JP3100450B2 - 画像記録方法及びこれに用いる装置 - Google Patents

画像記録方法及びこれに用いる装置

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JP3100450B2
JP3100450B2 JP1958992A JP1958992A JP3100450B2 JP 3100450 B2 JP3100450 B2 JP 3100450B2 JP 1958992 A JP1958992 A JP 1958992A JP 1958992 A JP1958992 A JP 1958992A JP 3100450 B2 JP3100450 B2 JP 3100450B2
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    • B41M5/26Thermography ; Marking by high energetic means, e.g. laser otherwise than by burning, and characterised by the material used
    • B41M5/36Thermography ; Marking by high energetic means, e.g. laser otherwise than by burning, and characterised by the material used using a polymeric layer, which may be particulate and which is deformed or structurally changed with modification of its' properties, e.g. of its' optical hydrophobic-hydrophilic, solubility or permeability properties
    • B41M5/363Thermography ; Marking by high energetic means, e.g. laser otherwise than by burning, and characterised by the material used using a polymeric layer, which may be particulate and which is deformed or structurally changed with modification of its' properties, e.g. of its' optical hydrophobic-hydrophilic, solubility or permeability properties using materials comprising a polymeric matrix containing a low molecular weight organic compound such as a fatty acid, e.g. for reversible recording

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は画像記録方法に関し、詳
しくは、感熱層の温度による可逆的な色の状態の変化を
利用して、記録及び消去を何度も繰り返し行なうことの
できる可逆性感熱記録材料を用いた画像記録方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年、一時的な画像形成が行なえ、不要
となった時にはその画像の消去ができるようにした可逆
性感熱記録材料が注目されている。その代表的なものと
しては、塩化ビニル系樹脂のような樹脂母材中に高級脂
肪酸のような有機低分子物質を分散した可逆性感熱記録
材料が知られている(特開昭54−119377号、特
開昭55−154198号などの公報)。しかし、これ
らは不透明部を透明化するための温度巾が2〜4℃と狭
いため、一部が不透明な記録材料全体を透明化したり、
或いは、全体が不透明な記録材料に透明画像を形成する
際の温度制御が困難であった。
【0003】本発明者等は、先に、材料をかえることに
より、不透明部を透明にさせる温度巾を広げることを可
能にした可逆性感熱記録材料を提案した(特開昭63−
39378号、特開昭63−178079号、特開昭6
3−14754号などの公報)。これら提案した可逆性
感熱記録材料によれば、その意図するところはなしうる
ものの、サーマルヘッド等で短かい時間の加熱によって
透明化させようとした場合には、時として、均一な透明
性が得られない、つまり、白濁地に透明画像が形成しに
くいといったことが認められた。さらにサーマルヘッド
で短い時間の加熱により白濁状態にする際、必要以上の
高い温度となり、該記録材料の劣化や表面に凹凸状のキ
ズが発生するという欠点があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記のような
欠点を解消し、サーマルヘッド等発熱体での短時間の加
