JP2826530B2 - 静電式インクジェット記録ヘッド - Google Patents
静電式インクジェット記録ヘッドInfo
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- JP2826530B2 JP2826530B2 JP22724396A JP22724396A JP2826530B2 JP 2826530 B2 JP2826530 B2 JP 2826530B2 JP 22724396 A JP22724396 A JP 22724396A JP 22724396 A JP22724396 A JP 22724396A JP 2826530 B2 JP2826530 B2 JP 2826530B2
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- ink jet
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- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B41—PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
- B41J—TYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
- B41J2/00—Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
- B41J2/005—Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
- B41J2/01—Ink jet
- B41J2/015—Ink jet characterised by the jet generation process
- B41J2/04—Ink jet characterised by the jet generation process generating single droplets or particles on demand
- B41J2/06—Ink jet characterised by the jet generation process generating single droplets or particles on demand by electric or magnetic field
- B41J2002/061—Ejection by electric field of ink or of toner particles contained in ink
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は静電式インクジェッ
ト記録ヘッドに関し、特にキャリア液体中にトナー粒子
を分散させたインクを用い静電力によりトナー粒子を飛
翔させて記録を行う静電式インクジェット記録ヘッドに
関する。
ト記録ヘッドに関し、特にキャリア液体中にトナー粒子
を分散させたインクを用い静電力によりトナー粒子を飛
翔させて記録を行う静電式インクジェット記録ヘッドに
関する。
【０００２】
【従来の技術】ノンインパクト記録法は、記録時におけ
る騒音の発生が無視し得る程度に極めて小さいという点
において、最近関心を集めている。その中で、簡単な機
構で記録媒体上に直接高速記録が可能であり、しかも普
通紙に記録の行えるインクジェット記録法は極めて有力
な記録法であって、これまでにも様々な方式が提案され
ている。
る騒音の発生が無視し得る程度に極めて小さいという点
において、最近関心を集めている。その中で、簡単な機
構で記録媒体上に直接高速記録が可能であり、しかも普
通紙に記録の行えるインクジェット記録法は極めて有力
な記録法であって、これまでにも様々な方式が提案され
ている。
【０００３】その中に、記録紙背面に設けた電極と、こ
れに対向した針状電極間に電圧を印加し、発生した電界
の静電力によりインク等の色材を飛翔せしめ、記録を行
う方法がある。
れに対向した針状電極間に電圧を印加し、発生した電界
の静電力によりインク等の色材を飛翔せしめ、記録を行
う方法がある。
【０００４】図７は、例えば特願平０７−１２０２５２
号明細書に示される、この従来のインクジェット記録ヘ
