JP4685407B2 - 車輌の挙動制御装置 - Google Patents

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本発明は、車輌の挙動制御装置に係り、更に詳細には操舵輪の舵角を制御することにより車輌の挙動を制御する挙動制御装置に係る。
自動車等の車輌の挙動制御装置の一つとして、例えば下記の特許文献1に記載されている如く、運転者の操舵操作とは独立に操舵輪を転舵可能な転舵装置を備えた車輌に於いて、アンチスキッド制御中の左右輪の制動力差により車輌に作用するヨーモーメントが打ち消されるよう転舵手段により操舵輪を転舵する車輌の挙動制御装置が既に知られている。
かかる挙動制御装置によれば、例えば左右輪の一方についてアンチスキッド制御が行われることにより左右輪の制動力の差が大きくなり、該制動力差によるヨーモーメントが車輌に作用する場合にも、操舵輪が転舵されることによってヨーモーメントが打ち消されるので、路面の摩擦係数が高い側の車輪の制動力を低下させることなく、換言すれば車輌の減速度や制動距離を犠牲にすることなく、車輌の偏向を防止し車輌の走行安定性を向上させることができる。
特許登録2540742号公報
一般に、操舵輪の転舵により制動力差によるヨーモーメントを打ち消す場合には、操舵輪が路面の摩擦係数が低い側の方向へ転舵されるので、操舵輪の転舵による挙動制御の終了時に運転者によるステアリングホイールの操作位置に対し操舵輪が相対的に路面の摩擦係数が低い側の方向へ転舵されたままの状態になり、そのためステアリングホイールの操作位置と操舵輪の舵角との間にずれが生じることがある。
同様に、車輌の加速時にトラクション制御が実行され、左右輪の駆動力の差が大きくなった場合に、左右輪の駆動力差によるヨーモーメントが車輌に作用するので、そのヨーモーメントを打ち消すよう操舵輪が路面の摩擦係数が高い側の方向へ転舵されると、操舵輪の転舵による挙動制御の終了時に運転者によるステアリングホイールの操作位置に対し操舵輪が相対的に路面の摩擦係数が高い側の方向へ転舵されたままの状態になり、そのためステアリングホイールの操作位置と操舵輪の舵角との間にずれが生じることがある。
このずれを解消すべく、車輌が停止したときにずれがなくなるよう操舵輪を転舵すると、路面と操舵輪との間の摩擦係数が高く、転舵の高い反力がステアリングホイールへ伝達されるため、運転者が異和感を感じることが避けられない。また車輌の発進時にずれがなくなるよう操舵輪を転舵すると、走行開始初期に運転者が意図する進行方向と車輌の実際の進行方向との間にずれが生じると共にステアリングギヤ比が変化するため、運転者が異和感を感じることが避けられない。
上述の特許文献1に記載されている如き従来の挙動制御装置に於いては、操舵輪の転舵による挙動制御の終了後に於けるステアリングホイールの操作位置と操舵輪の舵角との間のずれ及びこれをなくす際の問題については考慮されておらず、この点で改善の余地がある。
本発明は、左右輪の制駆動力差により車輌に作用するヨーモーメントが打ち消されるよう操舵輪を転舵する従来の挙動制御装置に於ける上述の如き問題に鑑みてなされたものであり、本発明の主要な課題は、ステアリングホイールの操作位置と操舵輪の舵角との間にずれを適宜なタイミングにて適宜に漸減させることにより、運転者が異和感を感じることがないようステアリングホイールの操作位置と操舵輪の舵角との間のずれをなくすことである。
上述の主要な課題は、本発明によれば、運転者の操舵操作とは独立に操舵輪を転舵可能な転舵手段と、車輌の挙動を目標挙動状態にする挙動制御のための操舵輪の目標転舵量を演算し、操舵輪が前記目標転舵量転舵されるよう前記転舵手段を制御する制御手段とを有する車輌の挙動制御装置に於いて、前記制御手段は車速に応じて前記目標転舵量を低減補正し、車速が低いときには車速が高いときに比して前記目標転舵量の低減補正量を大きくすることを特徴とする車輌の挙動制御装置(請求項1の構成)、又は運転者の操舵操作とは独立に操舵輪を転舵可能な転舵手段と、車輌の挙動を目標挙動状態にする挙動制御のための操舵輪の目標転舵量を演算し、操舵輪が前記目標転舵量転舵されるよう前記転舵手段を制御する制御手段とを有する車輌の挙動制御装置に於いて、前記制御手段は前記挙動制御のための操舵輪の転舵制御が不要になったときには操舵輪の舵角と運転者の操舵操作位置に対応する舵角との差の大きさが漸次減少するよう操舵輪の舵角を補正し、車速が高いときには車速が低いときに比して前記補正の転舵速度を低くすることを特徴とする車輌の挙動制御装置(請求項5の構成)によって達成される。
また本発明によれば、上述の主要な課題を効果的に達成すべく、上記請求項1の構成に於いて、前記制御手段は車速が補正基準値以下であるときに前記目標転舵量を低減補正するよう構成される(請求項2の構成)。
また本発明によれば、上述の主要な課題を効果的に達成すべく、上記請求項2の構成に於いて、前記補正基準値は低減補正前の前記目標転舵量の大きさが大きいほど小さくなるよう低減補正前の前記目標転舵量の大きさに応じて可変設定されるよう構成される(請求項3の構成)。
また本発明によれば、上述の主要な課題を効果的に達成すべく、上記請求項2又は3の構成に於いて、前記制御手段は車速が前記補正基準値よりも小さい低速基準値以下であるときには前記目標転舵量を0に低減補正するよう構成される(請求項4の構成)。
また本発明によれば、上述の主要な課題を効果的に達成すべく、上記請求項5の構成に於いて、前記制御手段は車速が高速基準値以上であるときには操舵輪の舵角を補正しないよう構成される(請求項6の構成)。
また本発明によれば、上述の主要な課題を効果的に達成すべく、上記請求項6の構成に於いて、前記高速基準値は前記差の大きさが大きいほど小さくなるよう前記差の大きさに応じて可変設定されるよう構成される(請求項7の構成)。
また本発明によれば、上述の主要な課題を効果的に達成すべく、上記請求項1乃至7の構成に於いて、前記制御手段は各車輪の前後力を推定し、左右輪の前後力差により車輌に作用する前後力差起因ヨーモーメントを演算し、前記前後力差起因ヨーモーメントを低減するための操舵輪の転舵量として前記目標転舵量を演算するよう構成される(請求項8の構成)。
