JPH09160227A - 水なし平版印刷版原版 - Google Patents

水なし平版印刷版原版

Info

Publication number
JPH09160227A
JPH09160227A JP31638795A JP31638795A JPH09160227A JP H09160227 A JPH09160227 A JP H09160227A JP 31638795 A JP31638795 A JP 31638795A JP 31638795 A JP31638795 A JP 31638795A JP H09160227 A JPH09160227 A JP H09160227A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
hydroxyl group
printing plate
group
containing monomer
plate precursor
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP31638795A
Other languages
English (en)
Inventor
Masahiro Kokuni
昌宏 小國
Norimasa Ikeda
憲正 池田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toray Industries Inc filed Critical Toray Industries Inc
Priority to JP31638795A priority Critical patent/JPH09160227A/ja
Publication of JPH09160227A publication Critical patent/JPH09160227A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Photosensitive Polymer And Photoresist Processing (AREA)
  • Printing Plates And Materials Therefor (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】感光層とインキ反発層との接着性、耐刷性、画
像再現性に優れた水なし平版印刷版原版を得る。 【解決手段】支持体上に感光層およびインキ反発層をこ
の順に積層してなる水なし平版印刷版原版において、該
感光層が光重合型感光層であり、アミノ構造を有する水
酸基含有モノマとアミノ構造を有さない水酸基含有モノ
マとを適当な比率で組み合わせて用いている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は水なし平版印刷版原
版およびこの水なし平版印刷版原版を選択的に露光、現
像してなる水なし平版印刷版に関するものであり、さら
に詳しくは画像再現性の著しく向上しかつ耐刷性も優れ
た水なし平版印刷版原版およびこの水なし平版印刷版原
版を選択的に露光、現像してなる水なし平版印刷版に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、シリコーンゴムやフッ素樹脂
をインキ反発層として使用し、湿し水を用いずに平版印
刷を行うための印刷版、とりわけ選択的に露光、現像し
てなる感光性平版印刷版原版が種々提案されている。
【0003】このような水なし平版印刷とは、画線部と
非画線部とを基本的にほぼ同一平面に存在させ、画線部
をインキ受容性、非画線部をインキ反発層としてインキ
の付着性の差異を利用して、画線部のみにインキを着肉
させた後、紙などの被印刷体にインキを転写して印刷を
する平版印刷方法において、非画線部がシリコーンゴ
ム、含フッ素化合物などのインキ反発性を有する物質か
らなり、湿し水を用いずに印刷可能であるような印刷方
法を意味する。
【0004】例えば、ポジ型水なし平版印刷版原版とし
ては、特公昭54−26923号公報、特公昭56−2
3150号公報などに支持体上に光重合性感光層とイン
キ反発層であるシリコーンゴム層とが積層された水なし
平版印刷版原版、また特公平3−56622号公報、特
開昭61−153655号公報などに支持体上に光二量
化型感光層とインキ反発層であるシリコーンゴム層とが
積層された水なし平版印刷版原版が提案されている。ネ
ガ型水なし平版印刷版原版としては、特公昭61−54
222号公報などに、支持体上に1,2−ナフトキノン
−2−ジアジド−5−スルホン酸クロリドとフェノール
ホルムアルデヒドノボラック樹脂の部分エステル化物を
多官能イソシアネートで架橋した光剥離性感光層、およ
びその上にインキ反発層としてのシリコーンゴム層を積
層した水なし平版印刷版原版が提案されている。
【0005】これらの水なし平版印刷版は、通常ポジフ
ィルムもしくはネガフィルムを通して、活性光線により
露光される。そして、その後現像処理されることによ
り、画線部に対応したシリコーンゴム層のみが剥ぎ取ら
れて感光層が露出し、インキ着肉性の画線部となる。
【0006】フッ素樹脂をインキ反発層に用いる感光性
平版印刷版原版としては、特開平2−254449号公
報、特開平2−85855号公報などには、1H,1
H,2H,2H−ヘプタデカフルオロデシルメタクリレ
ートを用いたフッ素樹脂をインキ反発層とする水なし平
版印刷版が開示されている。
【0007】ところで、上記で説明した水なし平版印刷
版の内、ポジ型水なし平版印刷版原版の感光層に用いら
れる光反応性化合物としては、多くの提案がなされてい
る。特公昭54−26923号公報、特開平5−281
714号公報などには、特定のアミノ基含有モノマを用
いることにより高感度な水なし平版印刷版が得られる方
法が開示されているが、芳香族性のアミノ基含有モノマ
は感光層全体を硬くてもろいものにするため、大量の印
刷を行うには耐刷性が不十分であり、芳香族を含まない
従来の脂肪族性のアミノ基含有モノマは感光層を柔軟に
はするが、感度が芳香族性のアミノ基含有モノマより著
しく劣っており、画像再現性の点で問題があった。ま
た、これらのモノマだけでは感光層と上層のインキ反発
層との接着が十分ではなく、とりわけ露光前の接着力が
不十分であり、印刷版の取り扱いにかなり気を配る必要
があり、作業性に問題があった。
【0008】
【発明が解決しようとする問題】本発明はかかる従来技
術の諸欠点を改良するために創案されたもので、アミノ
構造を有する水酸基含有モノマとアミノ構造を有さない
水酸基含有モノマを特定の比率で混合して用いることに
より、画像再現性に優れ、なおかつ大量の印刷を行う場
合にも十分な耐刷性を有し、作業性にも優れた水なし平
版印刷版を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】かかる本発明の目的は、
以下の水なし平版印刷版原版およびこの水なし平版印刷
版原版を選択的に露光、現像してなる水なし平版印刷版
によって達成される。
【0010】(1) 支持体上に感光層およびインキ反
発層をこの順に積層してなる水なし平版印刷版原版にお
いて、該感光層が水酸基含有モノマを含有する光重合型
感光層であり、水酸基含有モノマの構成が以下の条件を
満たしていることを特徴とする水なし平版印刷版原版。
【0011】(A)アミノ構造を有する水酸基含有モノ
マとアミノ構造を有さない水酸基含有モノマの重量比率
が95:5〜5:95。
【0012】(2) 水酸基含有モノマの構成が以下の
条件を満たしていることを特徴とする(1)記載の水な
し平版印刷版原版。
【0013】(B)アミノ構造を有する水酸基含有モノ
マとアミノ構造を有さない水酸基含有モノマの重量比率
が85:15〜15:85。
【0014】(3) 水酸基含有モノマが重合可能成分
の50重量%以上であることを特徴とする(1)または
(2)記載の水なし平版印刷版原版。
【0015】(4) 水酸基含有モノマが重合可能成分
の70重量%以上であることを特徴とする(1)または
(2)記載の水なし平版印刷版原版。
【0016】(5) 水酸基含有モノマが反応性シリル
基構造を含有しているモノマを構成成分に含んでいるこ
とを特徴とする(1)〜(4)のいずれかに記載の水な
し平版印刷版原版。
【0017】(6) アミノ構造を有する水酸基含有モ
ノマが芳香族構造を含んだものと芳香族構造を含んでい
ないものとの組み合わせからなることを特徴とする
(1)〜(5)のいずれかに記載の水なし平版印刷版原
版。
【0018】(7) アミノ構造を有さない水酸基含有
モノマが芳香族構造を含んでいないものからなることを
特徴とする(1)〜(6)のいずれかに記載の水なし平
版印刷版。
【0019】(8) インキ反発層がシリコーンゴム層
であることを特徴とする(1)〜(7)のいずれかに記
載の水なし平版印刷版原版。
【0020】(9) シリコーンゴム層が縮合型の架橋
を行うシリコーンゴムで形成されていることを特徴とす
る(8)記載の水なし平版印刷版原版。
【0021】(10) 支持体と感光層との間にプライ
マ層を設けることを特徴とする(1)〜(9)のいずれ
かに記載の水なし平版印刷版原版。
【0022】(11) インキ反発層の上に保護層を設
けることを特徴とする(1)〜(10)のいずれかに記
載の水なし平版印刷版原版。
【0023】(12) 保護層が表面をプレーンまたは
凹凸処理した保護フィルムであることを特徴とする(1
1)記載の水なし平版印刷版原版。
【0024】(13) 支持体が表面をプレーンまたは
粗面化した金属板であることを特徴とする(1)〜(1
2)のいずれかに記載の水なし平版印刷版原版。
【0025】(14) (1)〜(13)のいずれかに
記載の水なし平版印刷版原板を選択的に露光・現像して
なる水なし平版印刷版。
【0026】
【発明の実施の形態】すなわちアミノ構造を有する水酸
基含有モノマとアミノ構造を有さない水酸基含有モノマ
を特定の比率で混合して用いることにより、画像再現性
に優れ、なおかつ大量の印刷を行う場合にも十分な耐刷
性を有し、露光前の段階での感光層とインキ反発層との
接着が良好であり、そのため作業性に優れた水なし平版
印刷版を提供することが可能となる。
【0027】以下に本発明について更に詳細に説明す
る。
【0028】本発明に用いられる支持体としては、通常
の水なし平版印刷版で用いられているもの、あるいは提
案されているものであればいずれでもよい。すなわち通
常の平版印刷機にセットできるたわみ性と印刷時に加わ
る荷重に耐えるものであれば十分である。
【0029】例えば、アルミニウム、銅、亜鉛、鋼など
の金属板、およびクロム、亜鉛、銅、ニッケル、アルミ
ニウム、及び鉄などがメッキあるいは蒸着された金属
板、ポリエチレンテレフタレートやポリエチレンナフタ
レートなどのポリエステル、ポリエチレン、ポリスチレ
ン、ポリプロピレンなどのようなプラスチックフィルム
ないしはシート、クロロプレンゴム、NBRのようなゴ
ム弾性を有する支持体、あるいはかかるゴム弾性を有す
る物質を貼り付けた支持体、もしくは紙、樹脂コート
紙、アルミニウムなどの金属箔が貼られた紙などが挙げ
られるがこれらに限定されない。これらの支持体上には
ハレーション防止その他の物質をコーティングして支持
体として用いることも可能である。
【0030】これらの内、好ましいのは金属板あるいは
プラスチックフィルムである。金属板はそのまま用いる
か、アルカリ水溶液等による脱脂処理等によりプレーン
化して使用する。もしくは機械的方法、電解エッチング
法等により砂目形状を形成させて粗面化処理してもよ
い。この際、砂目形状を形成させる前に脱脂処理を行う
ことは任意である。機械的方法としては、例えばポール
研磨法、ブラシ研磨法、液体ホーニングによる研磨法、
バフ研磨法等が挙げられる。機械的研磨方法において用
いられる研磨材としては、アルミナ、シリコーンカーバ
イド、ボロンカーバイド、ダイヤモンド、砂けい石、花
こう石、石灰石、綱球、鉄片、アランダム、酸化マグネ
シウム等が挙げられ、所望の粒径のものが用いられる。
電解エッチング法としては、リン酸、硫酸、過塩素酸、
塩酸、硝酸、ピロリン酸、フッ酸等を含む溶液を用いて
エッチングする方法が挙げられる。粗面化された金属板
の製造にあたっては、金属板の組成等に応じて上記の各
種方法を適宜選択して使用することができ、単独あるい
は二種以上組み合わせて用いることもできる。
【0031】本発明の水なし平版印刷版原板において、
支持体と感光層との接着は、画像再現性、耐刷性などの
