JP2834102B2 - 静電式インクジェット記録ヘッド - Google Patents

静電式インクジェット記録ヘッド

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JP2834102B2
JP2834102B2 JP31043896A JP31043896A JP2834102B2 JP 2834102 B2 JP2834102 B2 JP 2834102B2 JP 31043896 A JP31043896 A JP 31043896A JP 31043896 A JP31043896 A JP 31043896A JP 2834102 B2 JP2834102 B2 JP 2834102B2
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仁史 峯本
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徹 薬師寺
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    • B41J2/00Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
    • B41J2/005Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
    • B41J2/01Ink jet
    • B41J2/015Ink jet characterised by the jet generation process
    • B41J2/04Ink jet characterised by the jet generation process generating single droplets or particles on demand
    • B41J2/06Ink jet characterised by the jet generation process generating single droplets or particles on demand by electric or magnetic field
    • B41J2002/061Ejection by electric field of ink or of toner particles contained in ink

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  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は静電式インクジェッ
ト記録ヘッドに関し、特にトナー粒子を記録媒体に付着
させ記録を行う静電式インクジェット記録ヘッドに関す
る。
【0002】
【従来の技術】ノンインパクト記録法は、記録時におけ
る騒音の発生が無視し得る程度に極めて小さいという点
において、最近関心を集めている。その中で、簡単な機
構で記録媒体上に直接高速で記録が可能であり、しかも
普通紙に記録の行えるインクジェット記録法は極めて有
力な記録法であって、これまでにも様々な方式が提案さ
れている。
【0003】その中に、記録紙背面に設けた対向電極
と、これに対向した針状電極間に電圧を印加し、発生し
た電界の静電力によりインク等の色材を飛翔せしめ、記
録を行う方法がある。
【0004】図10は、例えば特願平07−12025
2号明細書に示される、この従来のインクジェット記録
ヘッドの一例を示す斜視図であり、図11は、このイン
クジェット記録ヘッドのヘッド先端部の平面図およびA
−A断面図である。
【0005】図10および図11を参照して、この従来
のインクジェット記録ヘッドを説明する。基板21はガ
ラス等の絶縁体で、その表面には、複数の記録電極22
が形成されている。記録電極22は基板全面にスパッタ
したクロム等の導電性材料をフォトリソグラフィでパタ
ーニングしたもので、例えば300dpi(dot per inc
h)ピッチ、すなわち約85μm間隔で配置されている。
記録電極22は、不図示のドライバに接続されており、
記録時には記録電極22に選択的に高電圧パルスを印加
することが出来る。
【0006】メニスカス形成部材23は基板21上にラ
