JP3239378B2 - 車両用空調装置 - Google Patents

車両用空調装置

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JP3239378B2
JP3239378B2 JP20045191A JP20045191A JP3239378B2 JP 3239378 B2 JP3239378 B2 JP 3239378B2 JP 20045191 A JP20045191 A JP 20045191A JP 20045191 A JP20045191 A JP 20045191A JP 3239378 B2 JP3239378 B2 JP 3239378B2
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    • B60H1/00Heating, cooling or ventilating [HVAC] devices
    • B60H1/00642Control systems or circuits; Control members or indication devices for heating, cooling or ventilating devices
    • B60H1/00814Control systems or circuits characterised by their output, for controlling particular components of the heating, cooling or ventilating installation
    • B60H1/00821Control systems or circuits characterised by their output, for controlling particular components of the heating, cooling or ventilating installation the components being ventilating, air admitting or air distributing devices
    • B60H1/00835Damper doors, e.g. position control
    • B60H1/00842Damper doors, e.g. position control the system comprising a plurality of damper doors; Air distribution between several outlets
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    • B60H1/00642Control systems or circuits; Control members or indication devices for heating, cooling or ventilating devices
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  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
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  • Air-Conditioning For Vehicles (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は車両用空調装置に関し、
特に日射に対して吹出温度と吹出風量とを適切に制御し
て乗員に快適感を与えるものである。
【0002】
【従来の技術】従来の車両用空調装置としては、運転席
と助手席との間で互いに独立に温度コントロールする、
いわゆる左右独立温コン制御が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
技術においては、例えば太陽の位置が車両の進行方向に
対して真横に位置するようなとき、運転席と助手席との
間で日射による熱負荷が異なるだけではなく、運転席の
みにおいても、運転手の右側上半身と左側上半身とで熱
負荷が異なる。
【0004】運転手の右側上半身と左側上半身とで熱負
荷が異なると、せっかく運転席側と助手席側との間でそ
れぞれ適切な温度にコントロールしても、運転手は日射
側上半身だけが暑く感じるということになり、本当の意
味での温度コントロールができていないといった問題を
抱えていた。
【0005】本発明は上記問題を解決するためになされ
たものであり、車両の進行方向に対する太陽の位置が変
化しても、運転手の右側上半身および左側上半身との間
の熱負荷の格差を前記太陽位置の変化に応じて解消する
ことを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1においては、ダ
クト内の空気を温度調節して車室内へ吹き出す車両用空
調装置において、前記ダクト内に空気の流れを発生させ
る送風機、内部冷媒と前記空気との熱交換によって前記
空気を冷却する蒸発器、前記空気を加熱する加熱器、前
記車室内へ吹き出す前記空気の吹出温度を調節する温度
調節手段、運転席より右側の前記車室内に設けられたベ
ントサイド吹出口、前記ダクトの一部で、且つ前記ベン
トサイド吹出口まで連通したベントサイドダクト、前記
車室内の運転席側センターコンソールに設けられたベン
トセンター吹出口、前記ダクトの一部で、且つ前記ベン
トセンター吹出口まで連通したベントセンターダクト、
前記ベントサイド吹出口からの吹出風量を調節するベン
