JP3575686B2 - 白金錯体、その製造方法および治療学的適用 - Google Patents

白金錯体、その製造方法および治療学的適用 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の分野】
本発明は腫瘍性疾患の治療のため医薬の分野で有用な新規な白金錯体に関する。本発明はさらにこの錯体の製造方法、薬剤としてのこの錯体の用法ならびに有効成分としてこの白金錯体を含有する医薬組成物に関する。
【0002】
【発明の背景】
今世紀の70年代の終わり頃までに細胞増殖抑制剤として有効な白金錯体が医薬の実用の分野に導入されてきた。白金錯体をベースとした最初の薬物学的製品はシスプラチン(シス−ジアンミン−ジクロロ白金(II))であった。この錯体をさらに発展させている間に数十の白金錯体が合成され試験された。これらのうち、カルボプラチンが腫瘍学において最大の重要性を得た物質となった。しかしながら、これらの化合物はいずれも非経口的によってのみ投与されねばならず、経口投与には適さないものであった。経口投与に関する限りにおいては、EP328274号および423707号明細書に開示されているようないくつかの四価白金の錯体が適することが示されている。これらの四価白金の錯体は、4つのハロゲンまたはカルボキシレート配位子のほかに、2つの塩基性の非対称基を有しており、その一方はアンミンそして他方は置換アルキル−またはシクロアルキルアミンである。
【0003】
現在においても、公知の白金錯体と比較してより高度の抗腫瘍効果を示す白金錯体がいぜんとして探究されている。
【0004】
今回、本発明によって、従来技術の白金錯体と比較してより高度の抗腫瘍効能を示すある種の新規な白金錯体が発見された。これら新規な錯体は本発明の基礎をなすものである。
【0005】
本発明の1つの様相によれば、下記式(I):
【化4】
Figure 0003575686
(式中、
Xはハロゲン原子を表し;
Bは互いに独立して、ハロゲン原子、ヒドロキシル基または1乃至6個の炭素原子を有するカルボキシレート基を表し;および
Aは基−NH−R(ここで、Rはそれぞれ1乃至4個の炭素原子を有する1つまたは2つのアルキル基によって三環式の環に任意に置換されていてもよい10乃至14個の炭素原子を有する三環式炭化水素部分である)を表す)の白金錯体が提供される。
本発明の第2の様相によれば、下記式(I):
【化5】
Figure 0003575686
(式中、
Xはハロゲン原子を表し;
Bは互いに独立して、ハロゲン原子、ヒドロキシル基または1乃至6個の炭素原子を有するカルボキシレート基を表し;および
Aは基−NH−R(ここで、Rはそれぞれ1乃至4個の炭素原子を有する1つまたは2つのアルキル基によって三環式の環に任意に置換されていてもよい10乃至14個の炭素原子を有する三環式炭化水素部分である)を表す)の酸化数IVの白金錯体と、1乃至6個の炭素原子を有するヒドロキシルアルキル基によって任意に置換されていてもよいβ−またはγ−シクロデキストリンとの包接錯体が提供される。
【0006】
特に有利な本発明の白金錯体は、式中のAがアダマンチルアミノ基を表しおよびXおよびBが上記に定義した意味を有する式(I)の錯体、およびさらに、上記のごとく任意に置換されていてもよいβ−またはγ−シクロデキストリンを含む上記白金錯体の包接錯体である。
【0007】
別の有利な本発明の白金錯体は、式中のAが3,5−ジメチルアダマンチルアミノ基を表しおよびXおよびBが上記に定義した意味を有する式(I)の錯体、およびさらに、上記のごとく任意に置換されていてもよいβ−またはγ−シクロデキストリンを含む上記白金錯体の包接錯体である。
【0008】
本願のいま1つの様相によれば、上記式(I)の白金錯体の製造方法が提供され、その方法は下記式(II):
【化4】
Figure 0003575686
(式中、XおよびAは上記に定義した意味を有する)の二価白金の錯体を白金原子において過酸化水素によって酸化して白金(IV)ジヒドロオキソ錯体を生成させ、そして場合によってはこの錯体のヒドロキシ基をアシル化剤の作用によりカルボキシレート基で置換することを特徴とする。
【0009】
さらに本発明は、1乃至6個の炭素原子を有するヒドロキシアルキル基によって任意に置換されていてもよいβ−またはγ−シクロデキストリンを含む式(I)の白金錯体の包接錯体の製造方法を提供し、その方法は、有機溶剤中式(I)の白金錯体の溶液、1乃至6個の炭素原子を有するヒドロキシアルキル基によって任意に置換されているβ−またはγ−シクロデキストリンの水溶液を混合し、そのあと得られた溶液から溶剤を蒸発させることを特徴とする。
【0010】
本願のさらにいま1つの様相は、上記式(I)の白金錯体またはそのβ−またはγ−シクロデキストリンを含む包接錯体を薬剤として使用することである。
【0011】
最後に、本願発明は、有効成分として少なくとも1種の上記の式(I)の白金錯体または上記のように任意に置換されてもよいβ−またはγ−シクロデキストリンを含む包接錯体、および少なくとも1種の薬物学的賦形剤を含有することを特徴とする腫瘍性疾患を治療するための医薬組成物を提供する。
【0012】
本発明の白金錯体は新規な化学的化合物であり、今までこれら化合物が従来技術の文献いずれに特定的に開示されたことはまったくない。また、それら化合物の特性が特定化されたこともなく、それらの製造方法が開示されたこともない。腫瘍性疾患の治療のための活性物質としてのこれら化合物の有用性も同じく新規である。なぜならば、四価白金錯体内の三環式第一アミン配位子の存在によって本新規化合物の抗腫瘍作用の根本的増強が導かれるであろうことは公知の従来技術から容易に想到することが不可能であったからである。
【0013】
従来公知の白金錯体、すなわち、欧州特許EP328274およびEP423707号明細書に開示されている白金錯体と比較した本発明の白金錯体の主たる利点は、経口投与での効果が高くかつ毒性が低いということのみならず、抗腫瘍作用のスペクトルが広いということである。
