JP3274172B2 - 車両用空調装置の制御方法および制御装置 - Google Patents

車両用空調装置の制御方法および制御装置

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JP3274172B2
JP3274172B2 JP12250292A JP12250292A JP3274172B2 JP 3274172 B2 JP3274172 B2 JP 3274172B2 JP 12250292 A JP12250292 A JP 12250292A JP 12250292 A JP12250292 A JP 12250292A JP 3274172 B2 JP3274172 B2 JP 3274172B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本願発明は、車室内に空気を送る
通風ダクト内に、送風機と、冷却用熱交換器と、加熱用
熱交換器と、該冷却用熱交換器で冷却された空気の加熱
用熱交換器への通風割合を調節して車室内への吹出空気
温度を調節するエアミックスダンパとを有する車両用空
調装置の制御方法及び制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、自動車の車室内温度を空調装置
により所望の快適温度に維持するためには、次に述べる
ような車室内における熱バランスを考慮した制御により
行なわれる。例えば、車室内外の熱収差を冷房状態を基
準にして考えると、空調装置による熱交換能力をQa、
車室内外の温度差による伝熱負荷をQu、日射による熱
負荷をQs、乗員からの熱負荷をQm、エンジン等から
の熱負荷をQeとすると、次式が成立する。
【0003】 Qa=Qu−Qs−Qm−Qe (1) ここで、 Qa=Cp・γ・Va(To−Tr) Qu=K・F (Tr−Ta) Qs=Ks・Ts となる。なお、Vaは送風機の吹出風量、Toは車室内
への吹出空気温度、Trは車室内温度(即ち、通風ダク
トへの吸込空気温度)、Taは外気温度、Tsは日射量
の温度換算値、Cpは空気定圧比熱、γは空気の比重、
Kは熱通過率、Fは伝熱面積、Ksは日射−温度換算係
数である。
【0004】また、Qm、Qeは近似的に一定と見なし
てQm・Qe=C(定数)とし、上記Qa、Qu、Qs
の式を(1)式に代入すると、 Cp・γ・Va(To−Tr)=K・F(Tr−Ta)
−Ks・Ts−C(2)となる。 いま、車室内温度Trが設定温度Tsetになったとす
ると、上記(2)式は、 Cp・γ・Va(To−T
set)=K・F(Tset−Ta)−Ks・Ts−C
(3)となる。
【0005】従って、送風機の吹出風量Vaと吹出空気
温度Toとを上記(3)式を満足するように制御すれ
ば、車室内温度Trを設定温度Tsetに接近維持でき
るが、上記(3)式から二つの未知数Va,Toを一義
的に算定することはできない。そこで、外気温度等の環
境条件と送風機の吹出風量との関係を予め定めておき、
検出された環境条件に応じて送風機の吹出風量を優先的
に決定し、この吹出風量のもとで車室内温度を設定温度
に接近維持するのに必要な吹出空気温度を演算し、エア
ミックスダンパの開度を当該吹出空気温度が得られるよ
うに制御するものが提案されている(例えば、特公昭6
2−8327号公報参照)。
【0006】上記公知例の場合、送風機の吹出風量を優
先的に決定し、これに基づいて吹出空気温度を演算する
ようにしているため、車室内温度は快適温度に維持され
たとしても、吹出空気温度が、快適温度から大きくずれ
るおそれがある。すると、車両用空調装置におけるよう
に吹出口に近接して乗員が搭乗するものの場合、乗員に
吹出空気が直接当たることとなるため、不快感を乗員に
与えるおそれが生ずる。
【0007】上記のような不具合に対処するため、吹出
空気温度を乗員の所望により設定し、該設定吹出空気温
度のもとで車室内温度を設定温度に接近維持するのに必
要な熱量が得られるように送風機の吹出風量を制御する
とともに、エアミックスダンパの開度を前記設定吹出空
気温度が得られるように制御するようにしたものが提案
されている(例えば、特開平1−120117号公報参
照)。
【0008】ところが、上記した二つの公知例の場合、
いずれも送風機の吹出風量を決定した後、該吹出風量に
見合う吹出空気温度を演算する方法がとられているた
め、吹出風量を決定するための因子(例えば、環境条件
あるいは設定吹出空気温度)に誤差等が生ずると、乗員
の体感による快適性が損なわれることとなる場合があ
る。例えば、吹出風量が強すぎると、吹出空気温度がや
や高くても体感としては寒く感じたり、吹出風量が弱す
ぎると、吹出空気温度が低くても暑く感じたりする場合
が生ずるおそれがある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】さて、本願発明者ら
は、乗員の体感としての快適度を、吹出空気温度To、
吹出風量Vaと環境条件(例えば、外気温度Ta、車室
内温度Tr等)により快適度指数Fとして表すことがで
きることを発見した。該快適度指数Fは、例えばF=1
を乗員が寒いと体感する指数とし、F=9を乗員が暑い
と体感する指数とした場合、F=5が乗員が快適と体感
する指数となるように表すことができる。
【0010】この快適度指数Fは、フィーリング評価実
験より重回帰式で求められる次式(快適特性式)を用い
て算出できる。 F=K・Va+K・To+K・Ta+K・Tr
+K・Ts (4)ここでK〜Kは比例定数であって、夏季(即