ミネートした感光性高分子フィルムをフォトリソグラフ
ィで加工したもので、記録電極22の先端部よりやや後
退した位置に、各記録電極22に重なるように形成され
ている。感光性高分子フィルムの厚みは30μmで、メ
ニスカス形成部材23の幅も約30μmである。メニス
カス形成部材23の上には、メニスカス形成部材23先
端部よりさらに後退した位置に、アッパーカバー24が
取り付けられている。アッパーカバー24は、絶縁性部
材で、あらかじめインク供給口25およびインク排出口
26が加工されている。
【0007】基板21とアッパーカバー24とがスリッ
ト状のインク噴射口27を形成し、インク噴射口27の
外部には記録電極22上に乗ったメニスカス形成部材2
3が突き出ている。メニスカス形成部材23は、アッパ
ーカバー24を支持する目的も兼ねるため、一部アッパ
ーカバー24の下にも続いている。また、メニスカス形
成部材23を形成する際に、同時にヘッド側部および後
端部にも連続した壁面を形成し、基板21、アッパーカ
バー24とともにインク室を構成している構造となって
いる。
【0008】さらに、インク中のトナー粒子を濃縮しイ
ンク流路を通してインク噴射口27近傍に供給するため
に、インク流路の後方に泳動電極30が配設されてい
る。泳動電極30と記録紙背面に設けた不図示の対向電
極との間の電界によりインク中のトナー粒子は電気泳動
力により移動しインク噴射口27近傍に集中する。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述した従来
の静電式インクジェット記録ヘッドにおける第1の問題
点は、安定したトナー粒子の吐出が行えないということ
である。その理由は、泳動電極30と記録紙背面に設け
た対向電極との間の電界により、インク中のトナー粒子
は電気泳動力により移動しインク噴射口27近傍に常に
泳動してくるので、記録電極22周囲には、インク噴射
口27から噴射しなかったトナーが供給過剰となり、余
剰のトナー粒子の行き場が無くなり、安定したトナー粒
子の供給が行えないからである。即ち、記録電極22駆
動の過去の履歴に依存する形でインク噴射口27のトナ
ー粒子の濃度が変化するからである。
【0010】第2の問題点は、吐出ポイントからのみの
安定した吐出が行えないということである。その理由
は、吐出ポイントを形成しているメニスカス形成部材2
3が、基板21上に形成され且つ基板21端部から奥に
オフセットした状態で形成されているため、何らかの原
因でメニスカスがメニスカス形成部材23からあふれだ
し基板21端部に達することが可能となるからである。
その状態で、記録電極22に駆動パルスを印加すると基
板21の端部の任意の所からトナー粒子の飛翔が起こる
からである。
【0011】本発明の目的は、このような点に鑑みなさ
れたもので、静電界でインク中のトナー粒子のみを吐出
させる静電式インクジェット記録ヘッドに於いて、トナ
ー粒子を含むインクを供給および排出するためのインク
流路溝を略直角に複数個構成して、そのそれぞれの角部
近傍に記録電極を配設しその角部を吐出ポイントとする
ことにより、記録電極の過去の履歴にとらわれず常に新
鮮なインクを吐出ポイントに供給することが可能とな
り、その結果、信頼性のある低コストなマルチエレメン
トヘッドを供給することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の静電式インクジ
ェット記録ヘッドは、絶縁性を有する直方体形状の基材
と、前記基材の略直角を成す2面により形成される稜線
に垂直であり前記2面内に形成される複数の流路溝と、
トナー粒子を含むインクの流入側で一方の前記面の前記
流路溝底面に形成された泳動電極と、前記インクの流出
側でもう一方の前記面の前記流路溝を形成する流路壁上
面に形成され且つその表面を絶縁性部材でコーティング
された記録電極と、前記流路溝に流れる前記トナー粒子
を含む前記インクを含み前記基材の前記2面に構成され
た前記流路溝の上面にそれぞれ形成されたアッパカバー
とロアカバーとから成るインク室とを備える。
【0013】また、本発明の静電式インクジェット記録
ヘッドは、深さが前記稜線に近づくにつれて深くなるよ
うに形成された前記流路溝を備える。
【0014】さらに、本発明の静電式インクジェット記
録ヘッドは、前記流路溝に沿って複数の長さを持ち電気
