JP3167336B2 - 自動車における乗員保護手段の制御のための装置 - Google Patents

自動車における乗員保護手段の制御のための装置

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Description

【発明の詳細な説明】 従来の技術 本発明は、請求項1の上位概念による、特に自動車に
おける例えばエアバック、シートベルトプリンテンショ
ナー等の乗員保護手段の制御のための装置に関する。
米国特許出願US 5544919明細書からは、ほぼ車両トン
ネル内に配置された中央装置を有している構成装置が提
案されている。この装置は、エネルギー源101と接続さ
れた点火回路と、マイクロプロセッサの形態の第1の制
御ユニット1と、データ伝送のためのインターフェース
103を有している。点火回路に対応付けされた但し中央
装置10内には設けられていない点火要素100は、線路を
介して点火回路へ接続されている。中央装置10のインタ
ーフェース103は、データ伝送手段102,有利には線路を
介して車両側面に配置された衝突識別装置20の相応のイ
ンターフェース103と接続される。この衝突識別装置20
は、さらに加速度センサ5とさらなる別の制御ユニット
3とを有している。
この装置は次のようなことに用いられる。すなわち車
両横方向加速度を検出する加速度センサ5を用いて側面
衝突を識別し、場合によっては点火要素100に対応付け
された側面衝突用乗員保護手段のトリガのために用いら
れる。加速度センサ5は加速度信号g1をさらなる制御ユ
ニット3に供給する。この制御ユニットでは加速度信号
g1が複数の閾値と比較される。加速度信号g1が所定の閾
値を上回った場合には、信号a1が伝送手段102と所属の
インターフェース103を介して第1の制御ユニット1に
伝送される。通常はさらなる制御ユニット3によって2
進コード化された信号a1が第1の制御ユニット1で復号
化される。中央装置10内に設けられたさらなる加速度セ
ンサ6は、さらなる別の加速度信号g2を第1の制御ユニ
ット1に供給する。このさらなる別の加速度信号g2がそ
れに対応付けされた閾値を上回り同時に衝突識別装置20
の信号a1が存在するならば、第1の制御ユニット1によ
って点火回路が次のように起動される。すなわち点火要
素100にエネルギが印加され、それによって対応する乗
員保護手段がトリガされるように起動される。
第1の制御ユニット1が何らかの欠陥を有している場
合には、このユニットから点火要素のトリガのための制
御信号が衝突の発生なしで送出される恐れが出てくる。
これにより、乗員への著しい危険性と、使用済みエアバ
ックの無駄な交換コストが生じる。そのためこの装置は
誤ったトリガの回避のための予防策に乏しいものであ
る。
米国特許出願US 5182495明細書による公知の装置で
は、マイクロコンピュータが2つの加速度センサの加速
度信号を処理している。衝突が識別された場合には、点
火回路内の2つのパワースイッチがマイクロコンピュー
タによって切換えられる。それにより2つのパワースイ
ッチの間に設けられた点火要素にエネルギ源のエネルギ
が供給される。点火回路内の各パワートランジスタは、
マイクロコンピュータのそれぞれ1つの出力側に接続さ
れている。これらのパワートランジスタはこの場合次の
ように設計されている。すなわち1つのパワートランジ
スタは導通制御のために論理1をマイクロコンピュータ
の出力側に要求し、他のパワートランジスタは論理0を
要求するように設計されている。マイクロコンピュータ
のチップが過熱や機械的影響によって著しく損なわれて
いる場合には、比較的高い確率で全ての出力側が論理1
を出力するか又は全ての出力側が論理0を出力する。パ
ワースイッチの、点火に必要な逆位相操作によってマイ
クロコンピュータの損傷に基づいた誤ったトリガが回避
される。
それでもなお誤ったトリガは、マイクロコンピュータ
の機能性に問題がある場合、例えば加速度信号に対する
処理ルーチンにエラーが含まれているような場合には生
じる。
ドイツ連邦共和国特許公開第4016644号公報からは次
