JPH09156340A - 空調装置 - Google Patents

空調装置

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JPH09156340A
JPH09156340A JP7323123A JP32312395A JPH09156340A JP H09156340 A JPH09156340 A JP H09156340A JP 7323123 A JP7323123 A JP 7323123A JP 32312395 A JP32312395 A JP 32312395A JP H09156340 A JPH09156340 A JP H09156340A
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air
temperature
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deviation
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Yuji Honda
祐次 本田
Katsuhiko Sagawa
克彦 寒川
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    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60HARRANGEMENTS OF HEATING, COOLING, VENTILATING OR OTHER AIR-TREATING DEVICES SPECIALLY ADAPTED FOR PASSENGER OR GOODS SPACES OF VEHICLES
    • B60H1/00Heating, cooling or ventilating [HVAC] devices
    • B60H1/00642Control systems or circuits; Control members or indication devices for heating, cooling or ventilating devices
    • B60H1/00814Control systems or circuits characterised by their output, for controlling particular components of the heating, cooling or ventilating installation
    • B60H1/00821Control systems or circuits characterised by their output, for controlling particular components of the heating, cooling or ventilating installation the components being ventilating, air admitting or air distributing devices
    • B60H1/00835Damper doors, e.g. position control

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  • Thermal Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Air-Conditioning For Vehicles (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 各温度調節手段に不感帯を設けたことによる
各席の吹出風温度のずれを少しでも小さくする。 【解決手段】 各席への目標吹出温度が同じときには、
第2エアミックスドア17bの目標開度が、第1エアミ
ックスドア17aの実際の開度となるようにする。これ
により、第2エアミックスドア17bは、第1エアミッ
クスドア17aの実際の位置からのずれが−4〜+4
(%)の位置となり、各エアミックスドア17a、17
bの位置の相対的なずれが、最大でも4(%)となっ
て、従来の約半分となる。従って、各席への吹出風温度
をほぼ同じにすることができ、快適な左右席独立温度コ
ントロールを実現することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、室内の第1および
第2空調ゾーンへの吹出風温度を独立に制御する空調装
