JP2000127410A - プリンター装置 - Google Patents

プリンター装置

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JP2000127410A
JP2000127410A JP10305350A JP30535098A JP2000127410A JP 2000127410 A JP2000127410 A JP 2000127410A JP 10305350 A JP10305350 A JP 10305350A JP 30535098 A JP30535098 A JP 30535098A JP 2000127410 A JP2000127410 A JP 2000127410A
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JP
Japan
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ink
tip
pigment particles
electric field
charged pigment
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JP10305350A
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English (en)
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Akira Ri
燦 李
Hideki Shinohara
英毅 篠原
Shigetaka Fujiwara
重隆 藤原
Shuji Imazeki
周治 今関
Seiji Yonekura
清治 米倉
Keiji Nagae
慶治 長江
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Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2/00Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
    • B41J2/005Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
    • B41J2/01Ink jet
    • B41J2/015Ink jet characterised by the jet generation process
    • B41J2/04Ink jet characterised by the jet generation process generating single droplets or particles on demand
    • B41J2/045Ink jet characterised by the jet generation process generating single droplets or particles on demand by pressure, e.g. electromechanical transducers
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
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    • B41J2/00Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
    • B41J2/005Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
    • B41J2/01Ink jet
    • B41J2/07Ink jet characterised by jet control
    • B41J2/075Ink jet characterised by jet control for many-valued deflection
    • B41J2/095Ink jet characterised by jet control for many-valued deflection electric field-control type

Abstract

(57)【要約】 【課題】高速に高精細・高階調記録をすることができる
プリンター装置を提供する。 【解決手段】吐出電極の先端にコヒージョン域220の
電場を印加すると、吐出電極の先端から球状の顔料凝集
体1が飛翔する。この場合、インク吐出周期は比較的長
いが、吐出電極11aの先端から余分な帯電顔料粒子が
飛翔しないため、微細な画素を記録媒体上に形成するこ
とができる。吐出電極の先端にコンデンセーション域2
22の電場を印加すると、吐出電極の先端から半球状ま
たは肉厚シェル状の顔料凝集体190が飛翔する。この
場合、半球状または肉厚シェル状の顔料凝集体190と
共に、帯電顔料粒子を含むインク溶媒も飛翔するため、
コヒージョン域220よりも高濃度の画素を高速に記録
することができる。このようなコンデンセーション領域
222はベタ塗り記録に適している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、帯電顔料粒子を含
むインクを電場で飛翔させるプリンター装置に関する。
【0002】
【従来の技術】インク液滴を吹き付けることによって記
録媒体上に画素を形成するインクジェット記録装置のイ
ンク吐出方式として、(1)加熱素子でインクを加熱した
ときに生じる気泡の圧力でインクをノズルから吐出させ
る電気・熱変換方式、(2)電場によって分極させた絶縁
インク溶媒、または、導電性インク溶媒を静電気で引く
