JP3783451B2 - 光センサ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は光センサに関し、例えば車載用光センサ、特に、カーエアコン制御のための日射検出機能およびライトコントロール用の外光検出機能を有する光センサとして用いると好適なものである。
【0002】
【従来の技術】
車載用の日射センサとして、特開平7−43145号公報や特開平7−167710号公報や特開平7−311084号公報等において、複数の受光素子の中の特定の受光素子の信号を取り出すことにより、車の空調制御用に適した、光の仰角や方位角(左右方向特性)を検出する方法が記されている。図12には仰角と方位角を示す。
【0003】
一方、車載用の光センサとしては、ライトコントロール用の外光を検出するための光センサもあり、特開平10−30960号公報に示されるように、これらは一体化することができる。
【0004】
しかしながら、ライトコントロール用の素子として機能する際には、薄暮時の微弱な光の状態を検出する必要が有り、このため信号処理に必要な光電流を得るためには、ある程度の大きさの受光面積が必要になる。これに対し、日射センサとして機能するのは、日射量の非常に多い状態のときであり、受光面積はそれほど必要ない。
【0005】
同一の受光素子からの信号でこのような2つの機能を得ようとすれば、ライトコントロール時の最低限の受光領域を確保し、加えて、光の仰角や方位角を検出するための受光部が必要なため、受光面積は大きくなってしまう。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、この発明の目的は、照射光量が十分にある状況で使用する第1の機能と、微弱光で使用する第2の機能を有する光センサにおいて、受光面積を小さくして小型化を図ることができる光センサを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、受光領域に複数の受光素子が配置され、入射光の入射角に関する第1機能用の信号と、車両用ライトの点灯/消灯制御を行うための総受光量に関する第2機能用の信号とを出力する光センサであって、前記第2機能用の信号を得るためにのみ用いられるライト制御専用の受光素子を前記複数の受光素子に含め、前記ライト制御専用の受光素子以外の特定の受光素子からの出力により前記第1機能用の信号を得るとともに、前記特定の受光素子からの出力と前記ライト制御専用の受光素子からの出力とにより前記第2機能用の信号を得るようにしたことを特徴としている。
【0008】
よって、照射光量を特に必要としない機能と特に必要とする機能とを有する場合において、受光素子の中から選択的に信号を取り出すことにより、これらの機能を十分に発揮させることが可能となる。
【0009】
このようにして、照射光量が十分にある状況で使用する第1の機能と、微弱光で使用する第2の機能を有する光センサにおいて、受光面積を小さくして小型化を図ることができる。
【0010】
ここで、請求項2に記載のように、第1機能用の信号は車両用エアコン制御を行うためのものとしたり、
請求項3にに記載のように、チップ内に複数の受光素子を同心円状に形成し、この複数の受光素子のうちの中央の受光素子と最外周の受光素子からの出力により第1機能用の信号を得るとともに、全ての受光素子からの出力により第2機能用の信号を得るようにしたり、
請求項4に記載のように、受光素子の上方には、選択的に光を遮光する遮光膜が設けられているものとしたり、
請求項5に記載のように、チップ内に各受光素子および、各受光素子から出力される信号を処理する信号処理回路を形成したり、
すると、実用上好ましいものになる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、この発明を具体化した実施の形態を図面に従って説明する。
