JP4003627B2 - 車輌用操舵制御装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車輌用操舵制御装置に係り、更に詳細には左右輪の制駆動力差に起因する車輌の挙動変化に対する抑制効果が向上するよう操舵特性を制御する車輌用操舵制御装置に係る。
【0002】
【従来の技術】
自動車等の車輌の操舵制御装置の一つとして、例えば下記の特許文献1に記載されている如く、左右輪の回転数差に応じて操舵アシストトルクを調整することにより車輌の挙動を良好にするよう構成された操舵制御装置が従来より知られており、この種の操舵制御装置によれば左右の路面の摩擦係数が異なる所謂またぎ路に於ける車輌挙動の悪化に対処する運転者の操舵が容易になるので、車輌挙動の安定化を図ることができる。
【0003】
また下記の特許文献2には、車輌の制動時に於ける左右の車輪速度差が基準値以上であるときには、車輪速度が小さい方へ操舵輪の舵角を制御するよう構成された操舵制御装置が記載されて知られており、この種の操舵制御装置によれば左右の路面の摩擦係数が異なる所謂またぎ路に於ける車輌の直進走行安定性を向上させることができる。
【特許文献1】
特開昭64−4577号公報
【特許文献2】
特開2001−334947号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記特許文献1及び2に記載された技術を応用し、左右輪の制駆動力差に応じて、即ち左右輪の制駆動力差により生じるヨーモーメントに応じて該ヨーモーメントの影響が抑制されるよう操舵アシストトルクを調整し又は操舵輪の舵角を制御することにより車輌挙動の安定化を図ることが考えられる。
【0005】
一般に車輌が旋回加速する場合には、左右の荷重移動により旋回外輪の接地荷重が増大し、旋回外輪の駆動力が旋回内輪の駆動力に比して高くなる。そのため車輌の旋回加速時に左右輪の駆動力差に応じて操舵アシストトルクを調整し又は操舵輪の舵角を制御すると、旋回方向とは逆方向の操舵アシストトルクが発生され、操舵トルクが大きくなって運転者の操舵負担が増大したり、或いは操舵輪の舵角が低減され、旋回半径が大きくなって車輌の旋回性能が悪化するという問題が生じる。
【0006】
また一般に車輌が旋回制動する場合には、左右の荷重移動により旋回外輪の接地荷重が増大し、旋回外輪の制動力が旋回内輪の制動力に比して高くなる。そのため車輌の旋回制動時に左右輪の制動力差に応じて操舵アシストトルクを調整し又は操舵輪の舵角を制御すると、旋回方向と同一方向の操舵アシストトルクが高くなり、操舵トルクが軽くなり過ぎて操舵反力が不足したり、或いは操舵輪の舵角が旋回方向へ増大され、旋回半径が小さくなって車輌の旋回安定性が低下し易くなるという問題が生じる。
【0007】
本発明は、左右輪の制駆動力差に応じて操舵アシストトルクを調整し又は操舵輪の舵角を制御する場合に於ける上述の如き問題に鑑みてなされたものであり、本発明の主要な課題は、車輌の旋回時には左右輪の制駆動力差のうち特に駆動力差に基づく操舵アシストトルクや操舵輪舵角の制御量を低減することにより、操舵トルクや操舵角の不足をきたすことを防止することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上述の主要な課題は、本発明によれば、請求項1の構成、即ち左右輪の駆動力差に起因する車輌の偏向を抑制するよう操舵特性を制御する車輌用操舵制御装置に於いて、前記操舵特性の制御は操舵輪の舵角を制御することにより行われ、車輌のヨーレートの大きさが大きいほど操舵特性制御量を小さくすることを特徴とする車輌用操舵制御装置によって達成される。
【0009】
また本発明によれば、上述の主要な課題を効果的に達成すべく、上記請求項1の構成に於いて、操舵アシストトルクを制御することにより操舵特性を制御するよう構成される(請求項2の構成)。
【0011】
【発明の作用及び効果】
上記請求項1の構成によれば、左右輪の駆動力差に起因する車輌の偏向を抑制するよう操舵特性を制御する車輌用操舵制御装置に於いて、車輌のヨーレートの大きさが大きいほど操舵特性制御量が小さくされるので、車輌の駆動旋回時に上記の操舵特性制御により操舵トルクや操舵角が不足するという悪影響を低減することができ、これにより操舵特性制御に起因する車輌の旋回性能の悪化を確実に低減することができる。この場合、特に操舵輪の舵角を制御することにより操舵特性が制御されれば、車輌のヨーレートの大きさが大きいほど操舵特性制御により操舵輪の舵角が低減される度合を低減することができ、これにより車輌の旋回加速時に操舵輪の舵角が低減され車輌の旋回性能が悪化することを確実に抑制することができる。
【0012】
また上記請求項2の構成によれば、操舵アシストトルクを制御することによっても操舵特性が制御されるので、車輌のヨーレートの大きさが大きいほど旋回方向とは逆方向の操舵アシストトルクを低減することができ、これにより車輌の旋回加速時には旋回方向とは逆方向の操舵アシストトルクに起因して操舵トルクが増大し運転者の操舵負担が増大し旋回性能が悪化することを確実に抑制することができる。
【0014】
【課題解決手段の好ましい態様】
本発明の一つの好ましい態様によれば、上記請求項1乃至3の構成に於いて、左右の荷重移動量の大きさを示す指標値は車輌のヨーレート、横加速度、操舵角、左右輪の接地荷重差、それらの組合せの何れかであるよう構成される(好ましい態様1)。
【0015】
本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記請求項1乃至3の構成に於いて、車輌は何れかの駆動輪の駆動スリップが過大であるときには当該車輪の制動力を制御することによりトラクション制御が行われる車輌であり、操舵制御装置は左右駆動輪の駆動力差に起因する車輌の挙動変化に対する抑制効果が向上するよう操舵特性を制御し、何れかの駆動輪についてトラクション制御が行われているときの左右駆動輪の制動力差に基づき左右駆動輪の駆動力差を推定するよう構成される(好ましい態様2)。
【0016】
本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記請求項1乃至3の構成に於いて、車輌は何れかの車輪の制動スリップが過大であるときには当該車輪の制動圧を制御することによりアンチスキッド制御が行われる車輌であり、操舵制御装置は左右輪の制動力差に起因する車輌の挙動変化に対する抑制効果が向上するよう操舵特性を制御し、何れかの車輪についてアンチスキッド制御が行われているときの左右輪の制動圧差に基づき左右の制動力差を推定するよう構成される(好ましい態様3)。