静電方式が知られている。電気・熱変換方式のインクジ
ェット記録装置としては、特公昭56−9429号公報
記載のインクジェット記録装置が知られており、静電方
式のインクジェット記録装置としては、特開昭56−4
467号公報記載のインクジェット記録装置、特開平8
−174815号公報記載のインクジェット記録装置が
知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記電気・
熱変換方式のインクジェット記録装置は、インク吐出量
が印加電圧に依存しないため、階調記録には不向きであ
る。また、個々のノズルにそれぞれ加熱素子等を設ける
必要があるため、ノズルの高密度化が困難である。ま
た、解像度を上げるためにノズル孔径を小さくすると、
インクの固化等による目詰まりでインクの吐出安定性が
低下することがある。
【0004】一方、上記静電方式のインクジェット記録
装置は、ノズルの先端付近の電場の変化にインク吐出量
が敏感に反応するため、インク吐出量が不安定になりが
ちである。また、導電性インクを用いる場合には、ノズ
ルからのインク吐出周波数を制限して、飛翔中のインク
液滴間の相互作用を回避する必要があるため、記録速度
が低下する。
【0005】そこで、本発明は、インクの吐出安定性に
優れ、しかも高速に高精細・高階調記録をすることがで
きるプリンター装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明は、帯電顔料粒子を含むインクが供給される
スリット内に設けられた複数の吐出電極と、当該複数の
吐出電極に対向する対向電極との間に電界を形成し、当
該複数の吐出電極の先端からそれぞれ前記対向電極に向
けてインク液滴を飛翔させるプリンター装置であって、
前記インクに含まれている帯電顔料粒子を前記各吐出電
極の先端部で凝集させ、当該帯電顔料粒子の凝集体を5
0体積%以上含むインク液滴を飛翔させることを特徴す
るプリンター装置を提供する。
【0007】さらに、本発明に係るプリンター装置は、
(1)印刷ドットの直径が約1μm〜10μmであるこ
と、(2)各吐出電極と対向電極との間にパルス電界を印
加するパルス電界印加手段を有し、さらにそのパルス電
界印加手段が、パルス電圧およびパルス幅を変化させる
ことによって印刷ドット直径を変化させる制御手段を有
すること、(3)各吐出電極の両側に、それぞれ、インク
の流れをガイドする仕切り部材を設け、その仕切り部材
の先端(前記インク液滴が流出する先端)が絞られている
こと、(4)各吐出電極の先端に電界が集中するように、
各吐出電極の先端が三角形状に絞られており、その先端
角が90度以下、好ましくは30度〜70度であるこ
と、のうちの少なくとも1つの条件を満たすことによ
り、前記インクに含まれている帯電顔料粒子を前記吐出
電極の先端部で凝集させ、当該帯電顔料粒子の凝集体を
含むインク液滴を飛翔させる。
【0008】前記インクは、(1)前記帯電顔料として、
単位質量当りの電荷量10〜200mC/gかつ粒子半
径0.1〜5μmの電荷顔料を2〜10vol%含有す
ること、(2)位質量当りの電荷量または粒子径が互いに
異なる帯電顔料粒子を少なくとも2種類含有すること、
のうちの少なくとも1つの条件を満たすことが望まし
い。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、添付の図面を参照しなが
ら、本発明に係る実施の一形態について説明する。
【0010】まず、本実施の形態に係るインク飛翔原理
について説明する。但し、ここでは、説明の便宜上、帯
電顔料粒子を含むインクが蓄えられたオリフィス内に吐
出電極11aが1本だけ配置された簡略化モデル(図8
参照)を用いることとする。
【0011】概要は、図24に示すように、プリンター
装置の吐出電極の先端からインク液滴を飛翔させること
ができる電場域には、インク液滴の飛翔形態の異なる3
つの領域が存在することであり、その詳細は、以下の通
りである。
【0012】パルス電圧発生装置13からのパルス電圧
が吐出電極11aに印加されると、図9に示すように、
吐出電極11a側から対向電極10側に向かう電場が発
生する。ここでは、先端の鋭利な吐出電極11aを用い
ているため、その先端付近に最も強い電場が発生してい
る。このような電場が発生すると、図10に示すよう
に、インク溶媒中の個々の帯電顔料粒子1aは、それぞ
れ、この電場から及ぼされる力fEによってインク液面
に向かって移動する。これにより、インク液面付近の顔
料濃度が濃縮される。そして、図11に示すように、イ
ンク液面付近に複数の帯電顔料粒子1aが、電極の反対
側によせられて凝集しはじめる。そして、インク液面付
近に顔料凝集体1が球状に成長しはじめると、個々の帯
電顔料粒子1aには、それぞれ、この顔料凝集体1から
の静電反発力fconが作用しはじめる。すなわち、個々
の帯電顔料粒子1aには、それぞれ、顔料凝集体1から
の静電反発力fconと、パルス電圧による電場Eからの
力fEとの合力ftotalが作用する。したがって、帯電顔
料粒子間の静電反発力が互いの凝集力を超えない範囲内
においては、顔料凝集体1に向いた合力ftotalが作用
する帯電顔料粒子1a(吐出電極11aの先端と顔料凝
集体1の中心とを結ぶ直線上にある帯電顔料粒子1a)
に電界から及ぼされる力fEが、顔料凝集体1からの静
電反発力fconを上回れば(fE≧fcon)、顔料凝集体1
aは顔料凝集体1に成長する。このことより、以下のよ
うにして、インク液面付近に形成される球状の顔料凝集
体1の半径Rconを算出することができる。
【0013】顔料凝集体1の形状を完全な球と仮定する
と、n個の帯電顔料粒子1aによって形成される球状の
顔料凝集体1の体積と、帯電顔料粒子1個あたりの体積
との間には、次式(1)で表される関係がある。
