JP4478763B2 - 立体構造物の製造方法および微細立体構造物 - Google Patents

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Description

本発明は、超微細径の液体材料吐出体近傍に電圧を印加して、金属やセラミックス、半導体、高分子などの超微粒子、セラミックスや高分子前駆体などを超微細な液体材料を基板に吐出させ、基板に堆積させることにより立体構造を形成する方法とそれにより得られる微細立体構造物に関する。
インクジェットは、扱える材料の幅が比較的広く、また事前にフォトマスクや金型などの作製を要しない。従来のインクジェット記録方式としては、適時にインク滴を飛翔させるドロップオンデマンド方式等として、ピエゾ変換方式、バブルジェット(登録商標)方式、または(サーマル方式)等の熱変換方式(例えば、特許文献1)などが知られている。インクジェットを用いて立体構造物を作製する試みは様々な方法が行われている。
しかし、インクジェットで立体構造物を作製しようとする場合、解決すべきいくつかの課題が存在する。一つには、インクジェットで吐出するのは通常、液体で、そのままでは立体的に積み重なることはない。このために、積み重ねるには固化させるための別の手段が必要になる。
一つの方法として、吐出液体を光硬化性樹脂とすることで、着弾した液滴を硬化させることが提案されている。また、石膏などの粉状の基板に水などのバインダーを吐出することで、基板側の材質を固化させることにより、立体構造物を作製する方法も行われている。しかし、このいずれの方式とも、扱える材質などに制限が存在した。
また、従来のインクジェット記録方式には、超微細立体構造を作製するために解決すべき以下の根本的な問題があった。
<超微細液滴の吐出の困難性>
現在、実用化され広く用いられているインクジェット方式(ピエゾ方式やサーマル方式)では、1pl(ピコリットル)を下回るような微少量の液体の吐出は困難である。この理由は、ノズルが微細になるほど吐出に必要な圧力が大きくなるためである。
<着弾精度の不足>
ノズルから吐出した液滴に付与される運動エネルギーは、液滴半径の3乗に比例して小さくなる。このため、微細液滴は空気抵抗に耐えるほどの十分な運動エネルギーを確保できず、空気対流などにより、正確な着弾が期待できない。さらに、液滴が微細になるほど、表面張力の効果が増すために、液滴の蒸気圧が高くなり蒸発量が大きくなる(本発明においては、特に断らない限り、「蒸発」とは揮発の意味も含むものとする。)。このため微細液滴は、飛翔中の著しい質量の消失を招き、着弾時に液滴の形態を保つことすら難しいという事情があった。
以上のように液滴の微細化と着弾位置の高精度化は、相反する課題であり、両方を同時に実現することは従来困難であった。
その他、インクジェット方式を用いた特殊な方法としては、低融点のはんだ合金(鉛スズ合金)をピエゾ型インクジェットで吐出することで、高さ60μm程度の立体構造を形成することも行われている。この方式では、インクとして比重の大きなはんだ合金を用いることで、飛翔液滴の運動エネルギーをある程度大きくしている。しかしながら、液滴の直径は数十μm〜100μm程度であった(例えば、非特許文献1)。
また、はんだを使ったインクジェットによる立体構造物形成では、着弾時の温度低下による固化を利用している(例えば、特許文献2および特許文献3)。したがって、上記の手法では、吐出する流体の種類が、融点によって制約されてしまう。
また、電界を用いて成膜する方法としては、静電塗装などが知られているが、これは均一に強固な塗膜を得ることを目的としたもので、立体構造の形成はできない。
上記のように、従来のインクジェット方式により、超微細な立体構造物、例えば柱状の微細構造物の作製は難しい。
微細な立体構造物、なかでもアスペクト比(構造物の断面もしくは底面の短径に対する高さ方向の長さの比(高さ/断面直径))の高い構造物は、ナノテクノロジーをはじめ、例えば、表面実装基板におけるスルーホールや、バンプなど多くの応用用途がある。例えば、特許文献3には、断面直径が25μmの柱状立体構造物をバンプとして利用し、積層集積回路ユニットを製造する方法が開示されているが、さらに精度よく、しかも微細化することができれば、より小型、高密度の集積回路の製造も可能となる。
一方、微少量の液体の吐出を実現するためにノズルを微細化した静電吸引型のインクジェットが開発されている(例えば、特許文献4および特許文献5)。しかし、これらは、いずれも微少量の液体を、液体状態またはその噴霧状態として取り出すことを目的としており、立体構造の形成には応用できない。また、開示されているノズルの径は数十μmであり、微細化の点からも満足できるものではない。
上記のように、インクジェットおよびそれを利用した立体構造形成方法が考案されているが、着弾精度、微細性もしくは扱える材料などにおいて十分とはいえず、これらの点を解決する方法が必要とされている。
