JP4211167B2 - 光センサ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は光センサに係り、詳しくは、カーエアコン(特に、左右独立空調システム)における光センサとして用いると好適なものである。
【0002】
【従来の技術】
光センサを用いたカーエアコンの制御方法に、ゾーン空調(左右独立空調)がある。これは、光センサによって日射量(強度)と方位(左右)を検出して左右の席の空調を独立して行うものである。
【0003】
このような太陽日射量(強度)と方位(左右)を検出できる光センサとして、2素子タイプが開発されている。光センサに要求される特性について述べる。仰角および方位角は図9に示すように定義され、図10には、車両右側に太陽があり、車両正面から右側に太陽が移動した場合の仰角と車両受熱量の関係を示す。仰角40°における方位ごとの受熱量を比較すると、方位角60°が最大であり、次いで90°、30°、0°(正面)の順で小さくなる。一方、方位角0〜30°の範囲では車両への熱量変化が少なく、乗員への日射も均等にあり、左右差は少ないものと推定される。これに対し、方位角30°以上では乗員へ照射される日射量の差が大きく現れる。
【0004】
以上から、センサの理想的な方位検出特性を整理すると、図11に示すように、方位角0〜30°までは左右のセンサ出力が等しく、30〜60°の範囲において左右のセンサ出力が急激に変化(増加および減少)するものが望ましい。つまり、車両前方からの光(方位角=0〜±30°)では左右の出力の差は必要でなく、±30°以上で出力に差が出るような特性としたい。
【0005】
また、強度検出特性(指向特性)に関しては、図12に示すように、車両熱負荷を考慮した指向感度特性としたい。つまり、仰角90°ではルーフの影になり車室内へ入る日射が減少するような特性を得たい。
【0006】
一方、この種のセンサとして、特開平7−43145号公報には、太陽日射量(強度)と方位(左右)を検出できる光センサが開示されている。詳しくは、図13に示すように、光検出素子101,102の上に透明基板103が配置され、その透明基板103の上面に黒色エポキシ樹脂製の遮光膜104が形成され、遮光膜104の中央部に光導入孔105が形成されている。そして、中心軸にて左右対称に分割された光検出素子101,102にて、方位(左右検出)毎の日射量(強度)を検出する。
【0007】
しかし、光検出素子101,102によって日射量(強度)及び方位を検出する構成であるため、日射量(強度)検出特性及び方位検出特性を同時に満たすことは難しい。例えば、太陽高度が高い(正午〜午後2時:仰角70°付近)場合、太陽日射は強烈であり、オートエアコンの風量は「強」状態で制御される。ゾーン空調では太陽方位(位置)により左右吹き出しの風量制御を行うが、上記検出方法の光センサでは光の照射域が受光部中心付近(左右分割中心)であるため方位によるセンサ出力差が現れ難い。その結果、左右吹き出し風量差が小さく制御不足となりやすい。
【0008】
詳しく説明すると、ゾーン空調用の光センサは、太陽の位置(センサへの光照射方向)によって左右検出素子への光照射割合を変化させ、日射強度として出力するものであり、図14(a)のような正面からの光は、左右検出素子に均等な光の照射となるが、図14(b)のようなセンサ横(図では右側)からの光は、右(R)検出素子に多く照射されるため正面からの光の照射時よりも大きな出力となる。反対に左(L)は出力が小さくなる。ところが、図15,16で示すように、直上入射時、高仰角入射時、中仰角入射時、低仰角入射時を比べると、太陽の位置(センサへの光照射方向)が高仰角時になるほど左右の感度差が出現せず入射角度による検出誤差が生じやすい。また、強度検出特性と方位検出特性を別々に設計することが難しく、一方の特性が犠牲となりやすい。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、このような事情に鑑みなされたものであり、その目的は、強度検出特性と方位検出特性を同時に満足させることが可能な車両に搭載される光センサを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明によれば、入射した光は光学レンズを通して受光素子側に送られる。そして、車両の前後方向を基準となる軸として、この基準となる軸(方位角=0°)の軸上および軸の左右に配置された受光素子に受光され、光量に応じた信号に変換される。さらに、左右の方位検出用受光素子の出力比を重み付け要素とした強度検出用受光素子の出力の分配が行われて右受光信号および左受光信号が得られる。この両信号により、日射量と方位(左右)が検出される。そして、例えば、カーエアコンの左右独立空調、つまり、検出光量によって左右の席の空調が行われる。