上記請求項1の構成によれば、運転者の操舵操作とは独立に操舵輪を転舵可能な転舵手段と、車輌の挙動を目標挙動状態にする挙動制御のための操舵輪の目標転舵量を演算し、操舵輪が目標転舵量転舵されるよう転舵手段を制御する制御手段とを有する車輌の挙動制御装置に於いて、車速に応じて目標転舵量が低減補正され、車速が低いときには車速が高いときに比して目標転舵量の低減補正量が大きくされるので、操舵輪が目標転舵量転舵されることによる挙動制御の実行中に車速が低下すると、その車速の低下に応じて目標転舵量の大きさが自動的に漸次小さくなる。
従って車速の低下につれて運転者が異和感を感じることなくステアリングホイールの操作位置と操舵輪の舵角との間のずれを低減することができ、車速が低い状況に於いてはステアリングホイールの操作位置と操舵輪の舵角との間のずれを小さくすることができ、車輌が停止したときにずれをなくすべく操舵輪を転舵したり、車輌の発進時にずれがなくなるよう操舵輪を転舵したりする必要がなく、これにより転舵の高い反力がステアリングホイールへ伝達されることや、走行開始初期に運転者が意図する進行方向と車輌の実際の進行方向との間にずれが生じると共にステアリングギヤ比が変化することに起因して、運転者が異和感を感じることを確実に回避することができる。
尚車速が低いときには車速が高いときに比して挙動制御の必要性が低く、また車輌の挙動の悪化が進行する速度が低く、更には運転者自身の修正操舵により比較的容易に車輌挙動を安定化させることができるので、車速に応じて目標転舵量が低減補正されることにより車速が低い状況に於いて目標転舵量の大きさが小さくなっても、このことが車輌挙動の安定化を大きく阻害することはない。
また上記請求項2の構成によれば、車速が補正基準値以下であるときに目標転舵量が低減補正されるので、補正基準値よりも高い車速にて車輌が走行している状況に於いて目標転舵量が低減補正されることに起因して車輌の挙動安定化が効果的に行われなくなることを確実に防止することができる。
また上記請求項3の構成によれば、補正基準値は低減補正前の目標転舵量の大きさが大きいほど小さくなるよう低減補正前の目標転舵量の大きさに応じて可変設定されるので、低減補正前の目標転舵量の大きさが大きく車輌挙動の安定化の必要性が高いときには目標転舵量の低減補正が行われ難くし、低減補正前の目標転舵量の大きさが小さく車輌挙動の安定化の必要性が低いときには目標転舵量の低減補正が行われ易くすることができ、これにより補正基準値が低減補正前の目標転舵量の大きさに拘らず一定である場合に比して、車輌挙動の安定化の必要性に応じて目標転舵量の低減補正を適宜に実行することができる。
また上記請求項4の構成によれば、車速が前記補正基準値よりも小さい低速基準値以下であるときには目標転舵量は0に低減補正されるので、車速が低速基準値以下になるまで操舵輪の転舵による挙動制御が実行されたときには、目標転舵量を0に低減補正し、ステアリングホイールの操作位置と操舵輪の舵角との間にずれを完全になくすことができる。
また上記請求項5の構成によれば、運転者の操舵操作とは独立に操舵輪を転舵可能な転舵手段と、車輌の挙動を目標挙動状態にする挙動制御のための操舵輪の目標転舵量を演算し、操舵輪が目標転舵量転舵されるよう転舵手段を制御する制御手段とを有する車輌の挙動制御装置に於いて、挙動制御のための操舵輪の転舵制御が不要になったときには操舵輪の舵角と運転者の操舵操作位置に対応する舵角との差の大きさが漸次減少するよう操舵輪の舵角が補正され、車速が高いときには車速が低いときに比して前記補正の転舵速度が低くされるので、車速が低いときには操舵輪の舵角と運転者の操舵操作位置に対応する舵角との差の大きさを効率的に減少させつつ、車速が高いときに運転者が意図する進行方向と車輌の実際の進行方向との間のずれが急激に減少変化すること及びステアリングギヤ比が急激に変化することに起因して運転者が異和感を感じることを確実に回避することができる。
また上記請求項6の構成によれば、車速が高速基準値以上であるときには操舵輪の舵角が補正されないので、高速基準値よりも高い車速にて車輌が走行している状況に於いて操舵輪の舵角が補正されることに起因して運転者が意図する進行方向と車輌の実際の進行方向との間のずれが減少変化すること及びステアリングギヤ比が変化することに起因して運転者が異和感を感じることを確実に防止することができる。
また上記請求項7の構成によれば、高速基準値は前記差の大きさが大きいほど小さくなるよう前記差の大きさに応じて可変設定されるので、操舵輪の舵角と運転者の操舵操作位置に対応する舵角との差の大きさが大きく差の大きさの低減の必要性が高いときには差の大きさの低減が行われ易くし、操舵輪の舵角と運転者の操舵操作位置に対応する舵角との差の大きさが小さく差の大きさの低減の必要性が低いときには差の大きさの低減が行われ難くすることができ、これにより高速基準値が差の大きさに拘らず一定である場合に比して、差の大きさの低減の必要性に応じて差の大きさの低減を適宜に実行することができる。
また上記請求項8の構成によれば、各車輪の前後力が推定され、左右輪の前後力差により車輌に作用する前後力差起因ヨーモーメントが演算され、前後力差起因ヨーモーメントを低減するための操舵輪の転舵量として目標転舵量が演算されるので、前後力差起因ヨーモーメントによる車輌挙動の悪化を操舵輪の転舵によるヨーモーメントによって低減することができ、この制御に起因して生じる操舵輪の舵角と運転者の操舵操作位置に対応する舵角との差を運転者が異和感を感じることなく低減することができる。
〔課題解決手段の好ましい態様〕
本発明の一つの好ましい態様によれば、上記請求項1乃至8の構成に於いて、転舵手段は運転者により操作される操舵操作子に対し相対的に操舵輪を転舵駆動することにより、運転者の操舵操作とは独立に操舵輪を転舵駆動するよう構成される(好ましい態様1)。
本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記請求項1乃至8の構成に於いて、制御手段は運転者の操舵操作量及び所定の操舵特性に基づき操舵輪の暫定目標舵角を演算し、暫定目標舵角及び目標転舵量に基づき転舵手段により操舵輪の舵角を制御し、目標転舵量のみを低減補正するよう構成される(好ましい態様2)。
本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記請求項1乃至4又は請求項8の構成に於いて、車速が低いほど前記目標転舵量の低減補正量を大きくするよう構成される(好ましい態様3)。