【0014】
【数1】
【0015】ここで、αは、顔料凝集体1の体積に対す
るn個の帯電顔料粒子1aの体積の割合(充填率)である
(以下の数式において同じ)。一定容積内に任意形状の物
を詰め込んだ場合の充填率は50%〜90%であるか
ら、本実施の形態に係るインク飛翔原理によって吐出電
極から飛翔するインク液滴の充填率も50%〜90%と
なる。例えば面心立方結晶構造(FCC)の場合の充填率
αは74%である。
【0016】また、n個の帯電顔料粒子1aによって形
成されている顔料凝集体1の電荷によって、この顔料凝
集体1の中心から距離Sの位置に生じる電場Econは、
次式(2)によって表される。
【0017】
【数2】
【0018】ここで、πは、円周率であり、εは、イン
ク溶媒の誘電率であり、qは、次式(3)により表される
帯電顔料粒子1個あたりの帯電量である(以下の数式に
おいて同じ)。
【0019】
【数3】
【0020】ここで、Qは、帯電顔料粒子1aの単位質
量当りの電荷量であり、ρは、帯電顔料粒子1aの密度
であり、rは、帯電顔料粒子1aの半径である(以下の
数式において同じ)。
【0021】そして、顔料凝集体1が成長するために
は、その顔料凝集体1に帯電顔料粒子1aが接触したと
きに、パルス電圧による電場Eから帯電顔料粒子1aが
受ける力fEが、顔料凝集体1と帯電顔料粒子1aとの
間に働く静電反発力fcon以上になっていなければなら
ない。すなわち、顔料凝集体1の成長開始条件は、顔料
凝集体1に帯電顔料粒子1aが接触したときに、次式
(4)を満たすことである。
【0022】
【数4】
【0023】ここで、接触状態における帯電顔料粒子1
aと顔料凝集体1との距離Sが、顔料凝集体1の半径R
conに等しいと考えれば、数式(1)、数式(2)、数式
(3)および数式(4)から、顔料凝集体1の半径Rcon
表す次式(5)を導出することができる。
【0024】
【数5】
【0025】この数式(5)を参照すれば、インク液面付
近に形成される顔料凝集体1の半径Rconが、パルス電
圧によって発生する電場Eに比例することが判る。例え
ば、数式(3)のパラメータε,Q,ρ,αに以下の代表的
データを代入して、それによって得られたRconとEと
の関係をグラフ化(図12)すれば、このことは視覚的に
も確認することができる。
【0026】Q:10(μC/g)及び40(μC/g) ρ:1.4(g/cm3) α:0.7 1/(4・π・ε):8.98774×109(C-2・N・m2) ところで、n個の帯電顔料粒子1aから形成された顔料
凝集体1は、図13に示すように、パルス電圧による電
場Eから静電反発力FEを受ける一方で、インク溶媒1
00から拘束力Fescを受けている。パルス電圧による
電場Eからの静電反発力FEは、顔料凝集体1の半径R
の三次関数(7)で表され、インク溶媒100からの拘束
力Fescは、顔料凝集体1の半径Rの一次関数(6)で表
される。なお、それぞれのグラフを図14に示してお
く。
【0027】
【数6】
【0028】
【数7】
【0029】ここで、Eは、パルス電圧によって顔料凝
集体1の中心に生じる電場であり、νは、インク溶媒の
表面張力である(以下の数式において同じ)。
【0030】静電反発力FEと拘束力Fescとが釣り合う
と、顔料凝集体1は、インク液面100aからやや突出
した状態で安定する。このときの凝集凝集体1の半径
は、図14に示したRescであり、数式(6)および数式
(7)から次式(8)のように導出される。
【0031】
【数8】
【0032】さらに顔料凝集体1が成長し、静電反発力
Eが拘束力Fescを上回ると、図15に示すように、顔
料凝集体1は、インク液面100aから脱出する。すな
わち、顔料凝集体1は、数式(8)により表される半径R
esc(以下、これを脱出半径Rescと呼ぶ)以上に成長する
とインク溶媒100から飛翔する。この数式(8)を参照
すれば、顔料凝集体1の脱出半径Rescが、パルス電圧
によって発生する電場Eの平方根√Eに反比例すること
が判る。例えば、数式(8)のパラメータν,α,Q,ρに
以下の代表的データを代入し、それによって得られたR
escとEとの関係をグラフ化(図16)すれば、このこと
は視覚的にも確認することができる。
【0033】ν:20dyn/cm α:0.7 Q:10(μC/g)及び40(μC/g) ρ:1.4(g/cm3) 以上の結果より、吐出電極11aの先端から顔料凝集体
1を飛翔させるには、吐出電極11aの先端付近に所定
強度を超える電場を印加しなければならないことがわか
る。すなわち、図12および図16に示した特性のう
ち、単位質量当りの電荷量40μC/gの帯電顔料粒子
1aについてのものを1つのグラフにまとめると、図1
7に示すように、吐出電極11aの先端付近に少なくと
も電場Ec(以下、第一閾値電場Ecと呼ぶ)が印加されれ
ば、顔料凝集体1の半径Rconが脱出半径Rescを超え、
吐出電極11aの先端から顔料凝集体1が飛翔しはじめ
ることがわかる。この第一閾値電場Ecは、数式(5)お
よび数式(8)においてRcon=Rescとおくことによっ
て、次式(9)のように導出される。
【0034】
【数9】
【0035】そして、吐出電極11aの先端に第一閾値
電場Ecを印加し続けると、図18に示すように、吐出
電極11aの先端から顔料凝集体1が適当な周期(c)〜
(f)で繰り返し飛翔する。なお、図18に示した現象
は、後述のコヒージョン域(図24の220)の下部で生
じる。
【0036】吐出電極11aの先端の電場をさらに強め
ると、帯電顔料粒子1aの凝集力および凝集速度が高ま
ると共に顔料凝集体1の脱出半径Rescが小さくなるた
め、図19に示すように、より小径な顔料凝集体1がよ
り短周期(c)〜(e)に繰り返し飛翔するようになる。な
お、図19に示した現象は、後述のコヒージョン域(図