的に長さを可変に出来る前記流路溝の一方の溝の底面に
形成された前記泳動電極を備える。
【0015】さらに、本発明の静電式インクジェット記
録ヘッドは、絶縁性を有する直方体形状の基材と、前記
基材の略直角を成す2面により形成される稜線に平行で
前記2面と略45度の角度を成す面を底部として形成さ
れた複数の流路溝と、トナー粒子を含むインクの流入側
で一方の前記面上に形成された泳動電極と、前記インク
の流出側でもう一方の前記面上に形成され且つその表面
を絶縁性部材でコーティングされた記録電極と、前記流
路溝に流れる前記トナー粒子を含む前記インクを含み前
記基材の2面に構成された前記流路溝の上面にそれぞれ
形成されたアッパカバーとロアカバーとから成るインク
室とを備える。
【0016】さらに、本発明の静電式インクジェット記
録ヘッドは、それぞれダイシングプロセスにより形成す
ることを特徴とする前記流路溝を備える。
【0017】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して詳細に説明する。
【0018】図1は本発明の第1の実施の形態の静電式
インクジェット記録ヘッドの斜視図である。図2は基板
1の先端部(図1中のA部)詳細図である。図1および
図2を参照すると、この実施の形態の静電式インクジェ
ット記録ヘッドにおいて、基板1はセラミック、ガラス
等の絶縁体で、略直角に構成された角部が最も突き出る
ような構成に保持され吐出ポイント13を構成してい
る。そして基板1の最も突き出た角部を稜線とする2面
には、複数のインク流路溝7が形成されている。インク
流路溝7は、例えば300dpiピッチ、即ち85μm
間隔で溝を形成している。インク流路溝7の深さは10
0μm程度、幅は65μm程度有り、さらにインク流路溝
7をそれぞれ分けている流路壁10はその幅が20μm
程度で、その20μmの突出部が吐出ポイント13とな
っている。
【0019】インク流路溝7を形成する一方の溝の中に
は、インクと接する泳動電極11がパターンニングされ
ている。泳動電極11は銅等の導電性材料を20〜30
μmの厚さにパターンメッキしたものである。インク流
路溝7を形成したもう一方の面の凸部即ち、流路壁10
の凸部平面部には、記録電極2が吐出ポイント13の先
端部近傍までパターンニングされている。インク流路溝
7が例えば300dpiで形成されているので、記録電
極2も例えば300dpiピッチ、すなわち約85μm
間隔で配置されていることとなる。さらに、記録電極2
は、その先端部表面が絶縁性コーティング部材12によ
り厚み10μm以下で均一に覆われている。この実施の
形態の記録ヘッドでは、快削性セラミック部材を基板1
として用いてダイシングにより2面に溝を形成している
が、アルミナ等を用いて型で一括形成してもかまわな
い。さらに、絶縁性コーティング部材12はパリレン樹
脂の化学蒸着にて形成している。
【0020】アッパカバー4およびロアカバー3は、基
板1をインク流路溝7が形成された面を上下から挟み込
む様に、さらに記録電極2の形成された吐出ポイント1
3を覆わない位置に取り付けられている。アッパカバー
4は絶縁性部材で、あらかじめインク供給口5が加工さ
れている。アッパカバー4の中の空間がインク室を構成
しており、インクがインク供給口5より充填され内部が
満たされている。ロアカバー3もまた絶縁性部材で、あ
らかじめインク排出口6が加工されている。ロアカバー
3の内部の空間もインク室を構成しており、インクはア
ッパカバー4側のインク室からインク流路溝7を通り吐
出ポイント13を経由して余剰のトナー粒子と共に強制
的にインク排出口6から排出される。
【0021】この実施の形態の静電式インクジェット記
録ヘッドは、図示しないインクタンクとチューブにより
接続されており、1cmH2O程度の負圧を付与すると
ともに、強制的にインクが循環されている。インクは、
石油系有機溶媒(イソパラフィン)或いはシリコンオイ
ルに、帯電制御剤とともに着色した熱可塑性樹脂の微粒
子いわゆるトナーを分散したもので、トナーはゼータ電
位により正極性に見かけの帯電をしている。
【0022】インク流路溝7の中に形成された泳動電極
11は、トナー電位と同極性の電圧が印可され、インク
供給口5から供給されたインク中のトナー粒子を、泳動
電極11と不図示の対向電極との電界により記録電極2
