JP3056122B2 - 非磁性一成分用フルカラートナー - Google Patents

非磁性一成分用フルカラートナー

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JP3056122B2
JP3056122B2 JP13620097A JP13620097A JP3056122B2 JP 3056122 B2 JP3056122 B2 JP 3056122B2 JP 13620097 A JP13620097 A JP 13620097A JP 13620097 A JP13620097 A JP 13620097A JP 3056122 B2 JP3056122 B2 JP 3056122B2
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淳 清水
秀典 舘
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、非磁性一成分用フ
ルカラートナーに関する。さらに詳しくは、電子写真、
静電記録、静電印刷等において、静電荷像を現像するた
めの非磁性一成分用フルカラートナーに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、電子写真法としては米国特許第2
221776号明細書、同第2297691号明細書、
同第2357809号明細書等に記載されている如く、
光導電性絶縁層を一様に帯電させ(帯電工程)、次いで
その層を露光せしめ(露光工程)、露光された部分の電
荷を消散させることによって静電気的な潜像を形成し、
更に該静電潜像にトナーと称される着色された荷電した
微粉末を付着せしめることによって可視化させ(現像工
程)、得られた可視像を転写紙等の転写材に転写せしめ
た(転写工程)後、加熱、圧力あるいはその他の適当な
手段によって永久定着せしめること(定着工程)からな
る。そして、上記トナー像を転写した後、感光体表面を
清掃するために(クリーニング工程)感光体上の残留ト
ナーを掻き取っている。
【0003】これらのうち、現像工程では、トナーと、
トナーに電荷を付与し磁力によりトナーを静電潜像部に
搬送するために用いられるキャリアとの二成分よりなる
現像剤を用いる二成分磁気ブラシ現像法が、従来最も都
合よく用いられてきた。
【0004】しかしながら、二成分磁気ブラシ現像法は
現像剤の搬送に磁力を用いるため、現像ロール中に磁石
が必要であり、キャリアも鉄粉、ニッケル粉、フェライ
ト等の金属もしくはその酸化物であるため、現像機およ
び現像剤が重くなり、記録装置の小型軽量化を阻害する
原因となる。
【0005】また、例えば、米国特許第3909258
号明細書、および同第4121931号明細書に提案さ
れているように、キャリアを用いずトナー内部に磁性体
を内包させ、トナーの有する磁力によりトナーを静電潜
像部に搬送する磁性一成分現像法も従来よりよく用いら
れてきた。しかしながら、この現像法も現像ロール内部
には磁石が必要であり、現像装置の軽量化という観点か
らは不利である。
【0006】これらの現像法の上記問題点を解消するた
めに、米国特許第2895847号明細書、同第315
2012号明細書、特公昭41−9475号公報、同4
5−2877号公報、同54−3624号公報等に記載
されている磁性粉を含有しないトナーのみを使用する非
磁性一成分現像方式の検討、改良が盛んになされてきて
いる。この現像法は、現像ロールに磁石を用いない点で
記録装置の小型軽量化に対して非常に有利である。特に
近年開発が盛んになっている小型のパーソナル用プリン
ター、および普通紙Faxに対してはこの現像方法を用
いる例が多くなってきている。
【0007】しかし、非磁性一成分現像方式では、キャ
リアを使用しないため、トナーの帯電制御に対して非常
に負荷がかかる。また、フルカラートナーの場合は特
に、無色の電荷調整剤しか使用できず、帯電性の確保が
困難である。
【0008】一方、トナーに安定した帯電性を付与する
等の目的で、電荷調整剤としてベンジル酸誘導体の金属
塩を用いたトナーが、特開平2−221967号公報、
特開平7−84409号公報、特開平5−72812号
公報および特開平5−165257号公報等に記載され
ているが、これらのトナーには、十分な帯電量が付与さ
れないという欠点がある。
【0009】また、トナーに高い帯電性を安定して付与
するため等の目的で、特開昭53−127726号公
報、特開昭55−42752号公報および特開平7−2
71097号公報等には、サリチル酸誘導体の金属塩を
電荷調整剤として用いたトナーが開示されているが、こ
れらのトナーには、帯電の立ち上がり性に欠けるという
欠点がある。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記従来技
術に鑑みてなされたものであり、現像ロールと感光体が
接触する非磁性一成分現像方式に使用した場合でも、帯
電性を確保でき、非磁性一成分現像方式で問題となるか
ぶり、ゴーストおよび追従性を低減することのできる非
磁性一成分用フルカラートナーを提供することを目的と
