JP3203465B2 - 静電荷像現像用トナー - Google Patents

静電荷像現像用トナー

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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は、電子写真法、静電記録
法、静電印刷法の如き画像形成方法に用いられる静電荷
像現像用トナーに関する。 【0002】 【従来の技術】従来、電子写真法としては米国特許第
2,297,691号明細書、特公昭42−23910
号公報及び特公昭43−24748号公報に記載されて
いる如く多数の方法が知られている。一般には光導電性
物質を利用し、種々の手段により感光体上に電気的潜像
を形成し、次いで該潜像をトナーを用いて現像し、必要
に応じて紙の如き転写材にトナー画像を転写した後、加
熱、圧力、加熱加圧或いは溶剤蒸気により定着し、トナ
ー画像を得るものである。 【0003】上述の最終工程であるトナー像を紙の如き
シートに定着する工程に関して種々の方法や装置が開発
されているが、現在最も一般的な方法は熱ローラーによ
る圧着加熱方式である。 【0004】加熱ローラーによる圧着加熱方式は、トナ
ーに対し離型性を有する熱ローラーの表面と被定着シー
トのトナー像面を加圧下で接触しながら被定着シートを
通過せしめることによりトナー像の定着を行なうもので
ある。この方法は熱ローラーの表面と被定着シート上の
トナー像とが加圧下で接触するため、トナー像を被定着
シート上に融着する際の熱効率が極めて良好であり、迅
速に定着を行うことができる。 【0005】しかし、複写機やプリンターの機種によっ
てそれぞれ異ったトナーが用いられているのが現状であ
る。これは、主に定着速度及び定着温度の違いによるも
のである。加熱ローラー表面とトナー像とが溶融状態,
加圧下で接触する為に、トナー像の一部が定着ローラー
表面に付着・転移し、次の被定着シートにこれが再転移
し、被定着シートを汚す、いわゆるオフセット現象が定
着速度・温度の影響を大きく受ける為である。一般に定
着速度が遅い場合は、加熱ローラー表面温度は低く、定
着速度が速い場合は、加熱ローラー表面温度は高く設定
されている。これは、トナーを定着させる為に加熱ロー
ラーがトナーに与える熱量を、定着速度によらずほぼ一
定にすることによるものである。 【0006】しかし、被定着シート上のトナーは、何層
かのトナー層を形成している為、特に定着速度が速く、
加熱ローラー温度の高い系においては、加熱ローラーに
接触するトナー層と、被定着シートに接触している最下
層のトナー層の温度差が、非常に大となる為に、加熱ロ
ーラー温度が高い場合には、最上層のトナーがオフセッ
ト現象を起こし、加熱ローラー温度が低い場合は、最下
層のトナーは十分に溶けない為に、被定着シートにトナ
ーが定着せず低温オフセットという現象が起きる。 【0007】この問題を解決する方法として、定着速度
が速い場合には、定着時の圧力を上げ、被定着シートへ
のトナーのアンカーリングをさせる方法が、通常行われ
ている。この方法だと、加熱ローラー温度をある程度下
げることができ、最上層トナーの高温オフセット現象を
防ぐことは可能となる。しかし、トナーにかかるせん断
力が非常に大となる為に、被定着シートが定着ローラー
に巻きつく、いわゆる巻きつきオフセットや、定着ロー
ラーから被定着シートを分離する部材の分離あとが画像
に出現したり、さらには、圧力が高いがゆえに、定着時
にライン画像が押しつぶされたり、トナーが飛びちった
りしてコピー画像の画質劣化を生じ易い。 【0008】従って、高速定着では、一般的には、低速
定着の場合より溶融粘度の低いトナーを用い、加熱ロー
ラー温度,定着圧力を下げることにより、高温オフセッ
トや巻きつきオフセットを防止しつつ、定着させてい
る。しかし、この様な溶融粘度の低いトナーを低速定着
に用いると、低粘度がゆえに、高温でオフセット現象が
発生する。 【0009】即ち、定着において、低速から高速まで適
用できる定着温度領域の広い、耐オフセット性にすぐれ
たトナーがないのが現状である。 【0010】さらに近年においては、複写機のデジタル
化及びトナーの微粒子化により、コピー画像の高画質化
が望まれている。 【0011】つまり、文字入りの写真画像においてその
コピー画像の文字は鮮明で、写真画像は、原稿に忠実な
濃度階調性が得られるということが要求されている。一
般に、文字入り写真画像のコピーにおいて、文字を鮮明
にする為にライン濃度を高くすると、写真画像の濃度階
調性が損なわれるばかりでなく、ハーフトーン部分では
非常にガサツイタ画像となる。 【0012】さらに、前述した様に定着時にライン画像
が押しつぶされたり、飛びちったりして、逆にコピー画
像の画質劣化を生じる。 【0013】さらに、ライン濃度を高くすると、トナー
の転写工程においてトナーののり量が多い為に、転写時
にトナーが感光体に押しつけられ感光体に付着して、か
えってライン上のトナーが抜けた、いわゆる中抜け現象
を起こし、低画質のコピー画像となる。また逆に写真画
像の濃度階調性を良くしようとすると、文字ラインの濃
度が低下し、鮮明さが悪くなる。 【0014】近年に於ては、画像濃度を読みとり、デジ
タル変換によって濃度階調性はある程度改良されてきて
はいる。しかし未だ十分とは言えないのが現状である。 【0015】これは現像剤の現像特性によるものが大き
い。つまり現像電位(感光体電位と、現像剤担持体電位
との差)と、画像濃度とが直線的な関係にならず、図1
(実線)に示した様に、現像電位が低いところでは下に
凸、現像電位の高いところでは、逆に上に凸の曲線を描
く。従ってハーフトーン領域に於ては、わずかな現像電
位の変化により、画像濃度は非常に大きく変化すること
になる。このことにより、十分に満足し得る濃度階調性
を得るのが難しいのである。 【0016】通常、ライン画像をコピーしてその鮮明さ
を保つには、エッジ効果の影響を受ける為に、エッジ効
果を受けにくいベタ画像部での最大画像濃度は1.30
程度のもので十分である。 【0017】しかし、写真画像では、写真そのものの最
大濃度が、その表面光沢性によるものが大きく、1.9
0〜2.00と非常に高い。従って、写真画像のコピー
に於て、その表面の光沢性を抑えたとしても、画像面積
が大きい為、エッジ効果による濃度アップはしないの
で、ベタ画像部での最大画像濃度は、1.4〜1.5程
度は必要である。 【0018】従って、現像電位と画像濃度とを一次の
(直線的な)関係にし、かつ最大画像濃度を1.4〜
1.5にすることが、文字入り写真画像のコピーに於て
は非常に重要なものとなってくる。 【0019】さらに、濃度階調性は、現像剤の飽和帯電
量及び帯電速度の影響を大きく受ける。飽和帯電量が現
像条件に対し適正量である場合、そして、さらに現像剤
の帯電速度が遅い場合は、初期のコピー画像において、
最大画像濃度は低く、従って、全体的に薄くぼやけたも
のとなる。但し、前述した様に、このときの最大画像濃
度が1.3程度であればライン画像では問題がなく、従
って、現像剤の帯電速度が遅い為に問題を生ずることは
ない。また帯電速度が遅くても飽和帯電量を大きくした
場合、初期コピー画像濃度が高くなる。しかし、連続コ
ピーを行うと、徐々に現像剤の帯電量が高くなり、つい
には現像適正帯電量を超える為に、コピー画像濃度の低
下を招く結果となる。この場合も前述したことと同様
に、最大画像濃度が1.3程度であれば、ライン画像で
は問題ない。 【0020】つまりこれらのことは、写真画像の方がラ
イン画像よりも、現像剤の飽和帯電量及び帯電速度の影
響をより大きく受けるということである。 【0021】また、トナーの小粒径化により、画像の解
像力や鮮映度を上げることはできても種々の問題が生じ
てくる。 【0022】先ず第一に根トナーの小粒径化により、ハ
ーフトーン部の定着性が悪くなる。この現象は特に高速
定着において、顕著である。これは、ハーフトーン部分
のトナーののり量が少なく、被定着シートの凹部に転写
されたトナーは、加熱ローラーから与えられる熱量が極
めて少なく、さらに定着圧力も、被定着シートの凸部に
よって抑制される為に悪くなるからである。また、ハー
フトーン部分で被定着シートの凸部に転写されたトナー
は、トナー層厚が薄い為に、トナー粒子1個当りにかか
るせん断力はトナー層厚の厚いベタ黒部分に比べ非常に
大きいものとなり、オフセット現象が発生したり、低画
質のコピー画像となる。 【0023】さらに、カブリの問題である。トナー粒子
径を小さくすることにより、トナーの表面積が増え、従
って帯電量分布の幅が大きくなり、カブリを生じ易くな
る。また、トナー表面積が増えることにより、トナーの
帯電特性が、より環境の影響を受け易くなる。 【0024】また、トナー粒子径を小さくすると、極性
体や着色剤の分散状態がトナーの帯電性に大きく影響を
及ぼすことは明白である。 【0025】この様な小粒径トナーを高速複写機に適用
すると、低湿下では特に帯電過剰となり、カブリや濃度
低下を生じることがある。 【0026】また、複写機の多機能化においては、例え
ば、画像の一部を露光等によって消しておき、次いでそ
の部分に別の画像を挿入するような多重多色コピーを行
なったり、複写紙の周辺を枠ぬきするような機能におい
ては、画像上の白く抜いておくべき部分にカブリが生じ
る。 【0027】すなわち、現像基準電位に対して、潜像電
位と反極性の電位をLEDやヒューズランプ等の強い光
で与え画像を消去すると、その部分にカブリが発生する
傾向が高まるという問題が生じる。 【0028】以上の種々の問題点を解決するトナーは存
在しないのが現状である。 【0029】 【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上述
の如き問題点を解決した静電荷像現像用トナーを提供す
るものである。 【0030】本発明の目的は、低速から高速複写機に至
るまで、定着性を損なうことなく、耐オフセット性にす
ぐれた静電荷像現像用トナーを提供するものである。 【0031】本発明の目的は、低速から高速複写機に至
るまで、小粒径化してもハーフトーン部分においてすぐ
れた定着性を示し、かつ、良画質のコピー画像を得るこ
とのできる静電荷像現像用トナーを提供するものであ
る。 【0032】本発明の目的は、低速から高速複写機に至
るまで、カブリがなく、高濃度のコピー画像が得られる
静電荷像現像用トナーを提供するものである。 【0033】本発明の目的は、環境変動に影響されるこ
ともなく、低湿下及び高湿下においても良好な画像を与
える静電荷像現像用トナーを提供するものである。 【0034】本発明の目的は、高速機においても安定し
て良好な画像を与え、適用機種の範囲の広い静電荷像現
像用トナーを提供するものである。 【0035】本発明の目的は、耐久性に優れ、長時間の