のような装置が公知である。すなわちマイクロコンピュ
ータが加速度センサの信号を評価し、必要に応じて点火
回路内の電気的に制御可能なパワースイッチを導通させ
る装置が公知である。さらに別の加速度センサの加速度
信号は同じように構成された制御ユニットで評価され
る。この同じように構成された制御ユニットは、車両の
最低加速度が識別されている限り点火回路中の電気的に
制御可能な第2のパワースイッチをスイッチオンする。
点火要素はこれらの2つのパワースイッチの間に配設さ
れ、この2つのスイッチが導通制御されている限り、エ
ネルギを供給する。
このような装置は、次にような欠点を有している。す
なわち、重大な誤動作が生じた場合ないしはマイクロコ
ンピュータに支障が生じた場合には、第1のパワースイ
ッチが誤って閉成され、同じような回路内で低く形成さ
れた閾値に基づいて、比較的僅かな振幅の加速度信号
(これは例えば悪路走行などによって引き起こされる)
でも既に点火要素がトリガしてしまう欠点を有してい
る。
米国特許出願US 5283472明細書からは、2つの加速度
センサの信号を処理するマイクロコンピュータを備えた
装置が公知である。それらの2つの出力側を介してマイ
クロコンピュータは、点火回路内の2つの電気的に制御
可能なパワースイッチを制御する。さらに点火回路は機
械的な加速度スイッチを含んでいる。このスイッチは最
低加速度の作用のもとで閉成する。
この装置の欠点は、現段階で使用し得る機械的加速度
スイッチの閉成時間が長く、自動車の側面衝突の識別に
は適していないことである。
本発明の課題は、前述したような公知装置における欠
点を解消し、点火要素の誤動作からの信頼性の高い保護
と、必要に応じて確実かつ適時にトリガできる機能を備
えた装置を提供することである。
この課題は請求項1の特徴部分に記載された本発明に
よって解決される。その際点火回路内では電気的に制御
可能な第3のパワースイッチが設けられ、このスイッチ
は第2の制御ユニットによって加速度に依存して制御さ
れる。これらの制御可能な3つのパワースイッチ全ての
相応のスイッチオンのもとでのみ点火要素にエネルギ源
からエネルギが供給される。
本発明によれば、誤ったトリガが有利に回避される。
第1の制御ユニットが欠陥を有し、それに付随するパワ
ースイッチがスイッチオンされた場合には、第3のパワ
ースイッチによって(これは第2の制御ユニットから操
作される)点火要素の点火が効果的に回避される。さら
に、点火回路への電気的に制御可能な複数のパワースイ
ッチの専有的な適用により、空間的拡張性が乏しくても
十分な電流容量が達成される。この電流容量は、点火回
路に機械的な加速度スイッチを使用した場合においても
一定の状況下で寸法の拡大のみで達成できる。さらに第
1の制御ユニットによって操作可能なパワースイッチ
は、第3のパワースイッチの欠陥ないしは第2の制御ユ
ニットの欠陥の際の誤ったトリガを回避する。本発明の
装置によれば、制御回路やパワー素子に対する最適なコ
ストの考慮下で、最大の信頼性が得られる装置、特に側
面衝突保護において誤ったトリガが十分回避できる装置
が提供される。
別の有利な構成例によれば、第1と第2のパワースイ
ッチが共通の支持体上で例えば検査論理機能を備えた集
積回路として構成される。第3のパワースイッチはこの
支持体には配設されない。
製造時のコストが抑えられる理由から有利には第1の
制御ユニットによって制御可能なパワースイッチが共通
の支持体に配設される。それにより、配線コストと製造
コストが低く抑えられる。なぜなら2つのパワースイッ
チが共通の制御ユニットによって操作されるからであ
る。点火回路の第3の制御可能なパワースイッチの別個
の支持体への配置構成は、以下に述べるような理由から
極めて有利である。例えば支持体自身に欠陥(ここでは
特に集積回路として構成された支持体での欠陥とする)
が生じた場合には、同じ支持体上に設けられた複数のパ
ワースイッチは全て導通されるか短絡されてしまう。し
かしながら本発明の考察によればそのような障害時にお
いては第3のパワースイッチまでもが損なわれるべきで
はない。さもないと3つのパワースイッチ全ての誤った
