JPH0980746A - 湿し水不要平版印刷版 - Google Patents

湿し水不要平版印刷版

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JPH0980746A
JPH0980746A JP7236889A JP23688995A JPH0980746A JP H0980746 A JPH0980746 A JP H0980746A JP 7236889 A JP7236889 A JP 7236889A JP 23688995 A JP23688995 A JP 23688995A JP H0980746 A JPH0980746 A JP H0980746A
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JP
Japan
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silicone rubber
layer
rubber layer
weight
acid
Prior art date
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Pending
Application number
JP7236889A
Other languages
English (en)
Inventor
Koji Sonokawa
浩二 園川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
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Priority to US08/709,522 priority patent/US5922505A/en
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Priority to EP96114400A priority patent/EP0763780B1/en
Publication of JPH0980746A publication Critical patent/JPH0980746A/ja
Pending legal-status Critical Current

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    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F7/00Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
    • G03F7/004Photosensitive materials
    • G03F7/075Silicon-containing compounds
    • G03F7/0752Silicon-containing compounds in non photosensitive layers or as additives, e.g. for dry lithography

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  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Photosensitive Polymer And Photoresist Processing (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 十分な経時安定性を有する縮合型シリコーン
ゴム層の塗布液を用い、これを塗布して架橋硬化するこ
とにより、良好な性能のシリコーンゴム層を有する水な
し平版印刷版を提供すること。 【解決手段】 基板上に、シリコーンゴム層を有する平
版印刷版において、該シリコーンゴム層が、(A)少な
くとも二つの末端にトリアルコキシシリル基を有する線
状ジオルガノポリシロキサン(100重量部)、(B)縮合
触媒(0.1〜50重量部)を含有することを特徴とする湿し
水不要平版印刷版。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の技術分野】本発明は基板上にシリコーンゴム
層を設け、シリコーンゴム層塗布液の経時安定性に優れ
た湿し水不要平版印刷版(以後、水なし平版印刷版と称
す)に関する。
【0002】
【従来の技術】湿し水を用いないで平版印刷を行うため
の水なし平版印刷版に関しては種々のものが提案されて
いる。特に、基板上に感光層およびインキ反撥層を塗設
したものが優れた性能を有している。その中でも、ポジ
型やネガ型、インキ反撥層上層型やインキ反撥層下層型
等、様々な提案がなされている。例えば、ポジ型のイン
キ反撥層上層型については、特公昭44−23042号
および特公昭54−26923号公報等に、ポジ型のイ
ンキ反撥層下層型については、特開昭64−74541
号および特開平1−149043号公報等に記載されて
いる。また、ネガ型においてもインキ反撥層上層型につ
いては、特公昭46−16044号、特公昭61−54
222号および特開昭63−88556号公報等に、イ
ンキ反撥層下層型については、特公昭47−2361
号、特公昭56−14976号および特開平1−173
027号公報等に記載されている。また近年、製版工程
のデジタル化が進む中、基板上に感熱層およびインキ反
撥層を塗設した水なし平版印刷版も提案されている。こ
のような水なし平版印刷版に用いられるインキ反撥層と
してシリコーンゴムを用いたものが、例えば特公昭54
−26923号、特公昭55−22781号、特公昭5
6−23150号および特開平2−236550号公報
等に、フッ素樹脂を用いたものが、例えば特開昭58−
215411号および特開平2−103047号公報等
に記載されているが、インキ反撥性の観点よりシリコー
ンゴムを用いた方が好ましい。
【0003】これらの水なし平版印刷版に用いられるシ
リコーンゴム層は、通常ポリシロキサンを主たる骨格と
する高分子重合体を、架橋剤を用いて部分的に架橋硬化
したものが用いられている。このシリコーンゴム層の硬
化法としては、下記の縮合型の方法を用いることができ
る。
【0004】縮合型:両末端水酸基のポリシロキサン
を、ケイ素原子に直接結合した加水分解性官能基を3官
能以上有するシラン化合物により架橋してシリコーンゴ