連続使用にあっても画像濃度が高く、白地カブリのな
い、コピー画像が得られる静電荷像現像用トナーを提供
するものである。 【0036】本発明の目的は文字入り写真画像において
は、そのコピー画像の文字が鮮明で、かつ写真画像は原
稿に忠実な濃度階調性が得られる静電荷像現像用トナー
を提供するものである。 【0037】 【課題を解決するための手段及び作用】本発明は、酸価
を有するポリエステル樹脂を結着樹脂として含有し、O
H価が10〜120mgKOH/gの長鎖アルキルアル
コール又は酸価が5〜120mgKOH/gの長鎖アル
キルカルボン酸のうちの少なくとも一種をさらに含有
し、トナーが下記式(1)又は(2) 式(1) 【0038】 【数15】ポリエステル樹脂の酸価+長鎖アルキルアル
コールのOH価−(1/4)×ポリエステル樹脂のOH
価≧5 式(2) 【0039】 【数16】ポリエステル樹脂の酸価+長鎖アルキルカル
ボン酸の酸価−(1/4)×ポリエステル樹脂のOH価
≧5 を満足し、該ポリエステル樹脂の数平均分子量(Mn)
が1,000〜50,000であり、重量平均分子量
(Mw)が3,000〜3,000,000であること
を特徴とする静電荷像現像用トナーに関する。 【0040】さらに、本発明は、酸価が2.5〜70m
gKOH/gのビニル系樹脂を結着樹脂として含有し、
OH価が10〜120mgKOH/gの長鎖アルキルア
ルコール又は酸価が5〜120mgKOH/gの長鎖ア
ルキルカルボン酸をさらに含有し、トナーが下記式
(1)又は(2) 式(1) 【0041】 【数17】 式(2) 【0042】 【数18】 を満足することを特徴とする静電荷像現像用トナーに関
する。 【0043】本発明者らの詳細なる検討では、カルボキ
シル基は、トナーの帯電特性においては、その帯電速度
を向上させる働きがあり、OH基が飽和帯電量を低下さ
せる働きがあることを把握した。これは以下の理由によ
るものと考えられる。 【0044】カルボキシル基は、非常に極性の強い官能
基である為、カルボキシル基同士が会合しその会合した
ところから、ポリマー鎖が周囲に拡がった状態をつくっ
ている。会合状態は、例えば2つのカルボキシル基が会
合する場合は、 【0045】 【化1】 のような状態であると考えられ、安定で、配向性の強い
構造をとっているものと考えられる。 【0046】 【化2】 の結合角から考えると、4つ又はそれ以上のカルボキシ
ル基が、会合の集合体を形成しているものと思われる。
この様に形成されたカルボキシル基の会合の集合体は、
ホールの様になっている為、自由電子を受け入れ易く、
従って、トナーの帯電速度を向上させる働きがあると推
察される。また、この会合状態を保っている場合は、外
部からの攻撃に強く、特に水が配位しようとしても、な
かなか配位できない。従ってトナーの環境安定性も良好
である。 【0047】また、OH基の場合は、カルボキシル基と
は逆に、会合したときには、例えば2つのOH基の場合
は 【0048】 【化3】 の様になり、1つのときよりも極性が強くなり、カルボ
キシル基が会合するときのように電荷の偏りが、内部に
向っておらず、外側からの攻撃を受けやすく、従って、
水の配位もし易いものと推察される。 【0049】本発明者らは、この考え方に基づき、帯電
速度が速く、かつ、飽和帯電量を適正量に安定させる方
法を見い出した。 【0050】これは前述した様に、長鎖アルキルカルボ
ン酸及び/又は、長鎖アルキルアルコールを用いる方法
である。 【0051】長鎖アルキルカルボン酸はそれ自体で会合
体をつくる。従って長鎖アルキルカルボン酸は、カルボ
キシル基の会合体を形成し、トナーの帯電速度アップに
寄与する。また、OH基は前述した様に外部から攻撃し
易いことから、長鎖アルキルカルボン酸の−COOH基
は、ポリマー中OH基の会合体をくずす働きがある。但
し、ポリマー中における長鎖アルキルカルボン酸の−C
OOH基は、ポリマー中のCOOH基会合体の周囲の雰
囲気に作用する為にかえってトナーの帯電速度がさらに
アップする。 【0052】また、長鎖アルキルアルコールも、またポ
リマー中のCOOH基会合体の周囲の雰囲気に作用する
為、長鎖アルキルカルボン酸のときと同様に、トナーの
帯電速度がさらにアップする。また、長鎖アルキルアル
コールは、ポリマー中のOH基にも作用を及ぼし、全体
としての電荷密度の偏りを薄める役割をする。従って、
外部からの攻撃を受けにくくなる為(特に水分による攻
撃)トナーの飽和帯電量がアップする。 【0053】ここで重要なことは、長鎖アルキルカルボ
ン酸及び/又は長鎖アルキルアルコールを用いることで
ある。カルボン酸において、長鎖アルキル基でなく枝分
れしている場合は、その枝分れの為に立体障害が大きく
なり、カルボキシル基の会合性が低下する。また、カル
ボキシル基が1分子鎖中に複数個存在する場合も、カル
ボキシル基の会合性が低下する。会合性の低下に伴い、
トナーにしたときの帯電速度の低下及び環境安定性の悪
化が起こる。アルコールにおいては、長鎖アルキル基で
なく枝分れしている場合は、その枝分れの為に立体障害
が大きくなり、ポリマーのOH基に作用しなくなって、
水分の影響を受け易くなり、飽和帯電量の低下を起こ
す。またOH基が1分子鎖中に複数個存在する場合も、
水分の影響を強く受けることになる。 【0054】また、ポリマー中のカルボキシル基会合体
の存在は、長鎖アルキルアルコール及び/又は長鎖アル
キルカルボン酸の分散を良好にする為、ポリマー中のカ
ルボキシル基会合体の存在と、その周囲の雰囲気に作用
する長鎖アルキルアルコール及び/又は長鎖アルキルカ
ルボン酸の存在は、トナーの帯電速度アップ,環境安定
性に於る必須条件である。 【0055】さらに、これらポリマー中のカルボキシル
基会合体を長鎖アルキルアルコール及び/又は長鎖アル
キルカルボン酸の存在は、着色剤及び荷電制御剤の分散
性を飛躍的に向上させることを把握した。従って、従来
トナー製造工程に於て利用されていなかった分級微粉を
も、再利用し、トナー化することが可能となった。 【0056】以上のことから前記した課題を解決する為
の手段は次のことを意味している。 【0057】つまり、トナー中にその帯電速度を速める
ために主結着樹脂中にカルボキシル基の存在が必須であ
り、式(1)は、ポリマー中のOH基の働きを抑制する
為の条件を示している。式(1)中のOH価にかかる係
数の1/4は、OH基の解離が弱いことによるもの、つ
まり、前述した様に電子密度の偏りが小さいために、O
H基のすべてが会合しているのではないからである。従
ってトナーの帯電性において、式(1)または(2)に
示した条件は、より好ましくは、式(1),(2)の左
辺−右辺≧5であり、さらに好ましくは左辺−右辺≧1
0であることが好ましい。 【0058】さらに、本発明の目的を達成する為により
好ましい条件として、式(1),式(2)の両辺に於
て、それぞれのトナー中含有率ファクターを考慮した下
記式(1)f,(2)fを満足することが、トナーの帯電
速度を速めるうえで非常に良い。 【0059】 【数19】 【0060】さらに、トナーの帯電性において好ましい
条件としては、式(1)f,(2)fに於いて、左辺−右
辺≧5であり、より好ましくは左辺−右辺≧10である
ことが良い。 【0061】さらに、本発明の目的を達成する為により
好ましい条件として、トナー中含有率ファクターを考慮
した前記式(1)f,(2)f中の左辺の値が、主結着樹
脂がポリエステル樹脂の場合、5〜90であり、主結着
樹脂がビニル系樹脂の場合、5〜50であることが良
い。 【0062】これは、左辺の値が5未満であると、前述
した様に帯電速度を上げる働きをするカルボキシル基,
OH基が少なくなるが故に、トナーの帯電速度が遅く、
従って、初期画像濃度の低下を招く。 【0063】また、左辺の値が90より大きいと環境、
特に水分の影響を受け易くなり、環境安定性の悪化とな
る。ビニル系樹脂の場合は、カルボキシル基は、ポリマ
ー主鎖の末端よりも、側鎖として多く存在する。従っ
て、左辺の値が50より大きくなると、カルボキシル基
の会合体をつくれないものが多くできる為、環境の影響
を受け易くなるからである。 【0064】特開昭59−129863号公報、特開平
3−50561号公報では、ポリエステル樹脂と酸変性
ポリオレフィンを用いる方法が開示されている。この方
法では、予め合成したポリオレフィンに、無水マレイン
酸を付加させている。酸無水化物が付加している場合
は、その極性は非常に弱く、ポリマーのOH基の会合体
をくずすことができない。従って、初期は、ポリマーの
カルボキシル基の会合体により、帯電速度が速い為、帯
電量も高くなる。この場合現像されるトナー量が多く、
コピー画像濃度も高くなる。しかし、ポリマーのOH基
の会合体が多く存在する為、徐々に飽和帯電量が減少
し、従ってコピー画像濃度も、徐々に低下してゆく。 【0065】この方法では、無水マレイン酸を用いてい
るが、水と反応して開環し、カルボキシル基になったと
しても、カルボキシル基が隣接する為に、カルボキシル
基の会合性が低下する。また、この方法では、分子鎖末
端に必ずマレイン酸が付加するとは限らない。従って、
分子鎖中央部にマレイン酸が付加した場合は、分子鎖の
分岐と同じことになり前述したように、カルボキシル基
会合性が低下する。また、この方法では、後付加反応で
ある為、1分子鎖にマレイン酸を1つずつ付加させるこ
とは非常に困難である。従って、前述した様に1分子鎖
中にカルボキシル基が複数個存在するために会合性が低
下する。従って前述した様にこの場合は、帯電速度の低
下及び環境安定性が悪くなる。 【0066】また、米国特許第4,883,736号明
細書,特開平4−97162号公報,特開平4−204
543号公報では、脂肪族アルコールを用いる方法が開
示されている。しかし、これらの方法では、カルボキシ
ル基の会合体は形成されていない為、帯電速度が遅く、
前述した様にデジタル複写機において、そのコピー画像
の濃度階調性が安定しないものとなる。 【0067】本発明に用いられるポリエステル樹脂の組
成は以下の通りである。 【0068】本発明に用いられるポリエステル樹脂は、
全成分中45〜55mol%がアルコール成分であり、
55〜45mol%が酸成分である。 【0069】アルコール成分としては、エチレングリコ
ール、プロピレングリコール、1,3−ブタンジオー
ル、1,4−ブタンジオール、2,3−ブタンジオー
ル、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、
1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオー
ル、ネオペンチルグリコール、2−エチル−1,3−ヘ
キサンジオール、水素化ビスフェノールA、又(イ)式
