JP3894104B2 - 現像方法及び現像装置及び現像液再生装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、フォトリソグラフィーにおける現像方法および現像装置に係り、特に現像液を再利用する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
液晶ディスプレイ(LCD)や半導体デバイス製造のフォトリソグラフィーでは、被処理基板(ガラス基板、半導体ウエハ等)にフォトレジストを塗布し(レジスト塗布工程)、レジスト上にマスクパターンを焼き付けてから(露光工程)、レジストの感光部もしくは非感光部を選択的に現像液に溶解させて(現像工程)、基板表面にレジストパターンを形成するようにしている。
【0003】
一般に、フォトレジストの現像液にはアルカリ水溶液が使用されている。特に、アルカリ金属を嫌うLCDや半導体のプロセスでは、有機アルカリであるTMAH(テトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド)の2.38%水溶液が広く使用されている。
【0004】
従来より、LCDプロセスの現像装置では、基板1枚当たりの現像液消費量を節約するために、現像処理に用いた現像液を循環させて再利用するシステムが用いられている(たとえば、特許文献1、特許文献2および特許文献3参照)。この種の現像液循環再利用システムは、現像処理部より回収した現像液に新液(2.38%TMAH水溶液)を加えたり、あるいは原液(たとえば20%TMAH水溶液)や純水等を加えるなどしてTMAH濃度を基準濃度(2.38%)に戻し、この基準濃度(2.38%)のTMAH水溶液を再生現像液として現像処理部に供給するようにしている。
【0005】
【特許文献1】
特開平8−45832号公報(第4−5頁、図2)
【特許文献2】
特開平9−7939号公報(図4)
【特許文献3】
特開平10−321517号公報(第4−5頁、図2)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のように現像液のTMAH濃度を基準濃度(2.38%)に復元または維持する従来の現像液循環再使用システムでは、現像液リサイクルの回数を増やすと、現像均一性、特に線幅均一性(CD均一性)を維持することが難しくなるという問題があった。つまり、リサイクル数が増えるにつれて、現像液中に溶け込むレジストの量が増加するため、TMAH濃度を基準濃度(2.38%)に維持しても、レジスト量またはレジスト含有率の増加する分だけ現像液中の溶媒(水)の重量比が減少することと、レジスト成分(樹脂)に現像を促進する作用があることとが相俟って、現像レートが増大し、線幅が減少傾向に変動しやすくなる。
【0007】
本発明は、かかる従来技術の問題点に鑑みてなされたもので、現像液を多数回再利用しても現像均一性を保証できるようにした現像方法、現像装置および現像液再生装置を提供することを目的とする。
【0008】
本発明の別の目的は、現像液の消費量を大幅に節減できる現像方法、現像装置および現像液再生装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明の現像方法は、被処理基板上のレジスト膜に対する現像処理に用いられたアルカリ性の現像液を回収する工程と、回収された前記現像液のレジスト濃度を測定する工程と、現像レートを一定に維持するための前記レジスト濃度の測定値に対応するアルカリ濃度値を予め設定したルックアップテーブルを参照して割り出す工程と、割り出した前記アルカリ濃度値になるように前記現像液の成分を調整する工程と、成分調整された前記現像液を前記現像処理に再利用する工程とを有し、前記現像液のリサイクル数が増えるにしたがって、前記回収された前記現像液のレジスト濃度が上昇し、前記成分調整された現像液のアルカリ濃度が下がる方法とした。
【0010】
本発明の現像装置は、被処理基板上のフォトレジスト膜の不要な部分をアルカリ性の現像液で溶解する現像処理を行う処理部と、前記処理部の現像処理に用いられた現像液を回収する回収部と、回収された前記現像液のレジスト濃度を測定するレジスト濃度測定部と、現像レートを一定に維持するための前記レジスト濃度測定値に対応するアルカリ濃度値を予め設定したルックアップテーブルを参照して割り出すアルカリ濃度割り出し部と、割り出された前記アルカリ濃度値になるように前記現像液の成分を調整する現像液調合部と、前記現像液調合部で成分調整された前記現像液を再利用のため前記処理部へ供給する現像液供給部とを有し、前記アルカリ濃度割り出し部のルックアップテーブルが、前記現像液のリサイクル数が増えるにしたがって、前記回収された前記現像液のレジスト濃度が上昇し、前記成分調整された現像液のアルカリ濃度が下がるように予め設定されている構成とした。
【0011】
本発明の現像方法または現像装置では、現像液を再利用するに際して、現像レートに対するレジスト成分の影響をレジスト濃度(測定値)に応じてキャンセルするようなアルカリ濃度値に現像液の成分を調整することにより、現像均一性を確保する。より詳細には、回収部により回収された現像液についてレジスト濃度測定部がレジスト濃度を測定すると、アルカリ濃度割り出し部においてルックアップテーブルを参照してレジスト濃度測定値に対応するアルカリ濃度が割り出され、その割り出されたアルカリ濃度値になるように現像液調合部において現像液の成分が調整され、成分調整された現像液が現像液供給部より処理部へ送られる。ここで、アルカリ濃度割り出し部のルックアップテーブルは、現像液のリサイクル数が増えるにしたがって、回収された現像液のレジスト濃度が上昇し、成分調整された現像液のアルカリ濃度が下がるように予め設定されているので、リサイクル回数が増えても現像レートを一定に維持することができる。
【0012】
本発明の現像方法においては、レジスト濃度の測定に吸光光度法を好適に用いることができる。この場合、好ましい一態様として、レジスト濃度測定工程は、現像液を所定の混合比で所定の溶媒により希釈して希釈現像液を得る工程と、希釈現像液のレジスト濃度を吸光光度法によって測定する工程と、希釈現像液より求めたレジスト濃度測定値を希釈前の現像液のレジスト濃度測定値に換算する工程とを含む。また、現像液成分調整工程は、現像液のアルカリ濃度を測定する工程と、アルカリ濃度の測定値が割り出されたアルカリ濃度値に一致するまで現像液に現像液原液および/または溶媒を加える工程とを含む。ここで、現像液のアルカリ濃度の測定には導電率測定法を好適に用いることができる。
【0013】
本発明の現像装置においては、好ましい一態様として、現像液調合部が、現像液を収容する現像液容器と、この現像液容器に現像液の原液を供給するための原液供給部と、現像液容器に溶媒を供給するための溶媒供給部と、現像液容器から現像液を排出するための現像液排出部と、現像液容器内の現像液のアルカリ濃度を測定するためのアルカリ濃度測定部と、アルカリ濃度測定部で得られるアルカリ濃度測定値がアルカリ濃度割り出し部で割り出されたアルカリ濃度値に一致するように現像液容器より排出される現像液の量、原液供給部より現像液容器に供給される原液の量および/または溶媒供給部より現像液容器に供給される溶媒の量を制御する制御部とを有する。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、添付図を参照して本発明の好適な実施形態を説明する。
