JP3121358B2 - 画像表示方法 - Google Patents

画像表示方法

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JP3121358B2
JP3121358B2 JP02412235A JP41223590A JP3121358B2 JP 3121358 B2 JP3121358 B2 JP 3121358B2 JP 02412235 A JP02412235 A JP 02412235A JP 41223590 A JP41223590 A JP 41223590A JP 3121358 B2 JP3121358 B2 JP 3121358B2
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誠 川口
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通 野際
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は画像表示方法に関し、詳
しくは、温度による可逆的な透明温度変化を利用して画
像形成及び消去が可能な可逆性感熱記録材料を用いた画
像表示方法に関する。
【0002】
【従来の技術】画像表示方法には多くの手段が知られて
おり、その一つとして可逆性感熱記録材料を用いた画像
表示方法がある。そして、その可逆性感熱記録材料につ
いてもまた多くが提案されており、例えばその代表的な
ものとしては、塩化ビニル系樹脂のような樹脂母材中に
高級脂肪酸のような有機低分子物質を分散した感熱層を
有する可逆性感熱記録材料が知られている(特開昭54-11
9377号、同55-154198号などの公報)。この種の記録材料
による画像形成及び消去は温度による感熱層の可逆的な
透明度変化を利用したことを示した。しかし、これらの
ものもそれだけではサーマルヘッド等による微少エネル
ギーで白濁状態を透明状態に変化させることはできなか
った。
【0003】そのため、こうした点を配慮して、本発明
者らは、先に、特開昭63−39378号公報、特開昭
63−130380号公報等において、ある種の有機低
分子物質及びその有機低分子物質と共融しやすい物質を
用いることにより、透明化する温度巾を拡大できること
を示した。だが、このものは、サーマルヘッド等の微少
エネルギーで透明状態を白濁状態に変化させることがで
きるものの、逆に、そうした微少エネルギーでは白濁状
態を透明状態に変化させにくいのが実情であった。ま
た、高沸点溶剤等多量の添加により、サーマルヘッド等
の微少エネルギーで白濁状態を透明状態に変化させるこ
とはできるが、このものは逆に、透明状態を白濁状態に
変化させることはできないのが実情であった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記のごとき
欠陥を解消し、可逆性感熱記録材料を用いて画像の形成
・消去がサーマルヘッド等により容易かつ良好に行なわ
れ、かつ高コントラストが得られるようにした画像表示
方法を提供するものである。
【0005】本発明によれば、第一に、温度に依存して
透明状態と白濁状態が可逆的に変化する感熱層を有する
可逆性感熱記録材料を用いこれに画像を形成、消去する
画像表示方法において、該可逆性感熱記録材料として透
明化温度巾が、22℃を超えかつ80℃以下のものを使
用し、かつ、透明状態を得るのにサーマルヘッドを用い
ることを特徴とする画像表示方法が提供され、第二に、
第一の画像表示方法において、サーマルヘッドへのエネ
ルギー印加時間を1msec以上とすることを特徴とす
る画像表示方法が提供され、第三に、第一の画像表示方
法において、サーマルヘッドへパルス状にエネルギーを
印加することを特徴とする画像表示方法が提供され、第
四に、第一の画像表示方法において、サーマルヘッドへ
のエネルギーの印加時間を、白濁状態を形成させる時間
の方が、透明状態を形成させる時間より短くすることを
特徴とする画像表示方法が提供され、第五に、第一の画
像表示方法において、一つのサーマルヘッドで画像の形
成と消去を行うことを特徴とする画像表示方法が提供さ
れ、第六に、温度に依存して透明状態と白濁状態が可逆
的に変化する感熱層を有する可逆性感熱記録材料におい
て、透明化温度巾が、22℃を超えかつ80℃以下であ
ることを特徴とする可逆性感熱記録材料が提供される。