近傍に電気泳動現象により搬送する。このため、ポンプ
による強制的なインク循環による吐出ポイント13近傍
へのトナー粒子の供給に加えて、トナー粒子の電気泳動
による移動により、吐出ポイント13近傍は、トナー粒
子濃度がインク室上流に比べ相対的に高くなる。
【0023】図3(a)および(b)は、この実施の形
態のヘッドのインクが供給された状態での吐出ポイント
13付近の上面(図1矢視B)および正面(図1矢視
C)から見た拡大図である。図3(a)および(b)を
参照すると、インクは、その表面張力により、吐出ポイ
ント13を終端としたインクメニスカス8をインク流路
溝7内に形成する。吐出ポイント13は、インク流路溝
7でそれぞれ分離されているので、インクメニスカス8
は、上面から見ると図3(a)矢視Bに示されるように
各記録電極2に対応して個別にインクメニスカスが形成
されることとなる。
【0024】このため、任意の記録電極2に高電圧パル
スを印加した際、その記録電極2がある吐出ポイント1
3の突き出したインクメニスカス先端部に電界が集中さ
れる。インク中の帯電したトナーは、不図示の対向電極
と記録電極2との間で発生するこの電界に導かれて、突
き出したインクメニスカス先端部から引き出され、トナ
ー群9となって、記録ヘッドに対向し、不図示の対向電
極、すなわち不図示の記録媒体方向に飛翔する。記録媒
体上に付着し、記録ドットを形成したトナーは、ヒータ
ーにより加熱され、定着される。
【0025】図4は、この実施の形態の静電式インクジ
ェット記録ヘッドのヘッド先端部の断面図である。図4
を参照すると、インク供給口5から供給されたインク
は、個別のインク流路溝7をインク供給流速Viを持っ
て吐出ポイント13が形成される角部に流れる。その途
中には、泳動電極11がインク流路溝7の底面に形成さ
れているので、泳動電極11と不図示の対向電極との電
位差により、インク中のトナー粒子は徐々にその自由表
面上に集中され、吐出ポイント13から不図示の対向電
極に向けて吐出する。吐出ポイント13から吐出されず
残ったトナー粒子はインク排出流速Voでインク流路溝
7を流れていく。
【0026】図5は、この実施の形態の静電式インクジ
ェット記録ヘッドのヘッド製造プロセスの一例を示す製
造プロセス概略図である。図5に従い記録ヘッドの製造
方法の一例について概略説明する。直方体をした基板1
の一面にCu、Ni等の導体層14をメッキ或いはスパ
ッタ等にて形成する(図5(a))。その後、導体層1
4を形成した面とその面と直角な一面をダイシングブレ
ード15によりそれぞれ所要の解像度で溝を形成する
(図5(b))。この実施の形態の記録ヘッドに於いて
は、溝幅65μm、深さ100μm程度である。その後、
基板1全体を絶縁性コーティングするために、絶縁性コ
ーティング部材12を化学蒸着させる(図5(c))。
さらに、導体層14が形成されていない一面を研磨し
て、絶縁性コーティング部材12を剥離する。その剥離
した面のインク流路溝7の底面にCu、Ni等の導体層
をスパッタ等で形成する(図5(d))。絶縁性コーテ
ィング部材12のコーティング時に基板1全体をコーテ
ィングする代わりに必要な面、即ち記録電極2が形成さ
れた面以外をマスキングしてコーティングしてもかまわ
ない。基板1にインク流路溝7、記録電極2、および泳
動電極11が形成された後、記録電極2の吐出ポイント
13と反対側を外部との接続用電極パッド部18を有す
るプリント基板17にワイヤーボンディング16により
接続する(図5(e))。その後、基板1を囲むように
ロアカバー3とアッパカバー4とを形成する(図5
(f))。
【0027】図6は、本発明の第2の実施の形態の静電
式インクジェット記録ヘッドのヘッド先端部の断面図で
ある。図6を参照すると、この実施の形態では、前述の
実施の形態の構成に於いて、インク流路溝7の形状以外
は同一構成である。前述の構成と異なり、インク流路溝
7は、吐出ポイント13に近づくに従いその流路深さが
深くなった構造となっている。そのため、ベルヌーイの
定理より、吐出近傍インク流速V2は、吐出遠方インク
流速V1より流路断面積が増えた分、遅くなっている。
即ち、V1>V2の関係となっている。吐出近傍インク
流速V2が遅いので吐出ポイント13近傍での急激な速
度ベクトルの変化によっても流れのロスが少なくなる構
造となっている。また、吐出近傍インク流速V2が遅い
