JP2662680B2 - 可逆性感熱記録材料 - Google Patents

可逆性感熱記録材料

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JP2662680B2
JP2662680B2 JP3237294A JP23729491A JP2662680B2 JP 2662680 B2 JP2662680 B2 JP 2662680B2 JP 3237294 A JP3237294 A JP 3237294A JP 23729491 A JP23729491 A JP 23729491A JP 2662680 B2 JP2662680 B2 JP 2662680B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、感熱層の温度による可
逆的な透明度変化を利用して、画像の形成及び消去を何
度も繰り返して行なうことのできる可逆性感熱記録材料
に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、一時的な画像形成が行なえ、不要
となった時にはその画像の消去ができるようにした可逆
性感熱記録材料が注目されている。その代表的なものと
しては、ガラス転移温度(Tg)が50〜60℃から9
0℃未満である低ガラス転移温度の塩化ビニル−酢酸ビ
ニル共重合体のような樹脂母材中に高級脂肪酸のような
有機低分子物質を分散した可逆性感熱記録材料が知られ
ている(特開昭54−119377号、特開昭55−1
54198号などの公報)。
【0003】これらの画像形成時及び消去時の加熱方法
としてヒートローラーや熱ペン等を用い、圧力をあまり
加えず熱のみを加えた場合には、繰り返し画像の形成−
消去を行なっても耐久性に問題は生じない。しかし、サ
ーマルヘッド等を用い圧力を加え、同時に加熱する場合
には、画像の形成・消去を繰り返すうちに有機低分子物
質微粒子の周囲の樹脂母材が変形し、細かく分散された
有機低分子物質粒子が次第に大きな径の粒子となり、光
を散乱させる効果が少なくなって白濁度が低下し、遂に
は、画像及びコントラストが低下してしまうという欠点
がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記のような
欠点を解消し、温度に依存して透明状態と白濁状態が可
逆的に変化する可逆性感熱記録材料において、サーマル
ヘッド等の熱と圧力を同時に加える加熱手段を用いて画
像形成−消去を行なっても白濁度の低下が少なく、しか
も繰り返し耐久性が向上された可逆性感熱記録材料を提
供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、支持体
上に、樹脂母材及びこの樹脂母材中に分散された有機低
分子物質を主成分として温度に依存して透明度が可逆的
に変化する感熱層を設けた可逆性感熱記録材料におい
て、該樹脂母材としてガラス転移温度90℃以上の樹脂
を主成分として用いることを特徴とする可逆性感熱記録
材料が提供され、また、支持体上に、樹脂母材及びこの
樹脂母材中に分散された有機低分子物質に主成分とし温
度に依存して透明度が可逆的に変化する感熱層を設けた
可逆性感熱記録材料において、該樹脂母材として少くと
もガラス転移温度90℃以上の樹脂とガラス転移温度9
0℃未満の樹脂とを混合して用いることを特徴とする可
逆性感熱記録材料が提供され、また、前記ガラス転移温
度90℃以上の樹脂として、塩素化塩化ビニル樹脂、フ
ェノキシ樹脂、スチロール樹脂、ポリメチルメタクリレ
ート、ポリジビニルベンゼン、ポリカーボネート、ポリ
ビニルホルマール、高耐熱性ポリエステル、またはこれ
らの共重合体の少なくとも1種を用いることを特徴とす
る前記可逆性感熱記録材料が提供され、更に、ガラス転
移温度90℃未満の樹脂として、塩化ビニル樹脂、塩化
ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル
−ビニルアルコール共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル
−マレイン酸共重合体等の塩化ビニル系共重合体、ポリ
塩化ビニリデン、塩化ビニリデン−塩化ビニル共重合
体、塩化ビニリデン−アクリロニトリル共重合体等の塩
化ビニリデン系共重合体、または低耐熱性ポリエステル
の少なくとも1種を用いることを特徴とする前記可逆性
感熱記録材料が提供され、更にまた、支持体と感熱層と
の間に接着層を設けることを特徴とする前記可逆性感熱
記録材料が提供される。
【0006】即ち、支持体上に樹脂母材及び樹脂母材中
に分散された有機低分子物質を主成分とし、温度に依存
して透明度が可逆的に変化する感熱層を設けた可逆性感
熱記録材料において、該樹脂母材を鋭意検討した結果、
ガラス転移温度90℃以上の樹脂、またはガラス転移温
度90℃以上の樹脂とガラス転移温度90℃未満の樹脂
とを混合して用いることにより、サーマルヘッド等の圧
力を加え、同時に加熱するような加熱手段による画像形
成−消去の繰返しに対して耐久性が向上し、しかも白濁