トサイド吹出口開閉手段、前記ベントセンター吹出口
らの吹出風量を調節するベントセンター吹出口開閉
段、太陽の位置を検出する日射センサ、および前記日射
センサが検出する前記太陽の位置が車両の進行方向に対
して真横に近くなる程前記ベントサイド吹出口開閉手段
を大きく開く制御手段を備える車両用空調装置をその要
旨とする。
【0007】請求項2においては、請求項1に記載の構
成に対して更に、前記蒸発器を通った空気を、前記加熱
器をバイパスして前記ベントサイドダクトへ導くための
ベントサイドバイパス通路と、前記ベントサイドバイパ
ス通路を通る空気量を調節するベントサイドバイパス通
路開閉手段とを設け、前記制御手段を、前記日射センサ
が検出する前記太陽の位置が車両の進行方向に対して真
横に近くなる程、前記ベントサイド吹出口開閉手段を大
きく開くとともに、前記ベントサイドバイパス通路開閉
手段を大きく開くように制御する構成とした車両用空調
装置をその要旨とする。
【0008】
【作用】請求項1における作用を述べる。送風機の駆動
によってダクト内に空気の流れが発生し、その空気を蒸
発器が冷却して加熱器が加熱する。温度調節手段が車室
内へ吹き出す空気の吹出温度を所定温度に調節し、且つ
ベントサイド吹出口開閉手段およびベントセンター吹出
口開閉手段がそれぞれ所定開度に開いてベントサイド吹
出口およびベントセンター吹出口からの吹出風量が所定
風量になる。つまり前記所定温度の空気が前記所定風量
にてベントサイド吹出口およびベントセンター吹出口か
ら吹き出される。
【0009】ところで太陽の位置が車両の進行方向に対
して真横に近くなるほど運転手の日射側上半身の感じる
温熱感は高まってくる。そこで本発明においては、日射
センサが検出した太陽の位置が車両の進行方向に対して
真横に近くなるほど、制御手段がベントサイド吹出口開
閉手段を大きく開く。その結果、ベントサイド吹出口か
ら運転手の日射側上半身への吹出風量が増加するので、
運転手の日射側上半身の感じる温熱感を解消することが
できる。
【0010】請求項2の発明は、請求項1の発明に対し
て更に、ベントサイドバイパス通路とベントサイドバイ
パス通路開閉手段とを備え、前記制御手段が、前記日射
センサが検出する前記太陽の位置が車両の進行方向に対
して真横に近くなる程、前記ベントサイド吹出口開閉手
段を大きく開くだけでなく、前記ベントサイドバイパス
通路開閉手段を大きく開くように制御するため、ベント
サイド吹出口から運転手の日射側上半身への吹出風量が
増加するのみならず、ベントサイド吹出口から吹き出さ
れる空気の温度が低下し、運転手の日射側上半身の感じ
る温熱感をより一層解消する効果が増大する。
【0011】
【0012】
【発明の効果】請求項1における発明では、太陽の位置
が車両の進行方向に対して真横に近くなってきて、運転
手の日射側上半身が感じる温熱感が高まってくると、こ
れをベントサイド吹出口からの吹出風量を増加させて、
運転手の日射側上半身に涼感を与えることによって解消
しているので、運転手が上半身に感じる温熱感は、太陽
の位置によらず左右両側上半身において常にほぼ同じと
なり、運転手は常に快適な温度の車室内空間にて過ごす
ことができる。
【0013】請求項2における発明では、太陽の位置が
車両の進行方向に対して真横に近くなってきて、運転手
の日射側上半身が感じる温熱感が高まってくると、ベン
トサイド吹出口からの吹出風量を増加させるのみなら
ず、吹出温度も低下させるので、運転手の日射側上半身
の感じる温熱感をより一層解消する効果が増大する。
【0014】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図に従って説明す
る。図1は一実施例で用いる空調ユニットの全体構成を
模式的に示した模式構成図である。
【0015】図1に示すように、内外気切替ドア3は内
気導入通路2aおよび外気導入通路2bからユニット1
内に取り込む空気の割合を調節し、ブロワ4はその取り
込んだ空気を加速させて車室外へ送風する。ブロワ4の
下流には、内部を流れる冷媒の吸熱作用によって周囲の
空気を冷却するエバポレータ5が配設されている。
【0016】本実施例では運転席側と助手席側とで左右
独立に温度コントロールできる構造となっており、エバ
ポレータ5の下流は運転席側ユニット6と助手席側ユニ
ット7とが互いに対称に形成されているので、以下運転
席側ユニット6について詳しく説明し、助手席側ユニッ
ト7についての説明は省略する。
【0017】運転席側ユニット6の上流に配設され、運
転席側ユニット6内に取り込む風量を調節する風量調節
ドア8aは、助手席側ユニット7に配設され、助手席側
ユニット7内に取り込む風量を調節する風量調節ドア8
bと連動している。また運転席側ユニット6には、エン
ジン冷却水を熱源として空気を加熱するヒ−タコア9が
配設され、ヒ−タコア9の直上流に配設されたエアミッ
クスドア10の開閉によってヒ−タコア9を通る空気と
通らない空気との量を調節し、車室内へ送風する空気の
温度を調節する。
【0018】エアミックスドア10によって温度調節さ
れた空気はデフドア11、ベントドア12a、12b
(総称してベントドア12という)、およびヒートドア
13の開閉によってそれぞれの吹出口から車室内へ任意
の量で送風される。またデフドア11、ベントドア1
2、およびヒートドア13はリンク等で連動する。
【0019】ベントドア12が開いているとき、空気は
ベントサイドダクト29を通ってサイド吹出口14から
運転手の右側上半身に向かって吹き出される。また空気
は、ベントセンターダクト30を通ってセンター吹出口
15から運転手の正面上半身に向かって吹き出される。
また冷風サイドドア16の開度を調節し、第1冷風通路