本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記請求項5乃至8の構成に於いて、車速が高いほど前記補正の転舵速度を低くするよう構成される(好ましい態様4)。
本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記請求項8の構成に於いて、転舵制御手段は前後力差起因ヨーモーメントと大きさが同一であり且つ方向が逆のカウンタヨーモーメントを車輌に付与するための舵角として目標転舵量を演算するよう構成される(好ましい態様5)。
本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記請求項1乃至8又は上記好ましい態様1乃至5の構成に於いて、車輌は車輌の挙動が悪化しているときには各車輪の制駆動力を制御することにより車輌の挙動を安定化させる制駆動力制御式の挙動制御手段を有し、制御手段は制駆動力制御式の挙動制御手段が作動していないときに目標転舵量を演算するよう構成される(好ましい態様6)。
本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記請求項8の構成に於いて、車輌は車輪の加速スリップ若しくは減速スリップが過大であるときには当該車輪の制駆動力を制御することにより加速スリップ若しくは減速スリップを低減する車輪スリップ制御手段を有し、制御手段は車輪スリップ制御手段が作動しているときに目標転舵量を演算するよう構成される(好ましい態様7)。
本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記好ましい態様7の構成に於いて、制御手段は運転者の操舵操作量及び所定の操舵特性に基づき操舵輪の暫定目標舵角を演算し、制駆動力制御式の挙動制御手段が作動しておらず且つ車輪スリップ制御手段が作動しているときには、暫定目標舵角及び目標転舵量に基づき転舵手段により操舵輪の舵角を制御し、制駆動力制御式の挙動制御手段が作動しているとき又は車輪スリップ制御手段が作動していないときには、暫定目標舵角に基づき転舵手段により操舵輪の舵角を制御するよう構成される(好ましい態様8)。
本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記請求項8の構成に於いて、各車輪の前後力を推定する手段は各車輪の駆動力を推定すると共に各車輪の制動力を推定し、駆動力と制動力との和として各車輪の前後力を推定するよう構成される(好ましい態様9)。
本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記請求項8の構成に於いて、車輌は車輌の旋回加減速時に車輪の制駆動力の配分を制御する制駆動力配分制御手段を有し、挙動制御目標転舵角を演算する手段は制駆動力配分制御手段が作動していないときに目標転舵量を演算するよう構成される(好ましい態様10)。
一般に、車速をVとし、車輌のヨーレートをγとし、車輌のスリップ角をβとし、前輪の舵角をδfとし、車輌の重量をMとし、車輌のヨー慣性モーメントをIzとし、前輪のコーナリングパワーをCpfとし、後輪のコーナリングパワーをCprとし、車輌の重心と前輪車軸との間の車輌前後方向の距離をLfとし、車輌の重心と後輪車軸との間の車輌前後方向の距離をLrとし、左右輪の前後力差によるヨーモーメントをMfとし、車輌のヨーレートγの変化率をγdとし、車輌のスリップ角βの変化率をβdとし、a11、a12、a21、a22、b1、b2、c2をそれぞれ下記の式2〜8にて表される値とすると、下記の式1が成立する。
Figure 0004685407
またラプラス演算子をsとして、車輌のヨーレートγ(s)に対する前輪舵角δf(s)の伝達関数Hγδは及び車輌のヨーレートγ(s)に対する左右輪の前後力差によるヨーモーメントMf(s)の伝達関数HγMはそれぞれ下記の式9及び10にて表される。
Figure 0004685407
上記式9及び10より下記の式11が成立するので、下記の式11より左右輪の前後力差によるヨーモーメントMf(s)を打ち消すための操舵輪としての前輪の舵角δf(s)を下記の式12により求めることができることが解る。
Figure 0004685407
また上記式12より、左右輪の前後力差によるヨーモーメントMfを打ち消すための操舵輪としての前輪の舵角δfを簡易的には過渡応答を考慮せずに静的に下記の式13により求めることができることが解る。
Figure 0004685407
従って本発明の他の一つの好ましい態様によれば、上記請求項8又は上記好ましい態様1乃至9の構成に於いて、制御手段は上記式12又は13に従って挙動制御目標転舵角を演算するよう構成される(好ましい態様11)。
以下に添付の図を参照しつつ、本発明を好ましい実施例について詳細に説明する。
図1は自動転舵装置として機能する転舵角可変装置を備えたセミステアバイワイヤ式の後輪駆動車に適用された本発明による車輌の挙動制御装置の一つの実施例を示す概略構成図である。
図1に於いて、10FL及び10FRはそれぞれ車輌12の従動操舵輪としての左右の前輪を示し、10RL及び10RRはそれぞれ車輌の駆動輪としての左右の後輪を示している。操舵輪である左右の前輪10FL及び10FRは運転者によるステアリングホイール14の操作に応答して駆動されるラック・アンド・ピニオン型のパワーステアリング装置16によりラックバー18及びタイロッド20L及び20Rを介して転舵される。
ステアリングホイール14は第一のステアリングシャフトとしてのアッパステアリングシャフト22、転舵角可変装置24、第二のステアリングシャフトとしてのロアステアリングシャフト26、ユニバーサルジョイント28を介してパワーステアリング装置16のピニオンシャフト30に駆動接続されている。図示の実施例に於いては、転舵角可変装置24はハウジング24Aの側にてアッパステアリングシャフト22の下端に連結され、回転子24Bの側にてロアステアリングシャフト26の上端に連結された補助転舵駆動用の電動機32を含んでいる。