特公昭61−59911号公報 米国特許第5,736,074号明細書 米国特許第6,114,187号明細書 特表2002−538461号公報 特開2001−38911号公報 エレクトロニクス・マニュファクチュアリング(Electronics Manufacturing), MicroFab Technologies, Inc., D.J.Hayes, W.R.Cox and M.E.Grove, J. 8 (1998) 209
本発明は、アスペクト比を自由に設定しうる立体の微細構造物を、精度と生産性よく製造する方法、および当該製造方法によって得られる微細立体構造物の提供を目的とする。
さらに本発明は、上記微細立体構造物を製造する方法において、多様な材料を用いることを可能とすることを目的とする。
本発明者の上記の課題は以下の手段によって達成された。
(1)微細径の針状液体材料吐出体の先端に任意波形電圧を印加し、基板の表面に対して液体材料の超微細径液滴を吐出させ、電界集中により先行着弾液滴に後から吐出する液滴を積み重ねるにあたり、前記着弾液滴の液分を揮発させ、次の着弾液滴を堆積しうる硬さにするように前記基板温度を制御することを特徴とする立体構造物の製造方法、
(2)前記基板表面の温度を制御する手段が、前記基板または基板支持体に取り付けられたペルチェ素子、電熱ヒーター、赤外線ヒーター、オイルヒーターなど液体材料を使ったヒーター、シリコンラバーヒーター、またはサーミスターであることを特徴とする(1)項記載の立体構造物の製造方法、
(3)前記基板表面温度が、室温〜100℃であることを特徴とする(1)または(2)項記載の立体構造物の製造方法、
(4)前記液体材料が、金属超微粒子を含む溶液、高分子溶液、セラミックス超微粒子を含む溶液、セラミックスのゾル−ゲル溶液、および低分子溶液からなる群より選ばれる少なくとも一種からなることを特徴とする(1)〜(3)のいずれか1項に記載の立体構造物の製造方法、
(5)吐出する前記液滴のサイズが、直径15μm以下であることを特徴とする(1)〜(4)のいずれか1項に記載の立体構造物の製造方法。
(6)前記液滴のサイズが、直径5μm以下であることを特徴とする(5)項記載の立体構造物の製造方法、
(7)前記液滴のサイズが、直径3μm以下であることを特徴とする(5)項記載の立体構造物の製造方法、
(8)前記液滴の乾燥固化時間が、2秒以下であることを特徴とする(1)〜(7)のいずれか1項に記載の立体構造物の製造方法、
(9)前記乾燥固化時間が、1秒以下であることを特徴とする(8)項記載の立体構造物の製造方法、
(10)前記乾燥固化時間が、0.1秒以下であることを特徴とする(8)項記載の立体構造物の製造方法、
(11)前記液滴の飛翔速度が4m/s以上であることを特徴とする(1)〜(10)のいずれか1項に記載の立体構造物の製造方法、
(12)前記飛翔速度が6m/s以上であることを特徴とする(11)項記載の立体構造物の製造方法、
(13)前記飛翔速度が10m/s以上であることを特徴とする(11)項記載の立体構造物の製造方法、
(14)前記液体材料の飽和蒸気圧以下の雰囲気において行われる事を特徴とする(1)〜(13)のいずれか1項に記載の立体構造物の製造方法、および
(15)吐出する前記液体材料の誘電率が1以上で有ることを特徴とする(1)〜(14)のいずれか1項に記載の立体構造物の製造方法。
本発明の立体構造物の製造方法によれば、アスペクト比を自由に設定しうる立体の微細構造物を、精度と生産性よく製造することができる。さらに、上記微細立体構造物を製造する方法において、多様な材料を用いることが可能になる。
さらに本発明の立体構造物の製造方法によれば、作成に要するエネルギー消費量が極めて小さく、フォトマスクの作成や、金型の製作といった事前準備が不要で、試作が容易に可能である。しかも、必要な場所に必要なだけの量の資源を投入できるという利点がある。また本発明の立体構造物は、電子材料などさまざまな微細構造物に活用することができる。
本発明の立体構造物の製造方法は、電界を用いて微細液体材料を基板へ飛翔させ、微細液滴の速乾性を用いて高速固体化して、立体構造物を作製する。本発明の立体構造物の製造方法において超微細液滴とは、滴径が好ましくは15μm以下、より好ましくは5μm以下、さらに好ましくは3μm以下、特に好ましくは1μm以下のものをいうがこれに制限されるものではない。この超微細液滴に対応して形成される微細立体構造物は、断面直径(断面もしくは底面の短辺の径)が、好ましくは15μm以下、より好ましくは5μm以下、さらに好ましくは3μm以下、特に好ましくは1μm以下である。また、本発明の立体構造物とは、平面的でなく立体的に高さ方向に成長したものであり、好ましくは柱状体などの高さがその基部の断面直径の等倍以上の寸法を持つもの、換言するとアスペクト比1以上であり、アスペクト比2以上のものがより好ましく、アスペクト比3以上のものがさらに好ましく、アスペクト比5以上のものが特に好ましい。立体構造物の高さまたはアスペクト比に上限はなく、若干曲がっても立体構造物の自立が可能であれば、アスペクト比100以上または200以上に成長させることができる。形状としては、円柱、楕円柱、または上からの投影形状は、線状であっても、線幅に比べて好ましい厚さがある場合のものも含まれる。