【0014】
以下、本発明を具体的な例によってさらに詳細に説明する。これらの例は説明のために記載されるものであって、本発明の範囲を限定するものではないことを理解されたい。本発明の範囲は特許請求の範囲の記載によってのみ限定されるものである。
【0015】
実施例1
af −ビス アセテート −b− 1−アダマンチルアミン −c−アンミン−de−ジクロロ白金 (IV) 錯体(以下”LA−12”という)[(OC−6−43)−ビス(アセテート)(1−アダマンタンアミン)アンミンジクロロ白金( IV )]の合成
b−(1−アダマンチルアミン)−c−アンミン−de−ジクロロ−af−ジヒドロオキソ白金(IV)錯体 [(OC−6−43)−(1−アダマンタンアミン)アンミンジクロロジヒドロオキソ白金(IV)] 6.25g(13.3ミリモル)を室温で過剰の無水酢酸(50.2ml、532ミリモル)と共に攪拌した。攪拌中に元の溶液から固体が連続的に沈殿する。沈殿終了後、固体を濾別して少量の無水酢酸とエーテルで洗浄した。真空乾燥機で乾燥後、標記生成物4.28g(58.2%)を得た。
【0016】
得られた生成物を1Hおよび13C核磁気共鳴スペクトルおよび赤外線スペクトルによって同定し、その純度を高性能液体クロマトグラフィーによって決定した。
1426Cl Pt に対する生成物の元素分析:
Figure 0003575686
【0017】
実施例2
af−ビス アセテート −b− (1 −アミノ−3,5−ジメチルアダマンタン −c−アンミン−de−ジクロロ白金 (IV) 錯体(以下”LA−15”という)[(OC−6−43)−ビス(アセテート)(1−アミノ−3,5−ジメチルアダマンタン)アンミンジクロロ白金( IV )]の合成
b−( 1−アミノ−3,5−ジメチルアダマンタン)−c−アンミン−de−ジクロロ−af−ジヒドロオキソ白金(IV)錯体 [(OC−6−43)−(1−アミノ−3,5−ジメチルアダマンタン)アンミンジクロロジヒドロオキソ白金(IV)] 0.96g(1.93ミリモル)を室温で過剰の無水酢酸(8ml、84.7ミリモル)と共に攪拌した。溶解後、この反応混合物にエーテル10mlを添加した。沈殿の形成が終了するまで攪拌を続けた。沈殿した固体を濾別し、エーテルで洗浄し、真空乾燥機で乾燥した。標記生成物0.72g(64.3%)を得た。
【0018】
得られた生成物を1Hおよび13C核磁気共鳴スペクトルおよび赤外線スペクトルによって同定し、その純度を高性能液体クロマトグラフィーによって決定した。
1630Cl Pt に対する生成物の元素分析:
Figure 0003575686
【0019】
実施例2a
b− (1 −アダマンチルアミン −c−アンミン−de−ジクロロ−af−ジヒドロオキソ白金 IV 錯体(以下LA−11という)の合成
シス−( 1−アダマンチルアミン)−アンミン−ジクロロ白金(II)錯体8.01g(18.44モル)を室温で水120mlに懸濁した。この懸濁物に過酸化水素の30%(w/w) 水溶液の化学量論的過剰量(20ml)を添加し、この反応混合物を80℃で1時間加熱し、次いで室温まで冷却した。固体を濾別し、水で洗浄し、軽く乾燥した。総量150mlのジメチルホルムアミドで生成物を抽出して洗浄した。ジメチルホルムアミドの残分をエーテルで洗って除去した。このあと、真空乾燥機で乾燥した。乾燥後の収量は6.45gすなわち理論値の74.6%(出発白金(II)錯体に関して)であった。
【0020】
生成物を赤外線スペクトル分析によって同定し、その純度を高性能液体クロマトグラフィーによって決定した。
得られた生成物の元素分析(C1022Cl Pt に対する)
Figure 0003575686
【0021】
実施例3
ヒドロキシプロピル−β−シクロデキストリンを含む化合物LA−12の包接錯体(以下”LA−12の包接薬剤形”という)の合成
化合物LA−12をアセトンに最終濃度が20g/l となるように溶解させた。得られた溶液にヒドロキシプロピル−β−シクロデキストリン(164g/l )を添加した。この混合物に室温で攪拌しながら pH7.3の100ミリモルHepesの緩衝水性相をゆっくりと、アセトンと水性相の最終容積比が1:10となるまで添加した。水性相の最初の数添加(水性相の全量の10%まで)の後では未溶解のシクロデキストリンが急速に溶解した。最後に、包接錯体の溶液から凍結乾燥によってアセトンと水を除去した。
【0022】
本発明の化合物の抗腫瘍作用のスクリーニングは次のような実験的腫瘍を有するマウスのような動物に対するインビボ動物実験で本化合物を試験することによって、すなわちV. Jelinekの方法(Neoplasma 12,469(1965),同書. 7,146(1960) )によって実施した:DBA2マウスに増殖させた腹水型(IP−L1210)または固体型(SC−L1210)の白血病L1210、C3Hマウスに増殖させた固体型および腹水型(LsG)ガードナー(Gardner) リンパ肉腫、NMRIマウスに増殖させた固体型(STE) および腹水型(ATE) エーリッヒ(Ehrlich) 腫、DBAIマウスに増殖させた腫瘍MC2111( 移植可能な乳腺ガン)、C57B16マウスに増殖させた固体型および腹水型(SC−B16、 IP−B16) 転移性色素ガン、およびC57B16マウスに増殖させたルイス(Lewis) 転移性肺ガン(LL) 。
【0023】
Student’s t−検定により評価されるポイント評価のほかに、生存時間および最適投与量をCox の比例リスクモデルおよびCarterの方法( Carter W. H. et al.:Cancer Res.42,2963(1982) )によって評価した。この計算方式によって描かれた作用曲線から最適投与量の計算と毒性投与量の推定が可能となる。この方法によれば単一療法における効果の評価が可能になるばかりでなく、組合せ療法の複数の成分の全毒性と影響の評価も可能になる。したがって、いくつかの実施例では、この方法によって投与量と作用の間の依存性がモデル化されそして評価された。