で表わされるビスフェノール誘導体; 【0070】 【化4】 【0071】また(ロ)式で示されるジオール類; 【0072】 【化5】 等のジオール類が挙げられる。 【0073】また、全酸成分中50mol%以上を含む
2価のカルボン酸としてはフタル酸、テレフタル酸、イ
ソフタル酸、無水フタル酸などのベンゼンジカルボン酸
類又はその無水物;こはく酸、アジピン酸、セバシン
酸、アゼライン酸などのアルキルジカルボン酸類又はそ
の無水物、またさらに炭素数6〜18のアルキル基で置
換されたこはく酸もしくはその無水物;フマル酸、マレ
イン酸、シトラコン酸、イタコン酸、などの不飽和ジカ
ルボン酸又はその無水物等が挙げられる。 【0074】また、グリセリン、ペンタエリスリトー
ル、ソルビット、ソルビタン、さらには、例えばノボラ
ック型フェノール樹脂のオキシアルキレンエーテルなど
の多価アルコール類;トリメリット酸、ピロメリット
酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸やその無水物等の
多価カルボン酸類等が挙げられる。 【0075】本発明の実施上特に好ましいポリエステル
樹脂のアルコール成分としては前記(イ)式で示される
ビスフェノール誘導体であり、酸成分としては、フタル
酸、テレフタル酸、イソフタル酸又はその無水物、こは
く酸、n−ドデセニルコハク酸、又はその無水物、フマ
ル酸、マレイン酸、無水マレイン酸等のジカルボン酸類
が挙げられる。また、架橋成分としては、無水トリメリ
ット酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸、ペンタエリ
スリトール、ノボラック型フェノール樹脂のオキシアル
キレンエーテルが好ましいものとして挙げられる。 【0076】ここで得られたポリエステル樹脂のガラス
転移温度は40〜90℃、好ましくは45〜85℃、さ
らに数平均分子量(Mn)1,000〜50,000、
好ましくは1,500〜20,000、さらに好ましく
は2,500〜10,000、重量平均分子量(Mw)
3,000〜3,000,000、好ましくは10,0
00〜2,500,000、さらに好ましくは40,0
00〜2,000,000である。 【0077】また、ポリエステル樹脂の酸価は、2.5
〜80mgKOH/g、より好ましくは、5〜60mg
KOH/g、さらに好ましくは10〜50mgKOH/
gが良く、OH価は80以下、より好ましくは70以
下、さらに好ましくは60以下であることが良い。 【0078】これは、ポリエステル樹脂の酸価が2.5
未満であると、結着樹脂のカルボキシル基の会合集合体
の形成される量が少ない為に、帯電速度が遅くなる傾向
にある。ポリエステル樹脂の酸価が80より大きいと、
ポリエステル樹脂中で、一部会合集合体を形成しないカ
ルボキシル基が多く存在することになり、水分による攻
撃を受け易くなる為に、環境安定性の悪化がおこりやす
い。また、ポリエステル樹脂のOH価が80より大きい
場合は、前述した様に、OH基の会合体が多く形成され
る為、水分による攻撃を受け易く、従って環境安定が低
下しやすい。 【0079】本発明に於て、組成,分子量,酸価または
/及びOH価の異なる1種又は2種以上のポリエステル
を混合して結着樹脂として用いても良い。 【0080】ビニル系樹脂を生成するためのビニル系モ
ノマーとしては、次のようなものが挙げられる。 【0081】例えばスチレン、o−メチルスチレン、m
−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−メトキシ
スチレン、p−フェニルスチレン、p−クロルスチレ
ン、3,4−ジクロルスチレン、p−エチルスチレン、
2,4−ジメチルスチレン、p−n−ブチルスチレン、
p−tert−ブチルスチレン、p−n−ヘキシルスチ
レン、p−n−オクチルスチレン、p−n−ノニルスチ
レン、p−n−デシルスチレン、p−n−ドデシルスチ
レンの如きスチレン及びその誘導体;エチレン、プロピ
レン、ブチレン、イソブチレンの如きエチレン不飽和モ
ノオレフィン類;ブタジエンの如き不飽和ポリエン類;
塩化ビニル、塩化ビニリデン、臭化ビニル、沸化ビニル
の如きハロゲン化ビニル類;酢酸ビニル、プロピオン酸
ビニル、ベンゾエ酸ビニルの如きビニルエステル酸;メ
タクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸
プロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソ
ブチル、メタクリル酸n−オクチル、メタクリル酸ドデ
シル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸
ステアリル、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸ジメ
チルアミノエチル、メタクリル酸ジエチルアミノエチル
の如きα−メチレン脂肪族モノカルボン酸エステル類;
アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−
ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸プロピル、
アクリル酸n−オクチル、アクリル酸ドデシル、アクリ
ル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ステアリル、アク
リル酸2−クロルエチル、アクリル酸フェニルの如きア
クリル酸エステル類;ビニルメチルエーテル、ビニルエ
チルエーテル、ビニルイソブチルエーテルの如きビニル
エーテル類;ビニルメチルケトン、ビニルヘキシルケト
ン、メチルイソプロペニルケトンの如きビニルケトン
類;N−ビニルピロール、N−ビニルカルバゾール、N
−ビニルインドール、N−ビニルピロリドンの如きN−
ビニル化合物;ビニルナフタリン類;アクリロニトリ
ル、メタクリロニトリル、アクリルアミドの如きアクリ
ル酸もしくはメタクリル酸誘導体;前述のα,β−不飽
和酸のエステル、二塩基酸のジエステル類が挙げられ
る。 【0082】また、マレイン酸、シトラコン酸、イタコ
ン酸、アルケニルコハク酸、フマル酸、メサコン酸の如
き不飽和二塩基酸;マレイン酸無水物、シトラコン酸無
水物、イタコン酸無水物、アルケニルコハク酸無水物の
如き不飽和二塩基酸無水物;マレイン酸メチルハーフエ
ステル、マレイン酸エチルハーフエステル、マレイン酸
ブチルハーフエステル、シトラコン酸メチルハーフエス
テル、シトラコン酸エチルハーフエステル、シトラコン
酸ブチルハーフエステル、イタコン酸メチルハーフエス
テル、アルケニルコハク酸メチルハーフエステル、フマ
ル酸メチルハーフエステル、メサコン酸メチルハーフエ
ステルの如き不飽和二塩基酸のハーフエステル;ジメチ
ルマレイン酸、ジメチルフマル酸の如き不飽和二塩基酸
エステル;アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、ケ
イヒ酸の如きα,β−不飽和酸;クロトン酸無水物、ケ
イヒ酸無水物の如きα,β−不飽和酸無水物、該α,β
−不飽和酸と低級脂肪酸との無水物;アルケニルマロン
酸、アルケニルグルタル酸、アルケニルアジピン酸、こ
れらの酸無水物及びこれらのモノエステルなどのカルボ
キシル基を有するモノマーが挙げられる。 【0083】また、2−ヒドロキシエチルアクリレー
ト、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロ
キシプロピルメタクリレートなどのアクリル酸又はメタ
クリル酸エステル類、4−(1−ヒドロキシ−1−メチ
ルブチル)スチレン、4−(1−ヒドロキシ−1−メチ
ルヘキシル)スチレン等ヒドロキシル基を有するモノマ
ーが挙げられる。 【0084】ビニル系樹脂の酸価は、2.5〜70mg
KOH/g、好ましくは5〜60mgKOH/g、より
好ましくは10〜50mgKOH/gであり、OH価は
40以下、好ましくは30以下、より好ましくは20以
下であることが好ましい。これは、このビニル系樹脂の
酸価が2.5未満であると、結着樹脂のカルボキシル基
の会合集合体の形成される量が少ない為に、帯電速度が
遅くなりやすいことによる。また、ビニル系樹脂の酸価
が70より大きいと、樹脂中で一部会合集合体を形成し
ないカルボキシル基が多く存在することになり、水分に
よる攻撃を受け易くなる為に環境安定性が低下しやす
い。ビニル系樹脂のOH価が40より大きい場合は前述
した様にOH基の会合体が多く形成される為、水分によ
る攻撃を受け易く、従ってこの場合も環境安定性が低下
しやすい。 【0085】このビニル系樹脂のガラス転移温度は45
〜80℃、好ましくは55〜70℃であり、数平均分子
量(Mn)が2,500〜50,000、好ましくは
3,000〜20,000であり重量平均分子量(M
w)が10,000〜1,500,000、好ましくは
25,000〜1,250,000であることが好まし
い。 【0086】さらに、好ましい形態としては現像剤を溶
剤に溶解し、その濾液のゲルパーミエーションクロマト
グラフィ(GPC)による分子量分布測定に於て、少な
くとも分子量2,000〜40,000、好ましくは
3,00〜30,000、より好ましくは3,500〜
20,000、及び50,000〜1,200,00
0、好ましくは80,000〜1,100,000、よ
り好ましくは100,000〜1,000,000の領
域にそれぞれピークを有していることが好ましい。 【0087】また、さらに好ましい形態としては、現像
剤を溶剤に溶解し、その濾液のGPCによる分子量分布
測定に於て、分子量45,000以下の領域の部分と、
それより大きい領域の部分の面積比が1:9〜9.5:
0.5、好ましくは2:8〜9:1、より好ましくは
3:7〜8.5:1.5の範囲にあることが好ましい。 【0088】また、さらに好ましい形態としては、現像
剤を溶剤に溶解し、その濾液のGPCによる分子量分布
測定に於て、分子量45,000以下の領域の結着樹脂
の酸価が3〜80mgKOH/g、好ましくは5〜70
mgKOH/g、より好ましくは10〜60mgKOH
/gであり、分子量45,000より大きい領域の結着
樹脂の酸価が、0〜60mgKOH/g、好ましくは0
〜50mgKOH/g、より好ましくは0〜40mgK
OH/gであることが好ましい。 【0089】これは、低分子量部分に化学結合している
カルボキシル基の方が会合集合体を容易に形成する為で
あり、高分子量分の存在により、長鎖アルキルアルコー
ル及び/又は長鎖アルキルカルボン酸の分散が良好にな
り、従って帯電性に於て、すぐれたものになることによ
るものである。しかし、高分子量分のピーク分子量が
1,200,000を超えると、逆に高分子鎖同士のか
らみ合いが強すぎる為に長鎖アルキルアルコールまたは