【0018】
図1に、本発明の現像方法および現像装置を適用できる一構成例としての塗布現像処理システムを示す。この塗布現像処理システム10は、クリーンルーム内に設置され、たとえばLCD基板を被処理基板とし、LCD製造プロセスにおいてフォトリソグラフィー工程の中の洗浄、レジスト塗布、プリベーク、現像およびポストベーク等の各処理を行うものである。露光処理は、このシステムに隣接して設置される外部の露光装置12で行われる。
【0019】
この塗布現像処理システム10は、中心部に横長のプロセスステーション(P/S)16を配置し、その長手方向(X方向)両端部にカセットステーション(C/S)14とインタフェースステーション(I/F)18とを配置している。カセットステーション(C/S)14は、システム10のカセット搬入出ポートであり、基板Gを多段に積み重ねるようにして複数枚収容可能なカセットCを水平方向たとえばY方向に4個まで並べて載置可能なカセットステージ20と、このステージ20上のカセットCに対して基板Gの出し入れを行う搬送機構22とを備えている。搬送機構22は、基板Gを保持できる手段たとえば搬送アーム22aを有し、X,Y,Z,θの4軸で動作可能であり、隣接するプロセスステーション(P/S)16側と基板Gの受け渡しを行えるようになっている。
【0020】
プロセスステーション(P/S)16は、システム長手方向(X方向)に延在する平行かつ逆向きの一対のラインA,Bに各処理部をプロセスフローまたは工程の順に配置している。より詳細には、カセットステーション(C/S)14側からインタフェースステーション(I/F)18側へ向う上流部のプロセスラインAには、洗浄プロセス部24と、第1の熱的処理部26と、塗布プロセス部28と、第2の熱的処理部30とを横一列に配置している。一方、インタフェースステーション(I/F)18側からカセットステーション(C/S)14側へ向う下流部のプロセスラインBには、第2の熱的処理部30と、現像プロセス部32と、脱色プロセス部34と、第3の熱的処理部36とを横一列に配置している。このライン形態では、第2の熱的処理部30が、上流側のプロセスラインAの最後尾に位置するとともに下流側のプロセスラインBの先頭に位置しており、両ラインA,B間に跨っている。
【0021】
両プロセスラインA,Bの間には補助搬送空間38が設けられており、基板Gを1枚単位で水平に載置可能なシャトル40が図示しない駆動機構によってライン方向(X方向)で双方向に移動できるようになっている。
【0022】
上流部のプロセスラインAにおいて、洗浄プロセス部24は、スクラバ洗浄ユニット(SCR)42を含んでおり、このスクラバ洗浄ユニット(SCR)42内のカセットステーション(C/S)10と隣接する場所にエキシマUV照射ユニット(e−UV)41を配置している。スクラバ洗浄ユニット(SCR)42内の洗浄部は、LCD基板Gをコロ搬送またはベルト搬送により水平姿勢でラインA方向に搬送しながら基板Gの上面(被処理面)にブラッシング洗浄やブロー洗浄を施すようになっている。
【0023】
洗浄プロセス部24の下流側に隣接する第1の熱的処理部26は、プロセスラインAに沿って中心部に縦型の搬送機構46を設け、その前後両側に複数のユニットを多段に積層配置している。たとえば、図2に示すように、上流側の多段ユニット部(TB)44には、基板受け渡し用のパスユニット(PASS)50、脱水ベーク用の加熱ユニット(DHP)52,54およびアドヒージョンユニット(AD)56が下から順に積み重ねられる。ここで、パスユニット(PASS)50は、スクラバ洗浄ユニット(SCR)42側と基板Gの受け渡しを行うために用いられる。また、下流側の多段ユニット部(TB)48には、基板受け渡し用のパスユニット(PASS)60、冷却ユニット(CL)62,64およびアドヒージョンユニット(AD)66が下から順に積み重ねられる。ここで、パスユニット(PASS)60は、塗布プロセス部28側と基板Gの受け渡しを行うためのものである。
【0024】
図2に示すように、搬送機構46は、鉛直方向に延在するガイドレール68に沿って昇降移動可能な昇降搬送体70と、この昇降搬送体70上でθ方向に回転または旋回可能な旋回搬送体72と、この旋回搬送体72上で基板Gを支持しながら前後方向に進退または伸縮可能な搬送アームまたはピンセット74とを有している。昇降搬送体70を昇降駆動するための駆動部76が垂直ガイドレール68の基端側に設けられ、旋回搬送体72を旋回駆動するための駆動部78が昇降搬送体70に取り付けられ、搬送アーム74を進退駆動するための駆動部80が回転搬送体72に取り付けられている。各駆動部76,78,80はたとえば電気モータ等で構成されてよい。
【0025】
上記のように構成された搬送機構46は、高速に昇降ないし旋回運動して両隣の多段ユニット部(TB)44,48の中の任意のユニットにアクセス可能であり、補助搬送空間38側のシャトル40とも基板Gを受け渡しできるようになっている。
【0026】
第1の熱的処理部26の下流側に隣接する塗布プロセス部28は、図1に示すように、レジスト塗布ユニット(CT)82、減圧乾燥ユニット(VD)84およびエッジリムーバ・ユニット(ER)86をプロセスラインAに沿って一列に配置している。図示省略するが、塗布プロセス部28内には、これら3つのユニット(CT)82、(VD)84、(ER)86に基板Gを工程順に1枚ずつ搬入・搬出するための搬送装置が設けられており、各ユニット(CT)82、(VD)84、(ER)86内では基板1枚単位で各処理が行われるようになっている。
【0027】
塗布プロセス部28の下流側に隣接する第2の熱的処理部30は、上記第1の熱的処理部26と同様の構成を有しており、両プロセスラインA,Bの間に縦型の搬送機構90を設け、プロセスラインA側(最後尾)に一方の多段ユニット部(TB)88を設け、プロセスラインB側(先頭)に他方の多段ユニット部(TB)92を設けている。
【0028】
図示省略するが、たとえば、プロセスラインA側の多段ユニット部(TB)88には、最下段に基板受け渡し用のパスユニット(PASS)が置かれ、その上にプリベーク用の加熱ユニット(PREBAKE)がたとえば3段積みに重ねられてよい。また、プロセスラインB側の多段ユニット部(TB)92には、最下段に基板受け渡し用のパスユニット(PASS)が置かれ、その上に冷却ユニット(COL)がたとえば1段重ねられ、その上にプリベーク用の加熱ユニット(PREBAKE)がたとえば2段積みに重ねられてよい。
【0029】
第2の熱的処理部30における搬送機構90は、両多段ユニット部(TB)88,92のそれぞれのパスユニット(PASS)を介して塗布プロセス部28および現像プロセス部32と基板Gを1枚単位で受け渡しできるだけでなく、補助搬送空間38内のシャトル40や後述するインタフェースステーション(I/F)18とも基板Gを1枚単位で受け渡しできるようになっている。
【0030】
下流部のプロセスラインBにおいて、現像プロセス部32は、基板Gを水平姿勢で搬送しながら一連の現像処理工程を行う、いわゆる平流し方式の現像ユニット(DEV)94を含んでいる。
【0031】
現像プロセス部32の下流側には脱色プロセス部34を挟んで第3の熱的処理部36が配置される。脱色プロセス部34は、基板Gの被処理面にi線(波長365nm)を照射して脱色処理を行うためのi線UV照射ユニット(i−UV)96を備えている。
