JPH09132020A - 車両の日射検出装置及び車両用空気調和装置 - Google Patents

車両の日射検出装置及び車両用空気調和装置

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JPH09132020A
JPH09132020A JP29138595A JP29138595A JPH09132020A JP H09132020 A JPH09132020 A JP H09132020A JP 29138595 A JP29138595 A JP 29138595A JP 29138595 A JP29138595 A JP 29138595A JP H09132020 A JPH09132020 A JP H09132020A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 日射方向を検出可能な高価な日射センサを用
いることなく、日射強度及び日射方向を検出できる日射
検出装置を提供する。 【解決手段】 車室内に侵入する日射強度とその侵入方
向(日射方向)とに基づき複数の吹出口から吹き出す空
調空気の温度,吹出量等を個々に制御するA/C(エアコン)
システム3において、空調制御のための日射強度及び日
射方向の内、日射強度は、フォトダイオードからなる日
射センサ30を用いて検出し、日射方向は、ナビゲーシ
ョンシステム1にて検出された車両の進行方向と、日・
時に対応した太陽の位置(方位・仰角)が予め設定され
た日射情報とを用いて算出する。この結果、日射強度及
び日射方向を検出するために、日射方向を検出可能な日
射センサを使用する必要がなく、装置構成を簡素化し
て、安価に実現できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車室内に侵入して
くる日射の強度及びその侵入方向を検出する車両の日射
検出装置、及びその検出結果に基づき、空調空気の温
度,吹出量,吹出方向等を制御する車両用空気調和装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、自動車等に搭載される車両用
空気調和装置として、車室内に侵入する日射の強度及び
方向を検出し、その検出結果に基づき、車室内に開口し
て設けられた複数の吹出口から吹き出す空調空気の温
度,吹出量,吹出方向等を各々制御して、車室内各部の
温度を最適に制御する装置が知られている。
【0003】そして、この種の装置に用いられる日射検
出装置は、日射強度だけでなく、車室内への日射の侵入
方向(日射方向)を検出する必要があるため、例えば、
下記の(A)〜(C)のように、種々の構造のものが提
案されている。 (A) 特開昭63−141816号公報に開示されて
いる如く、太陽光を直接受光する3個の受光センサを各
々異なる方向に向けて配設した日射センサ。
【0004】(B) 特開昭56−64611号公報に
開示されている如く、一条のスリットが形成された遮光
板とこの遮光板に対向配設されたグレーコードパターン
からなる2個のサンセンサを、各スリットが直交するよ
うに配設した太陽角度測定装置。
【0005】(C) 同じく特開昭56−64611号
公報に開示されている如く、ピンホールが形成された遮
光板とこの遮光板に対向配設された2次元の受光センサ
からなる太陽角度測定装置。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記各装
置(A)〜(C)においては、いずれも、日射検出を行
なうための受光部が大きくなってしまい、装置を小型化
するのが困難であった。即ち、上記(A)の日射センサ
においては、3個の受光センサを各々異なる方向に配設
する必要があるため、その受光部を立体的に形成しなけ
ればならず、装置を小型化することができなかった。ま
たこの日射センサにおいては、3個の受光センサが必要
であるため、コストアップになるといった問題もある。
【0007】次に、上記(B)の太陽角度測定装置にお
いては、スリットを透過してきた光の位置を検出するの
