JP3033168B2 - 日射センサ - Google Patents

日射センサ

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JP3033168B2
JP3033168B2 JP2268066A JP26806690A JP3033168B2 JP 3033168 B2 JP3033168 B2 JP 3033168B2 JP 2268066 A JP2268066 A JP 2268066A JP 26806690 A JP26806690 A JP 26806690A JP 3033168 B2 JP3033168 B2 JP 3033168B2
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    • B60H1/00Heating, cooling or ventilating [HVAC] devices
    • B60H1/00642Control systems or circuits; Control members or indication devices for heating, cooling or ventilating devices
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    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
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    • G01J1/42Photometry, e.g. photographic exposure meter using electric radiation detectors
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Description

【発明の詳細な説明】 【産業上の利用分野】
本発明は、日射強度、日射仰角、日射方位角が検出可
能で且つ日射方位角が零付近の場合には日射強度を3つ
の受光素子の出力和で簡便に求めることができる日射セ
ンサに関する。
【従来技術】
従来の車両用空調装置では、日射センサを用いて日射
量、日射角を検出し、日射量、日射角に応じて空調装置
の吹出口の選択をし、吹出温度、風量を制御するという
日射補正制御が行われている。 この目的のための日射センサとして、特開平1−1368
11号、特開平1−136812号、特開昭63−141816号公報が
知られている。 特開平1−136811号、特開平1−136812号公報の日射
センサは、車両の進行方向に傾斜し且つ車両の進行方向
の左右方向に対称に傾斜した1対の受光素子対を有して
いる。そして、この受光素子対で日射が右日射か左日射
かが判断され、又、その日射の強さが検出されている。 又、特開昭63−141816号の日射センサは、車両の前進
方向(+X軸)と後進方向(−軸)に配設され、車両に
固定された水平面上にて前進方向に垂直な左右の方向
(Y軸)に関して前後対称に鉛直方向(−Z軸)に傾斜
した1対の第1受光素子対と、車両の前進方向(+X
軸)に対して左方向(+Y軸)と右方向(−Y軸)に配
設され、X軸に対して左右対称に−Z軸方向に傾斜した
1対の第2受光素子対とを有するものである。 その日射センサでは、第1受光素子対により光線のXZ
平面上への写像とZ軸との成す角が検出され、第2受光
素子対により光線のYZ平面上への写像とZ軸との成す角
が検出されている。又、日射の強さは4つの受光素子の
出力の和で演算されている。
【発明が解決しようとする課題】
しかし、特開平1−136811号、特開平1−136812号公
報の日射センサは、一対の受光素子対を用いているた
め、日射の空間的方位が検出できない。そのため、日射
方位と日射量とを正確に決定することができなかった。 又、特開昭63−141816号の日射センサは、受光素子の
受光面がZ軸を回転軸とする90度の回転対称に配設され
ており、各受光面の法線ベクトルの和ベクトルが鉛直上
方向(+Z軸)を向いている。従って、その日射センサ
