JP2987508B2 - 可逆性感熱記録材料 - Google Patents

可逆性感熱記録材料

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JP2987508B2 JP2053274A JP5327490A JP2987508B2 JP 2987508 B2 JP2987508 B2 JP 2987508B2 JP 2053274 A JP2053274 A JP 2053274A JP 5327490 A JP5327490 A JP 5327490A JP 2987508 B2 JP2987508 B2 JP 2987508B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は可逆性感熱記録材料に関し、詳しくは、温度
による可逆的な透明度変化を利用して画像形成及び消去
が可能な可逆性感熱記録材料に関する。
〔従来の技術〕
画像表示方法には多くの手段が知られており、その一
つとして可逆性感熱記録材料を用いた画像表示方法があ
る。そして、その可逆性感熱記録材料についてもまた多
くが提案されており、例えばその代表的なものとして
は、塩化ビニル系樹脂のような樹脂母材中に高級脂肪酸
のような有機低分子物質を分散した感熱層を有する可逆
性感熱記録材料が知らされている(特開昭54−119377
号、特開昭55−154198号などの公報)。だが、この種の
記録材料は、波長の長い光は屈折率が小さく透過しやす
いが、波長の短い光は屈折率が大きいため透過しにく
く、全体的に赤色がかった画像となってしまう欠点があ
った。
もっとも、こうした点を配慮して、染料又は顔料を添
加して赤味を消すことが提案され可成りの効果が認めら
れたが、この場合には、光を吸収する染顔料を用いてい
ることから、画像全体が幾分暗くなるという別の問題を
生じさせている。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明は上記のごとき欠陥を解消し、それに加えて、
明瞭でかつコントラストの高い画像が形成できる可逆性
感熱記録材料を提供するものである。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は、支持体上に樹脂母材と樹脂母材中に分散さ
れた有機低分子物質とを主成分としてなり温度に依存し
て透明度が可逆的に変化する感熱層を設けた可逆性感熱
記録材料において、前記感熱層中に蛍光増白剤を含有せ
しめるか、若しくは、蛍光増白剤を含有する別の層を設
け、蛍光増白剤の添加量は有機低分子物質100重量部に
対し1〜50重量部であることを特徴としている。
以下に、本発明を図面に従がいながらさらに詳細に説
明するが、本発明の可逆性感熱記録材料は、前記のごと
き透明度変化(透明状態、白濁不透明状態)を利用して
おり、この透明状態と白濁不透明状態との違いは次のよ
うに推測される。
すなわち、(i)透明の場合には樹脂母材中に分散さ
れた有機低分子物質の粒子は有機低分子物質の大きな粒
子で構成されており、片側から入射した光は散乱される
こと無く、反対側に透過するため透明に見えること、ま
た、(ii)白濁の場合には有機低分子物質の粒子は有機
低分子物質の微細な結晶が集合した多結晶で構成され、
個々の結晶の結晶軸がいろいろな方向を向いているため
片側から入射した光は有機低分子物質粒子の結晶の界面
で何度も屈折し、散乱されるため白く見えること、等に
由来している。
第1図(熱による透過度の変化を表わしている)にお
いて、樹脂母材と、この樹脂母材中に分散された有機低
分子物質とを主成分とする感熱体は、例えばT0以下の常
温では白濁不透明状態にある。これを温度T2に加熱する
と透明になり、この状態で再びT0以下の常温に戻しても
透明のままである。これは温度T2からT0以下に至るまで
に有機低分子物質が半溶融状態を経て多結晶から単結晶
へと結晶が成長するためと考えられる。更にT3以上の温
度に加熱すると、最大透明度と最大不透明度との中間の
半透明状態になる。次に、この温度を下げて行くと、再
び透明状態をとることなく最初の白濁不透明状態に戻
