JP3350930B2 - 水なし平版印刷版原版 - Google Patents

水なし平版印刷版原版

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JP3350930B2
JP3350930B2 JP51072095A JP51072095A JP3350930B2 JP 3350930 B2 JP3350930 B2 JP 3350930B2 JP 51072095 A JP51072095 A JP 51072095A JP 51072095 A JP51072095 A JP 51072095A JP 3350930 B2 JP3350930 B2 JP 3350930B2
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Japan
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photosensitive layer
hydroxy
plate precursor
group
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建 河村
幹雄 津田
憲正 池田
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Toray Industries Inc
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    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F7/00Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
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  • Materials For Photolithography (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は水なし平版印刷版原版に関するものであり、
さらに詳しくは、画像露光することにより露光部が光接
着する水なし平版印刷版原版およびそれにより得られる
水なし平版印刷版に関するものである。
背景技術 シリコーンゴム層をインキ反発層とする水なし平版印
刷版については、既に種々のものが提案されている。中
でも特公昭54−26923号公報あるいは特公昭56−23150号
公報などに提案された基板上に光重合性接着層とシリコ
ーンゴム層とが積層された水なし平版印刷版、また特公
平3−56622号公報および特開昭61−153655号公報など
に提案された基板上に光二量化型感光層とシリコーンゴ
ム層とが積層された水なし平版印刷版、更に、特開平1
−150142号公報などに提案された支持体上に感光性ジア
ゾ樹脂とシリコーンゴム層とが積層された水なし平版印
刷版は湿し水を用いることなく実用的な印刷が可能であ
る。
しかしながら、本発明者らがかかる従来の代表的な技
術で得られる水なし平版印刷版の性能、特に耐刷性につ
いてさらに詳細に検討をすすめた結果、高耐刷力が得ら
れないために、特に商業オフ輪分野や新聞オフ輪分野な
どの高耐刷力が必要とされる分野においては実用に耐え
ないものであることが判明した。
したがって、本発明の目的は、耐刷性に優れ、特に商
業オフ輪分野や新聞オフ輪分野において使用した場合に
も、高耐刷力が得られる水なし平版印刷版を与える水な
し平版印刷版原版を提供することにある。
また、本発明のもう一つの目的は、高耐刷力を有する
水なし平版印刷版を与えるとともに、高度の画像再現性
をも兼ね備えた実用的な水なし平版印刷版原版を提供す
ることにある。
発明の開示 従来の水なし平版印刷版では高耐刷力が得られない原
因について本発明者らが追究したところ、感光層とシリ
コーンゴム層間の接着力が不充分なため、また、感光層
の露光後の初期弾性率が高いために、実際に長時間のオ
フセット印刷を行った場合、接着界面で破壊が起こって
いるためであることが判明した。つまり、特に商業オフ
輪印刷分野に水なし平版印刷版が使われる場合、耐刷力
は10〜60万部必要とされるが、1分間に600〜1000回転
のスピードで印刷するために、水なし平版印刷版とブラ
ンケットとの間でインキの転移が行われる時に版に繰り
返し応力が加わり、感光層とシリコーンゴム層との接着
界面での破壊が起こりやすく高耐刷力が得られないこと
が明らかになった。
この様な問題点について鋭意検討した結果、水なし平
版印刷版原版におえる感光層とシリコーンゴム層間の予
備接着力(露光前の剥離接着力)を強化することによ
り、その原版を画像露光した後の水なし平版印刷版にお
いて非画線部(露光部)の感光層とシリコーンゴム層間
の光接着がより強固になり、また、感光層を低弾性率化
することにより、オフセット印刷時にシリコーンゴム層
や感光層にかかる繰り返し応力を緩和することができ、
耐刷性および画像再現性に優れた水なし平版印刷版が得
られることを見出した。
したがって、本発明によると、露光前の原版の状態に
おいて感光層とシリコーンゴム層間の予備接着力(露光
前の剥離接着力)を強化したので、その原版を画像露光
した後の水なし平版印刷版においても、非画線部(露光
部)の感光層とシリコーンゴム層間の光接着がより強固
になると共に、露光後の感光層が低弾性率であるため、
オフセット印刷時にシリコーンゴム層や感光層にかかる
繰り返し応力を緩和することができ、耐刷力が飛躍的に
向上し、かつ画像再現性に優れた水なし平版印刷版が得
られる。従って、商業オフ輪分野や新聞オフ輪分野など
の高耐刷力が要求される分野においても十分な実用性を
有する。
発明を実施するための最良の形態 本発明にかかる水なし平版印刷版原版は、基板上に感
光層およびシリコーンゴム層を順次積層してなる水なし
平版印刷版原版において、該感光層とシリコーンゴム層
間の剥離接着力が5〜100g/cmであり、該感光層の露光
後の初期弾性率が5〜75kgf/mm2であることを特徴とす
る。
本発明の水なし平版印刷版原版の構成について順に説
明する。
本発明で使用される水なし平版印刷版原版の基板とし
ては、寸法安定性の良い板状物が用いられる。このよう
な寸法安定性の良い板状物としては、従来印刷版の支持
体として使用されたものが含まれ好適に使用することが
できる。例えば、紙、プラスチックフイルム(例えばポ
リエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリスチレ
ン、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ポリビニール
アセテートなど)、金属の板(例えばアルミニウム、
鉄、亜鉛、銅など)が好適である。
本発明で使用される水なし平版印刷版原版には、基板
と感光層の接着を強固にするため、プライマー層を設け
ても良い。プライマー層は、基板と感光層とを良く接着
し、経時的に安定であり、さらに現像液に対する耐溶剤
性に優れていることが重要である。
この様な条件を満たすものとしては、特公昭61−5421
9号公報に示されるエポキシ樹脂を含む物の他、ウレタ
ン樹脂、フエノール樹脂、アクリル樹脂、アルキッド樹
脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、メラミン樹脂
を使用することができる。また、感光層と類似の組成物
を光硬化したものを使用しても良い。また、これらのプ
ライマー層にはハレイション防止及びその他の目的で染
料、顔料などの添加剤を含有させてもよい。
本発明の水なし平版印刷版原版の感光層は、該感光層
とシリコーンゴム層間の剥離接着力が5〜100g/cmであ
り、好ましくは10〜80g/cmで、より好ましくは20〜70g/
cmであることが重要である。すなわち、露光前の原版の
状態において感光層とシリコーンゴム層間を強固に予備
接着することにより、これに活性な光線(紫外線等)を
照射し画像露光した後の水なし平版印刷版においても、
非画線部の感光層と上層のシリコーンゴム層がさらに強
固に光接着するのである。剥離接着力が5g/cm未満の場
合には、露光後の水なし平版印刷版の耐刷力が不十分な
ものとなる。また、100g/cm以上の場合は、現像性が著
しく悪くなる。
ここで、感光層とシリコーンゴム層の剥離接着力とは
以下の方法により測定されるものをいう。
[剥離接着力の測定方法] 50μmのポリエチレンテレフタレートフイルム“ルミ
ラー”(東レ(株)製)に“プライマー"T(信越化学工
業(株)製)/3−アミノプロピルトリメトキシシラン
(チッソ(株)製)=9/1(重量比)の接着剤をコーテ
ングし、120℃で2分乾燥し接着層を形成する。この接
着層は、後の工程で感光層とシリコーンゴム層が剥離す
るように、感光層とシリコーンゴム層間の剥離接着力よ
りも大きい剥離接着力を有するように形成する必要があ
る。
一方、水なし平版印刷版原版から保護フイルムを剥
ぎ、印刷版原版のシリコーンゴム層と上記接着層とが接
するようにラミネートし、5日間室温で放置する。この
ようにして得られたサンプルを幅4cm、長さ20cmに切り
取って試験片とする。
この試験片をテンシロン RTM−100(オリエンテック
(株)製)に取り付けた治具に貼り付け、試験片の下部
からポリエチレンテレフタレートフイルムを剥ぎ、感光
層とシリコーンゴム層の間で剥離するようにして上部の
治具に取り付け、剥離角度160゜、引張速度20cm/分で平
均剥離接着力を測定する。
また、本発明においては、感光層の露光後の初期弾性
率が、5〜75kgf/mm2であり、好ましくは10〜65kgf/m
m2、より好ましくは10〜60kgf/mm2、さらに好ましくは1
0〜50kgf/mm2であることも重要である。露光後の初期弾
性率が、5kgf/mm2未満の場合は、感光層が脆くなり、印
刷時に感光層が破壊してしまう。75kgf/mm2をこえる場
合は、感光層が硬くなり、オフセット印刷を行なった場
合に感光層とシリコーンゴム層との間で繰返し応力がか
かり、感光層とシリコーンゴム層間との接着界面で破壊
が起こり高耐刷力が得られない。
さらに、感光層の露光後の破断伸度は、100%以上で
あることが好ましい。より好ましくは120%以上、さら
に好ましくは150%以上である。破断伸度が100%未満の
場合には、感光層が脆くなり、オフセット印刷を行なっ
た場合に感光層が破壊され、高耐刷力が得られない。
さらに、感光層の露光後の50%応力値は、0.8〜3.8kg
f/mm2であることが好ましい。より好ましくは1.0〜3.2k
gf/mm2、さらに好ましくは1.2〜2.6kgf/mm2である。50
%応力値が0.8kgf/mm2未満の場合は、感光層がべたつき
印刷時にヒッキーの原因となる。3.8kgf/mm2をこえる場
合には、感光層の硬さに起因する繰返し応力、すなわ
ち、感光層とシリコーンゴム層との間で繰返し応力がか
かり、感光層とシリコーンゴム層間との接着界面で破壊
が起こり高耐刷力が得られない。
ここで、感光層の露光後の初期弾性率、破断伸度、50
%応力値とは以下の方法により測定されるものをいう。
[感光層の初期弾性率、破断伸度、50%応力値の測定方
法] これらの感光層の引張特性は、JIS K6301に従って測
定することができる。すなわち、未露光の水なし平版印
刷版原版を可溶性溶剤に浸漬し、シリコーンゴム層およ
び感光層を基板から脱落溶解させる。得られた溶液を瀘
過し、可溶性溶剤に不要のシリコーンゴム層を分離す
る。さらに該液を固形分30%に減圧濃縮し、感光液とす
る。該感光液をガラス板に塗布し、乾燥した後ガラス板
よりシートを剥がし、得られた約300μmの厚さのシー
トから4号ダンベルでテストピースを作製し、3kWの超
高圧水銀灯(オーク製作所製)を用いてUVメーター(オ
ーク製作所ライトメジャータイプUV365)で12mw/cm2
照度で10分間露光し、テンシロン RTM−100(オリエン
テック(株)製)を用い引張速度20cm/分で、JIS K630
1に従って初期弾性率、破断伸度、50%応力値を測定す
る。
このような水なし平版印刷版原版の感光層としては、
光重合性感光層があげられる。光重合性感光層には、エ
チレン性不飽和化合物が好ましく用いられ、例えば以下
に示すような組成のものが一般的である。
(1)光重合性不飽和モノマあるいはオリゴマ0.0〜100
重量部 (2)有機シリル基を有するエチレン性不飽和化合物0.