置に関し、特には、車両の運転席と助手席への吹出風温
度を独立に制御する車両用空調装置に用いた場合に有効
なものである。
【0002】
【従来の技術】車室内の運転席(第1空調ゾーン)およ
び助手席(第2空調ゾーン)への吹出風温度を独立に制
御する、いわゆる左右独立温度コントロール型空調装置
の従来技術として、例えば特開平5−213050号公
報に開示されたものが知られている。
【0003】この装置は具体的には、運転席へ通ずる第
1空気通路と助手席へ通ずる第2空気通路のそれぞれ
に、ヒータコアと、このヒータコアをバイパスする第1
および第2バイパス通路と、第1および第2エアミック
スドアとが設けられている。そして、この第1エアミッ
クスドアは第1サーボモータによって駆動され、第2エ
アミックスドアは第2サーボモータによって駆動され
る。
【0004】そして、上記各席に対応して設けられた第
1および第2温度設定器で設定された第1および第2設
定温度や、車室内温度、外気温度、日射量に基づいて、
各席に吹き出す第1および第2目標吹出温度を算出し、
これらの目標吹出温度に基づいて、上記第1および第2
エアミックスドアの第1および第2目標開度をそれぞれ
決定し、これらの目標開度に基づいて、上記第1および
第2サーボモータを独立に制御することによって、各席
への吹出温度を独立に制御している。
【0005】また、上記従来技術とは別に、サーボモー
タにて制御対象物(上記の場合はエアミックスドア)の
位置を制御する場合の一般的な方法として、上記制御対
象物の実際の位置を検出するポテンショメータを設け、
図8に示すように、上記制御対象物の目標位置SWと、
上記ポテンショメータが検出した上記制御対象物の実際
の位置TPとの偏差(SW−TP)が、負方向の所定値
(例えば−4(%))から正方向の所定値(例えば+4
(%))までの範囲内であれば停止するように、不感帯
を設ける。
【0006】このように不感帯を設けるのは、上記制御
対象物が停止している状態で、多少の外乱(例えば日射
の変化)があって、上記目標位置SWが多少変化して
も、上記制御対象物がハンチングしないようにして、上
記制御対象物を安定した状態で制御するためである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のよう
な左右独立温度コントロール型空調装置に、上記のよう
なサーボモータに不感帯を設ける制御手法を適用する場
合、運転席側と助手席側とで上記設定温度が同じである
にも係わらず、各席への吹出風温度が異なって、乗員に
違和感を与えるといった問題が発生する。
【0008】すなわち、上記設定温度が各席で同じであ
れば、車室内温度、外気温度、日射量は同じであるの
で、上記第1および第2目標吹出温度が同じとなり、各
エアミックスドアの目標開度SWは同じとなる。しか
し、図8に示すように、各サーボモータに不感帯を設け
ているため、運転席側の第1エアミックスドアが、例え
ば上記不感帯の中で正方向に最大の開度(SW−TP=
+4(%)の開度)となり、助手席側の第2エアミック
スドアが、上記不感帯の中で負方向に最大の開度(SW
−TP=−4(%)の開度)となることもある。
【0009】この場合、上記設定温度が各席で同じであ
っても、各エアミックスドアの開度が8(%)もずれて
しまい、その結果、運転席側と助手席側とに異なる温度
の風が吹き出され、乗員に違和感を与えてしまう。この
ように、上記設定温度が各席で同じであっても、各エア
ミックスドアの開度が相対的にずれてしまうことは、サ
ーボモータに不感帯を設けている限りは避けられないこ
とだが、このずれの大きさを少しでも小さくして、各席
の設定温度が同じときにおける各席への吹出風温度のず
れ量を極力少なくしたい。
【0010】そこで、本発明は上記要望を満足すること
のできる空調装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1記載の発明は、第1温度調節手段(17
a、25a)および第2温度調節手段(17b、25
b)のうちの一方の目標位置を、各温度調節手段(17
a、17b、25a、25b)のうちの他方の目標位置
に対する上記他方の実際位置のずれの方向にずらすよう
にしたことを特徴としている。
【0012】従って、各温度調節手段(17a、17
b、25a、25b)は、それぞれの目標位置と実際位
置との偏差が、負方向の所定値から正方向の所定値まで
の範囲内となるように、それぞれ独立して制御されるの
で、多少の外乱があって、上記目標位置が多少変化して
も、ハンチングすることなく安定した状態で独立制御さ
れる。このようにして、第1および第2空調ゾーンへの