熱によっても均一な色の状態を得ること、つまり、第2
の色の状態を地肌とし第1の色の状態を得ることがで
き、さらに画像の形成と消去の繰り返し耐久性を向上さ
せることのできる、可逆性感熱記録材料を用いた画像記
録方法を提供するものである。
【0005】本発明によれば、第一に、常温より高い第
1の特定温度で第1の色の状態となり、第1の特定温度
よりも高い第2の特定温度で加熱後、冷却することによ
り、第2の色の状態となる可逆性感熱記録材料と、発熱
体を用い、該発熱体にパルス状にエネルギーを印加して
発熱させ、該記録材料に画像を記録する方法において、
第1の特定温度の巾が22℃超80℃以下であり、更に
該記録材料の一画素を複数のパルスで形成することを特
徴とする画像記録方法が提供される。第二に、第一記載
の画像記録方法において、該可逆性感熱記録材料が磁気
記録層もしくはICを有するカードであることを特徴と
する画像記録方法が提供される。第三に、第一又は第二
の画像記録方法において、環境温度に応じてパルスを発
生するタイミングを調整することを特徴とする画像記録
方法が提供される。第四に、第一乃至第四何れか記載の
画像記録方法において、環境温度に応じて印加電圧を調
整することを特徴とする画像記録方法が提供される。
【0006】本発明によれば、第五に、常温より高い第
1の特定温度で第1の色の状態となり、第1の特定温度
よりも高い第2の特定温度で加熱後、冷却することによ
り、第2の色の状態となる可逆性感熱記録材料と、発熱
体を用い、該発熱体にパルス状にエネルギーを印加して
発熱させ、該記録材料に画像を記録する画像記録装置に
おいて、第1の特定温度の巾が22℃超80℃以下であ
り、更に該記録材料の一画素を複数のパルスで形成する
手段を具備することを特徴とする画像記録装置が提供さ
れる。第六に、第五の画像記録装置において、該可逆性
感熱記録材料が磁気記録層もしくはICを有するカード
であることを特徴とする画像記録装置が提供される。第
七に、第五又は第六記載の画像記録装置において、パル
ス巾を分割する手段、環境温度を検出する手段、パルス
を発生するタイミングを調整する手段を具備したことを
特徴とする画像記録装置が提供される。第八に、第五乃
至第七何れか記載の画像記録装置において、パルス巾を
分割する手段、環境温度を検出する手段、印加電圧を調
整する手段を具備したことを特徴とする画像記録装置が
提供される。
【0007】本発明者等は、このような画像記録方法に
よれば、可逆性感熱記録材料の第1の色の状態になる温
度の巾が狭くても、記録材料は比較的均一に加熱され、
均一な第1の色の状態を得ることができることを認め
た。本発明はこうした知見に基づいてなされたものであ
る。
【0008】以下に、本発明方法を更に詳細に説明す
る。
【0009】本発明方法で用いられる可逆性感熱記録材
料は、第1の特定温度と第2の特定温度で透明度や濁
度、色調光の吸収状態等の色の状態が変化するもので、
例えば、第1の特定温度で透明状態となり第2の特定温
度で白濁状態となるもの(特開昭55−154198
号)や、第1の特定温度で白濁状態となり第2の特定温
度で透明状態となるもの(特開平3−169590
号)、第1の特定温度で黒、赤、青に発色し第2の特定
温度で消色するもの(特開平2−188293号、特開
平2−188294号)、第2の特定温度で発色し、第
1の特定温度で消色するもの(特願平2−414438
号)等が挙げられる 特に有機低分子物質を樹脂母材中に分散したもので、第
1の特定温度で透明状態となり第2の特定温度で白濁状
態となるものが感度及び耐久性の面から好適に用いられ
る。この透明状態と白濁状態の違いは次のように推測さ
れる。すなわち、透明の場合には樹脂母材中に分散さ
れた有機低分子物質の粒子は有機低分子物質の大きな粒
子で構成されており、片側から入射した光は散乱される
こと無く反対側に透過するため透明に見えること、ま
た、白濁の場合には有機低分子物質の粒子は有機低分
子物質の微細な結晶が集合した多結晶で構成され、個々
の結晶の結晶軸がいろいろな方向を向いているため片側
から入射した光は有機低分子物質粒子の結晶の界面で何
度も屈折し、散乱されるため白く見えること、等に由来
している。
【0010】図1(熱による透明度の変化を表わしてい
る)において、樹脂母材及びこの樹脂母材中に分散され
た有機低分子物質を主成分とする感熱層は、例えばT0
以下の常温では白濁不透明状態にある。これを第1の特
定温度T2に加熱すると透明になり、この状態で再びT0
以下の常温に戻しても透明のままである。これは温度T
2から温度T0以下に至るまでに有機低分子物質が半溶融
状態を経て多結晶から単結晶へと結晶が成長するためと
考えられる。更に、T3以上の第2の特定温度に加熱す
ると、最大透明度と最大不透明度との中間の半透明状態
になる。次に、この温度を下げて行くと再び透明状態を
とることなく最初の白濁不透明状態に戻る。これは温度
3以上で有機低分子物質が溶融後、冷却されることに
より多結晶が析出するためであると考えられる。なお、
この不透明状態のものをT1〜T2間の温度に加熱した
後、常温即ちT0以下の温度に冷却した場合には透明と