【0032】
第3の熱的処理部36は、上記第1の熱的処理部26や第2の熱的処理部30と同様の構成を有しており、プロセスラインBに沿って縦型の搬送機構100とその前後両側に一対の多段ユニット部(TB)98,102を設けている。
【0033】
図示省略するが、たとえば、上流側の多段ユニット部(TB)98には、最下段にパスユニット(PASS)が置かれ、その上にポストベーキング用の加熱ユニット(POBAKE)がたとえば3段積みに重ねられてよい。また、下流側の多段ユニット部(TB)102には、最下段にポストベーキング・ユニット(POBAKE)が置かれ、その上に基板受け渡しおよび冷却用のパス・クーリングユニット(PASS・COL)が1段重ねられ、その上にポストベーキング用の加熱ユニット(POBAKE)が2段積みに重ねられてよい。
【0034】
第3の熱的処理部36における搬送機構100は、両多段ユニット部(TB)98,102のパスユニット(PASS)およびパス・クーリングユニット(PASS・COL)を介してそれぞれi線UV照射ユニット(i−UV)96およびカセットステーション(C/S)14と基板Gを1枚単位で受け渡しできるだけでなく、補助搬送空間38内のシャトル40とも基板Gを1枚単位で受け渡しできるようになっている。
【0035】
インタフェースステーション(I/F)18は、隣接する露光装置12と基板Gのやりとりを行うための搬送装置104を有し、その周囲にバッファ・ステージ(BUF)106、エクステンション・クーリングステージ(EXT・COL)108および周辺装置110を配置している。バッファ・ステージ(BUF)106には定置型のバッファカセット(図示せず)が置かれる。エクステンション・クーリングステージ(EXT・COL)108は、冷却機能を備えた基板受け渡し用のステージであり、プロセスステーション(P/S)16側と基板Gをやりとりする際に用いられる。周辺装置110は、たとえばタイトラー(TITLER)と周辺露光装置(EE)とを上下に積み重ねた構成であってよい。搬送装置104は、基板Gを保持できる搬送手段たとえば搬送アーム104aを有し、隣接する露光装置12や各ユニット(BUF)106、(EXT・COL)108、(TITLER/EE)110と基板Gの受け渡しを行えるようになっている。
【0036】
図3に、この塗布現像処理システムにおける処理の手順を示す。先ず、カセットステーション(C/S)14において、搬送機構22が、ステージ20上の所定のカセットCの中から1つの基板Gを取り出し、プロセスステーション(P/S)16の洗浄プロセス部24のエキシマUV照射ユニット(e−UV)41に搬入する(ステップS1)。
【0037】
エキシマUV照射ユニット(e−UV)41内で基板Gは紫外線照射による乾式洗浄を施される(ステップS2)。この紫外線洗浄では主として基板表面の有機物が除去される。紫外線洗浄の終了後に、基板Gは、カセットステーション(C/S)14の搬送機構22によって洗浄プロセス部24のスクラバ洗浄ユニット(SCR)42へ移される。
【0038】
スクラバ洗浄ユニット(SCR)42では、上記したように基板Gをコロ搬送またはベルト搬送により水平姿勢でプロセスラインA方向に平流しで搬送しながら基板Gの上面(被処理面)にブラッシング洗浄やブロー洗浄を施すことにより、基板表面から粒子状の汚れを除去する(ステップS3)。そして、洗浄後も基板Gを平流しで搬送しながらリンス処理を施し、最後にエアーナイフ等を用いて基板Gを乾燥させる。
【0039】
スクラバ洗浄ユニット(SCR)42内で洗浄処理の済んだ基板Gは、第1の熱的処理部26の上流側多段ユニット部(TB)44内のパスユニット(PASS)50に搬入される。
【0040】
第1の熱的処理部26において、基板Gは搬送機構46により所定のシーケンスで所定のユニットを回される。たとえば、基板Gは、最初にパスユニット(PASS)50から加熱ユニット(DHP)52,54の1つに移され、そこで脱水処理を受ける(ステップS4)。次に、基板Gは、冷却ユニット(COL)62,64の1つに移され、そこで一定の基板温度まで冷却される(ステップS5)。しかる後、基板Gはアドヒージョンユニット(AD)56に移され、そこで疎水化処理を受ける(ステップS6)。この疎水化処理の終了後に、基板Gは冷却ユニット(COL)62,64の1つで一定の基板温度まで冷却される(ステップS7)。最後に、基板Gは下流側多段ユニット部(TB)48に属するパスユニット(PASS)60に移される。
【0041】
このように、第1の熱的処理部26内では、基板Gが、搬送機構46を介して上流側の多段ユニット部(TB)44と下流側の多段ユニット部(TB)48との間で任意に行き来できるようになっている。なお、第2および第3の熱的処理部30,36でも同様の基板搬送動作を行えるようになっている。
【0042】
第1の熱的処理部26で上記のような一連の熱的または熱系の処理を受けた基板Gは、下流側多段ユニット部(TB)48内のパスユニット(PASS)60から下流側隣の塗布プロセス部28のレジスト塗布ユニット(CT)82へ移される。
【0043】
基板Gはレジスト塗布ユニット(CT)82でたとえばスピンコート法により基板上面(被処理面)にレジスト液を塗布され、直後に下流側隣の減圧乾燥ユニット(VD)84で減圧による乾燥処理を受け、次いで下流側隣のエッジリムーバ・ユニット(ER)86で基板周縁部の余分(不要)なレジストを取り除かれる(ステップS8)。
【0044】
上記のようなレジスト塗布処理を受けた基板Gは、エッジリムーバ・ユニット(ER)86から隣の第2の熱的処理部30の上流側多段ユニット部(TB)88に属するパスユニット(PASS)に受け渡される。
【0045】
第2の熱的処理部30内で、基板Gは、搬送機構90により所定のシーケンスで所定のユニットを回される。たとえば、基板Gは、最初に該パスユニット(PASS)から加熱ユニット(PREBAKE)の1つに移され、そこでレジスト塗布後のベーキングを受ける(ステップS9)。次に、基板Gは、冷却ユニット(COL)の1つに移され、そこで一定の基板温度まで冷却される(ステップS10)。しかる後、基板Gは下流側多段ユニット部(TB)92側のパスユニット(PASS)を経由して、あるいは経由せずにインタフェースステーション(I/F)18側のエクステンション・クーリングステージ(EXT・COL)108へ受け渡される。
【0046】
インタフェースステーション(I/F)18において、基板Gは、エクステンション・クーリングステージ(EXT・COL)108から周辺装置110の周辺露光装置(EE)に搬入され、そこで基板Gの周辺部に付着するレジストを現像時に除去するための露光を受けた後に、隣の露光装置12へ送られる(ステップS11)。
【0047】
露光装置12では基板G上のレジストに所定の回路パターンが露光される。そして、パターン露光を終えた基板Gは、露光装置12からインタフェースステーション(I/F)18に戻されると(ステップS11)、先ず周辺装置110のタイトラー(TITLER)に搬入され、そこで基板上の所定の部位に所定の情報が記される(ステップS12)。しかる後、基板Gはエクステンション・クーリングステージ(EXT・COL)108に戻される。インタフェースステーション(I/F)18における基板Gの搬送および露光装置12との基板Gのやりとりは搬送装置104によって行われる。