【0006】更に具体的には、本発明の画像表示方法に
おいては、温度に依存して透明状態と白濁状態とが可逆
的に変化する可逆性感熱記録材料として、透明化温度巾
が22℃を超え、かつ80℃以下の記録材料を使用す
る。
【0007】以下に、本発明の方法を図面に従がいなが
らさらに詳細に説明するが、本発明で用いられる可逆性
感熱記録材料は、前記のごとき透明度変化(透明状態、
白濁不透明状態)を利用しており、この透明状態と白濁
不透明状態との違いは次のように推測される。すなわ
ち、(a)透明の場合には樹脂母材中に分散された有機低
分子物質の粒子は有機低分子物質の大きな粒子で構成さ
れており、片側から入射した光は散乱されること無く、
反対側に透過するため透明に見えること、また、(b)白
濁の場合には有機低分子物質の粒子は有機低分子物質の
微細な結晶が集合した多結晶で構成され、個々の結晶の
結晶軸がいろいろな方向を向いているため片側から入射
した光は有機低分子物質粒子の結晶の界面で何度も屈折
し、散乱されるため白く見えること、等に由来してい
る。
【0008】図1(熱による透明度の変化を表わしてい
る)において、樹脂母材と、この樹脂母材中に分散され
た有機低分子物質を主成分とする感熱体は例えばT0
下の常温では白濁不透明状態にある。これを温度T2
加熱すると透明になり、この状態で再びT0以下の常温
に戻しても透明のままである。これは温度T2からT0
下に至るまでに有機低分子物質が半溶融状態を経て多結
晶から単結晶へと結晶が成長するためと考えられる。更
にT3以上の温度に加熱すると、最大透明度と最大不透
明度との中間の半透明状態になる。次に、この温度を下
げて行くと、再び透明状態をとることなく最初の白濁不
透明状態に戻る。これは温度T3以上で有機低分子物質
が溶融後、冷却されることにより多結晶が析出するため
であると考えられる。なお、この不透明状態のものをT
1〜T2間の温度に加熱した後、常温、即ちT0以下の温
度に冷却した場合には透明と不透明との中間の状態をと
ることができる。また、前記常温で透明になったものも
再びT3以上の温度に加熱し、常温に戻せば、再び白濁
不透明状態に戻る。即ち、常温で不透明及び透明の両形
態並びにその中間状態をとることができる。
【0009】従って、熱を選択的に与えることにより感
熱体を選択的に加熱し、透明地に白濁画像、白濁に透明
画像を形成することができ、その変化は何回も繰り返す
ることが可能である。そして、このような感熱体の背面
に着色シートを配置すれば、白地に着色シートの色の画
像または着色シートの色の地に白色の画像を形成するこ
とができる。また、OHP(オーバーヘッドプロジェク
ター)などで投影すれば、白濁部は暗部になり、透明部
は光が透過しスクリーン上では明部となる。
【0010】ここで透明化温度巾とは以下の如く定義す
る。図2に白濁状態の可逆性感熱記録材料を図1のT1
〜T3を含む各温度に加熱後、T0以下の温度に冷却した
ときの可逆性感熱記録材料の透明度を示す。図2におい
て、透明状態を最小透明度t11に最大透明度t12と最小
透明度t11(最大白濁状態)の差の80%を加えたもの
を透明度t13とし、t13以上の透明度になる温度を透明
化温度とし、その範囲を透明化温度範囲(T4〜T5)と
しその巾を透明化温度巾(T5−T4)とする。
【0011】このような画像形成及び消去特性を持つ可
逆性感熱記録材料において、サーマルヘッドでエネルギ
ーを印加することにより透明状態を得ようとする際、サ
ーマルヘッドで記録材料に短い時間でエネルギーを印加
した場合には記録材料の表面に近い部分と遠い部分の間
の温度差が大きくなり、可逆性感熱層全体を透明化温度
(図1の温度T2)にすることが困難となり、サーマル
ヘッドで記録材料に長い時間をかけ、記録材料にエネル
ギーを印加した場合には記録材料の表面に近い部分と遠
い部分の間の温度差が小さくなり、可逆性感熱層全体を
透明化温度にすることが容易になるため透明状態が得や
すくなるものと思われる。
【0012】ここで透明化温度巾は消去状態を得るパル
ス印加時間に影響を与えるものであり、巾が広いほどパ
ルス印加時間を短くすることができるので、高速で透明
加可能であり、短時間で画像の表示を行うことができ
る。この場合、透明化温度巾が広い方が透明化しやす
く、その下限値は22℃さらに好ましくは30℃以上更
に好ましくは35℃以上である。ただし、透明化温度巾
が広すぎると白濁化温度が上がりすぎ例えば白濁画像を