不透明との中間の状態をとることができる。また、前記
常温で透明になったものも再びT3以上の温度に加熱し
た後常温に戻せば、再び白濁不透明状態に戻る。即ち、
常温で不透明及び透明の両形態並びにその中間状態をと
ることができる。
【0011】従って、熱を選択的に与えることにより感
熱層を選択的に加熱し、透明地に白濁画像、白濁地に透
明画像を形成することができ、その変化は何回も繰り返
することが可能である。そして、このような感熱層の背
面に着色シートを配置すれば、白地に着色シートの色の
画像または着色シートの色の地に白色の画像を形成する
ことができる。また、OHP(オーバーヘッドプロジェ
クター)などで投影すれば、白濁部は暗部になり、透明
部は光が透過しスクリーン上では明部となる。
【0012】ここで透明化温度巾とは以下の如く定義さ
れるものである。即ち、図2に白濁状態の可逆性感熱記
録材料を図1のT1〜T3を含む各温度に加熱後、T0
下の温度に冷却したときの可逆性感熱記録材料の透明度
を示す。図2において、透明状態を最小透明度t11に最
大透明度t12と最小透明度t11(最大白濁状態)との差
の80%を加えたものを透明度t13とし、t13以上の透
明度になる温度を透明化温度とし、その範囲を透明化温
度範囲(T4〜T5)としてその巾を透明化温度巾(T5
−T4)とする。以上は第1の色の状態が透明状態とな
る可逆性感熱記録材料における定義であるが、他の色の
状態に変わる材料にも同様の定義があてはまる。その場
合には透明化温度巾が第1の特定温度巾、透明化温度範
囲は第1の特定温度範囲となる。
【0013】本発明で用いられる感熱記録材料を作るに
は一般に(1)樹脂母材及び有機低分子物質の2成分を
溶解した溶液、又は(2)樹脂母材の溶液(溶剤として
は有機低分子物質のうちの少なくとも1種を溶解しない
ものを用いる)に有機低分子物質を微粒子状に分散した
分散液をプラスチックフィルム、ガラス板、金属板等の
支持体上に塗布乾燥して感熱層を形成することにより作
られる。感熱層又は記録材料形成用溶剤としては、母材
及び有機低分子物質の種類によって種々選択できるが、
例えばテトラヒドロフラン、メチルエチルケトン、メチ
ルイソブチルケトン、クロロホルム、四塩化炭素、エタ
ノール、トルエン、ベンゼン等が挙げられる。なお、分
散液を使用した場合はもちろんであるが、溶液を使用し
た場合も得られる感熱層又は記録材料中では有機低分子
物質は微粒子として析出し、分散状態で存在する。
【0014】感熱層に使用される樹脂母材は有機低分子
物質を均一に分散保持した層を形成すると共に、最大透
明時の透明度に影響を与える材料である。このため樹脂
母材は透明性が良く、機械的に安定で、且つ成膜性の良
い樹脂が好ましい。このような樹脂としては、ポリ塩化
ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル
−酢酸ビニル−ビニルアルコール共重合体、塩化ビニル
−酢酸ビニル−マレイン酸共重合体等の塩化ビニル系共
重合体;ポリ塩化ビニリデン、塩化ビニリデン−塩化ビ
ニル共重合体、塩化ビニリデン−アクリロニトリル共重
合体、塩化ビニル−アクリレート共重合体等の塩化ビニ
リデン系共重合体;ポリエステル;ポリアミド;ポリア
クリレート又はポリメタクリレート或いはアクリレート
−メタクリレート共重合体;シリコン樹脂等が挙げられ
る。これらは単独で或いは2種以上混合して使用され
る。
【0015】一方、有機低分子物質としては記録層中で
熱により多結晶から単結晶に変化するもの(図1に示し
た温度T1〜T3の範囲で変化するもの)であればよく、
一般に融点30〜200℃好ましくは50〜150℃程
度のものが使用される。このような有機低分子物質とし
てはアルカノール;アルカンジオール;ハロゲンアルカ
ノールまたはハロゲンアルカンジオール;アルキルアミ
ン;アルカン;アルケン;アルキン;ハロゲンアルカ
ン;ハロゲンアルケン;ハロゲンアルキン;シクロアル
カン;シクロアルケン;シクロアルキン;飽和または不
飽和モノまたはジカルボン酸又はこれらのエステル、ア
ミド又はアンモニウム塩;飽和または不飽和ハロゲン脂
肪酸またはこれらのエステル、アミド又はアンモニウム
塩;アリルカルボン酸またはそれらのエステル、アミド
又はアンモニウム塩;ハロゲンアリルカルボン酸または
それらのエステル、アミド又はアンモニウム塩;チオア
ルコール;チオカルボン酸又はそれらのエステル、アミ
ンまたはアンモニウム塩;チオアルコールのカルボン酸
エステル等が挙げられる。これらは単独で又は2種以上
混合して使用される。これらの化合物の炭素数は10〜
60、好ましくは10〜38、特に10〜30が好まし
い。エステル中のアルコール基部分は飽和していても飽
和していなくてもよく、またハロゲン置換されていても
よい。いずれにしても有機低分子物質は分子中に酸素、
窒素、硫黄及びハロゲンの少くとも1種、例えば−O
H、−COOH、−CONH、−COOR、−NH−、
−NH2、−S−、−S−S−、−O−、ハロゲン等を
含む化合物であることが好ましい。
【0016】更に具体的には、これら化合物としてはラ
