JP3975272B2 - 超微細流体ジェット装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、超微細径の流体吐出孔近傍に電圧を印加して超微細な流体を基板に吐出させる超微細流体ジエット装置に関し、特に、ドット形成、金属微粒子による配線パターン形成、強誘電性セラミックスパターンニング形成あるいは導電性高分子配向形成などに利用できる超微細流体ジェット装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のインクジェット記録方式としては、超音波振動により、常時、インクを液滴状にノズルから加圧噴射させ、この飛翔インク滴を帯電させ、電場により偏向させることにより連続的に記録する連続方式(例えば、特許文献1参照)と、適時にインク滴を飛翔させるドロップオンデマンド方式等として、インク吐出部と記録紙間に電位を印加し、静電力によりインク吐出口からインク滴を引き出して記録紙に付着させる静電吸引方式(例えば、特許文献2、特許文献3参照)と、ピエゾ変換方式あるいはバブルジェット(登録商標)方式等の熱変換方式(例えば、特許文献4参照)が知られている。
また、従来のインクジェット装置の描画方式には走査線を用いて1枚の画像を表示するラスタスキャン方式が使われてきた。
【0003】
【特許文献1】
特公昭41−16973号公報
【特許文献2】
特公昭36−13768号公報
【特許文献3】
特開2001−88306号公報
【特許文献4】
特公昭61−59911号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記した従来のインクジェット記録方式には以下の問題あった。
(1)超微細液滴の吐出が困難
現在、実用化され広く用いられているインクジェット方式(ピエゾ方式や、サーマル方式)では、1plを下回るような微少量の液体の吐出は困難である。この理由は、ノズルが微細になるほど吐出に必要な圧力が大きくなるためである。
また、静電吸引方式では、例えば特公昭36−13768号公報に記載のノズル内径は0.127mmであり、特開2001−88306号公報に記載のノズルの開口径は50〜2000μm、好ましくは100〜1000μmとされており、50μm以下の超微細液滴の吐出は不可能と考えられていた。
また、後に述べるように、静電吸引方式においては、微細液滴の実現のためには駆動電圧の制御に極度の精密さが要求された。
(2)着弾精度の不足
ノズルから吐出した液滴に付与される運動エネルギーは、液滴半径の3乗に比例して小さくなる。このため、微細液滴は空気抵抗に耐えるほどの十分な運動エネルギーを確保できず、空気対流などによる擾乱を受け、正確な着弾が期待出来ない。さらに、液滴が微細になるほど、表面張力の効果が増すために、液滴の蒸気圧が高くなり蒸発量が激しくなる。このため微細液滴は、飛翔中の著しい質量の消失を招き、着弾時に液滴の形態を保つことすら難しいという事情があった。
以上のように液滴の微細化と高精度化は、相反する課題であり、両方を同時に実現することは困難であった。
この着弾位置精度の悪さは、印字画質を低下させるのみならず、例えばインクジェット技術により導電性インクを用いて回路の配線パターンを描画する際などには特に大きな問題となる。すなわち、位置精度の悪さは所望の太さの配線が描画出来ないばかりか、断線やショートを生ずることさえあり得る。
(3)駆動電圧の低下が困難
前述した、ピエゾ方式やサーマル方式と異なる吐出方式である静電吸引方式(例えば特公昭36−13768号公報)によるインクジェット技術を用いた場合、電場による運動エネルギーの付与が可能であるが、1000Vを越える高電圧により駆動するために、装置の小型化に限界があった。また、特開20001−88306号公報に記載のものでは、1〜7kVが好ましいと記載されているが、その実施例では5kVとなっている。超微細液滴を吐出し、かつ高スループットを実現させるためには、ヘッドのマルチ化、高密度化が重要な要素となる。しかし、従来の静電吸引型インクジェット方式の駆動電圧は、1000V以上と、非常に高いため各ノズル間での電流のリークや、干渉が起こるなど小型化高密度化は難しく、駆動電圧の低下が課題であった。また、1000Vを越えるような高電圧のパワー半導体は一般的に高価で周波数応答性も低い。ここで、駆動電圧とは、ノズル電極に引加する総印加電圧をいい、バイアス電圧と信号電圧の総和である(本明細書においては、特に断らない限り、総印加電圧を指す。)。従来技術として、バイアス電圧を高くすることで、信号電圧を下げることが行われているが、この場合バイアス電圧によりインク溶液中の溶質のノズル面への集積が起こりやすく、またインクや電極の電気化学的な反応が生じる事等により、インクの固着がおこりノズルが詰まったり、電極が消耗してしまうなどの問題がある。
(4)使用可能基板の制限と電極のレイアウト
従来の静電吸引型インクジェット方式(例えば特公昭36-13768号公報)では、記録媒体としては紙が想定されており、印字媒体の背面には導電性の電極が必要とされている。導電性基板を印字媒体として印字する報告もあるが、この場合次のような問題がある。導電性インクを用いてインクジェット装置により回路パターンを形成する場合、導電性基板上にしか印字できないので有れば、そのままでは配線としては用いることは不可能で、その用途は著しく制限される。このため、ガラスやプラスチックなど、絶縁性の基板上にも印字可能な技術が必要であった。また、従来技術の中にはガラスなどの絶縁性基板を使用している報告例もあるが、表面に電気伝導性の膜を設けたり、あるいは背面に対向電極を設け、絶縁性基板の厚さを薄くするなど、使用可能な基板やレイアウトに制限があった。
(5)吐出制御の不安定性
従来のドロップオンデマンド型静電吸引型インクジェット方式(例えば特公昭36−13768号公報)では、吐出の制御は印加電圧のON/OFFによって行われる方式、あるいは、ある程度の直流バイアス電圧を印加しておき、それに信号電圧を重ねることによって行われる振幅変調方式が用いられている。しかしながら、総印加電圧が1000V以上と高いために、使用するパワー半導体素子は周波数応答性が悪く高価なものを使用せざるを得ない。また、吐出しない程度の一定のバイアス電圧を印加しておき、それに信号電圧を重ねることで吐出制御をする方法も良く用いられるが、バイアス電圧が高い場合には、顔料性インクを用いたような場合に吐出休止時にインク内部の粒子の凝集が進行したり、電極やインクが電気化学反応をおこす事によりノズルが詰まりやすくなるなどの現象が起こりやすく、吐出休止後、再度吐出開始する際の時間応答性が悪く、また液量も不安定になるなどの問題があった。
(6)構造の複雑さ
従来のインクジェット技術は構造が複雑で、製造コストが高い。特に産業用インクジェットシステムはきわめて高価である。
【0005】
従来技術の静電吸引型インクジェットとりわけオンデマンド型静電吸引インクジェットの設計要因としては、インク液体の導電性(たとえば比抵抗106〜1011Ωcm)、表面張力(たとえば、30〜40dyn/cm)、粘度(たとえば11〜15cp)、印加電圧(電場)としては、ノズルに引加する電圧と、ノズルと対向電極間の距離が特に重要とされていた。たとえば先行技術例(特開2001−88306)の場合、良好な印字とするために安定なメニスカスの形成のためには、基板とノズル間の距離を0.1mm〜10mm、より好ましくは0.2mm〜2mmとした方が良いとされており、距離が0.1mmよりも狭いと安定なメニスカスが形成できず、好ましくないとされていた。
また、ノズル径と生成される液滴の関係も自明ではなかった。これは、静電吸引方式で引き出される液滴は、テイラーコーンと呼ばれる静電力により形成される半月状の液の頂部より引き出され、ノズル径よりも細い流体ジェットとなることが主な理由である。このため、むしろノズルにおける詰まりを減らす為にある程度大きなノズル径を許容することが行われてきた。(例えば特開平10−315478号公報、特開平10−34967号公報、特開2000−127410、特開2001−88306など)
従来の静電吸引型インクジェット方式は、電気流体力学的な不安定性を利用している。図1にこの様子を示す。一様電場の中に導電性液体を静置すると、導電性液体の表面に作用する静電力が表面を不安定にし、曳き糸の成長を促す(静電曳き糸現象)。この時電場は、ノズルとhだけ距離を隔てて置かれる対向する電極の間に電圧Vを引加したときに発生する電場E0とする。この時の成長波長λcは、物理的に導くことが可能で、次式で表される。(例えば、画像電子情報学会, 第17巻, 第4号, 1988年, p.185-193)