ッドの一例を示す斜視図であり、図８は、このインクジ
ェット記録ヘッドのヘッド先端部の平面図及びＡ−Ａ断
面図である。
号明細書に示される、この従来のインクジェット記録ヘ
ッドの一例を示す斜視図であり、図８は、このインクジ
ェット記録ヘッドのヘッド先端部の平面図及びＡ−Ａ断
面図である。
【０００５】図７及び図８を参照して、この従来のイン
クジェット記録ヘッドを説明する。基板２１はガラス等
の絶縁体で、その表面には、複数の記録電極２２が形成
されている。記録電極２２は基板全面にスパッタしたク
ロム等の導電性材料をフォトリソグラフィでパターニン
グしたもので、例えば３００ｄｐｉ(dot per inch)ピッ
チ、すなわち約８５μm間隔で配置されている。記録電
極２２は、不図示のドライバに接続されており、記録時
には記録電極２２に選択的に高電圧パルスを印加するこ
とが出来る。
クジェット記録ヘッドを説明する。基板２１はガラス等
の絶縁体で、その表面には、複数の記録電極２２が形成
されている。記録電極２２は基板全面にスパッタしたク
ロム等の導電性材料をフォトリソグラフィでパターニン
グしたもので、例えば３００ｄｐｉ(dot per inch)ピッ
チ、すなわち約８５μm間隔で配置されている。記録電
極２２は、不図示のドライバに接続されており、記録時
には記録電極２２に選択的に高電圧パルスを印加するこ
とが出来る。
【０００６】メニスカス形成部材２３は基板２１上にラ
ミネートした感光性高分子フィルムをフォトリソグラフ
ィで加工したもので、記録電極２２の先端部よりやや後
退した位置に、各記録電極２２に重なるように形成され
ている。感光性高分子フィルムの厚みは３０μmで、メ
ニスカス形成部材２３の幅も約３０μmである。メニス
カス形成部材２３の上には、メニスカス形成部材２３先
端部より更に後退した位置に、カバー２４が取り付けら
れている。カバー２４は、絶縁性部材で、あらかじめイ
ンク供給口２５およびインク排出口２６が加工されてい
る。
ミネートした感光性高分子フィルムをフォトリソグラフ
ィで加工したもので、記録電極２２の先端部よりやや後
退した位置に、各記録電極２２に重なるように形成され
ている。感光性高分子フィルムの厚みは３０μmで、メ
ニスカス形成部材２３の幅も約３０μmである。メニス
カス形成部材２３の上には、メニスカス形成部材２３先
端部より更に後退した位置に、カバー２４が取り付けら
れている。カバー２４は、絶縁性部材で、あらかじめイ
ンク供給口２５およびインク排出口２６が加工されてい
る。
【０００７】基板２１とカバー２４とがスリット状のイ
ンク噴射口２７を形成し、インク噴射口２７の外部には
記録電極２２上に乗ったメニスカス形成部材２３が突き
出ている。メニスカス形成部材２３は、カバー２４を支
持する目的も兼ねるため、一部カバー２４の下にも続い
ている。また、メニスカス形成部材２３を形成する際
に、同時にヘッド側部および後端部にも連続した壁面を
形成し、基板２１、カバー２４とともにインク室を構成
している構造となっている。
ンク噴射口２７を形成し、インク噴射口２７の外部には
記録電極２２上に乗ったメニスカス形成部材２３が突き
出ている。メニスカス形成部材２３は、カバー２４を支
持する目的も兼ねるため、一部カバー２４の下にも続い
ている。また、メニスカス形成部材２３を形成する際
に、同時にヘッド側部および後端部にも連続した壁面を
形成し、基板２１、カバー２４とともにインク室を構成
している構造となっている。
【０００８】更に、インク中のトナー粒子を濃縮しイン
ク流路を通してインク噴射口２７近傍に供給するため
に、インク流路の後方に泳動電極３０が配設されてい
る。泳動電極３０と記録紙背面に設けた電極との間の電
界によりインク中のトナー粒子は電気泳動力により移動
しインク噴射口２７近傍に集中する。
ク流路を通してインク噴射口２７近傍に供給するため
に、インク流路の後方に泳動電極３０が配設されてい
る。泳動電極３０と記録紙背面に設けた電極との間の電
界によりインク中のトナー粒子は電気泳動力により移動
しインク噴射口２７近傍に集中する。
【０００９】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述した従来
の静電式インクジェット記録ヘッドは、複数の記録電極
を基板全面にスパッタしたクロム等の導電性材料をフォ