かくして転舵角可変装置24はアッパステアリングシャフト22に対し相対的にロアステアリングシャフト26を回転駆動することにより、ステアリングホイール14の回転角度に対する操舵輪である左右の前輪10FL及び10FRの舵角の比、即ちステアリングギヤ比を変化させるステアリングギヤ比可変装置として機能すると共に、挙動制御の目的で左右の前輪10FL及び10FRをステアリングホイール14に対し相対的に補助転舵駆動する自動転舵装置としても機能し、電子制御装置34の転舵制御部により制御される。
特に転舵角可変装置24は、通常時にはステアリングギヤ比が所定の操舵特性を達成するギヤ比になるよう電動機32によりアッパステアリングシャフト22に対し相対的にロアステアリングシャフト26を回転させ、挙動制御による補助転舵駆動時には電動機32によりアッパステアリングシャフト22に対し相対的にロアステアリングシャフト26を積極的に回転させ、これにより運転者の操舵操作に依存せずに左右の前輪10FL及び10FRを自動的に転舵する。
尚アッパステアリングシャフト22に対し相対的にロアステアリングシャフト26を回転駆動することができない異常が転舵角可変装置24に発生すると、図1には示されていないロック装置が作動し、アッパステアリングシャフト22に対するロアステアリングシャフト26の相対回転角度が変化しないよう、ハウジング24A及び回転子24Bの相対回転が機械的に阻止される。
またパワーステアリング装置16は油圧式パワーステアリング装置及び電動式パワーステアリング装置の何れであってもよいが、転舵角可変装置24による前輪の補助転舵駆動により発生されステアリングホイール14に伝達される反力トルクを低減する補助操舵トルクが発生されるよう、例えば電動機と、電動機の回転トルクをラックバー18の往復動方向の力に変換するボールねじ式の如き変換機構とを有するラック同軸型の電動式パワーステアリング装置であることが好ましい。
各車輪の制動力は制動装置36の油圧回路38によりホイールシリンダ40FL、40FR、40RL、40RR内の圧力Pi(i=fl、fr、rl、rr)、即ち制動圧が制御されることによって制御されるようになっている。図には示されていないが、油圧回路38はオイルリザーバ、オイルポンプ、種々の弁装置等を含み、各ホイールシリンダの制動圧は通常時には運転者によるブレーキペダル42の踏み込み操作に応じて駆動されるマスタシリンダ44により制御され、また必要に応じて後に詳細に説明する如く電子制御装置34により個別に制御される。
図示の実施例に於いては、アッパステアリングシャフト22には該アッパステアリングシャフトの回転角度を操舵角θとして検出する操舵角センサ50が設けられており、転舵角可変装置24にはハウジング24A及び回転子24Bの相対回転角度をアッパステアリングシャフト22に対するロアステアリングシャフト26の相対回転角度θreとして検出する回転角度センサ52が設けられており、これらのセンサの出力は電子制御装置34へ供給される。
また電子制御装置34には横加速度センサ54により検出された車輌の横加速度Gyを示す信号、ヨーレートセンサ56により検出された車輌のヨーレートγを示す信号、車輪速度センサ58FL〜58RRにより検出された各車輪の車輪速度Vwi(i=fl、fr、rl、rr)を示す信号、圧力センサ60FL〜60RRにより検出された各車輪の制動圧Piを示す信号、エンジン制御装置62よりスロットル開度φ及びエンジン回転数Neを示す信号等が入力される。
尚図1には詳細に示されていないが、電子制御装置34は転舵角可変装置24を制御する転舵制御部と、各車輪の制動力を制御する制動力制御部と、車輌の挙動を制御する挙動制御部とよりなり、各制御部はそれぞれCPUとROMとRAMと入出力ポート装置とを有し、これらが双方向性のコモンバスにより互いに接続されたマイクロコンピュータを含むものであってよい。また操舵角センサ50、回転角度センサ52、横加速度センサ54、ヨーレートセンサ56はそれぞれ車輌の左旋回方向への操舵又は転舵又は旋回の場合を正として操舵角θ、相対回転角度θre、横加速度Gy、ヨーレートγを検出する。
後述の如く、電子制御装置34は通常時には各車輪の車輪速度Vwiに基づき車速Vを推定し、車速Vに基づき所定の操舵特性を達成するためのステアリングギヤ比Rgを演算し、運転者の操舵操作量を示す操舵角θ及びステアリングギヤ比Rgに基づき暫定目標舵角δstを演算し、暫定目標舵角δst及び車速Vに基づき車輌の目標ヨーレートγtを演算する。
そして電子制御装置34は、目標ヨーレートγtとヨーレートセンサ54により検出された車輌の実際のヨーレートγとの偏差Δγを演算し、ヨーレート偏差Δγの大きさが基準値γo(正の定数)未満であるときには、左右前輪の舵角が暫定目標舵角δstになるよう転舵角可変装置24を制御し、これにより運転者の操舵操作に応じて所定の操舵特性にて左右の前輪10FL及び10FRを転舵する。
また電子制御装置34は各車輪の車輪速度Vwiに基づき当技術分野に於いて公知の要領にて車体速度Vb及び各車輪の制動スリップ量SBi(i=fl、fr、rl、rr)を演算し、制動スリップ量SBiがアンチスキッド制御(ABS制御)開始の基準値よりも大きくなり、アンチスキッド制御の開始条件が成立すると、アンチスキッド制御の終了条件が成立するまで、当該車輪の制動スリップ量が所定の範囲内になるよう当該車輪の制動圧Piを制御することによってアンチスキッド制御を行う。
尚電子制御装置34は左右輪の一方についてのみアンチスキッド制御を行う場合に、当該車輪とは左右反対側の車輪の制動力をアンチスキッド制御を行う側の車輪の制動力に合せることにより左右輪の制動力差が過大になることを防止する所謂ローセレクト制御は行わない。
また電子制御装置34は各車輪の車輪速度Vwiに基づき当技術分野に於いて公知の要領にて車体速度Vb及び各車輪の加速スリップ量SAi(i=fl、fr、rl、rr)を演算し、加速スリップ量SAiがトラクション制御(TRC制御)開始の基準値よりも大きくなり、トラクション制御の開始条件が成立すると、トラクション制御の終了条件が成立するまで、当該車輪の加速スリップ量が所定の範囲内になるよう当該車輪の制動圧Piを制御することによってトラクション制御を行う。