基本的な版性能にとって非常に重要であるので、好まし
くは支持体に感光層を塗布する前に、感光層と支持体と
の十分な接着性を得るために支持体にプライマ層を設け
るのがよい。また、ハレーション防止や染色性、検版性
などの点からも、プライマ層を設けることが好ましい。
【0032】プライマ層としては、例えば、特開昭60
−22903号公報に提案されている種々の感光性ポリ
マを露光して硬化せしめたもの、特開平4−32218
1号公報に提案されているメタクリル系含リンモノマを
露光して硬化せしめたもの、特開平2−7049号公報
に提案されているメタクリル系エポキシ化合物を露光し
て硬化せしめたもの、特開昭62−50760号公報に
提案されているエポキシ樹脂を熱硬化せしめたもの、特
開昭63−133151号公報に提案されているゼラチ
ンを硬化せしめて膜にしたもの、特開平1−28227
0号公報や特開平2−21072号公報に提案されてい
るウレタン樹脂を用いたものなどが挙げられる。この他
にも、尿素樹脂類、フェノール樹脂類、ベンゾグアナミ
ン樹脂類、メラニン樹脂類、フェノキシ樹脂類、ジアゾ
樹脂類、セルロースおよびその誘導体類、キチン、キト
サン、ミルクカゼイン、大豆タンパク質、アルブミンな
どを硬化せしめて膜にしたものも有効である。
【0033】更に、プライマ層を柔軟化させる目的で、
前記プライマ層にガラス転移温度(Tg)が室温以下で
あるポリマおよびコポリマを添加することも可能であ
る。ガラス転移温度Tg(glass transit
ion temperature)とは、無定型高分子
材料の物性がガラス状態からゴム状態に(またはその逆
に)変化する転移点(温度)のことを言う。転移点を中
心とする比較的狭い温度領域においては、弾性率、膨張
率、熱含量、屈折率、拡散係数、誘電率などの諸性質も
大きく変化する。そのため、ガラス転移温度の測定は体
積(比容)−温度曲線、熱分析(DSC、DTAなど)
による熱含量測定、屈折率、こわさのような物質全体と
しての性質を測定するものと、力学的(動的粘弾性な
ど)および誘電的損失正接、NMRスペクトルのような
分子運動を反映する量を測定するものとがある。慣習的
にはデイラトメータ(dilatometer)を用い
て、試料の体積を温度を挙げながら測定し、体積(比
容)−温度曲線の勾配が急に変化する点として決定され
る。
【0034】このようなガラス転移温度(Tg)が室温
以下であるポリマおよびコポリマとしては、後述の感光
層で述べる次のようなものが挙げられるが、これらに限
定されない。
【0035】(1)ビニルポリマ類 (a)ポリオレフィン類 (b)ポリスチレン類 (c)アクリル酸エステルポリマおよびメタクリル酸エ
ステルポリマ (2)未加硫ゴム (3)ポリオキシド類(ポリエーテル類) (4)ポリエステル類 (5)ポリウレタン類 (6)ポリアミド類 これらのガラス転移温度(Tg)が室温以下であるポリ
マおよびコポリマの添加割合は任意であり、フィルム層
を形成できる範囲であれば、添加剤だけでプライマ層を
形成してもよい。また、これらのプライマ層には、ポリ
マのフィルム形成能を向上させるために適当な架橋剤を
適当量加えてもよい。ここで言う架橋剤とは、例えば多
官能イソシアネート化合物や多官能エポキシ化合物など
が挙げられるがこれらに限定されない。更に必要に応
じ、染料、pH指示薬、露光焼き出し剤、フォトクロ化
合物、光重合開始剤、熱重合開始剤、接着助剤(例え
ば、重合性モノマ、シランカップリング剤、チタネート
カップリング剤、アルミニウムカップリング剤、ジルコ
ニアカップリング剤、ボロンカップリング剤など)、酸
化チタンや炭酸カルシウム、酸化亜鉛のような白色顔料
や黄色顔料、あるいはその他の顔料、シリカ粒子、界面
活性剤などの添加剤を適当量加えることも可能である。
また、公知の硬化触媒を適当量加えることも任意であ
る。
【0036】プライマ層の厚さは乾燥後の膜厚として
0.1〜100μm、好ましくは0.3〜50μm、よ
り好ましくは0.5〜30μmが選ばれる。薄すぎると
支持体表面の形態欠陥および化学的悪影響の遮断効果が
劣り、一方厚すぎると経済的に不利になるので上記の範
囲が好ましい。耐刷性の点からも、薄すぎると簡単に傷
がつき、厚すぎると硬化が不十分となり、いずれにして
も耐刷性が劣るので、やはり上記の範囲が好ましい。。
【0037】プライマ層中の各成分の配合割合について
は特に限定されないが、好ましくは上記のポリマあるい
はコポリマ、または光重合や熱重合組成物の一種もしく
は二種以上を100重量部、必要に応じて適当な架橋剤
を0〜100重量部、染料や顔料、フォトクロ化合物、
接着助剤、界面活性剤などの添加剤を必要に応じてそれ
ぞれ0〜100重量部、公知の触媒を0〜10重量部加
えることにより設けるのがよい。
【0038】次に本発明に用いられる感光層について説
明する。
【0039】本発明の感光層は、光重合型感光層であ
り、水酸基含有モノマの構成が以下の条件を満たしてい
ることを特徴としている。
【0040】(A)アミノ構造を有する水酸基含有モノ
マとアミノ構造を有さない水酸基含有モノマの重量比率
が95:5〜5:95。
【0041】さらに好ましくは、水酸基含有モノマが重
合可能成分の50重量%以上をしめており、かつこの水
酸基含有モノマの構成が以下の条件を満たしていること
である。
【0042】(B)アミノ構造を有する水酸基含有モノ
マとアミノ構造を有さない水酸基含有モノマの重量比率
が85:15〜15:85。
【0043】水酸基含有モノマは上層のインキ反発層と
の接着において重要な役割を果たしているので、重合可
能成分の50重量%以上を占めていることが好ましく、
70重量%以上を占めていることがより好ましい。
【0044】アミノ構造を有する水酸基含有モノマの具
体例としては、例えば下記アミン化合物に光重合可能な
基を有するグリシジルメタクリレートおよび光重合可能
な基を持たないモノグリシジルエーテル化合物を付加反
応させたもの、あるいは下記アミン化合物に光重合可能
な基を有するグリシジルメタクリレートおよびメタクリ
ル酸クロリドを反応させたもの、アリルグリシジルエー
テルおよび光重合可能な基を持たないモノグリシジルエ
ーテル化合物を付加反応させたもの、アリルグリシジル
エーテルおよびメタクリル酸クロリドを反応させたもの
などが挙げられるが、これらに限定されず、アミノ基を
有しかつ水酸基を有するモノマであれば何でもよい。
【0045】モノアミン化合物 メチルアミン、ブチルアミン、、ヘキシルアミン、オク
チルアミン、デシルアミン、アニリン、ベンジルアミン
など。
【0046】ジアミンおよびポリアミン化合物 1,4−ブタンジアミン、1,6−ヘキサンジアミン、
1,8−オクタンジアミン、モノオキシエチレンジアミ
ン、ジオキシエチレンジアミン、トリオキシエチレンジ
アミン、テトラオキシエチレンジアミン、ペンタオキシ
エチレンジアミン、ヘキサオキシエチレンジアミン、ヘ
プタオキシエチレンジアミン、オクタオキシエチレンジ
アミン、ノナオキシエチレンジアミン、デカオキシエチ
レンジアミン、モノオキシプロピレンジアミン、ジオキ
シプロピレンジアミン、トリオキシプロピレンジアミ
ン、テトラオキシプロピレンジアミン、ペンタオキシプ
ロピレンジアミン、ヘキサオキシプロピレンジアミン、
ヘプタオキシプロピレンジアミン、オクタオキシプロピ
レンジアミン、ノナオキシプロピレンジアミン、デカオ
キシプロピレンジアミン、N−ヒドロキシイソプロピル
ヘキサプロピレンジアミン、N,N’−ジヒドロキシエ
チルヘキサプロピレンジアミン、N,N’−ジヒドロキ
シイソプロピルヘキサプロピレンジアミン、トリメチレ
ンビス(4−アミノベンゾエート)、テトラメチレング
リコールビス(4−アミノベンゾエート)、ジブチレン
グリコールビス(4−アミノベンゾエート)、o−キシ
リレンジアミン、m−キシリレンジアミン、p−キシリ
レンジアミン、N−ヒドロキシエチル−m−キシリレン
ジアミン、N−ヒドロキシイソプロピル−m−キシリレ
ンジアミン、N,N’−ジヒドロキシエチル−m−キシ
リレンジアミン、N,N’−ジヒドロキシイソプロピル
−m−キシリレンジアミンなど。
【0047】また、モノグリシジルエーテル化合物とし
ては以下のものが挙げられるが、これらに限定されな
い。
【0048】メチルグリシジルエーテル、エチルグリシ
ジルエーテル、n−プロピルグリシジルエーテル、イソ
プロピルグリシジルエーテル、n−ブチルグリシジルエ
ーテル、イソブチルグリシジルエーテル、n−ヘキシル
グリシジルエーテル、2−エチルヘキシルグリシジルエ
ーテル、n−デシルグリシジルエーテル、フェニルグリ
シジルエーテルなど。
【0049】これらのアミノ構造を有する水酸基含有モ
ノマは、単独で用いても2種以上を混合して用いてもよ
い。これらのアミノ構造を有する水酸基含有モノマの中
では、耐刷性の点からは芳香族を含まない構造のものが
好ましく、画像再現性の点からは芳香族を含んだ構造の
ものが好ましいので、芳香族を含むものと芳香族を含ま
ないものとを適当に組み合わせて使用することが望まし
い。組み合わせる場合の混合比率としては特に限定され
ないが、好ましくは以下の比率である。 「芳香族構造を有するもの」:「芳香族構造を有さない
もの」=5:95〜95:5 より好ましくは以下の比率である。 「芳香族構造を有するもの」:「芳香族構造を有さない
もの」=10:90〜90:10 最も好ましくは以下の比率である。 「芳香族構造を有するもの」:「芳香族構造を有さない
もの」=15:85〜85:15 これらのアミノ構造を有する水酸基含有モノマは、上層
のインキ反発層や下層の支持体あるいはプライマ層との
接着を更に良好とするために、有機シリル基を有するこ
とも好ましい。このような有機シリル基は、大別して加
水分解性の活性シリル基と非加水分解性のシリル基に分
類できる。
【0050】第一の加水分解性の活性シリル基とは、加
水分解によりシラノール基などの高反応性が再生するア
ルコキシシリル基、アセトキシシリル基、オキシムシリ
ル基などのシリル基とトリメチルシロキシ基、トリエチ
ルシロキシ基、トリフェニルシロキシ基などのように加
水分解によってアルコール性水酸基が再生するものが挙
げられ、これらは反応性シリル基として働く。
【0051】アルコキシシリル基の具体例としては、ト
リメトキシシリル基、トリエトキシシリル基、メチルジ
メトキシシリル基、メチルジエトキシシリル基、ビニル
ジメトキシシリル基、ビニルジエトキシシリル基、アリ
ルジメトキシシリル基、アリルジエトキシシリル基、3
−メタクリルオキシプロピルジメトキシシリル基、3−
メタクリルオキシプロピルエトキシシリル基、ジメチル
メトキシシリル基、ジメチルエトキシシリル基、ジビニ
ルメトキシシリル基、ジビニルエトキシシリル基、ジア
リルメトキシシリル基、ジアリルエトキシシリル基、3
−メタクリルオキシプロピルメチルメトキシシリル基、
3−メタクリルオキシプロピルメチルエトキシシリル基
などが挙げられるが、これらに限定されない。
【0052】アセトキシシリル基の具体例としては、ト
リアセトキシシリル基、メチルジアセトキシシリル基、
エチルジアセトキシシリル基、ジメチルアセトキシシリ
ル基、ジエチルアセトキシシリル基などが挙げられる
が、これらに限定されない。
【0053】オキシムシリル基の具体例としては、トリ
ス(メチルエチルケトオキシム)シリル基、メチルジ
(メチルエチルケトオキシム)シリル基、エチルジ(メ
チルエチルケトオキシム)シリル基、ビニルジ(メチル
エチルケトオキシム)シリル基などが挙げられるが、こ
れらに限定されない。
【0054】第二の非加水分解性のシリル基としては非
反応性のシリル基を意味し、アルキルシリル基やアリル
シリル基などが挙げられる。例えばトリメチルシリル
基、トリエチルシリル基、メチルジエチルシリル基、ト
リアリルシリル基などが挙げられるが、これらに限定さ
れない。
【0055】またアミノ構造を有さない水酸基含有モノ
マの具体例としては例えば次のようなものが挙げられ
る。
【0056】エポキシ化合物にアクリル酸あるいはメ
タクリル酸を反応させたもの。
【0057】ここでエポキシ化合物としては、例えば水
酸基含有化合物にエピハロヒドリンを反応させたものが
挙げられる。水酸基含有化合物の具体例としては、以下
の化合物が挙げられる。
【0058】メタノール、エタノール、プロパノール、
ブタノール、ヘキサノール、ヘプタノール、オクタノー
ル、デカノール、シクロヘキサノール、アリルアルコー
ル、クロチルアルコール、3−ブテン−1−オル、3−
ブテン−2−オル、1−ヘキセン−1−オル、2−ヘキ