度が高く、高コントラストの画像を形成できる可逆性感
熱記録材料が得られることが分った。
【0007】前記樹脂母材としてガラス転移温度が90
℃以上の樹脂を用いることにより、繰り返し耐久性が向
上する理由は定かではないが、以下のように考えられ
る。可逆性感熱記録材料が透明状態ないしは白濁状態に
変化する温度は、後述する有機低分子物質の溶融温度に
依存し、用途によって種々の温度が選択できるが、通常
50〜120℃で変化するもの、更には熱感度、画像保
存性の点から70〜100℃で変化するものが好適に用
いられる。即ち、通常可逆性感熱記録材料を、透明状態
と白濁状態に可逆的に変化させるには、100〜120
℃程度の温度まで加熱することが必要となる。また、樹
脂が加熱され、機械的に変形しやすくなる温度は樹脂に
より異なるが、通常ガラス転移温度より10〜50℃程
度高い温度である。そのためガラス転移温度が90℃以
上であれば、100〜140℃程度の加熱に耐えること
ができ、ガラス転移温度が110℃であれば120〜1
70℃程度の加熱にも耐えることができるようになる。
【0008】本発明の可逆性感熱記録材料は、前記のご
とき透明度変化(透明状態、白濁不透明状態)を利用し
ており、この透明状態と白濁不透明状態との違いは次の
ように推測される。すなわち、(i)透明の場合には樹脂
母材中に分散された有機低分子物質の粒子は有機低分子
物質の大きな粒子で構成されており、片側から入射した
光は散乱されること無く反対側に透過するため透明に見
えること、また、(ii)白濁の場合には有機低分子物質
の粒子は有機低分子物質の微細な結晶が集合した多結晶
で構成され、個々の結晶の結晶軸がいろいろな方向を向
いているため片側から入射した光は有機低分子物質粒子
の結晶の界面で何度も屈折し、散乱されるため白く見え
ること、等に由来している。
【0009】図1(熱による透明度の変化を表わしてい
る)において、樹脂母材と、この樹脂母材中に分散され
た有機低分子物質とを主成分とする感熱層は、例えばT
0以下の常温では白濁不透明状態にある。これを温度T2
に加熱すると透明になり、この状態で再びT0以下の常
温に戻しても透明のままである。これは温度T2からT0
以下に至るまでに有機低分子物質が半溶融状態を経て多
結晶から単結晶へと結晶が成長するためと考えられる。
更にT3以上の温度に加熱すると、最大透明度と最大不
透明度との中間の半透明状態になる。次に、この温度を
下げて行くと、再び透明状態をとることなく最初の白濁
不透明状態に戻る。これは温度T3以上で有機低分子物
質が溶融後、冷却されることにより多結晶が析出するた
めであると考えられる。なお、この不透明状態のものを
1〜T2間の温度に加熱した後、常温即ちT0以下の温
度に冷却した場合には透明と不透明との中間の状態をと
ることができる。また、前記常温で透明になったものも
再びT3以上の温度に加熱した後常温に戻せば、再び白
濁不透明状態に戻る。即ち、常温で不透明及び透明の両
形態並びにその中間状態をとることができる。
【0010】従って、熱を選択的に与えることにより感
熱層を選択的に加熱し、透明地に白濁画像、白濁地に透
明画像を形成することができ、その変化は何回も繰り返
することが可能である。そして、このような感熱体の背
面に着色シートを配置すれば、白地に着色シートの色の
画像または着色シートの色の地に白色の画像を形成する
ことができる。また、OHP(オーバーヘッドプロジェ
クター)などで投影すれば、白濁部は暗部になり、透明
部は光が透過しスクリーン上では明部となる。
【0011】このような可逆性感熱記録材料を用いて画
像の形成と消去とを行なうには、画像形成用と画像消去
用の二つのサーマルヘッドを持つか、若しくは、印加エ
ネルギー条件を変化させることにより画像形成及び画像
消去を行なう単一のサーマルヘッドを持つものの使用が
有効である。前者の場合には、2つのサーマルヘッドが
必要なため装置のコストは上がるが、それぞれのサーマ
ルヘッドのエネルギー印加条件を別々にし可逆性感熱記
録材料を1回通せば、画像の形成と消去とを行なうこと
でができる。後者の場合には、一つのサーマルヘッドで
画像の形成及び消去を行なうため、感熱記録材料が通過
する1回にサーマルヘッドにエネルギーを印加する条件
を画像を形成する部位、消去する部位に合わせて細かく
変えていくか、または、一度感熱記録材料上の画像を消
去した後もう一度感熱記録材料を逆向きに走行させ別の
エネルギー条件で画像を形成する等、操作は複雑化する
がサーマルヘッドが1つであるため装置コストは安くな
る。
【0012】本発明で用いられる可逆性感熱記録材料を
作るには一般に(1)樹脂母材及び有機低分子物質の2
成分を溶解した溶液又は(2)樹脂母材の溶液(溶剤と
しては有機低分子物質のうちの少なくとも1種を溶解し
ないものを用いる)に有機低分子物質を微粒子状に分散
した分散液をプラスチックフィルム、ガラス板などの透
明支持体上に塗布乾燥して積層の感熱層を形成せしめれ
ばよい。感熱層又は感熱記録材料作成用溶剤としては、
樹脂母材及び有機低分子物質の種類によって種々選択で
きるが、例えばテトラヒドロフラン、メチルエチルケト
