JPH1158778A - インクジェット記録装置 - Google Patents

インクジェット記録装置

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Publication number
JPH1158778A
JPH1158778A JP21865897A JP21865897A JPH1158778A JP H1158778 A JPH1158778 A JP H1158778A JP 21865897 A JP21865897 A JP 21865897A JP 21865897 A JP21865897 A JP 21865897A JP H1158778 A JPH1158778 A JP H1158778A
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JP
Japan
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ink
electrode
ejection
discharge
voltage
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Application number
JP21865897A
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English (en)
Inventor
Keiichi Koike
桂一 小池
Keiki Yamada
敬喜 山田
Ryoji Arima
亮司 有馬
Masatoshi Kato
雅敏 加藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 インクジェット記録装置は、吐出電極を一定
の厚さのインク層で覆うように構成されていたので、吐
出位置近傍にインクを供給し過ぎて、大きなインク滴が
飛翔し易く、また絶縁性液体も飛翔してしまうことか
ら、一定の濃度の微小なインク滴を安定に吐出すること
が困難であった。 【解決手段】 帯電した色材成分または帯電可能な色材
成分を分散させたインク7を流通させるインク供給流路
7内に、色材成分を吐出させるための吐出電極3と色材
成分を吐出電極3へ搬送するための搬送電極5とを形成
し、色材成分を吐出するための駆動回路10が吐出電極
3に印加する電圧に対し、搬送用電圧電源11が搬送電
極5に印加する電圧を常に高い電圧になるように構成
し、色材成分を効率よく吐出電極3に集めるようにし
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、溶剤中に色材を
分散させた液体インクを用い、主にこのインク中の色材
成分を記録媒体上に吐出して記録を行うインクジェット
記録装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】インクジェット記録装置の方式は今日ま
でに数多くのものが提供されているが、その中でも次の
2つの方式が代表的な方式といえる。1つは、発熱体の
熱によってインクの蒸気を発生させその圧力でインク滴
を飛翔させる方式であり、もう1つは圧電素子によって
機械的な圧力パルスを発生させてインク滴を飛翔させる
方式である。
【0003】これらのインクジェット記録装置(プリン
タ)に使用される記録ヘッドとしては、シリアル走査型
ヘッドが実用化されており、キャリッジに搭載された記
録ヘッドが、記録媒体の搬送方向(副走査方向と言う)に
対して直交する方向(主走査方向と言う)に移動しながら
記録を行っている。このシリアル走査型ヘッドは、上記
のように主走査方向に機械的に移動しながら記録を行う
ため、記録速度を早めることが困難である。
【0004】そこで記録速度を早めるために、ライン走
査型ヘッドと呼ばれる記録媒体の幅と同じサイズのヘッ
ドを用い、主走査方向における機械的な可動部分を無く
すことが考えられる。しかし、上述したインクジェット
記録方式では、ノズルが目詰まりする問題や、記録ヘッ
ドの構造が複雑であることからくる加工上の問題があ
り、実際にはライン走査型ヘッドを実現することは難し
い。
【0005】これらの問題を解決しライン走査型ヘッド
を実現するためには、個別のドット毎にノズルを必要と
しない構成および、個別のドット毎のインク流路の隔壁
を必要としない構成であり、なおかつ製造が容易な記録
ヘッドが望ましい。その具体的な方法として、薄膜の電
極アレイに電圧を印加し、静電力を用いてインク液面か
らその中の色材成分を飛翔させる方式が提案されてお
り、例えば特開平8−207307号公報にその内容が
記載されている。
【0006】この方式は、絶縁性の液体中に帯電した、
もしくは帯電可能な色材成分を分散させてなるインクを
インク流路に流通し、インク流路内に形成された吐出用
電極に帯電した色材成分と同一極性の高電圧を印加し、
帯電した色材成分と吐出用電極との反発力によって主に
色材成分を飛翔させるものである。
【0007】図16は上記特開平8−207307号公
報に開示された、従来のインクジェット記録装置の記録
ヘッドのインク吐出位置近傍の概略的な断面図を示すも
のである。
【0008】図16において、64は記録ヘッドで、こ
の記録ヘッドは漸減形状をした第1の絶縁性基材68に
複数の吐出補助電極66が形成されている。第1の絶縁
性基材68には第2の絶縁性基材67が離間対向して設
けられ、この第2の絶縁性基材67の先端部には斜面部
71が形成されている。第2の絶縁性基材67の斜面部
71と鋭角をなす上面部67aには複数の個別電極とし
ての吐出電極65が設けられている。複数の吐出電極6
5の先端部は上面部67aの先端近傍まで延長され、か
つ、その先端部は吐出補助電極66よりも前方に突き出
ている。
【0009】第1および第2の絶縁性基材68、67間
にはインク流路72が形成され、第2の絶縁性基材67
の下部側にはインク回収手段としてのインク回収路73
が形成されている。第2の絶縁性基材67の斜面部71
にはインク吸引手段としての多孔性部材69が設けら
れ、この多孔性部材69は吐出電極65の配列方向に、
吐出電極65の形成幅よりも広い幅寸法で形成されてい
る。
【0010】吐出電極65と吐出補助電極66とは1対
1に対応している。第1および第2の絶縁性基材68、
67は両電極66、65面が対向し、かつ吐出電極65
の先端が吐出補助電極66の先端より1mm突き出すよ
うに、また両電極66、65の各々が対向するように約
1mmのスペースをとって位置決めされている。
【0011】吐出電極65は、画像情報に応じて個別に
吐出電極65を駆動する記録駆動用IC75を介して電
極に電位を与えるための電圧印加手段としての信号電圧
電源76に接続されている。また、吐出補助電極66は
図示しないバイアス電源に接続されている。第2の絶縁
基材67の吐出電極形成面の反対面にはバッキング74
が離間対向して設けられ、両者間には高さ約1mmのイ
ンク回収路73が設けてある。
【0012】次に、動作について説明する。インク70
はインク流路72内を図示しないインク供給装置によっ
て矢印A1方向に供給され、吐出電極65の先端を経た
後、多孔性部材69およびインク回収路73を経て回収
される。ここで、インク70としては、絶縁性液体に樹
脂を主成分とするバインダにカーボンブラック等の色材
顔料、分散剤、帯電制御剤等を含有させたトナー粒子が
分散されたものが用いられている。また、トナー粒子は
