JP3916891B2 - 基板処理装置及び現像処理装置 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、被処理基板を水平に搬送しながら単一または一連の液処理工程を行う基板処理装置および現像処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
最近、LCD(液晶表示ディスプレイ)製造におけるレジスト塗布現像処理システムでは、LCD基板の大型化に有利に対応できる現像方式として、搬送ローラや搬送ベルトを水平方向に敷設してなる搬送路上でLCD基板を搬送しながら搬送中に現像、リンス、乾燥等の一連の現像処理工程を行うようにした、いわゆる平流し方式が注目されている。このような平流し方式は、基板を回転運動させるスピンナ方式と較べて、基板の取扱いや搬送系および駆動系の構成が簡単であり、ミストの発生ないし基板への再付着が少ない等の利点がある。
【0003】
従来より、上記のような平流し方式において、搬送路上で基板に現像液等の処理液を供給した後に基板を傾斜させて基板上の液を液切りするようにした処理装置が知られている。従来技術の多くは、処理液供給後に基板を左右方向に傾斜させて基板側縁部から液を落とすようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の平流し方式の基板処理装置においては、搬送路上で基板に供給した処理液を基板に無理な外力や損傷を与えることなく安全に基板上から効率よく液切りすることができないという課題があった。
【0005】
本発明は、上記のような従来技術の問題点を解決するものであり、水平方向に敷設した搬送路上で被処理基板に供給した処理液を基板に無理に外力や損傷を与えることなく基板上から単時間で効率よく液切りするようにした基板処理装置を提供することを第1の目的とする。
【0006】
本発明の第2の目的は、水平方向に敷設した搬送路上で被処理基板に供給した処理液を基板に無理に外力や損傷を与えることなく基板上から単時間で効率よく液切りするようにした現像処理装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記第1の目的を達成するために、本発明の基板処理装置は、被処理基板をほぼ水平に載せて搬送するための搬送体を水平方向に敷設してなる搬送路と、前記搬送路上で前記基板を搬送するために前記搬送体を駆動する搬送駆動手段と、前記搬送路上の前記基板の被処理面に所定の処理液を供給するための1つまたは複数のノズルを含む処理液供給手段と、前記処理液供給手段よりも下流側で前記基板に所定の間隔を置いて配置された複数のリフト部材を下から始終当てたまま、前記基板を前記搬送路上の第1の位置とそれよりも高い第2の位置との間で上下に移動させ、かつ前記第2の位置で前記基板上の液を重力で落とすために前記基板を搬送方向で傾斜させる基板傾斜手段とを有する。
【0008】
上記構成の基板処理装置においては、処理液供給手段により搬送路上で水平姿勢の基板の被処理面に処理液が供給されて所定の液処理が行われ、処理後も基板上には液が残る。処理液供給手段より下流側では、基板傾斜手段が、基板に所定の間隔を置いて配置された複数のリフト部材を下から始終当てたまま、基板を搬送路上の第1の位置からそれよりも高い第2の位置へ持ち上げ、かつ第2の位置では搬送方向で前向きもしくは後向きに傾斜させる。このように、一定間隔に配置された複数のリフト部材を基板に下から始終当てたまま基板の上下移動および傾斜移動を行うので、基板を搬送路の搬送体から上方に離し、基板に無理な外力や損傷を与えることなく安定した傾斜姿勢をとらせ、基板上に付着または残存していた液を重力で効率よく落とし、短時間で液切りすることができる。
【0009】
上記の第2の目的を達成するために、本発明の第1の現像処理装置は、被処理基板をほぼ水平に載せて搬送するための搬送体を水平方向に敷設してなる搬送路上で前記基板を所定の区間内で搬送する間に前記基板に現像処理を施す現像処理装置であって、前記搬送路上の第1の区間で前記基板上に現像液を供給する現像液供給部と、前記搬送路上の前記第1の区間よりも下流側の第2の区間で前記基板上から現像液を落として液切りする現像液落し部と、前記搬送路上の前記第2の区間よりも下流側の第3の区間で前記基板上にリンス液を供給するリンス液供給部とを有し、前記現像液落し部が、前記基板に所定の間隔を置いて配置された複数のリフト部材を下から始終当てたまま前記基板を前記搬送路上の位置よりも高い位置へ持ち上げて前記前向きの傾斜姿勢にする第1の基板傾斜手段を有し、前記基板を搬送方向で基板の後端側が上になるように前向きに傾斜させて前記基板上の現像液を基板前方に落とす構成とした。
また、本発明の第2の現像処理装置は、被処理基板をほぼ水平に載せて搬送するための搬送体を水平方向に敷設してなる搬送路上で前記基板を所定の区間内で搬送する間に前記基板に現像処理を施す現像処理装置であって、前記搬送路上の第1の区間で前記基板上に現像液を供給する現像液供給部と、前記搬送路上の前記第1の区間よりも下流側の第2の区間で前記基板上から現像液を落として液切りする現像液落し部と、前記搬送路上の前記第2の区間よりも下流側の第3の区間で前記基板上にリンス液を供給するリンス液供給部と、前記搬送路上の前記第3の区間よりも下流側の第4の区間で前記基板上からリンス液を落として液切りするリンス液落し部とを有し、前記現像液落し部が、前記基板を搬送方向で基板の後端側が上になるように前向きに傾斜させて前記基板上の現像液を基板前方に落とし、前記リンス液落し部が、前記基板に所定の間隔を置いて配置された複数のリフト部材を下から始終当てたまま前記基板を前記搬送路上の位置よりも高い位置へ持ち上げて前記前向きの傾斜姿勢にする第2の基板傾斜手段を有し、前記基板を搬送方向で基板の後端側が上になるように前向きに傾斜させて前記基板上のリンス液を基板前方に落とす構成とした。
また、本発明の第3の現像処理装置は、被処理基板をほぼ水平に載せて搬送するための搬送体を水平方向に敷設してなる搬送路上で前記基板を所定の区間内で搬送する間に前記基板に現像処理を施す現像処理装置であって、前記搬送路上の第1の区間で前記基板上にプリウエット液を供給するプリウエット液供給部と、前記搬送路上の前記第1の区間よりも下流側の第2の区間で前記基板上からプリウエット液を落として液切りするプリウエット液落し部と、前記搬送路上の前記第2の区間よりも下流側の第3の区間で前記基板上に現像液を供給する現像液供給部と、前記搬送路上の前記第3の区間よりも下流側の第4の区間で前記基板上にリンス液を供給するリンス液供給部とを有し、前記プリウエット液落し部が、前記基板に所定の間隔を置いて配置された複数のリフト部材を下から始終当てたまま前記基板を前記搬送路上の位置よりも高い位置へ持ち上げて前記後向きの傾斜姿勢にする第3の基板傾斜手段を有し、前記基板を搬送方向で基板の前端側が上になるように後向きに傾斜させて前記基板上のプリウエット液を基板後方に落とす構成とした。
【0011】
上記第1、第2および第3の現像処理装置においても、それぞれ第1、第2および第3の基板傾斜手段の働きにより、基板に無理な外力や損傷を与えることなく基板全体を安定した傾斜姿勢に保って、基板上に付着または残存していた液を重力で効力よく落として短時間で液切りすることができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、添付図を参照して本発明の好適な実施形態を説明する。
【0013】
図1に、本発明の現像処理装置を適用できる一構成例としての塗布現像処理システムを示す。この塗布現像処理システム10は、クリーンルーム内に設置され、たとえばLCD基板を被処理基板とし、LCD製造プロセスにおいてフォトリソグラフィー工程の中の洗浄、レジスト塗布、プリベーク、現像およびポストベーク等の各処理を行うものである。露光処理は、このシステムに隣接して設置される外部の露光装置12で行われる。
【0014】