に、多数の受光素子からなるグレーコードパターンを使
用しているため、上記(A)の装置のように受光部を立
体的に形成する必要はない。しかし、グレーコードパタ
ーンは多数の光電変換素子をグレーコードに沿って配列
したものであるため、その受光部は2次元的な広がりを
もち、その受光面積が大きくなる。また、この太陽角度
測定装置においては、このように2次元的な広がりを持
つ受光部を有する2個のサンセンサを、各スリットが直
交するように並べて使用するため、装置全体では、2つ
のグレーコードパターンの受光面積の2倍以上の受光面
積が必要である。従って、この太陽角度測定装置におい
ても、装置の小型化を図ることができなかった。またグ
レーコードパターンによりスリットを透過してきた光の
位置を正確に検出するには、グレーコードパターンとス
リットとの相対位置を正確に調整しなければならず、そ
の生産性が悪いといった問題もあった。
【0008】一方、上記(C)の太陽角度測定装置にお
いては、ピンホールが形成された遮光板と、この遮光板
に対向配設された2次元の受光センサとにより構成され
ているため、上記(A),(B)の装置に比べて装置の
小型化を図ることができる。しかし、この装置において
も、2次元の受光センサを使用しているため、上記
(B)の装置と同様、受光部が2次元的な拡がりを持つ
こととなり、その受光面積が大きくなってしまう。また
この装置においては、受光センサを構成する光電変換素
子(画素)からの受光信号を夫々取り出すための信号処
理回路が必要であるが、受光センサにおいては多数の画
素が2次元配置されているので、その信号処理回路に
は、受光センサを2次元的に走査するための垂直及び水
平走査回路等を設けなければならず、その回路構成が複
雑になり、信号処理回路が大きくなるといった問題があ
る。そしてこの信号処理回路を装置内に組み込む場合、
信号処理回路を受光センサと同一基板上に形成すると、
基板を、受光センサの受光面積と信号処理回路の回路面
積とを加えた大きさにする必要があり、装置がより大型
化してしまう。
【0009】また、この装置の小型化を図るために、信
号処理回路と受光センサとを別体で形成することも考え
られるが、この場合には、受光センサを構成する多数の
画素と信号処理回路とを各々信号線により接続する必要
があるため、これら各部を接続する信号線の数が膨大と
なって、その組付け作業が繁雑になり、生産性が低下す
るといった問題がある。
【0010】従って上記(A)〜(C)のいずれの装置
においても、単に日射強度のみを検出する一般的な日射
センサに比べ、装置が大型化・複雑化し、コストアップ
するといった問題が生じるのである。本発明は、こうし
た問題に鑑みなされたもので、日射方向を検出可能な高
価な日射センサを用いることなく、日射強度及び日射方
向を検出できる日射検出装置、及びこれを用いた車両用
空気調和装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めに、請求項1に記載の車両の日射検出装置において
は、日射強度については、日射センサを用いて検出し、
日射方向については、車両に搭載されたナビゲーション
装置を利用して、この装置にて検出された車両の進行方
向と、日射情報記憶手段に記憶された日射情報とに基づ
き、演算手段にて演算するようにされている。
【0012】従って、本発明によれば、日射強度及び日
射方向を検出するに当たって、従来のように日射強度に
加えて日射方向をも検出可能な日射センサを用いる必要
はなく、日射センサには、日射強度のみを検出可能な一
般的な日射センサをそのまま使用することができる。こ
のため、本発明によれば、日射検出装置の装置構成を簡
素化でき、安価に実現できる。
【0013】また、演算手段は、日射情報記憶手段から
現在の日付及び時刻に対応した日射情報(つまり太陽位
置を表す位置情報)を読み込み、その読み込んだ位置情
報とナビゲーション装置にて検出された車両の進行方向
とに基づき、日射方向を演算するが、ナビゲーション装
置は、車両の現在位置及び進行方向を検出して車両の走
行案内を行うものであり、車両の現在位置や進行方向