本発明の立体構造物の製造方法では、超微細インクジェットを用いて、超微細液滴を吐出させる。この微細液滴は表面張力の作用や、比表面積の高さなどにより、極めて蒸発速度が早い。したがって、液滴の、乾燥固化(本発明において、特に断らない限り、「乾燥固化」とは蒸発乾燥により少なくとも積み重ねることができる程度にそのものの粘度が高められることを意味する。)、衝突エネルギー、および電界集中などを適切に制御することにより高さを持った構造物の形成を可能とするものである。以下に、これらの点について、さらに詳細に説明する。
(電界の集中による液滴の正確な着弾)
本発明の立体構造物の製造方法では、超微細インクジェットに加えられた電界による効果で、針状液体材料吐出体(以下、「ノズル」ともいう。)の先端部に向かう応力が、絶えず先行して付着した液滴(以下、「先行着弾液滴」ともいう。)が固化して形成された構造物の先端部に作用する。つまり、いったん構造物の成長が始まると、後述の図3で説明するような電界を、構造物の頂点に集中することができる。このため、吐出した液滴を、先行して付着した構造物の頂点に、確実に精度よく着弾することができるのである。
さらに、上記の電界による効果で、常にノズル方向へ引っ張りながら成長させることができ、アスペクト比の高い構造物でも倒れることなく形成することができる。これらの効果により効率よく立体構造の成長を促すことができる。この方法に用いることができるインクジェット装置の例については後述する。
本発明の立体構造物の製造方法に用いる材料としては、誘電率が高い材料、導電率が高い液体材料が望ましい。例えば、誘電率1以上が好ましく、より好ましくは2〜10であり、導電率は10−5S/m以上のものが好ましく用いられる。液体材料は電界集中を起こしやすいものが好ましい。液体材料および、それが固体化したものの誘電率は、基板材料よりも誘電率が高いことが好ましい。基板面には、ノズルに印加する電圧によって電界が生じている。この場合、液滴が基板上に着弾し付着すると、液体を通る電気力線の密度が、付着していない基板部分よりも高くなる。この状態を基板上における電界集中が起こった状態と呼ぶ。また、いったん構造物が生成され始めると、構造物の先端部は、電界により分極が起こったり、またはその形状に由来した電気力線の集中が起こる。液滴は電気力線に沿って飛翔し、その密度のもっとも高い部分、つまり先に形成された構造物の先端部に吸い寄せられる。このため、後から飛翔する液滴は、構造物の先端に選択的にしかも確実に堆積することになる。
基板は、絶縁体でも、導電体でも構わない。構造物の成長にあわせ、駆動電圧、駆動電圧波形、駆動周波数などを変化させても構わない。
また、電界は液体吐出ノズルと基板の間に印加するのではなく、別にもうける電極による電界を利用してもよい。また、構造物の成長にあわせ、駆動電圧、駆動電圧波形、駆動周波数などを変化させても構わない。本発明の立体構造物の製造方法により得られる微細径の立体構造物は、アスペクト比を3以上のものとでき、さらには5以上、用途に応じては10以上のものも製造できる。
(微細液滴を形成する液体材料)
本発明の立体構造物の製造方法に用いられる微細液滴を形成する液体材料は、超微細液滴ジェット装置(以下、単に「インクジェット装置」ともいう。)の針状の液体材料吐出体から少量液体材料を飛翔させ、基板に付着させことができる液体であれば、どのようなものでもよい。
例えば、金属超微粒子ペースト、ポリビニルフェノールのエタノール溶液(例えば、マルカリンカー(商品名))などの高分子溶液、セラミックスのゾル−ゲル液、オリゴチオフェンのような低分子溶液を用いることができる。
これらの溶液の1種を用いてもよく、複数の溶液を組み合わせて用いてもよい。
乾燥固化する時間、液滴の飛翔速度、雰囲気中の溶媒の蒸気圧などは形成材料となる溶液に応じて適宜設定可能である。
好ましい条件としては、乾燥固化時間は2秒以下が好ましく、1秒以下がより好ましく、0.1秒以下が特に好ましい。また、飛翔速度は、好ましくは4m/s以上であり、6m/s以上がより好ましく、10m/s以上が特に好ましい。飛翔速度に上限は特に無いが、20m/s以下が実際的である。雰囲気は溶媒の飽和蒸気圧未満で行われることが好ましい。
(微細液滴の蒸発の制御)
本発明の立体構造物の製造方法では、超微細インクジェットを用いて微細液滴を吐出させる。微細液滴は表面張力の作用や、比表面積の大きさなどにより、溶剤の蒸発速度が極めて大きくなる。とくに、液滴が微細になるほど表面張力の効果が増大するために、液滴の蒸気圧が高くなり蒸発量が激しくなる。このため、せっかく微細液滴を生成できても基板に到達する前に消失してしまうことさえあり得る。しかし、本発明の立体構造物の製造方法では、液滴を帯電することにより蒸発を適度に抑制し、従来の技術では不可能であった微細な液滴においても目的物へ確実に着弾することを可能にしている。