【0024】
本発明の目的において、「治療」という用語は腫瘍を有する生物学的対象の病気の特徴的症候および症状の抑制、すなわち、腫瘍増殖の抑制と生物学的対象の生存時間減少の抑制を意味する。腫瘍の増殖は臨床的ならびにインビボ実験すなわち実験動物に対する実験の両方で観察できる。腫瘍の増殖の判定は腫瘍組織の重さを量ることによって、あるいは、腫瘍のサイズを測定することによって行うことができる。
【0025】
本発明の化合物のC3H種メスマウスにおける好ましい治療効果が、固体型ガードナーリンパ腫(SC−LsG) を有するマウス、STE、 SC−B16、 SC−LLおよびMC2111の腫瘍を有するマウスの腫瘍の重量がこの薬剤グループの化合物の経口投与により減少することによって証明された。対照、すなわち未処置グループと比較して、腫瘍の平均質量の統計的に有意な(p ≦ 0.05)あるいはかなり有意な(p ≦ 0.01)減少が明らかに立証された。
【0026】
同様に、本発明の化合物は適当な生物学的対象、たとえば、IP−L1210、MC211、SC−L1210、 IP−LsGおよび ATEの腫瘍を有するマウス、さらには、さほどではないがIP−B16やIP−LsGの腫瘍を有するマウスでも、経口投与で生存時間を延長させる。上記の使用した試験方式の状態は致死であるから、本発明の化合物の抗腫瘍効果は未処置対照動物と処置動物(これはより長く生存する)の生存時間を比較することによって示すことができる。典型的実験(実施例参照)においては、1つの実験グループは通常10匹の動物からなり、処置グループは対照すなわち未処置グループよりも統計的に有意な程度までより長く生存した。
【0027】
その抗腫瘍作用を利用するためには、本化合物は適当な生物学的対象すなわち哺乳動物に、適当な投与形態でかつ常用投与法で投与することができる。本化合物は単独でそのまま投与することができるし、また、有利には有効成分として、適当な非毒性の薬物学的キャリヤーと一緒に、水、緩衝液、生理学的食塩水に溶解または懸濁して、あるいはメチルセルロース、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールなどに溶解した溶液の形で投与することができる。経口投与が最も有利な投与法である。最適投与量は処置されるべき腫瘍の種類、処置を受ける生物学的対象の種類、その体重および/または体面積、腫瘍の部位、その形態学的タイプ、投与処方などに依存する。実施した生物学的実験から、経口投与されたLA−12のただ一回の有効投与量はIP−L1210 の場合わずか10mg/Kg(30mg/m)であり、他方LA−2(下記参照)はこの投与量ではまったく効果を示さないことが明らかになっている。また、LA−12の典型的投与法である間欠投与(1日目、4日目、9日目)の場合では、白血病L1210を有するDBA2マウスに対する最適投与量は22.9mg/Kg p.o. x3(68.7mg/m x 3)であり、連続投与(1日目から9日目まで)の場合では、同じマウスに対する最適投与量は9.6mg/Kg p.o. x9(28.8mg/m x 9)であることが判明している。
【0028】
本発明の化合物の毒性は低く、NMRIマウスにおけるLD50値は約600mg/Kg p.o.以上であることがわかる。
【0029】
哺乳動物の器官に対してまったく毒性のない投与量で有用な治療学的効果が期待できる。実施した生物学的試験によれば、30mg/m のレベルでヒトに対する許容可能かつ有効な単一経口投与ができるものと期待できる。
【0030】
本発明の化合物の抗腫瘍作用を立証する以下の実施例では、参考として次の従来技術の化合物を使用した:
af−ビス(アセテート)−b−アンミン−cd−ジクロロ−e−(シクロヘキシルアミン)白金(IV)錯体 [(OC−6−43)−ビス(アセテート)アンミンジクロロ(シクロヘキシルアミン)白金(IV)](JM216、 Johnson Matthey Technology Centre, Reafing, Berkshire, Great Britain, Kelland et al., 1993) 、この化合物を以下化合物「LA−2」という、および、シス−ジアンミン−ジクロロ白金(II)錯体、この化合物は医薬製剤であるPlatidiam 10の活性物質である。
【0031】
実施例4
af−ビス アセテート −b− 1−アダマンチルアミン −c−アンミン−de−ジクロロ白金 IV 錯体(化合物(I)、A=1−アダマンチルアミン、”LA−12”)の単回口投与後のマウスにおける抗腫瘍作用ならびにaf−ビス(アセテート)−b−アンミン−cd−ジクロロ−e− シクロヘキシルアミン)白金 IV 錯体 化合物(I)、A=シクロヘキシルアミン、コード JM216 Johnson Matthey Technology Centre .,”LA−2”)およびシス−ジアンミン−ジクロロ白金 II 錯体 NSC 119875、 製剤 PLATIDIAM 10 inj. sicc. の活性物質)との比較
体重約18gのDBA2種のメスのマウス150匹を14のグループ、すなわち、1つの対照グループ(21匹)と13の実験グループ(9〜10匹)に分けた。すべての動物にL1210白血病からの腹水液の致死量を腹腔内に接種した。試験グループのうちの10グループには、使用直前に特に調製された化合物LA−12と化合物LA−2の水中懸濁物を投与した。それぞれの懸濁液はそれぞれ当該化合物を、懸濁液0.2乃至0.4ml中に、実験動物が腫瘍接種後1日目にそれぞれ160mg/Kg、80mg/Kg、40mg/Kg、20mg/Kg、10mg/Kg の投与量を得るような量で含有していた。3つのグループには使用直前に凍結粉末を注射用水に溶解して調製された等張水溶液の形でPLATIDIAM を皮下注射により投与した。これらの動物を観察して生存時間を決定した。生存時間の数値が投与量に依存する依存性を対照グループと比較して評価した。生物学的応答として各1つの評価時間ポイントを、時間値の分布の対数/正規の特性の仮定ならびに起こり得る未知数散在の仮定(Roth et al.,1962)のもとに、2つの平均値の等価試験(Student’s t−検定) によって評価した。生存時間のそれら各1つの数値から幾何平均値を計算した。その差が5%の有意レベルで臨界値を超えた試験評価の平均値を統計学的に有意なものとして評価した。