吐出電極65、吐出補助電極66に与えられる電位と同
一極性に帯電しているか、もしくは帯電するものが用い
られている。
【0013】図17および図18は、吐出電極先端近傍
でのインク70の状態を説明する図である。図17は非
記録時の様子を示す図であり、インク70の流れが止ま
った状態で、記録ヘッド64の先端の吐出電極65先端
部でその表面張力によりインク70は留まっている。次
に、記録が開始しインク供給装置(図示せず)が作動し、
インク70の供給が始まると、図18に示すように吐出
電極65と第2の絶縁基材67との境界で、インク滞留
部70Bを生じる。しかし、多孔性部材69が吐出電極
65に接近して設けてあるので、インク滞留部は膨張す
る前に多孔性部材69に吸収され、吐出電極先端近傍で
は一定の液厚を保ったインク流れが得られる。
【0014】このとき、信号電圧電源76から記録駆動
用IC75を介して吐出電極65に画像情報に応じた駆
動電圧を印加すると、吐出電極先端部に位置する帯電し
たトナー粒子と吐出電極65との間で反発力(斥力)が生
じ、インクの表面張力に反発力が打ち勝ったときにトナ
ー粒子が吐出電極先端よりインク滴となって飛翔する。
【0015】以上のような方法によって、個別のドット
毎にノズルを必要とせず、また個別のドット毎のインク
流路の隔壁を必要としない構成で主に色材成分をインク
滴として飛翔させることができる。ここで、上述の飛翔
原理に基づく記録装置では、吐出位置近傍を流れるイン
クの流量が飛翔メカニズムの重要なパラメータとなる。
【0016】微小なインク滴を効率よく安定に吐出させ
るためには、吐出する際に吐出電極から反発力を受ける
色材成分である帯電粒子はやはり微量なほうがよい。ま
た、絶縁性液体も帯電粒子ほど大きくはないものの吐出
電極から反発力を受け、絶縁性液体も一緒に飛翔してし
まうため、帯電粒子のみを効率良く飛翔させるには、吐
出位置近傍には絶縁性液体も極力少ないほうがよい。
【0017】上述の方法では、吐出電極の先端を一定の
液厚でインクが覆っているため、吐出位置近傍に対して
インクの供給過多となって大きなインク滴が飛翔しやす
く、微小なインク滴を安定に得ることが困難になってし
まう。また絶縁性液体も飛翔してしまうことから、均一
な濃度のインク滴を飛翔させることが難しい。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】従来のインクジェット
記録装置は以上のように構成されているので、吐出位置
近傍にインクを供給し過ぎてしまい、大きなインク滴が
飛翔しやすく、また絶縁性液体も飛翔してしまうことか
ら、一定の濃度の微小なインク滴を安定に吐出すること
が困難であるといった問題点があった。
【0019】この発明は上記のような課題を解決するた
めになされたもので、吐出位置付近に微量なインク量を
供給し、色材成分のみを効率よく、かつ微小なインク滴
として安定に吐出するインクジェット記録装置を得るこ
とを目的とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】上記の目的に鑑み、この
発明の第1の発明は、記録媒体に対向して配置された吐
出口に帯電した色材成分または帯電可能な色材成分を含
むインクを流通させるインク供給流路、このインク供給
流路内に配置された上記インクの流れる方向に沿って延
びる少なくとも1つの吐出電極、この吐出電極に対向し
て上記インク供給流路内に配置された少なくとも1つの
搬送電極、および帯電した色材成分を吐出したインクを
回収するためのインク回収流路を設けた記録ヘッドと、
上記インクを上記インク供給流路へ供給し上記吐出口側
に送るインク供給手段と、上記吐出電極に画像信号に応
じた上記帯電した色材成分と同一極性の電圧を印加し
て、上記帯電した色材成分を上記吐出口から上記記録媒
体に向かって吐出させる吐出電圧印加手段と、上記搬送
電極に、上記帯電した色材成分と同一極性でかつ上記吐
出電極に印加する電圧より常に高い電圧を印加して、上
記帯電した色材成分を上記吐出電極側に導く搬送電圧印
加手段と、上記インク回収流路を通して帯電した色材成
分が吐出したインクを回収するインク回収手段と、を備
えたことを特徴とするインクジェット記録装置にある。
【0021】この発明の第2の発明は、上記インク回収
流路を、上記インク供給流路における上記搬送電極が形
成された面の上記吐出口よりも内側に形成したことを特
徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置にあ
る。
【0022】この発明の第3の発明は、上記記録ヘッド
が、絶縁基材上に上記インクの流れる方向に沿って延び
る複数の上記吐出電極を含む吐出電極アレイが形成さ
れ、上記吐出口側においてそれぞれの上記吐出電極が吐
出方向に突出するように吐出電極間に切欠部が設けられ
ている吐出基板と、上記吐出基板上の上記吐出電極アレ
イに対向して配置され上記吐出基板との間に上記インク
供給流路を形成すると共に上記吐出電極アレイに対向し
た上記搬送電極が形成された上部基板と、上記吐出基板
に対向して上記上部基板と反対の位置に配置され、上記
吐出基板との間に上記帯電した色材成分が吐出したイン
クを流通させる上記インク回収流路を形成する下部基板
と、を備えたことを特徴とする請求項1または2に記載
のインクジェット記録装置にある。
【0023】この発明の第4の発明は、両側の最も外側
の上記吐出電極のさらに外側にそれぞれ配置された制御
電極と、上記吐出電極に印加する電圧と同一極性の電圧
を上記制御電極に印加する制御電圧印加手段と、をさら
に備えたことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか
に記載のインクジェット記録装置にある。
【0024】この発明の第5の発明は、上記各吐出電極
の両外側にそれぞれ位置するように配置された制御電極
と、上記吐出電極に印加する電圧と同一極性の電圧を上
記制御電極に印加する制御電圧印加手段と、をさらに備
えたことを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記
載のインクジェット記録装置にある。
【0025】この発明の第6の発明は、上記各吐出電極
の吐出方向の先端部分に絶縁性被膜を設けたことを特徴
とする請求項1ないし5のいずれかに記載のインクジェ
ット記録装置にある。
【0026】この発明の第7の発明は、上記インク回収
手段で回収されたインクにインク濃度が低い時には色材
成分を追加して再生処理を施し、上記インク供給手段に
戻して循環させるインク再生手段をさらに備えたことを
特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載のインク
ジェット記録装置にある。
【0027】この発明の第8の発明は、上記搬送電極が
上記吐出電極の数と同数でなおかつ個々の吐出電極と対
向して配置され、上記搬送電圧印加手段が上記吐出電圧
印加手段が上記吐出電極に印加する電圧と同期し、かつ
上記吐出電極に印加する上記電圧に対して所定の電位差
をもった電圧を上記搬送電極に印加することを特徴とす
る請求項1ないし7のいずれかに記載のインクジェット
記録装置にある。
【0028】
【発明の実施の形態】以下この発明を各実施の形態に従
って説明する。 実施の形態1.図1の(a)はこの発明の一実施の形態に
よるインクジェット記録装置の記録ヘッドのインク吐出
位置近傍の概略的な断面図を示すものである。図におい