トリソグラフィでパターニングしたものであり、更に、
メニスカス形成部材は基板上にラミネートした感光性高
分子フィルムをフォトリソグラフィで加工したもので有
るため、ヘッドの製造プロセスが複雑でありヘッドの低
コスト化が出来ないという問題がある。
の静電式インクジェット記録ヘッドは、複数の記録電極
を基板全面にスパッタしたクロム等の導電性材料をフォ
トリソグラフィでパターニングしたものであり、更に、
メニスカス形成部材は基板上にラミネートした感光性高
分子フィルムをフォトリソグラフィで加工したもので有
るため、ヘッドの製造プロセスが複雑でありヘッドの低
コスト化が出来ないという問題がある。
【００１０】更に、メニスカス形成部材を感光性高分子
フィルムで形成するので、メニスカス形成部材の厚みが
フィルムの厚みで制限され、インク供給量が制限される
と言う問題点がある。
フィルムで形成するので、メニスカス形成部材の厚みが
フィルムの厚みで制限され、インク供給量が制限される
と言う問題点がある。
【００１１】更に、インク噴射口へのトナー粒子の供給
を電気泳動電極によるトナーの電気泳動力のみにより行
っているために、常に適正なトナー供給を行うことが困
難であるという問題がある。
を電気泳動電極によるトナーの電気泳動力のみにより行
っているために、常に適正なトナー供給を行うことが困
難であるという問題がある。
【００１２】更に、非駆動時には、インクメニスカスが
メニスカス形成部材の先端から若干後退した位置に静定
しているので、高電圧駆動パルスを印加した時にインク
が吐出するまでにタイムラグが発生するという問題があ
る。
メニスカス形成部材の先端から若干後退した位置に静定
しているので、高電圧駆動パルスを印加した時にインク
が吐出するまでにタイムラグが発生するという問題があ
る。
【００１３】本発明の目的は、このような点に鑑みなさ
れたもので、適正なトナー供給を常に行い、且つ吐出ポ
イントへ常にトナー粒子を安定して供給することにより
信頼性のある低コストなマルチエレメントヘッドである
静電界でインク中のトナー粒子のみを吐出させる静電式
インクジェット記録ヘッドを供給することにある。
れたもので、適正なトナー供給を常に行い、且つ吐出ポ
イントへ常にトナー粒子を安定して供給することにより
信頼性のある低コストなマルチエレメントヘッドである
静電界でインク中のトナー粒子のみを吐出させる静電式
インクジェット記録ヘッドを供給することにある。
【００１４】
【課題を解決するための手段】本発明の静電式インクジ
ェット記録ヘッドは、絶縁性を有するベースフィルム
と、前記ベースフィルムの一部に開口したスリット状開
口部と、前記ベースフィルムの表面に形成され且つ前記
スリット状開口部にその一部が橋渡しして形成され更に
絶縁性のコーティング部材でその橋渡し部の表面を被服
された複数の記録電極と、前記ベースフィルムを前記ス
リット状開口部で曲げて保持する保持部材とを備える。
ェット記録ヘッドは、絶縁性を有するベースフィルム
と、前記ベースフィルムの一部に開口したスリット状開
口部と、前記ベースフィルムの表面に形成され且つ前記
スリット状開口部にその一部が橋渡しして形成され更に
絶縁性のコーティング部材でその橋渡し部の表面を被服
された複数の記録電極と、前記ベースフィルムを前記ス
リット状開口部で曲げて保持する保持部材とを備える。
【００１５】また、本発明の静電式インクジェット記録
ヘッドは、矩形形状断面を有する前記記録電極を備え
る。
ヘッドは、矩形形状断面を有する前記記録電極を備え
る。
【００１６】さらに、本発明の静電式インクジェット記
録ヘッドは、台形形状断面を有する前記記録電極を備え
る。
録ヘッドは、台形形状断面を有する前記記録電極を備え
る。
【００１７】さらに、本発明の静電式インクジェット記
録ヘッドは、前記ベースフィルムを前記スリット状開口
部で曲げる際に、長辺がインク流路側となっている前記
台形形状断面を持つ前記記録電極を備える。
録ヘッドは、前記ベースフィルムを前記スリット状開口
部で曲げる際に、長辺がインク流路側となっている前記
台形形状断面を持つ前記記録電極を備える。
【００１８】さらに、本発明の静電式インクジェット記
録ヘッドは、絶縁性を有する前記ベースフィルムと前記
記録電極とは、Tape Automated Bonding技術で用いられ
る２層あるいは３層のテープに一体的に構成されてい
る。