【0011】
このように、強度を検出する素子と方位を検出する素子を別々に配置し、強度検出用受光素子からの信号を、方位検出用受光素子からの信号を基に演算処理して分配出力することによって、強度検出特性と方位検出特性を同時に満足させることが可能となる。
【0012】
ここで、請求項2に記載のように、強度検出用受光素子と左右の方位検出用受光素子をワンチップ内に形成したり、請求項3に記載のように、光学レンズにより所望の強度検出特性を得るとともに、方位検出用受光素子の出力を重み付け要素とした強度検出用受光素子の出力の分配により所望の方位検出特性を得るようにすると、実用上好ましいものとなる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、この発明を具体化した実施の形態を図面に従って説明する。
本実施の形態における光センサは、カーエアコンにおけるオートエアコンシステムに用いられる。このオートエアコンシステムは、乗用車の前席での左右の乗員に独立に温度制御でき、乗員が車室内の温度を希望の温度に設定すると、左右独立温度制御を行い空調システムの吹出し温度や風量などを自動調節することにより日射の当たる側の温度を下げて日射の強さによる影響を自動補正し、車室内温度を常に一定に保つようになっている。
【0014】
図1には、本実施の形態における光センサの平面図を示す。図2には、図1のA−A断面図を示す。ただし、図1は、図2に示すキャップ材である光学レンズ4を取り外した状態での平面図である。なお、本センサは車両に搭載されるわけであるが、図1において車両の前後方向を軸Lcentで表す。
【0015】
図2において、光センサ1は、コネクタを兼ねるセンサハウジング2と、センサチップ3と、光学レンズ4と、ターミナル5とを備えている。センサハウジング2は、ケース6とホルダ7から構成され、両部材6,7は共に合成樹脂よりなる。ケース6は、円筒状をなし、立設した状態で使用される。また、ホルダ7は、ケース6内の上部に嵌入されている。ここで、センサハウジング2がケース6とホルダ7にて構成されていることから、ケース6を共通部材とし、ホルダ7(受光素子実装部とコネクタ部)をセンサ仕様毎に変えて用いることができる。
【0016】
図2に示すように、ケース6の外周面にはセンサ取付け爪8が設けられており、光センサ1が自動車のダッシュパネル9の取付け孔9aに対し図2中、X方向に挿入され、センサ取付け爪8の外方への付勢力により本センサ1がダッシュパネル9に取り付けられる。
【0017】
ホルダ7の上面中央部にはセンサチップ3が配置されている。また、ホルダ7にはセンサ信号を外部に出力するための外部出力端子としてのターミナル5がインサート成形され、ホルダ7の中にターミナル5を埋設した構造となっている。ターミナル5の一端がホルダ7の上面に露出し、ターミナル5の他端がホルダ7の下面から突出している。
【0018】
図1(図3参照)において、四角形状のセンサチップ3には、センサハウジング2の上面での受光領域における方位角が「0」の基準となる軸Lcentの上に強度検出用受光素子(日射量検出用受光素子)DC が配置されるとともに、軸Lcentの左側に方位検出用受光素子(右検出用受光素子)DR が、軸Lcentの右側に方位検出用受光素子(左検出用受光素子)DL が配置されている。受光素子DC ,DR ,DL は入射する光の量に応じた信号をそれぞれ出力する。また、受光素子DC ,DR ,DL としてフォトダイオードを用いている。
【0019】