ムとする方法(特公昭56−23150号、特開昭54
−54702号、特開昭61−230151号公報等に
記載されている)。
【0005】しかし、この縮合型シリコーンゴム層を製
造する際、反応性の高いシラン化合物を架橋剤として用
いると、大気中の水分によって溶液状態のままで架橋反
応が進み、シリコーンゴム層塗布液は調液後数時間内で
ゲル化してしまう。また、反応性の低いシラン化合物を
架橋剤として用いると、塗布後のシリコーンゴム層の硬
化性に劣るという欠点があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、十分
な経時安定性を有する縮合型シリコーンゴム層の塗布液
を用い、これを塗布して架橋硬化することにより得られ
る良好な性能のシリコーンゴム層を有する水なし平版印
刷版を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、基板上
に、シリコーンゴム層を有する平版印刷版において、該
シリコーンゴム層が、(A)少なくとも二つの末端にト
リアルコキシシリル基を有する線状ジオルガノポリシロ
キサン(100重量部)、(B)縮合触媒(0.1〜50重量部)
を含有することを特徴とする水なし平版印刷版により、
本発明の目的を達成するに至った。
【0008】
【発明の実施の形態】以下に、本発明を詳しく説明す
る。
【0009】本発明の水なし平版印刷版は、基板上にシ
リコーンゴム層と感材層とを有するものであり、感材層
としては感光層、感熱層等様々なものを用いることがで
き、また必要に応じ基板のすぐ上にプライマー層を形成
して得られたものである。
【0010】まず、シリコーンゴム層について説明す
る。
【0011】[シリコーンゴム層]本発明ではシリコー
ンゴム層として、下記の成分(A)〜(B)を下記の量
比で含有する組成物を硬化して形成した皮膜である縮合
型シリコーンゴムを使用する。
【0012】 〔組成物〕 (A)少なくとも二つの末端にトリアルコキシシリル基を有する線状ジオルガ ノポリシロキサン(数平均分子量が3,000〜1,000,000) 100重量部 (B)縮合触媒 0.1〜50重量部 上記成分を上記量比で含有する組成物を用いることによ
って、シリコーンゴム層塗布液での架橋反応の進行を抑
制することができ、十分に安定な塗布液となり、かつ塗
布膜の硬化性に優れたシリコーンゴム層が得られる。こ
れに対し、成分(B)が0.1重量部未満になると塗布膜
の硬化性が劣化し、50重量部を越えると塗布液が数時
間内にゲル化してしまう。
【0013】成分(A):少なくとも二つの末端にトリ
アルコキシシリル基を有する線状ジオルガノポリシロキ
サン 本発明に用いられる上記成分(A)のジオルガノポリシ
ロキサンは、下記一般式(I)で示されるものが好まし
い。
【0014】
【化1】
【0015】ここでR1 はメチル基、エチル基またはプ
ロピル基であり、硬化性の点でメチル基が望ましい。R
2 およびR3 は置換もしくは無置換の炭素数10以下の
アルキル基、アルケニル基、アリール基である。更に、
成分(A)のジオルガノポリシロキサンは、繰り返し単
位が同じホモポリマーであっても、R2 およびR3 が異
なる繰り返し単位を含むコポリマーであってもよいが、
インキ反撥性の点からR2 およびR3 の60%以上がメ
チル基、あるいはハロゲン化ビニル基、ハロゲン化フェ
ニル基などであるものが好ましい。XおよびYは、置換
もしくは無置換の炭素数10以下のアルキル基、アルケ
ニル基、アリール基、もしくは下記式(II)、(III)で
示される基を表し、X、Yは、同じであっても異なって
いてもよいが、X、Yのうち少なくとも一つは下記式
(II)、(III)から選ばれる。
【0016】
【化2】
【0017】ここで、R4 は置換もしくは無置換の炭素
数10以下のアルキル基、アルケニル基、アリール基で
ある。また、式(I)中のmは5以上の整数であり、n
は0以上の整数である。式(II)、(III)中のpは0以
上の整数である。式(I)、(II)中のLは二価の連結
基であり、−O−または、置換もしくは無置換の炭素数
10以下のアルキレン基を示す。成分(A)の数平均分
子量は3,000〜1,000,000であり、3,0
00未満の場合は塗布膜が硬くなりすぎて耐刷性及びイ
ンキ反撥性が劣り、また1,000,000より大きい
場合は塗布膜の硬化性が悪くなる。より好ましくは、
5,000〜200,000である。
【0018】成分(B):縮合触媒 本発明に用いられる触媒としては、錫、チタン、亜鉛、
鉛、カルシウム、マンガンなどの金属カルボン酸塩、例
えば、酢酸ジブチル錫、オクチル酸ジブチル錫、ラウリ
ン酸ジブチル錫、テトラブチルチタネート、テトラ−2
−エチルヘキシルチタネート、トリエタノールアミンチ
タネート、テトライソプロペニルオキシチタネート、オ
クチル酸鉛、ナフテン酸鉛など、あるいは塩化白金酸等
のような公知のものがあげられる。
【0019】これらの成分(B)は、単独で用いても、
また2種類以上を混合して用いてもよく、成分(A)1
00重量部に対する含有量は、0.1〜50重量部であ
り、好ましくは0.5〜10重量部である。
【0020】その他の成分 なお、シリコーンゴム層には必要に応じて、次の一般式
(IV)で表されるアルコキシシラン化合物、またはそれ
が2〜10個縮合したオリゴマーを含有することができ
る。
【0021】一般式(IV) (R5)a ・Si・(OR6)b
【0022】一般式(IV)において、R5 は炭素数10
以下のアルキル基、アルケニル基またはアリール基を表
し、R6 はメチル基、エチル基またはプロピル基であ
る。また、a+b=4、bは2以上の整数を示すが、好
ましくは3以上、更に好ましくは3である。このアルコ
キシシラン化合物の具体例としては、テトラメトキシシ
ラン、メチルトリメトキシシラン、イソブチルトリメト
キシシラン、デシルトリメトキシシラン、ビニルトリメ
トキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、ジメチル
ジメトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、テト
ラエトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、ビニル
トリエトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、ジ
メチルジエトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラ
ン、テトラプロポキシシラン、メチルトリプロポキシシ
ラン、ビニルトリプロポキシシラン、フェニルトリプロ
ポキシシラン、ジメチルジプロポキシシラン、ジフェニ
ルジプロポキシシラン、等が挙げられる。また、それら
が2〜10個縮合したオリゴマーの具体例としては、以
下に示す構造のものが挙げられる。さらにこれらの部分
加水分解物も同様の効果を与える。但し、これらに限定
されるものではない。
【0023】
【化3】
【0024】このアルコキシシラン化合物またはそのオ
リゴマーを添加することにより、シリコーンゴム層塗布
液の経時安定性は更に良くなり、塗布膜の硬化性も良く
なる。
【0025】また更にその他、シリカ、炭酸カルシウ
ム、酸化チタンなどの無機物の微粉末や、シランカップ
リング剤、チタネート系カップリング剤、アルミニウム
系カップリング剤などの接着助剤や、光重合開始剤や、
特開平1−179047号公報に開示されるような芳香
族置換ポリジメチルシロキサンや、シリコーンオイルを
添加しても良い。
【0026】塗布溶媒 本発明に用いられるシリコーンゴム層の塗布溶媒として
は、例えば、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、“アイソ
パーE、G、H”(エッソ化学(株)製)、あるいはガ
ソリン、灯油等の脂肪族炭化水素類が挙げられる。更
に、上記の脂肪族炭化水素を主成分とする溶媒に、20
重量部を限度として次のようなより極性の高い溶媒を添
加することもできる。このような溶媒としては、水、ア
ルコール類、エステル類、ケトン類、エーテル類、芳香
族炭化水素類、ハロゲン化炭化水素類、カルボン酸類な
どが用いられる。
【0027】このような塗布溶媒と上記成分とを含有す
る塗布液を用いて、塗布膜を形成し乾燥することによ
り、本発明のシリコーンゴム層を得ることができる。乾
燥は、50〜170℃の温度で、30秒〜5分行うのが
好ましい。
【0028】本発明におけるシリコーンゴム層は、厚さ
が小さいとインキ反撥性が低下し、傷が入りやすい等の
問題点があり、厚さが大きい場合、現像性が悪くなると
いう点から、厚みとしては0.5〜5g/m2 が好まし
く、より好ましくは1〜3g/m2 である。
【0029】本発明における水なし平版印刷版において
は、ここに説明したシリコーンゴム層の上に、更に種々
のインキ反撥層を塗工しても良い。また、感材層とシリ
コーンゴム層との間の接着力を上げる目的、もしくはシ
リコーンゴム層組成物中の触媒の被毒を防止する目的
で、感材層とシリコーンゴム層との間に中間層を設けて
もよい。
【0030】[カバーフイルム]更に、シリコーンゴム
層の表面保護のために、シリコーンゴム層上に透明なフ
ィルム、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩
化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリビニルアルコー
ル、ポリエチレンテレフタレート、セロファン等をラミ
ネートしたり、ポリマーのコーティングを施してもよ
い。これらのフィルムは延伸して用いてもよい。更に、
このフィルムには画像露光時の焼き枠における真空密着
性を改良するためマットを施してもよく、又、このフィ
ルムの剥離性向上のためフィルムのシリコーンゴム層と
の接触面にコーティングを施してもよい。
【0031】次に、基板について説明する。
【0032】[基板]本発明の水なし平版印刷版は通常
の印刷機にセットできる程度のたわみ性を有し、同時に
印刷時にかかる荷重に耐えるものでなければならない。
従って、代表的な基板としては、コート紙、アルミニウ
ムのような金属板、ポリエチレンテレフタレートのよう
なプラスチックフィルム、ゴムあるいはそれらを複合さ
せたもの(例えば、紙の上下をアルミニウムで挟んだ複
合板)を挙げることができ、より好ましくはアルミニウ
ムおよびアルミニウム含有(例えば、珪素、銅、マンガ
ン、マグネシウム、クロム、亜鉛、鉛、ビスマス、ニッ
ケルなどの金属とのアルミニウムとの合金)合金であ
る。
【0033】このようなアルミニウム板の表面の圧延油
を除去するために、酸水溶液のシャワーリング又は浸漬
等による脱脂処理が行われる。このとき用いられる酸は
金属洗浄用の酸として知られているものであれば何でも
よいが、好ましくは硫酸又は燐酸である。またこの酸処
理の後、適当な時間水洗することが好ましい。脱脂処理
の後、直接感光層などの塗膜を設けてもよいが、更に砂
目立て、陽極酸化、珪酸ナトリウム又は珪酸カリウムな
どの珪酸塩の水溶液による処理(「シリケート処理」と
も言う)といった表面処理を行ってもよい。なかでもシ
リケート処理することが好ましい。更に塗膜との密着性
を向上させる目的でこの支持体をシランカップリング剤
で表面処理することもできる。
【0034】更に本発明の水なし平版印刷版において
は、基板のすぐ上にプライマー層を設けてもよい。次
に、プライマー層について説明する。
【0035】[プライマー層]本発明に用いられるプラ
イマー層としては、基板と感材層間の接着性向上、ハレ
ーション防止、画像の染色や印刷特性向上のために種々
のものを使用することができる。例えば、特開昭60−
22903号公報に開示されているような種々の感光性
ポリマーを感材層を積層する前に露光して硬化せしめた
もの、特開昭62−50760号公報に開示されている
エポキシ樹脂を熱硬化せしめたもの、特開昭63−13
3151号公報に開示されているゼラチンを硬膜せしめ
たもの、更に特開平3−200965号公報に開示され
ているウレタン樹脂とシランカップリング剤を用いたも
のや特開平3−273248号公報に開示されているウ
レタン樹脂を用いたもの等を挙げることができる。この
他、ゼラチンまたはカゼインを硬膜させたものも有効で
ある。更に、プライマー層を柔軟化させる目的で、前記
のプライマー層中に、ガラス転移温度が室温以下である
ポリウレタン、ポリアミド、スチレン/ブタジエンゴ
ム、カルボキシ変性スチレン/ブタジエンゴム、アクリ
ロニトリル/ブタジエンゴム、カルボキシ変性アクリロ
ニトリル/ブタジエンゴム、ポリイソプレン、アクリレ
ートゴム、ポリエチレン、塩素化ポリエチレン、塩素化
ポリプロピレン等のポリマーを添加しても良い。その添
加割合は任意であり、フィルム層を形成できる範囲内で