る。これは温度T3以上で有機低分子物質が溶融後、冷却
されることにより多結晶が析出するためであると考えら
れる。なお、この不透明状態のものをT1〜T2間の温度に
加熱した後、常温、即ちT0以下の温度に冷却した場合に
は透明と不透明との中間の状態をとることができる。ま
た、前記常温で透明になったものも再びT3以上の温度に
加熱し、常温に戻せば、再び白濁不透明状態に戻る。即
ち、常温で不透明及び透明の両形態並びにその中間状態
をとることができる。
従って、熱を選択的に与えることにより感熱体を選択
的に加熱し、透明地に白濁画像、白濁に透明画像を形成
することができ、その変化は何回も繰り返することが可
能である。そして、このような感熱体の背面に着色シー
トを配置すれば、白地に着色シートの色の画像または着
色シートの色の地に白色の画像を形成することができ
る。また、OHP(オーバーヘッドプロジェクター)など
で投影すれば、白濁部は暗部になり、透明部は光が透過
しスクリーン上では明部となる。
感熱層の厚みは1〜30μmが好ましく、2〜10μmが
さらに好ましい。感熱層が厚すぎると層内での熱の分布
が発生し均一に透明化することが困難となる。また、感
熱層が薄すぎると白濁度が低下しコントラストが低くな
る。なお、感熱層中の脂肪酸の量を増加させると白色度
を増すことができる。
このような可逆性感熱記録材料を用いて画像の形成と
消去とを行なうには、画像形成用と画像消去用の二つの
サーマルヘッドを持つか、若しくは、印加エネルギー条
件を変化させることにより画像形成と画像消去を行なう
単一のサーマルヘッドを持つものの使用が有効である。
前者の場合には、2つのサーマルヘッドが必要なため
装置のコストは上がるが、それぞれのサーマルヘッドの
エネルギー印加条件を別々にし可逆性感熱記録材料を1
回通せば、画像の形成と消去を行なうことができる。後
者の場合には、一つのサーマルヘッドで画像の形成と消
去を行なうため、該記録材料が通過する1回にサーマル
ヘッドにエネルギーを印加する条件を画像を形成する部
位、消去する部位に合わせて細かく変えていくか、また
は一度記録材料上の画像を消去した後もう一度記録材料
を逆向きに走行させ別のエネルギー条件で画像を形成す
る等、操作は複雑化するがサーマルヘッドが1つである
ため装置コストは安くなる。
ところで、先に触れたように、従来の可逆性感熱記録
材料の分光透過率を測定すると、波長が長い光を透過し
やすくなっている(第3図)。つまり、地肌部及び画像
部はともに赤味または黄色味を帯びたものとなってい
る。
本発明では、そうした赤味又は黄色味を消すために、
紫外線を吸収し紫〜青色の蛍光を発する蛍光増白剤を感
熱層中に添加するか又は別層中に添加する手段が採用さ
れ、そうすることにより、明度を下げることなく、赤味
または黄色味をなくし、明瞭な画像が得られる。
蛍光増白剤は可逆性感熱記録材料のどこの層に添加さ
れていてもかまわない。第2図にその幾つかの例を挙げ
るが、これに限定されるものではない。第2図におい
て、(a)は感熱層中に蛍光増白剤を添加したもの、
(b)は新たに保護層を設け、その保護層中に蛍光増白
剤を添加したもの、(c)はバックコート層を形成し、
そのバックコート層中に蛍光増白剤を添加したもの、
(d)は画像のコントラストを向上させるため光反射層
を設けたもの、(e)は磁気記録層の上に可逆性感熱記
録層(感熱層)を設け、その感熱層に蛍光増白剤を含有
させたものである。第2図(c)の例においては、感熱
層と蛍光増白剤を含有したバックコート層とが支持体を
挟んで設けられていることから、支持体は透明又は半透
明の樹脂フィルムあるいは合成紙、薄葉紙などの使用が
望ましい。なお、これら図面において、1は支持体、2
は感熱層、3は保護層、4はバックコート層、5は光反
射層、6は磁気記録層、7は平滑層、8は中間層を示
し、点状のPは蛍光増白剤を表わしている。
本発明で用いられる可逆性感熱記録材料を作るには一
般に(1)樹脂母材及び有機低分子物質の2成分を溶解
した溶液、又は(2)樹脂母材の溶液(溶剤としては有
機低分子物質のうちの少なくとも1種を溶解しないもの
を用いる)に有機低分子物質を微粒子状に分散した分散