1〜100重量部 (3)光重合開始剤 0.1〜20重量部 (4)必要に応じて添加される熱重合禁止剤0.01〜10重
量部 (5)必要に応じて添加される光重合性層の形態保持用
充填剤(ポリマあるいは無機粉末) 0.01〜100重量部 ここで言う光重合性不飽和モノマあるいはオリゴマと
しては、下記一般式で表される化合物(I)および化合
物(II)を挙げることが出来る。
以下に、化合物(I)について説明する。
R1R2N−(X1)p−(X2)q−NR3R4 (I) (式中X1は、炭素数1〜20の置換または無置換の環式ま
たは非環式のアルキレン、置換または無置換のフェニレ
ン、置換または無置換のアラルキレンから選ばれる2価
の連結基を表わす。置換基としては、炭素数1〜6のア
ルキル基、ハロゲン原子、水酸基、アリール基が挙げら
れる。X2は、−OE1−、−S−E2−、−NH−E3−、−CO
−O−E4−、−SO2−NH−E5−で、E1、E2、E3、E4、E5
は、上記のアルキレン、フェニレン、アラルキレンと同
一、から選ばれる2価の連結基を表わす。pは1以上の
整数、qは0または1以上の整数を表わす。ただし、−
CH2−C6H4−CH2−は含まない。R1、R2、R3、R4は、水素
原子、炭素数1〜20の置換または無置換のアルキル基、
置換または無置換のフェニル基、置換または無置換のア
ラルキル基、下式(III)、(IV)、(V)から選ばれ
る官能基を意味し、同一でも異なってもよい。置換基と
しては、炭素数1〜6のアルキル基、ハロゲン原子、水
酸基、アリール基が挙げられる。ただし化合物(I)の
1分子中に少なくとも1個以上のエチレン性不飽和基を
含む。R5、R6、R7は、水素原子、炭素数1〜20の置換ま
たは無置換のアルキル基、置換または無置換のフェニル
基、置換または無置換のアラルキル基、CH2=CH−基、C
H2=CCH3−基を表わす。Yは−CO−O−、−CO−NH−、
置換または無置換フェニレン基を表わす。X3、X4、X5は
上記X1又はX2と同義を意味する。m、nは0または1を
表わす。) R1R2N−CH2−C6H4−CH2−NR3R4 (II) (R1、R2、R3、R4は、上記(I)と同義を意味する。) R6−Ym−(X4)n−CO− (IV) R7−Ym−(X5)n−SO2− (V) 特に、下記ジアミン化合物に光重合可能な基を有する
グリシジル(メタ)アクリレートおよび光重合可能な基
をもたないモノグリシジルエーテル化合物を付加反応さ
せたものが好ましく用いられる。
(1)ジアミン化合物(モノオキシエチレンジアミン、
ジオキシエチレンジアミン、トリオキシエチレンジアミ
ン、デカオキシエチレンジアミン、トリトリアコンタオ
キシエチレンジアミン、モノオキシプロピレンジアミ
ン、ジオキシプロピレンジアミン、トリオキシプロピレ
ンジアミン、デカオキシプロピレンジアミン、トリトリ
アコンタオキシプロピレンジアミン、N−ヒドロキシエ
チルヘキサプロピレンジアミン、N−ヒドロキシイソプ
ロピルヘキサプロピレンジアミン、N,N′−ジヒドロキ
シエチルヘキサプロピレンジアミン、トリメチレンビス
(4−アミノベンゾエート)、(テトラメチレングリコ
ールビス(4−アミノベンゾエート)、ジブチレングリ
コールビス(4−アミノベンゾエート)など) 1 mol (2)グリシジル(メタ)アクリレート 4−n mol (3)モノグリシジルエーテル化合物(メチルグリシジ
ルエーテル、エチルグリシジルエーテル、n−プロピル
グリシジルエーテル、イソプロピルグリシジルエーテ
ル、n−ブチルグリシジルエーテル、イソブチルグリシ
ジルエーテル、n−ヘキシルグリシジルエーテル、2−
エチルヘキシルグリシジルエーテル、アリルグリシジル
エーテル、フエニールグリシジルエーテルなど)n mo
l (nは0≦n≦4の整数) の付加反応物が有用である。
下記に付加反応物の具体例を示すが、これらに限定さ
れるものではない。
N,N,N′,N′−テトラ−(2−ヒドロキシ−3−メタア
クリロイルオキシプロピル)モノオキシエチレンジアミ
ン、N,N,N′,N′−テトラ−(2−ヒドロキシ−3−メ
タアクリロイルオキシプロピル)ジオキシエチレンジア
ミン、N,N,N′,N′−テトラ−(2−ヒドロキシ−3−
メタアクリロイルオキシプロピル)デカオキシエチレン
ジアミン、N,N,N′,N′−テトラ−(2−ヒドロキシ−
3−メタアクリロイルオキシプロピル)トリトリアコン
タオキシエチレンジアミン、N,N,N′,N′−テトラ−
(2−ヒドロキシ−3−アクリロイルオキシプロピル)
トリオキシエチレンジアミン、N,N,N′−トリ−(2−
ヒドロキシ−3−メタアクリロイルオキシプロピル)−
N′−モノ−(2−ヒドロキシ−3−メトキシプロピ
ル)モノオキシエチレンジアミン、N,N,N′−トリ−
(2−ヒドロキシ−3−メタアクリロイルオキシプロピ
ル)−N′−モノ−(2−ヒドロキシ−3−メトキシプ
ロピル)ジオキシエチレンジアミン、N,N′−ジ−(2
−ヒドロキシ−3−メタアクリロイルオキシプロピル)
−N,N′−ジ−(2−ヒドロキシ−3−メトキシプロピ
ル)モノオキシエチレンジアミン、N,N′−ジ−(2−
ヒドロキシ−3−メタアクリロイルオキシプロピル)−
N,N′−ジ−(2−ヒドロキシ−3−メトキシプロピ
ル)ジオキシエチレンジアミン、N,N,N′−トリ−(2
−ヒドロキシ−3−メタアクリロイルオキシプロピル)
−N′−モノ−(2−ヒドロキシ−3−ブトキシプロピ
ル)モノオキシエチレンジアミン、N,N,N′−トリ−
(2−ヒドロキシ−3−メタアクリロイルオキシプロピ
ル)−N′−モノ−(2−ヒドロキシ−3−ブトキシプ
ロピル)ジオキシエチレンジアミン、N,N′−ジ−(2
−ヒドロキシ−3−メタアクリロイルオキシプロピル)
−N,N′−ジ−(2−ヒドロキシ−3−ブトキシプロピ
ル)モノオキシエチレンジアミン、N,N′−ジ−(2−
ヒドロキシ−3−メタアクリロイルオキシプロピル)−
N,N′−ジ−(2−ヒドロキシ−3−ブトキシプロピ
ル)ジオキシエチレンジアミン、N,N,N′,N′−テトラ
−(2−ヒドロキシ−3−メタアクリロイルオキシプロ
ピル)モノオキシプロピレンジアミン、N,N,N′,N′−
テトラ−(2−ヒドロキシ−3−メタアクリロイルオキ
シプロピル)デカオキシプロピレンジアミン、N,N,N′,
N′−テトラ−(2−ヒドロキシ−3−メタアクリロイ
ルオキシプロピル)トリトリアコンタオキシプロピレン
ジアミン、N,N,N′,N′−テトラ−(2−ヒドロキシ−
3−アクリロイルオキシプロピル)トリオキシプロピレ
ンジアミン、N,N,N′,N′−テトラ−(2−ヒドロキシ
−3−アクロイルオキシプロピル)ヘキサオキシプロピ
レンジアミン、N,N,N′−トリ−(2−ヒドロキシ−3
−メタアクリロイルオキシプロピル)−N′−モノ−
(2−ヒドロキシ−3−メトキシプロピル)モノオキシ
プロピレンジアミン、N,N,N′−トリ−(2−ヒドロキ
シ−3−メタアクリロイルオキシプロピル)−N′−モ
ノ−(2−ヒドロキシ−3−メトキシプロピル)ジオキ
シプロピレンジアミン、N,N,N′−トリ−(2−ヒドロ
キシ−3−メタアクリロイルオキシプロピル)−N′−
モノ−(2−ヒドロキシ−3−メトキシプロピル)デカ
オキシプロピレンジアミン、N,N′−ジ−(2−ヒドロ
キシ−3−メタアクリロイルオキシプロピル)−N,N′
−ジ−(2−ヒドロキシ−3−メトキシプロピル)モノ
オキシプロピレンジアミン、N,N′−ジ−(2−ヒドロ
キシ−3−メタアクリロイルオキシプロピル)−N,N′
−ジ−(2−ヒドロキシ−3−メトキシプロピル)ジオ
キシプロピレンジアミン、N,N,N′−トリ−(2−ヒド
ロキシ−3−メタアクリロイルオキシプロピル)−N′
−モノ−(2−ヒドロキシ−3−ブトキシプロピル)モ
ノオキシシプロピレンジアミン、N,N,N′−トリ−(2
−ヒドロキシ−3−メタアクリロイルオキシプロピル)
−N′−モノ−(2−ヒドロキシ−3−ブトキシプロピ
ル)ジオキシシプロピレンジアミン、N,N′−ジ−(2
−ヒドロキシ−3−メタアクリロイルオキシプロピル)
−N,N′−ジ−(2−ヒドロキシ−3−ブトキシプロピ
ル)モノオキシプロピレンジアミン、N,N′−ジ−(2
−ヒドロキシ−3−メタアクリロイルオキシプロピル)
−N,N′−ジ−(2−ヒドロキシ−3−ブトキシプロピ
ル)ジオキシプロピレンジアミン、N,N,N′−トリ−
(2−ヒドロキシ−3−メタアクリロイルオキシプロピ
ル)−N′−モノ−(2−ヒドロキシ−3−2エチルヘ
キシロキシプロピル)トリオキシプロピレンジアミン、
N,N,N′−トリ−(2−ヒドロキシ−3−メタアクリロ
イルオキシプロピル)−N′−モノ−(2−ヒドロキシ
−3−フェノキシプロピル)トリオキシプロピレンジア
ミンなど) 好ましくは、nが1〜10のオキシプロピレンジアミン
1モルとグリシジルメタアクリレート4モルの反応物お
よびnが1〜10のオキシシプロピレンジアミン1モルと
グリシジルメタアクリレート2〜3モルとメチルグリシ
ジルエーテル、エチルグリシジルエーテル、n−プロピ
ルグリシジルエーテル、イソプロピルグリシジルエーテ
ルおよびn−ブチルグリシジルエーテルから選ばれるモ
ノグリシジルエーテル化合物2〜1モルの反応物であ
る。
次に化合物(II)について説明する。
R1R2N−CH2−C6H4−CH2−NR3R4 (II) (R1、R2、R3、R4は、上記(I)と同義を意味する。) 一般式(II)で表される化合物としては、キシリレン
ジアミン化合物に、光重合可能な基を有するグリシジル
(メタ)アクリレートおよび光重合可能な基をもたない
モノグリシジルエーテル化合物を付加反応させたものが
好ましく用いられる。
例えば、 (1)ジアミン化合物(o−キシリレンジアミン、m−
キシリレンジアミン、p−キシリレンジアミン、N−ヒ