この塗布現像処理システム10は、中心部に横長のプロセスステーション(P/S)16を配置し、その長手方向(X方向)の両端部にカセットステーション(C/S)14とインタフェースステーション(I/F)18とを配置している。
【0015】
カセットステーション(C/S)10は、システム10のカセット搬入出ポートであり、基板Gを多段に積み重ねるようにして複数枚収容可能なカセットCを水平方向たとえばY方向に4個まで並べて載置可能なカセットステージ20と、このステージ20上のカセットCに対して基板Gの出し入れを行う搬送機構22とを備えている。搬送機構22は、基板Gを保持できる手段たとえば搬送アーム22aを有し、X,Y,Z,θの4軸で動作可能であり、隣接するプロセスステーション(P/S)16側と基板Gの受け渡しを行えるようになっている。
【0016】
プロセスステーション(P/S)16は、システム長手方向(X方向)に延在する平行かつ逆向きの一対のラインA,Bに各処理部をプロセスフローまたは工程の順に配置している。より詳細には、カセットステーション(C/S)14側からインタフェースステーション(I/F)18側へ向う上流部のプロセスラインAには、洗浄プロセス部24と、第1の熱的処理部26と、塗布プロセス部28と、第2の熱的処理部30とを横一列に配置している。一方、インタフェースステーション(I/F)18側からカセットステーション(C/S)14側へ向う下流部のプロセスラインBには、第2の熱的処理部30と、現像プロセス部32と、脱色プロセス部34と、第3の熱的処理部36とを横一列に配置している。このライン形態では、第2の熱的処理部30が、上流側のプロセスラインAの最後尾に位置するとともに下流側のプロセスラインBの先頭に位置しており、両ラインA,B間に跨っている。
【0017】
両プロセスラインA,Bの間には補助搬送空間38が設けられており、基板Gを1枚単位で水平に載置可能なシャトル40が図示しない駆動機構によってライン方向(X方向)で双方向に移動できるようになっている。
【0018】
上流部のプロセスラインAにおいて、洗浄プロセス部24は、スクラバ洗浄ユニット(SCR)42を含んでおり、このスクラバ洗浄ユニット(SCR)42内のカセットステーション(C/S)10と隣接する場所にエキシマUV照射ユニット(e−UV)41を配置している。図示省略するが、スクラバ洗浄ユニット(SCR)42内の洗浄部は、LCD基板Gをコロ搬送またはベルト搬送により水平姿勢でラインA方向に搬送しながら基板Gの上面(被処理面)にブラッシング洗浄やブロー洗浄を施すようになっている。
【0019】
洗浄プロセス部24の下流側に隣接する第1の熱的処理部26は、プロセスラインAに沿って中心部に縦型の搬送機構46を設け、その前後両側に複数のユニットを多段に積層配置している。たとえば、図2に示すように、上流側の多段ユニット部(TB)44には、基板受け渡し用のパスユニット(PASS)50、脱水ベーク用の加熱ユニット(DHP)52,54およびアドヒージョンユニット(AD)56が下から順に積み重ねられる。ここで、パスユニット(PASS)50は、スクラバ洗浄ユニット(SCR)42側と基板Gの受け渡しを行うために用いられる。また、下流側の多段ユニット部(TB)48には、基板受け渡し用のパスユニット(PASS)60、冷却ユニット(CL)62,64およびアドヒージョンユニット(AD)66が下から順に積み重ねられる。ここで、パスユニット(PASS)60は、塗布プロセス部28側と基板Gの受け渡しを行うためのものである。
【0020】
図2に示すように、搬送機構46は、鉛直方向に延在するガイドレール68に沿って昇降移動可能な昇降搬送体70と、この昇降搬送体70上でθ方向に回転または旋回可能な旋回搬送体72と、この回転搬送体72上で基板Gを支持しながら前後方向に進退または伸縮可能な搬送アームまたはピンセット74とを有している。昇降搬送体70を昇降駆動するための駆動部76が垂直ガイドレール68の基端側に設けられ、旋回搬送体72を旋回駆動するための駆動部78が垂直搬送体70に取り付けられ、搬送アーム74を進退駆動するための駆動部80が回転搬送体72に取り付けられている。各駆動部76,78,80はたとえば電気モータ等で構成されてよい。
【0021】
上記のように構成された搬送機構46は、高速に昇降ないし旋回運動して両隣の多段ユニット部(TB)44,48の中の任意のユニットにアクセス可能であり、補助搬送空間38側のシャトル40とも基板Gを受け渡しできるようになっている。
【0022】
第1の熱的処理部26の下流側に隣接する塗布プロセス部28は、図1に示すように、レジスト塗布ユニット(CT)82、減圧乾燥ユニット(VD)84およびエッジリムーバ・ユニット(ER)86をプロセスラインAに沿って一列に配置している。図示省略するが、塗布プロセス部28内には、これら3つのユニット(CT)82、(VD)84、(ER)86に基板Gを工程順に1枚ずつ搬入・搬出するための搬送装置が設けられており、各ユニット(CT)82、(VD)84、(ER)86内では基板1枚単位で各処理が行われるようになっている。
【0023】
塗布プロセス部28の下流側に隣接する第2の熱的処理部30は、上記第1の熱的処理部26と同様の構成を有しており、両プロセスラインA,Bの間に縦型の搬送機構90を設け、プロセスラインA側(最後尾)に一方の多段ユニット部(TB)88を設け、プロセスラインB側(先頭)に他方の多段ユニット部(TB)92を設けている。
【0024】
図示省略するが、たとえば、プロセスラインA側の多段ユニット部(TB)88には、最下段に基板受け渡し用のパスユニット(PASS)が置かれ、その上にプリベーク用の加熱ユニット(PREBAKE)がたとえば3段積み重ねられてよい。また、プロセスラインB側の多段ユニット部(TB)92には、最下段に基板受け渡し用のパスユニット(PASS)が置かれ、その上に冷却ユニット(COL)がたとえば1段重ねられ、その上にプリベーク用の加熱ユニット(PREBAKE)がたとえば2段積み重ねられてよい。
【0025】
第2の熱的処理部30における搬送機構90は、両多段ユニット部(TB)88,92のそれぞれのパスユニット(PASS)を介して塗布プロセス部28および現像プロセス部32と基板Gを1枚単位で受け渡しできるだけでなく、補助搬送空間38内のシャトル40や後述するインタフェースステーション(I/F)18とも基板Gを1枚単位で受け渡しできるようになっている。
【0026】
下流部のプロセスラインBにおいて、現像プロセス部32は、基板Gを水平姿勢で搬送しながら一連の現像処理工程を行う、いわゆる平流し方式の現像ユニット(DEV)94を含んでいる。この現像ユニット(DEV)94の構成と作用は後で詳しく説明する。
【0027】
現像プロセス部32の下流側には脱色プロセス部34を挟んで第3の熱的処理部36が配置される。脱色プロセス部34は、基板Gの被処理面にi線(波長365nm)を照射して脱色処理を行うためのi線UV照射ユニット(i−UV)96を備えている。
【0028】
第3の熱的処理部36は、上記第1の熱的処理部26や第2の熱的処理部30と同様の構成を有しており、プロセスラインBに沿って縦型の搬送機構100とその前後両側に一対の多段ユニット部(TB)98,102を設けている。
【0029】
図示省略するが、たとえば、上流側の多段ユニット部(TB)98には、最下段にパスユニット(PASS)が置かれ、その上にポストベーキング用の加熱ユニット(POBAKE)がたとえば3段積み重ねられてよい。また、下流側の多段ユニット部(TB)102には、最下段にポストベーキング・ユニット(POBAKE)が置かれ、その上に基板受け渡しおよび冷却用のパス・クーリングユニット(PASS・COL)が1段重ねられ、その上にポストベーキング用の加熱ユニット(POBAKE)が2段積み重ねられてよい。
【0030】
第3の熱的処理部36における搬送機構100は、両多段ユニット部(TB)98,102のパスユニット(PASS)およびパス・クーリングユニット(PASS・COL)を介してそれぞれi線UV照射ユニット(i−UV)96およびカセットステーション(C/S)14と基板Gを1枚単位で受け渡しできるだけでなく、補助搬送空間38内のシャトル40とも基板Gを1枚単位で受け渡しできるようになっている。