【0017】
本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記請求項2の構成に於いて、左右輪の制駆動力差に起因して車輌に作用するヨーモーメントの影響を低減する方向の操舵アシストトルクを制御するよう構成される(好ましい態様4)。
【0018】
本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記好ましい態様4の構成に於いて、操舵トルクに基づく基本アシストトルクと、左右輪の制駆動力差に起因して車輌に作用するヨーモーメントの影響を低減する方向の補助操舵トルクとの和に基づき操舵アシストトルクを制御し、左右の荷重移動量の大きさを示す指標値が高いほど補助操舵トルクの大きさを小さくするよう構成される(好ましい態様5)。
【0019】
本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記請求項3の構成に於いて、車輌は操舵操作手段に対する運転者の操舵操作に拘わらず左右輪の制駆動力差に起因して車輌に作用するヨーモーメントの影響を低減する方向へ操舵輪を転舵するアクティブ操舵手段を有するよう構成される(好ましい態様6)。
【0020】
本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記好ましい態様6の構成に於いて、操舵制御装置は左右の荷重移動量の大きさを示す指標値が高いほどアクティブ操舵手段による操舵輪の転舵制御量の大きさを小さくするよう構成される(好ましい態様7)。
【0021】
本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記請求項1乃至3の構成に於いて、車輌は少なくとも前輪が駆動源により駆動される車輌であるよう構成される(好ましい態様8)。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下に添付の図を参照しつつ、本発明を幾つかの好ましい実施形態(以下単に実施形態という)について詳細に説明する。
【0023】
第一の実施形態
図1は電動式パワーステアリング装置を備えた前輪駆動式の車輌に適用された本発明による車輌用操舵制御装置の第一の実施形態を示す概略構成図である。
【0024】
図1に於て、10FL及び10FRはそれぞれ車輌12の駆動輪である左右の前輪を示し、10RL及び10RRはそれぞれ車輌12の従動輪である左右の後輪を示している。操舵輪でもある左右の前輪10FL及び10FRは運転者によるステアリングホイール14の転舵に応答して駆動されるラック・アンド・ピニオン式の電動式パワーステアリング装置16によりタイロッド18L及び18Rを介して操舵される。また左右の前輪10FL及び10FRはエンジン20により流体式トルクコンバータ22及び自動変速機24を介して駆動軸26FL及び26FRが回転駆動されることにより駆動される。
【0025】
図示の実施形態に於いては、電動式パワーステアリング装置16はラック同軸型の電動式パワーステアリング装置であり、電子制御装置28により制御される。電動式パワーステアリング装置16は電動機30と、電動機30の回転トルクをラックバー32の往復動方向の力に変換する例えばボールねじ式の変換機構34とを有し、ハウジング36に対し相対的にラックバー32を駆動する補助転舵力を発生することにより、運転者の操舵負担を軽減する操舵アシストトルクを発生する。
【0026】
各車輪の制動力は制動装置38の油圧回路40によりホイールシリンダ42FR、42FL、42RR、42RLの制動圧が制御されることによって制御されるようになっている。図には示されていないが、油圧回路40はリザーバ、オイルポンプ、種々の弁装置等を含み、各ホイールシリンダの制動圧は通常時には運転者によるブレーキペダル44の踏み込み操作に応じて駆動されるマスタシリンダ46により制御され、また必要に応じて後に詳細に説明する如く電子制御装置48により制御される。
【0027】
車輪10FR〜10RLにはそれぞれ対応する車輪の車輪速度Vwi(i=fr、fl、rr、rl)を検出する車輪速度センサ50FR〜50RLが設けられ、左右の前輪10FL及び10FRのホイールシリンダ42FL及び42FRには左右の前輪の制動圧Pfl及びPfrを検出する圧力センサ52FL及び52FRが設けられている。またステアリングシャフト54には操舵トルクTsを検出するトルクセンサ56が設けられ、車輌12には車速Vを検出する車速センサ58及びヨーレートγを検出するヨーレートセンサ60が設けられている。尚トルクセンサ56及びヨーレートセンサ58は車輌の右旋回方向を正としてそれぞれ操舵トルクTs及びヨーレートγを検出する。
【0028】
図示の如く、車輪速度センサ50FR〜50RLにより検出された車輪速度Vwiを示す信号、それぞれ圧力センサ52FL及び52FRにより検出された左右前輪の制動圧Pfl及びPfrを示す信号、トルクセンサ56により検出された操舵トルクTsを示す信号、車速センサ58により検出された車速Vを示す信号、ヨーレートセンサ60により検出されたヨーレートγを示す信号は電子制御装置48に入力される。尚図には詳細に示されていないが、電子制御装置28及び48は例えばCPUとROMとRAMと入出力ポート装置とを有し、これらが双方向性のコモンバスにより互いに接続された一般的な構成のマイクロコンピュータを含んでいる。
【0029】
電子制御装置48は、図2に示されたフローチャートに従い、操舵トルクTs及び車速Vに基づき運転者の操舵負担を軽減するための基本アシストトルクTabを演算し、左右前輪の駆動力差ΔFwを演算すると共に左右前輪の駆動力差ΔFwに起因する車輌のヨーモーメントを打ち消す運転者の操舵を補助するための補助操舵トルクTcaを演算し、基本アシストトルクTabと補助操舵トルクTcaとの和に基づき電子制御装置28を介して電動式パワーステアリング装置16によるアシストトルクを制御し、これにより車輌がまたぎ路を加速走行するような状況に於ける車輌の直進走行安定性を向上させる。
【0030】