ウリン酸、ドデカン酸、ミリスチン酸、ペンタデカン
酸、パルミチン酸、ヘプタデカン酸、ステアリン酸、ベ
ヘン酸、ノナデカン酸、アラキン酸、ヘンイコサン酸、
トリコサン酸、リグノセリン酸、ペンタコサン酸、セロ
チン酸、ヘプタコサン酸、モンタン酸、メリシン酸、オ
レイン酸等の高級脂肪酸;ステアリン酸メチル、ステア
リン酸テトラデシル、ステアリン酸オクタデシル、ラウ
リン酸オクタデシル、パルミチン酸テトラデシル、ベヘ
ン酸ドデシル等の高級脂肪酸のエステル;C1633−O
−C1633,C1633−S−C1633,C1837−S−
1837,C1225−S−C1225,C1939−S−C
1939,C1225−S−S−C1225,H2311OCO
・H2C・H2C−O−CH2・CH2・OCOC1123
3517OCO・H2C・H2C−O−CH2・CH2・O
COC1735,H3C・H2C・(CH3)HC・(C
215OOC・H2C−O−* *−CH2・CH2・COO(CH215・CH(CH3
・CH2・CH3,H2512OCO・H2C・H2C−S−
CH2・CH2・OCOC1225,H3718OCO・H2
C・H2C−S−CH2・CH2・OCOC1837,H3
・H2C・(CH3)HC・(CH215OOC・H2C・
2C−S−** **−CH2・CH2・COO(CH215・CH(C
3)・CH2・CH3,H3718OOC・H2C・H2
−NH−CH2・CH2・COOC1837,H3C・H2
・(CH3)HC・(CH213・COO・H2C−NH
−*** ***−CH2・COO(CH213・CH(CH3)・
CH2・CH3等のエーテル又はチオエーテル等がある。
中でも本発明では高級脂肪酸、特にパルミチン酸、ヘプ
タデカン酸、ノナデカン酸、アラキン酸、ヘンイコサン
酸、トリコサン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、リグノセ
リン酸等の炭素数16以上の高級脂肪酸が好ましく、炭素
数16〜24の高級脂肪酸が更に好ましい。
【0017】記録材料はその第1の特定温度の巾が広い
方が第1の色の状態になりやすく、本発明においては、
その下限値を22℃超とする。ただし、第一の特定温度
巾が広すぎると第2の特定温度が上がりすぎ例えば第2
の色の状態となる際の熱感度が下がってしまう。そのた
め第1の特定温度巾の上限値を80℃以下、好ましくは
50℃とする。
【0018】樹脂母材中に有機低分子物質を分散した可
逆性感熱記録材料の場合、透明化できる温度の巾を広げ
るには、この明細書において記載した有機低分子物質を
適宜組合せるか、または、そうした有機低分子物質と融
点の異なる他の材料とを組合せればよい。これらは例え
ば特開昭63−39378号、特開昭63−13038
0号などの公報や、特願昭63−14754号、特願平
1−140109号などの明細書に開示されているが、
これらに限定されるものではない。
【0019】なお、感熱層中の有機低分子物質と樹脂母
材との割合は、重量比で2:1〜1:16程度が好まし
く、1:2〜1:6が更に好ましい。樹脂母材の比率が
これ以下になると、有機低分子物質を樹脂母材中に保持
した膜を形成することが困難となり、またこれ以上にな
ると、有機低分子物質の量が少ないため、不透明化が困
難になる。
【0020】感熱層には以上の成分の他に、透明画像の
形成を容易にするために、界面活性剤、高沸点溶剤等の
添加物を添加することができる。これらの添加物の具体
例は次の通りである。
【0021】高沸点溶剤の例;リン酸トリブチル、リン
酸トリ−2−エチルヘキシル、リン酸トリフェニル、リ
ン酸トリクレジル、オレイン酸ブチル、フタル酸ジメチ
ル、フタル酸ジエチル、フタル酸ジブチル、フタル酸ジ
ヘプチル、フタル酸ジ−n−オクチル、フタル酸ジ−2
−エチルヘキシル、フタル酸ジイソノニル、フタル酸ジ
オクチルデシル、フタル酸ジイソデシル、フタル酸ブチ
ルベンジル、アジピン酸ジブチル、アジピン酸ジ−n−
ヘキシル、アジピン酸ジ−2−エチルヘキシル、アゼラ
イン酸ジ−2−エチルヘキシル、セバシン酸ジブチル、
セバシン酸ジ−2−エチルヘキシル、ジエチレングリコ
ールジベンゾエート、トリエチレングリコールジ−2−
エチルブチラート、アセチルリシノール酸メチル、アセ
チルリシノール酸ブチル、ブチルフタリルブチルグリコ
レート、アセチルクエン酸トリブチル。
【0022】界面活性剤、その他の添加物の例;多価ア
ルコール高級脂肪酸エステル;多価アルコール高級アル
キルエーテル;多価アルコール高級脂肪酸エステル、高
級アルコール、高級アルキルフェノール、高級脂肪酸高
級アルキルアミン、高級脂肪酸アミド、油脂又はポリプ
ロピレングリコールの低級オレフィンオキサイド付加
物;アセチレングリコール;高級アルキルベンゼンスル
ホン酸のNa、Ca、Ba又はMg塩;高級脂肪酸、芳
香族カルボン酸、高級脂肪酸スルホン酸、芳香族スルホ
ン酸、硫酸モノエステル又はリン酸モノ−又はジ−エス
テルのCa、Ba又はMg塩;低度硫酸化油;ポリ長鎖
アルキルアクリレート;アクリル系オルゴマー;ポリ長
鎖アルキルメタクリレート;長鎖アルキルメタクリレー