形成する際の熱感度が下がってしまう。そのため透明化
温度巾の上限値は80℃以下、好ましくは50℃以下と
する。具体的に必要なパルス巾印加時間はサーマルヘッ
ドの形状によっても異なるもので一慨にいえないが、例
えば透明化温度巾が22℃程度では5msec以上好ま
しくは5〜32msecであり、30℃程度では、1〜
2msec程度、35℃程度では1msec以下でも透
明化が可能である。
【0013】透明化温度巾を22℃を超えかつ80℃以
下とするには、この明細書において記載した有機低分子
物質を適宜組合わせるか、または、そうした有機低分子
物質と融点の異なる他の材料とを組み合わせればよい。
これらは例えば特開昭63−39378号、特開昭63
−130380号などの公報や、特願昭63−1475
4号、特願昭1−140109号などの明細書に開示さ
れているが、これらに限定されるものではない。
【0014】感熱層の厚みは1〜30μmが好ましく、
2〜10μmがさらに好ましい。感熱層が厚すぎると層
内での熱の分布が発生し均一に透明化することが困難と
なる。また、感熱層が薄すぎると白濁度が低下しコント
ラストが低くなる。
【0015】このような画像表示方法を利用して画像の
形成と消去可能な画像表示装置は、画像形成用と画像消
去用の二つのサーマルヘッドを持つか、若しくは、印加
エネルギー条件を変化させることにより画像形成と画像
消去を行なう単一のサーマルヘッドを持つものが有効で
ある。前者の場合には、2つのサーマルヘッドが必要な
ため装置のコストは上がるが、それぞれのサーマルヘッ
ドのエネルギー印加条件を別々にし可逆性感熱記録材料
を1回通せば、画像の形成と消去を行なうことができ
る。後者の場合には、一つのサーマルヘッドで画像の形
成と消去を行なうため、該記録材料が通過する1回にサ
ーマルヘッドにエネルギーを印加する条件を画像を形成
する部位、消去する部位に合わせて細かく変えていく
か、または一度記録材料上の画像を消去した後もう一度
記録材料を逆向きに走行させ別のエネルギー条件で画像
を形成する等、操作は複雑化するがサーマルヘッドが1
つであるため装置コストは安くなる。
【0016】本発明で用いられる感熱記録材料を作るに
は一般に(1)樹脂母材及び有機低分子物質の2成分を
溶解した溶液、又は(2)樹脂母材の溶液(溶剤として
は有機低分子物質のうちの少なくとも1種を溶解しない
ものを用いる)に有機低分子物質を微粒子状に分散した
分散液をプラスチックフィルム、ガラス板、金属板等の
支持体上に塗布乾燥して感熱層を形成することにより作
られる。感熱層又は記録材料形成用溶剤としては、母材
及び有機低分子物質の種類によって種々選択できるが、
例えばテトラヒドロフラン、メチルエチルケトン、メチ
ルイソブチルケトン、クロロホルム、四塩化炭素、エタ
ノール、トルエン、ベンゼン等が挙げられる。なお、分
散液を使用した場合はもちろんであるが、溶液を使用し
た場合も得られる感熱層又は記録材料中では有機低分子
物質は微粒子として析出し、分散状態で存在する。
【0017】感熱層又は記録材料に使用される樹脂母材
は有機低分子物質を均一に分散保持した層を形成すると
共に、最大透明時の透明度に影響を与える材料である。
このため樹脂母材は透明性が良く、機械的に安定で、且
つ成膜性の良い樹脂が好ましい。このような樹脂として
はポリ塩化ビニル;塩化ビニル〜酢酸ビニル共重合体、
塩化ビニル〜酢酸ビニル〜ビニルアルコール共重合体、
塩化ビニル〜酢酸ビニル〜マレイン酸共重合体、塩化ビ
ニル〜アクリレート共重合体等の塩化ビニル系共重合
体;ポリ塩化ビニリデン、塩化ビニリデン〜塩化ビニル
共重合体、塩化ビニリデン〜アクリロニトリル共重合体
等の塩化ビニリデン系共重合体;ポリエステル;ポリア
ミド;ポリアクリレート又はポリメタクリレート或いは
アクリレート〜メタクリレート共重合体;シリコン樹脂
等が挙げられる。これらは単独で或いは2種以上混合し
て使用される。
【0018】一方、有機低分子物質としては記録材料中
で熱により多結晶から単結晶に変化するものであればよ
く、一般に融点30〜200℃好ましくは50〜150
℃程度のものが使用される。このような有機低分子物質
としてはアルカノール;アルカンジオール;ハロゲンア
ルカノールまたはハロゲンアルカンジオール;アルキル
アミン;アルカン;アルケン;アルキン;ハロゲンアル
カン;ハロゲンアルケン;ハロゲンアルキン;シクロア
ルカン;シクロアルケン;シクロアルキン;飽和または