ので吐出ポイント13から吐出する際の吐出エネルギー
も少なくて済む。さらに、吐出近傍のインク量を増加さ
せることが可能であるため、より多くのトナー粒子を吐
出ポイント13から吐出させることが可能となる構造と
なっている。
【0028】図7は、本発明の第3の実施の形態の静電
式インクジェット記録ヘッドのヘッド先端部の側面図
(図7(a))および断面図(図7(b))である。図
7を参照すると、この実施の形態は、前述の第1の実施
の形態の構成に於いて、泳動電極11以外は同一構成で
ある。第1の実施の形態の構成と異なり、泳動電極11
は、泳動電極11aと11bとから構成されており、そ
れぞれスイッチ20を経由して泳動電圧源19に接続さ
れている。このため、スイッチ20が泳動電極11a側
にある場合には、泳動電極11aがインクと接液してい
る距離が相対的に短い。そのため、インク中のトナー粒
子の集中が相対的に少なくなる。逆に、スイッチ19が
泳動電極11b側にある場合には、泳動電極11bがイ
ンクと接液している距離が相対的に長く、吐出ポイント
13の近傍まであるので、インク中のトナー粒子を吐出
ポイント13近傍にて相対的に多く集中させることが可
能となる。このため、2値の濃度変調が可能となる。
【0029】図8は、本発明の第4の実施の形態の断面
図である。図9は、図8の実施の形態のヘッドを製造す
るプロセスの概念図である。この実施の形態では、上述
の実施の形態の構成に於いて、インク流路溝7、アッパ
カバー4、およびロアカバー3以外は同一構成である。
前述の構成と異なり、インク流路溝7は、基板1の2面
に形成される代わりに吐出ポイント13となる角部に約
45度の角度で一度にダイシングされた構造になってい
る。そして、アッパカバー4およびロアカバー3は、そ
れぞれダイシングして形成された個別のインク流路溝7
にその一部がかかるような位置に配設された構造となっ
ている。この構造とすることにより、ダイシングによる
溝形成が一度で済むこととなり、低コスト化がはかられ
る。さらに、インク流路溝7が相対的に短いので、イン
ク流路溝7内でのトナー粒子の凝集等による目詰まりが
防止される。
【0030】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の第1の効
果は、安定したトナー粒子の吐出が行えるということで
ある。その理由は、吐出ポイント13を明確に分離した
構造とし、その吐出ポイント13の上流および下流にイ
ンク流路溝7を各吐出ポイント13毎に形成したので、
安定したトナー供給および排出が行えるためである。即
ち、記録電極駆動の過去の履歴に依存しない形で吐出ポ
イント13近傍のトナー粒子の濃度を高濃度で一定に保
つことが出来るためである。
【0031】第2の効果は、吐出ポイントからのみの安
定した吐出が行えるということである。その理由は、吐
出ポイント13を形成しているダイシングにより形成さ
れた凸部がそれぞれ独立に存在し、その吐出ポイント1
3を囲むように、メニスカスがインク流路溝7に形成さ
れ、且つ吐出ポイント13が不図示の対向電極に対して
最も近接した構造となっているため、吐出ポイント13
のインク先端部が最大電界強度となる構造であるためで
ある。
【0032】第3の効果は、駆動周波数を上げられると
いうことである。その理由は、インクの吐出を、エネル
ギの電気−熱変換による所のインクの気泡発生による圧
力によって得ているのではなく、帯電したトナー粒子の
静電気力による吸引により吐出させている、即ちエネル
ギの電気ー機械変換によるので、気泡発生等がなく、高
速な駆動が可能となるからである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態の静電式インクジェ
ット記録ヘッドの斜視図である。
【図2】第1の実施の形態における基板の先端部(図1
中のA部)詳細図である。
【図3】第1の実施の形態のヘッドのインクが供給され
た状態での吐出ポイント付近の上面(図1矢視B)およ
び正面(図1矢視C)から見た拡大図である。
【図4】第1の実施の形態の静電式インクジェット記録
ヘッドのヘッド先端部の断面図である。
【図5】第1の実施の形態の静電式インクジェット記録
ヘッドのヘッド製造プロセスの一例を示す製造プロセス
概略図である。
【図6】本発明の第2の実施の形態の静電式インクジェ