【数1】
ここで、γ:表面張力(N/m)、ε0:真空の誘電率(F/m)、E0:電界の強さ(V/m)である。ノズル径d(m)が、λc/2(m)よりも小さな場合、成長は起こらない。すなわち、
【数2】
が、吐出のための条件となっていた。
ここで、E0は平行平板を仮定した場合の電界強度(V/m)で、ノズルと対抗電極間距離をh(m)、ノズルに印加する電圧をVとして
【数3】
したがって、
【数4】
従来の考え方による吐出に必要な電界強度Eをノズル直径dに対しプロットし、図2に示した。従来の考え方では、電界強度は、ノズルに印加する電圧と、ノズルと対向電極間の距離で決まる。このため、ノズル直径の減少は、吐出に必要な電界強度の増加が要請される。従来の静電吸引型インクジェットにおける、典型的な動作条件をあてはめて計算してみると、表面張力γ:20 mN・m、電界強度E:107 V/mとして、計算するとλcは、140μmになる。すなわち限界ノズル径として70μmという値が得られる。すなわち、上記の条件下では107 V/mの強電界を用いてもノズル径が直径70μm以下の場合は、背圧を印加して強制的にメニスカスを形成させるなどの処置をとらない限り、インクの成長は起こらず、静電吸引型インクジェットは成立しないと考えられていた。すなわち、微細ノズルと駆動電圧の低電圧化は両立しない課題と考えられていた。このため、従来低電圧化の解決策としては、対向電極をノズル直前に配置し、ノズル対向電極間の距離を短縮することで低電圧化をはかる方法などがとられてきた。
【0006】
本発明では、静電吸引型インクジェット方式において果たすノズルの役割を再考察し、
【数5】
すなわち
【数6】
あるいは、
【数7】
という従来吐出不可能として試みられていなかった領域において、マクスウエル力などを利用することで、微細液滴を形成することを目的とする。
【0007】
具体的には、
(1)ノズルの小径化に伴うノズル先端近傍での電界強度が、ノズルと基板間に働く電場に比べて、十分に大きいノズルを構成要素とし、マクスウエル応力およびエレクトロウェッティング(Electrowetting)効果を利用した超微細流体ジエット装置を提供することを目的とする。
(2)ノズルの小径化に伴い、駆動電圧の低下を図る。
(3)ノズルの小径化などにより流路抵抗を高め10−10m3/sの低コンダクタンスとし、電圧による吐出量の制御性を増加させる。
(4)荷電液滴による蒸発の緩和と、電界による液滴の加速を用いることで、着弾精度を飛躍的に高める。
(5)誘電緩和応答を考慮した任意波形を用いることにより、ノズル端面におけるメニスカス形状を制御し、電界の集中効果をより顕著にし、吐出制御性の向上を図る。
(6)対向電極の廃止により絶縁性基板等への吐出を可能した超微細流体ジエット装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明の超微細流体ジェット装置は、溶液が供給される超微細径のノズルの先端に近接して基板を配設し、該ノズルを先端に向けて先細りとなるキャピラリーノズルとし、該ノズルの少なくとも内側に電極を設け、任意波形電圧を前記電極に印加する電圧発生手段を設け、前記ノズル先端に電界を集中させて、ノズル先端から基板表面の所定位置に向け超微細液滴を吐出し、該液滴を飛翔、着弾させるにおいて、前記ノズルの先端内径を0.01μm〜8μm、ノズルと基板との距離を100μm以下とし、ノズルと基板との距離に応じて前記任意波形電圧を制御してノズル先端の集中電界を吐出臨界電圧(Ec)以上にし、前記溶液を帯電させてノズル先端から基板表面の所定位置に向け超微細液滴を吐出することを特徴とする。
また、本発明の超微細流体ジェット装置は、ノズルを電気絶縁材で形成し、ノズル内に電極を挿入あるいはメッキ形成するとともにノズルの外側に電極を設けたことを特徴とする。
また、本発明の超微細流体ジェット装置は、ノズルをガラス製としたことを特徴とする。
また、本発明の超微細流体ジェット装置は、10 −10 m 3 /s以下の低コンダクタンスの流路をノズルに接続するか、またはノズル自身を10 −10 m 3 /s以下の低コンダクタンスの形状にしたことを特徴とする。
また、本発明の超微細流体ジェット装置は、基板を導電性材料または絶縁性材料により形成することを特徴とする。
また、本発明の超微細流体ジェット装置は、ノズルと基板との距離が30μm以下であることを特徴とする。
また、本発明の超微細流体ジェット装置は、基板を導電性または絶縁性の基板ホルダーに裁置することを特徴とする。
また、本発明の超微細流体ジェット装置は、ノズル内の溶液に圧力を付加するようにしたことを特徴とする。
また、本発明の超微細流体ジェット装置は、ノズル内電極またはノズル外側電極に任意波形電圧を印加することを特徴とする。
また、本発明の超微細流体ジェット装置は、印加する任意波形電圧を直流としたことを特徴とする。
また、本発明の超微細流体ジェット装置は、印加する任意波形電圧をパルス波形としたことを特徴とする。
また、本発明の超微細流体ジェット装置は、印加する任意波形電圧を交流としたことを特徴とする。
また、本発明の超微細流体ジェット装置は、交流電圧の振動数を制御することによりノズル端面における流体のメニスカス形状を制御し、流体液滴の吐出を制御するようにしたことを特徴とする。
また、本発明の超微細流体ジェット装置は、ノズルに印加する任意波形電圧Vを
【数15】
で表される領域において駆動することを特徴とする請求項1ないし請求項13のいずれか1項に記載の超微細流体ジェット装置。
ただし、γ:流体の表面張力(N/m)、ε0:真空の誘電率(F/m)、d:ノズル直径(m)、h:ノズル−基板間距離(m)、k:ノズル形状に依存する比例定数(1.5<k<8.5)とする。
また、本発明の超微細流体ジェット装置は、印加する任意波形電圧が700V以下であることを特徴とする。
また、本発明の超微細流体ジェット装置は、印加する任意波形電圧が500V以下であることを特徴とする。
また、本発明の超微細流体ジェット装置は、ノズルと基板間の距離を一定にするとともに印加する任意波形電圧を制御することにより超微細径の流体液滴の吐出を制御するようにしたことを特徴とする。
また、本発明の超微細流体ジェット装置は、印加する任意波形電圧を一定にするとともにノズルと基板間の距離を制御することにより流体液滴の吐出を制御するようにしたことを特徴とする。
また、本発明の超微細流体ジェット装置は、吐出制御を行う際の動作周波数を、
f=σ/2πε
で表される周波数を挟む様な周波数fで変調することによりオン−オフ吐出制御を行うことを特徴とする。
ただし、σ:流体の導電率、ε:流体の比誘電率とする。
また、本発明の超微細流体ジェット装置は、単一パルスによって吐出する場合、
【数20】
により決まる時定数τ以上のパルス幅Δtを印可することを特徴とする請求項1ないし請求項18のいずれか1項に超微細流体ジェット装置。
ただし、ε:流体の誘電率、σ:導電率(S・m−1)とする。
また、本発明の超微細流体ジェット装置は、円筒状の流路における流量Qが、
【数19】
で表されるものにおいて、駆動電圧印加時の単位時間当たりの流量が10−10m3/s以下となるように設定することを特徴とする請求項1ないし請求項18のいずれか1項に超微細流体ジェット装置。
ただし、d:流路の直径(m)、η:流体の粘性係数、L:流路の長さ(m)、ε0:真空の誘電率(F・m−1)、V:印加電圧(V)、γ:流体の表面張力(N・m−1)、k:比例定数とする。
また、本発明の超微細流体ジェット装置は、配線パターンの形成に用いたことを特徴とする。
また、本発明の超微細流体ジェット装置は、金属超微粒子の配線パターンの形成に用いたことを特徴とする。
また、本発明の超微細流体ジェット装置は、カーボンナノチューブおよびその前駆体ならびに触媒配列の形成に用いたことを特徴とする。
また、本発明の超微細流体ジェット装置は、強誘電性セラミックスおよびその前駆体のパターンニングの形成に用いたことを特徴とする。
また、本発明の超微細流体ジェット装置は、高分子およびその前駆体の高配向化に用いたことを特徴とする。
また、本発明の超微細流体ジェット装置は、ゾーンリファイニングに用いたことを特徴とする。
また、本発明の超微細流体ジェット装置は、マイクロビーズマニピュレーションに用いたことを特徴とする。