あれば、添加剤だけでプライマー層を形成しても良い。
また、これらのプライマー層には前記の目的に沿って、
染料、pH指示薬、焼き出し剤、光重合開始剤、接着助剤
(例えば、重合性モノマー、ジアゾ樹脂、シランカップ
リング剤、チタネートカップリング剤やアルミニウムカ
ップリング剤)、顔料(例えば、TiO2 )やシリカ粉
末等の添加物を含有させることもできる。また、塗布
後、露光によって硬化させることもできる。一般に、プ
ライマー層の塗布量は乾燥重量で0.1〜20g/m2
範囲が適当であり、好ましくは1〜10g/m2 である
【0036】次に、感材層について説明する。本発明に
おいて使用される感材層としては感光層、感熱層等があ
る。まず、感光層とその現像方法について説明する。
【0037】[感光層]本発明において使用される感光
層としては、露光の前後で現像液に対する溶解性やシリ
コーンゴム層との接着力に変化を生じるものであれば光
可溶化型感光層や光不溶化型感光層等いかなるものでも
可能である。具体的には、例えば、光可溶化型感光層と
しては通常ポジ型PS版、ワイポン版、フォトレジスト
等に用いられているo−キノンジアジド化合物、o−ニ
トロベンジルカルビノールエステル化合物等を含む感光
層、ジアゾ化合物の無機酸や有機酸とのコンプレックス
を含む感光層、酸発生剤および酸分解性基を持つ化合物
を含む感光層等が挙げられる。さらにそのような光可溶
化型感光性化合物を多官能性化合物で架橋させて、現像
液に難溶もしくは不溶とすることにより得られる光剥離
型感光層も用いられる。
【0038】また、光不溶化型感光層としては、光重合
性感光層、光架橋型感光層、およびジアゾ樹脂とバイン
ダー樹脂等からなる感光層が挙げられる。
【0039】前述のo−キノンジアジド化合物は、少な
くとも1つのo−キノンジアジド基、好ましくはo−ベ
ンジキノンジアジド基またはo−ナフトキノンジアジド
基を有する化合物であって、種々の構造の公知の化合
物、例えばジェイ・コサー著「ライトセンシティブシス
テムズ」(ジョン・ウィリィ・アンド・サンズ社 19
65年発行)第339頁〜第353頁に記載されている
化合物を包含する。例えば、種々のヒドロキシル化合物
とベンゾキノン−1,2−ジアジドスルホン酸、ナフト
キノン−1,2−ジアジドスルホン酸等とのエステルが
挙げられる。用いられるヒドロキシル化合物としては、
フェノール、クレゾール、ピロガロール等のフェノール
類とホルムアルデヒド、ベンズアルデヒド、アセトン等
のカルボニル基含有化合物との縮合樹脂に、特に、酸性
触媒下での縮合により得られる樹脂が挙げられる。
【0040】ジアゾ化合物の無機酸や有機酸とのコンプ
レックスとしては、例えば、ジアゾフェニルアミンとリ
ンタングステン酸との感光性コンプレックス等が挙げら
れる。
【0041】また、酸発生剤および酸分解性基を持つ化
合物を含む感光層の酸分解性基を持つ化合物としては、
例えば、オルトカルボン酸エステルおよびアセタール等
が挙げられる。このタイプの感光層組成物は、例えば西
ドイツ国特許第2610842号明細書(=米国特許第
4101323号明細書)、西ドイツ国特許第2718
254号明細書(=米国特許第4247611号明細
書)、欧州特許出願公開第0022571号明細書(=
米国特許第4311782号明細書)に記載されてい
る。
【0042】光重合性感光層は少なくとも(1)少なく
とも1個の光重合可能なエチレン性不飽和基を含むモノ
マー、オリゴマーまたはマクロモノマー、(2)光重合
開始剤および(3)フィルム形成能を有する高分子化合
物を含む。
【0043】成分(1):少なくとも1個の光重合可能
なエチレン性不飽和基を含むモノマー、オリゴマーまた
はマクロモノマー
【0044】本発明に用いることのできる上記モノマ
ー、オリゴマーまたはマクロモノマーとしては、例え
ば、 アルコール類(例えば、エタノール、プロパノール、
ヘキサノール、2−エチルヘキサノール、グリセリン、
ヘキサンジオール、トリメチロールプロパン、ペンタエ
リスリトール、ソルビトール、トリエチレングリコー
ル、(ポリ)エチレングリコール、(ポリ)プロピレン
グリコール等、更にグリセリン、ヘキサンジオール、ト
リメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ソルビ
トール等のエチレンオキサイド、プロピレンオキサイ
ド、またはそれらの混合付加物)のアクリル酸またはメ
タクリル酸エステル、 アミン類(例えば、エチルアミン、ブチルアミン、ベ
ンジルアミン、エチレンジアミン、ヘキサメチレンジア
ミン、ジエチレントリアミン、キシリレンジアミン、エ
タノールアミン、アニリン、特開平6−118629号
公報に記載されているオキシエチレンジアミン類やオキ
シプロピレンジアミン類、特願平6−328730号に
記載されているキシリレンジアミンとエチレンオキシド
との付加物等)とアクリル酸グリシジル、メタクリル酸
グリシジルまたはアリルグリシジルとの反応生成物、 カルボン酸類(例えば、酢酸、プロピオン酸、安息香
酸、アクリル酸、メタクリル酸、コハク酸、マレイン
酸、フタル酸、酒石酸、クエン酸等)とアクリル酸グリ
シジル、メタクリル酸グリシジルまたはアリルグリシジ
ルとの反応生成物、 アミド誘導体(例えば、アクリルアミド、N−メチロ
ールアクリルアミド、t−ブチルアクリルアミド、メチ
レンビスアクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド、
キシリレンジアクリルアミド等)、などを挙げることが
できる スチレン誘導体(例えば、p−ヒドロキシスチレン、
p−メチロールスチレン等)、などを挙げることができ
【0045】更に具体的には、特公昭48−41708
号、特公昭50−6034号、特開昭51−37193
号公報に記載されているようなウレタンアクリレート
類、特開昭48−64183号、特公昭49−4319
1号、特公昭52−30490号公報に記載されている
ポリエステルアクリレート類、エポキシ樹脂と(メタ)
アクリル酸を反応させたエポキシアクリレート類等の多
官能のアクリレートやメタクリレート、米国特許第45
40649号明細書に記載のN−メチロールアクリルア
ミド誘導体を挙げることができる。更に、日本接着剤協
会誌Vol.20、No. 7、300〜308ページ(198
4年)等に光硬化性モノマーおよびオリゴマーとして記
載されているもの、 P.Dreyfuss & R.P.Quirk, Encycl.