16aを通る冷風の量を調節することによって、サイド
吹出口14から吹き出される空気の温度を調節する。ま
た冷風センタードア17の開度を調節し、第2冷風通路
17aを通る冷風の量を調節することによって、センタ
ー吹出口15から吹き出される空気の温度を調節する。
20は温風の通る温風通路であり、フット吹出口20a
に開口している。
【0020】サイド吹出口14からの吹出風量は、サイ
ド吹出口14に配設された風量コントロールサイドドア
18によって調節される。またセンター吹出口15から
の吹出風量は、センター吹出口15に配設された風量コ
ントロールセンタードア19によって調節される。
【0021】ヒ−タコア9の下流かつヒ−タコア9の図
中上端と対向する位置に配設されたエアミックスセンサ
21は、エアミックスドア10によって温度調節された
空気の温度を検出するセンサである。22はサイド吹出
口14から吹き出される冷風の温度を検出する冷風サイ
ドセンサ、23はセンター吹出口15から吹き出される
冷風の温度を検出する冷風センターセンサである。また
エバポレータ5の直後流に配設されたエバポレータ後方
温度センサ(以下、エバ後温センサという)220は、
エバポレータ5通過直後の冷風温度を検出するセンサで
ある。
【0022】次に図2に基づいて説明する。図2は各セ
ンサからECUへの信号入力、およびECUから各アク
チュエータへの信号出力を示す構成図である。ECU2
7は中央演算処理装置(以下、CPUという)、RO
M、RAM、および入出力インターフェイスを備えた周
知のマイクロコンピュータから構成されている。そして
21ないし26、および213ないし222の計12個
のセンサからの信号と、223、224の計2個の温度
設定器からの信号に基づいてあらかじめ定められたプロ
グラムおよびマップに従って演算処理し、201ないし
215の計15個のアクチュエータへ制御信号を出力す
る。
【0023】213は助手席の近傍に配設された助手席
用内気センサ、214は運転席の近傍に配設された運転
席用内気センサである。215ないし219は、図示せ
ぬ車両のインパネ上に設置された日射センサ28(図3
参照)の、底面を除く5つの各面のセンサ部(車両の進
行方向に対して前、後、左、右、上の面)を示してい
る。ここで図3は日射センサ28の概観を模式的に示す
斜視図であり、図3中X方向は車両の進行方向、Y方向
は運転席方向、およびZ方向は上方をそれぞれ示す。ま
たφは太陽光の方位角であり、前記X方向(進行方向)
を0°とし、Y方向(運転席方向)を正の角度とする。
またθは太陽光の仰角である。
【0024】図2に戻って、220はエバポレータ後温
センサである。221は図1で示したヒ−タコア9と図
示せぬエンジンとを接続する配管の途中に設けられ、こ
の配管を流れるエンジン冷却水の温度を検出する水温セ
ンサである。222は外気温を検出する外気温センサで
ある。
【0025】223は助手席側車室内温度を設定するた
めの助手席用温度設定器、224は運転席側車室内温度
を設定するための運転席用温度設定器である。上記6つ
のセンサと、図2で示した運転席側ユニット6に設けら
れたエアミックスセンサ21、冷風サイドセンサ22、
冷風センターセンサ23、助手席側ユニット7に設けら
れたエアミックスセンサ24、冷風サイドセンサ25、
および冷風センターセンサ26との計12個のセンサか
らの信号、および温度設定器223、224からの信号
を入力したECU27は、後述する15個のアクチュエ
ータ(201ないし215)へ制御信号を出力する。
【0026】201ないし215の計15のアクチュエ
ータのうち、201は図2に示した内外気切替ドア3を
駆動するサ−ボモ−タであり、202は風量調節ドア8
aおよび8bを駆動するサ−ボモ−タである。203な
いし208は、図2で示した運転席側ユニット6に設け
られたエアミックスドア10、冷風サイドドア16、冷
風センタードア17、デフドア11とベントドア12と
ヒートドア13(3つ連動)、風量コントロールサイド
ドア18、および風量コントロールセンタードア19の
それぞれを駆動するサ−ボモ−タである。
【0027】209ないし214は図2で示した助手席
側ユニット7に設けられたエアミックスドア10、冷風
サイドドア16、冷風センタードア17、デフドア11
とベントドア12とヒートドア13(3つ連動)、風量
コントロールサイドドア18、および風量コントロール
センタードア19のそれぞれを駆動するサ−ボモ−タで
ある。そして215は図2で示したブロワ4を駆動する
ためのパワートランジスタである。
【0028】次にECU27に内蔵されているマイクロ
コンピュータの制御を、基本的には図4に基づき、そし
て各ステップについての詳細を他の図および表に基づい
て説明する。ここで図4はマイクロコンピュータが行う
制御のおおまかな流れを示すフローチャートのメインル
ーチンである。
【0029】本実施例においては先ずステップ301に
て上記各センサおよび各設定器からのデータを読み込
む。そしてステップ302では、ステップ301にて読
み込んだデータのうち日射センサ28の5つの面が検知
した5つの信号に基づいて、太陽の位置および太陽光の
強度を求める。
【0030】ここでステップ302の制御について図5
に基づいて詳述する。ここで図5はステップ302にお
ける制御を詳しく示したフローチャートのサブルーチン
である。
【0031】図4のフローチャートにてステップ301
からステップ302へ移ったら、図5のサブルーチンへ
移り、下記制御を行う。ステップ601では日射センサ
28の5つの面に入射した太陽光の強さを読み込む。つ
まり車両の進行方向に対して前方の面が検知した太陽光
の強さTF 、後方の面が検知した太陽光の強さTB 、左