また、本発明の製造方法では、液滴の適度な蒸発を利用しているため、吐出させた液滴を小さくすることができ、吐出時の液滴の直径より小さい断面直径の立体構造物の形成が可能である。つまり、本発明の製造方法によれば、従来困難とされている、微細な立体構造物の製造も可能であり、その断面直径のより自由な制御が可能である。したがって、ノズル径または吐出液体材料中の固形成分の濃度の調節のみでなく、吐出液滴の蒸発を利用することで適宜断面直径を制御することが可能である。このような制御は、目的とする断面直径のほかに、立体構造物の形成時間などの作業効率を考慮して決めることもできる。また、別の制御方法としては、例えば、印加電圧を上げて吐出する液量を増やし、先に乾燥固化して積み重ねられた堆積物を再度溶解させたのち、電圧を下げて液量を抑えることで再び高さ方向への堆積および成長を促すという方法を採用できる。このように、印加電圧を変動させ液量の増減を繰り返すことにより、必要な断面直径を確保しながら立体構造物を成長させることが可能である。
断面直径の制御範囲は、作業効率も考慮すると、断面直径を大きくする場合に、ノズル先端の内径の20倍以下が好ましく、5倍以下がより好ましい。小さくする場合には、ノズル先端の内径の1/10を下限とすることが好ましく、1/5以上がより好ましく、1/2以上が特に好ましい。
(基板温度)
上記のような吐出液滴の蒸発を利用して基板上に液滴固化物を堆積する過程において、本発明の立体構造物の製造方法によれば、基板表面の温度を制御することにより、着弾時または着弾後における液滴の液分の揮発を促進させ、着弾液滴の粘度を所望の時間で高める。したがって、例えば、液滴の液量が多く通常堆積が困難な条件においても、基板表面を加熱することにより乾燥固化を促して液滴固化物の堆積を可能とし、立体構造物の形成を実現することができる。また、乾燥固化の速度を速めることで、液滴の吐出間隔を短くし、作業効率を向上させることも可能である。
基板温度の制御手段は、特に限定されないが、ペルチェ素子、電熱ヒーター、赤外線ヒーター、オイルヒーターなど液体材料を使ったヒーター、シリコンラバーヒーター、またはサーミスターなどが挙げられる。また、基板温度は、材料とする液体材料または液滴の揮発性に応じて適宜制御できるが、好ましくは室温〜100℃であり、30℃〜80℃がより好ましく、40℃〜70℃が特に好ましい。基板温度の制御は、着弾液滴の温度より高くなるように設定することが好ましく、好ましくは約20℃以上高く、より好ましくは約40℃以上高く設定する。
液滴の蒸発量に関しては、雰囲気温度や雰囲気中の溶媒の蒸気圧により制御することも考えられるが、本発明の製造方法では、複雑な装置などを必要とせず、基板表面温度の制御という工業上好ましい方法で立体構造物の製造を可能とするものである。
(概略工程)
図1に本発明の微細立体構造物の製造方法の例を概略的に示す。図中の(A)は立体構造物の形成の初期の段階を示したものである。基板100に対して、ノズル101から吐出させた超微細液滴102が、基板100上に着弾し固化した液滴103となる状態である。図中の(B)はさらに中期を示したのものである。前記液滴が連続して着弾し固化堆積した構造物104を示している。図中の(C)はさらに後期を示しおり、上記の堆積した構造物の頂上に超微細液滴が集中して着弾し、立体構造物105が形成されることを示している。
(微細液滴の吐出装置)
図2は、本発明の実施に好適な超微細液体材料ジェット装置の一実施態様を一部断面により示したものである。図中1は、超微細径のノズルである。超微細液滴サイズ実現のためには、低コンダクタンスの流路をノズル1の近傍に設けるか、またはノズル1自身を低コンダクタンスのものにすることが好ましい。このためには、ガラス製の微細キャピラリーチューブが好適であるが、導電性物質に絶縁材でコーティングしたものでも可能である。ノズル1をガラス製とすることが好ましい理由は、容易に数μm程度のノズルを形成できること、ノズルのつまり時には、ノズル端を破砕することにより、新しいノズル端が再生できること、ガラスノズルの場合、テーパー角がついているために、ノズル先端部に電界が集中しやすく、また不要な溶液が表面張力によって上方へと移動し、ノズル端に滞留せず、つまりの原因にならないこと、および、適度な柔軟性を持つため、可動ノズルの形成が容易であること等による。また、低コンダクタンスとは、好ましくは10−10/s以下である。また、低コンダクタンスの形状とは、それに限定されるものではないが、例えば、円筒形状の流路においてその内径を小さくしたり、または、流路径が同一でも内部に流れ抵抗となるような構造物を設けたり、屈曲させたり、もしくは、弁を設けた形状などが挙げられる。