【0032】
LA−12で処置した動物は10mg/Kg p.o.の投与量グループで未処置対照グループと比較して、生存時間の平均値が統計学的に有意(t−検定,p≦0.05) な高い、すなわち55%高い数値を示した。Platidiam は5mg/Kg s.c.の投与量で対照に比較して生存時間の平均値を32%まで増加させた。しかし数値のこの差は対照グループと比較して統計学的に有意ではなかった。LA−2では効果はまったく認められなかった。
【0033】
結果を次の表にまとめて示す:
表1
白血病L1210を有する動物における PLATIDIAM 注射と比較した化合物LA−2およびLA−12の抗腫瘍効果
マウスDBA2、メス、体重16.6乃至19.1g。10 腫瘍細胞の腹腔内接種により腫瘍を移植。移植後1日目に治療開始(1xp.o.,PLATIDIAM 1 x s.c.1日目)。
表には、それぞれの投与量について、生存時間の平均値、P=1−α=0.95 に対する幾何平均の信頼区間および対照グループの平均生存時間のパーセントとしての平均生存時間の相対値を記載する。
【表1】
Figure 0003575686
【0034】
実施例5
af−ビス アセテート −b− 1−アダマンチルアミン −c−アンミン−de−ジクロロ白金 IV 錯体(化合物(I)、A=1−アダマンチルアミン、”LA−12”)の間欠経口投与後のマウスにおける抗腫瘍作用ならびにaf−ビス(アセテート)−b−アンミン−cd−ジクロロ−e− シクロヘキシルアミン)白金 IV 錯体 化合物(I)、A=シクロヘキシルアミン、コード JM216 ”LA−2”− Kelland et al.,1993) およびシス−ジアンミン−ジクロロ白金 II 錯体( NSC 119875、 製剤 PLATIDIAM 10inj. sicc. の製剤の活性物質)との比較
白血病L1210を有する動物に対する前記と同様な動物実験において、化合物(I)(A=アダマンチルアミン、LA−12)を一日3回に分けて、すなわち接種後1日目、4日目および9日目にくり返し投与した。同じ処方でLA−2 p.o. およびPlatidiam s.c.も投与した。
観察の結果、LA−12で処置した動物は未処置対照グループと比較して4mg/Kg / 日 p.o. x 3の投与量グループにおいて、統計学的に有意(t−test,p≦0.05) な高い(148%)生存時間の平均値を示した。他方、化合物LA−2は2倍もの投与量、すなわち8mg/Kg / 日 p.o. x 3の投与量でようやく同程度の効果(148%)を示した。Carterの説に従って計算したLA−12の最適投与量はわずか4.55mg/Kg / 日 p.o. x 3であった。これに対してLA−2の最適投与量は10.96mg/Kg / 日 p.o. x 3、すなわち2倍以上であった。したがって、本発明の特定化合物は上記に引用した特許の代表的化合物よりもその最適治療処方において2倍以上の効果がある。
【0035】
実験結果を次表にまとめて示す。
表2
白血病L1210を有する動物における PLATIDIAM 注射と比較した化合物LA−2およびLA−12の抗腫瘍効果
マウスDBA2、メス、体重19.8乃至21.2g。10 腫瘍細胞の腹腔内接種により腫瘍を移植。移植後1日目に治療開始(3xp.o.,PLATIDIAM は3x s.c.1日目、5日目および9日目)。
表には、それぞれの投与量について、生存時間の平均値、P=1−α=0.95 に対する幾何平均の信頼区間および対照グループの平均生存時間のパーセントとしての平均生存時間の相対値を記載する。
【表2】
Figure 0003575686
【0036】
実施例6
af−ビス アセテート −b− 1−アダマンチルアミン −c−アンミン−de−ジクロロ白金 IV 錯体(化合物(I)、A=1−アダマンチルアミン、”LA−12”)を白血病L1210を有するマウスに連続経口投与および間欠経口投与した場合の抗腫瘍作用ならびにaf−ビス(アセテート)−b−アンミン−cd−ジクロロ−e− シクロヘキシルアミン)白金 IV 錯体 化合物(I)、A=シクロヘキシルアミン、コード JM216 ”LA−2”− Kelland et al.,1993) およびシス−ジアンミン−ジクロロ白金 II 錯体( NSC 119875、 製剤 PLATIDIAM 10 inj. sicc. の活性物質)との比較
実施例4および5と同様に白血病L1210を有するマウスに対して実施した動物実験において、化合物(I)(A=アダマンチルアミン、LA−12)を接種後9日間、すなわち1日目から9日目まで毎日繰り返し投与し、さらにまた間欠的に1日目、4日目および9日目に投与した。LA−2も同様に投与した。投与は連続投与と間欠投与の両者が投与総量で同じになるよう経口で行った。Platidiam は皮下注射により投与した。
【0037】
化合物LA−12は6mg/Kg/ p.o. x9の投与量において対照グループと比較して生存時間の数値を統計学的に有意な程度まで、すなわち130%まで増加させた。そして8mg/Kg および4mg/Kg s.c.x1の投与量のPlatidiam と同程に効果があると評価した。化合物LA−2はいずれの投与量グループにおいても対照グループと比較して統計学的に有意な増加を示さず、したがって、抗腫瘍効果がないと評価される。