ち、冷房時)における快適度指数Fを算出する場合
と、冬季(即ち、暖房時)における快適度指数Fを算
出する場合とで変化する。図4に示すように、夏季にお
いては車室内が暑いと感じる状態(即ち、快適度指数F
=9)から快適と感じる状態(即ち、快適度指数F=
5)へと移行し、冬季においては車室内が寒いと感じる
状態(即ち、快適度指数F=1)から快適と感じる状態
(即ち、快適度指数F=5)へ移行するところから、夏
季と冬季とでは快適度指数Fを算出するための比例定数
〜Kを変化させる必要があるのである。
【0011】例えば、冷房状態において車室内温度を快
適に維持する場合について説明すると、図5に示すよう
に、吹出風量Vaと吹出空気温度Toの相関関係、即ち
Qa=Cp・γ・Va(To−Tr)は、To=Tse
t、Va=0を漸近線とする反比例曲線となるところか
ら、吹出風量Vaを、低風量から高風量まで所定ステッ
プ(即ち、ΔVa)毎に変化させ、各吹出風量Va
Vaに対応する吹出空気温度To〜Toを求め、
これらの吹出風量Va〜Vaと吹出空気温度To
〜Toとの組み合わせを、それぞれ上記式(4)に代
入すれば、吹出風量Va〜Vaと吹出空気温度To
〜Toにそれぞれ対応する快適度指数F=7〜1
が得られることとなる。そして、|F=5|が最小と
なるような吹出風量Va=Vaと吹出空気温度To=
Toとの組み合わせとなるように、送風機の出力およ
びエアミックスダンパの開度を制御すれば、車室内温度
を乗員の快適温度に維持できることとなる。
【0012】本願発明は、上記の点に鑑みてなされたも
ので、乗員が体感する快適度を指数として表したもの
が、最適値に接近するように、吹出風量と吹出空気温度
とを制御することにより、車室内温度を快適に接近維持
できるようにすることを目的とするものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、車室内に空気を送る通風ダクト内に、送風
機と、冷却用熱交換器と、加熱用熱交換器と、該冷却用
熱交換器で冷却された空気の加熱用熱交換器への通風割
合を調節して車室内への吹出空気温度を調節するエアミ
ックスダンパとを設けてなる車両用空調装置の制御方法
において、車室内温度を所定温度に維持するために必要
な熱バランス式をもとに得られる前記吹出空気温度と前
記送風機の吹出風量との相関関係と、車室内に生じる熱
負荷に関係し且つ吹出空気温度および吹出風量を含む各
種パラメータによって算出される指数であって乗員の快
適度を表す快適度指数とを求め、前記吹出空気温度と吹
出風量との組み合わせのうち、前記快適度指数が最適値
に最も近付く組み合わせを選択して、かくして選択され
た吹出空気温度と吹出風量との組み合わせによって前記
エアミックスダンパの開度および送風機の出力を制御
し、一方上記快適度指数を求める際、上記各種パラメー
タのいくつかを遅延時間を経て入力し、この遅延時間
を、快適度指数の変化率が大きいほど短く設定するよう
にしたことを特徴としている。
【0014】また、本発明は、車室内に空気を送る通風
ダクト内に、送風機と、冷却用熱交換器と、加熱用熱交
換器と、該冷却用熱交換器で冷却された空気の加熱用熱
交換器への通風割合を調節して車室内への吹出空気温度
を調節するエアミックスダンパとを設けてなる車両用空
調装置の制御装置において、車室内温度を所定温度に維
持するために必要な熱バランス式をもとに得られる前記
吹出空気温度と前記送風機の吹出風量との相関関係を求
める第1演算手段と、車室内に生じる熱負荷に関係し且
つ吹出空気温度および吹出風量を含む各種パラメータに
よって算出される指数であって乗員の快適度を表す快適
度指数を求める第2演算手段と、該第2演算手段によっ
て求められた快適度指数における吹出空気温度と吹出風
量との組み合わせのうち、前記快適度指数が最適値に最
も近付く組み合わせを選択する選択手段と、該選択手段
によって選択された吹出空気温度と吹出風量との組み合
わせによって前記エアミックスダンパの開度および送風
機の出力を制御する制御手段と、上記快適度指数を求め
る際、上記各種パラメータのいくつかを遅延時間を経て
入力し、この遅延時間を、快適度指数の変化率が大きい
ほど短く設定するようにした日射量遅延時間設定手段
と、を備えたことを特徴としている。
【0015】上記のように構成された本発明において
は、車室内温度を所定温度に維持するために必要な熱バ
ランス式をもとに得られる前記吹出空気温度と前記送風
機の吹出風量との相関関係と、車室内に生じる熱負荷に
関係し且つ吹出空気温度および吹出風量を含む各種パラ
メータによって算出される指数であって乗員の快適度を
表す快適度指数とを求め、該快適度指数が最適値となる
吹出風量および吹出空気温度との組み合わせとなるよう
に、送風機の出力およびエアミックスダンパの開度が制
御されることとなり、車室内温度が快適温度に接近維持
できる。
【0016】さらに、本発明においては、快適度指数を
求める際、上記各種パラメータのいくつかを遅延時間を
経て入力し、この遅延時間を、快適度指数の変化率が大
きいほど短く設定するようにしたため、快適度指数に応
じたより的確な空調制御が可能となる。
【0017】
【実施例】以下、添付の図面を参照して本願発明の好適
な実施例を説明する。図2において、符号1は通風ダク
トを示し、該通風ダクト1の上流端には、外気導入口2
と、車室内の空気を導入する空気導入口3と、該両導入
口2、3を選択的に開く内外気切換ダンパ4とが設けら
れる一方、前記通風ダクト1の下流端には、ベント吹出