ト〜アミン含有モノマー共重合体;スチレン〜無水マレ
イン酸共重合体;オレフィン〜無水マレイン酸共重合
体。
【0023】この記録材料の画像を反射画像として用い
る場合には、記録層の背面に光を反射する層を設けると
記録層の厚みを薄くしてもコントラストを上げることが
できる。具体的にはAl、Ni、Sn等を蒸着すること
が挙げられる(特開昭64−14079号公報に記
載)。
【0024】また、感熱層に感熱層を保護するために保
護層を設けることができる。保護層(厚さ0.1〜10
μm)の材料としては、シリコーン系ゴム、シリコーン
樹脂(特開昭63−221087号公報に記載)、ポリ
シロキサングラフトポリマー(特願昭62−15255
0号に記載)や紫外線硬化樹脂又は電子線硬化樹脂(特
願昭63−310600号に記載)等が挙げられる。い
ずれの場合も、塗布時に溶剤を用いるが、その溶剤は、
感熱層の樹脂ならびに有機低分子物質を溶解しにくいほ
うが望ましい。感熱層の樹脂及び有機低分子物質を溶解
しにくい溶剤としてn−ヘキサン、メチルアルコール、
エチルアルコール、イソプロピルアルコール等が挙げら
れ、特にアルコール系の溶剤がコスト面から望ましい。
【0025】また、保護層形成液の溶剤やモノマー成分
等から感熱層を保護するために、保護層と感熱層との間
に中間層を設けることができ(特開平1−133781
号公報に載)。中間層の材料としては感熱層中の樹脂母
材として挙げたものの他に下記のような熱硬化性樹脂、
熱可塑性樹脂が使用可能である。即ち、ポリエチレン、
ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリビニルアルコー
ル、ポリビニルブチラール、ポリウレタン、飽和ポリエ
ステル、不飽和ポリエステル、エポキシ樹脂、フェノー
ル樹脂、ポリカーボネート、ポリアミド等が挙げられ
る。中間層の厚さは0.1〜2μmくらいが好ましい。
また、磁気記録層、IC等と組み合わせ、情報表示可能
な磁気カード、ICカードとして用いることも可能であ
る。
【0026】本発明方法はかかる感熱記録材料を用いて
画像記録を行なおうとするものである。一般にサーマル
ヘッドで発生する熱を用いて印写を行なう方法として、
感熱記録方式、あるいは、ここで述べている方法等がよ
く知られている。これらの方式に於いて、1個の画素を
形成する際、サーマルヘッドに印加する熱パルスを1画
素形成時間の先頭、あるいは最後に連続して(時間的な
間隔をあけず)印加すると、記録材料表面が高温になり
すぎ、変質してしまう問題点がある。この点に関して感
熱記録の分野では熱パルスを複数に分割し、それらのパ
ルスを前記1画素形成時間内に分散して印加し、記録材
料表面温度を低下させる方法等が提案されている(特開
平2−289363号)。但し、本発明の記録材料は、
その表面温度を常に“第1の色”の状態の範囲に設定し
ておく必要があり、前述の様な方法をそのまま適用する
ことはできず、より厳密なパルスの印加制御が必要とな
る。図3に本記録材料を用いた場合の理想的な表面温度
の時間変化を示す。この図でT0,T4,T5は各々室温
(環境温度)、及び前記特定温度範囲の下限、上限値を
示す。またt0,t1,t2は各々、第1パルス(室温状
態から印加しはじめる場合)の印加巾、第1パルスと第
2パルス間(及び第2パルスと第3パルスの間)のパル
ス印加休止時間、及び第2パルス以降の印加パルス巾を
表わす。図3に示されるようなパルスON−OFFを行
なえば、安定して第1の色の状態を保つことができる。
ところで、このt0,t1,t2は環境温度に対して、大
きく依存する。図4にサーマルヘッドに6本/mmのサ
ーマルヘッドに0.0135Wの電力を印加したときの
環境温度T0とt0,t1の関係を示す。この図に示すよ
うに、立上り時間t0は環境温度の上昇に伴ってほぼ直
線状に小さくなる。また立下がり時間t1は環境温度の
上昇に伴い大きくなる。またt2は図示してないがt0
同様な関係になる。従って、何らかの方法で環境温度を
検出すれば、その値により、求めるべきt0,t1および
2の値が決定できる。この実施例のブロック図を図5
に示す。サーマルヘッド近傍に設けられるサーミスタ等
の(環境)温度検出手段により環境温度を演算装置(C
PU)にとりこむ。この際CPUにはあらかじめ図4の
関係を記憶しておき、入力された環境温度に応じて、適
切なパルス印加巾t0,t2及び適切なパルス休止時間t
1を決定する。それによって決められた信号に基づいて
ドライバを通じてサーマルヘッドが駆動される。この
時、環境温度の検出、及びCPUによるパルス印加休止
時間の決定はプリンタ本体の電源投入時、あるいは1枚
の印写直前に行なえば良い。上記の実施例は印加パルス
のタイミングを変更することにより、環境温度の影響を
補正する方式であるが、これ以外にも印加電力の制御に
よって、環境温度の影響を補正することも考えられる。
この実施例を以下に説明する。図6にサーマルヘッドの
印加電圧と温度の立上り時間t0の関係を示す。尚、t2
は図示されていないがt0と同様な傾向を示す。この結
果と先の図4の結果を利用して、電圧を制御することに