長鎖アルキルカルボン酸の分散は低下し、従って現像剤
の帯電性が低下しやすい。 【0090】また、本発明において、ポリウレタン、エ
ポキシ樹脂、ポリビニルブチラール、ロジン、変性ロジ
ン、テルペン樹脂、フェノール樹脂、脂肪族または脂環
族炭化水素樹脂、芳香族系石油樹脂等を必要に応じて前
述した結着樹脂に混合して用いることができる。 【0091】本発明に用いられる長鎖アルキルアルコー
ルは、式(3)で示される。 【0092】 式(3) CH3(CH2XCH2OH (X=35〜250) 【0093】例えば、エチレンをチーグラー触媒を用い
て重合し重合終了後、酸化して、触媒金属とポリエチレ
ンとのアルコキシドを生成する。この後、加水分解する
ことにより、長鎖アルキルアルコールを得る。この様に
して得られた長鎖アルキルアルコールは、分岐が少なく
て小さく、さらに分子量分布がシャープであり、本発明
の目的にそったものである。 【0094】本発明に用いられる長鎖アルキルカルボン
酸は、式(4)で示される。 【0095】 式(4) CH3(CH2YCH2COOH (Y=35〜250) 【0096】この長鎖アルキルカルボン酸は式(3)で
示される長鎖アルキルアルコールを酸化することにより
得られる。 【0097】式(3)及び式(4)中でXまたはYはエ
チレンの重合度の平均値を示しており、その平均値であ
るXまたはYが35〜250、好ましくは35〜200
が好ましい。XまたはYが34以下の場合は、感光体融
着が発生しやすく、トナーの保存安定性が低下しやす
い。また、XまたはYが250より大きい場合は、前述
したようなトナーの帯電特性に対する寄与効果が小さ
い。 【0098】また、さらに炭素数37個以上の長鎖アル
キルアルコール成分が全アルキルアルコール中に50重
量%以上含有されていることが好ましい。また、炭素数
38個以上の長鎖アルキルカルボン酸成分が全アルキル
カルボン酸中に50重量%以上含有されていることが好
ましい。炭素数37個以上の長鎖アルキルアルコール成
分及び炭素数38個以上の長鎖アルキルカルボン酸成分
の含有量が50重量%未満であると、感光体融着を発生
したり、トナーの保存安定性が悪くなる為である。 【0099】また、本発明に用いられる長鎖アルキルア
ルコールまたは長鎖アルキルカルボン酸の融点は91℃
以上であることが好ましい。長鎖アルキルアルコールま
たは長鎖アルキルカルボン酸の融点が90℃以下である
と、トナー製造工程に於る混練時に溶出分離し易く、ト
ナー中に於る分散が悪くなる傾向にある。従ってこのよ
うなトナーは、感光体融着も発生し易く、保存安定性が
低下するばかりでなく、トナー粒子の流動性の違いが生
じやすいために、帯電特性も不均一なものとなりやす
く、カブリが発生しやすく、画質もガサツイたものとな
る。 【0100】さらに、本発明に用いられる長鎖アルキル
アルコールまたは長鎖アルキルカルボン酸の重量平均分
子量(Mw)は500〜10,000、好ましくは60
0〜8,000であることが好ましい。また、Mw/M
nは3以下、好ましくは2.5以下であることがトナー
の感光体融着,トナーの保存安定性の面で好ましい。 【0101】本発明に用いられる長鎖アルキルアルコー
ルのOH価は、5mgKOH/g〜150mgKOH/
g、好ましくは10〜120mgKOH/g 、さらに
好ましくは20〜100mgKOH/gであることが好
ましい。長鎖アルキルアルコールのOH価が5mgKO
H/mg未満である場合は、結着樹脂のカルボキシル基
及びOH基に対する作用効果が小さくなるばかりか、結
着樹脂中での分散が悪く、このことによりトナーの帯電
が不均一になり、コピー画像において濃度低下をおこし
たり、カブリを発生し、画質を著しく低下させることに
なる。また、長鎖アルキルアルコールのOH価が150
mgKOH/gより大きい場合は、OH基の電荷密度の
偏りが大きくなり、結着樹脂中のOH基の電荷密度の偏
りよりも大きくなる為、前述した様な結着樹脂のOH基
の電荷密度の偏りを緩和する効果がなくなる。従って、
コピー画像において、初期から濃度の低い低画質のも
の、或いは初期の濃度は高くても、コピーを続けてゆく
うちに次第に濃度が低下してゆく現象が出現する。さら
に、OH価が150mgKOH/gより大きい場合は、
長鎖アルキルアルコールの分子量の低いものが多く含ま
れるため、トナーの感光体融着,保存安定性の悪いもの
となる。 【0102】本発明に用いられる長鎖アルキルカルボン
酸の酸価は、2mgKOH/g以上150mgKOH/
g以下、好ましくは5mgKOH/g〜120mgKO
H/g、さらに好ましくは10〜100mgKOH/g
であることが好ましい。長鎖アルキルカルボン酸の酸価
が5mgKOH/g未満の場合は、結着樹脂のOH基に
対する作用効果が小さくなるばかりか、結着樹脂中での
分散も悪くなり、長鎖アルキルアルコールの場合と同様
に、コピー画像の画質低下を招き、さらに、カルボキシ
ル基が充分に会合体を形成しない為、環境特性も低下す
る。また、トナーの帯電速度が遅くなり、コピー初期濃
度も低いものとなる。また、長鎖アルキルカルボン酸の
酸価が、150mgKOH/gより大きい場合も、長鎖
アルキルアルコールの場合と同様、低分子量のものが多
く含まれる為、トナーの感光体への融着,保存安定性が
悪くなる。 【0103】これら、長鎖アルキルアルコール及び/又
は長鎖アルキルカルボン酸は、結着樹脂100重量部当
り、0.1〜30重量部、好ましくは0.5〜20重量
部使用するのが好ましい。これは、0.1重量部未満で
あると、前述したような効果は殆どみられない。また3
0重量部より多く用いると、トナー製造時に於る粉砕性
を著しく低下させることになる。 【0104】本発明の静電荷像現像用トナーは、その帯
電性をさらに安定化させる為に必要に応じて荷電制御剤
を用いることができる。荷電制御剤は、結着樹脂100
重量部当り0.1〜10重量部、好ましくは0.1〜5
重量部使用するのが好ましい。 【0105】今日、当該技術分野で知られている荷電制
御剤としては、以下のものが挙げられる。 【0106】例えば有機金属錯体、キレート化合物が有
効である。モノアゾ金属錯体、芳香族ヒドロキシカルボ
ン酸、金属錯体、芳香族ジカルボン酸系の金属錯体が挙
げられる。他には、芳香族ハイドロキシカルボン酸、芳
香族モノ及びポリカルボン酸及びその金属塩、無水物、
エステル類、ビスフェノールのフェノール誘導体類が挙
げられる。 【0107】本発明のトナーを磁性トナーとして用いる
場合、磁性トナーに含まれる磁性材料としては、マグネ
タイト、マグヘマイト、フェライト等の酸化鉄、及び他
の金属酸化物を含む酸化鉄;Fe,Co,Niのような
金属、あるいは、これらの金属とAl,Co,Cu,P
b,Mg,Ni,Sn,Zn,Sb,Be,Bi,C
d,Ca,Mn,Se,Ti,W,Vのような金属との
合金、およびこれらの混合物等が挙げられる。 【0108】磁性材料としては、従来、四三酸化鉄(F
34)、三二酸化鉄(γ−Fe23)、酸化鉄亜鉛
(ZnFe24)、酸化鉄イットリウム(Y3Fe
512)、酸化鉄カドミウム(CdFe24)、酸化鉄
ガドリニウム(Gd3Fe5−O12)、酸化鉄銅(CuF
24)、酸化鉄鉛(PbFe12−O19)、酸化鉄ニッ
ケル(NiFe24)、酸化鉄ネオジム(NdFe
23)、酸化鉄バリウム(BaFe1219)、酸化鉄マ
グネシウム(MgFe24)、酸化鉄マンガン(MnF
24)、酸化鉄ランタン(LaFeO3)、鉄粉(F
e)、コバルト粉(Co)、ニッケル粉(Ni)等が知
られているが、本発明によれば、上述した磁性材料を単
独で或いは2種以上の組合せで選択使用する。本発明の
目的に特に好適な磁性材料は、四三酸化鉄又はγ−三二
酸化鉄の微粉末である。 【0109】これらの強磁性体は平均粒径が0.1〜2
μm程度で、10Kエルステッド印加での磁気特性が抗
磁力20〜150エルステッド飽和磁化50〜200e
mu/g(好ましくは50〜100emu/g)、残留
磁化2〜20emu/gのものが望ましい。 【0110】結着樹脂100重量部に対して、磁性体1
0〜200重量部、好ましくは20〜150重量部使用
するのが良い。 【0111】また、一成分,二成分を問わず着色剤とし
ては、カーボンブラック,チタンホワイトやその他あら
ゆる顔料及び/又は染料を用いることができる。例えば
本発明のトナーを磁性カラートナーとして使用する場合
には、染料としては、C.I.ダイレクトレッド1、
C.I.ダイレクトレッド4、C.I.アシッドレッド
1、C.I.ベーシックレッド1、C.I.モーダント
レッド30、C.I.ダイレクトブルー1、C.I.ダ
イレクトブルー2、C.I.アシッドブルー9、C.
I.アシッドブルー15、C.I.ベーシックブルー
3、C.I.ベーシックブルー5、C.I.モーダント
ブルー7、C.I.ダイレクトグリーン6、C.I.ベ
ーシックグリーン4、C.I.ベーシックグリーン6等
がある。顔料としては、黄鉛、カドミウムイエロー、ミ
ネラルファストイエロー、ネーブルイエロー、ナフトー
ルイエローS、ハンザイエローG、パーマネントイエロ
ーNCG、タートラジンレーキ、赤口黄鉛、モリブデン
オレンジ、パーマネントオレンジGTR、ピラゾロンオ
レンジ、ベンジジンオレンジG、カドミウムレッド、パ
ーマネントレッド4R、ウオッチングレッドカルシウム
塩、エオシンレーキ、ブリリアントカーミン3B、マン
ガン紫、ファストバイオレットB、メチルバイオレット
レーキ、紺青、コバルトブルー、アルカリブルーレー
キ、ビクトリアブルーレーキ、フタロシアニンブルー、
ファーストスカイブルー、インダンスレンブルーBC、
クロムグリーン、酸化クロム、ピグメントグリーンB、
マラカイトグリーンレーキ、ファイナルイエローグリー
ンG等がある。 【0112】また、本発明のトナーを二成分フルカラー
用トナーとして使用する場合には、次の様なものが挙げ
られる。マゼンタ用着色顔料としては、C.I.ピグメ
ントレッド1,2,3,4,5,6,7,8,9,1
0,11,12,13,14,15,16,17,1
8,19,21,22,23,30,31,32,3
7,38,39,40,41,48,49,50,5
1,52,53,54,55,57,58,60,6
3,64,68,81,83,87,88,89,9
0,112,114,122,123,163,20
2,206,207,209、C.I.ピグメントバイ
オレット19、C.I.バットレッド1,2,10,1
3,15,23,29,35等が挙げられる。 【0113】かかる顔料を単独で使用しても構わない
が、染料と顔料と併用してその鮮明度を向上させた方が
フルカラー画像の画質の点からより好ましい。かかるマ
ゼンタ用染料としては、C.I.ソルベントレッド1,
3,8,23,24,25,27,30,49,81,
82,83,84,100,109,121、C.I.