て、1は記録ヘッドで、この記録ヘッド1は一端が漸減
形状をした第1の絶縁性基材2と、この第1の絶縁性基
材2に離間対向して設けられた第2の絶縁性基材4とで
インク供給流路7を形成している。
【0029】第1の絶縁性基材2のインク供給流路7側
の表面には1つ、あるいは複数の個別電極としての吐出
電極3が形成されている。また、第2の絶縁性基材4の
インク供給流路7側の表面には搬送電極5が設けられて
おり、吐出電極3と対向するように配置されている。吐
出電極3の先端部を第1の絶縁性基材2の先端近傍まで
延長し、かつ、その先端部は搬送電極5よりも前方に突
き出している。第2の絶縁性基材4の下部側には第3の
絶縁性基材6が隔離対向して設けられており、インク回
収流路9を形成している。
【0030】吐出電極3は通常、インク供給流路7のイ
ンク8が流れる方向に沿って複数設けられ、これらの吐
出電極3には画像情報に応じて個別にこれらの吐出電極
3を駆動するための吐出電圧印加手段としての駆動回路
10を、また搬送電極5には搬送電圧印加手段としての
搬送用電圧電源11をそれぞれ接続している。供給ポン
プ12はインク供給流路7へインク8を一定圧力で供給
するためのインク供給手段としてのポンプであり、吸引
ポンプ13はインク回収流路9からインク8を回収する
ためのインク回収手段としてのポンプである。また、1
4は記録媒体である。
【0031】次に動作について説明する。供給ポンプ1
2からインク8が供給され、記録ヘッド1のインク供給
流路7にインク8が流通される。供給ポンプ12は圧力
によってインク8を矢印C1の方向に押し出し、記録ヘ
ッド1の先端部までインク8を送り込む。
【0032】ここで、インク8としては、絶縁性液体に
樹脂を主成分とするバインダにカーボンブラック等の色
材顔料、分散剤、帯電制御剤等を含有させたトナー粒子
が分散されたものを用いている。またトナー粒子は吐出
電極3、搬送電極5に与えられる電位と同一極性に帯電
しているか、もしくは帯電するものを用いている。
【0033】インク供給流路7に供給されたインク8
は、吐出電極3の先端部で溜まった後、矢印C2の方向
に流れ、インク回収流路9に導かれる。インク回収流路
9に流れたインク8は吸引ポンプ13によって吸引力を
受け、矢印C1〜C3のインクの流通系ができる。
【0034】図2は、記録ヘッド1の先端部におけるイ
ンクの動きを説明する図である。図2の(a)は、上述し
た供給ポンプ12と吸引ポンプ13のみを作動させた場
合の、記録ヘッド1の先端部におけるインクの状態を示
したものである。16はトナー粒子である。上述の状態
においては、インク8は吐出電極3と第3の絶縁性基材
6との間でインクの表面張力によってインク表面8aが
形成され、釣り合った状態になっている。
【0035】したがって、矢印C1方向に流すための供
給力と矢印C2方向に流すための吸引力は、このインク
表面8aが壊れない程度に調整しなければならない。こ
のとき、搬送電極5が形成されている第2の絶縁性基材
4の斜面4aに、例えば多孔性部材のような吸引力の良
いものを設けてもよい。この状態においては、トナー粒
子16は絶縁性液体中に均一に分散している。
【0036】次に、吐出電極3に対して駆動回路10か
らバイアス電圧V1を印加し、搬送電極5に対して搬送
用電圧電源11から搬送用電圧Vcを印加する。この時
の記録ヘッド1の先端部でのインクの状態を図2の(b)
に示す。トナー粒子16はバイアス電圧V1、搬送用電
圧Vcと同一極性に帯電しているか、もしくは吐出電極
3あるいは搬送電極5に接触した時点で同一極性に帯電
する。
【0037】両電極にかかる電圧の関係は、バイアス電
圧V1よりも搬送用電圧Vcの方が高いため、インク供
給流路7内では電気力線が搬送電極5から吐出電極3に
向かい、帯電したトナー粒子は矢印D1方向に移動し、
吐出電極3に押しつけられる。また、上述のインク流通
系によってインク8は矢印C1方向に流れるため、帯電
したトナー粒子は吐出電極3に沿って先端部へ移動す
る。
【0038】吐出電極3にはバイアス電圧V1がかかる
が、吐出電極3の個々の先端を尖らせることで電界の集
中が起こり、吐出電極3の先端近傍では矢印B1に示す
搬送力がトナー粒子16にさらに作用する。このとき、
インク8の絶縁性液体自身も搬送用電圧とバイアス電圧
によって力を受け、インク表面8aが前方に移動し、新
しいインク表面8bを形成し、吐出電極3の先端部をよ
く濡らすようになり、微量なインク量を吐出電極3の先
端部に供給できる。
【0039】インク8は上述したようにインク供給流路
7から矢印C2方向に供給され、インク回収流路9に供
給されるが、帯電したトナー粒子は上述したように吐出
電極3に集まるため、トナー粒子が少なくなったインク
が回収されることになる。また、バイアス電圧V1によ
ってトナー粒子16は吐出電極3の先端部まで誘導さ
れ、吐出電極3との間で静電的な反発力(斥力)が生ずる
が、インクの表面張力に打ち勝ってトナー粒子16が飛
び出してしまわない程度のバイアス電圧を与える。
【0040】次に、画像情報が駆動回路10の入力され
ると画像情報に応じた吐出電圧V2を発生し、バイアス
電圧V1に重畳させ、吐出電極3に印加する。この時に
おける記録ヘッド1の先端部でのインクの状態を図2の
(c)に示す。吐出電極3に印加しているバイアス電圧V
1に吐出電圧V2を重畳した電圧よりも、搬送電極5に
印加する搬送用電圧Vcの方が高くなるように搬送用電
圧Vcを予め設定する。
【0041】こうすることによって、インク供給流路7
内でのトナー粒子の搬送力を失うことがなく、吐出電圧
印加時に吐出電極3の近傍でのトナーの濃度が低下する
のを防止するばかりでなく、後方から新たに供給される
トナー粒子を吐出電極3に搬送し続けることができる。
そして吐出電極3の先端部では吐出電圧によってさらに
大きな反発力が生じ、微量なトナー粒子がインクの表面
張力に打ち勝ってインク滴15となって記録媒体14に
向かって吐出する。
【0042】以上のように構成することで、吐出位置付
近に微量なインク量を供給し、かつ色材成分のみを効率
よく吐出電極近傍に供給することができ、微小なインク
滴を安定に吐出するインクジェット記録装置が得られる
【0043】なお、上述の吐出原理では、吐出電極3と
帯電したトナー粒子16との静電的な反発力によって吐
出電極先端からトナー粒子を吐出させているが、記録媒
体14の後方に例えば図2の(c)に破線で示すように背
面電極14aを設け、吐出力として背面電極14aとト
ナー粒子16との間に生じる静電的な吸引力を利用する
ように構成してもよい。このとき、背面電極の電位を吐
出電極とは反対の極性にすることで、吐出電圧と搬送電
圧の値を下げることができ、より高速度な記録が可能に
なる。
【0044】また、個々の吐出電極3の先端の形状は、
高い電界集中がおきる形状であれば、どんな形状でもよ
い。さらに、上記搬送電極5は全ての吐出電極に対して
共通である1つの搬送電極として構成しても、また個々
の吐出電極に対応するように複数個の搬送電極として構
成してもよい。
【0045】なお、一般的な方法として、上記インク回
収手段である吸引ポンプ13で回収したインクを、撹拌
等を行った後に再びインク供給手段である供給ポンプ1
2へ供給してインクを循環させることで、オンデマンド
型のインクジェット記録装置として動作する。このと
き、インク中の色材成分を吐出し続けることでインク濃
度が低下するため、図1の(b)に示すように濃度検出部
92でインク濃度を検出し、濃度が低下した時に、色材