不飽和モノまたはジカルボン酸又はこれらのエステル、
アミド又はアンモニウム塩;飽和または不飽和ハロゲン
脂肪酸またはこれらのエステル、アミド又はアンモニウ
ム塩;アリルカルボン酸またはそれらのエステル、アミ
ド又はアンモニウム塩;ハロゲンアリルカルボン酸また
はそれらのエステル、アミド又はアンモニウム塩;チオ
アルコール;チオカルボン酸又はそれらのエステル、ア
ミンまたはアンモニウム塩;チオアルコールのカルボン
酸エステル等が挙げられる。これらは単独で又は2種以
上混合して使用される。これらの化合物の炭素数は10
〜60、好ましくは10〜38、特に10〜30が好ま
しい。エステル中のアルコール基部分は飽和していて
も、また飽和していなくてもよく、またハロゲン置換さ
れていてもよい。いずれにしても有機低分子物質は分子
中に酸素、窒素、硫黄及びハロゲンの少くとも1種、例
えば−OH、−COOH、−CONH、−COOR、−
NH、−NH2、−S−、−S−S−、−O−、ハロゲ
ン等を含む化合物であることが好ましい。
【0019】更に具体的にはこれら化合物にはラウリン
酸、ドデカン酸、ミリスチン酸、ペンタデカン酸、パル
ミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、ノナデカン酸、ア
ラギン酸、オレイン酸等の高級脂肪酸;ステアリン酸メ
チル、ステアリン酸テトラデシル、ステアリン酸オクタ
デシル、ラウリン酸オクタデシル、パルミチン酸テトラ
デシル、ベヘン酸ドデシル等の高級脂肪酸のエステル; C1633−O−C1633 , C1633−S−C1633
,C1837−S−C1837 , C1225−S−C12
25 ,C1939−S−C1939 , C1225−S−
S−C1225 等のエーテル又はチオエーテル等がある。中でも本発明
では高級脂肪酸、特にパルミチン酸、ステアリン酸、ベ
ヘン酸、リグノセリン酸等の炭素数16以上の高級脂肪
酸が好ましく、炭素数16〜24の高級脂肪酸が更に好
ましい。なお、感熱層中の有機低分子物質と樹脂母材と
の割合は重量比で2:1〜1:16程度が好ましく、
1:1〜1:3が更に好ましい。母材の比率がこれ以下
になると、有機低分子物質を母材中に保持した膜を形成
することが困難となり、またこれ以上になると、有機低
分子物質の量が少ないため、不透明化が困難になる。
【0020】感熱層には以上の成分の他に、透明画像の
形成を容易にするために、界面活性剤、高沸点溶剤等の
添加物を添加することができる。これらの添加物の具体
例は次の通りである。 高沸点溶剤の例; リン酸トリブチル、リン酸トリ−2−エチルヘキシル、
リン酸トリフェニル、リン酸トリクレジル、オレイン酸
ブチル、フタル酸ジメチル、フタル酸ジエチル、フタル
酸ジブチル、フタル酸ジヘプチル、フタル酸ジ−n−オ
クチル、フタル酸ジ−2−エチルヘキシル、フタル酸ジ
イソノニル、フタル酸ジオクチルデシル、フタル酸ジイ
ソデシル、フタル酸ブチルベンジル、アジピン酸ジブチ
ル、アジピン酸ジ−n−ヘキシル、アジピン酸ジ−2−
エチルヘキシル、アゼライン酸ジ−2−エチルヘキシ
ル、セバシン酸ジブチル、セバシン酸ジ−2−エチルヘ
キシル、ジエチレングリコールジベンゾエート、トリエ
チレングリコールジ−2−エチルブチラート、アセチル
リシノール酸メチル、アセチルリシノール酸ブチル、ブ
チルフタリルブチルグリコレート、アセチルクエン酸ト
リブチル。
【0021】界面活性剤、その他の添加物の例; 多価アルコール高級脂肪酸エステル;多価アルコール高
級アルキルエーテル;多価アルコール高級脂肪酸エステ
ル、高級アルコール、高級アルキルフェノール、高級脂
肪酸高級アルキルアミン、高級脂肪酸アミド、油脂又は
ポリプロピレングリコールの低級オレフィンオキサイド
付加物;アセチレングリコール;高級アルキルベンゼン
スルホン酸のNa、Ca、Ba又はMg塩;高級脂肪
酸、芳香族カルボン酸、高級脂肪酸スルホン酸、芳香族
スルホン酸、硫酸モノエステル又はリン酸モノ−又はジ
−エステルのCa、Ba又はMg塩;低度硫酸化油;ポ
リ長鎖アルキルアクリレート;アクリル系オリゴマー;
ポリ長鎖アルキルメタクリレート;長鎖アルキルメタク
リレート〜アミン含有モノマー共重合体;スチレン〜無
水マレイン酸共重合体;オレフィン〜無水マレイン酸共
重合体。
【0022】この記録材料の画像を反射画像として用い
る場合には、記録層の背面に光を反射する層を設けると
記録層の厚みを薄くしてもコントラストを上げることが
