JP4007525B2 - 感熱記録材料 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、感熱記録材料に関し、さらに詳しくは支持体と感熱記録層との間にアンダーコート層を設けた感熱記録材料に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、情報の多様化やニーズの拡大に伴い、情報記録分野において各種の記録材料が研究・開発され実用化されているが、なかでも感熱記録材料は、加熱プロセスのみによる簡易な画像の記録が可能なこと、必要な装置のメカニズムが簡単でコンパクト化が容易になり記録材料が取扱いやすく安価であることなど利点を有するので情報処理分野(卓上計算機、コンピュータ等のアウトプット)、医療計測用レコーダ分野、低、高速ファクシミリ分野、自動券売機分野(乗車券、入場券等)、感熱複写機分野、POSシステムのラベル分野等多岐にわたり用いられている。
近年では、装置の小型化、高速化が求められている。よって、感熱記録材料も小型化、高速化に伴う印字エネルギーの低下に対応した高感度化が望まれている。
【0003】
感熱記録材料は通常紙、または合成樹脂フィルム等の、支持体上に加熱によって発色反応を起こしうる発色成分含有の感熱発色性液を塗布・乾燥するとにより製造されており、このようにして得られた感熱記録材料は熱ペンまたはサーマルヘッドで加熱することにより発色画像が記録される。このような感熱記録材料の従来例としては、例えば特開昭43−4160号公報または特公昭45−14039号公報開示の感熱記録材料が挙げられるが、このような従来の感熱材料は例えば熱応答性が低く、高速記録の際十分な発色濃度が得られなかった。そしてかかる欠点を改善する方法として、例えば特開昭49−38424号公報にはアセトアミド、ステアリルアミド、m−ニトロアニリン、フタル酸ジニトリル等の含窒素化合物を、特開昭52−106746号公報にはアセト酢酸アニリドを、特開昭53−39139号公報にはN,N−ジフェニルアミン誘導体ベンズアミド誘導体、カルバゾール誘導体を、特開昭53−39139号公報にはアルキル化ビフェニール、ビフェニールアルカンを、特開昭56−144193号公報にはp−ヒドロキシ安息香酸誘導体を、それぞれ含有させることによって高速化、高感度化をはかる方法が開示されているが、これらの方法は、ロイコ染料や顕色剤と上記添加剤との混融点を低下させ高感度化をはかる方法のため、耐熱保存性が悪くなるという欠点があった。
【0004】
また、特開平4−241987号公報では平均粒径2〜10μm、中空率90%以上の熱可塑性樹脂粒子をアンダー層中に用いたもの、特開平5−309939号公報にはアンダー層中に2〜20μmの粒径範囲で比重が0.21以下の中空粒子を用いたもの、特開平8−238843号公報には、アンダー層中に中空率が90%以上の中空粒子とエチレンオキサイドとプロピレンオキサイドのブロック共重合体を含有させる方法が提案されているが、これに用いられている中空粒子は粒度分布が広く、10〜30μmの大きな粒子も存在するため、これらを用いたアンダーコート層上に感熱記録層を設けるとアンダー層の大きな粒子の部分は感熱記録層が形成されない部分ができ、ベタ画像を印字した場合に白抜けが発生しやすい。
【0005】
さらに、特開平3−147888号公報には、中空体積率35〜60%、平均粒径0.4〜1.5μmの合成樹脂製の中空粒子を含有するアンダーコート層が提案されており、特開平2−214688号公報には、中空率が30%以上の非発泡性微少中空粒子を主成分とするアンダーコート層を設けることが提案されているが、これらについては中空率が低いために十分な断熱効果が得られず、高感度の点で不十分である。
また、上記の方法は耐熱性が悪くなる等の副作用がない優れた方法である。しかし、この方法ではアンダー層の断熱性や、クッション性により熱の伝熱効率を向上させ高感度にするため、より高感度を達成するためにはアンダー層中の中空樹脂粒子の割合や層厚が影響するが、中空樹脂粒子の割合や層厚を高めるとアンダー層と感熱記録層、アンダー層の中空樹脂粒子間、またはアンダー層と支持体の結着性が悪くなるという欠点があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、上記従来技術の有する欠点を改良し、高感度で耐熱性に優れた感熱記録材料を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