また、本発明の超微細流体ジェット装置は、ノズルを基板に対してアクティブタッピングさせることを特徴とする。
また、本発明の超微細流体ジェット装置は、立体構造の形成に用いたことを特徴とする。
また、本発明の超微細流体ジェット装置は、ノズルを基板に対して斜めに配置することを特徴とする。
また、本発明の超微細流体ジェット装置は、ベクトルスキャン方式を記採用したことを特徴とする。
また、本発明の超微細流体ジェット装置は、ラスタスキャン方式を記採用したことを特徴とする。
また、本発明の超微細流体ジェット装置は、基板上にPVPエタノール溶液をスピンコートして基板の表面を改質することを特徴とする。
【0009】
【発明の実施の形態】
(駆動電圧低下および微少量吐出実現の方策)
様々な実験と考察を重ねた結果、駆動電圧低下および微少量吐出実現の方策のための吐出条件等を近似的に表す式を導出したので以下に述べる。
いま、直径d(本明細書においては、特に断らない限りノズルの内径を指す。)のノズルに導電性インクを注入し、無限平板導体からhの高さに垂直に位置させたと仮定する。この様子を図3に示す。このとき、ノズル先端部に誘起される電荷は、ノズル先端の半球部に集中すると仮定し、以下の式で近似的に表される。
【数8】
ここで、Q:ノズル先端部に誘起される電荷(C)、ε0:真空の誘電率(F・m−1)、ε:基板の誘電率、h:ノズル−基板間距離(m)、d:ノズルの直径(m)、V:ノズルに印加する総電圧(V)である。α:ノズル形状などに依存する比例定数で、1〜1.5程度の値を取り、特にd<<hのときほぼ1程度となる。
【0010】
また、導体基板の場合基板内の対称位置に反対の符号を持つ鏡像電荷Q’が誘導されると考えられる。基板が絶縁体の場合は、誘電率によって定まる対称位置に同様に反対符号の映像電荷Q’が誘導される。
ところで、ノズル先端部に於ける集中電界強度Eloc.は、先端部の曲率半径をRと仮定すると、
【数9】
で与えられる。ここでk:比例定数で、ノズル形状などにより異なるが、1.5〜8.5程度の値をとり、多くの場合5程度と考えられる。(P. J. Birdseye and D.A. Smith, Surface Science, 23 (1970) 198-210)今簡単のため、R=d/2とする。これは、ノズル先端部に表面張力で導電性インクがノズル径dと同じ曲率径を持つ半球形状に盛り上がっている状態に相当する。
ノズル先端の液体に働く圧力のバランスを考える。まず、静電的な圧力は、ノズル先端部の液面積をSとすると、
【数10】
(8)、(9)、(10)式よりα=1とおいて、
【数11】
と表される。
【0011】
一方、ノズル先端部に於ける液体の表面張力をPsとすると、
【数12】
ここで、γ:表面張力、である。
静電的な力により流体の吐出が起こる条件は、静電的な力が表面張力を上回る条件なので、
【数13】
となる。図4に、ある直径dのノズルを与えたときの、表面張力による圧力と、静電的な圧力の関係を図示する。表面張力として、水(γ=72 mNm)の場合に関して、示してある。ノズルに印加する電圧を700Vとした場合、ノズル直径dが25μmにおいて、静電的な圧力が、表面張力を上回る事が示唆される。
この関係式より、Vとdの関係を求めると、
【数14】
が吐出の最低電圧を与える。すなわち、式(7)および式(14)より、
【数15】
が、本発明の動作電圧となる。
また、そのときの吐出圧力ΔPは、
【数16】
より
【数17】
なる。
【0012】
ある直径dのノズルに対し、局所的な電界強度によって吐出条件を満たす場合の吐出圧力ΔPの依存性を図5に、また吐出臨界電圧Vcの依存性を図6に示す。図5から、局所的な電界強度によって吐出条件を満たす場合のノズル直径の上限が25μmであることが分かる。
図6の計算では、水γ=72mN/mと有機溶剤γ=20mN/mとを想定し、また、k=5の条件を仮定した。
この図より、微細ノズルによる電界の集中効果を考慮すると、吐出臨界電圧は、ノズル径の減少に伴い低下する事が明らかであり、水γ=72mN/mにおいてノズル直径が25μmの場合、吐出臨界電圧はそれぞれ700V程度であることが分かる。
この意義は、図2と比べるとより明らかである。従来の電界に対する考え方、すなわちノズルに印加する電圧と対向電極間の距離によって定義される電界のみを考慮した場合では、微小ノズルになるに従い、吐出に必要な電圧は増加する。一方、局所電界強度に注目すれば、微細ノズル化により吐出電圧の低下が可能となる。さらに、吐出に必要な電界強度は、局所的な集中電界強度に依存することになるため、対向電極の存在は必須とはならない。すなわち、対向電極を要さずに、絶縁性基板などに対しても印字を行うことが可能となり、装置構成の自由度が増す。また、厚い絶縁体に対しても印字を行うことが可能となる。また、局所的な集中電界によるマクスウェル応力の作用により、ノズルから分離された液滴は、運動エネルギーを付与される。飛翔液滴は、空気抵抗により徐々にその運動エネルギーを失うが、一方で液滴は荷電しているために、基板との間に鏡像力が働くことになる。この鏡像力の大きさを、基板からの距離hに対する相関を図7に示す。図より明らかなように、この鏡像力は基板とノズル間の距離が近くなるほどに顕著になり、特にhが20μm以下で顕著である。
【0013】
(微小流量の精密制御)
ところで、円筒状の流路における流量Qは、粘性流の場合以下のハーゲン・ポアズイユの式によって表される。いま、円筒形のノズルを仮定し、このノズルを流れる流体の流量Qは、次式で表される。
【数18】
ここでη:流体の粘性係数(Pa・s)、L:流路すなわちノズルの長さ(m)、d:流路すなわちノズルの直径(m)、ΔP:圧力差(Pa)である。上式より、流量Qは、流路の半径の4乗に比例するため、流量を制限するためには、微細なノズルの採用が効果的である。この(18)式に、(17)式で求めた吐出圧力ΔPを代入し、次式を得る。
【数19】
この式は、直径d、長さLのノズルに電圧Vを引加した際に、ノズルから流出する流体の流出量を表している。この様子を、図8に示す。計算にはL=10mm、η=1(mPa・s)、γ=72(mN/m)の値を用いた。いま、ノズルの直径を先行技術の最小値50μmと仮定する。電圧Vを徐々に印加していくと、電圧V=1000Vで吐出が開始する。この電圧は、図6でも述べた吐出開始電圧に相当する。そのときのノズルからの流量がY軸に示されている。吐出開始電圧Vc直上で流量は急速に立ち上がっている。このモデル計算上では、電圧をVcより少し上で精密に制御することで微小流量が得られそうに思えるが、片対数で示される図からも予想されるように実際上はそれは不可能で、特に10ー10m3/s 以下微小量の実現は困難である。また、ある径のノズルを採用した場合には、式(14)で与えられたように、最小駆動電圧が決まってしまう。このため、先行技術のように、直径50μm以上のノズルを用いる限り、10ー10m3/s 以下の微小吐出量や、1000V以下の駆動電圧にすることは困難である。
図から分かるように、直径25μmのノズルの場合700V以下の駆動電圧で充分であり、直径10μmのノズルの場合500V以下でも制御可能である。
また、直径1μmのノズルの場合300V以下でも良いことが分かる。
【0014】
以上の考察は、連続流を考えた場合であるが、液滴とするためには、スイッチングの必要性がある。次にそれに関して述べる。
静電吸引による吐出は、ノズル端部における流体の帯電が基本である。帯電の速度は誘電緩和によって決まる時定数程度と考えられる。
【数20】
ここで、ε:流体の比誘電率、σ:流体の導電率(S・m−1)である。流体の比誘電率を10、導電率を10ー6 S/m を仮定すると、τ=1.854x10ー5secとなる。あるいは、臨界周波数をfcとすると、
【数21】
となる。このfcよりも早い周波数の電界の変化に対しては、応答できず吐出は不可能になると考えられる。上記の例について見積もると、周波数としては10 kHz程度となる。
【0015】
(荷電液滴による蒸発緩和)
微細液滴では、表面張力の効果により、生成した液滴はすぐに蒸発してしまう。このため、せっかく微小液滴を生成できても基板に到達する前に消失してしまうこともあり得る。ところで、帯電した液滴において、帯電後の蒸気圧Pは、帯電前の蒸気圧P0と液滴の帯電量qを用いて以下の関係式があることが知られている。
【数22】