セン−1−オル、3−ヘキセン−1−オル、4−ヘキセ
ン−1−オル、5−ヘキセン−1−オル、1−オクテン
−3−オル、ベンジルアルコール、ナフタレンメタノー
ル、ナフタレンエタノール、3−ヒドロキシテトラヒド
ロフラン、2−メルカプトエタノール、1−メルカプト
−2−プロパノール、3−メルカプト−2−ブタノー
ル、ヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシエチル
メタクリレート、フェノール、ナフトール、アントラノ
ール、4−t−ブチルフェノール、4−オクチルフェノ
ール、4−ヒドロキシスチレンなどの単官能のもの、エ
チレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレ
ングリコール、テトラエチレングリコール、ポリエチレ
ングリオール、プロピレングリコール、ジプロピレング
リコール、ポリプロピレングリコール、1,3−ブタン
ジオール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサン
ジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナン
ジオール、1,10−デカンジオール、2−ブテン−
1,4−ジオール、5−ヘキセン−1,2−ジオール、
7−オクテン−1,2−ジオール、3−メルカプト−
1,2−プロパンジオール、ヒドロキノン、ジヒドロキ
シアントラキノン、ジヒドロキシベンゾフェノン、トリ
ヒドロキシベンゾフェノン、テトラヒドロキシベンゾフ
ェノン、ビスフェノールA、ビスフェノールS、フェノ
ールホルムアルデヒドノボラック樹脂、レゾール樹脂、
レゾルシンベンズアルデヒド樹脂、ピロガロールアセト
ン樹脂、ヒドロキシスチレンの重合体および共重合体、
グリセリン、ジグリセリン、トリメチロールプロパン、
1,2,4−ブタントリオール、ペンタエリスリトー
ル、ジペンタエリスリトール、ソルビトール、ソルビタ
ン、ポリビニルアルコール、セルロースおよびその誘導
体、ヒドロキシエチルアクリレートの重合体および共重
合体、ヒドロキシエチルメタクリレートの重合体および
共重合体などの多官能のものが挙げられる。
【0059】また、上記の水酸基含有化合物の水酸基の
部分のそれぞれにエチレンオキシドやプロピレンオキシ
ドをアルコール1モルに対して1〜100モル付加した
ものも同様に用いることができる。
【0060】また、エピハロヒドリンとしては、エポク
ロロヒドリン、エピブロモヒドリン、エピヨードヒドリ
ンなどが挙げられる。
【0061】上記のような水酸基含有化合物とエピハロ
ヒドリンとの反応において、多価の水酸基含有化合物を
用いる場合、すべての水酸基にエピハロヒドリンを反応
させる必要はなく、最低一つの水酸基に反応すればよ
い。
【0062】また、エポキシ化合物としては、エチレン
性不飽和結合を過酸化物などで酸化してエポキシ基を合
成したもの、ポリカルボン酸にグリシジルアルコールを
反応させたものなども挙げられる。
【0063】このようなエポキシ化合物とアクリル酸あ
るいはメタクリル酸を反応させることにより、アミノ構
造を有さない水酸基含有モノマを得ることができる。
【0064】多官能水酸基含有化合物とアクリル酸、
メタクリル酸およびこれらの酸誘導体とを、水酸基が残
存する比率で反応させたもの。
【0065】ここで、多官能水酸基含有化合物の具体例
としては、上述ので示した多官能水酸基含有化合物と
同様のものが挙げられる。
【0066】また、アクリル酸あるいはメタクリル酸誘
導体としては、これらの酸ハロゲン化物や酸無水物を用
いることができる。
【0067】このような多官能水酸基含有化合物とアク
リル酸、メタクリル酸およびこれらの酸誘導体とを水酸
基が残存する比率で反応させることにより、アミノ構造
を有さない水酸基含有モノマを得ることができる。
【0068】カルボン酸化合物にビニルグリシジルエ
ーテル、アリルグリシジルエーテル、グリシジルアクリ
レート、グリシジルメタクリレートのようなエチレン性
不飽和基とエポキシ基の両方を有する化合物を反応させ
たもの。
【0069】ここで、カルボン酸化合物としては、ギ
酸、酢酸、プロピオン酸、シュウ酸、フマル酸、マレイ
ン酸、フタル酸、アジピン酸、乳酸、酪酸、アクリル
酸、メタクリル酸、コハク酸、クエン酸、クロロ酢酸、
アクリル酸重合体および共重合体、メタクリル酸重合体
および共重合体などが挙げられるが、これらに限定され
ず、カルボン酸であれば何でもよい。
【0070】上記のカルボン酸化合物にビニルグリシジ
ルエーテル、アリルグリシジルエーテル、グリシジルア
クリレート、グリシジルメタクリレートのようなエチレ
ン性不飽和基とエポキシ基の両方を有する化合物を反応
させることにより、アミノ構造を有さない水酸基含有モ
ノマを得ることができる。
【0071】これらの〜のような化合物以外でも、
アミノ構造を有さない水酸基含有モノマであれば特に限
定されない。このようなアミノ構造を有さない水酸基含
有モノマは単独あるいは2種以上を混合して用いること
がでいる。これらのアミノ構造を含まない水酸基含有モ
ノマの中では、耐刷性の点から芳香族構造を含まないも
のが好ましいが、画像再現性の点から芳香族構造を含む
ものを適当量混合することも好ましい。
【0072】これらのアミノ構造を有さない水酸基含有
モノマは、上層のインキ反発層や下層の支持体あるいは
プライマ層との接着を更に良好とするために、有機シリ
ル基を有することも好ましい。このような有機シリル基
は、大別して加水分解性の活性シリル基と非加水分解性
のシリル基に分類できる。
【0073】第一の加水分解性の活性シリル基とは、加
水分解によりシラノール基などの高反応性が再生するア
ルコキシシリル基、アセトキシシリル基、オキシムシリ
ル基などのシリル基とトリメチルシロキシ基、トリエチ
ルシロキシ基、トリフェニルシロキシ基などのように加
水分解によってアルコール性水酸基が再生するものが挙
げられ、これらは反応性シリル基として働く。
【0074】アルコキシシリル基の具体例としては、ト
リメトキシシリル基、トリエトキシシリル基、メチルジ
メトキシシリル基、メチルジエトキシシリル基、ビニル
ジメトキシシリル基、ビニルジエトキシシリル基、アリ
ルジメトキシシリル基、アリルジエトキシシリル基、3
−メタクリルオキシプロピルジメトキシシリル基、3−
メタクリルオキシプロピルエトキシシリル基、ジメチル
メトキシシリル基、ジメチルエトキシシリル基、ジビニ
ルメトキシシリル基、ジビニルエトキシシリル基、ジア
リルメトキシシリル基、ジアリルエトキシシリル基、3
−メタクリルオキシプロピルメチルメトキシシリル基、
3−メタクリルオキシプロピルメチルエトキシシリル基
などが挙げられるが、これらに限定されない。
【0075】アセトキシシリル基の具体例としては、ト
リアセトキシシリル基、メチルジアセトキシシリル基、
エチルジアセトキシシリル基、ジメチルアセトキシシリ
ル基、ジエチルアセトキシシリル基などが挙げられる
が、これらに限定されない。
【0076】オキシムシリル基の具体例としては、トリ
ス(メチルエチルケトオキシム)シリル基、メチルジ
(メチルエチルケトオキシム)シリル基、エチルジ(メ
チルエチルケトオキシム)シリル基、ビニルジ(メチル
エチルケトオキシム)シリル基などが挙げられるが、こ
れらに限定されない。
【0077】第二の非加水分解性のシリル基としては非
反応性のシリル基を意味し、アルキルシリル基やアリル
シリル基などが挙げられる。
【0078】また、上記の重合可能な化合物とは別に、
少量にポリジメチルシロキサン、シリコーン樹脂、公知
の各種変性ポリジメチルシロキサン、シリコーンアクリ
レートやシリコーンメタクリレートなどのシリコーン化
合物を添加することも可能である。特に、シリコーンア
クリレートやシリコーンメタクリレートの少量添加は感
度調整の点から有効である。
【0079】シリコーンアクリレートやシリコーンメタ
クリレートの具体例としては、1,3−ビス(3−メタ
クリルオキシプロピル)−1,1,3,3−テトラメチ
ルジシロキサン、3−メタクリルオキシプロピルメチル
ジメトキシシラン、1−(3−メタクリルオキシプロピ
ル)−1,1,3,3,3−ペンタメチルジシロキサ
ン、3−メタクリルオキシプロピルトリメトキシシラ
ン、3−メタクリルオキシプロピルトリス(トリメチル
シロキシ)シラン、α,ω−メタクリルオキシプロピル
ポリジメチルシロキサンなどが挙げられるが、これらに
限定されない。
【0080】本発明に用いられる感光層中には、上記に
述べてきた特定の構造および機能を果たす重合可能な化
合物の他に、感度調整などの目的から公知のモノマまた
はオリゴマを添加することができる。
【0081】このようなモノマまたはオリゴマの具体例
を下記に示すが、これらに限定されない。
【0082】アルコール類(メタノール、エタノール、
プロパノール、ヘキサノール、オクタノール、シクロヘ
キサノール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペ
ンタエリスリトール、イソアミルアルコール、ラウリル
アルコール、ステアリルアルコール、ブトキシエチルア
ルコール、エトキシエチレングリコール、メトキシエチ
レングリコール、メトキシプロピレングリコール、フェ
ノキシエタノール、フェノキシジエチレングリコール、
テトラヒドロフルフリルアルコール、エチレングリコー
ル、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、
ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプ
ロピレングリコール、トリプロピレングリコール、ポリ
プロピレングリコール、ジグリセリン、ソルビトール、
ソルビタン、ビスフェノールA、ビスフェノールS、ヒ
ドロキノン、ジペンタエリスリトールなど)の水酸基の
部分を全てエステル化したアクリル酸エステルまたはメ
タクリル酸エステルのようなアミノ構造を有さないモノ
マ、アミン類(ブチルアミン、ヘキシルアミン、オクチ
ルアモン、ベンジルアミンなど)とアクリル酸またはメ
タクリル酸との反応により得られるアミノ構造を有する
モノマ。
【0083】本発明の感光層においては、形態保持機能
やモノマを光重合に適した分散状態にする役割として、
バインダポリマの添加が好ましい。このようなバインダ
ポリマとしては、有機溶媒可能でかつフィルム形成能の
あるものであればいずれも使用可能であるが、好ましく
はそのガラス転移温度(Tg)が20℃以下のポリマお
よびコポリマ、さらに好ましくは、ガラス転移温度(T
g)が0℃以下のポリマおよびコポリマを挙げることが
できる。ガラス転移温度が20℃以下のポリマは、室温
状態では通常ガラス転移点以上であるので、ゴム性能を
有しており、柔軟であるので、耐刷性に非常に有利とな
る。モノマの光重合反応をスムーズにする点から、バイ
ンダポリマ中にはエチレン性不飽和結合は存在しない方
がよい。ここで、ガラス転移点Tg(glass tr
ansition temperature)とは、上
述のプライマ層の部分で述べたものと同じである。
【0084】以下にバインダポリマとなり得る代表的な
ポリマ類について具体的に述べるが、これらに限定され
ず、これ以外のものでもよい。
【0085】ビニルポリマ類 以下に示すような単量体およびそれらの誘導体から得ら
れるポリマ、およびコポリマ。
【0086】例えば、エチレン、プロピレン、1−ブテ
ン、スチレン、ブタジエン、イソプレン、塩化ビニル、
酢酸ビニル、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、ア
クリル酸イソプロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリ
ル酸−2−エチルヘキシル、メタクリル酸メチル、メタ
クリル酸エチル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリ
ル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル
酸n−ヘキシル、メタクリル酸ラウリル、アクリル酸、
メタクリル酸、マレイン酸、イタコン酸、メタクリル酸
−2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸−2−ヒドロキ
シプロピル、アクリル酸−2−ヒドロキシエチル、アク
リル酸−2−ヒドロキシプロピル、ポリエチレングリコ