24の220)の上部で生じる。
【0037】そして、吐出電極11aの先端の電場が第
一閾値電場Ecの約1.5倍を超えると、帯電顔料粒子1
aの凝集力および凝集速度がかなり大きくなり、図11
に示した球状の顔料凝集体1と共に、図20に示すよう
な、吐出電極11a側に尾を引いた半球状もしくは肉厚
シェル状の顔料凝集体190が成長しはじめる。このよ
うな半球状または肉厚シェル状の顔料凝集体190を吐
出電極11aの先端から飛翔させるための最小電場(以
下、第二閾値電場Ec'と呼ぶ)は、顔料凝集体190の
形状を半球と仮定すれば、第一閾値閾値電場Ecと同様
な計算手順に従って導出することができる。例えば、図
17のグラフを作成するために用いたパラメータ値
(ν:20dyn/cm、α:0.7、Q:μC/g、
ρ:1.4g/cm3)と同じパラメータ値を用いて、顔
料凝集体190の半径R'escおよび脱出半径R'conを電
場Eで表した数式をそれぞれ算出すれば、図21に示す
ように、これら2つの数式が表すグラフの交点として第
二閾値電場Ec'を導出することができる。なお、図21
において、半球の顔料凝集体190の半径R'escおよび
脱出半径R'conのグラフが、球の顔料凝集体1の半径R
escおよび脱出半径Rconのグラフ(図17)よりも右上側
にシフトしているのは、半球の体積の顔料凝集体190
が、これと同一径の球の顔料凝集体の体積の1/2しか
ないためである。
【0038】そして、吐出電極11aの先端の電場がこ
の第二閾値電場Ec'よりもさらに強くなると、図23に
示すように、半球状または肉厚シェル状の顔料凝集体1
90だけが短周期に繰り返し成長・飛翔するようにな
る。なお、図23に示した現象は、後述のコヒージョン
・コンデンセーション共存域(図24の221)で下部で
生じる。
【0039】さて、図20に示した半球状もしくは肉厚
シェル状の凝集顔料体190が飛翔するとき、図22に
示すように、凝集顔料体190が背面側でインク溶媒1
00を巻き込むため、インク液面付近で濃縮されたイン
ク溶媒100が、凝集顔料体190の背面側に糸状に曳
かれて飛翔する。なお、図22に示した現象は、後述の
コヒージョン・コンデンセーション共存域(図24の2
21)の上部で生じる。
【0040】図11に示した球状の顔料凝集体1は、そ
の背面側が球状であるためインク溶媒を巻き込みにく
く、このような曳糸現象を起こさない。したがって、吐
出電極11aの先端に第二閾値電場Ec'以上の電場を印
加すれば、より大きな画素を記録媒体上に記録すること
ができる。また、記録媒体上にインク溶媒100も付着
し、その表面張力によって顔料の塵ばみが防止されるた
め、より高精細な記録をすることができる。なお、この
ようにインク溶媒100が切断されず連続的に飛翔する
のは、インク溶媒100を切断しようとする表面張力ν
による圧力Pが、インク溶媒100内部に含まれている
帯電顔料粒子1a間の静電反発力によって相殺されるた
めである。インク溶媒100の表面張力νによる圧力P
は、次式(10)により表される。
【0041】
【数10】
【0042】ここで、r1は、インク溶媒100の端面
の半径である。
【0043】以上説明したインク飛翔原理をまとめる
と、以下の通りである。
【0044】吐出電極11aの先端からインク液滴を飛
翔させることができる電場域は、図24に示すように、
以下の3つに大別することができる。
【0045】1つは、第一閾値電場Ecから第二飛翔電
場Ecまでのコヒージョン域220であり、この電場域
内では、インク液滴として、図11に示した球状の顔料
凝集体1だけが飛翔する。また、インク吐出周期は比較
的長いが、吐出電極11aの先端から余分な帯電顔料粒
子が飛翔しないため、微細な画素を記録媒体上に形成す
ることができる。このようなコヒージョン域220は高
精細記録に適している。
【0046】残りの2つは、第二飛翔電場Ec以上の電
場域に属している。そのうちの1つは、図20に示した
半球状または肉厚シェル状の顔料凝集体190だけが飛
翔するコンデンセーション域222であり、もう1つ
は、コヒージョン域220からコンデンセーション域2
22に遷移するまでのコヒージョン・コンデンセーショ
ン共存域221である。コンデンセーション領域222
では、吐出電極11aの先端から、半球状または肉厚シ
ェル状の顔料凝集体190と共に、帯電顔料粒子を含む
インク溶媒も飛翔するため、コヒージョン域220より
も大きな画素を高速に記録することができる。このよう
なコンデンセーション領域222はベタ塗り記録に適し
ている。
【0047】そこで、本実施の形態では、ここで示した
3つの電場域のうちの2つ、すなわち、コヒージョン域
220およびコンデンセーション域222を利用するこ
とによって、プリンター装置に3種類の記録モード(コ
ヒージョン域220を利用するコヒージョンモード、コ
ンデンセーション域222を利用するコンデンセーショ
ンモード)を持たせることとした。以下、そのプリンタ
ー装置の全体構成について説明する。但し、ここでは、
説明の便宜上、ライン型のモノクロプリンターを例に挙
げる。
【0048】本プリンター装置の筐体内部には、図1に
示すように、低誘電体材料(アクリル樹脂、セラミック
ス等)で形成されたライン型記録ヘッド11、記録ヘッ
ド11のインク吐出口に対向するように配置された金属
または高誘電体製の対向電極10、非導電性のインク媒
体に帯電顔料粒子を分散させたインクを蓄えておくため
のインクタンク12、インクタンク12と記録ヘッド1
1との間でインクを循環させるインク循環系、記録画像
の1画素を形成するインク液滴を引くためのパルス電圧
を各吐出電極11aにそれぞれ印加するパルス電圧発生
装置13、画像データに応じてパルス電圧発生装置13
を制御する駆動回路(不図示)、記録ヘッド11と対向電