また電子制御装置34は操舵角θの如き運転者の運転操作量及び車輌の走行に伴い変化する車輌の横加速度Gyの如き車輌状態量に基づき車輌のスピンの程度を示すスピン状態量SS及び車輌のドリフトアウトの程度を示すドリフトアウト状態量DSを演算し、スピン状態量SS及びドリフトアウト状態量DSに基づき車輌の挙動を安定化させるための各車輪の目標制動圧Pti(i=fl、fr、rl、rr)を演算し、各車輪の制動圧Piが目標制動圧Ptiになるよう制御することによって車輌の挙動を安定化させる制動力の制御による挙動制御を行う。
尚、上述のアンチスキッド制御、トラクション制御、制動力の制御による挙動制御自体は本発明の要旨をなすものではなく、これらの制御は当技術分野に於いて公知の任意の要領にて実行されてよい。
更に電子制御装置34は制動力の制御による挙動制御が実行されておらず且つアンチスキッド制御又はトラクション制御が実行されているときには、各車輪の前後力Fxiを推定により演算し、左右輪の前後力差により車輌に作用する前後力差起因ヨーモーメントMfを演算し、前後力差起因ヨーモーメントを相殺するカウンタヨーモーメントMcを車輌に付与するための左右前輪の目標転舵量として挙動制御目標転舵角Δδctを演算し、通常時には暫定目標舵角δstと挙動制御目標転舵角Δδctとの和として左右前輪の目標舵角δtを演算し、左右前輪の舵角が目標舵角δtになるよう転舵角可変装置24により左右前輪の舵角を制御する。
また電子制御装置34は図2に示されたフローチャートに従い、前輪の舵角制御による挙動制御の実行に際し、車速Vが基準値Vo以下であるときには車速Vに応じて挙動制御目標転舵角Δδctの大きさを低減補正し、車速が低いほど挙動制御目標転舵角Δδctの低減補正量が大きくなるよう車速に応じて挙動制御目標転舵角Δδctの低減補正量を可変設定する。
また電子制御装置34は図2に示されたフローチャートに従い、前輪の舵角制御による挙動制御の終了の如く挙動制御のための前輪の舵角の制御が不要になったときには、前輪の実際の舵角δaと操舵角に対応する前輪の舵角(暫定目標舵角δst)との差Δδaの大きさが漸次減少し、前輪の舵角が暫定目標舵角δstになるよう、差Δδa及び車速Vに応じて前輪を転舵することにより前輪の舵角を補正する。この場合電子制御装置34は差Δδaの大きさが大きいほど補正の転舵速度を高くし、車速Vが高いほど補正の転舵速度を低くする。また電子制御装置34は車速Vが基準値Vn以下であるときには前輪の舵角を補正しない。
次に図2に示されたフローチャートを参照して図示の実施例に於いて電子制御装置34により達成される左右前輪の舵角制御による車輌の挙動制御ルーチンについて説明する。尚図2に示されたフローチャートによる制御は図には示されていないイグニッションスイッチの閉成により開始され、所定の時間毎に繰返し実行される。
まずステップ10に於いては操舵角θを示す信号等の読み込みが行われ、ステップ20に於いては各車輪の車輪速度Vwiに基づき当技術分野に於いて公知の要領にて車速Vが推定され、車速Vに基づき図3に示されたグラフに対応するマップよりステアリングギヤ比Rgが演算され、下記の式14に従って所定の操舵特性を達成するための左右前輪の暫定目標舵角δstが演算される。
δst=θ/Rg ……(14)
尚暫定目標舵角δstは運転者の操舵操作に対応する舵角δw(=θ/Rgo)と所定の操舵特性を達成するための制御転舵角δcとの和である。また操舵特性自体は本発明の要旨をなすものではなく、ステアリングギヤ比Rgは当技術分野に於いて公知の任意の要領にて演算されてよく、例えば操舵に対する車輌の過渡応答性を向上させるべく操舵速度によっても変化されてよい。
ステップ30に於いては制動力の制御による挙動制御、即ちスピン抑制制御又はドリフトアウト抑制制御が実行されているか否かの判別が行われ、肯定判別が行われたときにはステップ60へ進み、否定判別が行われたときにはステップ40へ進む。
ステップ40に於いては何れかの車輪についてアンチスキッド制御が実行されているか否かの判別が行われ、肯定判別が行われたときにはステップ70へ進み、否定判別が行われたときにはステップ50へ進む。
ステップ50に於いては駆動輪である左後輪若しくは右後輪についてトラクション制御が実行されているか否かの判別が行われ、否定判別が行われたときにはステップ60に於いて左右前輪の目標舵角δtが暫定目標舵角δstに設定された後ステップ190へ進み、肯定判別が行われたときにはステップ70へ進む。
ステップ70に於いてはJiを車輪の慣性モーメントとし、Vwdiを車輪の回転角速度とし、Rを車輪の有効半径とし、Txiを車輪の制動トルクTbi(負の値)と駆動トルクTdi(正の値)との和として、下記の式15に従って各車輪の前後力(制駆動力)Fxi(i=fl、fr、rl、rr)が演算される。
Ji・Vwdi=R・Fxi+Txi
Fxi=(Ji・Vwdi−Txi)/R ……(15)
尚車輪の回転角速度Vwiは車輪速度Vwiの微分値として演算される。また制動トルクTbiは図には示されていない圧力センサにより検出されるマスタシリンダ圧力Pm及び制動装置36の諸元により定まる圧力−制動トルク変換係数に基づいて演算される。更に駆動トルクTdiはエンジン制御装置62より入力されるスロットル開度φ及びエンジン回転数Neに基づきエンジンの駆動トルクTeが演算され、エンジントルクTe及び駆動系の諸元により決定される定数に基づいて演算される。また制動トルクTbi及び駆動トルクTdiは例えば力センサ等により直接検出されてもよい。
ステップ80に於いてはTを車輌のトレッドとして各車輪の前後力Fxiに基づき下記の式16に従って左右輪の前後力差に起因して車輌に作用する前後力差起因ヨーモーメントMfが演算される。
Mf={(Fxfr+Fxrr)−(Fxfl+Fxrl)}・T/2 ……(16)
ステップ90に於いては前後力差起因ヨーモーメントMfを相殺するためのカウンタヨーモーメントをMc(=−Mf)とすると、左右前輪の転舵によりカウンタヨーモーメントMcを車輌に付与するための左右前輪の挙動制御目標転舵角Δδctが上記式13に対応する下記の式17に従って演算される。尚この場合挙動制御目標転舵角Δδctは上記式12に対応する式に従って演算されてもよい。また下記の式17又は上記式12に対応する式に従って挙動制御目標転舵角Δδctが演算される際の前輪のコーナリングパワーCpf及び後輪のコーナリングパワーCprは、そのときの各車輪のスリップ率に応じて補正された値が使用される。
Figure 0004685407