また電子制御装置48は、車輌のヨーレートγの大きさが大きいほど小さくなるようゲインKgを演算し、ゲインKgと補助操舵トルクTcaとの積と基本アシストトルクTabとの和を最終の目標アシストトルクTaとすることにより、車輌の旋回加速時に於ける車輌横方向の荷重移動に起因して左右前輪の駆動力差ΔFwが生じている状況に於いて、車輌の直進走行安定性を向上させるためのアシストトルクの制御により旋回方向とは逆方向の操舵アシストトルクが発生され、これにより運転者の操舵負担が増加したり車輌の旋回性が悪化することを防止する。
【0031】
また電子制御装置48は、フローチャートとしては示されていないが、各車輪の車輪速度Vwiに基づき当技術分野に於いて公知の要領にて車体速度Vb及び左右前輪の加速スリップ量SAfl及びSAfrを演算し、加速スリップ量SAfl若しくはSAfrがトラクション制御(TRC制御)開始の基準値よりも大きくなり、トラクション制御の開始条件が成立すると、トラクション制御の終了条件が成立するまで、当該車輪について加速スリップ量が所定の範囲内になるようホイールシリンダ42FL、42FR内の圧力を増減するトラクション制御を行う。
【0032】
更に電子制御装置48は、左右前輪の少なくとも一方についてトラクション制御が行われているときに、それらの制動圧Pfl及びPfrの差に基づき左右前輪の駆動力差ΔFwを演算し、トラクション制御が行われていないときには運転者の操舵負担を軽減するための通常の操舵アシストトルクの制御を行う。
【0033】
次に図2に示されたフローチャートを参照して図示の第一の実施形態に於ける操舵アシストトルクの制御による操舵特性制御ルーチンについて説明する。尚図2に示されたフローチャートによる制御は図には示されていないイグニッションスイッチの閉成により開始され、所定の時間毎に繰返し実行される。
【0034】
まずステップ10に於いては車輪速度センサ50FR〜50RLにより検出された車輪速度Vwiを示す信号等の読み込みが行われ、ステップ20に於いては操舵トルクTs及び車速Vに基づき図3に示されたグラフに対応するマップより運転者の操舵負担を軽減するための基本アシストトルクTabが演算される。
【0035】
ステップ30に於いては左右前輪の少なくとも一方についてトラクション制御が行われているか否かの判別、即ち車輌が加速状態にあり且つ左右前輪の少なくとも一方の加速スリップが過大な状況であるか否かの判別が行われ、否定判別が行われたときにはステップ90へ進み、肯定判別が行われたときにはステップ40へ進む。
【0036】
ステップ40に於いては左右前輪の制動圧Pfl及びPfrの差ΔPf(=Pfr−Pfl)に基づきKpfを正の係数として下記の式1に従って左右前輪の駆動力差ΔFwが演算される。
ΔFw=Kpf×ΔPf ……(1)
【0037】
ステップ50に於いては左右前輪の駆動力差ΔFwの絶対値が基準値ΔFwo(正の定数)以上であるか否かの判別、即ち左右前輪の駆動力差ΔFwに起因する車輌のヨーモーメントの大きさが大きい状況であるか否かの判別が行われ、否定判別が行われたときにはステップ90へ進み、肯定判別が行われたときにはステップ60へ進む。
【0038】
ステップ60に於いては左右前輪の駆動力差ΔFwに基づきKcaを正の係数として下記の式2に従って左右前輪の駆動力差ΔFwに起因する車輌のヨーモーメントを打ち消す運転者の操舵を補助するための補助操舵トルクTcaが演算され、ステップ70に於いては車輌のヨーレートγの大きさが大きいほどゲインKgが小さくなるよう、車輌のヨーレートγの絶対値に基づき図4の実線にて示されたグラフに対応するマップよりゲインKgが演算される。
Tca=Kca×ΔFw ……(2)
【0039】
ステップ80に於いては最終目標操舵アシストトルクTaが下記の式3に従って演算され、ステップ90に於いては最終目標操舵アシストトルクTaが基本アシストトルクTabに設定され、ステップ110に於いては電動式パワーステアリング装置16による操舵アシストトルクが最終目標操舵アシストトルクTaになるよう電子制御装置28を介して電動式パワーステアリング装置16が制御される。
Ta=Tab+Kg×Tca ……(3)
【0040】
かくして図示の第一の実施形態によれば、ステップ20に於いて操舵トルクTs及び車速Vに基づき運転者の操舵負担を軽減するための基本アシストトルクTabが演算され、左右前輪の何れについてもトラクション制御が行われていないときには、ステップ30に於いて否定判別が行われ、これによりステップ90及び100に於いて基本アシストトルクTabに基づき電動式パワーステアリング装置16が制御され、運転者の操舵負担が軽減される。
【0041】
これに対し車輌が路面の摩擦係数が低い走行路を加速走行する場合の如く、左右前輪の少なくとも一方についてトラクション制御が行われているときには、ステップ30に於いて肯定判別が行われ、ステップ40に於いて左右前輪の制動圧Pfl及びPfrの差ΔPfに基づき左右前輪の駆動力差ΔFwが演算される。
【0042】
特に走行路がまたぎ路の如く左右の車輪に対応する路面の摩擦係数が相互に大きく異なる走行路である場合には、左右前輪の駆動力差ΔFwの大きさが大きくなるので、ステップ50に於いて肯定判別が行われ、ステップ60〜100に於いて左右前輪の駆動力差ΔFwに起因する車輌のヨーモーメントを打ち消す運転者の操舵を補助するための補助操舵トルクTcaが演算され、基本アシストトルクTabと補助操舵トルクTcaとの和に基づきアシストトルクが制御されるので、運転者は左右前輪の駆動力差ΔFwに起因する車輌のヨーモーメントを打ち消す操舵を容易に行うことができ、これにより車輌がまたぎ路を加速走行するような状況に於ける運転者の操舵負担を軽減し、車輌の直進走行安定性を向上させることができる。
【0043】
例えば図5は車輌12が左半分102Aの路面の摩擦係数が高く右半分102Bの路面の摩擦係数が低いまたぎ路102を直進加速走行する状況を示しており、特に(A)は左右前輪の駆動力差に基づくアシストトルクの制御が行われない場合を示し、(B)は左右前輪の駆動力差に基づくアシストトルクの制御が行われる第一の実施形態の場合を示している。
【0044】
この状況に於いては、左前輪10FLの駆動力Fflが右前輪10FRの駆動力Ffrよりも大きくなるので、車輌12の重心104には右旋回方向のヨーモーメントMfが作用する。従って左右前輪の駆動力差に基づくアシストトルクの制御が行われない場合(A)には、運転者は車輌の直進加速状態を維持するためには、ヨーモーメントMfに抗する比較的大きい力にて車輌の左旋回方向へステアリングホイール14を操作し維持しなければならない。