Polym.Sci.Eng., 7,551(1987)、化学工業,
38,56(1987)、高分子加工,35,262
(1986)等に記載されているマクロモノマーも使用
することができる。ただし、これらに限定されるもので
はなく、多官能モノマーにおいて、不飽和基はアクリ
ル、メタクリル、アリル、ビニル基等が混合して存在し
ていてもよい。また、これらは単独で用いてもよく、組
み合わせて用いてもよい。その使用量は、光重合性感光
層の総固形分重量に対して、5〜80重量%であり、好
ましくは30〜70重量%である。
【0046】成分(2):光重合開始剤
【0047】本発明に用いられる光重合開始剤として
は、増感系、非増感系を問わず、光によりラジカルを発
生する化合物であればよい。代表的な例として次のよう
なものをあげることができるが、これらに限定されるも
のではない。 (イ)ベンゾフェノン誘導体、例えば、ベンゾフェノ
ン、ジメチルアミノベンゾフェノン、ジエチルアミノベ
ンゾフェノン、キサントン、アンスロン、チオキサント
ン、アクリドン、2−クロロアクリドン、2−クロロ−
N−n−ブチルアクリドン、2,4−ジエチルチオキサ
ントン、フルオレノン等 (ロ)ベンゾイン誘導体、例えば、ベンゾイン、ベンゾ
インメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル等 (ハ)キノン類、例えば、p−ベンゾキノン、β−ナフ
トキノン、β−メチルアントラキノン等 (ニ)イオウ化合物、例えば、ジベンジルジサルファイ
ド、ジ−n−ブチルジサルファイド等 (ホ)アゾあるいはジアゾ化合物、例えば、2−アゾビ
スイソブチロニトリル、1−アゾ−ビス−1−シクロヘ
キサンカルボニトリル、p−ジアゾベンジルエチルアニ
リン、コンゴーレッド等 (へ)ハロゲン化合物、例えば、四臭化炭素、臭化銀、
α−クロロメチルナフタリン、トリハロメチル−s−ト
リアジン系化合物、トリハロメチルオキサジアゾール系
化合物等 (ト)過酸化物、例えば、過酸化ベンゾイル等 を挙げることができる。
【0048】これらは単独で用いてもよく、組み合わせ
て用いてもよい。これらの光重合開始剤の添加量は全光
重合性感光層組成物に対して0.1〜25重量%、好まし
くは3〜20重量%である。
【0049】成分(3):フィルム形成能を有する高分
子化合物
【0050】本発明に用いられるフィルム形成能を有す
る高分子化合物としては、次のようなポリマー、コポリ
マーを使用することができる。 i)ビニルポリマー、例えば、ポリ酢酸ビニル、ポリビ
ニルアルコール、ポリビニルブチラール、ポリビニルメ
チルエーテル、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン等、およ
びこれらのコポリマー ii)(メタ)アクリル酸エステルポリマーおよびアルキ
ル(メタ)アクリルアミドポリマー、例えば、ポリ(メ
タ)アクリル酸エチル、ポリ(メタ)アクリル酸ブチ
ル、ポリt−ブチルアクリルアミド、ポリジアセトンア
クリルアミド等、およびこれらのコポリマー iii )未加硫ゴム、例えば、天然ゴム、ポリブタジエ
ン、ポリイソブチレン、ポリネオプレン等、およびこれ
らのコポリマー iv)ポリエーテル、例えば、ポリエチレンオキシド、ポ
リプロピレンオキシド等 v)ポリアミド、次に示すモノマー類のコポリマー、例
えば、カプロラクタム、ラウロラクタム、ヘキサメチレ
ンジアミン、4,4’−ビス−アミノシクロヘキシルメ
タン、2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジアミ
ン、イソホロンジアミン、ジグリコール類、イソフタル
酸、アジピン酸、セバシン酸等 vi)ポリエステル、例えば、テレフタル酸、アジピン酸
等とエチレングリコール、1,4−ブタンジオール等と
の縮合物 vii )ポリウレタン、例えば、ヘキサメチレンジイソシ
アネート、トルエンジイソシアネート、ナフタレン−
1,5−ジイソシアネート、イソホロンジイソシアネー
ト等とエチレングリコール、1,4−ブタンジオール、
ポリエステルとのポリウレタン また、鎖延長剤としてイソホロンジアミン、ヘキサメチ
レンジアミン等を用いても良い。
【0051】更に、フィルム形成能を有する高分子化合
物として、側鎖に光重合可能な又は光架橋可能なオレフ
ィン性不飽和二重結合基を有する高分子化合物を使用す
ることができるが、これらに限定されるものではない。
また、これらは単独で用いてもよく、組み合わせて用い
てもよい。
【0052】高分子化合物は全光重合性感光層組成物に
対して、10〜90重量%、好ましくは25〜75重量
%で含有させることができる。
【0053】その他の成分 以上の他に更に熱重合防止剤を加えておくことが好まし
く、例えばハイドロキノン、p−メトキシフェノール、
ジ−t−ブチル−p−クレゾール、ピロガロール、t−
ブチルカテコール、4,4’−チオビス(3−メチル−
6−t−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス
(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2−メル
カプトベンゾイミダゾール等が有用であり、場合によっ
ては光重合性感光層の着色を目的として染料もしくは顔
料および焼きだし剤としてpH指示薬やロイコ染料を添
加することもできる。目的によっては更に光重合性感光
層中に少量のポリジメチルシロキサン、メチルスチレン
変性ポリジメチルシロキサン、オレフィン変性ポリジメ
チルシロキサン、ポリエーテル変性ポリジメチルシロキ
サン、シランカップリン剤、シリコーンジアクリレー
ト、シリコーンジメタクリレート等のシリコーン化合物
を添加してもよい。塗布性向上のためにシリコーン系界