間欠的投与処方(接種後1日目、5日目および9日目)ではポイント評価によってはまったく効果が証明されなかった。
LA−12の投与量/効果依存性の評価も結果は同じ総投与量では連続投与治療処方がより有利であることを示す。
実験結果を次表にまとめて示す。
【0038】
表3
白血病L1210を有する動物における PLATIDIAM 注射と比較した化合物LA−2およびLA−12の抗腫瘍効果;連続的投与処方と間欠的投与処方との比較
マウスDBA2、メス、体重19.3乃至21.4g。10 腫瘍細胞の腹腔内接種により腫瘍を移植。接種後1日目に治療開始(9xp.o.1日目から9日目までと3x1日目、5日目および9日目、PLATIDIAM は1x s.c.1日目)。
表には、それぞれの投与量について、生存時間の平均値、P=1−α=0.95 に対する幾何平均の信頼区間および対照グループの平均生存時間のパーセントとしての平均生存時間の相対値を記載する。
【表3】
Figure 0003575686
【0039】
実施例7
af−ビス アセテート −b− 1−アダマンチルアミン −c−アンミン−de−ジクロロ白金 IV 錯体(化合物 (I)、 A=1−アダマンチルアミン、”LA−12”)、LA−12の包接薬剤形およびaf−ビス(アセテート)−b− 1−アミノ−3,5−ジメチルアダマンタン)−c−アンミン−de−ジクロロ白金 IV 錯体 化合物(I)、A=1−アミノ−3,5−ジメチルアダマンタン、”LA−15”)を白血病L1210を有するマウスに連続経口投与した場合の抗腫瘍作用ならびにaf−ビス(アセテート)−b−アンミン−cd−ジク ロロ−e− シクロヘキシルアミン)白金 IV 錯体 化合物(I)、A=シクロヘキシルアミン、コード JM216,” LA−2 Kelland et al.,1993) およびシス−ジアンミン−ジクロロ白金 II 錯体( NSC 119875、 製剤 PLATIDIAM 10 inj. sicc. の活性物質)との比較
実施例4、5および6と同様に白血病L1210を有するマウスに対して実施した動物実験において、化合物LA−12、その化合物の新規な薬剤形および化合物LA−15を接種後9日間、すなわち1日目から9日目まで毎日繰り返し投与し、またLA−2 p.o. を同じ投与処方で投与した。Platidiam は皮下注射により投与した。
化合物LA−12、その包接薬剤形およびLA−15は対照グループと比較して生存時間の数値を統計学的に有意な程度まで、すなわち130%まで増加させそしてこれら化合物は4mg/Kg s.c.x1投与のPlatidiam (123%)および3mg/Kg/日 p.o. x9投与のLA−2(114%)と同程度に抗腫瘍効果があると評価された。
【0040】
実験結果を次表にまとめて示す。
表4
白血病L1210を有する動物における PLATIDIAM 注射と比較した化合物LA−2、LA−12、LA−12の新規薬剤形およびLA−15の抗腫瘍効果;連続治療処方
マウスDBA2、メス、体重18.0乃至19.7g。1.2.10 腫瘍細胞の腹腔内接種により腫瘍を移植。接種植後1日目に治療開始(9xp.o. 1日目から9日目まで、Platidiam は1x s.c. 1日目)。
表には、それぞれの投与量について、生存時間の平均値、P=1−α=0.95 に対する幾何平均の信頼区間および対照グループの平均生存時間のパーセントとしての平均生存時間の相対値を記載する。
【表4】
Figure 0003575686
【0041】
実施例8
af−ビス アセテート −b− 1−アダマンチルアミン −c−アンミン−de−ジクロロ白金 IV 錯体(化合物 (I)、 A=1−アダマンチルアミン、”LA−12”)を Gardner リンパ肉腫を有するマウスに単一経口投与した場合の抗腫瘍作用ならびにaf−ビス(アセテート)−b−アンミン−cd−ジクロロ−e− シクロヘキシルアミン)白金 IV 錯体 化合物(I)、A=シクロヘキシルアミン、コード JM216,” LA−2”− Kelland et al.,1993) およびシス−ジアンミン−ジクロロ白金 II 錯体( NSC 119875、 製剤 PLATIDIAM 10 inj. sicc. の活性物質)との比較
体重約25gのC3H種のメスのマウス200匹を10グループ、すなわち、それぞれマウス20匹を含む1つの対照グループと9つの実験グループに分けた。 これらすべての動物に致死量のGardner リンパ肉腫症からの腫瘍ホモジネートを皮下注射により移植した。実験グループは使用直前に特に調製した化合物LA−12とLA−2の水中懸濁物で処置した。この懸濁物は腫瘍移植後5日目に実験動物がそれぞれ32、8および2mg/Kg の投与量を得るような量で各化合物を0.2〜0.4ml中に含有していた。PLATIDIAM は8、4、2mg/Kg s.c.の量で一回投与した。各投与量グループにおいて動物の半分は接種後14日目にエーテル麻酔して殺し、身体から腫瘍を外科的に摘出した。各動物の腫瘍の質量を重量測定によって決定した。動物の残りの半分は生存時間を観察するため生存させた。
LA−12で処置した動物は、32mg/kgの経口投与で、対照グループ(100%)に比較して腫瘍の平均質量は統計学的に有意な(t−test, p≦0.05) 程度に低い(77%)値を有することがわかった。従来技術のLA−2では効果はまったく観察されなかった。
【0042】
実験結果を次表にまとめて示す。
表5
固体型ガードナーリンパ肉腫を有する動物における PLATIDIAM 注射と比較した化合物LA−2およびLA−12の抗腫瘍効果
マウスC3H、メス、体重20.7乃至28.3g。腫瘍ホモジネート0.2mlの皮下注射により腫瘍を移植。移植後5日目に治療開始(1xp.o.、Platidiam 1x s.c.5日目)。
表には、それぞれの投与量について、腫瘍質量の平均値、P=1−α=0.95 に対する相加平均の信頼区間および対照グループの平均腫瘍質量のパーセントとしての平均腫瘍質量の相対値を記載する。