口5と、フット吹出口6と、デフロスタ吹出口7と、こ
れらの吹出口5、6、7へ空気を導く3個のコード切換
ダンパ8、9、10とが設けられている。
【0018】また、前記通風ダクト1内の上流側には、
送風機11が設けられており、該送風機11の作動によ
り前記両導入口2、3の一方から導入された空気を該通
風ダクト1を介して前記吹出口5、6、7のいずれかか
ら車室内へ吹き出すようにされている。さらに、前記通
風ダクト1内には、前記送風機11の下流側に冷却用熱
交換器12と、該冷却用熱交換器12の下流側にエアミ
ックスダンパ13を介して加熱用熱交換器14とが設け
られており、該エアミックスダンパ13の作動により加
熱用熱交換器14への通風量と、これをバイパスする風
量との割合を調節するようにしている。例えば、エアミ
ックスダンパ13の開度θは、加熱用熱交換器14への
通風割合が100%になる時を1とし、加熱用熱交換器
14への通風割合が0%になる時を0として、吹出空気
温度Toを、θ=1で得られる最高温とθ=0で得られ
る最低温との間で無段階に調節し得るようにされてい
る。なお、エアミックスダンパ開度θは、冷却用熱交換
器12の出口温度をTe、エンジンの冷却水温度をTw
とすると、次式で与えられる。
【0019】 θ=(To−Te)/(Kw・Tw−Te) (5 ) ここで、Kwはエンジン冷却水温度を加熱用熱交換器1
4の出口温度に換算するための係数である。前記冷却用
熱交換器12は、コンプレッサ15、コンデンサ16、
レシーバ17を含む冷媒循環回路Xに介設されたエバポ
レータとされており、コンプレッサ15をエンジン18
に連結する電磁クラッチのON/OFFにより作動制御
されることとなっている。
【0020】前記加熱用熱交換器14は、エンジン18
の冷却水が通水されるヒータコアとされており、前記エ
アミックスダンパ13とともに制御される弁(図示省
略)の開閉により作動制御されることとなっている。図
面中、符号19は内外気切換ダンパ4の駆動源となるモ
ータ、20はダンパ8、9、10の駆動源となるモー
タ、21はエアミックスダンパ13の駆動源となるサー
ボモータ、22は前記モータ19、20、21と送風機
11とを制御するマイクロコンピュータからなる制御回
路、23は各種スイッチ類(例えば、オートスイッチ2
3a、車室内温度設定スイッチ23b、内外気切換スイ
ッチ23c、吹出モード切換スイッチ23d、デフロス
タスイッチ23e等)を備えた操作盤、24は車室内温
度(換言すれば、通風ダクト1へ吸い込まれる空気の温
度)Trを検出する室温センサー、25は外気温度Ta
を検出する外気温センサー、26は日射量を検出する日
射センサー、27は冷却用熱交換器12の出口温度Te
を検出するダクトセンサー、28はエンジン冷却水の温
度を検出する水温センサー、29はエアミックスダンパ
13の位置検出を行うポテンショメータを示している。
【0021】前記送風機11の送風量(換言すれば、吹
出風量)Vaは、その駆動源であるブロアモータ11a
への印加電圧に応じて制御されるようになっており、一
方エアミックスダンパ13は、前記制御回路22により
制御されるサーボモータ21によってポテンショメータ
29で検出される開度θが所定値になるように制御され
る。
【0022】前記制御回路22は、図3に示すように、
前記各センサー24〜29からの信号および操作盤23
からのスイッチ信号が入力され、前記操作盤23へ表示
データを出力するマイクロプロセッサ(以下、CPUと
いう)30を備えており、該CPU30からの出力信号
に基づいて前記モータ19、20、21、送風機用ブロ
アモータ11aおよびコンプレッサ15とエンジン18
との間に介設される電磁クラッチ31を制御する。図3
において、符号32は安定化電源、33はD/A変換
器、34〜38はドライバーである。
【0023】そして、前記制御回路22は、図1の機能
対応図に示すように、車室内温度Trを設定温度Tse
tに維持するために必要な熱バランス式〔即ち、Cp・
γ・Va(To−Tset)=K・F(Tset−T
a)−Ks・Ts−C〕をもとに得られる吹出空気温度
T0と吹出風量Vaとの相関関係を求める第1演算手段
40と、車室内に生じる熱負荷に関係し且つ吹出空気温
度Toおよび吹出風量Vaを含む各種パラメータによっ
て算出される指数であって乗員の快適度を表す快適度指
数F(=K・Va+K・To+K・Ta+K
Tr+K・Ts)を求める第2演算手段41と、該第
2演算手段41によって求められた快適度指数Fにおけ
る吹出空気温度Toと吹出風量Vaとの組み合わせのう
ち、前記快適度指数Fが最適値(例えば、F=5)に最
も近付く組み合わせを選択する選択手段42と、該選択
手段42によって選択された吹出空気温度Toと吹出風
量Vaとの組み合わせによって前記エアミックスダンパ
13の開度θおよび送風機11の出力を制御する制御手
段43と、快適度指数を求める際、日射量を遅延時間を
経て入力し、この日射量の遅延時間を、快適度指数の変
化率が大きいほど短く設定するようにした日射量遅延時
間設定手段44とを備えている。
【0024】ついで、図6〜図11に示すフローチャー
トを参照して、本実施例にかかる車両用空調装置におけ
る制御の態様を説明する。これらのフローチャートにお
いて、S、SS及びPは各ステップを示す。図6のステ
ップSSにおいて、各種のデータを入力する。次にス
テップSSにおいて、入力されたデータのうち日射量
についての補正を行う。このステップSSの日射量補
正の詳細を図11のフローチャート及び図12に示す。