吹出風温度は安定した状態で独立制御される。
【0013】ここで、上記各空調ゾーンへの吹出風温度
を同じとする条件のとき、すなわち上記一方および他方
の目標位置を同じとする条件のときでも、上記他方の実
際位置が、この他方の目標位置に対して正方向にずれた
ときには、上記一方の目標位置を正方向にずらし、ま
た、上記他方の実際位置が、この他方の目標位置に対し
て負方向にずれたときには、上記一方の目標位置を負方
向にずらす。
【0014】従って、上記各空調ゾーンへの吹出風温度
を同じとする条件のときに、上記他方の実際位置が、正
方向の上記所定値の位置となって、上記一方の実際位置
が、負方向の上記所定値の位置となることもあるが、こ
のとき、上記一方の目標位置が正方向にずれるので、各
温度調節手段(17a、17b、25a、25b)の相
対的なずれ量は、負方向の所定値から正方向の所定値ま
での範囲よりも少ない量となる。つまり、従来の相対的
なずれ量よりも少なくなる。
【0015】また、上記各空調ゾーンへの吹出風温度を
同じとする条件のときに、上記他方の実際位置が、負方
向の上記所定値の位置となって、上記一方の実際位置
が、正方向の上記所定値の位置となることもあるが、こ
のとき、上記一方の目標位置が負方向にずれるので、各
温度調節手段(17a、17b、25a、25b)の相
対的なずれ量は、上記範囲よりも少ない量となる。つま
り、従来の相対的なずれ量よりも少なくなる。
【0016】このように本発明では、上記各空調ゾーン
への吹出風温度を同じとする条件のときに、各温度調節
手段(17a、17b、25a、25b)の相対的なず
れ量を少なくすることができ、ひいては各ゾーンへの吹
出風温度のずれ量を少なくすることができる。また、請
求項3記載の発明は、上記各空調ゾーンへの吹出風温度
を実質的に同じとする条件のとき、上記一方の目標位置
を、上記他方の実際位置とするようにしたことを特徴と
している。
【0017】これによると、上記各空調ゾーンへの吹出
風温度を実質的に同じとする条件のときには、上記他方
の実際位置が、正方向の上記所定値から正方向の上記所
定値までのいずれの位置となっても、上記一方の実際位
置は、この他方の実際位置から負方向に上記所定値まで
の範囲内か、上記他方の実際位置から正方向に上記所定
値までの範囲内の位置となる。
【0018】従って、各温度調節手段(17a、17
b、25a、25b)の相対的なずれ量は、最大でも、
上記負方向の所定値の大きさか、あるいは上記正方向の
所定値の大きさとなるので、従来の相対的なずれ量より
も少なくなる。このように本発明では、上記各空調ゾー
ンへの吹出風温度を同じとする条件のときに、各温度調
節手段(17a、17b、25a、25b)の相対的な
ずれ量を少なくすることができ、ひいては各ゾーンへの
吹出風温度のずれ量を少なくすることができる。
【0019】なお、請求項3記載の発明でいう、各空調
ゾーンへの吹出風温度を実質的に同じにする条件とは、
上記各吹出風温度を全く同じにする条件だけでなく、上
記各吹出風温度が若干ずれていても良い。
【0020】
【発明の実施の形態】次に、第1空調ゾーンとしての運
転席および第2空調ゾーンとしての助手席へのそれぞれ
の吹出温度を独立に制御する自動車用空調装置に本発明
を適用した第1実施形態について、図1〜7を用いて説
明する。まず、本実施形態の空調ユニットの全体構成を
図1に基づいて説明する。
【0021】図1において、1は自動車用空調装置の空
調ユニットの全体を示し、この空調ユニット1の主体は
自動車の車室内計器盤の下方部に配設されている。この
空調ユニット1の空気上流側部位には内外気切換箱2が
設けられている。内外気切換箱2には、内気吸入口3と
外気吸入口4とが形成されており、さらに内気吸入口3
と外気吸入口4とが分かれた部分には、各吸入口を選択
的に開閉する内外気切換ドア5が設けられている。この
内外気切換ドア5には、駆動手段としてのサーボモータ
6(図2参照)が連結されている。
【0022】内外気切換箱2の空気出口部には、送風手
段としての遠心式電動送風機7が設けられており、この
送風機7は、遠心ファン8とその駆動用のブロワモータ
9と遠心ファン8を収容しているスクロールケーシング
10とから構成されている。また、ブロワモータ9に印
加されるブロワ電圧は、ブロワモータコントローラ11
(図2参照)によって制御される。
【0023】空調ユニットのケース12は、スクロール
ケーシング10の空気出口側部分に接続されている。こ
のケース12内には、空気冷却手段をなす蒸発器13
と、その空気下流側に空気加熱手段としてのヒータコア