そこで本発明者等は鋭意検討の結果、上記課題は本発明の(1)「支持体上に中間層とロイコ染料および該ロイコ染料を加熱時発色せしめる顕色剤を主成分とする感熱記録層とを順次積層してなる感熱記録材料において、上記中間層が、水酸基を有しかつ下記式で表される中空率が80〜95%である中空樹脂粒子を含有することを特徴とする感熱記録材料。
中空率=(中空粒子の中空部の体積/中空粒子の体積)×100(%)」、(2)
「該中空樹脂粒子の体積平均粒子径(Dv)が0.3〜5.0μmであることを特徴とする前記(1)項に記載の感熱記録材料。」により解決することを見出した。
【0008】
本発明においては、中間層に含有させる水酸基を有する中空樹脂粒子は、中空樹脂粒子を作成時に水酸基を有するモノマーをシェルを形成する他のモノマーと共に共重合することにより中空樹脂粒子のシェル部分に水酸基を有する中空樹脂粒子を作成することができる。
【0009】
水酸基を有するモノマーとしては、ヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシエチルメタクリレート、ヒドロキシプロピルアクリレート、ヒドロキシプロピルメタクリレート、4−ヒドロキシブチルアクリレート、グリセロールモノアクリレート、グリセロールモノメタアクリレート、ポリエチレングリコールモノアクリレート、ポリエチレングリコールモノメタアクリレート、ポリプロピレングリコールモノアクリレート、ポリプロピレングリコールモノメタアクリレート等が挙げられる。
中空樹脂粒子のシェルの主モノマーとしては、例えばアクリル酸エステル、アクリロニトリル、塩化ビニル、塩化ビニリデン、エチレン、プロピレン、酢酸ビニル、スチレン等が挙げられる。
【0010】
中空粒子の製造方法は、種々提案されているが、中空率の大きなものを得るには芯物質として揮発性物質を内包させ、外層は上記に記載したシェルの主モノマーと水酸基を有するモノマーの共重合体からなる熱可塑性ポリマーからなり、揮発発泡させる方法が好ましい。
水酸基を有するモノマーの添加割合は主モノマーに対し、0.1%〜10%が好ましく、0.1%未満では、結着効果がなく、10%を超えると中空粒子を作成する段階で凝集が発生する。中空粒子の粒子径は感熱記録材料の表面の均一性を保つうえで0.3〜5.0μmが好ましい。0.3μm未満のものは中空率を60%以上にすると膜厚が薄くなるため強度が劣り、5.0μmを超えるものでは感熱記録材料表面の凹凸が大きくなるためサーマルヘッドとの密着性が低下し、感度が低くなると共に印字画像の精細性も劣ってくる。
中空樹脂粒子の中空率は中空部の体積と粒子体積の比であり、中空粒子の中空部の体積/中空粒子の体積×100(%)で表わされ、中空粒子は断熱材として作用すると共に弾力性を有することからサーマルヘッドからの熱エネルギーを効率よく活用し、発色感度向上をもたらす。中空率は感度の点から80%以上が必要である。
【0011】
支持体上に前記中間層を設けるには、前記の中空樹脂粒子を公知の水溶性高分子、水性高分子エマルジョンなどのバインダーと共に水に分散し、これを支持体上表面に塗布し、乾燥することによって得られる。公知の水溶性高分子、水性高分子エマルジョンなどのバインダーとしては、ポリビニルアルコール、デンプンおよびその誘導体、メトキシセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース等のセルロース誘導体、ポリアクリル酸ソーダ、ポリビニルピロリドン、アクリルアミド/アクリル酸エステル共重合体、スチレン/無水マレイン酸のアルカリ塩、イソブチレン/無水マレイン酸共重合体のアルカリ塩、ポリアクリルアミド、アルギン酸ソーダ、ゼラチン、カゼイン等が挙げられる。
【0012】
水溶性エマルジョンとしてはスチレン/ブタジエン共重合体、スチレン/ブタジエン/アクリルエステル共重合体のラテックスや酢酸ビニル、酢酸ビニル/アクリル酸共重合体、スチレン/アクリルエステル共重合体、アクリルエステル樹脂、ポリウレタン樹脂等のエマルジョン等が挙げられる。なお、上記アンダーコート層では、中空粒子及び結合剤と共に必要に応じてさらにこの種の感熱記録材料に慣用される補助添加成分、例えばフィラー、熱可融性成分、界面活性剤等を使用することができる。
