JP3812398B2 - 車両用空調装置の制御装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両に設けられた吹出口から空調空気を吹出制御をする車両用空調装置の制御装置に関するものであり、特に、日射量検出手段から車両に侵入する日射量に基づいて空調制御をするものに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の車両用空調装置の制御装置として、車両の各所に設けられた内気温センサ、外気温センサ、日射センサなどの各種センサからの検出信号に基づいて目標吹出温度TAOを求め、そしてその求められた目標吹出温度TAOに基づいて、例えば切替ドアを回動するためのサーボモータや吹出風量を制御するための送風機などの各種アクチュエータを制御するための制御値を求めて空調制御するエアコン制御装置が知られている。
【0003】
具体的には、乗員が設定した設定温度に対して、内気温センサで検出される内気温度、外気温センサにより検出される外気温度および日射センサにより検出される日射量などの検出信号を逐次エアコン制御装置に入力させることで、目標吹出温度TAOに基づいて制御値を求め車両に設けられた吹出口から吹き出される空調空気の吹出温度や吹出風量および吹出モードを自動制御するものである。
【0004】
従って、これらの検出信号のうちのひとつでも変化が生ずると空調空気の吹出温度や吹出風量を逐次制御し、複数の領域の吹出口に対し空調制御された空調空気を吹き出すものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記検出信号のうち日射量においては、車両の進行方向が自在に変化することにより、車両に侵入する日射量は頻繁に変化している。この変化の激しい日射量を的確に検出して目標吹出温度TAOを求めるための方法として、検出された日射量の検出信号に時定数などを設けて、或る時間分だけ遅らせた日射量を検出する方法が知られている。これによると日射量が変化しても、或る時間分経過した後に目標吹出温度TAOを求めるようになっている。
【0006】
例えば図15(a)に示すように、走行車両が後方から日射を受けている進行方向から左側の横方向から日射を受ける方向に進行し、この進行方向が短時間(ここでは、約20秒)の間のみ日射を受けた後、再び後方から日射を受ける進行方向に変化したときのように、短時間のみ日射が侵入するときに上述のような空調制御を行なうと、左側の乗員が日射を受けて皮膚温が上昇することで、日射を受けた乗員の温感レベルに不快感を生じても目標吹出温度TAOが或る時間分だけ遅れてしまうため最適な空調制御が行われていない。
【0007】
そこで、時定数による遅れを取り除き、変化した直後の日射量を検出し、逐次目標吹出温度TAOを求める空調制御を行なうと、図15(b)に示すように、変化した日射量に応じて吹出風量Vaを頻繁に変化させることで、日射を受ける乗員の皮膚温の上昇がなく併せて温感レベルも満足を維持する空調制御ができるものであるが、変化の激しい日射量を的確に検出し目標吹出温度TAOに反映させることにより短時間の間に吹出風量Vaが頻繁に変化することで、音感面での不快感を招いていた。
【0008】
そこで、本発明の目的は、上記点に鑑みてなされたもので、日射変化量が所定値以下のときには変化前の日射量に基づく空調制御をすることで、快適な空調空気を吹出制御できる車両用空調装置の制御装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1ないし請求項11に記載の技術的手段を採用する。すなわち、請求項1に記載の発明では、車両に侵入する日射量(Ts)を検出する日射量検出手段(53)と、車両の各所に設けられた各センサからの検出信号および日射量検出手段(53)からの検出情報を含む各種情報に基づいて、車室内の複数の領域のそれぞれの吹出口に対し空調制御された空調空気を吹出制御する空調制御手段(40)とを備えた車両用空調装置の制御装置であって、
空調制御手段(40)は、日射量検出手段(53)からの検出情報に基づいて求まる日射量(Ts)の日射変化量(ΔTs)が所定値以下のときは、固定した日射量(Ts)を用いて空調制御するようにしたことを特徴としている。
【0010】
請求項1に記載の発明によれば、例えば温感レベルが不快感とならないような日射量(Ts)の変化のときには、変化前の日射量(Ts)に固定した空調制御するようにしたことにより、変化前の吹出風量が継続する空調制御となることで、従来の空調制御では、変化後の日射量(Ts)に応じて頻繁に吹出風量が変化する制御と比べて音感面での不快感がなく快適な空調制御を提供できる。
【0011】
請求項2に記載の発明では、固定した日射量(Ts)とは、日射変化量(ΔTs)が所定値以下となる直前に空調制御に用いた日射量(Ts)であることを特徴としている。
【0012】
請求項2に記載の発明によれば、具体的には変化の激しい日射量(Ts)を所定値以下となる直前、すなわち、変化前の日射量(Ts)を用いた空調制御を行なうことで、上述した効果が奏する。
【0013】
請求項3に記載の発明では、空調制御手段(40)は、日射変化量(ΔTs)が所定値以下の状態が所定時間の間継続したときには、日射量(Ts)の固定を解除し、日射量検出手段(53)の検出情報に基づいて求まる新たな日射量(Ts)を用いて空調制御することを特徴としている。
【0014】
請求項3に記載の発明によれば、日射変化量(ΔTs)が所定値以下の状態が所定時間の間継続したとき、所謂日射量(Ts)の変化が安定するまでの時間が継続したときに新たな日射量(Ts)を用いて空調制御することにより、日射量(Ts)が短時間に頻繁に変化するような不安定なときは、変化前の吹出風量が継続する空調制御となることで上述した効果が奏する。
【0015】
請求項4に記載の発明では、空調制御手段(40)は、日射変化量(ΔTs)が所定値を超えたときには、日射を受ける乗員に向けて空調空気を吹き出すように吹出方向を制御することを特徴としている。
【0016】
請求項4に記載の発明によれば、日射を受ける乗員の皮膚温が上昇し温感レベルが不快感となるような日射変化量(ΔTs)が所定値を超えたときには、日射を受ける乗員に向けて空調空気を吹き出すように吹出方向を制御することにより、皮膚温を下げることができることで温感レベルが不快感とはならない。
【0017】
請求項5および請求項6に記載の発明では、日射量検出手段(53)は、日射センサ(53)であり、また、車両の現在位置および進行方向を検出するとともに、この検出した車両の現在位置と進行方向および予め記憶された道路情報(35)に基づき車両の走行案内を行なうナビゲーション制御手段(60)を有し、ナビゲーション制御手段(60)より現在の日付および時刻に対応した太陽位置に基づいて車両に侵入する日射量(Ts)を求めるようにしたことを特徴としている。
【0018】
請求項5および請求項6に記載の発明によれば、日射量検出手段(53)として、日射センサ(53)やナビゲーション制御手段(60)より求めた日射量(Ts)であって、この日射量(Ts)により日射変化量(ΔTs)が求めることができる。
【0019】
また、日射量(Ts)をナビゲーション制御手段(60)によって求めることにより、精度の高い日射量(Ts)を迅速に検出できる。
【0020】
請求項7に記載の発明では、車両の現在位置および進行方向を検出するとともに、この検出した車両の現在位置と進行方向および予め記憶された道路情報(35)に基づき車両の走行案内を行なうナビゲーション制御手段(60)と、車両の各所に設けられた各センサからの検出信号およびナビゲーション制御手段(60)からの道路情報(35)を含む各種情報に基づいて、車室内の複数の領域のそれぞれの吹出口に対し空調制御された空調空気を吹出制御する空調制御手段(40a)とを備えた車両用空調装置の制御装置であって、
