JP2008039417A - 車載用光検出装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 複数の方向から入射する光を人間の体感する条件に応じて制御可能な車載用光検出装置を提供する。
【解決手段】 光検出領域の前方側に位置する光感応領域Bのみが最大出力を示し、光感応領域の全出力が「夜間又は夕方である」という判定結果を示す場合、車両の後側から後続車のヘッドライトの光が入射していると判定することができる。隣接する光感応領域B’,B”の一方には可視光カットフィルタFLが設けられており、これらの減算出力は可視光成分の光量を示す。赤外光が除外された可視光の条件において、後続車のヘッドライトなどの外光の照度判定が行われているので、電動防眩ミラーなどの電子機器を人間の体感する可視光に整合して制御することができる。
【選択図】 図3

Description

本発明は、車載用光検出装置に関する。
特許文献1に記載の光検出装置は、光センサ素子の透明基板の上面に、黒色エポキシ樹脂の印刷や金属薄膜の蒸着により遮光膜を形成し、この遮光膜の中央部に光導入孔を形成すると共に、透明基板の下面の左右両側に光検出部を形成している。この光センサ素子に入射する日射光は、透明基板の表面で屈折されて光検出部に到達するため、この光検出部への日射光の入射仰角は、日射高度(透明基板への入射仰角)よりも大きくなる。このため、日射高度の低下に伴って日射光の照射領域が光検出部内を外側に移動する割合が従来よりも少なくなり、光検出部の小型化と低高度日射光の検出精度向上とを両立させることができる。この光検出装置では、方位依存性なしに低高度日射光も精度良く検出することができる。
特許文献2に記載の光検出装置は、光感応部としてのP+ 層と、光不感応部としてのN+ 層またはN層とを光検出面に有し、これらのP+ 層での光量に対応した検出信号を出力する光検出素子を有する。光検出素子上に透光性の透明モールドを設け、さらに、透明モールドに遮光マスクを設ける。次に、遮光マスクとP+ 層とN+ 層またはN層との相対位置を決定する。これにより、入射光が光検出素子に入射してできる遮光マスクの影のうち、少なくともP+ 層に落とされる影の面積とN+ 層またはN層に落とされる影の面積とを制御して所望の仰角特性を得る。この光検出装置では、レンズを用いることなく、半導体素子による日射光の検出を行い、所望の仰角特性を得ることができる。
特許文献3に記載の光検出装置は、シリコン基板の面上に形成した内側光感応部と、その外側に形成した環状の外側光感応部とを有しており、その間に環状の光不感応部が形成されている。光不感応部の上に位置してアルミニウム電極が形成されるもので、そのためのボンディングパッドは光感応部に影響を与えないようにして設定される。この様に構成された光検出素子は、透明樹脂によってボンディングパッドを含みモールドし、その光検出面上に光透過層が形成されるようにして、この光透過層上に光の入射角に応じた光量検出出力が得られるようにした遮光マスクが形成される。この光検出装置は、車載空調器等のセンサ機構として用いられ、特に高精度の部材等を使用せずに、入射光を効能率で検出できる。
特許文献4に記載の光検出装置においては、光検出素子から光量に応じた光電流が発生される。ここでは、カレントミラー回路によってこの発生される光電流に比例した2種類の電流i1及びi2を生成し、一方の電流i1についてはこれを、演算増幅器を有する処理回路を通じて任意に増幅した電流信号として、出力端子から空調制御装置等に対し出力し、他方の電流i2についてはこれを、発振回路を有する処理回路を通じて同電流i2の大きさに比例して周波数が変化する周波数信号として、出力端子からオートライト装置等に対し出力している。複数の光センサおいて検出対象とする照度範囲が異なる場合であっても、所望とされるS/N比を好適に保持することができる。