また、前記のようにすでに支持体上に形成されたアンダーコート層の表面をより平滑にするためにアンダーコート層形成後、キャレンダー処理することにより平面を平滑にしてもよい。
【0013】
本発明の感熱発色層において用いるロイコ染料は単独または2種以上混合して適用されるが、このようなロイコ染料としては、この種の感熱材料に適用されているものが任意に適用され、例えば、トリフェニルメタン系、フルオラン系、フェノチアジン系、オーラミン系、スピロピラン系、インドリノフタリド系等の染料のロイコ化合物が好ましく用いられる。このようなロイコ染料の具体例としては、例えば、以下に示すようなものが挙げられる。
【0014】
3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−フタリド、
3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−ジメチルアミノフタリド(別名クリスタルバイオレットラクトン)、
3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−ジエチルアミノフタリド、
3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−クロルフタリド、
3,3−ビス(p−ジブチルアミノフェニル)フタリド、
3−シクロヘキシルアミノ−6−クロルフルオラン、
3−ジメチルアミノ−5,7−ジメチルフルオラン、
3−ジエチルアミノ−7−メチルフルオラン、
3−ジエチルアミノ−7,8−ベンズフルオラン、
3−ジエチルアミノ−7−クロロフルオラン、
3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−クロロフルオラン、
3−(N−p−トリル−N−エチルアミノ)−6−メチル−7−アニリノフルオラン、
3−ピロリジノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、
2−{N−(3’−トリフルオルメチルフェニル)アミノ}−6−ジエチルアミノフルオラン、
2−{3,6−ビス(ジエチルアミノ)−9−(o−クロルアニリノ)キサンチル安息香酸ラクタム}、
3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(m−トリクロロメチルアニリノ)フルオラン、
3−ジエチルアミノ−7−(o−クロロアニリノ)フルオラン、
3−ジ−n−ブチルアミノ−7−(o−クロルアニリノ)フルオラン、
3−N−メチル−N,n−アミルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、
3−N−メチル−N−シクロヘキシルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、
3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、
3−(N,N−ジエチルアミノ)−5−メチル−7−(N,N−ジベンジルアミノ)フルオラン、
【0015】
ベンゾイルロイコメチレンブルー、
6’−クロロ−8’−メトキシ−ベンゾインドリノ−スピロピラン、
6’−ブロモ−3’−メトキシ−ベンゾインドリノ−スピロピラン、
3−(2’−ヒドロキシ−4’−ジメチルアミノフェニル)−3−(2’−メトキシ−5’−クロロフェニル)フタリド、
3−(2’−ヒドロキシ−4’−ジメチルアミノフェニル)−3−(2’−メトキシ−5’−ニトロフェニル)フタリド、
3−(2’−ヒドロキシ−4’−ジエチルアミノフェニル)−3−(2’−メトキシ−5’−メチルフェニル)フタリド、
3−(2’−メトキシ−4’−ジメチルアミノフェニル)−3−(2’−ヒドロキシ−4’−クロロ−5’−メチルフェニル)フタリド、
3−(N−エチル−N−テトラヒドロフルフリル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、
3−N−エチル−N−(2−エトキシプロピル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、