ナビゲーション制御手段(60)は、現在の日付および時刻に対応した太陽位置を求め、太陽位置と道路情報(35)に基づいて車両に侵入する日射方向(θ、φ)を求めるとともに、太陽位置から求めた地表に到達する直達日射量に対応して、車両に侵入する日射量(Ts)を求めるように構成され、かつ空調制御手段(40a)は、太陽位置からの日射が車両に侵入するときに、ナビゲーション制御手段(60)で求めた日射量(Ts)の日射変化量(ΔTs)が所定値以下のときは、固定した日射量(Ts)を用いて空調制御するようにしたことを特徴としている。
【0021】
請求項7に記載の発明によれば、ナビゲーション制御手段(60)からの道路情報(35)を含む各種情報の他に現在の日付および時刻に対応した太陽位置を求め、太陽位置と道路情報(35)に基づいて車両に侵入する日射方向(θ、φ)を求めるとともに、太陽位置から求めた地表に到達する直達日射量に対応して、車両に侵入する日射量(Ts)を求めるように構成されることにより、車両に侵入する日射量(Ts)が正確に求めることができ、日射センサ(53)よりも検出精度が高い。
【0022】
また、太陽位置と車両の進行方向との相対位置が的確に演算処理ができ、特に車両に侵入する日射方向(θ、φ)が正確かつ迅速に求めることができることにより、車両に侵入する日射を受ける乗員席が正確に求めることができるため精度の高い空調制御が可能となる。
【0023】
また、高精度の日射量(ΔTs)が求められることにより、変化後の日射量(Ts)を用いる従来の空調制御では、日射量(ΔTs)に応じて頻繁に吹出風量が可変されることで音感面での不快感が生ずる恐れがあるが、日射変化量(ΔTs)が不安定なときには安定するまでは変化前の日射量(Ts)に固定させる空調制御を行なうことで、変化前の吹出風量が継続する空調制御となることで音感面での不快感がない。
【0024】
請求項8に記載の発明では、固定した日射量(Ts)とは、日射変化量(ΔTs)が所定値以下となる直前に空調制御に用いた日射量(Ts)であることを特徴としている。
【0025】
請求項8に記載の発明によれば、請求項2と同様な効果を奏する。
【0026】
請求項9に記載の発明では、空調制御手段(40a)は、日射変化量(ΔTs)が所定値以下の状態が所定時間の間継続したときには、日射量(Ts)の固定を解除し、ナビゲーション制御手段(60)で求まる新たな日射量(Ts)を用いて空調制御することを特徴としている。
【0027】
請求項9に記載の発明によれば、請求項3と同様な効果を奏する。
【0028】
請求項10に記載の発明では、空調制御手段(40a)は、日射変化量(ΔTs)が所定値を超えたときには、日射を受ける乗員に向けて空調空気を吹き出すように吹出方向を制御することを特徴としている。
【0029】
請求項10に記載の発明によれば、請求項4と同様な効果を奏する。
【0030】
請求項11に記載の発明では、ナビゲーション制御手段(60)と空調制御手段(40a)とは、共通の演算装置で構成されることを特徴としている。
【0031】
請求項11に記載の発明によれば、例えば情報量を膨大に収容できるDVDなどが搭載可能なナビゲーション制御手段(60)に、空調プログラムなどの制御処理が共通の演算装置で構成されることにより、データの記憶やデータ処理が迅速に処理し易いため、迅速な制御処理が可能となる。
【0032】
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態の具体的手段との対応関係を示すものである。
【0033】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)
以下、自動車用空調装置の制御装置に本発明を適用した第1実施形態について図1ないし図4に基づいて説明する。図1は、本実施形態の自動車用空調装置の全体構成を示したものであり、空調ユニット本体20、車両の各所に設けられた各センサ52、53、54、操作パネル56、エアコン制御装置40などで構成されている。
【0034】
まず、空調ユニット本体20の全体構成を説明する。この空調ユニット本体20は、所謂前後左右独立温度制御タイプであって、主として車室内を4つの領域に区画してそれぞれを独立して空調するものである。なお、以下の説明では前後左右独立温度制御タイプを例と挙げ説明するが、こうした前後左右独立温度制御タイプに限定されず、左右独立温度制御タイプや前後独立温度制御タイプにも適用できるものである。
【0035】
上記空調ユニット本体20の主体は自動車の車室内計器盤の下方部に配設されている。この空調ユニット本体20の空気上流側部位には内外気切換箱210が設けられている。内外気切換箱210には、内気吸入口211と外気吸入口212とが形成されており、さらに内気吸入口211と外気吸入口212とが分かれた部分には、各吸入口を選択的に開閉する内外気切換ドア213が設けられている。この内外気切換ドア213には、駆動手段としてのサーボモータ(図示しない)が連結されている。
【0036】
内外気切換箱210の空気出口部には、送風手段としての遠心式電動送風機220が設けられており、この送風機220は、遠心ファン221とその駆動用のブロアモータ222と遠心ファン221を収容しているスクロールケーシング223とから構成されている。また、ブロアモータ222に印加されるブロア電圧は、駆動手段であるブロアモータコントローラ(図示しない)によって制御される。
【0037】
空調ユニット本体20の空調ケース230は、スクロールケーシング223の空気出口側部分に接続されている。この空調ケース230内には、空気冷却手段をなす蒸発器231と、その空気下流側に空気加熱手段としてのヒータコア232が配設されている。また、空調ケース230内のうちヒータコア232の空気上流側には仕切板233が配設されている。また、空調ケース230内のうちヒータコア232の両側方(図1の上下)には、蒸発器231で冷却された冷風がヒータコア232をバイパスする第1および第2バイパス通路234a、234bが形成されている。
【0038】
ヒータコア232の空気上流側には、第1および第2エアミックスドア235a、235bが設けられており、これらのドア235a、235bには、駆動手段としての第1および第2サーボモータ(図示しない)がそれぞれ連結されている。また、このサーボモータには、それぞれのモータの出力軸の回転角を検出することによって、エアミックスドア235a、235bの実際の位置を検出するポテンショメータ(図示しない)が内蔵されている。
【0039】
そして、仕切板233より図中(図1参照)上方のヒータコア232を通る冷風量と、第1バイパス通路234aを通る冷風量との割合が、第1エアミックスドア235aの開度によって調節され、仕切板233より図中(図1参照)下方のヒータコア232を通る冷風量と、第2バイパス通路234bを通る冷風量との割合が、第2エアミックスドア235bの開度によって調節される。
【0040】
言換えれば第1エアミックスドア235aは、前席側に吹き出される空調空気の温度を制御するためのエアミックスドアであり、第2エアミックスドア235bは、後席側に吹き出される空調空気の温度を制御するためのエアミックスドアである。
【0041】
蒸発器231は、図示しない圧縮機、凝縮器、受液器、減圧器とともに配管結合された周知の冷凍サイクルを構成する熱交換器であり、空調ケース230内の空気を除湿冷却する。上記圧縮機は、自動車のエンジンに図示しない電磁クラッチを介して連結されるもので、この電磁クラッチを断続制御することによって駆動停止制御される。
【0042】
また、ヒータコア232は、自動車エンジンの冷却水を熱源とする熱交換器であり、蒸発器231にて冷却された冷風を再加熱する。
【0043】
また、仕切板233の上流側に設けられた前後配風調節ドア236は、前席側と後席側に送風する空調空気の配風比を調節するドアであり、この前後配風調節ドア236には、駆動手段としてのサーボモータ(図示しない)が連結されている。また、この前後配風調節ドア236を、例えば図中下側(図1参照)へ回動させると、前席側に送風される空調空気の風量が後席側に対して相対的に多くなる。
【0044】