できる。具体的にはAl、Ni、Sn等を蒸着すること
が挙げられる(特開昭64−14079に記載)。ま
た、感熱層上に感熱層を保護するためにオーバーコート
層を設けることができる。感熱層上に積層する保護層
(厚さ0.1〜5μm)の材料としては、シリコーン系
ゴム、シリコーン樹脂(特開昭63−221087号公
報に記載)、ポリシロキサングラフトポリマー(特願昭
62−152550号に記載)や紫外線硬化樹脂又は電
子線硬化樹脂(特願昭63−310600号に記載)等
が挙げられる。いずれの場合も、塗布時に溶剤を用いる
が、その溶剤は、感熱層の樹脂ならびに有機低分子物質
を溶解しにくいほうが望ましい。感熱層の樹脂及び有機
低分子物質を溶解しにくい溶剤としてはn−ヘキサン、
メチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルア
ルコール等が挙げられ、特にアルコール系の溶剤がコス
ト面から望ましい。
【0023】
【実施例】本発明を実施例により更に詳しく説明する
が、本発明はこれに限定されるものではない。なお、こ
こでの部は重量基準である。
【実施例1】約50μm厚のポリエステルフィルム上にA
lを約400Å厚となるように真空蒸着し、光反射層を
設けた。その上に ベヘン酸 6部 エイコサン2酸 4部 フタル酸ジアリル 2部 塩化ビニル−酢酸ビニル−リン酸エステル共重合体 (電気化学工業社製、デンカビニール#1000P) 20部 THF 150部 よりなる溶液を塗布し、加熱乾燥して約6μm厚の感熱
層(可逆性感熱記録層)を設けた。 その上に ポリアミド樹脂(東レ社製CM8000) 10部 エチルアルコール 90部 よりなる溶液を塗布し、加熱乾燥して約0.5μm厚の
中間層を設けた。更にその上に、ウレタンアクリレート
系紫外線硬化性樹脂の酢酸ブチル溶液(大日本インキ化
学社製、ユニディック17−824−9)を塗布し、加
熱乾燥後80W/cmの紫外線ランプで紫外線を5秒間
照射して約2μm厚のオーバーコート層を設け、可逆性
感熱記録材料を作成した。なお、以上のように得られた
記録材料は白濁状態であった。この記録材料の透明化温
度巾は25℃であった。この記録材料を80℃に加熱し
て全体を透明化した。透明化した記録材料を薄膜部分グ
レースタイプサーマルヘッド(リコー社製モデルSH−
216−08PC31)を用いてパルス巾1.0mse
c、印加エネルギー0.4mJ/dotで白濁化した。
これを同じサーマルヘッドを用い、パルス巾及び印加エ
ネルギーを変化させ、加熱し透明化した。その反射濃度
をマクベス反射濃度計RD514で測定した。その結果
を図3に示す。また、80℃に加熱して透明化した記録
材料を同じサーマルヘッドを用いてパルス巾及び印加エ
ネルギーを変化させて加熱し、白濁化した。その反射濃
度をマクベス反射濃度計RD514で測定した。その結
果を図4に示す。反射濃度が1.0を超えた時のエネルギ
ーを透明化エネルギーとし、その範囲と巾と最大透明濃
度と最大白濁濃度をまとめて表1に示す。
【0024】比較例1 感熱層中のベヘン酸を7部、エイコサン2酸を3部とし
た以外は実施例1と同様にして可逆性感熱記録材料を作
成した。この記録材料の透明化温度巾は17℃であっ
た。これを実施例と同様に評価した。反射濃度が1.0
を超えたときのエネルギーを透明化エネルギーとし、そ
の範囲と巾と最大透明濃度と最大白濁濃度をまとめて表
1〜2に示す。
【0025】実施例2 感熱層中のベヘン酸をステアリン酸とした以外は実施例
1と同様にして可逆性感熱記録材料を作成した。この記
録材料の透明化温度巾は30℃であった。これを実施例
と同様に評価した。その結果を表1〜2に示す。
【0026】実施例3 感熱層中のステアリン酸を5部、エイコサン2酸を5部
とした以外は実施例2と同様にして可逆性感熱記録材料
を作成した。この記録材料の透明化温度巾は35℃であ
った。これを実施例と同様に評価した。その結果を表1
〜2に示す。
【0027】比較例2 感熱層中のベヘン酸を8部、エイコサン2酸を2部とし
た以外は実施例1と同様にして可逆性感熱記録材料を作
成した。この記録材料の透明化温度巾は13℃であっ
た。これを実施例と同様に評価した。反射濃度が1.0
を超えたときのエネルギーを透明化エネルギーとし、そ
の範囲と巾と最大透明濃度と最大白濁濃度をまとめて表
1〜2に示す。
【0028】
【表1】
【0029】
【表2】
【0030】