3−N−メチル−N−イソブチル−6−メチル−7−アニリノフルオラン、
3−ジエチルアミノ−5−クロロ−7−(N−ベンジル−トリフルオロメチルアニリノ)フルオラン、
3−ピロリジノ−7−(ジ−p−クロルフェニル)メチルアニリノフルオラン、
3−ジエチルアミノ−5−クロル−7−(α−フェニルエチルアミノ)フルオラン、
3−(N−エチル−p−トルイジノ)−7−(α−フェニルエチルアミノ)フルオラン、
3−ジエチルアミノ−7−(o−メトキシカルボニルフェニルアミノ)フルオラン、
3−ジエチルアミノ−5−メチル−7−(α−フェニルエチルアミノ)フルオラン、
3−ジエチルアミノ−7−ピペリジノフルオラン、
【0016】
2−クロロ−3−(N−メチルトルイジノ)−7−(p−n−ブチルアニリノ)フルオラン、
3−ジ−n−ブチルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、
3,6−ビス(ジメチルアミノ)フルオレンスピロ(9,3’)−6’−ジメチルアミノフタリド、
3−(N−ベンジル−N−シクロヘキシルアミノ)−5,6−ベンゾ−7−α−ナフチルアミノ−4’−ブロモフルオラン、
3−ジエチルアミノ−6−クロル−7−アニリノフルオラン、
3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−メシチジノ−4’,5’−ベンゾフルオラン、
3−N−メチル−N−イソプロピル−6−メチル−7−アニリノフルオラン、
3−N−エチル−N−イソアミル−6−メチル−7−アニリノフルオラン、
3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−(2’,4’−ジメチルアニリノ)フルオラン、
3−モルホリノ−7−(N−プロピル−トリフルオロメチルアニリノ)フルオラン、
3−ピロリジノ−7−トリフルオロメチルアニリノフルオラン、
3−ジエチルアミノ−5−クロロ−7−(N−ベンジル−トリフルオロメチルアニリノ)フルオラン、
3−ピロリジノ−7−(ジ−p−クロロフェニル)メチルアミノフルオラン、
3−ジエチルアミノ−5−クロロ−(α−フェニルエチルアミノ)フルオラン、
【0017】
3−(N−エチル−p−トルイジノ)−7−(α−フェニルエチルアミノ)フルオラン、
3−ジエチルアミノ−7−(o−メトキシカルボニルフェニルアミノ)フルオラン、
3−ジエチルアミノ−5−メチル−7−(α−フェニルエチルアミノ)フルオラン、
3−ジエチルアミノ−7−ピペリジノフルオラン、
2−クロロ−3−(N−メチルトルイジノ)−7−(p−N−ブチルアニリノ)フルオラン、
【0018】
3,6−ビス(ジメチルアミノ)フルオレンスピロ(9,3’)−6’−ジメチルアミノフタリド、
3−(N−ベンジル−N−シクロヘキシルアミノ)−5,6−ベンゾ−7−α−ナフチルアミノ−4’−ブロモフルオラン、
3−ジエチルアミノ−6−クロロ−7−アニリノフルオラン、
3−N−エチル−N−(2−エトキシプロピル)アミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、
3−N−エチル−N−テトラヒドロフルフリルアミノ−6−メチル−7−アニリノフルオラン、
3−ジエチルアミノ−6−メチル−7−メシチジノ−4’,5’−ベンゾフルオラン、
【0019】
3−(p−ジメチルアミノフェニル)−3−{1,1−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)エチレン−2−イル}フタリド、
3−(p−ジメチルアミノフェニル)−3−{1,1−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)エチレン−2−イル}−6−ジメチルアミノフタリド、
3−(p−ジメチルアミノフェニル)−3−{1−p−ジメチルアミノフェニル−1−フェニルエチレン−2−イル)フタリド、
3−(p−ジメチルアミノフェニル)−3−(1−p−ジメチルアミノフェニル−1−p−クロロフェニルエチレン−2−イル)−6−ジメチルアミノフタリド、
3−(4’−ジメチルアミノ−2’−メトキシ)−3−(1”−p−ジメチルアミノフェニル−1”−p−クロロフェニル−1”,3”−ブタジエン−4”−イル)ベンゾフタリド、