次に、空調ケース230の空気出口側には、第1エアミックスドア235aの開度によって温度調節された空調空気を前席のフェイス側に導く前席側フェイスダクト237aと、前席のフット側に導く前席側フットダクト238aとが接続されている。さらに、第2エアミックスドア235bの開度によって温度調節された空調空気を後席のフェイス側に導く後席側フェイスダクト237bと、後席のフット側に導く後席側フットダクト238bが接続されている。
【0045】
これらのうち、前席側フェイスダクト237aの下流には、前席左側フェイスダクト239aと前席右側フェイスダクト240aとに分岐され、それぞれの下流端に前席左側センタフェイスダクト241a、前席左側サイドフェイスダクト242a、前席右側センタフェイスダクト243a、前席右側サイドフェイスダクト244aが形成され、後席側フェイスダクト237bの下流には、後席左側フェイスダクト239bと後席右側フェイスダクト240bとに分岐され、それぞれの下流端に後席左側センタフェイスダクト241b、後席左側サイドフェイスダクト242b、後席右側センタフェイスダクト243b、後席右側サイドフェイスダクト244bが形成されている。
【0046】
また、前席側フットダクト238aの下流端には、前席左側フットダクト245aと前席右側フットダクト246aとが形成され、後席側フットダクト238bの下流端には、後席左側フットダクト245bと後席右側フットダクト246bとが形成されている。
【0047】
そして、これらの上記ダクト241a、242aの端部には、前席左側乗員の上半身に空調空気を吹き出すためのセンターフェイス吹出口241cとサイドフェイス吹出口242cとが形成され、上記ダクト243a、244aの端部には、前席右側乗員の上半身に空調空気を吹き出すためのセンターフェイス吹出口243cとサイドフェイス吹出口244cとが形成されている。
【0048】
また、後席側の上記ダクト241b、242bの端部には、後席左側乗員の上半身に空調空気を吹き出すためのセンターフェイス吹出口241dとサイドフェイス吹出口242dとが形成され、上記ダクト243b、244bの端部には、後席右側乗員の上半身に空調空気を吹き出すためのセンターフェイス吹出口243dとサイドフェイス吹出口244dとが形成されている。
【0049】
なお、これらのセンターフェイス吹出口241c、243c、241d、243dおよびサイドフェイス吹出口242c、244c、242d、244dにはそれぞれの吹出口から吹き出される空調空気の吹出方向を可変するための図示しないスイング機構を備えた吹出口で構成されている。なお、この図示しないスイング機構はエアコン制御装置40により制御される。これにより、空調空気を乗員の上半身に向けて吹き出すように制御される。
【0050】
そして、前席左側フットダクト245aと前席右側フットダクト246aとの端部には、前席乗員の足元に空調空気を吹き出すためのフット吹出口245c、246bとが形成され、後席左側フットダクト245bと前席右側フットダクト246bとの端部には、後席乗員の足元に空調空気を吹き出すためのフット吹出口245d、246dとが形成されている。
【0051】
また、空調ケース230の空気出口側の一方には、デフロスタダクト247に接続され、その端部に、フロントガラスの内面に空調空気を吹き出すためのデフロスタ吹出口247dが形成されている。
【0052】
そして、前席側フェイスダクト237a、後席側フェイスダクト237b、前席側フットダクト238a、後席側フットダクト238bおよびデフロスタダクト247の空気入口側部位には、それぞれのダクトを開閉する前席側フェイスドア248a、後席側フェイスドア248b、前席側フットドア249a、後席側フットドア249bおよびデフロスタドア250が設けられている。
【0053】
また、前席側フェイスダクト237aの下流の前席左側フェイスダクト239aと前席右側フェイスダクト240aとの分岐部には、前席左側フェイスダクト239a側と前席右側フェイスダクト240a側とに流通させる空調空気の配風比を調節する前席左右配風調節ドア251aが設けられ、後席側フェイスダクト237bの下流の後席左側フェイスダクト239bと後席右側フェイスダクト240bとの分岐部には、後席左側フェイスダクト239b側と後席右側フェイスダクト240b側とに流通させる空調空気の配風比を調節する後席左右配風調節ドア251bが設けられている。
【0054】
同じように、前席側フットダクト238aの下流の前席左側フットダクト245aと前席右側フットダクト246aとの分岐部には、前席左側フットダクト245a側と前席右側フットダクト246a側とに流通させる空調空気の配風比を調節する前席左右配風調節ドア252aが設けられ、後席側フットダクト238bの下流の後席左側フットダクト245bと後席右側フットダクト246bとの分岐部には、後席左側フットダクト245b側と後席右側フットダクト246b側とに流通させる空調空気の配風比を調節する後席左右配風調節ドア252bが設けられている。
【0055】
上記ドアのうち、前席側フェイスドア248aおよび前席側フットドア249aと、後席側フェイスドア248bおよび後席側フットドア249bには、それぞれ駆動手段としてのサーボモータ(図示しない)が連結され、デフロスタドア250、前席左右配風調節ドア251a、252a、後席左右配風調節ドア251b、252bには、それぞれのドアごとに駆動手段としてのサーボモータ(図示しない)が連結されている。
【0056】
なお、以上のドアのうち、前後配風調節ドア236、前席左右配風調節ドア251a、252a、および後席左右配風調節ドア251b、252bの回動位置を制御することで車両の前後左右の4つの乗員席に吹き出す空調空気の風量の配風比を調節し独立して吹出制御が行なえるものである。
【0057】
次に、上述した図示しないブロアモータコントローラ、およびサーボモータなどの各種アクチュエータに制御信号を出力し、吹出制御するための本発明の要部となる空調制御手段であるエアコン制御装置40について説明する。
【0058】
本実施形態の前後左右独立温度制御タイプの空調ユニット本体20を制御するエアコン制御装置40は、車室内の空調状態に影響をおよぼす環境条件を検出する各種温度センサのうち車室内の温度を検出する内気温センサ52と、日射量検出手段である車両に侵入する日射量を検出する二つの日射センサ53と、車両外部の気温を検出する外気温センサ54と、乗員が動作モードや設定温度などを指令するための操作パネル56とその他の蒸発器温度センサや水温センサなどの各センサおよび図示しないポテンショメータからの制御信号を入力し、上述した車室内に開口して設けられた複数の吹出口から吹き出す空調空気の温度、吹出風量、吹出モードを、各吹出口毎に制御するための各種アクチュエータ(ドア開閉用サーボモータ、ブロワモータ等)を駆動制御するように構成されている。
【0059】
なお、本実施形態では、日射量を検出する二つの日射センサ53は、左右方向からの日射量を検出するために素子であるフォトダイオードが2素子内蔵された2Dタイプの日射センサであって、車両の前と後の2個所に設けることで、車両の前後左右の4つの乗員席に相当する個所に侵入する日射量を検出する。また、検出された4個所の日射量により車両の進行方向に対して後述する日射方向(θ、φ)がおおざっぱであるが求めることができる。
【0060】
また、操作パネル56において、動作モードのなかに、乗員席ごとに風量および吹出温度の空調制御を行うための運転条件を選定する選択スイッチ(図示せず)が設けられている。例えば、乗員数(着座数)などを設定させることで、前席の左右と後席のトリプルゾーンを独立制御する3席独立温度制御運転や前席の左右および後席の左右のテトラゾーンを独立制御する4席独立温度制御が選択するようになっている。また、車両の後席側の空調を行うリアークーラの運転スイッチ(図示せず)が設けられている。
【0061】
また、エアコン制御装置40は、内部に図示しないA/D変換器、マイクロコンピュータ等を備える周知のものであり、各種センサや各ポテンショメータからの信号は、A/D変換器によってA/D変換された後、マイクロコンピュータへ入力されるように構成されている。また、上記マイクロコンピュータは、図示しないCPU、ROM、RAM、スタンバイRAM、I/Oポート等を持つ周知のものであり、エンジンのイグニッションスイッチがオンされたときに、図示しないバッテリーから電源が供給される。