は、人工衛星からの信号を利用して測位を行うGPS受
信装置等を利用して高精度に検出されることから、演算
手段においても、日射方向を高精度に検出することがで
きる。
【0014】ところで、上記のように日射方向を求める
ことができるのは、日付と時刻とから太陽位置(方位,
仰角等)を知ることができ、この太陽位置と車両の進行
方向とが判れば、車両に対する日射の侵入方向(つまり
日射方向)を求めることができるからであるが、太陽位
置は、同一時刻であっても、車両の現在位置によって変
化し、例えば、日本国内において北海道と沖縄とでは大
きく異なる。
【0015】そこで、日射方向をより正確に検出できる
ようにするには、請求項2に記載のように、日射情報記
憶手段に、車両が走行可能な全領域を複数に分割した各
地域毎に日射情報を格納しておき、演算手段にて日射方
向を演算する際には、その演算に使用する日射情報とし
て、日射情報選択手段にて、日射情報記憶手段に記憶さ
れた日射情報の中から、ナビゲーション装置にて検出さ
れた車両の現在位置を含む地域に対応した日射情報を選
択するようにすることが望ましい。
【0016】つまり、例えば、日本国内で販売される自
動車であれば、日本全国を、北海道,東北,関東,中
部,…といった複数の地域に分割し、その地域毎に、日
付及び時刻に対応した日射情報を設定して、日射情報記
憶手段に記憶しておき、日射方向を演算する際には、そ
の中から車両の現在位置を含む地域に対して設定された
日射情報を日射方向演算用の日射情報として選択し、そ
の選択した日射情報の中から、現在の日付及び時刻に対
応した太陽位置を表す位置情報を読み出して、日射方向
を演算するようにすれば、車両位置の変化に影響される
ことなく日射方向を正確に求めることができるようにな
り、日射方向をより高精度に検出することが可能にな
る。
【0017】また次に、車両に対する日射の侵入方向
は、太陽位置によって変化するだけでなく、車両の傾斜
によっても変化する。従って、車両が水平な道路を走行
している場合には、日射情報と車両の進行方向とから日
射方向を正確に求めることができても、車両が山道等を
走行している場合には、車両の傾斜によって、日射方向
を正確に求めることができないことが考えられる。
【0018】そこで、本発明のように、車両の進行方向
と太陽位置を表わす位置情報とから日射方向を求める場
合には、請求項3に記載のように、ナビゲーション装置
として、車両の現在位置及び進行方向と道路情報とに基
づき車両の傾斜角度を検出する傾斜角度検出手段を備え
たものを使用し、演算手段にて日射方向を演算する際に
は、補正手段にて、演算後の日射方向を傾斜角度検出手
段にて検出された車両の傾斜角度に応じて補正するよう
にすることが望ましい。そして、このようにすれば、車
両の傾斜に影響されることなく、日射方向を正確に検出
することができ、日射方向の検出精度をより向上するこ
とが可能になる。
【0019】また次に、上記請求項1〜請求項3に記載
の日射検出装置は、請求項4に記載のように、日射強度
と、車両に対する日射の侵入方向(日射方向)とに基づ
き、複数の吹出口から車室内に吹き出す空調空気の温
度,吹出量,吹出方向等を各吹出口毎に制御する制御手
段を備えた車両用空気調和装置において、日射強度及び
日射方向を検出するのに使用することができる。
【0020】そして、本発明の日射検出装置は、上記の
ように、日射方向を検出可能な日射センサを用いること
なく、日射強度及び日射方向を検出することができるの
で、空気調和装置自体の構成を簡素化することができ
る。また、本発明の日射検出装置によれば、日射方向を
高精度に検出できるので、空調空気の制御精度を向上す
ることもできる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下に本発明の実施例を図面と共
に説明する。図1は本発明が適用された車両用空気調和
装置としてのエアコン(以下、A/Cという)システム
3、及びこのA/Cシステム3と共に自動車に搭載され
たナビゲーションシステム1の構成を表わすブロック図
である。