スイッチオンによって誤ったトリガが作用してしまうか
らである。それに対して第3のパワースイッチが他の2
つのパワースイッチから物理的に離されてそのハードウ
エアに配置されるならば、このような誤ったトリガは回
避される。
有利には第2の制御ユニットと第3のパワースイッチ
が共に集積回路として構成される。それにより装置の製
造の際のコストが低く抑えられる。
特に有利には、第1と第2の制御ユニットがそのハー
ドウエア内で相互に分離される。それにより、第1の制
御ユニット内のエラーの生じた回路装置が第2の制御ユ
ニットの機能性を損なったり、逆に第2の制御ユニット
内のエラーの生じた回路装置が第1の制御ユニットの機
能性を損なったりすることがなくなる。さらに有利な構
成例によれば、これらの制御ユニットが物理的に相互に
離された回路支持体を有する。その際例えば第1の制御
ユニットはマイクロプロセッサとして構成され、第2の
制御ユニットはアナログ回路装置又は論理回路装置とし
て構成される。
第3のパワースイッチの、加速度に依存した制御に対
しては、第2の制御ユニットに加速度信号が供給され
る。この加速度信号は、第1の制御ユニットにも加速度
信号を供給する加速度センサの加速度信号であってもよ
い。この加速度センサは例えば検査ルーチンによって永
続的にその機能性に関して検査される場合には、装置に
かかる総コストを低く抑えることができる。
あるいはさらなる別の加速度センサが、別の加速度信
号を第2の制御ユニットに供給してもよい。これによ
り、装置はそれぞれ1つの加速度センサと制御ユニット
と少なくとも1つのパワースイッチを備えた、相互に完
全に依存することのないトリガ経路を有するようにな
る。それにより誤ったトリガの発生は極めてまれとな
る。
本発明のさらに別の有利な構成例は従属請求項に記載
されている。特に請求項8から13に記載の構成例によれ
ば、加速度センサの配置構成が第1の制御ユニットから
分離され、これによって特に側面衝突の識別にも適用で
きるようになる。
実施例 次に本発明を図面に基づき以下に詳細に説明する。
図1から図3は本発明による装置実施例のブロック回
路図である。図4は本発明による装置の部分回路図であ
る。図5は車両における本発明による装置を示した図で
ある。
図1には、本発明による装置の実施例が示されてい
る。車両内のほぼ中央の位置に基づいて、例えば車両ト
ンネルの近傍又はダッシュボードの近傍に中央装置10が
設けられている。有利にはこの中央装置10の全ての構成
素子は、共通のケーシング内に配設され、制御装置を構
成している。図1による装置は、特に正面又は斜め方向
からの衝突に対する保護のための乗員保護手段のトリガ
のために用いられており、場合によっては側面衝突保護
のために用いることも可能である。中央装置10は、エネ
ルギ供給部101を含んでおり、これは正の供給電圧を供
給する供給線路と、アース又は負の電位にある第2の供
給線路で特徴付けられている。加速度センサ5の加速度
信号g1(これは正面衝突識別のために車両長手軸方向の
車両加速度を表している)は、第1の制御ユニット1に
供給される。この第1の制御ユニット1はエネルギー源
101から給電される。この第1の制御ユニット1は有利
にはマイクロプロセッサとして構成され、アナログ加速
度信号g1を処理し、積分として例えば閾値と比較する。
第1の制御ユニット1による加速度信号g1の処理によっ
て、乗員保護手段のトリガに十分なくらいの強い衝突が
生じていることが識別された場合には、第1のパワース
イッチ71と第2のパワースイッチ72が装置の点火回路内
で導通されている。装置の点火回路は、エネルギ供給部
101に接続されており、相互に直列して、第1のパワー
スイッチ71と、乗員保護手段に対応付けされた点火要素
100と、第2のパワースイッチ72を有している。この場
合点火要素100は、線路を介して中央装置10と電気的に
接続されている。さらに付加的に別の加速度センサ6が
設けられており、これはさらなるアナログ加速度信号g2
を第2の制御ユニット2に供給する。この第2の制御ユ
ニット2では、さらなる別の加速度信号g2が評価され
る。第2の制御ユニット2によって衝突が識別された場