液をプラスチックフィルム、ガラス板、金属板等の支持
体上に塗布乾燥して感熱層を形成することにより作られ
る。この可逆性感熱記録材料の製造に際して、蛍光増白
剤が何等かのかたちで加えられることは勿論である。
感熱層又は記録材料形成用溶剤としては、母材及び有
機低分子物質の種類によって種々選択できるが、例えば
テトラヒドロフラン、メチルエチルケトン、メチルイソ
ブチルケトン、クロロホルム、四塩化炭素、エタノー
ル、トルエン、ベンゼン等が挙げられる。なお、分散液
を使用した場合はもちろんであるが、溶液を使用した場
合も得られる感熱層又は記録材料中では有機低分子物質
は微粒子として析出し、分散状態で存在する。
可逆性感熱記録材料中に添加させる蛍光増白剤として
は紫〜青系統の蛍光を発するものならばなんでもよい。
これらは塗工液中に分散または溶解され一層または二層
以上の各層中に添加される。
具体的な蛍光増白剤を下記に挙げる(カラーインデッ
クスとして表示した)が本発明はこれらの限定されるも
のではない。
蛍光増白剤の添加量は、有機低分子物質100重量部に
対し0.1〜100重量部が好ましく、1〜50重量部が更に好
ましい。蛍光増白剤の量がこれ以下になると赤味を消す
効果がなくなり、これ以上になると逆に青味がかった画
像となる。
感熱記録層に使用される樹脂母材は有機低分子物質を
均一に分散保持した層を形成すると共に、最大透明時の
透明度に影響を与える材料である。このため樹脂母材は
透明性が良く、機械的に安定で、且つ成膜性の良い樹脂
が好ましい。このような樹脂としてはポリ塩化ビニル;
塩化ビニル〜酢酸ビニル共重合体、塩化ビニル〜酢酸ビ
ニル〜ビニルアルコール共重合体、塩化ビニル〜酢酸ビ
ニル〜マレイン酸共重合体、塩化ビニル〜アクリレート
共重合体等の塩化ビニル系共重合体;ポリ塩化ビニリデ
ン、塩化ビニリデン〜塩化ビニル共重合体、塩化ビニリ
デン〜アクリロニトリル共重合体等の塩化ビニリデン系
共重合体;ポリエステル;ポリアミド;ポリアクリレー
ト又はポリメタクリレート或いはアクリレート〜メタク
リレート共重合体;シリコン樹脂等が挙げられる。これ
らは単独で或いは2種以上混合して使用される。
一方、有機低分子物質としては記録材料中で熱により
多結晶から単結晶に変化するもの(第1図に示した温度
T1〜T3の範囲で変化するもの)であればよく、一般に融
点30〜200℃好ましくは50〜150℃程度のものが使用され
る。このような有機低分子物質としてはアルカノール;
アルカンジオール;ハロゲンアルカノールまたはハロゲ
ンアルカンジオール;アルキルアミン;アルカン;アル
ケン;アルキン;ハケゲンアルカン;ハロゲンアルケ
ン;ハロゲンアルキン;シクロアルカン;シクロアルケ
ン;シクロアルキン;飽和または不飽和モノまたはジカ
ルボン酸又はこれらのエステル、アミド又はアンモニウ
ム塩;飽和または不飽和ハロゲン脂肪酸またはこれらの
エステル、アミド又はアンモニウム塩;アリルカルボン
酸またはそれらのエステル、アミド又はアンモニウム
塩;ハロゲンアリルカルボン酸またはそれらのエステ
ル、アミド又はアンモニウム塩;チオアルコール;チオ
カルボン酸又はそれらのエステル、アミンまたはアンモ
ニウム塩;チオアルコールのカルボン酸エステル等が挙
げられる。これらは単独で又は2種以上混合して使用さ
れる。これらの化合物の炭素数は10〜60、好ましくは10
〜38、特に10〜30が好ましい。エステル中のアルコール
基部分は飽和していてもよく、またハロゲン置換されて
いてもよい。いずれにしても有機低分子物質は分子中に
酸素、窒素、硫黄及びハロゲンの少くとも1種、例えば
−OH、−COOH、−CONH、−COOR、−NH、−NH2、−S
−、−S−S−、−O−、ハロゲン等を含む化合物であ
ることが好ましい。
更に具体的にはこれら化合物にはラウリン酸、ドデカ
ン酸、ミリスチン酸、ペンタデカン酸、パルミチン酸、
ステアリン酸、ベヘン酸、ノナデカン酸、アラギン酸、
オレイン酸等の高級脂肪酸;ステアリン酸メチル、ステ
アリン酸テトラデシル、ステアリン酸オクタデシル、ラ
ウリン酸オクタデシル、パルミチン酸テトラデシル、ベ