【0022】図1に示す如く、ナビゲーションシステム
1は、GPS(Global PositioningSystem) 用の人工
衛星からの送信電波を受信するGPSアンテナ10a、
GPSアンテナ10aからの受信信号に基づき車両の現
在位置,進行方向等を演算するGPSレシーバ10、車
両の走行速度を検出する車速センサ12、車両の進行方
向の変化を検出するジャイロ14、車両乗員が各種指令
を入力するための操作部16、道路地図を表わす道路情
報を記憶したCD−ROMから道路情報を読み出すため
のCD−ROMプレーヤ18、道路地図や車両の現在位
置,進行方向等を表示する、CRT,液晶ディスプレイ
等からなる表示装置22、及び、上記各部からの信号を
取り込み、主として車両の現在位置や目標位置等を道路
地図と共に表示装置22に表示し、運転者に対して車両
の走行案内を行うナビゲーション制御ユニット20等を
備えている。
【0023】なお、ナビゲーションシステム1におい
て、GPSレシーバ10は、車両の現在位置や進行方向
を人工衛星からの電波に基づき測定する所謂GPS航法
のために使用される。また、車速センサ12及びジャイ
ロ14は、車両の相対的な移動量を検出して現在位置や
進行方向を逐次更新しながら現在位置,進行方向等を測
定する所謂自律航法を行うためのものであり、車両が人
工衛星からの電波を受信できないトンネル内を走行して
いる場合等、GPSレシーバ10による測定結果が正常
でないときに現在位置や進行方向を補完するのに使用さ
れる。
【0024】またA/Cシステム3は、車室内に侵入す
る日射強度を検出する日射センサ30、車室内の温度を
検出する内気温センサ32、車両外部の気温を検出する
外気温センサ34、車両乗員が動作モードや設定温度等
を指令するための操作部36、及び、これら各部からの
信号を取り込み、車室内に開口して設けられた複数の吹
出口から吹き出す空調空気の温度,吹出量,吹出方向
を、各吹出口毎に制御するための各種アクチュエータ
(エアミックスダンパ開閉用アクチュエータ,ブロワモ
ータ等)を駆動制御するA/C制御ユニット40等を備
えている。
【0025】ここで、ナビゲーション制御ユニット20
及びA/C制御ユニット40は、夫々、CPU,RO
M,RAMを中心とした周知のマイクロコンピュータに
より構成されている。そして、これら各制御ユニット2
0,40は、通信機能を有し、通信線を介して情報を送
受信できるようにされている。
【0026】また、A/Cシステム3を構成する日射セ
ンサ30は、図2に示す如く、光電変換素子としてのフ
ォトダイオード50が組付けられた基板42を、フォト
ダイオード50の受光面側が開口された円筒状のホルダ
46内に固定し、更にこのホルダ46の開口部側に、フ
ォトダイオード50を保護すると共に、太陽光以外の不
要な光をカットするためのフィルタ48を設けることに
より作製されている。そして、この日射センサ30は、
例えば、図3に示すように、車室内の前方位置に取り付
けられ、フロントガラスを透過してくる太陽光を受光し
て、その光量(換言すれば日射強度)Iに応じた検出信
号を発生する。
【0027】なお、ホルダ46は、その軸方向に沿って
左右に分割可能に構成されており、左右に分割された部
分を嵌合することにより、基板42を固定するようにさ
れている。また、図2に示すように、ホルダ46の開口
とは反対側には、基板42の裏面から引き出された信号
線44を挿通するための孔が穿設されており、フォトダ
イオード50からの検出信号は、この孔に挿通された信
号線44を介してA/C制御ユニット40に入力され
る。
【0028】次に、A/Cシステム3内のA/C制御ユ
ニット40を構成する図示しないROMには、空調制御
のための制御プログラムに加えて、日射方向演算用のプ
ログラム、及び日射方向演算時に必要な太陽位置を表わ
す日射情報が記憶されている。この日射情報は、太陽位
置が、日付及び時刻に応じて変化することから、日付及
び時刻を変数として各日・時毎に太陽位置(位置情報)
を設定した日射情報検索用のマップ(日射情報マップ)
としてROMに記憶されている。そして、本実施例で