3−(4’−ジメチルアミノ−2’−ベンジルオキシ)−3−(1”−p−ジメチルアミノフェニル−1”−フェニル−1”,3”−ブタジエン−4”−イル)ベンゾフタリド、
3−ジメチルアミノ−6−ジメチルアミノ−フルオレン−9−スピロ−3’−(6’−ジメチルアミノ)フタリド、
3,3−ビス{2−(p−ジメチルアミノフェニル)−2−(p−メトキシフェニル)エテニル}−4,5,6,7−テトラクロロフタリド、
3−ビス{1,1−ビス(4−ピロリジノフェニル)エチレン−2−イル}−5,6−ジクロロ−4,7−ジブロモフタリド、
ビス(p−ジメチルアミノスチリル)−1−ナフタレンスルホニルメタン、
ビス(p−ジメチルアミノスチリル)−1−p−トリルスルホニルメタン等。
【0020】
また、本発明の感熱発色層で用いる顕色剤としては、前記ロイコ染料を接触時発色させる電子受容性の種々の化合物、または酸化剤等が適用される。このようなものは従来公知であり、その具体例としては以下に示すようなものが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0021】
4,4’−イソプロピリデンビスフェノール、
4,4’−イソプロピリデンビス(o−メチルフェノール)、
4,4’−sec−ブチリデンビスフェノール、
4,4’−イソプロピリデンビス(2−tert−ブチルフェノール)、
p−ニトロ安息香酸亜鉛、
1,3,5−トリス(4−tert−ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベンジル)イソシアヌル酸、
2,2−(3,4’−ジヒドロキシジフェニル)プロパン、
ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)スルフィド、
4−(β−(p−メトキシフェノキシ)エトキシ)サリチル酸、
1,7−ビス(4−ヒドロキシフェニルチオ)−3,5−ジオキサヘプタン、
1,5−ビス(4−ヒドロキシフェニルチオ)−5−オキサヘプタン、
【0022】
フタル酸モノベンジルエステルモノカルシウム塩、
4,4’−シクロヘキシリデンジフェノール、
4,4’−イソプロピリデンビス(2−クロロフェノール)、
2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、
4,4’−ブチリデンビス(6−tert−ブチル−2−メチルフェノール)、
1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−ターシャリーブチル)ブタン、
1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−シクロヘキシルフェニル)ブタン、
4,4’−チオビス(6−tert−ブチル−2−メチルフェノール)、
4,4’−ジフェノールスルホン、
4−イソプロポキシ−4’−ヒドロキシジフェニルスルホン、
4−ベンジロキシ−4’−ヒドロキシジフェニルスルホン、
4,4’−ジフェノールスルホキシド、
p−ヒドロキシ安息香酸イソプロピル、
p−ヒドロキシ安息香酸ベンジル、
プロトカテキュ酸ベンジル、
【0023】
没食子酸ステアリル、
没食子酸ラウリル、
没食子酸オクチル、
1,3−ビス(4−ヒドロキシフェニルチオ)−プロパン、
N,N’−ジフェニルチオ尿素、
N,N’−ジ(m−クロロフェニル)チオ尿素、
サリチルアニリド、
ビス−(4−ヒドロキシフェニル)酢酸メチルエステル、
ビス−(4−ヒドロキシフェニル)酢酸ベンジルエステル、
1,3−ビス(4−ヒドロキシクミル)ベンゼン、
1,4−ビス(4−ヒドロキシクミル)ベンゼン、
2,4’−ジフェノールスルホン、
2,2’−ジアリル−4,4’−ジフェノールスルホン、
3,4−ジヒドロキシフェニル−4’−メチルジフェニルスルホン、
1−アセチルオキシ−2−ナフトエ酸亜鉛、
2−アセチルオキシ−3−ナフトエ酸亜鉛、
2−アセチルオキシ−1−ナフトエ酸亜鉛、
α,α−ビス(4−ヒロドキシフェニル)−α−メチルトルエン、
チオシアン酸亜鉛のアンチピリン錯体、
テトラブロモビスフェノールA、
テトラブロモビスフェノールS、
4,4’−チオビス(2−メチルフェノール)、
4,4’−チオビス(2−クロロフェノール)等。
【0024】