ン、メチルイソブチルケトン、クロロホルム、四塩化炭
素、エタノール、トルエン、ベンゼン等が挙げられる。
なお、分散液を使用した場合はもちろんであるが、溶液
を使用した場合も得られる感熱層中では有機低分子物質
は微粒子として析出し、分散状態で存在する。
【0013】感熱記録層に使用される樹脂母材は有機低
分子物質を均一に分散保持した層を形成すると共に、最
大透明時の透明度に影響を与える材料であって、ガラス
転移温度が90℃以上、好ましくは100℃以上、更に
好ましくは110℃以上のものである(ガラス転移温度
が高くなるに従って繰り返し耐久性は向上する)。この
ため樹脂母材は透明性が良く、機械的に安定で、且つ成
膜性の良い樹脂が好ましい。
【0014】このような樹脂としては以下のものが挙げ
られる。尚、ガラス転移温度をカッコ内に示す。塩素化
塩化ビニル樹脂(95〜125℃)、フェノキシ樹脂
(100〜110℃)、スチロール樹脂(100〜14
0℃)、ポリメチルメタクリレート(105〜115
℃)、ポリジビニルベンゼン(106℃)、ポリカーボ
ネート(145〜150℃)、ポリビニルホルマール
(105℃)、高耐熱性ポリエステル(90〜130
℃)、またはこれらの共重合体、更に前記スチロール樹
脂としては具体的にポリスチレン(100℃、MW20
000以上)、ポリターシャリブチルスチレン(132
℃)、ポリp−クロロスチレン(106℃)、ポリp−
フェノキシスチレン(100℃)、ポリジクロロスチレ
ン(100〜170℃)等が挙げられる。これら樹脂を
単独で或いは2種以上混合して使用される。
【0015】但し、前記ガラス転移温度が90℃以上の
樹脂として例示したもののうち、“ポリエステル”は従
来においてはガラス転移温度90℃未満のものしかなか
ったという実状がある。例えば代表的なポリエステル樹
脂であるポリエチレンテレフタレート(PET)のガラ
ス転移温度は69℃であった。これは一般的にはジメチ
ルテレフタレートとエチレングリコールとのエステル変
換反応により製造されていたものである。尚、本発明に
おいて低耐熱性ポリエステルとは前記ポリエチレンテレ
フタレート等従来のポリエステルをいう。そこで、本発
明で用いられるガラス転移温度が90℃以上の高耐熱性
ポリエステルは、グリコールの代わりに芳香族系のジオ
ールを用い、これとジカルボン酸エステル等とを反応さ
せて製造されるものであって、材料中にベンゼン環を多
数含有させることにより、耐熱性を向上せしめたもので
ある。
【0016】本発明の課題ないし効果を阻害しない範囲
で樹脂母材としてガラス転移温度90℃未満の樹脂の1
種又は2種以上を混合して用いる。こうした手段が採ら
れることによって、画像形成・消去を繰り返しても白色
度の低下は少ないという効果がもたらされるようにな
る。本発明において、樹脂母材に用いるガラス転移温度
90℃未満の樹脂としては、従来可逆性感熱記録材料の
感熱層の樹脂母材に用いらているポリ塩化ビニル;塩化
ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル
−ビニルアルコール共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル
−マレイン酸共重合体、塩化ビニル−アクリレート共重
合体等の塩化ビニル系共重合体;ポリ塩化ビニリデン、
塩化ビニリデン−塩化ビニル共重合体、塩化ビニリデン
−アクリロニトリル共重合体等の塩化ビニリデン系共重
合体;低耐熱性ポリエステル等が挙げられる。
【0017】ガラス転移温度が90℃以上の樹脂と、ガ
ラス転移温度が90℃未満の樹脂を混合する場合、樹脂
母材に占めるガラス転移温度が90℃以上の樹脂は少な
くとも1重量%であり、好ましくは1〜80重量%、よ
り好ましくは3〜50重量%である。ガラス転移温度9
0℃以上の樹脂が1重量%より少ないと繰り返し耐久性
を上げる効果が乏しくなり、逆に、80重量%以上だと
画像コントラストが下がるといった傾向が認められる。
【0018】一方、有機低分子物質としては記録層中で
熱により多結晶から単結晶に変化するもの(図1に示し
た温度T1〜T3の範囲で変化するもの)であればよく、
一般に融点30〜200℃好ましくは50〜150℃程
度のものが使用される。このような有機低分子物質とし
てはアルカノール;アルカンジオール;ハロゲンアルカ
ノールまたはハロゲンアルカンジオール;アルキルアミ
ン;アルカン;アルケン;アルキン;ハロゲンアルカ
ン;ハロゲンアルケン;ハロゲンアルキン;シクロアル
カン;シクロアルケン;シクロアルキン;飽和または不
飽和モノまたはジカルボン酸又はこれらのエステル、ア
ミド又はアンモニウム塩;飽和または不飽和ハロゲン脂
肪酸またはこれらのエステル、アミド又はアンモニウム
塩;アリルカルボン酸またはそれらのエステル、アミド
又はアンモニウム塩;ハロゲンアリルカルボン酸または
それらのエステル、アミド又はアンモニウム塩;チオア
ルコール;チオカルボン酸又はそれらのエステル、アミ
ンまたはアンモニウム塩;チオアルコールのカルボン酸
エステル等が挙げられる。これらは単独で又は2種以上