は、太陽位置を表す位置情報として、太陽が真東Eに対
して右方向に何度回転しているかを表わす方位データX
と、仰角を表わす仰角データYとからなる位置情報が設
定されている(図3参照)。なお、図3において、E,
W,S,Nは、夫々、車両を中心とする東,西,南,北
の方位を表わしている。
【0029】次に、A/C制御ユニット40において、
日射強度及び日射方向を検出して各種アクチュエータを
制御する際の一連の制御処理を、図4に示すフローチャ
ートに沿って説明する。図4に示す如く、この制御処理
が開始されると、まず、S110(S:ステップを表わ
す)にて、日射センサ30からの検出信号をA/D変換
し、そのA/D変換値を日射強度Iとして読み込む。ま
た続くS120では、ナビゲーションシステム1との間
でデータ通信を行い、ナビゲーションシステム1から、
車両の進行方向X′と、現在の日付及び時刻(日・時)
とを読み込む。なお、車両の進行方向X′は、現在の車
体の直進方向の向き(方位)を表わすものであるが、本
実施例では、上記方位データXと同様、進行方向が真東
Eに対して右方向に何度回転しているかを表わすものと
する。
【0030】そして、続くS130では、上記読み込ん
だ日・時に基づきROM内の日射情報マップを検索する
ことにより、現在の日・時に対応した太陽位置を表す位
置情報(X,Y)を読み込み、S140にて、この読み
込んだ位置情報(X,Y)と、S120にてナビゲーシ
ョンシステム1から読み込んだ車両の進行方向X′とに
基づき、車両に対する日射の侵入方向(日射方向)を演
算する。
【0031】なお、日射方向は、車体の左右方向に対す
る日射の入射角(左右入射角)φと、車体の上下方向に
対する日射の入射角(仰角)θとからなり、左右入射角
φは、演算式「φ=X−X′」を用いて算出され、仰角
θには、ナビゲーションシステム1から読み込んだ仰角
データYがそのまま設定される。
【0032】そして、このように日射方向(φ,θ)が
算出されると、S150に移行して、S110にて日射
センサ30から読み込んだ日射強度Iと日射方向(φ,
θ)とに基づき、各吹出口から吹き出す空調空気の温
度,吹出量,及び吹出方向を制御するための制御量を演
算し、S160にて、この演算した制御量に応じて上記
各種アクチュエータを駆動して、当該処理を一旦終了す
る。
【0033】以上説明したように、本実施例では、空調
制御のための日射強度Iについては、フォトダイオード
からなる日射センサ30を用いて検出し、日射方向
(φ,θ)については、ナビゲーションシステム1にて
検出された車両の進行方向X′とROM内に予め記憶さ
れた日射情報とを用いて算出するようにされている。こ
のため、日射強度I及び日射方向(φ,θ)を検出する
ために、従来装置のように、日射検出装置として、日射
方向を測定可能な日射センサを使用する必要がなく、日
射検出装置,延いてはA/Cシステム3の構成を簡素化
して、安価に実現できる。
【0034】またナビゲーションシステム1では、GP
Sレシーバ10と、車速センサ12及びジャイロ14と
を用いて、車両の現在位置や進行方向を検出するため、
その検出精度は極めて高い。従って、本実施例によれ
ば、日射方向(φ,θ)を高精度に求めることができ、
空調制御の制御精度も向上できる。
【0035】なお、本実施例では、ROM内の日射情報
マップを検索するに当たって使用する現在の日・時を、
ナビゲーションシステム1から読み込むようにしている
が、これは、ナビゲーションシステム1においては、G
PSレシーバ10にて現在位置を測定する際に、人工衛
星からの送信電波に含まれる極めて正確な時刻情報が読
み込まれ、A/Cシステム3に日・時を計時する計時手
段を設けるよりも、ナビゲーションシステム1側から日
・時を読み込む方が正確な情報を得ることができるため
である。従って、ナビゲーションシステム1から日・時
の情報を読み込むことができない場合等には、A/Cシ
ステム3に計時手段を設けて、現在の日・時を検出する
ようにしてもよい。
【0036】以上本発明の一実施例について説明した
が、本発明は、上記実施例に限定されるものではなく、