ディスパースレッド9、C.I.ソルベントバイオレッ
ト8,13,14,21,27、C.I.ディスパース
バイオレット1等の油溶染料、C.I.ベーシックレッ
ド1,2,9,12,13,14,15,17,18,
22,23,24,27,29,32,34,35,3
6,37,38,39,40、C.I.ベーシックバイ
オレット1,3,7,10,14,15,21,25,
26,27,28等の塩基性染料が挙げられる。 【0114】その他の着色顔料として、シアン用着色顔
料としては、C.I.ピグメントブルー2,3,15,
16,17、C.I.バットブルー6、C.I.アシッ
ドブルー45又は化3式で示される構造を有するフタロ
シアニン骨格にフタルイミドメチル基を1〜5個置換し
た銅フタロシアニン顔料等である。 【0115】 【化6】 【0116】イエロー用着色顔料としては、C.I.ピ
グメントイエロー1,2,3,4,5,6,7,10,
11,12,13,14,15,16,17,23,6
5,73,83、C.I.バットイエロー1,3,20
等が挙げられる。 【0117】尚、着色剤の使用量は結着樹脂100重量
部に対して、0.1〜60重量部好ましくは0.5〜5
0重量部である。 【0118】また、本発明に於て、必要に応じて一種又
は二種以上の離型剤を、トナー中に含有させてもかまわ
ない。 【0119】本発明に用いられる離型剤としては次のも
のが挙げられる。低分子量ポリエチレン、低分子量ポリ
プロピレン、マイクロクリスタリンワックス、パラフィ
ンワックスなどの脂肪族炭化水素系ワックス、また、酸
化ポリエチレンワックスなどの脂肪族炭化水素系ワック
スの酸化物、または、それらのブロック共重合物;カル
ナバワックス、サゾールワックス、モンタン酸エステル
ワックスなどの脂肪酸エステルを主成分とするワックス
類、及び脱酸カルナバワックスなどの脂肪酸エステル類
を一部または全部を脱酸化したものなどが挙げられる。
さらに、パルミチン酸、ステアリン酸、モンタン酸など
の、飽和直鎖脂肪酸類、ブランジン酸、エレオステアリ
ン酸、バリナリン酸などの不飽和脂肪酸類、ステアリル
アルコール、アラルキルアルコール、ベヘニルアルコー
ル、カルナウビルアルコール、セリルアルコール、メリ
シルアルコールなどの飽和アルコール類、ソルビトール
などの多価アルコール類、リノール酸アミド、オレイン
酸アミド、ラウリン酸アミドなどの脂肪酸アミド類、メ
チレンビスステアリン酸アミド、エチレンビスカプリン
酸アミド、エチレンビスラウリン酸アミド、ヘキサメチ
レンビスステアリン酸アミドなどの飽和脂肪酸ビスアミ
ド類、エチレンビスオレイン酸アミド、ヘキサメチレン
ビスオレイン酸アミド、N,N’−ジオレイルアジピン
酸アミド、N,N’−ジオレイルセバシン酸アミドなど
の、不飽和脂肪酸アミド類、m−キシレンビスステアリ
ン酸アミド、N,N’−ジステアリルイソフタル酸アミ
ドなどの芳香族系ビスアミド類、ステアリン酸カルシウ
ム、ラウリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、ステア
リン酸マグネシウムなどの脂肪酸金属塩(一般に金属石
けんといわれているもの)、また、脂肪族炭化水素系ワ
ックスにスチレンやアクリル酸などのビニル系モノマー
を用いてグラフト化させたワックス類、また、ベヘニン
酸モノグリセリドなどの脂肪酸と多価アルコールの部分
エステル化物、また、植物性油脂の水素添加などによっ
て得られるヒドロキシル基を有するメチルエステル化合
物などが挙げられる。 【0120】本発明において特に好ましく用いられるワ
ックスとしては、脂肪族炭化水素系ワックスが挙げられ
る。例えば、アルキレンを高圧下でラジカル重合あるい
は低圧下でチーグラー触媒で重合した低分子量のアルキ
レンポリマー、高分子量のアルキレンポリマーを熱分解
して得られるアルキレンポリマー、一酸化炭素、水素か
らなる合成ガスからアーゲ法により得られる炭化水素の
蒸留残分から、あるいはこれらを水素添加して得られる
合成炭化水素などのワックスがよい。更に、プレス発汗
法、溶剤法、真空蒸留の利用や分別結晶方式により炭化
水素ワックスの分別を行ったものがより好ましく用いら
れる。母体としての炭化水素は、金属酸化物系触媒(多
くは2種以上の多元系)を使用した、一酸化炭素と水素
の反応によって合成されるもの、例えばジントール法、
ヒドロコール法(流動触媒床を使用)、あるいはワック
ス状炭化水素が多く得られるアーゲ法(固定触媒床を使
用)により得られる炭素数が数百ぐらいまでの炭化水素
や、エチレンなどのアルキレンをチーグラー触媒により
重合した炭化水素が、分岐が少なくて小さく、飽和の長
い直鎖状炭化水素であるので好ましい。特にアルキレン
の重合によらない方法により合成されたワックスがその
分子量分布からも好ましいものである。 【0121】また、分子量分布では、分子量400〜2
400の領域に、好ましくは450〜2000、特に好
ましくは500〜1600の領域にピークが存在するこ
とが良い。このような分子量分布を持たせることにより
トナーに好ましい熱特性を持たせることができる。 【0122】本発明に用いられる離型剤の量は、結着樹
脂100重量部あたり0.1〜20重量部、好ましくは
0.5〜10重量部が望ましい。 【0123】また、これらの離型剤は、通常、樹脂を溶
剤に溶解し、樹脂溶液温度を上げ、撹拌しながら添加混
合する方法や、混練時に混合する方法で結着樹脂に含有
させられる。 【0124】本発明に用いられる負帯電性流動化剤とし
ては、着色剤含有樹脂粒子に添加することにより、流動
性が添加前後を比較すると増加し得るものであれば、ど
のようなものでも使用可能である。例えば、フッ化ビニ
リデン微粉末、ポリテトラフルオロエチレン微粉末等の
フッ素系樹脂粉末、湿式製法シリカ、乾式製法シリカ等
の微粉末シリカ、それらシリカをシランカップリング
剤、チタンカップリング剤、シリコンオイル等により表
面処理を施した処理シリカ等がある。 【0125】好ましい流動化剤としては、ケイ素ハロゲ
ン化合物の蒸気相酸化により生成された微粉体であり、
いわゆる乾式法シリカ又はヒュームドシリカと称される
もので、従来公知の技術によって製造されるものであ
る。例えば、四塩化ケイ素ガスの酸水素焔中における熱
分解酸化反応を利用するもので、基礎となる反応式は次
の様なものである。 【0126】 SiCl2+2H2+O2→SiO2+4HCl 【0127】また、この製造工程において、例えば塩化
アルミニウム又は塩化チタン等他の金属ハロゲン化合物
をケイ素ハロゲン化合物と共に用いることによってシリ
カと他の金属酸化物の複合微粉体を得ることも可能であ
り、それらも包含する。その粒径は、平均の一次粒径と
して、0.001〜2μmの範囲内であることが望まし
く、特に好ましくは、0.002〜0.2μmの範囲内
のシリカ微粉体を使用するのが良い。 【0128】本発明に用いられるケイ素ハロゲン化合物
の蒸気相酸化により生成された市販のシリカ微粉体とし
ては、例えば以下の様な商品名で市販されているものが
ある。 【0129】 AEROSIL(日本アエロジル社) 130 200 300 380 TT600 MOX170 MOX80 COK84 Ca−O−SiL(CABOT Co.社) M−5 MS−7 MS−75 HS−5 EH−5 Wacker HDK N 20 V15 (WACKER−CHEMIE GMBH社) N20E T30 T40 D−C Fine Silica(ダウコーニングCo.社) Fransol(Fransil社) 【0130】さらには、該ケイ素ハロゲン化合物の気相
酸化により生成されたシリカ微粉体に疎水化処理した処
理シリカ微粉体を用いることがより好ましい。該処理シ
リカ微粉体において、メタノール滴定試験によって測定
された疎水化度が30〜80の範囲の値を示すようにシ
リカ微粉体を処理したものが特に好ましい。 【0131】疎水化方法としては、シリカ微粉体と反応
あるいは物理吸着する有機ケイ素化合物等で化学的に処
理することによって付与される。好ましい方法として
は、ケイ素ハロゲン化合物の蒸気相酸化により生成され
たシリカ微粉体を有機ケイ素化合物で処理する。 【0132】そのような有機ケイ素化合物の例は、ヘキ
サメチルジシラザン、トリメチルシラン、トリメチルク
ロルシラン、トリメチルエトキシシラン、ジメチルジク
ロルシラン、メチルトリクロルシラン、アリルジメチル
クロルシラン、アリルフェニルジクロルシラン、ベンジ
ルジメチルクロルシラン、ブロムメチルジメチルクロル
シラン、α−クロルエチルトリクロルシラン、ρ−クロ
ルエチルトリクロルシラン、クロルメチルジメチルクロ
ルシラン、トリオルガノシリルメルカプタン、トリメチ
ルシリルメルカプタン、トリオルガノシリルアクリレー
ト、ビニルジメチルアセトキシシラン、ジメチルエトキ
シシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジフェニルジエ
トキシシラン、ヘキサメチルジシロキサン、1,3−ジ
ビニルテトラメチルジシロキサン、1,3−ジフェニル
テトラメチルジシロキサンおよび1分子当り2から12
個のシロキサン単位を有し末端に位置する単位にそれぞ
れ1個宛のSiに結合した水酸基を含有するジメチルポ
リシロキサン等がある。これらは1種あるいは2種以上
の混合物で用いられる。 【0133】本発明に用いられる流動化剤として、前述
した乾式法シリカを、次に挙げるアミノ基を有するカッ
プリング剤或いは、シリコーンオイルで処理したものを
本発明の目的を達成する為に必要に応じて用いてもかま
わない。 【0134】 【化7】【0135】 【化8】【0136】シリコーンオイルとしては一般に次式の側
鎖にアミノ基を有する部分構造を具備しているアミノ変
性シリコーンオイルなどが用いられる。 【0137】 【化9】 【0138】(ここでR1は水素、アルキル基、アリー
ル基、又はアルコキシ基を表わし、R2はアルキレン
基、フェニレン基を表わし、R3,R4は水素、アルキル
基或いはアリール基を表わす。但し、上記アルキル基、
アリール基、アルキレン基、フェニレン基はアミンを含
有していても良いし、また帯電性を損ねない範囲でハロ
ゲン等の置換基を有していても良い。m及びnは正の整
数を示す。) 【0139】そのようなアミノ基を有するシリコーンオ
イルとしては例えば以下のものがある。 【0140】 25℃における粘度 アミン当量 商品名 (cPs) SF8417(トーレ・シリコーン社製) 1200 3500 KF393 (信越化学社製) 60 360 KF857 (信越化学社製) 70 830 KF860 (信越化学社製) 250 7600 KF861 (信越化学社製) 3500 2000 KF862 (信越化学社製) 750 1900 KF864 (信越化学社製) 1700 3800 KF865 (信越化学社製) 90 4400 KF369 (信越化学社製) 20 320 KF383 (信越化学社製) 20 320 X−22−3680(信越化学社製) 90 8800 X−22−380D (信越化学社製) 2300 3800 X−22−3801C(信越化学社製) 3500 3800 X−22−3810B(信越化学社製) 1300 1700 【0141】なお、アミン当量とは、アミン1個あたり
の当量(g/eqiv)で、分子量を1分子あたりのア
ミン数で割った値である。 【0142】本発明に用いられる流動化剤は、BET法
で測定した窒素吸着による比表面積が30m2/g以
上、好ましくは50m2/g以上のものが良好な結果を
与える。トナー100重量部に対して流動化剤0.01
〜8重量部、好ましくは0.1〜4重量部使用するのが
良い。 【0143】本発明の静電荷像現像用トナーを作製する
には結着樹脂、着色剤及び/又は磁性体、荷電制御剤ま
たはその他の添加剤を、ヘンシェルミキサー、ボールミ
ルの如き混合機により充分混合し、ニーダー、エクスト
ルーダーの如き熱混練機を用いて溶融、捏和及び練肉し
て樹脂類を互いに相溶せしめ、溶融混練物を冷却固化後
に固化物を粉砕し、粉砕物を分級して本発明のトナーを
得ることができる。 【0144】さらに、流動化剤とトナーをヘンシェルミ
キサーの如き混合機により充分混合し、トナー粒子表面
に添加剤を有する本発明の静電荷像現像用現像剤を得る
ことができる。 【0145】本発明に係る結着樹脂の特性の測定法は以