ここで、R:気体定数(J・mol− 1・K− 1)、T:絶対温度(K)、ρ:気体の密度(Kg/m3)、γ:表面張力(mN/m)、q:静電電気量(C)、M:気体の分子量、r:液滴半径(m)である。(22)式を書き換えると、
【数23】
この式より、液滴が帯電すると、蒸気圧が減少して蒸発しにくくなることを表している。また、(23)式右辺の括弧内から明らかなように、この効果は微細液滴になるほど著しくなる。このため従来技術よりも微細な液滴を吐出することを目的とする本発明においては、液滴を荷電状態にて飛翔させることは、蒸発の緩和の点からも効果的であり、特にインク溶媒の雰囲気下にすることで、よりいっそうの効果がある。またこの雰囲気の制御は、ノズルのつまりの緩和にも効果がある。
【0016】
(Electrowettingによる表面張力の低下)
電極の上に絶縁体を配置し、その上に滴下した液体と電極の間に電圧を印加すると液体と絶縁体の接触面積が増す、すなわちぬれ性がよくなることが見いだされ、エレクトロウェッティング(Electrowetting)現象と呼ばれている。この効果は、円筒形のキャピラリー形状においても成り立ち、エレクトロキャピラリー(Electrocpapillary)と呼ばれることもある。エレクトロウェッティング効果による圧力と、印加電圧、キャピラリーの形状、溶液の物性値との間に以下の関係がある。
【数24】
ここで、ε0:真空の誘電率、εr:絶縁体の誘電率、t:絶縁体の厚さ、d:キャピラリーの内径である。流体として、水を考えてこの値を計算してみると、先行技術(特公昭36−13768号公報)の実施例の場合を計算してみると、高々30000 Pa(0.3気圧)にすぎないが、本発明の場合、ノズルの外側に電極を設けることにより30気圧相当の効果が得られることがわかった。これにより、微細ノズルを用いた場合でもノズル先端部への流体の供給は、この効果により速やかに行われる。この効果は、絶縁体の誘電率が高いほど、またその厚さが薄いほど顕著になる。エレクトロキャピラリー効果を得るためには、厳密には絶縁体を介して電極を設置する必要があるが十分な絶縁体に十分な電場がかかる場合、同様の効果が得られる。
【0017】
以上の議論において、注意すべき点は、これらの近似理論は従来のように電界強度として、ノズルに印加する電圧Vと、ノズルと対向電極間の距離hで決まる電界ではなく、ノズル先端における局所的な集中電界強度に基づいている。また、本発明において重要なのは、局所的な強電界と、流体を供給する流路が非常に小さなコンダクタンスを持つことである。そして、流体自身が微小面積において十分に帯電することである。帯電した微小流体は、基板などの誘電体、または導体を近づけると、鏡像力が働き基板に対し直角に飛翔する。
このために、実施例ではノズルは作成の容易さからガラスキャピラリーを使っているが、これに限定されるものではない。
【0018】
以下、本発明による実施の形態を図面に基づき説明する。
図9は、本発明の実施の形態の一例としての超微細流体ジェット装置の側面断面図を示したものである。
図中1は、超微細径のノズルで、超微細液滴サイズ実現のためには、低コンダクタンスの流路をノズル1近傍に設けるか、またはノズル1自身を低コンダクタンスのものにする必要がある。このためには、ガラス製キャピラリーが好適であるが、導電性物質に絶縁材でコーティングしたものでも可能である。ノズル1をガラス製とする理由は、容易に数μm程度のノズルを形成できること、ノズルのつまり時には、ノズル端を破砕することにより、新しいノズル端が再生できること、ガラスノズルの場合、テーパー角がついているために、不要な溶液が表面張力によって上方へと移動し、ノズル端に滞留せず、つまりの原因にならないこと、および、適度な柔軟性を持つため、可動ノズルの形成が容易であること等による。
ノズルとして、芯入りガラス管(商品名:株式会社ナリシゲ製GD−1)を用い、キャピラリープラーにより作成した。芯入りガラス管を用いたことにより、以下のような効果が得られた。(1)芯側ガラスがインクに対し濡れやすいために、インクの充填が容易になった。(2)芯側ガラスが親水性で、外側ガラスが疎水的であるためにノズル端部において、インクの存在領域が芯側のガラスの内径程度に限られ、電界の集中効果がより顕著となった。(3)微細ノズル化が可能となった。(4)十分な機械的強度が得られた。
【0019】
ノズル直径の下限値は、制作上の都合から0.01μmが好ましく、また、ノズル直径の上限値は、図4に示した静電的な力が表面張力を上回る時のノズル直径の上限が25μmであること、および、図5に示した局所的な電界強度によって吐出条件を満たす場合のノズル直径の上限が25μmであることから25μmが好ましく、15μmがより好ましい。特に、局所的な電界集中効果をより効果的に利用するには、ノズル直径は0.01〜8μmの範囲が望ましい。
また、ノズル1は、キャピラリーチューブに限らず、微細加工により形成される2次元パターンノズルでもかまわない。
ノズル1を成形性の良いガラスとした場合、ノズルを電極として利用することはできないから、ノズル1内には、2の金属線(タングステン線)を電極として挿入する。なお、ノズル内にメッキで電極を形成しても良い。ノズル1自体を導電性物質で形成した場合には、その上に絶縁材をコーティングする。
また、ノズル1内には吐出すべき溶液3が充填される。この際、電極2は、溶液3に浸されるように配置する。溶液3は、図示しない溶液源から供給される。
ノズル1は、シールドゴム4およびノズルクランプ5によりホルダー6に取り付けられ、圧力が漏れないようになっている。
【0020】
7は圧力調整器で、圧力調整器7で調整された圧力は圧力チューブ8を通してノズル1に伝えられる。
本発明における圧力調整装置の役割は、高圧を印加することで流体をノズルから押し出すためのにも用いることができるが、むしろコンダクタンスを調整したり、ノズル内への溶液の充填、ノズルつまりの除去などに用いるために特に有効である。また、液面の位置を制御したり、メニスカスの形成にも有効である。また、電圧パルスと位相差を付けることでノズル内の液体に作用する力を制御することで微小吐出量を制御する役割も担う。
【0021】
9はコンピューターであり、コンピューター9からの吐出信号は、任意波形発生装置10に送られ制御される。
任意波形発生装置10より発生した電圧は、高電圧アンプ11を通して、電極2へと伝えられる。ノズル1内の溶液3は、この電圧により帯電する。
本実施の形態においては、図3に示したようにノズル先端部に於ける電界の集中効果と、対向基板に誘起される鏡像力の作用を特徴とする。このため、先行技術のように基板13または基板支持体14を導電性にしたり、これら基板13または基板支持体14に電圧を印加する必要はない。すなわち、基板13として絶縁性のガラス基板、ポリイミドなどのプラスチック基板、セラミックス基板、半導体基板などを用いることが可能である。
また、電極2への印加電圧はプラス、マイナスのどちらでも良い。
【0022】
ノズル1と基板13との距離は、図7に示したように近ければ、近いほど鏡像力が働くため、着弾精度は向上する。一方、表面に凹凸のある基板上に吐出するには、基板上の凹凸とノズル先端との接触を避けるさけたりするため、ある程度の距離が必要である。着弾精度および基板上の凹凸を考慮すると、ノズル1と基板13との距離は500μm以下が好ましく、基板上の凹凸が少なく着弾精度を要求される場合には100μm以下が好ましく、さらに、30μm以下がより好ましい。
また、図示しないが、ノズル位置検出によるフィードバック制御を行い、ノズル1を基板13に対し一定に保つようにする。
また、基板13を、導電性または絶縁性の基板ホルダー14に裁置して保持するようにしても良い。
このように、本発明の実施の形態による超微細流体ジェット装置は、構造が簡単なため、マルチノズル化が容易である。
【0023】
図10は、本発明の他の実施の形態の一例としての超微細流体ジェット装置の側面断面図を示したものである。ノズル1の側面部には電極15が設けられており、ノズル内溶液3との間に制御された電圧が引加される。この電極15の目的は、Electrowetting 効果を制御するための電極である。式(24)に関連して述べたが、十分な電場がノズルを構成する絶縁体にかかる場合この電極がなくともElectrowetting効果は起こると期待される。しかし、本実施の形態では、より積極的にこの電極を用いて制御することで、吐出制御の役割も果たすようにしたものである。ノズル1を絶縁体で構成し、その厚さが1μm、ノズル内径が2μm、印加電圧が300Vの場合、約30気圧のElectrowetting効果になる。この圧力は、吐出のためには、不十分であるが溶液のノズル先端部への供給の点からは意味があり、この制御電極により吐出の制御が可能である。