【0045】
これに対し、左右前輪の駆動力差に基づくアシストトルクの制御が行われる第一の実施形態の場合(B)には、車輌に作用するヨーモーメントMfを打ち消す運転者の操舵を補助するための補助操舵トルクTcaが電動式パワーステアリング装置16により発生されるので、運転者が車輌の直進加速状態を維持するために車輌の左旋回方向へステアリングホイール14を操作し維持するに必要な力を軽減し、運転者の操舵負担を軽減すると共に、車輌の良好な直進走行安定性を確保することができる。
【0046】
また車輌が路面の摩擦係数が均一な走行路を旋回加速走行する場合には、旋回外側への荷重移動により旋回外側前輪の駆動力が旋回内側前輪の駆動力よりも高くなり、左右前輪の駆動力差ΔFwの大きさが大きくなるので、ステップ50に於いて肯定判別が行われ、ステップ60に於いて左右前輪の駆動力差ΔFwに起因する車輌のヨーモーメントMfを打ち消す操舵方向の補助操舵トルクTcaが演算される。
【0047】
しかしこの補助操舵トルクTcaは、車輌の旋回加速時を示す図6に示されている如く、ステアリングホイール14を車輌の直進位置へ戻す方向、即ち車輌の旋回を阻害する方向の操舵トルクであり、従って補助操舵トルクTcaに基づく操舵アシスト制御が行われると、却って運転者の操舵負担が増大すると共に車輌のコーストレース性や旋回性が悪化する。
【0048】
図示の第一の実施形態によれば、ステップ70に於いて車輌のヨーレートγの大きさが大きいほどゲインKgが小さくなるよう、車輌のヨーレートγの絶対値に基づきゲインKgが演算され、ステップ80に於いてゲインKgと補助操舵トルクTcaとの積と基本アシストトルクTabとの和が最終目標操舵アシストトルクTaとされるので、旋回外側への荷重移動量が大きくなるほど左右前輪の駆動力差ΔFwに基づく補助操舵トルクが低減され、これにより車輌の旋回加速時に運転者の操舵負担が増大したり車輌のコーストレース性や旋回性が悪化することを効果的に防止することができる。
【0049】
特に図示の第一の実施形態によれば、左右前輪の駆動力差ΔFwは、左右前輪の少なくとも一方についてトラクション制御が行われているときに於ける左右前輪の制動圧Pfl及びPfrの差に基づいて演算されるので、左右前輪の駆動力自体を検出する手段又は左右前輪の駆動力及び制動力を検出する手段や複雑な演算を要することなく左右前輪の駆動力差ΔFwを演算することができ、これにより左右前輪の駆動力差ΔFwに起因する車輌のヨーモーメントを打ち消す運転者の操舵を補助するための補助操舵トルクTcaを容易に演算することができる。
【0050】
第一の修正例
この第一の修正例に於いては、図には示されていないが、左右の後輪10RL及び10RRのホイールシリンダ42RL及び42RRには左右の後輪の制動圧Prl及びPrrを検出する圧力センサ52RL及び52RRが設けられており、圧力センサ52RL及び52RRにより検出された左右の後輪の制動圧Prl及びPrrを示す信号も電子制御装置48に入力される。
【0051】
また図には示されていないが、電子制御装置48は、各車輪の車輪速度Vwiに基づき当技術分野に於いて公知の要領にて車体速度Vb及び各車輪の制動スリップ率SLi(i=fl、fr、rl、rr)を演算し、何れかの車輪の制動スリップ率SLiがアンチスキッド制御(ABS制御)の開始基準値よりも大きくなり、アンチスキッド制御の開始条件が成立すると、アンチスキッド制御の終了条件が成立するまで、当該車輪について制動スリップ率が所定の範囲内になるようホイールシリンダ内の圧力を増減するアンチスキッド制御を行う。
【0052】
また電子制御装置48は、図7に示されたフローチャートに従い、何れかの車輪についてアンチスキッド制御が行われているときには、各車輪の制動圧に基づき左右前輪の制動力差ΔFwf及び左右後輪の制動力差ΔFwrを演算し、制動力差ΔFwf及びΔFwrに基づきこれらの制動力差に起因して車輌に作用するヨーモーメントMbを演算し、ヨーモーメントMbを打ち消す運転者の操舵を補助するための補助操舵トルクTcaを演算し、基本アシストトルクTabと補助操舵トルクTcaとの和に基づき電子制御装置28を介して電動式パワーステアリング装置16によるアシストトルクを制御し、これにより車輌がまたぎ路を走行する際の制動時に於ける車輌の直進走行安定性を向上させる。
【0053】
また電子制御装置48は、第一の実施形態の場合と同様、車輌のヨーレートγの大きさが大きいほど小さくなるようゲインKgを演算し、ゲインKgと補助操舵トルクTcaとの積と基本アシストトルクTabとの和を最終の目標アシストトルクTaとすることにより、車輌の旋回制動時に於ける車輌横方向の荷重移動に起因して左右輪の制動力差が生じている状況に於いて、車輌の直進走行安定性を向上させるためのアシストトルクの制御により旋回方向の操舵アシストトルクが過剰になり、これにより運転者が希望する以上に旋回半径が小さくなったり車輌の旋回安定性が低下することを防止する。
【0054】
次に第一の修正例に於ける操舵アシストトルクの制御による操舵特性制御ルーチンの要部を示す図7のフローチャートを参照して、第一の修正例の作動について説明する。尚図7に於いて、図2に示されたステップと同一のステップには図2に於いて付されたステップ番号と同一のステップ番号が付されている。また図7に示されていない他のステップは上述の第一の実施形態と同様に実行され、これにより第一の実施形態に於ける加速時の作用効果と同様の作用効果が達成される。
【0055】
第一の修正例に於いては、ステップ30に於いて否定判別が行われると、ステップ31に於いて何れかの車輪についてアンチスキッド制御が行われているか否かの判別、即ち車輌が制動状態にあり且つ何れかの車輪の制動スリップが過大な状況であるか否かの判別が行われ、否定判別が行われたときにはステップ90へ進み、肯定判別が行われたときにはステップ32へ進む。
【0056】
ステップ32に於いては左右前輪の制動圧Pfl及びPfrの差ΔPf(=Pfr−Pfl)に基づきKbfを正の係数として下記の式4に従って左右前輪の制動力差ΔFwfが演算されると共に、左右後輪の制動圧Prl及びPrrの差ΔPr(=Prr−Prl)に基づきKbrを正の係数として下記の式5に従って左右後輪の制動力差ΔFwrが演算される。
ΔFwf=Kbf×ΔPf ……(4)
ΔFwr=Kbr×ΔPr ……(5)
【0057】