【表5】
Figure 0003575686
【0043】
実施例9
af−ビス アセテート −b− 1−アダマンチルアミン −c−アンミン−de−ジクロロ白金 IV 錯体(化合物 (I)、 A=1−アダマンチルアミン、”LA−12”)を乳腺ガンMC2111を有するマウスに反復連続経口投与した場合の抗腫瘍作用ならびにaf−ビス(アセテート)−b−アンミン−cd−ジクロロ−e− シクロヘキシルアミン)白金 IV 錯体 化合物 (I) 、A=シクロヘキシルアミン、コード JM216 ”LA−2”− Kelland et al.,1993 )およびシス−ジアンミン−ジクロロ白金 II 錯体( NSC 119875、 製剤 PLATIDIAM 10 inj. sicc. の活性物質)との比較
体重約20gのDBA1種のメスのマウス130匹を12のグループ、すなわち、1つの対照グループとマウス各10匹を含む11の実験グループに分けた。これらのすべての動物に致死量の腫瘍ホモジネートを皮下注射により接種した。実験グループを使用直前に特に調製した化合物LA−2、LA−12およびLA−15の水中懸濁物で処置した。この懸濁物は実験動物がそれぞれ12、6および3mg/Kg/日p.o.x9の投与量を得るような量で各化合物を0.2〜0.4ml中に含有していた。PLATIDIAM は0.2mlと0.4ml中8mg/Kg と4mg/Kg s.c.の投与量で接種後5日目一回与えられた。
【0044】
対照グループの動物と各投与量グループの動物の体重を量りそして接種後14日目に腫瘍のサイズを測定した。対照グループの動物の半分をエーテル麻酔して殺し、身体から腫瘍を外科的に摘出した。腫瘍質量のそのサイズに依る依存性を回帰分析によって評価した。各動物の腫瘍の質量はその回帰関数から決定された。腫瘍質量は2つの平均値の等価試験(Student’s t−test) によるポイント評価の場合は質量値の分布の正規性の仮定および起こりうる未知数散在の仮定のもとに評価された。腫瘍質量の各1つの値から相加平均を計算した。5%の有意レベルにおいて試験評価の値が臨界値を超しているような平均値の差が統計学的に有意なものとして評価された。
【0045】
使用投与量に依る生存時間の依存性を未処置対照と比較して評価した。この時間は白血病および腹水型腫瘍の場合と同様に評価された。すなわち、2つの平均値の等価試験(Student’s t−test) によるポイント評価の場合は時間値の分布の対数/正規性の仮定および起こりうる未知数散在の仮定のもとに( Roth Z., Josifko M. Maly V.,Trcka V.:Statisticke metody v experimentalni medicine,SZN Prague 1962, p. 278)評価された。生存時間の各1つの値から幾何平均値を計算した。その差が5%の有意レベルにおいて臨界値を超過しているような試験評価の平均値が統計学的に有意なものとして評価された。
LA−12で処置した動物は3mg/Kg/日 p.o. x9の投与量において腫瘍の平均質量が統計学的に有意な(t−test, p≦0.05) 程度に小さい(86%)値を有することがわかった。さらに、それら動物は未処置対照(100%)と比較して、生存時間の平均値が統計学的に有意な(t−test, p≦0.05) より高い(128%)値を有することがわかった。試験された他の物質(Platidiam を除く)は生存時間のポイント評価が対照グループと比較して統計学的に有意な差を示さなかった。化合物LA−12ならびにPlatidiam は抗腫瘍効果があると評価された。従来技術のLA−2には効果がまったく観察されなかった。
【0046】
実験結果を次表にまとめて示す。
表6−1
固体型乳腺ガンMC2111を有する動物における PLATIDIAM 注射と比較した化合物LA−2、LA−12およびLA−15の抗腫瘍効果;連続治療処方
マウスDBA1、メス、体重20.4乃至21.8g。1:1希釈率の腫瘍ホモジネート0.2mlの皮下注射により腫瘍を接種。接種植後5日目に治療開始(9xp.o.5日目から13日目まで、Platidiam は1x s.c. 5日目)。
表には、それぞれの投与量について、生存時間の平均値、P=1−α=0.95 に対する幾何平均の信頼区間および対照グループの平均生存時間のパーセントとしての平均生存時間の相対値を記載する。
【表6】
Figure 0003575686
【0047】
表6−2
固体型乳腺ガンMC2111を有する動物における PLATIDIAM 注射と比較した化合物LA−2、LA−12およびLA−15の抗腫瘍効果;連続治療処方
マウスDBA1、メス、体重20.4乃至21.8g。1:1希釈率の腫瘍ホモジネート0.2mlの皮下注射により腫瘍を接種。接種植後5日目に治療開始(9xp.o.5日目から13日目まで、Platidiam は1x s.c. 5日目)。
【表7】
Figure 0003575686
表には、それぞれの投与量について、腫瘍質量の平均値、P=1−α=0.95 に対する相加平均の信頼区間および対照グループの平均腫瘍質量のパーセントとしての平均腫瘍質量の相対値を記載する。
【0048】
実施例10
af−ビス アセテート −b− 1−アダマンチルアミン −c−アンミン−de−ジクロロ白金 IV 錯体(化合物 (I)、 A=1−アダマンチルアミン、”LA−12”)を腹水エーリッヒ腫瘍を有するマウスに反復連続経口投与した場合の抗腫瘍作用ならびにaf−ビス(アセテート)−b−アンミン−cd−ジクロロ−e− シクロヘキシルアミン)白金 IV 錯体 化合物 (I) 、A=シクロヘキシルアミン、コード JM216 ”LA−2”− Kelland et al.,1993) およびシス−ジアンミン−ジクロロ白金 II 錯体( NSC 119875、 製剤 PLATIDIAM 10 inj. sicc. の活性物質)との比較