成分をタンク94から濃度検出部92により制御される
バルブ93を介して供給し、これに再生処理部91で再
生処理を施し、供給ポンプ12に供給するように構成し
てもよい。
【0046】実施の形態2.図3はこの発明の別の実施
の形態によるインクジェット記録装置の記録ヘッドのイ
ンク吐出位置近傍の概略的な断面図を示すものである。
図において、17は記録ヘッドで、この記録ヘッドは一
端が漸減形状をした第1の絶縁性基材2と、第1の絶縁
性基材2に離間対向して設けられた第2の絶縁性基材1
8とでインク供給流路7を形成している。第1の絶縁性
基材2のインク供給流路7側の表面には1つ、あるいは
複数の個別電極としての吐出電極3を形成している。
【0047】また、第2の絶縁性基材18のインク供給
流路7側の表面には吐出電極3と同数の搬送電極19を
設けており、吐出電極3と個々に対向するように配置さ
れている。吐出電極3には画像情報に応じて個別に吐出
電極3を駆動するための吐出電圧印加手段としての駆動
回路20を、また搬送電極19には搬送電圧印加手段と
しての搬送電極駆動回路22をそれぞれ接続されてい
る。
【0048】また、駆動回路20は、画像情報に応じた
同期信号21を搬送電極駆動回路22に出力する。図4
は、例えば吐出電極3が複数ある場合における磁気ヘッ
ド17をインクが吐出する側から見た図であり、吐出電
極3と同数の搬送電極19を個々の電極が対向するよう
に配置してある。他の部分については実施の形態1と同
じ構成である。
【0049】次に動作について説明する。吐出電極3と
搬送電極19に電圧を印加しない場合において、供給ポ
ンプ12からインク8が供給され、吸引ポンプ13によ
って吸引力を受けて矢印C1〜C3のインクの流通系が
できるまでの動作については実施の形態1と同じであ
る。
【0050】また、吐出電極3に対して駆動回路20か
らバイアス電圧を、搬送電極19に対して搬送電極駆動
回路22から搬送用電圧を印加した時の動作、および駆
動回路20が画像情報に応じた吐出電圧を発生し、バイ
アス電圧に重畳させて吐出電極3に印加した場合の動作
についても、実施の形態1と同様の動作である。
【0051】記録ヘッド17における第1の絶縁性基材
2と第2の絶縁性基材18との間隔は、吐出電極先端近
傍において図2に示したインクの表面張力によるインク
表面8aが形成しやすいように狭めるほうが望ましい。
しかしながら、吐出電極3および搬送電極19には2K
V〜4KVの高電圧がかかり、また両電極間には帯電し
たトナー粒子が充満していることから、吐出電極3と搬
送電極19との間隔が極端に狭く、両電極間での電位差
が大きい場合には、両電極間で放電が生じてしまう可能
性がある。特に、搬送用電圧が一定で、吐出電極に対し
てバイアス電圧のみがかかっている場合の両電極間の電
位差が最も大きく、放電の可能性が高い。
【0052】そこで、駆動回路20は画像情報に応じて
印加する吐出電圧に同期した同期信号21を、搬送電極
駆動回路22に対して出力する。この同期信号21は、
吐出電圧を印加しているかどうかが判断できる信号であ
ればよく、例えば、駆動回路20が吐出電極3に対して
吐出電圧を印加している場合には”1”を、吐出電圧を
印加せずにバイアス電圧のみを印加している場合には”
0”を搬送電極駆動回路22に出力する。搬送電極駆動
回路22は同期信号21をもとにし、信号値が”1”の
時に印加する搬送電圧の値をVc3とすれば、信号値
が”0”の時に印加する搬送電圧をVc3よりも低い値
のVc1とするように動作する。
【0053】図5には、吐出電圧と搬送電圧の関係を示
す。図中、23は吐出電極3に印加する電圧値の変化を
示し、24は搬送電極19に印加する電圧値の変化を示
す。吐出電極3には通常バイアス電圧V1を印加し、画
像情報に応じてインク滴を吐出する場合には吐出電圧V
2をバイアス電圧V1に重畳し、電圧値V3として吐出
電極3に印加する。
【0054】一方の搬送電極19には、吐出電極3に対
して電圧値V3を印加している時には電圧値Vc3を印
加し、吐出電極3に対してバイアス電圧のみを印加して
いる時にはVc3よりも電圧値Vc2だけ低い電圧値V
c1を印加する。以上のように動作することで、吐出電
極3と搬送電極19との間の電位差が極端に大きくなる
のを防ぐことができる。
【0055】上記のように構成することで、吐出電極と
搬送電極との間に生じる放電を防止することができ、記
録ヘッドがより安定に動作するだけでなく、両電極間隔
の寸法に対して自由度を大きくとれる。
【0056】実施の形態3.図6はこの発明の別の実施
の形態によるインクジェット記録装置の記録ヘッドのイ
ンク吐出位置近傍の概略的な断面図を示すものである。
図において、25は記録ヘッドで、この記録ヘッド25
は一端が漸減形状をした第1の絶縁性基材2と、第1の
絶縁性基材2に離間対向して設けられた第2の絶縁性基
材26とでインク供給流路7を形成している。第1の絶
縁性基材2のインク供給流路7側の表面には1つ、ある
いは複数の個別電極としての吐出電極3が形成されてい
る。また、第2の絶縁性基材26のインク供給流路7側
の表面には搬送電極27が設けられており、吐出電極3
と対向するように配置されている。
【0057】吐出電極3の先端部を第1の絶縁性基材2
の先端近傍まで延長し、かつその先端部は搬送電極27
よりも前方に突き出している。第2の絶縁性基材26の
下部側には第3の絶縁性基材6が隔離対向して設けられ
ており、インク回収流路9を形成している。また、第2
の絶縁性基材26と搬送電極27における吐出電極3の
先端部側の端面から内側の位置に、インク回収流路9に
通じる溝28を形成している。
【0058】図7はこの溝28の形状の一例を示す図で
あり、記録ヘッド25のインク吐出位置近傍を第1の絶
縁性基材2の上から第2の絶縁性基材26および搬送電
極27を透視した図である。図に示すように、第2の絶
縁性基材26と搬送電極27に波線で示す溝28が形成
されている。他の構成については、上記実施の形態と同
じである。
【0059】次に動作について説明する。供給ポンプ1
2からインク8が供給され、記録ヘッド25のインク供
給流路7にインク8が流通される。供給ポンプ12は圧
力によってインク8を矢印C1の方向に押し出し、記録
ヘッド25の先端部までインク8を送り込む。インク8
については、上記実施の形態と同じである。インク供給
流路7に供給されたインク8は、吐出電極3の先端部で
溜まり、インクの表面張力によって吐出電極3と搬送電
極27との間でインク表面8cを形成し、他のインクは
溝28に向かって矢印C4の方向に流れ、インク回収流
路9に導かれる。
【0060】インク回収流路9に流れたインク8は吸引
ポンプ13によって吸引力を受け、矢印C1〜C4〜C
3のインクの流通系ができる。このとき、矢印C1方向
に流すための供給力と矢印C4方向に流すための吸引力
は、このインク表面8cが保たれる程度に調整しなけれ
ばならない。
【0061】次に、吐出電極3に対して駆動回路10か
らバイアス電圧を印加し、また搬送電極27に対して搬
送用電圧電源11から搬送用電圧を印加する。上記実施
の形態と同様に、両電極にかかる電圧の関係は、バイア
ス電圧よりも搬送用電圧の方が高いため、インク供給流
路7内では電気力線が搬送電極27から吐出電極3に向
かい、帯電したトナー粒子は吐出電極3に押しつけられ
る。上述のインク流通系によってインク8は矢印C4方
向に流れるが、供給ポンプ12による流れC1の影響で
溝28から先端の方向には微量な流れC5を生じる。帯