特許文献5に記載の光検出装置は、チップ内における光感応領域において、複数のフォトダイオードが同心円状に配置され、このフォトダイオードのうちの中央のフォトダイオードと最外周のフォトダイオードからの出力により少なくとも入射光の入射角に関する車両用エアコン制御を行うための信号を得るとともに、フォトダイオードからの出力により総光検出量に関する車両用ライトの点灯/消灯制御を行うための信号を得ている。
特許文献6によれば、従来、スモールランプやヘッドライトを自動的に点消灯制御するために、周囲の明るさをフォトダイード等の光検知器を用いて検知し、この光検知器からの出力信号が特定される閾値を越えて減少されたときに、ヘッドライトを点灯制御する装置が考えられ、実施されている。この場合、周囲の明るい昼間においてガード下等の一時的に暗くなるような場所を通過したときに、自動的に点灯される誤った制御の発生を防止するため、例えば周囲が暗くなっても数秒間は点灯させないようにすることが考えられている。
しかしながら、ある程度以上の速度でガード下を通過するような場合には問題がないが、ガード下を通過する速度が遅く、またガード下で停留するような場合には、ヘッドライトが点灯される。その他薄暮時の走行時において、ガード下を走行する場合、あるいは隣に大型のトラック等がきて光検知器に入射する光が遮られた場合、ヘッドライトが点灯されるようになる。したがって、運転者にとって非常に煩わしい状況となる。
そこで、この文献に記載の光検出装置では、ガード下等の一時的にあるいは一部の光が遮られる状態において誤って点灯されないようにすると共に、夜間走行中において街灯の光等の影響を受けて誤った消灯が行われないようにするものであり、運転者にとって煩わしさのない安定した制御を行っている。
この光検出装置では、複数の光感応領域と、結像レンズとを備えており、光感応領域からの明るさの組み合せパターンを判断し、ヘッドライトの点灯及び消灯を判断している。
特許文献7に記載の光検出装置によれば、従来の日射センサの場合、日射量の検出のみしか行っておらず、太陽光の高度や方位までを検出することはできない。そのため太陽光が射し込んでくる高さや方向によって運転席側、助手席側、後部座席側等で日射量に差がある場合でも同様の空調制御しかできないといった問題点を生じ、この点の解決が課題とされるものとなっている。この光検出装置は、4分割光感応領域と、レンズと、光感応領域それぞれの検出信号から日射量、日射高度、日射方位等の日射状態を演算する日射状態演算手段とを備えており、レンズの内側の凹面の曲率半径を外側の凸面のよりも小さくしてある。
特開平07−43145号公報 特開平07−167710号公報 特開平07−311084号公報 特開平10−30960号公報 特開2000−258244号公報 特許第3149496号公報 特許第3424071号公報
しかしながら、人間の眼は、赤外域には感度を有していないため、上述の車載用光検出装置においては、ライトコントロールを行う条件が、人間が本来要望する条件とは異なることとなる。
本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであり、複数の方向から入射する光を人間の体感する条件に応じて制御可能な車載用光検出装置を提供することを目的とする。
上述の課題を解決するため、本発明に係る車載用光検出装置は、半導体基板上に形成された複数の光検出領域を二次元状に配列してなる車載用光検出装置において、個々の光検出領域は、第1光感応領域と、第1光感応領域に隣接し、その上に可視光カットフィルタが設けられた第2光感応領域とを備え、第1及び第2光感応領域の出力は独立して読出可能であることを特徴とする。
本発明に係る車載用光検出装置には、複数の方向から光が入射する。複数の光検出領域が二次元状に配列しているため、レンズ等を前方に配置することにより、個々の光検出領域の出力から光入射角、入射方位を検出することができる。第1光感応領域からは可視光〜赤外光(半導体基板をSiとした場合)を含んだ出力が得られ、第2光感応領域からは可視光を除いた出力(赤外)が得られるため、個々の出力を減算することにより、人間の体感する可視光に関する出力を各光検出領域から得ることができる。