【0062】
次に、本実施形態の作動をイグニッションスイッチがオンされて、エアコン制御装置40に電源が供給され、各種センサ類の入力信号を入力し、各種アクチュエータを駆動制御する際の一連の空調プログラムの制御処理を図2に示すブロック図および図3に示すフローチャートに基づいて説明する。
【0063】
なお、本実施形態では、この空調プログラムの制御処理のデータの割り込みの周期は、図2に示すように、例えば、各センサ類から検出された入力信号を読み込んで積算、記憶するための周期をT1(例えば、250mm秒)毎に処理し、処理されたデータに基づいて各種アクチュエータを制御するための周期をT2(例えば、4秒)毎に処理するように設定されている。
【0064】
まず、図示しないエアコン運転スイッチが作動すると、ステップ300にて、データ処理用メモリ(RAM)の記憶内容などの初期化および後述する繰り返し回数nを0にセットする。
【0065】
次に、ステップ310にて、内気温センサ52が検出した内気温度Tr、外気温センサ54が検出した外気温度Tam、日射センサ53より検出した日射量、乗員が設定する設定温度Tsetなどの環境条件の各信号を入力するとともに、ここでは、乗員数4人を入力した4席独立温度制御、リアークーラの運転無しの動作モードが入力される。因みにこれらの環境条件の各信号のうち日射量においては、例えば前席左右、後席左右のそれぞれのデータが周期250mm秒毎に読み込まれている。
【0066】
次のステップ320において、周期250mm秒毎に読み込まれた日射量を積算して記憶するものである。具体的には、周期250mm秒毎に読み込まれたデータを16個(周期T2相当)分を積算してその平均値を求めて記憶している。また、この平均値は、周期T2前に算出された先回分と今回算出された今回分とに区分して記憶している。なお、以下、先回分を変化前日射量(Ts1)、今回分を変化後日射量(Ts2)と呼ぶ。
【0067】
次に、図3に示すように、日射量に基づいてアクチュエータを制御する空調制御の制御処理がスタートする。(ステップ330)
ステップ340では、変化前日射量(Ts1)と変化後日射量(Ts2)とを読み込んで、次のステップ350において、変化後日射量(Ts2)と変化前日射量(Ts1)との差となる変化量を日射変化量ΔTsとして算出する。なお、本実施形態では、変化前日射量(Ts1)および変化後日射量(Ts2)が前席左右と後席左右の4個所のデータであるため、例えば前席左右の変化量と後席左右の変化量との平均でもって日射変化量ΔTsとして算出する。
【0068】
そして、日射変化量判定手段であるステップ360において日射変化量ΔTsが所定値(例えば、350W/m2)以下であるか否かを判定する。この所定値は日射を受けた乗員が温感レベル面で不快感とならない日射の変化量として設定してある。
【0069】
従って、このステップ360以降は、温感レベル面で不快感となるような日射量Tsに変化したときには、所定値を超えたと判定しステップ410の空調制御を行い、温感レベル面で不快感とならないような日射量Tsに変化したときには、所定時間内は、今回検出された変化後日射量(Ts1)を用いるよりも先回検出した変化前日射量(Ts1)を固定させ、この変化前日射量(Ts1)を用いて目標吹出温度TAO制御による空調制御(ステップ390)を行なうようにしたものである。
【0070】
そして、所定時間を超えたときには、先回検出した変化前日射量(Ts1)を固定を解除して今回検出された変化後日射量(Ts1)を用いた目標吹出温度TAO制御による従来の空調制御(ステップ400)を行なうようにしたものである。
【0071】
なお、上述の所定時間は、制御処理のデータの割り込みの周期T2(例えば4秒毎)の繰り返し数nをカウントさせることで時間に置き換えている。(ステップ370、380)因みにここでは、制御処理のデータの割り込みの周期T2が4秒毎であるため、繰り返し数nが7回(例えば28秒間)を超えるまでは、ステップ390の空調制御を行ない、繰り返し数nが7回(例えば28秒間)を超えるとステップ400の空調制御を行なう。また、ステップ385は、ステップ400およびステップ410の空調制御を行なう前に繰り返し数nをリセットさせるものである。
【0072】
これにより、車両に侵入する日射量Tsが頻繁に変化しても温感レベル面で不快感とならないような変化のときには、所定時間の間は、変化前日射量(Ts1)を固定させて、この変化前日射量(Ts1)に基づいて空調制御を行なうものである。
【0073】
次に、この変化前日射量(Ts1)に基づいて目標吹出温度TAOを求め、求められた目標吹出温度TAOによる空調制御について説明する(ステップ390)。まず、目標吹出温度TAOは、各吹出口から吹き出す空調空気の温度,吹出風量,及び吹出モードを制御するための制御量を決定するものであって、以下の演算により求めるものである。
【0074】
ステップ310にて読み込まれた動作モード、内気温度Tr、外気温度Tam、設定温度Tset(前席、後席)および上記ステップ340で読み込まれた日射量Tsのうち変化前日射量(Ts1)を用いる。なお、ここでは、目標吹出温度TAOを前席側と後席側とを別々に求め、日射量Tsについては、それぞれ前席左右および後席左右の平均値を用いて求める。
【0075】
[数式1]TAO(前席)=Kset×Tset(前席)−Kr×Tr−Kam×Tam−Ks×Ts(前席)+Kd(前席)×(Tset(前席)−Tset(後席))+C
[数式2]TAO(後席)=Kset×Tset(後席)−Kr×Tr−Kam×Tam−Ks×Ts(後席)+Kd(後席)×(Tset(後席)−Tset(後席))+C
ここで、Kset、Kr、Kam、Ks、Kd(前席)、およびKd(後席)はゲイン、Cは補正用の定数である。
【0076】
そして、求められた前席および後席側の目標吹出温度TAOに基づいて、従来周知のブロア出力電圧や、第1、第2エアミックスドア235a、235b、その他各種ドアの回動量などの各制御量を各アクチュエータに出力制御するものであるが、制御量を求めるのにあたり日射量Tsを変化前日射量(Ts1)として固定させたために求められた制御量は変化しない。これにより、日射量が変化しても変化前の吹出風量や吹出温度が継続する空調制御が行なわれる。
【0077】
次に、ステップ400の空調制御について説明する。ここでは、変化前日射量(Ts1)の固定を解除して、変化後日射量(Ts1)を上記[数式1]および[数式2]に用いて目標吹出温度TAOを求めるものであって、これにより、変化後日射量(Ts1)に応じた制御量に変更され、その結果、吹出風量や吹出温度が変更されるものである。
【0078】
次に、ステップ410の空調制御について説明する。ここでは、温感レベル面で不快感となるような日射量Tsに変化したときには、日射を受ける乗員に向けて空調空気を吹き出す気流制御を行なうものである。
【0079】
具体的には、センターフェイス吹出口241c、243c、241d、243dおよびサイドフェイス吹出口242c、244c、242d、244dに備えられた図示しないスイング機構を制御させて日射を受ける乗員の上半身に向けて吹き出すものである。また、このときの日射を受ける乗員の判定は、ステップ340で読み込まれた前席左右と後席左右の4個所それぞれの変化前日射量(Ts1)と変化後日射量(Ts2)において、乗員席毎に日射変化量ΔTs求め、それぞれの日射変化量ΔTsのなかで所定値(350W/m2)を超えた乗員席のみスイング機構を制御させるものである。
【0080】
なお、この気流制御を行なうときの吹出風量は、次のステップ390において上述したように日射量Tsが変化したが変化前日射量(Ts1)に基づい空調制御するものであり吹出風量は可変しない。
【0081】
ここで、進行方向が変化した後、短時間(ここでは20秒)のみ日射が差し込むような進行方向の場合と、進行方向が変化した後、その状態が継続された進行方向の場合とにおいて、図4(a)および図4(b)に基づいて本実施形態の作動を説明する。