センサチップ3の詳細を図3,4を用いて説明する。センサチップ3は受光素子DC ,DR ,DL と信号処理回路を具備した光ICである。センサチップ3には3つの円形の受光領域11,12,13が左右方向において並設されている。中央の受光領域11に比べ、左右の受光領域12,13は径が小さい(面積が小さい)。この各領域11〜13は電気的に絶縁されている。より詳しくは、図4に示すように、n型シリコン基板14の表層部において、p型領域11,12,13が形成されている。また、n型シリコン基板14の裏面にはカソード電極15が形成されるとともに、基板14の表面側においてp型領域11,12,13にはアノード電極16,17,18が設けられている。このように、p型領域11にて受光素子DC が、p型領域12にて受光素子DR が、p型領域13にて受光素子DL が形成され、図3の各領域11〜13に光が当たるとそれぞれ受光量に応じた電気信号(光電流)が取り出される。また、図3において、受光領域11〜13の外周側に信号処理回路が形成されている。
【0020】
図2において、光学レンズ4にはプリズムの集合体レンズ(フレネルレンズ)を用いている。詳しくは、光学レンズ4は着色ガラスや樹脂(半透明材)よりなり、お碗型をなしている。この光学レンズ4がホルダ7の外周面に嵌入され、センサチップ3の上方においてハウジング2に支持されている。さらに、光学レンズ4の内周面(下面)の中央部にはプリズム面21が形成され、このプリズム面21により光学レンズ4がレンズ機能を持つことになる。
【0021】
そして、図2の光学レンズ4の表面側に照射された光(入射光)は光学レンズ4を通過してセンサチップ3の受光素子DC ,DR ,DL (図1参照)に送られる。この光照射により受光素子DC ,DR ,DL から信号が出力される。つまり、センサ表面(光学レンズ4)に照射された光は、レンズ材の屈折率と形状により光路変更されレンズ4内を進み、センサチップ3に向かって出射され、センサチップ3に至る。
【0022】
ここで、光学レンズ4は、出射側形状、即ち、プリズム面21を所望の形状に設計しており、これにより、仰角および方位角が変化しても入射光をセンサチップ3側に導くとともに、強度検出用受光素子(日射量検出用受光素子)DC へ送る光として強度(日射量)検出特性を満足させるようにしている。つまり、レンズ特性により、センサ中心に配置した強度検出用受光素子DC に対し所望な指向感度特性を実現させている。具体的には、車両熱負荷を考慮した指向感度特性(図12)を実現しようとする時に、特開平6−430282号公報に記載のごとくレンズの設計を行う。例えば、仰角90°から0°まで10°おきに入射特性を設計する場合、受光素子DC への必要入射光線量を各角度毎に設定し、レンズ中心より仰角90°光路制御面、仰角80°光路制御面、・・・、仰角0°光路制御面と順次設計して行く。この際、各角度制御面(プリズム角)は円周方向に同じ形状(同心円)とすることで、どの方向から光が照射されても同じ特性とすることができる。つまり、受光素子DC を中心にしてレンズの各プリズム面を同心円上に同一の形状とすることで全方位(全周)からの照射に対し同じ感度特性を得ることができる。このようにして、図5に示すような光路設計が行われる。
【0023】
また、このようにして光路設計されたレンズ4の照射分布を考慮し、車両前方方向からの光が照射されている場合、方位検出用受光素子DR ,DL に均等の光が照射されるよう配置位置を決定している。つまり、強度検出用受光素子DC の左右に一対の方位検出用受光素子DR ,DL を配置した時、光照射方向が車両右側に移動した場合(仰角度は同じとして)、照射パターンは同じであるため、中央に配置した強度検出用受光素子DC への照射量は変わらないが、左右一対に配置した方位検出用受光素子DR ,DL への照射量は変化するレイアウトにしている。これに関しては図5において方位0°と90°の場合を示す。図5において、仰角40°かつ方位角0°の光は光学レンズ4のレンズ作用により光路変更されてセンサチップ3に導かれ、左右の受光素子DR ,DL に照射される。また、仰角40°かつ方位角90°の光は光学レンズ4のレンズ作用により光路変更されてセンサチップ3に導かれ、左右の受光素子DR ,DL のうち受光素子DL のみに照射される。さらに、仰角70°かつ方位角0°の光は、左右の受光素子DR ,DL に照射される。また、仰角70°かつ方位角90°の光は左右の受光素子DR ,DL のうち受光素子DL のみに照射される。さらには、仰角90°かつ方位角0°の光は、左右の受光素子DR ,DL に照射される。また、仰角90°かつ方位角90°の光も左右の受光素子DR ,DL に照射される。