この減算処理は、外部回路によって行うことも可能であるが、同一の半導体基板内に形成されている方が小型化の観点から好ましい。車載用光検出装置の出力は、車両のヘッドライトの点灯や防眩ミラーの制御、エアコンの送風角度調整などに利用される。
また、個々の光感応領域の出力は独立して読出可能であるため、例えば、可視光カット出力(赤外)のみを取り出して、エアコンの冷却・加熱方向の制御などを行うこともできる。
また、本発明に係る車載用光検出装置は、個々の光検出領域における第1光感応領域の出力を全て加算する第1加算手段と、個々の光検出領域における第2光感応領域の出力を全て加算する第2加算手段と、第1及び第2加算手段に接続された出力端子とを備えることを特徴とする。
この場合、光検出領域全体に入射した光量を各加算手段から得ることができる。それぞれの加算手段の出力は全光量を示すので、夕暮れ時の太陽や街灯からの微弱光を検出することも可能である。可視光カットフィルタが設けられた方の第2光感応領域からの微弱光の出力(赤外)と、設けられていない方の第1光感応領域からの微弱光の出力も検出し、これを車両の各種電子機器制御に用いることができる。
また、本発明に係る車載用光検出装置は、個々の光検出領域における第1光感応領域の出力と第2光感応領域の出力との差分を出力する減算手段を更に備えることを特徴とする。この場合、減算手段の出力は、可視光カットフィルタを通過していない光成分の出力と、可視光カットフィルタを通過した光成分の出力の差を出力する。すなわち、可視光の光成分を出力する。したがって、この出力を利用することにより、複数の方向から入射した可視光成分の条件、すなわち、人間の眼が体感する条件に応じて電子機器を制御することができる。
本発明の車載用光検出装置によれば、複数の方向から入射する光を人間の体感する条件に応じて制御することができる。
以下、実施の形態に係る車載用光検出装置について説明する。なお、同一要素には同一符号を用いることとし、重複する説明は省略する。
図1は、実施の形態に係る車載用光検出装置1を搭載した車両10の概略図である。
車両10はダッシュボード11の上に配置された車載用光検出装置1を備えている。車載用光検出装置1の出力は電子制御ユニットECUに入力され、電子制御ユニットECUは入力信号に応じてヘッドライトやエアコンなどの各種電子機器を制御する。
例えば、車載用光検出装置1の出力から「(1)夜間又は夕方である」と判定された場合には、ヘッドライトを点灯し、「(2)昼間である」と判定された場合にはヘッドライトを消灯する。「(3)ゲート下の通過中である」と判定された場合においては、ヘッドライトは点灯しない。また、車両から「(4)所定の方位に太陽が位置する」と判定された場合には、その向きにエアコンの送風方向を変更する。「(5)後続車のヘッドライトの光が入射している」と判定された場合には、電動の防眩ミラーの角度調整モータを駆動して後続車のヘッドライトの光のミラーにおける反射率が低下するように制御する。
図2は、モジュール化された車載用光検出装置1の縦断面図である。
パッケージを構成するハウジング2は上部に開口を有しており、この開口内にレンズ3が取り付けられている。ハウジング2の内部の底面にはダイパッド4が固定されており、ダイパッド4上に半導体光検出素子5が固定されている。半導体光検出素子5の出力端子はボンディングワイヤ6を介して電極パッド7に電気的に接続され、電極パッド7はハウジング2を貫通するリードピン8に電気的に接続されている。
レンズ3は、外側が凸型の非球面3A、内側が凸型の球面3Bを有している。レンズ3の非球面3Aの離心率eは3.89cm、レンズ3の半径は0.23cm、非球面3Aの中心部分の半径は0.5cm、球面3Bの曲率半径は0.4cm、レンズ3の中心厚は0.3cm、レンズ3の屈折率は1.6、焦点距離は0.423cm、後側焦点距離は0.328cmである。レンズ3の収差は小さく設定されている。