下に示す通りである。後述の実施例もこれらの方法に基
づいている。 【0146】(1)酸価・OH価の測定法 1)酸価について 1)−1 原材料の場合 試料を精秤し、混合溶媒に溶かし水を加える。この液を
ガラス電極を用いて0.1N−NaOHで電位差滴定を
行い酸価を求める(JIS K1557−1970に準
ずる。)。長鎖アルキルカルボン酸の場合は、加熱して
溶解させた状態でおこなう。 【0147】1)−2 トナーの場合 〈a〉試料の調製 (主結着樹脂,長鎖アルキルアルコール,長鎖アルキル
カルボン酸の分別,含有量)サンプルトナー約1gを秤
量し、円筒ろ紙(例えばNo.86Rサイズ28×10
0mm東洋ろ紙社製)に入れて120℃以上に加熱した
キシレンを500ml以上滴下する。滴下終了後、ろ紙
のキシレンをエバポレーターでとばし、真空乾燥する。
次に乾燥したサンプルを秤量し、再び円筒ろ紙に入れて
ソックスレー抽出器にかける(図3)。溶媒として、テ
トラハイドロフラン(THF)200mlを用いて12
時間抽出する。このとき、THFの抽出サイクルが約4
〜5分に1回になるような還流速度で抽出を行う。 【0148】図3に沿って説明すると、容器15に入っ
ているTHF14は、ヒータ22で加熱され気化し、気
化したTHFは管21を通って冷却器18に導かれる。
冷却器18は、冷却水19で常時、冷却されている。冷
却器18で冷却されて液化したTHFは円筒ろ紙16を
有する貯留部にたまり、THFの液面が中管17のより
も高くなると、貯留部からTHFが容器15に排出され
る。円筒ろ紙に入っているトナー又は樹脂は、循環する
THFによって抽出処理される。 【0149】抽出終了後、円筒ろ紙を取り出し、乾燥,
秤量する。ここで得られたものは、長鎖アルキルアルコ
ール(ag),長鎖アルキルカルボン酸(bg)と、低分
子量ポリエチレンやポリプロピレンなどの炭化水素類,
前述した離型剤(αg)が含まれたものである。 【0150】次に、ろ液を前述したのと同様の方法で乾
燥,秤量し、全結着樹脂を得る。同様に主結着樹脂量を
gとする。 【0151】さらに、ビニル系樹脂に於て低分子量分と
高分子量分の酸価は、ここで得られた主結着樹脂を用
い、分子量分布測定に於て、分取用装置を取りつけ、分
子量45000以下のものと、分子量45000より大
きいものとに分取したものを乾燥し、試料として1)−
1と同様に測定する。 【0152】〈b〉酸価の測定 前記〈a〉で得られた長鎖アルキルアルコール,長鎖ア
ルキルカルボン酸,主結着樹脂及び主結着樹脂を分子量
にて分取したものを、測定試料として用いる。 【0153】長鎖アルキルアルコール,長鎖アルキルカ
ルボン酸,炭化水素類,離型剤などが複数混合されてい
る場合は、それらの混合物を用いて測定する。さらに、
その混合物を気液クロマトグラフにより分離し、それぞ
れの含有率を求めて、個々の酸価を求める方法或は、混
合物を分離した後にそれぞれの酸価を求める方法とがあ
り、本発明に於てはどちらの方法で測定しても良い。酸
価の測定法は以下の通りである。 【0154】試料を精秤し、混合溶媒に溶かし水を加え
る。この液をガラス電極を用いて0.1N−NaOHで
電位差滴定を行い酸価を求める(JIS K1557−
1970に準ずる。)。長鎖アルキルカルボン酸の場合
は、加熱して溶解させた状態でおこなう。 【0155】2)水酸基価について 2)−1 原材料の場合 試料を100mlのメスフラスコに精秤し、これにアセ
チル化試薬5mlを正しく加える。その後100℃±5
℃の浴中に浸して加熱する。1〜2時間後フラスコを浴
から取り出し、放冷後水を加えて振り動かして無水酢酸
を分解する。更に分解を完全にするため再びフラスコを
浴中で10分間以上加熱し放冷後、有機溶剤でフラスコ
の壁を良く洗う。この液をガラス電極を用いてN/2水
酸化カリウムエチルアルコール溶液で電位差滴定を行い
水酸基価を求める(JIS K0070−1966に準
ずる。)。長鎖アルキルアルコールの水酸基価は、AS
TM E−222 TEST METHOD Bに準じ
て測定する。 【0156】2)−2 トナーの場合 試料として、前記酸価測定で調製したものを用いる。 【0157】試料を100mlのメスフラスコに精秤
し、キシレンを50ml加え、120℃のオイルバスで
溶解する。ブランクとしてキシレン50mlを別のメス
フラスコに取り、以下同様の操作を行う。溶解後、無水
酢酸/ピリジン(1/4)の混合液を5ml添加する。
3時間以上加熱した後、オイルバス温度を80℃にし、
少量の蒸留水を添加し、2時間保つ。その後放冷し、少
量の有機溶剤でフラスコ壁をよく洗う。フェノールフタ
レイン(メタノール溶液)指示薬を加え、1/2N K
OH/メタノール滴定液で、電位差滴定を行い、下式よ
りOH価を求める。 【0158】 OH価=28.05×f×(Tb−Ts)/S+A [S:サンプル量(g) Ts:サンプル滴定量(ml) Tb:ブランク滴定量(ml) f:滴定液ファクター A:試料の酸価(主結着樹脂の場合のみ)] 【0159】3)含有率ファクターを考慮したトナーの
酸価,OH価の算出法 酸価,OH価は以下の式に示す様、主結着樹脂
(Rg),長鎖アルキルアルコール(ag),長鎖アルキ
ルカルボン酸(bg)及び任意成分のαgの含有率を、フ
ァクターとして考慮した値を用いる。 【0160】 【数20】【0161】(2)ガラス転移温度Tg 示差熱分析測定装置(DSC測定装置),DSC−7
(パーキンエルマー社製)を用いてASTM D341
8−82に準じて測定する。 【0162】測定試料は5〜20mg、好ましくは10
mgを精密に秤量する。 【0163】これをアルミパン中に入れ、リファレンス
として空のアルミパンを用い、測定温度範囲30〜20
0℃の間で、昇温速度10℃/minで常温常湿下で測
定を行う。 【0164】この昇温過程で、温度40〜100℃の範
囲におけるメインピークの吸熱ピークが得られる。 【0165】このときの吸熱ピークが出る前と出た後の
ベースラインの中間点の線と示差熱曲線との交点を本発
明におけるガラス転移温度Tgとする。 【0166】(3)分子量の測定(樹脂) GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィ)によ
るクロマトグラムの分子量は次の条件で測定される。 【0167】すなわち、40℃のヒートチャンバー中で
カラムを安定化させ、この温度におけるカラムに、溶媒
としてTHF(テトラヒドロフラン)を毎分1mlの流
速で流す。試料が樹脂の場合は、樹脂をロールミルで素
通し(130℃,15分)したものを用いる。また、試
料が現像剤の場合は、現像剤をTHFに溶解後0.2μ
mフィルターで濾過し、その濾液を試料として用いる。
試料濃度として0.05〜0.6重量%に調整した樹脂
のTHF試料溶液を50〜200μl注入して測定す
る。試料の分子量測定にあたっては、試料の有する分子
量分布を、数種の単分散ポリスチレン標準試料により作
製された検量線の対数値とカウント数との関係から算出
した。検量線作成用の標準ポリスチレン試料としては、
例えば、Pressure Chemical Co.
製あるいは、東洋ソーダ工業社製の分子量が6×1
2 ,2.1×103 ,4×103 ,1.75×1
4 ,5.1×104 ,1.1×105 ,3.9×10
5 ,8.6×105 ,2×106 ,4.48×106
ものを用い、少なくとも10点程度の標準ポリスチレン
試料を用いるのが適当である。また、検出器にはRI
(屈折率)検出器を用いる。 【0168】なお、カラムとしては、103 〜2×10
6 の分子量領域を適確に測定するために、市販のポリス
チレンゲルカラムを複数組合せるのが良く、例えば、W
aters社製のμ−styragel 500,10
3 ,104 ,105 の組合せや、昭和電工社製のsho
dex KA−801,802,803,804,80
5,806,807の組合せが好ましい。 【0169】(4)分子量分布の測定(長鎖アルキルア
ルコール,長鎖アルキルカルボン酸) (GPC測定条件)装置:GPC−150C(ウォータ
ーズ社) カラム:GMH−HT30cm2連(東ソー社製) 温度:135℃ 溶媒:o−ジクロロベンゼン(0.1%アイオノール添
加) 流速:1.0ml/min 試料:0.15%の試料を0.4ml注入 【0170】以上の条件で測定し、試料の分子量算出に
あたっては単分散ポリスチレン標準試料により作成した
分子量較正曲線を使用する。さらに、Mark−Hou
wink粘度式から導き出される換算式でポリエチレン
換算することによって算出される。 【0171】(5)トナーの帯電量の測定(図2) 現像器現像担持体上からサンプリングした現像剤を秤量
後、底に500メッシュ(磁性粒子の通過しない大きさ
に適宜変更可能)の導電性スクリーン3のある金属製の
測定容器2に測定サンプルを入れ金属製のフタ4をす
る。このときの測定容器2全体の重量を秤りW1(g)
とする。次に、吸引機1(測定容器2と接する部分は少
なくとも絶縁体)において、吸引口7から吸引し風量調
節弁6を調整して真空計5の圧力を250mmAqとす
る。この状態で充分(約2分間)吸引を行ないトナーを
吸引除去する。このときの電位計9の電位をV(ボル
ト)とする。ここで8はコンデンサーであり容量をC
(μF)とする。また、吸引後の測定容器全体の重量を
秤りW2(g)とする。この摩擦帯電量T(μC/g)
は下式の如く計算される。 【0172】 T(μC/g)=(C×V)/(W1−W2) 【0173】 【実施例】以下製造例及び実施例によって本発明を説明
する。 【0174】(樹脂製造例1) テレフタル酸 16mol% フマル酸 18mol% 無水トリメリット酸 15mol% 式(イ)で表わされるビスフェノール誘導体 (R:プロピレン基でx+y=2.2) 30mol% (R:エチレン基で x+y=2.2) 18mol% 【0175】これらを縮合重合して、Mn=4,00
0,Mw=35,000,Tg=63℃,酸価=20,
OH価=16のポリエステルを得た。ここで得られたポ
リエステルを樹脂Aとする。 【0176】(樹脂製造例2) テレフタル酸 10mol% フマル酸 18mol% アジピン酸 10mol% 無水トリメリット酸 10mol% 式(イ)で表わされるビスフェノール誘導体 (R:プロピレン基でx+y=2.2) 17mol% (R:エチレン基で x+y=2.2) 35mol% 【0177】これらを縮合重合して、Mn=3,00
0,Mw=22,000,Tg=61℃,酸価=12,
OH価=56のポリエステルを得た。ここで得られたポ
リエステルを樹脂Bとする。 【0178】(樹脂製造例3〜12)以下同様に縮合重
合し、表1に示したポリエステル樹脂C〜Lを得た。 【0179】また、重合条件を変えることにより、表2
に示した長鎖アルキルアルコールα−1〜13及び、長
鎖アルキルカルボン酸をβ−1〜3を得た。 【0180】 【表1】【0181】 【表2】 【0182】実施例1 樹脂A−1 100重量部 磁性酸化鉄 90重量部 (平均粒径0.15μm、Hc115エルステッド、 σs80emu/g、σr11emu/g) 式(3)で示される長鎖アルキルアルコール(α−1) 5重量部 (X=48,OH価=70,Mn=440,Mw=870,Mw/Mn= 2.0,m.p.108℃,C37≦アルコール含量60wt%) モノアゾ金属錯体(負荷電性制御剤) 2重量部 【0183】上記材料をヘンシェルミキサーで前混合し
た後、130℃で2軸混練押出機によって溶融混練を行
なった。混練物を放冷後、カッターミルで粗粉砕した
後、ジェット気流を用いた微粉砕機を用いて粉砕し、更
に風力分級機を用いて分級し、重量平均粒径6.2μm
の磁性トナーを得た。この磁性トナー100重量部に対
し、疎水性乾式シリカ(BET300m2/g)1.0
重量部をヘンシェルミキサーにて外添添加して現像剤と
した。 【0184】この現像剤を用いて、キヤノン製ディジタ
ル複写機GP−55で画像特性の評価を行い、表6に示
した様に良好な結果が得られた。またGP−55の定着
機をとりはずし外部駆動及び、温度コントロール機能を
つけ、定着速度を変えて、定着試験をしたところ、表6
に示した様な良好な結果が得られた。 【0185】画像特性評価においては帯電速度が速く、