ヘン酸ドデシル等の高級脂肪酸のエステル; C16H33−O−C16H33,C16H33−S−C16H33, C18H37−S−C18H37,C12H25−S−C12H25, C19H39−S−C19H39,C12H25−S−S−C12H25, 等のエーテル又はチオエーテル等がある。中でも本発明
では高級脂肪酸、特にパルミチン酸、ステアリン酸、ベ
ヘン酸、リグノセリン酸等の炭素数16以上の高級脂肪酸
が好ましく、炭素数16〜24の高級脂肪酸が更に好まし
い。
なお、感熱層中の有機低分子物質と樹脂母材との割合
は重量比で2:1〜1:16程度が好ましく、1:1〜1:3が更に
好ましい。母材の比率がこれ以下になると、有機低分子
物質を母材中に保持した膜を形成することが困難とな
り、またこれ以上になると、有機低分子物質の量が少な
いため、不透明化が困難になる。
感熱層には以上の成分の他に、透明画像の形成を容易
にするために、界面活性剤、高沸点溶剤等の添加物を添
加することができる。これらの添加物の具体例は次の通
りである。
高沸点溶剤の例; リン酸トリブチル、リン酸トリ−2−エチルヘキシ
ル、リン酸トリフェニル、リン酸トリクレジル、オレイ
ン酸ブチル、フタル酸ジメチル、フタル酸ジエチル、フ
タル酸ジブチル、フタル酸ジヘプチル、フタル酸ジ−n
−オクチル、フタル酸ジ−2−エチルヘキシル、フタル
酸ジイソノニル、フタル酸ジオクチルデシル、フタル酸
ジイソデシル、フタル酸ブチルベンジル、アジピン酸ジ
ブチル、アジピン酸ジ−n−ヘキシル、アジピン酸ジ−
2−エチルヘキシル、アゼライン酸ジ−2−エチルヘキ
シル、セバシン酸ジブチル、セバシン酸ジ−2−エチル
ヘキシル、ジエチレングリコールジベンゾエート、トリ
エチレングリコールジ−2−エチルブチラート、アセチ
ルリシノール酸メチル、アセチルリシノール酸ブチル、
ブチルフタリルブチルグリコレート、アセチルクエン酸
トリブチル。
界面活性剤、その他の添加物の例; 多価アルコール高級脂肪酸エステル;多価アルコール
高級アルキルエーテル;多価アルコール高級脂肪酸エス
テル、高級アルコール、高級アルキルフェノール、高級
脂肪酸高級アルキルアミン、高級脂肪酸アミド、油脂又
はポリプロピレングリコールの低級オレフィンオキサイ
ド付加物;アセチレングリコール;高級アルキルベンゼ
ンスルホン酸のNa、Ca、Ba又はMg塩;高級脂肪酸、芳香
族カルボン酸、高級脂肪酸スルホン酸、芳香族スルホン
酸、硫黄モノエステル又はリン酸モノ−又はジ−エステ
ルのCa、Ba又はMg塩;低度硫黄化油;ポリ長鎖アルキル
アクリレート;アクリル系オルゴマー;ポリ長鎖アルキ
ルメタクリレート;長鎖アルキルメタクリレート〜アミ
ン含有モノマー共重合体;スチレン〜無水マレイン酸共
重合体;オレフィン〜無水マレイン酸共重合体。
この記録材料の画像を反射画像として用いる場合に
は、記録層の背面に光を反射する層を設けると記録層の
厚みを薄くしてもコントラストを上げることができる
〔第2図(d)〕。具体的には真空蒸着法、イオンプレ
ーティング法、スパッタリング法、CVD法などにより金
属薄膜(厚さ200〜1000Å)を形成したものが良好に使
用できるが、ここで用いられる金属は光を反射するもの
なら何でもよく例えばAl,Ge,Au,Ag,Cu及びこれらの合金
が挙げられる。
また、感熱層上に感熱層を保護するために、必要に応
じて、オーバーコート層を設けることができる〔第2図
(b)及び(d)〕。
保護層(厚さ0.1〜5μm)の材料としては、シリコ
ーン系ゴム、シリコーン樹脂(特開昭63−221087号公報
に記載)、ポリシロキサングラフトポリマー(特願昭62
−152550号に記載)や紫外線硬化樹脂又は電子線硬化樹
脂(特願昭63−310600号に記載)等が挙げられる。いず
れの場合も、塗布時に溶剤を用いるが、その溶剤は、感
熱層の樹脂ならびに有機低分子物質を溶解しにくいほう
が望ましい。
感熱層の樹脂及び有機低分子物質を溶解しにくい溶剤
としてはn−ヘキサン、メチルアルコール、エチルアル
コール、イソプロピルアルコール等が挙げられ、特にア
ルコール系の溶剤がコスト面から望ましい。
また、オーバーコート層液の溶剤等から感熱層を保護
するために、第2図(e)に示したように、オーバーコ