方の面が検知した太陽光の強さTL 、右方の面が検知し
た太陽光の強さTR 、および上方の面が検知した太陽光
の強さTT を読み込む。
【0032】次にステップ602にて前方の面が検知し
た太陽光の強さTFと後方の面が検知した太陽光の強さ
B とを比較する。TF>TB (YES)のとき、つま
り太陽位置が車両の進行方向に対して前方のとき、X軸
方向の出力をTF とする(ステップ603)。TF ≦T
B (NO)のとき、つまり太陽位置が後方のとき、X軸
方向の出力を−1*TB とする(ステップ604)。こ
こで*は積を表す。太陽位置が後方のときにX軸方向の
出力をTB とせず符号を反転させて−TB とする理由に
ついては、後で説明する。
【0033】次にステップ605にて右方の面が検知し
た太陽光の強さTRと左方の面が検知した太陽光の強さ
L とを比較する。TR>TL (YES)のとき、つま
り太陽位置が運転席方向のとき、Y軸方向の出力をTR
とする(ステップ606)。TR ≦TL (NO)のと
き、つまり太陽位置が助手席方向のとき、Y軸方向の出
力を−1*TL とする(ステップ607)。太陽位置が
助手席方向のときにY軸方向の出力をTL とせず符号を
反転させて−TLとする理由については、後で説明す
る。
【0034】次にステップ608にて、車両の上方の面
が検知した太陽光の強さTT をZ軸方向の出力とする。
以上のステップより決定したX軸、Y軸、およびZ軸の
3方向の出力に基づいて、ステップ609にて日射量I
を計算する。つまり日射量Iは上記3方向の成分によっ
て形成されるベクトルの大きさに等しいので、Iは(X
2 +Y2 +Z2 1/2 として求まる。
【0035】次にステップ610にて太陽の方位角φを
計算する。方位角φはX軸方向の成分とY軸方向の成分
との正接で求まる。つまり、φはtan-1(Y/X)で
求まる。
【0036】次にステップ611にて仰角θを計算す
る。仰角θはX軸方向の成分とY軸方向の成分とで形成
されるベクトルの大きさとZ軸方向の成分との正接によ
って求まる。つまりθはtan-1(Z/(X2 +Y2
1/2 )で求まる。
【0037】ここで、図5のステップ604とステップ
607にてX軸方向およびY軸方向の出力に、−1を乗
じた理由を述べる。X軸方向の出力としてステップ60
3、ステップ604で出力されるTF およびTB はとも
に正の値であり、Y軸方向の出力としてステップ60
6、607で出力されるTR およびTL もともに正の値
である。それ故、仮にステップ604およびステップ6
07にてTB およびTL に−1を乗じなければ、Y/X
(=tanφ)は太陽の方位角φに関係なく常に正の値
をとることになる。
【0038】本実施例において方位角φは、X軸の正の
方向を原点としてY軸の正の方向に0°≦φ≦180
°、Y軸の負の方向に−180°≦φ≦0°の角度をと
るように設定したので、φが0°≦φ<90°、−18
0°≦φ<−90°のときはtanφ(=Y/X)≧0
となるが、90°<φ≦180°、−90°<φ≦0°
のときはtanφ≦0となる。
【0039】そこで本実施例におけるステップ604お
よびステップ607において、φが上記90°<φ≦1
80°、−90°<φ≦0°のときにtanφ(=Y/
X)≦0となるように−1を乗ずるのである。具体的に
は、90°<φ≦180°ではX<0、Y≧0でありY
/X≦0となり、−90°<φ≦0°ではX>0、Y≦
0でありY/X≦0となる。
【0040】以上、図4のステップ302における太陽
の位置(φ、θ)および太陽光の強さ(I)の求め方に
ついて詳述した。次にステップ303について説明す
る。ステップ303では先に求めた太陽の方位角φおよ
び仰角θより車両全体の日射による熱負荷増分Qs0を求
め、そのQs0とφおよびθに基づいて運転席および助手
席の各熱負荷増分Qsr、Qslを求める。ここでステップ
303についての詳細を図6および表1を使って説明す
る。
【0041】図6はステップ303における制御を詳し
く示したフローチャートのサブルーチンである。表1
(a)は太陽の方位角φ、仰角θに基づく車両の日射に
よる熱負荷の増分を示す表であり、表1(b)は表1
(a)で求めた熱負荷増分を運転席側へ配分する割合
を、φおよびθに基づいて算出した表であり、表1
(c)は表1(a)で求めた熱負荷増分を助手席側へ配
分する割合を、φおよびθに基づいて算出した表であ
る。
【0042】
【表1】
【0043】まずステップ701にて、先に求めた太陽
の方位角φおよび仰角θより車両全体の日射による熱負
荷増分Qs0(kcal/h)を表1(a)に従って求める。表
1(a)から求めた熱負荷増分Qs0は日射の強さIが8
60(kcal/m2h)のときの値なので、ステップ702に
て実際の日射量Iに応じた熱負荷増分Qs に変換する。
つまり図4のステップ302において求まった日射量I
と860との比(I/860)の値にステップ701に
て求まった熱負荷増分Qs0を乗じた値を変換後の値であ
るQs とする。
【0044】ステップ702にて実際の日射量Iに応じ
た熱負荷増分Qs を求めたら、ステップ703にてその
熱負荷増分Qs を運転席側熱負荷増分Qsrおよび助手席
側熱負荷増分Qslに分配する。このQsrおよびQslは、
太陽の方位角φおよび仰角θに応じてあらかじめ決めら
れた左右熱負荷分配率KhrおよびKhl(表1(b)
および表1(c))に上記熱負荷増分Qs を乗ずること
によって求められる。ただし表1(b)および表1
(c)に示したKhrおよびKhlは、φ≧0のとき、
つまり太陽が運転席側に位置しているときの値である。
【0045】φ≦0のとき、つまり太陽が助手席側に位