ステップ100に於いては例えば図1には示されていない圧力センサにより検出されるマスタシリンダ圧力Pmが基準値以下若しくは左右前輪の制動圧の差ΔPf又は左右後輪の制動圧の差ΔPrが基準値以下であるか否かの判別により、またぎ制動、即ち左右の摩擦係数が異なる路面での制動が終了したか否かの判別が行われ、肯定判別が行われたときにはステップ170へ進み、否定判別が行われたときにはステップ110へ進む。
ステップ110に於いては前後力差起因ヨーモーメントMfの絶対値が基準値Mfo以下であるか否かの判別、即ち前後力差起因ヨーモーメントMfを相殺するためのカウンタヨーモーメントMcの絶対値が基準値以下であるか否かの判別が行われ、肯定判別が行われたときにはステップ170へ進み、否定判別が行われたときにはステップ120へ進む。
尚挙動制御目標転舵角Δδctはステップ90に於いて前後力差起因ヨーモーメントMfの大きさが大きいほど大きさが大きくなるよう演算されるので、このステップ110の判別は挙動制御目標転舵角Δδctの大きさが基準値以下であるか否かの判別と等価な判別であり、従って挙動制御目標転舵角Δδctの大きさが基準値以下であるか否かの判別に置き換えられてもよい。
ステップ120に於いては前後力差起因ヨーモーメントMfの絶対値に基づき図4に示されたグラフに対応するマップより基準値Voが演算され、ステップ130に於いては車速Vが基準値Vo以下であるか否かの判別が行われ、否定判別が行われたときにはステップ140に於いて暫定目標舵角δstと挙動制御目標転舵角Δδctとの和として左右前輪の目標舵角δtが演算された後ステップ190へ進み、肯定判別が行われたときにはステップ150へ進む。
ステップ150に於いては車速Vに基づき図5に示されたグラフに対応するマップより補正係数Kaが演算され、ステップ160に於いては暫定目標舵角δstと補正係数及び挙動制御目標転舵角の積Ka・Δδctとの和として左右前輪の目標舵角δtが演算された後ステップ190へ進む。
ステップ170に於いては車速V及び左右前輪の実際の舵角δaと暫定目標舵角δstとの差Δδaに基づき図6に示されたグラフに対応するマップより差Δδaの大きさを漸次低減するための補正転舵角Δδetが演算される。尚この場合差Δδaが数十乃至数千サイクルかけて消去されるよう、補正転舵角Δδetの大きさは差Δδaの大きさの数十分の一乃至数千分の一に演算される。また補正転舵角Δδetの大きさは差Δδaの大きさが大きいほど大きく、車速Vが高いほど小さくなるよう演算され、車速Vが基準値Vh(正の定数)以上であるときには0に設定される。更に左右前輪の実際の舵角δaは操舵角θ及び相対回転角度θreに基づいて推定されてよい。
ステップ180に於いては暫定目標舵角δstと補正転舵角Δδetとの和として左右前輪の目標舵角δtが演算され、ステップ190に於いては左右前輪の舵角が目標舵角δtになるよう転舵角可変装置24が制御されることによって左右前輪の舵角が制御される。
かくして図示の実施例によれば、ステップ20に於いて車速Vに基づき所定の操舵特性を達成するためのステアリングギヤ比Rgが演算されると共に、運転者の操舵操作量を示す操舵角θ及びステアリングギヤ比Rgに基づき暫定目標舵角δstが演算され、通常時にはステップ60及び90に於いて左右前輪の舵角が暫定目標舵角δstと同一の目標舵角δtになるよう転舵角可変装置24が制御され、これにより運転者の操舵操作に応じて所定の操舵特性にて左右の前輪10FL及び10FRが転舵される。
これに対し制動力の制御による挙動制御が実行されておらず且つアンチスキッド制御又はトラクション制御が実行されているときには、ステップ30に於いて否定判別が行われ、ステップ40又は50に於いて肯定判別が行われ、ステップ70に於いて各車輪の前後力Fxiが推定により演算され、ステップ80に於いて左右輪の前後力差により車輌に作用する前後力差起因ヨーモーメントMfが演算され、ステップ90に於いて前後力差起因ヨーモーメントMfを相殺するためのカウンタヨーモーメントMcを車輌に付与するための左右前輪の挙動制御目標転舵角Δδctが演算される。
そしてステップ100に於いてまたぎ制動が終了していない旨の判別が行われ、ステップ110に於いて前後力差起因ヨーモーメントMfの絶対値が基準値Mfo以下ではない旨の判別が行われ、ステップ130に於いて車速Vが基準値Vo以下ではない旨の判別が行われると、ステップ140及び190に於いて暫定目標舵角δstと挙動制御目標転舵角Δδctとの和を左右前輪の目標舵角δtとして左右前輪の舵角が目標舵角δtになるよう制御される。
従って図示の実施例によれば、制動力の制御による挙動制御が実行されておらず且つアンチスキッド制御又はトラクション制御が実行されているときには、前後力差起因ヨーモーメントMfを低減するためのカウンタヨーモーメントを車輌に付与し、左右輪の制駆動力差に起因する車輌の偏向を効果的に防止して車輌の走行安定性を確実に向上させることができる。
また図示の実施例によれば、制動力の制御による挙動制御が実行されておらず且つアンチスキッド制御又はトラクション制御が実行されている状況に於いて、またぎ制動が終了しておらず前後力差起因ヨーモーメントMfの絶対値が基準値Mfo以下ではないが車速Vが基準値Vo以下であるときには、ステップ130に於いて肯定判別が行われ、ステップ150及び160に於いて挙動制御目標転舵角Δδctの大きさが補正係数Kaにて低減補正され、補正係数Kaによる低減補正量は車速Vが低いほど漸次大きくなるよう車速に応じて可変設定される。
従って図示の実施例によれば、左右前輪の舵角が制御される過程に於いて車速Vが低下すると、挙動制御目標転舵角Δδctの大きさが漸次減少し、左右前輪の舵角が暫定目標舵角δstに漸次近づくので、車速の低下につれて運転者が異和感を感じることなくステアリングホイールの操作位置と左右前輪の舵角との間のずれを低減することができ、車速が低い状況に於いてはステアリングホイールの操作位置と左右前輪の舵角との間のずれを小さくすることができる。従って車輌が停止したときにずれをなくすべく転舵角可変装置24により左右前輪を転舵したり、車輌の発進時にずれがなくなるよう転舵角可変装置24により左右前輪を転舵したりする必要がなく、これにより転舵の高い反力がステアリングホイール14へ伝達されることや、走行開始初期に運転者が意図する進行方向と車輌の実際の進行方向との間にずれが生じると共にステアリングギヤ比が不自然に変化することに起因して、運転者が異和感を感じることを確実に回避することができる。