ート層と感熱層との間に中間層を設けることができる
(特開平1−133781号公報)。中間層の材料としては感
熱層中の樹脂母材として挙げたものの他に下記のような
熱硬化性樹脂、熱可逆性樹脂が使用可能である。
即ち、具体的には、ポリエチレン、ポリプロピレン、
ポリスチレン、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチ
ラール、ポリウレタン、飽和ポリエステル、不飽和ポリ
エステル、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリカーボ
ネート、ポリアミド等が挙げられる。
中間層の厚さは0.1〜2μmくらいが好ましい。
更にまた、磁気カードの表示にこの可逆性感熱記録材
料を用いる場合がある〔第2図(e)〕。特に磁気記録
層上に感熱層を設ける場合には、光反射層と磁気記録層
の間に表面を平滑にするための平滑層を設けることがで
きる(特願平1−181766号)。平滑層の材料としては、
電子線または紫外線硬化樹脂が好ましい。
〔実 施 例〕
本発明を実施例により更に詳しく説明するが、本発明
はこれに限定されるものではない。なお、ここでの部は
重量基準である。
実施例1 約100μm厚のポリエステルフィルム上に ベヘン酸 6部 エイコサン2酸 4部 フタル酸ジアリル 2部 塩化ビニル−酢酸ビニル−リン酸 エステル共重合体(電気化学工業社 製、デンカビニール#1000P) 20部 THF 150部 蛍光増白剤(日曹社製「ケイコールC」、 ピラゾリン誘導体) 5部 よりなる溶液をワイヤーバーで塗布し、加熱乾燥して約
10μm厚の感熱層(可逆性感熱記録層)を設けて可逆性
感熱記録材料をつくった。
なお、この時の可逆性感熱記録材料は、白濁状態であ
った。この可逆性感熱記録材料を80℃に加熱して全体を
透明化した。透明化した記録材料にサーマルヘッドでエ
ネルギーを印加したところ、鮮明な白濁画像が得られ
た。
実施例2 約50μm厚のポリエステルフィルム上に約400Å厚のA
l層を設けた。さらにその上に ベヘン酸 6部 エイコサン2酸 4部 フタル酸ジアリル 2部 塩化ビニル−酢酸ビニル〜リン酸エステル 共重合体(電気化学工業社製、デンカビ ニール#1000p) 20部 THF 200部 よりなる溶液をワイヤーバーで塗布し、加熱乾燥して、
約5μm厚の可逆性感熱記録層を設けた。
さらに、その上に ポリアミド樹脂(東レ社製、CM8000) 10部 エチルアルコール 90部 よりなる溶液をワイヤーバーで塗布し、加熱乾燥して、
約0.5μm厚の中間層を設けた。
さらに、その上に ウレタンアクリレート系紫外線硬化性 樹脂の75%酢酸ブチル溶液(大日本イン キ化学社製、ユニディックC7−157) 10部 トルエン 10部 蛍光増白剤 (Fluorescent Brightening Agent86) 0.25部 の組成からなる分散液をワイヤーバーで塗布し、加熱乾
燥後、80W/cmの紫外線ランプで硬化させ、約2μm厚の
オーバーコート層を設けて可逆性感熱記録材料をつくっ
た。なお、この時の可逆性感熱記録材料は白濁状態であ
った。この記録材料を80℃に加熱して全体を透明化し
た。透明化した記録材料にサーマルヘッドで印加したと
ころ、鮮明な白濁画像が得られた。
実施例3 約188μm厚の白色PET上に γ−Fe2O3 10部 塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体 (UCC社製、VAGH) 10部 イソシアネート(日本ポリウレタン社製、 コロネートL50%トルエン溶液) 2部 メチルエチルケトン 40部 トルエン 40部 よりなる液をワイヤーバーで塗布し、加熱乾燥して約10
μm厚の磁気記録層を設けた。その上に 特殊アクリル系紫外線硬化樹脂(大日本 インキ社製ユニディックC7−164、49%酢 酸ブチル溶液) 10部 トルエン 4部 よりなる溶液をワイヤーバーで塗布し、加熱乾燥後80W/
cmの紫外線ランプで紫外線を5秒間照射して約1.8μm
厚の平滑層を設けた。その上にAlを約400Å厚となるよ
うに真空蒸着し、光反射層を設けた。