ールモノアクリレート、ポリエチレングリコールモノメ
タクリレート、ポリプロピレングリコールモノアクリレ
ート、ポリプロピレングリコールモノメタクリレート、
フェノキシエチルアクリレート、フェノキシエチルメタ
クリレート、2−アクリロキシエチル水素フタレート、
2−メタクリロキシエチル水素フタレート、2−アクリ
ロキシエチル水素サクシネート、2−メタクリロキシエ
チル水素サクシネート、アクリルアミド、N−メチロー
ルアクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド、グリシ
ジルメタクリレート、アクリロニトリル、ビニルトルエ
ン、イソブテン、3−メチル−1−ブテン、ブチルビニ
ルエーテル、N−ビニルカルバゾール、メチルビニルケ
トン、ニトロエチレン、α−シアノアクリル酸メチル、
ビニリデンシアニド、ポリエチレングリコールジアクリ
レート、ポリエチレングリコールジメタクリレート、ト
リメチロールエタントリアクリレート、トリメチロール
プロパントリメタクリレート、ネオペンチルグリコール
ジアクリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレ
ート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタ
エリスリトールトリメタクリレート、ペンタエリスリト
ールテトラアクリレート、ペンタエリスリトールテトラ
メタクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリ
レート、ジペンタエリスリトールヘキサメタクリレー
ト、ヘキサンジオールジアクリレート、ヘキサンジオー
ルジメタクリレート、トリメチロールプロパントリ(ア
クリロイルオキシプロピル)エーテル、グリセリンやト
リメチロールエタン、トリメチロールプロパン等の多官
能アルコールにエチレンオキシドを付加させた後、アク
リレート化あるいはメタクリレート化したもの、および
これらの誘導体を重合、共重合させて得られるポリマ、
コポリマをバインダポリマとして使用できる。
【0087】ガラス転移温度が20℃以下のビニル系ポ
リマの具体例としては、例えば次に示すようなポリマが
挙げられるが、これらに限定されない。
【0088】(a)ポリオレフィン類 例えばポリ(1−ブテン)、ポリ(5−シクロヘキシル
−1−ペンテン)、ポリ(1−デセン)、ポリ(1,1
−ジクロロエチレン)、ポリ(1,1−ジメチルブテ
ン)、ポリ(1,1−ジメチルプロペン)、ポリ(1−
ドデセン)、ポリエチレン、ポリ(1−ヘプテン)、ポ
リ(1−ヘキセン)、ポリメチレン、ポリ(6−メチル
−1−ヘプテン)、ポリ(5−メチル−1−ヘキセ
ン)、ポリ(2−メチルプロペン)、ポリ(1−ノネ
ン)、ポリ(1−オクテン)、ポリ(1−ペンテン)、
ポリ(5−フェニル−1−ペンテン)、ポリプロピレ
ン、ポリイソブチレン等。
【0089】また、ポリ(ビニルブチルエーテル)ポリ
(ビニルエチルエーテル)、ポリ(ビニルイソブチルエ
ーテル)、ポリ(ビニルメチルエーテル)等。
【0090】(b)ポリスチレン類 ガラス転移温度20℃以下のポリスチレン誘導体として
は、例えばポリ[4−{(2−ブトキシエトキシ)メチ
ル}スチレン]、ポリ(4−デシルスチレン)、ポリ
(4−ドデシルスチレン)、ポリ[4−(2−エトキシ
エトキシメチル)スチレン]、ポリ[4−(1−エチル
ヘキシロキシメチル)スチレン]、ポリ[4−(ヘキシ
ロキシメチル)スチレン]、ポリ(4−ヘキシルスチレ
ン)、ポリ(4−ノニルスチレン)、ポリ[4−(オク
チロキシメチル)スチレン]、ポリ(4−オクチルスチ
レン)、ポリ(4−テトラデシルスチレン)等が挙げら
れる。(c)アクリル酸エステルポリマおよびメタクリ
ル酸エステルポリマ ガラス転移温度20℃以下のポリアクリレート類として
は、例えばポリ(ブチルアクリレート)、ポリ(sec
−ブチルアクリレート)、ポリ(tert−ブチルアク
リレート)、ポリ[3−(2−シアノエチルチオ)エチ
ルアクリレート]、ポリ[3−(2−シアノエチルチ
オ)プロピルアクリレート]、ポリ[2−(シアノメチ
ルチオ)エチルアクリレート]、ポリ[6−(シアノメ
チルチオ)ヘキシルアクリレート]、ポリ[2−(3−
シアノプロピルチオ)エチルアクリレート]、ポリ(2
−エトキシエチルアクリレート)、ポリ(3−エトキシ
プロピルアクリレート)、ポリ(エチルアクリレー
ト)、ポリ(2−エチルブチルアクリレート)、ポリ
(2−エチルヘキシルアクリレート)、ポリ(5−エチ
ル−2−ノニルアクリレート)、ポリ(2−エチルチオ
エチルアクリレート)、ポリ(3−エチルチオプロピル
アクリレート)、ポリ(ヘプチルアクリレート)、ポリ
(2−ヘプチルアクリレート)、ポリ(ヘキシルアクリ
レート)、ポリ(イソブチルアクリレート)、ポリ(イ
ソプロピルアクリレート)、ポリ(2−メトキシエチル
アクリレート)、ポリ(3−メトキシプロピルアクリレ
ート)、ポリ(2−メチル−7−エチル−4−ウンデシ
ルアクリレート)、ポリ(2−メチルペンチルアクリレ
ート)、ポリ(4−メチル−2−ペンチルアクリレー
ト)、ポリ(4−メチルチオブチルアクリレート)、ポ
リ(2−メチルチオエチルアクリレート)、ポリ(3−
メチルチオプロピルアクリレート)、ポリ(ノニルアク
リレート)、ポリ(オクチルアクリレート)、ポリ(2
−オクチルアクリレート)、ポリ(3−ペンチルアクリ
レート)、ポリ(プロピルアクリレート)ポリ(ヒドロ
キシエチルアクリレート)、ポリ(ヒドロキシプロピル
アクリレート)等が代表例として挙げられる。
【0091】ガラス転移温度20℃以下のポリメタクリ
レート類としては、例えばポリ(デシルメタクリレー
ト)、ポリ(ドデシルメタクリレート)、ポリ(2−エ
チルヘキシルメタクリレート)、ポリ(オクタデシルメ
タクリレート)、ポリ(オクチルメタクリレート)、ポ
リ(テトラデシルメタクリレート)、ポリ(n−ヘキシ
ルメタクリレート)、ポリ(ラウリルメタクリレート)
等が挙げられる。
【0092】未加硫ゴム 天然ゴム(NR)やブタジエン、イソプレン、スチレ
ン、アクリロニトリル、アクリル酸エステル、メタクリ
ル酸エステルより選ばれた単独重合体または共重合体で
あり、例えば、ポリブタジエン(BR)、スチレン−ブ
タジエン共重合体(SBR)、カルボキシ変性スチレン
−ブタジエン共重合体、ポリイソプレン(NR)、ポリ
イソブチレン、ポリクロロプレン(CR)、ポリネオプ
レン、アクリル酸エステル−ブタジエン共重合体、メタ
クリル酸エステル−ブタジエン共重合体、アクリル酸エ
ステル、アクリロニトリル共重合体(ANM)、イソブ
チレン−イソプレン共重合体(IIR)、アクリロニト
リル−ブタジエン共重合体(NBR)、カルボキシ変性
アクリロニトリル−ブタジエン共重合体、アクリロニト
リル−クロロプレン共重合体、アクリロニトリル−イソ
プレン共重合体、エチレン−プロピレン共重合体(EP
M、EPDM)、ビニルピリジン−スチレン−ブタジエ
ン共重合体、スチレン−イソプレン共重合体などが挙げ
られる。
【0093】これらの他に、ガラス転移温度20℃以下
のゴム類の具体例としては、例えばポリ(1,3−ブタ
ジエン)、ポリ(2−クロロ−1,3−ブタジエン)、
ポリ(2−デシル−1,3−ブタジエン)、ポリ(2,
3−ジメチル−1,3−ブタジエン)、ポリ(2−エチ
ル−1,3−ブタジエン)、ポリ(2−ヘプチル−1,
3−ブタジエン)、ポリ(2−イソプロピル−1,3−
ブタジエン)、ポリ(2−メチル−1,3−ブタジエ
ン)、クロロスルホン化ポリエチレン等が挙げられるが
これらに限定されない。
【0094】また、これらゴム類の変性物、例えばエポ
キシ化、塩素化、カルボキシル化等の通常行われる変性
を行ったゴム類や、他のポリマ類とのブレンド物もまた
バインダポリマとして使用できる。
【0095】ポリオキシド類(ポリエーテル類) トリオキサン、エチレンオキシド、プロピレンオキシ
ド、2,3−エポキシブタン、3,4−エポキシブタ
ン、2,3−エポキシペンタン、1,2−エポキシヘキ
サン、エポキシシクロヘキサン、エポキシシクロヘプタ
ン、エポキシシクロオクタン、スチレンオキシド、2−
フェニル−1,2−エポキシプロパン、テトラメチルエ
チレンオキシド、エピクロロヒドリン、エピブロモヒド
リン、アリルグリシジルエーテル、フェニルグリシジル
エーテル、n−ブチルグリシジルエーテル、1,4−ジ
クロロ−2,3−エポキシブタン、2,3−エポキシプ
ロピオンアルデヒド、2,3−エポキシ−2−メチルプ
ロピオンアルデヒド、2,3−エポキシジエチルアセタ
ールなどの開環重合により、ポリマ、コポリマもまたバ
インダポリマとして使用可能である。
【0096】ガラス転移温度20℃以下のポリオキシド
類の具体例としては、例えばポリアセトアルデヒド、ポ
リ(ブタジエンオキシド)、ポリ(1−ブテンオキシ
ド)、ポリ(ドデセンオキシド)、ポリ(エチレンオキ
シド)、ポリ(イソブテンオキシド)、ポリホルムアル
デヒド、ポリ(プロピレンオキシド)、ポリ(テトラメ
チレンオキシド)、ポリ(トリメチレンオキシド)等が
挙げられる。
【0097】ポリエステル類 以下に示すような多価アルコールと多価カルボン酸の重
縮合により得られるポリエステル、多価アルコールと多
価カルボン酸無水物の重合により得られるポリエステ
ル、ラクトンの開環重合などにより得られるポリエステ
ル、およびこれら多価アルコール、多価カルボン酸、多
価カルボン酸無水物、およびラクトンの混合物より得ら
れるポリエステル等もバインダポリマとして使用可能で
ある。
【0098】多価アルコールとしては、エチレングリコ
ール、プロピレングリコール、1,3−プロパンジオー
ル、1,4−ブタンジオール、1,3−ブチレングリコ
ール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジ
オール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコー
ル、ネオペンチルグリコール、トリエチレングリコー
ル、p−キシリレングリコール、水素化ビスフェノール
A、ビスフェノールジヒドロキシプロピルエーテル、グ
リセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロ
パン、トリスヒドロキシメチルアミノメタン、ペンタエ
リスリトール、ジペンタエリスリトール、ソルビトール
等。
【0099】多価カルボン酸および多価カルボン酸無水
物としては、無水フタル酸、イソフタル酸、テレフタル
酸、無水コハク酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバチ
ン酸、テトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フ
タル酸、テトラブロム無水フタル酸、テトラクロル無水
フタル酸、無水ヘット酸、無水ハイミック酸、無水マレ
イン酸、フマル酸、イタコン酸、無水トリメリット酸、
メチルシクロヘキセントリカルボン酸無水物、無水ピロ
メリット酸等。
【0100】ラクトンとしては、β−プロピオラクト
ン、γ−ブチロラクトン、δ−バレロラクトン、ε−カ
プロラクトン等。
【0101】ポリ(オキシジエチレンピメレート)、ポ
リ(オキシジエチレンプロピルマロネート)、ポリ(オ
キシジエチレンセバケート)、ポリ(オキシジエチレン
スベレート)、ポリ(オキシジエチレンスクシネー
ト)、ポリ(テトラメチレナジペート)、ポリ(テトラ
メチレンアジペート)、ポリ(テトラメチレンセバケー
ト)、ポリ(トリメチレンアジペート)等が挙げられる
が、これらに限定されない。
【0102】ポリウレタン類 以下に示すポリイソシアネート類と多価アルコールより
得られるポリウレタンもまたバインダポリマとして使用
できる。多価アルコールとしては上記ポリエステルの項
で述べた多価アルコール類および下記の多価アルコール
類、これら多価アルコールとポリエステルの項で述べた
多価カルボン酸の重縮合で得られる両端が水酸基である
ような縮合系ポリエステルポリオール、上記ラクトン類
より得られる重合ポリエステルポリオール、ポリカーボ
ネートジオール、プロピレンオキシドやテトラヒドロフ
ランの開環重合やエポキシ樹脂の変性で得られるポリエ
ーテルポリオール、あるいは水酸基を有するアクリル
(あるいはメタクリル)単量体とアクリル(あるいはメ
タクリル)酸エステルとの共重合体であるアクリルポリ
オール、ポリブタジエンポリオールなどが使用可能であ