【0024】
図11は、本発明の実施の形態における吐出開始電圧のノズル径依存性を示したものである。流体溶液として、ハリマ化成(株)製の銀ナノペーストを用いたもので、ノズル−基板間距離100μmの条件で測定したものである。微細ノズルになるに従い吐出開始電圧が低下し、従来より低電圧で吐出可能なことが明らかになった。
【0025】
図12は、本発明の実施の形態における印字ドット直径(以下直径を単に径と呼ぶことがある。)の印加電圧依存性を示したものである。印字ドット径すなわちノズル径が小さくなるに従い、吐出開始電圧、すなわち駆動電圧の低下が明らかになった。図より明らかなように、1000Vをはるかに下回る低電圧で吐出が可能で、従来技術に比べて顕著な効果が得られた。直径1μm程度のノズルを用いた場合、駆動電圧は200V台にまで低下するという著しい効果が得られた。この結果は、従来の課題であった低駆動電圧下を解決し、装置の小型化、ノズルの高密度のマルチ化に貢献するものである。
【0026】
ドット径は、電圧によって制御可能である。また、印加電圧パルスのパルス幅を調整することでも制御できる。図13には、ナノペーストをインクとして用いて、様々なノズル径に対して実験を行った結果を、印字ドット径とノズル径の相関として整理した図を示す。この図より、微細ドットの印字実現には、小径ノズルの採用が有効で、ノズル径と同程度あるいはその数分の一のドットサイズは、各種のパラメーターを調整することにより実現可能であることがわかる。
【0027】
(動作)
上記のように構成された装置の動作の一例を説明する。
超微細径のノズル1は超微細キャピラリーを使用するため、ノズル1内の溶液3の液面は毛細管現象によりノズル1の先端面より内側に位置する。そこで溶液3の吐出を容易にするために、圧力調整器7を用い、圧力チューブ8に静水圧を加え液面がノズル先端近傍に位置するように調整する。この時の圧力は、ノズルの形状などにも依存し、印加しなくても構わないが、駆動電圧の低減及び応答周波数の向上を考慮すると0.1〜1MPa程度である。過剰に圧力を印加した場合、溶液はノズル先端からオーバーフローを起こすが、ノズル形状がテーパー状のため、表面張力の作用により過剰溶液はノズル端にとどまらずにホルダー側へと速やかに移動する。このため、ノズル先端部で溶液の固着−つまりの原因を軽減する事ができる。
【0028】
任意波形発生器10では、コンピューター9からの吐出信号に基づいて直流、パルスあるいは交流の波形の電流が発生される。
以下、波形が交流の場合を例にとって説明する。
コンピューター9からの吐出信号に基づいて任意波形発生器10では交流信号(矩形波、方形波、サイン波、鋸波、三角波など)を発生させ、臨界振動数fc以下の振動数において、溶液の吐出が行われる。
溶液吐出の条件は、ノズル基板間距離(L)、印加電圧の振幅(V)、印加電圧振動数(f)のそれぞれの関数になり、それぞれにある一定の条件を満たすことが吐出条件として必要になる。逆にどれか一つの条件を満たさない場合他のパラメーターを変更する必要がある。
【0029】
この様子を図14を用いて説明する。
まず吐出のためには、それ以上の電界でないと吐出しないというある一定の臨界電界Ecが存在する。この臨界電界は、ノズル径、溶液の表面張力、粘性などによって変わってくる値で、Ec以下での吐出は困難である。臨界電界Ec以上すなわち吐出可能電界強度において、ノズル基板間距離(L)と印加電圧の振幅(V)の間には、おおむね比例の関係が生じ、ノズル間距離を縮めた場合、臨界印加電圧Vを小さくする事が出来る。
逆に、ノズル基板間距離Lを極端に離し、印加電圧Vを大きくした場合、仮に同じ電界強度を保ったとしても、コロナ放電による作用などによって、流体液滴の破裂すなわちバーストが生じてしまう。そのため良好な吐出特性を得るためには、適切な距離に保つことが必要であり、上記したように着弾精度および基板の凹凸を考慮するとノズル−基板間距離は500μm以下に抑えることが望ましい。
距離を一定として、臨界電界境界線Ecを横切るように、電圧V1、 V2、を設定し電圧を切り替えることで、流体液滴の吐出を制御することが可能である。
もしくは、電圧を一定にして距離L1、L2を図14のように設定し、図15のように距離を制御することによっても、流体液滴にかかる電界を変化させ制御することが可能である。
【0030】
図16は、本発明の実施の形態における吐出開始電圧のノズル−基板間距離依存性を示した図である。この例では、吐出流体としてハリマ化成(株)の銀ナノペーストを用いた。ノズル径を2μmとして、測定した。図より明らかなように、吐出開始電圧は、ノズル−基板間距離の増加に伴い増加する。この結果、例えば印加電圧を280Vで一定に保ったまま、ノズル−基板間距離を200μmから500μmへと移動させた場合、吐出限界線を横切るために吐出の開始・停止が制御可能である。
【0031】
距離および電圧のどちらか一方を固定した場合に関して述べたが、両者を同時に制御することによっても、吐出の制御は可能である。
上記の条件を満たす状態で、例えば矩形波を任意波形発生器10により発生させその振動数を連続的に変化させると、ある臨界振動数fcが存在し、fc以上の周波数では吐出が起こらない事が明らかになった。この様子を図17に示す。
振動数に対しても、ある臨界振動数が存在する。この臨界振動数は、振幅電圧、ノズル基板間距離の他に、ノズル径、溶液の表面張力、粘性などに依存する値である。あるノズル基板間距離Lのもとで、振幅一定の連続矩形波の周波数を図17のf1、f2のように変化させると、f<fcの良好吐出領域からf>fcの吐出不可能領域へと移るために、吐出制御が可能となる。
【0032】
図18に示すように、OFF時にも溶液にはON時と同じ振幅の振動電場が印加されることで、液表面が振動しノズルの詰まりを防止する一助となっている。
以上述べたように、ノズル基板間距離L、電圧V、周波数f、この三つのパラメーターの一つを変化させることで、ON/OFF制御が可能である。
【0033】
図19は、本発明の実施の形態における吐出開始電圧の周波数依存性を示した図である。この例には、吐出流体としてハリマ化成(株)製の銀ナノペーストを用いた。実験に用いたノズルはガラス製で、ノズル径は約2μmである。矩形波の交流電圧を引加していくと、最初20Hzの周波数では、peak to peakで、530V程度であった吐出開始電圧が、周波数の増加に伴い増加していく。このため、この例の場合、たとえば印加電圧を600Vで一定として、周波数を100Hzから1kHzに変化させると、吐出開始電圧線を横切るために吐出がON状態からOFF状態へと切り替えることができる。即ち周波数の変調による吐出制御が可能である。この時、実際の印字結果を比較した場合、印加電圧の大小による制御、すなわち振幅制御方式と比べて、周波数変調方式は時間応答性に優れ、特に休止後の吐出再開時などに、良好な印字結果が得られるという顕著な効果が明らかになった。このような周波数応答性は、流体の帯電に関する時間応答、即ち誘電応答と関係していると考えられる。
【数20】
ここで、τ:誘電緩和時間、ε:流体の誘電率、σ:流体の導電率である。高応答化するためには、流体の誘電率を下げること、流体の導電率を高めることが有効である。また、交流駆動では正に帯電した溶液、負に帯電した溶液を交互に吐出できるために、特に絶縁性基板使用時に基板上での電荷の蓄積による影響を最小化することが可能で、着弾位置精度と吐出制御性が向上した。
【0034】
図20に本発明の実施の形態における吐出開始電圧のパルス幅依存性を示した。ノズルはガラス製で、ノズル内径約6μmで、流体としてはハリマ化成(株)製の銀ナノペーストを用いた。矩形パルスを用い、パルス周期は10Hzで行った。図より、パルス幅が5msec以下で吐出開始電圧の増加が顕著になる。このことから、銀ナノペーストの緩和時間τが約5msecであることがわかる。吐出の応答性を高めるためには、流体の導電率を高め、誘電率を低くすることが有効である。
【0035】
(目詰まりの防止、解除)
ノズル1先端のクリーニングについては、ノズル1内に高圧を印加すると共に、基板13とノズル1先端とを接触させ、固体化した溶液を基板13にこすりつける方法や、基板13に接触させることで、ノズル1と基板13間のわずかな間隙に働く毛細管力を利用することで行う。