【0025】図11に示すように、ステップPにおい
て、先ず快適度指数Fの変化率を演算する。この際、日
射量の温度換算値Tsを用いる必要があるが、後述する
遅延時間のない実際の検出日射量の温度換算値を用い
る。次にステップPにおいて、快適度指数Fの変化率
ΔFの絶対値が所定値以上か否かを判定し、所定値以上
であればステップPに進み、所定値より小さければ、
ステップPに進む。ステップPにおいては、日射量
の遅延時間を小さく設定し(図12に示すAライン)、
ステップPにおいては、日射量の遅延時間を大きく設
定し(図12に示すBライン)ている。このようにし
て、ステップPにおいて、補正日射量(日射量の温度
換算値の補正量)Ts′を計算して設定する。
【0026】このように、快適度指数Fの変化率ΔFの
絶対値の大きさにより日射量の遅延時間を変化させた理
由を以下に述べる。快適度指数Fの変化率ΔFの絶対値
が所定値より小さい場合は、快適度指数Fの値が大きく
変化していない場合であり、、このような場合は、乗員
が快適と感じている状態である。そのため、このような
場合においては、日射量の遅延時間を大きく設定して、
快適度指数Fの値を大きく変化させないようにしてい
る。反対に、快適度指数Fの変化率ΔFの絶対値が所定
値以上の場合は、快適度指数Fの値が大きく変化してい
る場合であり、このような場合は、例えば乗員が暑いと
感じている状態である。そのため、このような場合にお
いては、日射量が乗員に直接暑いと感じさせる最も影響
力のあるパラメータであるため、日射量の遅延時間を小
さく設定して、快適度指数Fの値を的確に変化させるよ
うにしている。
【0027】尚、この実施例においては、日射量の遅延
時間を変更するようにしているが、この他に外気温度T
a若しくは車室内温度Trの遅延時間を同様に変更する
ようにしてもよい。さらに日射量、外気温度Ta及び車
室内温度Trの全ての遅延時間を同様に変更するように
してもよい。次にステップSにおいて車室内に生ずる
熱負荷Q[=K・F(To−Ta)−Ks・Ts−C]
の正負判定がなされる。ここで、Q≦0と判定された場
合には冷房運転が必要とされ、Q>0と判定された場合
には暖房運転が必要とされる。
【0028】ステップSにおいてQ≦0と判定された
場合には、ステップSにおいてモータ切換ダンパ8の
みを開作動せしめてベントモードとなした後、ステップ
において車室内温度Trを設定温度Tsetにする
ために必要な熱交換能力Qa[=K・F(Tset−T
a)−Ks・Ts=C+Ki(Tset−Tr)]を算
出する。ここで、Kiは車体熱容量である。しかの後、
ステップS〜S14において吹出風量Vaを低風量V
alから高風量Vahまで所定加算風量ΔVa毎に区切
って、そのときの必要吹出空気温度To、エアミックス
ダンパ開度θ、快適度指数Fおよび|F−5|を算
出する。
【0029】即ち、ステップSにおいてVa=Va1
と決め、、ステップSにおいてVa<Vahと判定さ
れると、ステップSにおいて必要吹出空気温度To
[=(Qa/Cp・γ・Va)+Tr]を算出し、ステ
ップSにおいてエアミックスダンパ開度θ[=(To
−Te)/(Kw・Tw−Te)]を算出する。ここま
での演算は、制御回路22における第1演算手段40に
より行う。そして、ステップSにおいてθ≦0と判定
された場合(即ち、エアミックスダンパ13が加熱用熱
交換器14への通風量を0%とするように切り換えられ
ている場合)には、ステップSにおいてTo=Teと
し(即ち、吹出空気温度Toを冷却用熱交換器12の出
口温度Teに置き換え)、ステップSにおいてθ>0
と判定された場合(即ち、エアミックスダンパ13が加
熱用熱交換器14へも通風し得るように切り換えられて
いる場合)には、ステップS10においてTo=Toと
する(即ち、吹出空気温度ToをステップSにおいて
算出された吹出空気温度とする)。上記のようにして決
定された吹出空気温度Toと吹出風量Vaとに基づい
て、ステップS11において第2演算手段41により快
適度指数F(=K・Va+K・To+K・Ta
+K・Tr+K・Ts)を算出し、さらにステップ
12およびS13において(F−5)および|F
−5|を算出する。その後、ステップS14においてそ
の時の吹出風量Vaに所定加算風量ΔVaを加えて、次
の吹出風量とし(即ち、Va=Va+ΔVaとし)、再
びステップSに戻って上記と同様な演算を行う。上記
演算結果は、その都度制御回路22に内蔵されるRAM
に読み込まれる。
【0030】上記のようにして得られた|F−5|が
最小となる吹出風量Vaと吹出空気温度Toとの組み合
わせ(Va,To)が、選択手段42によりステッ
プS15において選択される。上記のようにして選択さ
れた(Va,To)が得られるように、送風機11
の出力およびエアミックスダンパ開度θを制御すればよ
いが、その前にベントモード選択が正しかったか否かの
判断をステップS16〜S18において行う。
【0031】即ち、ステップS16において(F
5)<−α(例えば、α=0.9)と判定された場合に
は、乗員の上半身が寒い状態なので、後述するB/Lモ
ードに移行し、ステップS16において(F−5)≧
αと判定された場合には、ステップS17において(F
=5)≦0であるか否かの判定がなされる。ステップ
17において(F−5)>0と判定された場合に
は、ベントモード選択が正しかったとしてステップS
19に進み、ステップS15において選択された(Va
,To)が制御手段43により出力された後、最初
にもどる(ステップSSにリターン)。ステップS