置しているときについては、φの符号を正に変換し、変
換後のφとθに基づいて、表1(b)の値を助手席側熱
負荷Khl、表1(c)の値を運転席側熱負荷Khrと
して、それぞれ使用することができる。
【0046】図4のステップ303にて運転席および助
手席における各熱負荷増分を算出した後は、運転席およ
び助手席のそれぞれについて独立に制御を行う。以下運
転席側の制御について説明する。
【0047】ステップ304で日射量を考慮していない
基本制御値の計算を行い、ステップ305でその基本制
御値に基づいてブロワ4の吹出風量を求める。そしてス
テップ306にて日射量を含めた制御値を求める。ここ
でステップ304ないしステップ306における詳細な
説明を図7に基づいて説明する。図7はステップ304
ないしステップ306の制御を詳しく示したフローチャ
ートのサブルーチンである。
【0048】ステップ801では運転席用温度設定器2
24に設定された設定温度Tsetr、運転席用内気センサ
214が検出した内気温Trr、外気温センサ222が検
出した外気温Tamに基づいて、基本制御値である必要吹
出温度TAOBrを下記数式1に従って求める。
【0049】
【数1】 TAOBr=Ksetr*Tsetr−Krr*Trr−Kam*Tam+C (Ksetr、Krr、Kam、Cは定数である) 上記数式1では、従来公知の必要吹出温度の演算式(特
開昭56−86815号公報の(2)式参照)のよう
に、日射センサ28の検出信号を演算に加えておらず、
日射がない状態の車室内を設定温度Tsetrに制御できる
必要吹出温度が演算されるように、Ksetr、Krr
am、およびCの各定数が設定されている。
【0050】また上記TAOBrに基づいて、ブロワ4
が運転席側に吹き出す総風量の目標値VA1を図7のス
テップ801に示したパターンにより求める。ステップ
802では、運転席側ベント吹出温度TV1と運転席側
ヒート吹出温度TH1とがTAOBrに応じて仮設定さ
れる。
【0051】人間の快適性から得ている経験値より、乗
員の足元に吹き出される空気の温度が低すぎると乗員が
不快に感じることがわかっているので、このステップで
はヒート吹出温度TH1が35°以上となるように制限
する。また乗員の上半身に吹き出される空気の温度が高
すぎると乗員が不快に感じることがわかっているので、
ベント吹出温度TV1を設定温度Tsetr以下となるよう
に制限する。
【0052】このようなTV1とTH1とを制限する処
理が、ステップ802にて下記数式2および数式3のよ
うな最小値および最大値の選択を行う式に基づいて行わ
れ、ステップ801に示すグラフのようにTV1とTH
1とが仮設定される。
【0053】
【数2】 TV1=Minimam(TAOBr,Tsetr)+Δt
【0054】
【数3】 TH1=Maximam(TAOBr,35°) 上記数式2からもわかるように、ベント吹出温度TV1
には日射量Iと外気温Tamに応じた補正値Δtが含まれ
ており、日射による室温の上昇および日射による乗員の
温熱感の上昇がベント吹出口から供給される風の温度に
よって解消されるようにベント吹出温度TV1が仮設定
される。
【0055】この補正値Δtは日射量Iと外気温Tam
を変数とする関数として記憶され、図8に図示されるよ
うに、日射量Iが増大するほどベント吹出温度TV1を
低下させる負の値として設定され、さらに図8の破線で
示されるように、外気温Tamが高温になるほどTV1を
低下させるように設定される。
【0056】この補正量Δtはエアコンユニットが空調
安定状態でかつLo風量で作動している時に、種々の日
射量および外気温の条件の下で乗員が快適と感じる吹出
温度をベント吹出からの吹出温度を種々に変化させる実
験により求めたものである。そして仮にΔtより補正量
が小さい(吹出温度の低下量が少ない)場合には、乗員
は日射による温熱感を訴え、また仮にΔtより補正量が
大きい(吹出温度の低下量が大きい)場合には、乗員は
日射による温熱感とは逆に吹出温度の大幅な低下による
冷感を感じ、むしろ不快とさえ感じることが実験から判
明した。
【0057】ステップ803ではベント吹出口からの吹
出風量とヒート吹出口からの吹出風量との配分比率P
を、下記数式4に基づいて求める。そして求めたPを用
いてヒート吹出口から吹き出すべき風量VHを下記数式
5に基づいて求める。
【0058】
【数4】 P=Kp*(Tsetr−TAOBr)/Kp*(Tsetr−TH1) (Kp=Cp*γ、Cp:空気の比熱、γ:比重量)
【0059】
【数5】VH=P*VA1 (VA1:ブロワ4が運転席側に吹き出す総風量) ここで数式4のPは日射がない状態でのベント吹出とヒ
ート吹出との風量比を示す値であり、P=0のときベン
ト吹出、P=1のときヒート吹出、0<P<1のときバ
イレベル吹出となることを示している。
【0060】次にステップ804では、日射による熱負
荷増分Qsrをステップ803で決定された配風比Pに応
じたベント風量(1−P)*VA1にて打ち消すための
ベント吹出温度TV2を下記数式6に基づいて演算す
る。
【0061】
【数6】 TV2=−α*Qsr/Kp*(1−P)*VA1 +Minimam(TAOBr,Tsetr 本実施例では、ステップ802で仮設定されたベント
吹出温度TV1をベント吹出温度の下限と考えており、
上記数式6で演算されるベント吹出温度TV2がTV1
よりも高い場合、日射による車両の受熱量を上記TV1
以上のベント吹出温度TV2によって解消する。一方、
数式6で演算されるベント吹出温度TV2がTV1より
も低い場合、ベント吹出温度TV1はベント吹出温度の
下限であるため、ベント吹出温度をTV1として、残り
の日射による車両の受熱量をベント吹出風量を増加する