14(加熱手段)が配設されている。また、ケース12
内のうちヒータコア14の空気上流側には仕切板15が
配設されている。また、ケース12内のうちヒータコア
14の両側方(図1の上下)には、蒸発器13で冷却さ
れた冷風がヒータコア14をバイパスする第1および第
2バイパス通路16a、16b(第1および第2バイパ
ス通路)が形成されている。
【0024】ヒータコア14の空気上流側には、第1お
よび第2エアミックスドア17a、17b(第1および
第2温度調節手段、第1および第2風量割合調節手段)
が設けられており、これらのドア17a、17bには、
駆動手段としての第1および第2サーボモータ25a、
25b(第1および第2温度調節手段、図2参照)がそ
れぞれ連結されている。このサーボモータ25a、25
bには、それぞれのモータの出力軸の回転角を検出する
ことによって、エアミックスドア17a、17bの実際
の位置を検出するポテンショメータ37a、37b(図
2参照)が内蔵されている。
【0025】そして、仕切板15より図中上方のヒータ
コア14を通る冷風量と、第1バイパス通路16aを通
る冷風量との割合が、第1エアミックスドア17aの開
度によって調節され、仕切板15より図中下方のヒータ
コア14を通る冷風量と、第2バイパス通路16bを通
る冷風量との割合が、第2エアミックスドア17bの開
度によって調節される。
【0026】蒸発器13は、図示しない圧縮機、凝縮
器、受液器、減圧器とともに配管結合された周知の冷凍
サイクルを構成する熱交換器であり、ケース12内の空
気を除湿冷却する。上記圧縮機は、自動車のエンジンに
図示しない電磁クラッチを介して連結されるもので、こ
の電磁クラッチを断続制御することによって駆動停止制
御される。
【0027】また、ヒータコア14は、自動車エンジン
の冷却水を熱源とする熱交換器であり、蒸発器13にて
冷却された冷風を再加熱する。また、ケース12の空気
出口側には、第1エアミックスドア17aの開度によっ
て温度調節された空調風を車室内運転席側に導く運転席
側ダクト18a(第1空気通路)と、第2エアミックス
ドア17bの開度によって温度調節された空調風を車室
内助手席側に導く助手席側ダクト18b(第2空気通
路)とが接続されている。
【0028】このうち、運転席側ダクト18aの下流端
には、フェイスダクト19aとフットダクト20aとデ
フロスタダクト21とが形成されている。上記フェイス
ダクト19aは、センターフェイスダクト191aとサ
イドフェイスダクト192aとに分岐しており、これら
のダクト191a、192aの端部には、運転席乗員の
上半身に空調風を吹き出すためのセンターフェイス吹出
口193aとサイドフェイス吹出口194aが形成され
ている。
【0029】フットダクト20aは、その端部に、運転
席乗員の足元に空調風を吹き出すためのフット吹出口2
00aが形成されている。上記デフロスタダクト21
は、その端部に、フロントガラスの内面に空調風を吹き
出すためのデフロスタ吹出口210が形成されている。
一方、上記助手席側ダクト18bの下流端には、フェイ
スダクト19bとフットダクト20bとが形成されてい
る。
【0030】上記フェイスダクト19bは、センターフ
ェイスダクト191bとサイドフェイスダクト192b
とに分岐しており、これらのダクト191b、192b
の端部には、助手席乗員の上半身に空調風を吹き出すた
めのセンターフェイス吹出口193bとサイドフェイス
吹出口194bが形成されている。上記フットダクト2
0bは、その端部に、助手席乗員の足元に空調風を吹き
出すためのフット吹出口200bが形成されている。
【0031】そして、フェイスダクト19a、フットダ
クト20a、およびデフロスタダクト21の空気入口側
部位には、それぞれのダクトを開閉するフェイスドア2
2a、フットドア23a、およびデフロスタドア24が
設けられている。また、フェイスダクト19b、フット
ダクト20bの空気入口側部位には、それぞれのダクト
を開閉するフェイスドア22b、フットドア23bが設
けられている。
【0032】このうち、フェイスドア22aとフットド
ア23aには、駆動手段としてのサーボモータ26(図
2参照)が連結され、デフロスタドア24には、駆動手
段としてのサーボモータ27(図2参照)が連結されて
いる。また、フェイスドア22bおよびフットドア23
bには、駆動手段としてのサーボモータ28(図2参
照)が連結されている。
【0033】次に、本実施形態の制御系の構成につい
て、図2を用いて説明する。図2に示すように、空調装
置を制御する制御装置30には、上記ポテンショメータ
37a、37bの他に、車室内気温度を検出する内気温