ドロキシエチル−m−キシリレンジアミン、N−ヒドロ
キシイソプロピル−m−キシリレンジアミン、N,N′−
ジヒドロキシエチル−m−キシリレンジアミン、N,N′
−ジヒドロキシイソプロピル−m−キシリレンジアミン
など) 1 mol (2)グリシジル(メタ)アクリレート 4−n mol (3)モノグリシジルエーテル化合物 n mol (nは1≦n≦3の整数) の付加反応物が有用である。
下記に具体例を示す。
N,N,N′−トリ−(2−ヒドロキシ−3−メタアクリロ
イルオキシプロピル)−N′−モノ−(2−ヒドロキシ
−3−メトキシプロピル)m−キシリレンジアミン、N,
N,N′−トリ−(2−ヒドロキシ−3−メタアクリロイ
ルオキシプロピル)−N′−モノ−(2−ヒドロキシ−
3−メトキシプロピル)p−キシリレンジアミン、N,
N′−ジ−(2−ヒドロキシ−3−メタアクリロイルオ
キシプロピル)−N,N′−ジ−(2−ヒドロキシ−3−
メトキシプロピル)m−キシリレンジアミン、N,N′−
ジ−(2−ヒドロキシ−3−メタアクリロイルオキシプ
ロピル)−N,N′−ジ−(2−ヒドロキシ−3−メトキ
シプロピル)p−キシリレンジアミン、N,−モノ−(2
−ヒドロキシ−3−メタアクリロイルオキシプロピル)
−N,N′N′−トリ−(2−ヒドロキシ−3−メトキシ
プロピル)m−キシリレンジアミン、N,−モノ−(2−
ヒドロキシ−3−メタアクリロイルオキシプロピル)−
N,N′N′−トリ−(2−ヒドロキシ−3−メトキシプ
ロピル)p−キシリレンジアミン、N,N,N′−トリ−
(2−ヒドロキシ−3−アクリロイルオキシプロピル)
−N′−モノ−(2−ヒドロキシ−3−メトキシプロピ
ル)m−キシリレンジアミン、N,N,N′−トリ−(2−
ヒドロキシ−3−アクリロイルオキシプロピル)−N′
−モノ−(2−ヒドロキシ−3−メトキシプロピル)p
−キシリレンジアミン、N,−モノ−(2−ヒドロキシ−
3−メタアクリロイルオキシプロピル)−N,N′N′−
トリ−(2−ヒドロキシ−3−メトキシプロピル)m−
キシリレンジアミン、N,−モノ−(2−ヒドロキシ−3
−メタアクリロイルオキシプロピル)−N,N′N′−ト
リ−(2−ヒドロキシ−3−メトキシプロピル)p−キ
シリレンジアミン、N,N,N′−トリ−(2−ヒドロキシ
−3−メタアクリロイルオキシプロピル)−N′−モノ
−(2−ヒドロキシ−3−ブトキシプロピル)m−キシ
リレンジアミン、N,N,N′−トリ−(2−ヒドロキシ−
3−メタアクリロイルオキシプロピル)−N′−モノ−
(2−ヒドロキシ−3−ブトキシプロピル)p−キシリ
レンジアミン、N,N′−ジ−(2−ヒドロキシ−3−メ
タアクリロイルオキシプロピル)−N,N′−ジ−(2−
ヒドロキシ−3−ブトキシプロピル)m−キシリレンジ
アミン、N,N′−ジ−(2−ヒドロキシ−3−メタアク
リロイルオキシプロピル)−N,N′−ジ−(2−ヒドロ
キシ−3−ブトキシプロピル)p−キシリレンジアミ
ン、N,N,N′−トリ−(2−ヒドロキシ−3−メタアク
リロイルオキシプロピル)−N′−モノ−(2−ヒドロ
キシ−3−2エチルヘキシロキシプロピル)m−キシリ
レンジアミン、N,N,N′−トリ−(2−ヒドロキシ−3
−メタアクリロイルオキシプロピル)−N′−モノ−
(2−ヒドロキシ−3−2エチルヘキシロキシプロピ
ル)p−キシリレンジアミン、N,N′−ジ−(2−ヒド
ロキシ−3−メタアクリロイルオキシプロピル)−N,
N′−ジ−(2−ヒドロキシ−3−2エチルヘキシロキ
プロピル)m−キシリレンジアミン、N,N′−ジ−(2
−ヒドロキシ−3−メタアクロイルオキシプロピル)−
N,N′−ジ−(2−ヒドロキシ−3−2エチルヘキシロ
キプロピル)p−キシリレンジアミン、N,N′−ジ−
(2−ヒドロキシ−3−メタアクリロイルオキシプロピ
ル)−N,N′−ジ−(2−ヒドロキシ−3−フェノキシ
プロピル)m−キシリレンジアミン、N,N′−ジ−(2
−ヒドロキシ−3−メタアクリロイルオキシプロピル)
−N,N′−ジ−(2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロ
ピル)p−キシリレンジアミンなど。
好ましくは、m−キシリレンジアミンまたはp−キシ
リレンジアミン1モルとグリシジルメタアクリレート2
モルとメチルグリシジルエーテル、エチルグリシジルエ
ーテル、n−プロピルグリシジルエーテル、イソプロピ
ルグリシジルエーテルおよびn−ブチルグリシジルエー
テルから選ばれるモノグリシジルエーテル化合物2モル
の付加反応物である。
次に有機シリル基を有するエチレン性不飽和化合物に
ついて説明する。
上記の感光層中に含有される、分子内に少なくとも一
個以上の有機シリル基を有するエチレン性不飽和基化合
物としては、光重合性のエチレン性不飽和化合物が好ま
しく用いられる。
本発明に言う有機シリル基は、大別して加水分解性の
活性シリル基と非加水分解性のシリル基の二つに分類で
きる。
第一の加水分解性の活性シリル基とは、加水分解によ
りシラノール基などの高反応性基が再生するアルコキシ
シリル基、アセトキシシリル基、オキシムシリル基など
のシリル基とトリメチルシロキシ基、トリエチルシロキ
シ基、トリフェニルシロキシ基などのように加水分解に
よってアルコール性水酸基が再生するものが挙げられ
る。
これらの加水分解性の活性シリル基を有するエチレン
性不飽和基化合物としては、上記の活性シリル基および
光重合性エチレン性不飽和基とが同一分子内に存在すれ
ば、その分子構造にはなんら制限を受けないが、合成や
入手の容易さから下記のような化合物が一般的である。
すなわち、光重合性のものとしては、炭素数30以下の
多価アルコール、多価酸や酸無水物あるいは多価アミン
から誘導される(メタ)アクリル酸エステルやアリルエ
ステル、(メタ)アクリルアミドなど、またエポキシエ
ステルの付加物などのエチレン性不飽和基化合物など
で、これらを合成する段階の途中もしくは最後におい
て、上記に定義された有機シリル基を有する化合物を反
応させて同一分子内に有機シリル基を取込む方法が一般
的である。
反応に用いる上記の有機シリル基化合物としては、ク
ロロアルキルシリル化合物、エポキシアルキルシリル化
合物、アミノアルキルシリル化合物、メルカプトアルキ
ルシリル化合物、イソシアナートプロピルシリル化合物
などがあり、これらのクロロシリル基、エポキシ基、ア
ミノ基、メルカプト基、イソシアナート基などを利用し
て反応させる。
特に、エポキシアルキルシリル化合物とアミノ基含有
エチレン性不飽和化合物との反応物や、アミノアルキル
シリル化合物とエポキシ基含有エチレン性不飽和化合物
との反応物の組み合わせが合成の容易さや原料の入手の
点から好ましく用いられる。
エポキシアルキルシリル化合物の具体例としては、3
−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−
グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−(N−
アリル−N−グリシジル)アミノプロピルトリメトキシ
シラン、N−グリシジル−N,N−ビス[3−(メチルジ
メトキシシリル)プロピル]アミン、N−グリシジル−
N,N−ビス[3−(トリメトキシシリル)プロピル]ア
ミンなどが挙げられる。
アミノ基含有エチレン性不飽和化合物は公知のアミン
化合物とエポキシ基含有エチレン性不飽和化合物とを反
応させることによって得られる。
エポキシ基含有エチレン性不飽和化合物の具体例とし
ては、グリシジル(メタ)アクリレートが挙げられる。
またこれらの反応には有機シリル基を含まないエポキ
シ化合物も必要に応じて併用される。
アミノアルキルシリル化合物の具体例としては、4−
アミノブチルジメチルメトキシシラン、4−アミノブチ
ルトリエトキシシラン、4−アミノブチルトリメトキシ
シラン、(アミノエチルアミノメチル)フェネチルトリ
メトキシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノ
プロピルメチルメチルジメトキシシラン、N−(2−ア
ミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラ
ン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルト
リス(2−エチルヘキソキシ)シラン、6−(アミノヘ
キシルアミノプロピル)トリメトキシシラン、p−アミ
ノフェニルトリメトキシシラン、3−(1−アミノプロ
ポキシ)3,3−ジメチル−1−プロペニルトリメトキシ
シラン、3−アミノプロピルトリス(メトキシエトキシ
エトキシ)シラン、3−アミノプロピルメチルジエトキ
シシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3
−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロ
ピルトリス(トリメチルシロキシ)シランなどが挙げら
れる。
第二の非加水分解性のシリル基としては非反応性のシ
リル基を意味し、アルキルシリル基やアリルシリル基な
どが挙げられる。これらの非加水分解性のシリル基を有
するエチレン性不飽和基化合物としては、上記の非反応
性シリル基および光重合性または光架橋性のエチレン性
不飽和基とが同一分子内に存在すれば、その分子構造に
はなんら制限を受けない。
感光層中には、これらの特定の構造および機能を果た
すモノマの他に感度調整などの目的から公知のモノマま
たはオリゴマを添加することもできる。
このようなモノマまたはオリゴマの具体例を下記に示
す。
アルコール類(エタノール、プロパノール、ヘキサノー
ル、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリ
スリトール、イソアミルアルコール、ラウリルアルコー
ル、ステアリルアルコール、エトキシエチレングリコー
ル、メトキシエチレングリコール、メトキシプロピレン
グリコール、フェノキシエタノール、フェノキシジエチ
レングリコール、テトラヒドロフルフリルアルコールな
ど)の(メタ)アクリル酸エステル、カルボン酸類(酢
酸、プロピオン酸、安息香酸、アクリル酸、メタクリル
酸、コハク酸、マレイン酸、フタル酸、酒石酸、クエン
酸など)と(メタ)アクリル酸グリシジルまたはテトラ
グリシジル−m−キシリレンジアミンまたはテトラグリ
シジル−m−テトラヒドロキシリレンジアミンとの付加
反応物、アミド誘導体(アクリルアミド、メタクリルア
ミド、n−メチロールアクリルアミド、メチレンビスア
クリルアミドなど)、エポキシ化合物と(メタ)アクリ
ル酸との付加反応物などを挙げることができる。
さらに具体的には、特公昭48−41708、特公昭50−603
4、特開昭51−37193に記載されているウレタンアクリレ
ート、特開昭48−64183、特公昭49−43191、特公昭52−
30490に記載されているポリエステルアクリレート、エ
ポキシ樹脂と(メタ)アクリル酸を反応させた多官能エ
ポキシ(メタ)アクリレート、米国特許4540649に記載
されているN−メチロールアクリルアミド誘導体などを
挙げることができる。更に日本接着協会誌VoL.20,No.7,
p300〜308に紹介されている光硬化性モノマおよびオリ
ゴマ用いることができる。
これらのモノマおよびオリゴマの中から水酸基を2個
以上有するものを選択することにより、剥離接着力を大
きくすることができる。これはモノマ中の水酸基とシリ
コーンゴム中の架橋剤が反応することにより剥離接着力
が大きくなるためと考えられる。水酸基が多いものほど
剥離接着力を大きくすることができるのはいうまでもな
い。
光重合開始剤としては、次のようなものをあげること
ができる。
(1)ベンゾフェノン誘導体、例えばベンゾフェノン、
ミヒラ氏ケトン、4、4′−ビスジエチルアミノベンゾ
フェノン、キサントン、アンスロンなど。
(2)ベンゾイン誘導体、例えばベンゾイン、ベンゾイ
ンメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテルなど。
(3)キノン類、例えばP−ベンゾキノン、β−ナフト
キノン、β−メチルアントラキノンなど。
(4)チオキサントン類、例えばチオキサントン、2−
クロルチオキサントン、イソプロピルチオキサントン、
2,4−ジエチルチオキサントンなど。
これらの光重合開始剤の選択にあたっては、感光層の
他の成分との相溶性、露光に用いる光源のスペクトルな
どを考慮して、最も適当なものを選択することができ
る。
熱重合禁止剤の代表例としては、ハイドロキノンやフ
ェノチアジンなどがある。
感光層の形体保持剤としてのバインダポリマとして
は、以下に示すポリマを使用することが出来る。
形態保持の機能を果たす感光層のバインダポリマとし
ては、有機溶媒可能でかつフィルム形成能のあるもので
あればいずれも使用可能であるが、好ましくはそのガラ
ス転移温度(Tg)が0℃以下のポリマ、コポリマを挙げ
ることが出来る。
以下にバインダポリマとなり得る代表的なポリマ類に
ついて具体的に述べるがこれらに限定されるものではな
い。
(1)ビニルポリマ類 以下に示すような単量体およびそれらの誘導体から得
られるポリマ、およびコポリマ。
例えば、エチレン、プロピレン、1−ブテン、スチレ
ン、ブタジエン、イソプレン、塩化ビニル、酢酸ビニ
ル、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸
イソプロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸−2
−エチルヘキシル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸
エチル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸n−
ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸n−ヘ
キシル、メタクリル酸ラウリル、アクリル酸、メタクリ
ル酸、マレイン酸、イタコン酸、メタクリル酸−2−ヒ
ドロキシエチル、メタクリル酸−2−ヒドロキシプロピ
ル、アクリル酸−2−ヒドロキシエチル、アクリル酸−
2−ヒドロキシプロピル、ポリエチレングリコールモノ
(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ
(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アク
リレート、2−(メタ)アクリロキシエチル水素フタレ
ート、2−(メタ)アクリロキシエチル水素サクシネー
ト、アクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド、
ジアセトンアクリルアミド、グリシジルメタクリレー
ト、アクリルニトリル、スチレン、ビニルトルエン、イ
ソブテン、3−メチル−1−ブテン、ブチルビニルエー
テル、N−ビニルカルバゾール、メチルビニルケトン、
ニトロエチレン、α−シアノアクリル酸メチル、ビニリ
デンシアニド、ポリエチレングリコールジ(メタ)アク
リレート、トリメチロールエタントリ(メタ)アクリレ
ート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレー
ト、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、
ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジ
ペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ヘ
キサンジオールジ(メタ)アクリレート、トリメチロー
ルプロパントリ(アクリロイルオキシプロピル)エーテ
ル、グリセリンやトリメチロールエタン、トリメチロー
ルプロパン等の多官能アルコールにエチレンオキサイド
やプロピレンオキサイドを付加させた後(メタ)アクリ
レート化したもの、およびこれらの誘導体を重合、共重
合させて得られるポリマ、コポリマをバインダポリマと
して使用できる。
(2)未加硫ゴム 天然ゴム(NR)やブタジエン、イソプレン、スチレ
ン、アクリロニトリル、アクリル酸エステル、メタクリ
ル酸エステルより選ばれた単独重合体又は共重合体であ
り、例えば、ポリブタジエン(BR)、スチレン−ブタジ
エン共重合体(SBR)、カルボキシ変成性スチレン−ブ
タジエン共重合体、ポリイソプレン(NR)、ポリイソブ
チレン、ポリクロロプレン(CR)、ポリネオプレン、ア
クリル酸エステル−ブタジエン共重合体、メタクリル酸
エステル−ブタジエン共重合体、アクリル酸エステル−
アクリルニトリル共重合体(ANM)、イソブチレン−イ
ソプレン共重合体(IIR)、アクリロニトリル−ブタジ
エン共重合体(NBR)、カルボキシ変性アクリロニトリ
ル−ブタジエン共重合体、アクリロニトリル−クロロプ
レン共重合体、アクリロニトリル−イソプレン共重合
体、エチレン−プロピレン共重合体(EPM、EPDM)、ビ
ニルピリジン−スチレン−ブタジエン共重合体、スチレ
ン−イソプレン共重合体などが挙げられる。
また、これらゴム類の変性物、例えばエポキシ化、塩
素化、カルボキシル化等の通常行われる変性を行ったゴ
ム類や、他のポリマ類とのブレンド物もまたバインダポ
リマとして使用できる。
(3)ポリオキシド類(ポリエーテル類) トリオキサン、エチレンオキシド、プロピレンオキシ
ド、2,3−エポキシブタン、3,4−エポキシブテン、2,3
−エポキシペンタン、1,2−エポキシヘキサン、エポキ
シシクロヘキサン、エポキシシクロヘプタン、エポキシ
シクロオクタン、スチレンオキシド、2−フェニル−1,
2−エポキシプロパン、テトラメチルエチレンオキシ
ド、エピクロルヒドリン、エピブロモヒドリン、アリル
グリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテル、n
−ブチルグリシジルエーテル、1,4−ジクロロ−2,3−エ
ポキシブタン、2,3−エポキシプロピオンアルデヒド、
2,3−エポキシ−2−メチルプロピオンアルデヒド、2,3
−エポキシジエチルアセタールなどの開環重合によりポ
リマ、コポリマもまたバインダポリマとして使用可能で
ある。
(4)ポリエステル類 以下に示すような多価アルコールと多価カルボン酸の
重縮合により得られるポリエステル、多価アルコールと
多価カルボン酸無水物の重合により得られるポリエステ
ル、ラクトンの開環重合などにより得られるポリエステ
ル、およびこれら多価アルコール、多価カルボン酸、多
価カルボン酸無水物、およびラクトンの混合物より得ら
れるポリエステル等もまたバインダポリマとして使用可
能である。
多価アルコールとしては、エチレングリコール、プロ
ピレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタ
ンジオール、1,3−ブチレングリコール、1,5−ペンタン
ジオール、1,6−ヘキサンジオール、ジエチレングリコ
ール、ジプロピレングリコール、ネオペンチルグリコー
ル、トリエチレングリコール、p−キシリレングリコー
ル、水素化ビスフェノールA、ビスフェノールジヒドロ
キシプロピルエーテル、グリセリン、トリメチロールエ
タン、トリメチロールプロパン、トリスヒドロキシメチ
ルアミノメタン、ペンタエリトリット、ジペンタエリト
リット、ソルビトール等。
多価カルボン酸および多価カルボン酸無水物として