【0048】
プロセスステーション(P/S)16では、第2の熱的処理部30において搬送機構90がエクステンション・クーリングステージ(EXT・COL)108より露光済の基板Gを受け取り、プロセスラインB側の多段ユニット部(TB)92内のパスユニット(PASS)を介して現像プロセス部32へ受け渡す。
【0049】
現像プロセス部32では、該多段ユニット部(TB)92内のパスユニット(PASS)から受け取った基板Gを現像ユニット(DEV)94に搬入する。現像ユニット(DEV)94において基板GはプロセスラインBの下流に向って平流し方式で搬送され、その搬送中に現像、リンス、乾燥の一連の現像処理工程が行われる(ステップS13)。
【0050】
現像プロセス部32で現像処理を受けた基板Gは下流側隣の脱色プロセス部34へ搬入され、そこでi線照射による脱色処理を受ける(ステップS14)。脱色処理の済んだ基板Gは、第3の熱的処理部36の上流側多段ユニット部(TB)98内のパスユニット(PASS)に受け渡される。
【0051】
第3の熱的処理部36において、基板Gは、最初に該パスユニット(PASS)から加熱ユニット(POBAKE)の1つに移され、そこでポストベーキングを受ける(ステップS15)。次に、基板Gは、下流側多段ユニット部(TB)102内のパスクーリング・ユニット(PASS・COL)に移され、そこで所定の基板温度に冷却される(ステップS16)。第3の熱的処理部36における基板Gの搬送は搬送機構100によって行われる。
【0052】
カセットステーション(C/S)14側では、搬送機構22が、第3の熱的処理部36のパスクーリング・ユニット(PASS・COL)から塗布現像処理の全工程を終えた基板Gを受け取り、受け取った基板Gをいずれか1つのカセットCに収容する(ステップS1)。
【0053】
この塗布現像処理システム10においては、現像プロセス部32の現像ユニット(DEV)94に本発明を適用することができる。以下、図4〜図8を参照して本発明を現像ユニット(DEV)94に適用した一実施形態を説明する。
【0054】
図4に、本発明の一実施形態による現像ユニット(DEV)94内の全体構成を模式的に示す。この現像ユニット(DEV)94は、プロセスラインBに沿って水平方向(X方向)に延在する連続的な搬送路108を形成する複数たとえば8つのモジュールM1〜M8を一列に連続配置してなる。
【0055】
これらのモジュールM1〜M8のうち、最上流端に位置するモジュールM1で基板搬入部110を構成し、その後に続く4つのモジュールM2,M3,M4,M5で現像部112を構成し、その次のモジュールM6でリンス部114を構成し,その次のモジュールM7で乾燥部116を構成し、最後尾のモジュールM8で基板搬出部118を構成している。
【0056】
基板搬入部110には、隣の基板搬送機構(図示せず)から手渡される基板Gを水平姿勢で受け取って搬送路108上に移載するための昇降可能な複数本のリフトピン120が設けられている。基板搬出部118にも、基板Gを水平姿勢で持ち上げて隣の基板搬送機構(図示せず)へ手渡すための昇降可能な複数本のリフトピン122が設けられている。
【0057】
現像部112は、より詳細には、モジュールM2にプリウエット部124を設け、モジュールM3,M4に現像処理部126を設け、モジュールM5に現像液落し部128を設けている。プリウエット部124には、搬送路108にノズル吐出口を向け、搬送路108に沿って双方向に移動可能であり、基板にプリウエット液たとえば純水を供給するためのプリウエット液ノズルPNが1個または複数個設けられている。現像処理部126には、搬送路108にノズル吐出口を向け、搬送路108に沿って双方向に移動可能な現像液ノズルDNが1個または複数個設けられている。この構成例では、モジュールM3,M4毎に独立に移動可能な現像液ノズルDNa,DNbが設けられている。各現像液ノズルDNには後述する現像液循環再利用システム180より現像液が供給される。現像液落し部128およびプリウエット部124には、基板Gを傾斜させるための基板傾斜機構130が設けられている。
【0058】
リンス部114には、搬送路108にノズル吐出口を向け、搬送路108に沿って双方向に移動可能であり、基板にリンス液たとえば純水を供給するためのリンス液ノズルRNが1個または複数個設けられている。
【0059】
乾燥部116には、搬送路108に沿って基板Gに付着している液(主にリンス液)を液切りするためのベーパナイフVNが搬送路108を挟んで一対または複数対設けられている。
【0060】
現像部112、リンス部114および乾燥部116においては、搬送路108の下に落ちた液を受け集めるためのパン132,134,136,138がそれぞれ設けられている。現像部112において、より詳細には、プリウエット部124と現像処理部126および現像液落し部128とにそれぞれ専用のパン132,134が充てられている。各パン132,134,136,138の底には排液口が設けられ、そこに排液管140,142,144,146が接続されている。これらの排液管のうち排液管142は現像液循環再利用システム180に通じている。
【0061】
搬送路108には、基板Gをほぼ水平に載置できる搬送ローラまたはコロ182(図6)がプロセスラインBに沿って一定間隔で敷設されている。電気モータ(図示せず)の駆動力により伝動機構(図示せず)を介してコロ182が回転して、基板GをモジュールM1からモジュールM8へ水平方向に搬送するようになっている。
【0062】
図4において、プリウエット液ノズルPN、現像液ノズルDNa,DNbおよびリンス液ノズルRNは、それぞれノズル走査機構SCP,SCNおよびSCRによって搬送路108の上方を搬送路108と平行に移動するようになっている。
【0063】
図5に、ノズル走査機構SC(SCP,SCN,SCR)の一構成例を示す。このノズル走査機構SCは、可動ノズルN(PN,DNa,DNb,RN)を支持するための断面が逆さコ字状のノズル搬送体150と、搬送路108の上方で搬送路108と平行にノズル搬送体150を案内するためのガイドレール(図示せず)と、該ガイドレールに沿って移動するようにノズル搬送体150を駆動する走査駆動部152とを有する。
【0064】
走査駆動部152は、たとえば、ノズル搬送体150に1本または複数本の垂直支持部材154を介して結合された1本または複数本の無端ベルト156をガイドレールと平行に(つまり搬送路108と平行に)駆動プーリ158と遊動プーリ160との間に架け渡し、駆動プーリ158を電気モータ162の回転軸に作動結合してなる。電気モータ162の回転駆動力がプーリ158,160およびベルト156を介してベルト長さ方向(X方向)におけるノズル搬送体150の直進運動に変換される。電気モータ162の回転速度を制御することによってノズル搬送体150の直進移動速度を所望の値に調節し、電気モータ162の回転方向を切り替えることによってノズル搬送体150の直進移動方向を切り替えることができる。
【0065】