【0031】
インタフェースステーション(I/F)18は、隣接する露光装置12と基板Gのやりとりを行うための搬送装置104を有し、その周囲にバッフア・ステージ(BUF)106、エクステンション・クーリングステージ(EXT・COL)108および周辺装置110を配置している。バッファ・ステージ(BUF)106には定置型のバッファカセット(図示せず)が置かれる。エクステンション・クーリングステージ(EXT・COL)108は、冷却機能を備えた基板受け渡し用のステージであり、プロセスステーション(P/S)16側と基板Gをやりとりする際に用いられる。周辺装置110は、たとえばタイトラー(TITLER)と周辺露光装置(EE)とを上下に積み重ねた構成であってよい。搬送装置104は、基板Gを保持できる手段たとえば搬送アーム104aを有し、隣接する露光装置12や各ユニット(BUF)106、(EXT・COL)108、(TITLER/EE)110と基板Gの受け渡しを行えるようになっている。
【0032】
図3に、この塗布現像処理システムにおける処理の手順を示す。先ず、カセットステーション(C/S)14において、搬送機構22が、ステージ20上の所定のカセットCの中から1つの基板Gを取り出し、プロセスステーション(P/S)16の洗浄プロセス部24のエキシマUV照射ユニット(e−UV)41に搬入する(ステップS1)。
【0033】
エキシマUV照射ユニット(e−UV)41内で基板Gは紫外線照射による乾式洗浄を施される(ステップS2)。この紫外線洗浄では主として基板表面の有機物が除去される。紫外線洗浄の終了後に、基板Gは、カセットステーション(C/S)14の搬送機構22によって洗浄プロセス部24のスクラバ洗浄ユニット(SCR)42へ移される。
【0034】
スクラバ洗浄ユニット(SCR)42では、上記したように基板Gをコロ搬送またはベルト搬送により水平姿勢でプロセスラインA方向に平流しで搬送しながら基板Gの上面(被処理面)にブラッシング洗浄やブロー洗浄を施すことにより、基板表面から粒子状の汚れを除去する(ステップS3)。なお、洗浄後も基板Gを平流しで搬送しながらエアーナイフ等によって液切りして、基板Gを乾燥させる。
【0035】
スクラバ洗浄ユニット(SCR)42内で洗浄処理の済んだ基板Gは、第1の熱的処理部26の上流側多段ユニット部(TB)44内のパスユニット(PASS)50に搬入される。
【0036】
第1の熱的処理部26において、基板Gは搬送機構46により所定のシーケンスで所定のユニットを回される。たとえば、基板Gは、最初にパスユニット(PASS)50から加熱ユニット(DHP)52,54の1つに移され、そこで脱水処理を受ける(ステップS4)。次に、基板Gは、冷却ユニット(COL)62,64の1つに移され、そこで一定の基板温度まで冷却される(ステップS5)。しかる後、基板Gはアドヒージョンユニット(AD)56に移され、そこで疎水化処理を受ける(ステップS6)。この疎水化処理の終了後に、基板Gは冷却ユニット(COL)62,64の1つで一定の基板温度まで冷却される(ステップS7)。最後に、基板Gは下流側多段ユニット部(TB)48に属するパスユニット(PASS)50に移される。
【0037】
このように、第1の熱的処理部26内では、基板Gが、搬送機構46を介して上流側の多段ユニット部(TB)44と下流側の多段ユニット部(TB)48との間で任意に行き来できるようになっている。なお、第2および第3の熱的処理部30,36でも同様の基板搬送動作を行えるようになっている。
【0038】
第1の熱的処理部26で上記のような一連の熱的または熱系の処理を受けた基板Gは、下流側多段ユニット部(TB)48内のパスユニット(PASS)60から下流側隣の塗布プロセス部28のレジスト塗布ユニット(CT)82へ移される。
【0039】
基板Gはレジスト塗布ユニット(CT)82でたとえばスピンコート法により基板上面(被処理面)にレジスト液を塗布され、直後に下流側隣の減圧乾燥ユニット(VD)84で減圧による乾燥処理を受け、次いで下流側隣のエッジリムーバ・ユニット(ER)86で基板周縁部の余分(不要)なレジストを取り除かれる(ステップS8)。
【0040】
上記のようなレジスト塗布処理を受けた基板Gは、減圧乾燥ユニット(VD)84から隣の第2の熱的処理部30の上流側多段ユニット部(TB)88に属するパスユニット(PASS)に受け渡される。
【0041】
第2の熱的処理部30内で、基板Gは、搬送機構90により所定のシーケンスで所定のユニットを回される。たとえば、基板Gは、最初に該パスユニット(PASS)から加熱ユニット(PREBAKE)の1つに移され、そこでレジスト塗布後のベーキングを受ける(ステップS9)。次に、基板Gは、冷却ユニット(COL)の1つに移され、そこで一定の基板温度まで冷却される(ステップS10)。しかる後、基板Gは下流側多段ユニット部(TB)92側のパスユニット(PASS)を経由して、あるいは経由せずにインタフェースステーション(I/F)18側のエクステンション・クーリングステージ(EXT・COL)108へ受け渡される。
【0042】
インタフェースステーション(I/F)18において、基板Gは、エクステンション・クーリングステージ(EXT・COL)108から周辺装置110の周辺露光装置(EE)に搬入され、そこで基板Gの周辺部に付着するレジストを現像時に除去するための露光を受けた後に、隣の露光装置12へ送られる(ステップS11)。
【0043】
露光装置12では基板G上のレジストに所定の回路パターンが露光される。そして、パターン露光を終えた基板Gは、露光装置12からインタフェースステーション(I/F)18に戻されると(ステップS11)、先ず周辺装置110のタイトラー(TITLRER)に搬入され、そこで基板上の所定の部位に所定の情報が記される(ステップS12)。しかる後、基板Gはエクステンション・クーリングステージ(EXT・COL)108に戻される。インタフェースステーション(I/F)18における基板Gの搬送および露光装置12との基板Gのやりとりは搬送装置104によって行われる。
【0044】
プロセスステーション(P/S)16では、第2の熱的処理部30において搬送機構90がエクステンション・クーリングステージ(EXT・COL)108より露光済の基板Gを受け取り、プロセスラインB側の多段ユニット部(TB)92内のパスユニット(PASS)を介して現像プロセス部32へ受け渡す。
【0045】
現像プロセス部32では、該多段ユニット部(TB)92内のパスユニット(PASS)から受け取った基板Gを現像ユニット(DEV)94に搬入する。現像ユニット(DEV)94において基板GはプロセスラインBの下流に向って平流し方式で水平姿勢で搬送され、その搬送中に現像、リンス、乾燥の一連の現像処理工程が行われる(ステップS13)。
【0046】
現像プロセス部32で現像処理を受けた基板Gは下流側隣の脱色プロセス部34へ搬入され、そこでi線照射による脱色処理を受ける(ステップS14)。脱色処理の済んだ基板Gは、第3の熱的処理部36の上流側多段ユニット部(TB)98内のパスユニット(PASS)に受け渡される。
【0047】
第3の熱的処理部(TB)98において、基板Gは、最初に該パスユニット(PASS)から加熱ユニット(POBAKE)の1つに移され、そこでポストベーキングを受ける(ステップS15)。次に、基板Gは、下流側多段ユニット部(TB)102内のパスクーリング・ユニット(PASS・COL)に移され、そこで所定の基板温度に冷却される(ステップS16)。第3の熱的処理部36における基板Gの搬送は搬送機構100によって行われる。
【0048】
カセットステーション(C/S)14側では、搬送機構22が、第3の熱的処理部36のパスクーリング・ユニット(PASS・COL)から塗布現像処理の全工程を終えた基板Gを受け取り、受け取った基板Gをいずれか1つのカセットCに収容する(ステップS1)。
【0049】