ことによって解消する。
【0062】従って、ステップ804にて上記数式6に
基づいて演算されるベント吹出温度TV2は、(1−
P)*VA1の風量で日射量Iによる熱負荷増分Qsr
打ち消すことのできるベント吹出温度であることを示し
ている。
【0063】ステップ805では上記TV1とTV2と
の大きさを比較する。TV2≧TV1(YES)のと
き、すなわち日射量Iによる熱負荷増分Qsrを打ち消す
ことのできるベント吹出温度TV2が、ステップ802
で仮設定されたベント吹出温度TV1以上の場合、最終
的なベント吹出温度TAVrをTV2に決定し、最終的
なベント吹出風量VAVrを(1−P)*VA1に決定
する。また最終的なヒート吹出温度TAHrをTH1に
決定し、最終的なヒート吹出風量VAHrをVHに決定
する(ステップ806)。
【0064】一方、TV2<TV1(NO)のとき、す
なわち日射による熱負荷増分Qsrを打ち消すことのでき
る吹出温度TV2が、ベント吹出温度の下限であるTV
1よりも低い場合、最終的なベント吹出温度TAVrを
ベント吹出温度の下限であるTV1に決定し、最終的な
ベント吹出風量VAVrを下記数式7に従って演算し決
定する(ステップ807)。
【0065】
【数7】VAVr=α*I/Kp*(Tsetr−TV1) 上記数式7によって演算されるベント吹出風量VAVr
は、熱負荷増分Qsrのうち、ベント吹出温度TV1の空
気にて打ち消すことのできなかった熱負荷増分を十分打
ち消すことができる吹出風量として演算される。
【0066】またステップ807ではTV2<TV1の
ときの最終的なヒート吹出温度TAHrをTH1に決定
し、最終的なヒート吹出風量VAHrをVHに決定す
る。ステップ808では、ステップ806またはステッ
プ807にて求めた最終的なベント吹出風量VAVrお
よびヒート吹出風量VAHrに基づいて、ブロワ4が吹
き出すべき運転席側総風量VAを、下記数式8により求
める。
【0067】
【数8】VA=VAVr+VAHr ステップ809では、ステップ806またはステップ8
07で決定されたベント吹出風量VAVrとヒート吹出
風量VAHrとを実現すべく、ヒートドア13の開度S
を下記数式9より演算する。
【0068】
【数9】S=VAHr/(VAVr+VAHr) なお、上記数式9に応じて吹出状態はS=0のとき完全
なベント吹出となり、S=1のとき完全なヒート吹出と
なる。また0<S<1のときの吹出状態は、Sの値に応
じて風量が変化するバイレベル吹出となる。
【0069】以上、図4におけるステップ304ないし
ステップ306の制御について詳しく説明した。次にス
テップ307では、運転席側に設けられたサイド吹出口
14(図1)およびセンター吹出口15(図1)から吹
き出される風の吹出温度および吹出風量を決定する。具
体的には、既に求めた運転席側設定温度Tsetr、運転席
側ベント吹出温度TAVr、および運転席側ベント吹出
風量VAVrに基づいて、運転席側ベントサイド吹出温
度TAVrs、運転席側ベントサイド吹出風量VAVrs
運転席側ベントセンター吹出温度TAVrc、および運転
席側ベントセンター吹出風量VAVrcを下記数式10な
いし数式13により求める。
【0070】
【数10】TAVrs=TAVr+ΔTrs (℃)
【0071】
【数11】VAVrs=Krs*VAVr (m3/h)
【0072】
【数12】TAVrc=TAVr (℃)
【0073】
【数13】 上記数式10に含まれたΔTrsは、太陽の方位角φに
応じてサイド吹出口14から吹き出す風の温度(運転席
側ベントサイド目標温度TAVrs)をどれだけ下げるべ
きかを示す補正量である。
【0074】この補正量ΔTrsは図9に示すように、方
位角φが0°から約50°の範囲でΔTrs=0であり、
この範囲では運転席側ベントサイド吹出温度TAVrs
補正されない。つまりサイド吹出口14およびセンター
吹出口15から吹き出される風はともに運転席側ベント
吹出温度TAVrで吹き出される。
【0075】φが約50°から90°の範囲のとき、つ
まり太陽が車両の進行方向に対して右前ないし真右に位
置するときは、φの値が90°に近くなるほどΔTrs
負の符号を持った小さな値となる。その結果、運転席側
ベントサイド吹出温度TAV rsはφが90°に近くなる
ほど低くなる。このとき運転席側ベントセンター吹出温
度TAVrcは運転席側ベント吹出温度TAVrのままで
あり、変化しない。
【0076】φが約50°から90°の範囲のときに運
転席側ベントサイド吹出温度TAV rsを低くする理由で
あるが、φが約50°から90°のときは、側面ガラス
越しの日射により運転手の右側上半身が受ける温熱感が
高まるので、これを解消するために運転席側ベントサイ
ド目標温度TAVrsのみを低くするのである。運転席側
ベントセンター吹出温度TAVrcについては補正しな
い。なお、φ>90°におけるΔTrsは、φ=90°の
ときの値を保持しても良いし、φが大きくなるにつれて
増加させても良い。
【0077】また上記数式11に含まれたKrsは、太陽
の方位角φに応じてサイド吹出口14から吹き出す風の
風量(運転席側ベントサイド吹出風量VAVrs)をどれ
だけで吹き出すかを決定するための定数である。
【0078】この定数Krsは図10に示すように、左右
角φが0°から約50°の範囲のときはKrs=0.5で
ある。つまりφがこの範囲のときはサイド吹出口14お
よびセンター吹出口15からは互いに同量の風、すなわ
ち運転席側ベント吹出温度TAVrの半分の風量ずつで
吹き出される。
【0079】φが約50°から90°の範囲のとき、つ
まり太陽が車両の進行方向に対して右前ないし真右に位
置するとき、Krsの値はφが90°に近くなるほど0.