ノズル搬送体150においては、左右両側面の内壁にたとえばエアシリンダ等のアクチエータからなる昇降駆動部166がそれぞれ取り付けられており、それら左右一対の昇降駆動部166の間にたとえば中空管からなる水平支持棹168が水平に架け渡されている。そして、この水平支持棹168の中心部から垂直下方に延在するたとえば中空管からなる垂直支持棹170の下端部に筒状の可動ノズルNが吐出口を下に向けて水平に取り付けられている。ノズルNの吐出口は、搬送路108の幅方向で基板Gの一端から他端までほぼ均一に処理液を供給できる範囲でノズル長手方向に一定間隔で多数形成された貫通孔でよく、あるいは1つまたは複数のスリットでもよい。
【0066】
ノズル搬送体150内で、可動ノズルNは、昇降駆動部170の昇降駆動により水平支持棹168および垂直支持棹170を介して昇降可能となっており、搬送路108上の基板Gに向けて処理液を吐出するための高さ位置と処理液を吐出しない間に搬送路108から退避しておくための高さ位置との間で上下移動できるようになっている。水平支持棹168の一端部には搬送路108の外に設置されている処理液供給源(現像液の場合は現像液循環再利用システム180)からの可撓性の処理液供給管172が引き込まれている。この処理液供給管172は、水平支持棹168および垂直支持棹170の中を通ってノズルNの処理液導入口に接続されている。
【0067】
次に、この現像ユニット(DEV)94における全体の作用を説明する。基板搬入部110は、隣の基板搬送機構(図示せず)から基板Gを1枚単位で受け取って搬送路108に移載する。搬送路108を構成するコロ182(図6)は上記したように伝動機構を介して電気モータの回転駆動力で回転しているため、搬送路108に載った基板Gは直ちに隣の現像部112へ向けて搬送される。
【0068】
現像部112において、基板Gは、先ずプリウエット部124に搬入され、コロ搬送中にプリウエット液ノズルPNよりプリウエット液としてたとえば純水を吹き付けられる。この実施形態では、図5につき上述したようなノズル走査機構SCPの走査駆動によりノズルPNが搬送路108に沿って水平に移動しながら搬送中の基板Gの上面(被処理面)に向けてプリウエット液を吹き付ける。基板Gに当たって基板の外に飛び散ったプリウエット液または基板Gに当たらなかったプリウエット液は、搬送路108の下に設置されているプリウエット液パン132に受け集められる。
【0069】
搬送路108上の基板Gに向けてプリウエット液を吐出しながらノズルPNを走査させる方向を基板搬送方向と逆向きに設定した場合は、ノズル走査速度vNと基板搬送速度vGとを足し合わせた相対速度(vN+vG)でノズルN(PN)が基板Gの前端から後端まで走査することになり、基板Gのサイズが大きくてもごく短時間のうちに基板Gの被処理面(レジスト表面)全体をプリウエット液で濡らすことができる。
【0070】
プリウエット部124内で基板Gが下流側の所定位置に着くと、基板傾斜機構130が作動して基板Gを搬送路108より上に持ち上げて後向きに傾斜させる。この基板Gの傾斜姿勢により、基板G上に残留または付着しているプリウエット液の大部分が基板後方に流れ落ちてプリウエット液パン132に回収される。
【0071】
プリウエット部124で上記のようなプリウエット処理を受けた基板Gは、次に搬送路108に乗って現像処理部126に搬入される。現像処理部126では、最初のモジュールM3を通過する間に現像液ノズルDNaより現像液を吹き付けられ、次のモジュールM4を通過する間にも現像液ノズルDNbより現像液を吹き付けられる。各現像液ノズルDNa,DNbは、図5につき上述したようなノズル走査機構SCNの走査駆動により搬送路108の上方で搬送路108に沿って水平に移動しながらコロ搬送中の基板Gの上面(被処理面)に向けて現像液を吹き付ける。この現像液の吹き付けで基板Gの外に落ちた液は、搬送路108の下に設置されている現像液パン134に受け集められる。
【0072】
上記したプリウエット部124と同様に、現像処理部126においても、搬送路108上の基板Gに向けて現像液を吐出しながらノズルDNを走査させる方向を基板搬送方向と逆向きに設定してよい。これにより、ノズルDNがノズル走査速度vNと基板搬送速度vGとを足し合わせた相対速度(vN+vG)で基板Gの前端から後端まで走査することになり、基板Gのサイズが大きくてもごく短時間のうちに基板Gの被処理面(レジスト表面)全体に現像液を供給することができる。なお、基板Gの被処理面に対する現像液の供給を上記のようなスプレー方式に代えてパドル方式とすることも可能であり、現像液ノズルDNa,DNbをスプレー型から液盛り型の吐出構造に交換すればよい。パドル方式では、プリウエット部124が不要となる。
【0073】
この実施形態では、モジュールM3,M4毎に個別の現像液ノズルDNa,DNbとノズル走査機構SCNを設けているため、搬送路108上の基板Gに対して時間的かつ空間的なインターバルを置いて現像液を複数回供給可能であり、1回目と2回目とで現像液の特性を変えることもできる。
【0074】
現像処理部126で上記のようにして被処理面全体に現像液を供給された基板Gはそのまま搬送路108に乗って現像液落し部128に搬入される。そして、現像液落し部128内で下流側の所定位置に着くと、そこに設置されている基板傾斜機構130が作動して基板Gを搬送路108より上に持ち上げて基板Gを搬送方向に、しかもたとえば前向き、つまり前工程を行う現像処理部126側が上側となるように基板Gを傾斜させる。この傾斜姿勢により、基板G上に盛られていた現像液の大部分が基板前方に流れ落ちて現像液パン134に受け集められる。このように、前工程を行う現像処理部126側が上側となるように基板Gを傾斜させるので、現像液落とし部128で基板Gを傾けて液切りを行う際に、現像液パン134にて跳ね返った液が現像処理部126側の基板Gに付着する可能性を低減できる。現像液パン134に受け集められた現像液は、パン134の底の排液口134aより排液管142を通って現像液循環再利用システム180に送られる。
【0075】
現像部112で上記のような現像液の供給と回収を終えた基板Gは、搬送路108に乗ってリンス部114に搬入される。リンス部114では、図5につき上述したようなノズル走査機構SCRの走査駆動によりリンス液ノズルRNが搬送路108に沿って水平に移動しながら搬送中の基板Gの上面(被処理面)に向けてリンス液たとえば純水を吹き付ける。基板Gの外に落ちたリンス液は、搬送路108の下に設置されているリンス液パン136に受け集められる。
【0076】
リンス部114においても、搬送路108上の基板Gに向けて現像液を吐出しながらノズルRNを走査させる方向を基板搬送方向と逆向きに設定してよい。これにより、ノズルRNがノズル走査速度vNと基板搬送速度vGとを足し合わせた相対速度(vN+vG)で基板Gの前端から後端まで走査することになり、基板Gのサイズが大きくてもごく短時間のうちに基板Gの被処理面(レジスト表面)全体にリンス液を供給して、速やかにリンス液への置換(現像停止)を行うことができる。なお、基板Gの裏面を洗浄するためのリンス液ノズル(図示せず)を搬送路108の下に設けてもよい。
【0077】
リンス部114で上記のようなリンス工程を終えた基板Gは、搬送路108に乗って乾燥部116に搬入される。乾燥部116では、搬送路108上を搬送される基板Gに対して所定位置に設置した上下のベーパナイフVNU,VNLより基板上面(被処理面)および裏面にナイフ状の鋭利な水蒸気流を当てることにより、基板Gに付着している液(主にリンス液)を基板後方へ払い落す(液切りする)。