17において(F−5)≦0と判定された場合には、
ステップS18においてTo<α(例えば、α
30℃)であるか否かの判定がなされる。ステップS
18においてTo≧αと判定された場合には、乗員
の上半身が暑い状態なので、後述するB/Lモードに移
行し、ステップS18においてTo<αと判定され
た場合には、ベントモード選択が正しかったとしてステ
ップS19に進み、ステップS15において選択された
(Va,To)が制御手段43により出力された
後、最初にもどる(ステップSSにリターン)。上記
の制御によって、車室内温度は、快適温度に接近維持さ
れることとなる。
【0032】次に、B/Lモードにおける制御につい
て、図7に示すフローチャートを参照して説明する。B
/Lモードの場合、通風ダクト1におけるベント吹出口
5とフット吹出口6との両方から空気が吹き出されるこ
ととなっており、両吹出口5、6から吹き出される風量
の割合によってB/Lモード(I)、B/Lモード(I
I)、B/Lモード(III)に別れる。なお、B/L
モード(I)の場合、ベント吹出口5から75%、フッ
ト吹出口6から25%の空気が吹き出され、B/Lモー
ド(II)の場合、ベント吹出口5から60%、フット
吹出口6から40%の空気が吹き出され、B/Lモード
(III)の場合、ベント吹出口5から45%、フット
吹出口6から55%の空気が吹き出されることとなって
いる。
【0033】まず、ステップS20においてモード切換
ダンパ8、9の開度制御を行って、B/Lモード(I)
とするとともに、ステップS21において車室内温度T
rを設定温度Tsetにするために必要は熱交換能力Q
aを前記と同様にして算出する。しかる後、ステップS
22〜S32において吹出風量Vaを低風量Valから
高風量Vahまで所定ステップΔVa毎に区切って、そ
のときの必要吹出空気温度To、エアミックスダンパ開
度θ、快適度指数F,F,|F−5|,|F
5|等を算出する。
【0034】即ち、ステップS22においてVa=Va
lと決め、ステップS23においてVa<Vahと判定
されると、ステップS24において必要吹出空気温度T
o[=(Qa/Cp・γ・Va)+Tr]を算出し、ス
テップS25においてエアミックスダンパ開度θ[=
(To−Te)/(Kw・Tw−Te)]を算出する。
ところが、B/Lモード(I)の場合、ベント吹出口5
とフット吹出口6との両方から空気が吹き出されること
となっているため、ステップS26において図13に示
す温度コントロール特性図からエアミックスダンパ開度
θにおけるベント吹出口5の吹出空気温度Tovとフッ
ト吹出口6の吹出空気温度Tofとを読み出す。一方、
ステップS27においてベント吹出口5の吹出風量Va
v(=0.75×Va)とフット吹出口6の吹出風量V
af(=0.25×Va)を算出する。ここまでの演算
は、制御回路22における第1演算手段40により行
う。上記のようにして決定された吹出空気温度Tov,
Tofと吹出風量Vav,Vafとに基づいて、ステッ
プS28において第2演算手段41により快適度指数F
,Fを算出し、さらにステップS29およびS30
において(F−5),(F−5)および|F−5
|,|F−5|を算出する。ところで、B/Lモード
における(F−5)と(F−5)との関係は、図1
6に示す特性となり、(F−5)と(F−5)の両
方が0に近付くようにするためには、点Pから中心点O
までの距離Lを目安とすればよい。該距離Lは、L
(F−5)+(F−5)の関係から算出され
る。その後、ステップS32においてその時の吹出風量
Vaに所定加算風量ΔVaを加えて、次の吹出風量とし
(即ち、Va=Va+ΔVaとし)、再びステップS2
3に戻って上記と同様な演算を行う。上記演算結果は、
その都度制御回路22に内蔵されるRAMに読み込まれ
る。
【0035】上記のようにして得られた距離Lが最小と
なる吹出風量Vaと吹出空気温度Toとの組み合わせ
(Va,To)が、選択手段42によりステップS
33において選択される。上記のようにして選択された
(Va,To)が得られろように、送風機11の出
力およびエアミックスダンパ開度θを制御すればよい
が、その前にB/Lモード(I)選択が正しかったか否
かの判断をステップS34〜S37において行う。
【0036】即ち、ステップS34においてα<(F
−5)、α<(F−5)と判定された場合には、乗員
の上半身、下半身共暑い状態なので(図16参照)、前
述のベントモードに戻り、ステップS34において、α
≧(F−5)、α≧(F−5)と判定された場合に
は、ステップS35において−α≦(F−5)、−α
≦(F−5)であるか否かの判定がなされる。ステッ
プS35において−α>(F−5)、−α>(F
5)と判定された場合には、乗員の上半身・下半身共寒
い状態なので(図16参照)、後述するB/Lモード
(II)に移行し、ステップS35において−α≦(F
−5)、−α≦(F−5)と判定された場合には、
ステップS36においてTov<αであるか否かの判
定がなされる。ステップS36においてTov≧α
判定された場合には、乗員の上半身が暑い状態なので、
後述するB/Lモード(II)に移行し、ステップS
36においてTov<αと判定された場合には、ステ
ップS37においてTof>β(例えば、β=10℃)
であるか否かの判定がなされる。ステップS37におい
てTof≦βと判定された場合には、乗員の下半身が寒
い状態なので、前述のベントモードに戻り、ステップS
37においてTof>βと判定された場合には、B/L