本実施の形態の光センサは車両に搭載され、カーエアコン制御のための日射検出機能およびライトコントロール用の外光検出機能を有する光センサとして用いられる。本カーエアコンにおけるオートエアコンシステムは、乗用車の前席での左右の乗員に独立に温度制御でき、乗員が車室内の温度を希望の温度に設定すると、左右独立温度制御を行い空調システムの吹出し温度や風量などを自動調節することにより日射の当たる側の温度を下げて日射の強さによる影響を自動補正し、車室内温度を常に一定に保つようになっている。また、ライトコントロールシステムは、自動車のヘッドライト等を自動的に点灯・消灯させるシステムである。
【0012】
図1には、本例の光センサの縦断面図を示す。
図1において、光センサ1は、コネクタを兼ねるセンサハウジング2と、モールドIC3と、光学レンズ4と、ターミナル5とを備えている。センサハウジング2は、ケース6とホルダ7から構成され、両部材6,7は共に合成樹脂よりなる。ケース6は、円筒状をなし、立設した状態で使用される。また、ホルダ7は、ケース6内の上部に嵌入されている。ここで、センサハウジング2がケース6とホルダ7にて構成されていることから、ケース6を共通部材とし、ホルダ7(受光素子実装部とコネクタ部)をセンサ仕様毎に変えて用いることができる。
【0013】
ケース6の外周面にはセンサ取付け爪8が設けられており、光センサ1が自動車のダッシュパネル9の取付け孔9aに対し図1中、X方向に挿入され、センサ取付け爪8の外方への付勢力により本センサ1がダッシュパネル9に取り付けられる。
【0014】
ホルダ7の上面中央部にはモールドIC3が配置されている。また、ホルダ7にはセンサ信号を外部に出力するための外部出力端子としてのターミナル5がインサート成形され、ホルダ7の中にターミナル5を埋設した構造となっている。ターミナル5の一端がホルダ7の上面に露出し、ターミナル5の他端がホルダ7の下面から突出している。このターミナル5の上端部が、モールドIC3から延びるリードフレーム10と接合されている。
【0015】
光学レンズ4は着色ガラスや樹脂(半透明材)よりなり、お碗型をなしている。光学レンズ4がケース6の外周面に嵌入され、モールドIC3の上方においてハウジング2に支持されている。さらに、光学レンズ4の内周面(下面)の中央部には凹部4aが形成され、この凹部4aにより光学レンズ4がレンズ機能を持つことになる。なお、光学レンズ4にレンズ機能を持たせるために凹レンズの他にもプリズムの集合体レンズ(フレネルレンズ)等を用いてもよい。
【0016】
図2には、モールドIC3の平面図を示す。また、図3には図2のA−A断面図を示す。
図3に示すように、ダイパッド10aの上にはセンサチップ(シリコンチップ)12が搭載され、同チップ12は透明モールド材13にてモールドされている。透明モールド材13の上面には遮光膜14が形成されている。この遮光膜14として本例では黒色樹脂を用い、透明モールド材13の上面に印刷にて形成されている。遮光膜14には所望の遮光を行うためのパターンが形成されている。つまり、図2に示すように、リング状の窓(導光部)15および円形の窓16が形成されている。この窓15,16を通してセンサ外部からの光がモールドIC3のセンサチップ12に導かれる。このように本例ではチップ(即ち、受光素子)12の上方に、選択的に光を遮光する遮光膜14が設けられている。そして、本例においては、光学レンズ4と遮光膜14により、光の入射角(仰角や方位角;図12参照)に応じてセンサチップ12への光量を変更する光量変更部材が構成されている。
【0017】
また、図3においてセンサチップ12の表面は保護膜(SiO2 等)17にて被覆されている。
図4には、図2での遮光膜14を取り除いた状態を示す。モールドIC3の中央部分にはセンサチップ12が配置されているが、このセンサチップ12の拡大図を図5に示す。ただし、図5は配線材料の無い状態での平面図である。
【0018】
センサチップ12の詳細を図5,3を用いて詳細に説明する。