面活性剤、フッ素系界面活性剤を添加してもよい。更に
光重合性感光層とプライマー層との接着性を改善させる
ためにジアゾ樹脂を添加してもよい。その他、塗膜に柔
軟性を付与するための可塑剤(例えば、ポリエチレング
リコール、ポリプロピレングリコール、燐酸トリクレジ
ル等)、安定剤(例えば、燐酸等)を添加してもよい。
これらの添加剤の添加量は通常全光重合性感光層組成物
に対して10重量%以下である。場合によっては(メ
タ)アクリロイル基やアリル基含有シランカップリング
剤で処理した疎水性シリカ粉末を全光重合性感光層組成
物に対して10重量%以下の量添加してもよい。
【0054】また、光架橋型感光層としては、例えば、
重合体の主鎖または側鎖に感光基として−CH=CH−
CO−を含むポリエステル類、ポリアミド類、ポリカー
ボネート類のような感光性重合体を主成分とするものが
挙げられる。このようなものとしては、例えば、特公昭
55−22781号、特開昭55−40415号等に記
載されているようなフェニレンジアクリル酸またはその
エステルと多価アルコールとの重縮合反応により得られ
る感光性ポリエステル類、特開昭64−35547号に
記載されているようなマレイミド基を側鎖に有するビニ
ルポリマー類、米国特許第2956878号明細書中に
記載されているようなシンナミリデンマロン酸等の(2
−プロペニリデン)マロン酸化合物および二官能性グリ
コール類から誘導される感光性ポリエステル類等があ
る。
【0055】さらに、ジアゾ樹脂とバインダー樹脂等か
らなる感光層に用いられるジアゾ樹脂としては、芳香族
ジアゾニウム塩とホルムアルデヒドとの縮合物があり、
このうち特に好ましいものとして、p−ジアゾジフェニ
ルアミンとホルムアルデヒドまたはアセトアルデヒドと
の縮合物の塩、例えば、ヘキサフルオロ燐酸塩、テトラ
フルオロほう酸塩、過塩素酸塩または過ヨウ素酸塩と前
記縮合物との反応生成物であるジアゾ樹脂無機塩や、米
国特許第3,200,309号明細暑中に記載されてい
るような、前記縮合物とスルホン酸類の反応生成物であ
るジアゾ樹脂有機塩等が挙げられる。本発明のジアゾ樹
脂の感光層中に占める割合は、20〜95重量%で、好
ましくは35〜80重量%である。
【0056】バインダー樹脂としては種々の高分子化合
物が使用できるが、好ましくは特開昭54−98613
号に記載されているような芳香族性の水酸基を有する単
量体、例えば、N−(4−ヒドロキシフェニル)アクリ
ルアミド、N−(4−ヒドロキシフェニル)メタクリル
アミド、o−,m−またはp−ヒドロキシスチレン、o
−,m−またはp−ヒドロキシフェニルメタクリレート
等と他の単量体との共重合体、米国特許第4,123,
276号明細書中に記載されているようなヒドロキシエ
チル(メタ)アクリレート単位を主たる繰り返し単位と
して含むポリマー、特開平3−158853号に記載さ
れているようなフェノール性水酸基を有するモノマー単
位とアルコール性水酸基を有するモノマー単位とを有す
る共重合樹脂、シェラックまたはロジン等の天然樹脂、
ポリビニルアルコール、米国特許第3,751,257
号明細書中に記載されているようなポリアミド樹脂、米
国特許第3,660,097号明細書中に記載されてい
るような線状ポリウレタン樹脂、ポリビニルアルコール
のフタレート化樹脂、ビスフェノールAとエピクロルヒ
ドリンとから縮合されたエポキシ樹脂、セルロースブチ
レートおよびセルロースアセテート等のセルロース類が
用いられる。
【0057】上記の光架橋型感光層やジアゾ樹脂を用い
た感光層においても、染料、界面活性剤、可塑剤、安定
剤等を添加することができる。
【0058】本発明に用いる上記の感光層組成物は、例
えば、水、2−メトキシエタノール、2−メトキシエチ
ルアセテート、プロピレングリコールメチルエチルアセ
テート、乳酸メチル、乳酸エチル、プロピレングリコー
ルモノメチルエーテル、エタノール、メチルエチルケト
ン、N,N−ジメチルアセトアミド、ピルビン酸メチ
ル、ピルビン酸エチル、3−メトキシプロピオン酸メチ
ル等の適当な溶剤の単独又はこれらの混合溶媒に溶解し
て、基板上に塗布される。その塗布重量は乾燥後の重量
で0.1〜20g/m2 の範囲が適当であり、好ましくは
0.5〜10g/m 2 の範囲である。
【0059】[現像処理]ここに説明した感光層を用い
た本発明の水なし平版印刷版は透明原画を通して露光し
た後、画像部(未露光部)の感光層の一部を溶解あるい
は膨潤しうる現像液で現像される。
【0060】本発明において用いられる現像液としては
水なし平版印刷版の現像液として公知のものが使用でき
るが、水または水を主成分とする水溶性有機溶剤の水溶
液が好ましい。安全性及び引火性等を考慮すると水溶性
溶剤の濃度は40重量%未満が望ましい。公知のものと
しては、例えば脂肪族炭化水素類(ヘキサン、ヘプタ
ン、“アイソパーE、G、H”(エッソ化学(株)
製)、あるいはガソリン、灯油等)、芳香族炭化水素類
(トルエン、キシレン等)、あるいはハロゲン化炭化水
素(トリクレン等)に下記の極性溶媒を添加したものや
極性溶媒そのものが挙げられる。 ・アルコール類(メタノール、エタノール、プロパノー
ル、イソプロパノール、ベンジルアルコール、エチレン
グリコールモノメチルエーテル、2−エトキシエタノー
ル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチ
レングリコールモノヘキシルエーテル、トリエチレング
リコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモ
ノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチル
エーテル、ポリエチレングリコールモノメチルエーテ
ル、ポリプロピレングリコール、テトラエチレングリコ