モード(I)選択が正しかったとしてステップS38
進み、ステップS33において選択された(Va,T
)が制御手段43により出力された後、最初にもど
る(ステップSSにリターン)。上記の制御によっ
て、車室内温度は、快適温度に接近維持されることとな
る。
【0037】ステップS35およびS36でB/Lモー
ド(II)へ移行された場合には、図8のフローチャー
トに示すように、ステップS39においてモード切換ダ
ンパ8、9の開度制御を行って、B/Lモード(II)
とするとともに、ステップS40〜S51において前述
のB/Lモード(I)の場合と同様な制御により、必要
吹出空気温度To、エアミックスダンパ開度θ、快適度
指数F,F,|F−5|,|F−5|、距離L
を算出し、制回路22に内蔵されるRAMに読み込ませ
る。ここで、ステップS45においてTov,Tofを
決定するに当たっては図14の温度コントロール特性図
が用いられ、ステップS46においてVav=0.6V
a、Vaf=0.4Vaとされる。
【0038】上記のようにして得られた距離Lが最小と
なる吹出風量Vaと吹出空気温度Toとの組み合わせ
(Va,To)が、選択手段42によりステップS
52において選択される。上記のようにして選択された
(Va,To)が得られるように、送風機11の出
力およびエアミックスダンパ開度θを制御すればよい
が、その前にB/Lモード(II)選択が正しかったか
否かの判断をステップS55〜S56において行う。
【0039】即ち、ステップS53においてα<(F
−5)、α<(F−5)と判定された場合には、乗員
の上半身・下半身共暑い状態なので(図16参照)、前
述のB/Lモード(I)に戻り、ステップS53におい
てα≧(F−5)、α≧(F−5)と判定された場
合には、ステップS54において−α≦(F−5)、
−α≦(F−5)であるか否かの判定がなされる。ス
テップS54において−α>(F−5)、−α>(F
−5)と判定された場合には、乗員の上半身・下半身
共寒い状態なので(図16参照)、後述するB/Lモー
ド(III)に移行し、ステップS54において−α≦
(F−5)、−α≦(F−5)と判定された場合に
は、ステップS55においてTov<αであるか否か
の判定がなされる。ステップS55においてTov≧α
と判定された場合には、乗員の上半身が暑い状態なの
で、後述するB/Lモード(III)に移行し、ステッ
プS55においてTov<αと判定された場合には、
ステップS56においてTof>β(例えば、β=10
℃)である否かの判定がなされる。ステップS56にお
いてTof≦βと判定された場合には、乗員の下半身が
寒い状態なので、前述のB/Lモード(I)に戻り、ス
テップS56においてTof>βと判定された場合に
は、B/Lモード(II)選択が正しかたとしてステッ
プS57に進み、ステップS52において選択された
(Va,To)が制御手段43により出力された
後、最初にもどる(ステップSSにリターン)。上記
の制御によって、車室内温度は、快適温度に接近維持さ
れることとなる。
【0040】ステップS54およびS55でB/Lモー
ド(III)へ移行された場合には、図9のフローチャ
ートに示すように、ステップS58においてモード切換
ダンパ8、9の開度制御を行って、B/Lモード(II
I)とするとともに、ステップS59〜S70において
前述のB/Lモード(I)の場合と同様な制御により、
必要吹出空気温度To、エアミックスダンパ開度θ、快
適度指数F、F、|F−5|、|F−5|、距
離Lを算出し、制御回路22に内蔵されるRAMに読み
込ませる。ここで、ステップS64においてTov,T
ofを決定するに当たっては図15の温度コントロール
特性図が用いられ、ステップS65においてVav=
0.45Va、Vaf=0.55Vaとされる。
【0041】上記のようにして得られた距離Lが最小と
なる吹出風量Vaと吹出空気温度Toとの組み合わせ
(Va,To)が、選択手段42によりステップS
71において選択される。上記のようにして選択された
(Va,To)が得られるように、送風機11の出
力およびエアミックスダンパ開度θを制御すればよい
が、その前にB/Lモード(III)選択が正しかった
か否かの判断をステップS72〜S75において行う。
即ち、ステップS73においてα<(F−5)、α<
(F−5)と判定された場合には、乗員の上半身・下
半身共暑い状態なので(図16参照)、前述のB/Lモ
ード(II)に戻り、ステップS72においてα≧(F
−5)、α≧(F−5)と判定された場合には、ス
テップS73において−α≦(F−5)、−α≦(F
−5)であるか否かの判定がなされる。ステップS7
3において−α>(F2−5)、−α>(F4−5)と
判定された場合には、乗員の上半身・下半身共寒い状態
なので(図16参照)、後述するヒータモードに移行
し、ステップS73において−α≦(F−5)、−α
≦(F−5)と判定された場合には、ステップS74
においてTov<αであるか否かの判定がなされる。
ここで、αは、ベントモードからスタートする場合と、
ヒータモードからスタートする場合とで異なる値とする
ことができる。ステップS74においてTov≧α
判定された場合には、乗員の上半身が暑い状態なので、
後述するヒータモードに移行し、ステップS74におい
てTov<αと判定された場合には、ステップS75
においてTof>βであるか否かの判定がなされる。ス
テップS75においてTof≦βと判定された場合に
は、乗員の下半身が寒い状態なので、前述のB/Lモー