種々の態様をとることができる。例えば、上記実施例で
は、日射情報記憶手段としてのROM内に、単に、太陽
位置を現在の日・時から検索するための日射情報マップ
を記憶するものとして説明したが、日本全国を複数の地
域(例えば、北海道,東北,関東,中部,関西,中国,
四国,九州,沖縄)に分割した地域毎に日射情報マップ
を設定して、各日射情報マップをROM内に記憶してお
き、上記S120〜140にて実現される演算手段とし
ての日射方向検出処理を、図5に示す如く実行するよう
にしてもよい。
【0037】即ち、日射方向検出処理において、まずS
210にて、ナビゲーションシステム1から、車両進行
方向X′と車両の現在位置Pと現在の日・時とを読み込
み、S220にて、その読み込んだ車両の現在位置Pに
基づき、その現在位置Pを含む地域の日射情報マップを
選択し、S230にて、その選択した日射情報マップを
用いて、現在の日・時に対応した太陽位置を表す位置情
報(X,Y)を読み込み、S240にて、この読み込ん
だ位置情報(X,Y)と車両の進行方向X′とに基づ
き、車両に対する日射方向(φ,θ)を演算するように
してもよい。
【0038】そして、このようにすれば、例えば、北海
道と沖縄といった現在時刻に対する太陽位置が大きく異
なる地域であっても、同じA/Cシステム3を用いて日
射方向を正確に検出することができるようになり、空調
制御をより高精度に実行することが可能になる。
【0039】また、ナビゲーションシステム1では、道
路情報に道路の傾きが判る勾配情報等が含まれていれ
ば、車両の現在位置及び進行方向と、道路の勾配情報と
に基づき、車両の傾斜角度を検出することができる。そ
こで、ナビゲーションシステム1に、車両の現在位置と
道路情報とから車体の傾斜角度を演算する傾斜角度検出
手段としての機能を有するものを使用すれば、ナビゲー
ションシステム1から更に車体の傾斜角度を表わす情報
を読み込み、この読み込んだ傾斜角度に応じて、日射方
向(φ,θ)、特に仰角θを補正するようにしてもよ
い。
【0040】例えば、日射が車両の進行方向と略同一の
方向(車両の略真正面であり、図3において、XとX′
が略同じで、φ≒0となる方向)から入射される場合、
図6(a)に示すように道路の傾きがなく車両の傾斜角
度が零の場合と、図6(b)に示すように山道等で道路
が傾き車両が傾斜している場合とでは、車両への日射方
向,主に仰角θは異なる。そして、図6(b)に示すよ
うに道路が傾き、車両が前後方向に傾斜している場合に
は、その時の車両の前後方向の傾斜角度をY′とする
と、この傾斜角度Y′と太陽位置を表す仰角データYと
をパラメータとする演算式「θ=Y+Y′」(但し、
Y′は道路の下りを正とすると上りは負の値となる)を
用いて、車両に実際に入射する日射の仰角θを求めるこ
とができる。
【0041】なお、この場合、日射の左右入射角φは、
道路の勾配の影響を殆ど受けないことから、左右入射角
φに関しては、傾斜角度Y′にて特に補正をしなくても
よい。また、車両進行方向に対し、日射が横から入射さ
れている場合(図3において、例えば車両方向が真東で
日射が真南の場合)等には、車両が前後に傾いても、左
右入射角φ,仰角θは共に余り影響を受けないことか
ら、このような条件下では仰角θを車両の傾斜角度Y′
にて特に補正をしなくてもよい。
【0042】従って、例えば、車両進行方向に対する左
右入射角φが±45度以内の場合は、太陽位置を表す仰
角データYと車両の傾斜角度Y′とから仰角θを求め、
左右入射角φが±45度より大きい場合は、太陽位置を
表す仰角データYをそのまま車両に対する日射の侵入方
向を表す仰角θとして設定するようにすればよい。ま
た、こうした左右入射角φに対する仰角θの演算の仕方
は、車両の構造等(車両タイプ,フロントガラスやサイ
ドガラスの大きさ等)により影響されるため、その車両
に応じて設定すればよい。
【0043】そして、このようにすれば、車両が山道等
を走行し、路面の勾配により車両が傾斜している場合に
も、日射方向を正確に求めることができるようになる。
また次に、上記実施例では、A/Cシステム3内のA/