する。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記課題
を解決するべく、鋭意検討を重ねたところ、驚くべきこ
とに、非磁性一成分現像方式のトナーにおいて、ベンジ
ル酸誘導体の金属塩を添加すると帯電の立ち上がり性の
向上に、またサリチル酸誘導体の金属塩を添加すると帯
電量のレベルアップに非常に効果があるというまったく
新しい事実を見いだした。そこで、本発明者らはこの両
者の電荷調整剤を組み合わせて使用することにより、従
来の方法では困難であった非磁性一成分用フルカラート
ナーの帯電制御を可能にすることができることを見いだ
した。本発明はかかる知見に基づいて完成されたもので
ある。
【0012】すなわち、本発明の要旨は、(1) 現像
ロールおよび該現像ロール上に形成されるトナー層の厚
さを均一に規制しつつ摩擦帯電により電荷を付与するブ
レードを有する現像装置に使用される非磁性一成分用フ
ルカラートナーにおいて、前記トナーが、少なくともポ
リエステル樹脂を主成分とする結着樹脂、着色剤および
電荷調整剤からなる樹脂微粒子と外添剤とからなり、前
記電荷調整剤が一般式(I):
【0013】
【化3】
【0014】(式中、Xはアルカリ金属を示す)で表さ
れるベンジル酸誘導体の金属塩および一般式(II):
【0015】
【化4】
【0016】(式中、R1 、R2 およびR3 はそれぞれ
独立して水素原子、直鎖または分枝鎖状の炭素数1〜1
0のアルキル基またはアリル基、Yは亜鉛、ニッケル、
コバルト、銅およびクロムよりなる群から選ばれた1種
を示す)で表されるサリチル酸誘導体の金属塩を含有
し、ベンジル酸誘導体の金属塩とサリチル酸誘導体の金
属塩との重量比(サリチル酸誘導体の金属塩/ベンジル
酸誘導体の金属塩)の値が1以上であることを特徴とす
る非磁性一成分用フルカラートナー、 (2) 一般式(II)において、Yが亜鉛である前記
(1)記載の非磁性一成分用フルカラートナー、 (3) 外添剤がシリカ微粒子である前記(1)または
(2)記載のトナー、 (4) 外添剤の一次粒子の平均粒径が30〜100n
mである前記(1)〜(3)いずれか記載のトナー、 (5) 外添剤がシリコーンオイルで疎水化処理されて
おり、該外添剤へのシリコーンオイルの添加量が、該外
添剤の表面積あたり2〜3mg/m2 である前記(1)
〜(4)いずれか記載のトナー、ならびに (6) 外添剤によるトナーの被覆率が30%以上であ
る前記(1)〜(5)いずれか記載のトナー、に関す
る。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明の非磁性一成分用フルカラ
ートナーは、前記したように、現像ロールおよび該現像
ロール上に形成されるトナー層の厚さを均一に規制しつ
つ摩擦帯電により電荷を付与するブレードを有する現像
装置に使用されるトナーであって、前記トナーが、少な
くともポリエステル樹脂を主成分とする結着樹脂、着色
剤および電荷調整剤からなる樹脂微粒子と外添剤とから
なり、前記電荷調整剤がベンジル酸誘導体の金属塩およ
びサリチル酸誘導体の金属塩を含有することを特徴とす
るものである。
【0018】本発明において、樹脂微粒子に含有される
結着樹脂は、ポリエステル樹脂を主成分とするものであ
り、その含有量は、トナーの耐久性および着色剤の分散
性の確保の点から、結着樹脂中70重量%以上であるこ
とが好ましく、90〜100重量%であることがより好
ましい。
【0019】前記ポリエステル樹脂は、アルコール成分
とカルボン酸、カルボン酸エステルおよびカルボン酸無
水物等のカルボン酸成分を原料モノマーとする。
【0020】2価のアルコール成分としては、ポリオキ
シプロピレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキ
シフェニル)プロパン、ポリオキシプロピレン(3.
3)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパ
ン、ポリオキシエチレン(2.0)−2,2−ビス(4
−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシプロピレ
ン(2.0)−ポリオキシエチレン(2.0)−2,2
−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキ
シプロピレン(6)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフ
ェニル)プロパン等のビスフェノールAのアルキレンオ
キサイド付加物、エチレングリコール、ジエチレングリ
コール、トリエチレングリコール、1,2−プロピレン
グリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−
ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4−ブ
テンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘ
キサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノー
ル、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコー
ル、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレング
リコール、ビスフェノールA、水素添加ビスフェノール
A等が挙げられる。
【0021】3価以上のアルコール成分としては、ソル
ビトール、1,2,3,6−ヘキサンテトロール、1,
4−ソルビタン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリ
スリトール、トリペンタエリスリトール、1,2,4−
ブタントリオール、1,2,5−ペンタントリオール、
グリセロール、2−メチルプロパントリオール、2−メ
チル−1,2,4−ブタントリオール、トリメチロール
エタン、トリメチロールプロパン、1,3,5−トリヒ
ドロキシメチルベンゼン等が挙げられる。
【0022】また、2価のカルボン酸成分としては、マ
レイン酸、フマル酸、シトラコン酸、イタコン酸、グル
タコン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、シ
クロヘキサンジカルボン酸、コハク酸、アジピン酸、セ
バチン酸、アゼライン酸、マロン酸等のジカルボン酸、
またはn−ドデセニルコハク酸、n−ドデシルコハク酸
等の炭素数1〜20のアルケニルコハク酸もしくはアル
キルコハク酸、これらの酸の無水物、アルキル(炭素数
1〜12)エステル、その他の2価のカルボン酸を挙げ
ることができる。
【0023】3価以上のカルボン酸成分としては、1,
2,4−ベンゼントリカルボン酸、2,5,7−ナフタ
レントリカルボン酸、1,2,4−ナフタレントリカル
ボン酸、1,2,4−ブタントリカルボン酸、1,2,
5−ヘキサントリカルボン酸、1,3−ジカルボキシル
−2−メチル−2−メチレンカルボキシプロパン、1,
2,4−シクロヘキサントリカルボン酸、テトラ(メチ
レンカルボキシル)メタン、1,2,7,8−オクタン
テトラカルボン酸、ピロメリット酸、エンポール三量体
酸、およびこれらの酸の無水物、アルキル(炭素数1〜
12)エステル等が挙げられる。
【0024】前記ポリエステル樹脂は、通常、前記アル
コール成分とカルボン酸成分とを不活性ガス雰囲気中に
て180℃〜250℃の温度で縮重合することにより製
造することができる。この際反応を促進せしめるため、
通常使用されているエステル化触媒、例えば酸化亜鉛、
酸化第一錫、ジブチル錫オキシド、ジブチル錫ジラウレ
ート等を使用することができる。
【0025】前記ポリエステル樹脂の酸価は、着色剤の
分散性を向上させるために10(KOHmg/g)以
上、好ましくは15(KOHmg/g)以上であること
が望ましく、トナーの耐環境性を悪化させないために、
30(KOHmg/g)以下、好ましくは25(KOH
mg/g)以下であることが望ましい。本発明におい
て、酸価はJIS K0070に準じた方法で測定する
ことができる。
【0026】前記ポリエステル樹脂のガラス転移点は、
トナーの耐久性の観点から55℃以上、好ましくは60
℃以上、さらに好ましくは60〜70℃であることが望
ましい。本発明において、ガラス転移点とは、示差走査
熱量計(セイコー電子工業(株)製、商品名:DSC2
10)を用い、100℃まで昇温し、その温度にて3分
間放置した後、降温速度10℃/分で室温まで冷却した
サンプルを、昇温速度10℃/分で昇温して熱履歴を測
定した際に、ガラス転移点以下のベースラインの延長線
とピークの立ち上がり部分からピークの頂点までの間で
の最大傾斜を示す接線との交点の温度をいう。
【0027】前記ポリエステル樹脂の軟化点は、トナー
の耐久性を確保するために、80℃以上、好ましくは9
0℃以上であることが望ましく、OHP透明性および定
着性の確保の点から、140℃以下、好ましくは130
℃以下であることが望ましい。本発明において、軟化点
とは、ASTM E28−67に準拠した方法により測
定されるものをいい、具体的には高化式フローテスター
((株)島津製作所製、商品名:CFT−500A)を
用い、1cm3 の試料を昇温速度6℃/分で加熱しなが
ら、プランジャーにより30kg/cm2 の荷重を与
え、直径1mm、長さ1mmのノズルを押し出すように
し、これによりフローテスターのプランジャー降下量
(流れ値)−温度曲線を描きそのS字曲線の高さをhと
するときh/2に対応する温度(樹脂の半分が流出した
温度)をいう。
【0028】前記ポリエステル樹脂以外に結着樹脂に含
有させてもよい樹脂としては、スチレン、クロルスチレ
ン、α−メチルスチレン等のスチレン類:エチレン、プ
ロピレン、ブチレン、イソブチレン等のモノオレフィン
類:酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、安息香酸ビニ
ル、酪酸ビニル等のビニルエステル類:アクリル酸メチ
ル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸
オクチル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸フェニル、
メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル
酸ブチル、メタクリル酸ドデシル等のα−メチレン脂肪
族モノカルボン酸のエステル類:ビニルメチルエーテ
ル、ビニルエチルエーテル、ビニルブチルエーテル等の
ビニルエーテル類:ビニルメチルケトン、ビニルヘキシ
ルケトン、ビニルイソプロペニルケトン等のビニルケト
ン等の単独重合体または共重合体が挙げられる。
【0029】また、更にポリアミド、エポキシ樹脂、ポ
リカーボネート、ポリウレタン、シリコーン系樹脂、フ
ッ素系樹脂、石油樹脂等も用いることができる。
【0030】本発明に使用される着色剤としては、例え
ば、カーボンブラック:C.I.ピグメント・イエロー
1、同3、同74、同97、同98等のアセト酢酸アリ
ールアミド系モノアゾ黄色顔料:C.I.ピグメント・
イエロー12、同13、同14、同17等のアセト酢酸
アリールアミド系ジスアゾ黄色顔料:C.I.ソルベン
ト・イエロー19、同77、同79、C.I.ディスパ
ース・イエロー164等の黄色染料:C.I.ピグメン
ト・レッド48、同49:1、同53:1、同57、同
57:1、同81、同122、同5等の赤色もしくは紅
色顔料:C.I.ソルベント・レッド49、同52、同
58、同8等の赤色系染料:C.I.ピグメント・ブル
ー15:3等の銅フタロシアニンおよびその誘導体の青
色系染顔料:C.I.ピグメント・グリーン、同36
(フタロシアニン・グリーン)等の緑色顔料等が使用可
能である。これらの染顔料は、単独で用いても2種以上
混合して用いても良い。前記着色剤の使用量は、特に限
定されないが、通常、結着樹脂100重量部に対して2
〜7重量部程度であることが好ましい。
【0031】本発明に使用される電荷調整剤は、ベンジ
ル酸誘導体の金属塩およびサリチル酸誘導体の金属塩が
挙げられる。
【0032】本発明において使用される前記ベンジル酸
誘導体の金属塩およびサリチル酸誘導体の金属塩は、と
もに無色であり、トナーに高い負帯電を付与することが
できる。また、ベンジル酸誘導体の金属塩は帯電の立ち
上がり性の向上に、サリチル酸誘導体の金属塩は帯電量
のレベルアップにそれぞれ非常に効果がある。従って、
両者を併用することにより、非磁性一成分現像方式のト
ナーで問題となるかぶり、ゴーストおよび追従性を良好
にすることができる。
【0033】本発明に使用されるベンジル酸誘導体の金
属塩は、一般式(I):
【0034】
【化5】
【0035】(式中、Xはアルカリ金属を示す)で表さ
れる。
【0036】一般式(I)において、アルカリ金属とし
ては、例えば、リチウム、ナトリウム、カリウム等が挙
げられ、これらの中では、帯電の立ち上がり性が最も速
い点からカリウムが好ましい。
【0037】前記ベンジル酸誘導体の金属塩において、
Xがカリウムであるベンゼン酸誘導体は、例えば、「L
R147」(日本カーリット(株)製)として入手する
ことができる。
【0038】前記ベンジル酸誘導体の金属塩の使用量
は、帯電の立ち上がり性を向上させるために、結着樹脂
100重量部に対して0.3重量部以上、好ましくは
0.5重量部以上であることが望ましく、電荷調整剤の
導電性による帯電量の低下を防止するために、結着樹脂
100重量部に対して3重量部以下、好ましくは2重量
部以下であることが望ましい。
【0039】本発明に使用されるサリチル酸誘導体の金
属塩は、一般式(II):
【0040】
【化6】
【0041】(式中、R1 、R2 およびR3 はそれぞれ
独立して水素原子、直鎖または分枝鎖状の炭素数1〜1
0のアルキル基またはアリル基、Yは亜鉛、ニッケル、
コバルト、銅およびクロムよりなる群から選ばれた1種
を示す)で表される。
【0042】一般式(II)において、炭素数1〜10の
アルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n
−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブ
チル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基等が挙
げられる。
【0043】Yは、亜鉛、ニッケル、コバルト、銅およ
びクロムよりなる群から選ばれた1種であり、これらの
中では、帯電性の付与効果が最も良好な亜鉛が好まし
い。
【0044】前記サリチル酸誘導体の金属塩は、例え
ば、R1 およびR3 がtert−ブチル基、R2 が水素
原子、Yが亜鉛である例としては、「E−84」(オリ
エント化学工業(株)製)、R1 およびR3 がtert
−ブチル基、R2 が水素原子、Yがクロムである例とし
ては、「E−81」(オリエント化学工業(株)製)と
して入手することができる。
【0045】また、前記サリチル酸誘導体の金属塩は、
CLARK, J. L. KAO, H (1948) J. Amer. Chem. Soc. 70,
2151 に記載された方法によって容易に合成することが
できる。例えば、溶媒中に2モルのサリチル酸のナトリ
ウム塩(サリチル酸誘導体のナトリウム塩を含む)と、
1モルの塩化亜鉛とを添加して混合し、加温して攪拌す
ることにより亜鉛塩として得ることができる。この金属