なお、離心率とは、二次曲線の特徴を示す数値のひとつであり、楕円形がどの程度真円に近いかを表現するための手段として使われる。楕円、放物線及び双曲線などの二次曲線は全て「ある点Oからの距離と、ある直線Xからの距離の比が一定」という性質を有しており、この比が離心率である。すなわち、離心率=(点Oからの距離)/(直線Xからの距離)であり、真円の場合は直線Xが存在しないので離心率=0、楕円の場合は0<離心率<1、放物線の場合は離心率=1、双曲線の場合の離心率>1である。
図3は、半導体光検出素子5の平面図である。
半導体光検出素子5は、半導体基板5A上に形成された複数の光検出領域A,B,C,D,E,F,G,I,Jを二次元状に配列してなる。本例では、上下3ブロック、左右3ブロックの合計9つの光検出領域A,B,C,D,E,F,G,I,Jが開示されている。
個々の光検出領域A,B,C,D,E,F,G,I,Jは四角形であり、四角形の一部分を第1光感応領域A’,B’,C’,D’,E’,F’,G’,I’,J’が構成している。また、個々の光検出領域A,B,C,D,E,F,G,I,Jにおける四角形の残りの部分には、それぞれ第1光感応領域A’,B’,C’,D’,E’,F’,G’,I’,J’に隣接し、その上に可視光カットフィルタFL(図7参照)が設けられ、それぞれが直角三角形の平面形状を有する第2光感応領域A”,B”,C”,D”,E”,F”,G”,I”,J”が設けられている。第1光感応領域A’,B’,C’,D’,E’,F’,G’,I’,J’及び第2光感応領域A”,B”,C”,D”,E”,F”,G”,I”,J”の出力は独立して読出可能である。なお、個々の第2光感応領域A”,B”,C”,D”,E”,F”,G”,I”,J”の面積は、個々の第1光感応領域A’,B’,C’,D’,E’,F’,G’,I’,J’の面積よりも小さい。
個々の第1光感応領域A’,B’,C’,D’,E’,F’,G’,I’,J’及び第2光感応領域A”,B”,C”,D”,E”,F”,G”,I”,J”は、それぞれPN接合フォトダイオードを構成している。
各光検出領域A,B,C,D,E,F,G,I,Jはマトリックス状に配置されている。半導体基板5A上には、測定出力端子T1、近赤外出力端子T2、第1光感応出力指令入力端子T3、シフトレジスタ用のクロック入力端子T4、予備端子T5、グランド端子T6、モード変換指令入力端子T7、電源端子T8が形成されている。第1光感応領域A’,B’,C’,D’,E’,F’,G’,I’,J’及び第2光感応領域A”,B”,C”,D”,E”,F”,G”,I”,J”の出力は、それぞれ測定出力端子T1又は近赤外出力端子T2から出力される。
図4は、各端子T1〜T8と、光感応領域(フォトダイオード)A’,B’,C’,D’,E’,F’,G’,I’,J’,A”,B”,C”,D”,E”,F”,G”,I”,J”との間に介在する出力回路5Bの回路図である。
第1光感応領域A’,B’,C’,D’,E’,F’,G’,I’,J’のカソード端子は、それぞれスイッチS11,S12,S13,S14,S15,S16,S17,S18,S19を介して差動増幅回路5Bの一方の入力端子(反転入力端子)に接続されている。第1光感応領域A’,B’,C’,D’,E’,F’,G’,I’,J’のアノード端子は、基準電位(この場合、グランド端子の電位)に接続されている。第2光感応領域A”,B”,C”,D”,E”,F”,G”,I”,J”のカソード端子は、それぞれスイッチS21,S22,S23,S24,S25,S26,S27,S28,S29を介して差動増幅回路5Bの他方の入力端子(非反転入力端子)に接続されている。第2光感応領域A”,B”,C”,D”,E”,F”,G”,I”,J”のアノード端子は、基準電位(この場合、グランド端子の電位)に接続されている。
なお、便宜上、第1光感応領域A’,B’,C’,D’,E’,F’,G’,I’,J’及び第2光感応領域A”,B”,C”,D”,E”,F”,G”,I”,J”の出力を、各領域と同一の符号で示すこととする。