電したトナー粒子は流れC1とC5によって、吐出電極
3に沿って先端部へ移動する。
【0062】さらに、吐出電極3にかかるバイアス電圧
によって吐出電極3の個々の先端を尖らせることで電界
の集中がおこり、吐出電極3の先端近傍にはトナー粒子
が効率よく搬送される。バイアス電圧のかけ方、および
吐出電極3に吐出電圧を重畳したときの動作については
上記実施の形態と同じ動作である。
【0063】以上のように構成することで、吐出位置近
傍に色材成分をさらに効率よく供給することができ、微
小なインク滴をより安定に吐出することができる。ま
た、搬送電極の吐出位置側における端面がインクで覆わ
れることがなく、高い搬送電圧を印加した時に搬送電極
からインクが吐出してしまうことを防止できる。
【0064】実施の形態4.図8はこの発明の別の実施
の形態によるインクジェット記録装置の記録ヘッドのイ
ンク吐出位置近傍の概略的な断面図を示すものである。
図において、29は記録ヘッドで、この記録ヘッドは一
端が漸減形状をした吐出基板としての第1の絶縁性基材
32と、この第1の絶縁性基材32に離間対向して設け
られた上部基板としての第2の絶縁性基材30とでイン
ク供給流路35を形成している。第1の絶縁性基材32
のインク供給流路35側の表面には吐出電極アレイとし
て個々の吐出電極33が形成されている。
【0065】図9には吐出基板としての第1の絶縁性基
材32の形状を示す。第1の絶縁性基材32上には吐出
電極33を形成している。第1の絶縁基材32は記録媒
体14側が、個々の吐出電極33における記録媒体14
に対向した一端を頂点とし、隣り合う吐出電極33との
中心を谷底部32aとした三角波形状となるように切欠
部42が形成されている。また、第2の絶縁性基材30
のインク供給流路35側の表面には搬送電極31が設け
られており、吐出電極33と対向するように配置されて
いる。第1の絶縁性基材32は、その先端部が搬送電極
31よりも前方に突き出している。第1の絶縁性基材3
2の下部側には下部基板としての第3の絶縁性基材34
が隔離対向して設けており、インク回収流路36を形成
している。
【0066】吐出電極33には画像情報に応じて個別に
吐出電極33を駆動するための吐出電圧印加手段として
の駆動回路38が、また搬送電極31には搬送電圧印加
手段としての搬送用電圧電源39がそれぞれ接続されて
いる。40はインク供給流路35へインク37を一定圧
力で供給するためのインク供給手段としての供給ポンプ
であり、41はインク回収流路36からインク37を回
収するためのインク回収手段としての吸引ポンプであ
る。
【0067】次に動作について説明する。供給ポンプ4
0からインク37が供給され、記録ヘッド29のインク
供給流路35にインク37が流通される。供給ポンプ4
0は圧力によってインク37を矢印E1の方向に押し出
し、記録ヘッド29の先端部までインク37を送り込
む。インク37は上述した実施の形態と同じものであ
る。インク供給流路35に供給されたインク37は、吐
出電極33の先端部で溜まり、インクの表面張力によっ
て吐出電極33と搬送電極31との間でインク表面37
aを形成し、他のインクは谷底部32aを通って矢印E
2の方向に流れ、インク回収流路36に導かれる。
【0068】インク回収流路36に流れたインク37は
吸引ポンプ41によって吸引力を受け、矢印E1〜E3
のインクの流通系ができる。このとき、矢印E1方向に
流すための供給力と矢印E2方向に流すための吸引力
は、インク表面37aが保たれる程度に調整しなければ
ならない。
【0069】図10は第1の絶縁性基材32の先端部に
おけるインクの動きを説明する図である。供給ポンプ4
0によって供給されたインクは矢印E1の方向に流れ、
吐出電極33の先端付近において第1の絶縁性基体32
の谷底部32aを通って第1の絶縁性基体32の裏側へ
流れ、矢印E2の流れを形成する。このとき、隣り合う
吐出電極33の頂点の間には、インクの表面張力によっ
てインク表面37bを形成する。このインク表面37b
によって個々の吐出電極33の先端部がインクで良く濡
れるようになり、トナー粒子を効率良く吐出電極33の
先端部に搬送できるようになる。
【0070】吐出電極33に対して駆動回路38からバ
イアス電圧を、搬送電極31に対して搬送用電圧電源3
9から搬送用電圧を印加した時の動作、および駆動回路
38が画像情報に応じた吐出電圧を発生し、バイアス電
圧に重畳させて吐出電極33に印加した場合での動作に
ついては、上記実施の形態と同様の動作である。
【0071】以上のように構成することで、吐出位置近
傍が良くインクで濡れるようになり、色材成分のみをさ
らに効率よく吐出電極近傍に供給することができ、微小
なインク滴を安定に吐出すようにすることができる。
【0072】なお、個々の吐出電極の先端の形状は、高
い電界集中がおきる形状であればどのよな形状でもよ
く、さらに、搬送電極は全ての吐出電極に対して共通で
ある1つの搬送電極として構成しても、また個々の吐出
電極に対応するように複数個の搬送電極として構成して
もよい。
【0073】実施の形態5.図11はこの発明の別の実
施の形態によるインクジェット記録装置の記録ヘッドの
インク吐出位置近傍の概略的な断面図を示すものであ
る。この実施の形態は、実施の形態4の装置に実施の形
態2の搬送電圧を吐出電圧に同期させて変化させること
を組み合わせたものである。
【0074】図において、43は記録ヘッドで、この記
録ヘッドは一端が漸減形状をした吐出基板としての第1
の絶縁性基材32と、第1の絶縁性基材32に離間対向
して設けられた上部基板としての第2の絶縁性基材44
とでインク供給流路35を形成している。第1の絶縁性
基材32のインク供給流路35側の表面には吐出電極ア
レイとして個々の吐出電極33を形成している。絶縁基
材32の形状は図9に示すものと同じである。
【0075】また、第2の絶縁性基材44のインク供給
流路35側の表面には吐出電極33と同数の搬送電極4
5を設けており、個々の吐出電極33とそれぞれ対向す
るように配置している。吐出電極33には画像情報に応
じて個別に吐出電極33を駆動するための吐出電圧印加
手段としての駆動回路46を、また搬送電極45には搬
送電圧印加手段としての搬送電極駆動回路48をそれぞ
れ接続している。また、駆動回路46は、画像情報に応
じた同期信号47を搬送電極駆動回路48に出力する。
他の部分については実施の形態4と同じ構成である。
【0076】次に動作について説明する。吐出電極33
と搬送電極45に電圧を印加しない場合において、供給
ポンプ40からインク37が供給され、吸引ポンプ41
によって吸引力を受けて矢印E1〜E3のインクの流通
系ができるまでの動作については実施の形態4と同じで
ある。また、吐出電極33に対して駆動回路46からバ
イアス電圧を搬送電極45に対して搬送電極駆動回路4
8から搬送用電圧を印加した時の動作、および駆動回路
46が画像情報に応じた吐出電圧を発生し、バイアス電
圧に重畳させて吐出電極33に印加した場合の動作につ
いては、実施の形態1と同様の動作である。
【0077】記録ヘッド43においても、第1の絶縁性
基材32と第2の絶縁性基材44との間隔は狭めるほう
が望ましいが、吐出電極および搬送電極には高電圧がか
かり、また両電極間には帯電したトナー粒子が充満して
いることから、吐出電極33と搬送電極45との間で放
電が生じてしまう可能性がある。特に、搬送用電圧が一
定で、吐出電極に対してバイアス電圧のみがかかってい