極10との間に設けられた間隙に記録媒体Aを通過させ
る記録媒体搬送機構(不図示)、装置全体を制御するコン
トローラ(不図示)等が収容されている。
【0049】さて、インク循環系は、記録ヘッド11と
インクタンク12との間をつなぐ2本のパイプ15a,
15b、コントローラの制御によって駆動される2台の
ポンプ14a,14bによって構成されている。そし
て、記録ヘッド11にインクを供給するためのインク供
給系と、記録ヘッド11からインクを回収するためのイ
ンク回収系とに分けられている。インク供給系では、イ
ンクタンク12内からインクがポンプ14aで吸い上げ
られ、それがパイプ15aを介して記録ヘッド11のイ
ンク供給部(図2および図3の20a)へと圧送される。
一方、インク回収系では、記録ヘッド11のインク回収
部(図2および図3の20b)からインクがポンプ15b
で吸引され、それがパイプ15bを介してインクタンク
12へと強制的に回収される。
【0050】そして、記録ヘッド11には、図2および
図3に示すように、インク供給系のパイプ15aから送
り込まれたインクをライン幅に広げるインク供給部20
a、インク供給部20aからのインクを山形に導くイン
ク流路21、インク流路21とインク回収系のパイプ1
5bとをつなぐインク回収部20b、インク流路21の
頂上部を対向電極10側に開放する適当な幅(約0.2m
m)のスリット状インク吐出口22、所定のピッチ(約
0.2mm)でインク吐出口22内に配列された複数の吐
出電極11a、各吐出電極11aの両側および上面にそ
れぞれ配置された低誘電体製(例えば、セラミック製)の
仕切り壁23が設けられている。各吐出電極11aは、
それぞれ、銅、ニッケル等の金属で形成され、その表面
には、濡れ性のよい顔料付着防止用低誘電体膜(例え
ば、ポリイミド膜)が形成されている。また、各吐出電
極11aの先端は、三角錐形状に成形されており、それ
ぞれが適当な長さ(70μm〜80μm)だけインク吐出
口22から対向電極10側に向かって突き出している。
【0051】そして、駆動回路が、コントローラの制御
に応じて、2種類の制御信号(第一制御信号、第二制御
信号)のうちの何れかを、画像データに含まれている階
調データに応じた時間だけパルス電圧発生回路13に与
えると、パルス電圧発生回路13は、その制御信号の種
類に応じたパルストップのパルスVpをバイアス電圧Vb
にのせた高電圧信号、すなわち、図5(a)に示すような
コンデンセーション域の電場を発生させる最小電位V"
を超えるパルストップのパルスVpがのせた高電圧信
号、または、図5(b)に示すようなコヒージョン域の電
場を発生させる最小電位Vを超えるパルストップのパル
スVpがのった高電圧信号を吐出電極11aに印加す
る。なお、パルス電圧発生回路13は、互いに異なる電
位を発生する2つのパルス電源、駆動回路からの制御信
号に応じて2つの電位をスイッチングするスイッチング
回路、スイッチング回路にバイアス電圧Vbを印加する
バイアス電源等から構成されており、駆動回路からパル
ス電圧発生回路13に第一制御信号が入力された場合に
は、その入力中、スイッチング回路が、第一パルス電源
からの電位をバイアス電圧Vbに重畳して出力し、駆動
回路からパルス電圧発生回路13に第二制御信号が入力
された場合には、その入力中、スイッチング回路が、第
二パルス電源からの電位をバイアス電圧Vbに重畳して
出力するようになっている。
【0052】そして、コントローラは、画像データが転
送されてくると、インク循環系の2台のポンプ14a,
14bを駆動する。これにより、インク供給部20aか
らインクが圧送されると共にインク回収部20bが負圧
となり、図4に示すように、インク流路を流れているイ
ンクが、各仕切り壁23の隙間を毛細管現象で這い上が
り、各吐出電極11aの先端にまで濡れ広がる。このと
き各吐出電極11aの先端付近のインク液面には負圧が
かかっているため、各吐出電極11aの先端には、それ
ぞれ、インクメニスカスが形成される。さらに、コント
ローラは、記録媒体搬送機構を制御することによって、
所定の方向に記録媒体Aを送ると共に、駆動回路を制御
することによって、吐出電極11aとの間に前述の2種
類の高電圧信号のうちの何れかを印加する。これによ
り、コヒージョンモードまたはコンデンセーションモー
ドの何れかのモードで画像記録が行われる。
【0053】なお、図1に示した構成は、本実施の形態
に係るインク飛翔原理を利用するプリンター装置として
の必要最小限のものである。したがって、他の構成をさ
らに付加して構わない。例えば、図6(b)に示すよう
に、各吐出電極11aの両側にそれぞれ補助電極60を
設け、各吐出電極11a間の電気的相互作用を相殺する
ような高低電位をこれらの補助電極60にかけるように
すれば、互いに隣接する吐出電極11aに同時に高電圧
信号が印加された場合、画素濃度を高くするためにパル
ストップ電位を高くした場合等の不都合(例えば、イン
ク液滴を飛翔させるべきでない他の吐出電極11aの先
端からもインク液滴が飛翔してしまう等)を回避するこ
とができる。このような補助電極60は、各吐出電極1
1aの両側に設けられた仕切り壁23を積層体とし、そ
の中間層として配置することができる。
【0054】また、図1においては、1枚の対向電極1
0をアースに接続しているだけであるが、図6(a)に示
すように、金属または高誘電体製の対向電極61を各吐
出電極11a毎にそれぞれ設け、対向電極61の電位と
吐出電極11aの電位を同期制御するようすれば、イン
ク液滴の飛翔を促進することができる。また、図7に示
すように、各対向電極61に印加すべきパルス電圧のパ
ルス幅を、飛翔中のインク液滴が記録媒体上に到達する
までの時間を加味して定めれば、インク液滴の飛び散り
を防止することができる。
【0055】また、本実施の形態では、互いにパルスト