本発明の立体構造物の製造方法においては、ノズル先端の内径は製作上0.01μm以上が好ましい。一方、ノズル先端の内径の上限は、静電的な力が表面張力を上回るときのノズル先端の内径、および局所的な電界強度によって吐出条件を満たす場合のノズル先端の内径により決めるのが好ましい。さらに、吐出させる液滴の量の点から、蒸発により硬化し堆積させることができる量に抑えることが好ましく、ノズル径もそれに伴って調節することが好ましい。したがって、ノズル内径は印加する電圧や使用する液体材料の種類にも影響されるが、一般的な条件によれば、15μm以下が好ましく、10μm以下がより好ましい。さらに、局所的な電界集中効果をより効果的に利用するため、ノズル先端の内径は0.01〜8μmの範囲が特に好ましい。
またノズルの先端の外径は、上記のノズルの先端の内径に応じて適宜に定まるが、好ましくは15μm以下、より好ましくは10μm以下、特に好ましくは8μm以下である。ノズルは針状であることが好ましい。
ノズル1は、キャピラリーチューブに限らず、微細加工により形成される2次元パターンノズルでもよい。あるいは、針状の電極と液体材料を供給するノズルを別体に形成し、近接して位置させる構造でも差し支えない。
例えば、ノズル1を成形性のよいガラスとした場合、ノズルを電極として利用することはできないから、ノズル1内には、例えばタングステン線などの金属線2からなる電極を挿入してもよいし、ノズル内にメッキで電極を形成してもよい。ノズル1自体を導電性物質で形成した場合には、その上に絶縁材をコーティングしてもよい。電極を配置する位置に特に制約はなく、ノズルの内側もしくは外側の一方に配してもよく、内側および外側の両方に配してもよく、または、ノズルとは別の位置に配してもよい。
また、ノズル1内には吐出すべき溶液3が充填される。このとき、ノズル内に電極を挿入した場合には、電極2は溶液3に浸されるように配置される。溶液3は、図示しない溶液源から供給される。ノズル1は、シールドゴム4およびノズルクランプ5によりホルダー6に取り付けられ、圧力が漏れないようになっている。
圧力調整器7で調整された圧力は圧力チューブ8を通してノズル1に伝えられる。
以上のノズル、電極、溶液、シールドゴム、ノズルクランプ、ホルダー及び圧力ホルダーは側面断面図で示されている。ノズルの先端に近接して基板13が基板支持体14により配設されている。
本発明の立体構造物の製造方法に用いる圧力調整装置の役割は、高圧を付加することで液体材料をノズルから押し出すために用いることができるが、むしろコンダクタンスを調整したり、ノズル内への溶液の充填、ノズルつまりの除去などに用いるために特に有効である。また、液面の位置を制御したり、メニスカスの形成にも有効である。また、電圧パルスと位相差を付けることでノズル内の液体に作用する力を制御することで微小吐出量を制御する役割も担う。
コンピューター9からの吐出信号は、任意波形発生装置10に送られ制御される。
任意波形発生装置10より発生した任意波形電圧は、高電圧アンプ11を通して、電極2へと伝えられる。ノズル1内の溶液3は、この電圧により帯電する。これによりノズル先端の集中電界強度を高めるものである。
本実施態様においては、図3に示したようにノズル先端部に於ける電界の集中効果と、その電界の集中効果により液体材料液滴を荷電させることにより、対向基板に誘起される鏡像力の作用を利用する。なお、図3は、ノズル先端の内径dのノズルに導電性インク(液滴用液体材料)を注入し、無限平板導体からhの高さに垂直に位置させた様子を模式的に示したものである。また、rは無限平板導体と平行方向を示し、ZはZ軸(高さ)方向を示している。また、Lは流路の長さを、ρは曲率半径をそれぞれ示している。Qはノズル先端部に誘起される電荷である。また、Q’は基板内の対称位置に誘導された反対の符号を持つ鏡像電荷である。このため、先行技術のように基板13または基板支持体14を導電性にしたり、これら基板13または基板支持体14に電圧を印加する必要はない。すなわち、基板13として絶縁性のガラス基板、ポリイミドなどのプラスチック基板、セラミックス基板、半導体基板などを用いることが可能である。また、ノズル先端に集中する集中電界強度を高めることにより、印加する電圧を低電圧化したものとなる。また、電極2への印加電圧はプラス、マイナスのどちらでもよい。
ノズル1と基板13との距離は(以下、特に断らない限り、「ノズルと基板との距離」とはノズル先端から基板のノズル側の表面までの距離をさす。)、鏡像力による着弾精度、または飛翔中の液滴の蒸発量、つまり飛翔中の乾燥による液滴の粘度上昇に応じて適宜調整することができる。また、構造物の成長にあわせ変化させ、さらに高いアスペクト比が得られるよう調整してもよい。逆に、近接した構造物の影響を避けるため、近接する構造物の高さより低い位置にノズルの先端を配置してもよい。一方、表面に凹凸のある基板上に吐出するには、基板上の凹凸とノズル先端との接触を避たりするため、ある程度の距離が必要である。着弾精度および基板上の凹凸などを考慮すると、ノズル1と基板13との距離は500μm以下が好ましく、基板上の凹凸が少なく着弾精度を要求される場合には100μm以下が好ましく、50μm以下がより好ましい。一方、接近しすぎないように、5μm以上が好ましく、20μm以上がより好ましい。