ット記録ヘッドのヘッド先端部の断面図である。
【図7】本発明の第3の実施の形態の静電式インクジェ
ット記録ヘッドのヘッド先端部の側面図(図7(a))
および断面図(図7(b))である。
【図8】本発明の第4の実施の形態の断面図である。
【図9】第4の実施の形態のヘッドを製造するプロセス
の概念図である。
【図10】従来の静電式インクジェット記録ヘッドの斜
視図である。
【図11】従来の静電式インクジェット記録ヘッドのヘ
ッド先端部の平面図および断面図である。
【符号の説明】
1 基板 2 記録電極 3 ロアカバー 4 アッパカバー 5 インク供給口 6 インク排出口 7 インク流路溝 8 インクメニスカス 9 トナー群 10 流路壁 11,11a,11b 泳動電極 12 絶縁性コーティング部材 13 吐出ポイント 14 導体層 15 ダイシングブレード 16 ワイヤーボンディング 17 プリント基板 18 電極パッド部 19 泳動電圧源 20 スイッチ Vi インク供給流速 Vo インク排出流速 V1 吐出遠方インク流速 V2 吐出近傍インク流速
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 峯本 仁史 新潟県柏崎市大字安田7546番地 新潟日 本電気株式会社内 (72)発明者 竹本 人司 新潟県柏崎市大字安田7546番地 新潟日 本電気株式会社内 (72)発明者 萩原 良広 新潟県柏崎市大字安田7546番地 新潟日 本電気株式会社内 (72)発明者 薬師寺 徹 新潟県柏崎市大字安田7546番地 新潟日 本電気株式会社内 (56)参考文献 特開 平10−67108(JP,A) 特開 平10−67109(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B41J 2/06

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 絶縁性を有する直方体形状の基材と、前
    記基材の略直角を成す2面により形成される稜線に垂直
    であり前記2面内に形成される複数の流路溝と、トナー
    粒子を含むインクの流入側で一方の前記面の前記流路溝
    底面に形成された泳動電極と、前記インクの流出側でも
    う一方の前記面の前記流路溝を形成する流路壁上面に形
    成され且つその表面を絶縁性部材でコーティングされた
    記録電極と、前記流路溝に流れる前記トナー粒子を含む
    前記インクを含み前記基材の前記2面に構成された前記
    流路溝の上面にそれぞれ形成されたアッパカバーとロア
    カバーとから成るインク室とを備えることを特徴とする
    静電式インクジェット記録ヘッド。
  2. 【請求項2】 深さが前記稜線に近づくにつれて深くな
    るように形成された前記流路溝を備えることを特徴とす
    る請求項1記載の静電式インクジェット記録ヘッド。
  3. 【請求項3】 前記流路溝に沿って複数の長さを持ち電
    気的に長さを可変に出来る前記流路溝の一方の溝の底面
    に形成された前記泳動電極を備えることを特徴とする請
    求項1または2記載の静電式インクジェット記録ヘッ
    ド。
  4. 【請求項4】 絶縁性を有する直方体形状の基材と、前
    記基材の略直角を成す2面により形成される稜線に平行
    で前記2面と略45度の角度を成す面を底部として形成
    された複数の流路溝と、トナー粒子を含むインクの流入
    側で一方の前記面上に形成された泳動電極と、前記イン
    クの流出側でもう一方の前記面上に形成され且つその表
    面を絶縁性部材でコーティングされた記録電極と、前記
    流路溝に流れる前記トナー粒子を含む前記インクを含み
    前記基材の2面に構成された前記流路溝の上面にそれぞ
    れ形成されたアッパカバーとロアカバーとから成るイン
    ク室とを備えることを特徴とする静電式インクジェット
    記録ヘッド。
  5. 【請求項5】 それぞれダイシングプロセスにより形成
    することを特徴とする前記流路溝を備えることを特徴と
    する請求項1,2または4記載の静電式インクジェット
    記録ヘッド。
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