ステップ33に於いては左右前輪の制動力差ΔFwf及び左右後輪の制動力差ΔFwrに基づき当技術分野に於いて公知の要領にて車輌に作用するヨーモーメントMbが演算され、ステップ34に於いてはヨーモーメントMbの絶対値が基準値ΔMbo(正の定数)以上であるか否かの判別、即ち左右輪の制動力差ΔFwf及びΔFwrに起因する車輌のヨーモーメントの大きさが大きい状況であるか否かの判別が行われ、否定判別が行われたときにはステップ90へ進み、肯定判別が行われたときにはステップ35へ進む。
【0058】
ステップ35に於いてはヨーモーメントMbに基づきKbaを正の係数として下記の式6に従って車輌のヨーモーメントMbを打ち消す運転者の操舵を補助するための補助操舵トルクTcaが演算され、ステップ36に於いては車輌のヨーレートγの大きさが大きいほどゲインKgが小さくなるよう、車輌のヨーレートγの絶対値に基づき図4の破線にて示されたグラフに対応するマップよりゲインKgが演算される。
Tca=Kba×Mb ……(6)
【0059】
かくしてこの第一の修正例によれば、走行路がまたぎ路の如く左右の車輪に対応する路面の摩擦係数が相互に大きく異なる走行路である場合には、左右輪の制動力差ΔFwf及びΔFwrの大きさが大きくなりヨーモーメントMbの大きさが大きくなるので、ステップ34に於いて肯定判別が行われ、ステップ35以降に於いて左右輪の制動力差ΔFwf及びΔFwrに起因する車輌のヨーモーメントMbを打ち消す運転者の操舵を補助するための補助操舵トルクTcaが演算され、基本アシストトルクTabと補助操舵トルクTcaとの和に基づきアシストトルクが制御されるので、運転者は車輌のヨーモーメントMbを打ち消す操舵を容易に行うことができ、これにより車輌がまたぎ路を走行する際の制動時の如き状況に於ける運転者の操舵負担を軽減し、車輌の直進走行安定性を向上させることができる。
【0060】
例えば図8は車輌12が左半分102Aの路面の摩擦係数が高く右半分102Bの路面の摩擦係数が低いまたぎ路102を直進加速走行する状況を示しており、特に(A)は左右輪の制動力差に基づくアシストトルクの制御が行われない場合を示し、(B)は左右輪の制動力差に基づくアシストトルクの制御が行われる第一の修正例の場合を示している。
【0061】
この状況に於いては、左前輪10FLの制動力Fflが右前輪10FRの制動力Ffrよりも大きくなり左後輪10RLの制動力Frlが右後輪10RRの制動力Frrよりも大きくなるので、車輌12の重心104には左旋回方向のヨーモーメントMbが作用する。従って左右輪の制動力差に基づくアシストトルクの制御が行われない場合(A)には、運転者は車輌の直進加速状態を維持するためには、ヨーモーメントMbに抗する比較的大きい力にて車輌の右旋回方向へステアリングホイール14を操作し維持しなければならない。
【0062】
これに対し、左右輪の制動力差に基づくアシストトルクの制御が行われる第一の修正例の場合(B)には、車輌に作用するヨーモーメントMbを打ち消す運転者の操舵を補助するための補助操舵トルクTcaが電動式パワーステアリング装置16により発生されるので、運転者が車輌の直進加速状態を維持するために車輌の左旋回方向へステアリングホイール14を操作し維持するに必要な力を軽減し、運転者の操舵負担を軽減すると共に、車輌の良好な直進走行安定性を確保することができる。
【0063】
また車輌が路面の摩擦係数が均一な走行路を制動状態にて旋回走行する場合には、旋回外側への荷重移動により旋回外輪の制動力が旋回内輪の制動力よりも高くなり、ヨーモーメントMbの大きさが大きくなるので、ステップ34に於いて肯定判別が行われ、ステップ35に於いてヨーモーメントMbを打ち消す操舵方向の補助操舵トルクTcaが演算される。
【0064】
この補助操舵トルクTcaは、車輌の旋回制動時を示す図9に示されている如く、ステアリングホイール14を車輌の旋回方向へ切り増しする方向、即ち車輌の旋回を促進する方向の操舵トルクであるので、運転者の操舵負担を軽減することができると共に車輌のコーストレース性や旋回性を向上させることができるが、車輌の旋回度合が高くヨーモーメントMbの大きさが大きい状況に於いては、補助操舵トルクTcaに基づく操舵アシスト制御が行われると、運転者の操舵負担が軽くなり過ぎて左右前輪の舵角が増大し、車輌の旋回半径が減少したり車輌の旋回制動時の走行安定性が悪化する虞れがある。
【0065】
図示の第一の修正例によれば、上述の第一の実施形態の場合と同様、ステップ36に於いて車輌のヨーレートγの大きさが大きいほどゲインKgが小さくなるよう、車輌のヨーレートγの絶対値に基づきゲインKgが演算され、ステップ80に於いてゲインKgと補助操舵トルクTcaとの積と基本アシストトルクTabとの和が最終目標操舵アシストトルクTaとされるので、旋回外側への荷重移動量が大きくなるほど左右輪の制動力差に基づく補助操舵トルクが低減され、これにより車輌の旋回制動時に車輌の旋回半径が減少したり車輌の旋回制動時の走行安定性が悪化することを効果的に防止することができる。
【0066】
第二の実施形態
図10はアクティブ操舵装置を備えた前輪駆動式の車輌に適用された本発明による車輌用操舵制御装置の第二の実施形態を示す概略構成図である。尚図10に於いて図1に示された部材に対応する部材には図1に於いて付された符号と同一の符号が付されている。
【0067】
この実施形態に於いては、パワーステアリング装置16は通常の油圧式のパワーステアリング装置である。ステアリングホイール14はアッパステアリングシャフト54A、転舵角可変装置70、ロアステアリングシャフト54B、ジョイント72を介してパワーステアリング装置16のピニオンシャフト74に駆動接続されている。
【0068】
図示の第二の実施形態に於いては、転舵角可変装置70はハウジングの側にてアッパステアリングシャフト54Aの下端に連結され、回転子の側にてロアステアリングシャフト54Bの上端に連結された補助転舵駆動用の電動機76を含んでいる。転舵角可変装置70は電子制御装置78により制御され、アッパステアリングシャフト54Aに対し相対的にロアステアリングシャフト54Bを回転駆動することにより、操舵輪である左右の前輪10FL及び10FRをステアリングホイール14に対し相対的に補助転舵駆動する。
【0069】