【0024】
図6には、受光素子DC ,DR ,DL と信号処理回路を具備した光IC(センサチップ3)での機能構成図を示す。
図6において、3つの受光素子DC ,DR ,DL のうちの左右の方位検出用受光素子DR ,DL の出力が演算部31に送られる。演算部31は、この2つの受光素子DR ,DL の出力を重み付け要素とした強度検出用受光素子DC の出力の分配を行い、出力部32から左出力(左受光信号)および右出力(右受光信号)を送出させる。例えば、2つの受光素子DR ,DL の出力レベルの比から分配比率を決定する。この左右の方位検出用受光素子DR ,DL の出力を重み付け要素とした強度検出用受光素子DC の出力の分配により、図11に示した理想的な方位検出特性(方位感度特性)を得るようにしている。つまり、従来技術では、左右検出素子に照射される光量の差をセンサ出力差としているため、太陽の位置(センサへの光照射方向)が高仰角時になるほど左右の感度差が出現せず入射角度による検出誤差が生じやすかったが、本実施形態では、左右の素子の出力レベルから日射強度信号を分配することにより、理想特性を実現できる。より詳しくは、図11において、方位角0〜±30°の範囲では、乗員への日射はほぼ均等であり左右差を抑える。一方、方位角30°以上では、乗員へ照射される日射量の差は大きくなるため、センサ出力の左右差を広げる。
【0025】
次に、図6の演算部31と出力部32の構成例を図7を用いて説明する。図7は、オートエアコンシステムの電気的構成を示している。即ち、光センサ1に対しエアコンECU46が接続されている。
【0026】
中央の強度検出用受光素子DC は増幅器41を通してエアコンECU46に接続されるとともに増幅器42を通してエアコンECU46に接続されている。そして、強度検出用受光素子DC の出力(電流:I)が増幅器41及び42にて増幅される。ここで、増幅器41の増幅率A1と増幅器42の増幅率A2はそれぞれ調整できるようになっている。また、増幅器41の出力は、抵抗43(抵抗値;R)により電流−電圧変換されて左受光信号の出力電流(=I・A1・R)としてエアコンECU46に送られる。同様に、増幅器42の出力は、抵抗44(抵抗値;R)により電流−電圧変換されて右受光信号の出力電流(=I・A2・R)としてエアコンECU46に送られる。
【0027】
一方、左右の方位検出用受光素子DR ,DL は演算部45に接続されている。演算部45には増幅器41,42が接続されている。そして、演算部45は両素子DR ,DL の出力レベルを比較して、その比較結果により増幅器41,42の増幅率A1,A2を決定する。具体的には、3:7、4:6、5:5、6:4、7:3のいずれかを選択する。
【0028】
このように、左右の方位検出用受光素子DR ,DL の出力レベルにより、中央の強度検出用受光素子DC の出力から左側受光信号V1および右側受光信号V2を得る。この両信号V1,V2により、日射の強さと日射が当たっている側(運転席あるいは助手席)が分かる。具体的には、日射量が出力の総和(=V1+V2)にて、方位が出力比(=V1/(V1+V2)またはV2/(V1+V2))にて検出できる。
【0029】
エアコンECU46はマイコンを中心にして構成されている。エアコンECU46にはエアコンユニット47が接続され、エアコンユニット47はブロワ、クーラ、ヒータ等を含むものであり、車両のインパネ内に搭載されている。エアコンECU(マイコン)46は光センサ1から2つの信号V1,V2を入力して、左右の光強度からエアコンユニット47を制御して日射の当たる側(運転席あるいは助手席)の吹出し風量を増やし、温度を下げる。
【0030】
図7の増幅器41,42における増幅率A1,A2を制御するための構成例を図8を用いて説明する。
図8において、3つの受光素子(フォトダイオード)DC ,DR ,DL のうちの中央の強度検出用受光素子DC については5つのカレントミラー回路が用意され、各カレントミラー回路のカレントミラー比は異なっている。また、このカレントミラー回路毎にスイッチSW1〜SW5が設けられており、いずれかのスイッチをオンすることにより所望の増幅率にて2つの出力(I ),(II)を得ることができるようになっている。一方、左右の方位検出用受光素子DR ,DL の出力は列抵抗50とコンパレータ51を用いて比較され、その比較結果により演算部(デコーダ)45がスイッチSW1〜SW5の選択を行う。