る。
【0103】イソシアネート類としては、パラフェニレ
ンジイソシアネート、2,4−または2,6−トルイレ
ンジイソシアネート(TDI)、4,4−ジフェニルメ
タンジイソシアネート(MDI)、トリジンイソシアネ
ート(TODI)、キシリレンジイソシアネート(XD
I)、水素化キシリレンジイソシアネート、シクロヘキ
サンジイソシアネート、メタキシリレンジイソシアネー
ト(MXDI)、ヘキサメチレンジイソシアネート(H
DIあるいはHMDI)、リジンジイソシアネート(L
DI)、(別名2,6−ジイソシアネートメチルカプロ
エート)、水素化MDI(H12MDI)(別名4,
4’−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネー
ト))、水素化TDI(HTDI)(別名メチルシクロ
ヘキサン2,4(2,6)ジイソシアネート)、水素化
XDI(H6XDI)(別名1,3−(イソシアナート
メチル)シクロヘキサン)、イソホロンジイソシアネー
ト(IPDI)、ジフェニルエーテルイソシアネート、
トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート(TMD
I)、テトラメチルキシリレンジイソシアネート、ポリ
メチレンポリフェニルイソシアネート、ダイマー酸ジイ
ソシアネート(DDI)、トリフェニルメタントリイソ
シアネート、トリス(イソシアネートフェニル)チオフ
ォスフェート、テトラメチルキシリレンジイソシアネー
ト、リジンエステルトリイソシアネート、1,6,11
−ウンデカントリイソシアネート、1,8−ジイソシア
ネート−4−イソシアネートメチルオクタン、1,3,
6−ヘキサメチレントリイソシアネート、ビシクロヘプ
タントリイソシアネート等やポリイソシアネート類の多
価アルコールアダクト体、あるいはポリイソシアネート
類の重合体が挙げられる。
【0104】上記ポリエステルの項で述べたもの以外の
代表的な多価アルコール類としては、ポリプロピレング
リコール、ポリエチレングリコール、ポリテトラメチレ
ングリコール、エチレンオキシド−プロピレンオキシド
共重合体、テトラヒドロフラン−エチレンオキシド共重
合体、テトラヒドロフラン−プロピレンオキシド共重合
体等を、また、ポリエステルジオールとしてはポリエチ
レンアジペート、ポリプロピレンアジペート、ポリヘキ
サメチレンアジペート、ポリネオペンチルアジペート、
ポリヘキサメチレンエオペンチルアジペート、ポリエチ
レンヘキサメチレンアジペート等を、また、ポリ−ε−
カプロラクトンジオール、ポリヘキサメチレンカーボネ
ートジオール、ポリテトラメチレンアジペート、ソルビ
トール、メチルグルコジット、シュクローズ等を挙げる
ことができる。
【0105】また、種々の含リンポリオール、ハロゲン
含有ポリオールなどもポリオールとして使用できる。
【0106】さらに、分岐したポリウレタン樹脂や水酸
基等の種々の官能基を有するポリウレタン樹脂もまたバ
インダポリマとして利用可能である。
【0107】これらの他、ポリ(テトラメチレンヘキサ
メチレン−ウレタン)、ポリ(1,4−(2−ブテン)
ヘキサメチレン−ウレタン)、ポリ(1,4−(2−ブ
チン)ヘキサメチレン−ウレタン)等も挙げられるが、
これらに限定されるものではない。
【0108】ポリアミド類 従来提案されているポリアミド類もまたバインダポリマ
として使用できる。基本的な組成としては、次に示すモ
ノマ類のコポリマである。
【0109】ε−カプロラクタム、ω−カプロラクタ
ム、ω−アミノウンデカン酸、ヘキサメチレンジアミ
ン、4,4’−ビス−アミノシクロヘキシルメタン、
2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジアミン、イソ
ホロンジアミン、ジグリコール類、イソフタル酸、アジ
ピン酸、セバチン酸、ドデカン二酸など。
【0110】さらに詳しく説明すると、ポリアミドは一
般に水溶性ポリアミドとアルコール可溶性ポリアミドに
分類される。水溶性ポリアミドとしては、例えば特開昭
48−72250号公報に示されるような3,5−ジカ
ルボキシベンゼンスルホン酸ナトリウムなどを共重合す
ることによって得られるスルホン酸基またはスルホネー
ト基を含有するポリアミド、特開昭49−43465号
公報に示されているような分子中にエーテル結合を持つ
ジカルボン酸、ジアミン、あるいは環状アミドの内いず
れか1種類を共重合して得られるところのエーテル結合
を有するポリアミド、特開昭50−7605号公報に示
されているようなN,N’−ジ(γ−アミノプロピル)
ピペラジン等を共重合して得られる塩基性窒素を含有す
るポリアミドおよびこれらのポリアミドをアクリル酸等
で四級化したポリアミド、特開昭55−74537号公
報で提案されている分子量150〜1500のポリエー
テルセグメントを含有する共重合ポリアミド、およびα
−(N,N’−ジアルキルアミノ)−ε−カプロラクタ
ムとε−カプロラクタムの開環共重合で得られるところ
のポリアミド等が挙げられる。
【0111】分子量150〜1500のポリエーテルセ
グメントを含有する共重合ポリアミドとしては、末端に
アミノ基を有しポリエーテルセグメント部分の分子量が
150〜1500であるポリオキシエチレンと脂肪族ジ
カルボン酸またはジアミンとからなる構成単位を30〜
70重量%含有するところの共重合ポリアミドが挙げら
れる。
【0112】またアルコール可溶性ポリアミドとして
は、二塩基酸脂肪酸とジアミン、ω−アミノ酸、ラクタ
ムあるいはこれらの誘導体から公知の方法によって合成
される線状ポリアミドが挙げられ、ホモポリマだけでな
くコポリマ、ブロックポリマ等も使用できる。代表的な
例としては、ナイロン3、4、5、6、8、11、1
2、13、66、610、6/10、13/13、メタ
キシリレンジアミンとアジピン酸からのポリアミド、ト
リメチルヘキサメチレンジアミンあるいはイソホロンジ
アミンとアジピン酸からのポリアミド、ε−カプロラク
タム/アジピン酸/ヘキサメチレンジアミン/4,4’
−ジアミノジシクロヘキシルメタン共重合体ポリアミ
ド、ε−カプロラクタム/アジピン酸/ヘキサメチレン
ジアミン/2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジア
ミン共重合体ポリアミド、ε−カプロラクタム/アジピ
ン酸/ヘキサメチレンジアミン/イソホロンジアミン共
重合体ポリアミド、あるいはこれらの成分を含むポリア
ミド、それらのN−メチロール、N−アルコキシメチル
誘導体等も使用できる。
【0113】以上のようなポリアミドを単独または混合
してバインダポリマとして用いることができる。
【0114】また、これらのバインダポリマと共用、あ
るいは単独で以下のようなポリマも使用することが可能
である。
【0115】クロトン酸系化合物共重合体、マレイン酸
系化合物共重合体、ロジン変性などの部分エステル化マ
レイン系、酸性セルロース誘導体、ポリビニルピロリド
ン、フェノキシ樹脂、ポリビニルブチラール、ポリビニ
ルホルマール、ポリ塩化ビニル、ポリビニルアルコー
ル、部分アセタール化ポリビニルアルコール、尿素樹脂
類、フェノール樹脂類、ベンゾグアナミン樹脂類、ジア
ゾ樹脂類、セルロースおよびその誘導体、キチン、キト
サン、ミルクカゼイン、ゼレチン、大豆タンパク質、ア
ルブミンなど。
【0116】これらのバインダポリマとなりうるポリマ
は単独で用いてもよいし、また数種のポリマを混合して
用いてもよい。
【0117】これらバインダポリマの中ではポリウレタ
ン、ポリエステル、ビニル系ポリマ、未加硫ゴムなどが
好ましい。これらのバインダポリマの使用量は感光層が
画像再現性を有する範囲であれば基本的にはどのような
割合でもよい。
【0118】また、本発明の感光層は光重合性であるの
で、光開始剤や光増感剤、光増感助剤を添加することが
好ましい。具体的には、ベンゾインメチルエーテル、ベ
ンゾインイソプロピルエーテル、α,α−ジメトキシ−
α−フェニルアセトフェノンなどのベンゾイン誘導体、
フルオレノン類、キサントン類、N−メチルアクリドン
やN−ブチルアクリドンおよびこれらの誘導体のような
アクリドン類、ベンゾフェノンや4,4’−ビス(ジメ
チルアミノ)ベンゾフェノン、4,4’−ビス(ジエチ
ルアミノ)ベンゾフェノンおよびこれらの誘導体のよう
なベンゾフェノン類、2−クロロチオキサントンや2−
イソプロピルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキ
サントンおよびこれらの誘導体のようなチオキサントン
類などが挙げられるが、これらに限定されず、これ以外
のものでも光重合に関与できるものであればどのような
ものでもよい。
【0119】本発明の感光層には、必要に応じて染料や
顔料、pH指示薬、界面活性剤、重合禁止剤、有機酸、
無機酸、光酸発生剤などの各種添加剤を加えることも可
能である。これらの中で、例えば重合禁止剤の具体例と
しては、ヒドロキノン、4−メトキシフェノール、ジ−
tert−ブチルクレゾール、ピロガロール、tert
−ブチルカテコール、ベンゾキノン、4,4’−チオビ
ス(3−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、
2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−tert−
ブチルフェノール)、2−メルカプトベンゾイミダゾー
ル、フェノチアジン、テンポールなどが挙げられるが、
これらに限定されず、これ以外のものでも重合禁止の効
果、とりわけ暗反応による重合禁止の効果を有するもの
であればどのようなものでもよい。また、染料の具体例
としては、トリフェニルメタン系塩基性染料、すなわち
カラーインデックス記載のBasic Blue(ベー
シック・ブルー)1,5,7,8,11,15,26、
Basic Violet(ベーシック・バイオレッ
ト)1(メチルバイオレット),2,3(クリスタルバ
イオレット),4,23、Basic Green(ベ
ーシック・グリーン)1,4(マラカイトグリーン)な
どが挙げられるが、 これらに限定されず、他の塩基性
染料や中性染料、あるいは酸性染料でもよい。また、後
述のインキ反発層との接着に寄与するような公知の触
媒、例えばジブチルスズジアセテート、ジブチルスズジ
オクテート、ジブチルスズジラウレート、テトラメトキ
シチタンなどの金属触媒やこれら以外の触媒を感光層中
に添加することも好ましい。
【0120】感光層中の各成分の配合割合については、
本発明の特徴である良好な画像再現性を忠実に再現する
ため、バインダポリマを100重量部に対して上記水酸
基含有モノマ5〜10000重量部、その他のモノマ0
〜5000重量部、光開始剤や光増感剤、光増感助剤を
0.1〜10000重量部、各種添加剤を各々0〜10
000重量部加えることにより設けるのがよい。ここに
おいて、好ましくは、水酸基含有モノマが重合可能成分
の内の50重量%以上を占めていることであり、更に好
ましくは重合可能成分の内の70重量%以上を占めてい
ることである。水酸基含有モノマがこれ未満の量の場
合、感光層とインキ反発層との接着が弱くなり好ましく
ない。また、水酸基含有モノマの内訳とては、アミノ構
造を有する水酸基含有モノマとアミノ構造を有さない水
酸基含有モノマとの比率が5:95〜95:5であるこ
とが重要であり、より好ましくは10:90〜90:1
0、更に好ましくは15:85〜85:15であり、最
も好ましくは20:80〜80:20である。アミノ構
造を有する水酸基含有モノマが極端に多すぎると感光層
全体が塩基性となり、長期に保存した時に画像再現性が
低下する。逆に、アミノ構造を有する水酸基含有モノマ
が極端に少なすぎると光重合開始効率が悪くなり、結果
として十分な光重合が起こらない危険があるので上記の
比率が好ましい。アミノ構造を有する水酸基含有モノマ
は、芳香族構造を有するものと芳香族構造を有さないも
のとを適当量組み合わせることが更に好ましい。また、
アミノ構造を有さない水酸基含有モノマは、芳香族構造
を有さないものだけで構成されることが好ましい。以上
より、最適な組み合わせととしては、アミノ構造を有し
かつ芳香族構造を有する水酸基含有モノマ、アミノ構造
を有しかつ芳香族構造を有さない水酸基含有モノマ、ア
ミノ構造も芳香族構造も有さない水酸基含有モノマの3
種のモノマを使用することである。
【0121】感光層の膜厚としては、0.1〜100μ
m、好ましくは0.2〜50μm、より好ましくは0.