混合して使用される。これらの化合物の炭素数は10〜
60、好ましくは10〜38、特に10〜30が好まし
い。エステル中のアルコール基部分は飽和していてもよ
く、飽和していなくてもよく、またハロゲン置換されて
いてもよい。いずれにしても有機低分子物質は分子中に
酸素、窒素、硫黄及びハロゲンの少くとも1種、例えば
−OH、−COOH、−CONH、−COOR、−N
H、−NH2、−S−、−S−S−、−O−、ハロゲン
等を含む化合物であることが好ましい。
【0019】更に具体的には、これら化合物としてはラ
ウリン酸、ドデカン酸、ミリスチン酸、ペンタデカン
酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、ノナデカ
ン酸、アラギン酸、ヘンイコサン酸、トリコサン酸、リ
グノセリン酸、ペンタコサン酸、セロチン酸、ヘプタコ
サン酸、モンタン酸、メリシン酸、オレイン酸等の高級
脂肪酸;ステアリン酸メチル、ステアリン酸テトラデシ
ル、ステアリン酸オクタデシル、ラウリン酸オクタデシ
ル、パルミチン酸テトラデシル、ベヘン酸ドデシル等の
高級脂肪酸のエステル; 等のエーテル又はチオエーテル等がある。中でも本発明
では高級脂肪酸、特にパルミチン酸、ペンタデカン酸、
ノナデカン酸、アラキン酸、ヘイコサン酸、トリコサン
酸、ステアリン酸、ベヘン酸、リグノセリン酸等の炭素
数16以上の高級脂肪酸が好ましく、炭素数16〜24
の高級脂肪酸が更に好ましい。
【0020】透明化できる温度の巾を広げるには、この
明細書において記載した有機低分子物質を適宜組合せる
か、または、該有機低分子物質と融点の異なる他の材料
とを組合せればよい。これらは例えば特開昭63−39
378号、特開昭63−130380号などの公報や、
特願昭63−14754号、特願平1−140109号
などの明細書に開示されているが、これらに限定される
ものではない。
【0021】なお、感熱層中の有機低分子物質と樹脂母
材との割合は、重量比で2:1〜1:16程度が好まし
く、1:1〜1:3が更に好ましい。樹脂母材の比率が
これ以下になると、有機低分子物質を樹脂母材中に保持
した膜に形成することが困難となり、またこれ以上にな
ると、有機低分子物質の量が少ないため、不透明化が困
難になる。
【0022】感熱層には以上の成分の他に、透明画像の
形成を容易にするために、界面活性剤、高沸点溶剤等の
添加物を添加することができる。これらの添加物の具体
例は次の通りである。 高沸点溶剤の例;リン酸トリブチル、リン酸トリ−2−
エチルヘキシル、リン酸トリフェニル、リン酸トリクレ
ジル、オレイン酸ブチル、フタル酸ジメチル、フタル酸
ジエチル、フタル酸ジブチル、フタル酸ジヘプチル、フ
タル酸ジ−n−オクチル、フタル酸ジ−2−エチルヘキ
シル、フタル酸ジイソノニル、フタル酸ジオクチルデシ
ル、フタル酸ジイソデシル、フタル酸ブチルベンジル、
アジピン酸ジブチル、アジピン酸ジ−n−ヘキシル、ア
ジピン酸ジ−2−エチルヘキシル、アゼライン酸ジ−2
−エチルヘキシル、セバシン酸ジブチル、セバシン酸ジ
−2−エチルヘキシル、ジエチレングリコールジベンゾ
エート、トリエチレングリコールジ−2−エチルブチラ
ート、アセチルリシノール酸メチル、アセチルリシノー
ル酸ブチル、ブチルフタリルブチルグリコレート、アセ
チルクエン酸トリブチル。
【0023】界面活性剤、その他の添加物の例;多価ア
ルコール高級脂肪酸エステル;多価アルコール高級アル
キルエーテル;多価アルコール高級脂肪酸エステル、高
級アルコール、高級アルキルフェノール、高級脂肪酸高
級アルキルアミン、高級脂肪酸アミド、油脂又はポリプ
ロピレングリコールの低級オレフィンオキサイド付加
物;アセチレングリコール;高級アルキルベンゼンスル
ホン酸のNa、Ca、Ba又はMg塩;高級脂肪酸、芳
香族カルボン酸、高級脂肪酸スルホン酸、芳香族スルホ
ン酸、硫酸モノエステル又はリン酸モノ−又はジ−エス
テルのCa、Ba又はMg塩;低度硫酸化油;ポリ長鎖
アルキルアクリレート;アクリル系オルゴマー;ポリ長
鎖アルキルメタクリレート;長鎖アルキルメタクリレー
ト〜アミン含有モノマー共重合体;スチレン〜無水マレ
イン酸共重合体;オレフィン〜無水マレイン酸共重合
体。
【0024】感熱層の厚みは1〜30μmが好ましく、
2〜20μmがさらに好ましい。感熱層が厚すぎると層
内での熱の分布が発生し均一に透明化することが困難と
なる。また、感熱層が薄すぎると白濁度が低下しコント
ラストが低くなる。更に、感熱層中の有機低分子物質の
量を増加させると白濁度を増すことができる。
【0025】この記録材料の画像を反射画像として用い
る場合には、記録層の背面に光を反射する層を設けると
記録層の厚みを薄くしてもコントラストを上げることが
できる。具体的にはAl、Ni、Sn等を蒸着すること
が挙げられる(特開昭64−14079号公報に記
載)。
【0026】また、本発明の感熱層上に、サーマルヘッ
ド等の書き込み法による加熱手段の熱と圧力で表面が変
形して透明部の透明度が低下するのを防ぐため、保護層
を設けても良い。感熱層上に積層する保護層(厚さ0.