塩は白色を呈する結晶であり、結着樹脂中に分散させた
場合にも着色を示さないものである。金属塩が亜鉛塩以
外のものについても前記した方法に準じて製造すること
ができる。
【0046】前記サリチル酸誘導体の金属塩の使用量
は、帯電量を向上させるために、結着樹脂100重量部
に対して0.5重量部以上、好ましくは1重量部以上で
あることが望ましく、電荷調整剤の脱離を防止する観点
から結着樹脂100重量部に対して10重量部以下、好
ましくは5重量部以下であることが望ましい。
【0047】前記ベンジル酸誘導体の金属塩とサリチル
酸誘導体の金属塩を併用する際の、ベンジル酸誘導体の
金属塩とサリチル酸誘導体の金属塩との重量比(サリチ
ル酸誘導体の金属塩/ベンジル酸誘導体の金属塩)の値
は、1以上、好ましくは1.5以上であることが望まし
い。1以上とすることにより、ベンジル酸誘導体の金属
塩の添加による帯電量の低下をサリチル酸誘導体の金属
塩の添加によって補うことができる。
【0048】本発明においては、前記ベンジル酸誘導体
の金属塩およびサリチル酸誘導体の金属塩以外に、通常
使用される電荷調整剤を併用することもできる。
【0049】さらに、前記樹脂微粒子には、必要に応じ
て、例えば、流動性向上剤、クリーニング性向上剤、導
電性物質、体質顔料、繊維状物質等の補強充填剤、酸化
防止剤、老化防止剤、オフセット防止剤等の各種内添剤
を添加してもよく、これらは2種以上を併用してもよ
い。しかしながら、本発明において前記ポリエステル樹
脂を結着樹脂として用いた場合、前記オフセット防止剤
は特に添加する必要がなく、また添加する場合であって
も、添加量は少量でよい。
【0050】前記樹脂微粒子は、混練粉砕法、スプレイ
ドライ法、重合法等の従来より公知の製造法により製造
することができる。例えば、一般的な例としては、まず
結着樹脂、着色剤、電荷調整剤および各種内添剤等を公
知の混合機で均一に分散混合し、次いで混合物を密閉式
ニーダー或いは1軸または2軸の押出機等で溶融混練
し、冷却後、粉砕し、分級する方法が挙げられる。混練
機は連続生産できる等の優位性から近年は1軸または2
軸の押出機が主流であり、例えば、(株)神戸製鋼所製
のKTK型2軸押出機、東芝機械(株)製のTEM型押
出機、ケイ・シー・ケイ社製の2軸押出機、池貝鉄工所
(株)製のPCM型2軸押出機、ブス社製のコニーダー
等が好適に用いられる。
【0051】このようにして得られる樹脂微粒子の平均
粒径は、通常、5〜12μm程度、好ましくは7〜10
μmであることが望ましい。なお、ここでの平均粒径
は、体積平均の粒子径である。
【0052】本発明の非磁性一成分用フルカラートナー
は、前記樹脂微粒子の表面に外添剤が添加されたもので
ある。
【0053】本発明に使用される外添剤としては、従来
より公知である材料が使用可能である。例えば、二酸化
珪素(シリカ)、二酸化チタン(チタニア)、酸化アル
ミニウム、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、酸化セリウ
ム、酸化鉄、酸化銅、酸化錫等が挙げられるが、これら
のなかでは、流動性および帯電性の付与の点からシリカ
微粒子が好ましい。
【0054】本発明に使用される外添剤の一次粒子の平
均粒径は、特に限定されないが、ランニングに伴う外添
剤のトナーへの埋め込みを生じにくくするために、30
nm以上であることが好ましく、外添剤により感光体の
表面が傷つけられる等の弊害を防ぐために100nm以
下、好ましくは70nm以下であることが望ましい。
【0055】本発明に使用される外添剤の粒子径は、動
的光散乱を利用する粒径分布測定装置により測定可能で
ある、粒子の二次凝集を解離することは困難であるた
め、走査型電子顕微鏡もしくは透過型電子顕微鏡により
得られる写真より粒径を求めることが最善である。ま
た、別の指標としては、外添剤が、例えば、真比重2.
3g/cm2 のシリカの場合、BET比表面積20〜8
0m2 /gのものが上記粒子径に相当する。
【0056】本発明に好ましく用いられる市販品として
具体的には、日本アエロジル(株)製:MOX80(平
均粒子径、約30nm)、OX50(平均粒子径、約4
0nm)およびTT600(平均粒子径、約40n
m)、出光興産(株)製:IT−PB(平均粒子径、約
40nm)およびIT−PC(平均粒子径、約60n
m)、富士チタン工業(株)製:TAF110A(平均
粒子径、約40〜50nm)およびTAF510(平均
粒子径、約40〜50nm)等が挙げられる。これらの
外添剤は、単独で用いても2種以上混合して用いてもよ
い。
【0057】前記外添剤によるトナーの被覆率は、流動
体の付与効果を向上させるために30%以上が好まし
く、50〜90%がより好ましい。但し、本発明におい
て外添剤として、例えばシリカをトナーに添加した場
合、シリカは一部凝集状態でトナー表面に付着するた
め、実際の被覆率は低くなっている。
【0058】従って、本発明における被覆率は、次の式
で算出されたものとする。 f(%)=√3/2π×(D・ρτ)/(d・ρs)×
C×100 (式中、外添剤の粒径をd、トナーの粒径をDとし、ρ
τ、ρsはそれぞれトナー、外添剤の真比重である。ま
たCは外添剤/トナーの重量比である。)