【発明の効果】実施例の記載から明らかなように、本発
明の画像表示方法は、透明化温度巾が22℃を超えかつ
80℃以下の可逆性感熱記録材料を用い、透明状態を得
るのにサーマルヘッドへの印加時間を5msec以上と
したのでサーマルヘッドにより与えられる微少エネルギ
ーで、画像の形成、消去が容易かつ良好に行われ、白濁
状態を得るのに透明状態を得る条件より印加エネルギー
を増加させるか若しくは印加エネルギーを同等または減
少させ、かつエネルギー印加する時間を透明状態を得る
条件より短くしたので高コントラストの画像が得られる
という効果がもたらされる。
【0031】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明で用いられる可逆性感熱記録材料の熱に
よる透明度の変化を説明するための図である。
【図2】透明化温度範囲との関係を表わした図である。
【図3】印加エネルギーと反射濃度との関係を表わした
図である。
【図4】印加エネルギーと反射濃度との関係を表わした
図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 諸星 邦親 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株 式会社リコー内 (72)発明者 川口 誠 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株 式会社リコー内 (72)発明者 増渕 文人 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株 式会社リコー内 (72)発明者 野際 通 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株 式会社リコー内 (72)発明者 川上 俊夫 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株 式会社リコー内 (72)発明者 福森 一成 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株 式会社リコー内 (72)発明者 藤田 健二 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株 式会社リコー内 (56)参考文献 特開 昭63−130380(JP,A) 特開 昭63−39378(JP,A) 特開 昭64−72894(JP,A) 特開 平3−169590(JP,A)

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 温度に依存して透明状態と白濁状態が可
    逆的に変化する感熱層を有する可逆性感熱記録材料を用
    いこれに画像を形成、消去する画像表示方法において、
    該可逆性感熱記録材料として、第一の特定温度に加熱す
    ると透明状態となり、第一の特定温度よりも高温の第二
    の特定温度に加熱後冷却すると、白濁状態となり、か
    つ、透明化温度巾が、22℃を超えかつ80℃以下のも
    のを使用し、かつ、透明状態を得るのにサーマルヘッド
    を用いることを特徴とする画像表示方法。
  2. 【請求項2】 サーマルヘッドへのエネルギー印加時間
    を1msec以上とすることを特徴とする請求項1の画
    像表示方法。
  3. 【請求項3】 サーマルヘッドへパルス状にエネルギー
    を印加することを特徴とする請求項1の画像表示方法。
  4. 【請求項4】 サーマルヘッドへのエネルギーの印加時
    間を、白濁状態を形成させる時間の方が、透明状態を形
    成させる時間より短くすることを特徴とする請求項1の
    画像表示方法。
  5. 【請求項5】 一つのサーマルヘッドで画像の形成と消
    去を行うことを特徴とする請求項1の画像表示方法。
  6. 【請求項6】 温度に依存して透明状態と白濁状態が可
    逆的に変化する感熱層を有する可逆性感熱記録材料にお
    いて、第一の特定温度に加熱すると透明状態となり、第
    一の特定温度よりも高温の第二の特定温度に加熱後冷却
    すると白濁状態となり、透明化温度巾が、22℃を超え
    かつ80℃以下であることを特徴とする可逆性感熱記録
    材料。
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