る場合の両電極間の電位差が最も大きく、放電の可能性
が高い。
【0078】そこで、実施の形態2と同様に、駆動回路
46は画像情報に応じて印加する吐出電圧に同期した同
期信号47を、搬送電極駆動回路48に対して出力す
る。この同期信号47は、吐出電圧を印加しているかど
うかが判断できる信号であればよく、例えば、駆動回路
46が吐出電極33に対して吐出電圧を印加している場
合には”1”を、吐出電圧を印加せずにバイアス電圧の
みを印加している場合には”0”を搬送電極駆動回路4
8に出力する。
【0079】そして、搬送電極駆動回路48は同期信号
47をもとに、信号値が”1”の時に印加する搬送電圧
の値をVc3とすれば、信号値が”0”の時に印加する
搬送電圧をVc3よりも低い値のVc1とするように動
作する。詳細は実施の形態2において図5に従って説明
したので省略する。
【0080】そして、吐出電極33には通常バイアス電
圧V1を印加し、画像情報に応じてインク滴を吐出する
場合には吐出電圧V2をバイアス電圧V1に重畳し、電
圧値V3として吐出電極に印加し、一方の搬送電極45
には、吐出電極に対して電圧値V3を印加している時に
は電圧値Vc3を印加し、吐出電極対してにバイアス電
圧のみを印加しているときにはVc3よりも電圧値Vc
2だけ低い電圧値Vc1を印加することで、吐出電極3
3と搬送電極45との間の電位差が極端に大きくなるの
を防ぐことができる。
【0081】上記のように構成することで、吐出電極と
搬送電極との間に生じる放電を防止することができ、記
録ヘッドがより安定に動作するだけでなく、両電極間隔
の寸法に対して自由度を大きくとれる。
【0082】実施の形態6.図12はこの発明の別の実
施の形態によるインクジェット記録装置のインクを吐出
させるための上記第1の絶縁性基材に相当する吐出基板
の構造を示す平面図である。図において、49は絶縁基
材であり、その上に吐出電極アレイとしてn個の吐出電
極50を均等間隔に配置している。また、第1の絶縁性
基材に相当する絶縁基材49(吐出基板)上において、1
番目の吐出電極50の隣りに制御電極51aを、n番目
の吐出電極の隣りに制御電極51bを形成する。
【0083】さらに絶縁基材49は記録媒体14側に、
個々の吐出電極50および制御電極51a、51bにお
ける一端を頂点とし、隣り合う電極との中心が谷底部と
なる三角波形状になるように切欠部42が設けられてい
る。吐出電極50には画像情報に応じて個別に吐出電極
50を駆動するための吐出電圧印加手段としての駆動回
路38を、また制御電極51a、51bには制御電圧印
加手段としての電圧電源52をそれぞれ接続している。
【0084】次に、動作について説明する。図13は上
述の吐出電極アレイからインクが吐出する様子を示した
図である。図において50aは1番目の吐出電極、50
bは2番目の吐出電極、51aは制御電極である。吐出
電極50a、50bには駆動回路38から通常バイアス
電圧が印加されており、画像情報に応じてインクを吐出
する場合には吐出電圧をバイアス電圧に重畳して印加さ
れる。吐出電極50bからインク滴53を吐出する場合
は、吐出電極50bの両隣りに別の吐出電極があり、そ
れぞれにバイアス電圧が常時印加されているため、イン
ク滴53は矢印F1方向に吐出する。
【0085】しかしながら、吐出電極50aからインク
滴を吐出させる場合においては、吐出電極50aの隣り
の一方、すなわち制御電極51aの位置に電極が存在し
ない場合においては、電極のない側の電位が極端に低い
ため、インク滴54となって波線矢印F2の方向に曲が
って吐出してしまう。そこで、制御電極51aを設け、
そこに電圧電源52から制御用電圧として吐出電極に印
加する電圧と同一極性で、例えばバイアス電圧と同一の
値の電圧を常時印加することで、吐出電極50aの周囲
の環境は吐出電極50bと同じ条件になり、インク滴5
5として矢印F3の方向に正しく吐出することができ
る。
【0086】以上のように構成することで、吐出電極を
アレイ状に形成した場合において、全ての吐出電極から
同一方向にインク滴を吐出させることができる。
【0087】実施の形態7.図14はこの発明の別の実
施の形態によるインクジェット記録装置のインクを吐出
させるための上記第1の絶縁性基材に相当する吐出基板
の構造を示す平面図である。図において56は絶縁基材
であり、その上に吐出電極アレイとしてn個の吐出電極
57を均等間隔に配置している。また、第1の絶縁性基
材に相当する絶縁基材56(吐出基板)上における全ての
吐出電極に対して、個々の吐出電極57の両隣りが制御
電極58になるよう、n+1個の制御電極58を形成す
る。
【0088】さらに、絶縁基材56の記録媒体側は、全
ての吐出電極57と制御電極58における一端を頂点と
し、隣り合う電極のと中心を谷底部とした三角波形状と
なるよう切欠部42が形成されている。吐出電極57に
は画像情報に応じて個別に吐出電極57を駆動するため
の吐出電圧印加手段としての駆動回路38を、また制御
電極58には制御電圧印加手段としての電圧電源52が
それぞれ接続されている。
【0089】次に、動作について説明する。吐出電極5
7は駆動回路38から通常バイアス電圧が印加されてお
り、画像情報に応じてインクを吐出する場合には吐出電
圧をバイアス電圧に重畳して印加される。i番目の吐出
電極とi+1番目の吐出電極からインク滴を吐出する時
を考える。i番目とi+1番目の吐出電極にはバイアス
電圧に吐出電圧を重畳させた電圧を印加し、i−1番目
の吐出電極にはバイアス電圧のみを印加すると、i番目
の吐出電極の両隣りの電位差が異なる。制御電極58が
存在しない場合は、i番目の吐出電極から吐出されるイ
ンク滴は、電位の低いi−1番目の方向に若干曲がって
吐出されてしまう。
【0090】そこで、制御電極58を設け、そこに電圧
電源52から制御用電圧として吐出電極に印加する電圧
と同一極性で、例えばバイアス電圧と同一の値の電圧を
常時印加することで、全ての吐出電極57における両隣
りの電極との電位差が同じになり、i番目の吐出電極か
らはインク滴59として、i+1番目の吐出電極からは
インク滴60として同一の矢印F1の方向に正しく吐出
しを行うことができる。
【0091】以上のように構成することで、吐出電極を
アレイ状に形成した場合において、全ての吐出電極か
ら、より正確に同一方向にインク滴を吐出させることが
できる。
【0092】実施の形態8.図15はこの発明の別の実
施の形態によるインクジェット記録装置のインクを吐出
させるための上記第1の絶縁性基材に相当する吐出基板
の構造を示す平面図である。図15の(a)は、例えば実
施の形態4と同一の吐出基板である絶縁基材61であ
り、この絶縁基材61の上に吐出電極アレイとしてn個
の吐出電極62を均等間隔に配置している。絶縁基材6
1の記録媒体側は、全ての吐出電極62における一端を
頂点とし、隣り合う電極との中心を谷底部とする三角波
形状となるよう切欠部42が設けられている。図15の
(b)は、吐出電極62の先端部分に絶縁性被膜63を形
成したものである。
【0093】絶縁性被膜63の形成方法としては、スパ
ッタリング法をはじめ、薄膜を形成できる方法であれば
どのような方法を用いてもよく、厚みを極力小さくする
ことが望ましい。また被膜する絶縁材料としては、電気
的絶縁をはかれるものであればどんな材料でもかまわな
く、耐熱性に関しては特に考慮を必要としない。
【0094】上述したように、吐出電極62の先端に帯
電したトナー粒子が搬送され、吐出電極62との反発力