合(この場合、トリガの要求とそれに伴う加速度信号g2
の閾値は第1の加速度信号g1のものよりも低くおかれ
る)、点火回路の第3のパワースイッチ81が第2の制御
ユニット2によって導通される。この第3のパワースイ
ッチ81は、第1の2つのパワースイッチ71と72並びに点
火要素100に対して直列に配設されている。全てのパワ
ースイッチ71,72,81が相応の制御ユニット1,2によって
導通された場合に初めて点火要素100に、エネルギ源101
から点火に十分なエネルギが供給される。
第1及び第2の電気的に制御可能なパワースイッチ7
1,72は、共通の支持体7上に配設され、有利には集積回
路としてシリコン基板上に配設されている。第3の制御
可能なパワースイッチ81は、さらなる別の支持体8、同
様に有利にはシリコン基板上に配設されている。但しこ
の第3のパワースイッチ81は、出力トランジスタとして
別個に構成されていてもよい。
パワースイッチ71及び72の各々は、有利にはマイクロ
プロセッサないし第1の制御ユニット1の固有の出力側
によって操作される。その際これらの出力トランジスタ
71,72は、その物理的構造の中で、導通接続に対して逆
位相で制御されるように構成されている。それにより例
えば第1のパワースイッチ71がマイクロプロセッサ1の
対応する出力側からの論理1によって導通され、それと
は逆に第2のパワースイッチ72はマイクロプロセッサ1
の対応する出力側からの論理0によって導通される。こ
れによってマイクロプロセッサ1の欠陥の際に点火要素
100が点火されることが回避される。なぜなら第1の制
御ユニット1の欠陥のある回路支持体からの出力では同
種の信号すなわち1か0の同種の信号が先行するからで
ある。第3のパワースイッチ81を介して次のようなこと
が保証される。すなわち、第1の制御ユニット1の評価
アルゴリズムが誤った形で、加速度センサ5から供給さ
れた弱い加速度信号をトリガ命令に置き換えた場合に、
誤ったトリガを回避することが保証される。
図1に示されている本発明の装置によれば、前述した
エラーケース以外に以下のようなエラーケースにおいて
も誤ったトリガが導入されることはない。
−加速度センサ5又は6のうちのどちらか一方の欠陥 −制御ユニット1又は2のうちのどちらか一方の欠陥 −供給された加速度信号の評価に関する制御ユニット1
又は2のうちのどちらか一方の欠陥 −3つのパワースイッチ71,72,81のうちの最大でも2つ
のスイッチの欠陥 第2の制御ユニット2は、さらなる加速度センサ6の
代わりに、加速度センサ5に接続してその加速度信号g1
を処理するようにしてもよい。
図2に示されている装置は、有利には側面衝突識別と
相応の乗員保護手段のトリガのために用いられる。この
場合加速度センサ5は、車両の中心から外して、例えば
車両側方部にある衝突識別装置20内に配設される。第3
の制御ユニット3(これも前記衝突識別装置20に所属す
る)は、加速度信号g1を評価し、評価結果を信号a1の形
態で中央装置10に供給する。この衝突識別装置20と中央
装置10の間のデータ伝送はそれぞれ1つのインターフェ
ース103と、コードデータ信号伝送用の線路102を介して
行われる。通常は第3の制御ユニット3において伝送す
べき信号1がコード化され、中央装置10の第1の制御ユ
ニット1において再び復号化される。中央装置10の第1
の制御ユニット1では、伝送された信号a1のさらなる評
価が実施可能である。選択的に、加速度センサ5から供
給された加速度信号g1を第3の制御ユニット3において
アナログ−デジタル変換のみ行いコード化させてもよ
い。この場合は加速度信号g1の完全な評価が中央装置10
の第1の制御ユニット1において行われる。
さらなる加速度センサ6は、中央装置10内に配設され
る。このさらなる加速度信号g2は、第2の制御ユニット
2において評価される。この第2の制御ユニット2も第
3のパワースイッチ81を制御する。この場合図1による
装置との相違は、図2の第2の制御ユニット2が第3の
パワースイッチ81と共に共通の支持体8に配設されてい
ることである。この支持体8にはさらなる加速度センサ
