濃度:22質量%)109.1部、水170部を70部とした以外は、実施例3と同様に感熱記録体を得た。
実施例3の下塗り用塗液の調製において、焼成カオリン66.5部を30部、ブタジエン共重合体ラテックスB(ガラス転移点:-34℃、ブタジエン単位:55質量%、粒子径:390nm、固形分濃度:48%)49部を75部、中空粒子(メジアン径:9μm、最大粒子径:22μm、D100/D50=2.4、粒子径2.0μm以下の含有割合0%、中空率:92%、固形分濃度:22質量%)109.1部、水170部を70部とした以外は、実施例3と同様に感熱記録体を得た。
実施例6
実施例5の下塗り用塗液の調製において、焼成カオリン30部を16部、ブタジエン共重合体ラテックスB(ガラス転移点:-34℃、ブタジエン単位:55質量%、粒子径:390nm、固形分濃度:48質量%)75部を104.2部とした以外は、実施例5と同様に感熱記録体を得た。
実施例5の下塗り用塗液の調製において、焼成カオリン30部を16部、ブタジエン共重合体ラテックスB(ガラス転移点:-34℃、ブタジエン単位:55質量%、粒子径:390nm、固形分濃度:48質量%)75部を104.2部とした以外は、実施例5と同様に感熱記録体を得た。
実施例7
実施例1の下塗り層用途液の調製において、焼成カオリン54部を80部、スチレン・ブタジエン共重合体A(SBRラテックスの水系エマルジョン、商品名:L-1571、旭化成社製、ガラス転移点:-3℃、ブタジエン単位:36質量%、粒子径:190nm、固形分濃度:48質量%)75部を20.8部、水150部を180部とした下塗り層用途液を、乾燥後の塗布量が5.0g/m2となるように塗布、乾燥し、その上に、焼成カオリン(商品名:アンシレックス、EMC社製、吸油量:110ml/100g)76部、スチレン・ブタジエン共重合体B(SBRラテックスの水系エマルジョン、ガラス転移点:-34℃、ブタジエン単位:55質量%、粒子径:390nm、固形分濃度:48質量%)29.2部、酸化澱粉(商品名:ペトロコート、日澱化学社製)の25%水溶液40部、及び水180部からなる組成物を混合撹拌して得た下塗り塗料液を乾燥後の塗布量が6.0g/m2となるように塗布、乾燥して、第二下塗り層を形成した以外は、実施例1と同様に感熱記録体を得た。
実施例1の下塗り層用途液の調製において、焼成カオリン54部を80部、スチレン・ブタジエン共重合体A(SBRラテックスの水系エマルジョン、商品名:L-1571、旭化成社製、ガラス転移点:-3℃、ブタジエン単位:36質量%、粒子径:190nm、固形分濃度:48質量%)75部を20.8部、水150部を180部とした下塗り層用途液を、乾燥後の塗布量が5.0g/m2となるように塗布、乾燥し、その上に、焼成カオリン(商品名:アンシレックス、EMC社製、吸油量:110ml/100g)76部、スチレン・ブタジエン共重合体B(SBRラテックスの水系エマルジョン、ガラス転移点:-34℃、ブタジエン単位:55質量%、粒子径:390nm、固形分濃度:48質量%)29.2部、酸化澱粉(商品名:ペトロコート、日澱化学社製)の25%水溶液40部、及び水180部からなる組成物を混合撹拌して得た下塗り塗料液を乾燥後の塗布量が6.0g/m2となるように塗布、乾燥して、第二下塗り層を形成した以外は、実施例1と同様に感熱記録体を得た。
実施例8
実施例3の下塗り用塗液の調製において、ブタジエン共重合体ラテックスB(SBRラテックスの水系エマルジョン、ガラス転移点:-34℃、ブタジエン単位:55質量%、粒子径:390nm、固形分濃度:48質量%)49部をブタジエン共重合体ラテックスC(SBRラテックスの水系エマルジョン、ガラス転移点:-34℃、ブタジエン単位:55質量%、粒子径:150nm、固形分濃度:48質量%)49部とした以外は、実施例3と同様に感熱記録体を得た。
実施例3の下塗り用塗液の調製において、ブタジエン共重合体ラテックスB(SBRラテックスの水系エマルジョン、ガラス転移点:-34℃、ブタジエン単位:55質量%、粒子径:390nm、固形分濃度:48質量%)49部をブタジエン共重合体ラテックスC(SBRラテックスの水系エマルジョン、ガラス転移点:-34℃、ブタジエン単位:55質量%、粒子径:150nm、固形分濃度:48質量%)49部とした以外は、実施例3と同様に感熱記録体を得た。
実施例9
(8)呈色剤分散液(D液)調製
N-[2-(3-フェニルウレイド)フェニル]ベンゼンスルホンアミド(日本曹達社製、NKK-1304)40部、ポリビニルアルコール(重合度:500、鹸化度:88モル%)の10%水溶液40部、及び水20部からなる組成物を、サンドミル(アイメックス社製、サンドグラインダー)により、レーザー回折式粒径測定器SALD2200(島津製作所社製)によるメジアン径が0.7μmになるまで粉砕して呈色剤分散液(D液)を得た。