よって図3のような温度変化を実現できる。この時、印
加タイミング(t0,t1,t2等)は最も悪い条件すな
わち環境温度が最も低い場合の値を設定しておけば良
い。具体的な実施例のブロック図を図7に示す。検出さ
れた温度に応じて、前述したような方法で、そのときの
適切な印加電圧(電力)が決められる。印加するパルス
はドライバを通じて常に一定タイミングでヘッドに印加
される。さらに設定された電圧は電圧制御手段を通じ
て、サーマルヘッドに印加される。この場合にも、この
検出−補正の手段はプリンタの電源投入時、あるいは1
枚の印写直前に行なえば良い。次に記録材料との関係に
おいて、本発明をさらに詳細に述べる。本発明は発熱体
と記録材料の相対的位置の関係から、発熱体と記録材料
の相対的位置が変化しない場合と、相対的に移動する場
合の2つに大別できる。そこで、発熱体と記録材料の相
対的な位置が変化しない場合から説明を進めることにす
る。
【0027】図8(a)は1パルスのエネルギーを印加
し加熱した時の発熱体の温度変化を表わしたのである。
図8(b)はその前記(a)よりも長い1パルスのエネ
ルギーを印加し加熱した時の発熱体の温度変化を表わし
たものである。図8(c)は2パルスのエネルギーを印
加し加熱した時の温度変化を表わしたものである。な
お、これら図面には第1の色の状態となる第1の特定温
度範囲(A)が併せて示されている。
【0028】図8(a)では、発熱体の温度がパルスを
印加した最後に第1の特定温度範囲(A)に入っている
のみである。さらに、連続してパルスを印加していく
と、図8(b)のように、第1の特定温度範囲(A)の
温度を超え、第2の色の状態となってしまう。それに対
し、図8(c)のように、2パルスのエネルギーを連続
して印加した場合には発熱体が一度加熱された後少し冷
却してすぐ加熱されるため、図8(a)に比べ、第1の
特定温度範囲(A)に長い時間保たれることになり、更
には、記録材料が第1の特定温度範囲に長く保たれるこ
ととなり、均一な第1の色の状態が得やすくなる。
【0029】図8(d)は印加されるパルスの数をさら
に増やし、4パルスのエネルギーを印加した時の発熱体
の温度変化を表わしたもので、加熱を細かく繰り返すこ
とにより、図8(c)より、さらに加熱時の温度のバラ
ツキを狭い範囲にとどめることができ、記録材料の第1
の色の状態になる温度の巾があまり広くなくとも均一な
透明度または色とすることが可能となる。また、図には
示してないが発熱体にパルス状にエネルギーを印加し第
2の色の状態にする場合、1パルスで印加したときには
図8(a)ないし(b)のように発熱体の温度がパルス
を印加した最後に第2の特定温度になるのみで、第2の
特定温度になる時間をさらに長くするために、さらに連
続してパルスを印加していくと第2の特定温度以上にな
る時間は長くなるものの、そのピーク温度は必要以上に
高くなり、記録層の劣化ないしは表面のキズの原因とな
っている。それに対し、複数のパルスを印加することに
より、ピーク温度を押えることができ、かつ第2の特定
温度以上となる時間が長くなり、均一な第2の色の状態
を得ることができ、記録層の劣化、表面のキズを抑え、
くり返し、耐久性を向上させることができる。パルスの
巾は0.05msから30ms程度が好ましく0.1m
sから5msの間がさらに好ましい。
【0030】このように、可逆性感熱記録材料の同一箇
所に複数のパルス状エネルギーを印加せしめるようにす
れば、良質の画像表示を行なうことができる。
【0031】次に発熱体と記録材料が相対的に移動する
場合についての説明を行なう。図9(a)は記録材料1
に対しサーマルヘッド等の発熱体2が移動する状態を表
わしたものである。図9(b−1)は発熱体2が発熱し
終って次に発熱するまでの時間に発熱体2の移動する距
離が発熱体2の移動方向の長さより長いか同等の場合
の、発熱体2が移動しながら発熱していく様子を表わし
たものである。なお、図9(b−1)中で、、、
とあるのは、移動する発熱体2がその位置で発熱して
いることを意味している。その際の記録材料1が加熱さ
れる状況は図9(b−2)に示され、記録材料1の位置
によっては温度差が非常に大きなものとなる。
【0032】これに対し、図9(c−1)は発熱体2が
発熱し次に発熱するまでの時間(発熱体2が発熱し終っ
て次に発熱するまでの時間)に発熱体2の移動する距離
が発熱体の移動方向の長さより短かい場合に、発熱体2
が移動しながら発熱していく様子を表わしたものであ
る。なお、図9(c−1)中で、、、、、
、とあるのは、移動する発熱体2がその位置で発熱
していることを意味している。この場合には、発熱体2
の発熱する位置が、前の発熱する位置と重なり合ってい
るため、図4(c−2)に実線で示したように記録材料
1の位置により温度差は少なくなり、記録材料1の第1
の特定温度になる温度範囲があまり広くなくとも均一な
第1の色の状態とすることが可能となる。
【0033】また、この方法により発熱体と記録材料の
相対的な位置が変化しない場合と同様に、均一な第2の
色の状態を得ることができ、記録層の劣化、表面のキズ