6が精密機械化技法で配設されてもよい。これは製造コ
ストのさらなる低減につながる。点火要素100のトリガ
は図1で説明した手法に従って行われる。信頼性を高め
るために、第2の加速度センサ6から供給されたさらな
る加速度信号g2を場合によっては第1の制御ユニット1
において付加的に検査し処理してもよい。
図3による本発明の別の実施例では、加速度センサ5
も、さらなる加速度センサ6も衝突識別装置20内に配設
されている。それに応じて衝突識別装置20は、加速度信
号g1のための第3の制御ユニット3のみではなく、さら
なる加速度信号g2のための第4の制御ユニット4を有す
る。この場合第3及び第4の制御ユニット3,4は有利に
は相互に別個に構成された回路装置として構成される。
第3の制御ユニット3は、通常は有利にはマイクロプロ
セッサとして構成される(図2による装置)。第4の制
御ユニット4はアナログ回路又は論理回路として有利に
は集積されている。第3の制御ユニット3と第4の制御
ユニット4は、別個の支持体上のANDゲート5と接続さ
れている。第3の制御ユニット3によって十分に強い衝
突が識別されたならば、この制御ユニットは信号a1をAN
Dゲート10に供給する。この場合の信号a1は既にインタ
ーフェース103間の伝送のためにコード化された形態で
存在する。第4の制御ユニット4からは、加速度センサ
6によって十分に強い加速度が識別される限り、論理1
又は論理0の形態のトリガ信号ないし遮断信号のみがAN
Dゲート104に供給される。このことは特に次のような利
点となる。すなわち欠陥のある第3の制御ユニット3が
コード化されたトリガ信号をANDゲート104に供給する確
率が僅かしかないことである。つまり欠陥のある第3の
制御ユニット3は、高い確率で永続的な論理0か又は永
続的な論理値1の信号を供給するが、これは中央装置10
の第1の制御ユニット1からはトリガパターンとしては
識別されない。
中央装置10の側では、コード化信号a1がインターフェ
ース103によって受信され、一方では第1の制御ユニッ
ト1に、そして他方では第2の制御ユニット2に伝送さ
れる。2つの制御ユニット1及び2では信号a1が相互に
依存することなく復号化され評価される。2つの制御ユ
ニット1及び2によりトリガ命令が識別された場合に
は、第1の制御ユニット1により2つのパワースイッチ
71,72が導通され、第2の制御ユニット2によって第3
のパワースイッチ81が導通される。それにより点火要素
100が点火される。第2の制御ユニットは、特に論理回
路として、例えばさらなるマイクロプロセッサ、Asic又
は論理ゲートの形態で構成される。データ伝送線路102
のみを有する非冗長的に構成された装置構成ユニットと
して、加速度センサ5,6から始まりパワースイッチ71,7
2,81まで延在するトリガ経路の分離によって、有利な形
態で目的に合わせて用いられる冗長性に富んだ装置が得
られるようになる。これにより、特に装置全体の中でも
発生頻度の高い単独のエラーによる誤ったトリガが回避
され、図1に基づいて既述した前記利点が得られる。
提案された装置のその他の回路構成に依存せずに2つ
の加速度センサ(冗長性)が適用されている場合には
(これらは空間的に相互に近接して有利には同じ支持体
に配設される)、これらは次のように配設ないし接続さ
れる。すなわち一方のセンサは、例えば側面衝突の際に
“右からの衝突”に対して正の極性の横方向加速度信号
を供給し、他方のセンサは同じ側面衝突で負の極性の信
号を供給する。また“左からの衝突”に対してはこの他
方のセンサが正の極性の横方向加速度信号を供給し、も
う一方のセンサは負の極性の信号を供給する。例えばセ
ンサ給電線路に作用する障害波は、場合によっては制御
回路からセンサ信号とみなされるような信号を形成す
る。このように発生する障害信号は、本発明によるセン
サの有利な配置構成ないし接続構成に基づいて識別さ
れ、センサ信号と区別される。なぜならこのような障害
信号は同じ極性を有するからである。この場合有利には
構造的に同じセンサが相互に180度ずらされて支持体に
配設される。センサ相互間のこのような配置構成は、車