尚車速が低いときには車速が高いときに比して左右前輪の舵角の制御による挙動制御の必要性が低く、また車輌の挙動の悪化が進行する速度が低く、更には運転者自身の修正操舵により比較的容易に車輌挙動を安定化させることができるので、車速に応じて挙動制御目標転舵角Δδctの大きさが低減補正されることにより車速が低い状況に於いて挙動制御目標転舵角Δδctの大きさが小さくなっても、このことが車輌挙動の安定化を大きく阻害することはない。
特に図示の実施例によれば、ステップ130の判別の基準値Voはステップ120に於いて前後力差起因ヨーモーメントMfの絶対値が大きいほど小さくなるよう前後力差起因ヨーモーメントMfの絶対値に応じて可変設定されるので、前後力差起因ヨーモーメントMfの大きさが大きく車輌挙動の安定化の必要性が高いほどステップ130に於いて肯定判別が行われ難くなり、逆に前後力差起因ヨーモーメントMfの大きさが小さく車輌挙動の安定化の必要性が低いほどステップ130に於いて肯定判別が行われ易くなる。
従って図示の実施例によれば、前後力差起因ヨーモーメントMfの大きさに拘らず基準値Voが一定である場合に比して、車輌挙動の安定化の必要性に応じて挙動制御目標転舵角Δδctの大きさの低減補正を適宜に実行することができる。
また図示の実施例によれば、制動力の制御による挙動制御が実行されておらず且つアンチスキッド制御又はトラクション制御が実行されている状況に於いて、またぎ制動が終了し又は前後力差起因ヨーモーメントMfの絶対値が基準値Mfo以下になると、ステップ100又は110に於いて肯定判別が行われ、ステップ170に於いて左右前輪の実際の舵角δaと暫定目標舵角δstとの差Δδaの大きさを漸次低減するための補正転舵角Δδetが演算され、ステップ180に於いて暫定目標舵角δstと補正転舵角Δδetとの和として左右前輪の目標舵角δtが演算され、ステップ190に於いて左右前輪の舵角が目標舵角δtになるよう制御される。
従って図示の実施例によれば、左右前輪の舵角の制御による挙動制御が必要ではなくなると、左右前輪の実際の舵角δaと暫定目標舵角δstとの差Δδaの大きさが漸次低減されるので、左右前輪の実際の舵角δaを暫定目標舵角δstに漸次近づけることができると共に、補正転舵角Δδetの大きさは車速Vが高いほど小さくなるよう車速Vに応じて可変設定されるので、車速が高いほど左右前輪の実際の舵角δaを暫定目標舵角δstに漸次近づけるための補正転舵の速度が低くなるので、車速が低いときには左右前輪の実際の舵角δaを暫定目標舵角δstに効率的に近づけつつ、車速が高いときに運転者が意図する進行方向と車輌の実際の進行方向との間のずれが急激に減少変化すること及びステアリングギヤ比が急激に変化することに起因して運転者が異和感を感じることを確実に回避することができる。
特に図示の実施例によれば、補正転舵角Δδetは車速Vが基準値Vh以上であるときには0に設定されるので、高車速走行時に左右前輪が補正転舵されることに起因して運転者が意図する進行方向と車輌の実際の進行方向との間のずれが減少変化し、運転者の意図する方向とは異なる方向へ車輌が進行すること及びステアリングギヤ比が変化することに起因して運転者が異和感を感じることを確実に防止することができる。
また図示の実施例によれば、車輌の旋回中であり且つアンチスキッド制御又はトラクション制御が実行されていても、制動力の制御による挙動制御が実行されているときには、ステップ30に於いて肯定判別が行われ、ステップ70〜180は実行されないので、車輌の挙動を安定化させるべく各車輪の制動力が積極的に制御されている状況に於いて、挙動制御による左右輪の前後力差に基づいて不必要な前後力差起因ヨーモーメントMfが演算され、左右の前輪10FL及び10FRが不必要に転舵されること、及びこれに起因して車輌挙動の安定化が阻害されることを確実に防止することができる。
また図示の実施例によれば、ステップ40及び50に於いてそれぞれアンチスキッド制御又はトラクション制御が実行されているか否かの判別が行われ、アンチスキッド制御又はトラクション制御が実行されている場合にステップ70〜180が実行されるので、ステップ40及び50の判別が行われない場合に比して、不必要なカウンタヨーモーメントが車輌に付与される虞れを低減することができる。
また図示の実施例によれば、ステップ20に於いて所定の操舵特性を達成するためのステアリングギヤ比Rgが演算されると共に、運転者の操舵操作量を示す操舵角θ及びステアリングギヤ比Rgに基づき暫定目標舵角δstが演算されるので、車輌に前後力差起因ヨーモーメントMfが作用しない通常時に所定の操舵特性を確実に達成することができ、また目標舵角δtの大きさが低減補正されるのではなく補正転舵角Δδetの大きさのみが低減補正されるので、左右前輪の補正転舵時にも所定の操舵特性を確実に達成することができる。
以上に於いては本発明を特定の実施例について詳細に説明したが、本発明は上述の実施例に限定されるものではなく、本発明の範囲内にて他の種々の実施例が可能であることは当業者にとって明らかであろう。
例えば上述の実施例に於いては、基準値Voはステップ120に於いて前後力差起因ヨーモーメントMfの絶対値が大きいほど小さくなるよう前後力差起因ヨーモーメントMfの絶対値に応じて可変設定されるようになっているが、基準値Voは正の定数であってもよい。
また上述の実施例に於いては、ステップ170に於いて車速Vが基準値Vh以上であるときには0に設定され、基準値Vhは正の定数であるが、前後力差起因ヨーモーメントMfの絶対値が大きいほど小さくなるよう前後力差起因ヨーモーメントMfの絶対値に応じて可変設定されるよう修正されてもよい。
また上述の実施例に於いては、転舵手段としての転舵角可変装置24はアッパステアリングシャフト22に対し相対的にロアステアリングシャフト26を回転させることにより運転者の操舵操作に依存せずに左右の前輪10FL及び10FRを自動的に転舵するようになっているが、転舵手段は運転者の操舵操作とは独立に操舵輪を操舵し得る限り、例えばタイロッド20L及び20Rを伸縮させる型式の転舵角可変装置やステアバイワイヤ式の転舵装置の如く当技術分野に於いて公知の任意の構成のものであってよく、転舵手段は補助操舵輪としての後輪を転舵するものであってもよい。