図3のN- 型のセンサチップ12の上面表層部において、図5のごとく中央部には半円状のP+ 領域18,19が形成され、その回りに環状のP+ 領域20が形成されている。さらに、P+ 領域20の回りに半円弧状をなすP+ 領域21,22が形成されている。各P+ 領域18〜22は電気的に絶縁されている。このP+ 領域18〜22の配置に関して、車両の前後方向を方位角=0°の基準となる軸Lcentとし、この軸Lcentに対し、P+ 領域18,19が左右に配置されるとともにP+ 領域21,22が左右に配置され、P+ 領域20の中心が軸Lcent上となっている。そして、P+ 領域18によりフォトダイオードD1が、P+ 領域19によりフォトダイオードD2が、P+ 領域20によりフォトダイオードD3が、P+ 領域21によりフォトダイオードD4が、P+ 領域22によりフォトダイオードD5がそれぞれ構成されている。よって、各P+ 領域18〜22に光が当たるとそれぞれ受光量に応じた電気信号(光電流)が取り出される。このように、チップ12内に光電変換素子(受光素子)としてのフォトダイオードD1〜D5が同心円状に配置されている。
【0019】
なお、センサチップ12の上面には各フォトダイオードに対応するアノード電極がそれぞれ形成されるとともに、センサチップ12の下面(裏面)には各フォトダイオード共通のカソード電極が形成されている。
【0020】
図4において、P+ 領域21と18とがアルミ配線23にて接続されるとともに、P+ 領域22と19とがアルミ配線24にて接続されている。さらに、アルミ配線23がボンディングワイヤー25によりリードフレーム10bと結線されている。同様に、アルミ配線24がボンディングワイヤー26によりリードフレーム10cと結線されている。さらに、P+ 領域20はボンディングワイヤー27によりリードフレーム10dと結線されている。
【0021】
なお、図2,4においてZ1にて光学レンズ4の凹部4a(図1参照)の形状を示す。
図6は、同センサの電気的構成を示す図である。つまり、前記センサチップ12に形成された5つのフォトダイオードD1〜D5およびフォトダイオードから出力される信号を処理する信号処理回路の回路構成を示すものである。
【0022】
フォトダイオードD1〜D5は入射する光の量に応じた信号、つまり、光電流I1 〜I5 をそれぞれ出力する。
フォトダイオードD1とD4の光電流I1 ,I4 はアルミ配線23(図4参照)にて加算され、この加算した電流(=I1 +I4 )が分配回路(例えば、カレントミラー回路)30に送られる。また、フォトダイオードD2とD5の光電流I2 ,I5 はアルミ配線24(図4参照)にて加算され、この加算した電流(=I2 +I5 )が分配回路(例えば、カレントミラー回路)31に送られる。さらに、フォトダイオードD3の光電流I3 と分配回路30,31からの電流が加算されて電流LC(=I1 +I2 +I3 +I4 +I5 )として処理回路32に送られる。また、分配回路30からの電流SL(=I1 +I4 )が処理回路33に送られるとともに、分配回路31からの電流SR(=I2 +I5 )が処理回路34に送られる。このようにして、日射センサ用出力信号(右)SR、日射センサ用出力信号(左)SL、ライトコントロール用出力信号LCが取り出される。
【0023】
詳しくは、信号SR,SLにより、日射が当たっている側(運転席あるいは助手席)とその光の強さが分かる。具体的には、方位が出力比(=SR/(SL+SR)またはSL/(SL+SR))にて検出できるとともに、総受光量が(SL+SR)つまり(I1 +I2 +I4 +I5 )にて検出できる。このようにして、日射センサとして機能する時は、太陽光の入射方向(仰角、左右角)およびその光量に応じた出力SR,SLを得ることができ、また、ライトコントロール用として機能する時は、薄暮時やトンネル内で、太陽の直接光ではなく周囲全体からの入射光に対しての出力LCを得ることができ、かつ、その際は全フォトダイオードD1〜D5を使うことで、微弱な入射光に対し効率がよい。
【0024】
詳しくは、フォトダイオードD1〜D5を同心円状に配置し、日中の日射検出(入射角と光量の検出)は、中央のフォトダイオードD1,D2と外周のフォトダイオードD4,D5とを用い、薄暮やトンネル内での総受光量検出は中央のフォトダイオードD1,D2と外周のフォトダイオードD4,D5と更にそれらの間の中間のフォトダイオードD3を用いたことにより、入射角・入射量検出のための受光部およびライトコントロール時の最低限の受光領域を、より少ない面積で確保でき、センサチップの小型化が可能となる。
【0025】