本発明の感熱記録材料において、顕色剤は発色剤1部に対して1〜20部、好ましくは2〜10部である。顕色剤は単独若しくは二種以上混合して適用することができ、発色剤についても同様に単独若しくは二種以上混合して適用するこができる。
本発明の感熱記録材料を製造するために、ロイコ染料及び顕色剤を支持体上に結合支持させる場合、慣用の種々の結合剤を適宜用いることができ、その具体例としては、例えば、以下のようなものが挙げられる。
【0025】
ポリビニルアルコール、澱粉及びその誘導体、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース等のセルロース誘導体、ポリアクリル酸ソーダ、ポリビニルピロリドン、アクリルアミド/アクリル酸エステル共重合体、アクリルアミド/アクリル酸エステル/メタアクリル酸三元共重合体、スチレン/無水マレイン酸共重合体アルカリ塩、イソブチレン/無水マレイン酸共重合体アルカリ塩、ポリアクリルアミド、アルギン酸ソーダ、ゼラチン、カゼイン等の水溶性高分子の他、ポリ酢酸ビニル、ポリウレタン、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸エステル、塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体、ポリブチルメタクリレート、エチレン/酢酸ビニル共重合体のエマルジョンやスチレン/ブタジエン共重合体、スチレン/ブタジエン/アクリル系共重合体等のラテックス等。
【0026】
また、本発明においては、感度向上剤として種々の熱可融性物質を使用することができ、その具体例としては、以下に示すものが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
ステアリン酸、ベヘン酸等の脂肪酸類、ステアリン酸アミド、パルミチン酸アミド等の脂肪酸アミド類、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸カルシウム、パルミチン酸亜鉛、ベヘン酸亜鉛等の脂肪酸金属塩類、p−ベンジルビフェニル、ターフェニル、トリフェニルメタン、p−ベンジルオキシ安息香酸ベンジル、β−ベンジルオキシナフタレン、β−ナフトエ酸フェニル、1−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸フェニル、1−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸メチル、ジフェニルカーボネート、グレヤコールカーボネート、テレフタル酸ジベンジル、テレフタル酸ジメチル、1,4−ジメトキシナフタレン、1,4−ジエトキシナフタレン、1,4−ジベンジロキシナフタレン、1,2−ジフェノキシエタン、1,2−ビス(3−メチルフェノキシ)エタン、1,2−ビス(4−メチルフェノキシ)エタン、1,4−ジフェノキシ−2−ブテン、1,2−ビス(4−メトキシフェニルチオ)エタン、ジベンゾイルメタン、1,4−ジフェニルチオブタン、1,4−ジフェニルチオ−2−ブテン、1,3−ビス(2−ビニルオキシエトキシ)ベンゼン、1,4−ビス(2−ビニルオキシエトキシ)ベンゼン、p−(2−ビニルオキシエトキシ)ビフェニル、p−アリールオキシビフェニル、p−プロパギルオキシビフェニル、ジベンゾイルオキシメタン、ジベンゾイルオキシプロパン、ジベンジルジスルフィド、1,1−ジフェニルエタノール、1,1−ジフェニルプロパノール、p−ベンジルオキシベンジルアルコール、1,3−フェノキシ−2−プロパノール、N−オクタデシルカルバモイル−p−メトキシカルボニルベンゼン、N−オクタデシルカルバモイルベンゼン、1,2−ビス(4−メトキシフェノキシ)プロパン、1,5−ビス(4−メトキシフェノキシ)−3−オキサペンタン、シュウ酸ジベンジル、シュウ酸ビス(4−メチルベンジル)、シュウ酸ビス(4−クロロベンジル)等。
【0027】
感熱発色層は発色剤、顕色剤、結合剤等と共に有機溶媒中に均一に分散若しくは溶解し、これを支持体上に塗布、乾燥して作製するが、塗工方式は特に限定されない。発色層塗布液の分散粒径は10μm以下が好ましく、5μm以下がより好ましく、1μm以下がさらに好ましい。発色層の膜厚は発色層の組成や感熱記録材料の用途にもよるが、1〜50μm程度、好ましくは3〜20μm程度である。また、発色層塗布液には必要に応じて塗工性の向上あるいは記録特性の向上を目的に、通常の感熱記録体に用いられている種々の添加剤を加えることもできる。