また上述の実施例に於いては、前後力差起因ヨーモーメントを相殺するために車輌に付与されるカウンタヨーモーメントMcは−Mf、即ち前後力差起因ヨーモーメントMfと大きさが同一であり且つ方向が逆のヨーモーメントであるが、カウンタヨーモーメントMcの大きさは前後力差起因ヨーモーメントMfの大きさよりも小さくてもよい。
また上述の実施例に於いては、アンチスキッド制御又はトラクション制御が実行されていても、制動力の制御による挙動制御が実行されているときには、ステップ70〜180が実行されないようになっているが、車輌の旋回加減速時に少なくとも左右輪間にて制駆動力の配分を制御する制駆動力配分制御が行われる車輌の場合には、制駆動力配分制御が実行されているときにもステップ70〜180が実行されないよう構成されることが好ましい。
また上述の実施例に於いては、制動力の制御による挙動制御が実行されているときには、ステップ70〜180が実行されないようになっているが、制動力の制御による挙動制御又は制駆動力配分制御が実行されているときには、それらの制御により発生されるヨーモーメントに基づいてカウンタヨーモーメントMc′が補正されるよう修正されてもよい。
また上述の実施例に於いては、車速Vに基づき所定の操舵特性を達成するためのステアリングギヤ比Rgが演算され、運転者の操舵操作量を示す操舵角θ及びステアリングギヤ比Rgに基づき暫定目標舵角δstが演算され、通常時には左右前輪の舵角が暫定目標舵角δstになるよう制御され、また車輌の目標ヨーレートγtは車速V及び暫定目標舵角δstに基づいて演算されるようになっているが、所定の操舵特性を達成するためのステアリングギヤ比Rgの可変制御は省略されてもよい。
また上述の実施例に於いては、アンチスキッド制御又はトラクション制御が実行されており且つ制動力の制御による挙動制御が実行されていないときには、前後力差起因ヨーモーメントMfを相殺するためのカウンタヨーモーメントMcを車輌に付与するための左右前輪の挙動制御目標転舵角Δδctが演算されるようになっているが、本発明の挙動制御装置はアンチスキッド制御又はトラクション制御が行われない車輌に適用されてもよい。
また上述の実施例に於いては、挙動制御は各車輪の制動力が制御され車輌に所要のヨーモーメントが付与されることにより車輌の挙動を制御するようになっているが、挙動制御は各車輪の制動力及び駆動力が制御されることにより行われるものであってもよい。
更に上述の実施例に於いては、車輌はエンジンにより後輪が駆動される後輪駆動車であるが、本発明は前輪駆動車や四輪駆動車に適用されてもよく、また例えばホイールインモータ式の車輌の如く、駆動輪がそれぞれ対応する駆動装置により駆動される車輌に適用されてもよい。
自動転舵装置として機能する転舵角可変装置を備えたセミステアバイワイヤ式の後輪駆動車に適用された本発明による車輌の挙動制御装置の一つの実施例を示す概略構成図である。 実施例に於ける左右前輪の舵角制御ルーチンを示すフローチャートである。 車速Vとステアリングギヤ比Rgとの間の関係を示すグラフである。 前後力差起因ヨーモーメントMfの絶対値と基準値Voとの間の関係を示すグラフである。 車速Vと補正係数Kaとの間の関係を示すグラフである。 車速V及び左右前輪の実際の舵角δaと暫定目標舵角δstとの差Δδaと補正転舵角Δδetとの間の関係を示すグラフである。
符号の説明
16 パワーステアリング装置
14 ステアリングホイール
24 転舵角可変装置
34 電子制御装置
36 制動装置
44 マスタシリンダ
50 操舵角センサ
52 回転角センサ
54 横加速度センサ
56 ヨーレートセンサ
58FL〜58RR 車輪速度センサ
60FL〜60RR 圧力センサ
62 エンジン制御装置

Claims (8)

  1. 運転者の操舵操作とは独立に操舵輪を転舵可能な転舵手段と、車輌の挙動を目標挙動状態にする挙動制御のための操舵輪の目標転舵量を演算し、操舵輪が前記目標転舵量転舵されるよう前記転舵手段を制御する制御手段とを有する車輌の挙動制御装置に於いて、前記制御手段は車速に応じて前記目標転舵量を低減補正し、車速が低いときには車速が高いときに比して前記目標転舵量の低減補正量を大きくすることを特徴とする車輌の挙動制御装置。
  2. 前記制御手段は車速が補正基準値以下であるときに前記目標転舵量を低減補正することを特徴とする請求項1に記載の車輌の挙動制御装置。
  3. 前記補正基準値は低減補正前の前記目標転舵量の大きさが大きいほど小さくなるよう低減補正前の前記目標転舵量の大きさに応じて可変設定されることを特徴とする請求項2に記載の車輌の挙動制御装置。
  4. 前記制御手段は車速が前記補正基準値よりも小さい低速基準値以下であるときには前記目標転舵量を0に低減補正することを特徴とする請求項2又は3に記載の車輌の挙動制御装置。
  5. 運転者の操舵操作とは独立に操舵輪を転舵可能な転舵手段と、車輌の挙動を目標挙動状態にする挙動制御のための操舵輪の目標転舵量を演算し、操舵輪が前記目標転舵量転舵されるよう前記転舵手段を制御する制御手段とを有する車輌の挙動制御装置に於いて、前記制御手段は前記挙動制御のための操舵輪の転舵制御が不要になったときには操舵輪の舵角と運転者の操舵操作位置に対応する舵角との差の大きさが漸次減少するよう操舵輪の舵角を補正し、車速が高いときには車速が低いときに比して前記補正の転舵速度を低くすることを特徴とする車輌の挙動制御装置。
  6. 前記制御手段は車速が高速基準値以上であるときには操舵輪の舵角を補正しないことを特徴とする請求項5に記載の車輌の挙動制御装置。
  7. 前記高速基準値は前記差の大きさが大きいほど小さくなるよう前記差の大きさに応じて可変設定されることを特徴とする請求項6に記載の車輌の挙動制御装置。
  8. 前記制御手段は各車輪の前後力を推定し、左右輪の前後力差により車輌に作用する前後力差起因ヨーモーメントを演算し、前記前後力差起因ヨーモーメントを低減するための操舵輪の転舵量として前記目標転舵量を演算することを特徴とする請求項1乃至7に記載の車輌の挙動制御装置。
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