また、図示しないが、ノズル位置検出によるフィードバック制御を行い、ノズル1を基板13に対し一定に保つようにする。また、基板13を、導電性または絶縁性の基板ホルダーに裁置して保持するようにしてもよい。
このように、本発明の実施態様は基板の温度制御(加熱)によるので、マルチノズル化、マルチ立体構造物の形成を容易に行うことができる。本発明の製造方法には、国際公開第03/070381号に記載されている超微細液体材料ジェット装置を好ましく使用することができる。
(印加電圧)
図4は、本発明の一実施態様における吐出開始電圧Vcのノズル径d依存性を示したものである。液体材料溶液として、銀のナノメートルオーダーの径の粒子を分散させたペーストを用いたもので、ノズルと基板との距離100μmの条件で測定したものである。微細ノズルになるに従い吐出開始電圧が低下し、従来法に比べ、より低電圧で吐出可能なことが分かる。
図5は、本発明の一実施態様における印字ドット直径(以下、「ドット径」と呼ぶこともある。)の印加電圧依存性を示したものである。ドット径dすなわちノズル径が小さくなるに従い、吐出開始電圧V、すなわち駆動電圧が低下することが分かる。図5より明らかなように、1000Vをはるかに下回る低電圧で吐出が可能である。具体的には直径1μm程度のノズルを用いた場合、駆動電圧は200V台にまで低下するという著しい効果が得られる。この結果は、従来の課題であった低駆動電圧化を解決し、装置の小型化、ノズルの高密度のマルチ化を可能するものである。
ドット径は、電圧によって制御可能である。また、印加電圧パルスのパルス幅を調整することでも制御できる。なお、図4、図5における電圧は、パルスのピークと中心値の幅で示している。また、印加する電圧は交流であっても、直流であっても、もしくは任意のパルス波形であってもよい。この際、吐出時間と休止時間の間隔やデューティー比を調整することで、着弾液体の乾燥状態などを制御し、構造物の形状を制御することが可能である。
(目詰まりの防止、解除)
図2に示すインクジェット装置のノズル1先端のクリーニングについては、ノズル1内に高圧を付加すると共に、基板13とノズル1先端とを接触させ、固体化した溶液を基板13にこすりつける方法や、基板13に接触させることで、ノズル1と基板13間のわずかな間隙に働く毛細管力を利用することで行う。
また、溶液充填前にノズル1を溶媒に浸し、毛細管力によりノズル1内へ溶媒を少量充填することにより、最初のノズルの詰まりを回避できる。また、印字途中に詰まった場合、溶媒中にノズルを浸けることにより除去が可能である。
さらに、基板13上に滴下した溶媒にノズル1を浸して、同時に圧力や電圧等を加えることも有効である。
使用する溶液の種類によって一概にはいえないが、一般的に低蒸気圧、高沸点の溶媒、例えばテトラデカンなどには有効である。
また、後に述べるように、電圧の印加方法として交流駆動を用いることで、ノズル内の溶液に攪拌効果を与え均質性を保つとともに、溶媒と溶質の帯電性が著しく異なる場合には、溶液の平均組成よりも溶媒過剰の液滴と、溶質過剰の液滴を交互に吐出することにより、ノズルの詰まりが緩和される。また、溶液の性質に合わせ、溶媒と溶質の帯電特性と、極性、パルス幅を最適化することで、組成の時間変化を最小化し、長期間安定した吐出特性が維持できる。
(描画位置調整)
X−Y−Zステージ上に、基板ホルダーを配置し、基板13の位置を操作することが実用的であるが、これにとらわれず、逆にX−Y−Zステージ上にノズル1を配置することも可能である。
ノズルと基板との距離は、位置微調整装置を用いて適当な距離に調整する。
また、ノズルの位置調整は、レーザー測距計による距離データを元にZ軸ステージをクローズドループ制御により移動させ、1μm以下の精度で一定に保つことができる。
(スキャン方法)
従来のラスタスキャン方式では、連続した線を形成する際に、着弾位置精度の不足や、吐出不良などにより配線がとぎれてしまうケースも起こりうる。このため、本実施の形態においては、ラスタスキャン方式に加え、ベクトルスキャン方式を採用してもよい。単ノズルのインクジェットを用いて、ベクトルスキャンにより回路描画を行うこと自体については、例えば、ジャーナル・オブ・マイクロエレクトロメカニカル・システム(Journal of Microelectromechanical systems), S. B. Fuller et al., Vol. 11, No.1, p.54 (2002)に記載されている。