【0059】本発明において、前記外添剤はシリコーン
オイルで疎水化処理されていることが好ましい。
【0060】疎水化処理に用いるシリコーンオイルとし
ては、25℃に於ける粘度が50〜10000cSであ
るジメチルシリコーンオイル、メチルフェニルシリコー
ンオイル、メチルハイドロジェンシリコーンオイル、ア
ルキル変性シリコーンオイル、フッ素変性シリコーンオ
イル、ポリエーテル変性シリコーンオイル、アルコール
変性シリコーンオイル、アミノ変性シリコーンオイル、
エポキシ変性シリコーンオイル、エポキシ・ポリエーテ
ル変性シリコーンオイル、フェノール変性シリコーンオ
イル、カルボキシル変性シリコーンオイル、メルカプト
変性シリコーンオイル等が使用できる。
【0061】本発明では、疎水化処理における外添剤へ
のシリコーンオイルの添加量が、該外添剤の表面積あた
り、2〜3mg/m2 であることが好ましい。2mg/
2以上とするのは、シリコーンオイルで疎水化してか
ぶりを低減させる効果を高めるためであり、3mg/m
2 以下とするのは、外添剤の凝集を防止してトナーの表
面に均一に付着させるためである。このような添加量
は、例えば、BET比表面積が50m2 /gの外添剤の
場合、外添剤100重量部当たり、10〜15重量部に
相当する。
【0062】ここでの外添剤の表面積は、BET比表面
積を指すものであり、市販されている窒素吸着によるB
ET比表面積測定装置を用いて測定することができ、例
えば、(株)島津製作所製の流動式比表面積自動測定装
置(フローソープ2300型)などを用いることができ
る。
【0063】シリコーンオイルによる疎水化処理の方法
としては、シリコーンオイルが外添剤の表面に吸着する
方法であれば特に限定されず、例えば外添剤を混合槽で
攪拌しつつ、シリコーンオイルを溶媒にて希釈して噴霧
し、攪拌を続けながら槽内で一定時間加熱乾燥するなど
の方法が挙げられる。
【0064】シリコーンオイルにより疎水化処理を施し
た外添剤は、前記のように30nm以上のものが好まし
いが、市販品としては、例えば、RA200HS(日本
アエロジル(株)製、平均粒子径:約12nm)、HV
K2150(ワッカーケミー社製、平均粒子径:約13
nm)、アエロジル R972(日本アエロジル(株)
製、平均粒子径:約16nm)、RY200(日本アエ
ロジル(株)製、平均粒子径:約12nm)等を用いる
ことができる。これらの外添剤は、単独で用いても2種
以上混合して用いてもよい。
【0065】本発明において、前記外添剤を前記樹脂微
粒子の表面に添加する方法は、特に限定されないが、例
えば、分級したトナーと外添剤をスーパーミキサー、ヘ
ンシェルミキサー等の高速攪拌機等で攪拌混合する方法
が挙げられる。この際、攪拌する回転数、混合時間等の
混合条件はトナーの性能に合わせて適時決定すれば良
く、また、前記外添剤は、予め解砕処理を施しておくと
更に良い。
【0066】また、本発明においては、本発明の効果を
損なわない範囲内で、前記の外添剤とともに、表面処理
を施さない公知の外添剤、シリコーンオイル以外の疎水
化処理剤により表面処理された公知の外添剤等を1種類
以上合わせて使用しても良い。
【0067】このようにして得られる本発明の非磁性一
成分用フルカラートナーの平均粒径は、通常、5〜12
μm、好ましくは7〜10μmが望ましい。なお、ここ
での平均粒径は、体積平均の粒子径である。
【0068】本発明の非磁性一成分用フルカラートナー
は、現像ロールおよび該現像ロール上に形成されるトナ
ー層の厚さを均一に規制しつつ摩擦帯電により電荷を付
与するブレードを有する現像装置に使用されるものであ
る。
【0069】
【実施例】以下、製造例、実施例および比較例により本
発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらの実施
例等によりなんら限定されるものではない。実施例にて
得られた樹脂の軟化点、ガラス転移点および酸価は、そ
れぞれ以下の方法に従って測定した。
【0070】<軟化点>高化式フローテスター((株)
島津製作所製、商品名:CFT−500A)を用い、1
cm3 の試料を昇温速度6℃/分で加熱しながら、プラ
ンジャーにより30kg/cm2 の荷重を与え、直径1
mm、長さ1mmのノズルを押し出すようにし、これに
よりフローテスターのプランジャー降下量(流れ値)−
温度曲線を描きそのS字曲線の高さをhとするときh/
2に対応する温度(樹脂の半分が流出した温度)を軟化
点とする。
【0071】<ガラス転移点の測定>示差走査熱量計
(セイコー電子工業(株)製、商品名:DSC210)
を用い、100℃まで昇温し、その温度にて3分間放置
した後、降温速度10℃/分で室温まで冷却したサンプ
ルを、昇温速度10℃/分で昇温して熱履歴を測定した
際に、ガラス転移温度以下のベースラインの延長線とピ
ークの立ち上がり部分からピークの頂点までの間での最
大傾斜を示す接線との交点の温度を、ガラス転移点とす
る。
【0072】<酸価>JIS K0070に準拠した方
法により測定する。
【0073】樹脂製造例1 攪拌装置、反応生成水を冷却除去する還流冷却管、およ
び窒素吹き込み管を取り付けた反応容器に、ポリオキシ
プロピレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシ
フェニル)プロパン350.0重量部、フマル酸11
6.0重量部、およびハイドロキノンモノメチルエーテ
ル0.2重量部を仕込み、マントルヒーター中で徐々に
昇温し、窒素気流下210℃で脱水縮合反応を行い、軟
化点が101.6℃、ガラス転移点が61.5℃、酸価
が19.8(KOHmg/g)のポリエステル樹脂を得
た。当該樹脂を結着樹脂(1)とする。
【0074】 実施例1 結着樹脂(1) 100 重量部 電荷調整剤 商品名:「LR−147」(日本カーリット(株)製) 1.0 重量部 商品名:「E−84」(オリエント化学工業(株)製) 5.0 重量部 シアン顔料 C.I.ピグメント・ブルー15:3 5.0 重量部
【0075】上記組成の材料をヘンシェルミキサーでよ
く混合した後、二軸押出機で混練りし、冷却、粗粉化し
た後、ジェットミルによって粉砕し、さらに風力分級機
を用いて分級し、平均粒径8μmの樹脂微粒子を得た。
この樹脂微粒子100重量部に疎水性シリカ(アエロジ
ル R−972、日本アエロジル(株)製)を1.0重
量部を加え、ヘンシェルミキサーを用いて混合付着さ
せ、トナー1とした。次式により算出した、シリカによ
るトナーの被覆率は75.2%であった。
【0076】f(%)=√3/2π×(D・ρτ)/
(d・ρs)×C×100 (式中、シリカの粒径をd、トナーの粒径をDとし、ρ
τ、ρsはそれぞれトナー、シリカの真比重である。ま
たCはシリカ/トナーの重量比である。)
【0077】 実施例2 結着樹脂(1) 100 重量部 電荷調整剤 商品名:「LR−147」(日本カーリット(株)製) 1.0 重量部 商品名:「E−84」(オリエント化学工業(株)製) 3.0 重量部 シアン顔料 C.I.ピグメント・ブルー15:3 5.0 重量部
【0078】上記組成の材料をヘンシェルミキサーでよ
く混合した後、二軸押し出し機で混練りし、冷却、粗粉
化した後、ジェットミルによって粉砕し、さらに風力分
級機を用いて分級し、平均粒径8μmの樹脂微粒子を得
た。この樹脂微粒子100重量部に疎水性シリカ(アエ
ロジル R−972、日本アエロジル(株)製)を1.
0重量部を加え、ヘンシェルミキサーを用いて混合付着
させ、トナー2とした。実施例1と同様にして算出し
た、トナー2の被覆率は、75.2%であった。
【0079】 実施例3 結着樹脂(1) 100 重量部 電荷調整剤 商品名:「LR−147」(日本カーリット(株)製) 1.0 重量部 商品名:「E−84」(オリエント化学工業(株)製) 1.0 重量部 シアン顔料 C.I.ピグメント・ブルー15:3 5.0 重量部
【0080】上記組成の材料をヘンシェルミキサーでよ
く混合した後、二軸押し出し機で混練りし、冷却、粗粉
化した後、ジェットミルによって粉砕し、さらに風力分
級機を用いて分級し、平均粒径8μmの樹脂微粒子を得
た。この樹脂微粒子100重量部に疎水性シリカ(アエ
ロジル R−972、日本アエロジル(株)製)を1.
0重量部を加え、ヘンシェルミキサーを用いて混合付着
させ、トナー3とした。実施例1と同様にして算出し
た、トナー3の被覆率は、75.2%であった。
【0081】 比較例1 結着樹脂(1) 100 重量部 電荷調整剤 商品名:「LR−147」(日本カーリット(株)製) 1.0 重量部 シアン顔料 C.I.ピグメント・ブルー15:3 5.0 重量部
【0082】上記組成の材料をヘンシェルミキサーでよ
く混合した後、二軸押し出し機で混練りし、冷却、粗粉
化した後、ジェットミルによって粉砕し、さらに風力分
級機を用いて分級し、平均粒径8μmの樹脂微粒子を得
た。この樹脂微粒子100重量部に疎水性シリカ(日本
アエロジル(株)製、商品名:アエロジル R−97
2)を1.0重量部を加え、ヘンシェルミキサーを用い
て混合付着させ、トナー4とした。実施例1と同様にし
て算出した、トナー4の被覆率は、75.2%であっ
た。
【0083】 比較例2 結着樹脂(1) 100 重量部 電荷調整剤 商品名:「E−84」(オリエント化学工業(株)製) 5.0 重量部 シアン顔料 C.I.ピグメント・ブルー15:3 5.0 重量部
【0084】上記組成の材料をヘンシェルミキサーでよ
く混合した後、二軸押し出し機で混練りし、冷却、粗粉
化した後、ジェットミルによって粉砕し、さらに風力分
級機を用いて分級し、平均粒径8μmの樹脂微粒子を得
た。この樹脂微粒子100重量部に疎水性シリカ(日本
アエロジル(株)製、商品名:アエロジル R−97
2)を1.0重量部を加え、ヘンシェルミキサーを用い
て混合付着させ、トナー5とした。実施例1と同様にし
て算出した、トナー5の被覆率は、75.2%であっ
た。
【0085】 比較例3 結着樹脂(1) 100 重量部 シアン顔料 C.I.ピグメント・ブルー15:3 5.0 重量部
【0086】上記組成の材料をヘンシェルミキサーでよ
く混合した後、二軸押し出し機で混練りし、冷却、粗粉
化した後、ジェットミルによって粉砕し、さらに風力分
級機を用いて分級し、平均粒径8μmの樹脂微粒子を得
た。この樹脂微粒子100重量部に疎水性シリカ(日本
アエロジル(株)製、商品名:アエロジル R−97