1〜10μm)の材料としてはシリコーン系ゴム、シリ
コーン樹脂(特開昭63−221087号公報に記
載)、ポリシロキサングラフトポリマー(特開昭63−
317385号に記載)や紫外線硬化樹脂又は電子線硬
化樹脂(特開平2−566号に記載)等が挙げられる。
【0027】いずれの場合も、塗布時に溶剤を用いる
が、その溶剤は、感熱層の樹脂ならびに有機低分子物質
を溶解しにくいほうが望ましい。感熱層の樹脂及び有機
低分子物質を溶解しにくい溶剤としてn−ヘキサン、メ
チルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアル
コール等が挙げられ、特にアルコール系の溶剤がコスト
面から望ましい。
【0028】更に支持体と感熱層との間に接着層を設
け、支持体と感熱層間の接着性を向上させることも可能
である。接着層の材料としては、支持体と感熱層との両
層に接着性が高いものであれば特に制限はないが、樹脂
を主成分とすることが好ましい。接着層の厚みは0.0
1〜5μm位が好ましい。
【0029】更にまた、保護層形成液の溶剤やモノマー
成分等から感熱層を保護するために、保護層と感熱層と
の間に中間層を設けることができる(特開平1−133
781号公報に記載)。中間層の材料としては感熱層中
の樹脂母材として挙げたものの他に下記のような熱硬化
性樹脂、熱可塑性樹脂が使用可能である。即ち、ポリエ
チレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリビニルア
ルコール、ポリビニルブチラール、ポリウレタン、飽和
ポリエステル、不飽和ポリエステル、エポキシ樹脂、フ
ェノール樹脂、ポリカーボネート、ポリアミド等が挙げ
られる。中間層の厚さは0.1〜2μmくらいが好まし
い。
【0030】
【実施例】ここでの部及び%はいずれも重量基準であ
る。尚、Tgはガラス転移温度である。 実施例1 約100μm厚の透明PETフィルム上に ステアリン酸 6部 エイコサン2酸 4部 ポリエステル(Tg108℃:東洋紡社製ST1570R) 25部 フタル酸ジアリル 3部 THF(テトラヒドロフラン) 150部 トルエン 15部 よりなる溶液をワイヤーバーで塗布し、加熱乾燥して、
約15μm厚の感熱層(可逆性感熱記録層)を設けて可
逆性感熱記録材料を作成した。
【0031】実施例2 樹脂母材としてポリエステル(Tg90℃;東洋紡社製
ST1610V)を用いた以外は、実施例1と同様にし
て可逆性感熱記録材料を作成した。
【0032】比較例1 樹脂母材として、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体(T
g72℃;UCC社製VYHH)を用いた以外は実施例
1と同様にして可逆性感熱記録材料を作成した。
【0033】比較例2 樹脂母材としてポリエステル(Tg67℃;東洋紡製バ
イロン200)を用いた以外は実施例1と同様にして可
逆性感熱記録材料を作成した
【0034】比較例3 樹脂母材として塩化ビニル−酢酸ビニル−リン酸エステ
ル共重合体(Tg78℃;電気化学工業社製デンカビニ
ール#1000P)を用いた以外は実施例1と同様にし
て可逆性感熱記録材料を作成した。
【0035】以上のようにして作成した可逆性感熱記録
材料を8dots/mmのサーマルヘッドを用い通常の
印刷条件より印加エネルキーを増加させた強制テスト条
件(印加電力1W、印加パルス巾0.7msec)で白
濁に印字した後、ヒートローラー(80〜85℃、10
mm/min)で透明に消去した。同じ条件で印刷−消
去を繰り返したときの画像(白濁)濃度を背面に反射濃
度2.0の黒色紙を配置し、マクベス反射濃度計RD−
514で測定した。これらの結果をまとめて図2に示
す。
【0036】実施例3 約50μm厚のポリエステルフィルム上に約400Å厚
のAl層を設けた。さらにその上に、 ステアリン酸 24部 エイコサン2酸 16部 フタル酸ジイソデシル 12部 塩化ビニル−酢酸ビニル−リン酸エステル共重合体 97部 (電気化学工業社製デンカビニール#1000P:Tg78℃) アクリル系樹脂(三菱レイヨン社製BR85:Tg105℃) 3部 THF 600部 トルエン 60部 よりなる溶液をワイヤーバーで塗布し、加熱乾燥して約
8μm厚の感熱層(可逆性感熱記録層)を設けて可逆性
感熱記録材料を作成した。さらに、その上に ポリアミド樹脂(東レ社製、CM8000) 10部 エチルアルコール 90部 よりなる溶液をワイヤーバーで塗布し、加熱乾燥して約
0.5μm厚の中間層を設けた。さらに、その上に ウレタンフクリレート系紫外線硬化性樹脂の75%酢酸ブチル 10部 溶液(大日本インキ化学社製、ユニディックC7−157) トリエン 10部 よりなる溶液をワイヤーバーで塗布し、加熱乾燥後、8
0w/cmの紫外線ランプで硬化させ、約2μm厚のオ
ーバーコート層を設けて可逆性感熱記録材料をつくっ
た。