【0028】
本発明における支持体として酸性紙、中性紙のいずれも用いることができる。また、上記中性紙支持体及び中性紙からなる剥離紙に関しては、カルシウム量の少ないものが好ましい。このようにカルシウム量が少ない中性紙及び中性紙からなる剥離紙は、抄造に用いる古紙の割合を少なくすることによって得られる。また、通常中性紙の抄造には内添として炭酸カルシウムが用いられ、サイズ剤としてアルキルケテンダイマーまたは無水アルケニルコハク酸等が用いられるのに対し、内添剤をタルクやクレーに代え、中性ロジンサイズ剤と組み合わせることによって得られる。
本発明の感熱記録材料の記録方法は、使用目的によって熱ペン、サーマルヘッド、レーザ加熱等特に限定されない。
【0029】
つぎに、本発明の中空粒子の製造例について詳細に説明する。
製造例1
メチルメタクリレート;29部、アクリル酸;1部、nヘキサン;30部、アゾビスイソブチロニトリル;1.35部の混合物の溶液を、2%ポリビニルアルコール水溶液;150部中に投入し、ホモミキサーで分散し、O/Wエマルジョンを得た。このエマルジョンを70℃で8時間重合し、加熱発泡し、中空率81%、体積平均粒子径4.3μmの中空粒子エマルジョンを得た。
【0030】
製造例2
製造例1のメチルメタクリレート;29部、アクリル酸;1部、nヘキサン;30部の代わりに塩化ビニリデン;48部、メタクリル酸;2部、イソブタン;12部を用いた他は、製造例1と同様にして中空率83%、体積平均粒子径4.5μmの中空粒子エマルジョンを得た。
【0031】
製造例3
製造例1のメチルメタクリレート;29部、アクリル酸;1部、nヘキサン;30部の代わりに塩化ビニリデン;40部、アクリロニトリル;7部、ヒドロキシエチルメタクリレート;3部、イソブタン;10部を用いた他は、製造例1と同様にして中空率87%、体積平均粒子径3.5μmの中空粒子エマルジョンを得た。
【0032】
製造例4
製造例1のメチルメタクリレート;29部、アクリル酸;1部、nヘキサン;30部の代わりに塩化ビニリデン;35部、アクリロニトリル;8部、スチレン;5部、ヒドロキシプロピルメタクリレート;5部、イソブタン;17部を用いた他は、製造例1と同様にして中空率92%、体積平均粒子径2.5μmの中空粒子エマルジョンを得た。
【0033】
製造例5
製造例1のメチルメタクリレート;29部、アクリル酸;1部、nヘキサン;30部の代わりに塩化ビニリデン;35部、アクリロニトリル;8部、ポリエチレングリコールメタクリレート;5部、イソブタン;12部を用いた他は、製造例1と同様にして中空率90%、体積平均粒子径5.6μmの中空粒子エマルジョンを得た。
【0034】
製造例6
製造例1のメチルメタクリレート;29部、アクリル酸;1部、nヘキサン;30部の代わりに塩化ビニリデン;40部、アクリロニトリル;8部、メタクリレート;5部、イソブタン;12部を用いた他は、製造例1と同様にして中空率87%、体積平均粒子径4.8μmの中空粒子エマルジョンを得た。
【0035】
【実施例】
つぎに、本発明を実施例によりさらに具体的に説明する。なお、以下に示す「部」及び「%」は何れも重量基準である。
実施例1(参考例)
コート液の調製
下記のアンダーコート層形成液、感熱発色層形成液、オーバーコート層形成液及びバックコート層形成液を用意する。
【0036】
<アンダーコート層形成液の調製>
A液
微小中空粒子(製造例1の中空粒子) 36部
スチレン/ブタジエン共重合ラテックス(固形分濃度47.5%) 10部
水 54部
上記混合物を撹拌分散して、アンダーコート層形成液を調製した。
【0037】
<感熱発色層形成液の調製>
B液
3−ジブチルアミノ−6−メチル−N−7−アニリノフルオラン 20部
ポリビニルアルコールの10%水溶液 20部
水 60部
C液
4−イソプロポキシ−4’−ヒドロキシジフェニルスルホン 20部
ポリビニルアルコールの10%水溶液 25部
水 50部
D液
シリカ 20部
メチルセルロースの5%水溶液 20部
水 50部
上記混合物のそれぞれを磁性ボールミル中で2日間粉砕してB液、C液およびD液を調製した。
【0038】
<感熱発色層形成液の調製>