【0031】
詳しくは、受光素子DL に対し、トランジスタQ1,Q2によるカレントミラー回路が接続されている。つまり、受光素子DL にトランジスタQ1が直列に接続されている。同様に、受光素子DR に対しトランジスタQ3,Q4,Q5によるカレントミラー回路が接続されている。さらに、受光素子DC に対し直列接続されたトランジスタQ6には、Q7とQ8、Q9とQ10、Q11とQ12、Q13とQ14、Q15とQ16の各トランジスタが接続されている。
【0032】
ここで、トランジスタQ6に対しトランジスタQ7とQ8、Q9とQ10、Q11とQ12、Q13とQ14、Q15とQ16は、それぞれエミッタ面積が異なっており、トランジスタQ6に対するカレントミラー比、即ち、増幅率A1:A2が異なっている。具体的には、A1:A2=3:7、4:6、5:5、6:4、7:3となっている。
【0033】
また、トランジスタQ5に流れる電流がトランジスタQ17,Q18によるカレントミラー回路にて増幅されて、出力される。トランジスタQ2とQ4に流れる電流の和がトランジスタQ19,Q20によるカレントミラー回路にて増幅されて、出力される。トランジスタQ20に流れる電流が列抵抗50により分圧される。そして、5つのコンパレータ51により、トランジスタQ20に流れる電流とトランジスタQ18に流れる電流とが比較され、その結果が演算部45に送られる。演算部45はコンパレータ51からの信号(左右の受光素子の出力レベルの比較結果)によりスイッチSW1〜SW5のいずれかをオンする指令信号を送出する。
【0034】
トランジスタQ7,Q9,Q11,Q13,Q15に流れる電流がトランジスタQ21,Q22によるカレントミラー回路にて増幅されて、出力(I )として送出される。また、トランジスタQ8,Q10,Q12,Q14,Q16に流れる電流がトランジスタQ23,Q24によるカレントミラー回路にて増幅されて、出力(II)として送出される。
【0035】
図7に示すオートエアコンの空調動作に関しては、入射した光は図2の光学レンズ4を通して受光素子DC ,DR ,DL 側に送られる。そして、基準となる軸(方位角=0°)Lcentの上および軸Lcentの左右に配置された受光素子DC ,DR ,DL に受光され、光量に応じた信号に変換される。さらに、図7の演算部45において、右左の方位検出用受光素子DR ,DL の出力を重み付け要素とした強度検出用受光素子DC の出力の分配が行われ、これにより左側受光信号V1および右側受光信号V2が得られる。この両信号V1,V2により、エアコンECU(マイコン)46は日射量と方位(左右)を検出して、カーエアコンの左右独立空調、つまり、検出光量によって左右の席の空調を行う。
【0036】
ここで、左右のセンサ出力V1,V2は、重み付けによる分配という演算により出力されるため、日射量(強度)検出特性の制約を受けることなく、方位検出特性を満足させることができる。
【0037】
このように本実施形態は、下記の特徴を有する。
(イ)図3に示すごとく、ハウジング2の上面での受光領域における方位角が「0」の基準となる軸Lcentの上に強度検出用受光素子DC を配置するとともに、軸Lcentの左右に方位検出用受光素子DR ,DL を配置し、さらに、図6の演算部31にて左右の方位検出用受光素子DR ,DL の出力を重み付け要素とした強度検出用受光素子DC の出力の分配を行い右受光信号および左受光信号を得るようにした。このように、強度を検出する素子DC と方位を検出する素子DR ,DL を別々に配置し、強度検出用受光素子DC からの信号を、方位検出用受光素子DR ,DL からの信号を基に演算処理して分配出力することによって、強度検出特性と方位検出特性を同時に満足させることが可能となる。
【0038】