【0037】実施例4 約50μm厚のポリエステルフィルム上に約400Å厚
のAl層を設けた。さらにその上に、 ステアリン酸 24部 エイコサン2酸 16部 フタル酸ジイソデシル 12部 塩化ビニル−酢酸ビニル−リン酸エステル共重合体 80部 (電気化学工業社製デンカビニール#1000P:Tg78℃) アクリル系樹脂(三菱レイヨン社製BR85:Tg105℃) 20部 THF 600部 トルエン 60部 よりなる溶液を塗布し、加熱乾燥して約8μmの感熱層
を設けた以外は、実施例3と同様にして可逆性感熱記録
材料を作成した。
【0038】実施例5 約50μm厚のポリエステルフィルム上に約400Å厚
のAl層を設けた。さらにその上に、 ステアリン酸 24部 エイコサン2酸 16部 フタル酸ジイソデシル 12部 塩化ビニル−酢酸ビニル−リン酸エステル共重合体 30部 (電気化学工業社製デンカビニール#1000P:Tg78℃) アクリル系樹脂(三菱レイヨン社製BR85:Tg105℃) 70部 THF 600部 トルエン 60部 よりなる溶液を塗布し、加熱乾燥して約8μm厚の感熱
層を設けた以外は実施例3と同様にして可逆性感熱記録
材料を作成した。
【0039】実施例6 約50μm厚のポリエステルフィルム上に約400Å厚
のAl層を設けた。さらにその上に、 ベヘン酸 24部 エイコサン2酸 16部 フタル酸ジアリル 12部 塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体 80部 (UCC社製VYHH:Tg72℃) アクリル系樹脂(三菱レイヨン社製BR75:Tg105℃) 20部 THF 600部 トルエン 60部 よりなる溶液を塗布し、加熱乾燥して約8μmの感熱層
を設けた以外は実施例3と同様にして可逆性感熱記録材
料を作成した。
【0040】実施例7 約50μm厚のポリエステルフィルム上に約400Å厚
のAl層を設けた。さらにその上に、 ステアリン酸 24部 エイコサン2酸 16部 フタル酸ジイソデシル 12部 ポリエステル(東洋紡製バイロン200:Tg67℃) 80部 アクリル系樹脂(三菱レイヨン社製BR75:Tg90℃) 20部 THF 600部 トルエン 60部 よりなる溶液を塗布し、加熱乾燥して約8μm厚の感熱
層を設けた以外は実施例3と同様にして可逆性感熱記録
材料を作成した。
【0041】比較例4 約50μm厚のポリエステルフィルム上に約400Å厚
のAl層を設けた。さらにその上に、 ステアリン酸 24部 エイコサン2酸 16部 フタル酸ジイソデシル 12部 塩化ビニル−酢酸ビニル−リン酸エステル共重合体 100部 (電気化学工業社製デンカビニール#1000P:Tg78℃) THF 600部 トルエン 60部 よりなる溶液を塗布し、加熱乾燥して約8μm厚の感熱
層を設けた以外は実施例3と同様にして可逆性感熱記録
材料を作成した。
【0042】これらの可逆性感熱記録材料を実施例1と
同じ条件(但し、背面に黒色紙を配置することはしなか
った)及び装置で測定した。これらの結果をまとめて図
3に示す。
【0043】実施例8 約50μm厚のポリエステルフィルム上に約400Å厚
のAl層を設けたフィルム上に ベヘン酸 9部 エイコサン2酸 1部 塩素化塩化ビニル樹脂ES941F(積水化学工業(株)製:Tg95℃) 30部 フタル酸ジ−2エチルヘキシル 3部 テトラヒドロフラン 150部 トルエン 15部 よりなる溶液をワイヤーバーで塗布加熱乾燥し、約5μ
m厚の感熱層を設けた。
【0044】実施例9 約50μm厚のポリエステルフィルム上に約400nm
厚のAl層を設けたフィルム上に ベヘン酸 9部 エイコサン2酸 1部 塩素化塩化ビニル樹脂ES941F(積水化学工業(株)製:Tg95℃) 15部 塩素化塩化ビニル樹脂ES941N(積水化学工業(株)製:Tg120℃)10部 フタル酸ジ−2エチルヘキシル 3部 テトラヒドロフラン 150部 トルエン 15部 よりなる溶液をワイヤーバーで塗布加熱乾燥し、約5μ
m厚の感熱層を設けた。
【0045】実施例10 約50μm厚のポリエステルフィルム上に約400nm
厚のAl層を設けたフィルム上に ベヘン酸 9部 エイコサン2酸 1部 塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体(ユニオンカーバイト製) 20部 塩素化塩化ビニル樹脂ES941F(積水化学工業(株)製:Tg95℃) 10部 フタル酸ジ−2エチルヘキシル 3部 テトラヒドロフラン 150部 トルエン 15部 よりなる溶液をワイヤーバーで塗布加熱乾燥し、約5μ
m厚の感熱層を設けた。
【0046】比較例5 約50μm厚のポリエステルフィルム上に約40nm厚
のAl層を設けたフィルム上に ベヘン酸 9部 エイコサン2酸 1部 塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体 VYHH 30部 フタル酸ジ−2エチルヘキシル 3部 テトラヒドロフラン 150部 トルエン 15部 よりなる溶液をワイヤーバーで塗布加熱乾燥し、約5μ