この塗布現像処理システム10においては、たとえば現像プロセス部32の現像ユニット(DEV)94に本発明を適用することができる。以下、図4〜図18を参照して本発明を現像ユニット(DEV)94に適用した実施形態を説明する。
【0050】
図4に、本発明の一実施形態による現像ユニット(DEV)94内の全体構成を模式的に示す。この現像ユニット(DEV)94は、プロセスラインBに沿って水平方向(X方向)に延在する連続的な搬送路108を形成する複数たとえば8つのモジュールM1〜M8を一列に連続配置してなる。
【0051】
これらのモジュールM1〜M8のうち、最上流端に位置するモジュールM1で基板搬入部110を構成し、その後に続く4つのモジュールM2,M3,M4,M5で現像部112を構成し、その次のモジュールM6でリンス部114を構成し,その次のモジュールM7で乾燥部116を構成し、最後尾のモジュールM8で基板搬出部118を構成している。
【0052】
基板搬入部110には、隣の基板搬送機構(図示せず)から手渡される基板Gを水平姿勢で受け取って搬送路108上に移載するための昇降可能な複数本のリフトピン120が設けられている。基板搬出部118にも、基板Gを水平姿勢で持ち上げて隣の基板搬送機構(図示せず)へ手渡すための昇降可能な複数本のリフトピン122が設けられている。
【0053】
現像部112は、より詳細には、モジュールM2にプリウエット部124を設け、モジュールM3,M4に現像液供給部126を設け、モジュールM5に現像液落し部128を設けている。プリウエット部124には、搬送路108にノズル吐出口を向け、搬送路108に沿って双方向に移動可能であり、基板にプリウエット液たとえば純水を供給するためのプリウエット液供給ノズルPNが1個または複数個設けられている。現像液供給部126には、搬送路108にノズル吐出口を向け、搬送路108に沿って双方向に移動可能であり、基板に現像液を供給するための現像液供給ノズルDNが1個または複数個設けられている。この構成例では、モジュールM3,M4毎に独立に移動可能な現像液供給ノズルDNa,DNbが設けられている。現像液落し部128およびプリウエット部124には、基板Gを傾斜させるための後述する基板傾斜機構180(図11,図12)が設けられている。
【0054】
リンス部114には、搬送路108にノズル吐出口を向け、搬送路108に沿って双方向に移動可能であり、基板にリンス液たとえば純水を供給するためのリンス液供給ノズルRNが1個または複数個設けられている。乾燥部116には、搬送路108に沿って基板Gに付着している液(主にリンス液)を液切りするためのエアーナイフENが搬送路108を挟んで一対または複数対設けられている。
【0055】
現像部112およびリンス部114においては、搬送路108の下に落ちた液を受け集めるためのパン130,132,134がそれぞれ設けられている。現像部112において、より詳細には、プリウエット部124と現像液供給部126および現像液落し部128とにそれぞれ専用のパン130,132が充てられている。各パン130,132,134の底には排液口が設けられ、そこに異なる排液系統の排液管131,133,135が接続されている。
【0056】
図5〜図8に、基板搬入部110およびプリウエット部124における搬送路108回りの構成を示す。
【0057】
搬送路108は、回転可能なシャフト136に所定の間隔を置いて固着された一対の搬送ローラ138A,138BをプロセスラインBに沿って水平に敷設してなるコロ搬送型の搬送路として構成されている。
【0058】
より詳細には、各モジュールMの左右両側壁の上部または軸脚部材140に軸受142A,142BがプロセスラインBの方向に一定間隔で取り付けられ、搬送ローラ138A,138Bを左右両側壁の内側に位置させるようにして各一対の軸受142A,142Bにシャフト136が回転可能に架け渡される。そして、各シャフト136の片側の軸受142Aよりも外側に延長する一端部にねじ歯車144が固着され、各シャフト136側の各ねじ歯車144にプロセスラインBの方向に延在する回転駆動シャフト146側の各ねじ歯車148が直角方向から噛合する。回転駆動シャフト146は電気モータ150の回転軸に結合されている。電気モータ150が回転駆動シャフト146を所定方向に回転駆動すると、その回転駆動力が回転シャフト146側の各ねじ歯車148から搬送用シャフト136側のねじ歯車144に伝動され、各シャフト136の搬送ローラ138A,138Bが所定方向(基板Gを搬送路108の前方に送る方向)に回転するようになっている。
【0059】
基板搬入部110において、基板受け渡し用のリフトピン120は、搬送路108の下に水平に配置された昇降板152に所定間隔で離散的に立設または植設されている。この昇降板152の下には、たとえばエアシリンダ(図示せず)を含む昇降駆動部154が設置されている。
【0060】
図7に示すように、昇降駆動部154が昇降板152を所定の高さに持ち上げると、リフトピン120がシャフト136間の隙間を通って搬送路108の上に突出し、その高さ位置で隣の基板搬送機構(図示せず)から基板Gを水平姿勢で受け取ることができる。
【0061】
リフトピン120の上に基板Gが受け渡されると、図8に示すように、昇降駆動部154が昇降板152を原位置に降ろすことにより、その下降の途中で基板Gの両端部(搬送路108の幅方向の両端部)が搬送ローラ138A,138Bに載るようにして、基板Gは搬送路108上に水平姿勢で移載される。なお、各搬送ローラ138A,138Bの外径は内側(シャフト中心側)で一段細くなっており、この小径部139に基板Gの一端部が載るようになっている。
【0062】
図4において、プリウエット液供給ノズルPN、現像液供給ノズルDNa,DNbおよびリンス液供給ノズルRNは、それぞれノズル走査機構SCP,SCDおよびSCRによって搬送路108の上方を搬送路108と平行に移動するようになっている。
【0063】
図9および図10に、一実施例によるノズル走査機構SC(SCP,SCD,SCR)の構成を示す。このノズル走査機構SCは、可動ノズルN(PN,DNa,DNb,RN)を支持するための断面が逆さコ字状のノズル支持体156と、搬送路108の上方で搬送路108と平行にノズル支持体156を案内するためのガイドレール158(図9)と、ガイドレール158に沿って移動するようにノズル支持体156を駆動する走査駆動部160とを有する。
【0064】
図10に示すように、走査駆動部160は、たとえば、ノズル搬送体156に1本または複数本の垂直支持部材161を介して結合された1本または複数本の無端ベルト162をガイドレール158(図9)と平行に(つまり搬送路108と平行に)駆動プーリ164と遊動プーリ166との間に架け渡し、駆動プーリ164を電気モータ168の回転軸に作動結合してなる。電気モータ168の回転駆動力がプーリ164,166およびベルト162を介してベルト長さ方向(X方向)におけるノイズ搬送体156の直進運動に変換される。電気モータ168の回転速度を制御することによってノズル搬送体156の直進移動速度を所望の値に調節し、電気モータ168の回転方向を切り替えることによってノズル搬送体156の直進移動方向を切り替えることができる。なお、図10では、図解の簡略化のため、ガイドレール158は図示していない。
【0065】
ノズル搬送体156においては、左右両側面の内壁にたとえばエアシリンダ等のアクチエータからなる昇降駆動部170がそれぞれ取り付けられており、それら左右一対の昇降駆動部170の間にたとえば中空管からなる水平支持棹172が水平に架け渡されている。そして、この水平支持棹172の中心部から垂直下方に延在するたとえば中空管からなる垂直支持棹174の下端部に筒状の可動ノズルNが吐出口nを下に向けて水平に取り付けられている。ノズルNの吐出口nは、搬送路108の幅方向で基板Gの一端から他端までほぼ均一に処理液を供給できる範囲でノズル長手方向に一定間隔で多数形成されていてよい。
【0066】