ラスタスキャン時には、コンピュータ画面上で対話式に描画箇所を指定できるような新たに開発した制御ソフトを用いてもよい。また、ベクトルスキャンの場合も、ベクトルデータファイルを読み込むことで、自動的に複雑パターン描画が可能である。ラスタスキャン方式としては、通常のプリンタによって行われている方式を適宜用いることができる。また、ベクトルスキャン方式としては、通常のプロッタで用いられている方式を適宜用いることができる。
例えば、使用ステージとして、シグマ光機製のSGSP−20−35(XY)と、Mark−204コントローラーを用い、また、制御用ソフトウエアとしてナショナルインスツルメンツ製のLabviewを使用して、自作し、ステージの移動速度を1μm/sec〜1mm/secの範囲内でもっとも良好な描画となるように調整した場合を考える。この場合、ステージの駆動は、ラスタスキャンの場合は、1μm〜100μmピッチで移動させその動きに連動させ、電圧パルスにより吐出を行うことができる。また、ベクトルスキャンの場合はベクトルデータに基づき、連続的にステージを移動させることができる。ここで用いられる基板としては、ガラス、金属(銅、ステンレスなど)、半導体(シリコン)、ポリイミド、ポリエチレンテレフタレートなどが挙げられる。
(超微細液体材料ジェット装置による描画)
本発明の立体構造物の製造方法により実現される液滴は超微細であるために、インクに用いる溶媒の種類にもよるが、基板に着弾すると瞬間的に蒸発し、液滴は瞬間的にその場に固定される。このときの乾燥速度は従来技術によって生成されるような数十μmのサイズの液滴が乾燥する速度に比べ、桁違いに速い。これは、液滴の微細化により蒸気圧が著しく高くなるためである。ピエゾ方式などを用いた従来技術では、本発明の製造方法で形成される立体構造物ほどの微細ドットの形成は困難で、また着弾精度も悪い。
以下に本発明を実施例に基づきさらに詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(実施例1)
前記図2に示したインクジェット装置を用い、図6に示す立体構造物を作製した。
市販の金属銀超微粒子ペースト(数nm(代表値:5nm)の銀を約50質量%含有、残部溶剤、分散剤、バインダー等)で、微細立体構造物を30μm間隔で描画した。
ノズル1の先端の内径は600nm、ノズル1内のペースト3に印加した電圧は、交流のピーク・ツ・ピーク電圧で500V、ノズルと基板との距離は約30μm、基板表面の温度(以下、単に「基板温度」ともいう。)は室温(約23℃)とした。
図6の写真の場合は、ノズルを各格子点で一旦停止させ、構造物を成長する時間だけ待ち時間を設け、左から右へと移動させた。立体構造物の断面直径は600nmであり、高さは25μm、アスペクト比は42であった。写真において、構造物先端部が、右側に倒れているものが多いが、これは移動時に電界をかけたま移動させたため、ノズル先端部の電界に構造物が引きずられたためである。
(実施例2)
実施例1と同様の金属銀超微粒子ペーストを用い、ノズルの先端の内径を1μm、交流電圧のピーク・ツ・ピークを425V、ノズルと基板との距離を約50μm、一箇所におけるノズルの静止時間を5秒、基板温度をペルチェ素子を用いて23.5℃〜39.3℃まで変化させて行った以外は実施例1と同様にして立体構造物の形成を実施した。
結果、基板温度が23.5℃(図7のa1)、25.3℃(図7のa2)、35.2℃(図7のa3)においては立体構造物を形成できなかった。基板温度36.7℃(図7のa4)、39.3℃(図7のa5)の条件では構造物の成長がみられ、39.3℃では断面直径約4μm、高さ約9μm、アスペクト比約2.3の構造物を得ることができた。
(実施例3)
実施例1と同様の金属銀超微粒子ペーストを用い、ノズルの先端の内径を1μm、交流電圧のピーク・ツ・ピークを525V、ノズルと基板との距離を約50μm、基板温度をペルチェ素子を用いて30℃〜60℃まで変化させて行った以外は実施例1と同様にして立体構造物の形成を実施した。
結果、基板温度が30℃(図8のb1)、40℃(図8のb2)、50℃(図8のb3)においては立体構造物を形成できなかった。基板温度、60℃(図8のb4)の条件で立体構造物が形成され、断面直径約4μm、高さ約50μm、アスペクト比約12.5の構造物を得ることができた。
(実施例4)
金属金超微粒子ペースト(金ナノペーストNPG-J:ハリマ化成製)を用い、ノズルの先端の内径を1μm、交流電圧のピーク・ツ・ピークを400V〜420V、ノズルと基板との距離を約50μm、基板温度をペルチェ素子を用いて40℃〜80℃まで変化させて行った以外は実施例1と同様にして立体構造物の形成を実施した。
結果、基板温度が40℃(図9のc1)、50℃(図9のc2)、60℃(図9のc3)、70℃(図9のc4)のにおいては立体構造物の形成ができなかった。基板温度80℃(図9のc5)の条件で立体構造物が形成され、断面直径約7μm、高さ約43μm、アスペクト比約6の構造物を得ることができた。
本発明の立体構造物の製造方法及びそれにより得られる微細な立体構造物は、微細加工レベルの、中空配線、梁、柱状構造物、センサー、電極、光学素子などの製造技術として有用である。