ール等) ・ケトン類(アセトン、メチルエチルケトン等) ・エステル類(酢酸エチル、乳酸メチル、乳酸ブチル、
プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、
ジエチレングリコールアセテート、ジエチルフタレート
等) ・その他(トリエチルフォスフェート、トリクレジルフ
ォスフェート等)
【0061】また、上記有機溶剤系現像液に水を添加し
たり、上記有機溶剤を界面活性剤等を用いて水に可溶化
したものや、更にその上にアルカリ剤(例えば、炭酸ナ
トリウム、ジエタノールアミン、水酸化ナトリウム等)
を添加したもの等も挙げられる。
【0062】また、クリスタルバイオレット、ビクトリ
アピュアブルー、アストラゾンレッドなどの染料を現像
液に加えて、現像と同時に画像部の染色を行うことがで
きる。
【0063】現像は、例えば上記のような現像液を含む
現像用パッドで版面をこすったり、現像液を版面に注い
だ後に水中にて現像ブラシでこするなど、公知の方法で
行うことができる。現像液温は任意の温度で現像できる
が、好ましくは10℃〜60℃である。これにより画像
部のシリコーンゴム層が除かれ、その部分がインキ受容
部となる。
【0064】このようにして得られた刷版は、その画像
形成性を確認するため露出画像部を染色液で染色し、検
知しうるようにできる。現像液が露出画像部の染色のた
めの染料を含有しない場合には、現像後に染色液で処理
される。染色液を柔らかいパッドにしみこませ、画像部
を軽くこすることにより、感光層の露出した画像部のみ
が染色され、これによりハイライト部まで現像が十分に
行われていることを確認できる。染色液としては、水溶
性の分散染料、酸性染料および塩基性染料のうちから選
ばれる1種または2種以上を水、アルコール類、ケトン
類、エーテル類などの単独または2種以上の混合液に溶
解または分散せしめたものが用いられる。染色性を向上
させるために、カルボン酸類、アミン類、界面活性剤、
染色助剤、消泡剤等を加えることも効果的である。
【0065】染色液により染色された刷版は、次いで水
洗し、その後乾燥することが好ましく、これにより非画
像部や版裏面に付着した染料を取り除いたり、版面のべ
とつきを抑えることができ、刷版の取扱性を向上させる
ことができる。
【0066】また、このように処理された刷版を積み重
ねて保管する場合には、刷版を保護するために合紙を挿
入し挟んでおくことが好ましい。
【0067】以上のような現像処理と染色処理、又はそ
れに続く水洗、乾燥処理は、自動処理機で行うことが好
ましい。このような自動処理機の好ましいものは、特開
平2−220061号公報に記載されている。
【0068】[感光層以外の感材層]また、本発明にお
いて使用される感光層以外の感材層としては、特公昭4
0−21879号、特開昭50−106509号、特表
平4−501684号公報等に記載の放電アブレーショ
ン画像形成型導電層、特公昭40−21879号、特開
平6−55723号、特開平6−186750号公報等
に記載のレーザーアブレーション画像形成型感熱層、特
開平2−292043号、特開平4−126295号、
特開平4−151292号、特開平4−263994号
公報等に記載の熱転写画像形成型感熱層、特公平4−7
3715号、特開平1−192555号公報等に記載の
熱溶融画像形成型感熱層等を用いることができる。
【0069】以下、本発明の実施例を比較例とともに示
し、本発明を具体的に説明する。
【0070】実施例1〜8
【0071】以下のようにして水なし平版印刷版を作っ
た。 [プライマー層]通常の方法で脱脂した0.3mm厚のJ
IS A 1050材アルミ板をアミノシランカップリ
ング剤であるKBM603(信越化学(株)製)1%水
溶液に浸漬させた後、室温で乾燥させた。このアルミ板
上に乾燥重量で4g/m2 となるように、下記のプライ
マー層を塗布し、140℃、2分間加熱し乾燥させた。 ・サンプレンIB1700D(三洋化成(株)製) 10重量部 ・p−ジアゾジフェニルアミンとパラホルムアルデヒドとの 縮重合物のヘキサフルオロリン酸塩 0.1重量部 ・TiO2 0.1重量部 ・MCF323(大日本インキ化学工業(株)製) 0.03重量部 ・プロピレングリコールメチルエーテルアセテート 50重量部 ・乳酸メチル 20重量部 ・純水 1重量部 その後、ヌアーク社製 FT261V UDNS ULTRA-PLUS FLIPTO
P PLATE MAKER 真空露光機を用いて、20カウント露光
した。
【0072】[感光層]上記プライマー層を塗設したア
ルミ板上に、下記組成の光重合性感光液を、乾燥重量3
g/m2 となるように塗布し、120℃、1分乾燥し
た。 ・ポリウレタン樹脂(イソホロンジイソシアネート/ポリエス テル(アジピン酸/1,4−ブタンジオール/エチレング リコール)/イソホロンジアミン) 1.5重量部 ・m−キシリレンジアミン1モル/グリシジルメタクリレート 4モルの付加物 1.5重量部 ・Sartomer9035(ソマール(株)製) 0.3重量部 ・ポリエチレングリコール(Mw=400) 0.05重量部 ・エチルミヒラーズケトン 0.4重量部 ・2,4−ジエチルチオキサントン 0.05重量部 ・9−フルオレノン 0.05重量部 ・アイゼンビクトリアブルーBHconc (保土谷化学工業(株)製) 0.01重量部 ・フッ素系界面活性剤(メガファックF177:大日本インキ 化学工業(株)製) 0.01重量部 ・メチルエチルケトン 20重量部 ・プロピレングリコールモノメチルエーテル 20重量部
【0073】[シリコーンゴム層]下記の縮合型シリコ
ーンゴム組成液を調液後、10gサンプルを採り静置し
て、塗布液のゲル化開始時間を調べた。また、 200gサ
ンプルを採り撹拌しつつ、塗布液の粘度を測定した。残