C制御ユニット40の処理によって、日射方向を演算す
るものとして説明したが、ナビゲーションシステム1内
のナビゲーション制御ユニット20の処理によって、日
射方向を演算し、A/Cシステム3側では、その演算結
果を読み込み、空調制御を実行するようにしてもよい。
また、日射検出装置として、日射センサ30とマイクロ
コンピュータ等からなる演算回路とからなる専用の日射
検出システムを構築し、その演算回路において、ナビゲ
ーションシステム1から車両の進行方向等を読み込み、
日射方向を演算するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例のA/Cシステム及びナビゲーション
システムの構成を表わすブロック図である。
【図2】 実施例の日射センサの構成を表わす説明図で
ある。
【図3】 太陽位置を表わす位置情報(X,Y)と日射
方向(φ,θ)との関係を表わす説明図である。
【図4】 A/C制御ユニットにて実行される制御処理
を表わすフローチャートである。
【図5】 A/C制御ユニットにて実行される制御処理
の内、日射方向検出処理の他の例を表わすフローチャー
トである。
【図6】 車両の傾斜角度と日射方向との関係を表す説
明図である。
【符号の説明】
1…ナビゲーションシステム 10…GPSレシーバ
12…車速センサ 14…ジャイロ 20…ナビゲーション制御ユニット 3…A/Cシステム 30…日射センサ 40…A
/C制御ユニット 50…フォトダイオード

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両の現在位置及び進行方向を検出する
    と共に、該検出した車両の現在位置及び進行方向と、予
    め記憶された道路情報とに基づき、車両の走行案内を行
    うナビゲーション装置を備えた車両に設けられ、該車室
    内に侵入する日射の強度及び方向を検出する車両の日射
    検出装置であって、 太陽光を受光可能な車両の所定位置に設けられ、日射強
    度に応じた検出信号を発生する日射センサと、 日付及び時刻に応じて変化する太陽位置を表わす日射情
    報が予め記憶された日射情報記憶手段と、 該日射情報記憶手段から現在の日付及び時刻に対応した
    太陽位置を読み込み、該読み込まれた太陽位置情報と前
    記ナビゲーション装置にて検出された車両の進行方向と
    に基づき、車両に対する日射の侵入方向を演算する演算
    手段と、 を備えたことを特徴とする車両の日射検出装置。
  2. 【請求項2】 前記日射情報記憶手段は、車両が走行可
    能な全領域を複数に分割した各地域毎に前記日射情報を
    記憶し、 前記演算手段は、前記日射情報記憶手段に記憶された日
    射情報の中から、前記ナビゲーション装置にて検出され
    た車両の現在位置を含む地域に対応した日射情報を選択
    する日射情報選択手段を備え、該日射情報選択手段にて
    選択された日射情報を用いて前記日射の侵入方向を演算
    することを特徴とする請求項1に記載の車両の日射検出
    装置。
  3. 【請求項3】 前記ナビゲーション装置は、車両の現在
    位置及び進行方向と、前記道路情報とに基づき、車両の
    傾斜角度を検出する傾斜角度検出手段を有し、 前記演算手段は、前記演算後の日射の侵入方向を、前記
    傾斜角度検出手段にて検出された車両の傾斜角度に応じ
    て補正する補正手段を備えたことを特徴とする請求項1
    又は請求項2に記載の車両の日射検出装置。
  4. 【請求項4】 請求項1〜請求項3いずれか記載の日射
    検出装置と、 該日射検出装置の前記日射センサにより検出された日射
    強度と、前記演算手段にて演算された車両に対する日射
    の侵入方向とに基づき、複数の吹出口から車室内に吹き
    出す空調空気の温度,吹出量,吹出方向等を各吹出口毎
    に制御する制御手段と、 を備えたことを特徴とする車両用空気調和装置。
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