によってトナー粒子がインク滴となって吐出するが、吐
出電極先端部に絶縁性被膜63を形成することで先端部
の濡れ性が悪くなり、吐出しの際に電極からインク滴が
離れやすくなるため、低い電圧値でインク滴を吐出させ
ることができる。
【0095】しかしながら、図15の(b)に示す、絶縁
性被膜63の長さLがあまり長いと、濡れ性の悪さが逆
に作用し、吐出電極先端部にインクを供給しにくくなっ
てしまう。そのため絶縁性被膜63の長さLは可能なか
ぎり短く形成するのが望ましい。
【0096】以上のようにのように構成したので、より
低い電圧値でインクを吐出させることができ、消費電力
を下げるだけでなく、吐出電極へ供給する吐出電圧を高
周波数にすることができ、安定でしかも高速度に記録が
行える。
【0097】
【発明の効果】上記のようにこの発明の第1の発明で
は、記録媒体に対向して配置された吐出口に帯電した色
材成分または帯電可能な色材成分を含むインクを流通さ
せるインク供給流路、このインク供給流路内に配置され
た上記インクの流れる方向に沿って延びる少なくとも1
つの吐出電極、この吐出電極に対向して上記インク供給
流路内に配置された少なくとも1つの搬送電極、および
帯電した色材成分を吐出したインクを回収するためのイ
ンク回収流路を設けた記録ヘッドと、上記インクを上記
インク供給流路へ供給し上記吐出口側に送るインク供給
手段と、上記吐出電極に画像信号に応じた上記帯電した
色材成分と同一極性の電圧を印加して、上記帯電した色
材成分を上記吐出口から上記記録媒体に向かって吐出さ
せる吐出電圧印加手段と、上記搬送電極に、上記帯電し
た色材成分と同一極性でかつ上記吐出電極に印加する電
圧より常に高い電圧を印加して、上記帯電した色材成分
を上記吐出電極側に導く搬送電圧印加手段と、上記イン
ク回収流路を通して帯電した色材成分が吐出したインク
を回収するインク回収手段と、を備えたので、吐出位置
付近に微量なインク量を供給し、かつ色材成分のみを効
率よく吐出電極近傍に供給することができ、微小なイン
ク滴を安定に吐出するインクジェット記録装置を提供で
きる等の効果が得られる。
【0098】この発明の第2の発明では、上記インク回
収流路を、上記インク供給流路における上記搬送電極が
形成された面の上記吐出口よりも内側に形成したので、
吐出位置近傍に色材成分をさらに効率よく供給すること
ができ、微小なインク滴をより安定に吐出すことがで
き、さらに搬送電極の吐出位置側における端面がインク
で覆われることがなく、高い搬送電圧を印加した時に搬
送電極からインクが吐出してしまうのを防止することの
できるインクジェット記録装置を提供できる等の効果が
得られる。
【0099】この発明の第3の発明では、上記記録ヘッ
ドが、絶縁基材上に上記インクの流れる方向に沿って延
びる複数の上記吐出電極を含む吐出電極アレイが形成さ
れ、上記吐出口側においてそれぞれの上記吐出電極が吐
出方向に突出するように吐出電極間に切欠部が設けられ
ている吐出基板と、上記吐出基板上の上記吐出電極アレ
イに対向して配置され上記吐出基板との間に上記インク
供給流路を形成すると共に上記吐出電極アレイに対向し
た上記搬送電極が形成された上部基板と、上記吐出基板
に対向して上記上部基板と反対の位置に配置され、上記
吐出基板との間に上記帯電した色材成分が吐出したイン
クを流通させる上記インク回収流路を形成する下部基板
と、を備えたので、吐出位置近傍が良くインクで濡れる
ようになり、色材成分のみをさらに効率よく吐出電極近
傍に供給することができ、微小なインク滴を安定に吐出
すことのできるインクジェット記録装置を提供できる等
の効果が得られる。
【0100】この発明の第4の発明では、両側の最も外
側の上記吐出電極のさらに外側にそれぞれ配置された制
御電極と、上記吐出電極に印加する電圧と同一極性の電
圧を上記制御電極に印加する制御電圧印加手段と、をさ
らに備えたので、吐出電極をアレイ状に形成した場合に
おいて、全ての吐出電極から同一方向にインク滴を吐出
させることが可能なインクジェット記録装置を提供でき
る等の効果が得られる。
【0101】この発明の第5の発明では、上記各吐出電
極の両外側にそれぞれ位置するように配置された制御電
極と、上記吐出電極に印加する電圧と同一極性の電圧を
上記制御電極に印加する制御電圧印加手段と、をさらに
備えたので、吐出電極をアレイ状に形成した場合におい
て、全ての吐出電極からより正確に同一方向にインク滴
を吐出させることが可能なインクジェット記録装置を提
供できる等の効果が得られる。
【0102】この発明の第6の発明では、上記各吐出電
極の吐出方向の先端部分に絶縁性被膜を設けたので、よ
り低い電圧値でインクを吐出させることができ、消費電
力を下げるだけでなく、高周波数で動作する駆動回路を
容易に得られ、安定で、しかも高速度に記録が行えるイ
ンクジェット記録装置を提供できる等の効果が得られ
る。
【0103】この発明の第7の発明では、上記インク回
収手段で回収されたインクにインク濃度が低い時には色
材成分を追加して再生処理を施し、上記インク供給手段
に戻して循環させるインク再生手段をさらに備えたの
で、オンデマンド型のインクジェット記録装置として動
作しかつ、インク濃度が低下した時に自動で色材成分を
追加するインクジェット記録装置を提供できる等の効果
が得られる。
【0104】そしてこの発明の第8の発明では、上記搬
送電極が上記吐出電極の数と同数でなおかつ個々の吐出
電極と対向して配置され、上記搬送電圧印加手段が上記
吐出電圧印加手段が上記吐出電極に印加する電圧と同期
し、かつ上記吐出電極に印加する上記電圧に対して所定
の電位差をもった電圧を上記搬送電極に印加するように
したので、吐出電極と搬送電極との間に生じる放電を防
止することができ、記録ヘッドがより安定に動作するだ
けでなく、両電極間隔の寸法に対して自由度を大きくと
れるインクジェット記録装置を提供できる等の効果が得
られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (a)はこの発明の実施の形態1によるインク
ジェット記録装置の記録ヘッドのインク吐出位置近傍の
概略的な断面図、(b)は吸引ポンプから供給ポンプへの
帰還の一例を示す図である。
【図2】 記録ヘッドの先端部におけるインクの動きを
説明する図である。
【図3】 この発明の実施の形態2によるインクジェッ
ト記録装置の記録ヘッドのインク吐出位置近傍の概略的
な断面図である。
【図4】 この発明の実施の形態2による記録ヘッドを
インクが吐出する側から見た図である。
【図5】 この発明の実施の形態2による吐出電圧と搬
送電圧の関係を示す図である。
【図6】 この発明の実施の形態3によるインクジェッ
ト記録装置の記録ヘッドのインク吐出位置近傍の概略的
な断面図である。
【図7】 この発明の実施の形態3における第2の絶縁
性基材に形成される溝の形状を示す図である。
【図8】 この発明の実施の形態4によるインクジェッ
ト記録装置の記録ヘッドのインク吐出位置近傍の概略的
な断面図である。
【図9】 この発明の実施の形態4による吐出基板の形
状を示す図である。
【図10】 この発明の実施の形態4による吐出基板の
先端部におけるインクの動きを説明する図である。
【図11】 この発明の実施の形態5によるインクジェ
ット記録装置の記録ヘッドのインク吐出位置近傍の概略
的な断面図である。
【図12】 この発明の実施の形態6によるインクジェ
ット記録装置の吐出基板の構造を示す図である。