録ヘッドは、絶縁性を有する前記ベースフィルムと前記
記録電極とは、Tape Automated Bonding技術で用いられ
る２層あるいは３層のテープに一体的に構成されてい
る。
【００１９】さらに、本発明の静電式インクジェット記
録ヘッドは、前記ベースフィルムと前記保持部材との間
を流れるトナー粒子を含むインクに接液して構成される
泳動電極を備える。
録ヘッドは、前記ベースフィルムと前記保持部材との間
を流れるトナー粒子を含むインクに接液して構成される
泳動電極を備える。
【００２０】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して詳細に説明する。
て図面を参照して詳細に説明する。
【００２１】図１は本発明の一実施の形態の静電式イン
クジェット記録ヘッドの斜視図、図２はこの実施の形態
のインクジェット記録ヘッドのヘッド先端部を図１の矢
視Ａ方向から見た正面図、図３はこの実施の形態のイン
クジェット記録ヘッドのヘッド先端の断面図、図４はこ
の実施の形態のインクジェット記録ヘッドの記録電極の
断面図（図３のＢ−Ｂ断面図）である。
クジェット記録ヘッドの斜視図、図２はこの実施の形態
のインクジェット記録ヘッドのヘッド先端部を図１の矢
視Ａ方向から見た正面図、図３はこの実施の形態のイン
クジェット記録ヘッドのヘッド先端の断面図、図４はこ
の実施の形態のインクジェット記録ヘッドの記録電極の
断面図（図３のＢ−Ｂ断面図）である。
【００２２】図１，図２及び図３を参照すると、この実
施の形態の静電式インクジェット記録ヘッドは、絶縁性
を有するベースフィルム１０と、このベースフィルム１
０の一部に開口したスリット状開口部１９と、ベースフ
ィルム１０の表面に形成され且つスリット状開口部１９
にその一部が橋渡しして形成され更に絶縁性コーティン
グ部材１７でその橋渡し部の表面を被服された複数の記
録電極２と、ベースフィルム１０をスリット状開口部１
９で曲げて保持する保持部材２０と、ベースフィルム１
０と保持部材２０との間を流れるトナー粒子を含むイン
クに接液して構成される泳動電極１１とから構成され
る。
施の形態の静電式インクジェット記録ヘッドは、絶縁性
を有するベースフィルム１０と、このベースフィルム１
０の一部に開口したスリット状開口部１９と、ベースフ
ィルム１０の表面に形成され且つスリット状開口部１９
にその一部が橋渡しして形成され更に絶縁性コーティン
グ部材１７でその橋渡し部の表面を被服された複数の記
録電極２と、ベースフィルム１０をスリット状開口部１
９で曲げて保持する保持部材２０と、ベースフィルム１
０と保持部材２０との間を流れるトナー粒子を含むイン
クに接液して構成される泳動電極１１とから構成され
る。
【００２３】保持部材２０はプラスチック等の絶縁体
で、鋭角な角部を持ち、その角部にてベースフィルム１
０をその裏側からサポートしている。ベースフィルム１
０は、ポリイミド等の絶縁体で、その厚みは５０μｍ程
度ある。また、このベースフィルム１０は、保持部材２
０の角部の位置に開口したスリット状開口部１９をも
ち、その表面には、複数の記録電極２がスリット状開口
部１９に橋渡しする形で一体的に形成されている。
で、鋭角な角部を持ち、その角部にてベースフィルム１
０をその裏側からサポートしている。ベースフィルム１
０は、ポリイミド等の絶縁体で、その厚みは５０μｍ程
度ある。また、このベースフィルム１０は、保持部材２
０の角部の位置に開口したスリット状開口部１９をも
ち、その表面には、複数の記録電極２がスリット状開口
部１９に橋渡しする形で一体的に形成されている。
【００２４】記録電極２は、ベースフィルム１０上に銅
等の導電性材料を２０〜３０μｍの厚さにパターンメッ
キしたもので、例えば３００ｄｐｉピッチ、すなわち約
８５μｍ間隔で配置されている。また、記録電極２は、
スリット開口部１９に露出した部分の表面が絶縁性コー
ティング部材１７で、厚み１０μｍ以下で均一に覆われ
ている。更に、記録電極２は、ベースフィルム１０のス
リット状開口部１９で露出しており、ベースフィルム１
０がそのスリット開口部１９で湾曲して保持部材２０に
取り付けられているので、記録電極２は、スリット開口
部１９である一定の曲率を持つ構造となっている。
等の導電性材料を２０〜３０μｍの厚さにパターンメッ
キしたもので、例えば３００ｄｐｉピッチ、すなわち約