5〜30μmである。薄すぎると塗布時にピンホールな
どの欠点が生じやすくなり、厚すぎると経済的に不利に
なる。
【0122】次に、本発明に用いられるインキ反発層に
ついて説明する。
【0123】インキ反発層としては、例えばシリコーン
ゴムを用いたもの、フッ素樹脂を用いたものが挙げられ
るが、これらに限定されず、水なし平版印刷版に使用可
能とされている公知のインキ反発層であれば何でもよ
い。これらの中では、材料の簡便さなどからシリコーン
ゴムが特に好ましい。
【0124】インキ反発層としてシリコーンゴムを用い
る場合、シリコーンゴム層は、通常下記一般式(I)の
ような繰り返し単位を有する分子量数千〜数十万の線状
有機ポリシロキサンを主成分とするものである。
【0125】
【化1】 (式中、nは2以上の整数、R1、R2は炭素数1〜5
0の置換あるいは非置換のアルキル基、炭素数2〜50
の置換あるいは非置換のアルケニル基、炭素数4〜50
の置換あるいは非置換のアリール基の群から選ばれる少
なくとも一種であり、それぞれ同一でも異なっていても
よい。R1、R2の全体の40%以上がビニル、フェニ
ル、ハロゲン化ビニル、ハロゲン化フェニルであり、全
体の60%以上がメチル基であるものが好ましい。)こ
のような線状有機ポリシロキサンには、通常以下の一般
式(II)に示すような架橋剤を添加することにより架
橋させる。
【0126】 R3mSiM4-m (II) (式中、mは0〜2の整数であり、R3はアルキル基、
アルケニル基、アリール基、またはこれらの組み合わさ
れた基を示し、それらはハロゲン原子、アミノ基、ヒド
ロキシ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アクリル
オキシ基、メタクリルオキシ基、チオール基などの官能
基を置換基として有していてもよい。Mは水素原子、水
酸基、アルコキシ基、アシルオキシ基、ケトオキシム
基、アミド基、アミノオキシ基、アミノ基、グリシジル
基、メタクリル基、アリル基、ビニル基などを有するア
セトキシシラン、ケトオキシムシラン、アルコキシシラ
ンアミノシラン、アミドシランなどが挙げられるが、こ
れらに限定されない。
【0127】これらは通常線状有機ポリシロキサンとし
て末端が水酸基であるものと組み合わせて、各々脱酢酸
型、脱オキシム型、脱アルコール型、脱アミン型、脱ア
ミド型などのシリコーンゴムとなる。
【0128】このような縮合型の架橋を行うシリコーン
ゴムには、スズ、亜鉛、鉛、カルシウム、マンガンなど
の金属カルボン酸塩、例えばラウリル酸ジブチルスズ、
スズ(II)オクテート、ナフテン酸塩、あるいは塩化
白金酸のような触媒、あるいはこれ以外に知られている
公知の触媒を添加してもよい。
【0129】また、ラジカル開始剤により、線状有機ポ
リシロキサンを硬化させてシリコーンゴムとすることも
可能である。この際、公知のラジカル開始剤を適当量加
えることは任意である。
【0130】また、SiH基と−CH=CH−基との付
加反応によって架橋させた付加型シリコーンゴム層も有
用である。ここで用いる付加型シリコーンゴム層は多価
ハイドロジェン有機ポリシロキサンと、1分子に2個以
上の−CH=CH−結合を有するポリシロキサン化合物
との反応によって得られるもので、望ましくは以下の成
分: 1分子中にケイ素原子に直接結合したアルケニル基
(望ましくはビニル基)を少なくとも2個有する有機シ
ロキサン 1分子中に少なくともSiH結合を2個有する有機ポ
リシロキサン 付加触媒 からなる組成物を架橋硬化したものである。成分のア
ルケニル基は分子鎖末端、中間のいずれにあってもよ
い。アルケニル基以外の基としては、置換もしくは非置
換のアルキル基、アリール基などが挙げられるがこれら
に限定されない。成分には水酸基を微量含有させても
よい。成分は成分と反応してシリコーンゴム層を形
成するが、感光層に対する接着性の付与の役割も果た
す。成分の水酸基は分子鎖末端、中間のいずれにあっ
てもい。水素以外の有機基としては成分と同様のもの
から選ばれる。成分と成分の有機基はインキ反発性
向上の点で総じて基数の60%以上がメチル基であるこ
とが好ましい。成分および成分の分子構造は直鎖
状、環状、分岐状いずれでもよく、どちらか少なくとも
一方の分子量が1000を越えることがゴム物性の面で
好ましく、さらに成分の分子量が1000を越えるこ
とが好ましい。
【0131】成分としては、α,ω−ジビニルポリジ
メチルシロキサン、両末端メチル基のメチルシロキサン
−ジメチルシロキサン共重合体などが例示され、成分
としては、両末端水酸基のポリジメチルシロキサン、
α,ω−ジメチルポリメチルハイドロジェンシロキサ
ン、両末端メチル基のメチルポリメチルハイドロジェン
シロキサン−ジメチルシロキサン共重合体、環状ポリメ
チルハイドロジェンシロキサンなどが例示されるが、こ
れらに限定されず、他のものでもよい。成分の付加触
媒は公知のものの中から任意に選ばれるが、特に白金系
の化合物が望ましく、白金単体、塩化白金、オレフィン
配位白金等が例示される。これらの組成物の硬化速度を
制御する目的で、テトラシクロ(メチルビニル)シロキ
サンなどのビニル基含有有機ポリシロキサン、炭素−炭
素三重結合のアルコール、アセトン、メチルエチルケト
ン、メタノール、エタノール、プロピレングリコールモ
ノメチルエーテルなどの架橋抑制剤を適当量添加するこ
とも可能である。
【0132】これらの組成物の他に、アルケニルトリア
ルコキシシランなどの公知の接着付与剤を添加すること
や、縮合型シリコーンゴム層の組成物である水酸基含有
有機ポリシロキサン、末端がトリメチルシリル基である
ジメチルポリシロキサンよりなるシリコーンオイル、末
端がトリメチルシリル基であるジメチルポリシロキサ
ン、加水分解性官能基含有シラン(もしくはシロキサ
ン)を添加してもよい。また、ゴム強度を向上させるた
めに、シリカなどの公知の充填剤を添加してもよい。
【0133】シリコーンゴム層の形成方法としては、上
記に述べた方法、あるいはそれ以外の方法が挙げられる
が、本発明に使用されるモノマ、とりわけ水酸基含有の
モノマとの接着反応を最大限有効に生かすためには、縮
合型の架橋を行うシリコーンゴムで形成されたものが好
ましい。縮合型の架橋を行うシリコーンゴムを用いる
と、シリコーンゴム中の架橋剤の一部が水酸基含有モノ
マと接着反応を起こし、この接着反応を起こしたモノマ
が光反応をすることにより、シリコーンゴム層と感光層
が強固に接着する。
【0134】シリコーンゴム層の厚さは約0.5〜10
0μm 、好ましくは約0.5〜10μmが適当であ
り、薄すぎる場合には耐刷性およびインキ反発性の点で
問題を生じることがあり、一方厚すぎる場合には経済的
に不利であるばかりでなく、現像時に未露光部のシリコ
ーンゴム層を除去しにくくなり、画像再現性の低下をも
たらす。
【0135】シリコーンゴム層中の各成分の配合割合に
ついては特に限定されないが、縮合型の架橋を行うシリ
コーンゴム層の場合には、線状有機ポリシロキサンを1
00重量部、ケイ素原子に直接結合した加水分解性官能
基含有ケイ素化合物を0.1〜100重量部、必要に応
じて公知の触媒を0〜50重量部加えた組成で設けるの
がよい。付加型シリコーンゴム層の場合には、1分子中
にケイ素原子に直接結合したアルケニル基(望ましくは
ビニル基)を少なくとも2個有する有機ポリシロキサン
を100重量部、1分子中に少なくともSiH結合を2
個有する有機ポリシロキサンを0.1〜100重量部、
必要に応じて付加触媒を0〜50重量部加えた組成で設
けるのがよい。
【0136】インキ反発層としてフッ素樹脂を用いる場
合、フッ素樹脂としては例えば以下のようなものが挙げ
られるが、これらに限定されない。
【0137】パーフルオロアルキルメタクリレートと
ヒドロキシ基を有するアクリルモノマ、例えば2−ヒド
ロキシエチルメタクリレートとの共重合樹脂。
【0138】パーフルオロアルキルメタクリレートと
グリシジルメタクリレートとの共重合樹脂。
【0139】パーフルオロアルキルメタクリレートと
メタクリル酸との共重合樹脂。
【0140】パーフルオロアルキルメタクリレートと
無水マレイン酸との共重合樹脂。
【0141】このようなフッ素樹脂が、活性水素官能基
と活性水素と反応しうる官能基の両方を有する場合、あ
るいは活性水素官能基を有するフッ素樹脂と活性水素と
反応しうる官能基を有するフッ素樹脂を混合して用いる
場合には、架橋剤を使用してもよい。
【0142】フッ素樹脂層の厚さは約0.5〜100μ
m、好ましくは約0.5〜10μmが適当であり、薄す
ぎる場合には耐刷性およびインキ反発性の点で問題を生
じることがあり、一方厚すぎる場合は経済的に不利であ
るばかりでなく、現像時に未露光部のフッ素樹脂層を除
去しにくくなり、画像再現性の低下をもたらす。
【0143】フッ素樹脂層中の各成分の配合割合につい
ては特に限定されないが、上記のフッ素樹脂が全体の6
0〜100重量%になるようにするのが好ましく、より
好ましくは全体の80〜98重量%になるようにするの
がよい。
【0144】以上説明したようにして構成された水なし
平版印刷版原版においては、表面のインキ反発層保護の
目的および露光工程でのフィルムの真空密着性を改善す
るために、インキ反発層の表面にプレーンまたは凹凸処
理した薄い保護フィルムをラミネートまたは薄いプラス
チックシート状物を塗布または転写して保護層とするこ
ともできる。保護フィルム、保護層は露光工程において
有用であるが、現像工程においては、剥離または溶解に
よって除去され、印刷工程においては不必要なものであ
る。
【0145】有用な保護フィルムは紫外線透過性を有
し、100μm以下、好ましくは10μm以下の厚みを
有するもので、その代表例として、ポリエチレン、ポリ
プロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリエチレンテレフタレ
ート、ポリブチレンテレフタレート、セロファンなどを
挙げることができる。これら保護フィルムの表面はフィ
ルムとの密着性を改良するために凹凸加工を施すことが
できる。また、保護フィルムの代わりにコーティング等
の手法で保護層を形成させてもよい。
【0146】本発明で用いられる水なし平版印刷版原版
は、例えば次のようにして製造される。まず必要に応じ
て各種粗面化処理をした支持体の上に、リバースロール
コータ、エアナイフコータ、メーヤバーコータなどの通
常のコータ、あるいはホエラのような回転塗布装置を用
い感光層を構成すべき組成物溶液を塗布、乾燥および必
要に応じて熱キュアを行う。なお、必要に応じて前述し
たように支持体と感光層の間に同様の方法でプライマ層
を設けた後、感光層を設けてもよい。感光層を設けた
後、必要に応じて該感光層の上に同様な方法で接着層を
塗布、乾燥後、インキ反発層を形成しうる溶液を感光層
上または接着層上に同様の方法で塗布し、通常60〜1
50℃の温度で数分間湿熱処理して、十分に硬化せしめ
てインキ反発層を形成する。必要ならば、保護層をさら
に塗布するか保護フィルムを該インキ反発層上にラミネ
ータなどを用いてカバーする。
【0147】このようにして製造された水なし平版印刷
版原版は、例えば、光透過性保護フィルムの場合はその
まま、あるいは剥いで、光透過性の劣るフィルムの場合
は剥いでから真空密着されたポジフィルムを通して活性
光線で露光される。この露光工程で用いられる光源は、
紫外線を豊富に発生するものであり、水銀灯、カーボナ
ーク灯、キセノンランプ、メタルハライドランプ、タン
グステンランプ、蛍光灯等を使うことができる。
【0148】次いで、保護フィルムがある時は剥いでか
ら版面を現像液を含んだ現像用パットでこすると未露光
部のインキ反発層、あるいは場合によってはその下の感
光層が除去され、感光層あるいはプライマ層表面が露出
しインキ受容部となる。
【0149】本発明において用いられる現像液として
は、水なし平版印刷版において通常提案されているもの
が使用できる。例えば、水、水に下記の極性溶剤を添加
したもの、脂肪族炭化水素類(ヘキサン、ヘプタン、”
アイソパーE,G,H(エッソ化学(株)製)あるいは
ガソリン、灯油等)、芳香族炭化水素類(トルエン、キ
シレンなど)あるいはハロゲン化炭化水素類(トリクレ
ンなど)に下記の極性溶剤または極性溶剤と水を添加し
たもの、あるいは極性溶剤単独が好ましいが、これらに
限定されない。
【0150】アルコール類(メタノール、エタノール、
プロパノール、ベンジルアルコール、エチレングリコー
ルモノフェニルエーテル、2−メトキシエタノール、カ
ルビトールモノエチルエーテル、カルビトールモノメチ
ルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテ
ル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピ
レングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリ
コールモノメチルエーテル、ポリエチレングリコールモ