の測定値の最大値は日射方向が鉛直方向の場合となる。 ところが、現実の車両では屋根が存在するので、車両
の受熱量が最大となるのは日射方向が鉛直となる場合で
はない。従って、特開昭63−141816号の日射センサにお
いて、各受光素子の出力の和で車両の受熱量を測定する
と、大きな誤差を生じる。 本発明は上記課題を解決するために成されたものであ
り、その目的は、日射の仰角、方位角と共に車両の受熱
量を簡便且つ高精度で測定することである。
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するための発明の構成は、上方向に面
した第1受光素子と、車両の進行方向に対して同一角だ
け前傾し且つ車両の進行方向に対して左右方向に対称に
傾斜した受光面を有する第2受光素子と第3受光素子
と、各受光素子の出力を加算する加算手段とから成り、
各受光素子の各受光面の各法線ベクトルを加算したベク
トルの向きが車室内が太陽光線から受ける受熱量が最大
となる太陽光線の向きに略等しくなるように第2受光素
子及び第3受光素子の各受光面の傾斜角を定めたことを
特徴とする。
【作用】
3つの受光素子の各受光面の向きはそれぞれ異なって
いる。特に、3つの受光素子の受光面の各法線ベクトル
の和ベクトルが車室内の受熱量が最大となる日射方向に
略一致するように、各受光素子が配設されている。 従って、各受光素子の出力の和は、各受光面の法線ベ
クトルの和ベクトルが指す方向から日射があった場合に
最大値をとる。 この結果、本日射センサでは、各受光素子の出力の和
の日射方向に対する特性と車室内の受熱量の日射方向に
対する特性とを一致させることができる。 よって、本日射センサは各受光素子の出力の和によっ
て車室内の受熱量を正確に測定することができる。
【実施例】
以下、本発明を具体的な実施例に基づいて説明する。 以下の説明では、車室内の受熱量を、車両の受熱量と
も表現する。 3個の受光素子と半球状カバーより成る日射センサ1
は第2図に示すように、車両CのフロントガラスGの内
面下のダッシュボードD上に設置される。 ここで、車両Cに対して次のように座標系をとる。 車両の進行方向にX軸(前進の向きが+X軸)、車両
に固定された水平面上で進行方向に垂直な方向である左
右方向にY軸(前進の向きに見て左向きが+Y軸)鉛直
方向にZ軸(上向きが+Z軸)がとられる。 日射のXY平面上への写像と+X軸との成す角を方位角
φ、日射とXY平面との成す角を仰角θと定義する。又、
太陽の日射強度をIとする。 第1図は、本実施例に係る日射センサ1の構造を示し
た図面である。 第1図において、日射センサ1の構造を説明する。
(a)は、+Z軸方向から見た内部の上面図、(b)
は、+Y軸方向から見た側面断面図、(c)は、+X軸
方向から+Y軸方向に45度回転した位置から見た主要部
の側面断面図である。 3個の受光素子は、Sa,Sb,Scで表記されている。この
受光素子Sa,Sb,Scには、受光面積が同じで同一日射感度
特性を有する太陽電池が用いられている。 受光素子Saは、+X軸から右側(−Y軸)へ回転角φ
sだけ回転し、かつ、センサ中心点から前傾角θs(水
平面との成す角)だけ前傾した基板11上に配設されてい
る。 また、受光素子Sbは、X軸から左側へ回転角φs回転
し、かつ、センサ中心点から前傾角θs前傾した基板11
上に同じく配設されている。 一方、受光素子Scは、Z軸に垂直に基板11上に配設さ
れている。 ここで、各受光素子Sa,Sb,Scの各受光面の単位法線ベ
クトルをそれぞれn1,n2,n3とするとき、そられの成分表
示は次式となる。 n1=(cosφssinθs,−sinφssinθs,cosθ) …
(1) n2=(cosφssinθs,sinφssinθs,cosθ) …
(2) n3=(0,0,1) …(3) よって、その各法線ベクトルの和ベクトルn0は、次式
のように表現される。 n0=(2cosφssinθs,0,2cosθ+1) …(4) この和ベクトルn0が車両の受熱量が最大となる日射方
向に一致するように、角度φsが設定される。 例えば、車両の受熱量が最大となる日射方向は方位角
が0度、仰角が60度とする。すると、日射方向の単位ベ