８５μｍ間隔で配置されている。また、記録電極２は、
スリット開口部１９に露出した部分の表面が絶縁性コー
ティング部材１７で、厚み１０μｍ以下で均一に覆われ
ている。更に、記録電極２は、ベースフィルム１０のス
リット状開口部１９で露出しており、ベースフィルム１
０がそのスリット開口部１９で湾曲して保持部材２０に
取り付けられているので、記録電極２は、スリット開口
部１９である一定の曲率を持つ構造となっている。
【００２５】この実施の形態の記録ヘッドでは、ベース
フィルム１０上に記録電極２を一体的に構成したテープ
状のヘッドを用いており、具体的にはTape Automated B
onding（ＴＡＢ）技術に用いられるＴＡＢテープを使用
している。絶縁性コーティング部材１７は、パリレン樹
脂を化学蒸着して形成している。
フィルム１０上に記録電極２を一体的に構成したテープ
状のヘッドを用いており、具体的にはTape Automated B
onding（ＴＡＢ）技術に用いられるＴＡＢテープを使用
している。絶縁性コーティング部材１７は、パリレン樹
脂を化学蒸着して形成している。
【００２６】保持部材２０は、絶縁性部材で、あらかじ
めインク供給口５及びインク排出口６がそれぞれ加工さ
れている。ベースフィルム１０と保持部材２０とで構成
されたスリット開口部１９の下の空間がインク室を構成
している。インク供給口５からインク室を通り抜けイン
ク排出口６まで、インクは、保持部材２０の中に形成さ
れたインク流路を通って流れている。
めインク供給口５及びインク排出口６がそれぞれ加工さ
れている。ベースフィルム１０と保持部材２０とで構成
されたスリット開口部１９の下の空間がインク室を構成
している。インク供給口５からインク室を通り抜けイン
ク排出口６まで、インクは、保持部材２０の中に形成さ
れたインク流路を通って流れている。
【００２７】この実施の形態の記録ヘッドは、図示しな
いインクタンクとチューブにより接続されており、１ｃ
ｍＨ2 Ｏ程度の負圧を付与するとともに、強制的にイン
クが循環されている。インクは、石油系有機溶媒（イソ
パラフィン）に帯電制御剤とともに着色した熱可塑性樹
脂の微粒子、いわゆるトナーを分散したもので、トナー
はゼータ電位により正極性に見かけの帯電をしている。
いインクタンクとチューブにより接続されており、１ｃ
ｍＨ2 Ｏ程度の負圧を付与するとともに、強制的にイン
クが循環されている。インクは、石油系有機溶媒（イソ
パラフィン）に帯電制御剤とともに着色した熱可塑性樹
脂の微粒子、いわゆるトナーを分散したもので、トナー
はゼータ電位により正極性に見かけの帯電をしている。
【００２８】インクは、その表面張力により、スリット
状開口部１９に曲率を持って保持された各記録電極２の
間及び記録電極２の上面に、図４で示されるようにイン
クメニスカス８を形成する。これは、記録ヘッド内のイ
ンクには負圧が付与されており、且つインクはある一定
の流速を持つインク流２１となっており、更に、記録電
極２がスリット状開口部１９にありベースフィルム１０
等より突き出しているためである。
状開口部１９に曲率を持って保持された各記録電極２の
間及び記録電極２の上面に、図４で示されるようにイン
クメニスカス８を形成する。これは、記録ヘッド内のイ
ンクには負圧が付与されており、且つインクはある一定
の流速を持つインク流２１となっており、更に、記録電
極２がスリット状開口部１９にありベースフィルム１０
等より突き出しているためである。
【００２９】保持部材２０とベースフィルム１０との間
のスリット状開口部１９の真下あたりのインク流路中に
インクと接触させた泳動電極１１が複数の記録電極２を
横断するように配置されている。泳動電極１１は、トナ
ーの電位と同極性の電圧が印加され、インク供給口５か
ら供給されたインク中のトナー粒子を、泳動電極１１と
不図示の対向電極との電界により、記録電極２近傍に電
気泳動現象により搬送する。このため、ポンプによる強
制的なインク循環による記録電極２近傍へのトナー粒子
の供給に加えて、トナー粒子の電気泳動による移動によ
り、記録電極２近傍は、トナー粒子濃度がインク流２１
の上流に比べ相対的に高くなる。更に、トナー粒子の電
気泳動による移動に伴い発生するトナー粒子の電荷と逆
極性を持つカウンターイオンはトナー粒子の移動と逆方
向に移動させ泳動電極１１に吸着される。
のスリット状開口部１９の真下あたりのインク流路中に