【0082】
図4(a)は、太陽位置が後方(入射左右角180度)に位置した進行方向から20秒間のみ左方向に進んで助手席Pa側に日射を受熱させた場合であって、日射変化量ΔTsが所定値を超えたときの気流制御(ステップ410)を示したものである。これによると、吹出風量Vaを変更せずに助手席Pa側の乗員に向けて空調空気を吹き出すことで日射を受熱する乗員の皮膚温の上昇を抑えることで温感レベルを満足を維持している。
【0083】
また、図4(b)の場合には、進行方向が変更してから所定時間まで助手席Pa側の乗員に向けて空調空気を吹き出す気流制御を行ない、所定時間を超えたときに変化後日射量(Ts2)に基づいて目標吹出温度TAOを求め吹出風量Vaを変化させる空調制御(ステップ400)を行なうことで、日射を受熱する乗員の皮膚温の上昇を抑えることで温感レベルを満足を維持している。
【0084】
なお、ステップ420は、風量配分制御であって、ここでは、前席左右と後席左右の4個所それぞれの変化後日射量(Ts2)に基づいて、乗員席毎に風量配分を行なうものであり、本実施形態では、それぞれの4個所の変化後日射量(Ts2)に応じて風量配分比を求めて、乗員席ごとに風量配分を行なう前後配風調節ドア236、前席左右配風調節ドア251a、252a、および後席左右配風調節ドア251b、252bの回動位置を制御することで車両の前後左右の4つの乗員席に吹き出す空調空気の風量の配風比を制御し独立した吹出制御を行なうものである。これにより日射が差し込む乗員席には、他の席よりも風量配分が高められる。
【0085】
以上の第1実施形態の自動車用空調装置の制御装置によれば、温感レベルが不快感とならないような日射量変化量ΔTsが所定値以下の変化のときには、変化前日射量(Ts1)に固定させて、この変化前日射量(Ts1)に基づいて目標吹出温度TAOを求める空調制御するようにしたことにより、変化前の吹出風量が継続される空調制御を行なうことで、従来の空調制御では変化後日射量(Ts2)を用いることで頻繁に吹出風量が変化する制御と比べて、音感面での不快感がなく、かつ温感面による不快感もなく快適な空調制御を提供できる。
【0086】
また、日射変化量ΔTsが所定値以下の状態が所定時間の間継続したとき、所謂車両に侵入する日射変化量ΔTsが安定するまでの時間が継続したときに新たな変化後日射量(Ts2)に基づいて目標吹出温度TAOを求める空調制御するようにしたことにより、日射が短時間に頻繁に変化するような不安定なときは、安定するまでは変化前日射量(Ts1)に基づく変化前の吹出風量を継続させる空調制御を行なうことで音感面での不快感がない。
【0087】
また、温感レベルが不快感となるような日射変化量ΔTsが所定値を超えたときには、日射を受ける乗員に向けて空調空気を吹き出す気流制御を行なうことにより、日射を受熱する乗員の皮膚温の上昇を抑えることで温感レベルが不快感とはならない。
【0088】
また、乗員席毎の日射量Tsに応じて吹出風量を配分する風量配分制御を有することで日射を受熱する乗員の風量を高めることで皮膚温の上昇を抑えることができる。
【0089】
(第2実施形態)
以上の第1実施形態では、乗員席毎に侵入する日射量Tsの検出を日射量検出手段である二つの日射センサ53を用いて検出し、頻繁に変化する日射量に応じた空調制御について説明したが、本実施形態では、これらの日射センサ53を設けずに、車両に搭載されるナビゲーション装置から日射量検出手段である日射量および道路情報などを含めた後述する各種情報をエアコン制御装置40に入力させて空調制御を行なう自動車用空調装置の制御装置である。
【0090】
さらに、上記第1実施形態では、エアコン制御装置40の制御処理のデータの割り込みの周期を各信号、動作モードの読み込みを行なう周期T1と各種アクチュエータを制御させるための周期T2を区分させたが、このうちの前者の各信号、動作モードの読み込みを行なう制御処理を、近年膨大な情報を処理可能であるナビゲーション装置に移行することで演算処理、記憶処理などが迅速に処理できるものである。従って、エアコン制御装置40は、ナビゲーション装置からの演算処理の指令を受け、各種アクチュエータを制御する空調駆動装置であっても良い。
【0091】
そこで、本実施形態では、図5に示すように、自動車用空調装置の制御装置として、車両の進行方向に応じて車両に侵入する日射量Tsを演算するナビゲーション制御手段60と、各センサおよびナビゲーション制御手段60の演算結果に基づいて空調プログラムの制御量を演算する空調制御手段40aと、この空調制御手段40aで求められた制御量により各種アクチュエータなどを駆動させる空調駆動装置40bとから構成されている。
【0092】
以下、図5ないし図13に基づいて本実施形態の自動車用空調装置の制御装置について説明する。まず、図5に示すように、ナビゲーション制御手段60と空調制御手段40aは、総合ナビゲーション装置30内に設けられ共通の演算装置、例えば膨大な情報を記憶、演算処理の可能なDVDなどにより処理されるものである。
【0093】
そして、ナビゲーション制御手段60は、現在の日付および時刻に対応した太陽位置を求め、この太陽位置と後述する道路情報35に基づいて車両に侵入する日射方向(θ、φ)を求めるとともに、太陽位置から求めた地表に到達する直達日射量に対応して車両に侵入する日射量Tsを求めるように構成されている。
【0094】
また、ナビゲーション制御手段60には、GPS(Global Positioning System)用の人工衛星からの送信電波を受信するGPSアンテナ31a、GPSアンテナ31aからの受信信号に基づき車両の現在位置,進行方向等を演算するGPSレシーバ31、車両の走行速度を検出する車速センサ32、車両の進行方向の変化を検出するジャイロ33、車両乗員が各種指令を入力するための操作部34、道路地図、道路の傾斜角および道路周辺の建造物の位置とその高さ情報を表わす道路情報を記憶したDVDあるいはCD−ROMから道路情報を読み出すための道路情報35、道路地図や車両の現在位置,進行方向等を表示する、CRT,液晶ディスプレイ等からなる表示装置36、および、上記各部からの情報の信号を取り込み、主として車両の現在位置や進行方向、目標走行先等を道路地図と共に表示装置36に表示し、運転者に対して車両の走行案内を行う機能などを備えている。
【0095】
さらに、車両に侵入する日射方向を演算させるための少なくとも車両の形状、窓ガラスの高さ位置、窓ガラスの仕様、乗員席の高さ寸法などの車両形状情報をナビゲーション制御手段60に入力する車両情報入力手段38と、車両の前照灯装置を点灯させるための周囲光検出手段であるコンライトセンサ37とを備えている。前者の車両情報入力手段38は、例えば車両販売会社が車両に総合ナビゲーション装置30を搭載時に上記車両形状情報を予めナビゲーション制御手段60に入力するようにしておけば乗員が設定する必要はない。
【0096】
また、後者のコンライトセンサ37は、検出された検出照度が所定値以上のときに「日射あり」と判定する日射有無判定手段である。なお、目標走行先(目的地)を入力すると走行ルートの選択とともに、走行経路上に沿って通過予想時刻とその時刻に予想される天気、気温、降水量、曇量および気圧などの気象情報(VICS)37aを入力させても良い。
【0097】
さらに、本実施形態の道路情報35では、現在位置および進行方向に対して、少なくとも道路および道路周辺の建造物の位置とその高さ、道路および道路周辺の地形情報および道路および道路周辺の構造などの情報が収容された道路情報を備えている。例えば市街地などの道路では、道路周辺の建築物などの建造物の高さや道路路肩に建造された防音壁などの高さや大きさ、高架下、トンネル、地下道などの道路構造情報および山、谷などの地形情報など、車両の進行方向に対して太陽位置から日射を遮る道路および道路周辺の建造物の高さなどの情報が収容されている道路情報である。
【0098】
これにより、後述する車両に侵入する日射が車両の進行方向に対して遮蔽物が存在しているか否かを判定するするための道路情報入力手段である。なお、ここでは、これらの道路情報は、DVDもしくはCD−ROMから検出するようにしたが、インタネットなどの一般情報通信網や交通機関通信網などを介してナビゲーション制御手段60に入力させても良い。