クトルLは次式で表される。 よって、次式を解くことで受光素子Sa,Sbの傾斜角
φsを求めることができる。 n0=kL …(6) 未知変数φss,kに対して、自由度が1だけ大きい
ので、傾斜角φsの組合せは多数存在する。 よって、まず、φ=45゜とおいて、傾斜角θを求
めることにする。 最適値はθ=57.66゜となる。 因みに、φ=0゜の場合には、最適値はθ=44.4
7゜となる。又、φ=30゜の場合には、θ=49.79゜
となる。 受光素子Sa,Sbの下部端面及びカバー10の半球部下部
は、ダッシュボードDの上部と同一面あるいは上部にな
るように車両に設置される。 カバー10は、所定波長以上(本実施例では、約700n
m)の光を透過させる透過性材料(本実施例では、ポリ
カボネイト)により半球状に構成されいる。そして、そ
の表面にはハードコート処理がなされている。したがっ
て、外観色は黒色となり、受光素子は外から見えない構
成となっている。11は、受光素子Sa,Sb,Sc及びカバー10
を取り付ける基板である。 また、第1図の(a)に示す1a,1b,1c,1dは、受光素
子Sa,Sb,Scから出力される各信号を第6図に示す結線に
よって空調制御部60に出力するワイヤハーネスである。 ここで、第1図に示すように配置された受光素子Sa,S
b,Scの出力電流をia,ib,icと表現すると各出力は式
(7)〜(9)で表される。 ia=I・0.535{sinθ+1.116COSθ(cosφ+sinφ)}
…(7) ib=I・0.535{sinφ+1.116COSθ(cosφ−sinφ)}
…(8) ic=I・sinθ …(9) 上記式(7)〜(9)のある限定条件下における特性
をグラフにすると、第3図、第4図のようになる。第3
図は、日射強度Iと日射仰角θを一定とし、日射方位角
φを変化させた時の方位角特性である。尚、縦軸は、日
射が各受光素子の受光面に垂直な場合を1に正規化した
値を示す。 第4図は、日射強度Iと日射方位角φを一定とし、日
射仰角θを変化させた時の仰角特性である。第3図及び
第4図からも明らかなように、日射強度I、日射仰角
θ、日射方位角φの3つの未知数は、3つの受光素子の
出力式を解くことにより、下記のように算出できる。 I=ic/sinθ …(11) ただし、第3図に示す様に、3つの受光素子の配置形
態によって、上記式(10)〜(12)により、日射成分を
算出できる領域に限界がある。日射がこの算出不可領域
にある場合に、式(10)〜(12)によって日射成分を算
出するとその結果は、大きな誤差を生じる。そのため、
算出可能領域内に算出可能領域外では、日射成分の算出
方法を可変し、日射強度及び日射角の測定誤差による空
調装置の誤作動を防止する必要がある。 本実施例は、基板11の傾斜面に配置された受光素子S
a,Sbの出力の比率を求め、この比率と比較値Th3を比較
し、この結果より、日射成分算出方法を変更している。 すなわち、第3図に示す様に日射成分算出不可領域
は、言い換えると、3つの受光素子の内、一つでも出力
が零一定になるか、散乱日射による若干の出力があるも
のの日射角度に対してほぼ一定値を出力する領域であ
る。この様な状態になりやすいのは、基板11に傾斜して
配置した受光素子Sa,Sbであることから、受光素子SaとS
bの出力比率により領域を判定する。 ここで、受光素子SaとSbの出力比率(ia/ib or ib/i
a)は、式(7)及び(8)により、日射強度Iに関係
なく、日射仰角θと方位角φの関数となり、第5図に示
す様な関係がある。 第5図は、受光素子SaとSbの出力を比較し、大きい方
の出力を分子として求めた出力比率を縦軸に、日射方位
角φを横軸として、日射仰角θと方位角φの関係を示し
た図である。 本実施例では、出力比率が100を越える場合には、日
射成分算出不可領域とし、出力比率が100以下において
は比較値Th3を設定し算出不可領域を判定する様にして
いる。判定後の算出方法については後述する。 第6図は本発明の日射センサ1を適用した車両空調装
置の構成を示したブロック図である。 エアコンユニット50は、内外気切換ユニット51、送風
機52、クーラユニット53、エアミックスユニット54、ヒ