【0078】
乾燥部116で液切りされた基板Gはそのまま搬送路108に乗って基板搬出部118に送られる。基板搬出部118は、基板搬入部110と同様の構成を有しており、基板搬送方向が搬入と搬出とで反対になるだけで基板搬入部110と同様に動作する。つまり、基板受け渡し用のリフトピン122を搬送路108よりも低い位置に待機させて基板Gが上流側(乾燥部116)から流れてくるのを待ち、基板Gがリフトピン122の直上の所定位置に着いたならリフトピン122を上方へ突き上げて基板Gを水平姿勢で持ち上げ、隣の基板搬送機構(図示せず)へ渡す。
【0079】
この現像ユニット(DEV)94では、搬送路108上で多数の基板Gを所定の間隔を置いて一列に搬送しながらプリウエット部124、現像処理部126、現像液落し部128、リンス部114および乾燥部116で各処理を順次施すようにしており、いわばパイプライン方式による高効率または高スループットの現像処理工程を実現することができる。
【0080】
次に、図6および図7につきこの実施形態における現像液循環再利用システム180の構成を説明する。図6に示すように、この現像液循環再利用システム180は、たとえば3個の現像液容器すなわち回収タンク184、調合タンク186および供給タンク188を有している。
【0081】
回収タンク184は、現像処理部126および現像液落し部128より回収した現像液を一時的に貯留するための容器である。この回収タンク184には、現像液パン134からの排液管142と、調合タンク186に通じる転送管190と、ドレインタンク(図示せず)に通じるドレイン管192が接続される。転送管190およびドレイン管192の途中には開閉弁194,196がそれぞれ設けられる。
【0082】
調合タンク186は、回収した現像液のアルカリ濃度つまりTMAH濃度を次回の再利用のための濃度値に調整するための容器である。この調合タンク186には、回収タンク184からの転送管190と、TMAH原液供給源198からのTMAH原液供給管200と、溶媒供給源202からの溶媒供給管204と、供給タンク188に通じる転送管206と、ドレインタンク(図示せず)に通じるドレイン管208が接続される。TMAH原液供給管200、溶媒供給管204、転送管206およびドレイン管208の途中には開閉弁210,212,214、216がそれぞれ設けられる。さらに、調合タンク186には、タンク内の現像液をかき混ぜるための循環用配管218およびポンプ220が接続されるとともに、タンク内現像液のレジスト濃度およびアルカリ濃度を測定するための濃度測定部222も接続されている。
【0083】
供給タンク188は、調合タンク186でTMAH濃度を調整された現像液を現像処理部126の現像液ノズルDNへ供給する前に一時的に貯留するための容器である。この供給タンク188には、調合タンク186からの転送管206と、現像液ノズルDNに通じる現像液供給管224と、ドレインタンク(図示せず)に通じるドレイン管225が接続される。転送管206の途中には上記開閉弁214のほかにポンプ226も設けられてよい。現像液供給管224の途中にはポンプ228、フィルタ230、開閉弁232が設けられ、必要に応じて圧力制御弁または流量制御弁(図示せず)等も設けられてよい。ドレイン管225の途中には開閉弁234が設けられる。現像液供給管224には、開閉弁232よりも下流側の位置で、TMAH新液供給源235からのTMAH新液供給管236が接続されている。TMAH新液供給管236の途中には開閉弁238が設けられる。
【0084】
濃度測定部222は、調合タンク186内の現像液をモニタ管242を介して取り込んで、現像液のレジスト濃度およびアルカリ濃度を測定する。レジスト濃度の測定には、たとえば吸光光度法を用いることができる。アルカリ濃度の測定には、たとえば導電率測定法を用いることができる。
【0085】
制御部240は、マイクロコンピュータを含み、このシステム180内の各部、特に開閉弁(194,196,210,212,214,216,232,238)およびポンプ(220,226,228)等を制御する。さらに、制御部240は、濃度測定部222で得られたレジスト濃度測定値を基に、調合タンク186内の現像液について次回の再利用のためのアルカリ濃度値を割り出す手段を有している。
【0086】
制御部240は、このアルカリ濃度値割り出し手段として、図7に示すように現像レートを一定に維持するための(したがって現像均一性を確保するための)レジスト濃度とTMAH濃度との対応関係または関数をたとえばルックアップテーブルでデータベース化している。たとえば、現像レートK2(一定値)を維持する場合、或るレジスト濃度値Raを与えられると、ルックアップテーブルを参照することにより、Raに対応するTMAH濃度値Taを割り出すことができる。また、別のレジスト濃度値Rbを与えられると、上記と同様にルックアップテーブルを参照して、Rbに対応するTMAH濃度値Tbを割り出すことができる。図7の特性曲線によれば、レジスト濃度がRaからRbに増大したときは、TMAH濃度をTaからTbに減少させるような調整を行うことで、現像レートを所望の値K2(一定値)に維持できることがわかる。このようなルックアップテーブルは、たとえば実験値データに基づいてメモリ上に構築することができる。
【0087】
次に、この現像液循環再利用システム180の作用を説明する。上記のように、現像処理部126では基板Gの周縁部から現像液がこぼれ落ちて現像液パン134に受け集められ、現像液落し部128では基板Gの傾斜姿勢により基板Gの被処理面全体から現像液が流れ落ちて現像液パン134に受け集められる。
【0088】
現像液パン134に受け集められた現像液は、パン底の排液口134aから排液管142を通って回収タンク184に回収される。回収タンク184に蓄積される現像液の量は、現像処理回数つまり基板の処理枚数が増えるにしたがって増大する。処理枚数のカウント値が一定値に達する度に、制御部240の制御の下で開閉弁194が開けられ、回収タンク184に溜まっている回収現像液が転送管194を通って調合タンク186に転送される。この際、調合タンク186を予め空にしておくのが好ましい。
【0089】
回収タンク184から調合タンク186に回収現像液が移された後、開閉弁194が閉状態に戻る。一方、濃度測定部222は、調合タンク186内の現像液を一部採取して、吸光光度法によりレジスト濃度を測定し、測定結果(レジスト濃度測定値)を制御部240に送る。制御部240は、濃度測定部222よりレジスト濃度測定値を受け取ると、上記のようなルックアップテーブルを参照して、予め設定した現像レートを一定に維持するための該レジスト濃度測定値に対応するTMAH濃度値を割り出す。なお、現像レートを線幅CD(Critical Dimension)に置き換えて設定することも可能である。
【0090】
そして、制御部240の制御の下で、調合タンク186内の現像液のTMAH濃度が上記のようにして割り出されたTMAH濃度値になるように、現像液の成分調整が行われる。より詳細には、TMAH原液供給管200、溶媒供給管204およびドレイン管208のそれぞれの開閉弁210,212,216が適宜開けられる。開閉弁210が開けられると、TMAH原液供給源198よりTMAH原液としてたとえばTMAHの20%水溶液がTMAH原液供給管200を通って調合タンク186内に送り込まれる。開閉弁212が開けられると、溶媒供給源202より溶媒としてたとえば純水が溶媒供給管204を通って調合タンク186内に送り込まれる。開閉弁216が開けられると、調合タンク186内の現像液がドレイン管208を通って外へ排出(廃棄)される。