また、溶液充填前にノズル1を溶媒に浸し、毛細管力によりノズル1内へ溶媒を少量充填することにより、最初のノズルの詰まりを回避できる。また、印字途中に詰まった場合、溶媒中にノズルを浸けることにより除去が可能である。
さらに、基板13上に滴下した溶媒にノズル1を浸して、同時に圧力や電圧等を印加することも有効である。
使用する溶液の種類によっていちがいには言えないが、一般的に、低蒸気圧、高沸点の溶媒、たとえばキシレンなどには有効である。
また、後に述べるように、電圧の印加方法として交流駆動を用いることで、ノズル内の溶液に攪拌効果を与え均質性を保つとともに、溶媒と溶質の帯電性が著しく異なる場合には、溶液の平均組成よりも溶媒過剰の液滴と、溶質過剰の液滴を交互に吐出することにより、ノズルのつまりが緩和される。また、溶液の性質に合わせ、溶媒と溶質の帯電特性と、極性、パルス幅を最適化することで、組成の時間変化を最小化し、長期間安定した吐出特性が維持できた。
【0036】
(描画位置調整)
X-Y-Zステージ上に、基板ホルダー14を配置し、基板13の位置を操作することが実用的であるが、これにとらわれず、逆にX-Y-Zステージ上にノズル1を配置することも可能である。
ノズル−基板間距離は、位置微調整装置を用いて適当な距離に調整する。
また、ノズルの位置調整は、レーザー測距計による距離データを元にZ軸ステージをクローズドループ制御により移動させ、1μm以下の精度で一定に保つことができる。
【0037】
(スキャン方法)
従来のラスタスキャン方式では、連続した線を形成する際に、着弾位置精度の不足や、吐出不良などにより配線がとぎれてしまうケースも起こりうる。このため、本実施の形態においては、ラスタスキャン方式に加え、ベクトルスキャン方式を採用した。
ラスタスキャン時には、コンピュータ画面上で対話式に描画箇所を指定できるような新たに開発した制御ソフトを用いた。また、ベクトルスキャンの場合も、ベクトルデータファイルを読み込むことで、自動的に複雑パターン描画が可能である。
【0038】
(基板表面状態の制御)
金属超微粒子(例;ハリマ化成のナノペースト)などを、ポリイミド上にパターンニングを行おうとすると、ポリイミドの親水性によりナノ粒子のパターンが崩れ、微細な細線のパターンニングに支障を来す。同様の問題は他の基板を用いる場合でも遭遇する問題である。
こうした問題を回避するため、例えば、フッ素プラズマ処理などの界面エネルギーを利用した処理を行い、基板上に予め親水性、疎水性などの領域をパターンニングする方法が従来行われている。
しかし、この方法では前もって基板上にパターンニング処理が必要なため、せっかくの直接回路形成方法であるインクジェットのメリットが生かし切れない。
そこで、本発明の実施の形態においては、新たに、基板上に一様にPVPエタノール溶液を薄くスピンコートし、表面改質層を形成することで従来の問題を解決することを見いだした。PVPは、それ自体ナノペーストの溶媒に対し撥水(撥油)的であるが、同時にナノペーストの溶媒に対しわずかながら可溶性でもある。そのため、ナノペーストをインクジェットした際に、着弾位置においてナノペーストの溶媒が表面改質層のPVP層を浸食し、着弾位置で広がらずに綺麗に安定化する。ナノペーストは、インクジェット後に約200℃で溶媒をとばし、焼結させることで、金属電極として使用できるようになるが、本発明の実施の形態による表面改質方法によれば、この熱処理によって影響を受けず、また、ナノペーストに対し(すなわち電気導電性に対し)悪影響を及ぼすことはない。
【0039】
(超微細流体ジェット装置による描画例)
図21は、本発明の実施の形態に係る超微細流体ジェット装置による超微細ドット形成例を示したものである。図は、蛍光色素分子の水溶液をシリコン基板上に配列させたもので、3μm間隔で、印字してある。図21の下部は、同一スケールでの、大きさの指標を示したものであるが、大目盛りが100μm、小目盛りが10μmであり、1μm以下すなわち超微細のドットを規則正しく配列させることができた。詳細にみると、ドットの間隔が不均衡の箇所もみられるが、これは位置決めに用いているステージのバックラッシュ等の機械的な精度に依存したものである。本発明により実現される液滴は超微細であるために、インクに用いる溶媒の種類にもよるが、基板に着弾すると瞬間的に蒸発し、液滴は瞬間的にその場に固定される。この時の乾燥速度は従来技術によって生成されるような数十μmのサイズの液滴が乾燥する速度に比べ、桁違いに速い。これは、液滴の微細化により蒸気圧が著しく高くなるためである。ピエゾ方式などを用いた従来技術では、本発明ほどの微細ドットの形成は困難で、また着弾精度も悪いために、対策として予め基板上に親水性、疎水性のパターンニングが行われている。(例えば、H. Shiringhaus et. al., Science, Vol.290, 15 December (2000),2123-2126)この方法では、予備処理が必要なため、基板に直接印字が可能というインクジェット方式の利点が損なわれてしまうという問題があるが、本発明においてもこのような方法を取り入れることで、さらに位置精度の向上を図ることも可能である。
【0040】
図22は、本発明の実施の形態に係る超微細流体ジェット装置による配線パターンの描画例を示したものである。溶液として、代表的な導電性高分子であるポリパラフェニレンビニレン(PPV)の可溶性誘導体である、MEH-PPVを用いた。線幅は約3μmで10μm間隔で描画している。厚さは約300nmである。
【0041】
図23は、本発明の実施の形態に係る超微細流体ジェット装置による金属超微粒子の配線パターン形成例を示したものである。溶液は、金属銀超微粒子(ナノペースト:ハリマ化成製)で、線幅は3.5μmで1.5μm間隔で描画している。ナノペーストは、粒径が数nmの独立分散金属超微粒子に特殊な添加剤を加えたもので、室温では粒子同士はひっつかないが、温度を少し上げることで構成金属の融点より遙かに低い温度で焼結が起こる。描画後、約200℃にて熱処理を施し銀の細線パターンを形成し、良好な導通性を確認した。
【0042】
図24は、本発明の実施の形態に係る超微細流体ジェット装置によるカーボンナノチューブおよびその前駆体ならびに触媒配列例を示したものである。カーボンナノチューブ触媒は鉄、コバルト、ニッケルなどの遷移金属の超微粒子を界面活性剤を用いて有機溶剤などに分散させたものである。遷移金属を含む溶液例えば第2塩化鉄の溶液なども同様に扱える。触媒はドット径は約20μmで75μm間隔で描画している。描画後アセチレン、不活性ガス混合気流中で反応させ、該当部分に選択的にカーボンナノチューブを生成させた。こうしたナノチューブアレイは、電子放出性の良さを生かして電解放出型ディスプレーの電子線や、電子素子、などの用途が考えられる。
【0043】
図25は、本発明の実施の形態に係る超微細流体ジェット装置による強誘電性セラミックスおよびその前駆体のパターンニング例を示したものである。溶媒は、2−メトキシエタノール(2-methoxyethanol)である。 ドット径は50μmで100μm間隔で描画している。流体液滴の運動エネルギーなどを制御することにより、図のような立体構造を形成することが可能で、これを用いて、アクチュエーター、メモリーアレイなどに応用することが可能である。
【0044】
図26は、本発明の実施の形態に係る超微細流体ジェット装置による高分子の高配向化例を示したものである。溶液として、代表的な導電性高分子である、ポリパラフェニレンビニレン(PPV)の可溶性誘導体である、MEH-PPVを用いた。線幅は3μmで描画している。厚さは約300nmである。写真は偏光顕微鏡によるもので、クロスニコルにより撮影したもので、直交するパターンに明暗がついているのは、分子が線の方向に配向していることを示している。導電性高分子として、このほか、P3HT, RO-PPV,ポリフルオレン誘導体等が使用可能である。また、これらの導電性高分子の前駆体についても同様に配向化可能である。このようなパターンニングされた有機分子は、有機電子素子や、有機配線、光導波路などとして使用可能である。
【0045】