ータユニット55、吹出口切換ユニット56、ヒート吹出口
57、ベント吹出口切換ユニット58を有する。 内外気切換ユニット51は内外気切換ダンパ70を有し、
そのダンパ70はサーボモータ71により駆動される。 送風機52はファン72とモータ73とを有し、モータ73の
回転数がモータ駆動回路74により調整される。 クーラユニット53は車載エンジンにより駆動される図
示しない冷凍サイクルのエバポレータ75を有する。 エアミックスユニット54はエアミックスダンパ76を有
し、そのダンパ76はサーボモータ77により駆動される。 ヒータユニット55は、車載エンジンの冷却水を熱源と
するヒータコア78を有する。 吹出口切換ユニット56は、吹出口切換ダンパ79を有
し、そのダンパ79はサーボモータ80により駆動される。 ベント吹出口切換ユニット58は、ベント吹出口切換ダ
ンパ81を有し、そのダンパ81はサーボモータ82により駆
動され、運転者側ベント口83と助手席側ベント口84の吹
き出し風量比を可変する。 60はマイクロコンピュータを内蔵した制御装置であ
る。その制御装置60には、本発明を適用した日射センサ
1と外気温センサ61と室内温センサ62とエバ後温センサ
63と水温センサ64とオートスイッチや各種モードのマニ
ュアル設定スイッチ及び温度設定器を有するスイッチパ
ネル65からの各信号が入力される。 次に、上記の制御装置60の作動をマイクロコンピュー
タの処理手順を示した第7図のフローチャートに従って
説明する。 ステップ100において、各種のデータの初期設定が行
われ、その後、ステップ102からステップ110までの処理
が繰り返し実行されることで、エアコンユニット50が制
御される。 ステップ102では、日射センサ1、他のセンサ61〜6
4、スイッチパネル65から各信号が入力される。 ステップ104では、日射センサ1の各受光素子の出力
信号から仰角、方位角、受熱量又は強度の日射成分が演
算される。この演算手順は後述する。 次に、ステップ106において、次の(13)式から、車
室内空調に必要な吹出温度TA0を、ステップ104で演算さ
れた受熱量Tsを用いて演算される。 TA0=Kset・Tset−Kr・Tr−Kam・Tam−KS・Ts+C …
(13) 但し、Kset,Kr,Kam,KS,Cは定数である。 ステップ108では、上記の必要吹出温度TA0及びエバ後
温度に基づいて、送風機52、エアミックスユニット54、
吹出口切換ユニット56が制御される。 次に、ステップ110において、ステップ104で演算され
た日射仰角θと日射方位角φに基づき、左右のベント吹
出口風量比をベント吹出口切換ダンパ81によりリニアに
制御される。 次に、ステップ104における受熱量Tsの算出の詳細な
手順を、第9図及び第10図を参照して説明する。 まず、ステップ200において、日射センサ1から出力
される3つの受光素子出力を加算する。加算結果は第10
図に示す様に車両受熱量特性に近似した特性となる。こ
の特性は、前述したように第1図に示した受光素子配置
により得られたものである。各受光素子面の方線ベクト
ルの和が車両の受熱量が最大となる日射方向に向いてい
るので、各受光素子の出力の和の仰角に対する特性は、
受熱量の仰角に対する特性に一定する。 この加算結果itによりステップ202で日射による車両
受熱量の補正が必要か否かの判定が、加算結果itと第1
比較値Th1と比較することで実行される。 ここで、加算結果itが第1比較値Th1より小さい場合
は、車両受熱量の値が小さく補正を行う必要がないと判
断され、ステップ204において車両受熱量Ts,日射仰角
θ,日射左右角φ,日射強度Iを初期値にセットして、
ステップ230へ移行する。 一方、加算値itが第1比較値Th1より大きい場合は、
ステップ206に処理は移行する。 ステップ206では、日射センサ1の各受光素子間の出
力差i diff1,i diff2を算出する。この処理を必要とす
る場合は、車両受熱量が補正を必要とする大きさはある
が、曇天時のように直達日射成分が殆ど無く、散乱日射
が大半を占める様な天候状態の場合である。この場合に
は、日射は、あらゆる角度からほぼ均等に車両内に入射
するため、(10)〜(12)によって日射成分を算出する