センサ31、外気温度を検出する外気温センサ32、車
室内に照射される日射量を検出する日射センサ33、蒸
発器13を通過した直後の空気温度を検出する蒸発器後
センサ34、およびヒータコア14内のエンジン冷却水
温を検出する水温センサ35が電気的に接続されてい
る。
【0034】また、制御装置30には、運転席側車室内
の目標温度Tset(Dr) を設定する運転席側温度設定器3
6aと、助手席側車室内の目標温度Tset(Pa) を設定す
る助手席側温度設定器36bとが電気的に接続されてい
る。なお、この運転席側温度設定器36aおよび助手席
側温度設定器36bは、車室内前方に設けられたインス
トルメントパネル上に設置されている。
【0035】制御装置30は、内部に図示しないA/D
変換器、マイクロコンピュータ等を備える周知のもので
あり、上記各センサ31〜35および各ポテンショメー
タ37a、37bからの信号は、上記A/D変換器によ
ってA/D変換された後、上記マイクロコンピュータへ
入力されるように構成されている。。上記マイクロコン
ピュータは、図示しないCPU、ROM、RAM、I/
O等を持つ周知のもので、エンジンのイグニッションス
イッチがオンされたときに、図示しないバッテリーから
電源が供給される。
【0036】次に、上記マイクロコンピュータによる制
御処理について、図3のフローチャートを用いて説明す
る。まず、イグニッションスイッチがオンされて、制御
装置30に電源が供給されると、図3に示すメインルー
チンが起動する。そして、ステップ300にて、データ
処理用メモリの記憶内容などの初期化を行う。
【0037】そして、次のステップ310にて、運転席
側温度設定器36aにて設定された目標温度Tset(Dr)
、助手席側温度設定器36bにて設定された目標温度
Tset(Pa) 、内気温センサ31が検出した内気温度Tr
、外気温センサ32が検出した外気温度Tam、日射セ
ンサ33が検出した日射量Ts 、蒸発器後センサ34が
検出した蒸発器後温度Te 、水温センサ35が検出した
水温Tw 、ポテンショメータ37aが検出した第1エア
ミックスドア17aの実際の開度TP(Dr)、およびポテ
ンショメータ37bが検出した第2エアミックスドア1
7bの実際の開度TP(Pa)を読み込む。
【0038】そして、次のステップ320にて、ROM
に予め記憶された下記数式1、2に、上記ステップ31
0にて読み込んだTset(Dr) 、Tset(Pa) 、Tr 、Ta
m、およびTs を代入することによって、運転席側に吹
き出す空調風の目標吹出温度TAO(Dr)と、助手席側に
吹き出す空調風の目標吹出温度TAO(Pa)を算出する。
【0039】
【数1】TAO(Dr)=Kset ×Tset(Dr) −Kr ×Tr
−Kam×Tam−Ks ×Ts+Kd(Dr) ×(Tset(Dr) −
Tset(Pa) )+C
【0040】
【数2】TAO(Pa)=Kset ×Tset(Pa) −Kr ×Tr
−Kam×Tam−Ks ×Ts+Kd(Pa) ×(Tset(Pa) −
Tset(Dr) )+C ここで、Kset 、Kr 、Kam、Ks 、Kd(Dr) 、および
Kd(Pa) はゲイン、Cは補正用の定数である。
【0041】そして、次のステップ330では、予めR
OMに記憶された図4に示すマップから、上記TAO(D
r)およびTAO(Pa)に対応するブロワ電圧VAをそれぞ
れサーチし、これらのブロワ電圧を平均することによっ
て、ブロワモータ9に印加するブロワ電圧VAを算出す
る。そして、次のステップ340にて、予めROMに記
憶された図5のマップから、上記TAO(Dr)およびTA
O(Pa)に対応する、運転席側の吹出口モードおよび助手
席側の吹出口モードを決定する。
【0042】ここでFACE(フェイス)モードとは、
フェイス吹出口193a、194a、193b、194
bから空調風を吹き出すモードであり、B/L(バイレ
ベル)モードとは、フェイス吹出口193a、194
a、193b、194bおよびフット吹出口200a、
200bの両方から空調風を吹き出すモードであり、F
OOT(フット)モードとは、フット吹出口200a、
200bから空調風を吹き出すモードである。
【0043】そして、次のステップ350にて、予めR
OMに記憶された下記数式3、4に、上記ステップ31
0にて読み込んだTw 、Te 、および上記TAO(Dr)、
TAO(Pa)を代入することによって、第1エアミックス
ドア17aの仮の目標開度SW(Dr)、および第2エアミ
ックスドア17bの仮の目標開度SW(Pa)を算出する。
【0044】