端子T4からクロックを入力し、シフトレジスタ5B10を駆動して、スイッチS11,S12,S13,S14,S15,S16,S17,S18,S19を順次ONさせ、これに同期して、シフトレジスタ5B20を駆動して、スイッチS21,S22,S23,S24,S25,S26,S27,S28,S29を順次ONさせると、差動増幅回路5Bからは差分出力(A’−A”)、(B’−B”)、(C’−C”)、(D’−D”)、(E’−E”)、(F’−F”)、(G’−G”)、(I’−I”)、(J’−J”)が逆符号で順次出力される。
なお、第1光感応領域A’,B’,C’,D’,E’,F’,G’,I’,J’の出力と、第2光感応領域A”,B”,C”,D”,E”,F”,G”,I”,J”の出力とは大きさが異なるため、適宜、第2光感応領域A”,B”,C”,D”,E”,F”,G”,I”,J”の出力をアンプ5Bに入力し、赤外成分が差動増幅回路5Bにおいて相殺されるようにアンプの増幅率を設定することが好ましい。
また、スイッチS2は、アンプ5Bと近赤外出力端子T2とを接続している。モード変換指令入力端子T7からスイッチS2をONする指令を入力すると、可視光カットされた出力((近)赤外出力)A”,B”,C”,D”,E”,F”,G”,I”,J”が、近赤外出力端子T2から出力される。
また、スイッチS3は、アンプ5Bの入力と基準電位(この場合、グランド端子の電位)とを接続している。第1光感応部分出力指令入力端子T3からスイッチS3をONする指令を入力すると、アンプ5Bの入力と基準電位が接続され、差動増幅回路5Bの他方の入力端子(反転入力端子)には基準電位が入力されるので、差動増幅回路5Bの一方の入力端子(非反転入力端子)に入力される第1光感応領域A’,B’,C’,D’,E’,F’,G’,I’,J’の出力が、増幅されて、測定出力端子T1から出力される。
また、予備端子T5からON信号を入力すると、全てのスイッチS11,S12,S13,S14,S15,S16,S17,S18,S19,S21,S22,S23,S24,S25,S26,S27,S28,S29を同時にONすることができる。この場合、測定出力端子T1からは、全ての光量の差分の合計値Z1=(A’−A”)+(B’−B”)+(C’−C”)+(D’−D”)+(E’−E”)+(F’−F”)+(G’−G”)+(I’−I”)+(J’−J”)が出力され、近赤外出力端子T2からは、(近)赤外出力の合計値Z2=A”+B”+C”+D”+E”+F”+G”+I”+J”が出力される。
ここで、入射光の軌跡について説明しておく。
図5は、レンズ3に大きな入射角で入射する光の軌跡を示す図である。
レンズ3の中心線CLに対して角度θで入射した平行光は、レンズ3によって光検出面50上のレンズ3の中心線CLに対して対称な位置に集光する。
図6は、レンズ3に小さな入射角(入射角θ=0)で入射する光の軌跡を示す図である。
レンズ3の中心線CLに対して平行に入射した平行光は、レンズ3によって光検出面50上の中央位置に集光する。
次に、上述の出力の車両への適用例について説明する。
上述の電子制御ユニットECUにおける判定結果の一例は以下の通りである。
(1)夜間又は夕方である
(2)昼間である
(3)ゲート下を通過中である
(4)所定の方位に太陽が位置する
(5)後続車のヘッドライトの光が入射している
まず、全ての光量の差分の合計値Z1(可視光)が得られ、Z1が閾値未満であり、且つ、この状態が所定期間以上継続した場合、判定結果(1)であると判断する。所定期間以上継続しない場合には(3)であると判断する。また、全ての光量の差分の合計値Z1(可視光)が得られ、Z1が閾値以上であり、且つ、この状態が所定期間以上継続した場合、判定結果(2)であると判断する。
上述の順次出力において、特定の光感応領域(例えばD)から最大出力が得られ、他の出力が当該最大出力よりも所定レベル以上小さい場合、特定の光感応領域Dからレンズ3の中心に向かう入射方位、入射角(又は仰角)の位置に太陽が位置している(4)と判定する。