と誤差を生ずる。そこで、出力差i diff1,i diff2が何
れも第2比較値Th2より小さいか否か、ステップ208で判
定される。いずれもは小さい場合、即ち、散乱日射が大
半を占めると判定された場合には、ステップ210,212に
処理が移行する。 ステップ210では、日射方位角φ=0゜,日射仰角θ
=50゜とされる。 なお、θの値については、0゜としても良いが、受光
素子の配置上、直達日射光が大半を占める状態におい
て、3つの受光素子の出力がほぼ一致する点が第4図に
示す様にφ=0゜,θ=50゜の状態であるため、この値
に設定されている。 次に、ステップ212では、車両内受熱量Tsを下式から
求め、ステップ212に進む。 Ts=(ia+ib+ic)×Ki …(14) (Ki;加算値を受熱量に変換する定数) なお、式(14)が受熱量を示すのは、受光素子の各受
光面の法線ベクトルのベクトル和の向きが受熱量が最大
となる日射方向に向くように受光面が設定されているか
らである。 一方ステップ208において、出力差i diff1或いはi di
ff2の何れか1つが第2比較値Th2より大きい場合には、
ステップ214に進む。ステップ214〜218は、前述したよ
うに、第5図における日射角の算出不可領域を検出する
ための処理である。まず、ステップ214で受光素子SaとS
bの出力信号の大きさを比較し、ia>ibの時には、ステ
ップ216で、ia/ibが第3の比較値Th3より大きいか否か
判定し、大きい場合には(算出不可領域の場合)、ステ
ップ220に移行し、小さい場合には(算出領域内)、ス
テップ222に移行する。 一方、ia<ibの時には、ステップ218で、ib/iaが第3
の比較値Th3より大きいか否か判定し、大きい場合(算
出不可領域)には、ステップ220に、小さい場合(算出
領域内)には、ステップ222に移行する。 又、ステップ220では、式(10)〜(12)による日射
成分算出を行わず、前回算出した受熱量Ts,日射仰角
θ,方位角φが今回のデータとされる。 一方、日射角算出領域内にあると判定されると、ステ
ップ222で式(10)により日射仰角θを、ステップ224で
式(12)から日射方位角φを、ステップ226でステップ2
12と同様に、(14)式を用いて各受光素子の出力の和か
ら樹熱量Tsが演算される。 尚、このステップ226では、(14)式で求める代わり
に、(11)式により日射強度Iを求め、第8図に示す受
熱量の日射仰角に対する特性から求めても良い。車両の
受熱量は車両形状によって決定される。予め、第8図に
示すような車両の受熱量比の日射角に対する特性を記憶
しておき、測定された日射角に対応する受熱量比を特性
曲線の補間により求めることができる。尚、受熱量比は
最大受熱量を1として正規化した値である。又、受熱量
比特性は、ある日射強度を有する日射が車両(車室内)
に入射した時、同じ日射強度でも日射仰角又は日射方位
角によって、車両ガラス面への投影面積等が変化するた
め、日射による車室内部品の受熱量が変化することを示
す特性である。 以上の様に、各受光素子の受光面をその法線ベクトル
の和ベクトルが車両の受熱量が最大となる日射方向を向
くように構成したので、各受光素子の単純な出力和で車
両の受熱量を測定することができる。又、3つの日射成
分(日射強度、日射仰角、日射方位角)も(10)〜(1
2)式により正確に求めることができる。 又、各受光素子の出力和で受熱量を求めることができ
るので、直達日射量が少ない場合にも正確な車室内受熱
量Tsが求められる。 また、第1図に示すように配置された日射センサにお
いては、第3図に示した様に構造的に式(10)〜(12)
が成立しない領域があるが、第2、第3受光素子の出力
比により、この領域を検出する様にしたことにより、A/
Cの誤作動を防止できる。
【発明の効果】
本発明は、3つの受光素子の受光面の各法線ベクトル
の和ベクトルが車室内の受熱量が最大となる日射方向に
略一致するように、各受光素子がそれぞれ異なる方向に
向かって配設されている。 従って、各受光素子の出力の和の日射方向に対する特
性と車室内の受熱量の日射方向に対する特性とを一致さ
せることができる。 よって、本日射センサは各受光素子の出力の和によっ