は、無水フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、無水
コハク酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、テ
トラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、
テトラブロム無水フタル酸、テトラクロル無水フタル
酸、無水ヘット酸、無水ハイミック酸、無水マレイン
酸、フマル酸、イタコン酸、無水トリメリット酸、メチ
ルシクロヘキセントリカルボン酸無水物、無水ピロメリ
ット酸等。
ラクトンとしては、β−プロピオラクトン、γ−ブチ
ロラクトン、δ−バレロラクトン、ε−カプロラクトン
等。
(5)ポリウレタン類 以下に示すポリイソシアネート類と多価アルコールよ
り得られるポリウレタンもまたバインダポリマとして使
用できる。多価アルコールとしては上記ポリエステルの
項で述べた多価アルコール類および下記の多価アルコー
ル類、これら多価アルコールとポリエステルの項で述べ
た多価カルボン酸の重縮合で得られる両端が水酸基であ
るような縮合系ポリエステルポリオール、上記ラクトン
類より得られる重合ポリエステルポリオール、ポリカー
ボネートジオール、プロピレンオキシドやテトラヒドロ
フランの開環重合やエポキシ樹脂の変性で得られるポリ
エーテルポリオール、あるいは水酸基を有するアクリル
(あるいはメタクリル)単量体とアクリル(あるいはメ
タクリル)酸エステルとの共重合体であるアクリルポリ
オール、ポリブタジエンポリオールなどが使用可能であ
る。
イソシアネート類としては、パラフェニレンジイソシ
アネート、2,4−または2,6−トルイレンジイソシアネー
ト(TDI)、4,4−ジフェニルメタンジイソシアネート
(MDI)、トリジンジイソシアネート(TODI)、キシリ
レンジイソシアネート(XDI)、水素化キシリレンジイ
ソシアネート、シクロヘキサンジイソシアネート、メタ
キシリレンジイソシアネート(MXDI)、ヘキサメチレン
ジイソシアネート(HDIあるいはHMDI)、リジンジイソ
シアネート(LDI)(別名2,6−ジイソシアネートメチル
カプロエート)、水素化MDI(H12MDI)(別名4,4'−メ
チレンビス(シクロヘキシルイソシアネート))、水素
化TDI(HTDI)(別名メチルシクロヘキサン2,4(2,6)
ジイソシアネート)、水素化XDI(H6XDI)(別名1,3−
(イソシアナートメチル)シクロヘキサン)、イソホロ
ンジイソシアネート(IPDI)、ジフェニルエーテルイソ
シアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネー
ト(TMDI)、テトラメチルキシリレンジイソシアネー
ト、ポリメチレンポリフェニルイソシアネート、ダイマ
ー酸ジイソシアネート(DDI)、トリフェニルメタント
リイソシアネート、トリス(イソシアネートフェニル)
チオフォスフェート、テトラメチルキシリレンジイソシ
アネート、リジンエステルトリイソシアネート、1,6,11
−ウンデカントリイソシアネート、1,8−ジイソシアネ
ート−4−イソシアネートメチルオクタン、1,3,6−ヘ
キサメチレントリイソシアネート、ビシクロヘプタント
リイソシアネート等やポリイソシアネート類の多価アル
コールアダクト体、あるいはポリイソシアネート類の重
合体等が挙げられる。
上記ポリエステルの項で述べたもの以外の代表的な多
価アルコール類としては、ポリプロピレングリコール、
ポリエチレングリコール、ポリテトラメチレングリコー
ル、エチレンオキサイド−プロピレンオキサイド共重合
体、テトラヒドロフラン−エチレンオキサイド共重合
体、テトラヒドロフラン−プロピレンオキサイド共重合
体等を、また、ポリエステルジオールとしてはポリエチ
レンアジペート、ポリプロピレンアジペート、ポリヘキ
サメチレンアジペート、ポリネオペンチルアジペート、
ポリヘキサメチレンネオペンチルアジペート、ポリエチ
レンヘキサメチレンアジペート等を、また、ポリ−ε−
カプロラクトンジオール、ポリヘキサメチレンカーボネ
ートジオール、ポリテトラメチレンアジペート、ソルビ
トール、メチルグルコジット、シュクローズ等を挙げる
ことが出来る。
また、種々の含燐ポリオール、ハロゲン含有ポリオー
ルなどもポリオールとして使用できる。
さらに、分岐したポリウレタン樹脂や水酸基等の種々
の官能基を有するポリウレタン樹脂もまたバインダポリ
マとして利用可能である。
また、鎖伸長剤として、p−キシリレンジアミン、1,
4−ジアミノシクロヘキサン、p−フェニレンジアミ
ン、ビス(4−アミノシクロヘキシル)メタン、1,2−
ジアミノプロパン、2,3−ジアミノブタン、ピペラジ
ン、4,4′−ジアミノ−ジフェニルメタン、トリメチレ
ングリコール−ジ−p−アミノベンゾエート、4,4′−
3,3′−ジアミノ−ジクロロ−ジフェニルメタンなど)
などを用いることができる。
(6)ポリアミド類 従来提案されているポリアミド類もまたバインダポリ
マとして使用できる。基本的な組成としては、次に示す
モノマ類のコポリマーである。ε−カプロラクタム、ω
−ラウロラクタム、ω−アミノウンデカン酸、ヘキサメ
チレンジアミン、4,4′−ビス−アミノシクロヘキシル
メタン、2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジアミン、
イソホロンジアミン、ジグリコール類、イソフタル酸、
アジピン酸、セバシン酸、ドデカン二酸など。
さらに詳しく説明すると、ポリアミドは一般に水溶性
ポリアミドとアルコール可溶性ポリアミドに分類され
る。水溶性ポリアミドとしては、例えば特開昭48−7225
0号公報に示されるような3,5−ジカルボキシベンゼンス
ルホン酸ナトリウムなどを共重合することによって得ら
れるスルホン酸基またはスルホネート基を含有するポリ
アミド、特開昭49−43465号公報に示されているような
分子中にエーテル結合を持つジカルボン酸、ジアミン、
あるいは環状アミドのうちいずれか1種類を共重合して
得られるところのエーテル結合を有するポリアミド、特
開昭50−7605号公報に示されているようなN,N'−ジ(γ
−アミノプロピル)ピペラジン等を共重合して得られる
塩基性窒素を含有するポリアミドおよびこれらのポリア
ミドをアクリル酸等で四級化したポリアミド、特開昭55
−74537号公報で提案されている分子量150〜1500のポリ
エーテルセグメントを含有する共重合ポリアミド、およ
びα−(N,N'−ジアルキルアミノ)−ε−カプロラクタ
ムの開環重合またはα−(N,N'−ジアルキルアミノ)−
ε−カプロラクタムとε−カプロラクタムの開環共重合
で得られるところのポリアミド等が挙げられる。
分子量150〜1500のポリエーテルセグメントを含有す
る共重合ポリアミドとしては、末端にアミノ基を有しポ
リエーテルセグメント部分の分子量が150〜1500である
ポリオキシエチレンと脂肪族ジカルボン酸またはジアミ
ンとから成る構成単位を30〜70重量%含有するところの
共重合ポリアミドが挙げられる。
またアルコール可溶性ポリアミドとしては、二塩基酸
脂肪酸とジアミン、ω−アミノ酸、ラクタムあるいはこ
れらの誘導体から公知の方法によって合成される線状ポ
リアミドが挙げられ、ホモポリマだけでなくコポリマ、
ブロックポリマ等も使用できる。代表的な例としては、
ナイロン3、4、5、6、8、11、12、13、66、610、6
/10、13/13、メタキシリレンジアミンとアジピン酸から
のポリアミド、トリメチルヘキサメチレンジアミンある
いはイソホロンジアミンとアジピン酸からのポリアミ
ド、ε−カプロラクタム/アジピン酸/ヘキサメチレン
ジアミン/4,4'−ジアミノジシクロヘキシルメタン共重
合ポリアミド、ε−カプロラクタム/アジピン酸/ヘキ
サメチレンジアミン/2,4,4'−トリメチルヘキサメチレ
ンジアミン共重合ポリアミド、ε−カプロラクタム/ア
ジピン酸/ヘキサメチレンジアミン/イソホロンジアミ
ン共重合ポリアミド、あるいはこれらの成分を含むポリ
アミド、それらのN−メチロール、N−アルコキシメチ
ル誘導体等も使用出来る。
以上のようなポリアミドを単独または混合してバイン
ダポリマとして用いることが出来る。
これらのバインダポリマと成りうるポリマは単独で用
いても良いし、また数種のポリマを混合して用いても良
い。
これらバインダポリマの中ではポリウレタン、ポリエ
ステル、ビニル系ポリマ、未加硫ゴムが好ましく、特に
ポリウレタンが最も好ましい。ポリウレタン樹脂を使用
した水なし平版印刷版は、他の形態保持成分を使用した
水なし平版印刷版では得られないような高耐刷力を有す
る。
感光層に用いられるバインダポリマの乾燥シートの引
張特性の物性値は、100%応力値が20〜250kgf/cm2、よ
り好ましくは80〜180kgf/cm2であり、破断伸度が300%
以上、より好ましくは400%以上であるものが好まし
い。100%応力値が20kgf/cm2未満の場合は感光層が柔ら
かくなり、感光層とシリコーンゴム層との剥離接着力が
発現しにくく、250kgf/cm2をこえる場合および破断伸度
が300%未満の場合は感光層とシリコーンゴム層との剥
離接着力は発現しやすいがインキ着肉性の面で好ましく
ない。
バインダポリマの乾燥シートの引張特性は、JIS K63
01に準じて測定することができる。すなわち、ガラス板
上にバインダポリマ単体溶液を塗布し、溶媒を揮散させ
た後80℃で8時間乾燥する。得られた膜厚約0.3〜0.1mm
シートから、4号ダンベル型で試験片を打ち抜く。該試
験片をテンシロンRTM−100(オリエンテック(株)製)
を用い、引張速度200mm/分で、試験繰返し数4回でJISk
6301にしたがって測定する。