B液 15部
C液 45部
D液 45部
イソブチレン/無水マレイン酸共重合体の20%アルカリ水溶液 5部
上記混合物を撹拌して、感熱発色層形成液を調製した。
【0039】
<オーバーコート層形成液の調製>
E液
水酸化アルミニウム 20部
ポリビニルアルコールの10%水溶液 20部
水 60部
上記混合物を磁性ボールミル中で2日間粉砕してE液を調製した。
【0040】
以上のようにしして調製した各層の塗布液を支持体上に付着量が3.0g/m2になるようにアンダーコート層(中間層)、及びその上に染料付着量が0.35g/m2になるように感熱発色層を塗布乾燥し、さらにその上に樹脂付着量が1.6g/m2になるようにオーバーコート層を、また支持体裏面に樹脂付着量が0.7g/m2となるようにバックコート層を塗布乾燥し(付着量はいずれも乾燥付着量である)、その後、スーパーキャレンダーにて表面処理し、本発明の感熱記録材料を得た。
【0041】
実施例2(参考例)
実施例1のA液において、製造例1の中空粒子の代わりに製造例2の中空粒子を用いた以外は実施例1と同様にして参考例の感熱記録材料を得た。
実施例3
実施例1のA液において、製造例1の中空粒子の代わりに製造例3の中空粒子を用いた以外は実施例1と同様にして本発明の感熱記録材料を得た。
実施例4
実施例1のA液において、製造例1の中空粒子の代わりに製造例4の中空粒子を用いた以外は実施例1と同様にして本発明の感熱記録材料を得た。
実施例5
実施例1のA液において、製造例1の中空粒子の代わりに製造例5の中空粒子を用いた以外は実施例1と同様にして本発明の感熱記録材料を得た。
実施例6
実施例1のA液において、製造例1の中空粒子の代わりに製造例5の中空粒子を用い、スチレン/ブタジエン共重合体ラテックス10部を5部にした以外は実施例1と同様にして本発明の感熱記録材料を得た。
【0042】
比較例1
実施例1のA液において、製造例1の中空粒子を使用しないアンダー液(a液)を作製し、この(a液)を実施例1のA液の代わりに使用した以外は実施例1と同様にして感熱記録材料を得た。
比較例2
実施例1のA液において、製造例1の中空粒子の代わりに製造例6の中空粒子を用いた以外は実施例1と同様にして本発明の感熱記録材料を得た。
比較例3
実施例1のA液において、製造例1の中空粒子の代わりに製造例6の中空粒子を用い、スチレン/ブタジエン共重合体ラテックス10部を5部にした以外は実施例1と同様にして本発明の感熱記録材料を得た。
【0043】
評価法
以上のようにして得られた感熱記録材料について、以下の条件で試験を行なった。その評価結果を表1に示す。
感度倍率
キャレンダー済品を松下電器部品(株)製薄膜ヘッドを有する感熱印字実験装置にて、ヘッド電力0.45W/ドット1ライン、記録時間20msec/L、走査密度8×385ドット/mm条件下で、1msec毎にパルス巾0.0〜0.7mmsecで印字し、印字濃度をマクベス濃度計RD−914にて測定し、濃度が1.0となるパルス巾を計算した。
比較例1を基準として、(比較例1のパルス巾)/(測定したサンプルのパルス巾)=感度倍率、として計算する。値が大きいほど感度(熱応答性)が良好である。
接着性
キャレンダー済品を、200℃で3秒間密着加熱し、全面発色させたサンプルに市販のセロテープを貼り付けた後、剥がし取り、目視により接着性を判定した。
○;剥離なし、△;僅かに剥離あり、×;殆ど剥離する
【0044】
【表1】
注)実施例1及び2は参考例である。
【0045】
【発明の効果】
以上、詳細且つ具体的な説明により明らかなように、本発明により高感度で接着性のよい優れた感熱記録材料を提供することができる。
Claims (2)
- 支持体上に中間層とロイコ染料および該ロイコ染料を加熱時発色せしめる顕色剤を主成分とする感熱記録層とを順次積層してなる感熱記録材料において、上記中間層が、水酸基を有しかつ下記式で表される中空率が80〜95%である中空樹脂粒子を含有することを特徴とする感熱記録材料。
中空率=(中空粒子の中空部の体積/中空粒子の体積)×100(%) - 該中空樹脂粒子の体積平均粒子径(Dv)が0.3〜5.0μmであることを特徴とする請求項1に記載の感熱記録材料。
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