ド(II)に戻り、ステップS75においてTof>β
と判定された場合には、B/Lモード(III)選択が
正しかたとしてステップS76に進み、ステップS71
において選択された(Va,To)が制御手段43
により出力された後、最初にもどる(ステップSS
リターン)。上記の制御によって、車室内温度は、快適
温度に接近維持されることとなる。
【0042】ステップS73およびS74でヒータモー
ドへ移行された場合には、図10のフローチャートに示
すように、ステップS77においてモード切換ダンパ
9、10を開度制御してヒータモードとするとともに、
ステップS78〜S90において前述のベントモードの
場合と同様な制御により、必要吹出空気温度To、エア
ミックスダンパ開度θ、快適度指数F,|F−5|
を算出し、制御回路22に内蔵されたRAMに読み込ま
せる。ここで、ステップS83においてθ≧1(即ち、
エアミックスダンパ13が加熱用熱交換器14への通風
量を100%とするように切り換えられている場合)に
は、ステップS84においてTo=[Kw(Tw−T
a)/Cp・γ.Va]+Taとし(即ち、吹出空気温
度Toを加熱用熱交換器14の出口温度に置き換え)、
ステップS83においてθ<1と判定された場合(即
ち、エアミックスダンパ13が加熱用熱交換器14へも
通風し得るように切り換えられている場合)には、ステ
ップS84においてTo=Toとする(即ち、吹出空気
温度ToをステップS72において算出された吹出空気
温度とする)。また、ヒータモードにおいては、フット
吹出口6からは75%の吹出風量が、デフロスタ吹出口
7からは25%の吹出風量が吹き出されることとなって
いるため、ステップS86においてVaf=0.75V
aとされる。
【0043】上記のようにして得られた|F−5|が
最小となる吹出風量Vaと吹出空気温度Toとの組み合
わせ(Va,To)が、選択手段42によりステッ
プS91において選択される。上記のようにして選択さ
れた(Va,To)が得られるように、送風機11
の出力およびエアミックスダンパ開度θを制御すればよ
いが、その前にヒータモード選択が正しかったか否かの
判断をステップS32〜S34において行う。
【0044】即ち、ステップS92において(F
5)>αと判定された場合には、乗員の下半身が暑い状
態なので、前述のB/Lモード(III)に戻り、ステ
ップS92において(F−5)≦αと判定された場合
には、ステップS93において(F−5)≧0である
か否かの判定がなされる。ステップS93において(F
−5)<0と判定された場合には、ヒータモード選択
が正しかったとしてステップS95に進み、ステップS
91において選択された(Va,To)が制御手段
43により出力された後、最初にもどる(ステップSS
にリターン)。ステップS93において(F−5)
≧0と判定された場合には、ステップS94においてT
>βであるか否かの判定がなされる。ステップS
94においてTo≦βと判定された場合には、乗員の
下半身が寒い状態なので、前述したB/Lモード(II
I)に戻り、ステップS94においててTo<βと判
定された場合には、ヒータモード選択が正しかったとし
てステップS95に進み、ステップS91において選択
された(Va,To)が制御手段43により出力さ
れた後、最初にもどる(ステップSSにリターン)。
上記の制御によって、車室内温度は、快適温度に接近維
持されることとなる。
【0045】なお、図6におけるステップSにおい
て、Q>0と判定された場合には、暖房運転から開始さ
れることとなり、図10におけるステップS77から制
御がスタートされる。上記実施例では、車室内に生ずる
熱負荷の正負に基づいて快適度指数Fを算出する場合、
定数K〜Kを変化させるようにしているが、吹出モ
ードの切換(即ち、ベントモードであるかヒートモード
であるか)に基づいて前記定数K〜Kを変化させる
ようにしてもよい。
【0046】本願発明は、上記実施例の構成に限定され
るものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲において
適宜設計変更可能なことは勿論である。
【0047】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、乗
員が体感する快適度を指数として表したものが、最適値
に接近するように、吹出風量と吹出空気温度とを制御す
ることにより、車室内温度を快適に接近維持できる。さ
らに、快適度指数を求める際、各種パラメータのいくつ
かを遅延時間を経て入力し、この遅延時間を、快適度指
数の変化率が大きいほど短く設定するようにしたため、
快適度指数に応じたより的確な空調制御が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の車両用空調装置の制御装置における
機能対応図である。
【図2】本願発明の実施例にかかる車両用空調装置の制
御装置におけるシステム図である。
【図3】本願発明の実施例にかかる車両用空調装置の制
御装置における回路構成図である。
【図4】本願発明の車両用空調装置の制御方法および制
御装置に用いられる快適度指数の冷房時あるいは暖房時
における変化特性図である。
【図5】本願発明の車両用空調装置の制御方法および制
御装置に用いられる快適度指数算出例を示すTo−Va
特性図である。
【図6】本願発明の実施例にかかる車両用空調装置の制
御方法および制御装置におけるベントモード制御の態様
を示すフローチャートである。
【図7】本願発明の実施例にかかる車両用空調装置の制