ノメチルエーテル、プロピレングリコール、ポリプロピ
レングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチ
レングリコール等。) エーテル類(メチルセロソル
ブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、メチルカル
ビトール、エチルカルビトール、ブチルカルビトール、
ジオキサン等。) ケトン類(アセトン、メチルエチルケトン、4−メチル
−1,3−ジオキソラン−2−オン等。) エステル類(酢酸メチル、酢酸エチル、乳酸メチル、乳
酸エチル、乳酸ブチル、セロソルブアセテート、メチル
セロソルブアセテート、カルビトールアセテート、プロ
ピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジメ
チルフタレート、ジエチルフタレート等。) その他(トリエチルフォスフェート等。) 上記現像液にアニオン界面活性剤、ノニオン界面活性
剤、カチオン界面活性剤や両性イオン界面活性剤等種々
の界面活性剤、およびアルカリ材等を添加したものも使
用することができる。アルカリ剤としては、例えば炭酸
ナトリウム、ケイ酸ナトリウム、水酸化ナトリウム、水
酸化カリウム、ホウ酸ナトリウム等の無機アルカリ剤、
あるいはモノ、ジ、またはトリエチルアミン、モノまた
はジイソプロピルアミン、n−ブチルアミン、モノ、
ジ、またはトリイソプロパノールアミン、エチレンイミ
ン、エチレンジイミン等の有機アミン化合物等が挙げら
れる。また、クリスタルバイオレット、アストラゾンレ
ッドなどの染料や発色剤等を現像液に加えて現像と同時
に画線部の染色あるいは発色を行うこともできる。ある
いは現像後の版を染色液に浸漬することにより後処理と
して染色することもできる。
【0151】現像方法としては、手による現像でも公知
の現像装置による現像でもよいが、好ましくは前処理部
と現像部、および後処理部がこの順に設けられている現
像装置を用いるのがよい。現像装置の具体例としては、
東レ(株)製のTWL−1160、TWL−650など
の現像装置、あるいは特開平4−2265号、特開平5
−2272号、特開平5−6000号公報などに開示さ
れている現像装置を挙げることができる。また、これら
の現像装置を適当に組み合わせて使用することもでき
る。
【0152】
【実施例】以下に実施例により本発明を更に詳しく説明
するが、本発明はこれらに限定されない。
【0153】実施例1 厚さ0.30mmのアルミ板(住友軽金属(株)製)を
3%水酸化カリウム水溶液に浸して脱脂し、水洗、乾燥
して支持体を得た。
【0154】こうして得られた支持体の上に、下記のプ
ライマ組成物を塗布し、190℃、100秒熱処理して
5μmのプライマ層を設けた。
【0155】 (a)”ミラクトラン”E100 140重量部 (日本ミラクトラン(株)製ポリウレタンエラストマ) (b)2−ヒドロキシエチルアクリレート/アクリル 50重量部 酸ヘキシルのモル比50/50の共重合樹脂 (分子量約10000) (d)酸化チタン 10重量部 (e)ジメチルホルムアミド 200重量部 (f)テトラヒドロフラン 100重量部 次いで、上記プライマ層上に下記の組成物よりなる感光
液を塗布し、115℃、60秒熱処理して2μmの感光
層を設けた。
【0156】 (a)”サンプレン”C−800B−40 100重量部 (三洋化成(株)製ポリウレタン樹脂) (b)1,6−ヘキサンジアミン1モルにグリシジル 15重量部 メタクリレート3モルとエチルグリシジルエー テル1モルとを反応させた、アミノ構造を有す る水酸基含有モノマ (c)キシリレンジアミン1モルにグリシジルメタク 15重量部 リレート4モルを反応させた、アミノ構造を有 する芳香族水酸基含有モノマ (d)グリセリン1モルにエピクロロヒドリン3モル 30重量部 を反応させ、その後アクリル酸3モルを反応さ せた、アミノ構造を有さない水酸基含有モノマ (e)4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン 7重量部 (f)2−クロロ−N−メチルアクリドン 7重量部 (g)Basic Violet(ベーシック・バイオレ 1重量部 ット)1(メチルバイオレット) (h)ジオキサン 300重量部 (i)プロピレングリコールモノメチルエーテル 200重量部 次いで、上記感光層上に下記の組成物よりなるシリコー
ンゴム組成物を乾燥窒素気流下で塗布し、110℃、1
60秒で熱処理して3μmのシリコーンゴム層を設け
た。
【0157】 (a)両末端水酸基を有するポリジメチルシロキサン 95重量部 (b)テトラアセトキシシラン 1重量部 (c)ビニルトリス(メチルエチルケトオキシム)シラン 3.9重量部 (d)ジブチルスズジアセテート 0.1重量部 (e)ヘキサン 500重量部 上記のようにして得られた積層板に、厚さ10μmの片
面マット化ポリエチレンフィルム”ルミラー”(東レ
(株)製)をマット化されていない面がシリコーンゴム
層と接するようにしてカレンダーローラを用いてラミネ
ートして保護層とし、光重合型水なし平版印刷版原版を
得た。
【0158】画像評価は400線/インチ1〜99%の
網点を有するポジフィルムと光学濃度差0.15である
グレースケール(G/S)、およびモデルごみ(繊維
屑、フィルム屑など)、モデルフィルムエッジを貼り込
み用のポリエステルフィルム上に貼り込み、ヌアーク社
製 FT261V UNDS ULTRA−PLUSF
IIPTOP PLATEMAKER真空露光機を用い
て、30秒間真空密着した後、30カウント露光した。
【0159】露光後、保護層であるポリエチレンフィル
ム”ルミラー”(東レ(株)製)を剥がし、自動現像装
置TWL−1160(東レ(株)製)を用い、液温度4
0℃の前処理液PP−F(東レ(株)製)を用い、現像
液には水を用い、染色液にはPA−1(東レ(株)製)
を用いて現像を行い、水なし平版印刷版を得た。
【0160】このようにして得た水なし平版印刷版を、
オフセット印刷機(小森スプリント4色機)に取り付
け、大日本インキ化学工業(株)製”ドライオカラー”
墨、藍、紅、黄インキを用いて上質紙に印刷を行い画像
再現性および耐刷のテストを行った。
【0161】現像の評価結果並びに耐刷性の評価結果は
表1に示す通りであり、良好な画像再現性と耐刷性を示
した。
【0162】実施例2 実施例1において、感光層を形成する感光液の組成を以
下のように変更する以外は全て実施例1と同様にして水
なし平版印刷版を原版を作製した。
【0163】 (a)”サンプレン”C−800B−40 100重量部 (三洋化成(株)製ポリウレタン樹脂) (b)トリオキシプロピレンジアミン1モルにアクリ 20重量部 ル酸1モル、グリシジルメタクリレート2モル 、ブチルグリシジルエーテル1モルとを反応さ せた、アミノ構造を有する水酸基含有モノマ (c)キシリレンジアミン1モルにグリシジルメタク 7重量部 リレート3モル、エチルグリシジルエーテル1 モルを反応させた、アミノ構造を有する芳香族 水酸基含有モノマ (d)ペンタエリスリトール1モルにエピクロロヒド 33重量部 リン3モルを反応させた後、メタクリル酸3モ ルを反応させた、アミノ構造を有さない水酸基 含有モノマ (e)4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン 7重量部 (f)2−クロロ−N−メチルアクリドン 7重量部 (g)Basic Violet(ベーシック・バイオレ 1重量部 ット)1(メチルバイオレット) (h)ジオキサン 300重量部 (i)N,N−ジメチルホルムアミド 100重量部 (j)メチルエチルケトン 100重量部 この水なし平版印刷版原版を、実施例1と同様にして露
光、現像し、水なし平版印刷版を得た。
【0164】このようにして得た水なし平版印刷版を、
実施例1と同様にして印刷を行い、画像再現性および耐
刷のテストを行った。
【0165】現像の評価結果並びに耐刷性の評価結果は
表1に示す通りであり、良好な画像再現性と耐刷性を示
した。
【0166】実施例3 実施例1において、感光層を形成する感光液の組成を以
下のように変更する以外は全て実施例1と同様にして水
なし平版印刷版を原版を作製した。
【0167】 (a)”サンプレン”C−800B−40 100重量部 (三洋化成(株)製ポリウレタン樹脂) (b)エチレンジアミン1モルにグリシジルメタクリ 18重量部 レート2モル、ブチルグリシジルエーテル1モ ル、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシ ラン1モルとを反応させた、アミノ構造を有す る水酸基含有モノマ (c)キシリレンジアミン1モルにグリシジルメタク 11重量部 リレート2モル、エチルグリシジルエーテル1 モル、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシ シラン1モルを反応させた、アミノ構造を有す る芳香族水酸基含有モノマ (d)トリメチロールプロパン1モルにエピクロロヒ 31重量部 ドリン3モルを反応させた後、メタクリル酸3 モルを反応させた、アミノ構造を有さない水酸 基含有モノマ (e)4,4’−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン 7重量部 (f)2−クロロ−N−メチルアクリドン 7重量部 (g)Basic Violet(ベーシック・バイオレ 1重量部 ット)1(メチルバイオレット) (h)ジオキサン 300重量部 (i)イソプロパノール 50重量部 (j)プロピレングリコールモノメチルエーテル 150重量部 この水なし平版印刷版原版を、実施例1と同様にして露
光、現像し、水なし平版印刷版を得た。
【0168】このようにして得た水なし平版印刷版を、
実施例1と同様にして印刷を行い、画像再現性および耐
刷のテストを行った。
【0169】現像の評価結果並びに耐刷性の評価結果は
表1に示す通りであり、良好な画像再現性と耐刷性を示
した。
【0170】実施例4 実施例1において、感光層を形成する感光液の組成を以
下のように変更する以外は全て実施例1と同様にして水
なし平版印刷版を原版を作製した。
【0171】 (a)”サンプレン”C−800B−40 100重量部 (三洋化成(株)製ポリウレタン樹脂) (b)エチレンジアミン1モルにグリシジルメタクリ 15重量部 レート2モル、メチルグリシジルエーテル2モ ルを反応させた、アミノ構造を有する水酸基含 有モノマ (c)キシリレンジアミン1モルにグリシジルメタク 11重量部 リレート2モル、ブチルグリシジルエーテル1 モル、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシ シラン1モルを反応させた、アミノ構造を有す る芳香族水酸基含有モノマ (d)トリメチロールプロパン1モルにエピクロロヒ 28重量部 ドリン2モルを反応させた後、メタクリル酸2 モルを反応させた、アミノ構造を有さない水酸 基含有モノマ (e)トリエチレングリコールジアクリレート 6重量部 (f)4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン 7重量部 (g)2−クロロ−N−メチルアクリドン 7重量部 (h)Basic Violet(ベーシック・バイオレ 1重量部 ット)1(メチルバイオレット) (i)テトラヒドロフラン 300重量部 (j)プロピレングリコールモノメチルエーテル 200重量部 この水なし平版印刷版原版を、実施例1と同様にして露
光、現像し、水なし平版印刷版を得た。
【0172】このようにして得た水なし平版印刷版を、
実施例1と同様にして印刷を行い、画像再現性および耐
刷のテストを行った。
【0173】現像の評価結果並びに耐刷性の評価結果は
表1に示す通りであり、良好な画像再現性と耐刷性を示
した。
【0174】実施例5 実施例1において、感光層を形成する感光液の組成を以
下のように変更する以外は全て実施例1と同様にして水
なし平版印刷版を原版を作製した。
【0175】 (a)”サンプレン”C−800B−40 100重量部 (三洋化成(株)製ポリウレタン樹脂) (b)トリオキシエチレンジアミン1モルにアクリル 23重量部 酸1モル、グリシジルメタクリレート4モルを 反応させた、アミノ構造を有する水酸基含有モ ノマ (c)キシリレンジアミン1モルにグリシジルメタク 9重量部 リレート3モル、γ−グリシドキシプロピルト リメトキシシラン1モルを反応させた、アミノ 構造を有する芳香族水酸基含有モノマ (d)”デナコール”EX−512(ナガセ化成工業 23重量部 (株)製多官能エポキシ化合物)1モルにアク リル酸1モル、メタクリル酸1モルを反応させ た、アミノ構造を有さない水酸基含有モノマ (e)トリプロピレングリコールジメタクリレート 5重量部 (f)4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン 7重量部 (g)2−クロロ−N−ブチルアクリドン 7重量部 (h)Basic Violet(ベーシック・バイオレ 1重量部 ット)1(メチルバイオレット) (i)ジオキサン 300重量部 (j)トルエン 50重量部 (k)イソプロパノール 50重量部 (l)N,N−ジメチルホルムアミド 100重量部 この水なし平版印刷版原版を、実施例1と同様にして露