を抑え、くり返し耐久性を向上させることができる。図
9には、発熱体が固定され、記録材料が移動する場合の
例は示していないが、これらが相対的に移動するという
点においては上記の場合と同じことがいえる。また、図
9では、発熱時には発熱体が記録材料に対し停止してい
るように示しているが、連続して相対的に移動する場合
も、ステップモーターなどを用い発熱時に発熱体が記録
材料に対し、停止した場合も同等である。
【0034】発熱体にパルス状にエネルギーを印加し終
えてから次のパルス印加を始めるまでの時間に発熱体と
記録材料との相対的な移動距離は発熱体の長さの1/1
0〜9/10が好ましく、更に1/5〜4/5が好まし
い。以上説明した発熱体に複数のパルスでエネルギーを
印加する方法は、記録材料の第1の特定温度と第2の特
定温度の両方または一方で用いられる。例えば第1の特
定温度にするのに複数のパルスをかけ、第2の特定温度
にするのに1つのパルスだけをかけたり、また、第2の
特定温度にヒートローラーや熱板等で加熱することも可
能である。
【0035】
【実施例】ここでの部、%はいずれも重量基準である。
【0036】実施例1 約50μm厚のポリエステルフィルム上にAlを約40
0Å厚となるように真空蒸着して光反射層を設けた。こ
の上に ベヘン酸(日本油脂製 NAA−22S) 6部 エイコサン2酸(岡村製油製 SL−20) 4部 フタル酸ジアリル 2部 塩化ビニル−酢酸ビニル−リン酸エステル共重合体 20部 (電気化学工業社製、デンカビニール#1000P) テトラヒドロフラン 150部 よりなる溶液を塗布し、加熱乾燥して約6μm厚の感熱
層(可逆性感熱記録層)を設けた。さらにその上に ポリアミド樹脂(東レ社製、CM8000) 10部 エチルアルコール 90部 よりなる溶液を塗布し、加熱乾燥して約0.5μm厚の
中間層を設けた。さらに、その上に、 ウレタンアクリート系紫外線硬化性樹脂の75%酢酸ブチル溶液 (大日本インキ化学社製、ユニディック17−824−9) 10部 トルエン 10部 よりなる溶液を塗布し、加熱乾燥後、80w/cmの紫
外線ランプを5秒間照射させ、約2μm厚の保護層を設
けて可逆性感熱記録材料を作成した。このようにして得
られた記録材料は自濁状態であった。また、この記録材
料の透明化温度巾は25℃であった。この記録材料を8
0℃に加熱して全体を透明化した。透明化した記録材料
を薄膜部分グレースタイプサーマルヘッド(リコー社
製、モデルSH−216−08PC31)を用いてパル
ス巾1.0msec、印加エネルギー0.4mJ/do
tで白濁化した。これを同じサーマルヘッドを用い、図
5に示すシステムで環境温度を検知し、パルスを発生す
るタイミングを調製したところ、パルス巾3msecで
1回目のエネルギーを印加した後、0.5msec後に
パルス巾1msecで2回目のパルスを印加し、透明化
した。このときの反射濃度をマクベス濃度計RD−51
4で測定(以下同じ)したところ1.65であった。さ
らに、比較として、パルス巾3msecで1回だけエネ
ルギーを印加した場合には1.14と測定された。
【0037】比較例1 約188μm厚の白色PET上に γ−Fe23 10部 塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニルアルコール共重合体 (UCC社製、VAGH) 2部 コロネートL(10%トルエン溶液) 2部 メチルエチルケトン 43部 トルエン 43部 よりなる液をワイヤーバーで塗布し、加熱乾燥して約1
0μm厚の磁気記録層を設け、さらにカレンダーがけし
て表面の平滑性を向上させた。その上にAlを約400
Å厚となるように真空蒸着し、光反射層を設けた。その
上に感熱層中のベヘン酸を6部から7部に、エイコサン
2酸4部から3部にそれぞれかえた以外は実施例1と同
様にして中間層及び保護層を設け、磁気カード状の可逆
性感熱記録材料を作成した。このようにして得られた記
録材料は白濁状態であった。また、この記録材料の透明
化温度巾は17℃であった。この記録材料に図7で示す
システムで環境温度を検知し、印加電圧を調製したとこ
ろ、パルス巾8msecで1回目のエネルギーを印加し
た後、1msec後に、パルス巾1msecの2回目の
エネルギーを印加し透明画像形成を行ったところ、反射
濃度1.48と測定された。さらに、比較として、パル
ス巾8msecで1回だけエネルギーを印加したとこ
ろ、反射濃度は1.07と測定された。
【0038】実施例2 実施例1の記録材料を用い、これにパルス巾3msec
で印加電力を変化させ、パルス状にエネルギーを印加し
終えてから次のパルス印加を始めるまでの時間に発熱体
と記録材料との相対的な移動距離を発熱体の移動方向の
長さ(l)に対しl・1/4、l、l/2、3l/4、
lと変化させ、透明化したその反射濃度をマクベス濃度
計RD514で測定した。その結果を図10に示す。
【0039】比較例2 比較例1 の記録材料を用い、これに印加パルス巾を8m
sとした以外は実施例3と同様にして記録(実明化)を
行った。その結果を図11に示す。実施例3 実施例1の記録材料及び記録装置を用い、パルス巾0.