【0099】
なお、総合ナビゲーション装置30において、GPSレシーバ31は、車両の現在位置や進行方向を人工衛星からの電波に基づき測定する所謂GPS航法のために使用される。また、車速センサ32およびジャイロ33は、車両の相対的な移動量を検出して現在位置や進行方向を逐次更新しながら現在位置,進行方向等を測定する所謂自律航法を行うためのものであり、車両が人工衛星からの電波を受信できないトンネル内を走行している場合等、GPSレシーバ31による測定結果が正常でないときに現在位置や進行方向を補完するのに使用される。
【0100】
また、空調制御手段40aは、太陽位置からの日射が車両に侵入するときに、車両の各所に設けられた内気温センサ52、外気温センサ54などからの検出信号および上記ナビゲーション制御手段60で求めた日射量Tsに基づいて車室内の複数の領域のそれぞれの吹出口に空調空気の吹出制御を行なうための空調プログラムを実行して空調駆動装置40bに各種アクチュエータの制御量を求めるものである。
【0101】
空調駆動装置40bは、車両に設けられた操作パネル35および各センサ5254からの検出信号を入力して上記空調制御手段40aに出力するとともに、空調制御手段40bからの制御量に基づいて、ブロアモータコントローラ、およびサーボモータなどの各種アクチュエータに制御信号を出力し制御するものである。
【0102】
次に、本実施形態の自動車用空調装置の制御装置の制御処理を図6ないし図8に示すブロック図およびフローチャートに基づいて説明する。まず、図6はエアコンの全体制御処理を示すブロック図であって、図7に示す空調制御手段40aによる制御処理と図8に示すナビゲーション制御手段60による制御処理に基づいて実行されるものである。
【0103】
なお、ナビゲーション制御手段60、空調制御手段40aおよび空調駆動装置40bは、通信機能を有するCAN通信などの通信線を介して情報を送受信できるように設定されるとともに、これらの制御処理のデータの割り込みの周期は、ナビゲーション制御手段60によるナビゲーション制御処理の方が250mm秒毎、空調制御手段40aによる空調制御処理の方が4秒毎にデータ処理するようにしてある。また、これらのフローチャートのうちで、第1実施形態と同じ処理を行なう処理については同じ符号を付し詳細の説明を省略する。
【0104】
まず、第1実施形態と同様である図示しないエアコン運転スイッチが作動すると、ステップ300(図6参照)にて、データ処理用メモリ(RAM)の記憶内容などの初期化および後述する繰り返し回数nを0にセットする。
【0105】
次に、ステップ310にて、内気温センサ52が検出した内気温度Tr、外気温センサ54が検出した外気温度Tam、乗員が設定する設定温度Tsetなどの環境条件の各信号を入力するとともに、ここでは、乗員数4人を入力した4席独立温度制御、リアークーラの運転無しの動作モードが入力される。
【0106】
次に、ステップ312(図8参照)において、ナビゲーション制御手段60から現在の日付及び時刻(日・時)と、ジャイロ33、車速センサ32およびGPSアンテナ31aを用い、GPSレシーバ31にて演算された車両の現在位置や進行方向X′を有する車両位置情報と、車両の現在位置や進行方向X′に関する道路周辺の建造物や道路の傾斜角Y′などの道路構造および地形などの道路情報と、車両情報入力手段38によって入力された車両形状、ガラス仕様などの車両形状情報および日射の有無を検出するコンライト信号を読み込む。
【0107】
次に、これら読み込まれた情報のうち、コンライト信号により日射の有無を判定し記憶する(ステップ313)。また、道路情報より車両に対する日射の遮蔽物の有無の判定、記憶する(ステップ314)。そして、現在の日、時に基づいて太陽位置検索(X、Y)を実行する(ステップ315)。
【0108】
ここで、太陽位置検索手段であるステップ315について説明する。ステップ312にて読み込まれた現在の日・時に基づいて、日付および時刻に応じて変化する太陽位置を表わす位置情報(X、Y)をエアコン制御手段40a内のROM内に予め記憶させた太陽位置記憶手段である太陽位置検索マップから求めるものである。この太陽位置検索マップは、後述する車両に侵入する日射方向(θ、φ)の演算時に必要な太陽位置を表わす太陽位置情報であって、太陽位置が日付および時刻に応じて変化することから、日付および時刻を変数として、日付および時刻毎に太陽位置が図9(a)に示すように、太陽が真東Eに対して右方向に何度回転しているかを表わす方位データXと、日射仰角を表わす仰角データYとに定義して位置情報(X、Y)として設定されている。ここでは、現在の日・時に対応した位置情報(X、Y)を太陽位置検索マップから求めるものである。なお、この位置情報(X、Y)を緯度、赤緯、時角より演算により求めても良い。
【0109】
そして、次の日射方向演算手段であるステップ316において、上記位置情報(X,Y)と、ステップ312にて読み込んだ車両の進行方向X′と、道路の傾斜角Y′および車両形状情報とに基づき、車両に侵入する日射方向(θ、φ)を演算する。ところで、この日射方向(θ、φ)うち、車両側に侵入する日射仰角θは、図9(b)に示すように、道路の傾斜角Y′および車両形状(車高、フロントガラスやサイドガラスの高さ位置や大きさ、乗員席高さ)などの車両形状情報によって異なるため、本実施形態では車両に侵入する日射方向(θ、φ)を正確に求めるため、以下の補正を行って車両に侵入する日射仰角θを演算している。
【0110】
つまり、一つは上述したように総合ナビゲーション装置30を車両に搭載する際に、ナビゲーション制御手段60に入力する車両情報入力手段38に車両の窓ガラスの位置および大きさなどの車両形状を表わす車両形状情報を入力させておく。二つ目は上述した道路情報入力手段から道路の傾斜角Y′が判る勾配情報を表わした道路情報から車両の現在位置および進行方向における車両の傾斜角度を検出するようにしておく。そして、これら検出された車両形状および傾斜角Y′などから車両に侵入する日射仰角θを求めるようにしている。
【0111】
また、もう一方の方位データXは、ステップ312にて読み込んだ車両の進行方向X′に基づき、車体の左右方向に対する日射の入射角(以下日射左右角と称す。)φを演算式「φ=X−X′」を用いて演算する。なお、この日射左右角φは道路の傾斜角Y′の影響を受けないので補正の必要はない。また、図9(a)において、E,W,S,Nは、夫々、車両を中心とする東,西,南,北の方位を表わしている。また、車両の進行方向X′は、上記方位データXと同様、進行方向が真東Eに対して右方向に何度回転しているかを表わすものとする。
【0112】
そして、次の遮蔽物判定手段であるステップ317において、上記日射方向演算手段で求めた日射左右角φと日射仰角θの方向から侵入する太陽からの日射が、ステップ312で読み込んだ道路情報に基づき、道路および道路周辺の建造物、例えば高層ビルディングや山などの遮蔽物の存在を確認して、車両に侵入する日射が遮蔽されているか否かを判定する。
【0113】
なお、ここで、遮蔽物の存在の有無が「遮蔽物なし」、「遮蔽物あり」と頻繁に表われるときには、車速センサ32の情報を入力し、所定時間後走行先まで遮蔽物の有無予測を実行するとともに、「遮蔽物なし」の切替えを粗く設定させた遮蔽物判定手段でも良い。
【0114】
そして、遮蔽物がなければ「遮蔽物なし」と判定され、次のステップ320aの日射量演算手段にて車両に侵入する日射量Tsを演算、記憶する。ここでは、ステップ312にて読み込まれた現在の日・時に基づいて、エアコン制御手段40a内のROM内に予め記憶した日射量記憶手段および日射量補正記憶手段を検索することにより、現在の日・時に対応した後述する直達日射量を求め、次に日射方向(θ、φ)に基づいて、この直達日射量を補正して求めるものである。
【0115】