実施例5の感熱層塗液の調製において、呈色剤分散液B液をD液とした以外は、実施例5と同様に感熱記録体を得た。
(8)呈色剤分散液(D液)調製
N-[2-(3-フェニルウレイド)フェニル]ベンゼンスルホンアミド(日本曹達社製、NKK-1304)40部、ポリビニルアルコール(重合度:500、鹸化度:88モル%)の10%水溶液40部、及び水20部からなる組成物を、サンドミル(アイメックス社製、サンドグラインダー)により、レーザー回折式粒径測定器SALD2200(島津製作所社製)によるメジアン径が0.7μmになるまで粉砕して呈色剤分散液(D液)を得た。
実施例5の感熱層塗液の調製において、呈色剤分散液B液をD液とした以外は、実施例5と同様に感熱記録体を得た。
実施例10
(8)呈色剤分散液(E液)調製
4,4’-ビス〔(4-メチル-3-フェノキシカルボニルアミノフェニル)ウレイド〕ジフェニルスルホン(ケミプロ化成社製、UU)40部、ポリビニルアルコール(重合度:500、鹸化度:88モル%)の10%水溶液40部、及び水20部からなる組成物を、サンドミル(アイメックス社製、サンドグラインダー)により、レーザー回折式粒径測定器SALD2200(島津製作所社製)によるメジアン径が0.7μmになるまで粉砕して呈色剤分散液(E液)を得た。
実施例5の感熱層塗液の調製において、呈色剤分散液B液をD液とし、さらに顕色剤分散液E液を15.9部添加した以外は、実施例5と同様に感熱記録体を得た。
(8)呈色剤分散液(E液)調製
4,4’-ビス〔(4-メチル-3-フェノキシカルボニルアミノフェニル)ウレイド〕ジフェニルスルホン(ケミプロ化成社製、UU)40部、ポリビニルアルコール(重合度:500、鹸化度:88モル%)の10%水溶液40部、及び水20部からなる組成物を、サンドミル(アイメックス社製、サンドグラインダー)により、レーザー回折式粒径測定器SALD2200(島津製作所社製)によるメジアン径が0.7μmになるまで粉砕して呈色剤分散液(E液)を得た。
実施例5の感熱層塗液の調製において、呈色剤分散液B液をD液とし、さらに顕色剤分散液E液を15.9部添加した以外は、実施例5と同様に感熱記録体を得た。
比較例1
下塗り用塗液の調製において、実施例1の焼成カオリン54部を焼成カオリン70部、ブタジエン系共重合体ラテックスA(商品名:L-1571、旭化成社製、ガラス転移点:-3℃、ブタジエン単位:36質量%、粒子径:190nm、固形分濃度:48質量%)75部を41.7部、水150部を170部とした以外は、実施例1と同様に感熱記録体を得た。
下塗り用塗液の調製において、実施例1の焼成カオリン54部を焼成カオリン70部、ブタジエン系共重合体ラテックスA(商品名:L-1571、旭化成社製、ガラス転移点:-3℃、ブタジエン単位:36質量%、粒子径:190nm、固形分濃度:48質量%)75部を41.7部、水150部を170部とした以外は、実施例1と同様に感熱記録体を得た。
比較例2
下塗り用塗液の調製において、実施例1の焼成カオリン54部を焼成カオリン30部に、ブタジエン系共重合体ラテックスA(商品名:L-1571、旭化成社製、ガラス転移点:-3℃、ブタジエン単位:36質量%、粒子径:190nm、固形分濃度:48質量%)75部をブタジエン共重合体ラテックスB(SBRラテックスの水系エマルジョン、ガラス転移点:-34℃、ブタジエン単位:55質量%、粒子径:390nm、固形分濃度:48質量%)125部、塗布量を7.0g/m2とした以外は、実施例1と同様に感熱記録体を得た。
下塗り用塗液の調製において、実施例1の焼成カオリン54部を焼成カオリン30部に、ブタジエン系共重合体ラテックスA(商品名:L-1571、旭化成社製、ガラス転移点:-3℃、ブタジエン単位:36質量%、粒子径:190nm、固形分濃度:48質量%)75部をブタジエン共重合体ラテックスB(SBRラテックスの水系エマルジョン、ガラス転移点:-34℃、ブタジエン単位:55質量%、粒子径:390nm、固形分濃度:48質量%)125部、塗布量を7.0g/m2とした以外は、実施例1と同様に感熱記録体を得た。
比較例3
実施例7の第一下塗り層の塗布量5.0g/m2を7.0g/m2、第二下塗り層の塗布量6.0g/m2を5.0g/m2とした以外は、実施例7と同様に感熱記録体を得た。
実施例7の第一下塗り層の塗布量5.0g/m2を7.0g/m2、第二下塗り層の塗布量6.0g/m2を5.0g/m2とした以外は、実施例7と同様に感熱記録体を得た。
〔印画濃度〕
感熱記録評価機(商品名:TH-PMD、大倉電機社製)を用い、印加エネルギー:0.16mJ/dotの中間調エネルギー領域にて各感熱記録体をべた一面で記録し、得られた記録部をマクベス濃度計(RD-914、マクベス社製)のビジュアルモードで測定した。記録濃度については、実用上、1.20以上であることが必要とされる。