ップ電位が異なる2種類のパルスをバイアス電圧に重畳
させているが、パルストップ電位をより細かく制御する
ようにすれば、より高階調な記録を実現することができ
る。さらにパルス幅変調を行えば、より高階調な記録を
実現できることは言うまでもない。
【0056】最後に、本実施の形態に係るプリンター装
置への使用に適したインクについて説明する。
【0057】前述の第一閾値電場Ecは、インク液面付
近で球状顔料凝集体1および半球状顔料凝集体190を
脱出半径まで成長させるための必要最小限の電場である
ため、この程度の電場を吐出電極11aの先端に印加し
ただけでは、図18に示すように顔料凝集体1が脱出半
径まで成長する時間が長く、吐出電極11aの先端から
のインク吐出周期が10秒以上となり、充分な記録速度
を得ることができない。充分な記録速度を得るには、吐
出電極11aの先端の電場を第一閾値電場Ecよりもさ
らに強め(第一閾値電場Ecの1.2倍〜1.5倍程度)、
帯電顔料粒子1aの凝集力および凝集速度を高めること
によって、図19に示すように吐出電極11aの先端か
らの顔料凝集体1の飛翔頻度を増加させる必要がある。
ところが、吐出電極11aの先端の電場を強くするには
高価なパワー半導体等が必要となるため、吐出電極11
aの先端の電場にはコスト面からの上限がある。このよ
うに限られた範囲の電場で充分な記録速度を得るには、
できるだけ第一閾値電場Ecを抑制すればよい。
【0058】そこで、数式(9)を検討すると、第一閾値
電場Ecが、インク溶媒の表面張力νの三乗根3√νに比
例すること、すなわち、インク溶媒の表面張力νを抑制
すれば、それに応じて第一閾値電場Ecが抑制されるこ
とが判る。このことから、インク溶媒の表面張力νを低
下させる界面活性剤の添加が、第一閾値電場Ecの抑制
に有効であることが導き出せる。例えば、物性的にはイ
ンク媒体に適しているとされる有機溶剤の表面張力は、
フッ素系界面活性剤の添加により13〜14dyn/c
mまで抑制される。また、環境的な面からインク媒体へ
の使用が望まれる水(但し、本実施の形態の場合には、
非導電性を確保するため純水)の表面張力は、25°C
において72.5dyn/cmであるが、非イオン性界
面活性剤の添加により20dyn/cmまで抑制され
る。なお、界面活性剤の添加は、インクの適当な粘度を
確保する上でも有用である。
【0059】さらに数式(9)を検討すると、第一閾値電
場Ecは、帯電顔料粒子1aの単位質量当たりの電荷量
Qの三乗根3√Qに比例すること、すなわち、帯電顔料
粒子1aの単位質量当たりの電荷量Qを抑制すれば、そ
れに応じて第一閾値電場Ecが抑制されることが判る。
例えば、数式(9)のパラメータ数式ν,α,ρに前述の代
表的データを代入して、それによって得られたQとEc
との関係をグラフ化(図25)すれば、このことは視覚的
に確認することができる。充分な記録速度を得るために
は、吐出電極11aの先端に第一閾値電場Ecの1.2倍
〜1.5倍程度の電場を印加する必要があることを考慮
すれば、吐出電極11aの先端が最適形状(三角錐形状)
である場合にパワー半導体を使用しないですむのは、図
25において、第一閾値電場Ecが約20MV/m以下
の場合、すなわち、インク中の帯電顔料粒子1aの単位
質量当りの電荷量Qが200μC/g以下の場合であ
る。これを超えれば、吐出電極11aに最低でも6kV
〜12kV程度の電位の印加が必要となり、パワー半導
体を使用せざるを得なくなる。したがって、低コストで
充分な記録速度を得るには、インク中の帯電顔料粒子1
aの単位質量当りの電荷量Qを約200μC/g以下に
する必要がある。しかし、帯電顔料粒子1aの単位質量
当りの電荷量を抑制しすぎると、帯電顔料粒子1a相互
の静電反発力が小さすぎて、(1)インクタンクやインク
流路等で帯電顔料粒子1aが凝集し、一定濃度のインク
が循環しなくなる、(2)インク流路等で目詰りを起こ
し、インク吐出安定性が低下する、(3)帯電顔料粒子1
aの応答速度が低下し、記録速度が低下する等の不具合
が生じる。とくに帯電顔料粒子1aの単位質量当りの電
荷量Qが10μC/gよりも小さくなると、このような
不具合が生じやすくなる。そこで、低コストで充分な記
録速度の確保および上記不具合(1)(2)(3)の発生回避
の双方を達成できる範囲、すなわち、10μC/g以上
200μC/g以下の範囲で、インクに分散させる帯電
顔料粒子1aの単位質量当り電荷量Qを定める必要があ
る。
【0060】また、インク中の帯電顔料粒子1aの半径
rが小さくなれば、電荷顔料粒子1個当たりの電荷量が
小さくなり、帯電顔料粒子相互の静電反発力が小さくな
るため、帯電顔料粒子1aの単位質量当りの電荷量Qが
小さすぎる場合と同様な不具合(1)(2)(3)が生じるこ
とがある。とくに帯電顔料粒子1aの半径rが0.1μ
mよりも小さくなると、そのような不具合が生じる可能
性が高くなる。その反対に帯電顔料粒子1aの半径rが
大きすぎると、インク溶媒から受ける抵抗が大きくな
り、インク溶媒中における帯電顔料粒子1aの移動速度
が低下するため、記録速度が低下する。とくに帯電顔料
粒子1aの半径rが5μmよりも大きくなると、記録速
度の低下が顕著となる。そこで、記録速度の低下防止お
よび上記不具合(1)(2)(3)の発生回避の双方を達成で
きる範囲、すなわち、0.1μm以上5μm以下の範囲
で、インクに分散させる帯電顔料粒子1aの半径rを定
める必要がある。
【0061】なお、帯電顔料粒子間の静電反発力が小さ
いために起こる上記不具合(1)(2)(3)をより効果的に
防止するには、画素形成に寄与する上記帯電顔料粒子1
aのほかに、インク流路等への帯電顔料粒子1aの付着
・凝集を防止する1種類または2種類以上の帯電顔料粒
子、例えば、帯電顔料粒子1aよりも電荷量が大きい帯