りのシリコーンゴム組成液で、上記光重合性感光層上
に、乾燥重量2g/m2 になるよう塗布し、130℃、
2分間乾燥した。乾燥後、硬化したシリコーンゴム層の
アイソパーG(エッソ化学(株)製)での膨潤度を測定
した。 ・表1に記載された両末端トリアルコキシシリルポリジメチルシロキサン 9重量部 ・表1に記載された縮合触媒 (表1参照) ・表1に記載されたアルコキシシラン化合物またはオリゴマー(表1参照) ・アイソパーG(エッソ化学(株)製) 120重量部 上記のようにして得られたシリコーンゴム層の表面に厚
さ12μmの片面マット化二軸延伸ポリプロピレンフィ
ルムをマット化されていない面がシリコーンゴム層と接
するようにラミネートし、本発明の水なし平版印刷版を
得た。
【0074】比較例1〜6
【0075】[シリコーンゴム層]下記の縮合型シリコ
ーンゴム組成液を調液後、実施例と同様にして、塗布液
のゲル化開始時間、粘度、及び塗布膜の膨潤度を測定し
た。 ・α,ω-ジヒドロキシポリジメチルシロキサン(重合度 約900) 9重量部 ・オクチル酸ジブチル錫 (表1参照) ・表1に記載された縮合型架橋剤 (表1参照) ・アイソパーG(エッソ化学(株)製) 120重量部 上記のようにして得られたシリコーンゴム層の表面に、
実施例と同様にして、ポリプロピレンフィルムをラミネ
ートし、比較例の水なし平版印刷版を得た。
【0076】
【表1】 表1 ─────────────────────────────────── ポリジメチルシロキサン 縮合触媒 縮合型架橋剤 a) b) c) d) e) f) g) 試料 重合度 重合度 重合度 700 500 900 実施例1 9.0 0 0 0.01 0 0 0 0 〃 2 9.0 0 0 0.02 0 0 0 0 〃 3 0 9.0 0 0.01 0 0 0 0 〃 4 4.5 4.5 0 0.01 0 0 0 0 〃 5 9.0 0 0 0 0.01 0 0 0 〃 6 9.0 0 0 0.01 0 1 0 0 〃 7 9.0 0 0 0.01 0 2 0 0 〃 8 9.0 0 0 0.01 0 0 1 0 比較例1 0 0 9.0 0.01 0 1 0 0 〃 2 0 0 9.0 0.02 0 1 0 0 〃 3 0 0 9.0 0.01 0 2 0 0 〃 4 0 0 9.0 0.01 0 0 0 1 〃 5 0 0 9.0 0.02 0 0 0 1 〃 6 0 0 9.0 0.01 0 0 0 2 a):両末端トリメトキシシリル b):両末端ヒドロキシシリル c):オクチル酸ジブチル錫 d):テトラブチルチタネート e):メチルトリメトキシシラン f):式(VII)と式(VIII)で示されるオリゴマーの3:7の混合物 g):メチルトリアセトキシシラン
【0077】これらの印刷版を各1枚用意し、これを2
00線/インチの網点画像を有するポジフィルムと光学
濃度差 0.15であるグレースケール(G/S)を重
ね、ヌアーク社製 FT261V UDNS ULTRA-PLUS FLIPTOP PL
ATE MAKER 真空露光機を用いて50カウント露光した。
その後、ラミネートフィルムを剥し、直ちに下記現像処
理を行った。
【0078】[現像処理]印刷版を35℃の水に浸漬し
つつ、現像パッドによりこすって、未露光部のシリコー
ンゴム層を除去した。引き続き、下記組成の染色液にて
染色し、感度(G/Sクリア感度)、網点再現性(再現
可能なハイライトの網点面積、単位:%)を評価した。 (染色液) ・クリスタルバイオレット 0.1重量部 ・ジエチレングリコールモノエチルエーテル 15重量部 ・純水 85重量部
【0079】
【表2】 表2 ─────────────────────────────────── シリコーンゴム層塗布液 シリコーンゴム層 刷版性能 10g,静置 200g,撹伴試料 塗布膜 網点 試料 試料 液粘度 潤滑度 感度 再現性 ゲル化 [cps] [%] [%] 開始時間 調液直後 10hr後 実施例1 10hr以上 3.0 3.0 160 8 2 〃 2 10hr以上 3.0 3.0 155 8 2 〃 3 10hr以上 2.4 2.4 150 9 2 〃 4 10hr以上 2.7 2.7 155 8 2 〃 5 10hr以上 3.0 3.0 160 8 2 〃 6 10hr以上 3.0 3.0 160 8 2 〃 7 10hr以上 3.0 3.0 165 9 3 〃 8 10hr以上 3.0 3.0 155 8 2 比較例1 10hr以上 3.8 3.8 硬化不良 − − 〃 2 10hr以上 3.8 3.8 硬化不良 − − 〃 3 10hr以上 3.8 3.8 硬化不良 − − 〃 4 2hr後 3.8 8.5 160 9 3 〃 5 1hr後 3.8 8.9 150 9 3 〃 6 3hr後 3.8 7.4 150 7 2
【0080】表2より、本発明の水なし平版印刷版は、
良好なシリコーンゴム層塗布膜硬化性、感度、網点再現
性を維持したまま、シリコーンゴム層塗布液の経時安定
性が著しく良化することを示した。
【0081】
【発明の効果】本発明によれば、塗布液中での縮合によ
るポリシロキサンのゲル化を抑制し、シリコーンゴム層
塗布液の経時安定性に優れた水なし平版印刷版が得られ
る。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上に、シリコーンゴム層を有する平
    版印刷版において、該シリコーンゴム層が、(A)少な
    くとも二つの末端にトリアルコキシシリル基を有する線
    状ジオルガノポリシロキサン(100重量部)、(B)縮合
    触媒(0.1〜50重量部)を含有することを特徴とする湿し
    水不要平版印刷版。
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