上記の諸成分に加え、必要に応じて染料、顔料、光発
色剤、酸、触媒、光吸収剤などの添加剤を加えることは
任意である。
さらに、感光層に形態保持性を与え、上層のシリコー
ンゴム層を基板面と水平な面に支持し、あるいはシリコ
ーンゴム層との接着性を向上させる目的で、必要に応じ
てオルガノシリカ、シランカップリング剤、シリル化モ
ノマまたは有機金属化合物を感光層に混合しておくこと
もできる。例えば、 (1)オルガノシリカ、例えば、オスカル1432、オスカ
ル1132(触媒化成工業(株)製、オルガノシリカ粉末な
ど。
(2)シランカップリング剤、例えば、3−アミノプロ
ピルトリメトキシシラン、3−メタアクリロキシプロピ
ルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシトリメトキシ
シラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシランな
ど。
(3)シリル化モノマ、例えば、N,N,N′−トリ−(2
−ヒドロキシ−3−メタアクリロイルオキシプロピル)
−N′−モノ−(2−ヒドロキシ−3−トリメトキシシ
リルプロピルオキシプロピル)トリオキシプロピレンジ
アミン、N,N′−ジ−(2−ヒドロキシ−3−メタアク
リロイルオキシプロピル)−N,N′−ジ−(2−ヒドロ
キシ−3−トリメトキシシリルプロピルオキシプロピ
ル)トリオキシプロピレンジアミン、N,N,N′−トリ−
(2−ヒドロキシ−3−メタアクリロイルオキシプロピ
ル)−N′−モノ−(2−ヒドロキシ−3−メチルジメ
トキシシリルプロピルオキシプロピル)トリオキシプロ
ピレンジアミン、N,N′−ジ−(2−ヒドロキシ−3−
メタアクリロイルオキシプロピル)−N,N′−ジ−(2
−ヒドロキシ−3−メチルジメトキシシリルプロピルオ
キシプロピル)トリオキシプロピレンジアミンなど。
(4)有機金属化合物、例えば、ジブチル錫ジアセテー
ト、ジブチル錫ジラウレート、テトラブチルチタネー
ト、テトライソプロピルチタネートなど。
更に、必要に応じて無機粉末やポリマーを感光層に混
合しておくこともできる。
感光層は基板に均一に塗布されており、基板に密着し
ているならば、層の厚みは任意であるが好ましくは100
μm以下であり、30μm以下のものがさらに有用であ
る。
本発明において感光層の上に形成されるシリコーンゴ
ム層は0.5〜50μm、好ましくは0.5〜10μmの厚みと、
紫外線が透過しうる透明性を有するものである。
本発明のシリコーンゴム層としては、ポリオルガノシ
ロキサンに、必要に応じて架橋剤および触媒を添加した
シリコーンガム組成物を適当な溶媒で希釈したものを、
該感光層上に塗布し、加熱乾燥して硬化させることによ
って形成される。
本発明において好ましく用いられるシリコーンガム組
成物としては、湿熱硬化型の縮合反応架橋性のシリコー
ンガム組成物および熱硬化型の付加反応架橋性のシリコ
ーンガム組成物が好ましく用いられる。
まずはじめに、湿熱硬化型の縮合反応架橋性のシリコ
ーンガム組成物について説明する。
ここで用いられるポリオルガノシロキサンは、下記の
一般式(1)で示される線状ポリオルガノシロキサンを
意味する。また、本発明に言うシリコーンガム組成物と
は、該ポリオルガノシロキサンを適当な溶媒に溶かして
溶液としたのち、架橋剤や触媒などとともに混合した未
硬化(未ゴム化)の溶液組成物を意味し、一方、シリコ
ーンゴムとは該シリコーンガム組成物を適当な硬化条件
の下で架橋反応させ、ゴム化した硬化生成物を意味す
る。
(ここでnは1以上の整数、R1、R2、は炭素数1〜10の
アルキル基、アルコキシ基、アミノアルキル基、ハロア
ルキル基、ヒドロキシアルキル基、炭素数2〜10のカル
ボキシアルキル基、シアノアルキル基または炭素数6〜
20の置換もしくは非置換のアリール基、アリロキシ基、
アラルキル基、または水素原子、水酸基の内から選ばれ
る基であり、同一であっても異なってもよい。また、鎖
末端もしくは側鎖のかたちで分子鎖中に少なくとも一つ
以上の水酸基を有する。) 本発明に好ましく用いられる縮合反応架橋性シリコー
ンガム組成物としては、上記の一般式(I)で示される
線状ポリオルガノシロキサンの有機溶剤溶液に、架橋剤
および必要に応じて触媒が添加された、いわゆる室温
(低温)湿気硬化型の形態をとる。該シリコーンガム組
成物を構成する上で用いられる架橋剤としては、下記の
一般式(2)で示されるような、アセトキシシラン、ケ
トオキシムシラン、アルコキシシラン、アミノシラン、
アミドシランなどが好ましく用いられ、通常、分子鎖中
に少なくとも一つ以上の水酸基を有する線状ポリオルガ
ノシロキサンと反応して、それぞれ脱酢酸、脱オキシ
ム、脱アルコール、脱アミン、脱アミドなどの形式で縮
合反応で架橋する架橋剤が、単一または混合された形、
もしくは縮合体の形で用いられる。
特に本発明においては、ケトオキシムシラン、アルコ
キシシランなどが好ましく用いられる。
Rm・Si・Xn (2) (ただし、m、nは、m≧0、n≧1でm+n=4を満
足する整数を意味する。Rは置換もしくは非置換の炭素
数1〜20のアルキル基、アミノアルキル基、アミノアル
キレンアミノアルキル基、アミノアルキレンアミノメチ
ルフェネチル基、置換もしくは非置換の炭素数6〜20の
アリール基を示し、Xは−OR1、−OCOR2、−O−N=CR
3−R4、−O−C=CR5Hである。R1〜R5は炭素数1〜4
の置換もしくは非置換のアルキル基を意味する) 架橋剤の単体もしくはその縮合物の具体例としては、
次のようなものがある。
テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、メチ
ルトリメトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、ジ
メチルジエトキシシラン、ジエチルジエトキシシラン、
メチルトリエトキシシラン、エチルトリエトキシシラ
ン、テトラアセトキシシラン、メチルトリアセトキシシ
ラン、エチルトリアセトキシシラン、ジメチルジアセト
キシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、
N−(βアミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメト
キシシラン、N−(βアミノエチル)−γ−アミノプロ
ピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルト
リメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエト
キシシラン、γ−クロロプロピルトリエトキシシラン、
N−(βアミノエチル)アミノメチルフェネチルトリメ
トキシシラン、N−(βアミノエチル)アミノメチルフ
ェネチルトリエトキシシラン、トリス(メチルエチルケ
トオキシム)メチルシラン、トリス(メチルエチルケト
オキシム)エチルシラン、トリス(メチルエチルケトオ
キシム)ビニルシラン、テトラキス(メチルエチルケト
オキシム)シランなどが挙げられる。
また、触媒としてはジブチル錫ジアセテート、ジブチ
ル錫ジラウレート、ジブチル錫ジオクトエートなどの有
機錫化合物が好ましく用いられる。
本発明に好ましく用いられる縮合反応架橋性のシリコ
ーンガム組成物の一般的な形態としては次のようなもの
がある。
(1)一般式(1)で表されるポリオルガノシロキサン 100重量部 (2)一般式(2)で表される縮合反応架橋剤 3〜20重量部 (3)縮合触媒 0.01〜20重量部 (4)溶剤 100〜4000重量部 次に熱硬化型の付加反応架橋性のシリコーンガム組成
物について説明する。ここで用いられるポリオルガノシ
ロキサンは、多価ハイドロジェンポリオルガノシロキサ
ンおよび1分子中に2個以上の−CH=CH−基を有するポ
リオルガノシロキサンを意味し、これらのは適当な溶媒
に溶かして混合溶液としたのち、必要に応じて触媒や硬
化遅延剤などが加えられて未硬化(未ゴム化)のシリコ
ーンガム組成物となる。
本発明に好ましく用いられる付加反応架橋性のシリコ
ーンガム組成物の一般的な形態としては次のようなもの
がある。
(1)一分子中にケイ素原子に直接結合したアルケニル
基(好ましくはビニル基)を少なくとも2個以上有する
ポリオルガノシロキサン 100重量部 (2)一分子中に少なくとも−SiH基を2個以上有する
ハイドロジェンポリオルガノシロキサン 0.1〜1000重量部 (3)付加触媒 0.00001〜20重量部 (4)溶剤 100〜4000重量部 成分(1)に示されるポリオルガノシロキサンのアル
ケニル基は分子鎖末端、中間のいずれにあってもよく、
アルケニル基以外の有機基としては、置換もしくは非置
換のアルキル基、アリール基から選ぶことができる。ま
た、必要に応じて微量の水酸基を有してもよい。成分
(2)に示されるポリオルガノシロキサンは成分(1)
と反応してシリコーンゴム層を形成するが、同時に感光
層に対する接着性付与の役割も果たしている。成分
(2)の水素基は分子鎖末端、中間のいずれにあっても
よく、水素以外の有機基としては成分(1)と同様の官
能基から選ぶことができる。
成分(1)および(2)の有機基はインキ反撥性の観
点から総官能基数のうち60%以上がメチル基であること
が好ましい。成分(1)および(2)の分子構造は、直
鎖状、環状、分岐状のいずれでもよく、どちらか少なく
とも一方の数平均分子量が1000を越えることがゴム物性
の点から好ましく、より好ましくは成分(1)のポリオ
ルガノシロキサンの数平均分子量が1000以上であること
が好ましい。
成分(1)のポリオルガノシロキサンの具体例として
は、α、ω−ジビニルポリジメチルシロキサン、両末端
メチル基の(メチルビニルシロキサン)(ジメチルシロ