両においてセンサの空間的な配置関係に依存することが
なく、つまりこれらのセンサが車両の中央におかれよう
が側面に配置されようが関係なくなる。
図4による別の有利な構成例では、第1の制御ユニッ
ト1が数キロオームの高抵抗の抵抗R2を介して第3のパ
ワースイッチ81の一方の端子に接続されている。さらに
この第3のパワースイッチ81に対して並列に低抵抗の抵
抗R1が接続されている。第1の制御ユニット1と第3の
パワースイッチ81の間の高抵抗な接続は、第3のパワー
スイッチ81の開閉に関する検査のみに用いられる。これ
によって第1の制御ユニット1は妥当性検査を実施し得
る。第3のパワースイッチ81は閉成されているが加速度
信号g1の評価に基づいてトリガ要求は存在していないこ
とが検出されるならば、第2の制御ユニット2が第1の
制御ユニット1よりも低い閾値のもとで作動されている
限り、第2の制御ユニット2が誤って機能していること
が推定されなければならない。それによって光学的又は
音響的にドライバに警告を指示することができる。第1
のパワースイッチ71と第2のパワースイッチ72が第1の
制御ユニット1によって検査目的でスイッチング可能で
あるならば、つまり開閉可能であるならば、制御ユニッ
ト1の制御作用は第3のパワースイッチに対しては除外
されなければならない。制御ユニット1からの漏れ電流
によれば、パワースイッチ71,72への低抵抗な制御線路
を介してこれらが閉成され得る。そのような漏れ電流作
用は、第1の制御ユニット1によって第3のパワースイ
ッチ81に対しては除外されなければならない。なぜなら
3つのパワースイッチ全てが漏れ電流に基づいて閉成さ
れる危険性が生じるからである。それ故に第1の制御ユ
ニット1と第3のパワースイッチ81の間の測定接続は高
抵抗にされる。第1の制御ユニットとパワースイッチ7
1,72の間の、検査に基づく導通制御と低抵抗な接続は、
いずれにせよパワースイッチ71と72の永続的な機能性検
査のためには必要である。同様に第2の制御ユニット2
も、それに属する第3のパワースイッチ81を検査の目的
で開閉可能である。
図5には図2又は図3による本発明の装置の空間的配
置構成が示されている。中央装置10は、車両のほぼ中央
に位置しており、2つの衝突識別装置20は車両長手軸線
A−A′に対して両サイドに配置され、線路を介して中
央装置10と接続されている。点火線路も中央装置10から
同様に車両側方に配設された乗員保護手段へ導かれてい
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ミヒャエル ケップル ドイツ連邦共和国 D―93161 ジンツ ィング ズデーテンシュトラーセ 16 (72)発明者 シュテファン ヘルマン ドイツ連邦共和国 D―93096 ケーフ ェリング パルクシュトラーセ12 (56)参考文献 特開 昭63−255154(JP,A) 特開 平5−69791(JP,A) 特表 平3−503512(JP,A) 米国特許5134306(US,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60R 21/01 B60R 21/16 - 21/32 EPAT(QUESTEL)

Claims (15)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】例えば自動車用の乗員保護手段の制御のた
    めの装置であって、 加速度信号(g1)を供給する加速度センサ(5)と、 加速度信号(g1)又は該加速度信号(g1)に依存した信
    号(a1)の処理のための第1の制御ユニット(1)と、 エネルギ源(101)に接続された点火回路とを有し、 前記点火回路は、相互に直列に配設された少なくとも1
    つの電気的に制御可能な第1のパワースイッチ(71)
    と、乗員保護手段に対応付けされた点火要素(100)
    と、電気的に制御可能な第2のパワースイッチ(72)を
    含んでおり、前記第1の制御ユニット(1)が前記2つ
    のパワースイッチ(71,72)を制御し、 点火回路は、電気的に制御可能な第3のパワースイッチ