図27は、本発明の実施の形態に係る超微細流体ジェット装置による高分子およびその前駆体の高配向化実例を示したものである。図27(a)に示すように、本ジェット流体による流体液滴は、非常に小さいために、基板着弾後、直ちに蒸発が起こり、溶媒に溶解していた溶質(この場合は、導電性高分子)は凝縮し固化する。ジェット流体により形成される液相領域は、ノズルの移動に伴い移動する。この際、固液界面における顕著なドラッギング効果(移流集積効果)により、高分子の高配向化が実現した。従来このような高配向化は、もっぱらラビングによる方法がとられており、局所的に配向させることなどは著しく困難であった。また、図27(b)は、インクジェット印刷により線などを形成し、続いて超微細ジェット流体装置によって、溶媒のみを吐出し配向させた場合の例を示している。配向させたい部分に局所的に溶媒を吹き付けノズルを複数回走査することで、分子が秩序化し配向することが明らかになった。実際、MEH-PPVとp-キシレンを用いた実験により効果が確かめられた。
【0046】
図28は、本発明の実施の形態に係る超微細流体ジェット装置によるゾーンリファイニングを示したものである。図27で述べたと同様に、たとえば高分子パターンなどの上を、超微細流体ジェット装置を用いて、溶媒を吐出しながらノズルを走査し液相領域を移動させると、溶解度の違いにより、不純物などが液相領域に溶け込むことにより、ノズルの移動後は不純物溶質濃度は減少する。これは、ちょうど無機半導体の精製に用いられるゾーンメルトあるいはゾーンリファイニングと同様の効果によるもので、無機半導体の場合には熱によって部分的に溶解させるが、本例の場合はジェット流体によって部分的に溶解させるものである。基板上で精製できる点が大きな特徴である。
【0047】
図29は、本発明の実施の形態に係る超微細流体ジェット装置によるマイクロビーズマニピュレーションを示したものである。薄い水の幕などにおいて局所的に水が蒸発する場所があると、その部分に周りから激しく溶液が流れ込み、その流れによって粒子が集積する移流集積といわれる現象が知られている。超微細ジェット流体装置を用いて、このような流れを制御して起こさせることで、シリカビーズなどのマイクロビーズの操作制御が可能である。
【0048】
(超微細流体ジェット装置の応用例)
次に、本発明の実施の形態に係る超微細流体ジェット装置の応用例について説明する。
〔アクティブタッピング〕
図30は、アクティブタッピング装置について示したもので、ノズル1は基板13に対して垂直に支持し、ノズル1を基板13に対し接触させる。この時のタッピング動作は、アクチュエータなどにより能動的に行う。ノズル1を基板13に対して接触させることで微妙なパターンニングが可能になる。
さらに、この方法の特徴的なことは、適当な溶液、例えば、ポリビニルフェノールのエタノール溶液を使用した場合、基板13とノズル1との接触時に微妙な直流電圧を印加すると、溶液がノズル内で凝縮しノズル1の引き上げに伴い、立体構造が形成される。
【0049】
図31は、アクティブタッピング装置による立体構造形成例を示したものである。溶液として、ポリビニルフェノール(PVP)のエタノール溶液を用いた。この例の場合、得られた構造は、直径2μm径の円柱状で高さ約300μmに達し、それを25μm×75μmの格子状に配列させることに成功した。こうして形成された立体構造物は、さらに樹脂等で型取りし鋳型として用いることにより、従来の機械的切削加工では実現が難しかった微細構造体や、微細ノズルを作ることが可能である。
【0050】
〔セミコンタクトプリント〕
図32は、セミコンタクトプリント装置について示したもので、通常、細いキャピラリー形状のノズル1は基板13に対し垂直に保持されるが、このセミコンタクトプリント装置においては、ノズル1を基板13に対し斜めに配置したり、ノズル1先端を90°曲げて横向きに保持し、電圧を印加すると、キャピラリーが非常に細いために、基板13とノズル1の間に働く静電力によって、ノズル1が基板13に接触する。この時に、ノズル1の先端程度の大きさで基板13上へのプリントが行われる。この場合、静電力によるものであるが、磁気力や、モーター、ピエゾなどによるアクティブな方法も考えられる。
パルス電圧投入後、キャピラリーは運動を開始し基板に接触するが、この時キャピラリー先端のノズル1部には、溶液が存在する。接触後はノズル1と基板13との間に働く毛細管力により、溶液は基板13上へと移動する。この時にノズル1のつまりも解消される。ノズル1は基板13に溶液を介して接触するが、直接接触するわけではない(この状態を指して「セミコンタクトプリント」という。)ので、ノズル1が摩耗することはない。
【0051】
本発明のポイントを要約すると以下のとおりである。
1,従来型静電吸引型インクジェットは、ノズルに印加する電圧と、ノズル−基板間(または、ノズル−対抗電極間)の距離によってもたらされる電場によって、表面不安定性が起こる事が条件である。本発明はそれ以下のノズル径が対象である。
2,従来型インクジェットでは、1000V以下の駆動電圧は難しかった。
3,微細ノズルほど、ノズル先端部での電界集中効果が高いことを利用する。(微細化、低電圧化)
4,微細ノズルほどコンダクタンスが低くなることを利用する。(微細化)
5,電界による加速を利用する。(位置精度)
6,鏡像力を利用する。(絶縁性基板、位置精度)
7,誘電応答効果を利用する。(スイッチング)
8,帯電による蒸発の緩和を利用する。(位置精度の向上、微細化)
9,エレクトロウェッティング効果を利用する。(吐出力の向上)
【0052】
【発明の効果】
本発明によれば、以下の効果を奏する。
(1)従来のインクジェット方式では困難であった、超微細ノズルによる超微細ドットの形成が可能となる。
(2)従来のインクジェット方式では困難であった、微細液滴化と着弾精度の向上の両立を可能する。
(3)従来の静電吸引型インクジェット方式では困難であった、駆動電圧の低下を図ることができる。
(4)駆動電圧が低いことと、単純な構造のため、従来の静電吸引型インクジェットでは難しかった高密度のマルチノズル化が容易となる。
(5)ガラス基板などの絶縁性基板の使用が可能となる。
(6)対向電極を省くことが可能となる。
(7)従来の静電吸引型インクジェット方式では難しかった、低電導性液体が使用可能となる。
(8)パルス幅、電圧を変えることでドットサイズを変えることが可能である。
(9)交流駆動することにより、ノズル詰まりが減少し、安定吐出が持続するようになる。
(10)任意波形を用いて、極性とパルス幅を溶液の特性に最適化することで、吐出流体の組成の時間変動を最小化できる。
(11)交流駆動により、絶縁性基板上での電荷の蓄積を最小化することが可能で、着弾精度の向上と、吐出制御性が増大する。
(12)交流電圧を利用することにより、基板上でのドットの広がり、にじみなどの現象を最小限にすることができる。
(13)周波数変調によるOn/Off制御によりスイッチング特性が向上する。
(14)微細ノズルを採用することで、電圧の制御性が増大する。
(15)従来のインクジェット方式では困難であった、厚膜の形成が可能となる。
(16)高分子の配向など、高次構造の形成が可能となる。
(17)ゾーンメルトによる溶質中不純物の濃縮ができる。
(18)シリカビーズなど微小球等のハンドリングを可能とする。
(19)触媒の配置によるカーボンナノチューブ等の基板上での局所的な生成ができる。
(20)立体構造の形成ができる。
(21)基板表面の改質が容易となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の静電吸引型インクジェット方式の考え方である、電気流体力学的な不安定性による静電曳き糸現象による成長の原理を説明したものである。
【図2】従来技術のインクジェット技術の設計指針に基づいて計算した、吐出に必要な電界強度を、ノズル直径に対し示したものである。
【図3】本発明の実施の形態として、ノズルの電界強度の計算を説明するために示したものである。
【図4】本発明の実施の形態として、表面張力圧力と静電的圧力のノズル径依存性のモデル計算結果を示したものである。
【図5】本発明の実施の形態として、吐出圧力のノズル径依存性のモデル計算結果を示したものである。
【図6】本発明の実施の形態として、吐出限界電圧のノズル径依存性のモデル計算結果を示したものである。
【図7】荷電液滴と基板の間に働く鏡像力とノズル−基板間距離の相関を示したものである。
【図8】ノズルから流出する流量と印加電圧との相関関係のモデル計算結果を示したものである。
【図9】本発明の実施の形態の一例としての超微細流体ジェット装置の側面断面図を示したものである。
【図10】本発明の他の実施の形態の一例としての超微細流体ジェット装置の側面断面図を示したものである。