電顔料粒子、または、帯電顔料粒子1aよりも粒子径が
大きい帯電顔料粒子を50vol%未満分散させればよ
い。
【0062】また、インク中の帯電顔料粒子の割合は、
約2%〜10%であることが望ましい。ここで、インク
中の帯電顔料粒子の割合を10vol%以下としている
のは、インク中の帯電顔料粒子の割合がこの値を超える
と粘度が過剰に大きくなって応答速度が遅くなるためで
ある。一方、インク中の帯電顔料粒子の割合を約2vo
l%以上としたのは、インク中の帯電顔料粒子の割合を
約2vol%以上とすれば、以下に示すように約1〜1
0KHz程度の応答周波数を実現することができるから
である。図26に示すように、帯電顔料粒子1aを非導
電性インク溶媒に2vol%未満分散させたインクが2
枚の電極板260a,260b間に封入された状態で、
1kVの電源261のON・OFFを繰り返すと、それ
ぞれの帯電顔料粒子1aは、静止したインク溶媒100
中でせいぜい0.1〜2mm/sec程度で電気泳動す
る。この程度の運動速度では、約1〜10KHz程度の
応答周波数を実現することはできない。ところが、イン
ク中の帯電顔料粒子1aの割合を約2vol%以上とし
た場合には、インク中に生じた顔料濃度差によってイン
ク溶媒100に複数の渦が発生し、帯電顔料粒子1a
は、この渦の流れにのって、約1〜10KHz程度の応
答周波数を実現可能な程度に高速移動するようになる。
例えば、単位質量あたりの電荷量40μC/g、密度
1.4g/cm3、半径0.25μmの高分子帯電顔料
粒子を有機溶剤に4%分散させたインクの場合、当初、
インク溶媒中における帯電顔料粒子1aの分布は、図2
7に示すように一様であるが、1kVの電圧が印加され
ると、その電位差を打ち消すべく、図28に示すように
変化する。この変化過程において、帯電顔料粒子1a
は、以下のように移動する。インク溶媒中における帯電
顔料粒子の分布には、ある程度のバラツキがある。ここ
に強電場が印加されると、顔料濃度の大きいと小さいと
の外力差によってインク溶媒に渦が発生する。
【0063】なお、本実施の形態に係るプリンター装置
に使用するインクは、以上挙げた条件の全てを満たすよ
うに調整されているものであることが望ましいが、その
うちの少なくとも1つを満たすように調整されているも
のであっても構わない。
【0064】また、図2において、各仕切り壁23の先
端を鋭利な三角形状とすると共に、吐出電極11aの両
側の仕切り壁23の間隔を、先端にいくにしたがって徐
々に絞ってゆくことによって、吐出電極11aの先端に
インク液滴が集中するようにすることができる。このよ
うなものについて、20チャネルのものを得た。さら
に、仕切り壁23の先端を平坦にしたものについて、い
ずれも、20チャネルのものを得た。実際には、記録媒
体の幅に応じて、100〜数千チャネルにも形成する。
本実施の形態においては、仕切り壁23で形成される出
口のスリット幅は、5μm〜30μmと変えることがで
き、仕切り壁23の全幅は、30μm〜100μmと変
えることができる。各吐出電極11aの先端は三角形状
を有し、その先端角は約60度である。また、各吐出電
極11aは、Cu、Ag、Au等の薄膜(膜厚約20μ
m)であり、仕切り壁23は、ポリイミドであり、基板
は、ガラス基板である。図29および図30は、仕切り
壁23の先端部を三角形状にしたプリンター装置によっ
て印刷した黒インクの印刷ドットの拡大図である。図2
9は、パルス幅を1.0msとした場合の印刷ドットの
拡大図であり、図30は、パルス電圧を1.8Vとした
場合の印刷ドットの拡大図である。なお、インクは、帯
電量40μC/g、顔料粒子径約0.5μm、溶剤アイ
ソパーGであり、バイアス電圧は1.0ms、対向電極
間隔は1.0mmである。
【0065】これらの図に示すように、パルス電圧およ
びパルス幅を変えることによって、印刷ドットの径を大
きくしたり、小さくしたりすることができる。さらに、
連続した塗りつぶし印刷をすることもできる。特に、本
実施の形態では、印刷ドットの大部分を3μm〜5μm
程度にまで小さくすることができ、極めて鮮明な記録画
像を得ることできた。これにより、印刷ドットは、10
μm以下の細かい粒子の集まりによって形成され、より
鮮明な印刷が可能となる。
【0066】
【発明の効果】本発明によれば、インク吐出安定性が高
く、しかも高速に高精細・高階調記録をすることができ
るプリンター装置を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態に係るプリンター装置の
概略構成図である。
【図2】本発明の実施の一形態に係る記録ヘッドの斜視
図である。
【図3】本発明の実施の一形態に係る記録ヘッドおよび
インク循環系の断面図である。
【図4】本発明の実施の一形態に係る記録ヘッドの吐出
電極先端部の部分図である。
【図5】本発明の実施の一形態に係る記録ヘッドの吐出
電極に印加される電圧波形図である。
【図6】(a)は、本発明の実施の一形態に係る対向電極
の概略構成図であり、(b)は、本発明の実施の一形態に
係る記録ヘッドの電極配置図である。
【図7】(a)は、本発明の実施の一形態に係る記録ヘッ
ドの吐出電極に印加される電圧波形図であり、(b)は、
本発明の実施の一形態に係る対向電極に印加される電圧
波形図である。
【図8】記録ヘッド部を簡略化したモデル図である。
【図9】図8の吐出電極の先端付近の2次元電場解析図
である。
【図10】図8の吐出電極の先端付近の拡大図である。
【図11】インク液面付近で成長した球状帯電顔料粒子
が受ける力を説明するための図である。
【図12】図8の吐出電極の先端の電場と、球状顔料凝
集体の半径との関係を示した図である。
【図13】図8の吐出電極の先端付近の拡大図である。
【図14】球状顔料凝集体が受ける力と、その半径との
関係を示した図である。