ノズル搬送体156内で、可動ノズルNは、昇降駆動部170の昇降駆動により水平支持棹172および垂直支持棹174を介して昇降可能となっており、通常は、搬送路108上の基板Gに向けて処理液を吐出するための高さ位置Haと処理液を吐出しない間に搬送路108から退避しておくための高さ位置Hbとの間で上下するようになっている。水平支持棹172の一端部には搬送路108の外に設置されている処理液供給源(図示せず)からの可撓性の処理液供給管176が引き込まれている。この処理液供給管176は、水平支持棹172および垂直支持棹174の中を通ってノズルNの処理液導入口に接続されている。
【0067】
図9に示すように、好ましくは、搬送路108上の可動ノズルNの可動エリア(X方向およびZ方向)を外部から遮蔽するための断面逆さコ字状のカバー178を搬送路108に沿って設けてよい。図示の構成例では、カバー178の左右両側面を該当モジュールMの左右両側壁の上端部または軸脚部材140まで垂らしており、隙間を可及的に少なくしている。カバー178の上面または天井には水平支持棹172を通すためのスリット(開口)178aを形成してよい。このように、カバー178によって可動ノズルNを走査駆動系から遮蔽または隔離することで、カバー178内側の異物の少ない処理空間PSで搬送路108上の基板Gに可動ノズルNより処理液を供給できるようになっている。
【0068】
図5および図6において、プリウエット部124には、一実施例による基板傾斜機構180が設けられている。この基板傾斜機構180は、搬送路108の下に昇降可能かつ前後方向に傾斜可能に配置されたベース板182と、このベース板182の上面に所定の間隔を置いて離散的に立設または植設された複数本のリフトピン184と、ベース板182を昇降軸186を介して下から支持して昇降駆動および傾斜駆動を行うための駆動部188とを有する。昇降軸186は、該当モジュールM2および現像液パン130の底板に形成された開口190を貫通している。現像液パン130の内底には開口190の回りに液漏れを防ぐための筒状の壁部130aが形成されている。
【0069】
最後尾列のリフトピン184の直ぐ後方には、傾斜時に基板Gの後端を受け止めて落下を防止するための落下防止手段として、リフトピン184から後方に分岐して直立する分岐ピン192にたとえばゴム製の筒状ストッパ部材194が回転可能に取付されている。
【0070】
ここで、図11および図12につき基板傾斜機構180の作用を説明する。搬送路108上で基板Gが基板傾斜機構180の真上に差し掛かると、所定の位置センサ(図示せず)が基板Gを検出し、該センサより出力される信号に応動して搬送駆動系の制御部が少なくとも当該モジュール内の全ての搬送ローラ138A,138Bの回転を止めて、基板Gを静止させる。
【0071】
直後に、基板傾斜機構180のコントローラ(図示せず)が作動して、駆動部188を作動させ、昇降軸186を上昇させる。そうすると、図11に示すように、ベース板182およびリフトピン184も上昇して、リフトピン184が下から突き上げるようにして基板Gを搬送路108の上方へ持ち上げる。
【0072】
次に、該コントローラが駆動部188を制御して、ベース板182を搬送路108の幅方向に延在する軸196を中心として前後方向に、好ましくは図示のように後ろ向きに所定の角度(たとえば10゜〜20゜)だけ回動させる。そうすると、図12に示すように、ベース板182より上の部分つまりリフトピン192,ストッパ部材194、基板Gも搬送路108上で後ろ向きに同角度だけ傾く。その際、基板Gはリフトピン184上で後方に少し滑り落ちるだけでストッパ部材194に受け止められる。しかし、基板G上に盛られている、または付着している液Qは重力で基板傾斜面を後方へ滑り落ちて、基板の外へ落下する。基板Gから落ちた液Qは、当該モジュールに設置されているパン(プリウエット部124ではプリウエット液パン130)に受け集められる。
【0073】
上記のような傾斜姿勢を一定時間保持した後、該コントローラの制御の下で駆動部188は、ベース板182を上記と逆方向に上記と等しい角度だけ回動させて水平姿勢(図11の状態)に戻し、次いで昇降軸186を原位置(図6の位置)まで降ろす。
【0074】
なお、プリウエット部124にて、基板Gを搬送方向に、しかも次工程を行う現像液供給部126側が上側となるように傾けるので、プリウエット部124で基板Gを傾けて液切りする際に、プリウエット液パン130に落ちて跳ね返った液が次工程を行う現像液供給部126側の基板Gに付着する可能性を低減することができる。
【0075】
上記のように、基板傾斜機構180においては、所定の間隔を置いて配置された複数本のリフトピン184を基板Gの下面に始終当てながら基板Gを搬送路108の上方へ持ち上げて搬送方向で安定した傾斜姿勢をとらせ、重力を利用して基板上から液を基板の前方または後方に落とし、一機に短時間で液切りするようにしている。しかも、特別な外力をかけることがなく、基板Gに損傷を与えるおそれは非常に少ない。
【0076】
次に、この現像ユニット(DEV)94における作用を説明する。基板搬入部120は、図7および図8について上述したように、隣の基板搬送機構(図示せず)から基板Gを1枚単位で受け取って搬送路108に移載する。搬送路108を構成する搬送用シャフト136の搬送ローラ138A,138Bは上記したように回転駆動シャフト146、ねじ歯車148,144等の伝動機構を介して電気モータ150の回転駆動力で回転しているため、搬送路108に載った基板Gは直ちに隣の現像部112へ向けて搬送される。
【0077】
現像部112において、基板Gは、先ずプリウエット部124に搬入され、コロ搬送中にプリウエット液供給ノズルPNよりプリウエット液としてたとえば純水または低濃度の現像液を吹き付けられる。この実施形態では、図9および図10につき上述したようなノズル走査機構SCPの走査駆動によりノズルPNが搬送路108に沿って水平に移動しながら搬送中の基板Gの上面(被処理面)に向けてプリウエット液を吹き付ける。基板Gに当たって基板の外に飛び散ったプリウエット液または基板Gに当たらなかったプリウエット液は、搬送路108の下に設置されているプリウエット液パン130に受け集められる。
【0078】
図13の(A)に示すように、搬送路108上の基板Gに向けてプリウエット液を吐出しながらノズルPNを走査させる方向を基板搬送方向と逆向きに設定した場合は、ノズル走査速度VNと基板搬送速度VGとを足し合わせた相対速度(VN+VG)でノズルN(PN)が基板Gの前端から後端まで走査することになり、基板Gのサイズが大きくてもごく短時間のうちに基板Gの被処理面(レジスト表面)全体をプリウエット液で濡らすことができる。
【0079】
プリウエット部124内で基板Gが下流側の所定位置に着くと、図11および図12につき上述したように基板傾斜機構180が作動して基板Gを搬送路108より上に持ち上げて後向きに傾斜させる。この基板Gの傾斜姿勢により、基板G上に残留または付着しているプリウエット液の大部分が基板後方に流れ落ちてプリウエット液パン130に回収される。
【0080】
プリウエット部124で上記のようなプリウエット処理を受けた基板Gは、搬送路108に乗って現像液供給部126に搬入される。現像液供給部126では、最初のモジュールM3を通過する間に現像液供給ノズルDNaより現像液を吹き付けられ、次のモジュールM4を通過する間にも現像液供給ノズルDNbより現像液を吹き付けられる。各現像液供給ノズルDNa,DNbは、図9および図10につき上述したようなノズル走査機構SCDの走査駆動により搬送路108の上方で搬送路108に沿って水平に移動しながらコロ搬送中の基板Gの被処理面に向けて現像液を吹き付ける。この現像液の吹き付けで基板Gの外に落ちた液は、搬送路108の下に設置されている現像液パン132に受け集められる。
【0081】
上記のようにプリウエット部124で使用されたプリウエット液(純水)のうち基板G上に残ったものは、その大部分が基板傾斜機構180によりプリウエット液パン130に回収されるので、現像液供給部126に持ち込まれる割合が低く、したがって現像液パン132に混入する割合も低い。
【0082】