体重約24gのICR種のメスのマウス200匹を10グループ、すなわち、1つの対照グループとマウス各20匹を含む9つの実験グループに分けた。これらのすべての動物に致死量のATEからの腹水を腹腔内注射により接種した。実験グループを使用直前に特に調製した化合物LA−12およびLA−2の水中懸濁物で処置した。この懸濁物は実験動物がそれぞれ12、6および3mg/Kg/日p.o.x9の投与量を得るような量で各化合物を0.2〜0.4ml中に含有していた。PLATIDIAM は0.2mlと0.4ml中8、4および2mg/Kg s.c.の投与量で接種後第一日目に一回与えた。各投与量グループの動物の半数は接種後10日目にエーテル麻酔して殺し、そして開腹後腹水を吸引した。各動物の腫瘍の質量は腹水の吸引前と吸引後の質量差から決定した。残りの動物はそのまま生存させて生存時間を観察した。
【0049】
処置した動物は未処置対照に比較して腫瘍の質量が小さい(表7−1)ことがわかった。しかし、未処置対照と比較して平均生存時間の増加が統計学的に十分有意(p≦ 0.01)であったのはLA−12の場合とPlatidiam の場合だけであり、LA−2では見られなかった(表7−2)。
【0050】
表7−1
腹水型エーリッヒ腫瘍(ATE)を有する動物における PLATIDIAM 注射と比較した化合物LA−2およびLA−12の抗腫瘍効果;連続治療処方
マウスICR、メス、体重23.7乃至25.4g。腹水0.2mlを腹腔内に注射して腫瘍を接種。接種植後1日目に治療開始(9xp.o.1日目から9日目まで、Platidiam は1xs.c.1日目)。
表には、それぞれの投与量について、腫瘍質量の平均値、P=1−α=0.95 に対する相加平均の信頼区間および対照グループの平均腫瘍質量のパーセントとしての平均腫瘍質量の相対値を記載する。
【表8】
Figure 0003575686
【0051】
表7−2
腹水型エーリッヒ腫瘍(ATE)を有する動物における PLATIDIAM 注射と比較した化合物LA−2およびLA−12の抗腫瘍効果;連続治療処方
マウスICR、メス、体重23.7乃至25.4g。腹水0.2mlを腹腔内に注射して腫瘍を接種。接種植後1日目に治療開始(9xp.o.1日目から9日目まで、Platidiam は1xs.c.1日目)。
表には、それぞれの投与量について、生存時間の平均値、P=1−α=0.95 に対する幾何平均の信頼区間および対照グループの平均生存時間のパーセントとしての平均生存時間の相対値を記載する。
【表9】
Figure 0003575686
【0052】
実施例11
af−ビス アセテート −b− 1−アダマンチルアミン −c−アンミン−de−ジクロロ白金 IV 錯体(化合物 (I)、 A=1−アダマンチルアミン、”LA−12”)、LA−12の包接薬剤形およびaf−ビス(アセテート)−b− 1−アミノ−3,5−ジメチルアダマンタン)−c−アンミン−de−ジクロロ白金 IV 錯体 化合物(I)、A=1−アミノ−3,5−ジメチルアダマンタン、”LA−15”)をATE罹患マウスに連続および間欠経口投与した場合の抗腫瘍作用ならびにaf−ビス(アセテート)−b−アンミン−cd−ジクロロ−e− シクロヘキシルアミン)白金 IV 錯体 化合物(I)、A=シクロヘキシルアミン、コード JM216 ”LA−2”− Kelland et al.,1993 )およびシス−ジアンミン−ジクロロ白金 II 錯体( NSC 119875、 製剤 PLATIDIAM 10 inj. sicc. の活性物質)との比較
実施例10と同様にATE罹患マウスに対して実施した動物実験において、化合物LA−12、その化合物の包接薬剤形および化合物LA−15を、接種後9日間、すなわち1日目から9日目まで毎日繰り返し投与した。また、LA−2p.o.を同じ投与処方で投与した。Platidiam は皮下注射により投与した。
【0053】
投与終了後、各投与グループの動物の半数を接種後10日目にエーテル麻酔して殺し、開腹術のあと腹水を吸引した。各動物の腫瘍の質量を腹水の吸引前と吸引後の質量差から決定した。各1匹の動物の腹水中のAscitocritを長さ75mmのヘパリン処理された毛細管内でのマイクロヘマトクリット遠心分離により測定した。腹水中の細胞の質量に相当する”total ascitocrit” の数値をascitocritのパーセントと腫瘍質量から決定した。残りの動物はそのまま生かして生存時間を観察した。これらの動物において、生存時間を日基準でモニターした。使用投与量に依る生存時間の依存性が対照グループと比較して評価された。
【0054】
生物学的応答としてそれぞれ1つの評価時間ポイントを2つの平均値の等価試験(Student’s t−test) により評価した。これらの生存時間の各1つの値から幾何平均を計算した。相加平均を腫瘍質量および全ascitocritの単一値から計算した。平均値間の差が、質量値ならびにtotal ascitocrit値の正規確率分布および時間値の対数/正規分布の仮定のもとにそしてすべて起こり得る未知数散在の仮定のもとに、2つの平均値の等価試験(Student’s t−test )によって評価された。5%および1%の有意レベルにおいて試験評価の値が臨界値を超しているような平均値の差がそれぞれ統計学的に有意なものおよび大いに統計学的に有意なものとして評価された。
【0055】
最適投与量はCoxの比例リスクモデル(Carter et al., 1982 ) によって生存時間の数値から計算した。実験データからの基本および修正生存関数の推定のためには、予備データのWeinbull分布と対数変換のパラメータを使用した。
化合物LA−12の包接薬剤形は対照グループと比較して生存時間の数値を統計学的に有意な大きさで増加させ、8mg/Kg と4mg/Kg s.c.x1の投与量のPlatidiam と同程度に抗腫瘍効果があると評価された。化合物LA−2、LA−12およびLA−15は対照グループと比較して統計学的に有意なほどに生存時間を増加させなかった(表8−1)。