御方法および制御装置におけるB/Lモード(I)制御
の態様を示すフローチャートである。
【図8】本願発明の実施例にかかる車両用空調装置の制
御方法および制御装置におけるB/Lモード(II)制
御の態様を示すフローチャートである。
【図9】本願発明の実施例にかかる車両用空調装置の制
御方法および制御装置におけるB/Lモード(III)
制御の態様を示すフローチャートである。
【図10】本願発明の実施例にかかる車両用空調装置の
制御方法および制御装置におけるヒートモード制御の態
様を示すフローチャートである。
【図11】本願発明の実施例にかかる車両用空調装置の
制御方法および制御装置における日射量補正を示すフロ
ーチャートである。
【図12】本願発明の実施例にかかる車両用空調装置の
制御方法および制御装置における日射量の補正値を示す
特性図である。
【図13】本願発明の実施例にかかる車両用空調装置の
制御方法および制御装置におけるB/Lモード(I)制
御時の温度コントロール特性図である。
【図14】本願発明の実施例にかかる車両用空調装置の
制御方法および制御装置におけるB/Lモード(II)
制御時の温度コントロール特性図である。
【図15】本願発明の実施例にかかる車両用空調装置の
制御方法および制御装置におけるB/Lモード(II
I)制御時の温度コントロール特性図である。
【図16】本願発明の実施例にかかる車両用空調装置の
制御方法および制御装置におけるB/Lモード制御時の
(F−5)と(F−5)との関係を示す特性図であ
る。
【符号の説明】
1 通風ダクト 11 送風機 12 冷却用熱交換器 13 エアミックスダンパ 14 加熱用熱交換器 22 制御回路 40 第1演算手段 41 第2演算手段 42 選択手段 43 制御手段 44 日射量遅延時間設定手段 Va 吹出風量 Ta 外気温度 Tr 車室内温度 To 吹出空気温度 Ts 日射量の温度換算値 F 快適度指数 K〜K 定数 Q 熱負荷 Qs 日射量
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 遠野 安広 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツ ダ株式会社内 (72)発明者 石川 俊和 広島県安芸郡府中町新地3番1号 ナル デック株式会社内 (56)参考文献 特開 平3−13751(JP,A) 特開 昭59−40925(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60H 1/00 101

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車室内に空気を送る通風ダクト内に、送
    風機と、冷却用熱交換器と、加熱用熱交換器と、該冷却
    用熱交換器で冷却された空気の加熱用熱交換器への通風
    割合を調節して車室内への吹出空気温度を調節するエア
    ミックスダンパとを設けてなる車両用空調装置の制御方
    法において、 車室内温度を所定温度に維持するために必要な熱バラン
    ス式をもとに得られる前記吹出空気温度と前記送風機の
    吹出風量との相関関係と、車室内に生じる熱負荷に関係
    し且つ吹出空気温度および吹出風量を含む各種パラメー
    タによって算出される指数であって乗員の快適度を表す
    快適度指数とを求め、前記吹出空気温度と吹出風量との
    組み合わせのうち、前記快適度指数が最適値に最も近付
    く組み合わせを選択して、かくして選択された吹出空気
    温度と吹出風量との組み合わせによって前記エアミック
    スダンパの開度および送風機の出力を制御し、 一方上記快適度指数を求める際、上記各種パラメータの
    いくつかを遅延時間を経て入力し、この遅延時間を、快
    適度指数の変化率が大きいほど短く設定するようにした
    ことを特徴とする車両用空調装置の制御方法。
  2. 【請求項2】 車室内に空気を送る通風ダクト内に、送
    風機と、冷却用熱交換器と、加熱用熱交換器と、該冷却
    用熱交換器で冷却された空気の加熱用熱交換器への通風
    割合を調節して車室内への吹出空気温度を調節するエア
    ミックスダンパとを設けてなる車両用空調装置の制御装
    置において、 車室内温度を所定温度に維持するために必要な熱バラン
    ス式をもとに得られる前記吹出空気温度と前記送風機の
    吹出風量との相関関係を求める第1演算手段と、 車室内に生じる熱負荷に関係し且つ吹出空気温度および
    吹出風量を含む各種パラメータによって算出される指数
    であって乗員の快適度を表す快適度指数を求める第2演
    算手段と、 該第2演算手段によって求められた快適度指数における
    吹出空気温度と吹出風量との組み合わせのうち、前記快
    適度指数が最適値に最も近付く組み合わせを選択する選
    択手段と、該選択手段によって選択された吹出空気温度
    と吹出風量との組み合わせによって前記エアミックスダ
    ンパの開度および送風機の出力を制御する制御手段と、 上記快適度指数を求める際、上記各種パラメータのいく
    つかを遅延時間を経て入力し、この遅延時間を、快適度
    指数の変化率が大きいほど短く設定するようにした日射
    量遅延時間設定手投と、 を備えたことを特徴とする車両用空調装置の制御装置。
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