【数3】 SW(Dr)={(TAO(Dr)−Te )/(Tw −Te )}×100 (%)
【0045】
【数4】 SW(Pa)={(TAO(Pa)−Te )/(Tw −Te )}×100 (%) そして、次のステップ360にて、予めROMに記憶さ
れた図6のマップから、上記SW(Dr)およびSW(Pa)に
対応する目標開度SWD(Dr)およびSWD(Pa)をサーチ
して算出する。なお、図6に示す特性は、吹出風温度の
コントロール特性の非線型性を吸収するための特性であ
る。
【0046】そして、次のステップ370にて、予めR
OMに記憶された下記数式5、6に、上記ステップ31
0にて読み込んだTP(Dr)、および上記ステップ360
で算出したSWD(Dr)およびSWD(Pa)を代入すること
によって、第1エアミックスドア17aの最終目標開度
SWA(Dr)、および第2エアミックスドア17bの最終
目標開度SWA(Pa)を算出する。
【0047】
【数5】SWA(Dr)=SWD(Dr) (%)
【0048】
【数6】 SWA(Pa)=TP(Dr)+SWD(Pa)−SWD(Dr) (%) そして、次のステップ380にて、上記ステップ330
で算出したブロワ電圧VAを、ブロワモータコントロー
ラ11を通じて出力する。そして、次のステップ390
にて、第1エアミックスドア17aの開度を、予めRO
Mに記憶された図7のマップ、および上記最終目標開度
と実際の開度との偏差(SWA(Dr)−TP(Dr))に基づ
いて制御するとともに、第2エアミックスドア17bの
開度を、図7のマップ、および上記最終目標開度と実際
の開度との偏差(SWA(Pa)−TP(Pa))に基づいてを
制御する。
【0049】つまり、エアミックスドア17a、17b
は、きっかり上記最終目標開度SWA(Dr)、SWA(Pa)
で停止するように制御されるのではなく、上記偏差が、
負方向の所定値(本実施形態では−4(%))から正方
向の所定値(本実施形態では+4(%))までの範囲内
となれば停止するように、不感帯が形成されている。こ
のように不感帯を設けることによって、エアミックスド
ア17a、17bが停止している状態で、多少の外乱
(例えば日射の変化)があって、上記最終目標開度が多
少変化しても、エアミックスドア17a、17bはハン
チングすることなく、安定した状態で制御される。
【0050】そして、次のステップ400にて、運転席
側の吹出口モードおよび助手席側の吹出口モードが、上
記ステップ340で決定した吹出口モードとるように、
サーボモータ26〜28を制御する。以上説明した図3
の処理を繰り返すことよって、上記数式6にて求まる第
2エアミックスドア17bの最終目標開度SWA(Pa)
は、図6の関係から求まるSWD(Pa)を、第1エアミッ
クスドア17aの目標開度SWD(Dr)に対する実際の開
度TP(Dr)のずれの方向にずらした開度として算出され
る。
【0051】特に、例えば運転席側の目標温度Tset(D
r) と助手席側の目標温度Tset(Pa)とが等しいときは、
内気温度Tr 、外気温度Tam、日射量Ts も各席間で等
しいので、目標吹出温度TAO(Dr)とTAO(Pa)とが等
しくなり、上記数式3、4にて求まる目標開度SWD(D
r)とSWD(Pa)とが等しくなる。従って、上記数式6に
て求まる最終目標開度SWA(Pa)は、第1エアミックス
ドア17aの実際の開度TP(Dr)として算出される。
【0052】従って、このときには、上記偏差(SWA
(Pa)−TP(Pa))がTP(Dr)−TP(Pa)となるので、図
7からも分かるように、第1エアミックスドア17aが
いずれの位置となっても、第2エアミックスドア17b
は、この第1エアミックスドア17aの実際の位置から
のずれが−4〜+4(%)の位置となる。このように本
実施形態によると、運転席と助手席の上記目標温度Tse
t(Dr) 、Tset(Pa) が等しくて、上記目標吹出温度TA
O(Dr)とTAO(Pa)とが等しいときに、各エアミックス
ドア17a、17bの相対的なずれが、最大でも4
(%)となる。従って、従来のような考え方、つまり上
記目標開度SWD(Dr)、SWD(Pa)を最終目標開度SW
A(Dr)、SWA(Pa)として、図7のマップによりエアミ
ックスドア17a、17bの開度を制御する場合には、
上記相対的なずれが最大8(%)となるが、本実施形態
では、その半分に抑えることができる。
【0053】従って、運転席と助手席とで上記目標温度
(Tset(Dr) 、Tset(Pa) )が等しくて、上記目標吹出
温度TAO(Dr)とTAO(Pa)とが等しいときには、各席
への吹出風温度をほぼ同じにすることができるので、快