7msecで1回目のエネルギーを印加した後、0.2
msec後にパルス巾0.3msecで2回目のエネル
ギーを印加し、合計0.4mJ/dotのエネルギーを
加え、白濁化させた後、90℃に加熱したヒートローラ
ーで透明化し、これを100回くり返した。第1回目の
白濁濃度は0.48であり、100回目は0.52であ
った。それに対し、パルス巾1.0msecで0.4m
J/dotのエネルギーを1回のみ印加し白濁化させ、
同様にヒートローラーで透明化した場合には1回目の濃
度が0.47に対し、100回目は0.75と白濁濃度
が大巾に劣化した。実施例4 実施例2 の記録材料及び記録装置を用い、パルス状にエ
ネルギーを印加し終えてから次のパルス印加を始めるま
での時間に発熱体と記録材料との相対的な移動距離を発
熱体の移動方向の長さ(l)に対し1/2・lとし、
0.3mJ/dotのエネルギーを印加し、白濁化させ
た後、90℃に加熱したヒートローラーで透明化し、こ
れを100回くり返した。第1回目の白濁濃度は0.4
6に対し、100回目は0.50であった。それに対
し、移動距離をlとし、0.5mJ/dotのエネルギ
ーを印加して白濁化させ、ヒートローラーで透明化した
場合には、1回目の濃度が0.48に対し、100回目
は0.78と白濁濃度が大巾に劣化した。
【0040】
【発明の効果】実施例及び図面の記載から明らかなよう
に、本発明方法によれば、可逆性感熱記録材料の第1の
特定温度巾が狭くても、均一かつ良質の第1の特定温度
の画像が得られ、かつ、画像の形成と消去の繰り返し耐
久性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法で用いられる可逆性感熱記録材料の
熱による透明度の変化を表わした図である。
【図2】透明化度を説明するための図である。
【図3】本発明方法における理想的な表面温度の時間変
化を表わす図である。
【図4】環境温度T0とt0,t1との関係を表わす図面
である。
【図5】環境温度T0から適切なt0,t1等の値を測定
し、サーマルヘッドを駆動する方式を説明するための1
ブロック図である。
【図6】サーマルヘッドへの印加電圧と温度の立上り時
間t0の関係を示す図である。
【図7】環境温度T0から適切なt0,t1等の値を測定
し、サーマルヘッドを駆動する方式を説明するための他
のブロック図である。
【図8】本発明方法の一例を説明するための図である。
【図9】本発明方法の他の例を説明するための図であ
る。
【図10】実施例2で得られた透明部の反射濃度測定図
である。
【図11】比較例2で得られた透明部の反射濃度測定図
である。
【符号の説明】
1 記録材料 2 発熱体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 諸星 邦親 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株 式会社リコー内 (72)発明者 川口 誠 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株 式会社リコー内 (72)発明者 野際 通 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株 式会社リコー内 (72)発明者 鈴木 明 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株 式会社リコー内 (72)発明者 武田 有介 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株 式会社リコー内 (56)参考文献 特開 平2−289363(JP,A) 特開 昭63−133185(JP,A) 特開 昭63−173684(JP,A) 特開 平2−1363(JP,A) 特開 平3−159785(JP,A) 国際公開90/11898(WO,A1)

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 常温より高い第1の特定温度で第1の色
    の状態となり、第1の特定温度よりも高い第2の特定温
    度で加熱後、冷却することにより、第2の色の状態とな
    る可逆性感熱記録材料と、発熱体を用い、該発熱体にパ
    ルス状にエネルギーを印加して発熱させ、該記録材料に
    画像を記録する方法において、第1の特定温度の巾が2
    2℃超80℃以下であり、更に該記録材料の一画素を複
    数のパルスで形成することを特徴とする画像記録方法。
  2. 【請求項2】 該可逆性感熱記録材料が磁気記録層もし
    くはICを有するカードであることを特徴とする請求項
    1に記載の画像記録方法。
  3. 【請求項3】 環境温度に応じてパルスを発生するタイ
    ミングを調整することを特徴とする請求項1乃至2の画
    像記録方法。
  4. 【請求項4】 環境温度に応じて印加電圧を調整するこ
    とを特徴とする請求項1乃至3何れか記載の画像記録方
    法。
  5. 【請求項5】 常温より高い第1の特定温度で第1の色
    の状態となり、第1の特定温度よりも高い第2の特定温
    度で加熱後、冷却することにより、第2の色の状態とな
    る可逆性感熱記録材料と、発熱体を用い、該発熱体にパ
    ルス状にエネルギーを印加して発熱させ、該記録材料に
    画像を記録する画像記録装置において、第1の特定温度
    の巾が22℃超80℃以下であり、更に該記録材料の一
    画素を複数のパルスで形成する手段を具備することを特
    徴とする画像記録装置。
  6. 【請求項6】 該可逆性感熱記録材料が磁気記録層もし
    くはICを有するカードであることを特徴とする請求項
    5に記載の画像記録装置。
  7. 【請求項7】 パルス巾を分割する手段、環境温度を検
    出する手段、パルスを発生するタイミングを調整する手
    段を具備したことを特徴とする請求項5又は6に記載の
    画像記録装置。
  8. 【請求項8】 パルス巾を分割する手段、環境温度を検
    出する手段、印加電圧を調整する手段を具備したことを
    特徴とする請求項5乃至7何れか記載の画像記録装置。
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