【図11】本発明の実施の形態における吐出開始電圧のノズル径依存性を示したものである。
【図12】本発明の実施の形態における印字ドット径の印加電圧依存性を示したものである。
【図13】本発明の実施の形態における印字ドット径のノズル径依存性の相関を示したものである。
【図14】本発明の実施の形態の超微細流体ジェット装置における距離−電圧の関係による吐出条件を説明した図である。
【図15】本発明の実施の形態の超微細流体ジェット装置における距離制御による吐出条件を説明した図である。
【図16】本発明の実施の形態における吐出開始電圧のノズル−基板間距離依存性を示した図である。
【図17】本発明の実施の形態の超微細流体ジェット装置における距離ー周波数の関係による吐出条件を説明した図である。
【図18】本発明の実施の形態の超微細流体ジェット装置における交流電圧制御パターンを示した図である。
【図19】本発明の実施の形態における吐出開始電圧の周波数依存性を示した図である。
【図20】本発明の実施の形態における吐出開始電圧のパルス幅依存性を示した図である。
【図21】超微細ドット形成例を示した図である。
【図22】配線パターンの描画例を示した図である。
【図23】金属超微粒子の配線パターン形成例を示した図である。
【図24】カーボンナノチューブおよびその前駆体ならびに触媒配列例を示した図である。
【図25】強誘電性セラミックスおよびその前駆体のパターンニング例を示した図である。
【図26】高分子およびその前駆体の高配向化例を示した図である。
【図27】高分子およびその前駆体の高配向化実例を示した図である。
【図28】ゾーンリファイニングを示した図である。
【図29】マイクロビーズマニピュレーションを示した図である。
【図30】アクティブタッピング装置について示した図である。
【図31】アクティブタッピング装置による立体構造形成例を示した図である。
【図32】セミコンタクトプリント装置について示した図である。
【符号の説明】
1 ノズル
2 金属電極線
3 流体(溶液)
4 シールドゴム
5 ノズルクランプ
6 ホルダー
7 圧力調整器
8 圧力チューブ
9 コンピュータ
10 任意波形発生装置
11 高電圧アンプ
12 導線
13 基板
14 基板ホルダー
15 ノズル外側の電極
Claims (34)
- 溶液が供給される超微細径のノズルの先端に近接して基板を配設し、該ノズルを先端に向けて先細りとなるキャピラリーノズルとし、該ノズルの少なくとも内側に電極を設け、任意波形電圧を前記電極に印加する電圧発生手段を設け、前記ノズル先端に電界を集中させて、ノズル先端から基板表面の所定位置に向け超微細液滴を吐出し、該液滴を飛翔、着弾させる超微細流体ジェット装置において、
前記ノズルの先端内径を0.01μm〜8μm、ノズルと基板との距離を100μm以下とし、ノズルと基板との距離に応じて前記任意波形電圧を制御してノズル先端の集中電界を吐出臨界電圧(Ec)以上にし、前記溶液を帯電させてノズル先端から基板表面の所定位置に向け超微細液滴を吐出することを特徴とする超微細流体ジェット装置。 - ノズルを電気絶縁材で形成し、ノズル内に電極を挿入あるいはメッキ形成するとともにノズルの外側に電極を設けたことを特徴とする請求項1記載の超微細流体ジェット装置。
- ノズルをガラス製としたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の超微細流体ジェット装置。
- 10 −10 m 3 /s以下の低コンダクタンスの流路をノズルに接続するか、またはノズル自身を10 −10 m 3 /s以下の低コンダクタンスの形状にしたことを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の超微細流体ジェット装置。
- 基板を導電性材料または絶縁性材料により形成することを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の超微細流体ジェット装置。
- ノズルと基板との距離が30μm以下であることを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の超微細流体ジェット装置。
- 基板を導電性または絶縁性の基板ホルダーに裁置することを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載の超微細流体ジェット装置。
- ノズル内の溶液に圧力を付加するようにしたことを特徴とする請求項1ないし請求項7のいずれか1項に記載の超微細流体ジェット装置。
- ノズル内電極またはノズル外側電極に任意波形電圧を印加することを特徴とする請求項2ないし請求項8のいずれか1項に記載の超微細流体ジェット装置。
- 印加する任意波形電圧を直流としたことを特徴とする請求項1ないし請求項9のいずれか1項記載の超微細流体ジェット装置。
- 印加する任意波形電圧をパルス波形としたことを特徴とする請求項1ないし請求項9のいずれか1項記載の超微細流体ジェット装置。
- 印加する任意波形電圧を交流としたことを特徴とする請求項1ないし請求項9のいずれか1項記載の超微細流体ジェット装置。
- 交流電圧の振動数を制御することによりノズル端面における流体のメニスカス形状を制御し、流体液滴の吐出を制御するようにしたことを特徴とする請求項12記載の超微細流体ジェット装置。
- 印加する任意波形電圧が700V以下であることを特徴とする請求項1ないし請求項14のいずれか1項に記載の超微細流体ジェット装置。
- 印加する任意波形電圧が500V以下であることを特徴とする請求項1ないし請求項14のいずれか1項に記載の超微細流体ジェット装置。
- ノズルと基板間の距離を一定にするとともに印加する任意波形電圧を制御することにより超微細径の流体液滴の吐出を制御するようにしたことを特徴とする請求項1ないし請求項16のいずれか1項に記載の超微細流体ジェット装置。
- 印加する任意波形電圧を一定にするとともにノズルと基板間の距離を制御することにより流体液滴の吐出を制御するようにしたことを特徴とする請求項1ないし請求項16のいずれか1項に記載の超微細流体ジェット装置。
- 吐出制御を行う際の動作周波数を、
f=σ/2πε
で表される周波数を挟む様な周波数fで変調することによりオン−オフ吐出制御を行うことを特徴とする請求項1ないし請求項18のいずれか1項記載の超微細流体ジェット装置。
ただし、σ:流体の導電率、ε:流体の比誘電率とする。 - 配線パターンの形成に用いたことを特徴とする請求項1ないし請求項21のいずれか1項に記載の超微細流体ジェット装置。
- 金属超微粒子の配線パターンの形成に用いたことを特徴とする請求項1ないし請求項22のいずれか1項に記載の超微細流体ジェット装置。
- カーボンナノチューブおよびその前駆体ならびに触媒配列の形成に用いたことを特徴とする請求項1ないし請求項21のいずれか1項に記載の超微細流体ジェット装置。
- 強誘電性セラミックスおよびその前駆体のパターンニングの形成に用いたことを特徴とする請求項1ないし請求項21のいずれか1項に記載の超微細流体ジェット装置。
- 高分子およびその前駆体の高配向化に用いたことを特徴とする請求項1ないし請求項21のいずれか1項に記載の超微細流体ジェット装置。
- ゾーンリファイニングに用いたことを特徴とする請求項1ないし請求項21のいずれか1項に記載の超微細流体ジェット装置。
- マイクロビーズマニピュレーションに用いたことを特徴とする請求項1ないし請求項21のいずれか1項に記載の超微細流体ジェット装置。
- ノズルを基板に対してアクティブタッピングさせることを特徴とする請求項1ないし請求項28のいずれか1項に記載の超微細流体ジェット装置。
- 立体構造の形成に用いたことを特徴とする請求項29記載の超微細流体ジェット装置。
- ノズルを基板に対して斜めに配置することを特徴とする請求項1ないし請求項28のいずれか1項に記載の超微細流体ジェット装置。
- ベクトルスキャン方式を記採用したことを特徴とする請求項1ないし請求項31のいずれか1項に記載の超微細流体ジェット装置。
- ラスタスキャン方式を記採用したことを特徴とする請求項1ないし請求項31のいずれか1項に記載の超微細流体ジェット装置。
- 基板上にPVPエタノール溶液をスピンコートして基板の表面を改質することを特徴とする請求項1ないし請求項33のいずれか1項に記載の超微細流体ジェット装置。
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