キサン)共重合体などが挙げられる。
成分(2)のポリオルガンシロキサンの具体例として
は、両末端水素基のポリジメチルシロキサン、α、ω−
ジメチルポリメチルハイドロジェンシロキサン、両末端
メチル基の(メチルハイドロジェンシロキサン)(ジメ
チルシロキサン)共重合体、ポリメチルハイドロジェン
サイクリックスなどが挙げられる。
成分(3)の付加触媒は公知のものから自由に選択で
きるが、特に白金化合物が好ましく用いられる。具体的
には、白金単体、塩化白金、塩化白金酸、オレフィン配
位白金鎖体などが挙げられる。また、これらの付加反応
架橋性のシリコーンガム組成物の硬化速度を適度に抑制
する目的から硬化遅延剤などが添加される。具体例とし
ては、テトラシクロ(メチルビニル)シロキサンなどの
ビニル基含有のオルガノポリシロキサン、アセチルアセ
トンアルコールなどの炭素−炭素三重結合含有アルコー
ル、アセトン、メチルエチルケトン、メタノール、エタ
ノール、プロピレングリコールモノメチルエーテルなど
が挙げられる。
またこれらの付加反応架橋性のシリコーンガム組成物
には、公知のシランカップリング剤や縮合反応架橋性の
シリコーンガム組成物に定義された水酸基含有ポリオル
ガノシロキサンや加水分解性の官能基を含有する縮合反
応架橋剤も少量添加することも可能である。
また、本発明のインキ反撥性層に好ましく用いられる
これらのシリコーンガム組成物には、該シリコーンガム
組成物によって形成されたインキ反撥性層を適度に補強
する目的で、公知のフィラーや無機粒子、ケイ酸ゾルな
どを添加したり、架橋性官能基を有さない公知の変性シ
リコーンオイルを少量添加することも可能である。
これらのシリコーンガム組成物を希釈、溶解する溶媒
としては、パラフィン系炭化水素、イソパラフィン系炭
化水素、シクロパラフィン系炭化水素および芳香族炭化
水素が単一または混合された形で用いられる。これらの
炭化水素系溶媒の代表的なものとしては、石油の分留品
およびその改質品などがある。
本発明のインキ反撥性層として好ましく用いられるシ
リコーンゴム層の膜厚は耐刷性およびインキ反撥性を保
ち、かつ良好な画像再現性を維持する点から、乾燥重量
で、0.5〜10g/m2の範囲が好ましく、1〜3g/m2の範囲が
さらに好ましい。
このようにして構成された水なし平版印刷版原版の表
面を形成するシリコーンゴム層は露光工程においてポジ
フイルムが充分に密着しにくいなどの問題が起こりやす
いで、シリコーンゴム層の表面に、薄い透明性の保護フ
イルムを張りつけることもできる。保護フイルムは露光
工程において有用であるが、現像工程においては、剥離
または溶解によって除去され、印刷工程においては不必
要なものである。
有用な保護フイルムは紫外線透過性を有し、100μm
以下、好ましくは10μm以下の厚みを有するもので、そ
の代表的な例として、ポリエチレン、ポリプロピレン、
ポリ塩化ビニル、ポリエチレンテレフタレート、セロフ
アン等をあげることができる。これら保護フイルムの表
面はポジフイルムとの密着性を更に改良するために凹凸
加工を施しておくことができる。また保護フイルムの代
わりにコーテイング等の手法で保護層を形成させておい
ても良い。
以上説明したような本発明にかかる水なし平版印刷版
原版は、例えば次のようにして製造されるが、これに限
定されない。
まず基板の上にリバースロールコーター、エクストル
ージョンコーター、カーテンコーター、メーヤバーコー
ターなどのコーターを用いてプライマー液を塗布、乾
燥、熱キュアしプライマー層を形成する。次に感光液を
同様の方法で塗布、乾燥し感光層を形成する。さらにシ
リコーンガム溶液をエクストルージョンコーターを用い
て塗布し、通常80〜130℃の温度で数分間熱処理して充
分に硬化せしめてシリコーンゴム層を形成する。また必
要ならば、保護層を更に塗布するか保護フイルムを該シ
リコーンゴム層上にラミネータなどを用いて張り合わせ
てもよい。
上記製造方法において、剥離接着力を向上させるに
は、モノマ、ポリマを上記のように選択するだけではな
く、さらに種々の製造条件を選択することが好ましい。
例えば、シリコーンガム溶液を、相対湿度40%以下、
好ましくは20%以下、より好ましくは10%以下の室温雰
囲気下で塗布することにより、感光層中の水酸基を2個
以上有するモノマーと先に説明したシリコーンゴム層中
の架橋剤とを化学結合させ、感光層とシリコーンゴム層
間の剥離接着力を5〜100g/cm、好ましくは10〜80g/c
m、より好ましくは20〜70g/cmにする。シリコーンガム
溶液を相対湿度の高い雰囲気下で塗布すると、シリコン
ゴム層中の架橋剤と空気中の水分との反応が先行するた
め感光層とシリコーンゴム層間の剥離接着力が充分に発
現せず好ましくない。
このようにして製造された本発明の水なし平版印刷版
原版は、真空密着されたポジフイルムを通して活性光線
で露光される。この露光工程で用いられる光源は通常、
高圧水銀灯、カーボンアーク灯、キセノンランプ、蛍光
灯などを使うことができる。
露光の終わった印刷版は必要に応じて保護フイルムを
剥がし、現像液に浸漬し、現像用パッドまたは現像用ブ
ラシを用いて現像される。
本発明において用いられる現像液としては、水なし平
版印刷版において通常提案されているものが使用され
る。例えば、シリコーンゴムを膨潤させ得る脂肪族炭化
水素類(ヘキサン、ヘプタン、“アイソパー"E、G、H
(エッソ化学(株)製)あるいはガソリン、灯油など)
芳香族炭化水素類(トルエン、キシレンなど)あるいは
ハロゲン化炭化水素類(トリクレンなど)に下記の極性
溶媒を添加したもの、あるいは下記の極性溶媒を単独あ
るいは二種以上混合したものが好適である。
アルコール類(メタノール、エタノール、プロパノー
ル、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリ
エチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピ
レングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピ
レングリコール、ポリプロピレングリコール、1,3−ブ
チレングリコール、2,3−ブチレングリコール、ヘキシ
レングリコール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール
など)。
エーテル類(エチレングリコールモノエチルエーテ
ル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチ
レングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコ
ールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノヘ
キシルエーテル、ジエチレングリコールモノ−2−エチ
ルヘキシルエーテル、トリエチレングリコールモノエチ
ルエーテル、テトラエチレングリコールモノエチルエー
テル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプ
ロピレングリコールモノメチルエーテル、トリプロピレ
ングリコールモノメチルエーテルなど)。
エステル類(エチレングリコールモノメチルエーテル
アセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルア
セテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテルア
セテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルア
セテートなど)。
ケトン類(アセトン、メチルエチルケトン、メチルイ
ソブチルケトン、ジアセトンアルコールなど)。
カルボン酸(2−エチル酪酸、カプロン酸、カプリル
酸、2−エチルヘキサン酸、カプリン酸、オレイン酸な
ど)。
特に好ましい極性溶媒としては、臭気が少なく引火し
にくいエチレングリコール、ジエチレングリコール、ト
リエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロ
ピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロ
ピレングリコール、ポリプロピレングリコール、1,3−
ブチレングリコール、2,3−ブチレングリコール、ヘキ
シレングリコール、2−エチル−1,3ヘキサンジオー
ル、ジエチレングリコールモノ−2−エチルヘキシルエ
ーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、
テトラエチレングリコールモノエチルエーテルなどが挙
げられる。
このようにして得られた水なし平版印刷版原版は、露
光前の感光層とシリコーンゴム層間の剥離接着力が充分
大きいので、露光後の感光層部分とシリコーンゴム層の
光接着も充分強固なものであり、耐刷性、画像再現性に
優れたものとなる。
以下実施例を挙げて本発明を詳しく説明する。
なお、剥離接着力及び、初期弾性率の試験方法は、前
述の手法に従った。
実施例に用いられる各種記号について説明する。
実施例1 厚さ3mmの脱脂したアルミ板上に下記の組成よりなる
プライマー液を塗布し、230℃、1分間乾燥し、3g/m2
プライマー層を設けた。
(1)“カンコート"90T−25−3094(関西ペイント
(株)製、エポキシ・フエノール樹脂) 15重量部 (2)ジメチルホルムアミド 85重量部 このプライマー層の上に次の組成を有する感光液を塗
布し、100℃ 1分間乾燥し、厚さ4g/m2の感光層を設け
た。