特に転舵角可変装置70は、通常時にはハウジング及び回転子の相対回転を阻止する保持電流が電動機76に通電されることにより、アッパステアリングシャフト54Aに対するロアステアリングシャフト54Bの相対回転角度(単に相対回転角度という)を0に維持するが、アクティブ操舵時には電動機76によりアッパステアリングシャフト54Aに対し相対的にロアステアリングシャフト54Bを積極的に回転させ、これにより運転者の操舵操作に依存せずに左右の前輪10FL及び10FRを自動操舵する。
【0070】
図示の実施形態に於ては、アッパステアリングシャフト54Aには該アッパステアリングシャフトの回転角度を操舵角θsとして検出する操舵角センサ80が設けられており、ロアステアリングシャフト54Bには該ロアステアリングシャフトの回転角度を左右前輪の実操舵角θaとして検出する操舵角センサ82が設けられており、これらのセンサの出力は電子制御装置48へ供給される。尚操舵角センサ80及び82は車輌の右旋回方向を正としてそれぞれ操舵角θs及びθaを検出する。また操舵角θaはアクティブ操舵完了後に左右の前輪10FL及び10FRの直進位置をステアリングホイール14の中立位置に合せるために使用される。
【0071】
電子制御装置48は、図11に示されたフローチャートに従い、左右前輪の駆動力差ΔFwを演算すると共に左右前輪の駆動力差ΔFwに起因する車輌のヨーモーメントを打ち消すための左右前輪の転舵角、即ち転舵角可変装置70による目標相対回転角度φbを演算し、目標相対回転角度φbに基づき電子制御装置78を介して転舵角可変装置70による相対回転角度φを制御し、これにより車輌がまたぎ路を加速走行するような状況に於ける車輌の直進走行安定性を向上させる。
【0072】
また電子制御装置48は、車輌のヨーレートγの大きさが大きいほど小さくなるようゲインKgを演算し、ゲインKgと目標相対回転角度φbとの積を最終の目標相対回転角度φtとすることにより、車輌の旋回加速時に於ける車輌横方向の荷重移動に起因して左右前輪の駆動力差ΔFwが生じている状況に於いて、車輌の直進走行安定性を向上させるためのアクティブ操舵の制御により左右の前輪が旋回方向とは逆方向へ自動的に転舵され、これにより運転者の操舵負担が増加したり車輌の旋回性が悪化することを防止する。
【0073】
更に電子制御装置48は、上述の第一の実施形態の場合と同様にトラクション制御を行い、左右前輪の少なくとも一方についてトラクション制御が行われているときに、それらの制動圧Pfl及びPfrの差に基づき左右前輪の駆動力差ΔFwを演算し、トラクション制御が行われていないときには転舵角可変装置70による相対回転角度φを0に設定し、アクティブ操舵を行わない。
【0074】
次に第二の実施形態に於けるアクティブ操舵の制御による操舵特性制御ルーチンを示す図11のフローチャートを参照して、第二の実施形態の作動について説明する。尚図11に於いて、ステップ110、130〜150はそれぞれ上述の第一の実施形態に於けるステップ10、30〜50と同様に実行され、ステップ170に於いては車輌のヨーレートγの大きさが大きいほどゲインKgが小さくなるよう、車輌のヨーレートγの絶対値に基づき図4の一点鎖線にて示されたグラフに対応するマップよりゲインKgが演算される。
【0075】
上述の第一の実施形態に於けるステップ60に対応するステップ160に於いては、左右前輪の駆動力差ΔFwに基づき駆動力差ΔFwが大きいほど大きくなるよう、図には示されていないマップ又は関数により転舵角可変装置70による目標相対回転角度φbが演算される。
【0076】
ステップ180に於いては最終目標相対回転角度φtが下記の式7に従って演算され、ステップ190に於いては最終目標相対回転角度φtが目標相対回転角度φbに設定され、ステップ200に於いては転舵角可変装置70による相対回転角度φが最終目標相対回転角度φtになるよう電子制御装置78を介して転舵角可変装置70が制御される。
【0077】
かくして図示の第二の実施形態によれば、車輌が路面の摩擦係数が低い走行路を加速走行する場合の如く、左右前輪の少なくとも一方についてトラクション制御が行われているときには、ステップ130に於いて肯定判別が行われ、ステップ140に於いて左右前輪の駆動力の間の差に基づき左右前輪の駆動力差ΔFwが演算される。
【0078】
特に走行路がまたぎ路の如く左右の車輪に対応する路面の摩擦係数が相互に大きく異なる走行路である場合には、左右前輪の駆動力差ΔFwの大きさが大きくなるので、ステップ150に於いて肯定判別が行われ、ステップ160〜200に於いて左右前輪の駆動力差ΔFwに起因する車輌のヨーモーメントを打ち消すための目標相対回転角度φbが演算され、目標相対回転角度φbに基づき転舵角可変装置70が制御されることにより、左右の前輪がヨーモーメントを打ち消す方向へ自動的に操舵されるので、車輌がまたぎ路を加速走行するような状況に於ける運転者の操舵負担を軽減し、車輌の直進走行安定性を向上させることができる。
【0079】
例えば図12は、図5(B)の場合と同様、車輌12が左半分102Aの路面の摩擦係数が高く右半分102Bの路面の摩擦係数が低いまたぎ路102を直進加速走行する状況であって、左右前輪の駆動力差に基づくアクティブ操舵の制御が行われる状況を示している。
【0080】
第二の実施形態によれば、左右前輪の駆動力差に基づくアクティブ操舵の制御が行われ、車輌に作用するヨーモーメントMfを左右前輪の横力により打ち消すよう左右の前輪が自動的に操舵されるので、運転者は車輌の直進加速状態を維持するために車輌の左旋回方向へステアリングホイール14を操作し維持しなくてよく、運転者の操舵負担を軽減すると共に、車輌の良好な直進走行安定性を確保することができる。
【0081】
また車輌が路面の摩擦係数が均一な走行路を旋回加速走行する場合には、旋回外側への荷重移動により旋回外側前輪の駆動力が旋回内側前輪の駆動力よりも高くなり、左右前輪の駆動力差ΔFwの大きさが大きくなるので、ステップ150に於いて肯定判別が行われ、ステップ160に於いて左右前輪の駆動力差ΔFwに起因する車輌のヨーモーメントMfを打ち消すための目標相対回転角度φbが演算される。
【0082】
しかしこの目標相対回転角度φbは、車輌の旋回加速時を示す図13に示されている如く、ステアリングホイール14を車輌の直進位置へ戻す方向、即ち車輌の旋回を阻害する方向の相対回転角度であり、従って目標相対回転角度φbに基づくアクティブ操舵の制御が行われると、却って運転者の操舵負担が増大すると共に車輌のコーストレース性や旋回性が悪化する。
【0083】