上述の順次出力において、この特定の光感応領域が車両前方のもの(光感応領域B)であって、全出力Z1が判定結果(1)を示す場合、車両の後ろ側から後続車のヘッドライトの光が入射している(5)と判定する。これらの判定においては、可視光を選択し、赤外光が除外された条件において外光の照度判定が行われているので、各電子機器の制御が人間の体感する可視光に整合している。曇天や雨時の場合には、人間の目には暗いが実際には赤外線が含まれており、また、自動車検知システムからは赤外線が放射されている。本実施形態の車載用検出装置では、これらの影響を除去することができる。
また、近赤外出力端子T2から、順次A”,B”,C”,D”,E”,F”,G”,I”,J”が得られる場合、特定の光感応領域(例えばD)から最大出力が得られ、且つ、他の出力が当該最大出力よりも所定レベル以上小さい場合、特定の光感応領域Dからレンズ3の中心に向かう入射方位、入射角(又は仰角)の位置に熱源が位置しているものと判定し、エアコンの送風方向を熱源方向へ変更する。
また、近赤外出力端子T2から、全近赤外出力Z2が出力されている場合、平均的な放射温度を測定することができ、測定値と目標温度との差分が小さくなるように、エアコンの冷却又は加熱出力の大きさを変更することができる。
このように、上述の車載用光検出装置には、複数の方向から光(赤外線含む)が入射する。複数の光検出領域A,B,C,D,E,F,G,I,Jが二次元状に配列しているため、レンズ3を前方に配置することにより、個々の光検出領域A,B,C,D,E,F,G,I,Jの出力から光入射角(方位)を検出することができる。第1光感応領域A’,B’,C’,D’,E’,F’,G’,I’,J’からは可視光〜赤外光(半導体基板をSiとした場合)を含んだ出力が得られ、第2光感応領域A”,B”,C”,D”,E”,F”,G”,I”,J”からは可視光を除いた出力(赤外)が得られるため、個々の出力を減算することにより、人間の体感する可視光に関する出力を、差動増幅回路5Bを介して、各光検出領域A,B,C,D,E,F,G,I,Jから得ることができる。
この減算処理は、外部回路によって行うことも可能であるが、同一の半導体基板内に形成されている方が小型化の観点から好ましい。車載用光検出装置の出力は、車両のヘッドライトの点灯や防眩ミラーの制御、エアコンの送風角度調整などに利用される。
また、個々の光感応領域の出力は独立して読出可能であるため、例えば、可視光カット出力(赤外)のみを取り出して、エアコンの冷却・加熱方向の制御などを行うこともできる。
また、本実施形態に係る車載用光検出装置は、個々の光検出領域における第1光感応領域A’,B’,C’,D’,E’,F’,G’,I’,J’の出力を全て加算する第1加算手段(S11〜S19)と、個々の光検出領域における第2光感応領域A”,B”,C”,D”,E”,F”,G”,I”,J”の出力を全て加算する第2加算手段(S21〜S29)と、第1加算手段(S11〜S19)及び第2加算手段(S21〜S29)に接続された出力端子T1,T2とを備えている。
この場合、光検出領域全体に入射した光量の出力を各加算手段(S11〜S19,S21〜S29)から得ることができる。それぞれの加算手段(S11〜S19,S21〜S29)の出力は全光量を示すので、夕暮れ時の太陽や街灯からの微弱光を検出することも可能である。可視光カットフィルタFL(図7参照)が設けられた方の第2光感応領域A”,B”,C”,D”,E”,F”,G”,I”,J”からの微弱光の出力((近)赤外)と、設けられていない方の第1光感応領域A’,B’,C’,D’,E’,F’,G’,I’,J’からの微弱光の出力も検出し、これを車両の各種電子機器制御に用いることができる。
また、本実施形態に係る車載用光検出装置は、個々の光検出領域A,B,C,D,E,F,G,I,Jにおける第1光感応領域A’,B’,C’,D’,E’,F’,G’,I’,J’の出力と第2光感応領域A”,B”,C”,D”,E”,F”,G”,I”,J”の出力との差分を出力する差動増幅回路(減算手段)5Bを更に備えており、差動増幅回路5Bの出力は、可視光カットフィルタFL(図7参照)を通過していない光成分の出力A’,B’,C’,D’,E’,F’,G’,I’,J’と、可視光カットフィルタFLを通過した光成分の出力A”,B”,C”,D”,E”,F”,G”,I”,J”の差を出力する。すなわち、可視光の光成分を出力する。この出力を利用することにより、複数の方向から入射した可視光成分の条件、すなわち、この人間の眼が体感する条件に応じて電子機器を制御することができる。なお、差動増幅回路5Bの反転入力端子には零を入力することも可能である。