これらの記憶手段のうち、日射量記憶手段は、日射量Tsの基準となるもので仰角データYをパラメータとし、日付、時刻ごとに車両に到達する日射量を求めて、図10(a)に示すように、日射量検索マップとして地域毎に設定されている。ところで、この日射量は、晴天時における太陽光が地表に到達する直達日射量から求めたものであり、例えば直達日射量IND=IO*P1/sinh(ここでIOは太陽定数、Pは、大気透過率、hは、太陽高度)より求められる。なお、このなかで太陽定数IOは年間を通じて一定であるが、大気透過率Pが大気の汚れ具合で異なるものであるため季節、時刻はじめ都市か地方によって直達日射量INDが異なるものである。なお、地域、日付および時刻によって異なる大気透過率Pをエアコン装置40内のROM内に予め記憶させ、車両位置、日付および時刻に基づいて直達日射量を求めても良い。
【0116】
一方の日射量補正記憶手段は、上記日射量情報記憶手段で求められた直達日射量INDを車両に侵入する日射量Tsに演算するための補正係数を設定した日射量補正係数検索用マップであり、図10(b)に示すように、乗員席をパラメータとして、車両に侵入する日射方向(θ、φ)に対応させた補正係数を設定したものである。なお、この補正係数は、実験によって求めたので以下説明する。
【0117】
図11(a)は、一例を示すもので日射仰角θを45度一定のときに、日射左右角φを変化させたときの前席右側と前席左側の受熱量の特性を表わしたものであり、図11(b)は、日射左右角を45度一定のときに日射仰角θを変化させたときの前席右側と前席左側の受熱量の特性を表わしたものである。いずれの受熱量も日射による熱負荷増加分であって、日射仰角が45度一定のときに、前席右側は、日射左右角φが0〜105度にかけて受熱量が増加し、前席左側では、日射左右角φが0〜45度にかけて増加している。また、日射左右角φが45度一定のときには、前席左右とも日射仰角が15〜45度にかけてピークとなる特性を示している。これらの実験データの結果に基づいて、乗員席ごとに日射方向(θ、φ)に応じて補正係数を求めたものである。従って、ステップ316で求めた車両に侵入する日射方向(θ、φ)に基づいて補正係数を求め、この補正係数を上記直達日射量INDに乗ずることで日射量Tsを求めることができる。
【0118】
言換えれば、車両の現在位置、日付および時刻から直達日射量INDを求めるとともに、日射方向(θ、φ)に応じた補正係数を求めて、その直達日射量INDに補正係数を乗ずることで日射量Tsを演算する。これにより、従来車室内の前方に設けていた日射センサを用いずに各乗員席毎の車両に侵入する日射量Tsが求められるものである。
【0119】
なお、この車両に侵入する日射量Tsは、車両に設けられたガラスの透過率特性によって異なるため、上述した車両形状情報を入力する際に併せて車両のガラス仕様を入力すると良い。具体的には、普通ガラス、熱線反射ガラス、熱線吸収ガラスなどの仕様を入力させる。
【0120】
これにより、図12(a)に示すように、日射の透過率は車両のガラスの仕様および日射仰角θによって透過率が異なる特性のため、例えば、図12(b)に示すように、ガラスの仕様に応じて出力偏差が異なることから出力偏差に基づき車両に侵入する日射量Tsをガラスの仕様により補正させることにより、乗員および車両が受ける日射の受熱量による熱負荷増加分の日射量Tsの検出が高精度となる。
【0121】
また、この日射による受熱量は、乗員の頭部や胸部などの上半身部が多く受熱するために車両形状情報を入力するときに、乗員席の高さ位置を入力しておけばより正確な日射仰角θが求めることができる。
【0122】
そして、乗員席毎に求められた日射量Tsは、第1実施形態と同じように、割り込み周期250mm秒毎に読み込まれた日射量を積算して記憶するものである。具体的には、割り込み周期250mm秒毎に読み込まれたデータを16個(周期4秒相当)分を積算してその平均値を求めて記憶している。また、この平均値は、割り込み周期T2(例えば4秒)前に算出された先回分と今回算出された今回分とに区分して記憶している。なお、以下、先回分を変化前日射量(Ts1)、今回分を変化後日射量(Ts2)と呼ぶ。
【0123】
次に、ステップ350aでは、第1実施形態と同じように変化後日射量(Ts2)と変化前日射量(Ts1)との差となる変化量を日射変化量ΔTsとして算出する。なお、ここでは、変化前日射量(Ts1)および変化後日射量(Ts2)が前席左右と後席左右の4個所のデータであるため、例えば前席左右の変化量と後席左右の変化量との平均でもって日射変化量ΔTsとして算出する。
【0124】
以上のナビゲーション制御手段60によって求められ、かつ記憶された各情報のうち、空調制御手段40aは、ステップ342(図7参照)において、コンライト信号(日射の有無)、日射の遮蔽物の有無、日射量Tsおよび日射変化量ΔTsなどを読み込んで、これらの情報を判定することで以下の空調制御を実行するように空調駆動装置40bに出力する。
【0125】
これらの情報の判定手段のうち、まず、日射有無判定手段であるステップ343においては、コンライト信号より求めた「日射あり」か「日射なし」否かを判定し「日射あり」であれば、次の遮蔽物判定手段であるステップ344において、車両に侵入する日射が遮蔽されているか否かを判定する。そして、日射を遮る遮蔽物がなければ「遮蔽物なし」と判定して、日射変化量判定手段であるステップ360において日射変化量ΔTsが所定値(例えば、350W/m2)以下であるか否かを判定する。以下、第1実施形態と同じ制御処理であるため説明を省略する。
【0126】
なお、ステップ420aの風量配分制御については、第1実施形態では乗員席毎の変化後日射量(Ts2)に応じて風量配分比を求めて、乗員席ごとに風量配分を行なう制御であるが、予め日射方向(θ、φ)に応じて各乗員席毎に風量配分を求めた風量配分情報を予めエアコン制御手段40a内に記憶させておくと良い。
【0127】
この一例を図13(a)および図13(b)に基づいて以下説明する。この風量配分情報は、日射仰角θ(例えば60度)を一定にし、日射左右角φをφ1(0度)からφ8(315度)まで可変させたときの乗員席における風量配分を表わしたものである。
【0128】
日射が差し込む乗員席には、他の席よりも風量配分を高めるように配分されている。これにより、日射方向(θ、φ)に応じて乗員および車両が受熱する熱負荷増加分に応じた制御量による吹出制御がなされる。なお、ここでは、日射仰角θが60度のときの一例を示したが、日射仰角θを0度から90度まで10度沖にそれぞれ日射左右角φに応じた風量配分情報を求めて記憶されている。
【0129】
これにより、日射を受ける乗員席側の温感レベルを満足する空調制御ができる。
【0130】
以上の実施形態によれば、二つの日射センサ53を用いる第1実施形態よりも各乗員席毎に高精度の日射量Tsおよび日射変化量ΔTsが求めることができる。さらに、太陽位置と車両の進行方向との相対位置が的確に演算処理ができ、特に車両に侵入する日射方向(θ、φ)が正確かつ迅速に求めることができることにより、車両に侵入する日射の受熱を受ける乗員席が正確に求めることで精度の高い空調制御が可能となる。
【0131】
また、精度の高い日射変化量ΔTsが求められることにより、従来の空調制御(ステップ400)を行なうと頻繁に吹出風量が可変されることで音感面での不快感が生ずる恐れがあるが、日射変化量ΔTsが不安定なときには安定するまでは変化前日射量(Ts1)に固定させる空調制御(ステップ390)を行なうことで、変化前の吹出風量が継続する制御となるため音感面での不快感がない。
【0132】
また、空調制御手段40aを情報量を膨大に収容できるDVDなどが搭載可能なナビゲーション制御手段60に、空調プログラムなどの制御処理が共通の演算装置で構成されることにより、データの記憶やデータ処理が迅速に処理し易いため、迅速な制御処理が可能となる。
【0133】
(他の実施形態)
以上の実施形態では、動作モードを4席独立温度制御を行うときの車両に侵入する日射方向(θ、φ)に対応した日射量Tsの検出と風量配分制御による乗員席毎に風量配分を行って、日射の侵入する日射量Tsの熱負荷増加分の空調制御ついて説明したが、これに限らず、運転席のみとか前席左右と後席左右との2席独立温度制御とか前席左、前席右および後席左右の3席独立制御などにおいても同様な空調制御で良い。