図6の各処理回路32〜34の出力信号VOUT 1,IOUT L,IOUT Rが外部機器に送られる。詳しくは、処理回路32にはライト制御回路35が接続され、ライト制御回路35によりヘッドライト36の点灯/消灯制御が行われる。また、処理回路33,34には空調用マイコン37が接続され、空調用マイコン37によりエアコンユニット38の制御が行われる。より詳しくは、エアコンユニット38はブロワ、クーラ、ヒータ等を含むものであり、車両のインパネ内に搭載されている。空調用マイコン37は光センサ1から信号IOUT L,IOUT Rを入力して、左右の光強度からエアコンユニット38を制御して日射の当たる側(運転席あるいは助手席)の吹出し風量を増やし、温度を下げる。
【0026】
図7には、図6の処理回路33,34の具体的構成を示す。また、図8には、図6の処理回路32の具体的構成を示す。
図7に示されるように、処理回路33,34はそれぞれ、カレントミラー回路40と処理回路41を有し、カレントミラー回路40は入力電流iL,iRに比例した電流i1,i2を生成する。また、処理回路41はカレントミラー回路40により生成された電流i1,i2を増幅する電流増幅回路である。詳しくは、処理回路41は、演算増幅器42、トランジスタ43、抵抗44及び45からなり、電流i1,i2に比例した電流信号IOUT L,IOUT Rを生成出力する。
【0027】
図8において、処理回路32はカレントミラー回路46,47および補正回路48を具備し、補正回路48には抵抗50がカレントミラー回路47のトランジスタ49と直列接続され、また、トランジスタ51と抵抗52の直列回路、定電流回路53と抵抗54の直列回路が備えられている。さらに、抵抗52には定電流回路55が並列に接続されている。ここで、抵抗50の抵抗値R50は抵抗52の抵抗値R52よりも大きくなっている(R50>R52)。各直列回路の接続点a,b,cが3入力オペアンプ56の入力端子に接続されている。3入力オペアンプ56は3つの入力値の内、最も低い値を選択して出力する機能を有する。
【0028】
よって、電流LCに比例した電流i4が生成され、更にこの電流i4に比例する電流i41の上記抵抗50による電圧降下分がオペアンプ56に入力される。また、電流LCに比例した電流i5が生成され、更にこの電流i5に比例する電流i51(詳しくは電流i51に定電流回路55にて生成された電流を加えた電流)の上記抵抗52による電圧降下分がオペアンプ56に入力される。さらに、定電流回路53にて生成された定電流i60の上記抵抗54による電圧降下分がオペアンプ56に入力される。電流i41にて図9(b)の特性線L31が得られ、電流i51にて図9(b)の特性線L32が得られ、定電流i60にて図9(b)の特性線L33が得られる。このとき、R50>R52であるので特性線L32に比べ特性線L31の方が傾きが急になる。
【0029】
そして、図8の3入力オペアンプ56は3つの特性の内、最も低い値を選択して出力するので、3本のリニアな特性L31,L32,L33の合成したものが最終的に出力される。即ち、3本の内の最も値の小さな特性を選択して出力される。
【0030】
このようにして、図9(a)に示すように照度に関する出力特性として三直線による特性とし、最も低い照度でのオートライト使用領域においては急峻な傾きを有するものとなる。
【0031】
ここで、図7,8に示す信号処理回路(各受光素子から出力される信号を処理する回路)をチップ内に形成してもよい。つまり、例えば図5において円形のフォトトランジスタD4,D5の外周側に信号処理回路60を配置する。このように、複数の受光素子D1〜D5と信号処理回路60を同一基板に形成すれば、複数の受光素子からの配線もチップ上の配線引き回しで済むので、ボンディングワイヤー数を低減することができる。
【0032】
次に、このように構成した光センサ1の作用を説明する。
図1の光学レンズ4の表面側に照射された光は光学レンズ4を通過し、遮光膜14に照射される。さらに、図3に示すように、遮光膜14の窓15,16を通過した光はセンサチップ12のフォトダイオードD1〜D5(図5参照)に照射される。この光照射によりフォトダイオードD1〜D5から信号が出力される。つまり、センサ表面(光学レンズ4)に照射された光は、レンズ材の屈折率と形状により光路変更され、センサチップ12に向かって出射され、遮光膜14の窓15,16を通してセンサチップ12に至る。ここで、光学レンズ4の出射側形状を凹形状にすることで、水平方向からの光(センサ仰角0°の光;図12参照)をセンサチップ12側に導くことができる。