さらにその上に べヘン酸 6部 エイコサン二酸 4部 フタル酸ジアリル 2部 塩化ビニル−酢酸ビニル−リン酸エステル 共重合体(電気化学工業社製、デンカビ ニール#1000P) 20部 蛍光増白剤 (クマリン誘導体:日曹社製ケイコールE) 1部 THF 200部 よりなる溶液を塗布し、加熱乾燥して約5μm厚の感熱
層(可逆性感熱記録層)を設けた。
さらにその上に ポリアミド樹脂(東レ社製、CM8000) 10部 エチルアルコール 90部 よりなる溶液をワインーバーで塗布し、加熱乾燥して約
0.5μm厚の中間層を設けた。
さらにその上に ウレタンアクリレート系紫外線硬化性 樹脂の75%酢酸ブチル溶液(大日本イン キ化学社製、ユニディックC7−157) 10部 トルエン 10部 よりなる溶液をワイヤーバーで塗布し、加熱乾燥後、80
W/cmの紫外線ランプで硬化させ、約2μm厚のオーバー
コート層を設けて可逆性感熱記録材料をつくった。な
お、この時の可逆性感熱記録材料は白濁状態であった。
この記録材料を80℃に加熱して全体を透明化した。透明
化した記録材料にサーマルヘッドで印加したところ、鮮
明な白濁画像が得られた。
比較例1 蛍光増白剤を入れなかった以外は実施例1と同様にし
て比較の可逆性感熱記録材料をつくり、画像を形成し
た。
得られた画像は赤味を帯びた色で画像で不鮮明であっ
た。
比較例2 オーバーコート層中に蛍光増白剤を入れなかった以外
は、実施例2と同様にして比較の可逆性感熱記録材料を
つくり、画像を形成した。
得られた画像は黄色味を帯びた色で不鮮明であった。
比較例3 感熱層中に蛍光増白剤を入れなかった以外は実施例3
と同様にして比較の可逆性感熱記録材料をつくり、画像
を形成した。
得られた画像は黄色味を帯びた色で不鮮明であった。
〔発明の効果〕
本発明の可逆性感熱記録材料は、感熱層中または別層
中に紫〜青系統の蛍光を発する蛍光増白剤が添加される
ことによって赤味または黄色味のない鮮明な白濁画像を
形成することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明で用いられる可逆性感熱記録材料の熱に
よる透明度の変化を説明するための図である。 第2図は本発明に係る可逆性感熱記録材料の五例を表わ
した図である。 第3図は従来の可逆性感熱記録材料にみられる波長と分
光透過率との関係を表わした図である。 1……支持体 2……感熱層(可逆性感熱記録層) 3……保護層 4……バックコート層 5……光反射層 6……磁気記録層 7……平滑層 8……中間層 p……蛍光増白剤
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭64−20193(JP,A) 特開 昭63−41186(JP,A) 特開 平1−105778(JP,A) 特開 昭60−219087(JP,A) 特開 平2−585(JP,A) 特開 昭63−144079(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B41M 5/28 - 5/34

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】支持体上に樹脂母材と樹脂母材中に分散さ
    れた有機低分子物質とを主成分としてなり温度に依存し
    て透明度が可逆的に変化する感熱層を設けた可逆性感熱
    記録材料において、前記感熱層中に蛍光増白剤を含有せ
    しめるか、若しくは、蛍光増白剤を含有する別の層を設
    け、蛍光増白剤の添加量は有機低分子物質100重量部に
    対し1〜50重量部であることを特徴とする可逆性感熱記
    録材料。
  2. 【請求項2】請求項1記載の可逆性感熱記録材料に磁気
    記録層を設けたことを特徴とする磁気カード。
  3. 【請求項3】請求項1又は2記載の可逆性感熱記録材料
    または磁気カードを用い、画像の形成及び/または消去
    を行う方法において、サーマルヘッドを使用することを
    特徴とする画像の形成及び/または消去方法。
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