【0134】
また、図5の第2実施形態を発展させ、総合ナビゲーション装置30として空調制御手段40aを含ませる他に、図14に示すように、車両に関する各種情報を一括して検索処理、演算処理する総合制御装置、例えば、ITS(Intelligent Transport System)装置として構成しても良い。
【0135】
その場合、例えば有料道路の料金支払いを自動化するETC(Electronic Toll System)、VICS、車速を自動制御するACC(Adaptive Cruise Control)、車両旋回時などの車両安定化させるVSC(Vehicle Stavility Control)、およひ゛自動運転システムのAHS(Automated Highway System)などの演算、制御を行なう演算装置を総合ナビゲーションECUとして共通化させることもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態における自動車用空調装置の制御装置の全体構成を示す全体構成図である。
【図2】本発明の第1実施形態におけるエアコン制御装置40の空調プログラムの全体制御を示すブロック図である。
【図3】本発明の第1実施形態におけるエアコン制御装置40の空調プログラムの制御処理を示すフローチャートである。
【図4】車両の進行方向の変化に対する日射変化量に基づいて(a)は気流制御による空調制御を行なったときの乗員の温感レベルの特性を示す特性図、(b)は気流制御を所定時間の間継続させて通常の空調制御を行なったときの乗員の温感レベルの特性を示す特性図である。
【図5】本発明の第2実施形態における自動車用空調装置の総合ナビゲーション装置30と空調駆動装置40bとの構成を示すブロック図である。
【図6】本発明の第2実施形態におけるエアコン制御の空調プログラムの全体制御を示すブロック図である。
【図7】本発明の第2実施形態におけるエアコン制御手段40a制御処理を示すフローチャートである。
【図8】本発明の第2実施形態におけるナビゲーション制御手段60制御処理を示すフローチャートである。
【図9】(a)は太陽位置を表わす位置情報(X、Y)と日射方向(θ、φ)との関係を示す説明図、(b)は車両の傾斜角(Y′)と日射仰角(θ)との関係を示す説明図である。
【図10】(a)は日射量記憶手段の直達日射量と日付および時刻との関係を示す日射量検索マップ、(b)は、日射量補正記憶手段の日射方向(θ、φ)と補正係数との関係を示す日射量補正係数検索用マップである。
【図11】(a)は日射仰角(θ)が一定のときに、日射左右角(φ)に対応する乗員席の受熱量との関係を示す特性図、(b)は日射左右角(φ)が一定のときに、日射仰角(θ)に対応する乗員席の受熱量との関係を示す特性図である。
【図12】(a)は車両の窓ガラスの日射仰角(θ)に対応する透過率との関係を示す特性図、(b)は車両の窓ガラスの仕様に対応する出力偏差との関係を示す特性図である。
【図13】(a)は車両に侵入する日射左右角(φ)の位置を示す説明図、(b)は日射左右角(φ)の位置よる乗員席毎の風量配分を表わす特性図である。
【図14】他の実施形態における車両用空調装置のエアコン制御装置とITS装置との構成を示すブロック図である。
【図15】従来技術における(a)は、検出された日射量に時定数を設けた空調制御を行なったときの乗員の温感レベルの特性を示す特性図、(b)は、(a)に対してを時定数を設けないときの温感レベルの特性を示す特性図である。
【符号の説明】
35…道路情報
40…エアコン制御装置(空調制御手段)
40a…空調制御手段
53…日射センサ(日射量検出手段)
60…ナビゲーション制御手段
Ts…日射量
ΔTs…日射変化量
Claims (11)
- 車両に侵入する日射量(Ts)を検出する日射量検出手段(53)と、
車両の各所に設けられた各センサからの検出信号および前記日射量検出手段(53)からの検出情報を含む各種情報に基づいて、車室内の複数の領域のそれぞれの吹出口に対し空調制御された空調空気を吹出制御する空調制御手段(40)とを備えた車両用空調装置の制御装置であって、
前記空調制御手段(40)は、前記日射量検出手段(53)からの検出情報に基づいて求まる日射量(Ts)の日射変化量(ΔTs)が所定値以下のときは、固定した日射量(Ts)を用いて空調制御するようにしたことを特徴とする車両用空調装置の制御装置。 - 前記固定した日射量(Ts)とは、前記日射変化量(ΔTs)が所定値以下となる直前に空調制御に用いた日射量(Ts)であることを特徴とする請求項1に記載の車両用空調装置の制御装置。
- 前記空調制御手段(40)は、前記日射変化量(ΔTs)が所定値以下の状態が所定時間の間継続したときには、前記日射量(Ts)の固定を解除し、前記日射量検出手段(53)の検出情報に基づいて求まる新たな日射量(Ts)を用いて空調制御することを特徴とする請求項1に記載の車両用空調装置の制御装置。
- 前記空調制御手段(40)は、前記日射変化量(ΔTs)が所定値を超えたときには、日射を受ける乗員に向けて空調空気を吹き出すように吹出方向を制御することを特徴とする請求項1に記載の車両用空調装置の制御装置。
- 前記日射量検出手段(53)は、日射センサ(53)であることを特徴とする請求項1に記載の車両用空調装置の制御装置。
- 前記日射量検出手段(53)は、車両の現在位置および進行方向を検出するとともに、この検出した車両の現在位置と進行方向および予め記憶された道路情報(35)に基づき車両の走行案内を行なうナビゲーション制御手段(60)を有し、前記ナビゲーション制御手段(60)より現在の日付および時刻に対応した太陽位置に基づいて車両に侵入する日射量(Ts)を求めるようにしたことを特徴とする請求項1に記載の車両用空調装置の制御装置。
- 車両の現在位置および進行方向を検出するとともに、この検出した車両の現在位置と進行方向および予め記憶された道路情報(35)に基づき車両の走行案内を行なうナビゲーション制御手段(60)と、
車両の各所に設けられた各センサからの検出信号および前記ナビゲーション制御手段(60)からの前記道路情報(35)を含む各種情報に基づいて、車室内の複数の領域のそれぞれの吹出口に対し空調制御された空調空気を吹出制御する空調制御手段(40a)とを備えた車両用空調装置の制御装置であって、
前記ナビゲーション制御手段(60)は、現在の日付および時刻に対応した太陽位置を求め、前記太陽位置と前記道路情報(35)に基づいて車両に侵入する日射方向(θ、φ)を求めるとともに、前記太陽位置から求めた地表に到達する直達日射量に対応して、車両に侵入する日射量(Ts)を求めるように構成され、かつ前記空調制御手段(40a)は、前記太陽位置からの日射が車両に侵入するときに、前記ナビゲーション制御手段(60)で求めた前記日射量(Ts)の日射変化量(ΔTs)が所定値以下のときは、固定した日射量(Ts)を用いて空調制御するようにしたことを特徴とする車両用空調装置の制御装置。 - 前記固定した日射量(Ts)とは、前記日射変化量(ΔTs)が所定値以下となる直前に空調制御に用いた日射量(Ts)であることを特徴とする請求項7に記載の車両用空調装置の制御装置。
- 前記空調制御手段(40a)は、前記日射変化量(ΔTs)が所定値以下の状態が所定時間の間継続したときには、前記日射量(Ts)の固定を解除し、前記ナビゲーション制御手段(60)で求まる新たな日射量(Ts)を用いて空調制御することを特徴とする請求項7に記載の車両用空調装置の制御装置。
- 前記空調制御手段(40a)は、前記日射変化量(ΔTs)が所定値を超えたときには、日射を受ける乗員に向けて空調空気を吹き出すように吹出方向を制御することを特徴とする請求項7に記載の車両用空調装置の制御装置。
- 前記ナビゲーション制御手段(60)と前記空調制御手段(40a)とは、共通の演算装置で構成されることを特徴とする請求項7に記載の車両用空調装置の制御装置。
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