インクと接触させた泳動電極１１が複数の記録電極２を
横断するように配置されている。泳動電極１１は、トナ
ーの電位と同極性の電圧が印加され、インク供給口５か
ら供給されたインク中のトナー粒子を、泳動電極１１と
不図示の対向電極との電界により、記録電極２近傍に電
気泳動現象により搬送する。このため、ポンプによる強
制的なインク循環による記録電極２近傍へのトナー粒子
の供給に加えて、トナー粒子の電気泳動による移動によ
り、記録電極２近傍は、トナー粒子濃度がインク流２１
の上流に比べ相対的に高くなる。更に、トナー粒子の電
気泳動による移動に伴い発生するトナー粒子の電荷と逆
極性を持つカウンターイオンはトナー粒子の移動と逆方
向に移動させ泳動電極１１に吸着される。
【００３０】従って、任意の記録電極２に高電圧パルス
を印加した際、インク中の帯電したトナーは、その記録
電極２の表面に突き出して形成されたインクメニスカス
８先端部に集中される。この記録電極２に発生する電界
に導かれて、十分な量のトナー群９となって、記録ヘッ
ドに対向する不図示の対向電極、すなわち記録用紙方向
に飛翔する。更に、インクは余剰のトナー粒子と共に強
制的にインク排出口６に排出される。記録紙上に付着
し、記録ドットを形成したトナーは、ヒーターにより加
熱され、定着される。
を印加した際、インク中の帯電したトナーは、その記録
電極２の表面に突き出して形成されたインクメニスカス
８先端部に集中される。この記録電極２に発生する電界
に導かれて、十分な量のトナー群９となって、記録ヘッ
ドに対向する不図示の対向電極、すなわち記録用紙方向
に飛翔する。更に、インクは余剰のトナー粒子と共に強
制的にインク排出口６に排出される。記録紙上に付着
し、記録ドットを形成したトナーは、ヒーターにより加
熱され、定着される。
【００３１】図５は、この実施の形態の静電式インクジ
ェット記録ヘッドに使用するＴＡＢテープの概略図であ
る。ＴＡＢテープ１２の製造方法について概略説明す
る。両端にスプロケットホール１５を持つテープ状のポ
リイミド等のベースフィルム１０にフラッシュメッキを
おこなう。次に、ドライフルムをラミネートし露光、現
像によりパターンを形成する。その後、銅等をパターン
メッキした後ベースフィルム１０をエッチングしてスル
ーホール１４を形成する。その後、レジストフィルムを
除去し仕上げメッキを施す。その後、必要なところに絶
縁性コーティング部材１７を化学蒸着させ記録ヘッドと
して用いる。このプロセスに於いて、ベースフィルム１
０をエッチングで除去したところに飛び出したインナー
リード部１３が記録電極２となる。
ェット記録ヘッドに使用するＴＡＢテープの概略図であ
る。ＴＡＢテープ１２の製造方法について概略説明す
る。両端にスプロケットホール１５を持つテープ状のポ
リイミド等のベースフィルム１０にフラッシュメッキを
おこなう。次に、ドライフルムをラミネートし露光、現
像によりパターンを形成する。その後、銅等をパターン
メッキした後ベースフィルム１０をエッチングしてスル
ーホール１４を形成する。その後、レジストフィルムを
除去し仕上げメッキを施す。その後、必要なところに絶
縁性コーティング部材１７を化学蒸着させ記録ヘッドと
して用いる。このプロセスに於いて、ベースフィルム１
０をエッチングで除去したところに飛び出したインナー
リード部１３が記録電極２となる。
【００３２】この発明の更に他の実施の形態の断面図で
ある図６を参照すると、この実施の形態は、前述の実施
の形態の構成に加え、記録電極２の断面が台形形状にな
るよう構成されている。更に台形形状の長辺がインク流
路１６側、短辺がインク吐出側となるように構成されて
る。本構成とすることにより、記録電極２表面上におけ
るインクメニスカス８の成長ポイントが一点に集中し、
インクの飛び出し位置が更に安定する。
ある図６を参照すると、この実施の形態は、前述の実施
の形態の構成に加え、記録電極２の断面が台形形状にな
るよう構成されている。更に台形形状の長辺がインク流
路１６側、短辺がインク吐出側となるように構成されて
る。本構成とすることにより、記録電極２表面上におけ
るインクメニスカス８の成長ポイントが一点に集中し、
インクの飛び出し位置が更に安定する。
【００３３】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の静電式イ