図示の第二の実施形態によれば、ステップ170に於いて車輌のヨーレートγの大きさが大きいほどゲインKgが小さくなるよう、車輌のヨーレートγの絶対値に基づきゲインKgが演算され、ステップ180に於いてゲインKgと目標相対回転角度φbとの積が最終目標相対回転角度φtとされるので、旋回外側への荷重移動量が大きくなるほど左右前輪の駆動力差ΔFwに基づく左右前輪の自動操舵による転舵角が低減され、これにより車輌の旋回加速時に運転者の操舵負担が増大したり車輌のコーストレース性や旋回性が悪化することを効果的に防止することができる。
【0084】
特に図示の第二の実施形態によれば、上述の第一の実施形態の場合と同様、左右前輪の駆動力差ΔFwは、左右前輪の少なくとも一方についてトラクション制御が行われているときに於ける左右前輪の駆動力の差に基づいて演算されるので、左右前輪の駆動力自体を検出する手段を要することなく左右前輪の駆動力差ΔFwを演算することができ、これにより左右前輪の駆動力差ΔFwに起因する車輌のヨーモーメントを打ち消すための目標相対回転角度φbを容易に演算することができる。
【0085】
第二の修正例
この第二の修正例に於いては、図には示されていないが、上述の第一の修正例の場合と同様、左右の後輪10RL及び10RRのホイールシリンダ42RL及び42RRには左右の後輪の制動圧Prl及びPrrを検出する圧力センサ52RL及び52RRが設けられており、圧力センサ52RL及び52RRにより検出された左右の後輪の制動圧Prl及びPrrを示す信号も電子制御装置48に入力される。
【0086】
また電子制御装置48はアンチスキッド制御を行い、図14に示されたフローチャートに従い、何れかの車輪についてアンチスキッド制御が行われているときには、各車輪の制動圧に基づき左右前輪の制動力差ΔFwf及び左右後輪の制動力差ΔFwrを演算し、制動力差ΔFwf及びΔFwrに基づきこれらの制動力差に起因して車輌に作用するヨーモーメントMbを演算し、ヨーモーメントMbを打ち消すための転舵角可変装置70による目標相対回転角度φbを演算し、目標相対回転角度φbに基づき電子制御装置78を介して転舵角可変装置70による相対回転角度φを制御し、これにより車輌がまたぎ路を走行する際の制動時に於ける車輌の直進走行安定性を向上させる。
【0087】
また電子制御装置48は、第二の実施形態の場合と同様、車輌のヨーレートγの大きさが大きいほど小さくなるようゲインKgを演算し、ゲインKgと目標相対回転角度φbとの積を最終目標相対回転角度φtとすることにより、車輌の旋回制動時に於ける車輌横方向の荷重移動に起因して左右輪の制動力差が生じている状況に於いて、車輌の直進走行安定性を向上させるためのアクティブ操舵の制御により左右の前輪が旋回方向へ自動的に転舵され、これにより運転者が希望する以上に旋回半径が小さくなったり車輌の旋回安定性が低下することを防止する。
【0088】
次に第二の修正例に於けるアクティブ操舵の制御による操舵特性制御ルーチンの要部を示す図14のフローチャートを参照して、第二の修正例の作動について説明する。尚図14に於いて、図11に示されたステップと同一のステップには図11に於いて付されたステップ番号と同一のステップ番号が付されている。また図14に示されていない他のステップは上述の第二の実施形態と同様に実行され、これにより第二の実施形態に於ける加速時の作用効果と同様の作用効果が達成される。
【0089】
第二の修正例に於いては、ステップ130、140〜170は上述の第二の実施形態の場合と同様に実行され、ステップ131〜134は上述の第二の修正例に於けるステップ31〜34と同様に実行され、ステップ135に於いては車輌に作用するヨーモーメントMbに基づきヨーモーメントMbが大きいほど大きくなるよう、図には示されていないマップ又は関数により転舵角可変装置70による目標相対回転角度φbが演算され、ステップ136に於いては車輌のヨーレートγの大きさが大きいほどゲインKgが小さくなるよう、車輌のヨーレートγの絶対値に基づき図4の二点鎖線にて示されたグラフに対応するマップよりゲインKgが演算される。
【0090】
かくしてこの第二の修正例によれば、走行路がまたぎ路の如く左右の車輪に対応する路面の摩擦係数が相互に大きく異なる走行路である場合には、左右輪の制動力差ΔFwf及びΔFwrの大きさが大きくなりヨーモーメントMbの大きさが大きくなるので、ステップ134に於いて肯定判別が行われ、ステップ135以降に於いて左右輪の制動力差ΔFwf及びΔFwrに起因する車輌のヨーモーメントMbを打ち消すための目標相対回転角度φbが演算され、目標相対回転角度φbに基づき転舵角可変装置70が制御されるので、車輌がまたぎ路を走行する際の制動時の如き状況に於ける運転者の操舵負担を軽減し、車輌の直進走行安定性を向上させることができる。
【0091】
例えば図15は、図8(B)の場合と同様、車輌12が左半分102Aの路面の摩擦係数が高く右半分102Bの路面の摩擦係数が低いまたぎ路102を直進加速走行する状況であって、左右輪の制動力差に基づくアクティブ操舵の制御が行われる状況を示している。
【0092】
第二の修正例によれば、左右輪の制動力差に基づくアクティブ操舵の制御が行われ、車輌に作用するヨーモーメントMbを左右前輪の横力により打ち消すよう左右の前輪が自動的に操舵されるので、運転者が車輌の直進加速状態を維持するために車輌の左旋回方向へステアリングホイール14を操作し維持しなくてよく、運転者の操舵負担を軽減すると共に、車輌の良好な直進走行安定性を確保することができる。
【0093】
また車輌が路面の摩擦係数が均一な走行路を制動状態にて旋回走行する場合には、旋回外側への荷重移動により旋回外輪の制動力が旋回内輪の制動力よりも高くなり、ヨーモーメントMbの大きさが大きくなるので、ステップ134に於いて肯定判別が行われ、ステップ135に於いてヨーモーメントMbを打ち消すための目標相対回転角度φbが演算される。
【0094】
この目標相対回転角度φbは、車輌の旋回制動時を示す図16に示されている如く、左右の前輪を車輌の旋回方向へ切り増しする方向、即ち車輌の旋回を促進する方向の相対回転角度であるので、車輌の旋回度合が高くヨーモーメントMbの大きさが大きい状況に於いては、左右前輪の旋回方向への舵角が増大し、車輌の旋回半径が減少したり車輌の旋回制動時の走行安定性が悪化する虞れがある。
【0095】