上記の電極利用の具体例として、米国特許第6,114,187号に記載されている、インクジェット装置を用いた積層集積回路ユニットの電極製造の例が挙げられる。上記の文献に記載されている数十μmの電極に替えて、本発明の立体構造物を用いれば、さらに超小型化した積層集積回路ユニットの製造が可能である。
また、樹脂などで型取りし、立体構造の転写を利用した穴空き板を作ることも可能になる。これも、上記と同様に積層集積回路基板をはじめとした、超微細加工技術を要する分野に有用である。
本発明の製造方法による微細立体構造物の製造工程を初期(A)、中期(B)、後期(C)の各段階で示す模式図である。 本発明の製造方法に用いる、超微細液体材料ジェット装置の一実施態様の説明図である。 本発明の製造方法における、ノズルの電界強度の計算を説明するために示す模式図である 本発明の製造方法の一実施態様における、吐出開始電圧のノズル径依存性を示すグラフである。 本発明の製造方法の一実施態様における、印字ドット径の印加電圧依存性を示すグラフである。 実施例1で得られた立体構造物の写真である。 実施例2で立体構造物の形成を各基板表面温度で実施した結果を示す写真である。 実施例3で立体構造物の形成を各基板表面温度で実施した結果を示す写真である。 実施例4で立体構造物の形成を各基板表面温度で実施した結果を示す写真である。
符号の説明
1 ノズル(針状液体材料吐出体)
2 金属電極線
液体材料(溶液)
4 シールドゴム
5 ノズルクランプ
6 ホルダー
7 圧力調整器
8 圧力チューブ
9 コンピュータ
10 任意波形発生装置
11 高電圧アンプ
12 導線
13 基板
14 基板ホルダー
15 ノズル外側の電極
100 基板
101 ノズル(針状液体材料吐出体)
102 超微細液滴(超微細径液滴)
103 液滴固化物
104 構造物
105 立体構造物

Claims (15)

  1. インクジェットノズル先端の内径が0.01〜8μmの微細径の針状液体材料吐出体の先端に任意波形電圧を印加し、基板の表面に対して液体材料の超微細径液滴を吐出させ、飛翔中に液分を蒸発させて前記基板に液滴を着弾させ、電界集中により先行着弾液滴に後から吐出する液滴を積み重ねるにあたり、前記着弾液滴の液分を揮発させ、次の着弾液滴を堆積しうる硬さにするように前記基板温度を制御することを特徴とする立体構造物の製造方法。
  2. 前記基板表面の温度を制御する手段が、前記基板または基板支持体に取り付けられたペルチェ素子、電熱ヒーター、赤外線ヒーター、オイルヒーターなど液体材料を使ったヒーター、シリコンラバーヒーター、またはサーミスターであることを特徴とする請求項1記載の立体構造物の製造方法。
  3. 前記基板表面温度が、室温〜100℃であることを特徴とする請求項1または2記載の立体構造物の製造方法。
  4. 前記液体材料が、金属超微粒子を含む溶液、高分子溶液、セラミックス超微粒子を含む溶液、セラミックスのゾル−ゲル溶液、および低分子溶液からなる群より選ばれる少なくとも一種からなることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の立体構造物の製造方法。
  5. 吐出する前記液滴のサイズが、直径15μm以下であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の立体構造物の製造方法。
  6. 前記液滴のサイズが、直径5μm以下であることを特徴とする請求項5記載の立体構造物の製造方法。
  7. 前記液滴のサイズが、直径3μm以下であることを特徴とする請求項5記載の立体構造物の製造方法。
  8. 前記液滴の乾燥固化時間が、2秒以下であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の立体構造物の製造方法。
  9. 前記乾燥固化時間が、1秒以下であることを特徴とする請求項8記載の立体構造物の製造方法。
  10. 前記乾燥固化時間が、0.1秒以下であることを特徴とする請求項8記載の立体構造物の製造方法。
  11. 前記液滴の飛翔速度が4m/s以上であることを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の立体構造物の製造方法。
  12. 前記飛翔速度が6m/s以上であることを特徴とする請求項11記載の立体構造物の製造方法。
  13. 前記飛翔速度が10m/s以上であることを特徴とする請求項11記載の立体構造物の製造方法。
  14. 前記液体材料の飽和蒸気圧以下の雰囲気において行われる事を特徴とする請求項1〜13のいずれか1項に記載の立体構造物の製造方法。
  15. 吐出する前記液体材料の誘電率が1以上で有ることを特徴とする請求項1〜14のいずれか1項に記載の立体構造物の製造方法。
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