ンクジェット記録ヘッドは、ＴＡＢテープのインナーリ
ード部分に絶縁コーティングを施し、記録電極とするの
で、ヘッドの製造プロセスが簡単でありヘッドの低コス
ト化が出来るという効果がある。
ンクジェット記録ヘッドは、ＴＡＢテープのインナーリ
ード部分に絶縁コーティングを施し、記録電極とするの
で、ヘッドの製造プロセスが簡単でありヘッドの低コス
ト化が出来るという効果がある。
【００３４】また、本記録ヘッドは複数の記録電極を高
密度且つ高精度で構成する必要があるが、本製造プロセ
スを用いることにより、安定した記録電極間隔が確保で
きる。
密度且つ高精度で構成する必要があるが、本製造プロセ
スを用いることにより、安定した記録電極間隔が確保で
きる。
【００３５】更に、ヘッドがテープ状で有るため、ヘッ
ドの薄型化・小型化が可能となる。
ドの薄型化・小型化が可能となる。
【００３６】更に、記録電極を湾曲させ、且つインクを
各記録電極間を通過して流す構成としたことにより、余
剰のトナー粒子及びカウンターイオンを吐出電極近傍か
ら強制的に排出させるので、常に安定したトナー粒子が
記録電極近傍に供給されるために、印字の条件に依らず
信頼性のあるトナー吐出が得られる。
各記録電極間を通過して流す構成としたことにより、余
剰のトナー粒子及びカウンターイオンを吐出電極近傍か
ら強制的に排出させるので、常に安定したトナー粒子が
記録電極近傍に供給されるために、印字の条件に依らず
信頼性のあるトナー吐出が得られる。
【図１】本発明の一実施の形態の静電式インクジェット
記録ヘッドの斜視図である。
記録ヘッドの斜視図である。
【図２】この実施の形態の静電式インクジェット記録ヘ
ッドを図１の矢視Ａ方向からみた正面図である。
ッドを図１の矢視Ａ方向からみた正面図である。
【図３】この実施の形態の静電式インクジェット記録ヘ
ッドのヘッド先端部の断面図である。
ッドのヘッド先端部の断面図である。
【図４】この実施の形態の静電式インクジェット記録ヘ
ッドの記録電極の断面図（図３Ｂ−Ｂ断面図）である。
ッドの記録電極の断面図（図３Ｂ−Ｂ断面図）である。
【図５】この実施の形態の静電式インクジェット記録ヘ
ッドのヘッドテープの概略図である。
ッドのヘッドテープの概略図である。
【図６】本発明の静電式インクジェット記録ヘッドの別
の実施の形態の記録電極部の断面図である。
の実施の形態の記録電極部の断面図である。
【図７】従来の静電式インクジェット記録ヘッドの斜視
図である。
図である。
【図８】従来の静電式インクジェット記録ヘッドのヘッ
ド先端部の平面図及び断面図である。
ド先端部の平面図及び断面図である。
２ 記録電極 ５ インク供給口 ６ インク排出口 ８ インクメニスカス ９ トナー群 １０ ベースフィルム １１ 泳動電極 １２ ＴＡＢテープ １３ インナーリード部 １４ スルーホール １５ スプロケットホール １６ インク流路 １７ 絶縁性コーティング部材 １９ スリット状開口部 ２０ 保持部材 ２１ インク流
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 上松 良介 新潟県柏崎市大字安田7546番地 新潟日 本電気株式会社内 (72)発明者 峯本 仁史 新潟県柏崎市大字安田7546番地 新潟日 本電気株式会社内 (72)発明者 薬師寺 徹 新潟県柏崎市大字安田7546番地 新潟日 本電気株式会社内 (72)発明者 竹本 人司 新潟県柏崎市大字安田7546番地 新潟日 本電気株式会社内 (72)発明者 溝口 忠志 新潟県柏崎市大字安田7546番地 新潟日 本電気株式会社内 (56)参考文献 特開 平10−808（ＪＰ，Ａ) 特開 平10−809（ＪＰ，Ａ) 特開 平10−34932（ＪＰ，Ａ) 特開 平10−44427（ＪＰ，Ａ) 特開 平10−67108（ＪＰ，Ａ) (58)調査した分野(Int.Cl.6，ＤＢ名) B41J 2/06
Claims (6)
- 【請求項１】 絶縁性を有するベースフィルムと、前記
ベースフィルムの一部に開口したスリット状開口部と、
前記ベースフィルムの表面に形成され且つ前記スリット
状開口部にその一部が橋渡しして形成され更に絶縁性の
コーティング部材でその橋渡し部の表面を被服された複
数の記録電極と、前記ベースフィルムを前記スリット状
開口部で曲げて保持する保持部材とを備えることを特徴