    (81)を有しており、 第2の制御ユニット(2)が設けられており、該第2の
    制御ユニット(2)は加速度に依存して第3のパワース
    イッチ(81)を制御し、この場合前記制御可能な3つの
    パワースイッチ(71,72,81)全ての相応の導通制御のも
    とでのみ、エネルギ源(101)からのエネルギが点火要
    素(100)に供給される形式のものにおいて、 前記第1及び第2のパワースイッチ(71,72)は、共通
    の支持体(7)を有しており、前記第3のパワースイッ
    チ(81)は該支持体(7)には配設されていないことを
    特徴とする、自動車における乗員保護手段の制御のため
    の装置。
  2. 【請求項2】前記第1及び第2のパワースイッチ(71,7
    2)が1の集積回路に含まれている、請求項1記載の装
    置。
  3. 【請求項3】前記第2の制御ユニット(2)は、第1の
    制御ユニット(1)から分離された回路装置として構成
    されている、請求項1記載の装置。
  4. 【請求項4】前記第2の制御ユニット(2)と第3のパ
    ワースイッチ(81)がさらなる集積回路に含まれてい
    る、請求項3記載の装置。
  5. 【請求項5】加速度信号(g1)又は該加速度信号(g1)
    に依存する信号(a1)が第2の制御ユニット(2)にお
    いて処理される、請求項1記載の装置。
  6. 【請求項6】さらなる別の加速度センサ(6)の加速度
    信号(g2)又は該さらなる加速度信号(g2)に依存する
    信号(a2)が第2の制御ユニット(2)内で処理される
    請求項1記載の装置。
  7. 【請求項7】中央装置(10)と衝突識別装置(20)が設
    けられており、該中央装置(10)と衝突識別装置(20)
    は、相互に空間的に離されて配設され、コード化データ
    伝送手段(102)を介して相互に接続されており、第1
    及び第2の制御ユニット(1,2)が前記中央装置(10)
    に対応付けされており、加速度センサ(5)と、加速度
    信号(g1)を処理する第3の制御ユニット(3)とが前
    記衝突識別装置(20)に対応付けされている、請求項1
    記載の装置。
  8. 【請求項8】さらなる加速度センサ(6)が前記中央装
    置(10)に対応付けされている、請求項6又は7記載の
    装置。
  9. 【請求項9】前記さらなる加速度センサ(6)は衝突識
    別装置(20)に対応付けされている、請求項6又は7記
    載の装置。
  10. 【請求項10】前記衝突識別装置(20)からデータ伝送
    手段(102)を介して中央装置(10)に伝送される信号
    (a1)が第1の制御ユニット(1)に供給されそこで評
    価される、請求項8記載の装置。
  11. 【請求項11】前記衝突識別装置(20)からデータ伝送
    手段(102)を介して中央装置(10)に伝送される信号
    (a1,a2)が第1及び第2の制御ユニット(1,2)に供給
    されそこで評価される、請求項9記載の装置。
  12. 【請求項12】前記衝突識別装置(20)は、第4の制御
    ユニット(4)を有しており、該第4の制御ユニット
    (4)内ではさらなる加速度信号(g2)が処理され、第
    3及び第4の制御ユニット(3,4)は相互に分離した回
    路装置を有している、請求項9記載の装置。
  13. 【請求項13】前記加速度センサ(5)は、車両の横方
    向加速度を検出する、請求項1記載の装置。
  14. 【請求項14】前記衝突識別装置(20)は、車両の側方
    に配設され、前記中央装置(10)は車両の中央に配設さ
    れている、請求項7ないし13記載の装置。
  15. 【請求項15】前記第1の制御ユニット(1)は、高抵
    抗な抵抗(R2)を介して第3のパワースイッチ(3)に
    接続されている、請求項1記載の装置。
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