適な左右席独立温度コントロールを実現することができ
る。 (他の実施形態)上記実施形態では、目標吹出温度TA
O(Dr)とTAO(Pa)が等しいときには、第2エアミック
スドア17bの最終目標開度SWA(Pa)が、第1エアミ
ックスドア17aの実際の開度TP(Dr)となるようにし
たが、その逆としても良い。つまり、第1エアミックス
ドア17aの最終目標開度SWA(Dr)が、第2エアミッ
クスドア17bの実際の開度TP(Pa)となるようにして
も良い。
【0054】また、上記実施形態では、第2エアミック
スドア17bの位置制御を、全ての条件のときに上記数
式6に基づいて行ったが、各席の設定温度が同じで、目
標吹出温度TAO(Dr)とTAO(Pa)が実質的に同じであ
るときのみ、上記数式6に基づいて行い、それ以外のと
きには、図6の関係から求まるSWD(Pa)に基づいて行
うようにしても良い。
【0055】また、目標吹出温度TAO(Dr)とTAO(P
a)が実質的に同じであるときのみ、下記数式7に基づい
て第2エアミックスドア17bの位置制御を行い、それ
以外のときには、図6の関係から求まるSWD(Pa)に基
づいて行うようにしても良い。
【0056】
【数7】SWA(Pa)=TP(Dr) また、第1および第2空気通路内の空気の全てがヒータ
コア14を通過するようにし、このヒータコア14内を
流れる温水流量または温水温度を、各席に対応して設け
られた第1および第2ウォータバルブにて制御する、い
わゆるリヒート式タイプのものにおいては、本発明の第
1温度調節手段を、上記第1ウォータバルブとその駆動
手段にて構成し、第2温度調節手段を、上記第2ウォー
タバルブとその駆動手段にて構成しても良い。
【0057】また、上記実施形態では、本発明の第1空
調ゾーンを車室内の運転席側空間、第2空調ゾーンを助
手席側空間としたが、第1空調ゾーンを車室内の前席側
空間、第2空調ゾーンを後席側空間としても良い。ま
た、上記実施形態では、ポテンショメータ37a、37
bにて、サーボモータ25a、25bの出力軸の回転角
を検出し、これによって、エアミックスドア17a、1
7bの実際の位置を検出するようにしたが、直接エアミ
ックスドア17a、17bの位置を検出する手段を設け
ても良い。
【0058】また、上記実施形態では、エアミックスド
ア17a、17bの最終目標開度SWA(Dr)、SWA(P
a)を直接決定するようにしたが、サーボモータ25a、
25bの目標回転角を決定し、これによって上記SWA
(Dr)、SWA(Pa)を決定するようにしても良い。また、
上記実施形態では、サーボモータ25a、25bの不感
帯領域を、図7に示すように、上記偏差(SWA(Dr)−
TP(Dr)またはSWA(Pa)−TP(Pa))の正負両方向に
4(%)ずつ設けたが、正方向の領域と負方向の領域と
が異なるように設けても良い。
【0059】また、上記実施形態では、目標吹出温度T
AOを実現するために、吹出風温度のコントロール特性
の非線型性を吸収するために、図6に示す関係に基づい
て、エアミックスドア17の目標開度SWをSWDに変
換したが、上記コントロール特性に問題が無ければ、こ
のような変換を行わなくても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明一実施形態の空調ユニットの全体構成図
である。
【図2】上記実施形態の制御系のブロック図である。
【図3】上記実施形態のマイクロコンピュータによる制
御フローチャートである。
【図4】上記実施形態のブロワ電圧VAに関するマップ
である。
【図5】上記実施形態の吹出口モードに関するマップで
ある。
【図6】上記実施形態の温度コントロール特性の非線型
性を吸収するためのマップである。
【図7】上記実施形態のエアミックスドア17a、17
bの開度制御に関するマップである。
【図8】従来の制御対象物(例えばエアミックスドア)
の位置制御に関するマップである。
【符号の説明】
14…ヒータコア(加熱手段)、16a…第1バイパス
通路、16b…第2バイパス通路、17a…第1エアミ
ックスドア(第1温度調節手段)、17b…第2エアミ
ックスドア(第2温度調節手段)、18a…運転席側ダ
クト(第1空気通路)、18b…助手席側ダクト(第2
空気通路)、25a…第1サーボモータ(第1温度調節
手段)、25b…第2サーボモータ(第2温度調節手
段)。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 室内の第1空調ゾーンへ空気を導く第1
    空気通路(18a)、および室内の第2空調ゾーンへ空