感熱記録評価機(商品名:TH-PMD、大倉電機社製)を用い、印加エネルギー:0.16mJ/dotの中間調エネルギー領域にて各感熱記録体をべた一面で記録し、得られた記録部をマクベス濃度計(RD-914、マクベス社製)のビジュアルモードで測定した。記録濃度については、実用上、1.20以上であることが必要とされる。
〔画質〕
上記で得られた記録部の記録画質を目視で観察し、下記の基準で評価した。
◎:画像の白抜けが全くない。
○:画像の白抜けが殆ど無い。
△:画像の白抜けがやや目立つが、実用上問題ない。
×:画像の白抜けが非常に目立ち、多く有り、実用上問題である。
上記で得られた記録部の記録画質を目視で観察し、下記の基準で評価した。
◎:画像の白抜けが全くない。
○:画像の白抜けが殆ど無い。
△:画像の白抜けがやや目立つが、実用上問題ない。
×:画像の白抜けが非常に目立ち、多く有り、実用上問題である。
〔印画ムラ〕
感熱記録評価機(商品名:TH-PMD、大倉電機社製)を用い、印加エネルギー:0.32mJ/dotの中間調エネルギー領域にて各感熱記録体をべた一面で記録し、得られた記録部を目視で観察し、下記の基準で評価した、
◎:発色ムラが全くない。
○:発色ムラが殆ど無い。
△:発色ムラがやや目立つが、実用上問題ない。
×:発色ムラが非常に目立ち、印字部が不均一であり、実用上問題である。
感熱記録評価機(商品名:TH-PMD、大倉電機社製)を用い、印加エネルギー:0.32mJ/dotの中間調エネルギー領域にて各感熱記録体をべた一面で記録し、得られた記録部を目視で観察し、下記の基準で評価した、
◎:発色ムラが全くない。
○:発色ムラが殆ど無い。
△:発色ムラがやや目立つが、実用上問題ない。
×:発色ムラが非常に目立ち、印字部が不均一であり、実用上問題である。
表1から分るように、実施例1~10の感熱記録体は、画質に優れ、印画ムラもない鮮明な画像であった
比較例1は、画質が劣り、印画濃度も低く、不均一な印字であった。
比較例2は、印画ムラが悪く、不均一な印字であった。
比較例3は、画質が劣り、印画濃度も低く、不均一な印字であった。
比較例1は、画質が劣り、印画濃度も低く、不均一な印字であった。
比較例2は、印画ムラが悪く、不均一な印字であった。
比較例3は、画質が劣り、印画濃度も低く、不均一な印字であった。
本発明の感熱記録体は、下塗り層中に接着剤としてブタジエン単位を有する共重合体を含有し、該共重合体中のブタジエン単位の含有量を所定の範囲とすることで、下塗り層の弾力性を改善し感熱記録層の画質を改善できる。特に、印字欠けが少ない高画質で鮮明な印字画像を与え、高感度で中間調印字濃度に優れる。
Claims (6)
- 支持体、前記支持体上に接着剤を含有する下塗り層、及び前記下塗り層上にロイコ染料と呈色剤を含有する感熱記録層を有する感熱記録体において、前記接着剤としてブタジエン単位を有する共重合体を含有し、前記ブタジエン単位の下塗り層中の含有量が0.5~1.5g/m2であることを特徴とする感熱記録体。
- 前記ブタジエン単位を有する共重合体がスチレン・ブタジエン系共重合体である、請求項1に記載の感熱記録体。
- 前記下塗り層がさらに中空粒子を含有し、前記中空粒子の中空率が80%以上98%以下である、請求項1または2に記載の感熱記録体。
- 前記下塗り層が中空粒子を含有し、前記中空粒子の最大粒子径が10~30μmであり、D100/D50が1.8~3.0であり、粒子径2.0μm以下の含有割合(体積%)が1%以下である、請求項1~3のいずれか1項に記載の感熱記録体。
- 前記ブタジエン単位を有する共重合体がスチレン・ブタジエン系共重合体であり、前記スチレン・ブタジエン系共重合体の粒子径が140~400nmである、請求項1~4のいずれか1項に記載の感熱記録体。
- 前記下塗り層と感熱記録層の間に第2の下塗り層を有する、請求項1~5のいずれか1項に記載の感熱記録体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2021037134A JP2022137588A (ja) | 2021-03-09 | 2021-03-09 | 感熱記録体 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2024195412A1 (ja) * | 2023-03-20 | 2024-09-26 | 日本製紙株式会社 | 感熱記録体 |
-
2021
- 2021-03-09 JP JP2021037134A patent/JP2022137588A/ja active Pending
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