上記したプリウエット部124と同様に、現像液供給部126においても、図13の(A)に示すように搬送路108上の基板Gに向けて現像液を吐出しながらノズルDNを走査させる方向を基板搬送方向と逆向きに設定してよい。これにより、ノズルDNがノズル走査速度VNと基板搬送速度VGとを足し合わせた相対速度(VN+VG)で基板Gの前端から後端まで走査することになり、基板Gのサイズが大きくてもごく短時間のうちに基板Gの被処理面(レジスト表面)全体に現像液を供給することができる。
【0083】
この実施形態では、モジュールM3,M4毎に個別の現像液供給ノズルDNa,DNbとノズル走査機構SCDを設けているため、搬送路108上の基板Gに対して時間的かつ空間的なインターバルを置いて現像液を複数回供給可能であり、1回目と2回目とで現像液の特性(濃度等)を変えることもできる。
【0084】
現像液供給部126で上記のようにして被処理面全体に現像液を供給された基板Gはそのまま搬送路108に乗って現像液落し部128に搬入される。そして、現像液落し部128内で下流側の所定位置に着くと、そこに設置されている基板傾斜機構180が作動して基板Gを搬送路108より上に持ち上げて基板Gを搬送方向に、しかもたとえば前向き、つまり前工程を行う現像液供給部126側が上側となるように基板Gを傾斜させる。この傾斜姿勢により、基板G上に盛られていた現像液の大部分が基板前方に流れ落ちて現像液パン132に回収される。このように、前工程を行う現像液供給部126側が上側となるように基板Gを傾斜させるので、現像液落とし部128で基板Gを傾けて液切りを行う際に、現像液パン132にて跳ね返った液が現像液供給部126側の基板Gに付着する可能性を低減できる。
【0085】
現像部112で上記のような現像液の供給と回収を終えた基板Gは、搬送路108に乗ってリンス部114に搬入される。リンス部114では、図9および図10につき上述したようなノズル走査機構SCRの走査駆動によりリンス液供給ノズルRNが搬送路108に沿って水平に移動しながら搬送中の基板Gの上面(被処理面)に向けてリンス液たとえば純水を吹き付ける。基板Gの外に落ちたリンス液は、搬送路108の下に設置されているリンス液パン134に受け集められる。
【0086】
上記のように現像液供給部126で使用された現像液のうち基板G上に残ったものは、その大部分が現像液落し部128にて基板傾斜機構180により現像液パン132に回収されるので、リンス部114に持ち込まれる割合が低く、したがってリンス液パン134に混入する割合も低い。
【0087】
リンス部114においても、図13の(A)に示すように搬送路108上の基板Gに向けて現像液を吐出しながらノズルRNを走査させる方向を基板搬送方向と逆向きに設定してよい。これにより、ノズルRNがノズル走査速度VNと基板搬送速度VGとを足し合わせた相対速度(VN+VG)で基板Gの前端から後端まで走査することになり、基板Gのサイズが大きくてもごく短時間のうちに基板Gの被処理面(レジスト表面)全体にリンス液を供給して、速やかにリンス液への置換(現像停止)を行うことができる。なお、基板Gの裏面を洗浄するためのリンス液供給ノズル(図示せず)を搬送路108の下に設けてもよい。
【0088】
リンス部114で上記のようなリンス工程を終えた基板Gは、搬送路108に乗って乾燥部116に搬入される。乾燥部116では、図4に示すように搬送路108上を搬送される基板Gに対して所定位置に設置した上下のエアーナイフENより基板上面(被処理面)および裏面にナイフ状の鋭利な気体流たとえばエアーを当てることにより、基板Gに付着している液(主にリンス液)を基板後方へ払い落す(液切りする)。
【0089】
乾燥部116で液切りされた基板Gはそのまま搬送路108に乗って基板搬出部118に送られる。基板搬出部118は、基板搬入部110と同様の構成を有しており、基板搬送方向が搬入と搬出とで反対になるだけで基板搬入部110と同様に動作する。つまり、基板受け渡し用のリフトピン122を搬送路108よりも低い位置に待機させて基板Gが上流側(乾燥部116)から流れてくるのを待ち、基板Gがリフトピン122の直上の所定位置に着いたならリフトピン122を上方へ突き上げて基板Gを水平姿勢で持ち上げ、隣の基板搬送機構(図示せず)へ渡す。
【0090】
この現像ユニット(DEV)94では、プリウエット部124、現像液供給部126、リンス部114にそれぞれ別個のパン130,132,134を設けることにより、各処理液(プリウエット液、現像液、リンス液)の分別回収をはかっている。特に、プリウエット部124および現像液落し部128では、基板傾斜機構180により基板G上から各処理液(プリウエット液、現像液)を各工程(プリウエット工程、現像工程)後に短時間で効率よく液切りすると同時に、該当のパン130,132に高純度で回収して分別回収率を著しく高めている。
【0091】
リンス部114に基板傾斜機構180を設けてもよい。その場合は、リンス工程の直後に基板G上からリンス液を短時間で効率よく液切りすることができるとともに、リンス液パン134に効率よく回収してリンス液の分別回収率を高めることができる。
【0092】
なお、リンス部114にて基板Gを傾斜させる際には、基板Gを搬送方向に、たとえば現像部112側が上側となるように基板Gを傾斜させるとよい。現像部112側が上側となるように基板Gを傾けるので、リンス液供給ノズルRNから吐出されたリンス液が傾いた基板Gの上で跳ね返り、跳ね返ったリンス液が現像部112側の基板Gに付着する可能性を低減できる。
【0093】
また、この現像ユニット(DEV)94では、搬送路108上を多数の基板Gを所定の間隔を置いて一列に搬送しながらプリウエット部124、現像液供給部126、現像液落し部128、リンス部114および乾燥部116で各処理を順次施すようにしており、いわばパイプライン方式による高効率または高スループットの現像処理工程を実現することができる。
【0094】
特に、プリウエット部124、現像液供給部126およびリンス部114では、搬送路108上の基板Gに対して処理液(プリウエット液、現像液、リンス液)を供給するノズルPN,DNa,DNb,RNを搬送路108の上方で搬送路108に沿って走査することにより、基板Gのサイズが大きくても、搬送路108の搬送速度が高くなくても、基板被処理面の全体に万遍無く処理液を短時間で迅速に供給することが可能である。とりわけ、現像液供給工程では、基板Gの搬送方向の一端部(先端部)と他端部(後端部)の間の処理液供給の時間差つまり現像開始の時間差を可及的に短くできるため、基板上の現像品質の面内均一性を向上させることができる。
【0095】
なお、この実施形態のノズル走査機構SCでは、ノズルNを搬送路108に沿って双方向に走査できる構成であるから、図13の(B)に示すようにノズルNを基板搬送方向と逆向きに走査しながら基板Gの被処理面全体に処理液Qを供給することも可能である。この場合は、ノズル走査速度VN’を基板搬送速度VGよりも大きな速度に設定する必要がある。
【0096】
また、この実施形態は、プリウエット部124および現像液供給部126でスプレー方式の現像を行うように構成した。しかし、パドル方式に変形するのは簡単であり、現像液供給部126において現像液供給ノズルDNa,DNbをスプレー型から液盛り型の吐出構造に交換すればよい。また、パドル方式では、プリウエット部124は要らなくなる。
【0097】
現像液供給部126において、現像液供給ノズルDNa,DNbのいずれか片方(通常は下流側のDNb)を省く構成も可能である。また、搬送路108上における各可動ノズルNの走査可能エリアを1モジュールMを越える範囲に設定してもよく、隣接する可動ノズルが共通のガイドレールに相互乗り入れできる構成とすることも可能である。
【0098】
この実施形態では、上記したように、現像部112の下流部に配置した基板傾斜機構180によりリンス部114に搬入する手前で基板G上から現像液を効率よく回収するようしている。このようにリンス工程の直前に基板G上から現像液を落とすことは、リンス工程においてリンス液への置換または現像停止を速められるという利点もある。
【0099】