飽和帯電量が安定していることにより濃度階調性が良好
であった。さらに、このことにより、粒径の小さい現像
剤のみが現像・消費されるいわゆる選択現像という現象
も発生せず、ハーフトーンの画質も初期とほとんど変わ
らず、濃度ムラのない、なめらかで良好なものであっ
た。 【0186】実施例2〜27 結着樹脂,長鎖アルキルアルコール,長鎖アルキルカル
ボン酸を表3,4に示した様に変えた以外は実施例1と
同様に行い、表6〜8に示した様に、良好な結果が得ら
れた。また、2万枚複写後の粒度も初期とほとんど変わ
りなく、良好な画像特性が得られた。 【0187】実施例28 実施例1で得た分級微粉 60重量部 樹脂A−1 100重量部 磁性酸化鉄 90重量部 (平均粒径0.15μm、Hc115エルステッド、 σs80emu/g、σr11emu/g) 式(3)で示される長鎖アルキルアルコール(α−1) 5重量部 (X=48,OH価=70,Mn=440,Mw=870,Mw/Mn= 2.0) モノアゾ金属錯体(負荷電性制御剤) 2重量部 【0188】上記材料を用いた以外は、実施例1と同様
に行い、表8に示した様に良好な結果を得た。 【0189】比較例1〜10 結着樹脂,長鎖アルキルアルコール,長鎖アルキルカル
ボン酸を表5に示した様に変えた以外は実施例1と同様
に行い、表9に示した結果を得た。 【0190】比較例11 比較例1で得た分級微粉と、比較例1で用いた材料を使
用して、実施例28と同様に行い、表9に示した様な結
果を得た。 【0191】 【表3】【0192】 【表4】 【0193】 【表5】【0194】 【表6】 【0195】 【表7】【0196】 【表8】 【0197】 【表9】【0198】(樹脂製造例13) スチレン 80.0重量部 ブチルアクリレート 10.0重量部 マレイン酸モノブチル 10.0重量部 ジ−tert−ブチルパーオキサイド 6.0重量部 【0199】上記材料を、還流温度まで加熱したキシレ
ン200重量部中に4時間かけて滴下した。更にキシレ
ン還流下(138〜144℃)で重合を完了し、減圧下
で200℃まで昇温させながらキシレンを除去した。こ
のようにして得られた樹脂を樹脂A−2とする。 【0200】 樹脂A−2 40.0重量部 スチレン 45.0重量部 ブチルアクリレート 15.0重量部 ジビニルベンゼン 0.5重量部 ベンゾイルパーオキサイド 1.5重量部 【0201】上記混合液にポリビニルアルコール部分ケ
ン化物0.12重量部を溶解した水170重量部を加
え、激しく撹拌し、懸濁分散液とした。水50重量部を
入れ窒素置換した反応器に上記懸濁分散液を添加し、反
応温度80℃で8時間懸濁重合反応させた。反応終了
後、水洗し、脱水、乾燥して樹脂1を得た。 【0202】樹脂1のTg=60℃,Mn=1100
0,Mw=100000,酸価=17,OH価=0であ
った。 【0203】(樹脂製造例14)樹脂A−2の組成にお
いて スチレン 85重量部 ブチルアクリレート 13重量部 2ヒドロキシエチルアクリレート 2重量部 【0204】このように変えた以外は樹脂製造例13と
同様に溶液重合後、懸濁重合し、樹脂2を得た。ここで
得られた樹脂2のTg=58℃,Mn=12000,M
w=120000,酸価=0,OH価=4であった。 【0205】(樹脂製造例15)樹脂A−2の組成にお
いて スチレン 85重量部 ブチルアクリレート 15重量部 【0206】このように変えた以外は樹脂製造例13と
同様に溶液重合後懸濁重合し、樹脂3を得た。ここで得
られた樹脂3のTg=59℃,Mn=10000,Mw
=130000,酸価=0,OH価=0であった。 【0207】(樹脂製造例16〜46)以下、モノマー
及び組成比,開始剤量,第1段階で重合したビニル系樹
脂量と第2段階で重合するモノマー量との比を変えた以
外は、樹脂製造例13と同様に行い、表10〜13に示
した樹脂を得た。 【0208】また、重合条件を変えることにより表14
に示した長鎖アルキルアルコールα1〜13及び長鎖ア
ルキルカルボン酸β−2〜4を得た。 【0209】 【表10】 【0210】 【表11】 【0211】 【表12】【0212】 【表13】 【0213】 【表14】【0214】実施例29 樹脂1 100重量部 磁性酸化鉄 90重量部 (平均粒径0.15μm、Hc115エルステッド、 σs80emu/g、σr11emu/g) 式(3)で示される長鎖アルキルアルコール(α−1) 5重量部 (X=48,OH価=70,Mn=440,Mw=870,Mw/Mn= 2.0) モノアゾ金属錯体(負荷電性制御剤) 2重量部 【0215】上記材料をヘンシェルミキサーで前混合し
た後、130℃で2軸混練押出機によって溶融混練を行
なった。混練物を放冷後、カッターミルで粗粉砕した
後、ジェット気流を用いた微粉砕機を用いて粉砕し、更
に風力分級機を用いて分級し、重量平均粒径6.2μm
の磁性トナーを得た。この磁性トナー100重量部に対
し、疎水性乾式シリカ(BET300m2/g)1.0
重量部をヘンシェルミキサーにて外添添加して現像剤と
した。 【0216】この現像剤を用いて、キヤノン製ディジタ
ル複写機GP−55で画像特性の評価を行い、表21に
示した様に良好な結果が得られた。またGP−55の定
着機をとりはずし外部駆動及び、温度コントロール機能
をつけ、定着速度を変えて、定着試験をしたところ、表
21に示した様な良好な結果が得られた。 【0217】画像特性評価においては帯電速度が速く、
飽和帯電量が安定していることにより濃度階調性が良好
であった。さらに、このことにより、粒径の小さい現像
剤のみが現像・消費されるいわゆる選択現像という現象
も発生せず、ハーフトーンの画質も初期とほとんど変わ
らず、濃度ムラのない、なめらかで良好なものであっ
た。 【0218】実施例30〜87 結着樹脂,長鎖アルキルアルコール,長鎖アルキルカル
ボン酸を表15〜19に示した様に変えた以外は実施例
29と同様に行い、表21〜26に示した様に、良好な
結果が得られた。また、2万枚複写後の粒度も初期とほ
とんど変わりなく、良好な画像特性が得られた。 【0219】比較例12〜25 結着樹脂,長鎖アルキルアルコール,長鎖アルキルカル
ボン酸を表20に示した様に変えた以外は実施例29と
同様に行い、表28,29に示した結果を得た。 【0220】実施例88 実施例29で得た分級微粉 60重量部 樹脂1 100重量部 磁性酸化鉄 90重量部 (平均粒径0.15μm、Hc115エルステッド、 σs80emu/g、σr11emu/g) 式(3)で示される長鎖アルキルアルコール(α−1) 5重量部 (X=48,OH価=70,Mn=440,Mw=870,Mw/Mn= 2.0) モノアゾ金属錯体(負荷電性制御剤) 2重量部 【0221】上記材料を用いた以外は、実施例29と同
様に行い、表26に示した様に良好な結果を得た。 【0222】実施例89〜91 実施例31,68,71で得た分級微粉及び樹脂9と、
長鎖アルキルアルコールα−1,α−2,長鎖アルキル
カルボン酸β−4をそれぞれ用いた以外は、実施例86
と同様に行い、表27に示した様に、良好な結果を得
た。 【0223】比較例26及び27 比較例13及び25で得た分級微粉と、比較例13及び
25で用いた材料をそれぞれ用いて、実施例87と同様
に行い、表29に示した様に、分級微粉を再利用した系
がさらに、帯電性が悪化し、画質劣化が発生した。 【0224】 【表15】 【0225】 【表16】【0226】 【表17】 【0227】 【表18】【0228】 【表19】 【0229】 【表20】【0230】 【表21】 【0231】 【表22】【0232】 【表23】 【0233】 【表24】【0234】 【表25】 【0235】 【表26】【0236】 【表27】 【0237】 【表28】 【0238】 【表29】 【0239】 【発明の効果】本発明によれば、低速から高速複写機に
至るまで定着性を損なうことなく、耐オフセット性に優
れ、高濃度のコピー画像を得ることができる。また、微
粒子化してもハーフトーン部分において優れた定着性を
示し、良画質のコピー画像を得ることができる。さら
に、微粉を再利用してもすぐれた帯電及び定着性能を有
するトナーを得ることができる。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明以外の現像剤を用いたときの現像電位と
コピー画像濃度との関係を示した図であり、図中、実線
は最大画像濃度を1.4以上にしたとき、破線は濃度階
調性を良くしたときを示す。 【図2】トナーの摩擦帯電量の測定装置の説明図であ
る。 【図3】ソックスレー抽出に使用するソックスレー抽出
装置の一具体例を示す概略図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 道上 正 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (56)参考文献 特開 平3−11363(JP,A) 特開 平4−97162(JP,A) 特開 平4−97163(JP,A) 特開 平5−119511(JP,A) 特開 平2−77758(JP,A) 特開 平7−28273(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 9/08 - 9/087

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 酸価を有するポリエステル樹脂を結着樹
    脂として含有し、OH価が10〜120mgKOH/g
    の長鎖アルキルアルコール又は酸価が5〜120mgK
    OH/gの長鎖アルキルカルボン酸のうちの少なくとも
    一種をさらに含有し、トナーが下記式(1)又は(2) 式(1) 【数1】ポリエステル樹脂の酸価+長鎖アルキルアルコ
    ールのOH価−(1/4)×ポリエステル樹脂のOH価
    ≧5 式(2) 【数2】ポリエステル樹脂の酸価+長鎖アルキルカルボ
    ン酸の酸価−(1/4)×ポリエステル樹脂のOH価≧
    5 を満足し、 該ポリエステル樹脂の数平均分子量(Mn)が1,00
    0〜50,000であり、重量平均分子量(Mw)が
    3,000〜3,000,000であることを特徴とす
    る静電荷像現像用トナー。 【請求項2】 炭素数37個以上の長鎖アルキルアルコ
    ール成分が、長鎖アルコール中に50重量%以上含有さ
    れている請求項1に記載の静電荷像現像用トナー。 【請求項3】 炭素数38個以上の長鎖アルキルカルボ
    ン酸成分が、長鎖アルキルカルボン酸中に50重量%以
    上含有されている請求項1に記載の静電荷像現像用トナ
    ー。 【請求項4】 長鎖アルキルアルコールは、融点が91
    ℃以上である請求項1または2に記載の静電荷像現像用
    トナー。 【請求項5】 長鎖アルキルカルボン酸は、融点が91
    ℃以上である請求項1または3に記載の静電荷像現像用
    トナー。 【請求項6】 下記式 ポリエステル樹脂の酸価+長鎖アルキルアルコールのO
    H価−(1/4)×ポリエステル樹脂のOH価≧10 を満足する請求項1に記載の静電荷像現像用トナー。 【請求項7】 下記式 ポリエステル樹脂の酸価+長鎖アルキルカルボン酸の酸
    価−(1/4)×ポリエステル樹脂のOH価≧10 を満足する請求項1に記載の静電荷像現像用トナー。 【請求項】 該ポリエステル樹脂の酸価が、2.5〜8
    0である請求項1に記載の静電荷像現像用トナー。 【請求項9】 該ポリエステル樹脂の酸価が、5〜60
    である請求項1に記載の静電荷像現像用トナー。 【請求項10】 該ポリエステル樹脂の酸価が、10〜
    50である請求項1に記載の静電荷像現像用トナー。 【請求項11】 該ポリエステル樹脂のOH価が、80
    以下である請求項1に記載の静電荷像現像用トナー。 【請求項12】 該ポリエステル樹脂のOH価が、70
    以下である請求項1に記載の静電荷像現像用トナー。 【請求項13】 該ポリエステル樹脂のOH価が、60
    以下である請求項1に記載の静電荷像現像用トナー。 【請求項14】 該ポリエステル樹脂のMnが1,50
    0〜20,000であり、Mwが10,000〜2,5
    00,000である請求項1に記載の静電荷像現像用ト