光、現像し、水なし平版印刷版を得た。
【0176】このようにして得た水なし平版印刷版を、
実施例1と同様にして印刷を行い、画像再現性および耐
刷のテストを行った。
【0177】現像の評価結果並びに耐刷性の評価結果は
表1に示す通りであり、良好な画像再現性と耐刷性を示
した。
【0178】比較例1 実施例1において、感光層を以下に示す組成に変更する
以外はすべて実施例1と同様にして水なし平版印刷版を
得て、実施例1と同様にして現像、耐刷テストを行い、
評価した。現像の評価結果並びに耐刷性の評価結果は表
1に示す通りであり、満足な画像再現性、耐刷性は得ら
れなかった。
【0179】 (a)”サンプレン”C−800B−40 100重量部 (三洋化成(株)製ポリウレタン樹脂) (b)1,6−ヘキサンジアミン1モルにグリシジル 30重量部 メタクリレート3モルとエチルグリシジルエー テル1モルとを反応させた、アミノ構造を有す る水酸基含有モノマ (c)キシリレンジアミン1モルにグリシジルメタク 30重量部 リレート4モルを反応させた、アミノ構造を有 する芳香族水酸基含有モノマ (d)4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン 7重量部 (e)2−クロロ−N−メチルアクリドン 7重量部 (f)Basic Violet(ベーシック・バイオレ 1重量部 ット)1(メチルバイオレット) (g)ジオキサン 300重量部 (h)プロピレングリコールモノメチルエーテル 200重量部 比較例2 実施例1において、感光層を以下に示す組成に変更する
以外はすべて実施例1と同様にして水なし平版印刷版を
得て、実施例1と同様にして現像、耐刷テストを行い、
評価した。現像の評価結果並びに耐刷性の評価結果は表
1に示す通りであり、満足な画像再現性、耐刷性は得ら
れなかった。
【0180】 (a)”サンプレン”C−800B−40 100重量部 (三洋化成(株)製ポリウレタン樹脂) (b)グリセリン1モルにエピクロロヒドリン3モル 60重量部 を反応させ、その後アクリル酸3モルを反応さ せた、アミノ構造を有さない水酸基含有モノマ (c)4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン 7重量部 (d)2−クロロ−N−メチルアクリドン 7重量部 (e)Basic Violet(ベーシック・バイオレ 1重量部 ット)1(メチルバイオレット) (f)ジオキサン 300重量部 (g)プロピレングリコールモノメチルエーテル 200重量部 比較例3 実施例4において、感光層を以下に示す組成に変更する
以外はすべて実施例4と同様にして水なし平版印刷版を
得て、実施例4と同様にして現像、耐刷テストを行い、
評価した。現像の評価結果並びに耐刷性の評価結果は表
1に示す通りであり、満足な画像再現性、耐刷性は得ら
れなかった。
【0181】 (a)”サンプレン”C−800B−40 100重量部 (三洋化成(株)製ポリウレタン樹脂) (b)エチレンジアミン1モルにグリシジルメタクリ 30重量部 レート2モル、メチルグリシジルエーテル2モ ルを反応させた、アミノ構造を有する水酸基含 有モノマ (c)キシリレンジアミン1モルにグリシジルメタク 22重量部 リレート2モル、ブチルグリシジルエーテル1 モル、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシ シラン1モルを反応させた、アミノ構造を有す る芳香族水酸基含有モノマ (d)トリエチレングリコールジアクリレート 8重量部 (e)4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン 7重量部 (f)2−クロロ−N−メチルアクリドン 7重量部 (g)Basic Violet(ベーシック・バイオレ 1重量部 ット)1(メチルバイオレット) (h)テトラヒドロフラン 300重量部 (i)プロピレングリコールモノメチルエーテル 200重量部
【表1】 なお、表2にアミノ基構造と水酸基を含んだモノマ(芳
香族でないもの)、アミノ基構造と水酸基を含んだモノ
マ(芳香族のもの)、アミノ基構造を含まず水酸基を含
んだモノマの含有量の関係を示す。
【0182】
【表2】
【0183】
【発明の効果】本発明の水なし平版印刷版原版は、感光
層中にアミノ構造を有する水酸基含有モノマとアミノ構
造を有さない水酸基含有モノマとを適当な比率で組み合
わせて用いているので、感光層とインキ反発層との接着
性が極めて優れており、このため耐刷性に優れ、かつ画
像再現性にも優れている。とりわけ、高精細印刷物を大
量に印刷する際に極めて有利となる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G03F 7/11 503 G03F 7/11 503

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上に感光層およびインキ反発層を
    この順に積層してなる水なし平版印刷版原版において、
    該感光層が水酸基含有モノマを含有する光重合型感光層
    であり、水酸基含有モノマの構成が以下の条件を満たし
    ていることを特徴とする水なし平版印刷版原版。 (A)アミノ構造を有する水酸基含有モノマとアミノ構
    造を有さない水酸基含有モノマの重量比率が95:5〜
    5:95。
  2. 【請求項2】 水酸基含有モノマの構成が以下の条件を
    満たしていることを特徴とする請求項1記載の水なし平
    版印刷版原版。 (B)アミノ構造を有する水酸基含有モノマとアミノ構
    造を有さない水酸基含有モノマの重量比率が85:15
    〜15:85。
  3. 【請求項3】 水酸基含有モノマが重合可能成分の50
    重量%以上であることを特徴とする請求項1または2記
    載の水なし平版印刷版原版。
  4. 【請求項4】 水酸基含有モノマが重合可能成分の70
    重量%以上であることを特徴とする請求項1または2記
    載の水なし平版印刷版原版。
  5. 【請求項5】 水酸基含有モノマが反応性シリル基構造
    を含有しているモノマを構成成分に含んでいることを特
    徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の水なし平版印
    刷版原版。
  6. 【請求項6】 アミノ構造を有する水酸基含有モノマが
    芳香族構造を含んだものと芳香族構造を含んでいないも
    のとの組み合わせからなることを特徴とする請求項1〜
    5のいずれかに記載の水なし平版印刷版原版。
  7. 【請求項7】 アミノ構造を有さない水酸基含有モノマ
    が芳香族構造を含んでいないものからなることを特徴と
    する請求項1〜6のいずれかに記載の水なし平版印刷
    版。
  8. 【請求項8】 インキ反発層がシリコーンゴム層である
    ことを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の水な
    し平版印刷版原版。
  9. 【請求項9】 シリコーンゴム層が縮合型の架橋を行う
    シリコーンゴムで形成されていることを特徴とする請求
    項8記載の水なし平版印刷版原版。
  10. 【請求項10】 支持体と感光層との間にプライマ層を
    設けることを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載
    の水なし平版印刷版原版。
  11. 【請求項11】 インキ反発層の上に保護層を設けるこ
    とを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載の水な
    し平版印刷版原版。
  12. 【請求項12】 保護層が表面をプレーンまたは凹凸処
    理した保護フィルムであることを特徴とする請求項11
    記載の水なし平版印刷版原版。
  13. 【請求項13】 支持体が表面をプレーンまたは粗面化
    した金属板であることを特徴とする請求項1〜12のい
    ずれかに記載の水なし平版印刷版原版。
  14. 【請求項14】 請求項1〜13のいずれかに記載の水
    なし平版印刷版原板を選択的に露光・現像してなる水な
    し平版印刷版。
JP31638795A 1995-12-05 1995-12-05 水なし平版印刷版原版 Pending JPH09160227A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP31638795A JPH09160227A (ja) 1995-12-05 1995-12-05 水なし平版印刷版原版

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP31638795A JPH09160227A (ja) 1995-12-05 1995-12-05 水なし平版印刷版原版

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH09160227A true JPH09160227A (ja) 1997-06-20

Family

ID=18076524

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP31638795A Pending JPH09160227A (ja) 1995-12-05 1995-12-05 水なし平版印刷版原版

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH09160227A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103732409A (zh) * 2011-08-25 2014-04-16 G·西格尔 用于无水胶印的印刷版的制作方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103732409A (zh) * 2011-08-25 2014-04-16 G·西格尔 用于无水胶印的印刷版的制作方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2532291B2 (ja) 湿し水不要感光性平版印刷版
JP3350930B2 (ja) 水なし平版印刷版原版
US5866294A (en) Water-less quinonediazide lithographic raw plate
JPH08184960A (ja) 水なし平版印刷版原版
EP0763780B1 (en) Lithographic printing plate requiring no fountain solution
JPH08184961A (ja) 水なし平版印刷版原版
EP0678785B1 (en) Dry lithographic plate
JPH09160227A (ja) 水なし平版印刷版原版
US6106997A (en) Plate for waterless lithographic
JP3635719B2 (ja) 水なし平版印刷版原版
JPH0876367A (ja) 湿し水不要感光性平版印刷版及びその製版方法
JP3414047B2 (ja) 水なし平版印刷版原版
JPH08166668A (ja) 水なし平版印刷版原版
JP3414046B2 (ja) 水なし平版印刷版原版
JP3690037B2 (ja) 水なし平版印刷版原版
JPH0844046A (ja) 水なし平版印刷版原版
JPH08286364A (ja) 水なし平版印刷版原版
JPH11352672A (ja) 水なし平版印刷版原版
JPH08227149A (ja) 水なし平版印刷版原版
JPH0844047A (ja) 水なし平版印刷版原版
JPH0876368A (ja) 水なし平版印刷版原版
JPH08211595A (ja) 水なし平版印刷版原版およびこれを用いた製版方法
JPH08211594A (ja) 水なし平版印刷版原版
JPH09230585A (ja) 水なし平版印刷版原版
JPH10301274A (ja) 水なし平版印刷版

Legal Events

Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Effective date: 20040330

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02