て車室内の受熱量を正確に測定することができる。又、
それぞれの受光素子の出力から日射強度、日射仰角、日
射方位角も正確に検出することができる。
【図面の簡単な説明】 第1図は本発明の具体的な一実施例に係る日射センサの
構造を示した構造図、第2図は日射センサと車両との座
標関係を示した説明図、第3図は受光素子の出力比と日
射方位角との関係を示した特性図、第4図は受光素子の
出力比と日射仰角との関係を示した特性図、第5図は受
光素子の出力比と日射成分の算出不可領域との関係を示
した特性図、第6図は本実施例の日射センサを用いた空
調装置の構成を示した構成図、第7図は実施例装置の制
御装置で用いられたコンピュータの処理手順を示したフ
ローチャート、第8図は車両の受熱量の日射仰角に対す
る特性を示した特性図、第9図は日射成分及び受熱量を
求めるコンピュータによる処理手順を示したフローチャ
ート、第10図は車両の受熱量、各受光素子の出力和の日
射仰角に関する特性を示した特性図である。 1……日射センサ、Sa,Sb,Sc……受光素子 11……基板、10……カバー D……ダッシュボード
フロントページの続き (72)発明者 杉 光 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本 電装株式会社内 (56)参考文献 特開 昭62−73108(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01C 1/00 B60H 1/00 101 G01J 1/00

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】上方向に面した第1受光素子と、 車両の進行方向に対して同一角だけ前傾し且つ前記車両
    の進行方向に対して左右方向に対称に傾斜した受光面を
    有する第2受光素子と第3受光素子と、 前記各受光素子の出力を加算する加算手段とから成り、 前記各受光素子の各受光面の各法線ベクトルを加算した
    ベクトルの向きが前記車室内が太陽光線から受ける受熱
    量が最大となる太陽光線の向きに略等しくなるように前
    記第2受光素子及び前記第3受光素子の各受光面の傾斜
    角を定めたことを特徴とする日射センサ。
  2. 【請求項2】前記各法線ベクトルを加算したベクトルの
    向きの車両の水平面に対する仰角は略60度であることを
    特徴とする請求項1に記載の日射センサ。
  3. 【請求項3】前記各法線ベクトルを加算したベクトルの
    向きの車両の進行の向きに対する方位角は略0度である
    ことを特徴とする請求項1に記載の日射センサ。
  4. 【請求項4】前記各法線ベクトルを加算したベクトルの
    向きは、車両の水平面に対して仰角が略60度であり、車
    両の進行の向きに対して方位角は略0度であることを特
    徴とする請求項1に記載の日射センサ。
  5. 【請求項5】前記第2受光素子及び前記第3受光素子の
    各受光面の法線ベクトルの車両の水平面に対する仰角
    と、車両の進行の向きに対する方位角は、それぞれ、略
    ±45度、略58度であることを特徴とする請求項1に記載
    の日射センサ。
  6. 【請求項6】前記第2受光素子及び前記第3受光素子の
    各受光面の法線ベクトルの車両の水平面に対する仰角
    と、車両の進行の向きに対する方位角は、それぞれ、略
    ±30度、略50度であることを特徴とする請求項1に記載
    の日射センサ。
  7. 【請求項7】上方向に面した第1受光素子と、 車両の進行方向に対して同一角だけ前傾し且つ前記車両
    の進行方向に対して左右方向に対称に傾斜した受光面を
    有する第2受光素子と第3受光素子と、 前記各受光素子の出力を加算する加算手段とから成り、 前記第2受光素子と第3受光素子の受光面の法線ベクト
    ルの車両の水平面に対する仰角が約45度から60度の範囲
    となるように、各受光面は傾斜していることを特徴とす
    る日射センサ。
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