(1)P−1 56重量部 (2)M−1 14重量部 (3)M−2 14重量部 (4)M−3 8重量部 (5)4,4′−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン 5重量部 (6)2,4−ジエチルチオキサントン 7重量部 (7)ビクトリアブルーBOH 0.3重量部 (8)エチルセロソルブ 580重量部 続いて、この感光層の上に次の組成を有するシリコー
ンガム溶液を室温28℃相対湿度18%の雰囲気下で塗布
し、120℃ 2分間乾燥し、厚さ2g/m2のシリコーンゴム
層を設けた。
(1)両末端シラノールポリジメチルシロキサン(平均
分子量100、000) 100重量部 (2)(メチル)エチルトリアセトキシシラン14重量部 (3)ジブチル錫ジアセテート 0.05重量部 (4)“アイソパー"E 750重量部 上記のように作製した版に厚さ6ミクロンのポリエチ
レンテレフタレートフイルム“ルミラー”(東レ(株)
製)を保護フイルムとしてラミネートして平版印刷版原
版とした。
この平版印刷版原版に150線/インチで2%から98%
の網点を有するグラデーションポジフイルムを密着し、
3kWの超高圧水銀灯(オーク製作所製)で1mの距離から9
0秒露光した。
露光版からラミネートしてある保護フイルムを取り除
き、ジエチレングリコールモノ−2−エチルヘキシルエ
ーテル/1,3−ブチレングリコール=70/30の現像液を東
レ水なし平版自動現像機(TWL−1160,(東レ(株)製)
の前処理槽に入れ、現像槽には水を入れて、前処理温度
35℃、搬送スピード100cm/分で現像を行い水なし平版印
刷版を得た。
得られた印刷版を、オフセット印刷機(小森スプリン
ト4色機)に取り付け、大日本インキ化学工業(株)製
“ドライオカラー”藍インキを用いてコート紙に印刷を
行なったところ150線/インチの網点2%〜98%が再現
された極めて良好な画像を持つ印刷物が得られた。
一方、上記平版印刷版原版に150線/インチの絵柄の
ポジフイルムを密着し、3kWの超高圧水銀灯(オーク製
作所製)で1mの距離から90秒露光し、上記の方法で現像
を行い水なし平版印刷版を得た。得られた印刷版を、商
業オフ輪印刷機(LITHOPIA 三菱重工(株)製)に取り
付け、大日本インキ化学工業(株)製“ドライオカラ
ー”墨、藍、紅、黄インキを用いて、800r.p.mのスピー
ドで上質紙に印刷を行い耐刷テストを行った結果,250.0
00部印刷後も良好な印刷物が刷れ、印刷終了後の印刷版
を検査したが印刷版の損傷は軽微であった。
耐刷テストに用いた上記平版印刷版原版を前記に示し
た方法で剥離接着力を測定した結果、60g/cmであった。
また、同様に前記に示した方法で感光層の初期弾性率、
破断伸度、50%応力値を測定した結果、38kgf/mm2、300
%、1.8kgf/mm2であった。
実施例2〜4,比較例1〜4 表3に示すように、モノマー及びポリマーを変更し、
実施例1と同様にして印刷版を作製した。
また、実施例4においては、シリコーンガム溶液とし
て下記のものを使用した。
(1)両末端ビニル基ポリジメチルシロキサン(重合度
〜700) 77重量部 (2)(CH33Si−O−(Si(CH3−O)30−(SiH
(CH3)−O)10−Si(CH3 10重量部 (3)塩化白金酸/メチルビニルサイクリックス錯体 2.5重量部 (4)アセチルアセトンアルコール 0.5重量部 (5)ポリジメチルシロキサン(重合度〜8000) 10重量部 (6)アイソパーE 1000重量部 得られた平版印刷版原版に150線/インチの2%から9
8%の網点を有するグラデーションのポジフィルムを密
着し、3kwの超高圧水銀灯(オーク製作所製)で1mの距
離から90秒露光した。実施例1と同様にして現像を行い
水なし平版印刷版を得た。得られた印刷版を、オフセッ
ト印刷機(小森スプリント4色機)に取り付け、大日本
インキ化学工業(株)製“ドライオカラー”藍インキを
用いてコート紙に印刷を行い画像再現性テストを行っ
た。
また、得られた平版印刷版原版に150線/インチの絵
柄のポジフイルムを密着し、3kWの超高圧水銀灯(オー
ク製作所製)で1mの距離から90秒露光し、実施例1の方
法で現像を行い水なし平版印刷版を得た。得られた印刷
版を、商業オフ輪印刷機(LITHOPIA 三菱重工(株)
製)に取り付け、大日本インキ化学工業(株)製“ドラ
イオカラー”墨、藍、紅、黄インキを用いて、800r.p.m
のスピードで上質紙に印刷を行い耐刷テストを行った。
表3に剥離接着力、感光層の初期弾性率、破断伸度、
50%応力値および耐刷力テスト結果や画像再現性を示
す。
本発明の感光層の剥離接着力が5〜100g/cmで、初期
弾性率が5〜75kgf/mm2である実施例2〜4は、表3に
示すように13万部以上の耐刷力を示し、150線/インチ
の絵柄のポジフィルムで網点2〜98%が再現された極め
て良好な画像を持つ印刷物が得られた。
一方、感光層の初期弾性率値が高い比較例1,2及び剥
離接着力値の低い比較例3,4では、いずれも高耐刷力が
得られず8万部以下であった。また画像再現性にも劣る
ものであった。
実施例5〜7,比較例5 表4に示すように、シリコーンガム溶液の塗布条件の
みを変更し実施例1と同様にして印刷版を作成した。得
られた平版印刷版原版に150線/インチの2%から98%
の網点を有するグラデーションのポジフィルムを密着
し、3kwの超高圧水銀灯(オーク製作所製)で1mの距離
から90秒露光した。実施例1と同様にして現像を行い水
なし平版印刷版を得た。得られた印刷版をオフセット印
刷機(小森スプリント4色機)に取り付け、大日本イン
キ化学工業(株)製“ドライオカラー”藍インキを用い
てコート紙に印刷を行い画像再現性テストを行った。ま
た、得られた平版印刷版原版に150線/インチの絵柄の
ポジフィルムを密着し3kWの超高圧水銀灯(オーク製作
所製)で1mの距離から90秒露光し、実施例1の方法で現
像を行い水なし平版印刷版を得た。得られた印刷版を商
業オフ輪印刷機(LITHOPIA 三菱重工(株)製)に取り
付け、大日本インキ化学工業(株)製“ドライオカラ
ー”墨、藍、紅、黄インキを用いて、800rpmのスピード
で上質紙に印刷を行い耐刷テストを行った。
表4に剥離接着力、耐刷力テスト結果および画像再現
性を示す。
本発明の未露光部の剥離接着力が5〜100g/cmで、感
光層の初期弾性率が38kgf/mm2である実施例5〜7は、
表4に示すように13万部以上の耐刷力を示し、150線/
インチの絵柄のポジフィルムで網点4〜98%が再現され
た極めて良好な画像を持つ印刷物が得られた。また、未
露光部の剥離接着力が5g/cm未満で、実施例5〜7と同
一の感光層の初期弾性率値38kgf/mm2である比較例5
は、2〜96%のほぼ良好な画像を持つ印刷物が得られた
が、耐刷力が4万部であり、新聞オフ輪分野や商業オフ
輪分野において実用に耐えないものであった。
産業上の利用可能性 本発明にかかる水なし平版印刷版原版は、あらゆる印
刷分野において好適に用いられるが、高耐刷力および高
度の画像再現性を有するので、商業オフ輪分野および新
聞オフ輪分野において、特に好適に用いられる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−110852(JP,A) 特開 平4−338954(JP,A) 特開 平5−333535(JP,A) 特開 平6−67411(JP,A) 特開 昭58−25635(JP,A) 特開 平2−63050(JP,A) 特開 平6−258844(JP,A) 特開 平5−34902(JP,A) 特開 昭63−52145(JP,A) 特開 平6−118629(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03F 7/00 - 7/42

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基板上に感光層およびシリコーンゴム層を
    順次積層してなる水なし平版印刷版原版において、該感
    光層とシリコーンゴム層間の剥離接着力が5〜100g/cm
    であり、該感光層の露光後の初期弾性率が5〜75kgf/mm
    2であることを特徴とする水なし平版印刷版原版。
  2. 【請求項2】感光層の露光後の破断伸度が100%以上で
    あることを特徴とする請求の範囲第1項記載の水なし平
    版印刷版原版。
  3. 【請求項3】感光層の露光後の50%応力が0.8〜3.8kgf/
    mm2であることを特徴とする請求の範囲第1項記載の水
    なし平版印刷版原版。
  4. 【請求項4】シリコーンゴム層が縮合反応架橋性のシリ
    コーンガム組成物を加熱硬化したものであることを特徴
    とする請求の範囲第1項記載の水なし平版印刷版原版。
  5. 【請求項5】シリコーンゴム層が付加反応架橋性のシリ
    コーンガム組成物を加熱硬化したものであることを特徴
    とする請求の範囲第1項記載の水なし平版印刷版原版。
  6. 【請求項6】感光層が水酸基を2個以上有するエチレン
    性不飽和化合物を含有することを特徴とする請求の範囲
    第1項記載の水なし平版印刷版原版。
  7. 【請求項7】感光層がポリウレタン樹脂を含有すること
    を特徴とする請求の範囲第1項記載の水なし平版印刷版
    原版。
  8. 【請求項8】感光層が有機シリル基を有するエチレン性
    不飽和化合物を含有することを特徴とする請求の範囲第
    1項記載の水なし平版印刷版原版。
  9. 【請求項9】請求の範囲第1〜8項のいずれかに記載の
    水なし平版印刷版原版を選択的に露光、現像してなる水
    なし平版印刷版。
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