このような基板傾斜機構と併用して、現像部112とリンス部114との境界付近に図14に示すようなエアーナイフ機構を設ける構成も効果的である。図14において、エアーナイフFNは、搬送路108の幅方向で基板Wの端から端まで延在する無数のエアー吐出口またはスリット状のエアー吐出口を有しており、所定の位置で傍(直下)を通過する基板Gに対してナイフ状の鋭利な気体流(通常は空気流または窒素ガス流)を当てる。これにより、基板GがエアーナイフFNを通過する間に基板上の現像液Qが基板後端側へ掃き寄せられるようにして基板の外へ払い落とされる。
【0100】
上記した実施形態における基板傾斜機構180は基板Gを搬送路108よりいったん水平姿勢で上に持ち上げてから傾斜させる構成であった。しかし、他の方式として、最初から上端面の傾斜している部材を基板Gの下から突き上げるような基板傾斜機構も可能である。
【0101】
また、搬送路108を構成している搬送ローラ(138A,138B)を所定の区間に亘って傾斜させる方式も可能である。図15〜図17につき、この搬送路傾斜方式による基板傾斜機構200の一構成例を示す。
【0102】
この基板傾斜機構200では、搬送路108上の適所、たとえば現像液落し部128に設定された傾斜可能区間Kにおいて、各搬送用シャフト136が伝動歯車144側の原動シャフト136aと搬送ローラ(138A,138B)側の従動シャフト136bとに分断され、両シャフト136a,136bがクラッチ202を介して着脱自在に連結される構成が採られている。
【0103】
従動シャフト136bは、両搬送ローラ138A,138Bの軸方向外側に設けられた一対の軸受204A,204Bに回転可能に支持される。各軸受204A,204Bは、搬送路108の上方に横設された支持板206に垂直支持棒208を介して支持される。より詳細には、各軸受204A,204Bに垂直支持棒208の下端部が固着され、垂直支持棒208の上端部が支持板206の側面にピン210を介して回転可能に軸支される。
【0104】
支持板206は、搬送方向の一端部たとえば前端部(下流側の端部)にて枢軸212に回動可能に軸支されており、反対側の端部(後端部)にて上方に設置されたリール214からほぼ垂直に垂れるワイヤ216を介して横向きシリンダ218のピストン軸218aに結合されている。
【0105】
かかる構成において、クラッチ202をクラッチ駆動部(図示せず)によりオンにして原動シャフト136aと従動シャフト136bとを連結しているときは、電気モータ150(図5,図6)の回転駆動力が回転駆動シャフト146、ねじ歯車148、144、原動シャフト136a、クラッチ202および従動シャフト136bを介して両搬送ローラ138A,138Bに伝えられる。したがって、搬送路108上で、基板Gは、上流側から傾斜可能区間Kにスムースに入ることができ、傾斜可能区間Kから下流側へスムースに出ていくことができるようになっている。
【0106】
しかし、クラッチ202をオフにして原動シャフト136aから従動シャフト136bを切り離すと、電気モータ150からの回転駆動力がクラッチ202で絶ち切られ、従動シャフト136bには伝わらなくなる。この状態の下で、シリンダ218を駆動してピストン軸218aを所定距離だけ前進または往動させると、支持板206が前端部側の枢軸212を中心として後端部側を下げるようにして後向きに回動または傾斜する。このように支持板206が後向きに傾斜すると、支持板206に垂直支持棒208および軸受204(204A,204B)を介してぶら下がっている各従動シャフト136bおよび両搬送ローラ138A,138Bも各位置に応じて下降し、傾斜可能区間K内の搬送路108を構成する搬送ローラ138列について見ると、図17に示すように支持板206と平行に後向きに同角度で傾斜する。これにより、傾斜可能区間K内の搬送路108上に基板Gが位置しているときは、搬送路108と一緒に基板Gも後向きに同じ角度で傾斜する。この傾斜角度は、シリンダ218におけるピストン軸218aの前進距離によって調整できる。
【0107】
支持板206の後端部よりも少し後(搬送方向の上流側)に近接して搬送路108の幅方向に1つまたは複数のエアシリンダ220が垂直方向逆さに設置され、各ピストン軸220aの先端にはたとえばゴム製の筒状ストッパ部材222が取り付けられている。上記のような支持板206の水平状態から傾斜状態への姿勢変換にタイミングを合せて、各エアシリンダ220がピストン軸220aを前進または下降させることにより、図17に示すようにストッパ部材222が区間K内の搬送路108上で後向きに傾斜する基板Gの後端を受け止めるようになっている。
【0108】
このように傾斜可能区間K内の搬送ローラ138列と一体に基板Gが後向きに傾斜し、かつその傾斜姿勢をストッパ部材222が安定に保持することにより、基板G上に盛られている、または付着している液(現像液落し部128では現像液)Qが重力で基板傾斜面を後方へ滑り落ちて、基板の後端から落下し、当該パン132に受け集められる。
【0109】
上記のような傾斜姿勢を水平姿勢に戻すには、両エアシリンダ218,220のピストン軸218a,220aをタイミングを合せてそれぞれ原位置へ復動させればよい。そして、傾斜可能区間K内の搬送路108または搬送ローラ138列が水平状態に戻った後に、クラッチ202をオンにして従動シャフト136bを原動シャフト136aに連結させればよい。なお、原動シャフト136aはネジ歯車144の軸方向外側に設置された軸受224に支持されてよい(図15)。この基板傾斜機構200において、搬送路108の上方に設けられる機構(206,214,218,220等)はボックスまたは囲い226の中に収納されてよい。
【0110】
搬送路108上を上流側から搬送されて来た基板Gを傾斜可能区間K内で停止させるには、上記基板傾斜機構180と同様に、基板Gが所定位置に差し掛かった時に位置センサがそれを検出し、そのセンサ出力信号に応動してクラッチ駆動部がクラッチ202をオフにすればよい。そのような基板到着検出用のセンサとしては、たとえば図18に示すようなリミットスイッチ230を用いることができる。このリミットスイッチ230では、基板Gが搬送路108上の所定位置に差し掛かると(図18の(A))、そこに設けられたローラレバー232の先端部に基板前端部が当接してローラレバー232を引っ張りコイルバネ234に抗して軸236を中心として所定方向(時計回り)に回動させながら基板Gの下に潜り込ませる(図18の(B))。そうすると、光センサ238がローラレバー232の他端部を検知し、所定の基板到着検出信号を出力するようになっている。光センサ238は、たとえば図18の(C)に示すように、発光素子238aと受光素子238bとを隙間240を隔てて対向配置したものでよく、ローラレバー232が隙間240の中に入ってきて発光素子238aからの光線LBを遮光するときに受光素子238bより得られる出力信号を基板到着検出信号としてよい。
【0111】
上記した実施形態における各部の構成は一例であり、基板傾斜機構以外の部分においても種々の変形が可能である。たとえば、ノズル走査機構SCにおけるノズル支持体156や走査駆動部160等の構成も任意に変形することが可能である。あるいは、プリウエット液供給ノズル、現像液供給ノズル、リンス液供給ノズル等を定置式のノズルとして構成することも可能である。
【0112】
上記した実施形態では、回転可能なシャフト136に所定の間隔を置いて固着された一対の搬送ローラ138A,138Bを水平方向に敷設してなるコロ搬送型の搬送路108を構成した。このようなコロ搬送型の搬送路では、両搬送ローラ138A,138Bの中間位置にも基板搬送用のローラを取り付けてもよい。また、搬送路108の駆動系を搬送方向において複数に分割し、各分割搬送路上の搬送動作(速度、停止等)を独立制御することも可能である。また、一定の間隔を空けて一対のベルトを水平方向に敷設してなるベルト搬送型の搬送路も可能である。
【0113】
また、プリウエット部124や現像液落とし部128やリンス部114において、基板を傾ける方向を前述した方向と異なる方向に設定したり、または基板を水平状態や傾斜状態で処理してもよいことはいうまでもない。