図示の第二の修正例によれば、上述の第一の修正例の場合と同様、ステップ136に於いて車輌のヨーレートγの大きさが大きいほどゲインKgが小さくなるよう、車輌のヨーレートγの絶対値に基づきゲインKgが演算され、ステップ180に於いてゲインKgと目標相対回転角度φbとの積が最終目標相対回転角度φtとされるので、旋回外側への荷重移動量が大きくなるほど左右輪の制動力差に基づく左右前輪の自動操舵による転舵角が低減され、これにより車輌の旋回制動時に車輌の旋回半径が減少したり車輌の旋回制動時の走行安定性が悪化することを効果的に防止することができる。
【0096】
以上に於いては本発明を特定の実施形態について詳細に説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内にて他の種々の実施形態が可能であることは当業者にとって明らかであろう。
【0097】
例えば上述の各実施形態に於いては、左右の荷重移動量の大きさを示す指標値は車輌のヨーレートγであるが、この指標値は当技術分野に於いて公知の任意の車輌状態量若しくは運転者の操作量であってよく、例えば車輌の横加速度、操舵角、左右輪の接地荷重差、それらの組合せ、それらとヨーレートγとの組合せの何れかであってよい。
【0098】
また上述の各実施形態に於いては、何れかの駆動輪についてトラクション制御が行われているときの左右駆動輪の制動力差に基づき左右駆動輪の駆動力差が推定され、何れかの車輪についてアンチスキッド制御が行われているときの左右輪の制動圧差に基づき左右輪の制動力差が推定されるようになっているが、左右輪の制駆動力差は当技術分野に於いて公知の任意の要領にて推定されてよく、例えば各車輪の車軸のトルクを検出することにより推定されてもよく、またホイールインモータ式の車輌の如く、各車輪の制駆動力を制御可能な車輌の場合には各車輪に対する制駆動力の制御出力より推定されてよい。
【0099】
また上述の各実施形態に於いては、ゲインKgの演算に際しステアリングホイール14の切り増し又は切り戻し状況であるか否かが考慮されていないが、特に車輌の旋回制動時には、ステアリングホイール14の切り増し時のゲインKgは保舵時や切り戻し時よりも小さく設定されるよう修正されてもよい。
【0100】
また上述の第一の実施形態及び第一の修正例に於いては、操舵アシストトルクを制御することにより操舵特性が制御され、上述の第二の実施形態及び第二の修正例に於いては、アクティブ操舵によって操舵輪の舵角を制御することにより操舵特性が制御されるようになっているが、第一の実施形態と第二の実施形態、第一の修正例と第二の実施形態、第一の実施形態と第二の修正例、第一の修正例と第二の修正例の如く、各実施形態及び修正例が組み合わされてもよい。
される。
【0101】
更に上述の各実施形態に於いては、車輌は前輪駆動車であり、前輪駆動車の場合には他の駆動形式の車輌の場合に比して旋回加速時や旋回制動時に左右輪の制駆動力差に基づき操舵アシストトルクや操舵輪の舵角を制御することにより操舵特性が制御されると、旋回半径の増大等の問題が生じ易いが、本発明の車輌用操舵制御装置は後輪駆動車や四輪駆動車に適用されてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】電動式パワーステアリング装置を備えた前輪駆動式の車輌に適用された本発明による車輌用操舵制御装置の第一の実施形態を示す概略構成図である。
【図2】第一の実施形態に於ける操舵アシストトルクの制御による操舵特性制御ルーチンを示すフローチャートである。
【図3】操舵トルクTs及び車速Vと基本アシストトルクTabとの間の関係を示すグラフである。
【図4】車輌のヨーレートγの絶対値とゲインKgとの間の関係を示すグラフである。
【図5】車輌がまたぎ路を直進加速走行する状況の説明図であり、特に(A)は左右前輪の駆動力差に基づくアシストトルクの制御が行われない場合を示し、(B)は左右前輪の駆動力差に基づくアシストトルクの制御が行われる図示の実施形態の場合を示している。
【図6】車輌の旋回加速時に於ける第一の実施形態の作動を示す説明図である。
【図7】第一の修正例に於ける操舵アシストトルクの制御による操舵特性制御ルーチンの要部を示すフローチャートである。
【図8】車輌がまたぎ路を直進走行する際に於ける制動時の状況の説明図であり、特に(A)は左右前輪の制動力差に基づくアシストトルクの制御が行われない場合を示し、(B)は左右前輪の制動力差に基づくアシストトルクの制御が行われる第一の修正例の場合を示している。
【図9】車輌の旋回制動時に於ける第一の修正例の作動を示す説明図である。
【図10】アクティブ操舵装置を備えた前輪駆動式の車輌に適用された本発明による車輌用操舵制御装置の第二の実施形態を示す概略構成図である。
【図11】第二の実施形態に於けるアクティブ操舵の制御による操舵特性制御ルーチンを示すフローチャートである。
【図12】車輌がまたぎ路を直進加速走行する状況であって、第二の実施形態により左右前輪の駆動力差に基づくアクティブ操舵の制御が行われる状況を示す説明図である。
【図13】車輌の旋回加速時に於ける第二の実施形態の作動を示す説明図である。
【図14】第二の修正例に於けるアクティブ操舵の制御による操舵特性制御ルーチンの要部を示すフローチャートである。
【図15】車輌がまたぎ路を直進走行する際に於ける制動時の状況であって、第二の修正例により左右前輪の制動力差に基づくアクティブ操舵の制御が行われる状況を示す説明図である。
【図16】車輌の旋回制動時に於ける第二の修正例の作動を示す説明図である。
【符号の説明】
14…ステアリングホイール
16…パワーステアリング装置
20…エンジン
28…電子制御装置
38…制動装置
48…電子制御装置
50FR〜50RL…車輪速度センサ
52FL、52FR…圧力センサ
56…トルクセンサ
58…車速センサ
60…ヨーレートセンサ
70…転舵角可変装置
78…電子制御装置
80、82…操舵角センサ

Claims (2)

  1. 左右輪の駆動力差に起因する車輌の偏向を抑制するよう操舵特性を制御する車輌用操舵制御装置に於いて、前記操舵特性の制御は操舵輪の舵角を制御することにより行われ、車輌のヨーレートの大きさが大きいほど操舵特性制御量を小さくすることを特徴とする車輌用操舵制御装置。
  2. 前記操舵特性の制御は操舵アシストトルクを制御することによっても行われることを特徴とする請求項1に記載の車輌用操舵制御装置。
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