つまり、従来技術では、左右検出素子に照射される光量の差をセンサ出力差としているため、太陽の位置(センサへの光照射方向)が高仰角時になるほど左右の感度差が出現せず入射角度による検出誤差が生じやすかったが、本実施形態では、強度検出用受光素子と方位検出用受光素子を別々に設け、左右の素子の出力レベルから日射強度信号を分配するため、理想特性を実現できる。
【0039】
特に、本実施形態では、強度検出用受光素子DC と左右の方位検出用受光素子DR ,DL をワンチップ内に形成するとともに、強度検出用受光素子DC の面積に比べ左右の方位検出用受光素子DR ,DL の面積を小さくしている。そして、強度検出用受光素子DC に対する光学レンズ4のレンズ設計により所望の強度検出特性を得るとともに、方位検出用受光素子DR ,DL の出力を重み付け要素とした強度検出用受光素子DC の出力の分配により所望の方位検出特性を得ている。この形態は実用上好ましいものである。
【0040】
これまでの説明においては受光素子としてフォトダイオードを用いてきたが、他にも例えばフォトトランジスタを用いてもよい。
また、光学レンズ4はプリズムの他にも凹レンズを用いてもよい。
【0041】
さらに、2個の素子を方位検出部としているが、これに限ることなく4個として前後左右の検出をすることも可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施の形態における光センサの平面図。
【図2】 図1のA−A断面図。
【図3】 センサチップの平面図。
【図4】 センサチップの説明図。
【図5】 照射による受光状況を説明するための図。
【図6】 センサチップでの機能構成を示す図。
【図7】 オートエアコンシステムの電気的構成図。
【図8】 信号処理回路の構成図。
【図9】 方位角と仰角を説明するための図。
【図10】 方位角が変わったときの受熱量を示す図。
【図11】 方位角と出力比の関係を示す図。
【図12】 仰角に対する感度を示す図。
【図13】 従来技術を説明するための図。
【図14】 方位角が変わったときの光照射部を示す図。
【図15】 方位角が変わったときの光照射部を示す図。
【図16】 方位角が変わったときの光照射部を示す図。
【符号の説明】
1…光センサ、2…センサハウジング、3…センサチップ、4…光学レンズ、DC …強度検出用受光素子、DR …方位検出用受光素子、DL …方位検出用受光素子、Lcent…基準となる軸。
Claims (4)
- ハウジングと、
前記ハウジングの上面に配置され、光量に応じた信号を出力する受光素子と、
前記受光素子の上において、入射した光を前記受光素子に送る光学レンズと、を備えた車両に搭載される光センサであって、
前記ハウジングの上面での受光領域における方位角が「0」の基準となる軸の上に強度検出用受光素子を配置するとともに、方位角が「0」の基準となる軸の左右に方位検出用受光素子を配置し、さらに、前記左右の方位検出用受光素子の出力比を重み付け要素とした前記強度検出用受光素子の出力の分配を行い右受光信号および左受光信号を得るようにし、
前記強度検出用受光素子の受光領域の面積に比べ左右の方位検出用受光素子の受光領域の面積を小さくし、
前記基準となる軸は、車両の前後方向であることを特徴とする光センサ。 - 前記強度検出用受光素子と左右の方位検出用受光素子をワンチップ内に形成したことを特徴とする請求項1に記載の光センサ。
- 前記光学レンズにより所望の強度検出特性を得るとともに、方位検出用受光素子の出力を重み付け要素とした強度検出用受光素子の出力の分配により所望の方位検出特性を得るようにしたことを特徴とする請求項1に記載の光センサ。
- ハウジングと、
前記ハウジングの上面に配置され、光量に応じた信号を出力する受光素子と、
前記受光素子の上において、入射した光を前記受光素子に送る光学レンズと、を備えた車両に搭載される光センサであって、
前記ハウジングの上面での受光領域における方位角が「0」の基準となる軸の上に強度検出用受光素子を配置するとともに、方位角が「0」の基準となる軸の左右に方位検出用受光素子を配置し、さらに、前記左右の方位検出用受光素子の出力比を重み付け要素とした前記強度検出用受光素子の出力の分配を行い右受光信号および左受光信号を得るようにし、
前記基準となる軸は、車両の前後方向であることを特徴とする光センサ。
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