5<Krs≦1の範囲で大きくなり、運転席側ベントサイ
ド吹出風量VAVrs(=Krs*VAVr)も、φが0°
から約50°の範囲のときに比べて大きくなる。つまり
運転席側ベントサイド吹出風量VAVrsは運転席側ベン
ト吹出風量VAVrの半分以上の風量にて吹き出され
る。なお、φ>90°におけるKrsは、φ=90°のと
きの値を保持しても良いし、φが大きくなるにつれて増
加させても良い。
【0080】運転席側ベントセンター吹出風量VAVrc
については、ベント吹出としての熱バランスを保つため
に、熱量式より上記数式13より求める。以上運転席側
の制御について説明した。助手席側の制御(ステップ3
08ないしステップ311)も運転席側の制御(ステッ
プ304ないしステップ307)と同様な方法で行うの
で、詳細な説明は省略する。
【0081】以上のステップを以て運転席側および助手
席側について制御値を演算したら、ステップ312にて
その制御値を目標値として実際に各アクチュエータへ信
号を出力する。以下、具体的に説明する。
【0082】ブロワ4が、運転席側ユニット6に吹き出
す風量(VAVr+VAHr)と助手席側ユニット7に
吹き出す風量(VAVl+VAHlとする)との和で求
まる全風量(VAall )だけ吹き出すように、パワート
ランジスタへ制御信号を出力し、ブロワ電圧を制御す
る。
【0083】運転席側ユニット6に吹き出す風量(VA
Vr+VAHr)と前記全風量(VAall )との比に基
づいて、風量調節ドア8a、8bを駆動し、運転席およ
び助手席への風量を分配する。
【0084】運転席側ユニット6に吹き出す風量(VA
Vr+VAHr)と運転席の足元に吹き出す風量(VA
Hr)との比に基づいて、デフドア11、ベントドア1
2、およびヒートドア13を駆動し、運転席の上下にお
ける風量分配をする。助手席の上下における風量分配に
ついても、助手席側ユニット7に吹き出す風量(VAV
l+VAHlとする)と助手席の足元に吹き出す風量
(VAHlとする)との比に基づいて、助手席側ユニッ
ト7のデフドア、ベントドア、およびヒートドアを駆動
する。
【0085】先に求めた運転席側ベントサイド吹出風量
(VAVrs)と運転席側ベント吹出風量(VAVrs+V
AVrc)との比に基づいて、風量コントロールサイドド
ア18および風量コントロールセンタードア19を駆動
し、運転席のベント吹出におけるサイド吹出口14およ
びセンター吹出口15からの吹出風量の割合を調節す
る。助手席のベント吹出におけるサイド吹出口およびセ
ンター吹出口からの吹出風量の割合の調節についても、
助手席側ベントサイド吹出風量(VAVlsとする)と助
手席側ベント吹出風量(VAVls+VAVlcとする)と
の比に基づいて、風量コントロールサイドドアおよび風
量コントロールセンタードアを駆動する。
【0086】運転席側における冷風サイドドア16の駆
動は、冷風サイドセンサ22が検出する温度と上記数式
10より演算された運転席側ベントサイド吹出温度TA
rsとの偏差に基づくPI制御によって行われる。冷風
センタードア17の駆動は、冷風センターセンサ23が
検出する温度と上記数式12より演算された運転席側ベ
ントセンター吹出温度TAVrcとの偏差に基づくPI制
御によって行われる。
【0087】助手席側における冷風サイドドアの駆動
は、冷風サイドセンサ26が検出する温度と図4のステ
ップ311にて演算された運転席側ベントサイド吹出温
度(TAVlsとする)との偏差に基づくPI制御によっ
て行われる。冷風センタードアの駆動は、冷風センター
センサ25が検出する温度と図4のステップ311にて
演算された運転席側ベントセンター吹出温度(TAVlc
とする)との偏差に基づくPI制御によって行われる。
【0088】運転席におけるエアミックスドア10の駆
動は、エアミックスセンサ21が検出する温度と演算に
よって求まった目標温度との偏差に基づくPI制御によ
って行われる。助手席におけるエアミックスドアの駆動
は、エアミックスセンサ24が検出する温度と演算によ
って求まった目標温度との偏差に基づくPI制御によっ
て行われる。
【0089】以上本発明の一実施例について詳述した
が、この実施例によると、運転席と助手席との間で互い
に温度差を設けるだけでなく、太陽の位置および日射の
強さを考慮した上で、運転席および助手席の各席におけ
る左右の温度差を設けているので、乗員が車両の横方向
から日射を直接受けて感じる温熱感を解消することがで
きるという優れた効果がある。
【0090】また本実施例では、日射による車両の熱負
荷増分を打ち消すことのできるベント吹出温度TV2
と、ベント吹出温度の下限の温度TV1とを比較し、T
V1>TV2のときはベント吹出温度としてTV2では
なくTV1を選択して、吹出温度TV1にて打ち消すこ
とのできなかった熱負荷増分の残りを吹出風量をアップ
させることによって打ち消しているので、乗員が過度に
冷感を感じることがなく、残りの熱負荷増分を打ち消す
ことができる。
【0091】なお上記実施例において、本発明の送風機
はブロワ4にて構成している。また蒸発器はエバポレー
タ5にて構成し、加熱器はヒ−タコア9にて構成し、温
度調節手段はエアミックスドア10とサ−ボモ−タ20
3とで構成している。ベントサイド吹出口はサイド吹出
口14であり、ベントセンター吹出口はセンター吹出口
15であり、ベントサイドバイパス通路は第1冷風通路
16aである。
【0092】ベントサイド吹出口開閉手段は風量コント
ロールサイドドア18とサ−ボモ−タ207とで構成
し、ベントセンター吹出口開閉手段は風量コントロール