【0056】
処置した動物は未処置対照グループと比較して腫瘍質量の平均値がより小さい(表8−2)が、しかしその差は統計学的に有意なほどではないことが判明した。
腫瘍の細胞画分(total ascitocrit)の質量の平均値は6mg/Kg/日 p.o. x9の投与量の化合物LA−15の場合にのみ統計学的に有意な程度低い値であった(表8−3)。これはこの化合物の抗腫瘍作用の証拠となるものである。
【0057】
実験結果を次表にまとめて示す。
表8−1
腹水型エーリッヒ腫瘍(ATE)を有する動物における PLATIDIAM 注射と比較した化合物LA−2、LA−12、LA−12の包接薬剤形およびLA−15の抗腫瘍効果;連続治療処方
マウスICR、メス、体重30.1乃至33.7g。腹水0.2ml中の5・10 腫瘍細胞を腹腔内に注射して腫瘍を接種。接種植後1日目に治療開始(9xp.o.1日目から9日目まで、Platidiam は1xs.c.1日目)。
表には、それぞれの投与量について、生存時間の平均値、P=1−α=0.95 に対する幾何平均の信頼区間および対照グループの平均生存時間のパーセントとしての平均生存時間の相対値を記載する。
【表10】
Figure 0003575686
【0058】
表 8−2
腹水型エーリッヒ腫瘍(ATE)を有する動物における PLATIDIAM 注射と比較した化合物LA−2、LA−12、LA−12の包接薬剤形およびLA−15の抗腫瘍効果;連続治療処方
マウスICR、メス、体重30.1乃至33.7g。腹水0.2ml中の5・10 腫瘍細胞を腹腔内に注射して腫瘍を接種。接種植後1日目に治療開始(9xp.o.1日目から9日目まで、Platidiam は1xs.c.1日目)。
表には、それぞれの投与量について、腫瘍質量の平均値、P=1−α=0.95 に対する相加平均の信頼区間および対照グループの平均腫瘍質量のパーセントとしての平均腫瘍質量の相対値を記載する。
【表11】
Figure 0003575686
【0059】
表8−3
腹水型エーリッヒ腫瘍(ATE)を有する動物における PLATIDIAM 注射と比較した化合物LA−2、LA−12、LA−12の包接薬剤形およびLA−15の抗腫瘍効果;連続治療処方
マウスICR、メス、体重30.1乃至33.7g。腹水0.2ml中の5・10 腫瘍細胞を腹腔内に注射して腫瘍を接種。接種植後1日目に治療開始(9xp.o.1日目から9日目まで、Platidiam は1xs.c.1日目)。
表には、それぞれの投与量について、腫瘍質量の平均値、P=1−α=0.95 に対する相加平均の信頼区間および対照グループの平均腫瘍質量のパーセントとしての平均腫瘍質量の相対値を記載する。
【表12】
Figure 0003575686

Claims (8)

  1. 下記式(I):
    Figure 0003575686
    (式中、
    Xはハロゲン原子を表し;
    Bは互いに独立して、ハロゲン原子、ヒドロキシル基または1乃至6個の炭素原子を有するカルボキシレート基を表し;および
    Aは基−NH−R(ここで、Rはそれぞれ1乃至4個の炭素原子を有する1つまたは2つのアルキル基によって三環式の環に任意に置換されていてもよい10乃至14個の炭素原子を有する三環式炭化水素部分である)を表す)の酸化数IVの白金錯体。
  2. 下記式(I):
    Figure 0003575686
    (式中、
    Xはハロゲン原子を表し;
    Bは互いに独立して、ハロゲン原子、ヒドロキシル基または1乃至6個の炭素原子を有するカルボキシレート基を表し;および
    Aは基−NH−R(ここで、Rはそれぞれ1乃至4個の炭素原子を有する1つまたは2つのアルキル基によって三環式の環に任意に置換されていてもよい10乃至14個の炭素原子を有する三環式炭化水素部分である)を表す)の酸化数IVの白金錯体と、1乃至6個の炭素原子を有するヒドロキシアルキル基によって任意に置換されていてもよいβ−またはγ−シクロデキストリンとの包接錯体。
  3. Aがアダマンチルアミノ基を表し、およびXおよびBが請求項1に定義した意味を有する式(I)の請求項1記載の錯体。
  4. Aが3,5−ジメチルアダマンチルアミノ基を表し、およびXおよびBが請求項1に定義した意味を有する式(I)の請求項1記載の錯体。
  5. 請求項1記載の式(I)の白金錯体の製造方法において、下記式(II);
    Figure 0003575686
    (式中、XおよびAは請求項1で定義した意味を有する)の二価白金の錯体を白金原子において過酸化水素によって酸化して白金(IV)ジヒドロオキソ錯体を生成させ、そして場合によっては、当該錯体のヒドロキシ基をアシル化剤の作用によりカルボキシレート基で置換することを特徴とする方法。
  6. 請求項2記載の1乃至6個の炭素原子を有するヒドロキシアルキル基によって任意に置換されていてもよいβ−またはγ−シクロデキストリンと式(I)の白金錯体との包接錯体の製造方法において、有機溶剤中式(I)の白金錯体の溶液、および1乃至6個の炭素原子を有するヒドロキシアルキル基によって任意に置換されているβ−またはγ−シクロデキストリンの水溶液を混合し、その後得られた溶液から溶剤を蒸発させることを特徴とする方法。
  7. 薬剤として使用するための請求項1または2記載の式(I)の白金錯体または当該白金錯体とβ−またはγ−シクロデキストリンとの包接錯体。
  8. 有効成分として少なくとも1種の請求項1または2記載の式(I)の白金錯体または当該白金錯体とβ−またはγ−シクロデキストリンとの包接錯体、および少なくとも1種の薬物学的賦形剤を含有することを特徴とする腫瘍性疾患を治療するための医薬組成物。
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