m厚の感熱層を設けた。以上の様にして作成した各々の
感熱層上に ポリアミド樹脂((株)東レ製CM8000) 10部 エチルアルコール 90部 よりなる溶液をワイヤーバーで塗布乾燥し、約0.5μ
m厚の中間層を設け、さらにその上にウレタンアクリレ
ート系紫外線硬化性樹脂の75%酢酸ブタル溶液 (大日本インキ化学社製ユニディク C7−157) 10部 トルエン 10部 よりなる溶液をワイヤーバーで塗布し、加熱乾燥後、8
0W/cmの紫外線ランプで硬化させ約2μm厚のオー
バーコート層を形成して、可逆性感熱記録媒体を作っ
た。
【0047】以上の様にして作成した可逆性感熱記録材
料を用いて、8dots/mmのサーマルヘッドを用い
通常の印字条件より印加エネルギーを増加させた強制テ
スト条件(印加電子1.0W印加パルス巾0.7mse
c)で印字し、白濁化させた後、ヒートローラー(80
〜85℃、10mm/min)で透明化、消去を行な
い、同じ条件で印字−消去を10回繰り返した結果の画
像部(白濁部)濃度と透明部(地肌部)濃度をマグベス
反射濃度計RD=514で測定した測定値を図4、図
5、図6、図7に示す。比較例5では画像部(白濁部)
濃度も高く、印字回数10回でほとんど白濁化しなくな
るが、実施例8、9、10では画像部(白濁部)濃度も
低く、透明性も高く印字回数10回迄高コントラストを
保っている。
【0048】実施例11 約50μm厚のポリエステルフィルム上に約400nm
厚のAl層を設けたフィルム上に 塩化ビニル−酢酸ビニル−リン酸エステル共重合体 20部 (電気化学工学製デンカビニル#1000P) メチルエチルケトン 80部 よりなる溶液をワイヤーバーで塗布加熱乾燥し、約0.
5μmの接着層を設け、さらに実施例9と同じ溶液をワ
イヤーバーで塗布加熱乾燥し、約5μmの感熱層を設け
た。さらにその上に ウレタンアクリレート系紫外線硬化性樹脂の75%酢酸ブチル溶液 10部 (大日本インキ化学社製ユニディク C7−157) トルエン 10部 よりなる溶液をワイヤーバーで塗布し、加熱乾燥後、8
0W/cmの紫外線ランプで硬化させ約2μm厚のオー
バーコート層を形成して、可逆性感熱記録媒体を作っ
た。
【0049】以上の様に作成した実施例11の記録媒体
と実施例9の記録媒体の各々の表面にカッターナイフで
格子状の切り傷をつけ、セロテープ(ニチバン製)をそ
の表面に貼り、そのセロテープを剥がして感熱記録層の
接着性のテストを行なった結果、実施例9の記録層はA
l層との界面から剥がれたが、実施例11の記録層は剥
がれなかった。
【0050】実施例12 約50μm厚のポリエステルフィルム上に約400Å厚
のAl層を設けたフィルム上に ベヘン酸 9部 エイコサン2酸 1部 フェノキシ樹脂(ユニオンカーバイト製PKHH) 30部 フタル酸ジ−2エチルヘキシル 3部 テトラヒドロフラン 150部 トルエン 15部 よりなる溶液をワイヤーバーで塗布、加熱乾燥し、約5
μmの感熱層を設けた。
【0051】実施例13 約50μm厚のポリエステルフィルム上に約400Å厚
のAl層を設けたフィルム上に ベヘン酸 9部 エイコサン2酸 1部 フェノキシ樹脂(ユニオンカーバイト製PKHH) 5部 塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体 25部 (ユカオンカーバイト製VYHH) フタル酸ジ−2エチルヘキシル 3部 テトラヒドロフラン 150部 トルエン 15部 よりなる溶液をワイヤーバーで塗布、加熱乾燥し、約5
μmの感熱層を設けた。
【0052】実施例14 約50μm厚のポリエステルフィルム上に約400Å厚
のAl層を設けたフィルム上に ベヘン酸 9部 エイコサン2酸 1部 ポリスチレン(Tg100℃) 5部 塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体 25部 (ユカオンカーバイト製VYHH) フタル酸ジ−2エチルヘキシル 3部 テトラヒドロフラン 150部 トルエン 15部 よりなる溶液をワイヤーバーで塗布加熱乾燥し、約5μ
mの感熱層を設けた。
【0053】以上の様にして作成した可逆性感熱記録材
料を用いて実施例8と同様の条件及び装置で画像部(白
濁部)濃度と透明部(地肌部)濃度を測定した測定値を
図8〜10に示す。実施例12、13、14(図8〜1
0)では画像部(白濁部)の濃度も低く、印字回数10
回迄高コントラストを保っていることが判る。
【0054】
【発明の効果】実施例の記載から明らかなように、本発
明の可逆性感熱記録材料は、樹脂母材としてガラス転移
温度90℃以上の樹脂、或いはガラス転移温度90℃以
上の樹脂及びガラス転移温度90℃未満の樹脂の混合物
を用いることによって、それらの優れた耐熱性のため、
サーマルヘッド等の熱と圧力を同時に加える加熱手段を
用いて画像の形成−消去を繰り返して行なっても白濁度