【0033】
また、真上から来た光(仰角90°の光)は、光学レンズ4から遮光膜14の窓15,16を通してセンサチップ12に導かれ、図5の軸Lcent上に光が当たる。また、真上ではなく左右方向から来た光、つまり、低仰角で、かつ右あるいは左からの光に対しては軸Lcentに対し左右のいずれかの領域に光が多く当たり、かつ、その当たる領域は入射方向とは反対側になる(図3では光(II) にて右側に多くの光が当たった状態を示す)。このように、光学レンズ4および遮光膜14により光量変調された光は、センサチップ12の表面に照射されるが、照射された光の角度(方位角)によって受光面側の照射範囲が変化する。
【0034】
このようにして、光センサ1に入射した光は遮光膜14の窓15,16を通してフォトダイオード(受光素子)D1〜D5側に送られ、基準となる軸(方位角=0°)Lcentの左右および軸Lcent上に配置されたフォトダイオードD1〜D5に受光され、光量に応じた信号に変換される。さらに、図6の処理回路32にはフォトダイオードD1〜D5の出力電流の総和LC(=I1 +I2 +I3 +I4 +I5 )が、また、処理回路33には電流SL(=I1 +I4 )が、さらに、処理回路34には電流SR(=I2 +I5 )が入力される。そして、処理回路32,33,34から、このLC値、SL値、SR値に応じたセンサ出力VOUT1,IOUT L,IOUT Rが生成される。このうちのセンサ出力IOUT L,IOUT Rにより、空調用マイコン37は方位(左右)と日射量を検出して、カーエアコンの左右独立空調、つまり、検出光量によって左右の席の空調を行う。また、センサ出力VOUT1によりライト制御回路35はヘッドライト36を自動的に点灯/消灯する。詳しくは、薄暮やトンネル内において点灯し、昼間にトンネルを抜けると消灯する。
【0035】
図10には、日射光の仰角に対する所望な出力特性を示す。図10の横軸には仰角をとり、縦軸に光出力電流(相対値)をとっている。
図10において実線(SL+SR;=I1 +I2 +I4 +I5 )で示す特性は、仰角が約60°で出力値がピークとなり、かつ、低い仰角のときに出力が低くなる。この特性を用いてマイコン37にて空調が行われる。この特性はエアコンを制御するときの熱負荷特性であり、車両の形状(特にフロントガラスの形状等)により決定されるものである。
【0036】
なお、図10において破線で示す特性線は、センサ出力LC(=I1 +I2 +I3 +I4 +I5 )による特性である。つまり、この特性は低い仰角で出力が低く大きな仰角で感度が高く、この特性がライトコントロール用となる。
【0037】
図11には、入射角特性を示す。図11の横軸には、方位角(左右の角度)をとり、縦軸には光電流の出力比をとっている。そして、右側の出力比特性としてSL/(SL+SR)を示し、左側の出力比特性としてSR/(SL+SR)を示す。図11において方位角=0°においては右側の出力比特性と左側の出力比特性が共に「0.5」であり、方位角が大きくなるに従い右側の出力比特性と左側の出力比特性が大きく変化(増加あるいは減少)する。このようにして、空調用エアコン37において入射光の左右方向が検知される。
【0038】
このように、本実施の形態は、下記の特徴を有する。
(イ)チップ12内における受光領域に複数のフォトダイオード(受光素子)D1〜D5を形成し、複数のフォトダイオードD1〜D5のうちの特定のフォトダイオードD1,D2,D4,D5からの出力により少なくとも入射光の入射角に関する第1機能用の信号(本例では車両用エアコン制御を行うための信号)IOUT L,IOUT Rを得るとともに、当該フォトダイオードD1,D2,D4,D5を含めた他のフォトダイオードD1〜D5からの出力により総受光量に関する第2機能用の信号(本例では車両用ライトの点灯/消灯制御を行うための信号)VOUT1を得るようにした。よって、複数の受光素子と、その上方に選択的に特定の範囲の光を遮光できるようにした遮光膜14を設けた光センサで、かつ、仰角および方位角(左右方向特性)が重要で、照射光量が十分にある状況で機能する日射センサとしては、受光素子の中から選択的に信号を取り出すことにより、仰角や左右方向の特性を検出することができ、一方、微弱光時に機能するライトコントロール用の外光検出として機能する時は、すべての受光素子の信号を用いることにより、微弱光に対しての検出能力は高いものである。