2)を1.0重量部を加え、ヘンシェルミキサーを用い
て混合付着させ、トナー6とした。実施例1と同様にし
て算出した、トナー6の被覆率は、75.2%であっ
た。
【0087】試験例1 トナー1〜6について直径15mmの現像ロールを有す
る市販の非磁性一成分方式のフルカラー電子写真記録装
置を用いて、以下に示すそれぞれの方法に従って、初期
評価を行った。その結果を表1に示す。
【0088】(1)画像濃度 マクベス濃度計(マクベス社製、商品名:RD914)
を用いて測定する。
【0089】(2)現像ロール上の帯電量 現像ロール上のトナーを実際に吸引し、現像ロールに残
った電荷と吸引したトナーの重量より求める。
【0090】(3)感光体かぶり 感光体上の画像をメンディングテープに写し取り、色差
計(ミノルタカメラ(株)製、商品名:CR−221)
でY値を測定し、元のテープの値との差を測定する。
【0091】(4)ゴーストレベル べた画像を印字した時の、現像ロール1周目(先端)と
2周目のそれぞれの濃度をマクベス濃度計(マクベス社
製、商品名:RD914)を用いて測定し、その濃度差
を求める。なお、表中の評価は以下の評価基準による。 〔評価基準〕 A:ΔID<0.05 B:0.05≦ΔID<0.1 C:0.1≦ΔID<0.3 D:ΔID≧0.3 ここでΔIDは、1周目の濃度と2周目の濃度の濃度差
を示す。
【0092】(5)追従性レベル べた画像を印字した時の、現像ロール2周目と25cm
印字後のそれぞれの濃度をマクベス濃度計(マクベス社
製、商品名:RD914)を用いて測定し、その濃度差
を求める。なお、表中の評価は以下の評価基準による。 〔評価基準〕 A:ΔID<0.1 B:0.1≦ΔID<0.3 C:0.3≦ΔID<0.5 D:ΔID≧0.5 ここでΔIDは、2周目の濃度と25cm印字後の濃度
の濃度差を示す。
【0093】
【表1】
【0094】表1に示されるように、画像濃度において
は、実施例により得られたトナー1〜3と比較例により
得られたトナー4〜6に大差は見られないが、他の特性
については、トナー4〜6と比較して、トナー1〜3は
良好であることがわかる。
【0095】
【発明の効果】本発明により、非磁性一成分現像方式に
使用した場合でも、帯電性を確保でき、問題となるかぶ
り、ゴーストおよび追従性を低減することのできる非磁
性一成分用フルカラートナーを提供することが可能とな
った。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−112990(JP,A) 特開 平5−165257(JP,A) 特開 平5−257324(JP,A) 特開 平4−14054(JP,A) 特開 平5−197206(JP,A) 特開 平7−271087(JP,A) 特開 平8−292598(JP,A) 特開 平9−62026(JP,A) 特開 平10−268570(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 9/08 - 9/097

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 現像ロールおよび該現像ロール上に形成
    されるトナー層の厚さを均一に規制しつつ摩擦帯電によ
    り電荷を付与するブレードを有する現像装置に使用され
    る非磁性一成分用フルカラートナーにおいて、前記トナ
    ーが、少なくともポリエステル樹脂を主成分とする結着
    樹脂、着色剤および電荷調整剤からなる樹脂微粒子と外
    添剤とからなり、前記電荷調整剤が一般式(I): 【化1】 (式中、Xはアルカリ金属を示す)で表されるベンジル
    酸誘導体の金属塩および一般式(II): 【化2】 (式中、R1 、R2 およびR3 はそれぞれ独立して水素
    原子、直鎖または分枝鎖状の炭素数1〜10のアルキル
    基またはアリル基、Yは亜鉛、ニッケル、コバルト、銅
    およびクロムよりなる群から選ばれた1種を示す)で表
    されるサリチル酸誘導体の金属塩を含有し、ベンジル酸
    誘導体の金属塩とサリチル酸誘導体の金属塩との重量比
    (サリチル酸誘導体の金属塩/ベンジル酸誘導体の金属
    塩)の値が1以上であることを特徴とする非磁性一成分
    用フルカラートナー。
  2. 【請求項2】 一般式(II)において、Yが亜鉛である
    請求項1記載の非磁性一成分用フルカラートナー。
  3. 【請求項3】 外添剤がシリカ微粒子である請求項1ま
    たは2記載のトナー。
  4. 【請求項4】 外添剤の一次粒子の平均粒径が30〜1
    00nmである請求項1〜3いずれか記載のトナー。
  5. 【請求項5】 外添剤がシリコーンオイルで疎水化処理
    されており、該外添剤へのシリコーンオイルの添加量
    が、該外添剤の表面積あたり2〜3mg/m2である請
    求項1〜4いずれか記載のトナー。
  6. 【請求項6】 外添剤によるトナーの被覆率が30%以
    上である請求項1〜5いずれか記載のトナー。
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