【図13】 この発明の実施の形態6による吐出電極ア
レイからインクが吐出する様子を示した図である。
【図14】 この発明の実施の形態7によるインクジェ
ット記録装置の吐出基板の構造を示す図である。
【図15】 この発明の実施の形態8によるインクジェ
ット記録装置の吐出基板の構造を示す図である。
【図16】 従来のインクジェット記録ヘッドのインク
吐出位置近傍の概略的な断面図である。
【図17】 従来のインクジェット記録装置の記録ヘッ
ドの非記録時における吐出電極先端近傍でのインクの状
態を説明する図である。
【図18】 従来のインクジェット記録装置の記録ヘッ
ドの記録時における吐出電極先端近傍でのインクの状態
を説明する図である。
【符号の説明】
1,17,25,29,43 記録ヘッド、2,32
第1の絶縁性基材、3,33,50,57,62 吐出
電極、4,18,26,30,44 第2の絶縁性基
材、5,19,27,31,45 搬送電極、6,34
第3の絶縁性基材、7,35 インク供給流路、8,
37 インク、9,36 インク回収流路、10,2
0,38,46 駆動回路、11,39 搬送用電圧電
源、12,40 供給ポンプ、13,41 吸引ポン
プ、14 記録媒体、22,48 搬送電極駆動回路、
63 絶縁性被膜。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 加藤 雅敏 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 記録媒体に対向して配置された吐出口に
    帯電した色材成分または帯電可能な色材成分を含むイン
    クを流通させるインク供給流路、このインク供給流路内
    に配置された上記インクの流れる方向に沿って延びる少
    なくとも1つの吐出電極、この吐出電極に対向して上記
    インク供給流路内に配置された少なくとも1つの搬送電
    極、および帯電した色材成分を吐出したインクを回収す
    るためのインク回収流路を設けた記録ヘッドと、 上記インクを上記インク供給流路へ供給し上記吐出口側
    に送るインク供給手段と、 上記吐出電極に画像信号に応じた上記帯電した色材成分
    と同一極性の電圧を印加して、上記帯電した色材成分を
    上記吐出口から上記記録媒体に向かって吐出させる吐出
    電圧印加手段と、 上記搬送電極に、上記帯電した色材成分と同一極性でか
    つ上記吐出電極に印加する電圧より常に高い電圧を印加
    して、上記帯電した色材成分を上記吐出電極側に導く搬
    送電圧印加手段と、 上記インク回収流路を通して帯電した色材成分が吐出し
    たインクを回収するインク回収手段と、 を備えたことを特徴とするインクジェット記録装置。
  2. 【請求項2】 上記インク回収流路を、上記インク供給
    流路における上記搬送電極が形成された面の上記吐出口
    よりも内側に形成したことを特徴とする請求項1に記載
    のインクジェット記録装置。
  3. 【請求項3】 上記記録ヘッドが、 絶縁基材上に上記インクの流れる方向に沿って延びる複
    数の上記吐出電極を含む吐出電極アレイが形成され、上
    記吐出口側においてそれぞれの上記吐出電極が吐出方向
    に突出するように吐出電極間に切欠部が設けられている
    吐出基板と、 上記吐出基板上の上記吐出電極アレイに対向して配置さ
    れ上記吐出基板との間に上記インク供給流路を形成する
    と共に上記吐出電極アレイに対向した上記搬送電極が形
    成された上部基板と、 上記吐出基板に対向して上記上部基板と反対の位置に配
    置され、上記吐出基板との間に上記帯電した色材成分が
    吐出したインクを流通させる上記インク回収流路を形成
    する下部基板と、 を備えたことを特徴とする請求項1または2に記載のイ
    ンクジェット記録装置。
  4. 【請求項4】 両側の最も外側の上記吐出電極のさらに
    外側にそれぞれ配置された制御電極と、上記吐出電極に
    印加する電圧と同一極性の電圧を上記制御電極に印加す
    る制御電圧印加手段と、をさらに備えたことを特徴とす
    る請求項1ないし3のいずれかに記載のインクジェット
    記録装置。
  5. 【請求項5】 上記各吐出電極の両外側にそれぞれ位置
    するように配置された制御電極と、上記吐出電極に印加
    する電圧と同一極性の電圧を上記制御電極に印加する制
    御電圧印加手段と、をさらに備えたことを特徴とする請
    求項1ないし3のいずれかに記載のインクジェット記録
    装置。
  6. 【請求項6】 上記各吐出電極の吐出方向の先端部分に
    絶縁性被膜を設けたことを特徴とする請求項1ないし5
    のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  7. 【請求項7】 上記インク回収手段で回収されたインク
    にインク濃度が低い時には色材成分を追加して再生処理
    を施し、上記インク供給手段に戻して循環させるインク
    再生手段をさらに備えたことを特徴とする請求項1ない
    し6のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  8. 【請求項8】 上記搬送電極が上記吐出電極の数と同数
    でなおかつ個々の吐出電極と対向して配置され、上記搬
    送電圧印加手段が上記吐出電圧印加手段が上記吐出電極
    に印加する電圧と同期し、かつ上記吐出電極に印加する
    上記電圧に対して所定の電位差をもった電圧を上記搬送
    電極に印加することを特徴とする請求項1ないし7のい
    ずれかに記載のインクジェット記録装置。
JP21865897A 1997-08-13 1997-08-13 インクジェット記録装置 Pending JPH1158778A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2001000415A1 (fr) * 1999-06-30 2001-01-04 Hitachi, Ltd. Tete et dispositif d'enregistrement par jets d'encre
EP1122070A3 (en) * 2000-02-07 2002-01-23 Hitachi, Ltd. Recording head and inkjet recording device making use of it

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WO2001000415A1 (fr) * 1999-06-30 2001-01-04 Hitachi, Ltd. Tete et dispositif d'enregistrement par jets d'encre
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US6443560B1 (en) 2000-02-07 2002-09-03 Hitachi, Ltd. Recording head and inkjet recording device having separately arranged ink chambers and ink discharge unit

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