【0114】
上記した実施形態は現像装置に係るものであったが、本発明は現像装置以外の基板処理装置にも適用可能であり、たとえば上記のような塗布現像処理システムにおいてはスクラバ洗浄ユニット(SCR)42にも適用可能である。すなわち、スクラバ洗浄ユニット(SCR)42における搬送路上でブロー洗浄部の後段に上記実施形態と同様の基板傾斜機構180,200を設けることにより、基板G上に残っている洗浄液を効率よく液切りしたり回収することができる。
【0115】
本発明における被処理基板はLCD基板に限るものではなく、現像処理の適用可能な任意の被処理基板が含まれる。
【0116】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の基板処理装置および現像処理装置によれば、水平方向に敷設した搬送路上で被処理基板に供給した処理液を基板に無理な外力や損傷を与えることなく基板上から単時間で効率よく液切りすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の現像処理装置の適用可能な塗布現像処理システムの構成を示す平面図である。
【図2】上記塗布現像処理システムにおける熱的処理部の構成を示す側面図である。
【図3】上記塗布現像処理システムにおける処理手順を示すフローチャートである。
【図4】実施形態における現像ユニットの全体構成を示す正面図である。
【図5】上記現像ユニットにおける基板搬入部およびプリウエット部回りの構成を示す平面図である。
【図6】上記現像ユニットにおける基板搬入部およびプリウエット部回りの構成を示す一部断面正面図である。
【図7】上記現像ユニットにおける基板搬入部の構成および作用(基板の受け渡し)を示す一部断面正面図である。
【図8】上記基板搬入部の構成および作用(基板の移載)を示す一部断面正面図である。
【図9】上記現像ユニットにおけるノズル走査機構の構成を示す一部断面側面図である。
【図10】上記走査機構の構成を示す斜視図である。
【図11】実施形態における基板傾斜機構の構成および作用(基板持ち上げ)を示す一部断面正面図である。
【図12】実施形態における基板傾斜機構の構成および作用(基板傾斜)を示す一部断面正面図である。
【図13】実施形態におけるノズル走査の作用を示す略側面図である。
【図14】実施形態におけるエアーナイフの作用を示す略側面図である。
【図15】別の実施形態における基板傾斜機構の構成を示す一部断面正面図である。
【図16】実施形態における基板傾斜機構の構成および作用(基板水平姿勢)を示す一部断面正面図である。
【図17】実施形態における基板傾斜機構の構成および作用(基板傾斜姿勢)を示す一部断面正面図である。
【図18】実施形態の基板傾斜機構に使用可能な基板到着検出センサの構成例を示す図である。
【符号の説明】
10 塗布現像処理システム
16(P/S) プロセスステーション
32 塗布プロセス部
94 塗布ユニット
108 搬送路
112 現像部
114 リンス部
116 乾燥部
124 プリウエット部
126 現像液供給部
128 現像液落し部
130 プリウエット液パン
132 現像液パン
134 リンス液パン
N 可動ノズル
PN プリウエット液供給ノズル
DNa,DNb 現像液供給ノズル
RN リンス液供給ノズル
SCP,SCN,SCR ノズル走査機構
180 基板傾斜機構
182 ベース板
184 リフトピン
186 昇降軸
194 ストッパ
188 駆動部
200 基板傾斜機構
202 クラッチ
204(204A,204B) 軸受
206 支持板
208 垂直支持棒
216 ワイヤ
218 シリンダ
220 シリンダ
222 ストッパ

Claims (5)

  1. 被処理基板をほぼ水平に載せて搬送するための搬送体を水平方向に敷設してなる搬送路と、
    前記搬送路上で前記基板を搬送するために前記搬送体を駆動する搬送駆動手段と、
    前記搬送路上の前記基板の被処理面に所定の処理液を供給するための1つまたは複数のノズルを含む処理液供給手段と、
    前記処理液供給手段よりも下流側で前記基板に所定の間隔を置いて配置された複数のリフト部材を下から始終当てたまま、前記基板を前記搬送路上の第1の位置とそれよりも高い第2の位置との間で上下に移動させ、かつ前記第2の位置で前記基板上の液を重力で落とすために前記基板を搬送方向で傾斜させる基板傾斜手段と
    を有する基板処理装置。
  2. 前記基板傾斜手段が、前記基板を傾斜させるときに前記基板の下端を受けて落下を防止するためのストッパ部材を有する請求項1に記載の基板処理装置。
  3. 被処理基板をほぼ水平に載せて搬送するための搬送体を水平方向に敷設してなる搬送路上で前記基板を所定の区間内で搬送する間に前記基板に現像処理を施す現像処理装置であって、
    前記搬送路上の第1の区間で前記基板上に現像液を供給する現像液供給部と、
    前記搬送路上の前記第1の区間よりも下流側の第2の区間で前記基板上から現像液を落として液切りする現像液落し部と、
    前記搬送路上の前記第2の区間よりも下流側の第3の区間で前記基板上にリンス液を供給するリンス液供給部と
    を有し、
    前記現像液落し部が、前記基板に所定の間隔を置いて配置された複数のリフト部材を下から始終当てたまま前記基板を前記搬送路上の位置よりも高い位置へ持ち上げて前記前向きの傾斜姿勢にする第1の基板傾斜手段を有し、前記基板を搬送方向で基板の後端側が上になるように前向きに傾斜させて前記基板上の現像液を基板前方に落とす現像処理装置。
  4. 被処理基板をほぼ水平に載せて搬送するための搬送体を水平方向に敷設してなる搬送路上で前記基板を所定の区間内で搬送する間に前記基板に現像処理を施す現像処理装置であって、
    前記搬送路上の第1の区間で前記基板上に現像液を供給する現像液供給部と、
    前記搬送路上の前記第1の区間よりも下流側の第2の区間で前記基板上から現像液を落として液切りする現像液落し部と、
    前記搬送路上の前記第2の区間よりも下流側の第3の区間で前記基板上にリンス液を供給するリンス液供給部と、
    前記搬送路上の前記第3の区間よりも下流側の第4の区間で前記基板上からリンス液を落として液切りするリンス液落し部と
    を有し、
    前記現像液落し部が、前記基板を搬送方向で基板の後端側が上になるように前向きに傾斜させて前記基板上の現像液を基板前方に落とし、
    前記リンス液落し部が、前記基板に所定の間隔を置いて配置された複数のリフト部材を下から始終当てたまま前記基板を前記搬送路上の位置よりも高い位置へ持ち上げて前記前向きの傾斜姿勢にする第2の基板傾斜手段を有し、前記基板を搬送方向で基板の後端側が上になるように前向きに傾斜させて前記基板上のリンス液を基板前方に落とす現像処理装置。
  5. 被処理基板をほぼ水平に載せて搬送するための搬送体を水平方向に敷設してなる搬送路上で前記基板を所定の区間内で搬送する間に前記基板に現像処理を施す現像処理装置であって、
    前記搬送路上の第1の区間で前記基板上にプリウエット液を供給するプリウエット液供給部と、
    前記搬送路上の前記第1の区間よりも下流側の第2の区間で前記基板上からプリウエット液を落として液切りするプリウエット液落し部と、
    前記搬送路上の前記第2の区間よりも下流側の第3の区間で前記基板上に現像液を供給する現像液供給部と、
    前記搬送路上の前記第3の区間よりも下流側の第4の区間で前記基板上にリンス液を供給するリンス液供給部と
    を有し、
    前記プリウエット液落し部が、前記基板に所定の間隔を置いて配置された複数のリフト部材を下から始終当てたまま前記基板を前記搬送路上の位置よりも高い位置へ持ち上げて前記後向きの傾斜姿勢にする第3の基板傾斜手段を有し、前記基板を搬送方向で基板の前端側が上になるように後向きに傾斜させて前記基板上のプリウエット液を基板後方に落とす現像処理装置。
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