【図15】球状顔料凝集体の飛翔過程を示した図であ
る。
【図16】図8の吐出電極の先端の電場と、球状顔料凝
集体の脱出半径との関係を示した図である。
【図17】球状顔料凝集体の飛翔開始点である第一閾値
電場を説明するための図である。
【図18】球状顔料凝集体の周期的飛翔過程を示した図
である。
【図19】球状顔料凝集体の周期的飛翔過程を示した図
である。
【図20】図8の吐出電極の先端付近の拡大図である。
【図21】半球状顔料凝集体の飛翔開始点である第二閾
値電場を説明するための図である。
【図22】半球状顔料凝集体の飛翔過程を示した図であ
る。
【図23】半球状顔料凝集体の周期的飛翔過程を示した
図である。
【図24】吐出電極の先端の電場を、顔料凝集体の飛翔
形態により分類した図である。
【図25】単位質量あたりの帯電顔料粒子の電荷と、第
一閾値電場との関係を示した図である。
【図26】インク流路内における帯電顔料粒子の運動を
説明するためのモデル図である。
【図27】インク流路内における帯電顔料粒子の運動を
説明するためのモデル図である。
【図28】インク流路内における帯電顔料粒子の運動を
説明するためのモデル図である。
【図29】パルス幅1.0msで印刷した印刷ドットの
拡大図である。
【図30】パルス電圧1.8Vで印刷した印刷ドットの
拡大図である。
【符号の説明】
1…顔料凝集体 1a…帯電顔料粒子 10…対向電極 11…記録ヘッド 11a…吐出電極 12…インクタンク 13…パルス電圧発生装置 14a,14b…ポンプ 15a,15b…パイプ 20a…インク供給部 20b…インク回収部 21…インク流路 22…スリット状インク吐出口 23…仕切り壁 60…補助電極 61…対向電極 100…インク媒体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 藤原 重隆 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内 (72)発明者 今関 周治 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内 (72)発明者 米倉 清治 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内 (72)発明者 長江 慶治 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内 Fターム(参考) 2C057 AF21 AG22 AH07 AM21 AM22 BD05 DB01 DC15

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】帯電顔料粒子を含むインクが供給されるス
    リット内に設けられた複数の吐出電極と、当該複数の吐
    出電極に対向する対向電極との間に電界を形成し、当該
    複数の吐出電極の先端からそれぞれ前記対向電極に向け
    てインク液滴を飛翔させるプリンター装置であって、 前記インクに含まれている帯電顔料粒子を前記各吐出電
    極の先端部で凝集させ、当該帯電顔料粒子の凝集体を5
    0体積%以上含むインク液滴を飛翔させることを特徴す
    るプリンター装置。
  2. 【請求項2】帯電顔料粒子を含むインクが供給されるス
    リット内に設けられた複数の吐出電極と、当該複数の吐
    出電極に対向する対向電極との間に電界を形成し、当該
    複数の吐出電極の先端からそれぞれ前記対向電極に向け
    てインク液滴を飛翔させるプリンター装置であって、 前記インクに含まれている帯電顔料粒子を前記各吐出電
    極の先端部で凝集させ、当該帯電顔料粒子の凝集体を含
    むインク液滴を飛翔させ、直径約1μm〜10μmの印
    刷ドットを形成することを特徴するプリンター装置。
  3. 【請求項3】帯電顔料粒子を含むインクが供給されるス
    リット内に設けられた複数の吐出電極と、前記複数の吐
    出電極に対向する対向電極と、前記複数の吐出電極と前
    記対向電極との間にパルス電界を形成するパルス電界印
    加手段とを備えたプリンター装置であって、 前記パルス電界印加手段は、パルス電圧およびパルス幅
    を変化させて、印刷ドットの直径を変化させる制御手段
    を有し、 前記インクに含まれている帯電顔料粒子を前記各吐出電
    極の先端部で凝集させ、当該帯電顔料粒子の凝集体を含
    むインク液滴を飛翔させることを特徴するプリンター装
    置。
  4. 【請求項4】帯電顔料粒子を含むインクが供給されるス
    リット内に設けられた複数の吐出電極と、当該複数の吐
    出電極に対向する対向電極との間に電界を形成し、当該
    複数の吐出電極の先端からそれぞれ前記対向電極に向け
    てインク液滴を飛翔させるプリンター装置であって、 前記各吐出電極の両側に、それぞれ、当該吐出電極の先
    端に向けて前記インクの流れをガイドする仕切り部材を
    備え、 前記インクに含まれている帯電顔料粒子を前記各吐出電
    極の先端部で凝集させ、当該帯電顔料粒子の凝集体を含
    むインク液滴を飛翔させることを特徴するプリンター装
    置。
  5. 【請求項5】帯電顔料粒子を含むインクが供給されるス
    リット内に設けられた複数の吐出電極と、当該複数の吐
    出電極に対向する対向電極との間に電界を形成し、当該
    複数の吐出電極の先端からそれぞれ前記対向電極に向け
    てインク液滴を飛翔させるプリンター装置であって、 前記各吐出電極の先端は、前記電界が集中するように絞
    られていることを特徴とするプリンター装置。
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