とする静電式インクジェット記録ヘッド。 - 【請求項２】 矩形形状断面を有する前記記録電極を備
えることを特徴とする請求項１記載の静電式インクジェ
ット記録ヘッド。 - 【請求項３】 台形形状断面を有する前記記録電極を備
えることを特徴とする請求項１記載の静電式インクジェ
ット記録ヘッド。 - 【請求項４】 前記ベースフィルムを前記スリット状開
口部で曲げる際に、長辺がインク流路側となっている前
記台形形状断面を持つ前記記録電極を備えることを特徴
とする請求項３記載の静電式インクジェット記録ヘッ
ド。 - 【請求項５】 絶縁性を有する前記ベースフィルムと前
記記録電極とは、Tape Automated Bonding技術で用いら
れる２層あるいは３層のテープに一体的に構成されてい
ることを特徴とする請求項１，２，３または４記載の静
電式インクジェット記録ヘッド。 - 【請求項６】 前記ベースフィルムと前記保持部材との
間を流れるトナー粒子を含むインクに接液して構成され
る泳動電極を備えることを特徴とする請求項１，２，
３，４または５記載の静電式インクジェット記録ヘッ
ド。
Priority Applications (5)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP22724396A JP2826530B2 (ja) | 1996-08-28 | 1996-08-28 | 静電式インクジェット記録ヘッド |
| DE69716847T DE69716847T2 (de) | 1996-08-28 | 1997-08-26 | Elektrostatische Tintenstrahlaufzeichnungsvorrichtung welche geladene Partikeln enthaltende Tinte verwendet |
| EP97114757A EP0827831B1 (en) | 1996-08-28 | 1997-08-26 | Electrostatic ink-jet recording apparatus using ink containing charge particulate material |
| AU36050/97A AU720874B2 (en) | 1996-08-28 | 1997-08-27 | Electrostatic ink-jet recording apparatus using ink containing charge particulate material |
| US08/919,856 US6059399A (en) | 1996-08-28 | 1997-08-28 | Ink-jet recording apparatus with improved ink density formation |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP22724396A JP2826530B2 (ja) | 1996-08-28 | 1996-08-28 | 静電式インクジェット記録ヘッド |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH1067109A JPH1067109A (ja) | 1998-03-10 |
| JP2826530B2 true JP2826530B2 (ja) | 1998-11-18 |
Family
ID=16857769
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP22724396A Expired - Fee Related JP2826530B2 (ja) | 1996-08-28 | 1996-08-28 | 静電式インクジェット記録ヘッド |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2826530B2 (ja) |
-
1996
- 1996-08-28 JP JP22724396A patent/JP2826530B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH1067109A (ja) | 1998-03-10 |
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