【0091】
こうして、調合タンク186内の現像液にTMAH原液(TMAH20%水溶液)および/または溶媒(純水)を加える調合により、現像液のレジスト濃度をほぼ一定に維持しつつ、現像液のTMAH濃度を変化させる。通常は、現像液の使用回数つまりリサイクル数が増えるにしたがってレジスト濃度が上昇することから、図7につき上述したように、TMAH濃度を下げる方向に変化させることになる。したがって、主として調合タンク186内の現像液に溶媒(純水)を加える調合によって次回の再利用のためのTMAH濃度調整を行うことができる。
【0092】
この調合処理の際には、循環ポンプ220が作動して、調合タンク186内の現像液がかき混ぜられる。濃度測定部222は、調合タンク186内の現像液を随時採取して、導電率測定法によりアルカリ濃度つまりTMAH濃度を測定し、測定結果(TMAH濃度測定値)を制御部240に送る。制御部240は、濃度測定部222からのTMAH濃度測定値が上記の割り出し濃度値に達したところで、開閉弁210,212,216を全て閉状態に戻し、循環ポンプ220を止める。
【0093】
上記のようなTMAH濃度調整のための調合処理が終了した後、適当な時機を見計らって調合タンク186内の現像液は供給タンク188へ移される。制御部240の制御の下で、供給タンク188の中をいったん空にしてから、転送管206の開閉弁214が開いて、ポンプ226が作動してよい。こうして、供給タンク188には、調合タンク186でTMAH濃度を調整されたリサイクル現像液がまとまって補給される。
【0094】
現像処理部126で上記のように各基板Gの被処理面に現像液を吹き付け、または液盛りする際には、制御部240の制御の下で開閉弁232が開いて、ポンプ228の駆動により供給タンク188内の現像液が現像液供給管224を通って現像液ノズルDNへ送られる。基板G上のレジスト膜は現像液ノズルDNより供給された現像液に浸かり、レジストパターン以外の不要な部分(感光部分もしくは非感光部分)が現像液中に溶解する。ここで、当該再利用現像液にあっては、以前に溶け込んだレジストの成分(樹脂)がリサイクル数に比例した量だけ蓄積している一方で、上記のような調合タンク186における成分調整によりTMAH濃度が基準値(2.38%)よりもリサイクル数に比例した割合で低くなっている。このことにより、今回の再利用でも、前回の再利用のときと変わらない一定の現像レートで現像処理が行なわれ、CD均一性または現像均一性が確保される。
【0095】
なお、必要に応じて、上記のような供給タンク188からの再利用現像液の供給を止めて、TMAH新液供給源235からの新液(2.38%TMAH水溶液)の供給に切り換えることも可能である。この場合、新液つまり新規現像液は、現像処理部126で一度使用された後は、上記のような回収機構によって回収現像液に組み込まれる。そして、調合タンク186でTMAH濃度調整のための成分調整または調合処理を受けたのち、供給タンク188を経由して再利用に附される。
【0096】
上述したように、この現像液循環再利用システム180では、現像液を再利用するに際して、現像液のTMAH濃度を従来技術のように新液と同じ基準値(2.38%)に維持するのではなく、現像レートに対するレジスト成分の影響をレジスト濃度に応じてキャンセルするようなTMAH濃度値に調整することにより、現像均一性を確保するようにしている。また、このように現像液を高い信頼性で何度も有効に再利用できるため、現像液の使用量を大幅に節約できる。
【0097】
なお、現像液の再利用回数が増えるにつれて、現像液中に解け込むレジストの量も増大する。通常の吸光光度法はレジスト濃度の測定範囲に限界(たとえば0.1〜1.5Abs.)があるため、この実施形態では現像液自体の再利用が可能であってもレジスト濃度測定範囲の限界から再利用回数が制限されるおそれが出てくる。この問題に対しては、濃度測定部222において、調合タンク186より取り込んだサンプルの現像液を所定の混合比で溶媒で希釈し、その希釈現像液のレジスト濃度を吸光光度法により測定して、希釈現像液のレジスト濃度測定値をサンプル現像液のレジスト濃度測定値に換算するようにしてよい。
【0098】
図8に、濃度測定部222におけるレジスト濃度測定部の一構成例を示す。このレジスト濃度測定部は、透明な測定容器242と、この測定容器242を挟んで対向配置された発光素子244および受光素子246と、測定容器242に調合タンク186(図6)内の現像液を供給するための液量制御可能なポンプたとえばシリンダ型ポンプ248と、測定容器242に溶媒容器(図示せず)からの溶媒たとえば純水を供給するための液量制御可能なポンプたとえばシリンダ型ポンプ250と、レジスト濃度測定のための演算処理を行うための測定回路252とを有している。測定容器242の底に設けられた排液口242aにドレイン管254が接続され、このドレイン管254に開閉弁256が設けられている。測定回路252は、各部を制御するための制御回路を含んでいる。
【0099】
このレジスト濃度測定部において、通常は、ポンプ248を通じて調合タンク186(図6)内の現像液だけを測定容器242に取り込む。そして、発光素子244より所定(既知)の光強度を有する光線L0を出射させて、この光線L0を測定容器242内のサンプル液(現像液)に入射させ、反対側に透過した光線L1を受光素子246に受光させて透過光線L1の光強度を測定する。測定回路252は、入射光L0および透過光L1のそれぞれの光強度の比から適当な補正をかけてサンプル液のレジスト濃度測定値を演算する。
【0100】
こうして得られるレジスト濃度測定値が測定範囲の上限または飽和値(1.5Abs.)に達したときは、調合タンク186からの現像液と溶媒容器からの純水とを所定の混合比たとえば1:2で測定容器242に取り込んで、レジスト濃度を1/3に下げた希釈現像液を調製する。そして、この測定容器242内の希釈現像液について上記と同様の吸光光度法によりレジスト濃度を測定してから、換算により(このレジスト濃度測定値に希釈率の逆数つまり3を乗じることで)、調合タンク186内の現像液のレジスト濃度測定値を得ることができる。
【0101】
もっとも、レジスト濃度が高くなりすぎると、現像均一性を維持することは難しくなるので、換算後のレジスト濃度測定値が所定の許容上限値たとえば2.0Abs.に達したときは、調合処理を中止して、調合タンク186内の現像液を廃棄してよい。
【0102】
上記した実施形態では、調合タンク186に収容された回収現像液のレジスト濃度を測定し、その測定結果(レジスト濃度測定値)に応じて現像均一性を得るためのアルカリ濃度値を割り出し、その割り出したアルカリ濃度値になるように現像液の成分を調整するようにした。
【0103】