    気を導く第2空気通路(18b)のそれぞれに対応し
    て、前記各空気通路(18a、18b)内の空気の温度
    を調節する第1および第2温度調節手段(17a、17
    b、25a、25b)が設けられ、これら各温度調節手
    段(17a、17b、25a、25b)をそれぞれ独立
    に制御することによって、前記各空調ゾーンへの吹出風
    温度を独立に制御する空調装置において、 前記第1温度調節手段(17a、25a)の目標位置と
    実際位置との偏差が、負方向の所定値から正方向の所定
    値までの範囲内となるように、前記第1温度調節手段
    (17a、25a)を制御するとともに、前記第2温度
    調節手段(17b、25b)の目標位置と実際位置との
    偏差が、負方向の所定値から正方向の所定値までの範囲
    内となるように、前記第2温度調節手段(17b、25
    b)を制御する温度制御手段(390)を備え、 前記各温度調節手段(17a、17b、25a、25
    b)のうちの一方の前記目標位置を、前記各温度調節手
    段(17a、17b、25a、25b)のうちの他方の
    前記目標位置に対する前記他方の前記実際位置のずれの
    方向にずらすようにしたことを特徴とする空調装置。
  2. 【請求項2】 前記一方の前記目標位置を、前記他方の
    前記目標位置に対する前記他方の前記実際位置のずれの
    方向に、このずれの量だけずらすようにしたことを特徴
    とする請求項1記載の空調装置。
  3. 【請求項3】 室内の第1空調ゾーンへ空気を導く第1
    空気通路(18a)、および室内の第2空調ゾーンへ空
    気を導く第2空気通路(18b)のそれぞれに対応し
    て、前記各空気通路(18a、18b)内の空気の温度
    を調節する第1および第2温度調節手段(17a、17
    b、25a、25b)が設けられ、これら各温度調節手
    段(17a、17b、25a、25b)をそれぞれ独立
    に制御することによって、前記各空調ゾーンへの吹出風
    温度を独立に制御する空調装置において、 前記第1温度調節手段(17a、25a)の目標位置と
    実際位置との偏差が、負方向の所定値から正方向の所定
    値までの範囲内となるように、前記第1温度調節手段
    (17a、25a)を制御するとともに、前記第2温度
    調節手段(17b、25b)の目標位置と実際位置との
    偏差が、負方向の所定値から正方向の所定値までの範囲
    内となるように、前記第2温度調節手段(17b、25
    b)を制御する温度制御手段(390)を備え、 前記各空調ゾーンへの吹出風温度を実質的に同じとする
    条件のとき、前記各温度調節手段(17a、17b、2
    5a、25b)のうちの一方の前記目標位置を、前記各
    温度調節手段(17a、17b、25a、25b)のう
    ちの他方の前記実際位置とするようにしたことを特徴と
    する空調装置。
  4. 【請求項4】 前記各空気通路(18a、18b)内に
    は、これらの空気通路(18a、18b)内の空気を加
    熱する加熱手段(14)が設けられるとともに、前記各
    空気通路(18a、18b)内には、前記加熱手段(1
    4)をバイパスする第1および第2バイパス通路(16
    a、16b)が形成され、 前記第1温度調節手段(17a、25a)は、 前記加熱手段(14)を流れる風量と前記第1バイパス
    通路(16a)を流れる風量との割合を調節する第1風
    量割合調節手段(17a)と、 この第1風量割合調節手段(17a)を駆動する第1駆
    動手段(25a)とを備え、 前記第2温度調節手段(17b、25b)は、 前記加熱手段(14)を流れる風量と前記第2バイパス
    通路(16b)を流れる風量との割合を調節する第2風
    量割合調節手段(17b)と、 この第2風量割合調節手段(17b)を駆動する第2駆
    動手段(25b)とを備えることを特徴とする請求項1
    ないし3いずれか1つ記載の空調装置。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし4いずれか1つ記載の空
    調装置が車両に用いられ、 前記第1空調ゾーンは、車室内の運転席側空間であり、 前記第2空調ゾーンは、車室内の助手席側空間であるこ
    とを特徴とする車両用空調装置。
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