センタードア19とサ−ボモ−タ208とで構成し、ベ
ントサイドバイパス通路開閉手段は冷風サイドドア16
とサ−ボモ−タ204とで構成している。
【0093】制御手段は、図9に示すような、ECU内
のマイクロコンピュータに記憶されたマップに基づいて
サイドベント吹出口からの吹出温度を演算し、その演算
された吹出温度に基づいてベントサイドバイパス通路開
閉手段を大きく開く制御信号を出力するソフトウェア
(具体的には図4のステップ307における制御)にて
構成している。
【0094】制御手段は、図10に示すような、ECU
内のマイクロコンピュータに記憶されたマップに基づい
てベントサイド吹出口からの吹出風量を演算し、その演
算された吹出風量に基づいてベントサイド吹出口開閉手
段を大きく開く制御信号を出力するソフトウェア(具体
的には図4のステップ307における制御)にて構成し
ている。
【0095】なお、本発明における真横とは、右側ハン
ドル車においては真右を指し、左側ハンドル車において
は真左を指す。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例で用いる空調ユニット全体の
模式構成図である。
【図2】上記一実施例で用いるセンサからECUへの信
号入力、およびECUからアクチュエータへの信号出力
を示す模式図である。
【図3】上記一実施例で用いる日射センサの概観を模式
的に示す斜視図である。
【図4】上記ECU内のマイクロコンピュータが行う制
御の流れを示すフローチャートのメインルーチンであ
る。
【図5】図4のステップ302の制御を詳しく示したフ
ローチャートのサブルーチンである。
【図6】図4のステップ303の制御を詳しく示したフ
ローチャートのサブルーチンである。
【図7】図4のステップ304ないしステップ306の
制御を詳しく示したフローチャートのサブルーチンであ
る。
【図8】数式2に示す補正量Δtの、日射量Iに対する
特性を示した特性図である。
【図9】数式10に示す補正量ΔTrsの、方位角φに対
する特性を示した特性図である。
【図10】数式11に示す定数Krsの、方位角φに対す
る特性を示した特性図である。
【符号の説明】
4 送風機としてのブロワ 5 蒸発器としてのエバポレータ 9 加熱器としてのヒ−タコア 10,203 温度調節手段としてのエアミックスドア
およびサ−ボモ−タ 14 ベントサイド吹出口としてのサイド吹出口 15 ベントセンター吹出口としてのセンター吹出口 29 ベントサイドダクト 30 ベントセンターダクト 16a ベントサイドバイパス通路としての第1冷風通
路 18,207 ベントサイド吹出口開閉手段としての風
量コントロールサイドドアおよびサ−ボモ−タ 19,208 ベントセンター吹出口開閉手段としての
風量コントロールセンタードアおよびサ−ボモ−タ 16,204 ベントサイドバイパス通路開閉手段とし
ての冷風サイドドアおよびサ−ボモ−タ 28 日射センサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 杉 光 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本 電装株式会社内 (56)参考文献 特開 昭63−270214(JP,A) 実開 平2−124711(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60H 1/00 101

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ダクト内の空気を温度調節して車室内へ
    吹き出す車両用空調装置において、 前記ダクト内に空気の流れを発生させる送風機、 内部冷媒と前記空気との熱交換によって前記空気を冷却
    する蒸発器、 前記空気を加熱する加熱器、 前記車室内へ吹き出す前記空気の吹出温度を調節する温
    度調節手段、 運転席より右側の前記車室内に設けられたベントサイド
    吹出口、 前記ダクトの一部で、且つ前記ベントサイド吹出口まで
    連通したベントサイドダクト、 前記車室内の運転席側センターコンソールに設けられた
    ベントセンター吹出口、 前記ダクトの一部で、且つ前記ベントセンター吹出口ま
    で連通したベントセンターダクト、 前記 ベントサイド吹出口からの吹出風量を調節するベン
    トサイド吹出口開閉手段、 前記ベントセンター吹出口からの吹出風量を調節するベ
    ントセンター吹出口開閉手段、 太陽 の位置を検出する日射センサ、および前記日射セン
    サが検出する前記太陽の位置が車両の進行方向に対して
    真横に近くなる程前記ベントサイド吹出口開閉手段を大
    きく開く制御手段を備えることを特徴とする車両用空調
    装置。
  2. 【請求項2】 前記蒸発器を通った空気を、前記加熱器
    をバイパスして前記ベントサイドダクトへ導くためのベ
    ントサイドバイパス通路、および 前記ベントサイドバイ
    パス通路を通る空気量を調節するベントサイドバイパス
    通路開閉手段を備え、 前記制御手段は、前記日射センサが検出する前記太陽の
    位置が車両の進行方向に対して真横に近くなる程、前記
    ベントサイド吹出口開閉手段を大きく開くとともに、前
    記ベントサイドバイパス通路開閉手段を大きく開くこと
    を特徴とする請 求項1に記載の 車両用空調装置。
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