    ナー。 【請求項15】 該ポリエステル樹脂のMnが2,50
    0〜10,000であり、Mwが40,000〜2,0
    00,000である請求項1に記載の静電荷像現像用ト
    ナー。 【請求項16】 該ポリエステル樹脂のガラス転移温度
    が、40〜90℃である請求項1に記載の静電荷像現像
    用トナー。 【請求項17】 該ポリエステル樹脂のガラス転移温度
    が、45〜85℃である請求項1に記載の静電荷像現像
    用トナー。 【請求項18】 長鎖アルキルアルコールのOH価が、
    20〜100mgKOH/gである請求項1に記載の静
    電荷像現像用トナー。 【請求項19】 長鎖アルキルカルボン酸の酸価が、1
    0〜100mgKOH/gである請求項1に記載の静電
    荷像現像用トナー。 【請求項20】 長鎖アルキルアルコールまたは長鎖ア
    ルキルカルボン酸のMnが150〜4,000であり、
    Mwが500〜10,000である請求項1に記載の静
    電荷像現像用トナー。 【請求項21】 長鎖アルキルアルコールまたは長鎖ア
    ルキルカルボン酸のMnが250〜2,500であり、
    Mwが600〜8,000である請求項1に記載の静電
    荷像現像用トナー。 【請求項22】 長鎖アルキルアルコールまたは長鎖ア
    ルキルカルボン酸のMw/Mnの値が5以下である請求
    項1に記載の静電荷像現像用トナー。 【請求項23】 長鎖アルキルアルコールまたは長鎖ア
    ルキルカルボン酸のMw/Mnの値が3以下である請求
    項1に記載の静電荷像現像用トナー。 【請求項24】 長鎖アルキルアルコール及び/又は長
    鎖アルキルカルボン酸が結着樹脂100重量部あたり、
    0.1〜30重量部含有されている請求項1に記載の静
    電荷像現像用トナー。 【請求項25】 長鎖アルキルアルコール及び/又は長
    鎖アルキルカルボン酸が結着樹脂100重量部あたり、
    0.5〜20重量部含有されている請求項1に記載の静
    電荷像現像用トナー。 【請求項26】 長鎖アルキルアルコールまたは長鎖ア
    ルキルカルボン酸の下記式(3),(4) 式(3) CH3(CH2XCH2OH 式(4) CH3(CH2YCH2COOH で示される平均重合度XまたはYが35〜250である
    請求項1に記載の静電荷像現像用トナー。 【請求項27】 長鎖アルキルアルコールまたは長鎖ア
    ルキルカルボン酸の平均重合度XまたはYが35〜20
    0である請求項26に記載の静電荷像現像用トナー。 【請求項28】下記式 【数3】を満足する請求項1に記載の静電荷像現像用トナー。 【請求項29】下記式 【数4】 を満足する請求項28に記載の静電荷像現像用トナー。 【請求項30】下記式 【数5】 を満足する請求項28に記載の静電荷像現像用トナー。 【請求項31】下記式 【数6】 を満足する請求項28に記載の静電荷像現像用トナー。 【請求項32】下記式 【数7】 を満足する請求項28に記載の静電荷像現像用トナー。 【請求項33】 該式(1)f,(2)fに於て、左辺
    (=fr×結着樹脂の酸価+fa×長鎖アルキルアルコー
    ルのOH価,fr×結着樹脂の酸価+fc×長鎖アルキル
    カルボン酸の酸価)の値が5〜90である請求項28
    記載の静電荷像現像用トナー。 【請求項34】 酸価が2.5〜70mgKOH/gの
    ビニル系樹脂を結着樹脂として含有し、OH価が10〜
    120mgKOH/gの長鎖アルキルアルコール又は酸
    価が5〜120mgKOH/gの長鎖アルキルカルボン
    酸をさらに含有し、トナーが下記式(1)又は(2) 式(1) 【数8】 式(2) 【数9】 を満足することを特徴とする静電荷像現像用トナー。 【請求項35】 炭素数37個以上の長鎖アルキルアル
    コール成分が、長鎖アルコール中に50重量%以上含有
    されている請求項34に記載の静電荷像現像用トナー。 【請求項36】 炭素数38個以上の長鎖アルキルカル
    ボン酸成分が、長鎖アルキルカルボン酸中に50重量%
    以上含有されている請求項34に記載の静電荷像現像用
    トナー。 【請求項37】 長鎖アルキルアルコールは、融点が9
    1℃以上である請求項34または35に記載の静電荷像
    現像用トナー。 【請求項38】 長鎖アルキルカルボン酸は、融点が9
    1℃以上である請求項34または36に記載の静電荷像
    現像用トナー。 【請求項39】 下記式 ビニル系樹脂の酸価+長鎖アルキルアルコールのOH価
    −(1/4)×ビニル系樹脂のOH価≧5 を満足する請求項34に記載の静電荷像現像用トナー。 【請求項40】 下記式 ビニル系樹脂の酸価+長鎖アルキルアルコールのOH価
    −(1/4)×ビニル系樹脂のOH価≧10 を満足する請求項34に記載の静電荷像現像用トナー。 【請求項41】 下記式 ビニル系樹脂の酸価+長鎖アルキルカルボン酸の酸価−
    (1/4)×ビニル系樹脂のOH価≧5 を満足する請求項34に記載の静電荷像現像用トナー。 【請求項42】 下記式 ビニル系樹脂の酸価+長鎖アルキルカルボン酸の酸価−
    (1/4)×ビニル系樹脂のOH価≧10 を満足する請求項34に記載の静電荷像現像用トナー。 【請求項43】 該ビニル系樹脂の酸価が、5〜60で
    ある請求項34に記載の静電荷像現像用トナー。 【請求項44】 該ビニル系樹脂の酸価が、10〜50
    である請求項34に記載の静電荷像現像用トナー。 【請求項45】 該ビニル系樹脂のOH価が、40以下
    である請求項34に記載の静電荷像現像用トナー。 【請求項46】 該ビニル系樹脂のOH価が、30以下
    である請求項34に記載の静電荷像現像用トナー。 【請求項47】 該ビニル系樹脂のOH価が、20以下
    である請求項34に記載の静電荷像現像用トナー。 【請求項48】 該ビニル系樹脂のMnが2,500〜
    50,000であり、Mwが10,000〜1,50
    0,000である請求項34に記載の静電荷像現像用ト
    ナー。 【請求項49】 該ビニル系樹脂のMnが3,000〜
    20,000であり、Mwが2,500〜1,250,
    000である請求項34に記載の静電荷像現像用トナ
    ー。 【請求項50】 GPCによる分子量分布測定に於て、
    少なくとも分子量2,000〜40,000の領域及び
    分子量50,000〜1,200,000の領域にそれ
    ぞれピークを有する請求項34に記載の静電荷像現像用
    トナー。 【請求項51】 GPCによる分子量分布測定に於て、
    少なくとも分子量3,000〜30,000の領域及び
    分子量80,000〜1,100,000の領域にそれ
    ぞれピークを有する請求項34に記載の静電荷像現像用
    トナー。 【請求項52】 GPCによる分子量分布測定に於て、
    少なくとも分子量3,500〜20,000の領域及び
    分子量100,000〜1,000,000の領域にそ
    れぞれピークを有する請求項34に記載の静電荷像現像
    用トナー。 【請求項53】 該ビニル系樹脂のガラス転移温度が、
    45〜80℃である請求項34に記載の静電荷像現像用
    トナー。 【請求項54】 該ビニル系樹脂のガラス転移温度が、
    55〜70℃である請求項34に記載の静電荷像現像用
    トナー。 【請求項55】 長鎖アルキルアルコールのOH価が、
    20〜100mgKOH/gである請求項34に記載の
    静電荷像現像用トナー。 【請求項56】 長鎖アルキルカルボン酸の酸価が、1
    0〜100mgKOH/gである請求項34に記載の静
    電荷像現像用トナー。 【請求項57】 長鎖アルキルアルコールまたは長鎖ア
    ルキルカルボン酸のMnが150〜4,000であり、
    Mwが500〜10,000である請求項34に記載の
    静電荷像現像用トナー。 【請求項58】 長鎖アルキルアルコールまたは長鎖ア
    ルキルカルボン酸のMnが250〜2,500であり、
    Mwが600〜8,000である請求項34に記載の静
    電荷像現像用トナー。 【請求項59】 長鎖アルキルアルコールまたは長鎖ア
    ルキルカルボン酸のMw/Mnの値が5以下である請求
    34に記載の静電荷像現像用トナー。 【請求項60】 長鎖アルキルアルコールまたは長鎖ア
    ルキルカルボン酸のMw/Mnの値が3以下である請求
    34に記載の静電荷像現像用トナー。 【請求項61】 長鎖アルキルアルコール及び/又は長
    鎖アルキルカルボン酸が結着樹脂100重量部あたり、
    0.1〜30重量部含有されている請求項34に記載の
    静電荷像現像用トナー。 【請求項62】 長鎖アルキルアルコール及び/又は長
    鎖アルキルカルボン酸が結着樹脂100重量部あたり、
    0.5〜20重量部含有されている請求項34に記載の
    静電荷像現像用トナー。 【請求項63】 長鎖アルキルアルコールまたは長鎖ア
    ルキルカルボン酸の下記式(3),(4) 式(3) CH3(CH2XCH2OH 式(4) CH3(CH2YCH2COOH で示される平均重合度XまたはYが35〜250である
    請求項34に記載の静電荷像現像用トナー。 【請求項64】 長鎖アルキルアルコールまたは長鎖ア
    ルキルカルボン酸の平均重合度XまたはYが35〜20
    0である請求項63に記載の静電荷像現像用トナー。 【請求項65】 GPCによる分子量分布測定に於て、
    分子量45,000以下の領域部分と、それより大きい
    領域の部分の面積比が2:8〜9.5:0.5の範囲に
    ある請求項34に記載の静電荷像現像用トナー。 【請求項66】 GPCによる分子量分布測定に於て、
    分子量45,000以下の領域部分と、それより大きい
    領域の部分の面積比が2.5:7.5〜9:1の範囲に
    ある請求項34に記載の静電荷像現像用トナー。 【請求項67】 GPCによる分子量分布測定に於て、
    分子量45,000以下の領域部分と、それより大きい
    領域の部分の面積比が3:7〜8.5:1.5の範囲に
    ある請求項34に記載の静電荷像現像用トナー。 【請求項68】 GPCによる分子量分布測定に於て、
    分子量が45,000以下の領域の結着樹脂の酸価が3
    〜80mgKOH/gであり、分子量が45,000よ
    り大きい領域の結着樹脂の酸価が0〜60mgKOH/
    gである請求項34に記載の静電荷像現像用トナー。 【請求項69】 GPCによる分子量分布測定に於て、
    分子量が45,000以下の領域の結着樹脂の酸価が5
    〜70mgKOH/gであり、分子量が45,000よ
    り大きい領域の結着樹脂の酸価が0〜50mgKOH/
    gである請求項34に記載の静電荷像現像用トナー。 【請求項70】 GPCによる分子量分布測定に於て、
    分子量が45,000以下の領域の結着樹脂の酸価が1
    0〜60mgKOH/gであり、分子量が45,000
    より大きい領域の結着樹脂の酸価が0〜40mgKOH
    /gである請求項34に記載の静電荷像現像用トナー。 【請求項71】下記式 【数10】 を満足する請求項34に記載の静電荷像現像用トナー。 【請求項72】下記式 【数11】 を満足する請求項71に記載の静電荷像現像用トナー。 【請求項73】下記式 【数12】 を満足する請求項71に記載の静電荷像現像用トナー。 【請求項74】下記式 【数13】 を満足する請求項71に記載の静電荷像現像用トナー。 【請求項75】下記式 【数14】を満足する請求項71に記載の静電荷像現像用トナー。 【請求項76】 該式(1)f,(2)fに於て、左辺
    (=fr×結着樹脂の酸価+fa×長鎖アルキルアルコー
    ルのOH価,fr×結着樹脂の酸価+fc×長鎖アルキル
    カルボン酸の酸価)の値が5〜50である請求項71
    記載の静電荷像現像用トナー。
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