図7は、図3に示した半導体光検出素子5のVII−VII矢印断面図である。
半導体基板5Aは、n型の半導体基板Nと、p型の半導体領域5P,5Pを備えており、これらはPN接合フォトダイオードを構成している。p型の半導体領域5Pは第1光感応領域D’,E’,F’に対応しており、p型の半導体領域5Pは第2光感応領域D”,E”,F”に対応している。各p型の半導体領域5P,5Pには、それぞれ電極D’,D”,E’,E”、F’、F”が接触しており、n型の半導体基板Nの裏面には全面電極Bが設けられている。また、半導体基板5Aの表面にはシリコン酸化膜SIが形成されており、第2光感応領域D”,E”,F”上には、黒色樹脂などからなる可視光カットフィルタFLが堆積されている。なお、同図中には図示されていない光検出領域A,B,C,G,I,Jの縦断面構造もこれらと同一である。
図8は、光感応領域への入射角θ毎の相対出力(%)を示すグラフである。
この指向特性を示すグラフによれば、入射角θが60度を超えると、相対出力は小さくなり、θ=90度で65%まで低下する。しかしながら、車載用の光検出装置においては、あまり大きな入射角は必要がないため、このような特性であっても十分に機能する。
図9は、別の実施形態に係る半導体光検出素子5の平面図である。
半導体光検出素子5は、半導体基板5A上に形成された複数の光検出領域A,B,C,D,E,F,G,I,Jを二次元状に配列してなる。個々の光検出領域A,B,C,D,E,F,G,I,Jは四角形を構成している。この半導体光検出素子5と、図3に示した半導体光検出素子5との相違点は、第1光感応領域A’,B’,C’,D’,E’,F’,G’,I’,J’と、第2光感応領域A”,B”,C”,D”,E”,F”,G”,I”,J”の形状のみであり、他の構成は同一である。また、光感応領域A’,B’,C’,D’,E’,F’,G’,I’,J’,A”,B”,C”,D”,E”,F”,G”,I”,J”と各端子T1〜T7との間には、図4に示した出力回路5Bが介在している。
個々の第1光感応領域A’,B’,C’,D’,E’,F’,G’,I’,J’の形状は四角形であり、個々の第2光感応領域A”,B”,C”,D”,E”,F”,G”,I”,J”は角環状であって、それぞれの第1光感応領域A’,B’,C’,D’,E’,F’,G’,I’,J’を囲んでいる。なお、環状の第2光感応領域A”,B”,C”,D”,E”,F”,G”,I”,J”の一部分には隙間があり、この隙間を介して、内側に位置する第1光感応領域A’,B’,C’,D’,E’,F’,G’,I’,J’に設けられた電極から配線を引き出している。
図10は、図9に示した半導体光検出素子5のX−X矢印断面図である。
半導体基板5Aは、図7に示したものと同様に、n型の半導体基板Nと、p型の半導体領域5P,5Pを備えており、これらはPN接合フォトダイオードを構成している。p型の半導体領域5Pは第1光感応領域D’,E’,F’に対応しており、p型の半導体領域5Pは第2光感応領域D”,E”,F”に対応している。各p型の半導体領域5P,5Pには、それぞれ電極D’,D”,E’,E”、F’、F”が接触しており、n型の半導体基板Nの裏面には全面電極Bが設けられている。また、半導体基板5Aの表面にはシリコン酸化膜SIが形成されており、第2光感応領域D”,E”,F”上には、黒色樹脂などからなる可視光カットフィルタFLが堆積されている。なお、同図中には図示されていない光検出領域A,B,C,G,I,Jの縦断面構造もこれらと同一である。
以上、説明したように、上述の車載用光検出装置1によれば、可視光カットフィルタの設けられていない特定の光検出領域の位置から光の入射方位、入射角を検出し、全光感応領域の出力合計から微弱光の照度を検出し、また、近赤外線出力が得られる光感応領域の位置及び合計値からそれぞれ熱源位置及び放射温度を検出することもでき、使用用途によって電子機器制御用の外部回路の設計が自由にできるという汎用性も有する。