低下がなく、高コントラストの画像が形成できるという
効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る可逆性感熱記録材料の熱による透
明度の変化を表わした図である。
【図2】本発明の実施例1〜2及び比較例1〜3の可逆
性感熱記録材料を用い、記録−消去を繰り返し行なった
ときの画像濃度を表わしたグラフである。
【図3】本発明の実施例3〜7及び比較例4の可逆性感
熱記録材料を用い、記録−消去を繰り返し行なったとき
の画像濃度を表わしたグラフである。
【図4】本発明の実施例8の可逆性感熱記録材料を用
い、記録−消去を繰り返し行なったときの画像濃度を表
わしたグラフである。
【図5】本発明の実施例9の可逆性感熱記録材料を用
い、記録−消去を繰り返し行なったときの画像濃度を表
わしたグラフである。
【図6】本発明の実施例10の可逆性感熱記録材料を用
い、記録−消去を繰り返し行なったときの画像濃度を表
わしたグラフである。
【図7】本発明の比較例5の可逆性感熱記録材料を用
い、記録−消去を繰り返し行なったときの画像濃度を表
わしたグラフである。
【図8】本発明の実施例12の可逆性感熱記録材料を用
い、記録−消去を繰り返し行なったときの画像濃度を表
わしたグラフである。
【図9】本発明の実施例13の可逆性感熱記録材料を用
い、記録−消去を繰り返し行なったときの画像濃度を表
わしたグラフである。
【図10】本発明の実施例14の可逆性感熱記録材料を
用い、記録−消去を繰り返し行なったときの画像濃度を
表わしたグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小長谷 行夫 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株 式会社リコー内 (72)発明者 増渕 文人 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株 式会社リコー内 (72)発明者 野際 通 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株 式会社リコー内 (72)発明者 鈴木 明 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株 式会社リコー内 (56)参考文献 特開 昭63−153193(JP,A) 特開 昭63−42045(JP,A) 特開 昭62−116193(JP,A)

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上に、樹脂母材及びこの樹脂母材
    中に分散された有機低分子物質を主成分として温度に依
    存して透明度が可逆的に変化する感熱層を設けた可逆性
    感熱記録材料において、該樹脂母材としてガラス転移温
    度90℃以上の樹脂を主成分として用いることを特徴と
    する可逆性感熱記録材料。
  2. 【請求項2】 支持体上に、樹脂母材及びこの樹脂母材
    中に分散された有機低分子物質に主成分とし温度に依存
    して透明度が可逆的に変化する感熱層を設けた可逆性感
    熱記録材料において、該樹脂母材として少くともガラス
    転移温度90℃以上の樹脂とガラス転移温度90℃未満
    の樹脂とを混合して用いることを特徴とする可逆性感熱
    記録材料。
  3. 【請求項3】 前記ガラス転移温度90℃以上の樹脂と
    して、塩素化塩化ビニル樹脂、フェノキシ樹脂、スチロ
    ール樹脂、ポリメチルメタクリレート、ポリジビニルベ
    ンゼン、ポリカーボネート、ポリビニルホルマール、高
    耐熱性ポリエステル、またはこれらの共重合体の少なく
    とも1種を用いることを特徴とする請求項1または2記
    載の可逆性感熱記録材料。
  4. 【請求項4】 ガラス転移温度90℃未満の樹脂とし
    て、塩化ビニル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合
    体、塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニルアルコール共重合
    体、塩化ビニル−酢酸ビニル−マレイン酸共重合体等の
    塩化ビニル系共重合体、ポリ塩化ビニリデン、塩化ビニ
    リデン−塩化ビニル共重合体、塩化ビニリデン−アクリ
    ロニトリル共重合体等の塩化ビニリデン系共重合体、ま
    たは低耐熱性ポリエステルの少なくとも1種を用いるこ
    とを特徴とする請求項2記載の可逆性感熱記録材料。
  5. 【請求項5】 支持体と感熱層との間に接着層を設ける
    ことを特徴とする請求項1または2記載の可逆性感熱記
    録材料。
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