【0039】
このようにして、照射光量を特に必要としない機能と特に必要とする機能とを有する場合において、受光素子の中から選択的に信号を取り出すことにより、これらの機能を十分に発揮させることが可能となる。その結果、照射光量が十分にある状況で使用する第1の機能と、微弱光で使用する第2の機能を有する光センサにおいて、受光面積を小さくして小型化を図ることができることとなる。
(ロ)特に、図5のごとくチップ12内における受光領域に複数のフォトダイオード(D1,D2とD3とD4,D5)を同心円状に配置し、この複数のフォトダイオードD1〜D5のうちの中央のフォトダイオードD1,D2と最外周のフォトダイオードD4,D5からの出力により少なくとも第1機能用の信号を得るとともに、全てのフォトダイオードD1〜D5からの出力により第2機能用の信号を得るようにしたので、実用上好ましいものである。
【0040】
ここで、図5では複数のフォトダイオードを3重の同心円にて配置したが、4重以上の同心円にて配置してもよい。
なお、これまでの説明においては受光素子としてフォトダイオードを用いてきたが、他にも例えばフォトトランジスタを用いてもよい。
【0041】
また、1チップ内に複数の受光素子D1〜D5を形成する場合について述べてきたが、これに限ることはなく、受光領域に複数の受光素子を配置するものであればよく、例えば1つの受光素子を形成したチップを多数用意し、このチップを受光領域に多数個配置してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施の形態における光センサの縦断面図。
【図2】 モールドICの平面図。
【図3】 図2のA−A断面図。
【図4】 モールドICの平面図。
【図5】 センサチップの平面図。
【図6】 センサの回路構成図。
【図7】 センサの回路構成図。
【図8】 センサの回路構成図。
【図9】 出力特性を示す図。
【図10】 仰角に対する光出力電流を示す図。
【図11】 方位角に対する出力比を示す図。
【図12】 仰角と方位角を説明するための図。
【符号の説明】
1…光センサ、12…センサチップ、14…遮光膜、60…信号処理回路、D1〜D5…フォトダイオード。

Claims (5)

  1. 受光領域に複数の受光素子配置され、入射光の入射角に関する第1機能用の信号と、車両用ライトの点灯/消灯制御を行うための総受光量に関する第2機能用の信号とを出力する光センサであって、前記第2機能用の信号を得るためにのみ用いられるライト制御専用の受光素子を前記複数の受光素子に含め、前記ライト制御専用の受光素子以外の特定の受光素子からの出力により前記第1機能用の信号を得るとともに、前記特定の受光素子からの出力と前記ライト制御専用の受光素子からの出力とにより前記第2機能用の信号を得るようにしたことを特徴とする光センサ。
  2. 第1機能用の信号は車両用エアコン制御を行うためのものであることを特徴とする請求項1に記載の光センサ。
  3. チップ内に複数の受光素子を同心円状に形成し、この複数の受光素子のうちの中央の受光素子と最外周の受光素子からの出力により第1機能用の信号を得るとともに、全ての受光素子からの出力により第2機能用の信号を得るようにしたことを特徴とする請求項1に記載の光センサ。
  4. 受光素子の上方には、選択的に光を遮光する遮光膜が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の光センサ。
  5. チップ内に各受光素子および、各受光素子から出力される信号を処理する信号処理回路を形成したことを特徴とする請求項1に記載の光センサ。
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