なお、外部回路による電子機器の制御方法としては、上述の従来から用いられる手法を採用することも可能である。例えば、フォトダイオードアレイの各光検出領域の出力パターンと、明るさ環境毎に記憶された基準出力パターンとを比較し、比較結果に応じて、周辺の明るさ環境の判定を行うこともできる。各光検出領域における隣接する光感応領域の一方には可視光カットフィルタが設けられており、これらの減算出力は可視光成分の光量を示しており、赤外光が除外された可視光の条件において、後続車のヘッドライトなどの外光の入射方位、入射角、微弱照度の判定も行うことができるので、電動防眩ミラーなどの電子機器を人間の体感する可視光に整合させて制御することができる。
実施の形態に係る車載用光検出装置1を搭載した車両10の概略図である。 車載用光検出装置1の縦断面図である。 半導体光検出素子5の平面図である。 各端子T1〜T7と、光感応領域(フォトダイオード)A’,B’,C’,D’,E’,F’,G’,I’,J’,A”,B”,C”,D”,E”,F”,G”,I”,J”との間に介在する出力回路5Bの回路図である。 レンズ3に大きな入射角で入射する光の軌跡を示す図である。 レンズ3に小さな入射角(入射角θ=0)で入射する光の軌跡を示す図である。 図3に示した半導体光検出素子5のVII−VII矢印断面図である。 光感応領域への入射角θ毎の相対出力(%)を示すグラフである。 別の実施形態に係る半導体光検出素子5の平面図である。 図9に示した半導体光検出素子5のX−X矢印断面図である。
符号の説明
1・・・車載用光検出装置、2・・・ハウジング、3・・・レンズ、3B・・・球面、3A・・・非球面、4・・・ダイパッド、5・・・半導体光検出素子、5A・・・半導体基板、5B・・・出力回路、5B・・・差動増幅回路、5B・・・アンプ、5B10・・・シフトレジスタ、5B20・・・シフトレジスタ、5P,5P・・・半導体領域、6・・・ボンディングワイヤ、7・・・電極パッド、8・・・リードピン、10・・・車両、11・・・ダッシュボード、50・・・光検出面、A,B,C,D,E,F,G,I,J・・・光検出領域、A”,B”,C”,D”,E”,F”,G”,I”,J”・・・第2光感応領域、B・・・全面電極、CL・・・中心線、ECU・・・電子制御ユニット、FL・・・可視光カットフィルタ、N・・・半導体基板、S11,S12,S13,S14,S15,S16,S17,S18,S19,S21,S22,S23,S24,S25,S26,S27,S28,S29・・・スイッチ、S2・・・スイッチ、SI・・・シリコン酸化膜、T1・・・測定出力端子、T2・・・近赤外出力端子、T3・・・電源端子、T4・・・クロック入力端子、T5・・・予備端子、T6・・・グランド端子、T7・・・モード変換指令入力端子。

Claims (3)

  1. 半導体基板上に形成された複数の光検出領域を二次元状に配列してなる車載用光検出装置において、
    個々の前記光検出領域は、
    第1光感応領域と、
    前記第1光感応領域に隣接し、その上に可視光カットフィルタが設けられた第2光感応領域と、
    を備え、
    前記第1及び第2光感応領域の出力は独立して読出可能であることを特徴とする車載用光検出装置。
  2. 個々の前記光検出領域における前記第1光感応領域の出力を全て加算する第1加算手段と、
    個々の前記光検出領域における前記第2光感応領域の出力を全て加算する第2加算手段と、
    前記第1及び第2加算手段に接続された出力端子と、
    を備えることを特徴とする請求項1に記載の車載用光検出装置。
  3. 個々の前記光検出領域における前記第1光感応領域の出力と前記第2光感応領域の出力との差分を出力する減算手段を更に備えることを特徴とする請求項1に記載の車載用光検出装置。
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