別の方式として、調合タンク186に収容された回収現像液のアルカリ濃度を測定し、その測定結果(アルカリ濃度測定値)に応じて現像均一性を得るためのレジスト濃度値を割り出し、その割り出したレジスト濃度値になるように現像液の成分を調整する方法も可能である。この場合、濃度測定部222は、上記と同様に導電率測定法によって回収現像液のアルカリ濃度(TMAH濃度)を測定することができる。また、制御部240は、上記と同様に現像レートを一定に維持するためのレジスト濃度とTMAH濃度との対応関係または関数をデータベース化したルックアップテーブルを参照して、TMAH濃度測定値を基にこれと対応するレジスト濃度測定値を割り出すことができる。
【0104】
そして、制御部240の制御の下で、調合タンク186内の現像液のレジスト濃度が上記のようにして割り出されたレジスト濃度値になるように、現像液の成分調整を行えばよい。通常は、再利用を重ねることによってTMAH濃度測定値が低くなるため、現像均一性を確保するためには図7の関係からレジスト濃度を下げる方向に調整することになる。調合タンク186内の現像液のレジスト濃度を下げるためには、ドレイン管208を通じた排液により現像液を減らすと同時にTMAH原液(TMAH20%水溶液)および溶媒(純水)を適宜加えればよい。なお、調合処理に際して、調合タンク186に新液(TMAH2.38%水溶液)を供給することも可能である。
【0105】
この場合、濃度測定部222は調合タンク186内の現像液を随時採取して、吸光光度法によりレジスト濃度を測定し、測定結果(レジスト濃度測定値)を制御部240に送る。制御部240は、濃度測定部222からのレジスト濃度測定値が上記の割り出したレジスト濃度値に達したところで開閉弁210,212,216を全て閉状態に戻し、循環ポンプ220を止めて、調合処理を終了する。
【0106】
上記した実施形態は、平流し方式の現像ユニット(DEV)94に係わるものであった。しかし、本発明は、上記のような平流し方式に限定されるものではなく、たとえば基板を回転させることによって基板の被処理面に現像液を供給するスピン方式や、現像液中に基板を浸漬させるディップ方式など種々の現像方法または現像装置に適用可能である。また、現像液の種類もTMAH水溶液に限るものではなく、他のアルカリ水溶液も可能である。
【0107】
また、本発明における被処理基板はLCD用のガラス基板に限らず、フラットパネルディスプレイ用の各種基板や、半導体ウエハ、CD基板、ガラス基板、フォトマスク、プリント基板等も可能である。
【0108】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の現像方法、現像装置または現像液再生装置によれば、現像液を多数回再利用しても現像均一性を確保することができる。さらには、現像液を高い信頼性で何度も有効に再利用できるので、現像液の消費量を大幅に節約することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の現像方法および現像装置が適用可能な塗布現像処理システムの構成を示す平面図である。
【図2】図1の塗布現像処理システムにおける第1の熱的処理部の構成を示す側面図である。
【図3】図1の塗布現像処理システムにおける処理手順を示すフローチャートである。
【図4】実施形態における現像ユニットの全体構成を示す側面図である。
【図5】実施形態におけるノズル走査機構の構成例を示す斜視図である。
【図6】実施形態における現像液循環再利用システムの全体構成を示すブロック図である。
【図7】実施形態において現像レートを一定に維持するためのレジスト濃度とTMAH濃度との関係を示す図である。
【図8】実施形態の濃度測定部におけるレジスト濃度測定部の一構成例を示すブロック図である。
【符号の説明】
94 現像ユニット(DEV)
112 現像部
126 現像処理部
128 現像液落し部
134 現像液パン
142 排液管
180 現像液循環再利用システム
184 回収タンク
186 調合タンク
188 供給タンク
198 TMAH原液供給源
202 溶媒供給源
222 濃度測定部
240 制御部
Claims (8)
- 被処理基板上のレジスト膜に対する現像処理に用いられたアルカリ性の現像液を回収する工程と、
回収された前記現像液のレジスト濃度を測定する工程と、
現像レートを一定に維持するための前記レジスト濃度の測定値に対応するアルカリ濃度値を予め設定したルックアップテーブルを参照して割り出す工程と、
割り出した前記アルカリ濃度値になるように前記現像液の成分を調整する工程と、
成分調整された前記現像液を前記現像処理に再利用する工程と
を有し、前記現像液のリサイクル数が増えるにしたがって、前記回収された前記現像液のレジスト濃度が上昇し、前記成分調整された現像液のアルカリ濃度が下がる現像方法。 - 前記レジスト濃度測定工程では、吸光光度法によって前記レジスト濃度を測定する請求項1に記載の現像方法。
- 前記レジスト濃度測定工程が、前記現像液を所定の混合比で所定の溶媒により希釈して希釈現像液を得る工程と、前記希釈現像液のレジスト濃度を吸光光度法によって測定する工程と、前記希釈現像液より求めたレジスト濃度測定値を希釈前の前記現像液のレジスト濃度測定値に換算する工程とを含む請求項2に記載の現像方法。
- 前記現像液成分調整工程が、前記現像液のアルカリ濃度を測定する工程と、前記アルカリ濃度の測定値が前記割り出されたアルカリ濃度値に一致するまで前記現像液に現像液原液および/または溶媒を加える工程とを含む請求項1または請求項1〜3のいずれか一項に記載の現像方法。
- 前記アルカリ濃度測定工程では、導電率測定法によって前記アルカリ濃度を測定する請求項4に記載の現像方法。
- 前記現像液のレジスト濃度測定値が所定の許容上限値に達したときは、前記現像液成分の調整を中止して、前記現像液を廃棄する工程を有する請求項1〜5のいずれか一項に記載の現像方法。
- 被処理基板上のフォトレジスト膜の不要な部分をアルカリ性の現像液で溶解する現像処理を行う処理部と、
前記処理部の現像処理に用いられた現像液を回収する回収部と、
回収された前記現像液のレジスト濃度を測定するレジスト濃度測定部と、
現像レートを一定に維持するための前記レジスト濃度測定値に対応するアルカリ濃度値を予め設定したルックアップテーブルを参照して割り出すアルカリ濃度割り出し部と、
割り出された前記アルカリ濃度値になるように前記現像液の成分を調整する現像液調合部と、
前記現像液調合部で成分調整された前記現像液を再利用のため前記処理部へ供給する現像液供給部と
を有し、前記アルカリ濃度割り出し部のルックアップテーブルが、前記現像液のリサイクル数が増えるにしたがって、前記回収された前記現像液のレジスト濃度が上昇し、前記成分調整された現像液のアルカリ濃度が下がるように予め設定されている現像装置。 - 前記現像液調合部が、前記現像液を収容する現像液容器と、前記現像液容器に前記現像液の原液を供給するための原液供給部と、前記現像液容器に溶媒を供給するための溶媒供給部と、前記現像液容器から現像液を排出するための現像液排出部と、前記現像液容器内の前記現像液のアルカリ濃度を測定するためのアルカリ濃度測定部と、前記アルカリ濃度測定部で得られるアルカリ濃度測定値が前記アルカリ濃度割り出し部で割り出されたアルカリ濃度値に一致するように前記現像液容器より排出される前記現像液の量、前記原液供給部より前記現像液容器に供給される前記原液の量および/または前記溶媒供給部より前記現像液容器に供給される前記溶媒の量を制御する制御部とを有する請求項7に記載の現像装置。
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